説明

半導体装置の検査方法

【課題】半導体装置の検査方法の提案を課題とする。
【解決手段】書込ゲート線と、消去ゲート線と、ソース線と、電流供給線と、書込ゲートドライバと、消去ゲートドライバと、ソースドライバと、書込スイッチと、消去スイッチとを有する半導体装置の検査方法であって、ソースドライバの電源端子と接地端子とを第1の電位とすることによってソース線を第1の電位とし、電流供給線を第1の電位とは異なる第2の電位とし、書込ゲートドライバ又は消去ゲートドライバの少なくとも一方の電源端子と接地端子とを、書込スイッチ又は消去スイッチの少なくとも一方をオフする第3の電位とすることによってソース線と電流供給線とを電気的に切断し、ソースドライバの電源端子、接地端子、又は電流供給線を流れる電流値を測定することによって、ソース線と電流供給線との短絡の有無を検査する半導体装置の検査方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はトランジスタを有する半導体装置の構成と駆動方式に関する。本発明は特に、絶縁体上に作成した薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor(以降、「TFT」と表記する))等を有する表示装置の構成と駆動方式に関する。また、このような構成と駆動方式の半導体装置を用いた電子機器に関する。また、このような駆動方式を利用した検査方式と検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、アクティブマトリクス方式の表示装置の開発が活発化している。アクティブマトリクス方式は各画素にアクティブ素子を配置することで、残像の少ない高品質の画像表示を実現する。さらに、画素周辺の絶縁基板上にシフトレジスタ等の駆動回路を内蔵することで、表示装置外部の負担が少ない高機能な表示装置が開発されつつある。
【0003】
ところで、画素がマトリクス状に並んだ表示装置は、その製造工程で配線の断線や短絡など、なんらかの不具合が発生することがある。そのために製造工程中で電気的な検査をすることが多い(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−287247号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
画素周辺に駆動回路が内蔵されることで、画素配線の検査が複雑化している。図2に駆動回路を内蔵した表示装置の画素配線検査の例を示す。
【0006】
図2の表示装置は、画素部204、ソースドライバ209、ビデオ信号入力端子210とゲートドライバ211とを有する。画素部204は、m行n列のマトリクス状に配置された画素201、列に対応したn本のソース線202、行に対応したm本のゲート線203で構成されている。また、ソースドライバ209は列に対応したn個のビデオ信号スイッチ207とソース走査回路208で構成されている。ビデオ信号スイッチ207はビデオ信号入力端子210から入力されるビデオ信号を、ソース走査回路208の走査に応じてソース線202に順次供給するスイッチである。
【0007】
図2の表示装置において、配線間の短絡の可能性があるのは主にソース線202とゲート線203の交点である。この部分の検査をするためにはソース線202とゲート線203に電位差を与え、そのときの電流値を測定する。電流値が規定以上なら短絡していると判断できる。
【0008】
ここで電位差を与える方法としては、ゲートドライバ211にゲートスタートパルスやゲートクロックパルスを入力することでゲート線203に電位を与え、またソース走査回路208にもソーススタートパルスやソースクロックパルスを入力し、さらにビデオ信号入力端子210に電位を印加することでソース線202に電位を与え、そのときの電流を測定する必要があった。必要な装置は、電圧源と電流計以外に、スタートパルスやクロックパルスを出力することができるクロックジェネレータが必要となる。
【0009】
以上のように、画素周辺に駆動回路が内蔵した表示装置の検査では、検査信号としてスタートパルスやクロックパルスを入力する必要がある。このスタートパルスやクロックパルスは、駆動回路が複雑になるほど複雑化し、検査信号作成コストを高くする。また、クロックジェネレータが必要なため、検査装置のコストが高くなる。さらに、駆動回路の動作を開始してから、ソース線202やゲート線203が目的の状態になるまでにはある程度の時間がかかるため、検査時間が長くなる原因にもなる。
【0010】
本発明では上記欠点に鑑み、複雑な駆動回路を内蔵した場合でも電源制御のみで目的の出力を得る半導体装置とその駆動方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
TFTはソースとドレインが同じ構造で示せるため、本明細書では一方を第1の電極もう一方を第2の電極と呼ぶ。また本明細書ではTFTのゲート・ソース間に閾値を超える電圧が印加され、ソース・ドレイン間に電流が流れる状態になることをONすると呼ぶ。またTFTのゲート・ソース間に閾値以下の電圧が印加され、ソース・ドレイン間に電流が流れない状態になることをOFFすると呼ぶ。なお、本明細書においては半導体装置を構成する素子の例としてTFTを挙げているが、これに限定するものではない。例えば、MOSトランジスタ、有機トランジスタ、バイポーラトランジスタ、分子トランジスタ等を用いても良い。
【0012】
スイッチ素子は、2つの電極間に電流が流れる状態と流れない状態を持つ。本明細書では流れる状態をONすると呼び、流れない状態をOFFすると呼ぶ。2つの電極をそれぞれ第1の電極、第2の電極と呼ぶ。また、ONとOFFを制御する電極を制御電極と呼ぶ。ただし制御電極は必ずしも図示しない。また本明細書においてTFTをスイッチ素子として使う場合、スイッチ素子のONとOFFは、TFTのONとOFFに該当する。なお、スイッチ素子の例としてTFTに限定するものではない。例えば、MOSトランジスタ、有機トランジスタ、バイポーラトランジスタ、分子トランジスタ等を用いても良い。また、機械的スイッチを用いてもよい。
【0013】
電源を全て所望の電位にすることで、入力信号に関わりなく所望の電位を出力する。
【0014】
本発明の半導体装置は、トランジスタと電源端子と接地端子とを有し、前記電源端子と前記接地端子とを同電位とすることによって前記半導体装置の内部状態を初期化することを特徴している。
【0015】
本発明の半導体装置は、トランジスタを用いて成る記憶装置を有し、前記半導体記憶装置が電源端子と接地端子とを有し、前記電源端子と前記接地端子とを同電位とすることによって前記記憶装置を初期化することを特徴としている。
【0016】
本発明の半導体装置は、画素がマトリクス状に配置された表示部を有する半導体装置であって、ゲート線と、ソース線と、電源端子と、接地端子と、前記ゲート線と接続された行選択走査回路(ゲートドライバ)と、前記ソース線と接続された列選択走査回路(ソースドライバ)とを有し、前記行選択走査回路(ゲートドライバ)の前記電源端子と前記接地端子とを第1の電位とすることによって前記ゲート線を第1の電位とし、前記列選択走査回路(ソースドライバ)の前記電源端子と前記接地端子とを第1の電位とは異なる第2の電位とすることによって前記ソース線を第2の電位とし、前記ゲート線と前記ソース線との間に電位差を与え、そのときの前記ゲート線と前記ソース線との間に流れる電流値を測定することによって、前記ゲート線と前記ソース線との短絡の有無を検査することを特徴としている。
【0017】
本発明の半導体装置は、画素がマトリクス状に配置された表示部を有する半導体装置であって、ゲート線と、ソース線と、電源端子と、接地端子と、前記ゲート線と接続された行選択走査回路(ゲートドライバ)と、前記ソース線と接続されたスイッチと、前記スイッチ素子を走査する列選択走査回路(ソースドライバ)と、ビデオ信号入力端子とを有し、前記スイッチ素子の制御電極には前記列選択走査回路(ソースドライバ)が接続し、第1の電極は前記ビデオ信号入力端子と接続し、第2の電極は前記ソース線と接続し、前記行選択走査回路(ゲートドライバ)の前記電源端子と前記接地端子とを第1の電位とすることによって前記ゲート線を第1の電位とし、前記列選択走査回路(ソースドライバ)の前記電源端子と前記接地端子とを前記スイッチ素子がONする電位とすることによって、前記ビデオ信号入力端子と前記ソース線とを電気的に接続し、前記ビデオ信号入力端子を第1の電位とは異なる第2の電位とすることによって前記ソース線を第2の電位とし、前記ゲート線と前記ソース線との間に電位差を与え、そのときの前記ゲート線と前記ソース線との間に流れる電流値を測定することによって、前記ゲート線と前記ソース線との短絡の有無を検査することを特徴としている。
【0018】
本発明の半導体装置は、前記ゲート線と前記ソース線との間に電流を流し、そのときの第1の電位と第2の電位との電位差を測定することによって、前記ゲート線と前記ソース線との短絡の有無を検査することを特徴としている。
【0019】
本発明の半導体装置は、トランジスタと電源端子と接地端子と電源短絡スイッチとを有し、前記電源短絡スイッチは前記電源端子と前記接地端子を短絡するように設けられていることを特徴としている。
【0020】
本発明の半導体装置は、トランジスタと電源端子と接地端子と電源短絡スイッチと電源接続スイッチとを有し、前記電源短絡スイッチは前記電源端子と前記接地端子を短絡するように設けられ、前記電源接続スイッチは前記電源短絡スイッチと前記電源端子又は前記接地端子との間に設けられていることを特徴としている。
【0021】
本発明の半導体装置は、画素がマトリクス状に配置された表示部を有する半導体装置であって、書込ゲート線と、消去ゲート線と、ソース線と、電流供給線と、前記書込ゲート線と接続された書込ゲートドライバと、前記消去ゲート線と接続された消去ゲートドライバと、前記ソース線と接続されたソースドライバと、前記電流供給線と接続された電流供給端子とを有し、前記ソース線と前記電流供給線との間に、書込スイッチと消去スイッチとが設けられ、前記書込スイッチの制御電極は前記書込ゲート線と接続し、前記消去スイッチの制御電極は前記消去ゲート線と接続し、前記ソースドライバの電源端子と接地端子とを第1の電位とすることによって前記ソース線を第1の電位とし、前記電流供給端子を第1の電位とは異なる第2の電位とすることによって前記電流供給線を第2の電位とし、前記書込ゲートドライバ又は前記消去ゲートドライバの少なくとも一方の電源端子と接地端子とを、前記書込スイッチ又は前記消去スイッチの少なくとも一方をOFFする第3の電位とすることによって前記ソース線と前記電流供給線とを電気的に切断し、そのときの前記ソースドライバの電源端子と接地端子、又は前記電流供給端子に流れる電流値を測定することによって、前記ソース線と前記電流供給線との短絡の有無を検査することを特徴としている。
【0022】
本発明の半導体装置は、前記ソース線と前記電流供給線との間に電流を流し、そのときの第1の電位と第2の電位との電位差を測定することによって、前記ソース線と前記電流供給線との短絡の有無を検査することを特徴としている。
【発明の効果】
【0023】
本発明によると、複雑な駆動回路を内蔵した場合でも電源制御のみで目的の出力を得ることができる。これにより検査装置等において複雑な入力信号を必要とせず、簡易に目的の検査が実施できる。さらにメモリー回路等を有する記憶装置等において記憶や内部状態の初期化が電源制御のみで簡易にできる。以上のように本発明は大変効果的である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の検査対象の例である。
【図2】駆動回路を内蔵している表示装置の例である。
【図3】本発明の駆動方法を示す図である。
【図4】発明の駆動方法を示す図である。
【図5】本発明の駆動方法を示す図である。
【図6】本発明の構成を示す図である。
【図7】本発明の駆動方法を示す図である。
【図8】本発明の駆動方法を示す図である。
【図9】本発明の実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施形態について、以下に説明する。
【0026】
(実施の形態1)
図3に、本発明の一実施形態を示す。本実施形態はCMOS回路の電源を制御することで、入力信号に関わりなく所望の出力を得ることを目的とする。
【0027】
図3(A)に示すCMOS回路はインバータであり、P型TFT301と、N型TFT302と、電源端子303と、接地端子304と、入力端子305と、出力端子306とを有する。
【0028】
P型TFT301の第1の電極は電源端子303と接続し、第2の電極は出力端子306と接続し、ゲートは入力端子305と接続し、N型TFT302の第1の電極は接地端子304と接続し、第2の電極は出力端子306と接続し、ゲートは入力端子305と接続している。
【0029】
図3(B)に図3(A)で示すCMOS回路の電源端子303と接地端子304とを制御した場合の、入力端子305と出力端子306との関係を示す。
【0030】
通常動作状態310では、CMOS回路の電源端子303に第1の電位を印加し、接地端子304に第3の電位を印加した場合である。このとき、第1の電位と第3の電位の関係は、
第1の電位>第3の電位
である。また、第1の電位と第3の電位はそれぞれCMOS回路が正常に動作する電位差を持つ。また、入力端子305から入力される信号は、CMOS回路が正常に動作する電圧振幅と周波数に設定されている。このとき、インバータは通常の動作を示す。つまり、入力端子305から入力される信号を反転させた信号が、出力端子306から出力される。
【0031】
311で示される状態1では、CMOS回路の電源端子303と接地端子304に共に第1の電位を印加する。このとき、出力端子306から出力されるインバータ出力は、入力端子305から入力される入力信号に関わりなく第1の電位となる。
【0032】
状態1(311)で出力が入力に関わりなく第1の電位となる理由は、出力端子306と電気的に接続している電源端子303と接地端子304とが共に第1の電位となっているためである。入力端子305の電位が第1の電位より低い場合、P型TFT301がONし、電源端子303に印加された第1の電位が出力端子305に出力する。また、入力端子305の電位が第1の電位より高い場合、N型TFT302がONし、接地端子304に印加された第1の電位が出力端子305に出力する。また、入力端子の電位が第1の電位と同電位の場合でも、TFTはゲート・ソース間電圧が閾値電圧付近でもある一定の漏れ電流が流れるため、結果的に出力端子は第1の電位に達する。
【0033】
312で示される状態2では、CMOS回路の電源端子303と接地端子304に共に第2の電位を印加する。また、第1の電位、第2の電位、第3の電位の関係は、
第1の電位>第2の電位>第3の電位
である。このとき、出力端子306から出力されるインバータ出力は、入力端子305から入力される入力信号に関わりなく第2の電位となる。
【0034】
313で示される状態3では、CMOS回路の電源端子303と接地端子304に共に第3の電位を印加する。このとき、出力端子306から出力されるインバータ出力は、入力端子305から入力される入力信号に関わりなく第3の電位となる。
【0035】
状態2(312)と状態3(313)は共に状態1(311)と同じ理由で出力電位が決定される。
【0036】
図3では、状態1(311)、状態2(312)、状態3(313)の電位を標準動作状態の電位範囲内としているが、これに限らない。標準動作電位よりも高い電位にしても良いし、低い電位にしても良い。また、このとき入力端子305に入力される電位や周波数は任意に決めてよいし、浮遊でも良い。
【0037】
以上のように、CMOS回路の電源を制御することで、入力信号に関わりなく出力電位を決定することができる。入力信号が任意に決められ、また浮遊でも良いことから、入力信号が無くても所望の出力を容易に得ることができる。また標準動作状態では、出力電位はCMOSが正常に動作する電位に設定された電源端子303または接地端子304に限られるため、所望の出力電位を得ることができない。しかし、本実施形態では出力電位は所望の電位に設定された電源端子303と接地端子304と同電位になるため、所望の出力電位を得ることが容易である。
【0038】
本実施形態で示すCMOS回路は一般的なインバータであるが、この他にNAND回路やNOR回路でも同様に電源制御によって出力を決めることができる。また、レベルシフタやシフトレジスタ等の回路でも同様である。
【0039】
また、半導体記憶装置等の半導体装置にも適用できる。半導体記憶装置に適用した場合、記憶している情報に対して電源電位を制御するだけで初期化することが可能である。
【0040】
また、その他の回路に適用した場合でも、電源電位を制御するだけで回路の内部状態を初期化し、電源投入時と同じ状態にすることが可能である。
【0041】
(実施の形態2)
図4と図5に、本発明の他の一実施形態を示す。本実施形態はゲートドライバとソースドライバの電源を制御することで、入力信号に関わりなく所望の出力を得ることを目的とする。また、電源の制御によって所望の出力を得ることで、簡易に配線の短絡の有無を検査することを目的とする。
【0042】
図4(A)に示すゲートドライバ411は、ゲート走査回路412と、バッファ回路413とを有する。なお、本実施形態ではゲートドライバ411の適用例として、図2のゲートドライバ211を挙げる。
【0043】
ゲート走査回路412にはゲートスタートパルス端子414とゲートクロックパルス端子415からゲートスタートパルスとゲートクロックパルスが入力され、ゲートクロックパルスのタイミングに合わせてG1〜Gmで示されたバッファ回路413を順次走査駆動していく。ゲート走査回路412の出力はバッファ回路413で増幅され、ゲート線端子416に出力される。なお、ゲート線端子416は、図2のゲート線203に接続される。
【0044】
図4(A)において、ゲートドライバ411の電源端子と接地端子は省略する。
【0045】
図4(B)にバッファ回路413の例を示す。バッファ回路413は2段のCMOSインバータで構成され、P型TFT401aと401bと、N型TFT402aと402bと、電源端子403と、接地端子404と、入力端子405と、出力端子406とを有する。
【0046】
P型TFT401aの第1の電極は電源端子403と接続し、第2の電極はP型TFT401bのゲートとN型TFT402bのゲートと接続し、ゲートは入力端子405と接続し、N型TFT402aの第1の電極は接地端子404と接続し、第2の電極はP型TFT401bのゲートとN型TFT402bのゲートと接続し、ゲートは入力端子405と接続し、P型TFT401bの第1の電極は電源端子403と接続し、第2の電極は出力端子406と接続し、N型TFT402bの第1の電極は接地端子404と接続し、第2の電極は出力端子406と接続している。
【0047】
図4(B)で示したバッファ回路413は、実施の形態1で示したCMOSインバータと異なる構成だが、実施の形態1で示したと同様に電源制御で出力が決定できる。
【0048】
電源端子403と接地端子404をある所望の電位Vに設定すると、出力端子406の電位も所望の電位Vになる。
【0049】
このとき、ゲートスタートパルス端子414に入力されたゲートスタートパルスや、ゲートクロックパルス端子415に入力されたゲートクロックパルスや、ゲート走査回路412の内部状態には、出力端子の電位Vには影響されない。
【0050】
図5(A)に示すソースドライバ511は、ソース走査回路512と、ビデオ信号スイッチ素子513とを有する。なお、本実施形態ではソースドライバ511の適用例として、図2のソースドライバ209を挙げる。
【0051】
ソース走査回路512にはソーススタートパルス端子514とソースクロックパルス端子515からソーススタートパルスとソースクロックパルスが入力され、ソースクロックパルスのタイミングに合わせてS1〜Snで示されたビデオ信号スイッチ素子513を順次走査駆動していく。ビデオ信号スイッチ素子513の第2の電極はビデオ信号入力端子510と電気的に接続され、第1の電極はソース線端子516に接続される。なお、ソース線端子516は、図2のソース線202に接続される。
【0052】
図5(A)において、ソースドライバ511の電源端子と接地端子は省略する。
【0053】
ビデオ信号入力端子510には映像に応じたビデオ信号が入力され、ソース走査回路512によって順次走査駆動されるビデオ信号スイッチ素子513を介して、ソース線端子516から出力される。
【0054】
図5(B)にソース走査回路512の一部を示す。ソース走査回路512は、図5(B)の回路がソース線202の数に応じて連結して成っている。また、ソース走査回路512は、P型TFT501a〜501eと、N型TFT502a〜502eと、電源端子503と、接地端子504と、入力端子505と、出力端子506とを有する。
【0055】
ソース走査回路512の初段の入力端子505には、ソーススタートパルス端子514が接続し、ソーススタートパルスが入力される。出力端子506は次段の入力端子505と、ビデオ信号スイッチ素子513の制御電極とに接続されている。また、図5(B)に記載したCKとCKBの端子には、それぞれクロックパルスとその反転信号が入力される。なお、CKとCKBの表記は1段毎に反転する。
【0056】
なお、出力端子506のうちk段目とk+1段目をNAND回路に入力し、パルス幅を調節してもよい。
【0057】
さらに詳細な接続関係や通常の走査動作については省略する。
【0058】
図5(B)で示したソース走査回路512は、実施の形態1で示したCMOSインバータと異なる構成だが、実施の形態1で示したと同様に電源制御で出力が決定できる。
【0059】
電源端子503と接地端子504をある所望の電位Vに設定すると、出力端子506の電位も所望の電位Vになる。これはソース走査回路512の全段において該当する。
【0060】
このとき、ソーススタートパルス端子514に入力されたソーススタートパルスや、ソースクロックパルス端子515に入力されたソースクロックパルスや、ソース走査回路512の内部状態には、出力端子の電位Vには影響されない。
【0061】
ソース走査回路512の全ての出力端子506が電位Vになり、この電位Vはビデオ信号スイッチ素子513の制御電極に印加される。ここで、電位Vをビデオ信号スイッチ素子513がONする条件に設定すれば、ビデオ信号入力端子510に入力されたビデオ信号の電位がソース線202に印加される。
【0062】
ところで、図2においてソース線202とゲート線203の短絡の有無を検査するには、ソースドライバ209とゲートドライバ211を通常動作状態にした場合は、スタートパルスやクロックパルスを入力し、電源電位も通常動作電位に設定する必要がある。
【0063】
それに対して本実施形態では、電源電位を制御することで入力信号に関わりなく所望の出力を得ることにより、簡易に短絡の有無を検査することができる。
【0064】
具体的には、ゲートドライバ411の電源端子403と接地端子404に所望の電位Vgを印加し、またソースドライバ511の電源端子503と接地端子504をビデオ信号スイッチ素子513がONする電位に設定し、ビデオ信号入力端子510に所望の電位Vsを印加する。
【0065】
そうすることで、ソース線202の電位はVsとなり、ゲート線203の電位はVgとなる。ここでVsとVgに電位差を与えると、ゲートドライバ411とソースドライバ511の電源間に電流Iが流れる。電流Iがある規定電流以上の場合、ソース線202とゲート線203の間に短絡があると判断できる。
【0066】
このとき、ゲートスタートパルス端子414に入力されたゲートスタートパルスや、ゲートクロックパルス端子415に入力されたゲートクロックパルスや、ゲート走査回路412の内部状態や、ソーススタートパルス端子514に入力されたソーススタートパルスや、ソースクロックパルス端子515に入力されたソースクロックパルスや、ソース走査回路512の内部状態には関わらず、ある規定電流を基準として短絡の有無の検査が可能である。
【0067】
また、VsとVgの電位差は、ゲートドライバ411とソースドライバ511の駆動可能条件に関わらず決定できるため、自由な電位設定で検査ができる。
【0068】
さらに、電位を印加して比較的短時間で所望の出力が得られるため、信号入力によって同じ出力を得る場合と比べ短時間での検査が可能となる。
【0069】
以上のように、本実施形態により、クロックジェネレータを必要とせず、また自由な電位の出力が簡易に可能である。このことは、検査装置の設備を簡略化し、また検査信号の作成の手間を省き、さらに検査信号の間違いによる検査結果の不良を防ぐ効果がある。
【0070】
さらに、短時間での検査を可能にし、また自由な電位設定での検査を可能にする。
【0071】
また、複雑な回路の場合でも単純なインバータ回路と同様に、電源の電位によって出力が制御できる。このことは複雑な回路を動作させる場合に、もし内部構造や動作させるために必要な信号が判らなくても、電位設定のみで所望の出力が得られる利点となる。
【0072】
なお本実施形態において、ゲートドライバ411とソースドライバ511は一例であり、本実施形態とは異なる半導体回路でも同様の動作が可能である。例えばソースドライバ511がゲートドライバ411と同じ構成であってもよいし、ソースドライバが電流源等を有する構成でもよい。
【0073】
また、本実施形態において、所望の電位を印加して電流を測定することによって短絡の有無の検査をしたが、所望の電流を入力してそのときの電位差を測定することによって短絡の有無の検査をしてもよい。
【0074】
(実施の形態3)
図6に、本発明の他の一実施形態を示す。本実施形態は電源端子と接地端子の接続関係を制御するスイッチを使うことで、1電源で実施の形態1、2に示した動作を実現することを目的とする。
【0075】
図6(A)に示す回路は、電源による出力制御をする対象回路612と、信号端子群614と、電源短絡スイッチ617と、電源端子618と、接地端子619とを有する。なお、対象回路としては、実施の形態1で示したインバータや、実施の形態2で示したソースドライバ511、ゲートドライバ411等が挙げられる。
【0076】
対象回路612には信号端子群614から信号が入力され、電源端子618と接地端子619からそれぞれ電源と接地電位が印加される。また、電源端子618と接地端子619とを短絡する電源短絡スイッチ617を有する。
【0077】
信号端子群614は0本〜複数本まで、任意の数で良い。
【0078】
信号端子群614は、例えば対象回路612がゲートドライバ411なら、ゲートスタートパルス端子414とゲートクロックパルス端子415である。
【0079】
電源短絡スイッチ617が対象回路612と同じ絶縁基板上にあっても良いし、外部の検査装置等にあっても良い。
【0080】
実施形態1、2と同様に、図6(A)でも電源端子と接地端子に任意の電位を印加することで、入力信号に関わり無く所望の出力を得る。このとき、電源端子と接地端子の両端子に電位を印加する必要があるが、図6に示すように電源端子618と接地端子619とを電源短絡スイッチ617をONすることで、電源端子618と接地端子619のどちらかが浮遊でも両端子に電位を印加することができる。
【0081】
本実施形態によると、電源短絡スイッチ617を使うことで、電源端子618と接地端子619のどちらかを浮遊として使うことができる。このことから、電源端子618や接地端子619への入力電位を変化させなくてもどちらかを浮遊とすれば、対象回路への電源電位と接地電位を同電位とすることができ、電源装置の簡略化を実現する。また電源電位の変化時間が無くなるため検査時間等を短縮できる。
【0082】
図6(B)に示す回路は、図6(A)に示した回路が、さらに電源接続スイッチ620を有したものである。電源接続スイッチ620が電源短絡スイッチ617と電源端子618との間に設けられている。
【0083】
電源接続スイッチ620は電源短絡スイッチ617と接地端子619との間に設けてもよい。
【0084】
電源短絡スイッチ617がOFFのとき電源接続スイッチ620がONして通常動作をし、電源短絡スイッチ617がONのとき電源接続スイッチ620がOFFして電源による出力制御をする。
【0085】
電源接続スイッチがOFFになることで、電源端子618に電位を供給する電源装置と対象回路612との接続を無くなる。このことは、電源装置の出力が浮遊の機能を持たないために、異なる電位が電源端子618と接地端子619に印加されている状態でも、電源短絡スイッチ617と電源接続スイッチ620によって両端子に同電位を印加することが可能となる。
【0086】
(実施の形態4)
図7に、本発明の他の一実施形態を示す。本実施形態はエレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence : EL)素子等を始めとした発光素子を用いた表示装置に対して、ソース線とゲート線の短絡の有無と、ソース線と電流供給線の短絡の有無と、隣り合うゲート線の短絡の有無と、電流供給線とゲート線の短絡の有無とを検査することを目的とする。
【0087】
図7は、EL素子を用いた表示装置の一例である。画素部704、ソースドライバ709、ビデオ信号入力端子710、書込ゲートドライバ711と消去ゲートドライバ716とを有する。画素部704は、m行n列のマトリクス状に配置された画素701、列に対応したn本のソース線702、行に対応したそれぞれm本の書込ゲート線703と消去ゲート線715、各画素701に接続された電流供給線714とで構成されている。また、ソースドライバ709はソース走査回路708とラッチ回路712とで構成されている。ラッチ回路712はビデオ信号入力端子710から入力されるビデオ信号を、ソース走査回路708の走査に応じて保持し、ソース線702に供給する。電流供給線714には電流供給端子713から発光素子に流す電流が供給される。
【0088】
ソースドライバ709と書込ゲートドライバ711と消去ゲートドライバ716は、実施形態2で示したと同様にそれぞれ電源端子と接地端子とを有する。ただし図7では省略する。
【0089】
図8に、画素701の構成例を示す。画素701は、電流供給TFT801、画素容量802、書込スイッチ803、消去スイッチ804と、発光素子と接続する発光素子端子805とで構成されている。また、画素701には、ソース線702、書込ゲート線703、消去ゲート線715、電流供給線714が接続される。
【0090】
画素の駆動方法は、書込駆動と発光駆動と消去駆動で成る。
書込駆動は、まずビデオ信号入力端子710から入力されるビデオ信号を、ソース走査回路708の走査駆動によってラッチ回路712が保持し、ソース線702に出力する。同時に書込ゲートドライバ711の走査駆動によって対応する行の書込スイッチ803がONする。ソース線702に出力されたビデオ信号は、対応する行の画素701が有する画素容量802に保持される。以上の書込駆動を1〜m行に対して順次実行する。
【0091】
発光駆動は、画素容量802に保持されたビデオ信号によって、電流供給TFT801が駆動され、発光素子端子805に接続された発光素子に電流が供給され、供給される電流に応じて発光素子が発光する。
【0092】
消去駆動は、消去ゲートドライバ716によって対応する行の消去スイッチ804がONし、画素容量802に保持されたビデオ信号が消去される。同時に発光素子への電流供給が無くなり、発光素子が消灯する。以上の書込駆動を1〜m行に対して順次実行する。
【0093】
ただし、消去駆動は必ずしも実行されなくてもよい。
【0094】
図1に図8に示した画素の一例及びその断面図を示す。ただし、この断面図には重要な配線等のみを表示しており、構成要素の全てを表示している訳ではない。
【0095】
図1(A)において、101は画素、102は電流供給TFT、103は画素容量、104は書き込みスィッチ、105は消去スィッチ、106は発光素子端子を示す。また図1(B)及び図1(C)において、111a〜111bはソース線、112a〜112bは電流供給線、113は書込ゲート線、114は消去ゲート線、121はシリコン、122はゲート酸化膜、123は層間膜を示す。
【0096】
図1(A)のA−A’で示した点線で切断した断面図の例を図1(B)に示す。この断面に表示されている配線において短絡の不良が発生しやすい部分は、第1の部分としてソース線111a、111bと書込ゲート線113である。第2の部分としてソース線111a、111bと電流供給線112a、112bである。第2の部分で特に、ソース線111bと電流供給線112aは近接しているため短絡の不良が発生しやすい。第3の部分として電流供給線112a、112bと書込ゲート線113である。
【0097】
図1(A)のB−B’で示した点線で切断した断面図の例を図1(C)に示す。図1(C)の書込スイッチ104及び消去スイッチ105はTFTで形成されており、各TFTはシリコン121、ゲート酸化膜122、書込ゲート線113,消去ゲート線114等で構成されている。
【0098】
図1(C)に示される断面に表示されている配線において短絡の不良が発生しやすい部分は、第1の部分としてソース線111a、111bと書込ゲート線113である。第2の部分としてソース線111a、111bと電流供給線112a、112bである。第2の部分で特に、ソース線111bと電流供給線112aは近接しているため短絡の不良が発生しやすい。第3の部分として電流供給線112a、112bと書込ゲート線113である。第4の部分としてソース線111a、111bと消去ゲート線114である。第5の部分として書込ゲート線113と消去ゲート線114である。第6の部分として電流供給線112a、112bと消去ゲート線114である。
【0099】
ソース線702と、書込ゲート線703又は消去ゲート線715の短絡の検査について示す。この検査で発見できる不良は、第1の部分と第4の部分である。
【0100】
ラッチ回路712の電源端子と接地端子とを制御し、ソース線702に電位Vsを印加する。また、書込ゲート線703と消去ゲート線715の一方又は両方の、電源端子と接地端子とを制御し、書込ゲート線703と消去ゲート線715の一方又は両方に電位Vgを印加する。
【0101】
ここでVsとVgに電位差を与えると、ラッチ回路712の電源端子又は接地端子と、書込ゲート線703と消去ゲート線715の一方又は両方の電源端子又は接地端子との間に電流Iが流れる。電流Iがある規定電流以上の場合、ソース線702と書込ゲート線703と消去ゲート線715の一方又は両方の間に短絡があると判断できる。
【0102】
ソース線702と電流供給線714の短絡の有無の検査について示す。この検査で発見できる不良は、第2の部分である。
【0103】
ラッチ回路712の電源端子と接地端子とを制御し、ソース線702に電位Vsを印加する。また、電流供給端子713に電位Vaを印加する。
【0104】
ここで、ソース線702と電流供給線714との短絡の不良を検査するが、図8に示した様にソース線702と電流供給線714との間にスイッチ素子が設けられている場合、スイッチ素子をOFFすることでソース線702と電流供給線714とを電気的に切断する必要がある。ただし、図8においてスイッチ素子とは書込スイッチ803と消去スイッチ804である。
【0105】
ソース線702と電流供給線714がスイッチ素子によって電気的に接続されている場合、短絡による不良が無い場合でも、ソース線702と電流供給線714の間に電流が流れるため、正常な検査ができない。そのため、スイッチ素子をOFFし、ソース線702と電流供給線714とを電気的に切断する。
【0106】
ソース線702と電流供給線714とを電気的に切断するには、書込スイッチ803と消去スイッチ804の少なくとも一方をOFFすればよい。そのためには、書込ゲートドライバ711と消去ゲートドライバ716の少なくとも一方の電源端子と接地端子に、書込スイッチ803又は消去スイッチ804をOFFする電位を印加する。これによって、書込スイッチ803又は消去スイッチ804がOFFし、ソース線702と電流供給線714とが電気的に切断される。
【0107】
そうすることで、ソース線702の電位はVsとなり、電流供給線714の電位はVaとなり、また書込スイッチ803と消去スイッチ804とを経由して流れる電流が無視できる。ここでVsとVaに電位差を与えると、ラッチ回路712の電源端子又は接地端子と電流供給端子713との間に電流Iが流れる。電流Iがある規定電流以上の場合、ソース線702と電流供給線714の間に短絡があると判断できる。
【0108】
書込ゲート線703と消去ゲート線715の短絡の有無の検査について示す。この検査で発見できる不良は、第5の部分である。
【0109】
書込ゲート線703と消去ゲート線715の、電源端子と接地端子とを制御し、書込ゲート線703に電位Vgwを印加し、また消去ゲート線715に電位Vgeを印加する。
【0110】
ここでVgwとVgeに電位差を与えると、書込ゲート線703の電源端子又は接地端子と消去ゲート線715の電源端子又は接地端子との間に電流Iが流れる。電流Iがある規定電流以上の場合、書込ゲート線703と消去ゲート線715の間に短絡があると判断できる。
【0111】
電流供給線714と、書込ゲート線703又は消去ゲート線715の短絡の有無の検査について示す。この検査で発見できる不良は、第3の部分と第6の部分である。
【0112】
電流供給端子713に電位Vaを印加し、電流供給線714に電位Vaを印加する。また、書込ゲート線703と消去ゲート線715の一方又は両方の、電源端子と接地端子とを制御し、書込ゲート線703と消去ゲート線715の一方又は両方に電位Vgを印加する。
【0113】
ここでVaとVgに電位差を与えると、電流供給端子713と、書込ゲート線703と消去ゲート線715の一方又は両方の電源端子又は接地端子との間に電流Iが流れる。電流Iがある規定電流以上の場合、電流供給線714と書込ゲート線703と消去ゲート線715の一方又は両方の間に短絡があると判断できる。
【0114】
もちろん、本実施形態は図1、7及び8で示した以外の構成にも適用できる。
【0115】
本実施形態には、実施の形態2で示したと同様の利点がある。
【0116】
なお本実施形態において、ソースドライバ709と書込ゲートドライバ711と消去ゲートドライバ716は一例であり、本実施形態とは異なる半導体回路でも同様の動作が可能である。また、画素701の構成が本実施形態とは異なる場合でも同様の動作が可能である。
【0117】
また、本実施形態において、所望の電位を印加して電流を測定することによって短絡の有無の検査をしたが、所望の電流を入力してそのときの電位差を測定することによって短絡の有無の検査をしてもよい。
【実施例1】
【0118】
以下に、本発明の実施例について記載する。
【0119】
本発明の半導体装置には様々な用途がある。本実施例では、本発明の適用が可能な電子機器の例について説明する。本実施例で説明される電子機器には、実施の形態1〜4で説明された半導体装置又は表示装置が用いられている。またそれら装置の駆動方法及び検査方法は実施の形態1〜4に示すとおりである。
【0120】
このような電子機器には、携帯情報端末(電子手帳、モバイルコンピュータ、携帯電話等)、ビデオカメラ、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ、テレビ等が挙げられる。それらの一例を図9に示す。
【0121】
図9(A)はELディスプレイであり、筐体3301、支持台3302、表示部3303等を含む。本発明の表示装置は表示部3303にて用いることが出来る。
【0122】
図9(B)はビデオカメラであり、本体3311、表示部3312、音声入力部3313、操作スイッチ3314、バッテリー3315、受像部3316、半導体記憶装置(図示せず)等を含む。本発明の表示装置は表示部3312や半導体記憶装置にて用いることが出来る。
【0123】
図9(C)はパーソナルコンピュータであり、本体3321、筐体3322、表示部3323、キーボード3324、半導体記憶装置(図示せず)等を含む。本発明の表示装置は表示部3323や半導体記憶装置にて用いることが出来る。
【0124】
図9(D)は携帯情報端末であり、本体3331、スタイラス3332、表示部3333、操作ボタン3334、外部インターフェイス3335、半導体記憶装置(図示せず)等を含む。本発明の表示装置は表示部3333や半導体記憶装置にて用いることが出来る。
【0125】
図9(E)は携帯電話であり、本体3401、音声出力部3402、音声入力部3403、表示部3404、操作スイッチ3405、アンテナ3406、半導体記憶装置(図示せず)を含む。本発明の表示装置は表示部3404や半導体記憶装置にて用いることが出来る。
【0126】
図9(F)はデジタルカメラであり、本体3501、表示部(A)3502、接眼部3503、操作スイッチ3504、表示部(B)3505、バッテリー3506、半導体記憶装置(図示せず)を含む。本発明の表示装置は、表示部(A)3502、表示部(B)3505や半導体記憶装置にて用いることが出来る。
【0127】
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0128】
本発明により、複雑な駆動回路を内蔵した場合でも電源制御のみで目的の出力を得る半導体装置とその駆動方法を提供することができる。よって検査装置等において複雑な入力信号を必要とせず、簡易に目的の検査が実施することが可能である。さらにメモリー回路等を有する記憶装置等において記憶や内部状態の初期化が電源制御のみで簡易にすることが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
書込ゲート線と、消去ゲート線と、ソース線と、電流供給線と、書込ゲートドライバと、消去ゲートドライバと、ソースドライバと、書込スイッチと、消去スイッチとを有し、前記書込ゲート線は前記書込ゲートドライバに接続され、前記消去ゲート線は前記消去ゲートドライバに接続され、前記ソース線は前記ソースドライバに接続され、前記ソース線と前記電流供給線との間に、書込スイッチと消去スイッチとが設けられ、前記書込スイッチの制御電極は前記書込ゲート線に接続され、前記消去スイッチの制御電極は前記消去ゲート線に接続された半導体装置の検査方法であって、
前記ソースドライバの電源端子と接地端子とを第1の電位とすることによって前記ソース線を第1の電位とし、
前記電流供給線を前記第1の電位とは異なる第2の電位とし、
前記書込ゲートドライバ又は前記消去ゲートドライバの少なくとも一方の電源端子と接地端子とを、前記書込スイッチ又は前記消去スイッチの少なくとも一方をオフする第3の電位とすることによって前記ソース線と前記電流供給線とを電気的に切断し、
前記ソースドライバの電源端子、接地端子、又は前記電流供給線を流れる電流値を測定することによって、前記ソース線と前記電流供給線との短絡の有無を検査することを特徴とする半導体装置の検査方法。
【請求項2】
書込ゲート線と、消去ゲート線と、ソース線と、電流供給線と、書込ゲートドライバと、消去ゲートドライバと、ソースドライバと、書込スイッチと、消去スイッチとを有し、前記書込ゲート線は前記書込ゲートドライバに接続され、前記消去ゲート線は前記消去ゲートドライバに接続され、前記ソース線は前記ソースドライバに接続され、前記ソース線と前記電流供給線との間に、書込スイッチと消去スイッチとが設けられ、前記書込スイッチの制御電極は前記書込ゲート線に接続され、前記消去スイッチの制御電極は前記消去ゲート線に接続された半導体装置の検査方法であって、
前記ソースドライバの電源端子と接地端子とを短絡し、
前記書込ゲートドライバ又は前記消去ゲートドライバの少なくとも一方の電源端子と接地端子とを、前記書込スイッチ又は前記消去スイッチの少なくとも一方をオフする電位とすることによって前記ソース線と前記電流供給線とを電気的に切断し、
前記ソース線と前記電流供給線との間に電流を流したときの前記ソース線と前記電流供給線との間の電位差を測定することによって、前記ソース線と前記電流供給線との短絡の有無を検査することを特徴とする半導体装置の検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−262302(P2010−262302A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−131175(P2010−131175)
【出願日】平成22年6月8日(2010.6.8)
【分割の表示】特願2004−564482(P2004−564482)の分割
【原出願日】平成15年12月9日(2003.12.9)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】