説明

受信装置

【課題】簡易な構成で短時間かつ確実に給電線の断線を検出することができること。
【解決手段】受信アンテナ8a〜8dに接続された同軸ケーブル9a〜9dを切替スイッチ20によって選択切替し、選択された同軸ケーブルおよび受信アンテナを介し、カプセル内視鏡3から送信された画像情報を受信する受信装置2であって、選択スイッチ20の近傍で複数の同軸ケーブルを分岐し、分岐した各同軸ケーブルを選択切替する切替スイッチ22と、同軸ケーブルと受信アンテナとの間に設けられ、同軸ケーブルを接地する接地手段と、切替スイッチ22によって選択された同軸ケーブルに定電流源203を介して直流電圧を印加し、同軸ケーブルの電圧が接地されているか否かによって同軸ケーブルの断線の有無を検出する断線検出回路23と、切替スイッチ22の選択切替制御および選択切替制御に同期して断線検出回路23による断線検知を行う制御部26とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の受信アンテナにそれぞれ接続された複数の給電線を選択切替手段によって選択切替し、この選択切替された給電線および受信アンテナを介し、移動する送信装置から送信された送信情報を受信する受信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、内視鏡の分野においては、飲込み型のカプセル型内視鏡が登場している。このカプセル型内視鏡には、撮像機能と無線通信機能とが設けられている。カプセル型内視鏡は、観察(検査)のために患者の口から飲込まれた後、人体から自然排出されるまでの間、体腔内、例えば胃、小腸などの臓器の内部をその蠕動運動に従って移動し、順次撮像する機能を有する。
【0003】
体腔内を移動する間、カプセル型内視鏡によって体内で撮像された画像情報は、順次無線信号によって外部に送信され、外部の受信装置内に設けられたメモリに蓄積される。患者がこの受信機能とメモリ機能とを備えた受信装置を携帯することにより、患者は、カプセル型内視鏡を飲み込んだ後、カプセル内視鏡が排出されるまでの間、自由に行動できる。この後、医師もしくは看護士は、メモリに蓄積された画像データに基づいて臓器の画像をディスプレイに表示させて診断を行うことができる。
【0004】
一般に受信装置は、カプセル型内視鏡から送信される無線信号を受信する複数の受信アンテナを体外に分散して配置し、無線信号の受信誤りが少ない1つの受信アンテナを選択切替して受信するようにしている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2003―19111号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した受信装置の複数の受信アンテナは、被検者体外の各部にそれぞれ同軸ケーブルによって1つの受信装置本体に接続され、検査の都度、装着が繰り返されるため、検査回数が増えると、同軸ケーブルが断線しやすくなる。
【0007】
このため、検査前に同軸ケーブルなどの断線チェックを行っているが、この断線チェックは、各受信アンテナにダミー送信装置を接近させて受信状態を確認する等の作業が必要となり、多大な労力と時間がかかるという問題点があった。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で短時間かつ確実に給電線の断線を検出することができる受信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1にかかる受信装置は、複数の受信アンテナにそれぞれ接続された複数の給電線を選択切替手段によって選択切替し、この選択切替された給電線および受信アンテナを介し、移動する送信装置から送信された送信情報を受信する受信装置において、前記選択切替手段の近傍で前記複数の給電線をそれぞれ分岐し、この分岐した各給電線を選択切替する検出用選択切替手段と、前記給電線と前記受信アンテナとの間に設けられ、前記給電線を接地する接地手段と、前記検出用選択切替手段によって選択切替された給電線に直流電圧を定電流源を介して印加し、給電線の電圧が接地電圧であるか否かによって前記給電線の断線の有無を検出する断線検出手段と、前記検出用選択切替手段の選択切替制御およびこの選択切替制御に同期して前記断線検出手段による断線検知を行わせる制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項2にかかる受信装置は、上記の発明において、前記受信アンテナは、開放型の受信アンテナであり、前記給電線と前記受信アンテナとは、トランス型バランによって接続され、このトランス型バランの給電線側が接地されることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3にかかる受信装置は、上記の発明において、前記受信アンテナは、開放型の受信アンテナであり、前記給電線と前記受信アンテナとは、短絡素子によって接続され、該短絡素子の一端が接地されることを特徴とする。
【0012】
また、請求項4にかかる受信装置は、上記の発明において、前記受信アンテナは、ループ型のアンテナであり、前記給電線と前記受信アンテナとが接続される一端が接地されていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項5にかかる受信装置は、上記の発明において、前記給電線は、同軸ケーブルであり、外部導体が接地されることを特徴とする。
【0014】
また、請求項6にかかる受信装置は、上記の発明において、前記制御手段は、断線検知結果を出力する制御を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明にかかる受信装置によれば、複数の受信アンテナにそれぞれ接続された複数の給電線を選択切替する選択切替手段の近傍で前記複数の給電線をそれぞれ分岐し、この分岐した各給電線を選択切替する検出用選択切替手段を設けるとともに、前記給電線と前記受信アンテナとの間に前記給電線を接地する接地手段を設け、さらに、前記検出用選択切替手段によって選択切替された給電線に直流電圧を印加し、給電線の電圧が接地電圧であるか否かによって前記給電線の断線の有無を検出する断線検出手段を設け、制御手段が、前記検出用選択切替手段の選択切替制御およびこの選択切替制御に同期して前記断線検出手段による断線検知を行わせるようにしているので、簡易な構成で短時間かつ確実に給電線の断線を検出することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる受信装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1にかかる受信装置2を用いたカプセル型内視鏡検査システムの概要構成を示すブロック図である。図1に示すように、カプセル型内視鏡3は、被検体1内に導入されると、被検体1内での移動とともに、被検体内部を撮像し、この撮像した画像信号を無線信号として被検体1外部に送信する。
【0018】
受信装置2は、被検体1の体外に分散配置された複数の受信アンテナ8a〜8dと、受信アンテナ8a〜8dに接続される同軸ケーブル9a〜9dと、同軸ケーブル9a〜9dに接続される無線ユニット2aと、無線ユニット2aに接続される受信本体ユニット2bとを有する。
【0019】
カプセル型内視鏡3から送信された画像信号は、複数の受信アンテナ8a〜8dによって受信され、この画像信号は、無線ユニット2aを介して受信本体ユニット2bに取り込まれる。受信本体ユニット2bは、複数の受信アンテナ8a〜8dの中から受信強度が最も強い受信アンテナを選択して受信し、この選択によって受信した画像信号を逐次受信し、カプセル型内視鏡3が被検体1から排出されるまでの一連の画像を記憶する。
【0020】
カプセル型内視鏡3が被検体1から排出された後、携帯型記録媒体5は、受信器本体ユニット2bから外されて表示装置4に装着される。表示装置4は、携帯型記録媒体5に記憶された一連の画像を読み取り、表示処理などを行う。
【0021】
図2は、受信装置2の構成を示すブロック図である。図2に示すように、無線ユニット2aは、それぞれ受信アンテナ8a〜8dを接続する切替スイッチ20,22と、切替スイッチ20からの受信信号を受信する受信回路21と、切替スイッチ22に接続される断線検出回路23とを有する。
【0022】
切替スイッチ20は、切替信号S3が入力されると、この切替信号S3が指示する1本の同軸ケーブルを、同軸ケーブル9a〜9dから選択し、受信回路21は、切替スイッチ20によって選択された同軸ケーブルを介して画像信号を受信し、この画像信号を含むベースバンド信号S1と画像信号の受信電界強度を示す受信強度信号S2とを受信本体ユニット2b側に出力する。
【0023】
一方、切替スイッチ22は、切替信号S3と同様な同軸ケーブルの切替を指示する切替信号S4が入力されると、この切替信号S4が指示する同軸ケーブルを、同軸ケーブル9a〜9dから選択し、この選択した同軸ケーブルを断線検出回路23に接続する。断線検出回路23は、断線の検知を指示する制御信号S5が入力されると、選択接続された同軸ケーブルの断線チェックを行い、この断線チェックの結果を検出信号S6として受信本体ユニット2b側に出力する。
【0024】
受信本体ユニット2bは、信号処理回路24と、A/D変換部25と、切替制御部260を有した制御部26と、表示部27と、記憶部28と、着脱可能な携帯型記録媒体5と、電力供給部29とを有する。電力供給部29は、上述した各部に電力を供給する。
【0025】
信号処理回路24は、受信回路21から入力されたベースバンド信号S1から画像信号を生成して制御部26に出力する。A/D変換部25は、受信回路21から入力された受信強度信号S2をA/D変換し、受信電界強度を示すデジタル信号として制御部26に出力する。
【0026】
制御部26は、信号処理回路24から入力される画像信号を携帯型記録媒体5に記録するとともに、必要に応じて表示部27に画像を表示出力する処理制御を行う。また、切替制御部260は、A/D変換部25から入力された受信電界強度を示すデジタル信号をもとに、受信強度が最大となる受信アンテナを選択し、この受信アンテナを接続する同軸ケーブルへの切替を指示する切替信号S3を切替スイッチ20に出力する。また、切替制御部260は、断線チェックのための同軸ケーブルの切替を指示する切替信号S4を切替スイッチ22に送出し、この切替信号S4に対応して、断線チェックを指示する制御信号S5を断線検出回路23に出力し、検出信号S6を得る。
【0027】
図3は、具体的な受信アンテナ8aと同軸ケーブル9aとの接続関係を示すブロック図である。図3に示すように、受信アンテナ8aは、開放型アンテナであり、同軸ケーブル9aは、内部導体である芯線90aと外部導体90Aとを有する。
【0028】
受信アンテナ8aと同軸ケーブル9aとは、トランス型バラン10によって接続される。受信アンテナ8aの同軸ケーブル9a側と、同軸ケーブル9aの受信アンテナ8a側とにはそれぞれコイルが形成され、受信アンテナ8aと同軸ケーブル9aとは電磁的に結合され、平衡線路である受信アンテナ8aと不平衡線路である同軸ケーブル9aとの接続によって生じる漏れ電流を小さくしている。同軸ケーブル9a側のコイルは、芯線90aの先端部分に形成され、外部導体90Aとともに接地される。
【0029】
図4は、断線検出回路23を中心とした構成を示すブロック図である。図4に示すように、この断線検出回路23は、入力された電圧と閾値電圧Vrefとを比較し、その結果を検出信号S6として出力する比較器202を有する。比較器20の一方の入力端には閾値電圧Vrefが入力され、他方の入力端には芯線90aが接続される。この芯線90aには、スイッチ201と定電流源203を介して直流の電圧VINを出力する直流電源200が接続され、スイッチ201は、制御信号S5によって開閉する。なお、電圧VINは、閾値電圧Vref以上である。なお、定電流源203の代わりに抵抗を用いても良い。
【0030】
同軸ケーブル9aの芯線90aに断線がない場合、スイッチ201の「閉」によって、芯線90aに電圧VINが印加され、トランス型バラン10を介して接地されるため、芯線90aと接地との間の電圧は、接地電圧となり、比較器202の他方の入力端に入力される電圧は、閾値電圧Vref以下となる。この結果、比較器202は、他方の入力端から入力された電圧が閾値電圧Vref以下であることを示す検出信号S5を出力し、制御部26は、断線でないと判断する。
【0031】
一方、同軸ケーブル9aの芯線90aに断線がある場合、図5に示すように、スイッチ201の「閉」によって、芯線90aに定電流源203を介して電圧VINが印加され、直接接地されることがないため、比較器202の他方の入力端にこの電圧VINがそのまま印加されることになる。比較器202は、他方の入力端から入力された電圧(電圧VIN)が閾値電圧Vref以上であることを示す検出信号S6を出力し、制御部26は、断線であると判断する。
【0032】
制御部26は、切替信号S4を出力して次の同軸ケーブル9bを選択し、この選択した次の同軸ケーブル9bに対する断線チェックを、断線検出回路23を用いて行い、同様にして全ての同軸ケーブル9a〜9dに対する断線チェックを実行する。これによって、制御部26は、同軸ケーブル9a〜9dの断線の有無と、断線があった同軸ケーブルの特定とを直ちに行うことができることになる。
【0033】
制御部26は、断線した同軸ケーブルを検出した場合、予め同軸ケーブルに番号等を付し、断線した同軸ケーブルの番号を表示部27に表示するようにしてもよい。また、断線が検出されない場合、断線が無い旨を表示部27に表示してもよい。
【0034】
なお、上述した制御部26の切替制御部260は、画像信号の受信中である場合、切替信号S3,S4とを同じ信号にし、切り替えられた同軸ケーブルに対して断線検知を行うようにしてもよいし、切替信号S3,S4が切替指示する同軸ケーブルを異ならせ、画像信号を受信していない同軸ケーブルに対して断線検知を行うようにしてもよい。また、切替スイッチ20,22との切替を時間的に分離し、受信処理を行っていない間隙に断線検知を行うようにしてもよい。さらに、検査前や検査後など、受信装置2が受信処理を行っていない場合に、断線検知を行うようにしてもよい。さらに、制御部26は、受信中に断線が検知された場合、この断線した同軸ケーブルに接続された受信アンテナに切り替えない制御を行うようにしてもよい。
【0035】
この実施の形態1では、同軸ケーブル9a〜9dを分岐し、分岐した同軸ケーブルに直流電圧を印加して断線の有無を容易に検出できるとともに、断線した同軸ケーブルの特定を迅速に行うことができる。
【0036】
なお、この実施の形態1では、4本の同軸ケーブル9a〜9dを示して説明したが、この本数に限らない。また、同軸ケーブルが接触不良になっている場合、断線チェックの結果が断線チェックの度に異なる場合がある。この接触不良に対応できるように、制御部26は、記憶部28に各同軸ケーブルの断線チェックの結果を記憶させ、断線が所定回数検出された場合、交換を促す警告表示を表示部27に表示するようにしてもよい。
【0037】
(実施の形態2)
つぎに、この発明の実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では、トランス型バラン10を用いて同軸ケーブル9aの芯線90aを接地して断線検知を行うようにしていたが、この実施の形態2では、ダイオードなどによって実現される短絡素子を用いて同軸ケーブルの芯線を接地して断線検知を行うようにしている。
【0038】
図6は、図5に示した受信アンテナ8aに対応する受信アンテナ81aと、図5に示した同軸ケーブル90Aに対応する同軸ケーブル91aとの接続関係を示す図である。図6に示すように、開放型の受信アンテナ81aの一端は、芯線91aに接続され、他端は、接地された外部導体91Aに接続される。その他の構成は、実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
【0039】
受信アンテナ81aと同軸ケーブル91Aとの接続部分において、芯線91aと外部導体91Aとは、短絡素子10Aによって接続され、短絡素子10Aは、芯線91aから外部導体91Aへの直流的導通を許して接地されている。
【0040】
同軸ケーブル9aの芯線91aに断線がない場合、スイッチ201の「閉」によって、芯線91aに定電流源203を介して電圧VINが印加され、短絡素子10Aを介して接地されるため、芯線91aと接地との間の電圧は、接地電圧となり、比較器202の他方の入力端に入力される電圧は、閾値電圧Vref以下となる。この結果、比較器202は、他方の入力端から入力された電圧が閾値電圧Vref以下であることを示す検出信号S5を出力し、制御部26は、断線でないと判断する。
【0041】
一方、同軸ケーブル9aの芯線91aに断線がある場合、スイッチ201の「閉」によって、芯線91aに定電流源203を介して電圧VINが印加され、直接接地されることがないため、比較器202の他方の入力端にこの電圧VINがそのまま印加されることになる。比較器202は、他方の入力端から入力された電圧(電圧VIN)が閾値電圧Vref以上であることを示す検出信号S5を出力し、制御部26は、断線であると判断する。
【0042】
制御部26は、切替信号S4を出力して次の同軸ケーブル9bを選択し、この選択した次の同軸ケーブル9bに対する断線チェックを、断線検出回路23を用いて行い、同様にして全ての同軸ケーブル9a〜9dに対する断線チェックを実行する。これによって、制御部26は、同軸ケーブル9a〜9dの断線の有無と、断線があった同軸ケーブルの特定とを直ちに行うことができることになる。
【0043】
(実施の形態3)
つぎに、この発明の実施の形態3について説明する。上述した実施の形態1,2では、受信アンテナ8a,81aがいずれも開放型であり、芯線90a,91aは、それぞれトランス型バラン10および短絡素子10Aを介して接地されていたが、この実施の形態3では、受信アンテナがループ型であり、芯線がこのループ型の受信アンテナを介して接地されるようにしている。
【0044】
図7は、受信アンテナ82aと同軸ケーブル92aとの接続関係を示す図である。図7に示すように、ループ型の受信アンテナ82aの一端は、同軸ケーブル9aの芯線92aに接続され、他端は、接地された外部導体92Aに接続される。その他の構成は、実施の形態1,2と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
【0045】
同軸ケーブル9aの芯線92aに断線がない場合、スイッチ201の「閉」によって、芯線92aに定電流源203を介して電圧VINが印加され、ループ型の受信アンテナ82aを介して接地されるため、芯線91aと接地との間の電圧は、接地電圧となり、比較器202の他方の入力端に入力される電圧は、閾値電圧Vref以下となる。この結果、比較器202は、他方の入力端から入力された電圧が閾値電圧Vref以下であることを示す検出信号S5を出力し、制御部26は、断線でないと判断する。
【0046】
一方、同軸ケーブル9aの芯線92aに断線がある場合、スイッチ201の「閉」によって、芯線91aに定電流源203を介して電圧VINが印加され、直接接地されることがないため、比較器202の他方の入力端にこの電圧VINがそのまま印加されることになる。比較器202は、他方の入力端から入力された電圧(電圧VIN)が閾値電圧Vref以上であることを示す検出信号S5を出力し、制御部26は、断線であると判断する。
【0047】
制御部26は、切替信号S4を出力して次の同軸ケーブル9bを選択し、この選択した次の同軸ケーブル9bに対する断線チェックを、断線検出回路23を用いて行い、同様にして全ての同軸ケーブル9a〜9dに対する断線チェックを実行する。これによって、制御部26は、同軸ケーブル9a〜9dの断線の有無と、断線があった同軸ケーブルの特定とを直ちに行うことができることになる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】この発明の実施の形態1にかかる受信装置を用いたカプセル型内視鏡システムの概要構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1にかかる受信装置の概要構成を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態1にかかる同軸ケーブルと受信アンテナとの接続関係を示す図である。
【図4】同軸ケーブルに断線がない場合における断線検出回路から受信アンテナまでの間の概要構成を示すブロック図である。
【図5】同軸ケーブルに断線がある場合における断線検出回路から受信アンテナまでの間の概要構成を示すブロック図である。
【図6】この発明の実施の形態2にかかる同軸ケーブルと受信アンテナとの接続関係を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態3かかる同軸ケーブルと受信アンテナとの接続関係を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
1 被検体
2 受信装置
2a 無線ユニット
2b 受信本体ユニット
3 カプセル型内視鏡
4 表示装置
5 携帯型記録媒体
8a〜8d,81a,82a 受信アンテナ
9a〜9d 同軸ケーブル
10 トランス型バラン
10A 短絡素子
20,22 切替スイッチ
21 受信回路
23 断線検出回路
24 信号処理回路
25 A/D変換部
26 制御部
27 表示部
28 記憶部
29 電力供給部
90a,91a,92a 芯線
90A,91A,92A 外部導体
200 直流電源
201 スイッチ
202 比較器
203 定電流源
260 切替制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の受信アンテナにそれぞれ接続された複数の給電線を選択切替手段によって選択切替し、この選択切替された給電線および受信アンテナを介し、移動する送信装置から送信された送信情報を受信する受信装置において、
前記選択切替手段の近傍で前記複数の給電線をそれぞれ分岐し、この分岐した各給電線を選択切替する検出用選択切替手段と、
前記給電線と前記受信アンテナとの間に設けられ、前記給電線を接地する接地手段と、
前記検出用選択切替手段によって選択切替された給電線に直流電圧を定電流源を介して印加し、給電線の電圧が接地電圧であるか否かによって前記給電線の断線の有無を検出する断線検出手段と、
前記検出用選択切替手段の選択切替制御およびこの選択切替制御に同期して前記断線検出手段による断線検知を行わせる制御手段と、
を備えたことを特徴とする受信装置。
【請求項2】
前記受信アンテナは、開放型の受信アンテナであり、前記給電線と前記受信アンテナとは、トランス型バランによって接続され、このトランス型バランの給電線側が接地されることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項3】
前記受信アンテナは、開放型の受信アンテナであり、前記給電線と前記受信アンテナとは、短絡素子によって接続され、該短絡素子の一端が接地されることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項4】
前記受信アンテナは、ループ型のアンテナであり、前記給電線と前記受信アンテナとが接続される一端が接地されていることを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
【請求項5】
前記給電線は、同軸ケーブルであり、外部導体が接地されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の受信装置。
【請求項6】
前記制御手段は、断線検知結果を出力する制御を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−124142(P2007−124142A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−311663(P2005−311663)
【出願日】平成17年10月26日(2005.10.26)
【出願人】(304050923)オリンパスメディカルシステムズ株式会社 (1,905)
【Fターム(参考)】