説明

同期化システム用結晶ベース発振器

【課題】クロックの不具合の可能性を排除し、冗長性及び拡張性を備える同期化システムを提供するためのSXOモジュールを提供する。
【解決手段】第1のバスから調整済み信号を受信し、共振器信号をステージ維持増幅器に渡す結晶共振器を含む結晶発振器ベースのモジュール。同期化範囲拡大回路が利得制御ネットワークと共振器の間に接続される。トライステートバッファがバッファを介して共振器信号を受信するように接続された主入力を有する。トライステートバッファの出力は、必要に応じて整合ネットワークを介して、第2のバスに接続される。上記モジュールを交互に2つのバスに接続することによって同期クロックシステムが形成されうる。また、トライステートバッファは制御入力も有しており、制御入力はホットスワッピングおよび他の便益を可能にするようにVccとグラウンドの間の遅延回路に接続されてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、結晶発振器に関し、特に、同期化システムにおいて他の同様の結晶発振器とともに使用される結晶発振器に関する。
【背景技術】
【0002】
クロック信号は、デジタルシステムにおける最も重要な制御信号である。ロジック遷移のタイミングは、変調方式とは関係なくシステムのクロックによって決定される。チップ上、基板上、または基板全域の任意のレベルでのシステムの性能は、構成要素の中でとりわけクロック信号の調整に基づいている。周知のアプリケーションの例が以下で説明されうる。
同期システム
同期システムは、あらゆる送信/受信交換において周波数ロックされ、信号とクロックの位相関係を設定するためにゼロスキューを有する設計を必要とするクロック信号を提供する。同期システムにおけるクロック信号の調整の難しさは、チップ、回路、およびシステムレベルごとに異なる。チップ上では、単一クロックがあらゆる素子を駆動するために容易に分配され、データ−クロックスキューが容易に制御される。回路(複数チップ)およびシステム(複数基板)レベルでは状況がさらに複雑である。同時性は、(1)中心クロックが回路全域に分配されること、(2)回路構成要素にとって局所的な独立クロックが周波数ロックされること、あるいは、(3)低周波基準クロックが回路全域に分配されて各構成要素におけるデータレートまで拡大されること、のいずれかを必要とする。現行のシステムで採用されるこれらの解決策の各々は、構成要素のコスト、設計の複雑さ、ジッターおよびノイズの増加、および信頼性の低下においていっそうの問題を引き起こす。加えて、構成要素数および分離距離によって難しさがさらに増す。
【0003】
理想的な同期回路では、あらゆる構成要素のロジックレベルのあらゆる変化が共通クロック信号のレベル変化によって同時に規定され、すべての事象のタイミングが安全にとられ、種々の事象のタイミングを監視し調整するための能動部品が不要である。実際に、ロジックの遷移は、有限の立ち上がり/立ち下り時間を有し、信号伝播時間は遅延を有し、レジスタは非ゼロラッチ時間を有し、これらは最大限のシステム速度を決定するように組み合わせられる。チップレベルでは、クロック品質と各構成要素の遅延との組合せが最大クロック速度を制限する。回路およびシステムレベルでは、事態が異なり、すべての事象が同時でないかもしれないが、あらゆる事象のタイミングがシステムレベルで調整される。基板内のシステム(たとえば、サーバー・ブレード・アプリケーション)では、1つのクロックドメインで動作するモジュールが、第2のクロックドメインで動作する別のモジュールにデータを送る必要がある。
【0004】
現在の同期システムは、マスタークロックをシステムの各構成要素に広げることによって共通クロック信号を分配する。単一入力クロック信号が複数の出力バッファによって再駆動される。バッファは伝播遅延を有するが、出力間のスキューを排除するために位相ロックループ(PLL)組み込んだファンアウトが利用される。しかし、PLLはジッターを生じる。複数のファンアウト部分が必要なときは、ファンアウトモデル間スキューを排除するために回路内に調整可能な遅延を含むことが重要である。現在の多くのアプリケーションでは、低周波クロックがシステム全域に広げられ、クロックは各構成要素におけるデータレートに拡大される。PLL乗算器の電圧制御発振器(VCO)のジッターはクロック信号に加算され、乗算の結果、クロック自体のジッターが倍率の二乗に比例して増加する。
【0005】
もう一つの最新のクロック分配方法は、システム全域で単一クロック信号を単純にデイジーチェーンすることである。各構成要素では、システムを同期させるために十分に調整された遅延が提供されなければならない。実際に、クロック信号が各タップで反射されないほど完全にインピーダンスを整合させることは困難である。多様な反射は信号に干渉してノイズおよびジッターを生じる。
【0006】
スキューは2つの信号間の一定のタイミングである。スキューの主な原因は、トレース長の差であるが、トレース幅およびインピーダンス、誘電率の変化、ならびに温度など、信号伝播に影響を与えるものはいずれもスキューの一因となりうる。レシーバがクロック信号の立上りエッジでデータをサンプリングする場合、クロックがレシーバに正しい時刻に立上りエッジを提供する限り、関連するスキューはない。しかし、ジッターを考慮して、データを遷移させるために使用されたクロックエッジと同じクロックエッジを使用してレシーバでその遷移をストローブするようにすると、システムの実効ジッターを劇的に減少させることができる。データシステムとクロック信号がともに同じジッターを有する場合、これらは互いに追跡しうる。レシーバに使用されるクロックがデータと同じジッターを有するようにすることは、非同期構造を採用する動機付けの一つである。
非同期システム
非同期システムは、同期システムよりも多くの自立的な構成要素を有しており、周波数や位相がロックされることはなく、構成要素間の遅延およびスキューは問題とならない。トランスミッタでは、クロック信号がロジック遷移を決定し、レシーバでは、同期タイミングを普通に仮定した単純な入力データよりもむしろ、各ビットがその中心でサンプリングされうるように、単独のクロックが少なくとも一時的に位相および周波数ロックされなければならない。
【0007】
最新の非同期構造は、基板間レベルにおける同期設計に対していくつかの利点を有しており、回路レベルでは利点が少なく、チップレベルではごくまれな例を除いて利点がない。非同期システムは、一般的な同期システムによって提起される問題のいくつかを解決する。たとえば、ファンアウトおよび関連するジッターの増加は問題を提起することがなく、スキューは問題でなく、複数のクロックを有することが壊滅的な中心クロックの機能停止の可能性を軽減する。非同期構造の自立性は、拡張性および冗長性を提供する。基板間の調整が減少することによって、必要に応じた追加と削除が容易になる。
【0008】
しかし、種々の構成要素はシステムに内でなお情報をやり取りしなければならず、そのためには、同時性の要素が必要である。同期構造から非同期構造に移る場合に第1に犠牲となるのは、システム内の各事象の途切れのない透過的なタイミングである。これは、あらゆる事象が一致して発生するシステム内でのみ実現されうる超高性能を放棄することを意味する。非同期システムにおける情報のやり取りに必要な同期のレベルを実現する一つの方法は、制御されるデータ信号を1つのクロックによって送信し、その受信を別のクロックによって制御することである。もう一つの方法は、クロック修復システムを採用することである。ここで、PLLのVCOは入力データの遷移にロックされてレシーバをストローブするために使用され、入力データを再現するために使用されるクロックはデータ自体に組み込まれる。ストローブの位置を設定の中心にうまく置いてレシーバの安全域を確保しなければならないクロック修復回路内を除いて、スキューに関連する問題は排除される。クロック修復回路の帯域幅を広げるとデータのジッターを追尾するクロックのジッターが増す。ある設計では、低周波クロック信号がレシーバに分配されてクロック修復回路を支援する。PLLベースのクロック修復回路は高価な構成要素であり、デジタル代替手段である位相補間器(PI)はさほど高価でないものの特性を明らかにすることが比較的難しい。また、PIは非線形効果を受ける傾向があり、通常、分配されたクロックを必要とする。
【0009】
非特許文献1には、2つの同期化バスを有しそれらにクロックモジュールを交互に接続するという一般的概念が掲載されている。非特許文献1には、Sync Aバスに接続されている第1のSXOモジュールのSync In、Sync Bバスに接続されている第1のSXOのモジュールのSyc Out、Sync Bバスに接続されている第2のSXOのモジュールのSync In、Sync Aバスに接続されている第2のSXOモジュールのSync Outを有する同期クロック回路が記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】ランサム・スティーブンス(Ransom Stephens)、ロマン・ボロディッツキー(Roman Boroditsky)、ジョルジ・ゴメス(Jorge Gomez)著、「マルチ・クロック・システムの将来(The Future of Multi−Clock Systems)」、デザインコン2008(DesignCon 2008)、2008年、14−WA1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし、非特許文献1に記載された同期クロック回路は、ただ普通の設計のSXOモジュールと連動して動作しないであろう。それゆえ、中心クロックがなく、ファンアウトやバッファがなく、PLLがなく、したがって、これらの余分な構成要素に関する問題が一切なく、そして同期構造の便益のすべてを含む、非同期構造の便益の多くを有するクロック同期化システムを提供する必要性が存在する。さらに、壊滅的な中心クロックの不具合の可能性を排除し、冗長性および拡張性を備えるシステムを提供する必要性が存在する。最終的に、非特許文献1に記載されたデュアル・バス・システムにおいて期待される便益を備えるSXOモジュールの必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
したがって、本発明は、第1のバスから同期信号を受信して調整済み信号を出力する調整回路を含む結晶発振器ベースのモジュールを提供する。調整済み信号を受信して共振器信号を出力するように結晶共振器が接続される。共振器信号を受信してステージ維持信号を出力するようにステージ維持増幅器が接続される。ステージ維持信号を受信するように利得制御ネットワークが接続される。利得制御ネットワークと共振器の間に同期化範囲拡大回路が接続される。バッファが、ステージ維持信号を受信してバッファされた信号を出力する。トライステートバッファが主入力および制御入力を有し、主入力はバッファされた信号を受信するように接続されている。また、モジュールは、Vccとグラウンドの間に接続された遅延回路を含み、トライステートバッファの制御入力に接続される。さらに、トライステートバッファは、出力を有し、出力は整合ネットワークを介して第2のバスに接続される。本発明による結晶発振器ベースのモジュールは、受信バッファの出力に接続されて発振器に同期したRF出力を提供するRF出力バッファを含んでいてもよい。
【0013】
本発明の他の目的および長所は以下で明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の好ましい実施形態に従って構成された結晶ベース発振器モジュールの回路図である。
【図2】図1に示される複数の結晶ベース発振器モジュールを採用する同期クロックシステムである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1に示されるように、本発明の好ましい実施形態による同期化結晶発振器(synchronized crystal oscillator)(SXO)モジュール10は、この場合、バイアス抵抗器R1を有するCMOSインバータゲートU1によって形成されるステージ維持増幅器(sustaining stage amplifier)12と、インダクタL1およびキャパシタC3によって形成される位相シフト利得制御ネットワーク14とを含む。さらに含まれるのは、同期化範囲拡大回路16と直列に接続された共振器Z1(この場合は、石英結晶)である。回路16は、システムコストの大幅な削減を可能にし、位相ノイズおよびジッター性能を改善する。この目標は、Q値が比較的高く、やや引き込みにくく、それほど高価でないオーバートーン結晶共振器を共振器Z1に用いることによって実現される。図示される実施形態において、同期化範囲拡大回路16は、共振器Z1と直列に接続されたインダクタL2によって形成される。キャパシタC1は位相シフト機能を備え、キャパシタC2はDCブロッキング機能を備える。
【0016】
信号はSync BバスからSXOモジュール10に入り、Sync BバスはSync Aバスに対向し、Sync Aバスに対してモジュールはその同期信号を出力する。すなわち、本発明に従って、図2に示されるように、ほかに少なくとも1つのSXOモジュールがSync AおよびSync Bに接続されているが、他のSXOモジュールはSync Aに接続されたそのSync InとSync Bに接続されたそのSync Outとを有する。この交互接続の効果は、いずれかのSXOモジュールが自ら同期しようとするのを阻止することである。最良の結果を得るために、SXOモジュール10は、対として、最大で約3〜5対、最も好ましくは少なくとも5対として接続されるべきで、それらの接続は本明細書に記載され図2に示されるように交互に行われるが、その後は単独で接続されうる。
【0017】
ここで、Sync Bバスからの信号がない場合、共振器Z1の発振は、自続(self sustaining)しており、共振器の特性によって決まる自走周波数で起こるはずであることに留意されたい。
【0018】
入力同期化信号は、調整回路18によって適切な振幅と位相が得られるよう調整される。図示される実施形態において、調整回路18は、インダクタL3およびキャパシタC7によって形成されるLC遅延セクションならびにダンピング抵抗器R2とともに、抵抗器R7によってバイアスされるCMOSインバータU5によって形成される。キャパシタC6およびC8は、DCブロッキングキャパシタである。
【0019】
発振器信号は、CMOSインバータゲートU2によってバッファされ、この後、2方向に分割される。一方の経路は、RF Outバッファ、CMOSインバータゲートU4を経由して、発振器に同期したRF出力をシステムに提供する。他方の経路は、トライステートバッファU3を経由し、必要に応じて整合ネットワーク20を経由して、最後に、このモジュールに同期信号を提供したバスであるSync Bバスに対向するSync Aに至る。整合ネットワーク20は、抵抗器R4、R5、R6によって形成されるべきで、ここで、R5およびR6はバスに直列に接続され、R4はトライステートバッファ出力と抵抗器R5およびR6の間のノードとの間に接続される。また、トライステートバッファU3は制御入力22を有し、制御入力22は抵抗器R3およびキャパシタC4によって形成された遅延回路24に接続される。抵抗器R3およびキャパシタC4の値は、遅延回路22が発振器の立ち上がり時間よりも少なくとも1桁長い時定数を有するように選択される。この特徴は、発振が確立して入力バス上の同期信号に同期するまではモジュール10が出力バスにその同期信号を出力できないようにすることによって、システムの「ホットスワッピング」機能を可能にするものである。また、この特徴は、Sync AおよびSync Bバスに接続されるモジュールのすべてが同時に起動される場合に円滑な起動シーケンスを可能にするものである。キャパシタC9およびC10は、DCブロッキングキャパシタである。キャパシタC5およびC11は、コレクタ電源ラインVccを分離するためのデカップリングキャパシタである。
【0020】
同期信号は、こうしてノードに注入され、したがって、自続発振(self sustained oscillation)と同相であり、増幅器入力Sync Outに印加される前に共振器Z1によってフィルター処理されることになる。
【0021】
上記の装置は記載される本来の目的を達成するように効果的に適合されるが、本発明は本明細書に記載される同期化結晶発振器モジュールの特定の好ましい実施形態に限定されるものではないことを理解されたい。むしろ、本発明は以下に記載される特許請求の範囲の要旨に相応しいすべての等効物を含むものと理解されたい。
【符号の説明】
【0022】
10 同期結晶発振器(SXO)モジュール
12 ステージ維持増幅器
14 利得制御ネットワーク
16 同期化範囲拡大回路
18 調整回路
20 整合ネットワーク
22 制御入力
24 遅延回路
C1〜C11 キャパシタ
L1〜L3 インダクタ
R1 バイアス抵抗器
R2 ダンピング抵抗器
R3〜R7 抵抗器
U1、U2、U4 CMOSインバータゲート
U3 トライステートバッファ
U5 CMOSインバータ
Vcc コレクタ電源ライン
Z1 共振器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
結晶発振器ベースのモジュールであって、
第1のバスから同期信号を受信して調整済み信号を出力する調整回路と、
前記調整済み信号を受信して共振器信号を出力するように接続された結晶共振器と、
前記共振器信号を受信してステージ維持信号を出力するように接続されたステージ維持増幅器と、
前記ステージ維持信号を受信するように接続された利得制御ネットワークと、
前記利得制御ネットワーク及び前記共振器の間に接続された同期化範囲拡大回路と、
前記ステージ維持信号を受信してバッファされた信号を出力するバッファと、
主入力、制御入力、および出力を有するトライステートバッファであって、前記主入力は前記バッファされた信号を受信するように接続され、前記出力は第2のバスに接続される、前記トライステートバッファと
を備える、結晶発振器ベースのモジュール。
【請求項2】
Vcc及びグラウンドの間でキャパシタと直列に接続された抵抗器によって形成される遅延回路をさらに備え、前記トライステートバッファの前記制御入力は前記抵抗器及び前記キャパシタの間のノードに接続される、請求項1に記載の結晶発振器ベースのモジュール。
【請求項3】
前記受信バッファの出力に接続されたRF Outバッファをさらに備え、前記RF Outバッファは発振器に同期したRF出力を提供する、請求項2に記載の結晶発振器ベースのモジュール。
【請求項4】
前記調整回路はLC遅延セクションおよびダンピング抵抗器とともに、抵抗器によってバイアスされたCMOSインバータを含む、請求項3に記載の結晶発振器ベースのモジュール。
【請求項5】
前記ステージ維持増幅器はCMOSインバータおよびバイアス抵抗器を含む、請求項4に記載の結晶発振器ベースのモジュール。
【請求項6】
前記利得制御ネットワークはキャパシタと直列に接続されたインダクタを含む、請求項5に記載の結晶発振器ベースのモジュール。
【請求項7】
前記同期化範囲拡大回路は前記結晶共振器と直列に接続されたインダクタを含む、請求項6に記載の結晶発振器ベースのモジュール。
【請求項8】
前記トライステートバッファの前記出力は整合ネットワークを介して前記第2のバスに接続されており、前記整合ネットワークは、互いに直列に接続され、かつ前記第2のバスと直列に接続された2つの抵抗器と、前記トライステートバッファの前記出力及び前記直列に接続された2つの抵抗器の間のノードの間に接続される第3の抵抗器とから形成される、請求項7に記載の結晶発振器ベースのモジュール。
【請求項9】
同期クロックシステムであって、
第1の同期バスと、
第2の同期バスと、
第1の結晶発振器ベースのモジュールであって、
前記第1の同期バスから同期信号を受信して調整済み信号を出力する調整回路と、
前記調整済み信号を受信して共振器信号を出力するように接続された結晶共振器と、
前記共振器信号を受信してステージ維持信号を出力するように接続されたステージ維持増幅器と、
前記ステージ維持信号を受信するように接続された利得制御ネットワークと、
前記利得制御ネットワーク及び前記共振器の間に接続された同期化範囲拡大回路と、
前記ステージ維持信号を受信してバッファされた信号を出力するバッファと、
主入力、制御入力、および出力を有するトライステートバッファであって、前記主入力は前記バッファされた信号を受信するように接続され、前記出力は前記第2の同期バスに接続される、前記トライステートバッファと、
を備え、
第2の結晶発振器ベースのモジュールであって、
前記第2の同期バスから同期信号を受信して調整済み信号を出力する調整回路と、
前記調整済み信号を受信して共振器信号を出力するように接続された結晶共振器と、
前記共振器信号を受信してステージ維持信号を出力するように接続されたステージ維持増幅器と、
前記ステージ維持信号を受信するように接続された利得制御ネットワークと、
前記利得制御ネットワーク及び前記共振器の間に接続された同期化範囲拡大回路と、
前記ステージ維持信号を受信してバッファされた信号を出力するバッファと、
主入力、制御入力、および出力を有するトライステートバッファであって、前記主入力は前記バッファされた信号を受信するように接続され、前記出力は前記第1の同期バスに接続される、前記トライステートバッファと、
を備える、同期クロックシステム。
【請求項10】
前記結晶発振器ベースのモジュールの少なくとも1つは、前記受信バッファの前記出力に接続されたRF Outバッファを含み、前記RF Outバッファは発振器に同期したRF出力を提供する、請求項9に記載の同期クロックシステム。
【請求項11】
前記調整回路の少なくとも1つはLC遅延セクションおよびダンピング抵抗器とともに、抵抗器によってバイアスされたCMOSインバータを含む、請求項10に記載の同期クロックシステム。
【請求項12】
前記ステージ維持増幅器の少なくとも1つはCMOSインバータおよびバイアス抵抗器を含む、請求項11に記載の同期クロックシステム。
【請求項13】
前記利得制御ネットワークの少なくとも1つはキャパシタと直列に接続されたインダクタを含む、請求項12に記載の同期クロックシステム。
【請求項14】
前記同期化範囲拡大回路の少なくとも1つは前記結晶共振器と直列に接続されたインダクタを含む、請求項13に記載の同期クロックシステム。
【請求項15】
前記結晶発振器ベースのモジュールの少なくとも1つはVcc及びグラウンドの間のキャパシタと直列に接続された抵抗器によって形成される遅延回路をさらに備え、前記トライステートバッファの前記制御入力は前記抵抗器及び前記キャパシタの間のノードに接続される、請求項14に記載の同期クロックシステム。
【請求項16】
前記トライステートバッファ出力の少なくとも1つは整合ネットワークを介してそれぞれの前記同期バスに接続されており、前記整合ネットワークは、互いに直列に接続され、かつ前記それぞれのバスと直列に接続された2つの抵抗器と、前記トライステートバッファの前記出力及び前記直列に接続された2つの抵抗器間のノードの間に接続される第3の抵抗器とから形成される、請求項15に記載の同期クロックシステム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−206784(P2010−206784A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−15616(P2010−15616)
【出願日】平成22年1月27日(2010.1.27)
【出願人】(510025429)エヌイーエル フリークエンシー コントロールズ インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】NEL FREQUENCY CONTROLS,INC.
【Fターム(参考)】