回転炉床式加熱炉のドアバーナーによる加熱方法
【課題】 設備改造を行うことなく、かつ、簡易な方法で抽出口付近のビレットの低温化を抑制してビレットの偏熱を防止する方法を提供する。
【解決手段】 継目無鋼管製造用の素材である素管の加熱炉として用いられる回転炉による加熱方法において、回転炉床式加熱炉１の抽出口３から均熱帯側に最も近い箇所に配置したドアバーナー６を用い、さらに回転炉床式加熱炉１の固定炉壁である外側炉壁２ａと内側炉壁２ａに設置したドアバーナー６を用いて抽出口３の付近のビレット９を加熱する方法で、ビレット９を回転炉床式加熱炉１から抽出して温度を実測し、この実測した温度を温度チャートに記録し、この記録した温度チャートからビレット９の温度低下が確認された際に、ドアバーナー６の重油開度を上げて回転炉床式加熱炉１から抽出されたビレット９の温度が所定の温度になるように設定してビレット９を加熱する。
【解決手段】 継目無鋼管製造用の素材である素管の加熱炉として用いられる回転炉による加熱方法において、回転炉床式加熱炉１の抽出口３から均熱帯側に最も近い箇所に配置したドアバーナー６を用い、さらに回転炉床式加熱炉１の固定炉壁である外側炉壁２ａと内側炉壁２ａに設置したドアバーナー６を用いて抽出口３の付近のビレット９を加熱する方法で、ビレット９を回転炉床式加熱炉１から抽出して温度を実測し、この実測した温度を温度チャートに記録し、この記録した温度チャートからビレット９の温度低下が確認された際に、ドアバーナー６の重油開度を上げて回転炉床式加熱炉１から抽出されたビレット９の温度が所定の温度になるように設定してビレット９を加熱する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、回転炉床式加熱炉のドアバーナーによる加熱方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
継目無鋼管製造用の素材の加熱炉として用いられる回転炉床式加熱炉（以下、「回転炉」という。）は、固定炉壁および天井とドーナツ形の移動床よりなる。継目無鋼管製造用の丸鋼片（以下、「ビレット」という。）を加熱する際には、ビレットを、装入機により装入口から回転炉床上へ装入している。そして、装入されたビレットは、例えば、第１加熱帯から最終加熱帯へ、そして、均熱帯へ廻送されながら、所定の温度まで加熱され、抽出機によって抽出口から炉外へ抽出され、マンネスマン穿孔機にて穿孔される。
【０００３】
ビレットが、抽出口から抽出動作中、回転炉内の後続のビレットは、開放された抽出口の付近にあるため、炉外からの冷気の侵入および炉外への熱放射により冷却され、ビレットの表面温度の低下が生じる上に、炉内からの熱損失が大きいという問題がある。さらに表面温度の低下したビレットをマンネスマン穿孔機にて穿孔すると、ビレットの表面温度とビレットの内部の温度との温度差（以下、「偏熱」という。）により、ビレットの表面と内部の変形抵抗に差が生じ、穿孔後の素管の寸法精度の悪化を引起こすため、偏熱の防止に取組むことが、重要な課題になっている。
【０００４】
このような課題の解決策として、ビレットを抽出口から抽出する際、抽出口より均熱帯寄りの位置に炉内を仕切る形で、開閉する仕切り壁を設け、ビレットを前記仕切り壁の後方で待機させたのち、前記仕切り壁を開き、炉床を前進方向に移動させ、抽出機により抽出口の先頭のビレットを持上げたのちに、炉床を後退方向に回動させ、後続のビレットを前記仕切り壁の後方位置まで移動させ、前記仕切り壁を閉じ、抽出口と均熱帯との間を遮断し、上記工程を繰返し、ビレットを順次抽出することにより、後続のビレットが冷気にさらされ、時間および炉外への熱放射する時間が短縮され、抽出口付近のビレットの低温化を抑制することで、ビレットの偏熱を防止する方法が提案されている（例えば、特許文献１参照。）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】特開昭６２−２１０３８８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかしながら、前述した特許文献１に記載のような方法では、抽出口より均熱帯寄りの位置に炉内を仕切る形で開閉式の仕切り壁を設置する必要があり、設備改造のコストがかかり、さらに回転炉の稼動が複雑になり設備のメンテナンスが必要以上にかかる。さらにこれらの方法は、抽出機により抽出口の先頭のビレットを持ち上げた後、炉床を前進方向に回動させてビレットを抽出口で待機させて抽出口側の先頭のビレットを抽出する方法に比べて、抽出のサイクルタイムが増し、生産性が低下するといった解決しなければならない問題がある。従って、本発明は、設備改造を行うことなく、かつ、簡易な方法で抽出口付近のビレットの低温化を抑制してビレットの偏熱を防止する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記の課題を解決するための本発明の手段は、請求項１の手段では、継目無鋼管製造用の素材である素管の加熱炉として用いられる回転炉による加熱方法における方法である。すなわち、回転炉の抽出口から均熱帯側に最も近い箇所に配置したバーナー（以下、「ドアバーナー」という。）を用い、さらに回転炉の固定炉壁の外側と内側に設置したドアバーナーを用いて抽出口付近のビレットを加熱する方法からなる、回転炉床式加熱炉のドアバーナーによる加熱方法である。
【０００８】
請求項２の手段では、ドアバーナーを用いて抽出口付近のビレットを加熱する方法は、ビレットを回転炉から抽出して温度を実測し、この実測した温度を温度チャートに記録する。そして、この記録した温度チャートからビレットの温度低下が確認された際に、ドアバーナーの重油開度を上げて回転炉から抽出されたビレットの温度が所定の温度になるように設定してビレットを加熱する方法からなる、請求項１の手段の回転炉床式加熱炉のドアバーナーによる加熱方法である。
【０００９】
請求項３の手段では、請求項２の手段の加熱方法により回転炉から抽出したビレットの加熱温度を実測し、ビレットの温度低下が確認された際に、ドアバーナーの重油開度を設定してビレットを加熱する方法に替える方法である。すなわちドアバーナーを用いて抽出口付近のビレットを加熱し、この加熱したビレットをマンネスマン穿孔機にて穿孔して素管とし、さらに、穿孔機出側の素管の温度を実測して温度チャートに記録する。そして、この記録した温度チャートから穿孔機出側の素管の温度低下を確認した際に、穿孔機出側の素管の温度が所定の温度になるようにドアバーナーの重油開度を設定してドアバーナーの重油開度を上げ、ビレットを加熱する方法からなる、回転炉床式加熱炉のドアバーナーによる加熱方法である。
【発明の効果】
【００１０】
本発明の請求項１の手段の方法により、回転炉の抽出口から均熱帯側に最も近い箇所にドアバーナーが設置されているため、回転炉の抽出口にあるビレットを確実に加熱することができる。
【００１１】
本発明の請求項２の手段の方法により、回転炉から抽出したビレットの温度低下を抑制することができ、さらにビレットの偏熱を低減することができる。
【００１２】
本発明の請求項３の手段方法により、マンネスマン穿孔機の出側の素管の温度低下を抑制することができ、この方法により特にマンネスマン穿孔機にて穿孔した素管の寸法精度の悪化を大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】本発明にかかる回転炉床式加熱炉の平面図で、天井は省略している。
【図２】マンネスマン穿孔機の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【００１４】
本発明の方法について第１図を参照しながら詳細に説明する。図１は、本発明に係る加熱炉である回転炉床式加熱炉の平面図である。１は回転炉床式加熱炉で、２ａはその内側炉壁、２ｂは外側炉壁であり、３はこの外側炉壁２ｂに設けた抽出口、４は装入口で、２ｃは抽出口３と装入口４の間の仕切壁で、５は内側炉壁２ａと外側炉壁２ｂとの間に設けられた炉床で、環状のレール上に回動自在に支持されている。回転炉床式加熱炉１には、図示しないが５７台のバーナーが設置されており、その内、抽出口から均熱帯側に最も近い箇所に設置されている２台のバーナーがドアバーナー６である。７は回転炉の抽出口３に設けた回転炉床式加熱炉１から抽出されたビレット９の温度を検出する測温センサー、図２に示す８はマンネスマン穿孔機１０の出側に設けたビレット穿孔後の素管１１の温度を検出する測温センサーで、これらの測温センサー７、８の測温結果は、温度チャートに出力される。作業者は温度チャートを見て、抽出されたビレット９又は穿孔後の素管１１の温度低下が確認された際に、ドアバーナー６の重油開度を上げ、抽出されたビレット９又は穿孔後の素管１１の温度が所定の管理温度に達するまで加熱する。
【実施例１】
【００１５】
本発明を、１時間あたり３５トンの能力を有する回転炉床式加熱炉１に適用して、外径１２０ｍｍの軸受鋼の丸鋼片からなるビレット９を加熱したところ、従来のドアバーナー６による加熱方法を行わない方法では、回転炉床式加熱炉１から抽出されたビレット９の１０本当たりの温度低下の平均温度は所定の管理温度から６９℃まで低下していたのに対し、本発明による方法では、回転炉から抽出されたビレット９の１０本当たりの温度低下の平均温度は所定の管理温度から２１℃までの温度低下に抑えることができた。かくして本発明によれば、設備改造を行うことなく、ビレット９の温度低下による低温化を抑制し、ビレット９の偏熱による肉厚寸法精度の悪化を防止することができた。
【符号の説明】
【００１６】
１ 回転炉床式加熱炉
２ 炉壁
２ａ 内側炉壁
２ｂ 外側炉壁
３ 抽出口
４ 装入口
５ 炉床
６ ドアバーナー
６ａ 内側ドアバーナー
６ｂ 外側ドアバーナー
７ 測温センサー
８ 測温センサー
９ ビレット
１０ マンネスマン穿孔機
１１ 素管
【技術分野】
【０００１】
本発明は、回転炉床式加熱炉のドアバーナーによる加熱方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
継目無鋼管製造用の素材の加熱炉として用いられる回転炉床式加熱炉（以下、「回転炉」という。）は、固定炉壁および天井とドーナツ形の移動床よりなる。継目無鋼管製造用の丸鋼片（以下、「ビレット」という。）を加熱する際には、ビレットを、装入機により装入口から回転炉床上へ装入している。そして、装入されたビレットは、例えば、第１加熱帯から最終加熱帯へ、そして、均熱帯へ廻送されながら、所定の温度まで加熱され、抽出機によって抽出口から炉外へ抽出され、マンネスマン穿孔機にて穿孔される。
【０００３】
ビレットが、抽出口から抽出動作中、回転炉内の後続のビレットは、開放された抽出口の付近にあるため、炉外からの冷気の侵入および炉外への熱放射により冷却され、ビレットの表面温度の低下が生じる上に、炉内からの熱損失が大きいという問題がある。さらに表面温度の低下したビレットをマンネスマン穿孔機にて穿孔すると、ビレットの表面温度とビレットの内部の温度との温度差（以下、「偏熱」という。）により、ビレットの表面と内部の変形抵抗に差が生じ、穿孔後の素管の寸法精度の悪化を引起こすため、偏熱の防止に取組むことが、重要な課題になっている。
【０００４】
このような課題の解決策として、ビレットを抽出口から抽出する際、抽出口より均熱帯寄りの位置に炉内を仕切る形で、開閉する仕切り壁を設け、ビレットを前記仕切り壁の後方で待機させたのち、前記仕切り壁を開き、炉床を前進方向に移動させ、抽出機により抽出口の先頭のビレットを持上げたのちに、炉床を後退方向に回動させ、後続のビレットを前記仕切り壁の後方位置まで移動させ、前記仕切り壁を閉じ、抽出口と均熱帯との間を遮断し、上記工程を繰返し、ビレットを順次抽出することにより、後続のビレットが冷気にさらされ、時間および炉外への熱放射する時間が短縮され、抽出口付近のビレットの低温化を抑制することで、ビレットの偏熱を防止する方法が提案されている（例えば、特許文献１参照。）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】特開昭６２−２１０３８８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかしながら、前述した特許文献１に記載のような方法では、抽出口より均熱帯寄りの位置に炉内を仕切る形で開閉式の仕切り壁を設置する必要があり、設備改造のコストがかかり、さらに回転炉の稼動が複雑になり設備のメンテナンスが必要以上にかかる。さらにこれらの方法は、抽出機により抽出口の先頭のビレットを持ち上げた後、炉床を前進方向に回動させてビレットを抽出口で待機させて抽出口側の先頭のビレットを抽出する方法に比べて、抽出のサイクルタイムが増し、生産性が低下するといった解決しなければならない問題がある。従って、本発明は、設備改造を行うことなく、かつ、簡易な方法で抽出口付近のビレットの低温化を抑制してビレットの偏熱を防止する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記の課題を解決するための本発明の手段は、請求項１の手段では、継目無鋼管製造用の素材である素管の加熱炉として用いられる回転炉による加熱方法における方法である。すなわち、回転炉の抽出口から均熱帯側に最も近い箇所に配置したバーナー（以下、「ドアバーナー」という。）を用い、さらに回転炉の固定炉壁の外側と内側に設置したドアバーナーを用いて抽出口付近のビレットを加熱する方法からなる、回転炉床式加熱炉のドアバーナーによる加熱方法である。
【０００８】
請求項２の手段では、ドアバーナーを用いて抽出口付近のビレットを加熱する方法は、ビレットを回転炉から抽出して温度を実測し、この実測した温度を温度チャートに記録する。そして、この記録した温度チャートからビレットの温度低下が確認された際に、ドアバーナーの重油開度を上げて回転炉から抽出されたビレットの温度が所定の温度になるように設定してビレットを加熱する方法からなる、請求項１の手段の回転炉床式加熱炉のドアバーナーによる加熱方法である。
【０００９】
請求項３の手段では、請求項２の手段の加熱方法により回転炉から抽出したビレットの加熱温度を実測し、ビレットの温度低下が確認された際に、ドアバーナーの重油開度を設定してビレットを加熱する方法に替える方法である。すなわちドアバーナーを用いて抽出口付近のビレットを加熱し、この加熱したビレットをマンネスマン穿孔機にて穿孔して素管とし、さらに、穿孔機出側の素管の温度を実測して温度チャートに記録する。そして、この記録した温度チャートから穿孔機出側の素管の温度低下を確認した際に、穿孔機出側の素管の温度が所定の温度になるようにドアバーナーの重油開度を設定してドアバーナーの重油開度を上げ、ビレットを加熱する方法からなる、回転炉床式加熱炉のドアバーナーによる加熱方法である。
【発明の効果】
【００１０】
本発明の請求項１の手段の方法により、回転炉の抽出口から均熱帯側に最も近い箇所にドアバーナーが設置されているため、回転炉の抽出口にあるビレットを確実に加熱することができる。
【００１１】
本発明の請求項２の手段の方法により、回転炉から抽出したビレットの温度低下を抑制することができ、さらにビレットの偏熱を低減することができる。
【００１２】
本発明の請求項３の手段方法により、マンネスマン穿孔機の出側の素管の温度低下を抑制することができ、この方法により特にマンネスマン穿孔機にて穿孔した素管の寸法精度の悪化を大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】本発明にかかる回転炉床式加熱炉の平面図で、天井は省略している。
【図２】マンネスマン穿孔機の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【００１４】
本発明の方法について第１図を参照しながら詳細に説明する。図１は、本発明に係る加熱炉である回転炉床式加熱炉の平面図である。１は回転炉床式加熱炉で、２ａはその内側炉壁、２ｂは外側炉壁であり、３はこの外側炉壁２ｂに設けた抽出口、４は装入口で、２ｃは抽出口３と装入口４の間の仕切壁で、５は内側炉壁２ａと外側炉壁２ｂとの間に設けられた炉床で、環状のレール上に回動自在に支持されている。回転炉床式加熱炉１には、図示しないが５７台のバーナーが設置されており、その内、抽出口から均熱帯側に最も近い箇所に設置されている２台のバーナーがドアバーナー６である。７は回転炉の抽出口３に設けた回転炉床式加熱炉１から抽出されたビレット９の温度を検出する測温センサー、図２に示す８はマンネスマン穿孔機１０の出側に設けたビレット穿孔後の素管１１の温度を検出する測温センサーで、これらの測温センサー７、８の測温結果は、温度チャートに出力される。作業者は温度チャートを見て、抽出されたビレット９又は穿孔後の素管１１の温度低下が確認された際に、ドアバーナー６の重油開度を上げ、抽出されたビレット９又は穿孔後の素管１１の温度が所定の管理温度に達するまで加熱する。
【実施例１】
【００１５】
本発明を、１時間あたり３５トンの能力を有する回転炉床式加熱炉１に適用して、外径１２０ｍｍの軸受鋼の丸鋼片からなるビレット９を加熱したところ、従来のドアバーナー６による加熱方法を行わない方法では、回転炉床式加熱炉１から抽出されたビレット９の１０本当たりの温度低下の平均温度は所定の管理温度から６９℃まで低下していたのに対し、本発明による方法では、回転炉から抽出されたビレット９の１０本当たりの温度低下の平均温度は所定の管理温度から２１℃までの温度低下に抑えることができた。かくして本発明によれば、設備改造を行うことなく、ビレット９の温度低下による低温化を抑制し、ビレット９の偏熱による肉厚寸法精度の悪化を防止することができた。
【符号の説明】
【００１６】
１ 回転炉床式加熱炉
２ 炉壁
２ａ 内側炉壁
２ｂ 外側炉壁
３ 抽出口
４ 装入口
５ 炉床
６ ドアバーナー
６ａ 内側ドアバーナー
６ｂ 外側ドアバーナー
７ 測温センサー
８ 測温センサー
９ ビレット
１０ マンネスマン穿孔機
１１ 素管
【特許請求の範囲】
【請求項１】
継目無鋼管製造用の素材の加熱炉として用いられる回転炉による加熱方法において、回転炉の抽出口から均熱帯側に最も近い箇所に配置したバーナー（以下、「ドアバーナー」という。）を用い、かつ回転炉の固定炉壁の外側と内側に設置したドアバーナーを用いて抽出口付近のビレットを加熱することを特徴とする回転炉床式加熱炉のドアバーナーによる加熱方法。
【請求項２】
ドアバーナーを用いて抽出口付近のビレットを加熱する方法は、ビレットを回転炉から抽出して温度を実測し、この実測した温度を温度チャートに記録し、記録した温度チャートからビレットの温度低下が確認された際に、ドアバーナーの重油開度を上げて回転炉から抽出されたビレットの温度が所定の温度になるように設定して、ビレットを加熱する方法を特徴とする請求項１に記載の回転炉床式加熱炉のドアバーナーによる加熱方法。
【請求項３】
請求項２に記載の加熱方法により回転炉から抽出したビレットの加熱温度を実測し、ビレットの温度低下が確認された際に、ドアバーナーの重油開度を設定してビレットを加熱する方法に替えて、ドアバーナーを用いて抽出口付近のビレットを加熱し、この加熱したビレットをマンネスマン穿孔機にて穿孔して素管とし、穿孔機出側の素管の温度を実測して温度チャートに記録し、記録した温度チャートから穿孔機出側の素管の温度低下を確認した際に、穿孔機出側の素管の温度が所定の温度になるようにドアバーナーの重油開度を設定してドアバーナーの重油開度を上げ、ビレットを加熱する方法を特徴とする回転炉床式加熱炉のドアバーナーによる加熱方法。
【請求項１】
継目無鋼管製造用の素材の加熱炉として用いられる回転炉による加熱方法において、回転炉の抽出口から均熱帯側に最も近い箇所に配置したバーナー（以下、「ドアバーナー」という。）を用い、かつ回転炉の固定炉壁の外側と内側に設置したドアバーナーを用いて抽出口付近のビレットを加熱することを特徴とする回転炉床式加熱炉のドアバーナーによる加熱方法。
【請求項２】
ドアバーナーを用いて抽出口付近のビレットを加熱する方法は、ビレットを回転炉から抽出して温度を実測し、この実測した温度を温度チャートに記録し、記録した温度チャートからビレットの温度低下が確認された際に、ドアバーナーの重油開度を上げて回転炉から抽出されたビレットの温度が所定の温度になるように設定して、ビレットを加熱する方法を特徴とする請求項１に記載の回転炉床式加熱炉のドアバーナーによる加熱方法。
【請求項３】
請求項２に記載の加熱方法により回転炉から抽出したビレットの加熱温度を実測し、ビレットの温度低下が確認された際に、ドアバーナーの重油開度を設定してビレットを加熱する方法に替えて、ドアバーナーを用いて抽出口付近のビレットを加熱し、この加熱したビレットをマンネスマン穿孔機にて穿孔して素管とし、穿孔機出側の素管の温度を実測して温度チャートに記録し、記録した温度チャートから穿孔機出側の素管の温度低下を確認した際に、穿孔機出側の素管の温度が所定の温度になるようにドアバーナーの重油開度を設定してドアバーナーの重油開度を上げ、ビレットを加熱する方法を特徴とする回転炉床式加熱炉のドアバーナーによる加熱方法。
【図１】
【図２】
【図２】
【公開番号】特開２０１２−１２２６９９（Ｐ２０１２−１２２６９９Ａ）
【公開日】平成２４年６月２８日（２０１２．６．２８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−２７５３８１（Ｐ２０１０−２７５３８１）
【出願日】平成２２年１２月１０日（２０１０．１２．１０）
【出願人】（０００１８００７０）山陽特殊製鋼株式会社 (601)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年６月２８日（２０１２．６．２８）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年１２月１０日（２０１０．１２．１０）
【出願人】（０００１８００７０）山陽特殊製鋼株式会社 (601)
【Ｆターム（参考）】
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