説明

基板搬送装置及び基板搬送方法

【課題】搬送する基板の大きさに応じて基板保持機構の大きさを調整し得る基板搬送装置を提供する。
【解決手段】本発明による基板搬送装置100は、処理台A上の基板Bを搬送する基板搬送装置であって、処理台Aから基板Bを持上げる第1基板持上げ機構110と、基板Bの大きさに合わせて開閉し、持上げた基板Bを保持する基板保持機構120とを備える。さらに処理台Aは、第1固定台A1と第2固定台A2とを含み、基板保持機構120は、第1固定台A1と第2固定台A2との間を移動し、第1基板持上げ機構110と基板保持機構120との協働により、基板Bを第1固定台A1から第2固定台A2に搬送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理台上の基板を搬送する基板搬送装置及び基板搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
薄型基板を対象に熱加工処理を行う場合には、複数の処理台に基板を順次搬送する基板搬送装置が用いられる。図7は、従来の基板搬送装置700を示す模式図である。基板搬送装置700は、基板を裁置する裁置台3と、基板を持ち上げ移動させる基板移動機構4とを備える。図7(a)は基板aを搬送する基板搬送装置700を示し、図7(b)は基板aと異なる大きさの基板bを搬送する基板搬送装置700を示す。裁置台3と基板移動機構4とが協働することで、基板aや、基板bを順次搬送し得る。基板移動機構4は基板保持部分40を有している。基板保持部分40は階段形状であるため、階段形状に整合する大きさの基板a及び基板bを、機械部品の段取り替えを行わずに搬送することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−227420号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、基板保持部分の階段形状は固定されているため階段形状を変更することはできない。従って、基板保持部分40の階段形状に整合しない大きさの基板を搬送する場合には、基板保持部分40を段取り替えするか、基板保持部分40の階段形状を作り変えなければならなかった。特に、裁置台3が加熱装置としても機能する場合には、搬送を停止し、また加熱も停止する必要があるため、段取り替えに伴う処理台の温度の低下や再上昇に伴う時間ロスが大きく、作業効率やエネルギー効率が悪かった。
【0005】
本発明は、搬送する基板の大きさに応じて基板保持機構の大きさを調整し得る基板搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の基板搬送装置の特徴的な構成は、処理台上の基板を搬送する基板搬送装置であって、処理台から基板を持上げる基板持上げ機構と、基板の大きさに合わせて開閉し、持上げた基板を保持する基板保持機構とを備える。
【0007】
本発明の基板搬送装置によれば、基板保持機構の大きさは固定されておらず、搬送する基板の大きさに応じて基板保持機構の大きさを調整し得る。その結果、基板保持機構の部品の段取り替えを行うことなく、様々な大きさの基板搬送に対応し得る基板搬送装置を実現することができる。
【0008】
本発明に係る基板搬送装置の好適な実施形態によれば、処理台は、第1固定台と第2固定台とを含み、基板保持機構は、第1固定台と第2固定台との間を移動し、基板持上げ機構と基板保持機構との協働により、基板を第1固定台から第2固定台に搬送する。
【0009】
本発明に係る基板搬送装置の好適な実施形態によれば、基板保持機構は、基板の一方を保持する第1保持部と、基板の一方とは異なる他の一方を保持する第2保持部とを備え、第1保持部と第2保持部とが基板の搬送方向に沿って移動し、第1保持部と第2保持部との距離を変更する。従って、基板保持機構は基板の搬送方向に沿って開閉する。その結果、基板の搬送方向に対して直行方向に開閉する機構を備えた基板搬送装置と比べて、設置面積を小さくすることができる。
【0010】
本発明に係る基板搬送装置の好適な実施形態によれば、基板の搬送方向に沿って設けられたガイドレールを更に備え、第1保持部と第2保持部とは、基板の大きさに合わせて開閉するためにガイドレール上を移動し、さらに第1保持部と第2保持部とは、基板を第1固定台から第2固定台に搬送するためにガイドレール上を移動する。従って、基板の大きさに合わせて開閉するための移動と、基板を第1固定台から第2固定台に搬送するための移動とを別々のガイドレール上で行う場合と比べてガイドレールの本数を節約することができ、また基板搬送装置コンパクト化することができる。
【0011】
本発明に係る基板搬送装置の好適な実施形態によれば、基板保持機構は、回転駆動機構を更に備え、第1保持部と第2保持部とは回転駆動機構に係止され、回転駆動機構の回転によって、第1保持部と第2保持部とが遠近移動する。従って、回転駆動機構の回転によって、基板保持機構を開閉することができる。その結果、基板保持機構の開閉動作を単純な構造で実現できる。
【0012】
本発明に係る基板搬送装置の好適な実施形態によれば、第1固定台と第2固定台とは、基板の全面を保持する。従って、基板の全面を均一処理することができる。特に固定台が加熱台又は冷却台として機能する場合には、基板の全面を均一に加熱又は冷却することができる。
【0013】
本発明に係る基板搬送装置の好適な実施形態によれば、第1固定台は、第1温度で発熱する第1発熱部を備え、第2固定台は、第2温度で発熱する第2発熱部を備える。従って、第1温度と第2温度とが同じ場合でも、異なる場合でも、基板の搬送中に様々な温度で基板を熱処理することができる。
【0014】
本発明に係る基板搬送方法の好適な実施形態によれば、処理台上の基板を搬送する基板搬送方法であって、処理台から基板を持上げる基板持上げ工程と、基板の大きさに合わせて開閉し、持上げた基板を保持する基板保持工程とを包含する。
【0015】
本発明に係る基板搬送方法の好適な実施形態によれば、処理台から基板を持上げる基板持上げ機構と、基板の大きさに応じて開閉し、持上げた基板を保持する基板保持機構とを備えた基板搬送装置において、処理台は、第1固定台と第2固定台とを含み、基板保持工程において、基板保持機構が第1固定台と第2固定台との間を移動する工程を実行し、基板持上げ工程と基板保持工程とにより、基板を第1固定台から第2固定台に搬送する工程を実行する。
【0016】
本発明に係る基板搬送方法の好適な実施形態によれば、基板保持機構は、基板の一方を保持する第1保持部と、基板の一方とは異なる他の一方を保持する第2保持部と、第1保持部と第2保持部とが係止されている回転駆動機構とを備え、基板保持工程において、回転駆動機構の回転よって、第1保持部と第2保持部とが遠近移動する工程を実行する。
【0017】
本発明に係る基板搬送方法の好適な実施形態によれば、基板持上げ機構は、第1基板持上げ機構と第2基板持上げ機構とを含み、第1基板持上げ機構によって第1固定台から基板を持上げる工程と、基板の大きさに合わせて第1保持部と第2保持部との距離を縮め、持上げた基板を基板保持機構によって保持する工程と、第1基板持上げ機構を降ろす工程と、基板保持機構を第1固定台から第2固定台に移動する工程と、第2基板持上げ機構によって基板保持機構から基板を持上げる工程と、第1保持部と第2保持部との距離を伸ばし、持上げた基板を基板保持機構から離す工程と、第2基板持上げ機構を降ろし、基板を第2固定台に乗せる工程と、基板保持機構を第2固定台から第1固定台に移動する工程とを包含する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る基板搬送装置を示す模式図である。
【図2】第1基板持上げ機構を示す模式図である。
【図3】基板保持機構の駆動機構を示す模式図である。
【図4】第1保持部及び第2保持部の回転駆動機構を示す模式図である。
【図5】基板搬送装置の基板搬送手順を示す模式図である
【図6】図3に示す回転駆動機構とは別の回転駆動機構を示す模式図である。
【図7】従来の基板搬送装置を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1〜図6を参照して、本発明の基板搬送装置及び基板搬送方法に関する実施形態を説明する。本発明は、以下に説明する実施形態や図面に記載される構成に限定されることを意図せず、当該構成と均等な構成も含む。
【0020】
[基板搬送装置]
図1は、本発明に係る基板搬送装置100を示す模式図である。基板搬送装置100は、処理台A上の基板Bを搬送する。基板搬送装置100は、第1基板持上げ機構110と基板保持機構120とを備える。
【0021】
第1基板持上げ機構110は、処理台Aから基板Bを持上げる。基板保持機構120は、基板Bの大きさに合わせて開閉し、第1基板持上げ機構110によって持上げられた基板Bを保持する。処理台Aは、第1固定台A1と第2固定台A2とを含む。基板保持機構120は、第1固定台A1と第2固定台A2との間を移動する可動ユニットである。第1基板持上げ機構110と基板保持機構120との協働により、基板Bを第1固定台A1から第2固定台A2に搬送する。その結果、基板Bは方向αに沿って搬送される。
【0022】
基板搬送装置100は第2基板持上げ機構130を更に備える。第1基板持上げ機構110及び第2基板持上げ機構130は、基台に固定されている固定ユニットである。第1基板持上げ機構110は、第1昇降手段112と第1支持ピン群114とを備える。第2基板持上げ機構130は、第2昇降手段132と第2支持ピン群134とを備える。第1基板持上げ機構110及び第2基板持上げ機構130の詳細は、図2を参照して後述する。
【0023】
基板保持機構120は、第1基板B1の一方(基板Bの搬送方向αに対して上流側)を保持する第1保持部121と、第1基板B1の一方とは異なる他の一方(基板Bの搬送方向αに対して下流側)を保持する第2保持部123と、第1連結部材122と、第2連結部材124とを備える。第1保持部121は基板Bの搬送方向αに対して上流側の保持部であり、第2保持部123は基板Bの搬送方向αに対して下流側の保持部である。第1保持部121と第2保持部123とが基板の搬送方向αに沿って移動し、第1保持部121と第2保持部123との距離を変更する。
【0024】
第1連結部材122は、複数の上流側保持部を連結部a1、連結部a2及び連結部a3で連結する。第2連結部材124は、複数の下流側保持部を連結部で連結する。具体的には、第2連結部材124は、第2保持部123を連結部b1で連結し、保持部143を連結部b2で連結し、保持部163を連結部b3で連結している。
【0025】
第1保持部121は、第1スライダ121aと第2スライダ121bと保持アーム121cと第1保持爪群121dとを備える。第1スライダ121aと第2スライダ121bとは、基板Bの搬送方向αに沿った第1保持部121の移動をガイドする。
【0026】
第1保持爪群121dは、保持アーム121cに設けられている。第1保持爪群121dは第1基板B1の一方(基板Bの搬送方向αに対して上流側)を直接保持する。第1保持爪群121dは3つの保持爪を含み、3つの保持爪は、第1基板B1の搬送方向αに直行するように並ぶ。
【0027】
複数の上流側保持部及び複数の下流側保持部(第2保持部123、保持部143、保持部163)は、第1保持部121と同様の構成を有する。例えば、第2保持部123は、第2保持爪群123dを備える。第2保持爪群123dは、第2保持部123が備える保持アームに設けられている。第2保持爪群123dは第1基板B1の一方(基板Bの搬送方向αに対して下流側)を直接保持する。第2保持爪群123dは3つの保持爪を含み、3つの保持爪は、第1基板B1の搬送方向αに直行するように並ぶ。
【0028】
第1保持爪群121dと第2保持爪群123dとは、互いに向かい合うように配置されている。第1保持部121と第2保持部123とは第1基板B1の大きさに合わせて移動し、第1保持爪群121dと第2保持爪群123dとによって第1基板B1を保持する。
【0029】
基板搬送装置100はガイドレール170を更に備える。ガイドレール170は第1ガイドレール170aと第2ガイドレール170bとを含む。第1ガイドレール170aと第2ガイドレール170bとは基板の搬送方向αに沿って互いに平行に基台C(図示せず。)の上に設置されている。第1ガイドレール170aには第1スライダ121aが、第2ガイドレール170bには第2スライダ121bが取り付けてある。
【0030】
基板搬送装置100は、ウォーキングビーム式基板搬送装置である。ウォーキングビーム式によれば、処理台A(第1固定台A1及び第2固定台A2)を固定し、基板保持機構120を基板Bの搬送方向に沿って第1固定台A1と第2固定台A2との間で往復移動させることで、第1基板持上げ機構110上の基板Bを1ストローク分ずつ移動させ得る。なお、1ストロークは第1固定台A1の中央から第2固定台A2の中央までの距離に対応する。例えば、基板搬送装置100によれば、第1保持部121と第2保持部123とは、基板Bを第1固定台A1から第2固定台A2に1ストローク分搬送するためにガイドレール170上を移動する。
【0031】
基板搬送装置100では、基板保持機構120が基板Bの大きさに合わせて開閉するので、大きさの異なる基板を搬送する際に、機械部品の段取り替えや作り変えを行う必要がない。保持爪の数や配置、さらに支持ピンの数や配置を適切に選択することで、無段階の大きさの基板を取り扱い得る。また、保持爪の形状がL字形であれば、搬送による基板の脱落や基板の位置ずれを防止することができる。その結果、加減速を大きくして搬送時間を短縮した動作が可能となる。
【0032】
本発明の基板搬送装置100では、基板Bの大きさは、α方向の長さ(縦の長さ)が1200mmであり、横の長さが2200mmであるが、基板保持機構120が基板Bの大きさに合わせて開閉するので、大きさの異なる基板(縦1500mm、横1700mmの基板や縦1400mm、横2400mmの基板)を搬送する際でも、基板搬送装置100の段取り替えや作り変えを行う必要がない。
【0033】
本発明の基板搬送装置100は処理台Aから基板Bを持上げる第1基板持上げ機構110と、基板Bの大きさに合わせて開閉し、持上げた基板Bを保持する基板保持機構120とを備える。従って、基板保持機構120の大きさは固定されておらず、搬送する基板Bの大きさに応じて基板保持機構120の大きさを調整し得る。その結果、基板保持機構120の部品の段取り替えを行うことなく、様々な大きさの基板搬送に対応し得る基板搬送装置100を実現することができる。段取り替えなく取り扱え得る基板の大きさが無段階となる。
【0034】
さらに、基板搬送装置100の好適な特徴構成によれば、基板保持機構100は、基板Bの一方を保持する第1保持部121と、基板Bの一方とは異なる他の一方を保持する第2保持部123とを備え、第1保持部121と第2保持部123とが基板Bの搬送方向αに沿って移動し、第1保持部121と第2保持部123との距離を変更する。従って、基板保持機構100は基板Bの搬送方向αに沿って開閉する。その結果、基板Bの搬送方向αに対して直行方向に開閉する機構を備えた基板搬送装置と比べて、設置面積を小さくすることができる。
【0035】
図2は、第1基板持上げ機構110を示す模式図である。図2(a)は、第1固定台A1に第1基板B1を降ろした第1基板持上げ機構110を示し、図2(b)は第1固定台A1から第1基板B1を持上げた第1基板持上げ機構110を示す。図1を参照して説明したように、第1固定台A1は基台(図示せず)に固定されている。第1固定台A1は、所定間隔で複数の貫通孔(貫通孔A1a、貫通孔A1b、貫通孔A1c)を有す。
【0036】
第1基板持上げ機構110は、第1昇降手段112と第1支持ピン群114とを備える。第1支持ピン群114は支持ピン114a、支持ピン114b及び支持ピン114cを含む。支持ピン114aは貫通孔A1aに、支持ピン114bは貫通孔A1bに、支持ピン114cは貫通孔A1cに、第1固定台A1の載置面から突出しないように第1昇降手段112側から挿入されている。
【0037】
第1支持ピン群114は第1昇降手段112に連結されている。第1昇降手段112は、第1支持ピン群114が第1固定台A1に内在する状態から第1支持ピン群114が第1固定台A1から突出する状態に変更させるために、第1支持ピン群114をβ方向に沿って往復移動させる。第1昇降手段112が第1支持ピン群114を上げることで、第1基板持上げ機構110は第1固定台A1から第1基板B1を持ち上げる。第1昇降手段112が第1支持ピン群114を下げることで第1基板持上げ機構110は第1固定台A1に第1基板B1を降ろす。
【0038】
なお、第2基板持上げ機構130も第1基板持上げ機構110と同様の構成を有し、同様の作用効果を奏する。具体的には、第2基板持上げ機構130は、第2昇降手段132と第2支持ピン群134とを備える。第2昇降手段132が第2支持ピン群134を上げることで、第2基板持上げ機構130は第2固定台A2から第2基板B2を持ち上げる。第2昇降手段132が第2支持ピン群134を下げることで、第2基板持上げ機構130は第2固定台A2に第2基板B2を降ろす。
【0039】
図3は、基板保持機構120の駆動機構200を示す模式図である。駆動機構200には、基板保持機構120(図示せず)が連結されており、駆動機構200の駆動によって基板保持機構120が移動する。基板保持機構120と駆動機構200とは、基板Bの搬送方向αに設けられたガイドレール上を移動する。
【0040】
駆動機構200は、支持ベース210と、スライダ220と、スライダ230と、支持ベース210に固定された回転駆動部240と、回転駆動部240に取り付けられたピニオンギア250と、基台Cに固定されたラック260とを備える。スライダ220とスライダ230とは、ガイドレール170に取り付けられている。回転駆動部240からの駆動力がピニオンギア250に伝わり、ピニオンギア250のδ方向に沿った回転によって駆動機構200がガイドレール170上を移動する。
【0041】
基板保持機構120と駆動機構200とは共にガイドレール170に設置されている。従って、基板保持機構120と駆動機構200とを別々のガイドレールに設置する場合と比べてガイドレールの本数を節約することができ、更に基板搬送装置100をコンパクトにすることができる。
【0042】
図4は、第1保持部121及び第2保持部123の第1回転駆動機構300を示す模式図である。図4(a)は第1保持部121と第2保持部123とが離れている状態(開状態)を示し、図4(b)は第1保持部121と第2保持部123とが近づいている状態(閉状態)を示す。第1保持部121と第2保持部123とは第1回転駆動機構300に連結され、第1回転駆動機構300の回転方向の切り替えによって、第1保持部121と第2保持部123とがガイドレール170上を遠近移動(開閉移動)する。
【0043】
第1回転駆動機構300は、支持ベース210に固定された第1固定手段301と、第1固定手段301に固定された第1タイミングプーリ302と、支持ベース210に固定された第2固定手段303と、第2固定手段303に固定された第2タイミングプーリ304と、第1回転手段305と、タイミングベルト306とを備える。第1保持部121が連結部a1でタイミングベルト306に連結されている。第2保持部123が連結部b1でタイミングベルト306に連結されている。
【0044】
第1タイミングプーリ302と第2タイミングプーリ304とタイミングベルト306と第1回転手段305とによって、基板保持機構120(第1保持部121及び第2保持部123)に対する第1回転駆動機構300の駆動・伝達機能が生じる。第1回転手段305は第1タイミングプーリ302に連結されている。第1回転手段305の回転方向の切り替えによって、第1保持部121と第2保持部123とが互いに逆方向へ移動する。
【0045】
図4(a)に示すように、第1タイミングプーリ302がε1方向(時計回り)に回転することで第1保持部121はα1方向(基板Bの搬送方向αに対して上流方向)に移動し、第2保持部123はα2方向(基板Bの搬送方向αに対して下流方向)に移動する。第1保持部121と第2保持部123とが離れる方向に移動することで、基板保持機構120は開状態になる。図4(b)に示すように、第1タイミングプーリ302がε2方向(反時計回り)に回転することで第1保持部121はα2方向(基板Bの搬送方向αに対して下流方向)に移動し、第2保持部123はα1方向(基板Bの搬送方向αに対して上流方向)に移動する。第1保持部121と第2保持部123とが近づく方向に移動することで、基板保持機構120は閉状態になる。
【0046】
基板保持機構120の開閉距離(例えば、第1保持部121と第2保持部123との距離)は、第1回転駆動機構300の回転の程度に対応する。従って、搬送する基板の大きさに合うよう、予め第1回転駆動機構300の回転の程度を設定しておくことで、種々の大きさの基板搬送が可能な基板搬送装置100を実現し得る。例えば、基板B(大きさx)、基板Y(大きさy)、基板Z(大きさz)の各々の大きさに合わせて、予め第1回転駆動機構300の回転の程度(例えば、基板Bに対してはレベルA、基板Yに対してはレベルB、基板Zに対してはレベルC)を設定し、搬送する基板の大きさに合わせてレベルを変更する。例えば、複数の基板Bを搬送する時には、第1回転駆動機構300の回転の程度をレベルAに設定する。複数の基板Bの搬送が終わり、複数の基板Yを搬送する時には、第1回転駆動機構300の回転の程度をレベルBに設定する。さらに複数の基板Yの搬送が終わって、複数の基板Zを搬送する時には、第1回転駆動機構300の回転の程度をレベルCに設定する。その結果、搬送する基板の大きさに合うよう基板保持機構120が開閉し、基板搬送装置100の段取り替えや作り変えの手間を省くことができる。
【0047】
本発明の基板搬送装置100の好適な特徴構成によれば、基板Bの搬送方向に沿って設けられたガイドレール170を更に備え、第1保持部121と第2保持部123とは、基板Bの大きさに合わせて開閉するためにガイドレール170上を移動し、さらに第1保持部121と第2保持部123とは、基板Bを第1固定台A1から第2固定台A2に搬送するためにガイドレール170上を移動する。従って、基板Bの大きさに合わせて開閉するための移動と、基板Bを第1固定台A1から第2固定台A2に搬送するための移動とを別々のガイドレール上で行う場合と比べてガイドレールの本数を節約することができ、また基板搬送装置100をコンパクトにすることができる。
【0048】
本発明の基板搬送装置100の好適な特徴構成によれば、基板保持機構120は、第1回転駆動機構300を更に備え、第1保持部121と第2保持部123とは第1回転駆動機構300に係止され、第1回転駆動機構300の回転によって、第1保持部121と第2保持部123とが遠近移動する。従って、第1回転駆動機構300の回転によって、基板保持機構120を開閉することができる。その結果、基板保持機構120の開閉動作を単純な構造で実現できる。
【0049】
[基板搬送方法]
図5は、基板搬送装置100の基板搬送手順を示す模式図である。基板搬送装置100によって本発明の基板搬送方法が実行される。図1から図5を参照して、基板搬送装置100の基板搬送手順であるステップS602〜ステップS618を説明する。
【0050】
ステップS602:第1固定台A1は第1基板B1を保持し、第2固定台A2は第2基板B2を保持している。第1支持ピン群114は降下しており第1基板B1を支持しておらず、第2支持ピン群134は降下しており第2基板B2を支持していない。基板保持機構120は開状態である。
【0051】
ステップS604:第1支持ピン群114は上昇し、第1固定台A1から第1基板B1を持上げる。第2支持ピン群134は上昇し、第2固定台A2から第2基板B2を持上げる。第1支持ピン群114は第1基板B1を支持し、第2支持ピン群134は第2基板B2を支持する。即ち、第1基板持上げ機構110によって第1固定台A1から第1基板B1を持上げ、第2基板持上げ機構130によって第2固定台A2から第2基板B2を持上げる。第1基板B1は第1固定台A1から150mmの高さまで持上げられ、第2基板B2は第2固定台A2から150mmの高さまで持上げられる。
【0052】
ステップS606:第1保持部121と第2保持部123とは第1基板B1に向かって互いに近づく方向にガイドレール170上を移動する。即ち、第1基板B1の大きさに合わせて第1保持部121と第2保持部123との距離を縮める。基板保持機構120は閉状態である。
【0053】
ステップS608:基板保持機構120によって第1基板B1、第2基板B2を持ち上げた状態で第1基板持上げ機構110と第2基板持上げ機構130を降下(即ち、第1支持ピン群114と第2支持ピン群134とを降下)させる。基板保持機構120は第1基板B1及び第2基板B2を保持する。
【0054】
ステップS610:基板保持機構120(第1保持部121と第2保持部123)によって第1基板B1を持ち上げた状態で、基板保持機構120は第1固定台A1から第2固定台A2に500mm/secの速さで1ストロークだけ下流側にガイドレール170上を移動する。1ストロークは第1固定台A1の中央から第2固定台A2の中央までの距離(2400mm)である。
【0055】
ステップS612:第1基板持上げ機構110と第2基板持上げ機構130とによって基板保持機構120から基板を持ち上げる。即ち、第1支持ピン群114が上昇して第1固定台A1から突出し、搬送されてきた次の基板を支持する。第2支持ピン群134が上昇して第2固定台A2から突出し、第1基板B1を支持する。
【0056】
ステップS614:第1保持部121と第2保持部123とは第1基板B1から離れる方向にガイドレール170上を移動する。即ち、基板保持機構120から基板Bを持ち上げた状態で第1保持部121と第2保持部123との距離を伸ばし、持上げた基板から基板保持機構120を離す。基板保持機構120は開状態になる。
【0057】
ステップS616:第1基板持上げ機構110を降ろし、第1支持ピン群114が支持していた基板を第1固定台A1に乗せる。第1支持ピン群114が下降して第1固定台A1に内在した状態になることで、支持していた基板は第1固定台A1に保持される。第2基板持上げ機構130を降ろし、第1基板B1を第2固定台A2に乗せる。第2支持ピン群134が下降して第2固定台A2に内在した状態になることで、第1基板B1は第2固定台A2に保持される。
【0058】
ステップS618:基板保持機構120(第1保持部121と第2保持部123)は第2固定台A2から第1固定台A1にガイドレール170上を移動する。基板保持機構120が1ストロークだけ上流側に移動することで、基板保持機構120は開始時の位置に戻る。
【0059】
以上、図5を参照して説明したように、基板搬送装置100によってステップS604〜ステップS610を実行することで、基板保持機構120は下流方向に移動し、第1基板B1を第1固定台A1から第2固定台A2に搬送し得る。基板搬送装置100によってステップS612〜ステップS618を実行することで、基板保持機構120は第1基板B1を第2固定台A2に降ろし、基板保持機構120は上流方向に移動する。
【0060】
[回転駆動機構]
図6は、第1回転駆動機構300の他の例を示す模式図である。図6(a)は、第2回転駆動機構310を示す。基板搬送装置100は第1回転駆動機構300に換えて第2回転駆動機構310を備え得る。第2回転駆動機構310は、支持ベース210に固定された第3固定手段311と、第3固定手段311に固定された第2回転手段312とを備える。第1保持部121が連結部a1で第1連結部材122に連結されている。第2保持部123が連結部b1で第2連結部材124に連結されている。第1連結部材122と第2連結部材124とは第2回転手段312にスライド可能に係止されている。具体的には、第1連結部材122と第2連結部材124とは第2回転手段312に歯車で係止され、第2回転手段312の回転方向の切り替えによって、第1保持部121と第2保持部123とが互いに逆方向へスライドする。
【0061】
例えば、第2回転手段312がε1方向(時計回り)に回転することで第1保持部121はα1方向(基板Bの搬送方向αに対して上流方向)に移動し、第2保持部123はα2方向(基板Bの搬送方向αに対して下流方向)に移動する。第1保持部121と第2保持部123とが離れる方向に移動することで、基板保持機構120は開状態になる。例えば、第2回転手段312がε1方向とは逆方向(反時計回り)に回転することで第1保持部121はα2方向(基板Bの搬送方向αに対して下流方向)に移動し、第2保持部123はα1方向(基板Bの搬送方向αに対して上流方向)に移動する。第1保持部121と第2保持部123とが近づく方向に移動することで、基板保持機構120は閉状態になる。
【0062】
図6(b)は、第3回転駆動機構320を示す。基板搬送装置100は第1回転駆動機構300に換えて第3回転駆動機構320を備え得る。第3回転駆動機構320は、支持ベース210に固定された第4固定手段321と、第4固定手段321に固定された第3回転手段322と、第1保持部121に固定された第1連結軸323と、第2保持部123に固定された第2連結軸324とを備える。更に第1保持部121が連結部a1で第1連結部材122に連結されている。また第2保持部123が連結部b1で第2連結部材124に連結されている。
【0063】
第3回転手段322と第1連結軸323とはボルトとナットの関係にある。第3回転手段322がσ1方向に回転することで第1連結軸323が伸びるように、第3回転手段322と第1連結軸323とには互いに噛み合う溝が掘ってある。第3回転手段322と第2連結軸324とはボルトとナットの関係にある。第3回転手段322がσ1方向に回転することで第2連結軸324が伸びるように、第3回転手段322と第2連結軸324とには互いに噛み合う溝が掘ってある。具体的には、第1連結軸323と第2連結軸324とは第3回転手段322に噛み合うように係止されており、第3回転手段322の回転方向の切り替えによって、第1保持部121と第2保持部123とが互いに逆方向へスライドする。
【0064】
例えば、第3回転手段322がσ1方向に回転することで第1連結軸323が伸び、第1保持部121はα1方向(基板Bの搬送方向αに対して上流方向)に移動する。同様に第3回転手段322がσ1方向に回転することで第2連結軸324が伸び、第2保持部123はα2方向(基板Bの搬送方向αに対して下流方向)に移動する。第1保持部121と第2保持部123とが離れる方向に移動することで、基板保持機構120は開状態になる。第3回転手段322がσ1方向とは逆方向に回転することで第1連結軸323が縮み、第1保持部121はα2方向(基板Bの搬送方向αに対して下流方向)に移動する。同様に第3回転手段322がσ1方向とは逆方向に回転することで第2連結軸324が縮み、第2保持部123はα1方向(基板Bの搬送方向αに対して上流方向)に移動する。第1保持部121と第2保持部123とが近づく方向に移動することで、基板保持機構120は閉状態になる。
【0065】
図6(c)は、第4回転駆動機構330を示す。基板搬送装置100は第1回転駆動機構300に換えて第4回転駆動機構330を備え得る。第4回転駆動機構330は、第5固定手段331と、第5固定手段331に固定された第4回転手段332と、第1保持部121に固定された第1ナット333と、第2保持部123に固定された第2ナット334とを備える。更に第4回転駆動機構330は、第1回転支持部材335と、第2回転支持部材336と、ネジ軸337とを備える。第5固定手段331と第1回転支持部材335と第2回転支持部材336とは支持ベース210に固定されている。
【0066】
第1回転支持部材335と第2回転支持部材336とはネジ軸337を支持している。また、ネジ軸337は、第1ナット333と第2ナット334とを介して第4回転手段332に固定されている。第4回転手段332がσ1方向に回転することで第1保持部121と第2保持部123とが反対方向に移動するように、第1ナット333と第2ナット334とネジ軸337とには互いに噛み合う溝が掘ってある。具体的には、ネジ軸337の両側(第1回転支持部材335側と第2回転支持部材336側)には互いに逆方向(逆ネジの関係)に溝が掘ってある。従って、第1保持部121と第2保持部123とが互いに逆方向へスライドする。
【0067】
例えば、第4回転手段332がσ1方向に回転することで、第1保持部121はα1方向(基板Bの搬送方向αに対して上流方向)に移動する。同様に第4回転手段332がσ1方向に回転することで第2保持部123はα2方向(基板Bの搬送方向αに対して下流方向)に移動する。第1保持部121と第2保持部123とが離れる方向に移動することで、基板保持機構120は開状態になる。また、第4回転手段332がσ1方向とは逆方向に回転することで第1保持部121はα2方向(基板Bの搬送方向αに対して下流方向)に移動する。第4回転手段332がσ1方向とは逆方向に回転することで第2保持部123はα1方向(基板Bの搬送方向αに対して上流方向)に移動する。第1保持部121と第2保持部123とが近づく方向に移動することで、基板保持機構120は閉状態になる。
【0068】
なお、回転駆動機構の構成は、第1回転駆動機構300、第2回転駆動機構310、第3回転駆動機構320、第4回転駆動機構330に限定されない。第1保持部121と第2保持部123とが回転手段に係止され、回転手段の回転によって第1保持部121と第2保持部123とが遠近移動する限りは、回転駆動機構の構成は任意である。
【0069】
以上、図1から図6を参照して、本発明の基板搬送装置と基板搬送方法とを説明した。本発明の基板搬送装置および基板搬送方法によれば、基板保持機構の大きさは固定されておらず、搬送する基板の大きさに応じて基板保持機構の大きさや基板保持機構の開閉幅を調整し得る。その結果、基板保持機構の部品の段取り替えを行うことなく、様々な大きさの基板搬送に対応し得る基板搬送装置を実現することができる。
【0070】
本発明の実施形態によれば、基板保持機構120が基板の大きさに合わせて開閉し、持上げた基板を保持し得る限りは基板搬送装置100がウォーキングビーム式であることに限定されない。
第1保持部121と第2保持部123の近接離反運動は、回転駆動機構の使用に限定されない。その他の公知のスライド機構を使用し得る。
【0071】
本発明の実施形態によれば、第1固定台A1と第2固定台A2の大きさは同じである。例えば、第1固定台A1のα方向の長さ(縦の長さ)及び第2固定台A2のα方向の長さ(縦の長さ)は1700mm、第1固定台A1の横の長さ及び第2固定台A2の横の長さは2500mmであるが、大きさは任意に決め得る。また、1ストロークは第1固定台A1の中央から第2固定台A2の中央までの距離に対応し、その距離は2400mmであるが、第1固定台A1の中央から第2固定台A2の中央までの距離は、第1固定台A1及び第2固定台A2の大きさに依存し、任意であり得る。
【0072】
本発明の実施形態によれば、基板Bの大きさについては、α方向の長さ(縦の長さ)が1200mmであり、横の長さが2200mmであるが、縦1500mm、横1700mmの基板や縦1400mm、横2400mmの基板でもあり得る。更に、これらとは異なる大きさの基板でも搬送し得る。
【0073】
基板を固定する固定台の大きさと基板の大きさとの関係は任意である。第1固定台A1と第2固定台A2とが基板よりも大きく、又は基板と同じ大きさである場合は、第1固定台A1と第2固定台A2とは基板の全面を保持し得る。第1固定台A1と第2固定台A2とが基板の全面を保持する場合は、基板の全面を均一処理することができる。特に固定台が加熱台として機能する場合には、基板の全面を均一に加熱することができる。また、固定台が冷却台として機能する場合には、基板の全面を均一に冷却することができる。なお、本発明の実施形態によれば、固定台が基板の全面を保持する構成に限定されない。固定台の大きさが基板の大きさよりも小さく、固定台が基板の全面を保持することができない構成も、本発明の範囲である。
【0074】
本発明の実施形態によれば、基板保持機構120は500mm/secの速さで移動するが、基板保持機構120の移動速度や加減速度は任意である。保持爪の形状がL字形であれば、搬送による基板の脱落や基板の位置ずれを防止することができるので、基板保持機構120の加減速を大きくして搬送時間を短縮した動作が可能となる。
【0075】
本発明の実施形態によれば、第1固定台A1は、第1温度で発熱する第1発熱部を備え得る。更に第2固定台A2は、第2温度で発熱する第2発熱部を備え得る。発熱温度に応じて基板に熱が加えられる。基板への加熱温度、冷却温度は、処理工程の数や、処理内容に応じて任意である。例えば、第1温度と第2温度とは、40℃〜200℃である。第1温度と第2温度とが同じ場合でも、異なる場合でも、基板の搬送中に様々な温度で基板を熱処理することができる。
【0076】
本発明の実施形態によれば、第1連結部材122及び第2連結部材124には各々3つの保持部が連結されているが、連結される保持部の数は、限定されない。基板搬送装置の規模に応じて、また、処理工程の数に応じて、連結される保持部の数は任意に決め得る。
【0077】
本発明の実施形態によれば、第1支持ピン群114や第2支持ピン群134に含まれる支持ピンの数は、限定されない。基板を持上げ得る限りは、支持ピンの数は1つ、さらにそれ以上の数であり得る。また、第1保持爪群121dや第2保持爪群123dに含まれる保持爪の数は、限定されない。基板を保持し得る限りは、保持爪の数は1つ、さらにそれ以上の数であり得る。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明の基板搬送装置及び基板搬送方法によれば、搬送する基板の大きさに応じて基板保持機構の大きさを調整し得る基板搬送装置が実現される。例えば、液晶表示装置やプラズマ表示装置に含まれるガラス基板の処理に利用可能である。
【符号の説明】
【0079】
A 処理台
A1 第1固定台
A2 第2固定台
B 基板
B1 第1基板
B2 第2基板
100 基板搬送装置
110 第1基板持上げ機構
112 第1昇降手段
114 第1支持ピン群
120 基板保持機構
121 第1保持部
122 第1連結部材
123 第2保持部
124 第2連結部材
130 第2基板持上げ機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理台上の基板を搬送する基板搬送装置であって、
前記処理台から前記基板を持上げる基板持上げ機構と、
前記基板の大きさに合わせて開閉し、前記持上げた基板を保持する基板保持機構と
を備える、基板搬送装置。
【請求項2】
前記処理台は、第1固定台と第2固定台とを含み、
前記基板保持機構は、前記第1固定台と前記第2固定台との間を移動し、
前記基板持上げ機構と前記基板保持機構との協働により、前記基板を前記第1固定台から前記第2固定台に搬送する、請求項1に記載の基板搬送装置。
【請求項3】
前記基板保持機構は、
前記基板の一方を保持する第1保持部と、
前記基板の前記一方とは異なる他の一方を保持する第2保持部と
を備え、
前記第1保持部と前記第2保持部とが前記基板の搬送方向に沿って移動し、前記第1保持部と前記第2保持部との距離を変更する、請求項1又は請求項2に記載の基板搬送装置。
【請求項4】
前記基板の搬送方向に沿って設けられたガイドレールを更に備え、
前記第1保持部と前記第2保持部とは、前記基板の大きさに合わせて開閉するために前記ガイドレール上を移動し、
さらに前記第1保持部と前記第2保持部とは、前記基板を前記第1固定台から前記第2固定台に搬送するために前記ガイドレール上を移動する、請求項3に記載の基板搬送装置。
【請求項5】
前記基板保持機構は、回転駆動機構を更に備え、
前記第1保持部と前記第2保持部とは前記回転駆動機構に係止され、
前記回転駆動機構の回転によって、前記第1保持部と前記第2保持部とが遠近移動する、請求項3又は請求項4に記載の基板搬送装置。
【請求項6】
前記第1固定台と前記第2固定台とは、前記基板の全面を保持する、請求項2から請求項5のうちの一項に記載の基板搬送装置。
【請求項7】
前記第1固定台は、第1温度で発熱する第1発熱部を備え、
前記第2固定台は、第2温度で発熱する第2発熱部を備える、請求項2から請求項6のうちの一項に記載の基板搬送装置。
【請求項8】
処理台上の基板を搬送する基板搬送方法であって、
前記処理台から前記基板を持上げる基板持上げ工程と、
前記基板の大きさに合わせて開閉し、前記持上げた基板を保持する基板保持工程と
を包含する、基板搬送方法。
【請求項9】
前記処理台から前記基板を持上げる基板持上げ機構と、前記基板の大きさに応じて開閉し、前記持上げた基板を保持する基板保持機構とを備えた基板搬送装置において、
前記処理台は、第1固定台と第2固定台とを含み、
前記基板保持工程において、前記基板保持機構が前記第1固定台と前記第2固定台との間を移動する工程を実行し、
前記基板持上げ工程と前記基板保持工程とにより、前記基板を前記第1固定台から前記第2固定台に搬送する工程を実行する、請求項8に記載の基板搬送方法。
【請求項10】
前記基板保持機構は、
前記基板の一方を保持する第1保持部と、
前記基板の前記一方とは異なる他の一方を保持する第2保持部と、
前記第1保持部と前記第2保持部とが係止されている回転駆動機構と
を備え、
前記基板保持工程において、前記回転駆動機構の回転よって、前記第1保持部と前記第2保持部とが遠近移動する工程を実行する、請求項9に記載の基板搬送方法。
【請求項11】
前記基板持上げ機構は、第1基板持上げ機構と第2基板持上げ機構とを含み、
前記1基板持上げ機構によって前記第1固定台から前記基板を持上げる工程と、
前記基板の大きさに合わせて前記第1保持部と前記第2保持部との距離を縮め、持上げた基板を前記基板保持機構によって保持する工程と、
前記第1基板持上げ機構を降ろす工程と、
前記基板保持機構を前記第1固定台から前記第2固定台に移動する工程と、
前記第2基板持上げ機構によって前記基板保持機構から前記基板を持上げる工程と、
前記第1保持部と前記第2保持部との距離を伸ばし、前記持上げた基板を前記基板保持機構から離す工程と、
前記第2基板持上げ機構を降ろし、前記基板を前記第2固定台に乗せる工程と、
前記基板保持機構を前記第2固定台から前記第1固定台に移動する工程と
を包含する、請求項8から請求項10に記載の基板搬送方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−144353(P2012−144353A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−5219(P2011−5219)
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(000232243)日本電気硝子株式会社 (1,447)
【Fターム(参考)】