半導体装置の製造方法
【課題】ノンリード型の半導体装置の品質の向上を図る。
【解決手段】半導体チップ2を樹脂封止する封止体と、前記封止体の内部に配置されたタブ1bと、タブ1bを支持する吊りリード1eと、それぞれの被接続面が前記封止体の裏面の周縁部に露出した複数のリードと、半導体チップ2のパッドと前記リードとをそれぞれ接続する複数のワイヤとからなり、吊りリード1eにおける前記封止体の外周部に配置された端部は、前記封止体の裏面側において露出せずに前記封止体によって覆われており、したがって、樹脂成形による吊りリード1eのスタンドオフは形成されないため、吊りリード切断時に、前記封止体の裏面の角部を切断金型の受け部の吊りリード1eの切断しろより十分に広い面積の平坦部によって支持することができ、レジン欠けの発生を防止してQFN(半導体装置)の品質の向上を図ることができる。
【解決手段】半導体チップ2を樹脂封止する封止体と、前記封止体の内部に配置されたタブ1bと、タブ1bを支持する吊りリード1eと、それぞれの被接続面が前記封止体の裏面の周縁部に露出した複数のリードと、半導体チップ2のパッドと前記リードとをそれぞれ接続する複数のワイヤとからなり、吊りリード1eにおける前記封止体の外周部に配置された端部は、前記封止体の裏面側において露出せずに前記封止体によって覆われており、したがって、樹脂成形による吊りリード1eのスタンドオフは形成されないため、吊りリード切断時に、前記封止体の裏面の角部を切断金型の受け部の吊りリード1eの切断しろより十分に広い面積の平坦部によって支持することができ、レジン欠けの発生を防止してQFN(半導体装置)の品質の向上を図ることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に、ノンリード型の半導体装置の品質向上に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の樹脂封止型半導体装置の製造方法では、半導体チップが搭載された状態のリードフレームの少なくともリード部の底面に封止シートを密着させる。この封止シートはリード部の底面に封止樹脂が回り込まないように保護し、リード部の底面を所望の値のスタンドオフとして露出させるための機能部材である。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
または、封止シートはリード部の底面に封止樹脂が回り込まないように保護し、リード部の底面およびランド電極の底面を所望の値のスタンドオフとして露出させるための機能部材である。(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−127090号公報(図6)
【特許文献2】特開2002−26223号公報(図6)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
QFN(Quad Flat Non-leaded Package)などのノンリード型の半導体装置では、各リードの一部が封止体の裏面の周縁部に露出して配置され、これらが外部端子となっている。したがって、樹脂封止時には、樹脂成形金型の金型面に封止用シートを配置し、さらにこの封止用シート上にペレットボンデイングおよびワイヤボンディング済みのリードフレームを配置し、各リードの裏面(一部)と封止用シートとを密着せさて樹脂成形を行う。これにより、各リードの裏面に封止用樹脂が付着するのを防ぐとともに、封止用樹脂の注入時に各リードを封止用シートにめり込ませておくことにより、封止体形成後、封止体の裏面から各リードを僅かに突出させてスタンドオフを確保している。
【0006】
なお、スタンドオフは、封止体の角部に配置された吊りリードにも同様に形成される。ただし、封止体の角部の表面(上面)側には樹脂成形用のゲート樹脂が角部と連結した状態で残留しているため、吊りリード切断時に角部の表面側には切断金型の受け部側を配置することは非常に困難であり、したがって、吊りリード切断時は封止体の角部の裏面側を切断金型の前記受け部で支持し、この状態で封止体の表面側から切断パンチを進入させて吊りリード切断を行う。
【0007】
その際、吊りリードにもスタンドオフが形成されているため、スタンドオフ部分を避けた形状(例えば、凹形状)の受け部を有する切断金型で角部の裏面側を支持して切断を行う。ところが、スタンドオフ周辺の樹脂成形状態のばらつきと切断金型の前記受け部とのバランスにより、吊りリード切断時には、吊りリードのスタンドオフ周辺の封止体が切断金型の前記受け部と接触し易く、その結果、吊りリード切断時に、吊りリードのスタンドオフ周辺の封止体が切断金型の前記受け部に接触してレジン欠けが発生することが問題となる。
【0008】
また、封止体の表面側に会社名、製品コード等を記入するマーク工程は、吊りリードの切断に先立って、多連のリードフレーム状態で行うことが製造コスト低減に有利である。このため、上記リードを切断する工程においては、封止体の裏面側が上方になるように多連のリードフレームを配置し、上記マーク工程では、多連のリードフレームを一度表裏を反転させ、封止体3の表面側を上方に向けて配置する。上記マーク工程後、吊りリードの切断時は、更に多連のリードフレームの表裏を反転させる工程が必要となるため、組み立てのスループットが低下し、製造コストが高くなる懸念がある。
【0009】
また、他の半導体装置(例えば、薄型のQFP(Quad Flat Package )など)と同一厚さの半導体チップを搭載する場合などに、QFNのパッケージ高さの制約からタブ(チップ搭載部)や吊りリードをハーフエッチング加工によって薄く形成してパッケージ高さの制約内に収まるようにしているが、吊りリードが薄くなり、かつ長いため吊りリードが動き易くなり、樹脂封止の際の樹脂注入時の樹脂流動圧によってタブが裏面方向にシフト(移動)するという現象が起こる。
【0010】
これによって、タブが封止体の裏面に露出したり、封止体に反りが発生し、その結果、パッケージ高さが規格外となったり、外観不良が発生するという問題が起こる。
【0011】
本発明の目的は、半導体装置の品質の向上を図ることができる技術を提供することにある。
【0012】
また、本発明の他の目的は、半導体装置の実装性の向上を図ることができる技術を提供することにある。
【0013】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0015】
すなわち、本発明は、(a)上型と下型とを有する樹脂成形金型の前記下型の金型面上に、チップ搭載部と複数の吊りリードと複数のリードとを有するリードフレームを配置する工程と、(b)前記リードフレームを前記上型と前記下型とで挟むことにより、前記樹脂成形金型の型締めを行う工程と、(c)前記吊りリードの裏面側に封止用樹脂を周り込ませて前記吊りリードの裏面の封止体の周縁部に対応した箇所が前記封止体によって覆われるように半導体チップを樹脂封止して前記封止体を形成する工程と、(d)前記封止体の裏面側から切断パンチを進入させて前記複数のリードを切断する工程と、(e)前記封止体の表面に前記表面側からマーキングを行う工程と、(f)前記封止体の表面側から前記切断パンチを進入させて前記複数の吊りリードを切断する工程と、を有するものである。
【0016】
また、本発明は、(a)チップ搭載部と、前記チップ搭載部の周囲に配置されたリードと、前記チップ搭載部と接続された吊りリードと、を有し、前記チップ搭載部及び前記吊りリードはハーフエッチング加工され、突出部が設けられたリードフレームを準備する工程と、(b)パッドが配置された主面と、前記主面とは反対側にある裏面と、を有する半導体チップを前記チップ搭載部上に搭載する工程と、(c)前記リードと前記パッドとを導電性のワイヤによりボンディングする工程と、(d)上型と、下型と、レジンを注入するためのゲート部と、前記上型と前記下型との間に形成されたキャビティと、を有する樹脂成型金型を準備する工程と、(e)前記(c)工程と前記(d)工程の後、前記樹脂成型金型の前記下型の上に配置された封止用シートの上に前記リードフレームを配置する工程と、(f)前記(e)工程の後、前記リードと前記突出部とを前記封止用シートに密着させ、且つ前記半導体チップを前記樹脂成型金型の前記キャビティのそれぞれの内側に位置させた状態で前記上型と下型との型締めを行う工程と、(g)前記(f)工程の後、前記半導体チップ、前記リードの一部、前記チップ搭載部の一部を封止する封止体を形成するために、前記キャビティのそれぞれに絶縁性レジンを注入する工程と、(h)前記(g)工程の後、前記封止体を分離するために前記リード及び前記吊りリードの一部を切断する工程と、を有し、前記(h)工程の後、前記リードと前記突出部の一部が、前記半導体チップの裏面と同一方向を向いた面である前記封止体の裏面から露出し、前記封止体の裏面と同一方向を向いた前記チップ搭載部及び前記吊りリードの裏面が前記絶縁性レジンで覆われているものである。
【発明の効果】
【0017】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0018】
吊りリードにおける封止体の外周部に配置された端部が、裏面側において封止体によって覆われていることにより、封止体の裏面の角部には吊りリードが露出せず、吊りリードによるスタンドオフは形成されない。これにより、吊りリード切断時には、封止体の裏面の角部を切断金型の広い面積の平坦部によって支持して切断することが可能になり、レジン欠けの発生を防止することができる。その結果、半導体装置の品質の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態の半導体装置の構造の一例を示す平面図である。
【図2】図1に示す半導体装置の構造の一例を示す裏面図である。
【図3】図1に示す半導体装置の角部の構造を示す拡大部分斜視図である。
【図4】図1に示す半導体装置の構造を封止体を透過して示す平面図である。
【図5】図4に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。
【図6】図4に示すB−B線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。
【図7】図4に示すA−A線に沿って切断した断面の構造の変形例を示す断面図である。
【図8】図7に示す構造を封止体を透過して示す拡大部分平面図である。
【図9】図1に示す半導体装置の角部の裏面のピン配置の一例を示す拡大部分裏面図である。
【図10】本発明の実施の形態の変形例の半導体装置の構造を示す裏面図である。
【図11】図1に示す半導体装置の製造方法の一例を示す組み立てフロー図である。
【図12】図11に示す半導体装置の製造方法のモールド工程における板厚ゲート使用時の樹脂注入方法の一例を示す部分断面図である。
【図13】図11に示す半導体装置の製造方法のモールド工程における通常ゲート使用時の樹脂注入方法の一例を示す部分断面図である。
【図14】図12に示す板厚ゲート使用時のゲートとリードの位置関係の一例を示す拡大部分平面図である。
【図15】図13に示す通常ゲート使用時のゲートとリードの位置関係の一例を示す拡大部分平面図である。
【図16】図15に示すフレームの角部の構造を示す部分拡大平面図である。
【図17】図11に示す半導体装置の製造方法のリード切断から個片化までの各工程における加工状態の一例を示す部分拡大断面図および部分拡大側面図である。
【図18】図1に示す半導体装置の角部の裏面のピン配置の一例を示す拡大部分裏面図である。
【図19】図13に示す通常ゲート使用時における半導体装置の角部の構造を示す拡大部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の実施の形態では特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
【0021】
さらに、以下の実施の形態では便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明などの関係にある。
【0022】
また、以下の実施の形態において、要素の数など(個数、数値、量、範囲などを含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良いものとする。
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0024】
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態の半導体装置の構造の一例を示す平面図、図2は図1に示す半導体装置の構造の一例を示す裏面図、図3は図1に示す半導体装置の角部の構造を示す拡大部分斜視図、図4は図1に示す半導体装置の構造を封止体を透過して示す平面図、図5は図4に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図、図6は図4に示すB−B線に沿って切断した断面の構造を示す断面図、図7は図4に示すA−A線に沿って切断した断面の構造の変形例を示す断面図、図8は図7に示す構造を封止体を透過して示す拡大部分平面図、図9は図1に示す半導体装置の角部の裏面のピン配置の一例を示す拡大部分裏面図、図10は本発明の実施の形態の変形例の半導体装置の構造を示す裏面図、図11は図1に示す半導体装置の製造方法の一例を示す組み立てフロー図、図12は図11に示す半導体装置の製造方法のモールド工程における板厚ゲート使用時の樹脂注入方法の一例を示す部分断面図、図13は図11に示す半導体装置の製造方法のモールド工程における通常ゲート使用時の樹脂注入方法の一例を示す部分断面図、図14は図12に示す板厚ゲート使用時のゲートとリードの位置関係の一例を示す拡大部分平面図、図15は図13に示す通常ゲート使用時のゲートとリードの位置関係の一例を示す拡大部分平面図、図16は図15に示すフレームの角部の構造を示す部分拡大平面図、図17は図11に示す半導体装置の製造方法のリード切断から個片化までの各工程における加工状態の一例を示す部分拡大断面図および部分拡大側面図、図18は図1に示す半導体装置の角部の裏面のピン配置の一例を示す拡大部分裏面図、図19は図13に示す通常ゲート使用時における半導体装置の角部の構造を示す拡大部分斜視図である。
【0025】
図1〜図6に示す本実施の形態の半導体装置は、封止体3の裏面3aの周縁部に複数のリード1aそれぞれの一部が露出して並べて配置された小型のノンリード型のものであり、本実施の形態では、前記半導体装置の一例として、QFN5を取り上げて説明する。
【0026】
QFN5の構成について説明すると、その主面2bに半導体素子および複数のパッド(電極)2aを有する半導体チップ2と、半導体チップ2を樹脂封止する封止体3と、封止体3の内部に配置されており、かつ半導体チップ2と接続するチップ搭載部であるタブ1bと、タブ1bをその角部で連結して支持する吊りリード1eと、それぞれの被接続面(一部)1gが封止体3の裏面3aの周縁部に露出しており、かつ前記周縁部に並んで配置された複数のリード1aと、半導体チップ2の複数のパッド2aとこれに対応する前記複数のリード1aとをそれぞれ接続する複数のワイヤ(金属細線)4とからなり、吊りリード1eにおける封止体3の外周部に配置された端部は、封止体3の裏面3a側において封止体3によって覆われている。
【0027】
すなわち、吊りリード1eの端部は、図2に示すように、封止体3の裏面3aの角部に露出しておらず、封止体3の内部に埋め込まれている。ただし、封止体3の角部において、吊りリード1eは、図3に示すようにその切断面1hが封止体3の角部の側面に露出している。
【0028】
このように吊りリード1eにおける封止体3の外周部に配置された端部が、その裏面1f側において封止体3によって覆われて、封止体3の裏面3aの角部に露出しない構造のため、樹脂成形による吊りリード1eのスタンドオフ(リード部分の封止体3の裏面3aからの突出)は形成されない。これにより、吊りリード切断時には、図17に示すように、封止体3の裏面3aの角部を切断金型10の受け部10aの吊りリード1eの切断しろ1mより広い面積の平坦部10cによって支持して切断することが可能になり、その結果、レジン欠けの発生を防止することができる。
【0029】
また、本実施の形態のQFN5は、タブ1bとこれを支持する吊りリード1eとがハーフエッチング加工などによって薄く形成されており、図5に示すようにそれぞれ封止体3の内部に埋め込まれている。ただし、タブ1bおよび吊りリード1eそれぞれにおいて各裏面1d,1fの一部に突出部1jが設けられ、この突出部1jが、図2および図5に示すように、封止体3の裏面3aに露出している。
【0030】
なお、タブ1bや吊りリード1eを薄くする加工方法としては、ハーフエッチング加工に限らず、コイニング加工などのハーフエッチング以外の加工方法を採用してもよい。本実施の形態のQFN5では、タブ1bや吊りリード1eは、リードフレーム1(図12参照)の製造段階で、それぞれの突出部1jに相当する領域を除いてそれ以外の領域がハーフエッチング加工されて形成されたものであり、ハーフエッチング加工されなかった領域が突出部1jとなっている。
【0031】
このようにタブ1bや吊りリード1eの裏面1d,1fに突出部1jが設けられていることにより、樹脂封止の際の樹脂注入時に樹脂流動圧によってタブ1bや吊りリード1eが裏面方向に押されても、突出部1jが、図12に示すように、樹脂成形金型9の金型面9d上のフィルムシート(封止用シート)8に接触し、これにより、タブ1bや吊りリード1eが突出部1jによって支えられて裏面方向に移動しなくなるため、樹脂流動圧によるタブ1bの裏面方向へのシフト(移動)を防ぐことができる。
【0032】
なお、突出部1jは、樹脂注入時にタブ1bを支えてタブ1bの裏面側へのシフトを防ぐものであるため、図5および図6に示すように、タブ1bの裏面1dの中央部に設けられていることが好ましく、さらに、その周囲にも設けることにより、複数の突出部1jが設けられていてもよい。ただし、タブ1bの裏面1dの下層に配線を引き回すため、できるだけ突出部1jを配置しないことが好ましい。またこの時タブ1bについては、タブ1bの面積が半導体チップ2の面積よりも大きいタブ(大タブ)1bを用いるか、あるいはタブ1bの面積が半導体チップ2の面積よりも小さいタブ(小タブ)1bを用いるかはどちらでも構わない。しかし、タブ1bの面積を半導体チップ2の面積よりも小さくすることにより、半田リフロー時の剥離を防止し、温度サイクル時の応力を低減するため、実装信頼性が向上する。
【0033】
また、吊りリード1eにおいては、例えば、図7および図8の変形例に示すように、その裏面1fの半導体チップ2の角部に対応した箇所に突出部1jが設けられていることが好ましく、これに加えてタブ1bの裏面1dの中央部に突出部1jが設けられている場合、図2に示すように、封止体3の裏面3aには、5箇所で突出部1jが露出することになる。
【0034】
これにより、タブ1bのロケーションの安定化を図り、タブ1b自体が傾斜することを防止できる。
【0035】
また、多ピン化によってピン数が増えると、ピン間ピッチが小さくなる傾向であるため、封止体3の裏面3aの角部においては吊りリード1eが露出していないことはピン配置に対しても好ましい。例えば、9mm×9mmのパッケージサイズで、64ピンのQFN5の場合、図9に示すように、ピン間ピッチをAとし、角部におけるピン間距離をBとし、リード1aの露出部である被接続面1gの長さをCとすると、A>B>Cとなるように各寸法を決めることが好ましく、この場合においても、角部において封止体3の内部に吊りリード1eが埋め込まれた本実施の形態のQFN構造を採用することが有効である。さらに、図18に示すようにパッケージの小型化に伴い、多ピン化による狭ピッチ化が進むと角部におけるピン間距離Bも短くなるため、角部のリード1aにおいて吊りリード1e側の角には、テーパ(面取り)1nを設けておくことが好ましい。
【0036】
また、図10の変形例に示すように、本実施の形態のQFN5では、タブ1bや吊りリード1eに必ずしも突出部1jを設けていなくてもよく、封止体3の裏面3a側にタブ1bや吊りリード1eが全く露出していない構造としてもよい。すなわち、タブ1bおよび吊りリード1eを、それらの裏面1d,1fをハーフエッチング加工して薄く形成するとともに突出部1jは設けない構造とするものであり、この場合においても、封止体3の裏面3aの角部に吊りリード1eが露出しないため、樹脂成形による吊りリード1eのスタンドオフは形成されず、その結果、吊りリード切断時のレジン欠けの発生を防止することができる。
【0037】
以上のように、本実施の形態のQFN5では、吊りリード1eにおける封止体3の外周部に配置された端部が、裏面1f側において封止体3によって覆われていることにより、封止体3の裏面3aの角部には吊りリード1eが露出せず、したがって、吊りリード1eによるスタンドオフは形成されない。これにより、吊りリード切断時には、図17に示すように、封止体3の裏面3aの角部を切断金型10の受け部10aの吊りリード1eの切断しろ1mより広い面積の平坦部10cによって支持して切断することが可能になるため、レジン欠けの発生を防止することができる。
【0038】
その結果、QFN5の品質の向上を図ることができる。
【0039】
また、封止体3の裏面3aの角部に吊りリード1eが露出していないため、QFN5を実装する実装基板において、封止体3の裏面3aの角部に対応した領域に配線を引き回すことができ、QFN5の実装性の向上を図ることができる。
【0040】
また、タブ1bの裏面1dや吊りリード1eの裏面1fの少なくとも一方もしくは両者に突出部1jが設けられていることにより、樹脂封止の際の樹脂注入時に樹脂流動圧によってタブ1bや吊りリード1eが裏面方向に押されても、図12に示すように、突出部1jが樹脂成形金型9の金型面9d上のフィルムシート8に接触してタブ1bや吊りリード1eを支える。
【0041】
これにより、タブ1bや吊りリード1eが突出部1jによって支えられて裏面方向に移動しなくなるため、樹脂流動圧によるタブ1bの裏面方向へのシフト(移動)を防ぐことができる。したがって、タブ1bの裏面1dへの露出や封止体3の反りを防ぐことができ、QFN5の高さが規格外となったり、外観不良の発生に至ることを防止してQFN5の品質の向上を図ることができる。
【0042】
なお、図12に示すように、半導体チップ2は、タブ1bのチップ支持面1c上にダイボンド材(例えば、銀ペーストなど)6によって固定されており、半導体チップ2の裏面2cとタブ1bのチップ支持面1cとが接続されている。
【0043】
さらに、QFN5の封止部3の裏面3aの周縁部に並んで配置された各リード1aは、図6に示すように、肉厚部1iを有しており、それらの一部が被接続面1gとして封止体3の裏面3aに露出している。この被接続面1gには、外装メッキとして、半田メッキまたはパラジウムメッキなどが形成されている。
【0044】
なお、タブ1b、吊りリード1eおよび各リード1aは、例えば、銅合金などの薄板材によって形成されている。
【0045】
さらに、半導体チップ2は、例えば、QFN5の薄型化に対応してその裏面2cがバックグラインド(裏面研磨)されたものであり、チップ厚は、例えば、0.2mm(200μm)である。
【0046】
また、半導体チップ2のパッド2aとこれに対応するリード1aとを接続する金属細線であるワイヤ4は、例えば、金線などである。
【0047】
また、封止体3は、モールディング方法による樹脂封止によって形成され、その際用いられる封止用樹脂は、例えば、熱硬化性のエポキシ樹脂などである。
【0048】
次に、図11に示す組み立てフローを用いて本実施の形態のQFN5(半導体装置)の製造方法について説明する。
【0049】
まず、QFN5が薄型化対応のものである場合、ステップS1に示すバックグラインドにより半導体ウェハの裏面研磨を行って半導体ウェハを薄く形成する。例えば、厚さが200μmになるように裏面研磨を行う。ただし、薄型化対応のための半導体ウェハの裏面研磨は必ずしも行わなくてもよい。
【0050】
一方、半導体チップ2を搭載可能なタブ1bと、その周囲に配置された複数のリード1aと、タブ1bを支持する吊りリード1eとを有し、かつタブ1bおよび吊りリード1eそれぞれの裏面1d,1fがハーフエッチング加工などによって薄く形成されているとともに、タブ1bおよび吊りリード1eそれぞれの裏面1d,1fに突出部1jが設けられたリードフレーム1を準備する。
【0051】
その後、ステップS2に示すダイボンディングを行う。ここでは、リードフレーム1のチップ搭載部であるタブ1bのチップ支持面1cにダイボンド材6を介して半導体チップ2を固着する。
【0052】
その後、ステップS3に示すワイヤボンディングを行う。ここでは、半導体チップ2のパッド2aとこれに対応するリード1aとを金線などのワイヤ(金属細線)4で接続する。
【0053】
その後、ステップS4に示す樹脂封止(モールド)を行う。その際、まず、図12に示すように、樹脂成形金型9の下型9bの金型面9d上に封止用シートであるフィルムシート8を配置する。さらに、フィルムシート8上にリードフレーム1を配置した後、複数のリード1aの被接続面1gがフィルムシート8に密着するように樹脂成形金型9の型締め(クランプ)を行う。
【0054】
続いて、タブ1bおよび吊りリード1eそれぞれの裏面1d,1f側に封止用樹脂を周り込ませて、タブ1bの裏面1dと、吊りリード1eの裏面1fの封止体3の周縁部に対応した箇所すなわち吊りリード1eの端部の裏面1f側が封止体3(封止用樹脂)によって覆われるように半導体チップ2および複数のワイヤ4を樹脂封止して封止体3を形成する。
【0055】
なお、樹脂成形金型9の上型9aのキャビティ9cに封止用樹脂を注入する際に、図14に示すように、吊りリード1eの端部の外側のハーフエッチング加工が行われている領域P(図14に示す斜線部領域P)のさらに外側のハーフエッチング加工が行われていない箇所を樹脂成形金型9のゲート部9eで押さえ付けた状態で、図12のランナ9f、ゲート部9eおよびキャビティ9cに亘るレジン注入経路7により、図14に示す吊りリード1eの両脇のリード厚み分の間隙1kから、キャビティ9cに封止用樹脂を注入して樹脂封止を行う。
【0056】
その際、吊りリード1eはハーフエッチング加工によって薄く形成されているため、ゲート口が広がり、キャビティ9cに流れ込む封止用樹脂の流動性を向上させることができる。
【0057】
さらに、図12に示すように、タブ1bの裏面1dや吊りリード1eの裏面1fに突出部1jが設けられていることにより、樹脂注入時に樹脂流動圧によってタブ1bや吊りリード1eが裏面方向に押されても、突出部1jが樹脂成形金型9の下型9bの金型面9d上のフィルムシート8に接触し、これにより、タブ1bや吊りリード1eが突出部1jによって支えられて裏面方向に移動しなくなるため、樹脂流動圧によるタブ1bの裏面方向へのシフトを防ぐことができる。
【0058】
その結果、タブ1bの裏面1dへの露出や封止体3の反りを防ぐことができ、QFN5の高さが規格外となったり、外観不良の発生に至ることを防止してQFN5の品質の向上を図ることができる。
【0059】
なお、図13および図15の変形例に示すように、ゲート口を吊りリード1eの上側に配置して図13に示すレジン注入経路7としてもよく、この場合においてもゲート口が広がるため、キャビティ9cに流れ込む封止用樹脂の流動性を向上させることができる。この通常ゲートを使用したレジン注入方法の場合、図19に示すように、樹脂成形終了後に吊りリード1eの表面側にレジンバリ3bが形成される。したがって、吊りリード1eの切断時には、封止体3の角部の裏面側を成形金型10で支持し、その状態で封止体3の表面側(上側)から切断パンチ10dを進入させて吊りリード1eの切断を行う。
【0060】
したがって、成形金型10の受け部10aには、レジンバリ3bを逃げるための凹形状(溝)を形成することなく、平坦な面(平坦部10c)の受け部10aを備えた成形金型10を用いて吊りリード1eの切断を行うことができる(図17参照)。
【0061】
また、図16は、このレジン注入方法で封止を行った際の封止体3の外周ラインと吊りリード1eのハーフエッチング領域P(図15および図16に示す斜線部領域P)の位置関係を示すものであり、吊りリード1eのハーフエッチング領域Pが封止体3の角部の内側と外側に亘っているため、吊りリード1eの端部の裏面1f側が封止体3(封止用樹脂)によって覆われる構造を実現することができる。
【0062】
これにより、封止体3の裏面3aの角部には吊りリード1eが露出しないため、吊りリード1eによるスタンドオフは形成されない。
【0063】
ただし、吊りリード1e以外の複数のリード1aは、その被接続面1gをフィルムシート8に密着させるとともに、僅かにフィルムシート8にめり込ませた状態で樹脂成形を行うため、樹脂封止後、各リード1aの被接続面1gを封止体3の裏面3aから突出させることができ、各リード1aにスタンドオフを形成することができる。
【0064】
樹脂封止終了後、図11のステップS5に示すリード切断を行う。
【0065】
ここでは、図17のステップS5に示すように、封止体3の裏面3a側を上方に向けて切断金型10の受け部10aと押さえ部10bとでリード1aの切断しろ1mを挟んで固定し、この状態で封止体3の裏面3a側(上方)から切断パンチ10dを進入させてそれぞれの複数のリード1aを切断する。
【0066】
すなわち、各リード1aには、封止体3の裏面3a側にスタンドオフが形成されており、かつリード切断面で発生するリードバリを各リード1aの表面側に形成することが好ましいため、リード切断時に各リード1aの裏面側である被接続面1g側を受けるのではなく表面側を受け、この状態でリード1aの裏面側(上方)から切断パンチ10dを進入させて切断を行う。
【0067】
これにより、リード切断面に形成されるリードバリを各リード1aの表面側に向けて形成することができ、QFN5の実装基板などへの半田実装時の半田接続面積を増やすことができる。
【0068】
その後、図11のステップS6に示すマーク工程に移る。ここでは、図17のステップS6に示すように、まず、封止体3の表裏を反転させ、封止体3の表面側を上方に向けて配置する。この状態で、封止体3の表面にレーザ11などを用いて封止体3の表面側から所望のマーキングを行う。
【0069】
その後、図11のステップS7に示す個片化工程に移る。ここでは、図17のステップS7に示すように、封止体3の表面側を上方に向けた状態を維持し、この状態で封止体3の表面側から切断パンチ10dを進入させて吊りリード1eを切断して個片化を行う。すなわち、本実施の形態のQFN5では、その吊りリード1eにスタンドオフが形成されないため、吊りリード切断時に、吊りリード1eの端部に対応した封止体3の裏面3aの周縁部の箇所を、切断金型10の受け部10aの吊りリード1eの切断しろ1mより十分に広い面積の平坦部10cによって支持することが可能となり、この状態で吊りリード切断を行うことができる。
【0070】
これにより、板厚ゲート使用時に行っていた反転工程を省略でき、また通常ゲート使用時における吊りリード切断時のレジン欠けの発生を防止することができ、QFN5の品質の向上を図ることができる。
【0071】
このように、本実施の形態のQFN5の組み立てでは、マーク工程と個片化(吊りリード切断)工程において、封止体3の表面側を上方に向けた状態のまま処理を行うことができ、また封止体3の裏面側を上方に向けて配置する反転工程を省略できるため、マーキングと吊りリード切断の両方の処理を行うことが可能な一貫処理装置を用いることも可能である。この結果、製造コストの低減が可能となる。
【0072】
なお、吊りリード切断は、マーク工程の有無に係わらず、封止体3の表面側から切断パンチ10dを進入させて行うことでレジン欠け防止の効果を得ることができるが、封止体3の裏面3a側から切断パンチ10dを進入させて切断を行ってもレジン欠けを低減する効果は得ることができる。したがって、マーク工程を行わない場合もしくはQFN5の個片化後にマーク工程を行う場合などには、リード切断と吊りリード切断の工程を、封止体3の裏面3a側を上方に向けた状態のまま続けて行ってもよい。
【0073】
吊りリード切断による個片化終了後、図11のステップS8に示す収納を行って、QFN5をトレイ(またはマガジン)などに収納する。さらに、マーク工程を先に行った後に、リード切断と吊りリード切断の工程を行い個片化終了後、図11のステップS8に示す収納を行ってもよい。ただし、マーク工程をリード切断の前に行うと、リード切断後の洗浄によりマークに傷がつく虞や、あるいはマークが消えてしまう虞がある。
【0074】
以上、本発明者によってなされた発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【0075】
例えば、前記実施の形態では、半導体装置の一例としてQFN5を取り上げて説明したが、前記半導体装置は、少なくとも封止体3の裏面3aの角部に吊りリード1eの端部が露出しない構造のノンリード型のものであれば、QFN以外の他の半導体装置であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、電子装置の製造技術に好適である。
【符号の説明】
【0077】
1 リードフレーム
1a リード
1b タブ(チップ搭載部)
1c チップ支持面
1d 裏面
1e 吊りリード
1f 裏面
1g 被接続面(一部)
1h 切断面
1i 肉厚部
1j 突出部
1k 間隙
1m 切断しろ
1n テーパ(面取り)
2 半導体チップ
2a パッド(電極)
2b 主面
2c 裏面
3 封止体
3a 裏面
3b レジンバリ
4 ワイヤ(金属細線)
5 QFN(半導体装置)
6 ダイボンド材
7 レジン注入経路
8 フィルムシート(封止用シート)
9 樹脂成形金型
9a 上型
9b 下型
9c キャビティ
9d 金型面
9e ゲート部
9f ランナ
10 切断金型
10a 受け部
10b 押さえ部
10c 平坦部
10d 切断パンチ
11 レーザ
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に、ノンリード型の半導体装置の品質向上に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の樹脂封止型半導体装置の製造方法では、半導体チップが搭載された状態のリードフレームの少なくともリード部の底面に封止シートを密着させる。この封止シートはリード部の底面に封止樹脂が回り込まないように保護し、リード部の底面を所望の値のスタンドオフとして露出させるための機能部材である。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
または、封止シートはリード部の底面に封止樹脂が回り込まないように保護し、リード部の底面およびランド電極の底面を所望の値のスタンドオフとして露出させるための機能部材である。(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−127090号公報(図6)
【特許文献2】特開2002−26223号公報(図6)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
QFN(Quad Flat Non-leaded Package)などのノンリード型の半導体装置では、各リードの一部が封止体の裏面の周縁部に露出して配置され、これらが外部端子となっている。したがって、樹脂封止時には、樹脂成形金型の金型面に封止用シートを配置し、さらにこの封止用シート上にペレットボンデイングおよびワイヤボンディング済みのリードフレームを配置し、各リードの裏面(一部)と封止用シートとを密着せさて樹脂成形を行う。これにより、各リードの裏面に封止用樹脂が付着するのを防ぐとともに、封止用樹脂の注入時に各リードを封止用シートにめり込ませておくことにより、封止体形成後、封止体の裏面から各リードを僅かに突出させてスタンドオフを確保している。
【0006】
なお、スタンドオフは、封止体の角部に配置された吊りリードにも同様に形成される。ただし、封止体の角部の表面(上面)側には樹脂成形用のゲート樹脂が角部と連結した状態で残留しているため、吊りリード切断時に角部の表面側には切断金型の受け部側を配置することは非常に困難であり、したがって、吊りリード切断時は封止体の角部の裏面側を切断金型の前記受け部で支持し、この状態で封止体の表面側から切断パンチを進入させて吊りリード切断を行う。
【0007】
その際、吊りリードにもスタンドオフが形成されているため、スタンドオフ部分を避けた形状(例えば、凹形状)の受け部を有する切断金型で角部の裏面側を支持して切断を行う。ところが、スタンドオフ周辺の樹脂成形状態のばらつきと切断金型の前記受け部とのバランスにより、吊りリード切断時には、吊りリードのスタンドオフ周辺の封止体が切断金型の前記受け部と接触し易く、その結果、吊りリード切断時に、吊りリードのスタンドオフ周辺の封止体が切断金型の前記受け部に接触してレジン欠けが発生することが問題となる。
【0008】
また、封止体の表面側に会社名、製品コード等を記入するマーク工程は、吊りリードの切断に先立って、多連のリードフレーム状態で行うことが製造コスト低減に有利である。このため、上記リードを切断する工程においては、封止体の裏面側が上方になるように多連のリードフレームを配置し、上記マーク工程では、多連のリードフレームを一度表裏を反転させ、封止体3の表面側を上方に向けて配置する。上記マーク工程後、吊りリードの切断時は、更に多連のリードフレームの表裏を反転させる工程が必要となるため、組み立てのスループットが低下し、製造コストが高くなる懸念がある。
【0009】
また、他の半導体装置(例えば、薄型のQFP(Quad Flat Package )など)と同一厚さの半導体チップを搭載する場合などに、QFNのパッケージ高さの制約からタブ(チップ搭載部)や吊りリードをハーフエッチング加工によって薄く形成してパッケージ高さの制約内に収まるようにしているが、吊りリードが薄くなり、かつ長いため吊りリードが動き易くなり、樹脂封止の際の樹脂注入時の樹脂流動圧によってタブが裏面方向にシフト(移動)するという現象が起こる。
【0010】
これによって、タブが封止体の裏面に露出したり、封止体に反りが発生し、その結果、パッケージ高さが規格外となったり、外観不良が発生するという問題が起こる。
【0011】
本発明の目的は、半導体装置の品質の向上を図ることができる技術を提供することにある。
【0012】
また、本発明の他の目的は、半導体装置の実装性の向上を図ることができる技術を提供することにある。
【0013】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0015】
すなわち、本発明は、(a)上型と下型とを有する樹脂成形金型の前記下型の金型面上に、チップ搭載部と複数の吊りリードと複数のリードとを有するリードフレームを配置する工程と、(b)前記リードフレームを前記上型と前記下型とで挟むことにより、前記樹脂成形金型の型締めを行う工程と、(c)前記吊りリードの裏面側に封止用樹脂を周り込ませて前記吊りリードの裏面の封止体の周縁部に対応した箇所が前記封止体によって覆われるように半導体チップを樹脂封止して前記封止体を形成する工程と、(d)前記封止体の裏面側から切断パンチを進入させて前記複数のリードを切断する工程と、(e)前記封止体の表面に前記表面側からマーキングを行う工程と、(f)前記封止体の表面側から前記切断パンチを進入させて前記複数の吊りリードを切断する工程と、を有するものである。
【0016】
また、本発明は、(a)チップ搭載部と、前記チップ搭載部の周囲に配置されたリードと、前記チップ搭載部と接続された吊りリードと、を有し、前記チップ搭載部及び前記吊りリードはハーフエッチング加工され、突出部が設けられたリードフレームを準備する工程と、(b)パッドが配置された主面と、前記主面とは反対側にある裏面と、を有する半導体チップを前記チップ搭載部上に搭載する工程と、(c)前記リードと前記パッドとを導電性のワイヤによりボンディングする工程と、(d)上型と、下型と、レジンを注入するためのゲート部と、前記上型と前記下型との間に形成されたキャビティと、を有する樹脂成型金型を準備する工程と、(e)前記(c)工程と前記(d)工程の後、前記樹脂成型金型の前記下型の上に配置された封止用シートの上に前記リードフレームを配置する工程と、(f)前記(e)工程の後、前記リードと前記突出部とを前記封止用シートに密着させ、且つ前記半導体チップを前記樹脂成型金型の前記キャビティのそれぞれの内側に位置させた状態で前記上型と下型との型締めを行う工程と、(g)前記(f)工程の後、前記半導体チップ、前記リードの一部、前記チップ搭載部の一部を封止する封止体を形成するために、前記キャビティのそれぞれに絶縁性レジンを注入する工程と、(h)前記(g)工程の後、前記封止体を分離するために前記リード及び前記吊りリードの一部を切断する工程と、を有し、前記(h)工程の後、前記リードと前記突出部の一部が、前記半導体チップの裏面と同一方向を向いた面である前記封止体の裏面から露出し、前記封止体の裏面と同一方向を向いた前記チップ搭載部及び前記吊りリードの裏面が前記絶縁性レジンで覆われているものである。
【発明の効果】
【0017】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0018】
吊りリードにおける封止体の外周部に配置された端部が、裏面側において封止体によって覆われていることにより、封止体の裏面の角部には吊りリードが露出せず、吊りリードによるスタンドオフは形成されない。これにより、吊りリード切断時には、封止体の裏面の角部を切断金型の広い面積の平坦部によって支持して切断することが可能になり、レジン欠けの発生を防止することができる。その結果、半導体装置の品質の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態の半導体装置の構造の一例を示す平面図である。
【図2】図1に示す半導体装置の構造の一例を示す裏面図である。
【図3】図1に示す半導体装置の角部の構造を示す拡大部分斜視図である。
【図4】図1に示す半導体装置の構造を封止体を透過して示す平面図である。
【図5】図4に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。
【図6】図4に示すB−B線に沿って切断した断面の構造を示す断面図である。
【図7】図4に示すA−A線に沿って切断した断面の構造の変形例を示す断面図である。
【図8】図7に示す構造を封止体を透過して示す拡大部分平面図である。
【図9】図1に示す半導体装置の角部の裏面のピン配置の一例を示す拡大部分裏面図である。
【図10】本発明の実施の形態の変形例の半導体装置の構造を示す裏面図である。
【図11】図1に示す半導体装置の製造方法の一例を示す組み立てフロー図である。
【図12】図11に示す半導体装置の製造方法のモールド工程における板厚ゲート使用時の樹脂注入方法の一例を示す部分断面図である。
【図13】図11に示す半導体装置の製造方法のモールド工程における通常ゲート使用時の樹脂注入方法の一例を示す部分断面図である。
【図14】図12に示す板厚ゲート使用時のゲートとリードの位置関係の一例を示す拡大部分平面図である。
【図15】図13に示す通常ゲート使用時のゲートとリードの位置関係の一例を示す拡大部分平面図である。
【図16】図15に示すフレームの角部の構造を示す部分拡大平面図である。
【図17】図11に示す半導体装置の製造方法のリード切断から個片化までの各工程における加工状態の一例を示す部分拡大断面図および部分拡大側面図である。
【図18】図1に示す半導体装置の角部の裏面のピン配置の一例を示す拡大部分裏面図である。
【図19】図13に示す通常ゲート使用時における半導体装置の角部の構造を示す拡大部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の実施の形態では特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
【0021】
さらに、以下の実施の形態では便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明などの関係にある。
【0022】
また、以下の実施の形態において、要素の数など(個数、数値、量、範囲などを含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良いものとする。
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0024】
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態の半導体装置の構造の一例を示す平面図、図2は図1に示す半導体装置の構造の一例を示す裏面図、図3は図1に示す半導体装置の角部の構造を示す拡大部分斜視図、図4は図1に示す半導体装置の構造を封止体を透過して示す平面図、図5は図4に示すA−A線に沿って切断した断面の構造を示す断面図、図6は図4に示すB−B線に沿って切断した断面の構造を示す断面図、図7は図4に示すA−A線に沿って切断した断面の構造の変形例を示す断面図、図8は図7に示す構造を封止体を透過して示す拡大部分平面図、図9は図1に示す半導体装置の角部の裏面のピン配置の一例を示す拡大部分裏面図、図10は本発明の実施の形態の変形例の半導体装置の構造を示す裏面図、図11は図1に示す半導体装置の製造方法の一例を示す組み立てフロー図、図12は図11に示す半導体装置の製造方法のモールド工程における板厚ゲート使用時の樹脂注入方法の一例を示す部分断面図、図13は図11に示す半導体装置の製造方法のモールド工程における通常ゲート使用時の樹脂注入方法の一例を示す部分断面図、図14は図12に示す板厚ゲート使用時のゲートとリードの位置関係の一例を示す拡大部分平面図、図15は図13に示す通常ゲート使用時のゲートとリードの位置関係の一例を示す拡大部分平面図、図16は図15に示すフレームの角部の構造を示す部分拡大平面図、図17は図11に示す半導体装置の製造方法のリード切断から個片化までの各工程における加工状態の一例を示す部分拡大断面図および部分拡大側面図、図18は図1に示す半導体装置の角部の裏面のピン配置の一例を示す拡大部分裏面図、図19は図13に示す通常ゲート使用時における半導体装置の角部の構造を示す拡大部分斜視図である。
【0025】
図1〜図6に示す本実施の形態の半導体装置は、封止体3の裏面3aの周縁部に複数のリード1aそれぞれの一部が露出して並べて配置された小型のノンリード型のものであり、本実施の形態では、前記半導体装置の一例として、QFN5を取り上げて説明する。
【0026】
QFN5の構成について説明すると、その主面2bに半導体素子および複数のパッド(電極)2aを有する半導体チップ2と、半導体チップ2を樹脂封止する封止体3と、封止体3の内部に配置されており、かつ半導体チップ2と接続するチップ搭載部であるタブ1bと、タブ1bをその角部で連結して支持する吊りリード1eと、それぞれの被接続面(一部)1gが封止体3の裏面3aの周縁部に露出しており、かつ前記周縁部に並んで配置された複数のリード1aと、半導体チップ2の複数のパッド2aとこれに対応する前記複数のリード1aとをそれぞれ接続する複数のワイヤ(金属細線)4とからなり、吊りリード1eにおける封止体3の外周部に配置された端部は、封止体3の裏面3a側において封止体3によって覆われている。
【0027】
すなわち、吊りリード1eの端部は、図2に示すように、封止体3の裏面3aの角部に露出しておらず、封止体3の内部に埋め込まれている。ただし、封止体3の角部において、吊りリード1eは、図3に示すようにその切断面1hが封止体3の角部の側面に露出している。
【0028】
このように吊りリード1eにおける封止体3の外周部に配置された端部が、その裏面1f側において封止体3によって覆われて、封止体3の裏面3aの角部に露出しない構造のため、樹脂成形による吊りリード1eのスタンドオフ(リード部分の封止体3の裏面3aからの突出)は形成されない。これにより、吊りリード切断時には、図17に示すように、封止体3の裏面3aの角部を切断金型10の受け部10aの吊りリード1eの切断しろ1mより広い面積の平坦部10cによって支持して切断することが可能になり、その結果、レジン欠けの発生を防止することができる。
【0029】
また、本実施の形態のQFN5は、タブ1bとこれを支持する吊りリード1eとがハーフエッチング加工などによって薄く形成されており、図5に示すようにそれぞれ封止体3の内部に埋め込まれている。ただし、タブ1bおよび吊りリード1eそれぞれにおいて各裏面1d,1fの一部に突出部1jが設けられ、この突出部1jが、図2および図5に示すように、封止体3の裏面3aに露出している。
【0030】
なお、タブ1bや吊りリード1eを薄くする加工方法としては、ハーフエッチング加工に限らず、コイニング加工などのハーフエッチング以外の加工方法を採用してもよい。本実施の形態のQFN5では、タブ1bや吊りリード1eは、リードフレーム1(図12参照)の製造段階で、それぞれの突出部1jに相当する領域を除いてそれ以外の領域がハーフエッチング加工されて形成されたものであり、ハーフエッチング加工されなかった領域が突出部1jとなっている。
【0031】
このようにタブ1bや吊りリード1eの裏面1d,1fに突出部1jが設けられていることにより、樹脂封止の際の樹脂注入時に樹脂流動圧によってタブ1bや吊りリード1eが裏面方向に押されても、突出部1jが、図12に示すように、樹脂成形金型9の金型面9d上のフィルムシート(封止用シート)8に接触し、これにより、タブ1bや吊りリード1eが突出部1jによって支えられて裏面方向に移動しなくなるため、樹脂流動圧によるタブ1bの裏面方向へのシフト(移動)を防ぐことができる。
【0032】
なお、突出部1jは、樹脂注入時にタブ1bを支えてタブ1bの裏面側へのシフトを防ぐものであるため、図5および図6に示すように、タブ1bの裏面1dの中央部に設けられていることが好ましく、さらに、その周囲にも設けることにより、複数の突出部1jが設けられていてもよい。ただし、タブ1bの裏面1dの下層に配線を引き回すため、できるだけ突出部1jを配置しないことが好ましい。またこの時タブ1bについては、タブ1bの面積が半導体チップ2の面積よりも大きいタブ(大タブ)1bを用いるか、あるいはタブ1bの面積が半導体チップ2の面積よりも小さいタブ(小タブ)1bを用いるかはどちらでも構わない。しかし、タブ1bの面積を半導体チップ2の面積よりも小さくすることにより、半田リフロー時の剥離を防止し、温度サイクル時の応力を低減するため、実装信頼性が向上する。
【0033】
また、吊りリード1eにおいては、例えば、図7および図8の変形例に示すように、その裏面1fの半導体チップ2の角部に対応した箇所に突出部1jが設けられていることが好ましく、これに加えてタブ1bの裏面1dの中央部に突出部1jが設けられている場合、図2に示すように、封止体3の裏面3aには、5箇所で突出部1jが露出することになる。
【0034】
これにより、タブ1bのロケーションの安定化を図り、タブ1b自体が傾斜することを防止できる。
【0035】
また、多ピン化によってピン数が増えると、ピン間ピッチが小さくなる傾向であるため、封止体3の裏面3aの角部においては吊りリード1eが露出していないことはピン配置に対しても好ましい。例えば、9mm×9mmのパッケージサイズで、64ピンのQFN5の場合、図9に示すように、ピン間ピッチをAとし、角部におけるピン間距離をBとし、リード1aの露出部である被接続面1gの長さをCとすると、A>B>Cとなるように各寸法を決めることが好ましく、この場合においても、角部において封止体3の内部に吊りリード1eが埋め込まれた本実施の形態のQFN構造を採用することが有効である。さらに、図18に示すようにパッケージの小型化に伴い、多ピン化による狭ピッチ化が進むと角部におけるピン間距離Bも短くなるため、角部のリード1aにおいて吊りリード1e側の角には、テーパ(面取り)1nを設けておくことが好ましい。
【0036】
また、図10の変形例に示すように、本実施の形態のQFN5では、タブ1bや吊りリード1eに必ずしも突出部1jを設けていなくてもよく、封止体3の裏面3a側にタブ1bや吊りリード1eが全く露出していない構造としてもよい。すなわち、タブ1bおよび吊りリード1eを、それらの裏面1d,1fをハーフエッチング加工して薄く形成するとともに突出部1jは設けない構造とするものであり、この場合においても、封止体3の裏面3aの角部に吊りリード1eが露出しないため、樹脂成形による吊りリード1eのスタンドオフは形成されず、その結果、吊りリード切断時のレジン欠けの発生を防止することができる。
【0037】
以上のように、本実施の形態のQFN5では、吊りリード1eにおける封止体3の外周部に配置された端部が、裏面1f側において封止体3によって覆われていることにより、封止体3の裏面3aの角部には吊りリード1eが露出せず、したがって、吊りリード1eによるスタンドオフは形成されない。これにより、吊りリード切断時には、図17に示すように、封止体3の裏面3aの角部を切断金型10の受け部10aの吊りリード1eの切断しろ1mより広い面積の平坦部10cによって支持して切断することが可能になるため、レジン欠けの発生を防止することができる。
【0038】
その結果、QFN5の品質の向上を図ることができる。
【0039】
また、封止体3の裏面3aの角部に吊りリード1eが露出していないため、QFN5を実装する実装基板において、封止体3の裏面3aの角部に対応した領域に配線を引き回すことができ、QFN5の実装性の向上を図ることができる。
【0040】
また、タブ1bの裏面1dや吊りリード1eの裏面1fの少なくとも一方もしくは両者に突出部1jが設けられていることにより、樹脂封止の際の樹脂注入時に樹脂流動圧によってタブ1bや吊りリード1eが裏面方向に押されても、図12に示すように、突出部1jが樹脂成形金型9の金型面9d上のフィルムシート8に接触してタブ1bや吊りリード1eを支える。
【0041】
これにより、タブ1bや吊りリード1eが突出部1jによって支えられて裏面方向に移動しなくなるため、樹脂流動圧によるタブ1bの裏面方向へのシフト(移動)を防ぐことができる。したがって、タブ1bの裏面1dへの露出や封止体3の反りを防ぐことができ、QFN5の高さが規格外となったり、外観不良の発生に至ることを防止してQFN5の品質の向上を図ることができる。
【0042】
なお、図12に示すように、半導体チップ2は、タブ1bのチップ支持面1c上にダイボンド材(例えば、銀ペーストなど)6によって固定されており、半導体チップ2の裏面2cとタブ1bのチップ支持面1cとが接続されている。
【0043】
さらに、QFN5の封止部3の裏面3aの周縁部に並んで配置された各リード1aは、図6に示すように、肉厚部1iを有しており、それらの一部が被接続面1gとして封止体3の裏面3aに露出している。この被接続面1gには、外装メッキとして、半田メッキまたはパラジウムメッキなどが形成されている。
【0044】
なお、タブ1b、吊りリード1eおよび各リード1aは、例えば、銅合金などの薄板材によって形成されている。
【0045】
さらに、半導体チップ2は、例えば、QFN5の薄型化に対応してその裏面2cがバックグラインド(裏面研磨)されたものであり、チップ厚は、例えば、0.2mm(200μm)である。
【0046】
また、半導体チップ2のパッド2aとこれに対応するリード1aとを接続する金属細線であるワイヤ4は、例えば、金線などである。
【0047】
また、封止体3は、モールディング方法による樹脂封止によって形成され、その際用いられる封止用樹脂は、例えば、熱硬化性のエポキシ樹脂などである。
【0048】
次に、図11に示す組み立てフローを用いて本実施の形態のQFN5(半導体装置)の製造方法について説明する。
【0049】
まず、QFN5が薄型化対応のものである場合、ステップS1に示すバックグラインドにより半導体ウェハの裏面研磨を行って半導体ウェハを薄く形成する。例えば、厚さが200μmになるように裏面研磨を行う。ただし、薄型化対応のための半導体ウェハの裏面研磨は必ずしも行わなくてもよい。
【0050】
一方、半導体チップ2を搭載可能なタブ1bと、その周囲に配置された複数のリード1aと、タブ1bを支持する吊りリード1eとを有し、かつタブ1bおよび吊りリード1eそれぞれの裏面1d,1fがハーフエッチング加工などによって薄く形成されているとともに、タブ1bおよび吊りリード1eそれぞれの裏面1d,1fに突出部1jが設けられたリードフレーム1を準備する。
【0051】
その後、ステップS2に示すダイボンディングを行う。ここでは、リードフレーム1のチップ搭載部であるタブ1bのチップ支持面1cにダイボンド材6を介して半導体チップ2を固着する。
【0052】
その後、ステップS3に示すワイヤボンディングを行う。ここでは、半導体チップ2のパッド2aとこれに対応するリード1aとを金線などのワイヤ(金属細線)4で接続する。
【0053】
その後、ステップS4に示す樹脂封止(モールド)を行う。その際、まず、図12に示すように、樹脂成形金型9の下型9bの金型面9d上に封止用シートであるフィルムシート8を配置する。さらに、フィルムシート8上にリードフレーム1を配置した後、複数のリード1aの被接続面1gがフィルムシート8に密着するように樹脂成形金型9の型締め(クランプ)を行う。
【0054】
続いて、タブ1bおよび吊りリード1eそれぞれの裏面1d,1f側に封止用樹脂を周り込ませて、タブ1bの裏面1dと、吊りリード1eの裏面1fの封止体3の周縁部に対応した箇所すなわち吊りリード1eの端部の裏面1f側が封止体3(封止用樹脂)によって覆われるように半導体チップ2および複数のワイヤ4を樹脂封止して封止体3を形成する。
【0055】
なお、樹脂成形金型9の上型9aのキャビティ9cに封止用樹脂を注入する際に、図14に示すように、吊りリード1eの端部の外側のハーフエッチング加工が行われている領域P(図14に示す斜線部領域P)のさらに外側のハーフエッチング加工が行われていない箇所を樹脂成形金型9のゲート部9eで押さえ付けた状態で、図12のランナ9f、ゲート部9eおよびキャビティ9cに亘るレジン注入経路7により、図14に示す吊りリード1eの両脇のリード厚み分の間隙1kから、キャビティ9cに封止用樹脂を注入して樹脂封止を行う。
【0056】
その際、吊りリード1eはハーフエッチング加工によって薄く形成されているため、ゲート口が広がり、キャビティ9cに流れ込む封止用樹脂の流動性を向上させることができる。
【0057】
さらに、図12に示すように、タブ1bの裏面1dや吊りリード1eの裏面1fに突出部1jが設けられていることにより、樹脂注入時に樹脂流動圧によってタブ1bや吊りリード1eが裏面方向に押されても、突出部1jが樹脂成形金型9の下型9bの金型面9d上のフィルムシート8に接触し、これにより、タブ1bや吊りリード1eが突出部1jによって支えられて裏面方向に移動しなくなるため、樹脂流動圧によるタブ1bの裏面方向へのシフトを防ぐことができる。
【0058】
その結果、タブ1bの裏面1dへの露出や封止体3の反りを防ぐことができ、QFN5の高さが規格外となったり、外観不良の発生に至ることを防止してQFN5の品質の向上を図ることができる。
【0059】
なお、図13および図15の変形例に示すように、ゲート口を吊りリード1eの上側に配置して図13に示すレジン注入経路7としてもよく、この場合においてもゲート口が広がるため、キャビティ9cに流れ込む封止用樹脂の流動性を向上させることができる。この通常ゲートを使用したレジン注入方法の場合、図19に示すように、樹脂成形終了後に吊りリード1eの表面側にレジンバリ3bが形成される。したがって、吊りリード1eの切断時には、封止体3の角部の裏面側を成形金型10で支持し、その状態で封止体3の表面側(上側)から切断パンチ10dを進入させて吊りリード1eの切断を行う。
【0060】
したがって、成形金型10の受け部10aには、レジンバリ3bを逃げるための凹形状(溝)を形成することなく、平坦な面(平坦部10c)の受け部10aを備えた成形金型10を用いて吊りリード1eの切断を行うことができる(図17参照)。
【0061】
また、図16は、このレジン注入方法で封止を行った際の封止体3の外周ラインと吊りリード1eのハーフエッチング領域P(図15および図16に示す斜線部領域P)の位置関係を示すものであり、吊りリード1eのハーフエッチング領域Pが封止体3の角部の内側と外側に亘っているため、吊りリード1eの端部の裏面1f側が封止体3(封止用樹脂)によって覆われる構造を実現することができる。
【0062】
これにより、封止体3の裏面3aの角部には吊りリード1eが露出しないため、吊りリード1eによるスタンドオフは形成されない。
【0063】
ただし、吊りリード1e以外の複数のリード1aは、その被接続面1gをフィルムシート8に密着させるとともに、僅かにフィルムシート8にめり込ませた状態で樹脂成形を行うため、樹脂封止後、各リード1aの被接続面1gを封止体3の裏面3aから突出させることができ、各リード1aにスタンドオフを形成することができる。
【0064】
樹脂封止終了後、図11のステップS5に示すリード切断を行う。
【0065】
ここでは、図17のステップS5に示すように、封止体3の裏面3a側を上方に向けて切断金型10の受け部10aと押さえ部10bとでリード1aの切断しろ1mを挟んで固定し、この状態で封止体3の裏面3a側(上方)から切断パンチ10dを進入させてそれぞれの複数のリード1aを切断する。
【0066】
すなわち、各リード1aには、封止体3の裏面3a側にスタンドオフが形成されており、かつリード切断面で発生するリードバリを各リード1aの表面側に形成することが好ましいため、リード切断時に各リード1aの裏面側である被接続面1g側を受けるのではなく表面側を受け、この状態でリード1aの裏面側(上方)から切断パンチ10dを進入させて切断を行う。
【0067】
これにより、リード切断面に形成されるリードバリを各リード1aの表面側に向けて形成することができ、QFN5の実装基板などへの半田実装時の半田接続面積を増やすことができる。
【0068】
その後、図11のステップS6に示すマーク工程に移る。ここでは、図17のステップS6に示すように、まず、封止体3の表裏を反転させ、封止体3の表面側を上方に向けて配置する。この状態で、封止体3の表面にレーザ11などを用いて封止体3の表面側から所望のマーキングを行う。
【0069】
その後、図11のステップS7に示す個片化工程に移る。ここでは、図17のステップS7に示すように、封止体3の表面側を上方に向けた状態を維持し、この状態で封止体3の表面側から切断パンチ10dを進入させて吊りリード1eを切断して個片化を行う。すなわち、本実施の形態のQFN5では、その吊りリード1eにスタンドオフが形成されないため、吊りリード切断時に、吊りリード1eの端部に対応した封止体3の裏面3aの周縁部の箇所を、切断金型10の受け部10aの吊りリード1eの切断しろ1mより十分に広い面積の平坦部10cによって支持することが可能となり、この状態で吊りリード切断を行うことができる。
【0070】
これにより、板厚ゲート使用時に行っていた反転工程を省略でき、また通常ゲート使用時における吊りリード切断時のレジン欠けの発生を防止することができ、QFN5の品質の向上を図ることができる。
【0071】
このように、本実施の形態のQFN5の組み立てでは、マーク工程と個片化(吊りリード切断)工程において、封止体3の表面側を上方に向けた状態のまま処理を行うことができ、また封止体3の裏面側を上方に向けて配置する反転工程を省略できるため、マーキングと吊りリード切断の両方の処理を行うことが可能な一貫処理装置を用いることも可能である。この結果、製造コストの低減が可能となる。
【0072】
なお、吊りリード切断は、マーク工程の有無に係わらず、封止体3の表面側から切断パンチ10dを進入させて行うことでレジン欠け防止の効果を得ることができるが、封止体3の裏面3a側から切断パンチ10dを進入させて切断を行ってもレジン欠けを低減する効果は得ることができる。したがって、マーク工程を行わない場合もしくはQFN5の個片化後にマーク工程を行う場合などには、リード切断と吊りリード切断の工程を、封止体3の裏面3a側を上方に向けた状態のまま続けて行ってもよい。
【0073】
吊りリード切断による個片化終了後、図11のステップS8に示す収納を行って、QFN5をトレイ(またはマガジン)などに収納する。さらに、マーク工程を先に行った後に、リード切断と吊りリード切断の工程を行い個片化終了後、図11のステップS8に示す収納を行ってもよい。ただし、マーク工程をリード切断の前に行うと、リード切断後の洗浄によりマークに傷がつく虞や、あるいはマークが消えてしまう虞がある。
【0074】
以上、本発明者によってなされた発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【0075】
例えば、前記実施の形態では、半導体装置の一例としてQFN5を取り上げて説明したが、前記半導体装置は、少なくとも封止体3の裏面3aの角部に吊りリード1eの端部が露出しない構造のノンリード型のものであれば、QFN以外の他の半導体装置であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、電子装置の製造技術に好適である。
【符号の説明】
【0077】
1 リードフレーム
1a リード
1b タブ(チップ搭載部)
1c チップ支持面
1d 裏面
1e 吊りリード
1f 裏面
1g 被接続面(一部)
1h 切断面
1i 肉厚部
1j 突出部
1k 間隙
1m 切断しろ
1n テーパ(面取り)
2 半導体チップ
2a パッド(電極)
2b 主面
2c 裏面
3 封止体
3a 裏面
3b レジンバリ
4 ワイヤ(金属細線)
5 QFN(半導体装置)
6 ダイボンド材
7 レジン注入経路
8 フィルムシート(封止用シート)
9 樹脂成形金型
9a 上型
9b 下型
9c キャビティ
9d 金型面
9e ゲート部
9f ランナ
10 切断金型
10a 受け部
10b 押さえ部
10c 平坦部
10d 切断パンチ
11 レーザ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)半導体チップが搭載されたチップ搭載部、前記チップ搭載部に一端部が接続された吊りリード、および前記チップ搭載部の周囲に配置された複数のリードを有するリードフレームを準備する工程であって、複数の前記吊りリードの他端部の厚みが前記複数のリードの厚みよりも薄いリードフレームを準備する工程と、
(b)上型と下型とを有する樹脂成形金型のキャビティ内に前記半導体チップが位置し、前記上型と前記下型とで前記複数のリードの表裏面を挟むように、前記リードフレームを前記樹脂成形金型に配置する工程と、
(c)前記樹脂成形金型の前記キャビティ内に樹脂を注入することによって、前記半導体チップを樹脂封止する封止体を形成する工程であって、前記吊りリードと、前記複数のリードのうち前記吊りリードに隣接するリードとの間から前記樹脂を注入し、前記吊りリードの前記他端部の裏面を前記封止体が覆い、かつ、前記複数のリードの各々の裏面が前記封止体から露出するように前記封止体を形成する工程と、を有する半導体装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程は、前記樹脂成形金型の前記上型、前記下型、前記吊りリード、および前記吊りリードに隣接する前記リードとで囲まれる間隙から前記樹脂を注入する。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体装置の製造方法において、
前記間隙は、前記吊りリードの両脇に形成される。
【請求項4】
請求項2に記載の半導体装置の製造方法において、
前記間隙の高さは、前記吊りリードに隣接する前記リードの厚みと同一である。
【請求項5】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程は、前記樹脂の一部が、前記吊りリードの前記他端部の前記裏面に接触しながら前記樹脂成形金型の前記キャビティ内に注入されるように行う。
【請求項6】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(b)工程は、前記複数のリードの各々の前記裏面が、前記樹脂成形金型の前記下型の金型面上に配置されたフィルムシートに食い込むように、前記樹脂成形金型の前記上型と前記下型とで前記複数のリードを挟む。
【請求項7】
請求項6に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程は、前記複数のリードの各々の前記裏面が、前記封止体の裏面から突出するよう前記樹脂を注入する。
【請求項8】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程は、前記チップ搭載部の一部が前記封止体の裏面から露出するように前記封止体を形成する。
【請求項9】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程は、前記チップ搭載部が前記封止体内に配置されるように前記封止体を形成する。
【請求項10】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程の後、(d)前記複数の吊りリードの各々の前記他端部の前記裏面に形成された前記封止体の一部を切断金型によって支持した状態で、前記複数の吊りリードを切断する工程をさらに有する。
【請求項11】
請求項10に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(d)工程は、前記切断金型の前記封止体の一部を支持する部分の面積は、前記吊りリードの切断しろよりも広い。
【請求項12】
請求項10に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程と前記(d)工程との間に、前記封止体の前記裏面側から切断パンチを進入させて前記複数のリードを切断する工程を有する。
【請求項13】
請求項12に記載の半導体装置の製造方法において、
前記複数のリードを切断する工程は、前記封止体の表面側から切断パンチを進入させて前記複数の吊りリードを切断する。
【請求項14】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(a)工程は、前記複数の吊りリードの前記裏面がハーフエッチング加工されたリードフレームを用いる。
【請求項15】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(a)工程と前記(b)工程との間に、前記半導体チップ上に設けられた複数のパッドと前記複数のリードとをそれぞれ複数のワイヤにより電気的に接続する工程を有する。
【請求項16】
(a)半導体チップが搭載されたチップ搭載部、前記チップ搭載部に一端部が接続された吊りリード、および前記チップ搭載部の周囲に配置された複数のリードを有するリードフレームを準備する工程と、
(b)上型と下型とを有する樹脂成形金型のキャビティ内に前記半導体チップが位置し、前記上型と前記下型とで前記複数のリードの表裏面を挟むように、前記リードフレームを前記樹脂成形金型に配置する工程と、
(c)前記樹脂成形金型の前記キャビティ内に樹脂を注入することによって、前記半導体チップを樹脂封止する封止体を形成する工程と、を有する半導体装置の製造方法。
【請求項1】
(a)半導体チップが搭載されたチップ搭載部、前記チップ搭載部に一端部が接続された吊りリード、および前記チップ搭載部の周囲に配置された複数のリードを有するリードフレームを準備する工程であって、複数の前記吊りリードの他端部の厚みが前記複数のリードの厚みよりも薄いリードフレームを準備する工程と、
(b)上型と下型とを有する樹脂成形金型のキャビティ内に前記半導体チップが位置し、前記上型と前記下型とで前記複数のリードの表裏面を挟むように、前記リードフレームを前記樹脂成形金型に配置する工程と、
(c)前記樹脂成形金型の前記キャビティ内に樹脂を注入することによって、前記半導体チップを樹脂封止する封止体を形成する工程であって、前記吊りリードと、前記複数のリードのうち前記吊りリードに隣接するリードとの間から前記樹脂を注入し、前記吊りリードの前記他端部の裏面を前記封止体が覆い、かつ、前記複数のリードの各々の裏面が前記封止体から露出するように前記封止体を形成する工程と、を有する半導体装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程は、前記樹脂成形金型の前記上型、前記下型、前記吊りリード、および前記吊りリードに隣接する前記リードとで囲まれる間隙から前記樹脂を注入する。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体装置の製造方法において、
前記間隙は、前記吊りリードの両脇に形成される。
【請求項4】
請求項2に記載の半導体装置の製造方法において、
前記間隙の高さは、前記吊りリードに隣接する前記リードの厚みと同一である。
【請求項5】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程は、前記樹脂の一部が、前記吊りリードの前記他端部の前記裏面に接触しながら前記樹脂成形金型の前記キャビティ内に注入されるように行う。
【請求項6】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(b)工程は、前記複数のリードの各々の前記裏面が、前記樹脂成形金型の前記下型の金型面上に配置されたフィルムシートに食い込むように、前記樹脂成形金型の前記上型と前記下型とで前記複数のリードを挟む。
【請求項7】
請求項6に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程は、前記複数のリードの各々の前記裏面が、前記封止体の裏面から突出するよう前記樹脂を注入する。
【請求項8】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程は、前記チップ搭載部の一部が前記封止体の裏面から露出するように前記封止体を形成する。
【請求項9】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程は、前記チップ搭載部が前記封止体内に配置されるように前記封止体を形成する。
【請求項10】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程の後、(d)前記複数の吊りリードの各々の前記他端部の前記裏面に形成された前記封止体の一部を切断金型によって支持した状態で、前記複数の吊りリードを切断する工程をさらに有する。
【請求項11】
請求項10に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(d)工程は、前記切断金型の前記封止体の一部を支持する部分の面積は、前記吊りリードの切断しろよりも広い。
【請求項12】
請求項10に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(c)工程と前記(d)工程との間に、前記封止体の前記裏面側から切断パンチを進入させて前記複数のリードを切断する工程を有する。
【請求項13】
請求項12に記載の半導体装置の製造方法において、
前記複数のリードを切断する工程は、前記封止体の表面側から切断パンチを進入させて前記複数の吊りリードを切断する。
【請求項14】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(a)工程は、前記複数の吊りリードの前記裏面がハーフエッチング加工されたリードフレームを用いる。
【請求項15】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記(a)工程と前記(b)工程との間に、前記半導体チップ上に設けられた複数のパッドと前記複数のリードとをそれぞれ複数のワイヤにより電気的に接続する工程を有する。
【請求項16】
(a)半導体チップが搭載されたチップ搭載部、前記チップ搭載部に一端部が接続された吊りリード、および前記チップ搭載部の周囲に配置された複数のリードを有するリードフレームを準備する工程と、
(b)上型と下型とを有する樹脂成形金型のキャビティ内に前記半導体チップが位置し、前記上型と前記下型とで前記複数のリードの表裏面を挟むように、前記リードフレームを前記樹脂成形金型に配置する工程と、
(c)前記樹脂成形金型の前記キャビティ内に樹脂を注入することによって、前記半導体チップを樹脂封止する封止体を形成する工程と、を有する半導体装置の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2013−42182(P2013−42182A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−257864(P2012−257864)
【出願日】平成24年11月26日(2012.11.26)
【分割の表示】特願2010−8015(P2010−8015)の分割
【原出願日】平成15年11月27日(2003.11.27)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年11月26日(2012.11.26)
【分割の表示】特願2010−8015(P2010−8015)の分割
【原出願日】平成15年11月27日(2003.11.27)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】
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