基板およびプローブカード・アセンブリ用基板
【課題】導体パターン層および基体の接合強度を向上させるとともに、ビアホールに生じるガスによる影響を低減させること。
【解決手段】基板は、基体、ビア導体12および第1のメッキ層14を有している。基板は、導体パターン層17をさらに有している。基体は、セラミック材料を含んでおり、ビアホールが設けられた表面を有している。ビア導体12は、ビアホール内に設けられている。第1のメッキ層14は、ビア導体12上に形成されている。導体パターン層17は、活性金属を含んでいる。導体パターン層17は、第1のメッキ層14上に部分的に配置されているとともに、基体の表面上に形成されている。
【解決手段】基板は、基体、ビア導体12および第1のメッキ層14を有している。基板は、導体パターン層17をさらに有している。基体は、セラミック材料を含んでおり、ビアホールが設けられた表面を有している。ビア導体12は、ビアホール内に設けられている。第1のメッキ層14は、ビア導体12上に形成されている。導体パターン層17は、活性金属を含んでいる。導体パターン層17は、第1のメッキ層14上に部分的に配置されているとともに、基体の表面上に形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばプローブカード・アセンブリに用いられる基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、例えばプローブカード・アセンブリに用いられる基板において、導体パターン層の微細化がさらに進められている。導体パターン層の微細化が進められる中で、導体パターン層および基体の接合に関する強度の向上が求められている。
【特許文献1】特開2001−91543号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
導体パターン層および基体の接合に関する強度の向上が求められている中で、ビアホールを有する基板においては、ビアホールに生じるガスによる影響を低減させることが求められている。ビアホールに生じるガスは、導体パターン層および基体の接合状態に影響を与える可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一つの態様によれば、基板は、基体、ビア導体および第1のメッキ層を有している。基板は、導体パターン層をさらに有している。基体は、セラミック材料を含んでおり、ビアホールが設けられた表面を有している。ビア導体は、ビアホール内に設けられている。第1のメッキ層は、ビア導体上に形成されている。導体パターン層は、活性金属を含んでいる。導体パターン層は、第1のメッキ層上に部分的に配置されているとともに、基体の表面上に形成されている。
【発明の効果】
【0005】
本発明の一つの態様によれば、基板は、活性金属を含む導体パターン層を有している。導体パターン層は、第1のメッキ層上に部分的に配置されているとともに、基体の表面上に形成されている。基板は、このような構成により、導体パターン層および基体の接合強度が向上されているとともに、ビアホールに生じるガスによる影響が低減されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1に示されているように、プローブカード・アセンブリ用基板1(以下、基板1という)は、半導体ウエハ2の電気的検査に用いられる。基板1は、半導体ウエハ2の複数の電極2eに電気的に接続される複数の接触構造1csを有している。
【0007】
図2に示されているように、基板1は、基体11、複数のビア導体12および複数の導体パターン13を有している。図2および図3に示されているように、複数の導体パターン13は、基体11の表面上に平面的に配置されており、複数のビア導体12に電気的に接続されている。
【0008】
基体11は、セラミック材料を含んでいる。基体11の材料の例は、酸化アルミニウム(Al2O3)である。図5Aに示されているように、基体11は、ビアホール11hが設けられた表面11uを有している。
【0009】
ビア導体12は、ビアホール11h内に設けられている。ビア導体12の材料の例は、銀(Ag)である。
【0010】
図4、図5AおよびBに示されているように、基板1は、ビア導体12上に形成された第1のメッキ層14を有している。第1のメッキ層14は、Ni層15およびAu層16を含んでいる。Ni層15およびAu層16は、電解メッキ法によって形成されている。Ni層15は、ビア導体12の上端を覆っている。Au層16は、Ni層15上に形成されている。Ni層15は、1〜10μmの厚みを有している。Au層16は、0.1〜1μmの厚みを有している。
【0011】
基板1は、活性金属を含む導体パターン層17を有している。導体パターン層17は、第1のパターン層18および第2のパターン層19を含んでいる。第1のパターン層18は、活性金属を含んでいる。活性金属の例は、チタン(Ti)である。第1のパターン層18は、0.1〜0.5μmの厚みを有している。
【0012】
図6に示されているように、第1のパターン層18は、第1の層18−1、第2の層18−2および第3の層18−3を含んでいる。第1の層18−1は、チタンからなる。第2の層18−2は、チタンおよび銅の合金からなる。第3の層は、銅からなる。第1、第2および第3の層18−1〜18−3は、スパッタリングによって形成されている。
【0013】
図7に示されているように、第1の層18−1および基体11の間に、反応層20が形成されている。反応層20は、チタンの酸化物(TiOX)からなる。反応層20は、第1の層に含まれているチタンと、基体11の酸化アルミニウムに含まれている酸素との化合物からなっている。基板1が反応層20を有していることにより、基体11および導体パターン層17の接合に関する強度が向上されている。図4において符号20rによって示されている領域に、反応層20が形成されている。領域20rにおいて、基体11および導体パターン層17の接合に関する強度が向上されている。
【0014】
図8Aおよび図9Aに示されているように、ビアホール11h内に生じたガスは、反応層20が形成されていない領域を通って抜けていく。第1および第2のメッキ層14、21と基体11との接合強度は、第1のパターン層18と基体11との接合強度に比べて小さい。従って、ビアホール11h内に生じたガスは、第1および第2のメッキ層14、21と基体11との間を通って抜けていく。
【0015】
図8Bおよび図9Bに示されているように、比較例の構造において、ビアホール11hは、反応層の領域20rによって囲まれている。従って、比較例の構造において、ビアホール11h内に生じたガスは抜けにくい。
【0016】
第2のパターン層19は、銅からなる。第2のパターン層は、スパッタリング法によって形成されている。第2のパターン層19は、0.2〜3μmの厚みを有している。
【0017】
基板1は、第2のパターン層19上に形成された第2のメッキ層21を有している。第2のメッキ層21は、第2のパターン層19を覆っている。第2のメッキ層21は、Ni層22およびAu層23を含んでいる。Ni層22およびAu層23は、電解メッキ法によって形成されている。Ni層22は、第2のパターン層19を覆っている。Au層23は、Ni層22上に形成されている。Ni層22は、1〜10μmの厚みを有している。Au層23は、1〜10μmの厚みを有している。
【0018】
Ni層22は、銅からなる第2のパターン層19より熱膨張係数が小さい。基板1は、Ni層22を有していることにより、銅の熱膨張が低減されている。Ni層22は、銅からなる第2のパターン層19より弾性率が大きい。基板1は、Ni層22を有していることにより、銅の熱膨張による生じる応力を低減させることができる。
【0019】
以下、基板1の製造方法について説明する。
【0020】
図10に示されているように、工程1において、基体11が準備される。基体11は、焼成後のセラミックスからなる。セラミックスの例は、酸化アルミニウム〔Al2O3〕である。基体11は、ビアホール11hが設けられた表面11uを有している。
【0021】
工程2において、ビア導体12が、基体11のビアホール11h内に形成される。ビア導体12の材料例は、銀(Ag)である。
【0022】
工程3において、第1のメッキ層14が、ビア導体12上に形成される。第1のメッキ層14は、Ni層15およびAu層16を含んでいる。図11Aおよび図12Aに示されているように、Ni層15は、電解メッキ法によって、ビア導体12上に形成される。図11Bおよび図12Bに示されているように、Au層16は、電解メッキ法によって、Ni層15の表面上に形成される。
【0023】
工程4において、図11Cおよび図12Cに示されているように、第1のパターン層18が、第1のメッキ層14上および基体11の表面11u上に形成される。第1のパターン層18は、チタン層18−1および銅層18−3を含んでいる。チタン層18−1は、スパッタリング法によって、第1のメッキ層14上および基体11の表面11u上に形成される。チタン層18は、第1のメッキ層14の表面において部分的に形成される。
【0024】
チタン層18−1が形成されるときに、図7に示されたチタンの酸化物からなる反応層20が形成される。反応層20によって、後工程において完成される導体パターン13の基体11に対する接合強度が向上される。反応層20は、ビア導体12を囲む領域において部分的に形成される。
【0025】
銅層18−3は、スパッタリング法によって、チタン層18−1上に形成される。銅層18−3が形成されるときに、チタンおよび銅の合金からなる層18−2が形成される。
【0026】
工程5において、第2のパターン層19が、第1のパターン層18上に形成される。図11Dおよび図12Dに示されているように、第2のパターン層19は、第1のパターン層18に重なるように形成されている。第2のパターン層は、銅からなる。第2のパターン層19は、スパッタリング法によって形成される。
【0027】
工程6において、第2のメッキ層21が、第2のパターン層19上に形成される。第2のメッキ層21は、Ni層22およびAu層23を含んでいる。図11Eおよび図12Eに示されているように、Ni層22は、電解メッキ法によって、第2のパターン層19上に形成される。Ni層22は、銅からなる第2のパターン層19を覆っている。図11Fおよび図12Fに示されているように、Au層23は、電解メッキ法によって、Ni層22の表面上に形成される。
【0028】
図13を参照して、基板1の他の実施形態について説明する。他の実施形態において、基体11は、窒化アルミニウム(AlN)からなる。基板1は、第1の層18−1および基体11の間に設けられた反応層20を有する。反応層20は、チタンの窒化物(TiNX)からなる。基板1が反応層20を有していることにより、領域20rにおける基体11および導体パターン層17の接合に関する強度が向上されている。
【0029】
図14を参照して、基板1の他の実施形態について説明する。基体11は、酸化アルミニウム(Al2O3)からなる。第1の層18−1は、クロム(Cr)からなる。基板1は、クロムの酸化物(CrOX)からなる反応層20を有する。基板1が反応層20を有していることにより、領域20rにおける基体11および導体パターン層17の接合に関する強度が向上されている。
【0030】
図15を参照して、基板1の他の実施形態について説明する。基体11は、窒化アルミニウム(AlN〕からなる。第1の層18−1は、クロム(Cr)からなる。基板1は、クロムの窒化物(CrNX)からなる反応層20を有する。基板1が反応層20を有していることにより、領域20rにおける基体11および導体パターン層17の接合に関する強度が向上されている。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施形態におけるプローブカード・アセンブリ用基板1を示している。
【図2】図1に示された基板1の一部分を示している。
【図3】図2に示された導体パターン13を示している。
【図4】図3において符号IVで示された部分の拡大図を示している。
【図5A】図4のVa−Va’における断面図を示している。
【図5B】図4のVb−Vb’における断面図を示している。
【図6】図5Aにおいて符号VIで示された部分の拡大図を示している。
【図7】図6において符号VIIで示された部分の拡大図を示している。
【図8A】本実施形態の構成を示している。
【図8B】比較例の構成を示している。
【図9A】本実施形態の構成を示している。
【図9B】比較例の構成を示している。
【図10】基板1の製造方法を示している。
【図11A】図10における工程3を示している。
【図11B】図10における工程3を示している。
【図11C】図10における工程4を示している。
【図11D】図10における工程5を示している。
【図11E】図10における工程6を示している。
【図11F】図10における工程6を示している。
【図12A】図10における工程3を示している。
【図12B】図10における工程3を示している。
【図12C】図10における工程4を示している。
【図12D】図10における工程5を示している。
【図12E】図10における工程6を示している。
【図12F】図10における工程6を示している。
【図13】本発明の他の実施形態の構成を示している。
【図14】本発明の他の実施形態の構成を示している。
【図15】本発明の他の実施形態の構成を示している。
【符号の説明】
【0032】
1 基板
11 基体
12 ビア導体
13 導体パターン
14 第1のメッキ層
17 導体パターン層
20r 反応層20の領域
21 第2のメッキ層
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばプローブカード・アセンブリに用いられる基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、例えばプローブカード・アセンブリに用いられる基板において、導体パターン層の微細化がさらに進められている。導体パターン層の微細化が進められる中で、導体パターン層および基体の接合に関する強度の向上が求められている。
【特許文献1】特開2001−91543号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
導体パターン層および基体の接合に関する強度の向上が求められている中で、ビアホールを有する基板においては、ビアホールに生じるガスによる影響を低減させることが求められている。ビアホールに生じるガスは、導体パターン層および基体の接合状態に影響を与える可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一つの態様によれば、基板は、基体、ビア導体および第1のメッキ層を有している。基板は、導体パターン層をさらに有している。基体は、セラミック材料を含んでおり、ビアホールが設けられた表面を有している。ビア導体は、ビアホール内に設けられている。第1のメッキ層は、ビア導体上に形成されている。導体パターン層は、活性金属を含んでいる。導体パターン層は、第1のメッキ層上に部分的に配置されているとともに、基体の表面上に形成されている。
【発明の効果】
【0005】
本発明の一つの態様によれば、基板は、活性金属を含む導体パターン層を有している。導体パターン層は、第1のメッキ層上に部分的に配置されているとともに、基体の表面上に形成されている。基板は、このような構成により、導体パターン層および基体の接合強度が向上されているとともに、ビアホールに生じるガスによる影響が低減されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1に示されているように、プローブカード・アセンブリ用基板1(以下、基板1という)は、半導体ウエハ2の電気的検査に用いられる。基板1は、半導体ウエハ2の複数の電極2eに電気的に接続される複数の接触構造1csを有している。
【0007】
図2に示されているように、基板1は、基体11、複数のビア導体12および複数の導体パターン13を有している。図2および図3に示されているように、複数の導体パターン13は、基体11の表面上に平面的に配置されており、複数のビア導体12に電気的に接続されている。
【0008】
基体11は、セラミック材料を含んでいる。基体11の材料の例は、酸化アルミニウム(Al2O3)である。図5Aに示されているように、基体11は、ビアホール11hが設けられた表面11uを有している。
【0009】
ビア導体12は、ビアホール11h内に設けられている。ビア導体12の材料の例は、銀(Ag)である。
【0010】
図4、図5AおよびBに示されているように、基板1は、ビア導体12上に形成された第1のメッキ層14を有している。第1のメッキ層14は、Ni層15およびAu層16を含んでいる。Ni層15およびAu層16は、電解メッキ法によって形成されている。Ni層15は、ビア導体12の上端を覆っている。Au層16は、Ni層15上に形成されている。Ni層15は、1〜10μmの厚みを有している。Au層16は、0.1〜1μmの厚みを有している。
【0011】
基板1は、活性金属を含む導体パターン層17を有している。導体パターン層17は、第1のパターン層18および第2のパターン層19を含んでいる。第1のパターン層18は、活性金属を含んでいる。活性金属の例は、チタン(Ti)である。第1のパターン層18は、0.1〜0.5μmの厚みを有している。
【0012】
図6に示されているように、第1のパターン層18は、第1の層18−1、第2の層18−2および第3の層18−3を含んでいる。第1の層18−1は、チタンからなる。第2の層18−2は、チタンおよび銅の合金からなる。第3の層は、銅からなる。第1、第2および第3の層18−1〜18−3は、スパッタリングによって形成されている。
【0013】
図7に示されているように、第1の層18−1および基体11の間に、反応層20が形成されている。反応層20は、チタンの酸化物(TiOX)からなる。反応層20は、第1の層に含まれているチタンと、基体11の酸化アルミニウムに含まれている酸素との化合物からなっている。基板1が反応層20を有していることにより、基体11および導体パターン層17の接合に関する強度が向上されている。図4において符号20rによって示されている領域に、反応層20が形成されている。領域20rにおいて、基体11および導体パターン層17の接合に関する強度が向上されている。
【0014】
図8Aおよび図9Aに示されているように、ビアホール11h内に生じたガスは、反応層20が形成されていない領域を通って抜けていく。第1および第2のメッキ層14、21と基体11との接合強度は、第1のパターン層18と基体11との接合強度に比べて小さい。従って、ビアホール11h内に生じたガスは、第1および第2のメッキ層14、21と基体11との間を通って抜けていく。
【0015】
図8Bおよび図9Bに示されているように、比較例の構造において、ビアホール11hは、反応層の領域20rによって囲まれている。従って、比較例の構造において、ビアホール11h内に生じたガスは抜けにくい。
【0016】
第2のパターン層19は、銅からなる。第2のパターン層は、スパッタリング法によって形成されている。第2のパターン層19は、0.2〜3μmの厚みを有している。
【0017】
基板1は、第2のパターン層19上に形成された第2のメッキ層21を有している。第2のメッキ層21は、第2のパターン層19を覆っている。第2のメッキ層21は、Ni層22およびAu層23を含んでいる。Ni層22およびAu層23は、電解メッキ法によって形成されている。Ni層22は、第2のパターン層19を覆っている。Au層23は、Ni層22上に形成されている。Ni層22は、1〜10μmの厚みを有している。Au層23は、1〜10μmの厚みを有している。
【0018】
Ni層22は、銅からなる第2のパターン層19より熱膨張係数が小さい。基板1は、Ni層22を有していることにより、銅の熱膨張が低減されている。Ni層22は、銅からなる第2のパターン層19より弾性率が大きい。基板1は、Ni層22を有していることにより、銅の熱膨張による生じる応力を低減させることができる。
【0019】
以下、基板1の製造方法について説明する。
【0020】
図10に示されているように、工程1において、基体11が準備される。基体11は、焼成後のセラミックスからなる。セラミックスの例は、酸化アルミニウム〔Al2O3〕である。基体11は、ビアホール11hが設けられた表面11uを有している。
【0021】
工程2において、ビア導体12が、基体11のビアホール11h内に形成される。ビア導体12の材料例は、銀(Ag)である。
【0022】
工程3において、第1のメッキ層14が、ビア導体12上に形成される。第1のメッキ層14は、Ni層15およびAu層16を含んでいる。図11Aおよび図12Aに示されているように、Ni層15は、電解メッキ法によって、ビア導体12上に形成される。図11Bおよび図12Bに示されているように、Au層16は、電解メッキ法によって、Ni層15の表面上に形成される。
【0023】
工程4において、図11Cおよび図12Cに示されているように、第1のパターン層18が、第1のメッキ層14上および基体11の表面11u上に形成される。第1のパターン層18は、チタン層18−1および銅層18−3を含んでいる。チタン層18−1は、スパッタリング法によって、第1のメッキ層14上および基体11の表面11u上に形成される。チタン層18は、第1のメッキ層14の表面において部分的に形成される。
【0024】
チタン層18−1が形成されるときに、図7に示されたチタンの酸化物からなる反応層20が形成される。反応層20によって、後工程において完成される導体パターン13の基体11に対する接合強度が向上される。反応層20は、ビア導体12を囲む領域において部分的に形成される。
【0025】
銅層18−3は、スパッタリング法によって、チタン層18−1上に形成される。銅層18−3が形成されるときに、チタンおよび銅の合金からなる層18−2が形成される。
【0026】
工程5において、第2のパターン層19が、第1のパターン層18上に形成される。図11Dおよび図12Dに示されているように、第2のパターン層19は、第1のパターン層18に重なるように形成されている。第2のパターン層は、銅からなる。第2のパターン層19は、スパッタリング法によって形成される。
【0027】
工程6において、第2のメッキ層21が、第2のパターン層19上に形成される。第2のメッキ層21は、Ni層22およびAu層23を含んでいる。図11Eおよび図12Eに示されているように、Ni層22は、電解メッキ法によって、第2のパターン層19上に形成される。Ni層22は、銅からなる第2のパターン層19を覆っている。図11Fおよび図12Fに示されているように、Au層23は、電解メッキ法によって、Ni層22の表面上に形成される。
【0028】
図13を参照して、基板1の他の実施形態について説明する。他の実施形態において、基体11は、窒化アルミニウム(AlN)からなる。基板1は、第1の層18−1および基体11の間に設けられた反応層20を有する。反応層20は、チタンの窒化物(TiNX)からなる。基板1が反応層20を有していることにより、領域20rにおける基体11および導体パターン層17の接合に関する強度が向上されている。
【0029】
図14を参照して、基板1の他の実施形態について説明する。基体11は、酸化アルミニウム(Al2O3)からなる。第1の層18−1は、クロム(Cr)からなる。基板1は、クロムの酸化物(CrOX)からなる反応層20を有する。基板1が反応層20を有していることにより、領域20rにおける基体11および導体パターン層17の接合に関する強度が向上されている。
【0030】
図15を参照して、基板1の他の実施形態について説明する。基体11は、窒化アルミニウム(AlN〕からなる。第1の層18−1は、クロム(Cr)からなる。基板1は、クロムの窒化物(CrNX)からなる反応層20を有する。基板1が反応層20を有していることにより、領域20rにおける基体11および導体パターン層17の接合に関する強度が向上されている。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施形態におけるプローブカード・アセンブリ用基板1を示している。
【図2】図1に示された基板1の一部分を示している。
【図3】図2に示された導体パターン13を示している。
【図4】図3において符号IVで示された部分の拡大図を示している。
【図5A】図4のVa−Va’における断面図を示している。
【図5B】図4のVb−Vb’における断面図を示している。
【図6】図5Aにおいて符号VIで示された部分の拡大図を示している。
【図7】図6において符号VIIで示された部分の拡大図を示している。
【図8A】本実施形態の構成を示している。
【図8B】比較例の構成を示している。
【図9A】本実施形態の構成を示している。
【図9B】比較例の構成を示している。
【図10】基板1の製造方法を示している。
【図11A】図10における工程3を示している。
【図11B】図10における工程3を示している。
【図11C】図10における工程4を示している。
【図11D】図10における工程5を示している。
【図11E】図10における工程6を示している。
【図11F】図10における工程6を示している。
【図12A】図10における工程3を示している。
【図12B】図10における工程3を示している。
【図12C】図10における工程4を示している。
【図12D】図10における工程5を示している。
【図12E】図10における工程6を示している。
【図12F】図10における工程6を示している。
【図13】本発明の他の実施形態の構成を示している。
【図14】本発明の他の実施形態の構成を示している。
【図15】本発明の他の実施形態の構成を示している。
【符号の説明】
【0032】
1 基板
11 基体
12 ビア導体
13 導体パターン
14 第1のメッキ層
17 導体パターン層
20r 反応層20の領域
21 第2のメッキ層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミック材料を含んでおり、ビアホールが設けられた表面を有する基体と、
前記ビアホール内に設けられたビア導体と、
前記ビア導体上に形成された第1のメッキ層と、
活性金属を含んでおり、前記第1のメッキ層上に部分的に配置されているとともに、前記基体の前記表面上に形成された導体パターン層と、
を備えた基板。
【請求項2】
前記導体パターン層が、前記活性金属を含んでいる第1のパターン層と、前記第1のパターン層上に形成された第2のパターン層とを備えていることを特徴とする請求項1記載の基板。
【請求項3】
前記第2のパターン層が銅を含んでいることを特徴とする請求項2記載の基板。
【請求項4】
前記第2のパターン層上に形成されたニッケル層をさらに備えたことを特徴とする請求項3記載の基板。
【請求項5】
前記活性金属の酸化物からなり、前記基体の前記表面および前記導体パターン層の間に形成された反応層を備えていることを特徴とする請求項1記載の基板。
【請求項6】
前記活性金属の窒化物からなり、前記基体の前記表面および前記導体パターン層の間に形成された反応層を備えていることを特徴とする請求項1記載の基板。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の基板と、
前記導体パターン層に電気的に接続されており、前記基板上に設けられた接触構造と、
を備えたプローブカード・アセンブリ用基板。
【請求項1】
セラミック材料を含んでおり、ビアホールが設けられた表面を有する基体と、
前記ビアホール内に設けられたビア導体と、
前記ビア導体上に形成された第1のメッキ層と、
活性金属を含んでおり、前記第1のメッキ層上に部分的に配置されているとともに、前記基体の前記表面上に形成された導体パターン層と、
を備えた基板。
【請求項2】
前記導体パターン層が、前記活性金属を含んでいる第1のパターン層と、前記第1のパターン層上に形成された第2のパターン層とを備えていることを特徴とする請求項1記載の基板。
【請求項3】
前記第2のパターン層が銅を含んでいることを特徴とする請求項2記載の基板。
【請求項4】
前記第2のパターン層上に形成されたニッケル層をさらに備えたことを特徴とする請求項3記載の基板。
【請求項5】
前記活性金属の酸化物からなり、前記基体の前記表面および前記導体パターン層の間に形成された反応層を備えていることを特徴とする請求項1記載の基板。
【請求項6】
前記活性金属の窒化物からなり、前記基体の前記表面および前記導体パターン層の間に形成された反応層を備えていることを特徴とする請求項1記載の基板。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の基板と、
前記導体パターン層に電気的に接続されており、前記基板上に設けられた接触構造と、
を備えたプローブカード・アセンブリ用基板。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図11D】
【図11E】
【図11F】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図12F】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図11D】
【図11E】
【図11F】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図12F】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−236639(P2009−236639A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−82052(P2008−82052)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
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