説明

基板接続構造および電子機器

【課題】熱圧着時に、回路基板の接続領域の不均一な温度上昇による接続不良を防止可能とした基板接続構造を提供する。
【解決手段】フレキシブル回路基板30の第1の面において、第1の熱伝導層52Aに隣りあって配置され、単位時間当たり第1の熱伝導量より小さい単位時間当たり第2の熱伝導量を有する第2の熱伝導層52Bとを備える。第1および第2の熱伝導層52A、52Bは、フレキシブル回路基板30の基材を介してフレキシブル回路基板30の複数の回路パターンの少なくとも一部と対向し、接続領域の少なくとも一部と該接続領域に隣りあう領域とに渡って配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性接続材料を介して回路基板同士を接続する基板接続構造、および該基板接続構造を備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば携帯電話機などの電子機器では、筐体内に硬質のプリント回路基板と軟質のフレキシブル回路基板とが設置され、これら回路基板の接続部が電気的に接続されている。図14に、基板接続構造を作成する工程を示す。
【0003】
図14に示すように、プリント回路基板20は、フレキシブル回路基板30と対向する側である硬質基材21の表面に、多数の電子部品が実装された実装部22と、該実装部22に渡るように複数の回路パターン23が並列配置された接続部24(接続領域)とを備えている。プリント回路基板20の表面および反対側の裏面には、実装部22を覆う透明なカバーレイ25(あるいはレジスト)が設けられ、接続部24の表面側は、カバーレイ25を開口することによって回路パターン23が露出されている。
【0004】
フレキシブル回路基板30は、プリント回路基板20と対向する側である軟質基材31の表面に、複数の回路パターン33が並列配置された接続部34(接続領域)と、接続部34の幅方向に隣接した隣接部35とを有している。
【0005】
プリント回路基板20とフレキシブル回路基板30の接続時には、図16に示すように、プリント回路基板20の接続部24とフレキシブル回路基板30の接続部34との間に図示しないACF(異方性導電フィルム)を介挿し、回路パターン23と33とが重なるように接続部24と34とを重ね合わせる。その状態で、接続部24、34を熱圧着治具12の圧熱具12aと受け具12bとにより外側から挟持し、接続部24、34に所定時間の加圧および加熱を加える。これにより、溶融・固化したACFが回路パターン23、33同士を面接触した状態に固定し、プリント回路基板20とフレキシブル回路基板30とが電気的に接続される。
【0006】
従来、導電性接続材料による熱圧着時の接続を確実にするための提案がいくつかなされている。例えば特許文献1は、フレキシブル回路基板の接続部の裏面のカバーレイをプリント回路基板の実装部に近い部位で局所的に厚くすることにより、プリント回路基板の接続部とフレキシブル回路基板の接続部の実装部に近い部位に熱圧着時の熱が伝わりづらくして、接続部の実装部に近い部位での温度上昇を防ぎ、接続部の温度の均一化を図るものである。
【0007】
特許文献2は、フレキシブル回路基板の裏面のシールドを回路パターンの接続部のみ開口することにより、熱圧着治具の熱を接続部に伝わりやすくするものである。
【0008】
特許文献3は、フレキシブル回路基板の裏面に、表面の回路パターンの接続部に近接させて三角形等の中心線に対し線対称形状の放熱部材を設け、放熱部材により熱圧着時の熱の放熱を制御することにより、プリント回路基板の接続部とフレキシブル回路基板の接続部の温度の均一化を図るものである。
【0009】
特許文献4は、フレキシブル回路基板の接続部の裏面に、フレキシブル回路基板の回路パターンを構成する各導体線ごとにダミーパターンを設け、熱圧着時の熱をダミーパターンで各導体線に伝えることによって、強固な接合を得ようとするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際公開第2007/072570号
【特許文献2】特開平06−090082号公報
【特許文献3】特開2005−166780号公報
【特許文献4】特公平4−044440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、プリント回路基板20は、筐体の小型化、薄型化に対応するために、実装部22および接続部24を同一直線状に配置するのではなく、例えば、図14に示すように、互いにずれたL字状に配置されることがある。このため、プリント回路基板20の接続部24とフレキシブル回路基板30の接続部34とを加熱した際に、図15に示すように、接続部24、34のうちのプリント回路基板20の実装部22に近い部位10A1は、矢印Q1のように硬質基材21を伝わって実装部22に放熱しやすい。これに対し、実装部22から遠い部位10A2は、矢印Q2で示す如く硬質基材21を伝わって実装部22に放熱しづらく、熱がこもりやすい。このため、接続部24、34の実装部22に近い部位10A1、例えば左の位置あわせマークm1の部分の温度Tm1、実装部22から遠い部位10A2、例えば右の位置あわせマークm2の部分の温度Tm2が、図17に示すように、温度Tm1で低く、温度Tm2で高くなり、接続部24、34に実装部22から近い部位10A1と遠い部位10A2とで加熱温度の不均一を生じる。
【0012】
このような加熱温度の不均一により、接続部24、34の実装部22から遠い部位10A2に過剰な加熱が生じると、該部位10A2側でフレキシブル回路基板30の伸びや冷却したときのスプリングバックが生じ、回路パターン23と33の高精度な接続ができなくなる。一方、接続部24、34の実装部22から近い部位10A1に加熱不足が生じると、該部位10A1側で接着材の樹脂が十分熱硬化せず、回路パターン23と33の堅固な接続ができない。
【0013】
以上のような接続部の加熱温度の不均一による接続品質の問題は、回路パターン23と33とを半田を用いて接続する場合にも生じる。半田では、接続部24、34の実装部22から遠い部位10A2に過剰な加熱が生じると、該部位10A2側でフレキシブル回路基板30の伸びや焦げ付き半田合金層の肥大化、回路パターン23、33を構成する銅箔の侵食などが生じ、半田接合界面が脆くなる等の接続品質の問題が生じる。また、溶融した半田が固化する温度に冷却するまでの時間が増大し、電子機器の生産性が低下する。一方、実装部22に近い部位10A1に加熱不足が生じると半田の溶融が不十分となり、該部位10A1側で回路パターン22と32の堅固な接続ができなくなる。
【0014】
本発明の課題は、2つの回路基板の導電性接続材料を用いた熱圧着時に、回路基板の接続領域の不均一な温度上昇を防いで、接続不良を防止することを可能とした基板接続構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の基板接続構造は、第1の面と第2の面を有する基材と、前記第2の面に配置された複数の回路パターンとを含む第1の回路基板と、第1の面と第2の面を有する基材と、前記第2の面に配置された複数の回路パターンとを含む第2の回路基板と、導電性接続材料を介して前記第1の回路基板の回路パターンと前記第2の回路基板の回路パターンとを接続する接続領域と、前記第2の回路基板の第1の面に配置され、単位時間当たり第1の熱伝導量を有する第1の熱伝導層と、前記第2の回路基板の第1の面において、前記第1の熱伝導層に隣りあって配置され、前記単位時間当たり第1の熱伝導量より小さい単位時間当たり第2の熱伝導量を有する第2の熱伝導層と、を備え、前記第1および第2の熱伝導層は、前記第2の回路基板の基材を介して前記第2の回路基板の複数の回路パターンの少なくとも一部と対向し、前記接続領域の少なくとも一部と前記接続領域に隣りあう領域とに渡って配置されている。
【0016】
上記構成によれば、第2の回路基板の第1の面の第1の熱伝導層を配置する範囲を、第1の回路基板と第2の回路基板の接続領域の熱がこもりやすい部位および該接続領域に隣り合う領域とすることにより、熱圧着時、接続領域の熱がこもりやすい部位の熱を熱伝導層に伝えて放熱することができる。したがって、回路基板の接続領域の不均一な温度上昇を防いで、導電性接続材料により第1の回路基板の回路パターンと第2の回路基板の回路パターンとを良好に接続することができる。
【0017】
本発明の一態様として、前記接続領域に隣りあう領域に配置された前記第1の熱伝導層の面積は、前記接続領域の少なくとも一部に配置された前記第1の熱伝導層の面積より大きい。
【0018】
熱伝導層の面積が大きい方が、熱容量が大きく、熱がよく伝わり、放熱効果が大きい。上記構成によれば、接続領域に隣りあう領域に配置された第1の熱伝導層の面積を接続領域の一部に配置された第1の熱伝導層の面積より大きくしているので、接続領域の一部にこもった熱を該接続領域の一部に配置された第1の熱伝導層から接続領域に隣り合う領域に配置された第1の熱伝導層に効果的に伝えて外部に放熱することができる。
【0019】
本発明の一態様として、前記接続領域に隣りあう領域に配置された前記第2の熱伝導層の面積は、前記接続領域の少なくとも一部に配置された前記第2の熱伝導層の面積より大きい。
【0020】
上記構成によれば、接続領域に隣りあう領域に配置された第2の熱伝導層の面積を接続領域の一部に配置された第2の熱伝導層の面積より大きくしているので、接続領域の一部熱を該接続領域の一部に配置された第2の熱伝導層から接続領域に隣り合う領域に配置された第2の熱伝導層に効果的に伝えて外部に放熱することができる。
【0021】
本発明の一態様として、前記導電性接続材料が、熱溶融導電性材料又は熱硬化性導電性樹脂である。
【0022】
上記構成によれば、導電性接続材料が、半田(熱溶融導電性材料)であっても、異方性導電性樹脂(熱硬化性導電性樹脂)であっても、本発明に適用することができる。
【0023】
本発明の一態様として、前記第2の回路基板の前記接続領域内には開口窓が設けられ、前記第1の回路基板および前記第2の回路基板の前記接続領域には位置合わせマークが設けられ、前記開口窓を通じて、前記第1の回路基板および前記第2の回路基板の位置合わせマークの重なり状態が観察可能である。
【0024】
上記構成によれば、第1の回路基板および第2の回路基板の位置合わせマークを目印に第1の回路基板と第2の回路基板の回路パターンをアライメントすることができる。
【0025】
本発明の一態様として、前記第1および第2の熱伝導層は、前記第2の回路基板の複数の回路パターンの総てと対向し、前記接続領域の実質的に全部と前記接続領域に隣りあう領域とに渡って配置された。
【0026】
上記構成によれば、第1および第2の熱伝導層によって接続領域の実質的に全部に熱伝導層が配置される。
【0027】
本発明の一態様として、前記第1および第2の熱伝導層は導電性樹脂で構成される。
【0028】
上記構成によれば、第1および第2の熱伝導層は導電性樹脂で形成したものでも用いることができる。
【0029】
本発明の一態様として、前記導電性樹脂は、前記接続領域に接続されたフレキシブル基板にも配置される。
【0030】
上記構成によれば、第2の回路基板の接続領域に接続されたフレキシブル基板のシールドを利用して熱の移動をコントロールすることができる。
【0031】
本発明の一態様として、前記第1の熱伝導層を構成する第1の材料の熱伝導率が、前記第2の熱伝導層を構成する第2の材料の熱伝導率より大きい。
【0032】
上記構成によれば、熱伝導層を構成する材料の熱伝導率を変えることにより、第1の熱伝導層と第2の熱伝導層とを形成することができる。
【0033】
本発明の一態様として、前記第1の熱伝導層に含まれる導電フィラーの単位体積当たり含有量が、前記第2の熱伝導層に含まれる導電フィラーの単位体積当たり含有量より大きい。
【0034】
上記構成によれば、熱伝導層に含まれる導電フィラーの単位体積当たり含有量を変えることにより、第1の熱伝導層と第2の熱伝導層とを形成することができる。
【0035】
本発明の一態様として、前記第1の熱伝導層の厚さが、前記第2の熱伝導層の厚さより大きい。
【0036】
上記構成によれば、熱伝導層の厚さを変えることにより、第1の熱伝導層と第2の熱伝導層とを形成することができる。
【0037】
本発明の電子機器は、上記の基板接続構造を備えるものである。
【0038】
上記構成によれば、第1の回路基板の回路パターンと第2の回路基板の回路パターンとの接続品質が良好な電子機器を得ることができる。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、2つの回路基板の導電性接続材料を用いた熱圧着時に、回路基板の接続領域の不均一な温度上昇を防いで、接続不良を防止することを可能とした基板接続構造、および該基板接続構造を有する電子機器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の第1実施形態に係る基板接続構造を示す分解斜視図
【図2】基板接続構造を作成する工程図
【図3】基板接続構造の平面図
【図4】図3のA−A′断面図
【図5】接続部の温度分布を模式的に示すグラフ
【図6】本発明の第2実施形態に係る基板接続構造を示す分解斜視図
【図7】基板接続構造の平面図
【図8】図7のA−A′断面図
【図9】本発明の第3実施形態に係る基板接続構造の諸例を示す平面図
【図10】本発明の第4実施形態に係る基板接続構造の諸例を示す平面図
【図11】本発明の第5実施形態に係る基板接続構造を示す図
【図12】本発明の第6実施形態に係る基板接続構造を示す図
【図13】本発明の第7実施形態に係る基板接続構造を示す図
【図14】従来の基板接続構造を作成する工程図
【図15】基板接続構造の平面図
【図16】図15のA−A′断面図
【図17】接続部の温度分布を模式的に示すグラフ
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の基板接続構造の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0042】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る基板接続構造を示す分解斜視図、図2は基板接続構造を作成する工程図、図3は基板接続構造の平面図、図4は図3のA−A′断面図である。
【0043】
図1に示すように、第1実施形態の基板接続構造10は、電子機器の図示しない上筐体内に収容されたプリント回路基板(第1の回路基板)20とフレキシブル回路基板(第2の回路基板)30とを備える。プリント回路基板20は、平面視L字型の硬質基材21を有している。図1および図3に示すように、プリント回路基板20はフレキシブル回路基板30と対向する側である硬質基材21の表面(第2面)に、多数の電子部品が実装された矩形状の実装部22と、実装部22の一端から突出し、実装部22に渡るように複数の回路パターン23が並列配置された細長い接続部24(接続領域)とを備えている。プリント回路基板20の表面(第2面)および反対側の裏面(第1面)には、実装部22を覆うカバーレイ25(あるいはレジスト)が設けられ実装部22の回路パターンを保護している。接続部24の表面側は、カバーレイ25を開口することによって複数の回路パターン23が露出されている。
【0044】
フレキシブル回路基板30は、フレキシブル基板からなる可撓性連結部43によって電子機器の図示しない筺体に収容された機能モジュール42と接続されている。フレキシブル回路基板30は、プリント回路基板20の接続部24と略同形の軟質基材31を有している。フレキシブル回路基板30は、プリント回路基板20と対向する側である軟質基材31の表面(第2面)に、複数の回路パターン33が並列配置された接続部34と、接続部34の幅方向に隣接した隣接部35とを備えている。可撓性連結部43は、フレキシブル回路基板30の隣接部35を介して接続部34に接続されている。可撓性連結部43の表面は導電性シールド44に覆われている。
【0045】
フレキシブル回路基板30の表面(第2面)とは反対側の裏面(第1面)には、プリント回路基板20の実装部22から遠い部位10A1の放熱量を大にするために、軟質基材31の熱伝導率より高い熱伝導率を有する熱伝導層50が部分的に設けられている。本例では、軟質基材31の裏面に施されている銅箔をエッチングで全面的に除去せず部分的に残すことによって、熱伝導層50を形成した。熱伝導層50は、詳細には、接続部34の一部、すなわち軟質基材31を介して複数の回路パターン33の一部と対向する、実装部22から遠い部位10A2(図3)と、該接続部34と隣接する隣接部35とに渡って形成されている。好ましくは、この熱伝導層50の接続部34における面積S1(図3の熱伝導層50の格子部分の面積)よりも隣接部35における面積S2(図3の熱伝導層50の斜線部分の面積)の方が大きい。これは、熱伝導層の面積が大きい方が、熱容量が大きく、熱がよく伝わり、放熱効果が大きい。フレキシブル回路基板30の裏面は、熱伝導層50の上から設けた略透明なカバーレイ36で覆われている(図4)。これにより、フレキシブル回路基板30の接続部34全体の厚みが略均等になる。
【0046】
プリント回路基板20、フレキシブル回路基板30の接続部24、34には、それぞれ左右の位置合わせマークm1、m2が設けられている。プリント回路基板20とフレキシブル回路基板30とを電気的に接続するには、プリント回路基板20、フレキシブル回路基板30の接続部24、34の間に導電性接続材料として図示しないACF(異方性導電性樹脂フィルム)を介挿し、フレキシブル回路基板30のカバーレイ36上から透けて見える接続部24、34の左右の位置合わせマークm1、m2を目印に、回路パターン23と33とが重なるように接続部24と34とを重ね合わせる。その状態で、接続部24、34を熱圧着治具12の圧熱具12aと受け具12bとにより外側から挟持し、接続部24、34に所定時間の加圧および加熱を加える。これにより、圧熱具12aからの熱でACF接着材が溶融し、回路パターン23と33との間から押し出された接着材が接続部24の硬質基材21と接続部34の軟質基材31とに接着する。接着材が熱硬化し、回路パターン23、33同士が面接触した状態に固定されて、プリント回路基板20とフレキシブル回路基板30とが電気的に接続される。
【0047】
その加熱接続の際、フレキシブル回路基板30の軟質基材31に、接続部24のプリント回路基板20の実装部22から遠い部位と、接続部34と隣接する隣接部35とに渡って熱伝導層50を設けているので、プリント回路基板20、フレキシブル回路基板30の接続部24、34に加えられた熱は、実装部22から遠い部位10A2おいて、矢印Q2で示す如く硬質基材21を介して実装部22に伝わるだけでなく、矢印Q3で示す如く接続部24、34から熱伝導層50に伝わり、熱伝道層50を介して可撓性連結部43にも伝わる。この場合、熱伝導層50の隣接部35における面積S2を接続部34における面積S1よりも大きく設けているため、熱伝導層50の隣接部35の部分からの可撓性連結部43への伝熱量を大きくして放熱することができる。これにより、接続部24、34の実装部22に近い部位10A1(矢印Q1で示す如く硬質基材21を介して実装部22に熱が伝わる)と同様、接続部24、34の実装部22から遠い部位10A2に熱がこもるのを防止することができる。
【0048】
その結果、図5に、接続部24、34の実装部22に近い部位10A1の左の位置あわせマークm1の部分の温度Tm1、実装部22から遠い部位10A2の右の位置あわせマークm2の部分の温度Tm2を示すように、接続部24、34の実装部22から近い部位10A1と遠い部位10A2の加熱温度を略均等化することができ、加熱温度の不均一を緩和できる。このため、接続部24、34の実装部22から遠い部位10A2における過剰加熱や、実装部22に近い部位10A1における加熱不足による回路パターン23と33の接続不良を防止でき、回路パターン23と33の高精度な接続を実現することができる。
【0049】
以上の第1実施形態は、プリント回路基板20、フレキシブル回路基板30の接続部24、34の回路パターン23、33を導電性接続材料としてACFを用いて接続する場合を示したが、熱溶融導電性材料である半田を用いて接続することもでき、同様に、加熱温度の不均一による回路パターン23、33の接続不良をなくすことができる。
【0050】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図6〜図8により説明する。図6は本発明の第2実施形態に係る基板接続構造を示す分解斜視図、図7は基板接続構造の平面図、図8は図7のA−A′断面図である。図6〜図8において図1〜図7を参照して説明した第1実施形態と同様な要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0051】
第1実施形態では、フレキシブル回路基板30の裏面には可撓性連結部43の導電性シールド44が設けられていない。本第2実施形態では、フレキシブル回路基板30のプリント回路基板20と対向する側である表面(第2面)とは反対側の裏面(第1面)のカバーレイ36上に、可撓性連結部43の導電性シールド44により構成される熱伝導層51を部分的に設けた。熱伝導層51を設ける範囲は、第1実施形態と同様、軟質基材31を介して複数の回路パターン33の一部と対向する、接続部34のプリント回路基板20の実装部22から遠い部位と、該接続部34と隣接する隣接部35とに渡る領域である。第1実施形態と同様、好ましくは、熱伝導層51の接続部34における面積S1よりも熱伝導層51の隣接部35における面積S2の方が大きい。
【0052】
フレキシブル回路基板30の裏面は、カバーレイ36および熱伝導層51の上から設けられた略透明な絶縁樹脂膜であるオーバーコート37によって覆われている(図8)。これにより、フレキシブル回路基板30の接続部34全体の厚みが略均等になっている。
【0053】
本第2実施形態では、プリント回路基板20とフレキシブル回路基板30とを半田16を用いて電気的に接続した(図8)。プリント回路基板20、フレキシブル回路基板30の接続部24、34の回路パターン23、33の少なくとも一方には、あらかじめ半田16が施されている。フレキシブル回路基板30のオーバーコート37上から透けて見える接続部24、34の左右の位置合わせマークm1、m2を目印に、回路パターン23と33とが重なるように接続部24と34とを重ね合わせる。その状態で、図2のときと同様、接続部24、34を熱圧着治具12の圧熱具12aと受け具12bとにより外側から挟持し、接続部24、34に所定時間の加圧および加熱を加える。これにより、圧熱具12aからの熱で半田16が溶融し、半田16が冷却固化することによって回路パターン23、33同士を金属接合させ、プリント回路基板20とフレキシブル回路基板30とが電気的に接続される。
【0054】
その加熱接続の際、フレキシブル回路基板30の軟質基材31には、接続部24のプリント回路基板20の実装部22から遠い部位と、接続部34と隣接する隣接部35とに渡って熱伝導層51を設けているので、プリント回路基板20、フレキシブル回路基板30の接続部24、34に加えられた熱は、実装部22から遠い部位10A2おいて、矢印Q2で示す如く硬質基材21を介して実装部22に伝わるだけでなく、矢印Q3で示す如く接続部24、34から熱伝導層51に伝わり、熱伝導層51を介して可撓性連結部43にも伝わる。第1実施形態と同様に、熱伝導層51の隣接部35における面積S2を接続部34における面積S1よりも大きく設けているため、熱伝導層51の隣接部35の部分からの可撓性連結部43への伝熱量を大きくして放熱することができる。これにより、矢印Q1で示す如く硬質基材21を介して実装部22に熱が伝わる、接続部24、34の実装部22に近い部位10A1と同様、接続部24、34の実装部22から遠い部位10A2に熱がこもるのを防止することができる。
【0055】
その結果、第1実施形態のときと同様、接続部24、34の実装部22から近い部位10A1と遠い部位10A2の加熱温度を略均等化することができ、接続部24、34の実装部22から遠い部位10A2における過剰加熱や、実装部22に近い部位10A1における加熱不足による回路パターン23と33の接続不良を防止でき、回路パターン23と33の高精度な接続を実現することができる。また半田の場合、過剰加熱があると、溶融した半田が固化する温度に冷却するまでの時間が増大するが、過剰加熱の問題がなくなるので、電子機器の生産性を低下することもない。
【0056】
以上の第2実施形態は、プリント回路基板20、フレキシブル回路基板30の接続部24、34の回路パターン23、33を導電性接続材料として半田を用いて接続する場合を示したが、第1実施形態と同様、ACFを用いて接続することもでき、同様に、接続部24、34の加熱温度の不均一による回路パターン23、33の接続不良をなくすことができる。
【0057】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図9により説明する。第1実施形態では、フレキシブル回路基板30の熱伝導層50は、接続部24、34のプリント回路基板20の実装部22から遠い部位10A2の側だけ放熱しやすいように、図9(c)に示すように、接続部24の遠い部位10A2にのみ設けた。
【0058】
これに対し、第3実施形態では、図9(a)あるいは図9(b)に示すように、フレキシブル回路基板30の熱伝導層50が接続部34の回路パターン33の全体に渡るように短冊状熱伝導層50aを有するように形成した。
【0059】
図9(a)の例では、プリント回路基板20の実装部22に近い部位10A1まで細長く延びる短冊状熱伝導層50aを1条有するように、熱伝導層50を形成した。この場合、接続部34の全体において厚み及び剛性が均等になり、接続部34の回路パターン33の全体を、プリント回路基板20の接続部24の回路パターン23に対し略均等に圧着することができる。また、短冊状熱伝導層50aは、各回路パターン33の一部のみに対向しているので、接続部24、34のプリント回路基板20の実装部22から遠い部位10A2の放熱量を大にする作用が損なわれることはない。
【0060】
図9(b)の例は、回路パターン33が接続部34の幅方向に対向するようにして、長手方向に2列に配列されている場合である。この場合には、短冊状熱伝導層50aを2条有するように熱伝導層50を形成した。この場合にも、接続部34の全体において厚み及び剛性が均等になり、接続部34の回路パターン33の全体を、プリント回路基板20の接続部24の回路パターン23に対し略均等に圧着することができる。
【0061】
以上の第3実施形態では、銅箔による熱伝導層50について述べたが、第2実施形態のシールドによる熱伝導層51についても同様にすることができる。この場合にも、接続部34の全体において厚み及び剛性が均等になり、接続部34の回路パターン33の全体を、プリント回路基板20の接続部24の回路パターン23に対し略均等に圧着することができる。
【0062】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を図10により説明する。本第4実施形態では、第3実施形態の図9(a)に示したフレキシブル回路基板30の接続部34の熱伝導層50において、短冊状熱伝導層50aの途中に、図10に示すようにスリット14を設け、そのスリット14を短冊状熱伝導層50aが対向する回路パターン33を横断する位置に配置した。スリット14は、傾斜状(図10(a))、鈎状(図10(b))、コ字状(図10(c))等、適宜の形状を取ることができる。
【0063】
このようなスリット14を短冊状熱伝導層50aの途中に設けると、スリット14を設けた箇所で熱伝導層による熱伝導が止まる。したがって、温度を上昇させたい箇所で短冊状熱伝導層50aにスリット14を設けておけば、その箇所でプリント回路基板20、フレキシブル回路基板30の接続部24、34の温度を上昇することができる。また、スリット14が回路パターン33を横断するので、横断される回路パターン33の一部は必ず熱伝導層と対向することになり、この回路パターン33を確実に加圧もしくは加熱をすることができ、確実に接続することができるようになる。
【0064】
以上の第4実施形態では、銅箔による熱伝導層50について述べたが、第2実施形態のシールドによる熱伝導層51についても同様にすることができる。同様に、熱伝導層51から延設した短冊状熱伝導層の部分にスリット14を設けることにより、そのスリット14の箇所で接続部24、34の温度を上昇させることができる。
【0065】
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態を図11により説明する。本第5実施形態では、図11(a)に示すように、フレキシブル回路基板30のプリント回路基板20(図1参照)と対向する側である表面(第2面)とは反対側の裏面(第1面)に、第2実施形態に準じて、可撓性連結部43の導電性シールド44を利用し、第1の熱伝導層52Aと第2の熱伝導層52Bとからなる熱伝導層52を設けた。
【0066】
第1の熱伝導層52Aは、接続部34および該接続部34と隣接した隣接部35のうちの一部の、接続部34と隣接部35のプリント回路基板20の実装部22から遠い部位に配置されている。第1の熱伝導層52Aは、プリント回路基板20の実装部22から遠い部位10A2において、軟質基材31を介してフレキシブル回路基板30の回路パターン33と対向している。第2の熱伝導層52Bは、接続部34および隣接部35のうちの他の一部、本例では、接続部34および隣接部35の残りの一部の、接続部34と隣接部35のプリント回路基板20の実装部22に近い部位に設けられており、第1の熱伝導層52Aと隣り合って配置されている。第2の熱伝導層52Bはプリント回路基板20の実装部22に近い部位10A1において、軟質基材31を介してフレキシブル回路基板30の回路パターン33と対向している。なお、第1の熱伝導層52Aと第2の熱伝導層52Bとが隣り合って配置される場合、これらの熱伝導層の間に隙間が存在してもよい。
【0067】
第1の熱伝導層52Aは単位時間当たり第1の熱伝導量を有し、第2の熱伝導層52Bは単位時間当たり第1の熱伝導量より小さい単位時間当たり第2の熱伝導量を有する。このような熱伝導量を有する第1、第2の熱伝導層52A、52Bを作成するには、図11(b)に示すように、第1の熱伝導層52Aに熱伝導率が高い材料A、例えば銀(Ag)あるいは銅(Cu)を使用し、第1の熱伝導層52Bに熱伝導率が低い材料B、例えばアルミ(Al)を使用すればよい。
【0068】
また、第1の熱伝導層52Aの接続部34における面積SA1よりも第1の熱伝導層51Aの隣接部35における面積SA2の方が大きい。同様に、第2の熱伝導層52Bの接続部34における面積SB1よりも第2の熱伝導層51Bの隣接部35における面積SB2の方が大きい。面積SA1と面積SA2の関係及び面積SB1と面積SB2の関係は、第1実施形態で述べた面積S1と面積S2の関係と同等である。
【0069】
本第5実施形態によれば、第2の熱伝導層52Bよりも単位時間当たりの熱伝導量が大きい第1の熱伝導層52Aをフレキシブル回路基板30の接続部34およびその隣接部35のうちのプリント回路基板20の実装部22から遠い部位に配置したので、プリント回路基板20、フレキシブル回路基板30の接続部24、34のプリント回路基板20の実装部22から遠い部位10A2の放熱を大にすることができ、接続部24、34の実装部22から近い部位10A1と遠い部位10A2の加熱温度を略均等化することができる。また、第1の熱伝導層52Aよりも単位時間当たりの熱伝導量が小さい第2の熱伝導層52Bをフレキシブル回路基板30の接続部34およびその隣接部35のうちのプリント回路基板20の実装部22に遠い部位に配置したので、接続部24、34に温度の高低差が付くのを緩和することができる。
【0070】
さらに、第1、第2の熱伝導層52A、52Bを作成するのに熱伝導率の異なる金属を使い分けるだけなので、熱伝導層52Aと52Bとを同一厚さに設けることができ、接続部34の回路パターン33の全体をプリント回路基板20の接続部24の回路パターン23と均等に圧着することができる。
【0071】
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態を図12により説明する。本第6実施形態では、図12(a)に示すように、フレキシブル回路基板30は、プリント回路基板20と対向する表面(第2面)とは反対側の裏面(第1面)に、導電性シールドにより第1の熱伝導層53Aと第2の熱伝導層53Bとからなる熱伝導層53を設けた。熱伝導層を構成する導電性シールドには、導電フィラーを含有した導電ペーストを使用した。本例では、図12(b)に示すように、第1の熱伝導層53Aに銀フィラーの含有量が多い導電ペーストを使用し、第2の熱伝導層53Bに銀フィラーの含有量が少ない導電ペーストを使用した。第6実施形態のその他の構成は、第5実施形態と同様で、図12(a)において図11(a)に付した符号と同一の符号は同一の要素を示す。
【0072】
本第6実施形態によっても、第5実施形態と同様、第2の熱伝導層53Bよりも単位時間当たりの熱伝導量が大きい第1の熱伝導層53Aをフレキシブル回路基板30の接続部34およびその隣接部35のうちのプリント回路基板20の実装部22から遠い部位に配置したので、プリント回路基板20、フレキシブル回路基板30の接続部24、34のプリント回路基板20の実装部22から遠い部位10A2の放熱量を大にすることができ、接続部24、34の実装部22から近い部位10A1と遠い部位10A2の加熱温度を略均等化することができる。また、第1の熱伝導層53Aよりも単位時間当たりの熱伝導量が小さい第2の熱伝導層53Bをフレキシブル回路基板30の接続部34およびその隣接部35のうちのプリント回路基板20の実装部22に遠い部位に配置したので、接続部24、34に温度の高低差が付くのを緩和することができる。
【0073】
また第1、第2の熱伝導層53A、53Bを作成するのに導電ペーストの導電フィラーの含有量を異ならせるだけなので、熱伝導層53Aと53Bとを同一厚さに設けることができ、接続部34の回路パターン33の全体をプリント回路基板20の接続部24の回路パターン23と均等に圧着することができる。
【0074】
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態を図13により説明する。本第6実施形態では、図13(a)および(b)に示すように、フレキシブル回路基板30の軟質基材31の裏面に、導電性シールドによる熱伝導層を厚みを変えて形成し、第1の熱伝導層54Aと第2の熱伝導層54Bとからなる熱伝導層54を設けたことが特徴である。図13(c)に示すように、第1の熱伝導層52Aでは、導電シールド材の材質の厚みを厚くし、第2の熱伝導層53Bでは、導電シールド材の材質の厚みを薄くした。フレキシブル回路基板30の全体の厚さは、カバーレイ36および熱伝導層54上から覆うオーバーコート37によって略均等になっている。第7実施形態のその他の構成は、第6実施形態と同様で、図13(a)において図12(a)に付した符号と同一の符号は同一の要素を示す。
【0075】
本第7実施形態によっても、第5、第6の実施形態と同様な作用効果を奏する。
【0076】
上述した実施形態では、プリント回路基板(第1の回路基板)とフレキシブル回路基板(第2の回路基板)が接続されている。本発明は、このような回路基板の組み合わせに限定されるものではなく、任意の種類の回路基板や回路形成部品(MIDなど)との接続に応用可能である。
【0077】
また、上述した実施形態では、プリント回路基板(第1の回路基板)は、矩形状の実装部22と実装部22の一端から突出した細長い接続部24(接続領域)とからなり、平面視L字型の形状を呈している。しかし、本発明が適用される回路基板の形状はこのような形状に限定されるものではない。本発明は、二つの回路基板の接続領域において、図17に示したような接続作業時に加熱温度の不均一を生じるような総ての回路基板や回路形成部品に適用可能である。
【0078】
以上、本発明の各種実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態において示された事項に限定されず、特許請求の範囲及び明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者がその変更・応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明によれば、2つの回路基板の導電性接続材料を用いた熱圧着時に、回路基板の接続領域の不均一な温度上昇を防いで、接続不良を防止することを可能とした基板接続構造、および該基板接続構造を有する電子機器を得ることができる。
【符号の説明】
【0080】
10 基板接続構造
10A1 実装部に近い部位
10A2 実装部から遠い部位
14 スリット
20 プリント回路基板
21 硬質基材
22 実装部
23 回路パターン
24 接続部(接続領域)
30 フレキシブル回路基板
31 軟質基材
33 回路パターン
34 接続部(接続領域)
35 隣接部
43 可撓性連結部
44 シールド
50 熱伝導層
50a 短冊状熱伝導層
51 熱伝導層
52〜54 熱伝導層
52A〜54A 第1の熱伝導層
52B〜54B 第2の熱伝導層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面と第2の面を有する基材と、前記第2の面に配置された複数の回路パターンとを含む第1の回路基板と、
第1の面と第2の面を有する基材と、前記第2の面に配置された複数の回路パターンとを含む第2の回路基板と、
導電性接続材料を介して前記第1の回路基板の回路パターンと前記第2の回路基板の回路パターンとを接続する接続領域と、
前記第2の回路基板の第1の面に配置され、単位時間当たり第1の熱伝導量を有する第1の熱伝導層と、
前記第2の回路基板の第1の面において、前記第1の熱伝導層に隣りあって配置され、前記単位時間当たり第1の熱伝導量より小さい単位時間当たり第2の熱伝導量を有する第2の熱伝導層と、を備え、
前記第1および第2の熱伝導層は、前記第2の回路基板の基材を介して前記第2の回路基板の複数の回路パターンの少なくとも一部と対向し、前記接続領域の少なくとも一部と前記接続領域に隣りあう領域とに渡って配置された、基板接続構造。
【請求項2】
請求項1に記載の基板接続構造であって、
前記接続領域に隣りあう領域に配置された前記第1の熱伝導層の面積は、前記接続領域の少なくとも一部に配置された前記第1の熱伝導層の面積より大きい、基板接続構造。
【請求項3】
請求項2に記載の基板接続構造であって、
前記接続領域に隣りあう領域に配置された前記第2の熱伝導層の面積は、
前記接続領域の少なくとも一部に配置された前記第2の熱伝導層の面積より大きい、基板接続構造。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の基板接続構造であって、
前記導電性接続材料が、熱溶融導電性材料又は熱硬化性導電性樹脂である、基板接続構造。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の基板接続構造であって、
前記第2の回路基板の前記接続領域内には開口窓が設けられ、
前記第1の回路基板および前記第2の回路基板の前記接続領域には位置合わせマークが設けられ、
前記開口窓を通じて、前記第1の回路基板および前記第2の回路基板の位置合わせマークの重なり状態が観察可能である、基板接続構造。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の基板接続構造であって、
前記第1および第2の熱伝導層は、前記第2の回路基板の複数の回路パターンの総てと対向し、前記接続領域の実質的に全部と前記接続領域に隣りあう領域とに渡って配置された、基板接続構造。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の基板接続構造であって、
前記第1および第2の熱伝導層は導電性樹脂で構成された、基板接続構造。(請求項7と類似)
【請求項8】
請求項7記載の基板接続構造であって、
前記導電性樹脂は、前記接続領域に接続されたフレキシブル基板にも配置された、基板接続構造。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の基板接続構造であって、
前記第1の熱伝導層を構成する第1の材料の熱伝導率が、前記第2の熱伝導層を構成する第2の材料の熱伝導率より大きい、基板接続構造。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の基板接続構造であって、
前記第1の熱伝導層に含まれる導電フィラーの単位体積当たり含有量が、前記第2の熱伝導層に含まれる導電フィラーの単位体積当たり含有量より大きい、基板接続構造。
【請求項11】
請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の基板接続構造であって、
前記第1の熱伝導層の厚さが、前記第2の熱伝導層の厚さより大きい、基板接続構造。
【請求項12】
請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の基板接続構造を備えた電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−49367(P2011−49367A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−196717(P2009−196717)
【出願日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】