説明

半導体記憶装置

【課題】 高速動作が可能で、小面積でもって低消費電力を実現した、強誘電体を搭載した半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】 行列状に配列された複数のメモリセルMCと、行方向に並ぶ複数のビット線BLおよび複数のプレート線電位供給線SCPと、列方向に並ぶ複数のワード線WLおよび複数のプレート線CPと、複数のビット線の各々と電気的に接続され、列方向に並ぶ複数のセンスアンプ回路SAと、列方向に並ぶ、該プレート線電位供給線SCPを駆動する複数のプレート線電位供給回路CPDと、プレート電位供給線SCPと複数のプレート線CPとを電気的に接続する手段とを備え、複数のプレート電位供給線SCPの各々を、同一プレート線CP上の異なる箇所で、該プレート線CPに電気的に接続した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体記憶装置に関し、特に強誘電体を搭載した半導体記憶装置に適用した場合に有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、強誘電体膜をキャパシタの絶縁膜として用いることによりデータの記憶を不揮発性にする半導体記憶装置が知られている。
【0003】
強誘電体の分極状態の遷移はヒステリシス特性を示し、強誘電体にかかる電圧が0になった際にも強誘電体には残留分極が残り、これを利用してデータの不揮発性記憶を行うものである。
【0004】
この不揮発性データを強誘電体キャパシタから読み出すためには強誘電体キャパシタに電圧を印加する必要があり、一般に強誘電体キャパシタの電極を構成するプレート線を駆動して読み出しを行なっている。
【0005】
プレート線は、ワード線方向に並ぶ複数のメモリセルを駆動しているが、プレート線が駆動する強誘電体キャパシタの容量は、通常ダイナミック方式の半導体記憶装置で用いられるシリコン酸化膜で形成されるキャパシタに比べて極めて大きく、プレート線につながる負荷容量が過大になる。また、プレート線は、構成材料としてIrやIrOが使用されているため、抵抗が大きい。
【0006】
このようなプレート線につながる負荷容量の過大、また、プレート線の高抵抗は、記憶装置のアクセス時間が著しく大きくなるという課題につながる。
【0007】
一方、プレート線を適切な速度で駆動するためには、駆動能力の大きなMOSトランジスタを用いる必要があり、消費電力、レイアウト面積が増大するという問題がある。
【0008】
そこで、上記従来の課題であるプレート線の負荷容量の過大、また、レイアウト面積の増大を改善する方法として、プレート線分割方式、プレート線電位固定方式などの回路方式、回路動作が、提案されている。
【0009】
以下、従来の強誘電体を搭載した半導体記憶装置について説明する。
まず、第1の従来方式では、プレート線駆動方式では上記課題を回避できないとして、プレート線を駆動しないで、プレート線の電位を固定した状態で動作する半導体回路を開示している(例えば、特許文献1参照)。この方式によれば、プレート線を駆動しないために、プレート線駆動時間を省略し、アクセス時間の増大を防止することができる。
【0010】
また、第2の従来方式であるプレート線分割方式では、1つのワード線に対して複数のプレート線を設ける半導体回路を開示している(例えば、特許文献2参照)。この方式によれば、1つのワード線に対して複数のプレート線を設けることで、必要なメモリセルのみを動作可能であり、プレート線につながる負荷容量の増大を防ぎ、アクセス時間の増大を防止することができる。
【特許文献1】特開平10−162587号公報
【特許文献2】特開平10−162589号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記のような従来技術では、以下のような課題が考えられる。ここでは、特許文献1、2のいずれにおいても、特にレイアウトは指定していないため、一般的に考えられるレイアウトを仮定して説明する。
【0012】
まず、特許文献1における方式では、通常、図11に示すようなレイアウトが考えられる。以下に、このレイアウトに関して図11を参照しながら説明する。
【0013】
図11は、第1の従来方式の半導体記憶装置を説明する平面図である。ここで、半導体記憶装置は、列方向DWLに延びるワード線WLを複数配列し、行方向DBLに延びるビット線BLを複数配列し、メモリアレイMA程度の大きさの1つのプレート線CPを配置し、メモリアレイMAの行方向DBLにおいてメモリアレイMAに隣接するようにセンスアンプ回路SAを、メモリアレイMAの列方向DWLにおいてメモリアレイMAに隣接するようにプレート線電位供給回路CPDを配列しており、ビット線BLはセンスアンプ回路SAと接続されており、プレート線CPはプレート線電位供給回路CPDと接続されている。
【0014】
この回路方式では、プレート線CPの電位を固定した動作方式を用いるが、通常、プレート線への電位の供給は、メモリセルアレイMAの端で行われる。しかしながら、メモリセルアレイの周囲でのみプレート線の電位を供給する場合、特定のメモリセルが動作する時に、この動作したメモリセルの周囲に配置された、動作していないメモリセルでは、プレート線の抵抗が高いことによって、このプレート線の電位が一時的に局所的にアンダーシュート、あるいはオーバーシュートを起こしやすく、メモリセルのデータ保持の劣化につながるという課題が発生することが本件発明者の解析で明らかとなった。
【0015】
例えば、図11内のPos1のメモリセルを動作させた場合に、Pos1の付近のプレート線電位が変動し、動作させていないPos2の付近のプレート線電位は、メモリセルアレイの周囲からプレート線の電位を供給しているが、プレート線の抵抗が高いために電位供給不足が起こり、Pos1のプレート線電位変動にあわせて、Pos2の付近のプレート線電位も変動してしまい、ひいてはPos2付近のメモリセルの簡易的な書込み動作が行われてしまい、メモリセルのデータ保持の劣化につながるということである。
【0016】
また、この課題に対して、メモリセルアレイを小規模化しようとすると、さらに多くのプレート線電位発生回路CPDを設ける必要があり、半導体記憶装置の大面積化につながる。
【0017】
次に、特許文献2における方式では、通常、図12に示すようなレイアウトが考えられる。
以下に、このレイアウトに関して図12を参照しながら説明する。
図12は、第2の従来方式の半導体記憶装置を説明する平面図である。ここで、半導体記憶装置は、列方向DWLに延びるプレート線CPと、ワード線WLを配列し(ここでは、1つのワード線WLに対して2つのプレート線CPを配列している)、行方向DBLに延びるビット線BLを配列し、メモリアレイMAの行方向DBLにおいてメモリアレイMAに隣接するようにセンスアンプ回路SAを、メモリアレイMAの列方向DWLにおいてメモリアレイMAに隣接するようにプレート線電位供給回路CPDを配列しており、ビット線BLはセンスアンプ回路SAと接続されており、プレート線CPはプレート線電位供給回路CPDと接続されている。
【0018】
この方式では、強誘電体を搭載した半導体記憶装置の微細化、高集積化が進むと、プレート線CPの負荷容量、抵抗が無視できないレベルとなり、更なる高速化を進めるうえでの課題となる。
【0019】
また、この課題に対して、プレート線CPを駆動する能力を上げようとすると、プレート線電位発生回路CPDに駆動能力の大きなトランジスタを用いなければならず、プレート線電位発生回路CPDの大面積化につながる。
【0020】
また、この課題に対して、更なるプレート線CPの分割を行なって対応しようとすると、複数のプレート線電位発生回路CPDを設ける必要があり、強誘電体記憶装置の大面積化につながる。
【0021】
本発明は、上記課題に鑑み、プレート線への電位供給のレイアウトを工夫することで、高速動作可能であり、小面積で、かつ低消費電力を実現可能である強誘電体を搭載した半導体記憶装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上記の課題を解決するために、本発明は、半導体記憶装置において、ワード線と同方向に配置されたプレート線に電位を供給するプレート電位供給線を、ビット線と同方向に、単数あるいは複数、配置したものである。
【0023】
本発明の半導体記憶装置は、行列状に配列された複数のメモリセルと、行方向に並ぶ複数のビット線および複数のプレート電位供給線と、列方向に並ぶ複数のワード線および複数のプレート線と、前記複数のビット線の各々と電気的に接続し、列方向に並ぶ複数のセンスアンプ回路と、列方向に並ぶ複数のプレート線電位供給回路と、前記複数のプレート電位供給線の各々と、前記複数のプレート線の各々とを電気的に接続する手段と、前記複数のプレート電位供給線の各々と、前記複数のプレート線電位供給回路の各々とを電気的に接続する手段とを備え、前記複数のビット線の各々は、同一行に並ぶ前記複数のメモリセルの各々に共通に接続され、前記複数のワード線、および前記複数のプレート線の各々は、同一列に並ぶ前記複数のメモリセルの各々に共通に接続され、前記複数のメモリセルの各々は、ゲート電極が前記ワード線と接続した選択トランジスタを介して前記ビット線と電気的に接続されるとともに、前記プレート線と電気的に接続するキャパシタを有しており、前記複数のプレート電位供給線の各々は、同一プレート線上の相互に異なる箇所で該プレート線に電気的に接続されている、ものである。
【0024】
この発明によれば、1つのプレート線の電位を複数のプレート線電位供給線から供給することが可能となり、プレート線駆動の遅延を防止でき、プレート線電位の安定化、プレート線の駆動の高速化が可能となる効果があり、また各々のプレート線電位供給回路を小面積化できるという効果がある。
【0025】
また、プレート線電位供給回路は、列方向に延びる複数のプレート線に対して最低1つ配置されればよいため、プレート線電位供給回路を小面積化できるという効果がある。
【0026】
また、列方向に配置された複数のメモリセル列において、メモリセル列間にプレート線電位供給回路が配置されないことにより、メモリセルの配列の周期性を高めることが可能となり、メモリセルの形状形成において形状安定性が増し、ひいては、メモリセルの特性のばらつきを低減できるという効果がある。
【0027】
本発明の半導体記憶装置において、前記キャパシタは、強誘電体キャパシタもしくは高誘電体キャパシタである、ことが好ましい。
【0028】
また、本発明の半導体記憶装置において、前記プレート電位供給線は、前記ビット線と同層で形成されていることが好ましい。
【0029】
この構成によれば、新たに配線層を設けることなくプレート電位供給線を設けることが可能となるため、プロセス工程の増加を招くことがなく、プレート電位供給線を容易に製造することが可能となる。
【0030】
またこの構成によれば、プレート電位供給線は、高速動作が可能なビット線の抵抗特性、負荷容量を用いるために、ビット線と同等、もしくはビット線より幅広な配線を用いることで、ビット線の駆動時間より更に高速な動作が可能となり、プレート線の駆動の高速化、ひいては、強誘電体記憶装置の高速動作が可能となる。
【0031】
また、本発明の半導体記憶装置において、前記プレート電位供給線は、前記ビット線と異なる層で形成されている、ようにしてもよい。
【0032】
この構成によれば、前記プレート電位供給線が、前記ビット線と同層で形成されている場合よりも、プレート電位供給線の幅を太くでき、このため、記憶装置の動作を高速化することが可能となる。
【0033】
また、本発明の半導体記憶装置において、前記プレート電位供給線は、前記複数のビット線の各々とほぼ同一の形状で、または隣接するビット線との間隔が、隣接する2つのビット線の間隔とほぼ同一間隔で配置されている、ことが好ましい。
【0034】
この構成によれば、プレート電位供給線と、ビット線は、周期的に配置されていることにより、集積化を高めることができ、強誘電体記憶装置を小面積化できる効果がある。また、形状の安定化と平坦化性を高めることができ、ひいては、プレート電位供給線と、ビット線の、抵抗特性と、負荷容量のばらつきを低減することができる。
【0035】
また、本発明の半導体記憶装置において、前記各プレート電位供給線は、前記複数のビット線の各々と異なる形状に形成されていてもよい。
【0036】
この構成によれば、プレート電位供給線の幅を、ビット線の幅より太くでき、このため、記憶装置の動作を高速化することが可能となる。
【0037】
また、本発明の半導体記憶装置において、前記複数のメモリセルは列方向において少なくとも2つのメモリセル群に分割されており、同一列に並び、異なる前記メモリセル群に属するメモリセルは、異なる前記プレート線に接続されていることが好ましい。
【0038】
この構成によれば、1つのワード線に対するプレート線が分割されているので、該分割された1つのプレート線の負荷容量を小さくできる。このため、プレート線電位を安定化することができ、またプレート線の駆動をさらに高速化でき、またそれぞれのプレート線電位供給回路をさらに小面積化できるという効果が得られる。
【0039】
また、本発明の半導体記憶装置において、前記複数のプレート線電位供給回路の各々は、該各プレート線電位供給回路と、前記各プレート電位供給線とを選択的に電気的に接続する手段によって、選択的に動作することが好ましい。
【0040】
この構成によれば、複数のプレート線電位供給回路の各々を選択的に動作させることが可能であるために、低消費電力化できるという効果が得られる。
【0041】
また、本発明の半導体記憶装置において、前記各プレート電位供給線と、前記複数のプレート線の各々とを電気的に接続する手段は、選択回路である、ことが好ましい。
【0042】
この構成によれば、1つのプレート電位供給線で、複数のプレート線のうち必要な数のプレート線を、選択的に駆動できるため、小面積化・低消費電力化が可能となる。
【0043】
また、本発明の半導体記憶装置において、前記各プレート電位供給線と、前記複数のプレート線の各々とを電気的に接続する手段が、少なくとも1つ以上のトランジスタを含む選択回路である、ことが好ましい。
【0044】
この構成によれば、上記と同様に、1つのプレート電位供給線で複数のプレート線のうち必要な数のプレート線を選択的に駆動できるため、小面積化・低消費電力化が可能となる。
【0045】
また、本発明の半導体記憶装置において、前記選択回路に含まれるトランジスタのうち、少なくとも1つのトランジスタのゲートは、前記ワード線に接続されていることが好ましい。
【0046】
この構成によれば、プレート線は、ワード線と同期して駆動することが可能となるため、半導体記憶装置の回路構成・動作方式が容易となるという効果が得られる。また、ワード線と、該トランジスタのゲートを、共用の配線で構成できるため、さらにメモリセルの小面積化が可能となる。
【0047】
また、本発明の半導体記憶装置において、前記選択回路に含まれるトランジスタのうち、少なくとも1つのトランジスタのゲートは、プレート線駆動信号線に接続されていることが好ましい。
【0048】
この構成によれば、プレート線は、ワード線と非同期に駆動することが可能となるため、プレート線電位供給線の電位を固定しておくことが可能となり、回路の高速化が可能となる。また、ひいては、プレート線電位供給線の電位を固定することは、プレート線電位供給線の駆動を必要としないため、プレート線電位供給回路の回路規模を縮小でき、またプレート線電位供給回路の消費電力を低減でき、さらに、プレート線電位供給回路の小面積化が可能となる。
【0049】
また、本発明の半導体記憶装置において、前記各プレート線電位供給回路は、列方向に並ぶ前記複数のセンスアンプ回路のうちの2つの間に配置されていることが好ましい。
【0050】
この構成によれば、センスアンプ回路と、プレート線電位供給回路が、同じ列方向に配列されることにより、回路の配列の周期性を高めることが可能となり、回路パターンの形状形成において形状安定性が増し、ひいては、センスアンプ回路とプレート線電位供給回路の特性のばらつきを低減できるという効果がある。
【0051】
また、本発明の半導体記憶装置において、前記各プレート電位供給線と、前記複数のプレート線の各々とを電気的に接続する手段が、導電性部材であり、前記各プレート電位供給線と、前記複数のプレート線の各々とが、直接電気的に接続されていることが好ましい。
【0052】
この構成によれば、プレート線の電位を固定した動作方式を、容易に得ることができるという効果がある。特に、従来はメモリセルアレイの周縁部でしかプレート線の電位供給を行っていなかったために、動作時に動作したメモリセルの周囲に配置されたメモリセルでは、プレート線の抵抗が高く、プレート線の電位が局所的にアンダーシュート、オーバーシュートを起こしやすく、ひいては、メモリセルのデータ保持の劣化につながるという課題があったが、この構成によれば、プレート線に対して行方向においても列方向においても複数の箇所で電位を供給することが可能となるため、さらにプレート線の電位を安定化することが可能となる。
【0053】
また、本発明の半導体記憶装置において、前記各プレート線電位供給回路は、電源配線である、ことが好ましい。
【0054】
この構成によれば、プレート線に電位を供給する回路構成は、簡単で、占有面積の小さいものとなるため、半導体記憶装置は設計し易いものとなる。また、プレート線に電位を供給する能力は、十分なものとできる。
【0055】
本発明に係る半導体記憶装置は、複数のメモリセルと、行方向に延びるビット線およびプレート電位供給線と、列方向に延びるワード線およびプレート線と、前記ビット線と電気的に接続したセンスアンプ回路と、前記プレート電位供給線にプレート線電位を供給するプレート線電位供給回路とを備え、前記メモリセルは、少なくとも、行方向、あるいは列方向に複数配列され、同一行のメモリセルは、同一のビット線によりデータがアクセスされ、同一列のメモリセルは、同一のワード線により選択され、かつ同一のプレート線によりプレート線電位が供給され、前記プレート電位供給線とプレート線とは、その交差部で電気的に接続される、ものである。
【0056】
この構成によれば、1つのプレート線に複数のプレート電位供給線からプレート電位を供給することにより、プレート線の駆動の高速化を図ることができ、また、プレート線電位供給回路の数を1つとして、プレート線電位供給回路の占有面積を縮小することができる。
【0057】
また、本発明の半導体記憶装置において、前記プレート電位供給線と前記複数のプレート線とを電気的に接続する手段が導電性部材であり、前記プレート電位供給線と前記複数のプレート線とが直接電気的に接続されていることが好ましい。
【0058】
この構成によれば、プレート線の電位を固定した動作方式を容易に得ることができるという効果がある。
【0059】
また、本発明の半導体記憶装置において、前記プレート線電位供給回路は電源配線である、ことが好ましい。
【0060】
この構成によれば、プレート線に電位を供給する回路構成は、簡単で、占有面積の小さいものとなるため、半導体記憶装置は設計し易いものとなる。また、プレート線に電位を供給する能力は十分なものとできる。
【0061】
本発明の半導体記憶装置において、前記複数のメモリセルは、列方向に一列だけ配列され、前記行方向に延びるビット線およびプレート電位供給線は、それぞれ複数配列され、前記センスアンプ回路は、列方向に複数配列され、各センスアンプ回路は、対応するビット線と電気的に接続され、前記プレート線電位供給回路は、列方向に複数配列され、各プレート線電位供給回路は、対応するプレート電位供給線と電気的に接続され、前記列方向に延びるワード線およびプレート線は、前記一列に配列された複数のメモリセルに共通接続され、前記複数のメモリセルの各々は、ゲート電極が前記ワード線と接続した選択トランジスタを介して前記ビット線と電気的に接続されるとともに、前記プレート線と電気的に接続された強誘電体キャパシタを有し、前記複数のプレート電位供給線は、同一プレート線上の少なくとも1箇所以上で電気的に該プレート線に接続される、ことが好ましい。
【0062】
この構成によれば、1つのプレート線に複数のプレート電位供給線からプレート電位を供給することができ、プレート線の駆動の高速化を図ることができる。
【0063】
本発明の半導体記憶装置において、前記複数のメモリセルは、行方向に一列だけ配列され、前記列方向に延びるワード線およびプレート線は、それぞれ複数配列され、前記センスアンプ回路は、前記複数のメモリセルに対して1つ設けられ、前記ビット線と電気的に接続され、前記プレート線電位供給回路は、前記複数のメモリセルに対して1つ設けられ、前記プレート電位供給線と電気的に接続され、前記行方向に延びるビット線およびプレート電位供給線は、前記一列に配列された複数のメモリセルに共通接続され、前記複数のメモリセルの各々は、ゲート電極が前記ワード線と接続した選択トランジスタを介して前記ビット線と電気的に接続されるとともに、前記プレート線と電気的に接続された強誘電体キャパシタを有し、前記1つのプレート線電位供給回路に接続されたプレート電位供給線は、前記複数のプレート線と電気的に接続される、ことが好ましい。
【0064】
この構成によれば、1つのプレート電位供給線により複数のプレート線にプレート電位を供給することができる。このため、複数のプレート線毎にプレート線電位供給回路を設ける必要がなく、プレート線電位供給回路の占有面積を縮小することができる。
【発明の効果】
【0065】
以上のように、本発明の半導体記憶装置によれば、ワード線と同方向に配置されたプレート線に電位を供給するプレート電位供給線を、ビット線と同方向に配置することにより、プレート線の駆動の高速化と、プレート線電位供給回路の高集積化が可能な半導体記憶装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0066】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による半導体記憶装置を概念的に示す第1の平面図である。
また、図5(a)は本発明の実施の形態1による半導体記憶装置を説明する第2の平面図であり、図1を部分的に拡大してメモリセルアレイの詳細を記した図である。図5(b)は図5(a)のA1−A1’断面図である。図5(c)は図5(a)のA2−A2’断面図である。図5(d)は図5(a)のB1−B1’断面図である。図5(e)は、図5(a)のメモリセルアレイの回路模式図である。
【0067】
図1に示されるように、本実施の形態1による半導体記憶装置101は、ともに列方向DWLに延びるプレート線CPと、ワード線WLを、それぞれ複数配列し、ともに行方向DBLに延びるビット線BLと、プレート線電位供給線SCPを、それぞれ複数配列したものである。また、メモリセルアレイMAの行方向DBLの一辺に隣接するように、センスアンプ回路SAと、プレート線電位供給回路CPDを、列方向DWLに配列している。
【0068】
対をなす2つのビット線BL、および反転ビット線/BLは、同じセンスアンプ回路SAと接続されており、プレート線電位供給線SCPは、プレート線電位供給回路CPDと,配線あるいはプラグなどの導電性部材により直接接続されている。
【0069】
ここで、プレート線電位供給線SCPは、ビット線(反転ビット線を含む)6本おきに配置され、前記プレート線電位供給回路CPDは、センスアンプ回路SA3個おきに配置されている。このプレート線電位供給回路CPDは、複数の回路素子を含み、メモリセルに対してデータアクセスが行われたときに、プレート線電位供給線SCPを一定電位に駆動するものである。
【0070】
また、図5(a)〜図5(e)に示されるように、本実施の形態1の半導体記憶装置101においては、半導体基板に形成された拡散層ODと、半導体基板上に形成されたワード線WLとによってメモリトランジスタTrが構成されている。ここで拡散層ODは、ビット線コンタクトCBによって、プレート線CPより上方に形成されたビット線BLに、またキャパシタコンタクトCSによってストレージノードSSに電気的に接続されている。ストレージノードSSの上方には、順にキャパシタ強誘電体膜FEとプレート線CPが形成され、キャパシタCAPが構成されている。プレート線CPは、プレート線電位供給コンタクトCSP、ストレージノードSS、キャパシタコンタクトCS、およびトランジスタを介して拡散層ODと接続されており、拡散層ODはトランジスタによってプレート線電位供給線SCPに接続されており、トランジスタのゲートはワード線WLを構成する。
【0071】
また、プレート線電位供給線SCPは、ビット線コンタクトCBによって拡散層ODに接続されている。そして、プレート線CPは、拡散層OD上に形成されたトランジスタTrによってプレート線電位供給線SCPに接続されており、該トランジスタTrのゲートはワード線WLを構成している。
【0072】
ここで、プレート線電位供給線SCPは、ビット線BLと同じ層で形成されている。前記プレート電位供給線SCPは、前記複数のビット線BLとほぼ同一の形状としており、該プレート電位供給線SCPと、これに隣接するビット線BLとの間隔は、隣接する2つのビット線BLの間隔とほぼ同一間隔としている。
【0073】
なお、図5(b)〜図5(d)中、IRは、半導体基板上に形成された分離絶縁膜で、拡散層ODは、この分離絶縁膜IRにより、隣接する拡散層と電気的に分離されている。また、図5(e)中、MCはメモリセルで、各メモリセルMCは、前記トランジスタTr及びキャパシタCAPにより構成されている。
【0074】
次に作用、効果について説明する。
以上のように、本実施の形態1の半導体記憶装置101によれば、1つのプレート線CPに対しその複数の箇所にプレート線電位を同時に供給する構成としたので、プレート線での駆動電圧信号の遅延を防止でき、プレート線電位を安定化できるとともに、プレート線の駆動を高速化することができる。また、この際、プレート線電位供給線SCPを、ビット線BLと同じ層で形成しており、プロセス工程の増加を必要とせず、これを簡易に製造することができる。
【0075】
また、1つのプレート線CPに、複数のプレート線電位供給回路CPDからプレート線電位を供給しており、各プレート線電位供給回路CPDに大きな出力能力を必要とせず、プレート線電位供給回路のレイアウトを小面積化することができる。実際には、メモリセルアレイMAと、プレート線電位供給回路CPDと、センスアンプ回路SAとを、レイアウト設計した結果では、本実施の形態1の装置のレイアウト面積は、従来装置のレイアウト面積の約70%程度の面積とすることが可能であった。
【0076】
すなわち、本実施の形態1では、複数のビット線BLと、プレート線電位供給線SCPをほぼ同等の形状とし、これらをほぼ同等の配置間隔で配置し、また、プレート線電位供給コンタクトCSPの配置されたストレージノードSSと、プレート線電位供給コンタクトCSPの配置されていないストレージノードSSとを、ほぼ同等の形状とし、これらをほぼ同等の配置間隔で配置し、また、プレート線CPに電気的に接続されるキャパシタコンタクトCSと、プレート線CPに電気的に接続されないキャパシタコンタクトCSとを、同等の形状とし、これらをほぼ同等の配置間隔で配置し、また、プレート線CPに電気的に接続される拡散層ODと、プレート線CPに電気的に接続されない拡散層ODとを、同等の形状とし、これらをほぼ同等の配置間隔で配置し、また、ビット線BLと、プレート線電位供給線SCPとを、周期性をもって配置し、さらに、ストレージノードSS、キャパシタコンタクトCS、及び拡散層ODを、周期性をもって配置している。
【0077】
このように、同一形状、同一間隔の配置を多くすることにより、形状の安定化、平坦化性等を高めて、製造プロセスの安定性を高めるとともに、集積度をも高めることができ、これらにより、キャパシタ特性等、素子特性のばらつきを低減して、高精度の半導体記憶装置を得ることができる。
【0078】
また、プレート線電位供給回路CPDと、センスアンプ回路SAとは、周期性をもってほぼ同じ列に配置しており、これにより、上記と同様に、形状の安定化、平坦化性等により、製造プロセスの安定化、高集積度化を得られ、かつ、素子特性のばらつきの低減によって、高精度の半導体記憶装置を得ることができる。
【0079】
すなわち、列方向に配置された複数のメモリセル列において、メモリセル列間にプレート線電位供給回路が配置されないことにより、メモリセルの配列の周期性を高めることが可能となり、メモリセルの形状形成において形状安定性が増し、ひいては、メモリセルの特性のばらつきを低減できるという効果がある。
【0080】
また、プレート線電位供給線SCPと、プレート線CPの間に、これらを電気的に接続するトランジスタTrを設けており、プレート線電位供給線SCPに電気的に接続可能な複数のプレート線CPを選択的に駆動可能となっている。
【0081】
また、プレート線電位供給線SCPと、プレート線CPとの間に設けたトランジスタTrのゲートをワード線WLとしており、選択されたワード線WLにつながるメモリセルMCのプレート線CPを自動で選択可能であり、従って、プレート線の選択に、プレート線を選択する信号を新たに設ける必要がなく、プレート線CPを選択する回路構成を含めて、本半導体記憶装置の回路構成を、簡易に実現できる。
【0082】
また、1つのプレート線電位供給線SCPを、1つのプレート線電位供給回路CPDに接続しており、各プレート線電位供給線に異なる電位を供給することができる。このような、1つのプレート線電位供給回路CPDに1つのプレート線電位供給線SCPを接続した回路構成は、主にプレート線を駆動するタイプのメモリセルアレイで用いられるが、このように、プレート線電位供給線毎に供給する電位を可変できることによって、低消費電力化を実現することが可能である。
【0083】
なお、メモリアレイにおけるプレート線電位供給線SCP、ストレージノードSS、キャパシタコンタクトCS、拡散層ODなどの形状及びレイアウトは、上記実施の形態1のものに限るものではない。
【0084】
例えば、ビット線BLとプレート線電位供給線SCPは、その形状、また隣接するビット線との配置間隔が異なっていてもよい。また、プレート線電位供給コンタクトCSPの配置されたストレージノードSSと、プレート線電位供給コンタクトCSPの配置されていないストレージノードSSとは、その形状、また隣接するストレージノードとの配置間隔が異なるものであってもよい。また、プレート線CPに電気的に接続されるキャパシタコンタクトCSと、プレート線CPに電気的に接続されないキャパシタコンタクトCSとは、その形状、また隣接するコンタクトとの配置間隔が異なるものであってもよい。また、プレート線CPに電気的に接続される拡散層ODと、プレート線CPに電気的に接続されない拡散層ODとは、その形状や、隣接する拡散層との配置間隔などが異なるものであってもよい。また、プレート線電位供給回路は、列方向に延びる複数のプレート線に対して最低1つ配置されるものであればよく、これにより、プレート線電位供給回路を小面積化できる。
【0085】
このように、プレート線電位供給線SCP、ストレージノードSS、キャパシタコンタクトCS、拡散層ODなどの形状、及びレイアウトが、上記実施の形態1と異なるものである場合にも、その構成の如何によって、例えば、プレート線電位供給線SCPの駆動の高速化、プレート線電位供給コンタクトCSPや、プレート線CPに電気的に接続されるキャパシタコンタクトCSの低抵抗化等の効果を得られる場合があり得るものである。
【0086】
なお、ここではプレート線電位供給線SCPは、ビット線(反転ビット線を含む)6本おきに配置され、プレート線電位供給回路CPDは、センスアンプ回路SA3個おきに配置されているが、隣接するプレート線電位供給線SCPの間に配置されたビット線の本数や、隣接するプレート線電位供給回路CPDの間に配置されたセンスアンプ回路の個数は、ここに示した数に限るものではなく、メモリアレイの構成に応じて適宜変更することが可能である。
【0087】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について、図2と図6を参照しながら説明する。
図2は本発明の実施の形態2による半導体記憶装置を概念的に示す第1の平面図である。
また、図6(a)は本発明の実施の形態2による半導体記憶装置を説明する第2の平面図であり、図2を部分的に拡大してメモリセルアレイの詳細を記した図である。図6(b)は図6(a)のA1−A1’断面図である。図6(c)は図6(a)のA2−A2’断面図である。図6(d)は図6(a)のB1−B1’断面図である。図6(e)は図6(a)のメモリセルアレイの回路模式図である。
【0088】
本実施の形態2による半導体記憶装置は、上記実施の形態1では、ビット線BLと、プレート線電位供給線SCPとを、プレート線CPより上方に形成していたのを、図2、及び図6に示すように、該ビット線BLと、プレート線電位供給線SCPを、プレート線CPより下方に形成したものである。
【0089】
かかる構成の本実施の形態2の半導体記憶装置においては、ビット線コンタクトCBが、プレート線CP、ストレージノードSSより下方にあることにより、隣接するキャパシタ間のビット線コンタクトの配置スペースが不要となり、上記実施の形態1よりさらに、プレート線CP、ストレージノードSSに関して高集積化が可能となり、強誘電体記憶装置のより一層の小面積化を実現できる効果がある。
【0090】
また、プレート線CP、ストレージノードSSについての高集積化は、メモリセルアレイの基板占有面積の縮小化によってさらに製造プロセスでの処理の均一化につなげることができるものであり、上記実施の形態1に比しさらに、形状の安定化、平坦化性等により、さらに高精度の半導体記憶装置を得ることができる。
【0091】
また、プレート線電位供給線SCPと接続されるトランジスタのゲートがワード線に接続されているため、プレート線をワード線と同期して駆動することが可能となり、回路の動作方式が容易になるとともに、ワード線とトランジスタのゲートを共用の配線で構成できるため、メモリセルの小面積化が可能となる半導体記憶装置を得ることができる。
【0092】
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3について、図3と図7を参照しながら説明する。
図3は本発明の実施の形態3による半導体記憶装置を概念的に示す第1の平面図である。
また、図7(a)は本発明の実施の形態3による半導体記憶装置を説明する第2の平面図であり、図3を部分的に拡大してメモリセルアレイの詳細を記した図である。図7(b)は図7(a)のA1−A1’断面図である。図7(c)は図7(a)のA2−A2’断面図である。図7(d)は図7(a)のB1−B1’断面図である。図7(e)は図7(a)のメモリセルアレイの回路模式図である。
【0093】
以下、本実施の形態3の、主に実施の形態2との相違点について、図2と図3を用いて説明する。
本実施の形態3による半導体記憶装置は、図2、及び図3に示すように、実施の形態2と同様に、列方向DWLに延びるプレート線CPと、ワード線WLを、複数配列している。しかしながら、実施の形態2では、ワード線WLに関わるメモリセル数と、プレート線CPに関わるメモリセル数とを同一としているが、本実施の形態3は、プレート線CPに関わるメモリセル数を、ワード線WLに関わるメモリセル数より少ない構成としたものである。
【0094】
かかる構成の本実施の形態3においては、まず、プレート線CPを分割して配置しているために、1つのプレート線CPの負荷容量を小さくでき、これにより、プレート線CPの駆動の遅延をさらに抑制して、プレート線CPの駆動をさらに高速化することができ、またこのプレート線CPの電位を安定化できて、それぞれのプレート線電位供給回路をさらに小面積化できるという効果が得られるものである。
【0095】
また、この構成によれば、複数のプレート線電位供給回路を選択的に動作させることが可能であり、これにより、さらに低消費電力化を行うことができる、という効果が得られる。
【0096】
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4について、図4と図8を参照しながら説明する。
図4は本発明の実施の形態4による半導体記憶装置を概念的に示す第1の平面図である。
また、図8(a)は本発明の実施の形態4による半導体記憶装置を説明する第2の平面図であり、図4を部分的に拡大してメモリセルアレイの詳細を記した図である。図8(b)は図8(a)のA1−A1’断面図である。図8(c)は図8(a)のA2−A2’断面図である。図8(d)は図8(a)のB1−B1’断面図である。図8(e)は、図8(a)のメモリセルアレイの回路模式図である。
【0097】
以下、本実施の形態4の、主に実施の形態2との相違点について、図2と図4、図6と図8を用いて説明する。
【0098】
前記実施の形態2では、図2と図6に示されるように、列方向DWLに延びるプレート線CPとワード線WLとを配列しているが、本実施の形態4においては、図4と図8に示されるように、前記実施の形態2のプレート線CP、及びワード線WLに加えて、列方向DWLに延びるプレート線駆動信号線CCPを、配列しているものである。
【0099】
また、図8(c)に示されるように、プレート線駆動信号線CCPは、ワード線WLと同層で形成しており、また、プレート線電位供給線SCPと接続されるトランジスタのゲートを、プレート線駆動信号線CCPとしているものである。
【0100】
かかる構成の本実施の形態4では、まず、プレート線電位供給線SCPと接続されるトランジスタのゲートが、ワード線WLではなく、プレート線駆動信号線CCPで構成されているため、プレート線CPを、ワード線WLと非同期に駆動することが可能となり、あるいは、プレート線電位供給線SCPの電位を固定しておくことが可能となり、回路の高速化を実現することが可能となる。
【0101】
また、上記のように、プレート線電位供給線SCPの電位を固定することは、プレート線電位供給線SCPを駆動することを必要としないため、プレート線電位供給回路CPDの回路規模を縮小することができ、かつ、該プレート線電位供給回路CPDの消費電力を低減することができ、さらには、該プレート線電位供給回路CPDを小面積化することが可能となる。
【0102】
(実施の形態5)
以下、本発明の実施の形態5について、図9と図10を参照しながら説明する。
図9は本発明の実施の形態5による半導体記憶装置を概念的に示す第1の平面図である。
また、図10(a)は本実施の形態5による半導体記憶装置を説明する第2の平面図であり、図9を部分的に拡大してメモリセルアレイの詳細を記した図である。図10(b)は図10(a)のA1−A1’断面図である。図10(c)は図10(a)のA2−A2’断面図である。図10(d)は図10(a)のB1−B1’断面図である。図10(e)は、図10(a)のメモリセルアレイの回路模式図である。
【0103】
以下、本実施の形態5の、実施の形態2との相違点について、図2と図9を用いて、さらに、図6と図10を用いて、説明する。
実施の形態2では、図2に示されるように、列方向DWLに延びる複数のワード線WLに対して、これらのワード線WLと、同数のプレート線CPを配列しているが、本実施の形態5では、図9に示されるように、列方向DWLに延びる複数のワード線WLに対して、1つのプレート線CPを配置している。
【0104】
また、実施の形態2では、図6に示されるように、プレート線電位供給線SCPは、ビット線コンタクトCB、ワード線WLをゲートとするトランジスタTr、およびキャパシタコンタクトCSを介して、プレート線CPに接続しているが、本実施の形態5では、図10(c)に示されるように、プレート線電位供給線SCPは、トランジスタを介することなく、直接、キャパシタコンタクトCSによりプレート線CPに接続しているものである。
【0105】
さらに、本実施の形態5では、プレート線CPは、列方向DWLに隣接する複数のストレージノートSSと、行方向DBL方向に隣接する複数のストレージノートSSとを覆うように配置している。
【0106】
かかる構成の本実施の形態5の半導体記憶装置においては、プレート線CPの電位を固定した動作方式を容易に実現することができるという効果が得られる。
【0107】
特に、複数のワード線WLに対して1つのプレート線CPを配置するレイアウトは、特定のメモリセルが動作する時に、この動作したメモリセルの周囲に配置された動作していないメモリセルでは、プレート線の抵抗が高いために一時的に選択的にプレート線CPの電位の供給不足が発生し、プレート線の電位が局所的にアンダーシュート、オーバーシュートを起こしやすく、ひいてはメモリセルのデータ保持の劣化につながるものであったが、本実施の形態5の構成によれば、複数のワード線WLに対して配置した1つのプレート線には行方向においても列方向においても複数の箇所で電位を供給することが可能となり、このため、このプレート線の電位を安定化することが可能となる。
【0108】
また、本実施の形態5においては、動作時にプレート線CPの電位を駆動する必要がないため、さらに強誘電体記憶装置の動作の高速化を達成できるという効果が得られる。
【0109】
さらに、本実施の形態5においては、動作時にプレート線CPの電位を駆動する必要がなく、プレート線電位供給線SCPの電位を固定すればよいということは、プレート線電位供給線SCPの駆動が不要となる、ということであるので、プレート線電位供給線SCPの電位を固定することにより、プレート線電位供給回路CPDの回路規模を縮小でき、プレート線電位供給回路CPDの消費電力を低減でき、また、プレート線電位供給回路CPDの小面積化を実現することが可能となる。
【0110】
なお、上記各実施の形態1〜5では、半導体記憶装置は、メモリセルを構成するキャパシタに強誘電体キャパシタを用いた強誘電体メモリであるものとしたが、上記半導体記憶装置は、メモリセルキャパシタに高誘電体キャパシタを用いたダイナミック方式のものであってもよい。この場合も、各実施の形態1〜5と同様、プレート線駆動の高速化と、プレート線電位供給回路の高集積化を実現することができる。
【0111】
また、上記実施の形態1〜5では、プレート線電位供給線SCPはビット線BLと同層で形成したが、このプレート線電位供給線SCPはビット線BLとは異なる層で形成してもよい。
【0112】
(実施の形態6)
図13(a)〜(d)は、本発明の実施の形態6による半導体記憶装置を示す。
ここで、図13(a)は、メモリセルアレイを示す平面図、図13(b)は図13(a)のA1−A1’断面図、図13(c)は図13(a)のA2−A2’断面図、図13(d)は図13(a)のB1−B1’断面図である。また、図13(e)は図13(a)のメモリセルアレイの回路模式図である。
【0113】
本実施の形態6による半導体記憶装置は、図13(a)〜(d)に示すように、プレート線電位供給線SCPを、キャパシタCAPを構成する層より上方の層で形成し、ビット線BLを、キャパシタCAPを構成する層より下方の層で形成したものである。
【0114】
かかる構成の本実施の形態6においては、ビット線BLは、実施の形態1と同様、ビット線コンタクトCBにより拡散層ODに接続されるが、プレート線電位供給線SCPは、実施の形態1とは異なり、ビット線コンタクトCBとは別の配線コンタクトCSCにより拡散層ODに接続される。
【0115】
本実施の形態6では、このようにプレート線電位供給線SCPを、キャパシタCAPを構成する層より上方の層で形成し、ビット線BLを、キャパシタCAPを構成する層より下方の層で形成しているので、これらが同層で形成されている場合に比べて、プレート線電位供給線SCPの配線幅を太くすることができ、これにより、メモリセルに対するデータアクセスの高速化を達成することができる。
【0116】
なお、上記実施の形態6では、プレート線電位供給線SCPを、キャパシタCAPを構成する層より上方の層で形成し、ビット線BLを、キャパシタCAPを構成する層より下方の層で形成した場合を示したが、ビット線BLとの上下の関係は、図13(a)〜図13(d)に示す関係とは逆にしたもの、つまり、プレート線電位供給線SCPを、キャパシタCAPを構成する層より下方の層で形成し、ビット線BLを、キャパシタCAPを構成する層より上方の層で形成したものでもよい。
【0117】
この場合も、上記と同様に、プレート線電位供給線SCPとビット線BLとが同層で形成されている場合に比べて、プレート線電位供給線SCPの配線幅を太くでき、メモリセルに対するデータアクセスの高速化を達成することができる。
【0118】
(実施の形態7)
図14(a)〜(d)は、本発明の実施の形態7による半導体記憶装置を示すものである。
ここで、図14(a)は、メモリセルアレイの詳細を示す平面図、図14(b)は図14(a)のA1−A1’断面図、図14(c)は図14(a)のA2−A2’断面図、図14(d)は図14(a)のB1−B1’断面図である。また、図14(e)は図14(a)のメモリセルアレイの回路模式図である。
【0119】
本実施の形態7による半導体記憶装置は、実施の形態2では、プレート線電位供給線SCPと、ビット線BLとを、それぞれキャパシタCAPを構成する層より下方の同じ層で形成していたものを、図14(a)〜図14(d)に示すように、プレート線電位供給線SCPと、ビット線BLとを、それぞれキャパシタCAPを構成する層より下方の別々の層で形成したものである。
【0120】
かかる構成の本実施の形態7においては、ビット線BLは、実施の形態2と同様、ビット線コンタクトCBにより拡散層ODに接続されるが、ビット線BLより上側のプレート線電位供給線SCPは、実施の形態2とは異なり、ビット線コンタクトCBとは別の配線コンタクトCSCにより拡散層ODに接続される。なお、図14に示す例では、プレート線電位供給線SCPの平面パターンは、格子状パターンとしている。
【0121】
本実施の形態7では、このように、プレート線電位供給線SCPと、ビット線BLとを、それぞれキャパシタCAPを構成する層より下方の別々の層で形成しているので、これらをキャパシタCAPを構成する層より下方の同層で形成している場合に比べて、プレート線電位供給線SCPの配線幅を太くすることができ、これにより、メモリセルに対するデータのアクセス動作を高速化することができる。
【0122】
(実施の形態8)
図15は、本発明の実施の形態8による半導体記憶装置を示す。
本実施の形態8による半導体記憶装置は、実施の形態1〜5では、プレート線電位供給線SCPを、ビット線BLと同層で形成し、かつその形状もビット線BLと同じ形状に形成していたものを、このプレート線電位供給線SCPを、ビット線BLと同層にて形成するが、その形状はビット線BLとは異なる形状に形成したものである。
【0123】
すなわち、本実施の形態8による半導体記憶装置101aは、図15に示すように、メモリセルアレイMAのプレート線電位供給線SCPを、実施の形態1におけるプレート線電位供給線SCPより配線幅の太いものとしたものである。
【0124】
かかる構成の本実施の形態8では、プレート線電位供給線SCPは、実施の形態1のものと比べて、より抵抗の小さいものとなり、メモリセルに対するデータのアクセス動作の高速化を達成することが可能となる。
【0125】
(実施の形態9)
図16は、本発明の実施の形態9による半導体記憶装置を示すものである。
本実施の形態9による半導体記憶装置101bは、実施の形態1〜8では、各プレート線電位供給回路を、複数のセンスアンプ回路を列方向に配列してなる列上において、各所要位置における2つのセンスアンプ回路の間に配置していたものを、該プレート線電位供給回路CDPを、複数のセンスアンプ回路のみを列方向に配列してなる列の外側にて、列方向に複数、配列して形成してなるものである。
【0126】
かかる構成の本実施の形態9の半導体記憶装置においては、各プレート線電位供給回路CDPの配置自由度を大きくでき、そのレイアウト設計を容易とすることができるという効果が得られる。
【0127】
(実施の形態10)
図17(a)及び(b)は、本発明の実施の形態10による半導体記憶装置の例を示すものである。
本実施の形態10による半導体記憶装置は、実施の形態1〜9では、各プレート線電位供給回路にはプレート線電位供給線を1つだけ接続しており、たとえば、図17(c)に示すように、プレート線電位供給回路CPD1にはプレート線電位供給線SCP1を、プレート線電位供給回路CPD2にはプレート線電位供給線SCP2を接続していたものを、1つのプレート線電位供給回路CPDに、複数のプレート線電位供給線SCPを接続したものである。すなわち、図17(a)に示す例では、1つのプレート線電位供給回路CPDに、4つのプレート線電位供給線CP1,SCP2,SCP3,SCP4を接続しており、図17(b)に示す例では、各プレート線電位供給回路CPD1、CPD2に、各々2つのプレート線電位供給線SCP1とSCP2、SCP3とSCP4を接続している。
【0128】
このような構成になる本実施の形態10では、複数のプレート線電位供給線に1つのプレート線電位供給回路よりプレート線電位を供給することにより、複数のプレート線電位供給線に同じ電位を供給することができ、プレート線電位供給線およびプレート線の電位の安定化を達成できる。そして、このようなプレート線電位供給回路とプレート線電位供給線との間の接続構成は、特に、プレート線電位供給線の電位を固定する動作方式で用いた場合、回路設計を簡易化でき、かつ回路面積の小面積化、またプレート線電位供給線やプレート線の電位安定化を実現可能である。
【0129】
(実施の形態11)
図18(a)〜(c)は、本発明の実施の形態11による半導体記憶装置を示すものである。
本実施の形態11による半導体記憶装置は、実施の形態1〜10では、図17(c)に示すように、プレート線電位供給回路CPDに、配線あるいはプラグなどの導電性部材により、直接プレート線電位供給線SCPを接続することにより、プレート線の電位を供給するようにしていたものを、図18(a),(b),あるいは(c)に示すように、プレート線電位供給回路CPDに、プレート線電位供給線SCPを、選択手段(選択回路)を介して接続するようにしたものである。
【0130】
この選択手段の具体的な回路例としては、例えば、プレート線電位供給回路CPDと、プレート線電位供給線SCPとの間に、スイッチ回路を設ける例が挙げられる。
【0131】
図18(a)は、各プレート線電位供給回路CPD1,CPD2に、各プレート線電位供給線SCP1,SCP2を、それぞれ選択回路SL1,SL2を介して接続した例を示している。この接続例では、プレート線電位供給線の駆動を、プレート線電位供給回路の制御ではなく、上記選択手段である選択回路のオンオフ制御を行うことにより、高速に行うことが可能である。
【0132】
図18(b)は、1つのプレート線電位供給回路CPDに、それぞれ選択回路SL(SL1,SL2,SL3,SL4)を介して、4つのプレート線電位供給線SCP(SCP1,SCP2,SCP3,SCP4)を接続した例を示している。
【0133】
また、図18(c)は、各1つのプレート線電位供給回路CPD(CPD1、CPD2)に、それぞれ選択回路SL(SL1とSL2、及びSL3とSL4)を介して、各2つのプレート線電位供給線SCP(SCP1とSCP2、SCP3とSCP4)を接続した例を示している。
【0134】
このような構成の本実施の形態11においては、複数のプレート線電位供給線のうちの、選択手段により選択したプレート線電位供給線のみを動作させることができ、低消費電力動作を実現することが可能である。
【0135】
(実施の形態12)
図19は、本発明の実施の形態12による半導体記憶装置を示すものである。
本発明の実施の形態12による半導体記憶装置は、図18(a)〜(c)に示す上記実施の形態11では、各選択手段は、それぞれ1つのプレート線電位供給線を、プレート線電位供給回路に接続するものとしたが、この選択手段を、複数のプレート線電位供給線のうちから1つを選択する選択回路よりなるものとし、各選択回路の出力を、共通のプレート線電位供給回路に、接続するようにしたものである。
【0136】
すなわち、図19に示されるように、本実施の形態12においては、1つのプレート線電位供給回路CPDに、2つの選択回路SL(SLa、及びSLb)を接続し、各選択回路に、各々2つのプレート線電位供給線SCPaとSCPb、及びSCPcとSCPdを接続しているものである。
【0137】
かかる構成の本実施の形態12においては、複数のプレート線電位供給線を、選択回路により選択的に駆動することができ、低消費電力化が可能であり、しかも、1つのメモリセルアレイに配置するプレート線電位供給回路を1つとすることができ、選択回路の回路構成によっては、かなりの小面積化を実現することが可能である。
【0138】
(実施の形態13)
図20(a)及び(b)は、本実施の形態13による半導体記憶装置を示すものである。
本実施の形態13による半導体記憶装置は、実施の形態1〜12では、前記プレート線電位供給回路は、メモリセルに対しデータアクセスを行う際にはプレート線電位供給線を一定電位となるよう駆動したが、このプレート線電位供給回路を電源配線からなるものとし、プレート線電位供給線は、電源配線にその電位を固定するようにしたものである。
【0139】
例えば、図20(a)に示すように、プレート線電位供給線SCPを、VDD電源配線からなるプレート線電位供給回路LVにより、電源電位に固定するようにしてもよく、また、図20(b)に示すように、プレート線電位供給線SCPを、GND電源配線からなるプレート線電位供給回路LGにより、接地電位に固定するようにしてもよい。
【0140】
かかる構成の本実施の形態13の半導体記憶装置では、プレート線に電位を供給する回路構成が簡単で、占有面積の小さいものとなるため、半導体記憶装置は設計し易いものとでき、またプレート線に電位を供給する能力を十分なものとすることができる。
【0141】
(実施の形態14)
図21(a)は、本発明の実施の形態14による半導体記憶装置を示すものである。
本実施の形態14による半導体記憶装置100cは、上記実施の形態1〜13では、メモリセルアレイは、複数のメモリセルを行方向、及び列方向に配列したものであったが、図21(a)に示されるように、該メモリセルアレイを列方向に一列のみ配列したものである。
【0142】
すなわち、ここで行方向に延びるビット線BL、およびプレート電位供給線SCPは、それぞれ複数配列され、センスアンプ回路SAは列方向に複数配列され、各センスアンプ回路は対応するビット線BLと電気的に接続されている。また、プレート線電位供給回路CPDは、前記センスアンプ回路SAが列方向に複数配列されたその列上に、その所定位置の2つのセンスアンプ回路SA間に配置されてその複数個が設けられ、各プレート線電位供給回路CPDは、対応するプレート電位供給線SCPと電気的に接続されている。列方向に延びるワード線WL、およびプレート線CPは、ともに、前記一列に配列された複数のメモリセルの各々に接続され、このようにして、複数のプレート電位供給線SCPは、1つのプレート線CP上の複数箇所で、該プレート線CPに電気的に接続されている。
【0143】
このような構成になる本実施の形態14の半導体記憶装置100cでは、列方向に延びるプレート線CPの複数箇所で、行方向に延びる複数のプレート線電位供給線SCPの各々を、該プレート線と電気的に接続し、該複数のプレート線電位供給線SCPの各々には、各1つのプレート線電位供給回路からプレート線電位を供給するようにしたので、プレート線駆動の高速化を達成できる効果が得られる。
【0144】
(実施の形態15)
図21(b)は、本発明の実施の形態15による半導体記憶装置を示すものである。
本実施の形態15による半導体記憶装置100dは、上記実施の形態1〜13では、メモリセルアレイは、複数のメモリセルを行方向、及び列方向に配列したものであったが、図21(b)に示されるように、該メモリセルアレイを行方向に一列のみ配列したものである。
【0145】
すなわち、ここで列方向に延びるワード線WL、およびプレートCP線は、それぞれ複数配列され、センスアンプ回路SAは複数のメモリセルに対して1つ設けられ、ビット線BLと電気的に接続されている。プレート線電位供給回路CPDは、複数のメモリセルに対して1つ設けられ、1つのプレート電位供給線SCPと電気的に接続されている。行方向に延びるビット線BL、およびプレート電位供給線SCPは、ともに、行方向に一列に配列された複数のメモリセルの各々に接続され、1つのプレート線電位供給回路CPDに接続された1つのプレート電位供給線SCPは、上記複数のプレート線CPの各々と電気的に接続されている。
【0146】
このような構成になる本実施の形態15の半導体記憶装置101dでは、列方向に延びる複数のプレート線CPと、行方向に延びる1つのプレート線電位供給線SCPとが配置され、この1つのプレート電位供給線SCPを複数のプレート線CPの各々に接続してなるものであり、これにより、プレート線毎にプレート線電位供給回路CPDを設ける必要はなく、プレート線電位供給回路の占有面積を縮小でき、装置全体の小面積化を達成できる効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0147】
本発明にかかる半導体記憶装置は、高速動作が可能で、小面積でもって、低消費電力を実現することのできる、強誘電体を搭載した半導体記憶装置を提供するものであり、特に、プレート線を有する強誘電体を搭載した半導体記憶装置において上記の効果を有するものを提供でき、有用である。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】本発明の実施の形態1による半導体記憶装置を説明する平面図
【図2】本発明の実施の形態2による半導体記憶装置を説明する平面図
【図3】本発明の実施の形態3による半導体記憶装置を説明する平面図
【図4】本発明の実施の形態4による半導体記憶装置を説明する平面図
【図5(a)】実施の形態1の半導体記憶装置におけるメモリセルアレイを示す平面図
【図5(b)】図5(a)のA1−A1’断面図
【図5(c)】図5(a)のA2−A2’断面図
【図5(d)】図5(a)のB1−B1’断面図
【図5(e)】図5(a)のメモリセルアレイの回路模式図
【図6(a)】実施の形態2の半導体記憶装置におけるメモリセルアレイを示す平面図
【図6(b)】図6(a)のA1−A1’断面図
【図6(c)】図6(a)のA2−A2’断面図
【図6(d)】図6(a)のB1−B1’断面図
【図6(e)】図6(a)のメモリセルアレイの回路模式図
【図7(a)】実施の形態3の半導体記憶装置におけるメモリセルアレイを示す平面図
【図7(b)】図7(a)のA1−A1’断面図
【図7(c)】図7(a)のA2−A2’断面図
【図7(d)】図7(a)のB1−B1’断面図
【図7(e)】図7(a)のメモリセルアレイの回路模式図
【図8(a)】実施の形態4の半導体記憶装置におけるメモリセルアレイを示す平面図
【図8(b)】図8(a)のA1−A1’断面図
【図8(c)】図8(a)のA2−A2’断面図
【図8(d)】図8(a)のB1−B1’断面図
【図8(e)】図8(a)のメモリセルアレイの回路模式図
【図9】本発明の実施の形態5による半導体記憶装置を説明する平面図
【図10(a)】実施の形態5の半導体記憶装置におけるメモリアレイを示す平面図
【図10(b)】図10(a)のA1−A1’断面図
【図10(c)】図10(a)のA2−A2’断面図
【図10(d)】図10(a)のB1−B1’断面図
【図10(e)】図10(a)のメモリセルアレイの回路模式図
【図11】文献1開示の従来の半導体記憶装置を説明する平面図
【図12】文献2開示の従来の半導体記憶装置を説明する平面図
【図13(a)】本発明の実施の形態6の半導体記憶装置における、ビット線とプレート線電位供給線とを異なる層で形成した例を説明する平面図
【図13(b)】図13(a)のA1−A1’断面図
【図13(c)】図13(a)のA2−A2’断面図
【図13(d)】図13(a)のB1−B1’断面図
【図13(e)】図13(a)のメモリセルアレイの回路模式図
【図14(a)】本発明の実施の形態7の半導体記憶装置における、ビット線とプレート線電位供給線とを異なる層で形成した他の例を説明する平面図
【図14(b)】図14(a)のA1−A1’断面図
【図14(c)】図14(a)のA2−A2’断面図
【図14(d)】図14(a)のB1−B1’断面図
【図14(e)】図14(a)のメモリセルアレイの回路模式図
【図15】本発明の実施の形態8の半導体記憶装置における、前記実施の形態1のプレート線電位供給線の幅をビット線の幅より太くした例を示す平面図
【図16】本発明の実施の形態9の半導体記憶装置における、前記実施の形態1のプレート線電位供給回路を、列方向に並ぶ複数のセンスアンプ回路の間以外に配置した例を示す平面図
【図17(a)】本発明の実施の形態10の半導体記憶装置における、1つのプレート線電位供給回路に4つのプレート線電位供給線を接続した例を示す図
【図17(b)】本発明の実施の形態10の半導体記憶装置における、1つのプレート線電位供給回路に2つのプレート線電位供給線を接続した例を示す図
【図17(c)】前記実施の形態1のプレート線電位供給回路とプレート線電位供給線との接続を示す図
【図18(a)】本発明の実施の形態11の半導体記憶装置における、前記実施の形態1のプレート線電位供給線を選択手段を介してプレート線電位供給回路に接続した例を示す図
【図18(b)】4つのプレート線電位供給線を、それぞれ選択手段を介して1つのプレート線電位供給回路に接続した例を示す図
【図18(c)】2つのプレート線電位供給線を、それぞれ選択手段を介して1つのプレート線電位供給回路に接続した例を示す図
【図19】本発明の実施の形態12の半導体記憶装置における、図18(c)に示すプレート線電位供給線と選択手段との接続の変形例を示す図
【図20(a)】本発明の実施の形態13の半導体記憶装置における、前記実施の形態1のプレート線電位供給線に、電源配線により電位を供給する例を示す図
【図20(b)】本発明の実施の形態13の半導体記憶装置における、前記実施の形態1のプレート線電位供給線の電位を、グランド電源配線により固定した例を示す図
【図21(a)】本発明の実施の形態14の半導体記憶装置における、前記実施の形態1のメモリセルアレイにおけるメモリセルの配列を列方向のみの配列とした例を示す平面図
【図21(b)】本発明の実施の形態15の半導体記憶装置における、前記実施の形態1のメモリセルアレイにおけるメモリセルの配列を行方向のみの配列とした例を示す平面図
【符号の説明】
【0149】
101,101a,101b,101c,101d,102〜105 半導体記憶装置
OD 拡散層
BL ビット線
SS ストレージノード
FE キャパシタ強誘電体膜
CP プレート線
SCP プレート線電位供給線
WL ワード線
CS ストレージノードコンタクト
CB ビット線コンタクト
CPC 配線コンタクト
CSP プレート線電位供給コンタクト
SA センスアンプ回路
CPD プレート線電位供給回路
CCP プレート線駆動信号線
CAP キャパシタ
MC メモリセル
MA メモリセルアレイ
DWL 列方向
DBL 行方向
TR トランジスタ
SL1,SL2,SL3,SL4,SLa、SLb 選択手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
行列状に配列された複数のメモリセルと、
行方向に延びる複数のビット線および複数のプレート電位供給線と、
列方向に延びる複数のワード線および複数のプレート線と、
前記複数のビット線の各々と電気的に接続し、列方向に並ぶ複数のセンスアンプ回路と、
列方向に並ぶ複数のプレート線電位供給回路と、
前記複数のプレート電位供給線の各々と、前記複数のプレート線の各々とを電気的に接続する手段と、
前記複数のプレート電位供給線の各々と、前記複数のプレート線電位供給回路の各々とを電気的に接続する手段とを備え、
前記複数のビット線の各々は、同一行に並ぶ前記複数のメモリセルの各々に共通に接続され、
前記複数のワード線、および前記複数のプレート線の各々は、同一列に並ぶ前記複数のメモリセルの各々に共通に接続され、
前記複数のメモリセルの各々は、ゲート電極が前記ワード線と接続した選択トランジスタを介して前記ビット線と電気的に接続されるとともに、前記プレート線と電気的に接続されたキャパシタを有しており、
前記複数のプレート電位供給線の各々は、同一プレート線上の相互に異なる箇所で該プレート線に電気的に接続されている、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体記憶装置において、
前記キャパシタは、強誘電体キャパシタ、もしくは高誘電体キャパシタである、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項3】
請求項1に記載の半導体記憶装置において、
前記各プレート電位供給線は、前記ビット線と同層で形成されている、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項4】
請求項1に記載の半導体記憶装置において、
前記各プレート電位供給線は、前記ビット線と異なる層で形成されている、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項5】
請求項3または4に記載の半導体記憶装置において、
前記各プレート電位供給線は、前記各ビット線とほぼ同一の形状で、または隣接するビット線との間隔が、隣接する2つのビット線の間隔とほぼ同一間隔で配置されている、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項6】
請求項3または4に記載の半導体記憶装置において、
前記各プレート電位供給線は、前記各ビット線と異なる形状に形成されている、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項7】
請求項1に記載の半導体記憶装置において、
前記複数のメモリセルは、列方向において少なくとも2つのメモリセル群に分割されており、
同一列に並び、異なる前記メモリセル群にそれぞれ属する複数のメモリセルは、異なる前記プレート線にそれぞれ接続されている、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項8】
請求項1または7に記載の半導体記憶装置において、
前記複数のプレート線電位供給回路の各々は、該各プレート線電位供給回路と、前記各プレート電位供給線とを選択的に電気的に接続する手段によって、選択的に動作する、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項9】
請求項1、7、または8に記載の半導体記憶装置において、
前記各プレート電位供給線と、前記複数のプレート線の各々とを電気的に接続する手段が、選択回路である、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項10】
請求項1、7、8、または9に記載の半導体記憶装置において、
前記各プレート電位供給線と、前記複数のプレート線の各々とを電気的に接続する手段が、少なくとも1つ以上のトランジスタを含む選択回路である、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項11】
請求項10に記載の半導体記憶装置において、
前記選択回路に含まれるトランジスタのうち、少なくとも1つのトランジスタのゲートは、前記ワード線に接続されている、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項12】
請求項10に記載の半導体記憶装置において、
前記選択回路に含まれるトランジスタのうち、少なくとも1つのトランジスタのゲートは、プレート線駆動信号線に接続されている、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項13】
請求項1に記載の半導体記憶装置において、
前記プレート線電位供給回路は、列方向に並ぶ前記複数のセンスアンプ回路のうちの2つの間に配置されている、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項14】
請求項1に記載の半導体記憶装置において、
前記各プレート電位供給線と、前記複数のプレート線の各々とを電気的に接続する手段が、導電性部材であり、前記各プレート電位供給線と、前記複数のプレート線の各々とが、直接電気的に接続されている、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項15】
請求項1,8,9,及び13のいずれかに記載の半導体記憶装置において、
前記各プレート線電位供給回路は、電源配線である、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項16】
複数のメモリセルと、
行方向に延びるビット線およびプレート電位供給線と、
列方向に延びるワード線およびプレート線と、
前記ビット線と電気的に接続したセンスアンプ回路と、
前記プレート電位供給線にプレート線電位を供給するプレート線電位供給回路とを備え、
前記メモリセルは、少なくとも、行方向、あるいは列方向に複数配列され、
同一行のメモリセルは、同一のビット線によりデータがアクセスされ、
同一列のメモリセルは、同一のワード線により選択され、かつ同一のプレート線によりプレート線電位が供給され、
前記プレート電位供給線とプレート線とは、その交差部で電気的に接続される、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項17】
請求項16に記載の半導体記憶装置において、
前記プレート電位供給線と、前記プレート線とは、導電性部材により直接電気的に接続されている、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項18】
請求項16に記載の半導体記憶装置において、
前記プレート線電位供給回路は、電源配線である、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項19】
請求項16に記載の半導体記憶装置において、
前記複数のメモリセルは、列方向に一列だけ配列され、
前記行方向に延びるビット線およびプレート電位供給線は、それぞれ複数配列され、
前記センスアンプ回路は、列方向に複数配列され、各センスアンプ回路は、対応するビット線と電気的に接続され、
前記プレート線電位供給回路は、列方向に複数配列され、各プレート線電位供給回路は、対応するプレート電位供給線と電気的に接続され、
前記列方向に延びるワード線およびプレート線は、前記一列に配列された複数のメモリセルに共通接続され、
前記複数のメモリセルの各々は、ゲート電極が前記ワード線と接続した選択トランジスタを介して前記ビット線と電気的に接続されるとともに、前記プレート線と電気的に接続された強誘電体キャパシタを有し、
前記複数のプレート電位供給線は、同一プレート線上の少なくとも1箇所以上で電気的に該プレート線に接続される、
ことを特徴とする半導体記憶装置。
【請求項20】
請求項16に記載の半導体記憶装置において、
前記複数のメモリセルは、行方向に一列だけ配列され、
前記列方向に延びるワード線およびプレート線は、それぞれ複数配列され、
前記センスアンプ回路は、前記複数のメモリセルに対して1つ設けられ、前記ビット線と電気的に接続され、
前記プレート線電位供給回路は、前記複数のメモリセルに対して1つ設けられ、前記プレート電位供給線と電気的に接続され、
前記行方向に延びるビット線およびプレート電位供給線は、前記一列に配列された複数のメモリセルに共通接続され、
前記複数のメモリセルの各々は、ゲート電極が前記ワード線と接続した選択トランジスタを介して前記ビット線と電気的に接続されるとともに、前記プレート線と電気的に接続された強誘電体キャパシタを有し、
前記1つのプレート線電位供給回路に接続されたプレート電位供給線は、前記複数のプレート線と電気的に接続される、
ことを特徴とする半導体記憶装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5(a)】
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【図5(b)】
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【図5(c)】
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【図5(d)】
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【図5(e)】
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【図6(a)】
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【図6(b)】
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【図6(c)】
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【図6(d)】
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【図6(e)】
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【図7(a)】
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【図7(b)】
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【図7(c)】
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【図7(d)】
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【図7(e)】
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【図8(a)】
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【図8(b)】
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【図8(c)】
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【図8(d)】
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【図8(e)】
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【図9】
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【図10(a)】
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【図10(b)】
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【図10(c)】
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【図10(d)】
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【図10(e)】
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【図11】
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【図12】
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【図13(a)】
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【図13(b)】
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【図13(c)】
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【図13(d)】
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【図13(e)】
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【図14(a)】
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【図14(b)】
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【図14(c)】
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【図14(d)】
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【図14(e)】
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【図15】
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【図16】
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【図17(a)】
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【図17(b)】
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【図17(c)】
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【図18(a)】
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【図18(b)】
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【図18(c)】
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【図19】
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【図20(a)】
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【図20(b)】
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【図21(a)】
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【図21(b)】
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【公開番号】特開2007−53321(P2007−53321A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−239223(P2005−239223)
【出願日】平成17年8月19日(2005.8.19)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】