説明

基板搬送装置及び基板処理装置

【課題】絶縁性基板などの半導体部品の受け渡しの際、特にその搬送アームから該絶縁性基板などを分離する際の剥離帯電の問題を簡単な構成により解消することができ、しかも、加湿空気の噴き付けによる除電に伴う結露や異物の付着といった弊害を招くことのない基板処理装置を得る。
【解決手段】スパッタ処理の対象となる絶縁性基板W5を搬送する基板搬送装置100において、該絶縁性基板を載置して一枚ごと搬送するセラミックなどからなる搬送アーム151を備え、該搬送アーム151は、その基板載置部の表面を、絶縁性基板W5と該基板載置部との接触面積が小さくなるよう微細な凹凸形状にし、さらに、搬送アーム151を構成するセラミック材料の表面に導電樹脂を導電性コート膜151aとしてコートした構造を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板搬送装置及び基板処理装置に関し、特に、絶縁性基板を搬送アームから分離する際の剥離帯電を低減するための構造を有する基板搬送装置、及びこのような基板搬送装置を用いた基板処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、物品の搬送装置には、帯電した物品の静電気をその搬送中に除去するものがあり、例えば特許文献1には、搬送中の物品に相対湿度の大きな空気を吹き付けるものが開示されている。
【0003】
図6は、この特許文献1に開示の搬送装置を説明する図である。
【0004】
この搬送装置220は液晶パネルに用いられるガラス基板12を搬送するものである。この搬送装置220は、土台部材(図示せず)に配設されたレール15と、該レール15上に移動可能に設けられ、該ガラス基板12を載置するステージ11とを有している。またこの搬送装置220は、該レール15の一端側に、該ステージ11とボールネジ14により連結して設けられ、該ボールネジ14を回転させてステージを該レール15上で移動させる駆動装置13と、該レール15の他端側に設けられ、回転テーブル23を有する回転搬送部20とを有している。この回転搬送部20は、回転テーブル23に回転シャフト22により連結された回転駆動部21と、該回転テーブル23に取り付けられた搬送アーム24とを有しており、該搬送アーム24の下面には、該ステージ11上に載置されているガラス基板を吸着する真空チャック16が取付られている。
【0005】
また、この搬送装置220は、搬送アーム24に吸着されたガラス基板12に加湿空気を吹き付ける送風装置30を有している。この送風装置30は、加湿器17と、送風機18と、送風機からの空気流を溜めるチャンバ10とを有し、該チャンバ10に設けられた排気口から加湿空気101を噴出すよう構成されている。
【0006】
次に動作について説明する。
【0007】
この搬送装置220は、クリーンルーム内に設置され、ガラス基板の搬送を行う。
【0008】
簡単に説明すると、ステージ11上にガラス基板12が載置されると、駆動装置13がボールネジ14を回転させ、これによりステージ11が移動し、ガラス基板12の搬送が開始される。該ステージ11がその一端側から他端側に到達すると、回転搬送部20が駆動し、搬送アーム24の真空チャック16により、ステージ11上のガラス基板12が吸着保持される。このようにガラス基板12が保持された状態で、回転テーブル23が回転することで、該ガラス基板は他の搬送レールを移動するステージ11上に搬送されることとなる。
【0009】
この搬送装置220では、回転テーブル23の回転によるガラス基板12の搬送中に、該ガラス基板12に送風装置30からの加湿空気101が吹き付けられ、これにより帯電したガラス基板12の除電が行われる。
【0010】
ところが、このような搬送装置では、ガラス基板の表面側の静電気はその搬送中に除去できるが、ステージ11上に載置されたガラス基板12をステージ11から分離する場合などの剥離帯電により生じたガラス基板の裏面側に生じた静電気を除去することは、ガラス基板などの絶縁性基板の表面側に加湿空気を吹き付ける方法では本質的に不可能である。
【0011】
このような絶縁性基板の裏面側に生じた静電気をその搬送中に除去可能な除電搬送装置としては、例えば、特許文献2に開示のものがあり、以下簡単に説明する。
【0012】
図7は、特許文献2に開示の除電搬送装置を説明する斜視図である。
【0013】
この除電搬送装置200は、ウエハ200aをカセット201に収容して搬送する際にウエハの静電気を除去するものであり、支持部材211によって支持された装置本体212を備えている。この装置本体212には、前後方向(y方向)に延びる左右一対の旋回軸223,224が設けられている。
【0014】
一方の旋回軸223には、一対の補助アーム213a,213bが取り付けられている。これらの補助アーム213a,213bには係合アーム215が取り付けられている。係合アーム215は、補助アーム213aから延びる直線状部分115aと、補助アーム213bから延びる直線状部分215cと、これらの直線状部分215a,215cの先端を連結するフック部215bとを含んでいる。このフック部215bは、搬送すべきカセット201のフランジ部204と係合する部分である。
【0015】
他方の旋回軸224にも、上記旋回軸223全く同様に、一対の補助アーム216a,216bと、係合アーム216とが取り付けられている。係合アーム216は、直線状部分216a,216cと、フック部216bとを含み、フック部216bは、搬送すべきカセット201のフランジ部204と係合する部分である。
【0016】
上記装置本体212には、旋回軸223,224を回動させるためのステッピングモータが内蔵されている。旋回軸223,224が回動すると、補助アーム213a,213b,214a,214bとともに係合アーム215,216のフック部215b,216bが、円弧α,βで示すように回動する。
【0017】
また、上記カセット201は、4フッ化樹脂からなる市販のウエハキャリアであり、ウエハ200aを収容するカセット本体202と、このカセット本体202の下部から下方へ突出した一対の脚部203とを有しており、このカセット本体202の上部側縁部は、外向きに突出した形状となっており、この部分は上記フランジ部204となっている。
【0018】
なお、上記カセット本体202には、円板状の半導体ウエハ200aを立てて収容するための溝(図示せず)が複数形成されている。
【0019】
そして、この除電搬送装置200の装置本体212の下面には、カセット201に収容された半導体ウエハ200aへ向けてイオンを放出するイオナイザ251,252が取り付けられている。なお、図中、Dは、イオナイザ251,252から放出されるイオンの到達範囲を示している。
【0020】
このような除電搬送装置200では、上記補助アーム213a,213bとともに係合アーム215,216が回動して、係合アーム215,216のフック部215b,216bがカセット201のフランジ部204と係合することにより、除電搬送装置200の装置本体212の下方に、半導体ウエハ200aを収容したカセット201が保持される。
【0021】
半導体ウエハ200aを収容したカセット201は、そのように保持された状態で除電搬送装置200によって、上下方向(z方向)及び水平方向(x方向)搬送される。
【0022】
この搬送中には、帯電したウエハの静電気がイオナイザ251及び522から放出されるイオンにより中和されてウエハの除電が行われ、この場合は、ウエハの表面側に生じた静電気もウエハの裏面側に生じた静電気も除去されることとなる。
【0023】
さらに、特許文献3には、ガラス基板などの絶縁性基板の裏面側の帯電に対する対策、つまりガラス基板を作業ステージから剥離する際の剥離帯電に対する対策が開示されている。
【0024】
図8は、特許文献3に開示の除電機能付き基板搬送アームを説明する図であり、図8(a)は外観を示す平面図であり、図8(b)はそのB−B線断面図である。
【0025】
基板搬送アーム301は、アーム本体302と、アーム本体302に一体に形成された左右一対の支持アーム303と、これら支持アーム303上に対向するように配設され、それぞれネジ304により固定された2組の基板支持部材305と、各基板支持部材305に設けられた吸着パッド(真空吸着部)306とを備えている。
【0026】
この吸着パッド306は弾性部材からなり、吸着パッド306の内部は、基板支持部材305内に形成された吸引通路307に接続され、さらにジョイント308を介して吸引管309に接続され、吸引管309はアーム本体302に配設された真空ポンプ310に接続されている。そして、一対の支持アーム303上の基板支持部材305の間の部分には、イオン発生装置311が装着されている。なお、図中、311aはイオン発生装置311の電極である。
【0027】
なお、イオン発生方式としては、パルス直流方式または軟X線方式が好ましいが、通常の直流方式や交流方式等でもよい。
【0028】
このような構成の基板搬送アーム301は、絶縁性基板312の下面周縁部を吸着パッド306上に載せた後、真空ポンプ310により真空引きを行うことにより絶縁性基板312を固定し、搬送ラインに沿って作業ステージ313上に移動する。
【0029】
作業ステージ313には、吸着パッド306を収納可能にする段差部313aが形成されており、吸着パッド306が段差部313a内に沈み込み、基板312が作業ステージ313上に載置されると、吸着パッド306の真空引きが解除される。
【0030】
作業ステージ313では、真空吸着により絶縁性基板312が固定され、作業ステージ313での処理が終了すると、再び吸着パッド306の真空引き行って絶縁性基板312が基板搬送アーム301に固定され、基板搬送アーム301は上方に移動して次工程の処理のための作業ステージに基板を搬送する。
【0031】
この除電機能付き基板搬送アーム301では、基板の搬送中はもとより、基板のステージへの脱着時において、絶縁性基板312の裏面及びステージ313の上面の空間に向けて正と負のイオン化フローを送り込むことにより、絶縁性基板312及びステージ313に帯電する電荷を中和させている。このため、絶縁性基板312を作業ステージ313から剥離する場合に剥離帯電が生じることがなく、作業ステージから絶縁性基板を容易に剥離することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0032】
【特許文献1】特開平7−73991号公報
【特許文献2】特開2004−172546号公報
【特許文献3】特開2002−26110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0033】
しかしながら、特許文献1に開示の搬送装置では、上述したように、サファイア基板などの絶縁性基板の剥離帯電により基板裏面側に生じた静電気を除去することは困難である。
【0034】
また、特許文献2及び3の搬送装置では、絶縁性基板の裏面側に生じた静電気、特に特許文献3の搬送装置では、作業ステージ313や基板搬送アーム302上に載置された絶縁性基板を作業ステージ313や基板搬送アーム302から分離する場合の剥離帯電により絶縁性基板の裏面側に生じた静電気を除去することは可能であるが、イオナイザーを設ける必要があり、装置の構成が大掛かりになり、また搬送装置のコスト増大を招くといった問題がある。
【0035】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、サファイア基板などの絶縁性基板の剥離帯電、特に搬送アームから絶縁性基板を引き離す際に生ずる剥離帯電を簡単な構成で低減することができる基板搬送装置、及びこのような基板搬送装置を装備した基板処理装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0036】
本発明に係る基板搬送装置は、種々の処理の対象となる絶縁性基板を搬送する基板搬送装置であって、該絶縁性基板を載置して一枚ごとに搬送する搬送アームを備え、該搬送アームは、少なくとも、該搬送アームの該絶縁性基板と接触する基板載置部に、該基板載置部と該絶縁性基板との摩擦係数が低減されるよう表面加工を施したものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0037】
本発明は、上記基板搬送装置において、前記搬送アームは、前記基板載置部の表面に、該搬送アームの構成材料に比べて表面エネルギーの小さいコート膜を形成したものであることが好ましい。
【0038】
本発明は、上記基板搬送装置において、前記搬送アームは、前記基板載置部の表面を、前記絶縁性基板と該基板載置部との接触面積が小さくなるよう微細な凹凸形状にしたものであることが好ましい。
【0039】
本発明は、上記基板搬送装置において、前記搬送アームは、前記基板載置部から前記絶縁性基板を引き剥がす際の剥離帯電による電荷が接地側に逃げるよう、少なくとも前記基板載置部の表面に導電性コート膜を形成したものであることが好ましい。
【0040】
本発明は、上記基板搬送装置において、前記搬送アームを移動可能に支持するアーム支持機構を有し、該搬送アームは、前記基板載置部から接地側への放電経路が形成されるよう、該アーム支持機構を介してアースされていることが好ましい。
【0041】
本発明は、上記基板搬送装置において、前記絶縁性基板はサファイア基板であることが好ましい。
【0042】
本発明は、上記基板搬送装置において、前記搬送アームは、その表面の全面に導電性部材の塗布により前記導電性コート膜を形成したものであることが好ましい。
【0043】
本発明は、上記基板搬送装置において、前記導電性コート膜は、10〜1010Ω・mの範囲の表面抵抗を有していることが好ましい。
【0044】
本発明は、上記基板搬送装置において、前記搬送アームの前記基板載置部に形成する導電性コート膜を、前記搬送アームの、該基板載置部以外の部分に形成する導電性コート膜より、該基板載置部との密着性の高い材料で構成したことが好ましい。
【0045】
本発明に係る基板処理装置は、絶縁性基板を処理する基板処理装置であって、該絶縁性基板を処理するための複数の処理チャンバと、該複数の処理チャンバに隣接して設けられたロードロック室とを有し、該ロードロック室には、前記複数の処理チャンバの相互間で該絶縁性基板を搬送する内部搬送装置が設けられており、該内部搬送装置は、上述した本発明に係る基板搬送装置であり、そのことにより上記目的が達成される。
【0046】
本発明に係る基板処理装置は、絶縁性基板を処理する基板処理装置であって、該絶縁性基板を処理するための複数の処理チャンバと、該複数の処理チャンバに隣接して設けられたロードロック室と、前記絶縁性基板を格納する基板格納部と、該基板格納部と前記ロードロック室との間で該絶縁性基板を搬送する外部搬送装置とを有し、該外部搬送装置は、上述した本発明に係る基板搬送装置であり、そのことにより上記目的が達成される。
【0047】
本発明に係る基板処理装置は、絶縁性基板を処理する基板処理装置であって、該絶縁性基板を処理するための複数の処理チャンバと、該複数の処理チャンバに隣接して設けられたロードロック室と、該ロードロック室に設けられ、前記複数の処理チャンバの相互間で該絶縁性基板を搬送する内部搬送装置と、前記絶縁性基板を格納する基板格納部と、該基板格納部と前記ロードロック室との間で該絶縁性基板を搬送する外部搬送装置とを有し、該外部搬送装置及び該内部搬送装置として、上述した本発明に係る基板搬送装置が用いられており、そのことにより上記目的が達成される。
【0048】
本発明は、上記基板処理装置において、前記処理チャンバは、前記絶縁性基板上にスパッタ装置、CVD装置、あるいはエッチング装置を構成する真空チャンバであることが好ましい。
【0049】
次に作用について説明する。
【0050】
本発明においては、各種処理の対象となる絶縁性基板を搬送する基板搬送装置において、該絶縁性基板を載置して一枚ごとに搬送する搬送アームを備え、該搬送アームを、少なくとも、該搬送アームの該絶縁性基板と接触する基板載置部に、該基板載置部と該絶縁性基板との摩擦係数が低減されるよう表面加工を施した構造としたので、該搬送アーム上に載置された絶縁性基板を該搬送アームから引き離す際に生ずる剥離帯電を簡単な構成で低減することができ、搬送アームの交換などによるランニングコストを抑えることができる。
【0051】
また、本発明においては、前記搬送アームの基板載置部の表面に、該搬送アームの構成材料に比べて表面エネルギーの小さいコート膜を形成したので、さらに摩擦による剥離帯電を低減することができる。
【0052】
また、本発明では、前記搬送アームの基板載置部の表面を、前記絶縁性基板と該基板載置部との接触面積が小さくなるよう微細な凹凸形状にしたので、さらに摩擦による剥離帯電を低減することができる。
【0053】
また、本発明では、前記搬送アームを、前記基板載置部から前記絶縁性基板を引き剥がす際の剥離帯電による電荷が接地側に逃げるよう、少なくとも前記基板載置部の表面に導電性コート膜を形成した構造としたので、剥離帯電により生じた電荷を放電することで、絶縁性基板での剥離帯電による電荷蓄積をほとんどなくすことができる。
【発明の効果】
【0054】
以上のように、本発明によれば、サファイア基板などの絶縁性基板の剥離帯電、特に搬送アームから絶縁性基板を引き離す際に生ずる剥離帯電を簡単な構成で低減することができる基板搬送装置、及びこのような基板搬送装置を装備した基板処理装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は、本発明の実施形態1による基板処理装置を説明する全体構成図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態1による、基板処理装置に装備されている基板搬送装置の要部を説明する図であり、図2(a)は実施形態1のアーム支持機構の側面図、図2(b)は、実施形態1の搬送アームの平面図、図2(c)は実施形態1の搬送アームの断面図、図2(d)は、実施形態1の変形例の搬送アームの平面図、図2(e)は実施形態1の搬送アームの表面形状を示す断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態1の変形例による基板搬送装置を説明する図であり、図3(a)は、実施形態1の変形例による搬送アームの平面図、図3(b)は、該搬送アームの断面図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態1による基板搬送装置の動作を説明する図であり、搬送アームから基板載置ステージ上へ絶縁性基板を移動させる動作を(図(a)〜図(c))により示している。
【図5】図5は、本発明による基板搬送装置における除電作用を搬送アームにコートした導電性膜の表面抵抗に対応付けて示す図である。
【図6】図6は、特許文献1に開示の搬送装置を説明する図である。
【図7】図7は、特許文献2に開示の除電搬送装置を説明する斜視図である。
【図8】図8は、特許文献3に開示の除電機能付き基板搬送アームを説明する図であり、図8(a)は外観を示す平面図であり、図8(b)はそのB−B線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0057】
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1による基板処理装置を説明する全体構成図であり、図2は、この基板処理装置に装備されている基板搬送装置の要部を説明する図であり、図2(a)はアーム支持機構の側面図、図2(b)は、搬送アームの平面図、図2(c)は搬送アームの断面図、図2(d)は、実施形態1の変形例の搬送アームの平面図、図2(e)は実施形態1の搬送アームの表面形状を示す断面図である。
【0058】
本実施形態の基板処理装置1は、サファイア基板W5などの絶縁性基板を処理する基板処理装置である。この基板処理装置1は、該絶縁性基板を処理するための複数の処理チャンバ130a〜130cと、該複数の処理チャンバに隣接して設けられたロードロック室120とを有している。
【0059】
ここで、このロードロック室120には、該ロードロック室120に絶縁性基板を装填するためのロードポート140が設けられており、また該ロードロック室120内には、複数の処理チャンバ130a〜130cの相互間で該絶縁性基板を搬送する内部搬送装置100が設けられている。また、前記処理チャンバの少なくとも1つは、スパッタ装置のチャンバ、つまり前記絶縁性基板上にスパッタ蒸着により種々の半導体層を形成するための真空チャンバである。
【0060】
なお、上記処理チャンバは、スパッタ装置のチャンバに限定されるものではなく、例えば、化学気相成長により絶縁性基板上に半導体層あるいは絶縁層を形成するCVD装置のチャンバでもよく、さらに、絶縁性基板、絶縁性基板上に形成された半導体層あるいは絶縁層を、プラズマエッチング処理などの気相エッチングするエッチング装置のチャンバでもよい。
【0061】
また、基板処理装置1は、処理の対象となる絶縁膜基板を格納する基板格納部として、絶縁性基板を1枚ごとに分離して格納する基板格納カセット160を有している。
【0062】
そして、この基板格納カセット160と該ロードロック室120のロードポート140との間には、これらの間で絶縁性基板を搬送する外部搬送装置100aが設けられている。
【0063】
ここでは、前記内部搬送装置100及び外部搬送装置100aはそれぞれ、種々の処理の対象となる絶縁性基板を異なる処理チャンバ内の基板載置ステージ間で移動させる、言い換えると、該絶縁性基板を載置する基板載置ステージ上に搬入するとともに、該基板載置ステージ上から搬出させるものであり、これらは同一の構成を有している。
【0064】
例えば、内部搬送装置100は、絶縁性基板を載置して一枚ごとに搬送する搬送アーム151を備えている。
【0065】
この搬送アーム151は、少なくとも、該搬送アームの該絶縁性基板W5と接触する基板載置部に、該基板載置部と該絶縁性基板との摩擦係数が低減されるよう表面加工を施した構造となっている。
【0066】
具体的には、搬送アーム151は、基板載置部の表面を、絶縁性基板W5と該基板載置部との接触面積が小さくなるよう、微細な凹凸形状にしたものである。なお、図2(e)は、搬送アーム151の、凹凸形状になるよう加工した基板載置部の表面151cを概念的に示している。この凹凸形状は、顕微鏡などで拡大したときに観察できる形状であり、実際には、目の細かいサンドペーパなどの表面の凸凹形状に相当するものである。
【0067】
なお、搬送アームに対する凹凸形状の加工は、搬送アームの基板載置部の表面のみではなく、搬送アームの表面全面に対して行ってもよい。
【0068】
さらに、上記のように、搬送アーム151の表面の基板載置部、あるいは表面全面を凹凸形状に加工する代わりに、搬送アーム151の表面の基板載置部、あるいは表面全面に、搬送アームの構成材料、例えばセラミックに比べて表面エネルギーの小さい絶縁性のコート膜を形成してもよい。
【0069】
さらには、搬送アーム151には、前記基板載置部から前記絶縁性基板を引き剥がす際の剥離帯電による電荷が接地側に逃げるよう、少なくとも前記基板載置部の表面に導電性コート膜151aが形成されている。
【0070】
つまり、この実施形態1の基板搬送装置100では、搬送アーム151は、基板載置部の表面を、絶縁性基板W5と該基板載置部との接触面積が小さくなるよう、微細な凹凸形状にし、さらに、搬送アーム151を構成するセラミック材料の表面に導電樹脂を導電性コート膜151aとしてコートした構造を有している。
【0071】
また、ここでは、導電性コート膜151aとしては、表面抵抗が10〜1010(Ω・m)であるものを用いている。この表面抵抗の値は、導電性樹脂膜151aの表面に単位距離だけ離して一対の電極針を接触させて、この電極針の間に印加する電圧を該電極針間で流れる電流で除算して得られる値である。
【0072】
ただし、上記搬送アームは、上記導電性コート膜を用いないで、その表面の基板載置部あるいは表面全面を、絶縁性基板W5と該基板載置部との接触面積が小さくなるよう、微細な凹凸形状にしただけの搬送アーム、あるいは表面全面に、搬送アームの構成材料、例えばセラミックに比べて表面エネルギーの小さい絶縁性のコート膜を形成しただけのものでもよい。図2(d)には、このような構造の搬送アーム161を示しており、その斜線部は、微細な凹凸形状を形成した部分、あるいは表面エネルギーの小さい絶縁性のコート膜を形成した部分を示している。
【0073】
そして、内部搬送装置100は前記搬送アームを移動可能に支持するアーム支持機構1aを有し、該搬送アーム151の導電性コート膜151aは、該アーム支持機構1aを介してアースされている。
【0074】
つまり、該アーム支持機構1aでは、該搬送アーム151は、取付部材110aにより、ベース部材111上にそのガイド溝111aに沿って移動可能に設けられた可動ステージ110に取付られており、また、ベース部材111は、基板処理装置本体の固定部材(図示せず)に回転可能に取付られている。
【0075】
ここで、搬送アーム151は、図2(c)に示すように、セラミックからなるその本体部分の表面全面に導電性部材の塗布により導電性コート膜151aを形成した構造となっている。なお、導電性コート膜151aは、搬送アームの表面全面に形成するのではなく、搬送アームの、絶縁性基板と接触する基板載置部に選択的に形成してもよい。その場合、形成した導電性コート膜からアーム支持機構介してアースに電荷を放電するための放電経路を別途形成する必要がある。
【0076】
また、搬送アーム151の、絶縁性基板を載置する基板載置部は、平面コ字型形状をしている。
【0077】
そして、上記処理チャンバ内には、図4(a)〜図4(c)に示すように、該絶縁性基板W5を載置する基板載置ステージ181が設けられており、この基板載置ステージ181は、基板載置ステージ181上で絶縁性基板W5を持ち上げる昇降ピン181a及び該昇降ピン181aを駆動する駆動機構(図示せず)を有しており、絶縁性基板W5を昇降ピン181aにより基板載置ステージ181から持ち上げた状態で、基板載置ステージ181と上記搬送アーム151との間で絶縁性基板の受け渡しが行われるようになっている。
【0078】
上述したように全面に導電性コート膜を形成した構造の搬送アーム151では、図2(b)に示すように、載置された絶縁性基板の電荷を接地側に逃がす放電経路152a、152b、152を有し、これらの放電経路152a、152b、152は導電性コート膜により形成されている。
【0079】
なお、前記搬送アームの前記絶縁性基板との接触部分に形成する導電性コート膜を、前記搬送アームの、該接触部分以外の部分に形成する導電性コート膜より、該搬送アームの構成部材との密着性の高い材料で構成してもよく、また、搬送アームの全体をより剥がれにくい上記密着性の高い導電性材料によりコートしてもよい。
【0080】
次に動作について説明する。
【0081】
このような構造の基板処理装置1では、基板格納カセット160に格納されている絶縁性基板W5が外部搬送装置(基板搬送装置)100aによりロードポート140まで搬送され、該ロードポート140から各種処理チャンバへの搬送は、ロードロック室120内に配置された内部搬送装置(基板搬送装置)100により行われる。
【0082】
例えば、内部搬送装置100はベース部材111の回転により、搬送アーム151のコ字型形状の基板載置部がロードポート140に向けられ、可動ステージ110の移動により搬送アーム151の基板載置部がロードポート140内に挿入される。ここでは、搬送アームが昇降動作により該搬送アームの基板載置部上に、予め基板格納カセットから搬送されている絶縁性基板が載置される。このように搬送アーム151上に絶縁性基板W5が載置された状態で、可動ステージ110の移動とベース部材111の回転とにより、搬送アーム151に載置された絶縁性基板W5が処理チャンバ130a〜130cの目的のチャンバに搬送される。
【0083】
そして、該処理チャンバで、半導体層などの成膜がスパッタ蒸着により行われると、スパッタ処理が完了した絶縁性基板W5は、内部搬送装置100により次の処理を行うための処理チャンバに搬送される。また、すべての処理が完了した絶縁性基板は、外部搬送装置100aによりロードロック室を介して外部に取り出され、格納カセットに格納される。
【0084】
このような各処理チャンバへの絶縁性基板W5の搬入及び搬出の際には、内部搬送装置100の搬送アーム151と各処理チャンバ内の基板載置ステージ171との間で絶縁性基板W5の受け渡しが行われることとなる。
【0085】
通常、基板載置ステージ171から絶縁性基板W5を引き離す際には剥離帯電により絶縁性基板に静電気が溜まるという現象が生ずるが、この帯電による電荷は、基板載置ステージ171の放電機構(図示せず)を介して放電される。なお、この放電機構としては、上記搬送アーム151に形成したような導電性コート膜を基板載置ステージの表面に形成した構造が適用可能である。また、剥離帯電そのものを低減する構造としては、上述したような基板載置ステージの表面を微細な凸凹形状とした構造や、基板載置ステージの表面に、基板載置ステージの表面エネルギーに比べて小さい表面エネルギーを有するコート膜を形成した構造が適用可能である。
【0086】
また、搬送アーム151上に載置されている絶縁膜基板W5を、搬送アーム151から引き離す際にも、剥離帯電により絶縁性基板に静電気が溜まるという現象が生ずる。
【0087】
この実施形態1の内部搬送装置100は、特に、この搬送アーム151からの絶縁性基板の剥離の際の剥離帯電を低減するよう構成したものであり、搬送アーム151は、その基板載置部の表面を、絶縁性基板W5と該基板載置部との接触面積が小さくなるよう、微細な凹凸形状にし、さらに、搬送アーム151を構成するセラミック材料の表面に導電樹脂を導電性コート膜151aとしてコートした構造を有している。このため、搬送アーム151から絶縁性基板を引き離す際の剥離帯電により絶縁性基板に静電気が溜まるのが抑制され、溜まった電荷は該搬送アーム151の導電性コート膜を介してアースに放電される。
【0088】
以下、このように絶縁性基板をその基板載置ステージ上から引き剥がす動作を、図4(a)〜図4(c)を用いて具体的に説明する。
【0089】
例えば、1つの処理チャンバで絶縁性基板上に半導体層などを成膜する処理が行われた後、次の処理を行う処理チャンバ内で、図4(a)に示すように、昇降ピン181aが突出した状態の基板載置ステージ181上に、搬送アーム151上に載置された絶縁性基板W5が位置決めされる。
【0090】
この状態で、搬送アーム151が下降すると、図4(b)に示すように、搬送アーム151上の絶縁性基板W5が昇降ピン181aにより支持されて、搬送アーム151から引き離されることとなる。
【0091】
このように絶縁性基板W5が搬送アーム151から引き離されるときには、剥離帯電により絶縁性基板W5に電荷が生ずることとなるが、本実施形態の内部搬送装置の搬送アーム151の表面は微細な凸凹形状に加工されており、また、その表面には導電性コート膜151bが形成され、アースへの放電経路が形成されているため、摩擦による剥離帯電を抑制することができるとともに、剥離帯電により生じた電荷は該放電経路を介して放電されることとなり、搬送アームから基板載置ステージへの絶縁性基板の受け渡しの際の、絶縁性基板での電荷の蓄積を低減することができる。
【0092】
その後、絶縁性基板W5と基板載置ステージ181との間のスペースから搬送アーム151が退避し、昇降ピン181aが下降することで、図4(c)に示すように、絶縁性基板W5が該基板載置ステージ181上に配置される。
【0093】
図5は、本発明による基板搬送装置における除電作用を、搬送アームにコートした導電性コート膜の抵抗値と対応つけて示している。
【0094】
つまり、導電性コート膜151aの表面抵抗が10(Ω・m)以下である場合は、搬送アームから絶縁性基板を剥離する場合にスパークが発生し、この場合絶縁性基板に欠陥が入る。
【0095】
また、導電性膜151aの表面抵抗が10オーム〜10(Ω・m)の範囲である場合も、やはり絶縁性基板にダメージが入る恐れがある。
【0096】
一方、導電性膜151aの抵抗値が1010(Ω・m)以上である場合は、除電スピードが遅く、搬送アームからの絶縁性基板の剥離中に、剥離帯電により絶縁性基板に生じた電荷が完全に放電されないか、除電不可能である。
【0097】
そして、本発明の実施形態のように、導電性コート膜151aの抵抗値が10オーム〜1010オームの範囲である場合には、時定数を持って絶縁性基板の除電が行われた。
【0098】
このように、本実施形態1では、例えば、スパッタ処理の対象となる絶縁性基板W5を搬送する基板搬送装置100において、該絶縁性基板を載置して一枚ごとに搬送する搬送アーム151を備え、該搬送アーム151は、基板載置部の表面を、絶縁性基板W5と該基板載置部との接触面積が小さくなるよう微細な凹凸形状にし、さらに、搬送アーム151を構成するセラミック材料の表面に導電樹脂を導電性コート膜151aとしてコートした構造を有しているので、簡単な構成でサファイア基板などの絶縁性基板の剥離帯電を実質的に解消することができるという効果が得られる。
【0099】
また、本実施形態では、前記搬送アームの基板載置部の表面に、該搬送アームの構成材料に比べて表面エネルギーの小さいコート膜を形成することで、摩擦による剥離帯電を低減することができる。
【0100】
また、本実施形態では、前記搬送アームの基板載置部の表面を、前記絶縁性基板と該基板載置部との接触面積が小さくなるよう微細な凹凸形状にしたので、さらに摩擦による剥離帯電を低減することができる。
【0101】
また、本実施形態では、前記搬送アームを、前記基板載置部から前記絶縁性基板を引き剥がす際の剥離帯電による電荷が接地側に逃げるよう、少なくとも前記基板載置部の表面に導電性コート膜を形成した構造としたので、剥離帯電により生じた電荷を放電することで、絶縁性基板での剥離帯電による電荷蓄積をほとんどなくすことができる。
【0102】
また、上記実施形態1に記載の搬送アーム151に代えて、この搬送アームの構成に加えて、図3(a)及び(b)に示すように、搬送アーム151の基板載置部、つまりコ字型の平行な2片部分の表面に数箇所(図3(b)では3箇所ずつ)形成した突起部172cでのみ、絶縁性基板と接触するようにした構造の搬送アーム171を用いてもよい。
【0103】
なお、図3中、172、172a、172bは放電経路、171aは導電性コート膜であり、それぞれ図2に示す放電経路152、152a、152b、及び導電性コート膜151aに相当するものである。
【0104】
このような構成の搬送アーム171では、絶縁性基板との接触面積をさらに低減することも可能となる。
【0105】
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本発明は、基板搬送装置及び基板処理装置の分野において、絶縁性基板などの半導体部品の受け渡しの際、特にその搬送アームから該絶縁性基板などを分離する際の剥離帯電の問題を簡単な構成により解消することができる基板搬送装置、及びこのような基板搬送装置を用いた基板処理装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0107】
1 基板処理装置
1a アーム支持機構
100 内部搬送装置
100a 外部搬送装置
110 可動ステージ
110a 取付部材
111 ベース部材
111a ガイド溝
120 ロードロック室
130a〜130c 処理チャンバ
140 ロードポート
151、171 搬送アーム
151a、171a 導電性コート膜
152,152a、172,172a 放電経路
160 基板格納カセット
172c 突起部
181 基板載置ステージ
181a 昇降ピン
W5 絶縁性基板(サファイア基板)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
種々の処理の対象となる絶縁性基板を搬送する基板搬送装置であって、
該絶縁性基板を載置して一枚ごとに搬送する搬送アームを備え、
該搬送アームは、少なくとも、該搬送アームの該絶縁性基板と接触する基板載置部に、該基板載置部と該絶縁性基板との摩擦係数が低減されるよう表面加工を施したものである、基板搬送装置。
【請求項2】
請求項1に記載の基板搬送装置において、
前記搬送アームは、前記基板載置部の表面に、該搬送アームの構成材料に比べて表面エネルギーの小さいコート膜を形成したものである、基板搬送装置。
【請求項3】
請求項1に記載の基板搬送装置において、
前記搬送アームは、前記基板載置部の表面を、前記絶縁性基板と該基板載置部との接触面積が小さくなるよう微細な凹凸形状にしたものである、基板搬送装置。
【請求項4】
請求項1に記載の基板搬送装置において、
前記搬送アームは、前記基板載置部から前記絶縁性基板を引き剥がす際の剥離帯電による電荷が接地側に逃げるよう、少なくとも前記基板載置部の表面に導電性コート膜を形成したものである、基板搬送装置。
【請求項5】
請求項4に記載の基板搬送装置において、
前記搬送アームを移動可能に支持するアーム支持機構を有し、
該搬送アームは、前記基板載置部から接地側への放電経路が形成されるよう、該アーム支持機構を介してアースされている、基板搬送装置。
【請求項6】
請求項1に記載の基板搬送装置において、
前記絶縁性基板はサファイア基板である、基板搬送装置。
【請求項7】
請求項4に記載の基板搬送装置において、
前記搬送アームは、その表面の全面に導電性部材の塗布により前記導電性コート膜を形成したものである、基板搬送装置。
【請求項8】
請求項5に記載の基板搬送装置において、
前記導電性コート膜は、10〜1010Ω・mの範囲の表面抵抗を有している、基板搬送装置。
【請求項9】
請求項7に記載の基板搬送装置において、
前記搬送アームの前記基板載置部に形成する導電性コート膜を、前記搬送アームの、該基板載置部以外の部分に形成する導電性コート膜より、該絶縁性基板との密着性の高い材料で構成した、基板搬送装置。
【請求項10】
絶縁性基板を処理する基板処理装置であって、
該絶縁性基板を処理するための複数の処理チャンバと、
該複数の処理チャンバに隣接して設けられたロードロック室とを有し、
該ロードロック室には、前記複数の処理チャンバの相互間で該絶縁性基板を搬送する内部搬送装置が設けられており、
該内部搬送装置は、請求項1に記載の基板搬送装置である、基板処理装置。
【請求項11】
絶縁性基板を処理する基板処理装置であって、
該絶縁性基板を処理するための複数の処理チャンバと、
該複数の処理チャンバに隣接して設けられたロードロック室と、
前記絶縁性基板を格納する基板格納部と、
該基板格納部と前記ロードロック室との間で該絶縁性基板を搬送する外部搬送装置とを有し、
該外部搬送装置は、請求項1に記載の基板搬送装置である、基板処理装置。
【請求項12】
絶縁性基板を処理する基板処理装置であって、
該絶縁性基板を処理するための複数の処理チャンバと、
該複数の処理チャンバに隣接して設けられたロードロック室と、
該ロードロック室に設けられ、前記複数の処理チャンバの相互間で該絶縁性基板を搬送する内部搬送装置と、
前記絶縁性基板を格納する基板格納部と、
該基板格納部と前記ロードロック室との間で該絶縁性基板を搬送する外部搬送装置とを有し、
該外部搬送装置及び該内部搬送装置として、請求項1に記載の基板搬送装置が用いられている、基板処理装置。
【請求項13】
請求項10〜12のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記処理チャンバは、スパッタ装置、CVD装置、あるいはエッチング装置を構成する真空チャンバである、基板処理装置。

【図2】
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【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−160491(P2012−160491A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17210(P2011−17210)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】