説明

印刷装置、印刷装置の制御方法、および印刷装置の制御プログラム

【課題】プリンタの印刷品質低下を防ぎつつ、印刷スループットの低下をできるだけ抑えることができるようにする。
【解決手段】印刷装置の動作状態、たとえば、ホストインターフェース2のデータ転送速度とエンジン8が要求するデータ転送速度のいずれが速いか、あるいは印刷モードとして、画質優先モードが選択されているか否かなどに応じて、ホストインターフェース2から受信した印刷データをハードディスク5に格納する処理とハードディスク5から印刷データを読み出してエンジン8に転送する処理を並行して行なう第1の印刷処理と、ホストインターフェース2から受信した印刷データをハードディスク5に全て格納してからハードディスク5から印刷データを読み出してエンジン8に転送する第2の印刷処理のいずれかを選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホスト装置から印刷データを入力するホストインターフェースと、印刷データを印刷出力するプリンタエンジンと、印刷データを格納するハードディスクを有する印刷装置、その制御方法、およびその制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、PC(パーソナルコンピュータ)のようなホスト装置と、プリンタの接続には、ネットワーク、USB、IEEE1284、IEEE1394など、種々のホストインターフェースが用いられている。
【0003】
近年では、この種のホストインターフェースの通信速度の高速化が進む一方で、ホストインターフェースの種類や速度も多様化している。
【0004】
旧来では、プリンタへのデータ転送に用いられるホストインターフェースのデータ転送速度に違いがあってもプリンタ側で特別に制御を行なう必要がなかったが、たとえば、USB(2.0)のように、複数の伝送速度をサポートするインターフェースが現われている。
【0005】
これに応じて、USB2.0のHS(転送速度480Mbps)とFS(転送速度12Mbps)のデ−タ転送速度のいずれが用いられるかによって、印字時間を可変にする技術が提案されている(下記の特許文献1)。
【0006】
この技術は、高速な転送速度HSに対応できるよう構成されたプリンタエンジンに対して、低速なFSが用いられるとインクジェット記録の色ムラが発生する問題を解決すべく、低速なFSが用いられる場合には、印字速度を落すようになっている。
【特許文献1】特開平2004−268396号公報(第5頁、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一方、近年、1つの印刷装置で多種の印字出力結果を得るために、必要となる印字モードは増える傾向にある。また、インクジェットプリンタの1つである大判プリンタでは幅サイズが大きいため印刷ヘッドの1スキャンで非常に多くのデータを転送しなければならず、ホストインターフェースの転送速度ではプリンタエンジンが要求する転送速度を満たすことができない場合が生じる。
【0008】
例えばインクジェットプリンタのようなプリンタでは、パスのような印刷単位で記録を行なっておりホストインターフェースの転送速度が遅すぎると、データが転送されるのを待っている間に前のパスで印刷した部分のインクが被記録媒体に浸み込んでしまう。そして、やっとデータが届いてこのインクが浸みこんだ状態で次のパスの印刷を行なうと、前のパスの縁部分との境目でインク吸収量に違いが出て、結果として色ムラが発生してしまう。
【0009】
そこで、特許文献1のように、ホストインターフェースの速度に応じて印刷速度を調節することも考えられる。しかし、特許文献1のような構成では、印刷品質の問題を解決できるものの、折角、高速記録を行なえるように構成されたプリンタエンジンを、低速インターフェースではわざわざ低速で用いなければならないという問題がある。

本発明の課題は、上記の問題を解決し、印刷品質低下を防ぎつつ、印刷スループットの低下をできるだけ抑えることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
課題を解決するため、本発明では、ホスト装置から印刷データを入力するホストインターフェースと、印刷データを印刷出力するプリンタエンジンと、印刷データを格納するハードディスクを有する印刷装置その制御方法、およびその制御プログラムにおいて、印刷装置の動作状態に応じて、前記ホストインターフェースから受信した印刷データを前記ハードディスクに格納する処理と前記ハードディスクから印刷データを読み出して前記プリンタエンジンに転送する処理を並行して行なう第1の印刷処理と、前記ホストインターフェースから受信した印刷データを前記ハードディスクに全て格納してから前記ハードディスクから印刷データを読み出して前記プリンタエンジンに転送する第2の印刷処理のいずれかを選択する構成を採用した。
【0011】
あるいはさらに、前記ホストインターフェースのデータ転送速度と前記プリンタエンジンが要求するプリンタエンジンへのデータ転送速度を比較し、前記ホストインターフェースのデータ転送速度の方が速い場合に前記第1の印刷処理を選択し、それ以外の場合に前記第2の印刷処理を選択する構成を採用した。
【0012】
あるいはさらに、ホスト装置からの印刷データ入力に用いられるホストインターフェースに応じて前記ホストインターフェースのデータ転送速度を求め、印刷モードに応じて前記プリンタエンジンが要求するプリンタエンジンへのデータ転送速度を求める構成を採用した。
【0013】
あるいはさらに、印刷モードとして、画質優先モードが選択されている場合に前記第2の印刷処理を選択し、それ以外の場合に前記第1の印刷処理を選択する構成を採用した。
【発明の効果】
【0014】
上記構成によれば、印刷装置の動作状態に応じて、前記ホストインターフェースから受信した印刷データを前記ハードディスクに格納する処理と前記ハードディスクから印刷データを読み出して前記プリンタエンジンに転送する処理を並行して行なう第1の印刷処理と、前記ホストインターフェースから受信した印刷データを前記ハードディスクに全て格納してから前記ハードディスクから印刷データを読み出して前記プリンタエンジンに転送する第2の印刷処理のいずれかを選択するようにしているので、印刷装置の動作状態に応じて、印刷品質低下を防ぎつつ、印刷スループットの低下をできるだけ抑制できる、という優れた効果がある。
【0015】
特に前記ホストインターフェースのデータ転送速度と前記プリンタエンジンが要求するプリンタエンジンへのデータ転送速度を比較し、前記ホストインターフェースのデータ転送速度の方が速い場合に前記第1の印刷処理を選択し、それ以外の場合に前記第2の印刷処理を選択することにより、前記ホストインターフェースのデータ転送速度の方が遅い場合に生じる色ムラなどの印刷品位低下を防止できる。
【0016】
前記ホストインターフェースのデータ転送速度、および前記プリンタエンジンが要求するプリンタエンジンへのデータ転送速度は、ホスト装置からの印刷データ入力に用いられるホストインターフェース、および印刷モードに応じて求めることができる。
【0017】
また、印刷モードとして、画質優先モードが選択されているか否かに応じて前記第2の印刷処理および前記第1の印刷処理を選択することもでき、ユーザは自己の需要に適した印刷処理を実行させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、発明を実施するための最良の形態の一例として、ハードディスクドライブ(HDD:以下ハードディスク)を内蔵するインクジェットプリンタに関する実施例を示す。
【実施例1】
【0019】
図1は本発明を採用したインクジェットプリンタの主要部分の構成を示している。図1のインクジェットプリンタ100は受信バッファ3、データ解析部4、ハードディスク5、画像処理部6、エンジンI/F部7、エンジン部8を有している。
【0020】
また本実施例のインクジェットプリンタ100は、装置全体を制御する主制御部としてCPU9を有している。CPU9には、図1の各部がシステムバスを介して接続されるとともに、ROM10およびRAM11が接続されている。
【0021】
上記のデータ解析部4、画像処理部6は、ハードウェアにより構成してもよいが、CPU9のソフトウェアによりこれらの処理を実行するように構成されていてもよい。
【0022】
RAM11には、上記の受信バッファ3の領域が確保される。
【0023】
またRAM11は、CPU9が実行するプログラムの制御データやハードディスク5、画像処理部6などとの入出力の際に必要なバッファメモリとして用いられる。
【0024】
本実施例のインクジェットプリンタ100は、ホストインターフェース2を介してホストコンピュータ1と接続されている。ホストコンピュータ1は、画像データを作成し、ホストインターフェース2を介してインクジェットプリンタ100に送信する。
【0025】
ホストインターフェース2としては、たとえば、ネットワーク、USB、IEEE1284、IEEE1394など、種々のホストインターフェースが考えられる。
【0026】
本実施例では、ホストインターフェース2の転送速度は1種類ではないものとする。たとえば、インクジェットプリンタ100には、速度の異なるホストインターフェース2が設けられ、ホストコンピュータ1がそのどれかを介して接続される場合、あるいはそのいずれかが拡張バスなどを介して装着される可能性がある場合、このような状況になる。
【0027】
以下では、上記のように速度の異なるホストインターフェース2が設けられている(あるいはそのいずれかが拡張バスなどを介して装着される可能性がある)構成を想定する。なお、上述のUSB2.0のように1インターフェースでもホストコンピュータ1側の条件に応じて転送速度が変化するものもある。
【0028】
本実施例では、後述のように、ハードディスク5を用いた印刷制御を行なうことにより、このホストインターフェースの転送速度条件の違いに対応する。
【0029】
なお、ハードディスク5を設けることにより、下記の印刷制御のみならず、インクジェットプリンタ100を画像データのストレージとして用いるなどの機能を追加することができ、製品に種々の付加価値を与えることができる。
【0030】
インクジェットプリンタ100はホストコンピュータ1から画像データを受信し、受信バッファ3にホストコンピュータ1から受信した画像データを一時的に蓄える。
【0031】
ここで受信バッファ3にある画像データについてデータ解析部4にて、どのホストインターフェースから受信したのか、また、どの印刷モードの画像データなのかなどの解析を行なう。
【0032】
データ解析部4にて解析の終わった画像データはハードディスク5へ書き込まれ、記憶される。そして、保存された画像データはハードディスク5から読み出され、画像処理部6にてラスタデータに変換される。ラスタ化された画像データはエンジンI/F7からエンジン(プリンタエンジン)8へ転送され、印刷処理が行われる。
【0033】
なお、周知のように、近年入手可能なハードディスク5のデータ転送速度は、殆どの場合、プリンタで用いられるようなホストインターフェース2(ネットワーク、USB、IEEE1394)のデータ転送速度よりも速い。
【0034】
図1のインクジェットプリンタ100は、図2に示すようにホストインターフェース2と印刷モードの転送速度を格納した制御データテーブルを用いて印刷動作を制御する。
【0035】
図2の制御データテーブルは、インクジェットプリンタ100が有するホストインターフェース2(拡張バスなどを介して装着されるものも含む)の種類と転送速度と印刷モードの種類とエンジン要求速度を制御データテーブルとして保持する。
【0036】
図2の例では、インクジェットプリンタ100はホストインターフェースとしてネットワーク、USB、およびIEEE1394を有し、それぞれの転送速度はα(MB/s)、β(MB/s)、およびγ(MB/s)となっている。
【0037】
また、図2の制御データテーブルには、印刷モード1〜4のそれぞれにおいて、エンジン8が要求するエンジン要求速度A〜D(MB/s)がそれぞれ格納されている。
【0038】
これらの印刷モードは、たとえば、文字印刷モード/画像(写真)印刷モードなどであり、エンジン8の印刷ヘッドに転送しなければならない駆動データの転送レートなどにより定まるエンジン8へのデータ転送速度が異なる。したがって、制御データテーブルには、各印刷モードごとに、インクむらなどの支障なく良好な印刷を行なうために必要なエンジン8に対するエンジン要求速度A〜Dを格納しておく。
【0039】
図2の制御データテーブルは、固定データ(ファームウェアの一部)としてROM10に格納しておく他、ハードディスク5(あるいはROM10)に格納しておき、RAM11に展開して用いる構成も考えられる。後者の構成によれば、ホストインターフェース2が追加/変更された場合などに容易に対応することができる。
【0040】
図3は、図1のインクジェットプリンタ100において行なわれる画像データ処理の流れを示している。図3の手順は、CPU9の制御プログラムとしてROM10やハードディスク5などに格納しておくことができる。
【0041】
図3において、インクジェットプリンタ100が画像データの受信を開始すると、ステップS11において、データ解析部4がどのホストインターフェースによって画像データが受信されたのかを判別する。また、どの印刷モードの画像データが入力されているかを判別する。
【0042】
そして、ホストインターフェースおよび印刷モードの情報から図2の制御テーブルの格納情報を参照する。ホストインターフェースおよび印刷モードが判れば、同テーブル参照によりホストインターフェースの転送速度(α〜γ)およびその印刷モードにおけるエンジン要求速度(A〜D)が判る。
【0043】
続いて、ステップS12において、データ解析部4はホストインターフェース2のデータ転送速度の方が速いのか、印刷モードから決定されるエンジン要求データ転送速度の方が速いのかを比較する。
【0044】
ステップS12でホストインターフェース2のデータ転送速度の方がエンジン要求のデータ転送速度より速い場合は、ステップS13でハードディスク5への書き込み処理を行ないながら、画像処理部6への読み出し処理を含むエンジン部8へのデータ転送を行なう。
【0045】
このように、画像データの保存と並行して印刷処理を行なうことにより、受信開始から印刷終了までにかかる時間を抑えることができる。そして、ステップS12〜S13の処理によれば、印刷データ入力の転送速度がエンジン要求のデータ転送速度より速いことが確認されているため、前述のようなインクが被記録媒体に定着する時間の変化による色ムラ発生は生じることがない。
【0046】
なお、ステップS13のハードディスク5への画像データ転送と印刷処理の並行動作は、従来より行なわれているハードディスク5をバッファメモリとして用いるいわゆるFIFO(先入れ先出し)処理である。このようなバッファリング処理は、入出力の速度差を緩衝(バッファ)するためのもので、ホストからの入力側の速度が速く、エンジン側の印刷速度が遅い場合には有効である。しかし、逆にエンジン側の印刷速度が速い場合には、いずれエンジンの処理がホストからの入力に追い付いてしまい、前述のような色ムラなどの問題が起きてしまう。
【0047】
そこで、印刷データ入力の転送速度がエンジン要求のデータ転送速度より遅い(あるいは等しい)場合にはステップS14以降の処理を行なう。
【0048】
すなわち、ステップS12でエンジン要求のデータ転送速度の方がホストインターフェース2のデータ転送速度より速い場合は、ステップS14でホストコンピュータ1から転送された全ての画像データのハードディスク5への書き込みが終了するのを待つ。この画像データのハードディスク5への書き込みが行なわれている間は画像処理部6への読み出し処理を含むエンジン部8へのデータ転送を行なわない。
【0049】
ステップS15では、データ解析部4は全画像データ保存済みとなったかを判断し、保存が終了すればステップS16に移行し、画像処理部6への読み出し処理を含むエンジン部8へのデータ転送を行なう。全画像データ保存済みになっていなければ、ステップS14に戻って、ハードディスク5への書き込みを続ける。
【0050】
以上のようにして、従来のホストインターフェース2からの画像データ転送と印刷処理の並行動作では満たせなかったエンジン要求の転送速度を実現することができる。特にホストインターフェース2の転送速度の方が遅い場合にインクが被記録媒体に定着する時間の変化によって生じる色ムラを防ぐことができ、印刷品位を向上することができる。
【0051】
また、本実施例によれば、特にホストインターフェース2の転送速度の方が遅い場合でも、エンジンの仕様通りの最適な転送速度で印刷データを印刷ヘッドに送ることができ、良好な印刷品位を実現できる。
【0052】
なお、ホストインターフェース2の方が速い場合には、画像データ転送と印刷処理の並行動作(ステップS13)が行なわれるが、この場合には、エンジン8への転送速度で処理しきれない分をハードディスク5に画像データをバッファしつつ画像記録が行なわれる。
【0053】
以上では、図3のステップS11において、ホストインターフェースおよび印刷モードに応じて、全画像データをハードディスク格納後に印刷処理を行なう(ステップS14〜S16)か、画像データ転送と印刷処理の並行動作(ステップS13)を行なうかを決定した。しかし、図4のような制御によりこれらの処理を選択することも考えられる。
【0054】
図4は、画質優先モードと速度優先モードを切り替え可能とした時のフローチャートで、同図のステップS21は、図3のステップS11及びS12に置換する判定ステップである。
【0055】
図4のステップS21にて画質優先モードの場合は、ステップS14以降の処理を行なうことにより、印刷ムラの発生を防ぐ処理を行なう。一方、ステップS21で速度優先モードの場合、ステップS13の処理を行なう。
【0056】
図4のような制御により、特に画質優先モードではステップS14〜ステップS16の全画像データをハードディスク格納後に印刷する処理を行なう。したがって、上述の色ムラなどの問題を生じることなく、エンジン8の仕様通りの転送速度で印刷を行なえ、印刷品位を向上することができる。一方、速度優先モードの場合には、色ムラなどを生じるリスクはあるが、画像データ転送と印刷処理の並行動作(ステップS13)を行なうため、印刷スループットを向上できる。すなわち、画質優先モードでステップS14/S15およびS16を順次実行する場合よりも受信開始から印刷終了までに要する全体の処理時間をより短縮することができる。
【0057】
そして、ユーザは、自己の需要に応じて、上記画質優先モードおよび速度優先モードのいずれかを選択することができ、ユーザ環境に適した印刷処理を実行させることができる。
【0058】
以上では、インクジェットプリンタ100に関する実施例を示したが、もちろん本発明の構成はプリンタエンジンの記録方式に限定されることなく実施できる。
【0059】
また、以上では、インクジェットプリンタ100に、速度の異なるホストインターフェース2が設けられ、ホストコンピュータ1がそのどれかを介して接続される、あるいはそのいずれかが拡張バスなどを介して装着される可能性がある構成を想定した。
【0060】
しかしながら、前述のUSB2.0のようにホストコンピュータ1側の条件に応じて転送速度が変化するインターフェースにおいても同様の構成は実施できる。たとえば、図2の制御データテーブルにUSBのHS(転送速度480Mbps)とFS(転送速度12Mbps)の各デ−タ転送速度を格納するようにする。そして図3のステップS11では、現在のUSBの転送モードに応じた転送速度を読み出してステップS12以降の制御を行なえばよい。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、ホスト装置から印刷データを入力するホストインターフェースと、所定の印刷方式で印刷データを印刷出力するプリンタエンジンと、印刷データを格納するハードディスクを有する印刷装置において実施できる。
【0062】
本発明を実施する制御プログラムは、あらかじめ印刷装置の上記ROMやハードディスクに格納しておくことができる。また、たとえばUSBインターフェースなどにより接続されたMOやCD−ROMなどのメディアからインストール/アップデートすることができる。また、ホストインターフェースがネットワークインターフェースである場合は、任意のサーバからネットワーク経由で供給することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明を採用したインクジェットプリンタの要部の構成を示したブロック図である。
【図2】図1の装置において用いられる制御データテーブルの一例を示した説明図である。
【図3】図1の装置において行なわれる印刷制御を示したフローチャート図である。
【図4】図1の装置において行なわれる印刷制御の変形例を示したフローチャート図である。
【符号の説明】
【0064】
100 インクジェットプリンタ
1 ホストコンピュータ
2 ホストインターフェース
3 受信バッファ
4 データ解析部
5 ハードディスク
6 画像処理部
7 エンジンI/F
8 エンジン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホスト装置から印刷データを入力するホストインターフェースと、印刷データを印刷出力するプリンタエンジンと、印刷データを格納するハードディスクを有する印刷装置において、
印刷装置の動作状態に応じて、前記ホストインターフェースから受信した印刷データを前記ハードディスクに格納する処理と前記ハードディスクから印刷データを読み出して前記プリンタエンジンに転送する処理を並行して行なう第1の印刷処理と、前記ホストインターフェースから受信した印刷データを前記ハードディスクに全て格納してから前記ハードディスクから印刷データを読み出して前記プリンタエンジンに転送する第2の印刷処理のいずれかを選択する制御手段を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記ホストインターフェースのデータ転送速度と前記プリンタエンジンが要求するプリンタエンジンへのデータ転送速度を比較し、前記ホストインターフェースのデータ転送速度の方が速い場合に前記第1の印刷処理を選択し、それ以外の場合に前記第2の印刷処理を選択することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記制御手段は、ホスト装置からの印刷データ入力に用いられるホストインターフェースに応じて前記ホストインターフェースのデータ転送速度を求め、印刷モードに応じて前記プリンタエンジンが要求するプリンタエンジンへのデータ転送速度を求めることを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記制御手段は、印刷モードとして、画質優先モードが選択されている場合に前記第2の印刷処理を選択し、それ以外の場合に前記第1の印刷処理を選択することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項5】
ホスト装置から印刷データを入力するホストインターフェースと、印刷データを印刷出力するプリンタエンジンと、印刷データを格納するハードディスクを有する印刷装置の制御方法において、
印刷装置の動作状態に応じて、前記ホストインターフェースから受信した印刷データを前記ハードディスクに格納する処理と前記ハードディスクから印刷データを読み出して前記プリンタエンジンに転送する処理を並行して行なう第1の印刷処理と、前記ホストインターフェースから受信した印刷データを前記ハードディスクに全て格納してから前記ハードディスクから印刷データを読み出して前記プリンタエンジンに転送する第2の印刷処理のいずれかを選択する制御過程を含むことを特徴とする印刷装置の制御方法。
【請求項6】
前記制御過程において、前記ホストインターフェースのデータ転送速度と前記プリンタエンジンが要求するプリンタエンジンへのデータ転送速度を比較し、前記ホストインターフェースのデータ転送速度の方が速い場合に前記第1の印刷処理を選択し、それ以外の場合に前記第2の印刷処理を選択することを特徴とする請求項5に記載の印刷装置の制御方法。
【請求項7】
前記制御過程においては、ホスト装置からの印刷データ入力に用いられるホストインターフェースに応じて前記ホストインターフェースのデータ転送速度を求め、印刷モードに応じて前記プリンタエンジンが要求するプリンタエンジンへのデータ転送速度を求めることを特徴とする請求項6に記載の印刷装置の制御方法。
【請求項8】
前記制御過程において、印刷モードとして、画質優先モードが選択されている場合に前記第2の印刷処理を選択し、それ以外の場合に前記第1の印刷処理を選択することを特徴とする請求項5に記載の印刷装置の制御方法。
【請求項9】
請求項5〜8のいずれか1項に記載の印刷装置の制御方法を用いて、ホスト装置から印刷データを入力するホストインターフェースと、印刷データを印刷出力するプリンタエンジンと、印刷データを格納するハードディスクを有する印刷装置を制御することを特徴とする印刷装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−245437(P2007−245437A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−70100(P2006−70100)
【出願日】平成18年3月15日(2006.3.15)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】