説明

呼吸器疾患の治療のために有用な組成物及び方法

フェニレフリン、その遊離塩及び付加塩形態、及びそれらの混合物を、単独で、又は他の薬剤活性物質と組み合わせて含む組成物が開示される。本組成物は、約2〜約5のpHを有し、実質的にアルデヒドを含まない。また、フェニレフリン、その遊離塩及び付加塩形態、及びそれらの混合物を、単独で、又は他の薬剤活性物質と組み合わせて含む組成物の投与を通じた、呼吸器疾患の治療方法も開示され、該組成物は、約2〜約5のpHを有し、実質的にアルデヒドを含まない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風邪、流感、アレルギー、副鼻腔炎、及び鼻炎のような呼吸器疾患の治療に有用な液体組成物に関する。より詳しくは、本発明は、フェニレフリンを含む液体組成物に関し、該組成物は、規定されたpHを有し、実質的にアルデヒドを含まない。
【背景技術】
【0002】
呼吸器疾患は、風邪及び流感のようなウイルス感染、並びにアレルギー、副鼻腔炎、鼻炎などを含む広範囲の病気を包含する。呼吸器疾患は、鼻水、鼻又は胸部鬱血、咳、くしゃみ、圧迫感、頭痛、痛み、熱、あるいは咽頭炎などの様々な症状のいずれかとして現れる可能性がある。これらの症状を治療するために典型的に使用される薬剤活性物質は、一般に以下の薬剤分類の1つに分類される:抗ヒスタミン剤、鬱血除去剤、鎮咳剤、去痰剤、粘滑薬、麻酔剤、鎮痛剤、解熱剤及び抗炎症剤。呼吸器疾患に関連する呼吸器の症状を治療するための製品が、多くの製品形態で製造されており、最も一般的なのは、飲み込み用の液体シロップ剤及びエリキシル剤、口と喉のドロップ及びトローチ剤、錠剤、カプレット、カプセル、並びに液体充填カプセル及びトローチ剤、発泡性錠剤、及び溶ける乾燥粉末、並びに鼻を通して気道に吸入される揮発性薬剤を放出する吸入抗原並びに局所用クリーム及びローションである。典型的に、経口用組成物は、すぐに飲み込まれるか、又は口内でゆっくり溶解する。
【0003】
複数の症状を軽減するための製品としては、プソイドエフェドリン、フェニレフリン、及びフェニルプロパノールアミン(鬱血除去剤)、グアイフェネシン(去痰剤)、クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、及びドキシルアミン(抗ヒスタミン剤)、デキストロメトルファン(鎮咳剤)、アセトアミノフェン、イブプロフェン、及びアスピリン(鎮痛剤)のような様々な薬剤活性物質が挙げられ得る。
【0004】
これらの活性物質は、様々な特性及び安定性を有するので、全てが安定及び有効である活性物質を含有する総合的組成物を処方することが課題である。特に、特定の薬剤活性物質の安定性は、特に他の活性物質と組み合わせて処方されるとき、現行の問題である。例えば、多くの場合、液体溶液が変色するか、あるいは1以上の活性物質が溶液から沈殿するか、又は分解する。例えば、フェニレフリンが薬剤活性物質として望まれる場合、フェニレフリンの処方及び使用に関連する通常の問題の1つは、分解である。フェニレフリンは、酸素、アルデヒド、クエン酸を含む特定の酸、及び金属の存在下で分解する可能性がある。フェニレフリンの分解は、固体の投与量形態においてでさえも、報告されてきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、呼吸器疾患及び関連する症状の治療に有用な安定で有効な組成物への継続的な必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、フェニレフリンを含む組成物を対象とする。組成物は、約2〜約5のpHを有する。組成物は、実質的にアルデヒドを含まない。組成物は、例えば、液体、エリキシル剤、液体充填カプセル、液体充填トローチ剤、溶ける組成物、及び吸入抗原の形態であることができるが、好ましくは経口投与液体形態である。本発明は、本明細書に記載されるような組成物の経口投与を含む、呼吸器疾患及びその症状を治療する方法を更に対象とする。
【0007】
本発明のこれらの態様及び他の態様は、本明細書に更に詳細に記載される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本明細書の全ての重量、測定値及び濃度は、特に指定のない限り、組成物全体に関して25℃で測定される。
【0009】
実際に測定した値の特定の例が提示されている場合を除いて、本明細書で参照する数値は「約」という語により修飾されていると考えるべきである。
【0010】
例えば、刊行物及び特許を含む様々な文献が、本開示全体を通して列挙される。こうした文書は全て、参照により本明細書に組み込まれる。
【0011】
百分率及び比率は全て、特に指示のない限り、重量で計算される。百分率及び比率は全て、特に指示のない限り、組成物全体を基準にして計算される。
【0012】
本発明において利用される様々な成分を含む構成要素の商標名が本明細書で参照される場合がある。本発明者らは、本明細書において、特定の商標名の材料により限定されることを意図していない。商標名により参照されるものと同等の材料(例えば、異なる名称又は参照番号で異なる供給源から得られるもの)を、本明細書の記載において置き換えて利用してよい。
【0013】
本発明の記載には、様々な実施形態又は個々の特徴が開示されている。当業者には明らかになるであろうが、こうした実施形態及び特徴のあらゆる組み合わせが可能であり、本発明の好ましい実施となり得る。
【0014】
本発明の様々な実施形態及び個々の特徴を説明し記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正が可能である。これも明らかになるであろうが、先行する開示で教示された実施形態及び特徴の全ての組み合わせが可能であり、本発明の好ましい実施となり得る。
【0015】
本発明の組成物
本発明の組成物は、全て本発明者らによってなされた発見に関連する多くの実施形態において、本明細書で定義される。特に、本発明者らは、本発明の組成物が、規定されたpHにおける処方を通して、及び組成物が実質的にアルデヒドを含まないような組成物の処方を通して、許容可能に安定になることを見出した。
【0016】
フェニレフリン
一実施形態においては、本発明の液体組成物は、フェニレフリン、その遊離塩及び付加塩形態、及びそれらの混合物を含み、該組成物は、約2〜約5のpHを有し、実質的にアルデヒドを含まない。フェニレフリンの実例となる塩としては、塩酸フェニレフリン及び臭化水素酸フェニレフリンが挙げられる。
【0017】
一実施形態においては、本発明の組成物は、1回当たり組成物の約0.0001mg〜約20mgのフェニレフリン、あるいは約0.01〜約15mg、あるいは約5mg〜約10mgのフェニレフリンの範囲の量のフェニレフリンを含んでよい。非限定的な例としては、本発明の一実施形態は、1回当たり約10mgのフェニレフリンを含んでよい。本発明の別の実施形態は、1回当たり約5mgのフェニレフリンを含んでよい。
【0018】
加えて、本発明の一実施形態では、本発明の組成物は、組成物の約0.0001重量%〜約1重量%、あるいは約0.001重量%〜約0.5重量%、あるいは約0.01重量%〜約0.25重量%の範囲の量のフェニレフリンを含んでよい。
【0019】
追加の薬剤活性物質
本発明の組成物はまた、追加の薬剤活性物質を含むこともできる。薬剤活性物質は、当事者に容易に知られており、そのようなものとして、活性物質は、本明細書において提供される記載に束縛されない。実例として、薬剤活性物質としては、鎮咳剤、抗ヒスタミン剤、非鎮静性抗ヒスタミン剤、鬱血除去剤、去痰剤、鎮痛剤、解熱抗炎症剤、局所麻酔剤、抗炎症剤、粘滑薬、及びそれらの混合物が挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0020】
更なる実例として、具体的な追加の薬剤活性物質には、デキストロメトルファン、アセトアミノフェン、エフェドリン、プソイドエフェドリン、フェニルプロパノールアミン、イブプロフェン、アスピリン、ケトプロフェン、グアイフェネシン、アンブロキシル、ブロムヘキシン、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、ドキシルアミン、トリプロリジン、クレマスチン、ピリラミン、プロメタジン、セチリジン、ロラチジン、オキシコドン、ヒドロコドン、ナプロキセン、ブロムフェニラミン、カルビノキサミン、カフェイン、ベンゾナテート、フェニラミン、フェンタニール、アザタジン(azatedine)、デスロラタジン、カルバマゼピン、ブプレノルフィン、ヒドロモルフォン、インドメタシン、オキシモルフォン、フェノール、コデイン、メサラミン、ジクロフェナク、スリンダク、ベクロメタゾン(beclomethaxone)、メロキシカム、フェノプロフェン(fenoproten)、モメタゾン、メントール、ベンゾカイン、ジピリダモ−ル、メトスコポラミン、それらの遊離塩及び付加塩形態、及びそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0021】
一実施形態においては、具体的な追加の薬剤活性物質としては、デキストロメトルファン、アセトアミノフェン、ドキシルアミン、及びグアイフェネシンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0022】
一実施形態においては、本発明の組成物は、該組成物の1回当たり、少なくとも1つの追加の薬剤活性物質それぞれ、約0mg〜約1,000mgの範囲の量の追加の薬剤活性物質、あるいは約2.5mg〜約750mg、あるいは少なくとも1つの追加の薬剤活性物質それぞれ、約5mg〜約650mgの範囲の量の追加の薬剤活性物質を含んでよい。
【0023】
一実施形態においては、本発明の組成物は、組成物の約0重量%〜約15重量%、あるいは0.0001重量%〜約10重量%、あるいは約0.001重量%〜約7重量%、あるいは約0.01重量%〜約5重量%の範囲の量の追加の薬剤活性物質を含んでよい。
【0024】
pH
本明細書において、本発明者らは、本明細書の液体組成物に存在するフェニレフリンは、組成物が、約2〜約5、あるいは約2〜約4.75、更にあるいは約2〜約4.5、更にあるいは約3〜約4.5のpHを有する場合、安定性が強化され得ることを見出した。
【0025】
これらの結果は、理論によって制限されることなく、フェノール基によるベンゼン核の活性化におけるpHの影響に基づいて、説明し得る。フェノール基は、酸性媒体中では解離していないのに対して、アルカリ媒体中ではフェノキシドイオンとして存在するであろう。
【0026】
実際の作用(単数又は複数)に関わらず、本発明者らは、本明細書で規定されるような低pHは、フェニレフリンの安定化を大いに援助することを見出した。しかし、本発明者らは、特定の薬剤活性物質が、クエン酸のような特定の有機酸とマイナスに反応し得ることにも注目してきた。したがって、特定の緩衝剤(例えばシトレート緩衝剤)が使用される場合、緩衝剤は、所望のpHを達成及び維持するのに十分なだけを使用して、低量で使用されなければならない。
【0027】
非限定的な実施例としては、本組成物は、現在規定されるpHに達し、維持するために、1以上の酸味料を含んでよい。酸性度は、既知の従来の方法によって、必要な範囲内で調整及び維持されることができる。本明細書で使用するとき、酸味料とは、組成物のpHを低下させるために組成物に添加される物質を意味する。
【0028】
有機並びに無機食用酸を、本明細書の液体組成物のpHを調整するために使用してよい。酸は、その解離していない形態で、又は別の方法としては、それぞれの塩として、例えば、リン酸水素カリウム又はリン酸水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム又はリン酸二水素ナトリウムなどの塩として存在することができる。実例となる酸は、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、アジピン酸、リン酸、グルコン酸、酒石酸、アスコルビン酸、酢酸、又はそれらの混合物を含む食用有機酸である。
【0029】
実質的にアルデヒドを含まない
本発明の組成物は、実質的にアルデヒドを含まない。本明細書で使用するとき、実質的にアルデヒドを含まないとは、組成物が、組成物の約0.1重量%未満、あるいは約0.05重量%未満、あるいは約0.01重量%未満の総アルデヒド(すなわち少なくとも1つのアルデヒド部分を含有する化合物)を含むことを意味する。本発明者らが発見したように、製造の際に、本発明の組成物を実質的にアルデヒドを含まないように処方することは、保存状態の間、組成物中でいくらかの量のアルデヒドが形成される可能性を相殺する。
【0030】
アルデヒドは、当事者に周知の化合物である。香味料は、消費者の受入れを改善するために健康製品において使用することが周知であり、こうした香味料の多くは、構造がアルデヒドである。例えば、チェリー香味料についての特徴的な化合物としては、ベンズアルデヒド及びp−トリルアルデヒドが挙げられる。しかし、本発明者らは、これらの同じ香味料が、多くの場合、本明細書において使用されるフェニレフリンの分解をも引き起こすことを見出した。
【0031】
本発明者らは、本明細書で規定されるようなアルデヒドの実質的な除去は、得られる組成物を大いに安定化することを見出した。しかし、審美的に許容可能な組成物を提供するという要望を考慮すると、本発明は、著しい量のアルデヒドを含有する典型的な香味料及び香気の任意の代替物を更に提供する。こうした代替物は、本明細書において、非アルデヒド審美剤(aesthetic agent)として言及される。
【0032】
例えば、本発明者らは、チェリー又は他の所望の香味料のようなにおい及び味がする香味料を処方するために、典型的な香味料及び香気を、エステル、ケトン及びアルコール、また甘味剤、並びにそれらの混合物からなる群から選択される香味成分などの非アルデヒド審美剤(aesthetic agent)に置き換えることができることを見出した。
【0033】
更なる例として、本組成物は、エチルブチレート、ベンジルアセテート、ベンジルブチレート、アリルイソバレレート、アリルカプロエート、エチル−2−メチルブチレート、エチルメチルフェニルグリシデート、及びそれらの混合物からなる群から選択されるエステルのような非アルデヒド審美剤(aesthetic agent)を含んでよい。これらの果実様エステルを利用すると、チェリー及びベリー香味料と類似する香味料を容易に生成することができる。
【0034】
香味料のコク(body)もまた、特徴を獲得して、持続させるために重要であり得る。イオノンのようなケトンの使用は、この目的のために有用である。例えば、微量のイオノンを伴ったオキサノン(4−(p−ヒドロキシフェニル)−2−ブタノン、ラズベリーケトン)は、このコク(body)を提供することができる。
【0035】
更なる例として、シス−3−ヘキセノール及びトランス−2−ヘキセニルアセテートのような化合物は、香味料を強め得る。フラネオール及びマルトールは、キャンディ様ニュアンスを添加し得る。
【0036】
加えて、本発明の組成物は、所望により、着香剤として低アルデヒドジュース濃縮物を含んでよい。
【0037】
本発明の組成物は、所望により、組成物の約0.0001重量%〜約5重量%、あるいは約0.01重量%〜約2重量%、あるいは約0.025重量%〜約1.5重量%の非アルデヒド審美剤(aesthetic agent)を含有してよい。
【0038】
本組成物の他の任意成分
典型的に呼吸器疾患及び症状治療製品に関連するいずれかの又は全ての構成要素は、必要に応じて、又は本明細書における任意成分として、使用することができる。例えば、代表的な構成要素は、米国特許第5,196,436号に開示されている。
【0039】
甘味剤
本液体組成物は、甘さ及び薬剤活性物質(単数又は複数)の味マスキングを提供するために、並びにいくらかのコク(body)及び濃さ(thickness)を提供するために、所望により糖及び/又は他の甘味剤を含んでよい。スクロース、又は多くの場合液体形態であるテーブルシュガーを使用してよい。しかし、スクロースは、その構成糖、すなわちグルコース及びフルクトースに加水分解し得る。グルコースはアルデヒドであるので、本明細書における使用にはあまり望ましくない可能性がある。しかし、本発明者らは、本明細書において、フェニレフリンへの糖の影響は、伝統的なアルデヒド含有香味料及び香気の影響よりも少ないことを見出した。それにもかかわらず、審美剤(aesthetic agent)を使用する場合、非アルデヒド審美剤(aesthetic agent)を含めることに加えて、低量の糖を使用すると、安定性が改善され得るので、本明細書に記載されるように、組成物は実質的にアルデヒドを含まないままである。単糖類への加水分解がより少ない、比較的高純度の糖は、アルデヒドの量を低下させる助けともなり得る。高フルクトースコーンシロップを使用することもできるが、アルデヒドを含有するので、あまり望ましくない。
【0040】
例えば、本発明の組成物は、組成物の約10重量%〜約70重量%の糖溶液、あるいは組成物の約15重量%〜約60重量%の糖溶液の範囲で、液体溶液中にスクロースのような糖を含有することができ、ここで糖溶液は、糖溶液の約50重量%〜約70重量%の糖を含むことができる。
【0041】
あるいは、又は加えて、更なる甘みが望まれる場合、甘さ及びコク(body)を提供するために、グリセリン、ソルビトール、マルチトール、及びマンニトールのような糖アルコールを使用することができる。
【0042】
こうした糖アルコール溶液を使用する場合、組成物の約0重量%〜約30重量%の溶液、あるいは組成物の約10重量%〜約25重量%の溶液の範囲で使用することができ、ここで糖アルコール溶液は、糖アルコール溶液の約60重量%〜約80重量%の糖アルコールを含んでよい。例えば、70重量%の糖アルコール溶液を組成物の20重量%で使用でき、組成物の14重量%の糖アルコールが得られる。
【0043】
また甘さレベルを、人工甘味剤を使用して補うこともできる。人工甘味剤の非限定的な例は、サッカリンナトリウム、アセスルファムカリウム、スクラロース、アスパルテーム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、タウマチン、ネオテーム、シクラメート、及びそれらの混合物から選択される。一般に、本発明の組成物のような組成物を甘くする際に使用するとき、こうした人工甘味剤は固体である。
【0044】
本発明の組成物において人工甘味剤を利用する場合、組成物は、組成物の約0.0001重量%〜約5重量%の人工甘味剤、あるいは約0.0425重量%〜約3.5重量%の人工甘味剤、あるいは約0.05重量%〜約2.0重量%の人工甘味剤を含んでよい。
【0045】
溶媒
本液体要素は、典型的に溶媒を含む。一実施形態においては、溶媒は水溶性又は水混和性である。本明細書で使用するとき、溶媒とは、フェニレフリン及び/又は他の薬剤活性物質(単数又は複数)を溶解するために使用される物質を意味する。
【0046】
溶媒の非限定的な例は、水、プロピレングリコール、エタノール、グリセロール、ソルビトール、及びそれらの混合物から選択され得る。
【0047】
一実施形態においては、溶媒は、水、プロピレングリコール、エタノール、及びそれらの混合物から選択される。本発明の特定の製品形態に有用であり得る溶媒の混合物もある。例えば、製品形態が、エリキシル剤、液体充填カプセル又は液体充填トローチ剤である場合、溶媒は、所望によりプロピレングリコール、エタノール、及び水の混合物であり得る。
【0048】
混合物を作る各溶媒のレベルは、活性物質(単数又は複数)の溶解度、及び配合者によって求められる審美的効果に依存する。例えば、本発明の組成物について、組成物は、所望により、組成物の約40重量%〜約95重量%の総溶媒、又は約50重量%〜約90重量%、又は約60重量%〜約85重量%の総溶媒を含んでよい。液体糖溶液を組成物中で使用する場合、上記で与えられる総溶媒の範囲例は、糖溶液に存在する可能性がある溶媒を含まない。
【0049】
金属キレーター
本組成物は、所望により金属キレーターを含んでよい。微量の重金属イオンは、最終組成物の安定性を危うくし得る自動酸化反応に触媒作用を及ぼし得ることが見出された。
【0050】
したがって、組成物は、所望によりキレート剤を含んでよい。キレート剤は、当事者には周知である。キレート剤の非限定的な例としては、これらに限定されないが、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)の二ナトリウム塩及びカルシウム塩、EDTA四ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)、クエン酸、リン酸(phosporic acid)、ジ(ヒドロキシエチル)グリシン、8−ヒドロキシキノリン、及びそれらの混合物が挙げられる。鉄と錯体を形成したガラクトマンナンのような3価金属キレート剤もまた、有用であり得る。
【0051】
本明細書の組成物がキレート剤を含む場合、組成物は、所望により組成物の約0.0001重量%〜約1重量%のキレート剤、あるいは約0.001重量%〜約0.5重量%、あるいは約0.01重量%〜約0.3重量%のキレート剤を含んでよい。
【0052】
還元剤
本組成物はまた、所望により還元剤を含んでもよい。還元剤を含むことは、本発明において使用される薬剤活性物質に対して有益な化学的安定効果を及ぼし得る。したがって、本組成物において有用な還元剤は、選択された活性物質及びその溶解度に依存する。
【0053】
本明細書で使用するとき、還元剤は、酸化から保護することを目的としている薬剤活性物質又は他の補助剤よりも低い酸化還元電位を有する物質である。したがって、還元剤は、薬剤活性物質又は他の補助剤よりも容易に酸化し、酸化剤の存在下で有効である。
【0054】
還元剤は「電極電位値」を有する。電極電位値は、ネルンストの式によって定義され、標準電気化学の対照セルを使用して測定される。したがって、得られる値は、「標準電極電位」、又はEと呼ばれ、ボルト(V)で測定される。異なる物質について標準電極電位を比較することは、異なる還元剤の効果を評価することに使用できる。
【0055】
本発明において有用な還元剤は、所望により、約−0.119V超過、あるいは約−0.119V〜+0.250VのE値を有し得る。実例となる還元剤は、ナトリウム塩及びカリウム塩を含むメタ重亜硫酸塩及び亜硫酸水素塩、ジチオトレイトール、チオ尿素、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸、第三級ブチルヒドロキノン(TBHQ)、アセチルシステイン、ヒドロキノン、それらの塩、並びにそれらの混合物から選択される。
【0056】
還元剤を利用する場合、本組成物は、組成物の約0.001重量%〜1重量%、あるいは約0.01重量%〜約0.5重量%、あるいは約0.05重量%〜約0.1重量%の還元剤を含んでよい。
【0057】

本組成物は、所望により塩化物のような塩を含んでよく、これは、電位安定性効果を提供することが更に発見された。非限定的な例としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、及びそれらの混合物が挙げられる。
【0058】
本組成物が塩を含む場合、本組成物は、所望により組成物の約0.0001重量%〜約2重量%、あるいは約0.25重量%〜約1重量%の塩を含んでよい。こうした塩は、薬剤活性物質の塩酸塩からの薬剤活性物質の解離を遅らせ得る。例えば、塩化物が存在すると、塩化フェニレフリンからのフェニレフリンの解離が遅れる。
【0059】
本発明の方法
更なる実施形態において、本発明は、本明細書に記載されるような組成物を、治療が必要な哺乳類に経口投与することを含む呼吸器疾患の治療方法を対象とする。本明細書で使用するとき、用語「呼吸器疾患」は、インフルエンザ及び感冒のようなウイルス感染、並びにアレルギー、副鼻腔炎、鼻炎などを含む広範囲の呼吸器の病気を包含する。更に本明細書で使用するとき、呼吸器疾患に関して「治療」とは、参照組成物の投与が、呼吸器疾患の1以上の症状又は呼吸器疾患自体を防止する、緩和する、改善する、阻害する、又は和らげること、あるいは、それが必要な哺乳類対象、好ましくはヒトにおける呼吸器疾患に関するそのような効果を意味する。そのようなものとして、これは、例えば以下が挙げられる:例えば、哺乳類が呼吸器疾患にかかりやすくなっているが、疾患がまだ診断されないとき、哺乳類に呼吸器疾患又はその関連する症状が生じるのを防止する;呼吸器疾患又はその関連する症状を阻害する;及び/あるいは呼吸器疾患又はその関連する症状を緩和する、回復に向かわせる、又は治す。本発明の方法が呼吸器疾患の防止を対象とする限り、用語「防止する」は、呼吸器疾患が完全に妨げられることを必要としないものと理解される。それどころか、本明細書で使用するとき、用語「防止する」又は同類のものは、呼吸器疾患に対する感受性(例えば、冬季のヒトにおいて)を識別する当事者の能力を指し、疾患に関連する症状が始まる前に、参照組成物を投与してよい。
【0060】
呼吸器疾患は、鼻水、鼻又は胸部鬱血、咳、くしゃみ、圧迫感、頭痛、痛み、熱、あるいは咽頭炎のような様々な症状のいずれかとして現れる可能性がある。治療される哺乳類は、ヒトであり得る。
【0061】
本明細書で使用するとき、哺乳類に関して、用語「経口投与」とは、哺乳類が、1以上の本組成物を摂取するか、又は摂取するように指導されるか、又は実に摂取することを意味する。ヒトが組成物を摂取するように指導される場合、こうした指導は、組成物の使用が、呼吸器疾患の軽減(例えば、一時的又は永続的であるにせよ症状の軽減)、例えば鬱血を軽減し得る及び/又は軽減するであろうことを、ヒトに指示及び/又は通知するものであってよい。例えば、こうした指導は、口頭の指導(例えば、医者、薬剤師又は他の保健(heath)専門家からの口頭の指示を通じて)、ラジオ又はテレビ媒体(すなわち、広告)、あるいは文書による指導(例えば、医者、薬剤師、又は他の保健専門家からの文書による指導を通じて(例えば、スクリプト)、販売専門家又は組織(例えば、マーケティングカタログ、パンフレット、又は他の教育的な用品を通じて)、文書による媒体(例えば、インターネット、電子メール、又は他のコンピューター関連の媒体)、及び/あるいは組成物に関連する包装(例えば、組成物を保持する容器に存在するラベル)であってよい。本明細書で使用するとき、「文書による」とは、単語、絵、記号、及び/又は他の目に見える記載若しくは点字のような触知性の記載を通じることを意味する。こうした情報は、例えば「呼吸器の」、「疾患」、又は「哺乳類」といった、本明細書において使用される実際の単語を利用する必要はなく、むしろそれと同一又は類似の意味を伝達する単語、絵、記号などの使用が本発明の範囲内で検討される。
【0062】
投与は、必要に応じて、又は要望通りであってよく、例えば、1ヶ月に1回、1週間に1回、又は毎日(毎日複数回、例えば、毎日少なくとも1回、毎日2回、毎日3回、又は毎日4回以上を含む)であってよい。
【0063】
投与される組成物の量は、哺乳類の健康の全般的な質、哺乳類の種類、歳、性、又は症状の重篤度を含む様々な要因に依存し得る。
【0064】
本明細書の一実施形態においては、液体経口用組成物は、1回当たり約5mL〜約50mLの液体経口用組成物、あるいは約10mL〜約30mLの液体経口用組成物の総投薬量で哺乳類に投与される。
【実施例】
【0065】
以下の実施例は、本発明の範囲内にある実施形態を更に記載及び実証する。これらは、実例の目的で与えられており、本発明を制限するものとして解釈されるべきではない。
【0066】
以下の組成物は、次のように製造されることができる。最初に、プロピレングリコール、アルコール及びグリセリンを清浄な容器に加える。例えば、アセトアミノフェン、デキストロメトルファン、ドキシルアミン、及び香味料を含む、任意の追加の薬剤活性物質(単数又は複数)を添加し、溶解するまで攪拌する。別個の容器に、水を加え、フェニレフリン、着色剤(color)、緩衝剤、甘味剤、及びEDTAを溶解する。水溶液をプロピレングリコール溶液に添加する。得られる溶液を、液糖及び追加の水と混合して体積を100%にし(すなわち適量)、組成物を均質になるまで混合する。
【0067】
(実施例1)
以下に、本発明の組成物の様々な非限定的な実施例を説明する。
【表1】

【0068】
プロピレングリコール:ダウ・ケミカル社(Dow Chemical Corp.)(米国、ルイジアナ州プラケミン(Plaqremine))から入手可能。
【0069】
コハク酸ドキシルアミン:ハネウェル・アイロファーム(Honeywell Iropharm)(アイルランド、ウィックロー(Wicklow))から入手可能。
【0070】
デキストロメトルファンHBr:ホフマン−ラロシュ(Hoffman-LaRoche)(米国、ニュージャージー州ブランチバーグ(Branchburg))から入手可能。
【0071】
アセトアミノフェン:マリンクロット(Mallinckrodt)(米国、ノースカロライナ州ローリー(Raleigh))から入手可能。
【0072】
アルコール(エタノール):グレイン・プロセシング社(Grain Processing Corp.)(米国、アイオワ州マスカティーン(Muscatine))から入手可能。
【0073】
アネトール:IFF(米国、ニュージャージー州デートン(Dayton))から入手可能。
【0074】
グリセリン:プロクター&ギャンブル社(Procter & Gamble Company)(米国、オハイオ州シンシナティ(Cincinnati))から入手可能。
【0075】
グリーンシェード(Green Shade):センシエント・ファーマスーティカルズ・テクノロジー(Sensient Pharmaceuticals Tech)(米国、ミズーリ州セントルイス(St. Louis))から入手可能。
【0076】
クエン酸ナトリウム:ホフマン−ラロシュ(Hoffman-LaRoche)(米国、ニュージャージー州ブランチバーグ(Branchburg))から入手可能。
【0077】
クエン酸:ADM(アイルランド、コーク(Cork))から入手可能。
【0078】
フェニレフリンHCL:イワキ(Iwaki)(日本、東京、ク(Ku))から入手可能。
【0079】
サッカリンナトリウム:PMCスペシャルティーズ・グループ社(PMC Specialties Group, Inc.)(米国、オハイオ州シンシナティ(Cincinnati))から入手可能。
【0080】
液糖:インペリアル・シュガー(Imperial Sugar)(米国、カリフォルニア州ポートウェントワース(Port Wentworth))から入手可能。
【0081】
EDTA二ナトリウム:アクゾノーベル(Akzo-Nobel)(オランダ、ZGヘルケンボッシュ(Herkenbosch))から入手可能。
【0082】
ソルビトール液:ロケット(Roquette)(米国、アイオワ州キオカク(Keokuk))から入手可能。
【0083】
βカロチン:ホフマン−ラロシュ(Hoffman-LaRoche)、ポストファク(Postfach)、CH−4070(スイス、バーゼル(Basel))から入手可能。
【0084】
(実施例2)
【表2】

【0085】
カルボキシメチルセルロースナトリウム:ハーキュレス(米国、バージニア州ホープウェル(Hopewell))から入手可能。
【0086】
液糖:インペリアル・シュガー(Imperial Sugar)(米国、カリフォルニア州ポートウェントワース(Port Wentworth))から入手可能。
【0087】
フェニレフリンHCL:イワキ(Iwaki)(日本、東京、ク(Ku))から入手可能。
【0088】
プロピレングリコール:ダウ・ケミカル(Dow Chemical)(米国、ルイジアナ州プラケミン(Plaquemine))から入手可能。
【0089】
ソルビトール:ロケット(Roquette)(米国、アイオワ州キオカク(Keokuk))から入手可能。
【0090】
グリセリン:プロクター&ギャンブル社(Procter & Gamble Company)(米国、オハイオ州シンシナティ(Cincinnati))から入手可能。
【0091】
デキストロメトルファンHBr:ディビシュ・ハイデラーバード(Divis Hyderabad)(インド)から入手可能。
【0092】
アルコール(エタノール):グレイン・プロセシング社(Grain Processing Corp.)(米国、アイオワ州マスカティーン(Muscatine))から入手可能。
【0093】
冷却剤:高砂インターナショナル社(Takasago International Corp.)(日本、東京)から入手可能。
【0094】
香味料:IFF(米国、ニュージャージー州デートン(Dayton))から入手可能。
【0095】
安息香酸ナトリウム:DSM(オランダ、ロッテルダム(Rotterdam))から入手可能。
【0096】
クエン酸:ADM(アイルランド、コーク(Cork))から入手可能。
【0097】
塩化ナトリウム:モートン(Morton)(米国、オハイオ州リットマン(Ritman))から入手可能。
【0098】
サッカリンナトリウム:PMCスペシャルティーズ・グループ社(PMC Specialties Group, Inc.)(米国、オハイオ州シンシナティ(Cincinnati))から入手可能。
【0099】
着色剤:センシエント・ファーマスーティカルズ・テクノロジー(Sensient Pharmaceuticals Tech)(米国、ミズーリ州セントルイス(St. Louis))から入手可能。
【0100】
「発明を実施するための最良の形態」で引用した全ての文献は、関連部分において、参照により本明細書に組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲については、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
【0101】
本発明の特定の実施形態を説明し記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることは、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるこうした全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フェニレフリン、その遊離塩及び付加塩形態、及びそれらの混合物からなる群から選択される薬剤活性物質を含むことを特徴とする液体組成物であって、2〜5のpHを有し、実質的にアルデヒドを含まない、液体組成物。
【請求項2】
2〜4.75、好ましくは3〜4.5のpHを有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
追加の薬剤活性物質を含み、前記追加の薬剤活性物質が、鎮咳剤、抗ヒスタミン剤、非鎮静性抗ヒスタミン剤、鬱血除去剤、去痰剤、鎮痛剤、解熱抗炎症剤、局所麻酔剤、抗炎症剤、粘滑薬、及びそれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、前記追加の薬剤活性物質が、デキストロメトルファン、アセトアミノフェン、エフェドリン、プソイドエフェドリン、フェニルプロパノールアミン、イブプロフェン、アスピリン、ケトプロフェン、グアイフェネシン、アンブロキシル、ブロムヘキシン、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、ドキシルアミン、トリプロリジン、クレマスチン、ピリラミン、プロメタジン、セチリジン、ロラチジン、オキシコドン、ヒドロコドン、ナプロキセン、ブロムフェニラミン、カルビノキサミン、カフェイン、ベンゾナテート、フェニラミン、フェンタニール、アザタジン(azatedine)、デスロラタジン、カルバマゼピン、ブプレノルフィン、ヒドロモルフォン、インドメタシン、オキシモルフォン、フェノール、コデイン、メサラミン、ジクロフェナク、スリンダク、ベクロメタゾン(beclomethaxone)、メロキシカム、フェノプロフェン(fenoproten)、モメタゾン、メントール、ベンゾカイン、ジピリダモール、メトスコポラミン、それらの遊離塩及び付加塩形態、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
キレート剤を更に含み、前記キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、EDTA四ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)、クエン酸、リン酸、ジ(ヒドロキシエチル)グリシン、8−ヒドロキシキノリン、それらの塩及びそれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、前記キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸のカルシウム塩からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物の0.0001重量%〜1重量%の前記キレート剤、好ましくは、前記組成物の0.01重量%〜0.3重量%の前記キレート剤を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
溶媒を更に含み、少なくとも1つの溶媒が、水、プロピレングリコール、エタノール、グリセロール、ソルビトール、及びそれらの混合物からなる群から選択され、前記組成物の40重量%〜95重量%の総溶媒、好ましくは、前記組成物の50重量%〜90重量%の総溶媒、好ましくは、前記組成物の60重量%〜85重量%の総溶媒を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
還元剤を更に含み、前記還元剤が、メタ重亜硫酸塩及び亜硫酸水素塩、ジチオスレイトール(dithiothritol)、チオ尿素、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸、第三級ブチルヒドロキノン、アセチルシステイン、ヒドロキノン、それらの塩及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
非アルデヒド審美剤を更に含み、前記組成物の0.025重量%〜5重量%の前記非アルデヒド審美剤を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
甘味剤を更に含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記甘味剤がスクロース又は人工甘味剤を含み、前記甘味剤が、前記組成物の0.0001重量%〜5重量%の前記人工甘味剤を含み、前記人工甘味剤が、サッカリンナトリウム、アセスルファムカリウム、スクラロース、アスパルテーム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、タウマチン、ネオテーム、シクラメート、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、及びそれらの混合物からなる群から選択される塩を更に含み、前記組成物の0.0001重量%〜2重量%の前記塩、好ましくは、前記組成物の0.25重量%〜1重量%の前記塩を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物の0.0001重量%〜1重量%のフェニレフリンを含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
呼吸器疾患の治療方法であって、フェニレフリン、その遊離塩及び付加塩形態、及びそれらの混合物からなる群から選択される薬剤活性物質を含む液体組成物を、治療を必要とする哺乳類に経口投与する工程を含み、前記組成物が、2〜5のpHを有し、実質的にアルデヒドを含まない、方法。
【請求項14】
鎮咳剤、抗ヒスタミン剤、非鎮静性抗ヒスタミン剤、鬱血除去剤、去痰剤、鎮痛剤、解熱抗炎症剤、局所麻酔剤、抗炎症剤、粘滑薬、及びそれらの混合物からなる群から選択される追加の薬剤活性物質を更に含み、好ましくは、前記追加の薬剤活性物質が、デキストロメトルファン、アセトアミノフェン、エフェドリン、プソイドエフェドリン、フェニルプロパノールアミン、イブプロフェン、アスピリン、ケトプロフェン、グアイフェネシン、アンブロキシル、ブロムヘキシン、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、ドキシルアミン、トリプロリジン、クレマスチン、ピリラミン、プロメタジン、セチリジン、ロラチジン、オキシコドン、ヒドロコドン、ナプロキセン、ブロムフェニラミン、カルビノキサミン、カフェイン、ベンゾナテート、フェニラミン、フェンタニール、アザタジン(azatedine)、デスロラタジン、カルバマゼピン、ブプレノルフィン、ヒドロモルフォン、インドメタシン、オキシモルフォン、フェノール、コデイン、メサラミン、ジクロフェナク、スリンダク、ベクロメタゾン(beclomethaxone)、メロキシカム、フェノプロフェン(fenoproten)、モメタゾン、メントール、ベンゾカイン、ジピリダモール、メトスコポラミン、それらの遊離塩及び付加塩形態、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
還元剤、キレート剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される剤を更に含む、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
1回当たり5mL〜50mLの前記組成物を投与することを含み、前記組成物が、少なくとも1日1回投与される、請求項13又は14又は15に記載の方法。

【公表番号】特表2009−534371(P2009−534371A)
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−506028(P2009−506028)
【出願日】平成19年4月20日(2007.4.20)
【国際出願番号】PCT/IB2007/051469
【国際公開番号】WO2007/122580
【国際公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】