説明

哺乳動物における炎症及び酸化ストレスの低下方法

本発明は、哺乳動物における炎症及び酸化ストレスの低下方法を目的とし、ブドウ糖代謝拮抗物質を含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、ブドウ糖代謝拮抗物質の投与後の哺乳動物の血中における酸化型グルタチオンの濃度を、低下させるのに及び/又は還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比率(ration)を、増加させるのに十分な量のブドウ糖代謝拮抗物質を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、哺乳動物における炎症及び酸化ストレスの低下方法を目的とし、ブドウ糖代謝拮抗物質を含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、ブドウ糖代謝拮抗物質の投与後の哺乳動物の血中における酸化型グルタチオンの濃度を、低下させるのに及び/又は還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比率を、増加させるのに十分な量のブドウ糖代謝拮抗物質を含む。
【背景技術】
【0002】
酸化促進作用機序と抗酸化作用機序との間の不均衡が存在するとき、酸化ストレスの状態が発生する。酸化促進物質の過剰は分子及び細胞損傷を引き起こすことがある。酸化ストレスの増加は冠状動脈性心疾患、神経変性病、関節炎及び白内障発症、並びに免疫系調節異常などの様々な疾患に関する。抗酸化作用機序は動物内に存在し、例えば、フリーラジカルの有害な作用を防御することができる抗酸化酵素及び他の小分子抗酸化物質が挙げられる。酸化ストレスのレベルは疾患に関連することがあり、疾患の進行に対する危険性を有する動物を同定するために又は疾患を目的とする療法をモニターするために使用されることもある。
【0003】
還元型グルタチオン(GSH)はL−グルタミン及びL−システインとグリシンからなる直鎖トリペプチドである。専門的には、N−L−γ−グルタミル−システイニルグリシン又はL−グルタチオンは、分子は、システイニル部分上にスルフヒドリル(SH)基を有し、これがその強力な電子供与性の主な原因となっている。グルタチオン(GSH)は動物組織内で主要な抗酸化物質である。グルタチオンペルオキシダーゼの作用の下で、GSHは高い割合でH2O2を除去することができるが、プロセス中にそれ自体が酸化型グルタチオン(GSSG)になる。酸化型グルタチオン(GSSG)はトリペプチドグルタチオン(γ−グルタミル−システイニル−グリシン)の二量体(dimmer)として知られている。GSSGは酵素グルタチオンレダクターゼによりGSHに再転換しなければならない。
【0004】
グルタチオンは、強力な抗酸化物質及び酵素補因子として認識されており、細胞活性の調節に決定的な役割を果たす。フリーラジカル及び他の酸化剤はGSHを激減させることがある。恒常性グルタチオン酸化還元回路はグルタチオンが消費されていくにつれて、GSH濃度を維持しようとする。食物から入手可能なグルタチオンの量には限界があり、酸化による激減が合成を上回ることもある。GSHは極めて重要な細胞保護物質である。GSHは反応性ヒドロキシルフリーラジカル、他の酸素を中心としたフリーラジカル並びに、DNA及び他の生体分子上のラジカル中心を直接、失活させる。GSHは皮膚、水晶体、角膜及び網膜を放射線損傷から保護し、並びに肝臓、腎臓、肺及び腸上皮及び他の臓器内のP450による解毒作用の生化学的基盤を保護する。GSHを激減させることがある酸化ストレスには、老化、紫外線及び他の放射線、ウイルス感染、環境毒素、家庭内化学物質及び重金属、外科処置、炎症、火傷、敗血性ショック並びにGSH前駆体及び酵素補因子の摂取不足が挙げられる。
【0005】
GSHは細胞内及び細胞外の両方で厳密な恒常性調節下にある。動的な均衡が、GSH合成(すなわちGSSG/酸化型グルタチオンからのGSH再生)とその使用との間で維持される。酸化ストレスと細胞及び組織の防御系との間の均衡は、決定的な重要性を有する。ブドウ糖代謝拮抗物質、アボカド、アボカド抽出物及びマンノヘプツロースは、還元型グルタチオンの濃度を維持すること、酸化型グルタチオンの濃度を減少させること及び還元型グルタチオンの酸化型に対する比率(GSH/GSSG)を増加させることに強力な活性を有することが分かっている。
【0006】
細胞が増加した酸化ストレスにさらされると、GSSG蓄積の結果として、GSH/GSSGの比率は低下する。したがって、GSH/GSSGの比率の測定は哺乳動物における酸化ストレスの状態を評価するために有意な指標を提供する。
【0007】
より健康な哺乳動物、哺乳動物の生活の質の向上及び哺乳動物の寿命の長さの増加が結果として得られる、哺乳動物の血中におけるGSH濃度の維持及びGSSG濃度の低下により、ヒト及びコンパニオンアニマルなどの哺乳動物における炎症並びに酸化ストレスを低下させる方法に対する需要は依然として存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、哺乳動物における炎症及び酸化ストレスの低下方法を提供する本発明の目的は、ブドウ糖代謝拮抗物質、アボカド、アボカド抽出物又はマンノヘプツロースを含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、この組成物は、ブドウ糖代謝拮抗物質、アボカド、アボカド抽出物又はマンノヘプツロースの投与後の哺乳動物の血中における酸化型グルタチオンの濃度を、低下させるのに及び/又は還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比率を、増加させるのに十分な量のブドウ糖代謝拮抗物質、アボカド、アボカド抽出物又はマンノヘプツロースを含む。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、哺乳動物における炎症及び酸化ストレスの低下方法を目的とし、マンノヘプツロースを含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、マンノヘプツロースの投与後の哺乳動物の血中における還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比率を、増加させるのに十分な量のマンノヘプツロースを含む。
【0010】
本発明は更に、哺乳動物における炎症及び酸化ストレスの低下方法に関し、ブドウ糖代謝拮抗物質を含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、ブドウ糖代謝拮抗物質の投与後の哺乳動物の血中における還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比率を、増加させるのに十分な量のブドウ糖代謝拮抗物質を含む。
【0011】
本発明は更に、哺乳動物における炎症及び酸化ストレスの低下方法に関し、アボカドを含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、アボカドの投与後の哺乳動物の血中における還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比率を、増加させるのに十分な量のアボカドを含む。
【0012】
本発明は更に、哺乳動物における炎症及び酸化ストレスの低下方法に関し、アボカド抽出物を含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、アボカド抽出物の投与後の哺乳動物の血中における還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比率を、増加させるのに十分な量のアボカド抽出物を含む。
【0013】
本発明は更に、哺乳動物における炎症及びストレスの低下方法に関し、マンノヘプツロースを含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、マンノヘプツロースの投与後の哺乳動物の血中における酸化型グルタチオンの濃度を、低下させるのに十分な量のマンノヘプツロースを含む。
【0014】
本発明は更に、哺乳動物における炎症及び酸化ストレスの低下方法に関し、アボカド抽出物を含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、アボカド抽出物の投与後の哺乳動物の血中における還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比率を、増加させるのに十分な量のアボカド抽出物を含む。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】未処理試料についての総GSH反応速度。
【図2】M2VP処理した試料及びブランクGSSGについての反応速度。
【図3】総GSH検量線。
【図4】GSSG検量線。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の方法は、哺乳動物における炎症及び酸化ストレスの低下を含み、マンノヘプツロースを含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、マンノヘプツロースの投与後の哺乳動物の血中における還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比率を、増加させるのに十分な量のマンノヘプツロースを含む。
【0017】
本発明の組成物及び方法のこれらの及び他の制限事項並びに本明細書に使用するのに好適な任意成分の多くについては、以下で詳細に説明する。
【0018】
本明細書で使用するとき、用語「の使用に適合している」とは、記載された動物フード製品が、時々修正される可能性のあるアメリカ飼料検査官協会(American Association of Feed Control Officials)(AAFCO)の動物用の動物フード製品を提供するための安全用件を満たすことができることを意味する。
【0019】
本明細書で使用するとき、用語「コンパニオンアニマル」とは、好ましくは(例えば)、犬、猫、子猫、幼犬、老犬、老猫、成犬、成猫、馬、牛、豚、ウサギ、モルモット、ハムスター、スナネズミ、シロイタチ、動物園哺乳動物、魚及び鳥などを包含する動物を意味する。犬、猫、子猫、幼犬、老犬、老猫、成犬、成猫が特に好適である。
【0020】
本明細書で使用するとき、用語「組成物」とは、ヒト、バー、錠剤、カプセルなどにより経口摂取される、ヒトに投与できる組成物並びにコンパニオンアニマル用補助食品、ペットフード、ドッグフード、キャットフード、トリーツ(treats)、ビスケット、生皮、チュー(chew)、充填剤、グレービー、ソース、飲料、補助水などのコンパニオンアニマルにより経口摂取されるコンパニオンアニマルに投与できる組成物及びこれらの組み合わせを意味する。ペット用組成物は、湿潤性、湿性及び/又は乾燥性であってよい。
【0021】
本明細書で使用するとき、用語「完全であり、栄養バランスがとれている(complete and nutritionally balanced)」とは、特に指定がない限り、全ての既知の必要な栄養素を、コンパニオンアニマルの栄養の分野で認められている専門家の推奨に基づく適切な量及び割合で有する組成物のことを指す。
【0022】
本明細書で使用するとき、用語「内因性」とは、血液又は組織試料内で生じることあるいは生産されることを意味する。
【0023】
本明細書で使用するとき、用語「GSH」とは、内因性還元型グルタチオンを意味する。
【0024】
本明細書で使用するとき、用語「総GSH」とは、本明細書に記載されている方法により求められるような、GSSGから2分子の還元型GSHへの転換から生じる還元型GSHと組み合わせた還元型GSHを包含する。
【0025】
本明細書で使用するとき、用語「GSSG」とは、酸化型グルタチオンを意味する。
【0026】
本明細書で使用するとき、用語「哺乳動物」は、ヒト及び/又はコンパニオンアニマルを包含する。
【0027】
全ての百分率、部及び比率は、本明細書で使用されるとき、特に指定がない限り、総組成物の重量を基準とする。列記された成分に関する、かかる重量は全て、活性物質の量に基づくものであり、したがって特に指定がない限り、市販材料に含まれる可能性のある溶媒又は副産物を含まない。
【0028】
本発明の組成物及び方法は、本明細書に記述する必須要素及び制限、並びに本明細書に記載されているあらゆる追加の若しくは任意の成分、構成要素又は制限を含み、それらからなり又は本質的にそれらからなることができ、あるいはそうでなければ、哺乳動物による消費用を意図した組成物において有用である。
【0029】
方法
本発明は、哺乳動物における炎症及び酸化ストレスの低下方法である。本方法は、ブドウ糖代謝拮抗物質、アボカド、マンノヘプツロース又はアボカド抽出物を含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、ブドウ糖代謝拮抗物質及び/又はアボカド及び/又はマンノヘプツロース及び/又はアボカド抽出物の投与後の哺乳動物の血中における酸化型グルタチオンの濃度を、低下させるのに及び/又は還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比率を、増加させるのに十分な量のブドウ糖代謝拮抗物質、アボカド、マンノヘプツロース又はアボカド抽出物を含む。
【0030】
組成物形成
本組成物は、哺乳動物による使用に適合している。本発明の組成物が、好ましくは投与されて、哺乳動物の血中における酸化型グルタチオンの濃度を、低下させること及び/又は還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比率を、増加させることにより、炎症及び酸化ストレスを低下させる。本発明の組成物は、湿性組成物(すなわち、製品の総含水率が約16重量%〜50重量%であるもの)及び/又は湿潤性組成物(すなわち、製品の総含水率が50重量%を超えるもの)及び/又は乾燥性組成物(すなわち、製品の総含水率が約0重量%〜約16重量%であるもの)であってよい。本明細書で特に記載しない限り、湿潤性組成物、湿性組成物及び/又は乾燥性組成物は、それらの組成又は調製方法に制限されない。
【0031】
本明細書の組成物は完全であり、栄養バランスがとれているものであり得る完全であり、栄養的にバランスがとれている組成物は、単独飼料として給餌されるよう構成することができ、水を除いて任意の追加的な物質を摂取することなく、生命を維持する及び/又は繁殖を促進することができる。
【0032】
本発明の組成物及び構成要素は、好ましくは哺乳動物による消費用であるが、ヒトによる消費用であることもできる。組成物の非制限的な例には、動物用の補助食品、ペットフード、ドッグフード、キャットフード、トリーツ、ビスケット、生皮、チュー、充填剤、グレービー、ソース、飲料、補助水及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0033】
更に、本発明に従った投与は、例えば、受給者の生理学的状態、投与の目的が治療又は予防のいずれであるか及び当業者に既知の他の要因に応じて、継続的であっても断続的であってもよい。
【0034】
ブドウ糖代謝拮抗物質
本発明の方法は、ブドウ糖代謝拮抗物質を含むことができる組成物を、哺乳動物に投与することを含む。ブドウ糖代謝拮抗物質は、哺乳動物の血中で存在する酸化型グルタチオン及び還元型グルタチオンの比率並びに濃度に影響を与える。哺乳動物による、ブドウ糖代謝拮抗物質を含む組成物の摂取後の酸化型グルタチオンの低下(decease)及び還元型グルタチオン濃度の維持により、炎症及び酸化ストレスは低下する。
【0035】
本明細書に記載されている方法により測定するとき、ブドウ糖代謝拮抗物質を含む組成物の投与後の血中における酸化型グルタチオン(GSSG)の濃度は、約0μM〜約500μM、約5μM〜約300μM、約5μM〜約150μM、約10μM〜約100μMである。
【0036】
本明細書に記載されている方法により測定するとき、ブドウ糖代謝拮抗物質を含む組成物の投与後の血中における還元型グルタチオン(GSH)の濃度は、約0μM〜約4000μM、約1μM〜約3000μM、約20μM〜約2500μM、約40μM〜約2000μMである。
【0037】
本明細書に記載されている方法により測定するとき、ブドウ糖代謝拮抗物質を含む組成物の投与後の血中における総グルタチオン(総GSH)の濃度は、約0μM〜約4000μM、約1μM〜約3000μM、約20μM〜約2500μM、約40μM〜約2000μMである。
【0038】
ブドウ糖代謝拮抗物質を含む組成物の投与後の血中における還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比は、約0.1:1〜約500:1、約0.1:1〜約250:1、約1:1〜約100:1、約1:1〜約80:1である。
【0039】
本明細書で有用なブドウ糖代謝拮抗物質の非限定的な例には、2−デオキシ−D−グルコース、5−チオ−D−グルコース、3−O−メチルグルコース、無水糖(1,5−無水−D−グルシトール、2,5−無水−D−グルシトール及び2,5−無水−D−マンニトール)並びにマンノヘプツロースが挙げられる。マンノヘプツロースが、本明細書での使用に好ましい。
【0040】
哺乳動物に与えられるブドウ糖代謝拮抗物質の毎日の投与量は、約0.1mg/kg〜約1000mg/kg、約2mg/kg〜約100mg/kg、約2mg/kg〜約10mg/kgであり、(当該技術分野において一般的に理解されるように)「mg」は構成要素の量を指し、「kg」は哺乳動物のキログラムを指し、すなわち、哺乳動物のキログラム当たり約0.0001グラム〜約1グラムのブドウ糖代謝拮抗物質である。ブドウ糖代謝拮抗物質が組成物中に存在するとき、ブドウ糖代謝拮抗物質は、組成物の約5重量%未満、約2重量%未満又は約0.0001〜約0.5重量%である。構成要素の濃度は、様々な要因に基づいて、例えば、ペットフード組成物の形態(例えば、乾燥性組成物、湿性組成物、湿潤性組成物、補助食品、他の任意の形態又はこれらの混合物のいずれか)に基づいて、当業者により決定することができる。普通の当業者は、好ましい最適量を利用することができ、そしてそれらを使って、与えるペットフード組成物内の成分の最適含有量を決定することができる。
【0041】
ブドウ糖代謝拮抗物質がマンノヘプツロースであるとき、哺乳動物に与えられるマンノヘプツロースの毎日の投与量は、約0.1mg/kg〜約1000mg/kg、約1mg/kg〜約100mg/kg、約2mg/kg〜約5mg/kgであり、(当該技術分野において一般的に理解されるように)「mg」はマンノヘプツロースの量を指し、「kg」は哺乳動物のキログラムを指し、すなわち、哺乳動物のキログラム当たり約0.0001グラム〜約1グラムのマンノヘプツロースである。マンノヘプツロースが組成物中に存在するとき、マンノヘプツロースは、組成物の約5重量%未満、約2重量%未満又は約0.0001〜約0.5重量%である。
【0042】
本明細書に記載されている方法により測定するとき、マンノヘプツロースを含む組成物の投与後の血中における酸化型グルタチオンの濃度は、約0μM〜約500μM、約5μM〜約300μM、約5μM〜約150μM、約10μM〜約100μMである。
【0043】
本明細書に記載されている方法により測定するとき、マンノヘプツロースを含む組成物の投与後の血中における還元型グルタチオンの濃度は、約0μM〜約4000μM、約10μM〜約3000μM、約20μM〜約2500μM、約40μM〜約2000μMである。
【0044】
本明細書に記載されている方法により測定するとき、マンノヘプツロースを含む組成物の投与後の血中における総グルタチオン(総GSH)の濃度は、約0μM〜約4000μM、約10μM〜約3000μM、約20μM〜約2500μM、約40μM〜約2000μMである。
【0045】
マンノヘプツロースの投与後の血中における還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比は、約0.1:1〜約500:1、約0.1:1〜約250:1、約1:1〜約100:1、約1:1〜約80:1である。
【0046】
アボカド
本発明の方法は、アボカドを含むことができる組成物を、哺乳動物に投与することを含むことができる。アボカドは、哺乳動物の血中に存在する酸化型グルタチオン及び還元型グルタチオンの濃度並びに比率に影響を与える。哺乳動物による、アボカドを含む組成物の摂取後の酸化型グルタチオンの低下及び還元型グルタチオン濃度の維持により、炎症及び酸化ストレスは低下する。
【0047】
本明細書に記載されている方法により測定するとき、アボカドを含む組成物の投与後の血中における酸化型グルタチオンの濃度は、約0μM〜約500μM、約5μM〜約300μM、約5μM〜約150μM、約10μM〜約100μMである。
【0048】
本明細書に記載されている方法により測定するとき、アボカドを含む組成物の投与後の血中における還元型グルタチオンの濃度は、約0μM〜約4000μM、約10μM〜約3000μM、約20μM〜約2500μM、約40μM〜約2000μMである。
【0049】
本明細書に記載されている方法により測定するとき、アボカドを含む組成物の投与後の血中における総グルタチオン(総GSH)の濃度は、約0μM〜約4000μM、約10μM〜約3000μM、約20μM〜約2500μM、約40μM〜約2000μMである。
【0050】
アボカドの投与後の血中における還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比は、約0.1:1〜約500:1、約0.1:1〜約250:1、約1:1〜約100:1、約1:1〜約80:1である。
【0051】
アボカド(一般的には、ワニナシ、アグアカテ又はパルタとも呼ばれる)は、関連糖及び他の炭水化物と同様に、マンノヘプツロースの著しく豊富な供給源を含有する。アボカドは、亜熱帯性常緑樹の果実であり、カリフォルニア州、フロリダ州、ハワイ州、グアテマラ共和国、メキシコ、西インド諸島、南アフリカ共和国及びアジアの各地域で最も良好に生育する。
【0052】
本発明に使用することができるアボカドの種の非限定的な例には、例えばパーシー・アメリカーナ(Persea Americana)及びパーシー・ヌビゲナ(Persea nubigena)が挙げられ、これらの例示的な種の中に全ての栽培品種を包含する。栽培品種には、「アナハイム(Anaheim)」、「ベーコン(Bacon)」、「クリームハート(Creamhart)」、「デューク(Duke)」、「フエルテ(Fuerte)」、「ガンター(Ganter)」、「グウェン(Gwen)」、「ハス(Hass)」、「ジム(Jim)」、「ルラ(Lula)」、「リヨン(Lyon)」、「メヒコーラ(Mexicola)」、「メヒコーラ・グランデ(Mexicola Grande)」、「マリエッタ・グリーン(Murrieta Green)」、「ネイバル(Nabal)」、「ピンカートン(Pinkerton)」、「クィーン(Queen)」、「プエブラ(Puebla)」、「リード(Reed)」、「リンコン(Rincon)」、「ライアン(Ryan)」、「スピンクス(Spinks)」、「トパ・トパ(Topa Topa)」、「ウィトセル(Whitsell)」、「ビュルツ(Wurtz)」及び「ズッターノ(Zutano)」を挙げてもよい。アボカドの果実が本明細書での使用には特に好ましく、果実は核を含んでいてもよく、あるいは核を取り除くか又は少なくとも部分的に取り除くかしてもよい。アナハイム(Anaheim)、クリームハート(Creamhart)、フエルテ(Fuerte)、ハス(Hass)、ルラ(Lula)、リヨン(Lyon)、マリエッタ・グリーン(Murrieta Green)、ネイバル(Nabal)、クィーン(Queen)、プエブラ(Puebla)、リード(Reed)、ライアン(Ryan)及びスピンクス(Spinks)などのより大きな果実(例えば、果実が成熟したときに約340グラム(12オンス)以上)を実らせる栽培品種からの果実に加えて、パーシー・アメリカーナ(Persea Americana)からの果実が、本明細書での使用には特に好ましい。
【0053】
哺乳動物に与えられるアボカドの毎日の投与量は、約100mg/kg〜約200g/kg、約200mg/kg〜約20g/kg、約400mg/kg〜約10g/kgであり、(当該技術分野において一般的に理解されるように)「mg」はアボカドの量を指し、「kg」は哺乳動物のキログラムを指し、すなわち、哺乳動物のキログラム当たり約0.1グラム〜約200グラムのアボカドである。アボカドが組成物中に存在するとき、アボカドは、組成物の約50重量%未満、約25重量%未満又は約0.0001〜約5重量%である。アボカドの濃度は様々な要因に基づいて、例えば、組成物の形態(例えば、乾燥性組成物、湿性組成物、湿潤性組成物、補助食品、他の任意の形態又はこれらの混合物のいずれか)に基づいて、当業者により決定することができる。普通の当業者は、好ましい最適量を利用することができ、そしてそれらを使って、与える組成物内の成分の最適含有量を決定することができる。
【0054】
有利には、マンノヘプツロース又は他の任意の成分がアボカドなどの植物体成分又はアルファルファ、イチジク若しくはサクラソウを包含するがこれらに限定されない他のマンノヘプツロースの豊富な供給源などの植物体成分として、引用組成物中に存在してもよい。植物体は、果実、種子(若しくは核)、枝、葉若しくは関連植物の任意の他の部分又はそれらの組み合わせを包含することができる。更には、アルファルファ、イチジク又はサクラソウなどからの植物体も、比較的高濃度のマンノヘプツロースを供給することが報告されている。アルファルファはまた、メディカゴ・サティバ(Medicago sativa)と呼ばれる。サクラソウすなわちプリムラ・オフィシナリスに加えて、イチジクすなわちフィカス・カリカ(Ficus carica)(例えば、フサナリイチジク(Cluster fig)又はエジプトイチジク(Sycamore fig)をが挙げられる)も使用してもよい。
【0055】
マンノヘプツロース又は他の任意の成分を植物体及び/又はアボカドを抽出して、植物抽出物又は構成要素抽出物又はアボカド抽出物を形成して、次に本発明の組成物に利用してもよい。
【0056】
植物体の抽出物を本明細書において組成物に利用するとき、構成要素は、抽出物の約1重量%〜約99重量%の構成要素抽出物、約5重量%〜約75重量%の構成要素抽出物、約10重量%〜約50重量%の構成要素抽出物で存在する。
【0057】
アボカド抽出物を本明細書において組成物に利用するとき、構成要素は、抽出物の約1重量%〜約99重量%の構成要素抽出物、約5重量%〜約75重量%の構成要素抽出物、約10重量%〜約50重量%の構成要素抽出物で存在する。
【0058】
植物体の抽出物がマンノヘプツロースで、更にこれを本明細書において組成物に利用するとき、マンノヘプツロースは、抽出物の約1重量%〜約99重量%、約5重量%〜約75重量%、約10重量%〜約50重量%で存在する。
【0059】
アボカドの抽出物がマンノヘプツロースで、更にこれを本明細書において組成物に利用するとき、マンノヘプツロースは、抽出物の約1重量%〜約99重量%、約5重量%〜約75重量%、約10重量%〜約50重量%で存在する。
【0060】
哺乳動物に与えられる植物又はアボカド抽出物から得られたときに使用されるマンノヘプツロースの毎日の投与量は、約0.1mg/kg〜約1000mg/kg、約2mg/kg〜約100mg/kg、約2mg/kg〜約5mg/kgであり、(当該技術分野において一般的に理解されるように)「mg」はマンノヘプツロースの量を指し、「kg」は哺乳動物のキログラムを指し、すなわち、哺乳動物のキログラム当たり約0.001グラム〜約1グラムのマンノヘプツロースである。植物又はアボカド抽出物から得られたマンノヘプツロースが組成物中に存在するとき、マンノヘプツロースは、組成物の約5重量%未満、約2重量%未満、又は約0.0001重量%〜約0.5重量%である。マンノヘプツロースの濃度は、様々な要因に基づいて、例えば、組成物の形態(例えば、乾燥性組成物、湿性組成物、湿潤性組成物、補助食品、他の任意の形態又はこれらの混合物のいずれか)に基づいて、当業者により決定することができる。普通の当業者は好ましい最適量を利用することができ、そしてそれらを使って、与える組成物内の成分の最適含有量を決定することができる。
【0061】
本明細書に記載されている方法により測定するとき、植物体抽出物又はアボカド抽出物から得られたマンノヘプツロースの抽出物を含む組成物の投与後の血中における酸化型グルタチオンの濃度は、約0μM〜約500μM、約5μM〜約300μM、約5μM〜約150μM、約10μM〜約100μMである。
【0062】
本明細書に記載されている方法により測定するとき、植物体抽出物又はアボカド抽出物から得られたマンノヘプツロースの抽出物を含む組成物の投与後の血中における還元型グルタチオンの濃度は、約0μM〜約4000μM、約10μM〜約3000μM、約20μM〜約2500μM、約40μM〜約2000μMである。
【0063】
本明細書に記載されている方法により測定するとき、植物体抽出物又はアボカド抽出物から得られたマンノヘプツロースの抽出物を含む組成物の投与後の血中における総グルタチオン(総GSH)の濃度は、約0μM〜約4000μM、約10μM〜約3000μM、約20μM〜約2500μM、約40μM〜約2000μMである。
【0064】
植物体抽出物及び/又はアボカド抽出物からのマンノヘプツロースの抽出物の投与後の血中における還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比は、約0.1:1〜約500:1、約0.1:1〜約250:1、約1:1〜約100:1、約1:1〜約80:1である。
【0065】
組成物
ブドウ糖代謝拮抗物質、アボカド、マンノヘプツロース、アボカド抽出物又は本発明に記載されている植物体抽出物は、哺乳動物への投与に適合した任意の組成物に添加することができると予測されている。
【0066】
組成物の典型的な処方は、当該技術分野において周知である。タンパク性及びデンプン質材料に加えて、本発明の組成物は一般に、ビタミン、ミネラル並びに香味料、防腐剤、乳化剤及び湿潤剤のような他の添加剤を含んでよい。ビタミン、ミネラル、タンパク質、脂肪及び炭水化物の相対的比率を含む、栄養バランスは獣医学及び栄養学分野で既知である栄養基準量に従って決定される。
【0067】
乾燥性組成物の非限定的な例は、所望により、乾燥物質基準で組成物の約1重量%〜約50重量%の粗タンパク質、約0.5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約1重量%〜約10重量%の補助繊維を含有してもよい。乾燥性組成物の総含水率は、約1%〜約30%であってよい。あるいは、乾燥性組成物は、乾燥物質基準で、組成物の約5重量%〜約35重量%の粗タンパク質、約5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約2重量%〜約8重量%の補助繊維を含有してもよい。乾燥性組成物の総含水率は、約2%〜約20%であってよい。あるいは、乾燥性組成物は、乾燥物質基準で、組成物の約9.5重量%〜約35重量%の最小タンパク質量、約8重量%〜約20重量%の最小脂肪量、約3重量%〜約7重量%の最小補助繊維量を含有する。乾燥性動物用組成物は、約3.5キロカロリー/gの最小代謝エネルギー量を有してもよい。乾燥性組成物の総含水率は、約3%〜約10%であってもよい。
【0068】
半湿性組成物の非限定的な例は、所望により、乾燥物質基準で、組成物の約0.5重量%〜約50重量%の粗タンパク質、約0.5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約0.5重量%〜約15重量%の補助繊維を含有してもよい。半湿性組成物の総含水率は、約30%〜約50%であってもよい。あるいは、半湿性組成物は、乾燥物質基準で、組成物の約5重量%〜約35重量%の粗タンパク質、約5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約1重量%〜約5重量%の補助繊維を含有してもよい。半湿性組成物の総含水率は、約35%〜約45%であってもよい。あるいは、半湿性組成物は、乾燥物質基準で、組成物の約9.5重量%〜約22重量%の最小タンパク質量、約8重量%〜約13重量%の最小脂肪量、約2重量%〜約3重量%の最小補助繊維量を含有してもよい。半湿性組成物の総含水率は、約38%〜約42%であってよい。半湿性組成物は、約3.5キロカロリー/gの最小代謝エネルギーレベル、約0.1%〜約20%の灰分及び約0.001%〜約5.0%のタウリンを有してもよい。
【0069】
湿性組成物の非限定的な例は、所望により、乾燥物質基準で、組成物の約0.5重量%〜約50重量%の粗タンパク質、約0.5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約0.01重量%〜約15重量%の補助繊維を含有してもよい。湿性組成物の総含水率は、約50%〜約90%であってよい。あるいは、湿性組成物は、乾燥物質基準で、組成物の約5重量%〜約35重量%の粗タンパク質、約5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約0.05重量%〜約5重量%の補助繊維を含有してもよい。湿性組成物の総含水率は、約60%〜約85%であってよい。あるいは、湿性動物用組成物は、乾燥物質基準で、組成物の約9.5重量%〜約22重量%の最小タンパク質量、約8重量%〜約13重量%の最小脂肪量、約0.1重量%〜約3重量%の最小補助繊維量を含有してもよい。湿性組成物の総含水率は、約65%〜約80%であってよい。湿性組成物は、約1.0キロカロリー/gの最小代謝エネルギー量、約0.1%〜約20%の灰分及び約0.001%〜約5.0%のタウリンを有してもよい。
【0070】
本発明の1つの実施形態では、組成物は、乾燥性、湿性、半湿性のいずれであろうと、他の性質であろうと、乾燥物質基準で、組成物の約5重量%〜約50重量%、あるいは20重量%〜約50重量%の動物由来成分を含む組成物である。動物由来成分の非限定例としては、鶏肉、牛肉、豚肉、子羊の肉、七面鳥の肉(又は他の動物)のタンパク質又は脂肪、卵、魚粉などが挙げられる。
【0071】
組成物が肉汁の形態である場合、組成物は、少なくとも10%のブロス又はストックを含んでよく、その非限定的な例としては野菜、牛肉、鶏肉又はハムのストックが挙げられる。典型的な肉汁組成物は、乾燥物質基準で、約0.5%〜約5%の粗タンパク質及び約2%〜約5%の粗脂肪を含んでもよい。
【0072】
組成物がビスケット、チュー及びその他のトリーツのような補助食品の形態である場合には、その補助食品は乾燥物質基準で、補助食品組成物の約20重量%〜約60重量%の蛋白質、約22重量%〜約40重量%の蛋白質を含んでもよい。別の例として、補助食品組成物は、乾燥物質基準で、補助食品組成物の約5重量%〜約35重量%の脂肪又は約10重量%〜約30重量%の脂肪を含んでもよい。組成物及び補助食品組成物は、当該技術分野において一般的に既知である猫又は犬のような動物によって使用されることを目的とする。
【0073】
任意成分
本発明の組成物は、広範囲のその他の任意成分を更に含むことができる。
【0074】
追加の構成要素の非限定的な実施例としては、動物性タンパク質、植物性タンパク質、デンプン質物質、野菜、果物、卵ベース材料、非変性タンパク質、食品用ポリマー接着剤、ゲル、ポリオール、デンプン、ゴム、風味剤、調味料、塩、着色剤、徐放性化合物、ミネラル、ビタミン、酸化防止剤、プレバイオティクス、プロバイオティクス、香気調整剤、非平滑化小麦タンパク質、非平滑化大豆タンパク質、非平滑化ルピンタンパク質、非平滑化野菜タンパク質、パン粉、挽肉、粉、粉砕パスタ、水及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0075】
任意成分の非限定的な例としては、少なくとも1種の野菜を挙げることができる。野菜の非限定的な例としては、ニンジン、エンドウ、ジャガイモ、キャベツ、セロリ、豆、トウモロコシ、トマト、ブロッコリー、カリフラワー、ネギ及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0076】
本明細書では、任意成分として充填剤も有用である。充填剤は、固体、液体又は圧縮空気(packed air)であってよい。充填剤は、可逆的(例えば、ゼラチンを含む熱可逆的なもの)及び/又は非可逆的(例えば、卵白を含む熱非可逆的なもの)であってよい。充填剤の非限定的な例としては、グレービー、ゲル、ゼリー、アスピック、ソース、水、空気(例えば、窒素、二酸化炭素及び大気など)、ブロス及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0077】
着色剤の非限定例としては、合成又は天然の着色剤及びそれらのいずれかの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。存在するとき、着色剤は乾燥物質基準で、着色剤の約0.0001%〜約5%、約0.001%〜約1%、約0.005%〜約0.1%である。
【0078】
更に、ラクトバシラス又はビフィドバクテリウム種のようなプロバイオティク微生物は、例えば組成物又は動物フード組成物自体に添加されてもよい。
【0079】
本明細書では、任意成分として少なくとも1種の果実も有用である。非限定例には、トマト、リンゴ、西洋ナシ、モモ、サクランボ、アンズ、プラム、ブドウ、オレンジ、グレープフルーツ、レモン、ライム、クランベリー、ラズベリー、ブルーベリー、スイカ、タスカン様式メロン(cantelope)、マスクメロン(mushmellon)、ハネジューメロン(honeydew melon)、イチゴ、バナナ及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0080】
組成物は、長鎖脂肪酸及び亜鉛のようなその他の活性剤を含有してもよい。好適な長鎖脂肪酸にはα−リノール酸、γ−リノレン酸、リノール酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸が挙げられる。魚油は、エイコサペンタエン酸(EPA)及びドコサヘキサエン酸(DHA)の好適な供給源である。DHA量は、全て乾燥物質基準で、動物フード組成物の少なくとも約0.05%、あるいは少なくとも約0.1%、あるいは少なくとも約0.15%である。EPA量は、全て乾燥物質基準で、動物フード組成物の少なくとも約0.05%、あるいは少なくとも約0.1%、あるいは少なくとも約0.15%である。
【0081】
本発明の組成物は、更に炭水化物供給源を含んでよい。米、トウモロコシ、ミロ、ソルガム、大麦、小麦等の穀物又は穀類が実例となる供給源である。
【0082】
組成物は、乾燥乳清及び他の乳製品副産物のような他の物質も含有してもよい。
【0083】
本発明の組成物の任意の調製方法
組成物は、本明細書中に記載されている任意の方法を包含するがこれらに限定されない様々な方法のいずれかによって調製されてもよい。本明細書で開示するのは、本発明組成物の任意の調製方法である。しかし、組成物は、以下に記述される方法によるものに限定されないことが、当業者には理解されよう。
【0084】
本組成物を調製する方法は、
(a)植物体を供給する工程、
(b)植物体を水溶液及び所望により酵素と組み合わせて、更に所望により加熱して、消化植物混合物を供給する工程、
(c)存在する場合には、消化植物混合物中に存在する任意の破片を所望により分離して、炭水化物抽出物を供給する工程、
(d)消化植物混合物を濃縮してその中の炭水化物の濃度を高める工程並びに、
(e)消化植物混合物を1種以上の組成物構成要素と組み合わせる工程、を含んでもよい。
【0085】
植物体は、葉、果実、種子若しくは核などの植物の任意の部分又は全体であってもよい。本明細書における1つの任意の方法で、アボカドが供給されるが、この方法は、核を含むか、核が取り除かれた(若しくは一部が取り除かれた)アボカド全体を使って開始してもよい。供給される植物体が種又は種の一部を含む場合には、種又はその部分は所望により更なる方法に先立って取り除いてもよい。アルファルファ、イチジク又はサクラソウなどを同様に加工してもよい。
【0086】
更に、消化植物混合物の製造は管理可能な構成要素への植物の浸漬を促進するために、植物体と水などの水溶液との組み合わせを含むことができる。所望により、しかし好ましくは、細胞壁破壊による炭水化物の溶解と放出の促進を含むそのような浸漬を促進するためのセルロース又はペクチン活性又はこれらの任意の組み合わせ(例えば、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ又はペクチナーゼ)を有する酵素が含まれる。そのような酵素処理の利用は、そのような浸漬中の加熱、例えば、周囲温度以上から約120℃又は約100℃への、約60℃から約120℃への又は約60℃から約100℃への加熱により、促進されてよい。典型的には、約24時間までの攪拌を利用することが更に好ましいが、処理中のバッチに依存する。1つの実施形態では、pHは酵素活性を維持するように、約4〜約6の範囲内に、好ましくは約5〜約6の範囲内に頻繁に管理される。植物の成熟度、過程水溶液(例えば、過程に加えられた水)の品質などの要因に依存するので、酸又は塩基の量は当業者に所望されるような量であることが望ましい。所望により、存在する酵素の非活性化を促進するために、最初の加熱及び攪拌のとき又はその後に温度を上げて、消化植物混合物を形成する。水は植物に加えられる前に、所望により処理温度まで加熱される。熱は低圧蒸気を利用するジャケット付きタンクで適用してもよい。消化植物混合物は一般的技術に従って分離される留分として得ることが可能である。例えば、消化植物混合物内に存在する留分は、結果として得られたろ液として炭水化物抽出物を提供するために濾過によって分離することが可能で、濾過ケーキは廃棄する。重力、遠心力、その他の濾過又はこれらの組み合わせを利用した他の方法を含んでよいが、これらに限定されるものではない。
【0087】
炭水化物抽出物は、次に、所望により加熱、真空乾燥、リフラクタンス−ウィンドウドライ(refractance window drying)、凍結乾燥法、噴霧乾燥、他の有益な任意の方法又はこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの濃縮方法を利用して濃縮してもよい。1つの実施形態ではリフラクタンス−ウィンドウドライのような少なくとも1つの方法が使用される。
【0088】
一旦濃縮されれば、炭水化物抽出物を本発明の組成物中で利用してもよい。本明細書の1つの実施形態では、本発明の方法により、植物体(例えば、アボカド)の開始時質量に基づいて好ましい収率のマンノヘプツロース又は他の構成要素が結果として得られる。1つの実施形態では、濃縮後の炭水化物抽出物内に存在するマンノヘプツロースの収率は、最初の植物の質量を基準にして約20%未満、約0.1%〜約10%又は約1%〜約7%である。別の実施形態では、濃縮後の炭水化物抽出物の収率は、最初の植物の質量を基準にして約30%未満、約5%〜約25%又は約8%〜約20%である。当然、更により高い収率が望ましく、そしてより低い収率も許容される。
【0089】
還元型グルタチオン(GSH)及び酸化型グルタチオン(GSSG)法
本方法は全血試料中の還元型グルタチオン(GSH)及び酸化型グルタチオン(GSSG)の内因性濃度を測定する。本方法は全血試料中のGSHのGSSGに対する比率を求めるために使用することができる。更に、本方法はGSSGから2分子の還元型GSHへの転換から生じる還元型GSHと組み合わせた還元型GSHを包含する総(GSH)を求めるために、使用することができる。例えば、オキシス・ヘルス・プロダクト社(OXIS Health Product Inc.)から入手されるキットを使用して、本明細書に開示されている方法を実行することができる。
【0090】
材料
アッセイ緩衝剤 EDTAを含むNa・PO4、乾燥粉末。
・GSSG緩衝剤 EDTAを含むNa・PO4、150mL。
・酵素 EDTAを含むNa・PO4中のグルタチオンレダクターゼ(GR)、40mL。
・NADPH トリス塩基とマンニトールとを含む−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸、6バイアル瓶分の凍結乾燥粉末。
・捕捉剤 HCl中の1−メチル−2−ビニル−ピリジウムトリフルオロメタンスルホネート(M2VP)、2mL、試料中の内因性GSHを結合するために機能する。
・クロモゲン EDTAを含むNa・PO4中の5,5’−ジチオビス−(2−ニトロ安息香酸)(DTNB)をエタノールと、40mL。
・標準 EDTAを含むKPO4緩衝剤中にGSSGを各2mL。各GSSG分子は2個のGSH分子に相当し、したがって、数値はμMで表す:
【表1】

・ユニカムUV1分光光度計(Unicam UV1 Spectrophotometer)
・8℃で10分間にわたって2000×gを可能な遠心分離器
・光路長10mm及び容量1.5mLを有するメタクリレートキュベット
・使い捨てチューブ及びストッパー(ガラス又はポリプロピレン)。
・ピペット、好ましくは10、50、100、200、700及び3000μLを正確に取ることができる調整可能なもの。
・残部
・メタリン酸(シグマ(Sigma)M−5043)
【0091】
試薬の保管及び操作
・使用しないときは、瓶は4℃下に置く。
【0092】
手順
試薬の準備
・NADPH:使用直前に、凍結乾燥されたNADPH試薬を7.5mLのアッセイ緩衝剤で再調製する。再調製したNADPH試薬は室温で6時間にわたって安定である。
・アッセイ緩衝剤:乾燥粉末を脱イオン水で再調製する。再調製した試薬は4℃でキットの耐用時間にわたって安定である。
・5%メタリン酸:新たに調製。MPA1グラムを計量して、脱イオン水20mLに溶解する。
・MPA及びNADPH試薬を、同日中の使用を意図して以下のように再調製する。
【0093】
標準GSSGの調製
標準は既製である。
【0094】
試料の調製
全血についての試料の調製を以下に記載する。
【0095】
全血
ピペット操作。全血についての総GSH及びGSSG法のために、容積移送ピペット操作技術を使用する。
冷凍工程。赤血球を溶解して試料中のGSSGの濃度を最大化するために、冷凍工程が役立つ。
冷凍試料。捕捉剤による前処理を行うことなく冷凍されていた血液試料は、GSSG法に好適ではない。
総GSH比例性。GSHは全血中で高濃度であるので、約1mMの全血試料は、反応速度の比例性を維持するために、488倍希釈する。
試料安定性。グルタチオン(GSH)及び酸化グルタチオン(GSSG)は無処理「休止」細胞中において4℃で24時間までは比較的安定であり、血液試料はできるだけ早くM2VPで処理してすぐに冷凍するべきである。
【0096】
GSSG試料の測定
1.10μLのM2VPをマイクロ遠心管に加え、内因性GSHを結合させる。
2.適切に調製しておいた全血100μLを遠心管の底部に注意深く加える。
3.ボルテックス・ジェニー(Vortex Genie)を設定8で用いて穏やかに混合する。
4.試料を−70℃で冷凍する。
5.試料を解凍してすぐに混合(ボルテックス・ジェニー(Vortex Genie)、設定8)し、室温で2〜10分間にわたってインキュベートする。
6.290μLの冷たい5%MPAを管に加える(GSSG試料の1:4希釈)。
7.GSSG試料を15〜20秒間にわたって撹拌する。
8.8℃で10分間にわたって2000×gで遠心分離する
9.50μLのMPA抽出物を700μLのGSSG緩衝剤に加える(酸抽出物の1:15希釈)。
10.希釈した抽出物を氷の上に置く。(最終的な試料希釈は、1:60である)。
【0097】
ブランクGSSGの測定
1.50μLのMPAを700μLのGSSG緩衝剤に加える(酸抽出物の1:15希釈)。
2.希釈したMPAを使用するまで氷の上に置く(最終的な試料希釈は、1:60である)。
【0098】
総GSH試料
1.50μLの全血をマイクロ遠心管の底部に注意深く加える。
2.試料を−70℃で冷凍する。
3.試料を解凍してすぐにボルテックス・ジェニー(Vortex Genie)を設定8で用いて混合する。
4.350μLの冷たい5%MPAを管に添加する(GSH試料の1:8希釈)。
5.総GSH試料を15〜20秒間にわたって撹拌する。
6.8℃で10分間にわたって2000×gを遠心分離する。
7.50μLのMPA抽出物を3mLのアッセイ緩衝剤に加える(酸抽出物の1:61希釈)。
8.希釈した抽出物を氷の上に置く。(最終的な試料希釈は、1:488である)。
【0099】
GSSG及び総GSHの測定方法
1.キュベットに200μLの標準GSSG、ブランクGSSG並びに、最初に測定しているものに依存してGSSG又は総GSH血液試料のいずれかを加える。
2.200μLのクロモゲンを各キュベットに加える。
3.200μLの酵素を各キュベットに加える。
4.混合して室温で5分間にわたってインキュベートする。
5.200μLのNADPHを各キュベットに加える。
6.分光光度計を水でゼロ補正する。
7.分光光度計における各標準及び試料に関する吸光度の変化を412nmで、0、30、60、90、120及び150秒の時点で記録する。
【0100】
計算
GSH及びGSSG濃度について並びに、GSH/GSSG比率についての計算には5つのステップが必要とされる:
1)反応速度の測定、
2)検量線の作製、
3)検体濃度(GSSG及び総GSH)の計算、
4)GSH濃度の計算及び
5)GSH/GSSG比率の計算。
【0101】
反応速度の測定
412nmでの吸光度の変化は、反応混合物の総GSH濃度の比例関数であり、以下の1次式により記述される:
412=勾配×分+切片
式中、回帰式の勾配は反応速度に等しい。これらの速度曲線についての切片は無視されるが、それはこれらがDTNB背景及びNADPHの添加(反応開始)と最初に記録されるA412との間の時間間隔に依存するからである。
【0102】
GSSG及び総GSH試料を使用する下記の例では、直線回帰は総GSHtから生じるGSHについて(図1)及び、GSSGのみから得られるGSHについて(図2)、以下の1次式を与えた。
【0103】
総GSHt/A412=0.2209×分+0.2363(r2値は1.0000)。したがって、総GSHt試料についての速度は、0.2209×A412/分である。
【0104】
GSSG/A412=0.05938×分+0.1651(r2値は0.9999)。したがって、総GSSG試料についての速度は、0.05938×A412/分である。
【0105】
ブランクGSSG/A412=0.04238×分+0.1454(r2値は0.9999)。したがって、総ブランクGSSGについての速度は、0.04238×A412/分である。
【0106】
検量線
GSH/GSSG−412アッセイは、総GSHt及びGSSGの両方の測定について6点標準曲線を使用する。正味速度(Net Rate)は、総GSHt及びブランクの速度についての各濃度における速度の間の差である。GSSGの濃度は総GSHtと比較して反応混合物中でははるかに低いので、検量線から選択されたデータ範囲を個別にプロットすることが推奨される。総GSHtについては、0、1.50及び、3.00μMのGSHデータ点を使用して3点曲線で直線回帰を行う(図3を参照されたい)。GSSGの場合には、0、0.10、0.25及び、0.50μMのGSHデータ点を使用する(図4を参照されたい)。
【0107】
総GSHt、GSSG及びGSH濃度
検量線を記述する回帰式の一般形は以下のようになっている:
正味速度=勾配×総GSHt+切片
【0108】
したがって、総GSHt検量線は、試料中の総GSHt及びGSSG濃度の両方を計算するために使用される:
総GSHt=(正味速度−切片)/勾配 × 希釈因子
GSSG試料
GSSG=(正味速度−切片)/勾配 × 希釈因子
【0109】
例えば、図1から、総GSHt試料についての変化の正味速度は0.2209−0.0423すなわち0.1786A412/分である。図3からの検量線パラメータを使用すると、総GSHtは以下のように計算することができる:
総GSHt=(0.1786−0.0004)/0.1447 × 488=601.0μM
【0110】
同様に、図2から、酸化型GSSG試料についての変化の正味速度は0.05938−0.04238すなわち0.0170A412/分である。図4からの検量線パラメータを使用すると、酸化型GSSG濃度は以下のように計算することができる。
酸化型GSSG=(0.01700−0.0000)/0.1475 × 30=3.448μM
【0111】
希釈因子補正は30であることに留意されたいが、これは60倍希釈を酸化型GSSG1分子当たりGSH2分子が生じることににより除したもの(60/2=30)と説明される。
【0112】
GSH濃度
試料中の還元型GSHの濃度は、総GSHtから得られるGSH濃度と酸化型GSSG濃度との間の差を求めることにより計算される。
還元型GSH=総GSHt−(2×酸化型GSSG)
【0113】
上記の例を続けると、還元型GSHの濃度は以下のようになっている。
還元型GSH=601.0−6.8960=594.104μM
【0114】
GSH/GSSGの比率
次に、GSH/GSSGの比率は、GSHの濃度をGSSGの濃度で除することにより計算される。
GSH/GSSGの比率=GSH濃度/GSSG濃度
【0115】
上記の例を続けると、GSH/GSSGの比率は以下のようになっている。
GSH/GSSGの比率=594.104/3.448=172.3の比率
【0116】
総湿分含量方法
本方法は組成物の総含水率の分析に関する。分析はAOAC法930.15及びAACC法44−19に概説されている手順に基づく。
【0117】
組成物試料は、例えば375グラムの組成物などの、1つの単位体積を取得し、フードプロセッサでペーストのような均一な稠度に均質化することによって調製される。375グラムを超える組成物は、375グラムの試料が得られるように、全体を等しく代表的な画分が生成されるように分割する。
【0118】
組成物のペーストを、100mL未満又は同等の容量で3倍に試料化し、それぞれを100mLのナスコ・ワールパック(Nasco Whirl-Pak)(登録商標)(ウィスコンシン州フォート・アトキンソン(Fort Atkinson)、53538−0901)に入れ、密封する。ワールパック(Whirl-Pak)(登録商標)封止処理の間、最終的な密閉の直前に、過剰な空気を容器から手動で抜き、それにより容器のヘッドスペースを最小限にする。ワールパック(Whirl-Pak)(登録商標)をメーカーの指示に従い、密閉する。すなわち、バッグを3度きつく折り畳み、タブを180°曲げる。
【0119】
試料は全て、含水量分析の48時間前よりも後に6℃で冷蔵する。
【0120】
総含水率分析のために、各湿分用スズ缶(moisture tin)及び蓋の自重を0.0001gまで記録する。湿分用スズ缶及び蓋は、乾燥した清潔なピンセットを用いて扱う。湿分用スズ缶及び蓋は、封止されたデシケータ内の乾燥剤上で、乾燥した状態で保つ。試料を収容するワールパック(Whirl-Pak)(登録商標)を開き、2.0000+/−0.2000グラムの試料を、蓋をしていない湿分用スズ缶中へと秤量する。湿分用スズ缶中の試料の重量を記録する。空気乾燥器での乾燥中、湿分を失わせるが全ての他の材料は収容されるように、開いた状態の湿分用スズ缶の上部に蓋を置く。蓋と試料の入った湿分用スズ缶とを135℃で作動している空気乾燥器内に6時間置く。カウントダウンタイマーを用いて時間を監視する。
【0121】
乾燥後、乾燥器からスズ缶を取り出し、ピンセットを用いて、乾燥させた蓋をスズ缶の上部に置く。乾燥試料の入った蓋をした湿分用スズ缶をすぐにデシケータに入れて冷却する。封止されたデシケータに、ステージの下まで活性乾燥剤を満たす。室温まで冷却した時点で、乾燥試料の入った蓋をした湿分用スズ缶を0.0001gまで秤量し、重量を記録する。各試料の総含水率を、以下の式を用いて計算する。
総含水率(%)=100−(スズ缶、蓋及び乾燥後の試料の重量−空のスズ缶及び蓋重量)×100/初期試料重量
【実施例】
【0122】
以下の実施例は、本発明の範囲内にある実施形態を更に記載し実証する。これら実施例は、説明の目的のためのみに提示するものであって、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多くの変更が可能であるので、本発明を限定するものと解釈すべきではない。以下の全ての実施例は、哺乳動物によって利用される組成物である。
【0123】
実施例1〜72:
【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【表13】

【0124】
実施例1〜72の乾燥性組成物は、まず穀類・穀物をタンパク質ミール、卵製品、ビタミン、ミネラル及び繊維供給源並びにアボカド、アボカド抽出物、マンノヘプツロース又はブドウ糖代謝拮抗物質と共に挽いて混合することにより作製することができる。次に、混合して乾燥させた成分を肉製品及び脂肪供給源に添加する。成分をキブルへと押出成形する。キブルを乾燥する。最終製品を包装する。
【0125】
実施例73〜144:
【表14】

【表15】

【表16】

【表17】

【表18】

【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【表23】

【表24】

【表25】

【0126】
実施例73〜144の湿潤性組成物は、まず穀類・穀物を乾燥して挽くことにより作製することができる。乾燥された穀類・穀物、タンパク質ミール、卵製品、ビタミン、ミネラル及び繊維供給源並びにアボカド、アボカド抽出物、マンノヘプツロース又はブドウ糖代謝拮抗物質を混合する。乾燥成分を肉製品及び脂肪供給源とブレンドする。最終製品を提供するために、混合物を缶内に包装し、レトルト処理を介して調理する。予め形成された部分(肉汁中の塊)については安全な最終製品を提供するために、混合物を押出成形し、予調整のために蒸気トンネルに通し、所望の形状に切断し、添加水と共に包装し、レトルト化する。
【0127】
本明細書を通じての所与のあらゆる最大数値限定は、より小さい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように、より小さい全ての数値限定を含むと理解されるべきである。本明細書を通じて与えられる全ての最小数値限定は、それより大きい全ての数値限定を、こうしたそれより大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように包含する。本明細書を通じて与えられる全ての数値範囲は、そのようなより広い数値範囲内にある、全てのより狭い数値範囲を、こうしたそれより狭い数値範囲が本明細書に明確に記載されているかのように包含する。
【0128】
特に指定がない限り、本明細書の明細書、実施例及び請求の範囲における全ての部、比及び百分率は重量基準であり、全ての数値限定は、当該技術分野により提供される通常の程度の精度で使用される。
【0129】
本発明の「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、関連部分において、本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。
【0130】
本発明の特別な実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることは当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物における炎症及び酸化ストレスの低下方法であって、
マンノヘプツロースを含む組成物を前記哺乳動物に投与することを含み、
前記組成物が、マンノヘプツロースの投与後の前記哺乳動物の血中における還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比率を、増加させるのに十分な量のマンノヘプツロースを含む、方法。
【請求項2】
マンノヘプツロースの投与後の前記血中における前記還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比が、約0.1:1〜約500:1である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
マンノヘプツロースの投与後の前記血中における前記酸化型グルタチオンの濃度が、約0μM〜約500μMである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記マンノヘプツロースが、ブドウ糖代謝拮抗物質、植物体抽出物、アボカド抽出物、アボカド及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記投与が経口である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記組成物が、前記組成物の約5重量%未満の前記マンノヘプツロースを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記組成物が、ペットフード、ドッグフード、キャットフード、トリーツ、チュー、ビスケット、グレービー、ソース、飲料、補助水及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記組成物が、栄養的にバランスがとれているペットフード組成物である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
動物性タンパク質、植物性タンパク質、デンプン質物質、野菜、果物、卵ベース材料、非変性タンパク質、食品用ポリマー接着剤、ゲル、ポリオール、デンプン、ゴム、風味剤、調味料、塩、着色剤、徐放性化合物、ミネラル、ビタミン、酸化防止剤、プレバイオティクス、プロバイオティクス、香気調整剤、脂質及びこれらの組み合わせを更に含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
哺乳動物における炎症及び酸化ストレスの低下方法であって、
ブドウ糖代謝拮抗物質を含む組成物を前記哺乳動物に投与することを含み、
前記組成物が、ブドウ糖代謝拮抗物質の投与後の前記哺乳動物の血中における還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比率を、増加させるのに十分な量のブドウ糖代謝拮抗物質を含む、方法。
【請求項11】
前記ブドウ糖代謝拮抗物質の投与後の前記血中における前記還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比が、約0.1:1〜約500:1である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ブドウ糖代謝拮抗物質が、2−デオキシ−D−グルコース、5−チオ−D−グルコース、3−O−メチルグルコース、無水糖、1,5−無水−D−グルシトール、2,5−無水−D−マンニトール、マンノヘプツロース及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記組成物が、前記組成物の約5重量%未満の前記ブドウ糖代謝拮抗物質を含む、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記投与が経口である、請求項10〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記組成物が、ペットフード、ドッグフード、キャットフード、トリーツ、チュー、ビスケット、グレービー、ソース、飲料、補助水及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項10〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
動物性タンパク質、植物性タンパク質、デンプン質物質、野菜、果物、卵ベース材料、非変性タンパク質、食品用ポリマー接着剤、ゲル、ポリオール、デンプン、ゴム、風味剤、調味料、塩、着色剤、徐放性化合物、ミネラル、ビタミン、酸化防止剤、プレバイオティクス、プロバイオティクス、香気調整剤、脂質及びこれらの組み合わせを更に含む、請求項10〜15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
哺乳動物における炎症及び酸化ストレスの低下方法であって、
アボカドを含む組成物を前記哺乳動物に投与することを含み、
前記組成物が、アボカドの投与後の前記哺乳動物の血中における還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比率を、増加させるのに十分な量のアボカドを含む、方法。
【請求項18】
アボカドの投与後の前記血中における前記還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比が、約0.1:1〜約500:1である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記投与が経口である、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
前記組成物が、前記組成物の約5重量%未満の前記アボカドを含む、請求項17〜29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記組成物が、ペットフード、ドッグフード、キャットフード、トリーツ、チュー、ビスケット、グレービー、ソース、飲料、補助水及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項17〜20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
動物性タンパク質、植物性タンパク質、デンプン質物質、野菜、果物、卵ベース材料、非変性タンパク質、食品用ポリマー接着剤、ゲル、ポリオール、デンプン、ゴム、風味剤、調味料、塩、着色剤、徐放性化合物、ミネラル、ビタミン、酸化防止剤、プレバイオティクス、プロバイオティクス、香気調整剤、脂質及びこれらの組み合わせを更に含む、請求項17〜21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項23】
哺乳動物における炎症及び酸化ストレスの低下方法であって、
マンノヘプツロースを含む組成物を前記哺乳動物に投与することを含み、
前記組成物が、マンノヘプツロースの投与後の前記哺乳動物の血中における酸化型グルタチオンの濃度を、低下させるのに十分な量のマンノヘプツロースを含む、方法。
【請求項24】
マンノヘプツロースの投与後の前記血中における還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比が、約0.1:1〜約500:1である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
マンノヘプツロースの投与後の前記血中における前記酸化型グルタチオンの前記濃度が、約0μM〜約500μMである、請求項23又は24に記載の方法。
【請求項26】
前記マンノヘプツロースが、ブドウ糖代謝拮抗物質、植物体抽出物、アボカド抽出物及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項23〜25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記投与が経口である、請求項23〜26に記載の方法。
【請求項28】
前記組成物が、前記組成物の約5重量%未満の前記マンノヘプツロースを含む、請求項23〜27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記組成物が、ペットフード、ドッグフード、キャットフード、トリーツ、チュー、ビスケット、グレービー、ソース、飲料、補助水及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項23〜28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記組成物が栄養的にバランスがとれているペットフード組成物である、請求項23〜29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
動物性タンパク質、植物性タンパク質、デンプン質物質、野菜、果物、卵ベース材料、非変性タンパク質、食品用ポリマー接着剤、ゲル、ポリオール、デンプン、ゴム、風味剤、調味料、塩、着色剤、徐放性化合物、ミネラル、ビタミン、酸化防止剤、プレバイオティクス、プロバイオティクス、香気調整剤、脂質及びこれらの組み合わせを更に含む、請求項23〜30のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項32】
哺乳動物における炎症及び酸化ストレスの低下方法であって、
アボカド抽出物を含む組成物を前記哺乳動物に投与することを含み、
前記組成物が、アボカド抽出物の投与後の前記哺乳動物の血中における還元型グルタチオンの酸化型グルタチオンに対する比率を、増加させるのに十分な量のアボカド抽出物を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−516805(P2010−516805A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−547797(P2009−547797)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際出願番号】PCT/IB2008/050381
【国際公開番号】WO2008/093302
【国際公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(506203512)ザ アイムス カンパニー (16)
【氏名又は名称原語表記】The IAMS Company
【Fターム(参考)】