地図年代判定装置、地図年代判定方法、及びプログラム
【課題】地図の年代を判定する地図年代判定装置を提供する。
【解決手段】土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報である色情報を受け付ける色情報受付部13と、土地の属性に対応した色に関する情報である基準色情報と、年代を示す情報である年代情報とを2以上対応付けて有する情報である対応情報が記憶される対応情報記憶部14と、色情報受付部13が受け付けた色情報と同一の色に関する情報である基準色情報を特定し、その特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得する年代判定部15と、年代判定部15が取得した年代情報を出力する年代情報出力部16と、を備える。
【解決手段】土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報である色情報を受け付ける色情報受付部13と、土地の属性に対応した色に関する情報である基準色情報と、年代を示す情報である年代情報とを2以上対応付けて有する情報である対応情報が記憶される対応情報記憶部14と、色情報受付部13が受け付けた色情報と同一の色に関する情報である基準色情報を特定し、その特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得する年代判定部15と、年代判定部15が取得した年代情報を出力する年代情報出力部16と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図の年代を判定する地図年代判定装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地図をデジタルカメラで撮影し、撮影対象である地図のコピー図面を作成する方法が開発されている(例えば、特許文献1参照)。このような技術を用いることにより、紙媒体の地図を電子化することが可能となる。
【特許文献1】特開2004−295423号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
なお、紙媒体の地図において、その地図の年代が記入されている場合には、それによって地図の年代を容易に把握することができる。一方、地図に年代が記入されていない場合には、どの年代の地図であるのか容易には把握できないという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、地図の年代を容易に判定することができる地図年代判定装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため、本発明による地図年代判定装置は、土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報である色情報を受け付ける色情報受付部と、土地の属性に対応した色に関する情報である基準色情報と、年代を示す情報である年代情報とを2以上対応付けて有する情報である対応情報が記憶される対応情報記憶部と、前記色情報受付部が受け付けた色情報と同一の色に関する情報である基準色情報を特定し、当該特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得する年代判定部と、前記年代判定部が取得した年代情報を出力する年代情報出力部と、を備えたものである。
このような構成により、地図の年代を容易に判定することができ、例えば、ユーザは、色情報に対応する地図の年代を知ることができる。
【0005】
また、本発明による地図年代判定装置では、前記年代判定部は、前記色情報受付部が受け付けた色情報と、色の類似度がしきい値以上であり、かつ、色の類似度が最も高い基準色情報を、前記色情報と同一の色に関する情報である基準色情報として特定し、当該特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得してもよい。
【0006】
このような構成により、色の一致の条件を緩和することができ、例えば、地図の経年変化にともなう誤差や、地図を地図データに変換する際の誤差、地図データから色情報を取得する際の誤差を考慮した色の比較を行うことができうる。
【0007】
また、本発明による地図年代判定装置では、土地の属性に対応した色で彩色された領域を少なくとも含む地図のデータである地図データが記憶される地図データ記憶部と、前記地図データから前記色情報を取得する色情報取得部と、をさらに備え、前記色情報受付部は、前記色情報取得部が取得した色情報を受け付けてもよい。
【0008】
このような構成により、地図データから自動的に色情報を取得することができ、例えば、色情報を手動で取得する場合に比べて、その取得の処理を軽減することができる。
【0009】
また、本発明による地図年代判定装置では、前記色情報は、土地の属性を識別する情報である属性識別情報と、当該属性識別情報で識別される土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報とを2以上対応付けて有する情報であり、前記基準色情報は、属性識別情報と、当該属性識別情報で識別される土地の属性に対応した色に関する情報とを2以上対応付けて有する情報であり、前記年代判定部は、前記色情報受付部が受け付けた色情報と、属性識別情報と色に関する情報との組合せが同一である基準色情報を特定してもよい。
【0010】
このような構成により、属性識別情報をも用いて、色の比較を行うことができ、より細かい比較を行うことができるようになる。その結果として、より精度の高い年代の判定を行うことができるようになる。
【0011】
また、本発明による地図年代判定装置では、年代情報と、地図の資料に関する情報である地図資料情報とを対応付けて有する情報である資料対応情報が記憶される資料対応情報記憶部と、前記年代情報出力部が出力する年代情報に、前記資料対応情報によって対応付けられている地図資料情報を取得する地図資料情報取得部と、前記地図資料情報取得部が取得した地図資料情報を出力する地図資料情報出力部と、をさらに備えてもよい。
【0012】
このような構成により、判定された年代に対応する地図資料情報をも出力することができるようになる。したがって、例えば、ユーザが、出力された年代情報に対応する地図資料情報を別途、探す必要がなくなり、ユーザの利便性が向上されている。
【0013】
また、本発明による地図年代判定装置では、前記色情報受付部が受け付ける色情報は、地図上の凡例で用いられている色に関する情報であってもよい。
このような構成により、凡例で用いられている色に関する情報を色情報として用いることによって、地図の年代を判定することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明による地図年代判定装置等によれば、地図の年代を判定することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明による地図年代判定装置について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
【0016】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による地図年代判定装置について、図面を参照しながら説明する。本実地の形態によるは、地図年代判定装置は、地図上の色に関する情報である色情報を用いて、地図の年代を判定するものである。
【0017】
図1は、本実施の形態による地図年代判定装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態による地図年代判定装置1は、地図データ記憶部11と、色情報取得部12と、色情報受付部13と、対応情報記憶部14と、年代判定部15と、年代情報出力部16と、資料対応情報記憶部17と、地図資料情報取得部18と、地図資料情報出力部19とを備える。
【0018】
地図データ記憶部11では、地図のデータである地図データが記憶される。その地図は、土地の属性に対応した色で彩色された領域を少なくとも含むものである。土地の属性とは、例えば、山、谷、丘、湿地等の土地に固有の属性であってもよく、田、畑、宅地、道路等の土地の用途に関する属性であってもよく、その他の属性であってもよい。また、一般に土地は陸地のみを示すものであるが、土地の属性に、海や河川、湖沼等が含まれてもよい。また、土地の属性に対応した色で彩色された領域とは、土地の属性を示す凡例において、土地の属性に対応付けられて彩色された領域であってもよく、あるいは、地図上において、実際にその土地の属性を有する領域が彩色された領域(例えば、畑の領域が畑の色に彩色された領域など)であってもよい。
【0019】
地図データは、例えば、ラスタデータであり、そのデータ形式は問わない。この地図データは、例えば、公図やその他の地図を光学的機器により読み取ったデータであってもよい。光学的機器とは、例えば、デジタルスチルカメラや、スキャナ等である。なお、地図データを、公図等を光学的機器により読み取ることにより作成した場合に、地図データを公図等と正確に一致させるために、画像補正を行ってもよい。したがって、この地図データは、例えば、上記特許文献1の技術を用いて作成されたデータであってもよい。なお、地図データは、例えば、ラスタデータがベクタ化されたベクタデータであってもよい。
【0020】
地図データ記憶部11に地図データが記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して地図データが地図データ記憶部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された地図データが地図データ記憶部11で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された地図データが地図データ記憶部11で記憶されるようになってもよい。地図データ記憶部11での記憶は、外部のストレージデバイス等から読み出した地図データのRAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。地図データ記憶部11は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0021】
色情報取得部12は、地図データ記憶部11で記憶されている地図データから色情報を取得する。ここで、色情報とは、土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報である。この色情報は、一色の色に関する情報であってもよく、あるいは、二色以上の色に関する情報であってもよい。色に関する情報は、例えば、色を識別する情報であってもよく、色の領域の画像情報であってもよい。色を識別する情報とは、色を特定することができる情報であり、例えば、RGBの値やCMYの値、HSVの値、HLSの値、輝度と色差の値等であってもよい。色に関する情報が色の領域の画像情報である場合に、色を示す情報の含まれるデータ形式であれば、そのデータ形式は問わない。例えば、ビットマップのデータであってもよく、JPEGのデータであってもよく、TIFFのデータであってもよい。また、色情報は、土地の属性を識別する情報である属性識別情報と、その属性識別情報で識別される土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報とを2以上対応付けて有する情報であってもよく、あるいは、単に色に関する情報のみの情報であってもよい。例えば、色情報は、属性識別情報「田」と、その「田」に対応する色である緑色のRGBの値を示す情報とを対応付けて有する情報と、属性識別情報「畑」と、その「畑」に対応する色である茶色のRGBの値を示す情報とを対応付けて有する情報とから構成されてもよい。また、色情報は、例えば、地図上の凡例で用いられている色に関する情報であってもよく、地図上の凡例以外の領域で用いられている色に関する情報であってもよい。
【0022】
色情報取得部12が色情報を取得する方法について簡単に説明する。
(1)凡例から色情報を取得する場合
この場合には、地図データの示す地図上において、属性識別情報と、色見本とを対応付けて示している凡例の領域が存在するものとする。
【0023】
凡例から色情報を取得する場合には、まず、凡例の領域を特定する。例えば、色情報取得部12は、凡例の領域を特定するための手がかりとなる特徴的な図形を用いて、文字認識や、パターンマッチング等の手法を用いることによって、凡例の領域を特定してもよい。より具体的には、地図データにおいて、文字認識を実行し、「凡例」の文字列を認識した位置を囲む枠を特定し、その枠内を凡例の領域として特定する。そして、その特定した凡例の領域内において、文字認識によって認識した文字列のうち、属性識別情報(あらかじめ、複数の候補としての属性識別情報が図示しない記録媒体において記憶されているものとする)に当てはまる文字列を特定し、その文字列の近傍に位置する単色の領域であって、矩形等の枠で囲われた領域を特定する。そして、その特定した文字列に対応する属性識別情報と、特定した領域の色に関する情報を取得する。このような処理を繰り返すことによって、属性識別情報と、その属性識別情報に対応する色に関する情報とを有する色情報を取得することができる。
【0024】
(2)凡例以外の領域から色情報を取得する場合
この場合には、地図データの示す地図上の、土地の属性に対応した色で彩色された領域において、その属性を示す属性識別情報が記載されているものとする。例えば、地図上の山地の領域が赤色に彩色されており、その赤色の領域に「山地」という属性識別情報が記載されているものとする。
【0025】
凡例以外の領域から色情報を取得する場合には、まず、地図データにおいて、文字認識を実行し、地図データ上に記載されている文字列を認識する。そして、その認識された文字列において、属性識別情報(あらかじめ、複数の候補としての属性識別情報が図示しない記録媒体において記憶されているものとする)に当てはまる文字列を特定し、その文字列の近傍に位置する地図上の単色の領域を特定する。そして、その特定した文字列に対応する属性識別情報と、特定した領域の色に関する情報を取得する。このような処理を繰り返すことによって、属性識別情報と、その属性識別情報に対応する色に関する情報とを有する色情報を取得することができる。
【0026】
色情報受付部13は、色情報を受け付ける。本実施の形態では、色情報受付部13が、色情報取得部12が取得した色情報を受け付ける場合について説明するが、そうでなくてもよい。例えば、色情報受付部13は、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された色情報を受け付けてもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された色情報を受信してもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)から読み出された色情報を受け付けてもよい。なお、そのような場合に、色情報受付部13は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、色情報受付部13は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。例えば、ユーザが、ディスプレイ等に表示された地図データを見ながら、属性識別情報と、その属性識別情報に対応する地図データ上の領域とを入力デバイス等を用いて特定し、その特定された属性識別情報と、地図データ上の領域の色に関する情報とを色情報受付部13が受け付けてもよい。すなわち、本実施の形態では、地図データから色情報が自動的に取得される場合について説明するが、色情報の取得は手動によって行われてもよい。
【0027】
対応情報記憶部14では、土地の属性に対応した色に関する情報である基準色情報と、年代を示す情報である年代情報とを2以上対応付けて有する情報である対応情報が記憶される。基準色情報は、一色の色に関する情報であってもよく、あるいは、二色以上の色に関する情報であってもよい。基準色情報における色に関する情報も、色情報における色に関する情報と同様に、例えば、色を識別する情報であってもよく、色の領域の画像情報であってもよい。また、基準色情報は、地図の経年変化にともなう誤差や、地図を地図データに変換する際の誤差、地図データから色情報を取得する際の誤差を考慮して、基準色情報に幅を持たせてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。また、基準色情報は、属性識別情報と、その属性識別情報で識別される土地の属性に対応した色に関する情報とを2以上対応付けて有する情報であってもよい。年代情報は、幅があってもよく、あるいは、そうでなくてもよい。幅のある年代情報の場合には、その幅は、例えば、10年のように一定であってもよく、あるいは、そうでなくてもよい(例えば、「明治」「大正」「昭和」「平成」という不定長の年代情報であってもよい)。
【0028】
対応情報記憶部14に対応情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して対応情報が対応情報記憶部14で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された対応情報が対応情報記憶部14で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された対応情報が対応情報記憶部14で記憶されるようになってもよい。対応情報記憶部14での記憶は、外部のストレージデバイス等から読み出した対応情報のRAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。対応情報記憶部14は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0029】
年代判定部15は、色情報受付部13が受け付けた色情報と同一の色に関する情報である基準色情報を特定し、その特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得する。例えば、色情報の示す色が赤色であり、基準色情報として、赤色、青色、茶色が存在する場合には、年代判定部15は、色情報の示す色である赤色の基準色情報を特定して、その赤色の基準色情報に対応する年代情報を取得する。
【0030】
色情報及び基準色情報がそれぞれ、二色以上の色に関する情報である場合には、年代判定部15は、色情報と基準色情報とにおける各色に関する情報が同一である基準色情報を特定し、その基準色情報に対応付けられている年代情報を取得することによって、地図データの年代を特定してもよい。例えば、色情報の示す色が赤色と青色であり、基準色情報として、赤色と緑色の組合せ、黄色と紫色の組合せ、赤色と青色の組合せ、茶色と青色の組合せが存在する場合には、年代判定部15は、色情報の示す色の組合せである赤色と青色の組合せの基準色情報を特定して、その基準色情報に対応する年代情報を取得する。なお、この例では、色相の比較を行う場合について説明しているが、色の濃淡の比較を行うことによって基準色情報に対応する年代情報を取得してもよく、色の比較の方法は問わない。
【0031】
なお、年代判定部15は、色情報受付部13が受け付けた色情報と、色の類似度がしきい値以上であり、かつ、色の類似度が最も高い基準色情報を、色情報と同一の色に関する情報である基準色情報として特定し、その特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得してもよい。また、年代判定部15は、色情報受付部13が受け付けた色情報と、色の類似度が最も高い基準色情報を、色情報と同一の色に関する情報である基準色情報として特定し、その特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得してもよい。このように、色の一致の条件を緩和することによって、地図の経年変化にともなう誤差や、地図を地図データに変換する際の誤差、地図データから色情報を取得する際の誤差を考慮した色の比較を行うことができうる。
【0032】
また、年代判定部15は、色情報と基準色情報との類似の割合に応じて、年代情報を推定して取得する推定取得手段をさらに備えてもよい。その推定取得手段は、例えば、色情報受付部13の受け付けた色情報と類似度の高い2個の基準色情報を特定する。そして、その推定取得手段は、例えば、色情報受付部13の受け付けた色情報と、特定した2個の基準色情報との類似の割合が50%ずつである場合(すなわち、色情報が、2個の基準色情報のちょうど間である場合)に、その2個の基準色情報にそれぞれ対応している年代情報の示す年代のちょうど間の年代を示す年代情報を推定して取得してもよい。また、その推定取得手段は、例えば、色情報受付部13の受け付けた色情報と、特定した2個の基準色情報である第1の基準色情報及び第2の基準色情報とを比較して、色情報と第1の基準色情報との類似の割合がA%であり、色情報と第2の基準色情報との類似の割合がB%である場合(すなわち、色情報が第1の基準色情報により類似している場合)に、次式で示される年代を示す年代情報を推定して取得してもよい。この式は、年代判定部15の有する図示しない記録媒体において記憶されていてもよい。
年代=(A×第1の年代+B×第2の年代)/100
【0033】
ただし、A+B=100であり、第1の基準色情報に対応する年代情報の示す年代が第1の年代であり、第2の基準色情報に対応する年代情報の示す年代が第2の年代であるとする。
【0034】
また、色情報及び基準色情報がそれぞれ、属性識別情報を有する情報である場合には、年代判定部15は、色情報受付部13が受け付けた色情報と、属性識別情報と色に関する情報との組合せが同一である基準色情報を特定してもよい。
【0035】
また、年代判定部15は、色情報における色に関する情報と、基準色情報における色に関する情報とを比較する際に、色に関する情報の変換を行ってもよい。例えば、基準色情報における色に関する情報がHSVの値によって示されており、色情報における色に関する情報が色の画像や、RGBの値によって示されている場合には、その色の画像や、RGBの値をHSVの値に変換して、両者の比較を行ってもよい。また、比較を行う際の比較サンプル数は、1個であってもよく、2個以上であってもよい。後者の場合には、例えば、色に関する情報が色の画像情報である際に、その画像情報から、2以上の位置のサンプルを取得し、そのサンプルを用いて、比較を行ってもよい。その比較の際に、例えば、2以上のサンプルのそれぞれについて比較を行ってもよく、あるいは、2以上のサンプルの平均値や合計値等について比較を行ってもよい。その比較方法としては、直接・間接比較等がある。
【0036】
なお、年代判定部15による色に関する情報を比較する際に、HSV色空間において比較を行うと、人間の色覚に応じた比較を容易に行うことができる。HSV色空間は、色相、彩度、明度の3成分からなる色空間である。色相とは、色の種類であり、彩度とは、色の鮮やかさであり、明度とは、色の明るさである。年代判定部15が比較したいのは色の種類や濃淡である。したがって、年代判定部15は、HSV色空間における色相の近さによって、色の比較を行ってもよく、HSV色空間における濃淡を示すファクターの近さによって、色の比較を行ってもよい。色相の比較を行う場合には、例えば、色相は0〜360、あるいは、0〜100によって示されるため、色情報における色に関する情報の色相と、基準色情報における色に関する情報の色相との差が所定のしきい値(例えば、5や10などに設定することができる)以下であれば、年代判定部15は、両者が一致すると判断してもよい。なお、これらの説明以外の方法によってHSV色空間における色の比較を行ってもよい。また、HSV色空間において色の比較を行うことは一例であり、その他の方法によって色の比較を行ってもよいことは言うまでもない。
【0037】
また、年代判定部15は、地図データに対応する紙媒体の地図の使用された回数に応じて、色の比較における補正を行ってもよい。例えば、使用された回数の多い紙媒体の地図上の色は、擦れなどによって薄くなる可能性がある。したがって、使用回数の多い紙媒体の地図をデータ化した地図データから取得された色情報は、その擦れを補正するために色を濃くするなどの補正を行った後に、基準色情報との比較を行うようにしてもよい。なお、この使用回数を示す情報は、例えば、地図データと対応付けられて地図データ記憶部11で記憶されており、年代判定部15は、その使用回数を示す情報を用いて、色情報の補正を行ってもよい。
【0038】
年代情報出力部16は、年代判定部15が取得した年代情報を出力する。ここで、この出力は、例えば、表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)への表示でもよく、所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、プリンタによる印刷でもよく、スピーカによる音声出力でもよく、記録媒体への蓄積でもよく、他の構成要素への引き渡しでもよい。なお、年代情報出力部16は、出力を行うデバイス(例えば、表示デバイスやプリンタなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、年代情報出力部16は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0039】
資料対応情報記憶部17では、年代情報と、地図の資料に関する情報である地図資料情報とを対応付けて有する情報である資料対応情報が記憶される。年代情報は、対応情報における年代情報と同じように、年代を示す情報であるが、対応情報における年代情報とは異なる性質のものであってもよい。例えば、対応情報における年代情報が、10年の期間を示す情報であり、資料対応情報における年代情報が、年を示す情報であってもよい。地図資料情報は、具体的には、土地台帳を示す情報や、付図を示す情報であってもよい。このように、地図資料情報は、テキストの情報であってもよく、画像の情報であってもよい。
【0040】
資料対応情報記憶部17に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が資料対応情報記憶部17で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が資料対応情報記憶部17で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が資料対応情報記憶部17で記憶されるようになってもよい。資料対応情報記憶部17での記憶は、外部のストレージデバイス等から読み出した資料対応情報のRAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。資料対応情報記憶部17は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0041】
地図資料情報取得部18は、年代情報出力部16が出力する年代情報に、資料対応情報によって対応付けられている地図資料情報を取得する。すなわち、地図資料情報取得部18は、年代情報出力部16が出力する年代情報(すなわち、年代判定部15によって特定された年代情報であって、すでに出力されたものであってもよく、出力される前のものであってもよい)と一致する資料対応情報における年代情報を特定し、その特定した年代情報に対応付けられている地図資料情報を取得する。その年代情報の一致において、対応情報における年代情報の示す年代と、資料対応情報における年代情報の示す年代との少なくとも一部が一致する場合に、両者が一致すると判断してもよく、あるいは、完全一致の場合にのみ、両者が一致すると判断してもよい。前者の場合には、対応情報における年代情報の示す年代が「1900〜2000年」であり、資料対応情報における年代情報の示す年代が「1982年」である場合には、両者は一致することになる。
【0042】
なお、地図データ記憶部11で記憶されている地図データに、その地図データの示す地図の地域を示す情報が含まれており、資料対応情報記憶部17で記憶されている地図資料情報にも、その地図資料情報に対応する地域を示す情報が含まれている場合には、例えば、地図資料情報取得部18は、それらの地域を示す情報が一致する地図資料情報を取得するようにしてもよい。一方、地図データ記憶部11で記憶されている地図データの地域と、資料対応情報記憶部17で記憶されている地図資料情報の地域とが一致している場合には、地図資料情報取得部18は、両者の地域が一致するかどうかの判断を行わなくてもよい。
【0043】
地図資料情報出力部19は、地図資料情報取得部18が取得した地図資料情報を出力する。ここで、この出力は、例えば、表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)への表示でもよく、所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、プリンタによる印刷でもよく、スピーカによる音声出力でもよく、記録媒体への蓄積でもよく、他の構成要素への引き渡しでもよい。なお、地図資料情報出力部19は、出力を行うデバイス(例えば、表示デバイスやプリンタなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、地図資料情報出力部19は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0044】
なお、地図データ記憶部11と、対応情報記憶部14と、資料対応情報記憶部17とは、同一の記録媒体によって実現されてもよく、あるいは、別々の記録媒体によって実現されてもよい。前者の場合には、地図データを記憶している領域が地図データ記憶部11となり、対応情報を記憶している領域が対応情報記憶部14となり、資料対応情報を記憶している領域が資料対応情報となる。
【0045】
次に、本実施の形態による地図年代判定装置1の動作について、図2のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)年代判定部15は、年代判定の処理を開始するかどうか判断する。そして、開始する場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、開始すると判断するまでステップS101の処理を繰り返す。なお、年代判定部15は、例えば、地図年代判定装置1に年代判定の処理を開始する旨の指示が入力された際に、年代判定の処理を開始すると判断してもよく、あるいは、その他のタイミングで年代判定の処理を開始すると判断してもよい。また、この判断の処理は、年代判定部15以外の構成要素が行ってもよい。
【0046】
また、地図データ記憶部11で2以上の地図データが記憶されている場合には、このステップS101において、年代を判定するべき地図データを特定するための入力を受け付けてもよい。そのような入力を受け付けた場合には、この後、その入力で特定された地図データに関して処理が行われるものとする。
【0047】
(ステップS102)色情報取得部12は、地図データ記憶部11で記憶されている地図データから、色情報を取得する。そして、その取得した色情報を色情報受付部13に渡す。なお、この処理の詳細については、図3のフローチャートを用いて後述する。
(ステップS103)色情報受付部13は、色情報を色情報取得部12から受け付ける。
【0048】
(ステップS104)年代判定部15は、対応情報記憶部14で記憶されている対応情報と、色情報受付部13が受け付けた色情報とを用いて、地図データ記憶部11で記憶されている地図データの年代を判定する。なお、この処理の詳細については、図4のフローチャートを用いて後述する。
【0049】
(ステップS105)年代判定部15は、ステップS104において、地図データの年代を判定できたかどうか判断する。判定できた場合には、ステップS106に進み、判定できなかった場合には、ステップS101に戻る。なお、地図年代判定装置1は、ステップS101に戻る際に、地図データの年代を判定できなかった旨を出力してもよく、しなくてもよい。
(ステップS106)年代情報出力部16は、年代判定部15が判定した年代情報を出力する。
【0050】
(ステップS107)地図資料情報取得部18は、年代情報出力部16が出力した年代情報に、資料対応情報記憶部17で記憶されている資料対応情報によって対応付けられている地図資料情報を資料対応情報記憶部17から取得する。なお、この処理の詳細については、図5のフローチャートを用いて後述する。
【0051】
(ステップS108)地図資料情報取得部18は、ステップS107において、地図資料情報を取得することができたかどうか判断する。そして、取得することができた場合には、ステップS109に進み、取得することができなかった場合には、ステップS101に戻る。なお、地図年代判定装置1は、ステップS101に戻る際に、地図資料情報を取得することができなかった旨を出力してもよく、しなくてもよい。
【0052】
(ステップS109)地図資料情報出力部19は、地図資料情報取得部18が取得した地図資料情報を出力する。そして、ステップS101に戻る。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0053】
図3は、図2のフローチャートにおける色情報の取得(ステップS102)の処理の詳細を示すフローチャートである。なお、図3のフローチャートでは、地図上の凡例の領域から色情報を取得する場合について説明するが、これ以外の方法によって色情報を取得してもよいことは言うまでもない。
【0054】
(ステップS201)色情報取得部12は、地図データ記憶部11で記憶されている地図データにおける凡例領域を検出する。この場合には、前述のように、色情報取得部12は、例えば、地図データにおいて、文字列「凡例」を文字認識して、その文字認識した「凡例」を囲む枠の領域を凡例の領域として検出してもよい。また、色情報取得部12は、例えば、凡例領域に何らかの特徴(例えば、凡例の領域が二重線枠で囲われていることや、波線で囲われていることなど)が存在する場合に、その凡例領域の特徴を検出することによって、凡例領域を検出してもよい。
【0055】
(ステップS202)色情報取得部12は、凡例領域の内側において、文字認識を行う。
(ステップS203)色情報取得部12は、カウンタiを1に設定する。
【0056】
(ステップS204)色情報取得部12は、文字認識した文字列のうち、i番目の文字列がいずれかの属性識別情報に一致するかどうか判断する。そして、一致する場合には、ステップS205に進み、一致しない場合には、ステップS207に進む。なお、図示しない記録媒体において属性識別情報の候補を示す情報が記憶されており、色情報取得部12は、その記録媒体で記憶されている属性識別情報の候補を用いて、このステップにおける判断を行ってもよい。
【0057】
(ステップS205)色情報取得部12は、i番目の文字列に対応する画像を取得する。この画像は、i番目の文字列に対応する色の画像である。色情報取得部12は、前述のように、例えば、i番目の文字列の近傍における単色の領域であって、矩形等の枠で囲われた領域を特定する。そして、その特定した領域の画像を取得する。
【0058】
(ステップS206)色情報取得部12は、色情報取得部12が有する図示しない記録媒体で記憶されている色情報に、i番目の文字列に対応する属性識別情報と、ステップS205で取得した色に関する情報である画像情報とを対応付けて蓄積する。
(ステップS207)色情報取得部12は、カウンタiを1だけインクリメントする。
【0059】
(ステップS208)色情報取得部12は、ステップS202で文字認識した文字列において、i番目の文字列が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS204に戻り、存在しない場合には、色情報を取得する一連の処理は終了であるとして、図2のフローチャートに戻る。なお、図2のフローチャートに戻る際に、色情報取得部12は、ステップS206において図示しない記録媒体に蓄積した色情報を色情報受付部13に渡すものとする。
【0060】
図4は、図2のフローチャートにおける年代判定(ステップS104)の処理の詳細を示すフローチャートである。なお、年代判定部15が、図4のフローチャート以外の方法によって年代判定の処理を行ってもよいことは言うまでもない。
【0061】
(ステップS301)年代判定部15は、カウンタiを1に設定する。
(ステップS302)年代判定部15は、カウンタjを1に設定する。
【0062】
(ステップS303)年代判定部15は、対応情報記憶部14で記憶されている対応情報のi番目の年代情報に、色情報受付部13が受け付けた色情報に含まれるj番目の属性識別情報を含む基準色情報が対応付けられているかどうか判断する。すなわち、年代判定部15は、色情報に含まれるj番目の属性識別情報を含む基準色情報と、対応情報に含まれるi番目の年代情報とを対応付けて有する情報が、対応情報に存在するかどうか判断する。そして、対応情報のi番目の年代情報に、色情報のj番目の属性識別情報を含む基準色情報が対応付けられている場合には、ステップS304に進み、そうでない場合には、ステップS308に進む。
【0063】
(ステップS304)年代判定部15は、対応情報におけるi番目の年代情報に対応付けられている基準色情報において、色情報のj番目の属性識別情報に対応付けられている色に関する情報と、色情報のj番目の属性識別情報に対応する色に関する情報とについて、両者の色が一致するかどうか判断する。そして、一致する場合には、ステップS305に進み、一致しない場合には、ステップS308に進む。なお、この判断において、色の画像情報を、色を識別する情報に変換してもよく、その逆を行ってもよい。また、色を識別する情報を、他の色を識別する情報に変換してもよい。例えば、RGBの値を、HSVの値に変換してもよい。そして、そのような変換後に、年代判定部15が、色が一致するかどうかの判断を行ってもよい。
【0064】
(ステップS305)年代判定部15は、カウンタjを1だけインクリメントする。
(ステップS306)年代判定部15は、色情報において、j番目の属性識別情報が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS303に戻り、そうでない場合には、ステップS307に進む。
【0065】
(ステップS307)年代判定部15は、対応情報におけるi番目の年代情報を取得する。この取得したi番目の年代情報が、年代判定部15の判定した年代を示す情報となる。そして、図2のフローチャートに戻る。
(ステップS308)年代判定部15は、カウンタiを1だけインクリメントする。
【0066】
(ステップS309)年代判定部15は、対応情報において、i番目の年代情報が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS302に戻り、そうでない場合には、図2のフローチャートに戻る。
【0067】
図5のフローチャートは、図2のフローチャートにおける地図資料情報の取得(ステップS107)の処理の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS401)地図資料情報取得部18は、カウンタiを1に設定する。
【0068】
(ステップS402)地図資料情報取得部18は、資料対応情報記憶部17で記憶されている資料対応情報におけるi番目の年代情報は、年代判定部15が取得した年代情報と一致するかどうか判断する。この一致の判断は、両者が完全一致するかどうかの判断であってもよく、資料対応情報におけるi番目の年代情報が、年代判定部15が取得した年代情報に含まれるかどうかの判断であってもよく、年代判定部15が取得した年代情報が、資料対応情報におけるi番目の年代情報に含まれるかどうかの判断であってもよく、あるいは、それらを組み合わせた判断であってもよい。そして、両者が一致する場合には、ステップS403に進み、一致しない場合には、ステップS405に進む。
【0069】
(ステップS403)地図資料情報取得部18は、i番目の地図資料情報を取得する。
(ステップS404)地図資料情報取得部18は、取得した地図資料情報を図示しない記録媒体において一時的に記憶する。
(ステップS405)地図資料情報取得部18は、カウンタiを1だけインクリメントする。
【0070】
(ステップS406)地図資料情報取得部18は、資料対応情報において、i番目の地図資料情報が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS402に戻り、存在しない場合には、図2のフローチャートに戻る。
【0071】
次に、本実施の形態による地図年代判定装置1の動作について、具体例を用いて説明する。
図6は、地図データ記憶部11で記憶されている地図データの一例を示す図である。図6において、地図の右下に凡例領域が存在する。なお、図6において、図面が白黒である都合上、各色を網掛けによって示している。ここでは、属性識別情報「田」に対応する色が青色であり、属性識別情報「畑」に対応する色が茶色であり、属性識別情報「山地」に対応する色が赤色であるとする。
【0072】
色情報取得部12は、図7で示される属性識別情報の候補となる情報を図示しない記録媒体においてあらかじめ保持しているものとする。そして、図7で示される情報を用いて、色情報の取得を行うものとする。
【0073】
まず、ユーザがマウスやキーボード等の入力デバイスを操作して、地図データの年代判定の処理を開始する旨の指示を入力したとする。すると、その入力が地図年代判定装置1で受け付けられ、年代判定部15は、地図年代判定の処理を開始するタイミングであると判断する(ステップS101)。すると、色情報取得部12は、色情報を取得する処理を開始する(ステップS102)。
【0074】
色情報取得部12は、まず、図6で示される地図データにおいて、文字認識を行う。そして、文字列「凡例」を認識して、その文字列を囲む矩形枠の領域を凡例領域として検出する(ステップS201)。次に、色情報取得部12は、検出した凡例領域内において、文字認識を行う(ステップS202)。なお、文字列「凡例」を認識する際に地図データの全体の文字認識を行っているため、その結果を利用してもよい。ここでは、凡例領域内において、文字列「田」「畑」「山地」が認識されたものとする。
【0075】
色情報取得部12は、文字認識された1番目の文字列「田」を、図7で示される属性識別情報の候補を示す情報において検索する。その結果、その文字列「田」が図7で示される情報に含まれるため、色情報取得部12は、1番目の文字列「田」が属性識別情報であると判断する(ステップS203,S204)。そして、色情報取得部12は、その文字列「田」の近傍における単色の領域であって、矩形の枠で囲われた領域(図6では、文字列「田」の下側の矩形領域)を特定して、その矩形領域内の画像を取得する(ステップS205)。その後、色情報取得部12は、属性識別情報「田」と、色の画像情報「画像001」とを対応付けて図示しない記録媒体に蓄積する(ステップS206)。その後、色情報取得部12は、同様の処理を文字列「畑」「山地」についても順次、実行する(ステップS207,S208,S204〜S206)。図8は、そのようにして取得された色情報の一例を示す図である。図8で示される色情報において、属性識別情報と、色の画像情報とが対応付けられている。色情報取得部12は、図示しない記録媒体で記憶されている、図8で示される色情報を読み出して、色情報受付部13に渡す。
【0076】
その色情報は、色情報受付部13において受け付けられ(ステップS103)、年代判定部15は、年代を判定する処理を開始する(ステップS104)。なお、この具体例において、対応情報記憶部14では、図9で示される対応情報が記憶されているものとする。図9で示される対応情報において、基準色情報と、年代情報とが対応付けられている。また、基準色情報において、属性識別情報と、色に関する情報とが2以上、対応付けられている。図9では、説明の便宜上、色に関する情報を単に「色」として、「緑色」「黄色」「茶色」等で示しているが、これは、RGBの値や、HSVの値等であってもよい。
【0077】
年代を判定する処理において、年代判定部15は、まず、図9で示される対応情報の1番目の年代情報「1980〜2000年」に対して、図8で示される色情報の1番目の属性識別情報「田」を含む基準色情報が対応付けられているかどうか判断する(ステップS301〜S303)。図8,図9から明らかなように、対応情報において、年代情報「1980〜2000年」に対して、属性識別情報「田」を含む基準色情報が対応付けられているため、年代判定部15は、属性識別情報「田」を含む基準色情報の示す色「緑色」と、図8で示される色情報における1番目の色の画像情報「画像001」との色が一致するかどうか判断する(ステップS304)。具体的には、年代判定部15は、色の画像情報「画像001」から、RGBの値を取得し、そのRGBの値をHSVの値に変換する。そして、基準色情報の「緑色」に対応するHSVの値を取得して、両者を比較し(前述のように、色相のみの比較であってもよい)、両者の差が所定のしきい値(あらかじめ図示しない記録媒体において記憶されているものとする)以内であるかどうか判断する。この場合には、「画像001」の示す色は青色であるため、両者は一致しないと判断される。
【0078】
すると、年代判定部15は、2番目の年代情報「1960〜1980年」について、同様の処理を行う(ステップS308,S309,S302,S303)。すなわち、年代判定部15は、図9で示される対応情報の2番目の年代情報「1960〜1980年」に対して、図8で示される色情報の1番目の属性識別情報「田」を含む基準色情報が対応付けられているかどうか判断する。この場合にも、その対応付けが存在するため、年代判定部15は、属性識別情報「田」を含む基準色情報の示す色「青色」と、図8で示される色情報における1番目の色の画像情報「画像001」との色が一致するかどうか判断する(ステップS304)。この場合には、両者の差が所定のしきい値以内であったとする。
【0079】
すると、年代判定部15は、色情報の2番目の属性識別情報「畑」について、同様の処理を行う(ステップS305,S306,S303)。すなわち、年代判定部15は、図9で示される対応情報の2番目の年代情報「1960〜1980年」に対して、図8で示される色情報の2番目の属性識別情報「畑」を含む基準色情報が対応付けられているかどうか判断する。この場合にも、その対応が存在するため、年代判定部15は、属性識別情報「畑」を含む基準色情報の示す色「茶色」と、図9で示される色情報における2番目の色の画像情報「画像002」との色が一致するかどうか判断する(ステップS304)。
【0080】
この場合にも、両者の差が所定のしきい値以内であったとすると、年代判定部15は、次に、色情報の3番目の属性識別情報「山地」について、同様の処理を行う(ステップS305,S306,S303)。すなわち、年代判定部15は、図9で示される対応情報の2番目の年代情報「1960〜1980年」に対して、図8で示される色情報の3番目の属性識別情報「山地」を含む基準色情報が対応付けられているかどうか判断する。この場合にも、その対応が存在するため、年代判定部15は、属性識別情報「山地」を含む基準色情報の示す色「赤色」と、図9で示される色情報における3番目の色の画像情報「画像003」との色が一致するかどうか判断する(ステップS304)。
【0081】
この場合にも、両者の差が所定のしきい値以内であったとする。すると、色情報における属性識別情報と色に関する情報との対応関係が、対応情報における2番目の基準色情報における属性識別情報と色に関する情報との対応関係と一致したことになるため、年代判定部15は、2番目の年代情報「1960〜1980年」を、図6で示される地図データに対応する年代情報として取得する(ステップS307)。その結果、図6で示される地図データの年代が「1960〜1980年」と判定されたことになる。
【0082】
このように、年代情報が取得されたため(ステップS105)、年代判定部15は、取得した年代情報「1960〜1980年」を年代情報出力部16と、地図資料情報取得部18とに渡す。すると、年代情報出力部16は、その年代情報を図示しないディスプレイに表示する(ステップS106)。図10は、そのようにして表示された年代情報の表示の一例を示す図である。図10の表示を見たユーザは、図6で示される地図データの年代が「1960〜1980年」であることを知ることができる。図10の表示において、ユーザがマウスを操作して「OK」ボタンをクリックすると、地図資料情報取得部18は、地図資料情報を取得する処理を開始する(ステップS107)。なお、この具体例では、資料対応情報記憶部17において、図11で示される資料対応情報が記憶されているものとする。図11で示される資料対応情報において、年代情報と、地図資料情報とが対応付けられている。この年代情報は、対応情報とは異なり、単一の年を示す情報である。
【0083】
地図資料情報取得部18は、まず、図11で示される資料対応情報における1番目の年代情報「1986年」が、年代判定部15の取得した年代情報「1960〜1980年」と一致するかどうか判断する(ステップS401,S402)。この場合には、1986年が1960〜1980年に含まれないため、地図資料情報取得部18は、一致しないと判断し、資料対応情報における2番目の年代情報「1982年」について、同様の判断を行う(ステップS405,S406,S402)。この場合にも、1982年が1960〜1980年に含まれないため、地図資料情報取得部18は、両年代情報が一致しないと判断して、資料対応情報における3番目の年代情報「1976年」について、同様の判断を行う(ステップS405,S406,S402)。この場合には、1976年が1960〜1980年に含まれるため、地図資料情報取得部18は、両年代情報が一致すると判断して、3番目の地図資料情報「地図資料123」を資料対応情報記憶部17から取得し(ステップS403)、図示しない記録媒体において一時的に記憶する(ステップS404)。このように、地図資料情報取得部18は、地図資料情報を取得する処理を繰り返す(ステップS402〜S406)。なお、最終的に、地図資料情報取得部18は、地図資料情報「地図資料123」「地図資料012」を取得したとする。このように、地図資料情報が取得されたため(ステップS108)、それらの地図資料情報は、地図資料情報出力部19に渡される。
【0084】
地図資料情報出力部19は、受け取った地図資料情報を出力するため、図示しないディスプレイに図12で示される表示を行う。その表示に対して、ユーザがマウスを操作することによって、いずれかの資料名をクリックすると、地図資料情報出力部19は、クリックされた資料名に対応する資料を図示しないディスプレイに表示する(ステップS109)。
【0085】
なお、この具体例では、色情報や、基準色情報において、色に関する情報が属性識別情報に対応付けられている場合について説明したが、前述のように、色情報や基準色情報に属性識別情報が含まれていなくてもよい。
【0086】
また、この具体例では、ユーザが資料名をクリックした地図資料情報のみを出力する場合について説明したが、取得されたすべての地図資料情報を出力するようにしてもよい。また、この具体例では、年代情報と地図資料情報とを別々に出力する場合について説明したが、両者を一緒に出力してもよい。
【0087】
また、この具体例では、色情報と基準色情報との比較を、色相の比較によって行う場合について説明したが、前述のように、色の濃淡の比較や、その他の色の成分の比較によって行ってもよい。
【0088】
以上のように、本実施の形態による地図年代判定装置1によれば、地図データで用いられている属性識別情報に対応した色に関する情報を用いることによって、地図データの年代を判定することができる。その結果、地図に年代が記入されていない場合であっても、この地図年代判定装置1を用いることによって、自動的に地図の年代を判定することができるようになり、古い地図の専門家でなくても、地図の年代を知ることができるようになる。なお、このように色情報を用いて地図の年代を判定することができるのは、発明者による分析の結果、地図の属性に対応した色(例えば、色相や濃淡等)は、時代ごとに異なっていることがわかってきたからである。したがって、その属性に対応した色、あるいは色の組合せを用いることによって、地図の年代を特定することができると考え、本実施の形態による地図年代判定装置1を発明するに至ったものである。
【0089】
なお、本実施の形態では、地図年代判定装置1が地図データ記憶部11や色情報取得部12を備える場合について説明したが、例えば、前述のように、色情報の取得が手動によって行われる場合には、地図年代判定装置1が色情報取得部12を備えていなくてもよく、地図データ記憶部11を備えていなくてもよい。
【0090】
また、本実施の形態において、色情報や基準色情報に属性識別情報が含まれない場合であっても、その色情報や基準色情報に含まれる色に関する情報は、あらかじめ決められている属性に対応する色であることが好適である。例えば、色情報や基準色情報に含まれる色に関する情報が、属性識別情報「田」に対応する色に関する情報であると決められていてもよい。
【0091】
また、本実施の形態では、地図年代判定装置1が資料対応情報記憶部17、地図資料情報取得部18、地図資料情報出力部19を備えた場合について説明したが、地図資料情報を出力しない場合には、地図年代判定装置1は、それらを備えていなくてもよい。
【0092】
また、上記実施の形態では、地図年代判定装置1がスタンドアロンである場合について説明したが、地図年代判定装置1は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、出力部や受付部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、画面を出力したりしてもよい。
【0093】
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0094】
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、上記実施の形態における地図年代判定装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報である色情報を受け付ける色情報受付部と、対応情報記憶部で2以上対応付けて記憶されている、土地の属性に対応した色に関する情報である基準色情報と、年代を示す情報である年代情報とを用いて、前記色情報受付部が受け付けた色情報と同一の色に関する情報である基準色情報を特定し、当該特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得する年代判定部と、前記年代判定部が取得した年代情報を出力する年代情報出力部として機能させるためのものである。
【0095】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を受け付ける受付部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
【0096】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。
【0097】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0098】
図13は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による地図年代判定装置を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現される。
【0099】
図13において、コンピュータシステム100は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ105、FD(Flexible Disk)ドライブ106を含むコンピュータ101と、キーボード102と、マウス103と、モニタ104とを備える。
【0100】
図14は、コンピュータシステムを示す図である。図14において、コンピュータ101は、CD−ROMドライブ105、FDドライブ106に加えて、CPU(Central Processing Unit)111と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM(Read Only Memory)112と、CPU111に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)113と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク114と、CPU111、ROM112等を相互に接続するバス115とを備える。なお、コンピュータ101は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
【0101】
コンピュータシステム100に、上記実施の形態による地図年代判定装置の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM121、またはFD122に記憶されて、CD−ROMドライブ105、またはFDドライブ106に挿入され、ハードディスク114に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ101に送信され、ハードディスク114に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM113にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM121やFD122、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0102】
プログラムは、コンピュータ101に、上記実施の形態による地図年代判定装置の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム100がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0103】
以上より、本発明による地図年代判定装置等によれば、地図の年代を容易に判定することができる、地図の年代を判定する装置等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の実施の形態1による地図年代判定装置の構成を示すブロック図
【図2】同実施の形態による地図年代判定装置の動作を示すフローチャート
【図3】同実施の形態による地図年代判定装置の動作を示すフローチャート
【図4】同実施の形態による地図年代判定装置の動作を示すフローチャート
【図5】同実施の形態による地図年代判定装置の動作を示すフローチャート
【図6】同実施の形態における地図データの一例を示す図
【図7】同実施の形態における色情報の取得で用いられる属性識別情報の候補の一例を示す図
【図8】同実施の形態における色情報の一例を示す図
【図9】同実施の形態における対応情報の一例を示す図
【図10】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図11】同実施の形態における資料対応情報の一例を示す図
【図12】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図13】同実施の形態におけるコンピュータシステムの外観一例を示す模式図
【図14】同実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
【符号の説明】
【0105】
1 地図年代判定装置
11 地図データ記憶部
12 色情報取得部
13 色情報受付部
14 対応情報記憶部
15 年代判定部
16 年代情報出力部
17 資料対応情報記憶部
18 地図資料情報取得部
19 地図資料情報出力部
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図の年代を判定する地図年代判定装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地図をデジタルカメラで撮影し、撮影対象である地図のコピー図面を作成する方法が開発されている(例えば、特許文献1参照)。このような技術を用いることにより、紙媒体の地図を電子化することが可能となる。
【特許文献1】特開2004−295423号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
なお、紙媒体の地図において、その地図の年代が記入されている場合には、それによって地図の年代を容易に把握することができる。一方、地図に年代が記入されていない場合には、どの年代の地図であるのか容易には把握できないという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、地図の年代を容易に判定することができる地図年代判定装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため、本発明による地図年代判定装置は、土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報である色情報を受け付ける色情報受付部と、土地の属性に対応した色に関する情報である基準色情報と、年代を示す情報である年代情報とを2以上対応付けて有する情報である対応情報が記憶される対応情報記憶部と、前記色情報受付部が受け付けた色情報と同一の色に関する情報である基準色情報を特定し、当該特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得する年代判定部と、前記年代判定部が取得した年代情報を出力する年代情報出力部と、を備えたものである。
このような構成により、地図の年代を容易に判定することができ、例えば、ユーザは、色情報に対応する地図の年代を知ることができる。
【0005】
また、本発明による地図年代判定装置では、前記年代判定部は、前記色情報受付部が受け付けた色情報と、色の類似度がしきい値以上であり、かつ、色の類似度が最も高い基準色情報を、前記色情報と同一の色に関する情報である基準色情報として特定し、当該特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得してもよい。
【0006】
このような構成により、色の一致の条件を緩和することができ、例えば、地図の経年変化にともなう誤差や、地図を地図データに変換する際の誤差、地図データから色情報を取得する際の誤差を考慮した色の比較を行うことができうる。
【0007】
また、本発明による地図年代判定装置では、土地の属性に対応した色で彩色された領域を少なくとも含む地図のデータである地図データが記憶される地図データ記憶部と、前記地図データから前記色情報を取得する色情報取得部と、をさらに備え、前記色情報受付部は、前記色情報取得部が取得した色情報を受け付けてもよい。
【0008】
このような構成により、地図データから自動的に色情報を取得することができ、例えば、色情報を手動で取得する場合に比べて、その取得の処理を軽減することができる。
【0009】
また、本発明による地図年代判定装置では、前記色情報は、土地の属性を識別する情報である属性識別情報と、当該属性識別情報で識別される土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報とを2以上対応付けて有する情報であり、前記基準色情報は、属性識別情報と、当該属性識別情報で識別される土地の属性に対応した色に関する情報とを2以上対応付けて有する情報であり、前記年代判定部は、前記色情報受付部が受け付けた色情報と、属性識別情報と色に関する情報との組合せが同一である基準色情報を特定してもよい。
【0010】
このような構成により、属性識別情報をも用いて、色の比較を行うことができ、より細かい比較を行うことができるようになる。その結果として、より精度の高い年代の判定を行うことができるようになる。
【0011】
また、本発明による地図年代判定装置では、年代情報と、地図の資料に関する情報である地図資料情報とを対応付けて有する情報である資料対応情報が記憶される資料対応情報記憶部と、前記年代情報出力部が出力する年代情報に、前記資料対応情報によって対応付けられている地図資料情報を取得する地図資料情報取得部と、前記地図資料情報取得部が取得した地図資料情報を出力する地図資料情報出力部と、をさらに備えてもよい。
【0012】
このような構成により、判定された年代に対応する地図資料情報をも出力することができるようになる。したがって、例えば、ユーザが、出力された年代情報に対応する地図資料情報を別途、探す必要がなくなり、ユーザの利便性が向上されている。
【0013】
また、本発明による地図年代判定装置では、前記色情報受付部が受け付ける色情報は、地図上の凡例で用いられている色に関する情報であってもよい。
このような構成により、凡例で用いられている色に関する情報を色情報として用いることによって、地図の年代を判定することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明による地図年代判定装置等によれば、地図の年代を判定することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明による地図年代判定装置について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
【0016】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による地図年代判定装置について、図面を参照しながら説明する。本実地の形態によるは、地図年代判定装置は、地図上の色に関する情報である色情報を用いて、地図の年代を判定するものである。
【0017】
図1は、本実施の形態による地図年代判定装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態による地図年代判定装置1は、地図データ記憶部11と、色情報取得部12と、色情報受付部13と、対応情報記憶部14と、年代判定部15と、年代情報出力部16と、資料対応情報記憶部17と、地図資料情報取得部18と、地図資料情報出力部19とを備える。
【0018】
地図データ記憶部11では、地図のデータである地図データが記憶される。その地図は、土地の属性に対応した色で彩色された領域を少なくとも含むものである。土地の属性とは、例えば、山、谷、丘、湿地等の土地に固有の属性であってもよく、田、畑、宅地、道路等の土地の用途に関する属性であってもよく、その他の属性であってもよい。また、一般に土地は陸地のみを示すものであるが、土地の属性に、海や河川、湖沼等が含まれてもよい。また、土地の属性に対応した色で彩色された領域とは、土地の属性を示す凡例において、土地の属性に対応付けられて彩色された領域であってもよく、あるいは、地図上において、実際にその土地の属性を有する領域が彩色された領域(例えば、畑の領域が畑の色に彩色された領域など)であってもよい。
【0019】
地図データは、例えば、ラスタデータであり、そのデータ形式は問わない。この地図データは、例えば、公図やその他の地図を光学的機器により読み取ったデータであってもよい。光学的機器とは、例えば、デジタルスチルカメラや、スキャナ等である。なお、地図データを、公図等を光学的機器により読み取ることにより作成した場合に、地図データを公図等と正確に一致させるために、画像補正を行ってもよい。したがって、この地図データは、例えば、上記特許文献1の技術を用いて作成されたデータであってもよい。なお、地図データは、例えば、ラスタデータがベクタ化されたベクタデータであってもよい。
【0020】
地図データ記憶部11に地図データが記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して地図データが地図データ記憶部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された地図データが地図データ記憶部11で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された地図データが地図データ記憶部11で記憶されるようになってもよい。地図データ記憶部11での記憶は、外部のストレージデバイス等から読み出した地図データのRAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。地図データ記憶部11は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0021】
色情報取得部12は、地図データ記憶部11で記憶されている地図データから色情報を取得する。ここで、色情報とは、土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報である。この色情報は、一色の色に関する情報であってもよく、あるいは、二色以上の色に関する情報であってもよい。色に関する情報は、例えば、色を識別する情報であってもよく、色の領域の画像情報であってもよい。色を識別する情報とは、色を特定することができる情報であり、例えば、RGBの値やCMYの値、HSVの値、HLSの値、輝度と色差の値等であってもよい。色に関する情報が色の領域の画像情報である場合に、色を示す情報の含まれるデータ形式であれば、そのデータ形式は問わない。例えば、ビットマップのデータであってもよく、JPEGのデータであってもよく、TIFFのデータであってもよい。また、色情報は、土地の属性を識別する情報である属性識別情報と、その属性識別情報で識別される土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報とを2以上対応付けて有する情報であってもよく、あるいは、単に色に関する情報のみの情報であってもよい。例えば、色情報は、属性識別情報「田」と、その「田」に対応する色である緑色のRGBの値を示す情報とを対応付けて有する情報と、属性識別情報「畑」と、その「畑」に対応する色である茶色のRGBの値を示す情報とを対応付けて有する情報とから構成されてもよい。また、色情報は、例えば、地図上の凡例で用いられている色に関する情報であってもよく、地図上の凡例以外の領域で用いられている色に関する情報であってもよい。
【0022】
色情報取得部12が色情報を取得する方法について簡単に説明する。
(1)凡例から色情報を取得する場合
この場合には、地図データの示す地図上において、属性識別情報と、色見本とを対応付けて示している凡例の領域が存在するものとする。
【0023】
凡例から色情報を取得する場合には、まず、凡例の領域を特定する。例えば、色情報取得部12は、凡例の領域を特定するための手がかりとなる特徴的な図形を用いて、文字認識や、パターンマッチング等の手法を用いることによって、凡例の領域を特定してもよい。より具体的には、地図データにおいて、文字認識を実行し、「凡例」の文字列を認識した位置を囲む枠を特定し、その枠内を凡例の領域として特定する。そして、その特定した凡例の領域内において、文字認識によって認識した文字列のうち、属性識別情報(あらかじめ、複数の候補としての属性識別情報が図示しない記録媒体において記憶されているものとする)に当てはまる文字列を特定し、その文字列の近傍に位置する単色の領域であって、矩形等の枠で囲われた領域を特定する。そして、その特定した文字列に対応する属性識別情報と、特定した領域の色に関する情報を取得する。このような処理を繰り返すことによって、属性識別情報と、その属性識別情報に対応する色に関する情報とを有する色情報を取得することができる。
【0024】
(2)凡例以外の領域から色情報を取得する場合
この場合には、地図データの示す地図上の、土地の属性に対応した色で彩色された領域において、その属性を示す属性識別情報が記載されているものとする。例えば、地図上の山地の領域が赤色に彩色されており、その赤色の領域に「山地」という属性識別情報が記載されているものとする。
【0025】
凡例以外の領域から色情報を取得する場合には、まず、地図データにおいて、文字認識を実行し、地図データ上に記載されている文字列を認識する。そして、その認識された文字列において、属性識別情報(あらかじめ、複数の候補としての属性識別情報が図示しない記録媒体において記憶されているものとする)に当てはまる文字列を特定し、その文字列の近傍に位置する地図上の単色の領域を特定する。そして、その特定した文字列に対応する属性識別情報と、特定した領域の色に関する情報を取得する。このような処理を繰り返すことによって、属性識別情報と、その属性識別情報に対応する色に関する情報とを有する色情報を取得することができる。
【0026】
色情報受付部13は、色情報を受け付ける。本実施の形態では、色情報受付部13が、色情報取得部12が取得した色情報を受け付ける場合について説明するが、そうでなくてもよい。例えば、色情報受付部13は、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された色情報を受け付けてもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された色情報を受信してもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)から読み出された色情報を受け付けてもよい。なお、そのような場合に、色情報受付部13は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、色情報受付部13は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。例えば、ユーザが、ディスプレイ等に表示された地図データを見ながら、属性識別情報と、その属性識別情報に対応する地図データ上の領域とを入力デバイス等を用いて特定し、その特定された属性識別情報と、地図データ上の領域の色に関する情報とを色情報受付部13が受け付けてもよい。すなわち、本実施の形態では、地図データから色情報が自動的に取得される場合について説明するが、色情報の取得は手動によって行われてもよい。
【0027】
対応情報記憶部14では、土地の属性に対応した色に関する情報である基準色情報と、年代を示す情報である年代情報とを2以上対応付けて有する情報である対応情報が記憶される。基準色情報は、一色の色に関する情報であってもよく、あるいは、二色以上の色に関する情報であってもよい。基準色情報における色に関する情報も、色情報における色に関する情報と同様に、例えば、色を識別する情報であってもよく、色の領域の画像情報であってもよい。また、基準色情報は、地図の経年変化にともなう誤差や、地図を地図データに変換する際の誤差、地図データから色情報を取得する際の誤差を考慮して、基準色情報に幅を持たせてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。また、基準色情報は、属性識別情報と、その属性識別情報で識別される土地の属性に対応した色に関する情報とを2以上対応付けて有する情報であってもよい。年代情報は、幅があってもよく、あるいは、そうでなくてもよい。幅のある年代情報の場合には、その幅は、例えば、10年のように一定であってもよく、あるいは、そうでなくてもよい(例えば、「明治」「大正」「昭和」「平成」という不定長の年代情報であってもよい)。
【0028】
対応情報記憶部14に対応情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して対応情報が対応情報記憶部14で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された対応情報が対応情報記憶部14で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された対応情報が対応情報記憶部14で記憶されるようになってもよい。対応情報記憶部14での記憶は、外部のストレージデバイス等から読み出した対応情報のRAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。対応情報記憶部14は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0029】
年代判定部15は、色情報受付部13が受け付けた色情報と同一の色に関する情報である基準色情報を特定し、その特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得する。例えば、色情報の示す色が赤色であり、基準色情報として、赤色、青色、茶色が存在する場合には、年代判定部15は、色情報の示す色である赤色の基準色情報を特定して、その赤色の基準色情報に対応する年代情報を取得する。
【0030】
色情報及び基準色情報がそれぞれ、二色以上の色に関する情報である場合には、年代判定部15は、色情報と基準色情報とにおける各色に関する情報が同一である基準色情報を特定し、その基準色情報に対応付けられている年代情報を取得することによって、地図データの年代を特定してもよい。例えば、色情報の示す色が赤色と青色であり、基準色情報として、赤色と緑色の組合せ、黄色と紫色の組合せ、赤色と青色の組合せ、茶色と青色の組合せが存在する場合には、年代判定部15は、色情報の示す色の組合せである赤色と青色の組合せの基準色情報を特定して、その基準色情報に対応する年代情報を取得する。なお、この例では、色相の比較を行う場合について説明しているが、色の濃淡の比較を行うことによって基準色情報に対応する年代情報を取得してもよく、色の比較の方法は問わない。
【0031】
なお、年代判定部15は、色情報受付部13が受け付けた色情報と、色の類似度がしきい値以上であり、かつ、色の類似度が最も高い基準色情報を、色情報と同一の色に関する情報である基準色情報として特定し、その特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得してもよい。また、年代判定部15は、色情報受付部13が受け付けた色情報と、色の類似度が最も高い基準色情報を、色情報と同一の色に関する情報である基準色情報として特定し、その特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得してもよい。このように、色の一致の条件を緩和することによって、地図の経年変化にともなう誤差や、地図を地図データに変換する際の誤差、地図データから色情報を取得する際の誤差を考慮した色の比較を行うことができうる。
【0032】
また、年代判定部15は、色情報と基準色情報との類似の割合に応じて、年代情報を推定して取得する推定取得手段をさらに備えてもよい。その推定取得手段は、例えば、色情報受付部13の受け付けた色情報と類似度の高い2個の基準色情報を特定する。そして、その推定取得手段は、例えば、色情報受付部13の受け付けた色情報と、特定した2個の基準色情報との類似の割合が50%ずつである場合(すなわち、色情報が、2個の基準色情報のちょうど間である場合)に、その2個の基準色情報にそれぞれ対応している年代情報の示す年代のちょうど間の年代を示す年代情報を推定して取得してもよい。また、その推定取得手段は、例えば、色情報受付部13の受け付けた色情報と、特定した2個の基準色情報である第1の基準色情報及び第2の基準色情報とを比較して、色情報と第1の基準色情報との類似の割合がA%であり、色情報と第2の基準色情報との類似の割合がB%である場合(すなわち、色情報が第1の基準色情報により類似している場合)に、次式で示される年代を示す年代情報を推定して取得してもよい。この式は、年代判定部15の有する図示しない記録媒体において記憶されていてもよい。
年代=(A×第1の年代+B×第2の年代)/100
【0033】
ただし、A+B=100であり、第1の基準色情報に対応する年代情報の示す年代が第1の年代であり、第2の基準色情報に対応する年代情報の示す年代が第2の年代であるとする。
【0034】
また、色情報及び基準色情報がそれぞれ、属性識別情報を有する情報である場合には、年代判定部15は、色情報受付部13が受け付けた色情報と、属性識別情報と色に関する情報との組合せが同一である基準色情報を特定してもよい。
【0035】
また、年代判定部15は、色情報における色に関する情報と、基準色情報における色に関する情報とを比較する際に、色に関する情報の変換を行ってもよい。例えば、基準色情報における色に関する情報がHSVの値によって示されており、色情報における色に関する情報が色の画像や、RGBの値によって示されている場合には、その色の画像や、RGBの値をHSVの値に変換して、両者の比較を行ってもよい。また、比較を行う際の比較サンプル数は、1個であってもよく、2個以上であってもよい。後者の場合には、例えば、色に関する情報が色の画像情報である際に、その画像情報から、2以上の位置のサンプルを取得し、そのサンプルを用いて、比較を行ってもよい。その比較の際に、例えば、2以上のサンプルのそれぞれについて比較を行ってもよく、あるいは、2以上のサンプルの平均値や合計値等について比較を行ってもよい。その比較方法としては、直接・間接比較等がある。
【0036】
なお、年代判定部15による色に関する情報を比較する際に、HSV色空間において比較を行うと、人間の色覚に応じた比較を容易に行うことができる。HSV色空間は、色相、彩度、明度の3成分からなる色空間である。色相とは、色の種類であり、彩度とは、色の鮮やかさであり、明度とは、色の明るさである。年代判定部15が比較したいのは色の種類や濃淡である。したがって、年代判定部15は、HSV色空間における色相の近さによって、色の比較を行ってもよく、HSV色空間における濃淡を示すファクターの近さによって、色の比較を行ってもよい。色相の比較を行う場合には、例えば、色相は0〜360、あるいは、0〜100によって示されるため、色情報における色に関する情報の色相と、基準色情報における色に関する情報の色相との差が所定のしきい値(例えば、5や10などに設定することができる)以下であれば、年代判定部15は、両者が一致すると判断してもよい。なお、これらの説明以外の方法によってHSV色空間における色の比較を行ってもよい。また、HSV色空間において色の比較を行うことは一例であり、その他の方法によって色の比較を行ってもよいことは言うまでもない。
【0037】
また、年代判定部15は、地図データに対応する紙媒体の地図の使用された回数に応じて、色の比較における補正を行ってもよい。例えば、使用された回数の多い紙媒体の地図上の色は、擦れなどによって薄くなる可能性がある。したがって、使用回数の多い紙媒体の地図をデータ化した地図データから取得された色情報は、その擦れを補正するために色を濃くするなどの補正を行った後に、基準色情報との比較を行うようにしてもよい。なお、この使用回数を示す情報は、例えば、地図データと対応付けられて地図データ記憶部11で記憶されており、年代判定部15は、その使用回数を示す情報を用いて、色情報の補正を行ってもよい。
【0038】
年代情報出力部16は、年代判定部15が取得した年代情報を出力する。ここで、この出力は、例えば、表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)への表示でもよく、所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、プリンタによる印刷でもよく、スピーカによる音声出力でもよく、記録媒体への蓄積でもよく、他の構成要素への引き渡しでもよい。なお、年代情報出力部16は、出力を行うデバイス(例えば、表示デバイスやプリンタなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、年代情報出力部16は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0039】
資料対応情報記憶部17では、年代情報と、地図の資料に関する情報である地図資料情報とを対応付けて有する情報である資料対応情報が記憶される。年代情報は、対応情報における年代情報と同じように、年代を示す情報であるが、対応情報における年代情報とは異なる性質のものであってもよい。例えば、対応情報における年代情報が、10年の期間を示す情報であり、資料対応情報における年代情報が、年を示す情報であってもよい。地図資料情報は、具体的には、土地台帳を示す情報や、付図を示す情報であってもよい。このように、地図資料情報は、テキストの情報であってもよく、画像の情報であってもよい。
【0040】
資料対応情報記憶部17に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が資料対応情報記憶部17で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が資料対応情報記憶部17で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が資料対応情報記憶部17で記憶されるようになってもよい。資料対応情報記憶部17での記憶は、外部のストレージデバイス等から読み出した資料対応情報のRAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。資料対応情報記憶部17は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0041】
地図資料情報取得部18は、年代情報出力部16が出力する年代情報に、資料対応情報によって対応付けられている地図資料情報を取得する。すなわち、地図資料情報取得部18は、年代情報出力部16が出力する年代情報(すなわち、年代判定部15によって特定された年代情報であって、すでに出力されたものであってもよく、出力される前のものであってもよい)と一致する資料対応情報における年代情報を特定し、その特定した年代情報に対応付けられている地図資料情報を取得する。その年代情報の一致において、対応情報における年代情報の示す年代と、資料対応情報における年代情報の示す年代との少なくとも一部が一致する場合に、両者が一致すると判断してもよく、あるいは、完全一致の場合にのみ、両者が一致すると判断してもよい。前者の場合には、対応情報における年代情報の示す年代が「1900〜2000年」であり、資料対応情報における年代情報の示す年代が「1982年」である場合には、両者は一致することになる。
【0042】
なお、地図データ記憶部11で記憶されている地図データに、その地図データの示す地図の地域を示す情報が含まれており、資料対応情報記憶部17で記憶されている地図資料情報にも、その地図資料情報に対応する地域を示す情報が含まれている場合には、例えば、地図資料情報取得部18は、それらの地域を示す情報が一致する地図資料情報を取得するようにしてもよい。一方、地図データ記憶部11で記憶されている地図データの地域と、資料対応情報記憶部17で記憶されている地図資料情報の地域とが一致している場合には、地図資料情報取得部18は、両者の地域が一致するかどうかの判断を行わなくてもよい。
【0043】
地図資料情報出力部19は、地図資料情報取得部18が取得した地図資料情報を出力する。ここで、この出力は、例えば、表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)への表示でもよく、所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、プリンタによる印刷でもよく、スピーカによる音声出力でもよく、記録媒体への蓄積でもよく、他の構成要素への引き渡しでもよい。なお、地図資料情報出力部19は、出力を行うデバイス(例えば、表示デバイスやプリンタなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、地図資料情報出力部19は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0044】
なお、地図データ記憶部11と、対応情報記憶部14と、資料対応情報記憶部17とは、同一の記録媒体によって実現されてもよく、あるいは、別々の記録媒体によって実現されてもよい。前者の場合には、地図データを記憶している領域が地図データ記憶部11となり、対応情報を記憶している領域が対応情報記憶部14となり、資料対応情報を記憶している領域が資料対応情報となる。
【0045】
次に、本実施の形態による地図年代判定装置1の動作について、図2のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)年代判定部15は、年代判定の処理を開始するかどうか判断する。そして、開始する場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、開始すると判断するまでステップS101の処理を繰り返す。なお、年代判定部15は、例えば、地図年代判定装置1に年代判定の処理を開始する旨の指示が入力された際に、年代判定の処理を開始すると判断してもよく、あるいは、その他のタイミングで年代判定の処理を開始すると判断してもよい。また、この判断の処理は、年代判定部15以外の構成要素が行ってもよい。
【0046】
また、地図データ記憶部11で2以上の地図データが記憶されている場合には、このステップS101において、年代を判定するべき地図データを特定するための入力を受け付けてもよい。そのような入力を受け付けた場合には、この後、その入力で特定された地図データに関して処理が行われるものとする。
【0047】
(ステップS102)色情報取得部12は、地図データ記憶部11で記憶されている地図データから、色情報を取得する。そして、その取得した色情報を色情報受付部13に渡す。なお、この処理の詳細については、図3のフローチャートを用いて後述する。
(ステップS103)色情報受付部13は、色情報を色情報取得部12から受け付ける。
【0048】
(ステップS104)年代判定部15は、対応情報記憶部14で記憶されている対応情報と、色情報受付部13が受け付けた色情報とを用いて、地図データ記憶部11で記憶されている地図データの年代を判定する。なお、この処理の詳細については、図4のフローチャートを用いて後述する。
【0049】
(ステップS105)年代判定部15は、ステップS104において、地図データの年代を判定できたかどうか判断する。判定できた場合には、ステップS106に進み、判定できなかった場合には、ステップS101に戻る。なお、地図年代判定装置1は、ステップS101に戻る際に、地図データの年代を判定できなかった旨を出力してもよく、しなくてもよい。
(ステップS106)年代情報出力部16は、年代判定部15が判定した年代情報を出力する。
【0050】
(ステップS107)地図資料情報取得部18は、年代情報出力部16が出力した年代情報に、資料対応情報記憶部17で記憶されている資料対応情報によって対応付けられている地図資料情報を資料対応情報記憶部17から取得する。なお、この処理の詳細については、図5のフローチャートを用いて後述する。
【0051】
(ステップS108)地図資料情報取得部18は、ステップS107において、地図資料情報を取得することができたかどうか判断する。そして、取得することができた場合には、ステップS109に進み、取得することができなかった場合には、ステップS101に戻る。なお、地図年代判定装置1は、ステップS101に戻る際に、地図資料情報を取得することができなかった旨を出力してもよく、しなくてもよい。
【0052】
(ステップS109)地図資料情報出力部19は、地図資料情報取得部18が取得した地図資料情報を出力する。そして、ステップS101に戻る。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0053】
図3は、図2のフローチャートにおける色情報の取得(ステップS102)の処理の詳細を示すフローチャートである。なお、図3のフローチャートでは、地図上の凡例の領域から色情報を取得する場合について説明するが、これ以外の方法によって色情報を取得してもよいことは言うまでもない。
【0054】
(ステップS201)色情報取得部12は、地図データ記憶部11で記憶されている地図データにおける凡例領域を検出する。この場合には、前述のように、色情報取得部12は、例えば、地図データにおいて、文字列「凡例」を文字認識して、その文字認識した「凡例」を囲む枠の領域を凡例の領域として検出してもよい。また、色情報取得部12は、例えば、凡例領域に何らかの特徴(例えば、凡例の領域が二重線枠で囲われていることや、波線で囲われていることなど)が存在する場合に、その凡例領域の特徴を検出することによって、凡例領域を検出してもよい。
【0055】
(ステップS202)色情報取得部12は、凡例領域の内側において、文字認識を行う。
(ステップS203)色情報取得部12は、カウンタiを1に設定する。
【0056】
(ステップS204)色情報取得部12は、文字認識した文字列のうち、i番目の文字列がいずれかの属性識別情報に一致するかどうか判断する。そして、一致する場合には、ステップS205に進み、一致しない場合には、ステップS207に進む。なお、図示しない記録媒体において属性識別情報の候補を示す情報が記憶されており、色情報取得部12は、その記録媒体で記憶されている属性識別情報の候補を用いて、このステップにおける判断を行ってもよい。
【0057】
(ステップS205)色情報取得部12は、i番目の文字列に対応する画像を取得する。この画像は、i番目の文字列に対応する色の画像である。色情報取得部12は、前述のように、例えば、i番目の文字列の近傍における単色の領域であって、矩形等の枠で囲われた領域を特定する。そして、その特定した領域の画像を取得する。
【0058】
(ステップS206)色情報取得部12は、色情報取得部12が有する図示しない記録媒体で記憶されている色情報に、i番目の文字列に対応する属性識別情報と、ステップS205で取得した色に関する情報である画像情報とを対応付けて蓄積する。
(ステップS207)色情報取得部12は、カウンタiを1だけインクリメントする。
【0059】
(ステップS208)色情報取得部12は、ステップS202で文字認識した文字列において、i番目の文字列が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS204に戻り、存在しない場合には、色情報を取得する一連の処理は終了であるとして、図2のフローチャートに戻る。なお、図2のフローチャートに戻る際に、色情報取得部12は、ステップS206において図示しない記録媒体に蓄積した色情報を色情報受付部13に渡すものとする。
【0060】
図4は、図2のフローチャートにおける年代判定(ステップS104)の処理の詳細を示すフローチャートである。なお、年代判定部15が、図4のフローチャート以外の方法によって年代判定の処理を行ってもよいことは言うまでもない。
【0061】
(ステップS301)年代判定部15は、カウンタiを1に設定する。
(ステップS302)年代判定部15は、カウンタjを1に設定する。
【0062】
(ステップS303)年代判定部15は、対応情報記憶部14で記憶されている対応情報のi番目の年代情報に、色情報受付部13が受け付けた色情報に含まれるj番目の属性識別情報を含む基準色情報が対応付けられているかどうか判断する。すなわち、年代判定部15は、色情報に含まれるj番目の属性識別情報を含む基準色情報と、対応情報に含まれるi番目の年代情報とを対応付けて有する情報が、対応情報に存在するかどうか判断する。そして、対応情報のi番目の年代情報に、色情報のj番目の属性識別情報を含む基準色情報が対応付けられている場合には、ステップS304に進み、そうでない場合には、ステップS308に進む。
【0063】
(ステップS304)年代判定部15は、対応情報におけるi番目の年代情報に対応付けられている基準色情報において、色情報のj番目の属性識別情報に対応付けられている色に関する情報と、色情報のj番目の属性識別情報に対応する色に関する情報とについて、両者の色が一致するかどうか判断する。そして、一致する場合には、ステップS305に進み、一致しない場合には、ステップS308に進む。なお、この判断において、色の画像情報を、色を識別する情報に変換してもよく、その逆を行ってもよい。また、色を識別する情報を、他の色を識別する情報に変換してもよい。例えば、RGBの値を、HSVの値に変換してもよい。そして、そのような変換後に、年代判定部15が、色が一致するかどうかの判断を行ってもよい。
【0064】
(ステップS305)年代判定部15は、カウンタjを1だけインクリメントする。
(ステップS306)年代判定部15は、色情報において、j番目の属性識別情報が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS303に戻り、そうでない場合には、ステップS307に進む。
【0065】
(ステップS307)年代判定部15は、対応情報におけるi番目の年代情報を取得する。この取得したi番目の年代情報が、年代判定部15の判定した年代を示す情報となる。そして、図2のフローチャートに戻る。
(ステップS308)年代判定部15は、カウンタiを1だけインクリメントする。
【0066】
(ステップS309)年代判定部15は、対応情報において、i番目の年代情報が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS302に戻り、そうでない場合には、図2のフローチャートに戻る。
【0067】
図5のフローチャートは、図2のフローチャートにおける地図資料情報の取得(ステップS107)の処理の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS401)地図資料情報取得部18は、カウンタiを1に設定する。
【0068】
(ステップS402)地図資料情報取得部18は、資料対応情報記憶部17で記憶されている資料対応情報におけるi番目の年代情報は、年代判定部15が取得した年代情報と一致するかどうか判断する。この一致の判断は、両者が完全一致するかどうかの判断であってもよく、資料対応情報におけるi番目の年代情報が、年代判定部15が取得した年代情報に含まれるかどうかの判断であってもよく、年代判定部15が取得した年代情報が、資料対応情報におけるi番目の年代情報に含まれるかどうかの判断であってもよく、あるいは、それらを組み合わせた判断であってもよい。そして、両者が一致する場合には、ステップS403に進み、一致しない場合には、ステップS405に進む。
【0069】
(ステップS403)地図資料情報取得部18は、i番目の地図資料情報を取得する。
(ステップS404)地図資料情報取得部18は、取得した地図資料情報を図示しない記録媒体において一時的に記憶する。
(ステップS405)地図資料情報取得部18は、カウンタiを1だけインクリメントする。
【0070】
(ステップS406)地図資料情報取得部18は、資料対応情報において、i番目の地図資料情報が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS402に戻り、存在しない場合には、図2のフローチャートに戻る。
【0071】
次に、本実施の形態による地図年代判定装置1の動作について、具体例を用いて説明する。
図6は、地図データ記憶部11で記憶されている地図データの一例を示す図である。図6において、地図の右下に凡例領域が存在する。なお、図6において、図面が白黒である都合上、各色を網掛けによって示している。ここでは、属性識別情報「田」に対応する色が青色であり、属性識別情報「畑」に対応する色が茶色であり、属性識別情報「山地」に対応する色が赤色であるとする。
【0072】
色情報取得部12は、図7で示される属性識別情報の候補となる情報を図示しない記録媒体においてあらかじめ保持しているものとする。そして、図7で示される情報を用いて、色情報の取得を行うものとする。
【0073】
まず、ユーザがマウスやキーボード等の入力デバイスを操作して、地図データの年代判定の処理を開始する旨の指示を入力したとする。すると、その入力が地図年代判定装置1で受け付けられ、年代判定部15は、地図年代判定の処理を開始するタイミングであると判断する(ステップS101)。すると、色情報取得部12は、色情報を取得する処理を開始する(ステップS102)。
【0074】
色情報取得部12は、まず、図6で示される地図データにおいて、文字認識を行う。そして、文字列「凡例」を認識して、その文字列を囲む矩形枠の領域を凡例領域として検出する(ステップS201)。次に、色情報取得部12は、検出した凡例領域内において、文字認識を行う(ステップS202)。なお、文字列「凡例」を認識する際に地図データの全体の文字認識を行っているため、その結果を利用してもよい。ここでは、凡例領域内において、文字列「田」「畑」「山地」が認識されたものとする。
【0075】
色情報取得部12は、文字認識された1番目の文字列「田」を、図7で示される属性識別情報の候補を示す情報において検索する。その結果、その文字列「田」が図7で示される情報に含まれるため、色情報取得部12は、1番目の文字列「田」が属性識別情報であると判断する(ステップS203,S204)。そして、色情報取得部12は、その文字列「田」の近傍における単色の領域であって、矩形の枠で囲われた領域(図6では、文字列「田」の下側の矩形領域)を特定して、その矩形領域内の画像を取得する(ステップS205)。その後、色情報取得部12は、属性識別情報「田」と、色の画像情報「画像001」とを対応付けて図示しない記録媒体に蓄積する(ステップS206)。その後、色情報取得部12は、同様の処理を文字列「畑」「山地」についても順次、実行する(ステップS207,S208,S204〜S206)。図8は、そのようにして取得された色情報の一例を示す図である。図8で示される色情報において、属性識別情報と、色の画像情報とが対応付けられている。色情報取得部12は、図示しない記録媒体で記憶されている、図8で示される色情報を読み出して、色情報受付部13に渡す。
【0076】
その色情報は、色情報受付部13において受け付けられ(ステップS103)、年代判定部15は、年代を判定する処理を開始する(ステップS104)。なお、この具体例において、対応情報記憶部14では、図9で示される対応情報が記憶されているものとする。図9で示される対応情報において、基準色情報と、年代情報とが対応付けられている。また、基準色情報において、属性識別情報と、色に関する情報とが2以上、対応付けられている。図9では、説明の便宜上、色に関する情報を単に「色」として、「緑色」「黄色」「茶色」等で示しているが、これは、RGBの値や、HSVの値等であってもよい。
【0077】
年代を判定する処理において、年代判定部15は、まず、図9で示される対応情報の1番目の年代情報「1980〜2000年」に対して、図8で示される色情報の1番目の属性識別情報「田」を含む基準色情報が対応付けられているかどうか判断する(ステップS301〜S303)。図8,図9から明らかなように、対応情報において、年代情報「1980〜2000年」に対して、属性識別情報「田」を含む基準色情報が対応付けられているため、年代判定部15は、属性識別情報「田」を含む基準色情報の示す色「緑色」と、図8で示される色情報における1番目の色の画像情報「画像001」との色が一致するかどうか判断する(ステップS304)。具体的には、年代判定部15は、色の画像情報「画像001」から、RGBの値を取得し、そのRGBの値をHSVの値に変換する。そして、基準色情報の「緑色」に対応するHSVの値を取得して、両者を比較し(前述のように、色相のみの比較であってもよい)、両者の差が所定のしきい値(あらかじめ図示しない記録媒体において記憶されているものとする)以内であるかどうか判断する。この場合には、「画像001」の示す色は青色であるため、両者は一致しないと判断される。
【0078】
すると、年代判定部15は、2番目の年代情報「1960〜1980年」について、同様の処理を行う(ステップS308,S309,S302,S303)。すなわち、年代判定部15は、図9で示される対応情報の2番目の年代情報「1960〜1980年」に対して、図8で示される色情報の1番目の属性識別情報「田」を含む基準色情報が対応付けられているかどうか判断する。この場合にも、その対応付けが存在するため、年代判定部15は、属性識別情報「田」を含む基準色情報の示す色「青色」と、図8で示される色情報における1番目の色の画像情報「画像001」との色が一致するかどうか判断する(ステップS304)。この場合には、両者の差が所定のしきい値以内であったとする。
【0079】
すると、年代判定部15は、色情報の2番目の属性識別情報「畑」について、同様の処理を行う(ステップS305,S306,S303)。すなわち、年代判定部15は、図9で示される対応情報の2番目の年代情報「1960〜1980年」に対して、図8で示される色情報の2番目の属性識別情報「畑」を含む基準色情報が対応付けられているかどうか判断する。この場合にも、その対応が存在するため、年代判定部15は、属性識別情報「畑」を含む基準色情報の示す色「茶色」と、図9で示される色情報における2番目の色の画像情報「画像002」との色が一致するかどうか判断する(ステップS304)。
【0080】
この場合にも、両者の差が所定のしきい値以内であったとすると、年代判定部15は、次に、色情報の3番目の属性識別情報「山地」について、同様の処理を行う(ステップS305,S306,S303)。すなわち、年代判定部15は、図9で示される対応情報の2番目の年代情報「1960〜1980年」に対して、図8で示される色情報の3番目の属性識別情報「山地」を含む基準色情報が対応付けられているかどうか判断する。この場合にも、その対応が存在するため、年代判定部15は、属性識別情報「山地」を含む基準色情報の示す色「赤色」と、図9で示される色情報における3番目の色の画像情報「画像003」との色が一致するかどうか判断する(ステップS304)。
【0081】
この場合にも、両者の差が所定のしきい値以内であったとする。すると、色情報における属性識別情報と色に関する情報との対応関係が、対応情報における2番目の基準色情報における属性識別情報と色に関する情報との対応関係と一致したことになるため、年代判定部15は、2番目の年代情報「1960〜1980年」を、図6で示される地図データに対応する年代情報として取得する(ステップS307)。その結果、図6で示される地図データの年代が「1960〜1980年」と判定されたことになる。
【0082】
このように、年代情報が取得されたため(ステップS105)、年代判定部15は、取得した年代情報「1960〜1980年」を年代情報出力部16と、地図資料情報取得部18とに渡す。すると、年代情報出力部16は、その年代情報を図示しないディスプレイに表示する(ステップS106)。図10は、そのようにして表示された年代情報の表示の一例を示す図である。図10の表示を見たユーザは、図6で示される地図データの年代が「1960〜1980年」であることを知ることができる。図10の表示において、ユーザがマウスを操作して「OK」ボタンをクリックすると、地図資料情報取得部18は、地図資料情報を取得する処理を開始する(ステップS107)。なお、この具体例では、資料対応情報記憶部17において、図11で示される資料対応情報が記憶されているものとする。図11で示される資料対応情報において、年代情報と、地図資料情報とが対応付けられている。この年代情報は、対応情報とは異なり、単一の年を示す情報である。
【0083】
地図資料情報取得部18は、まず、図11で示される資料対応情報における1番目の年代情報「1986年」が、年代判定部15の取得した年代情報「1960〜1980年」と一致するかどうか判断する(ステップS401,S402)。この場合には、1986年が1960〜1980年に含まれないため、地図資料情報取得部18は、一致しないと判断し、資料対応情報における2番目の年代情報「1982年」について、同様の判断を行う(ステップS405,S406,S402)。この場合にも、1982年が1960〜1980年に含まれないため、地図資料情報取得部18は、両年代情報が一致しないと判断して、資料対応情報における3番目の年代情報「1976年」について、同様の判断を行う(ステップS405,S406,S402)。この場合には、1976年が1960〜1980年に含まれるため、地図資料情報取得部18は、両年代情報が一致すると判断して、3番目の地図資料情報「地図資料123」を資料対応情報記憶部17から取得し(ステップS403)、図示しない記録媒体において一時的に記憶する(ステップS404)。このように、地図資料情報取得部18は、地図資料情報を取得する処理を繰り返す(ステップS402〜S406)。なお、最終的に、地図資料情報取得部18は、地図資料情報「地図資料123」「地図資料012」を取得したとする。このように、地図資料情報が取得されたため(ステップS108)、それらの地図資料情報は、地図資料情報出力部19に渡される。
【0084】
地図資料情報出力部19は、受け取った地図資料情報を出力するため、図示しないディスプレイに図12で示される表示を行う。その表示に対して、ユーザがマウスを操作することによって、いずれかの資料名をクリックすると、地図資料情報出力部19は、クリックされた資料名に対応する資料を図示しないディスプレイに表示する(ステップS109)。
【0085】
なお、この具体例では、色情報や、基準色情報において、色に関する情報が属性識別情報に対応付けられている場合について説明したが、前述のように、色情報や基準色情報に属性識別情報が含まれていなくてもよい。
【0086】
また、この具体例では、ユーザが資料名をクリックした地図資料情報のみを出力する場合について説明したが、取得されたすべての地図資料情報を出力するようにしてもよい。また、この具体例では、年代情報と地図資料情報とを別々に出力する場合について説明したが、両者を一緒に出力してもよい。
【0087】
また、この具体例では、色情報と基準色情報との比較を、色相の比較によって行う場合について説明したが、前述のように、色の濃淡の比較や、その他の色の成分の比較によって行ってもよい。
【0088】
以上のように、本実施の形態による地図年代判定装置1によれば、地図データで用いられている属性識別情報に対応した色に関する情報を用いることによって、地図データの年代を判定することができる。その結果、地図に年代が記入されていない場合であっても、この地図年代判定装置1を用いることによって、自動的に地図の年代を判定することができるようになり、古い地図の専門家でなくても、地図の年代を知ることができるようになる。なお、このように色情報を用いて地図の年代を判定することができるのは、発明者による分析の結果、地図の属性に対応した色(例えば、色相や濃淡等)は、時代ごとに異なっていることがわかってきたからである。したがって、その属性に対応した色、あるいは色の組合せを用いることによって、地図の年代を特定することができると考え、本実施の形態による地図年代判定装置1を発明するに至ったものである。
【0089】
なお、本実施の形態では、地図年代判定装置1が地図データ記憶部11や色情報取得部12を備える場合について説明したが、例えば、前述のように、色情報の取得が手動によって行われる場合には、地図年代判定装置1が色情報取得部12を備えていなくてもよく、地図データ記憶部11を備えていなくてもよい。
【0090】
また、本実施の形態において、色情報や基準色情報に属性識別情報が含まれない場合であっても、その色情報や基準色情報に含まれる色に関する情報は、あらかじめ決められている属性に対応する色であることが好適である。例えば、色情報や基準色情報に含まれる色に関する情報が、属性識別情報「田」に対応する色に関する情報であると決められていてもよい。
【0091】
また、本実施の形態では、地図年代判定装置1が資料対応情報記憶部17、地図資料情報取得部18、地図資料情報出力部19を備えた場合について説明したが、地図資料情報を出力しない場合には、地図年代判定装置1は、それらを備えていなくてもよい。
【0092】
また、上記実施の形態では、地図年代判定装置1がスタンドアロンである場合について説明したが、地図年代判定装置1は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、出力部や受付部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、画面を出力したりしてもよい。
【0093】
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0094】
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、上記実施の形態における地図年代判定装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報である色情報を受け付ける色情報受付部と、対応情報記憶部で2以上対応付けて記憶されている、土地の属性に対応した色に関する情報である基準色情報と、年代を示す情報である年代情報とを用いて、前記色情報受付部が受け付けた色情報と同一の色に関する情報である基準色情報を特定し、当該特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得する年代判定部と、前記年代判定部が取得した年代情報を出力する年代情報出力部として機能させるためのものである。
【0095】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を受け付ける受付部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
【0096】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。
【0097】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0098】
図13は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による地図年代判定装置を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現される。
【0099】
図13において、コンピュータシステム100は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ105、FD(Flexible Disk)ドライブ106を含むコンピュータ101と、キーボード102と、マウス103と、モニタ104とを備える。
【0100】
図14は、コンピュータシステムを示す図である。図14において、コンピュータ101は、CD−ROMドライブ105、FDドライブ106に加えて、CPU(Central Processing Unit)111と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM(Read Only Memory)112と、CPU111に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)113と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク114と、CPU111、ROM112等を相互に接続するバス115とを備える。なお、コンピュータ101は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
【0101】
コンピュータシステム100に、上記実施の形態による地図年代判定装置の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM121、またはFD122に記憶されて、CD−ROMドライブ105、またはFDドライブ106に挿入され、ハードディスク114に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ101に送信され、ハードディスク114に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM113にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM121やFD122、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0102】
プログラムは、コンピュータ101に、上記実施の形態による地図年代判定装置の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム100がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0103】
以上より、本発明による地図年代判定装置等によれば、地図の年代を容易に判定することができる、地図の年代を判定する装置等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の実施の形態1による地図年代判定装置の構成を示すブロック図
【図2】同実施の形態による地図年代判定装置の動作を示すフローチャート
【図3】同実施の形態による地図年代判定装置の動作を示すフローチャート
【図4】同実施の形態による地図年代判定装置の動作を示すフローチャート
【図5】同実施の形態による地図年代判定装置の動作を示すフローチャート
【図6】同実施の形態における地図データの一例を示す図
【図7】同実施の形態における色情報の取得で用いられる属性識別情報の候補の一例を示す図
【図8】同実施の形態における色情報の一例を示す図
【図9】同実施の形態における対応情報の一例を示す図
【図10】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図11】同実施の形態における資料対応情報の一例を示す図
【図12】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図13】同実施の形態におけるコンピュータシステムの外観一例を示す模式図
【図14】同実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
【符号の説明】
【0105】
1 地図年代判定装置
11 地図データ記憶部
12 色情報取得部
13 色情報受付部
14 対応情報記憶部
15 年代判定部
16 年代情報出力部
17 資料対応情報記憶部
18 地図資料情報取得部
19 地図資料情報出力部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報である色情報を受け付ける色情報受付部と、
土地の属性に対応した色に関する情報である基準色情報と、年代を示す情報である年代情報とを2以上対応付けて有する情報である対応情報が記憶される対応情報記憶部と、
前記色情報受付部が受け付けた色情報と同一の色に関する情報である基準色情報を特定し、当該特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得する年代判定部と、
前記年代判定部が取得した年代情報を出力する年代情報出力部と、を備えた地図年代判定装置。
【請求項2】
前記年代判定部は、前記色情報受付部が受け付けた色情報と、色の類似度がしきい値以上であり、かつ、色の類似度が最も高い基準色情報を、前記色情報と同一の色に関する情報である基準色情報として特定し、当該特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得する、請求項1記載の地図年代判定装置。
【請求項3】
土地の属性に対応した色で彩色された領域を少なくとも含む地図のデータである地図データが記憶される地図データ記憶部と、
前記地図データから前記色情報を取得する色情報取得部と、をさらに備え、
前記色情報受付部は、前記色情報取得部が取得した色情報を受け付ける、請求項1または請求項2記載の地図年代判定装置。
【請求項4】
前記色情報は、土地の属性を識別する情報である属性識別情報と、当該属性識別情報で識別される土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報とを2以上対応付けて有する情報であり、
前記基準色情報は、属性識別情報と、当該属性識別情報で識別される土地の属性に対応した色に関する情報とを2以上対応付けて有する情報であり、
前記年代判定部は、前記色情報受付部が受け付けた色情報と、属性識別情報と色に関する情報との組合せが同一である基準色情報を特定する、請求項1から請求項3のいずれか記載の地図年代判定装置。
【請求項5】
年代情報と、地図の資料に関する情報である地図資料情報とを対応付けて有する情報である資料対応情報が記憶される資料対応情報記憶部と、
前記年代情報出力部が出力する年代情報に、前記資料対応情報によって対応付けられている地図資料情報を取得する地図資料情報取得部と、
前記地図資料情報取得部が取得した地図資料情報を出力する地図資料情報出力部と、をさらに備えた、請求項1から請求項4のいずれか記載の地図年代判定装置。
【請求項6】
前記色情報受付部が受け付ける色情報は、地図上の凡例で用いられている色に関する情報である、請求項1から請求項5のいずれか記載の地図年代判定装置。
【請求項7】
色情報受付部と、土地の属性に対応した色に関する情報である基準色情報と、年代を示す情報である年代情報とを2以上対応付けて有する情報である対応情報が記憶される対応情報記憶部と、年代判定部と、年代情報出力部と、を用いて処理される地図年代判定方法であって、
前記色情報受付部が、土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報である色情報を受け付ける色情報受付ステップと、
前記年代判定部が、前記色情報受付ステップで受け付けた色情報と同一の色に関する情報である基準色情報を特定し、当該特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得する年代判定ステップと、
前記年代情報出力部が、前記年代判定ステップで取得した年代情報を出力する年代情報出力ステップと、を備えた地図年代判定方法。
【請求項8】
コンピュータを、
土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報である色情報を受け付ける色情報受付部と、
対応情報記憶部で2以上対応付けて記憶されている、土地の属性に対応した色に関する情報である基準色情報と、年代を示す情報である年代情報とを用いて、前記色情報受付部が受け付けた色情報と同一の色に関する情報である基準色情報を特定し、当該特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得する年代判定部と、
前記年代判定部が取得した年代情報を出力する年代情報出力部として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報である色情報を受け付ける色情報受付部と、
土地の属性に対応した色に関する情報である基準色情報と、年代を示す情報である年代情報とを2以上対応付けて有する情報である対応情報が記憶される対応情報記憶部と、
前記色情報受付部が受け付けた色情報と同一の色に関する情報である基準色情報を特定し、当該特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得する年代判定部と、
前記年代判定部が取得した年代情報を出力する年代情報出力部と、を備えた地図年代判定装置。
【請求項2】
前記年代判定部は、前記色情報受付部が受け付けた色情報と、色の類似度がしきい値以上であり、かつ、色の類似度が最も高い基準色情報を、前記色情報と同一の色に関する情報である基準色情報として特定し、当該特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得する、請求項1記載の地図年代判定装置。
【請求項3】
土地の属性に対応した色で彩色された領域を少なくとも含む地図のデータである地図データが記憶される地図データ記憶部と、
前記地図データから前記色情報を取得する色情報取得部と、をさらに備え、
前記色情報受付部は、前記色情報取得部が取得した色情報を受け付ける、請求項1または請求項2記載の地図年代判定装置。
【請求項4】
前記色情報は、土地の属性を識別する情報である属性識別情報と、当該属性識別情報で識別される土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報とを2以上対応付けて有する情報であり、
前記基準色情報は、属性識別情報と、当該属性識別情報で識別される土地の属性に対応した色に関する情報とを2以上対応付けて有する情報であり、
前記年代判定部は、前記色情報受付部が受け付けた色情報と、属性識別情報と色に関する情報との組合せが同一である基準色情報を特定する、請求項1から請求項3のいずれか記載の地図年代判定装置。
【請求項5】
年代情報と、地図の資料に関する情報である地図資料情報とを対応付けて有する情報である資料対応情報が記憶される資料対応情報記憶部と、
前記年代情報出力部が出力する年代情報に、前記資料対応情報によって対応付けられている地図資料情報を取得する地図資料情報取得部と、
前記地図資料情報取得部が取得した地図資料情報を出力する地図資料情報出力部と、をさらに備えた、請求項1から請求項4のいずれか記載の地図年代判定装置。
【請求項6】
前記色情報受付部が受け付ける色情報は、地図上の凡例で用いられている色に関する情報である、請求項1から請求項5のいずれか記載の地図年代判定装置。
【請求項7】
色情報受付部と、土地の属性に対応した色に関する情報である基準色情報と、年代を示す情報である年代情報とを2以上対応付けて有する情報である対応情報が記憶される対応情報記憶部と、年代判定部と、年代情報出力部と、を用いて処理される地図年代判定方法であって、
前記色情報受付部が、土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報である色情報を受け付ける色情報受付ステップと、
前記年代判定部が、前記色情報受付ステップで受け付けた色情報と同一の色に関する情報である基準色情報を特定し、当該特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得する年代判定ステップと、
前記年代情報出力部が、前記年代判定ステップで取得した年代情報を出力する年代情報出力ステップと、を備えた地図年代判定方法。
【請求項8】
コンピュータを、
土地の属性に対応した色で彩色された地図上の領域の色に関する情報である色情報を受け付ける色情報受付部と、
対応情報記憶部で2以上対応付けて記憶されている、土地の属性に対応した色に関する情報である基準色情報と、年代を示す情報である年代情報とを用いて、前記色情報受付部が受け付けた色情報と同一の色に関する情報である基準色情報を特定し、当該特定した基準色情報に対応付けられている年代情報を取得する年代判定部と、
前記年代判定部が取得した年代情報を出力する年代情報出力部として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−69213(P2009−69213A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−234606(P2007−234606)
【出願日】平成19年9月10日(2007.9.10)
【出願人】(502106820)株式会社オーエムアイ (9)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月10日(2007.9.10)
【出願人】(502106820)株式会社オーエムアイ (9)
【Fターム(参考)】
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