説明

塗布方法及び塗布システム

【課題】塗布材を塗布するノズルの移動範囲を十分に確保して、該ノズルを容易に所望の位置へと移動させることができると共に、塗布装置への塗布材の迅速な供給とシステム構成の簡素化を可能とする塗布方法及び塗布システムを提供する。
【解決手段】塗布システム10は、塗布材をワークWに塗布する塗布装置24と、該塗布装置24と別体に設けられ、塗布装置24に対して塗布材を供給するための供給装置26とを備えている。この塗布システム10では、塗布装置24の注入口48を移動させて供給装置26の供給口74へと連結し、これら注入口48と供給口74とを連通させることによって塗布材の供給を行うと共に、供給完了後には、塗布装置24と供給装置26とを分離した後、塗布装置24をワークWの所望の塗布部位へと移動させることで、塗布材の塗布を実施する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シーリング材、接着剤及び塗料等の塗布材を被塗布物に塗布するための塗布方法及び塗布システムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の製造工程等、各種製品の製造工程において、シーリング材(シーラー)や接着剤、塗料等の塗布材を被塗布物に塗布するための塗布システムが使用されている。
【0003】
特許文献1には、塗布材を自動車の車体の所望の部位に塗布するための塗布システムが記載されている。この塗布システムでは、ノズルと、該ノズルから塗布材を吐出させる吐出装置とをロボットのアームに設けている。一方、ロボットとは別体に塗布材を貯留したタンク(ペール缶)を設け、該タンクと前記吐出装置との間を供給ホース(管路)で結び、タンク内の塗布材を吐出装置へとポンプで圧送するように構成されている。
【0004】
また、特許文献2には、塗布用ロボットのハンドに取り付けられる塗布材を吐出するための塗布材料吐出装置として、内容積が可変の収納室とノズルと塗布材の供給口とを有し、塗布用ロボットのハンドに着脱自在なカートリッジを設けた構成が開示されている。そして、例えば、塗布工程の終了後、前記収納室へと塗布材を充填する際には、別途設けられた搬送ロボットによって当該カートリッジをハンドから取り外した後、供給側の塗布材料充填装置まで搬送することにより塗布材の充填を行う一方、充填後には再び搬送ロボットによって塗布用ロボットのハンドへとカートリッジを搬送し装着することが記載されている。
【0005】
【特許文献1】実開平7−24466号公報
【特許文献2】特開平4−94759号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上記特許文献1の塗布システムでは、ロボットのアームに設けられた吐出装置と、ロボットと別体に設けられたタンクとの間が、塗布材が送られる供給ホースで連結されている。従って、ロボットの作動範囲が前記供給ホースによって規制されると共に、供給ホースの取り回しを考慮して塗布工程を設定する必要がある。
【0007】
また、ロボットのアームを作動させる際には、塗布材が充填された供給ホースの重量や反力によって当該ロボットの作動が影響を受けるため、ロボットの大型化や高出力化が必要となる可能性がある。特に、被塗布物である車両をライン上で流しながら塗布工程を行う際には、ロボットを搬送装置で移動させつつ塗布を行うことがあるが、この場合には、供給ホース長を相当に長く形成する必要がある。このため、供給ホースの取り回しが一層困難となり、また、供給ホースの重量や反力による影響が一層顕著になる。
【0008】
一方、上記特許文献2の装置では、前記カートリッジを設けた構成を採用したことにより、供給ホースによるロボット動作への影響等は回避することができるものの、カートリッジの収納室へと塗布材を充填する際には、塗布用ロボットとは別の搬送用ロボットによる当該カートリッジの着脱及び搬送が必須である。このため、空となったカートリッジへの塗布材の迅速な供給が困難であると共に、塗布工程を連続して行う際には複数のカートリッジを準備する必要があり、作業が煩雑でコストも増加する。さらに、塗布用ロボット及び供給側の塗布材料充填装置とは別に搬送用ロボットの設置も必要であるため、設置スペース及びコストの大幅な増大が懸念される。
【0009】
本発明は、上記従来の課題を考慮してなされたものであり、塗布材をノズル側へと供給する供給ホースの影響をなくすことで、塗布材を塗布するノズルの移動範囲を十分に確保して、該ノズルを容易に所望の位置へと移動させることができると共に、塗布装置への塗布材の迅速な供給とシステム構成の簡素化を可能とする塗布方法及び塗布システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る塗布方法は、塗布材を貯留する供給装置の供給口に対し、前記塗布材を被塗布物に塗布する塗布装置の注入口を連結し、互いに連通させる第1ステップと、前記供給口から前記注入口を介して、前記塗布装置へと前記塗布材を供給する第2ステップと、前記供給口及び前記注入口を閉じ、前記供給口と前記注入口とを離脱させる第3ステップと、前記塗布装置を所望の位置に移動させ、前記塗布材を前記被塗布物へと塗布する第4ステップとを有することを特徴とする。
【0011】
このような方法によれば、塗布装置と、該塗布装置に塗布材を供給する供給装置とを用い、被塗布物への塗布材の塗布を行う場合において、例えば、塗布工程の都度、塗布装置と供給装置とを連結して塗布材を供給しながら、塗布材の塗布を行う。従って、塗布装置と供給装置とを連通させる供給ホース等をなくして、塗布装置の移動範囲を十分に確保することができるため、例えば、移動している被塗布物や塗布範囲の広い被塗布物に対しても容易に塗布を行うことができる。しかも、塗布装置と供給装置とを直接的に接続して塗布材の供給を行うことができるため、塗布装置及び供給装置の間に別途他の装置等を介在させる必要がなく、塗布材の迅速な供給とシステム構成の簡素化を図ることができる。
【0012】
また、前記第2ステップでは、少なくとも前記被塗布物への塗布量の1工程分に対応する量の前記塗布材を前記塗布装置へと供給し、該塗布装置に設けられたタンク機構に充填するようにするとよく、さらに、前記第4ステップでは、前記タンク機構に充填された前記塗布材を前記被塗布物へと塗布するとよい。そうすると、塗布装置への塗布材の供給と塗布装置による塗布とをタンク機構によって一層容易に行うことができる。
【0013】
さらに、前記第1ステップの後であって前記第2ステップの前に、前記供給口と前記注入口の連結状態をロックするステップを有し、前記第2ステップの後であって前記第3ステップの前に、前記ロックを解除するステップを有すると、両装置の連結部での塗布材リークを一層確実に防止した状態で塗布材の供給を行うことが可能となる。
【0014】
本発明に係る塗布装置は、被塗布物に塗布材を塗布する塗布装置と、前記塗布装置に前記塗布材を供給する供給装置とを備える塗布システムであって、前記塗布装置は、前記被塗布物に前記塗布材を塗布するためのノズルと、少なくとも1工程分の前記塗布材を貯留可能であり且つ貯留した前記塗布材を前記ノズルへと供給可能なタンク機構と、前記タンク機構に前記塗布材を充填する流路の一端に設けられた注入口を開閉可能な塗布側ジョイント機構と、少なくとも前記ノズル及び前記塗布側ジョイント機構を所定の位置に移動可能に支持する移動装置とを有し、前記供給装置は、前記塗布材を前記タンク機構よりも多量に貯留可能な貯留タンクと、前記注入口に連通可能な供給口が設けられ、該供給口を開閉可能であると共に、前記塗布側ジョイント機構に連結可能な供給側ジョイント機構と、前記貯留タンクに貯留された前記塗布材を前記供給口へと送り出す送出機構とを有し、前記塗布装置と前記供給装置とが別体に構成されると共に、前記塗布側ジョイント機構と前記供給側ジョイント機構とを連結することにより、前記注入口と前記供給口とを連通させて、前記供給装置から前記塗布装置へと前記塗布材を供給するように構成したことを特徴とする。
【0015】
このような構成では、被塗布物に塗布材を塗布する塗布装置と、これに塗布材を供給する供給装置とが別体で設けられると共に、両装置に互いに連結可能なジョイント機構を設け、さらに塗布装置にはノズルに塗布材を供給可能に貯留するタンク機構を備えている。このため、塗布装置と供給装置との間に塗布材を供給する供給ホースを接続しておく必要がなく、塗布装置の移動範囲を十分に確保することができる。また、塗布装置を搭載する移動装置は、前記供給ホースの重量や反力による影響を受けることがないため、迅速に且つ高精度にノズルを被塗布物へと移動させることができる。しかも、塗布装置と供給装置とを両ジョイント機構によって直接的に接続し、塗布材の供給を行うことができるため、塗布装置及び供給装置の間に別途他の装置等を介在させる必要がなく、塗布材の迅速な供給とシステム構成の簡素化を図ることができる。
【0016】
また、前記移動装置が、少なくとも前記ノズル及び前記塗布側ジョイント機構をアームに支持した多関節型ロボットであると、ノズル及び塗布側ジョイント機構の移動をより円滑に且つ精度よく行うことができる。
【0017】
さらに、前記移動装置の動作範囲を越えた位置まで前記塗布装置を搬送可能な搬送装置を備えると、塗布装置による被塗布物に対する作業範囲を一層拡大することができる。そして、この場合にも前記供給ホースが必要ないことから、搬送装置の駆動が当該供給ホースの影響を受けることがない。
【0018】
さらにまた、前記供給側ジョイント及び前記塗布側ジョイントの少なくとも一方に、前記供給側ジョイントと前記塗布側ジョイントとの連結状態を保持するロック機構が設けられていると、両ジョイント機構の連結部での塗布材のリークを一層有効に防止することができる。
【0019】
なお、前記タンク機構は、前記塗布材を充填及び排出可能なシリンダと、該シリンダ内を摺動して該シリンダの容積を変更可能なピストンとを有し、前記塗布材を前記注入口から前記シリンダへと充填する場合と、前記塗布材を前記シリンダから前記ノズルへと供給する場合とでは、前記ピストンへの負荷が変更されると、塗布材の円滑な供給と円滑な塗布とを一層容易に実現することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、塗布装置と、該塗布装置に塗布材を供給する供給装置とを用い、被塗布物への塗布材の塗布を行う場合において、例えば、塗布工程の都度、塗布装置と供給装置とを連結して塗布材を供給しながら、塗布材の塗布を行うことが可能となる。従って、塗布装置と供給装置とを連通させる供給ホース等を設ける必要がなく、塗布装置の移動範囲を十分に確保することができる。また、被塗布物に塗布材を塗布するためのノズルが前記供給ホースの重量や反力の影響を受けることがないため、該ノズルを迅速に且つ高精度に被塗布物へと移動させることが可能となる。さらに、塗布装置と供給装置とを直接的に接続して塗布材の供給を行うことができるため、塗布装置及び供給装置の間に別途他の装置等を介在させる必要がなく、塗布材の迅速な供給とシステム構成の簡素化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明に係る塗布方法について、この塗布方法が実施される塗布システムとの関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に係る塗布システム10により、ワーク(被塗布物)Wとして自動車のルーフ12に対し、塗布材であるシーリング材14を塗布する塗布工程を説明する斜視図である。なお、本実施形態に係る塗布システム10は、自動車のルーフ12以外にも、ドアやボンネット、トランク等、車体の各部材の溶接部や縁部等の所望の塗布部位に対し、シーリング材、接着剤及び塗料等の塗布材を塗布することができ、当然、自動車以外にも、塗布材を塗布することが必要とされる製品や工程であれば有効に用いることができる。
【0023】
図1に示すように、塗布システム10は、クランプ装置16でクランプされたワークWに対し、ロボット(移動装置)18のアーム20先端に設けた吐出装置22によってシーリング材14を塗布する塗布装置24と、塗布装置24とは別体で構成され、シーリング材14を塗布装置24へと供給する供給装置26とを備える。さらに、塗布システム10には、ロボット18を含む塗布装置24を搭載し、ロボット18(アーム20)の動作範囲を越えた所望の位置まで搬送可能な搬送装置28と、当該塗布システム10を総合的に制御する制御装置30とが備えられる。制御装置30と、塗布装置24、搬送装置28及び供給装置26との間は、有線や無線によって信号の送受信が可能に構成されている。なお、制御装置30を他の機器と無線で接続した場合には、塗布装置24や搬送装置28の動作範囲を一層拡大することができる。
【0024】
供給装置26は、塗布装置24(搬送装置28)の移動可能範囲内において、例えば、工場内の床面に固定されており、多量のシーリング材14を貯留可能な貯留タンク34と、貯留タンク34からシーリング材14を送り出す送出機構としてのポンプ36とを備え、塗布装置24への塗布材供給ステーションとして機能する。
【0025】
塗布装置24を搭載する搬送装置28は、レール32に沿って移動可能であり、例えば、クランプ装置16と共にワークWが製造ライン上を搬送されている際、それに並行して塗布装置24を移動させることができる。なお、搬送装置28は、レール32を必要としない車両等により構成し、所望の位置に自在に移動可能に構成することもできる。
【0026】
ロボット18は、産業用の多関節型ロボットであって、プログラム動作によりアーム20の先端に設けた塗布ガン(ノズル)38を含む吐出装置22を、任意の位置に且つ任意の姿勢に移動可能である。ロボット18は、図示しないティーチングペンダントの操作により、実際に動作を行わせながら動作ティーチングを行うことができる。さらに、3次元CAD(Computer Aided Design)等を用いたオフライン処理によって、実際のロボット18を動作させることなく動作ティーチングを行うことも可能である。このようなロボット18は、コントローラである制御装置30の制御下に動作する。
【0027】
このように、本実施形態に係る塗布システム10では、塗布装置24と供給装置26とが別体で構成されており、しかも両者の間にはシーリング材14を流通させる供給ホースの類は設けていない。
【0028】
そこで、アーム20の先端に設けた吐出装置22には、塗布ガン38にシーリング材14を供給可能であると共に、少なくとも1工程分の量のシーリング材14を貯留可能なタンク機構40が設けられている。すなわち、塗布システム10では、ロボット18及び搬送装置28を駆動し、例えば、1工程毎に塗布装置24と供給装置26とを着脱することで、貯留タンク34から塗布装置24のタンク機構40へとシーリング材14を適宜供給可能である。
【0029】
なお、タンク機構40は、搬送装置28を含む塗布装置24側に配設されていれば容易に塗布ガン38へとシーリング材14を供給可能であるが、塗布ガン38とタンク機構40との間の流路56(図2参照)を考慮し、アーム20の取り回し性や装置の簡素化等を考慮した場合には、塗布ガン38の近傍に設置されることが望ましい。この点については、後述する塗布側ジョイント機構46(図2参照)についても当該タンク機構40と同様、塗布ガン38の近傍に設置されるとよい。
【0030】
図2は、塗布システム10の構成を模式的に示したブロック説明図である。図3は、塗布装置24及び供給装置26の要部を示す一部省略斜視図であり、図4は、図3に示す塗布装置24及び供給装置26を連結した状態を示す一部省略斜視図である。また、図5Aは、塗布装置24及び供給装置26を連結した直後での連結部の状態を示す一部省略断面図であり、図5Bは、図5Aの状態から注入口48と供給口74とを連通させ、シーリング材14を供給している状態を示す一部省略断面図である。
【0031】
塗布装置24を構成する吐出装置22は、シーリング材14をワークWに塗布する塗布ガン38と、タンク機構40と、供給装置26の供給側ジョイント機構44に着脱可能な塗布側ジョイント機構46とを有する。
【0032】
塗布側ジョイント機構46は、供給装置26からシーリング材14の供給を受ける注入口48と、注入口48に連通する内面円筒状のシリンダ50内を摺動し、注入口48を開閉可能な塗布側弁体52と、塗布側弁体52を注入口48側に付勢するばね54とから構成されている。注入口48及びシリンダ50は、流路56を介して塗布ガン38及びタンク機構40に連通している。
【0033】
注入口48は、シリンダ50の筐体上面の当接面50aの略中央で開口している。塗布側弁体52には、注入口48に臨む先端面52aの周縁部から後端側(図5A及び図5Bで下方)に向かって拡径するように連続形成された円錐台状のテーパ面52bが設けられている。さらに、注入口48から連続したシリンダ50の内壁には、前記テーパ面52bに対応した弁座であるテーパ壁50bが形成されている。従って、ばね54の付勢力によって塗布側弁体52が押し上げられ、テーパ面52bとテーパ壁50bとが密着された状態では注入口48が閉塞される一方(図2及び図5A参照)、ばね54の付勢力に抗して塗布側弁体52が引き下げられ、テーパ面52bとテーパ壁50bとが離間された状態では注入口48が開放される(図5B参照)。
【0034】
タンク機構40は、円筒状のシリンダ58内を摺動するエアピストン(ピストン)60を有し、該エアピストン60により、シリンダ58内が流路56に連通する作用室58aと、エア配管62に連通する背圧室58bとに画成されている。エア配管62には、エアコンプレッサ61が接続されており、背圧室58b内に所定圧力のエアを供給し、エアピストン60を押圧可能である。さらに、エア配管62には排気バルブ64が連結され、背圧室58b内を大気開放することができる。シリンダ58の内部又は外部の背圧室58b寄りの位置には、作用室58a内にシーリング材14が所定量充填され、エアピストン60がエア配管62側の所定位置まで後退されたことを検出するセンサ63が配設されている。
【0035】
塗布ガン38は、タンク機構40から供給されるシーリング材14をワークWへと塗布する塗布ガン38を有する。流路56に連通した円筒状のシリンダ65内には、軸線方向を中心として回転し、先端の吐出口66からシーリング材14を外部へと吐出させるスクリュー部材68が配設されている。スクリュー部材68は、サーボモータ70により所定の速度及び角度で回転可能である。
【0036】
一方、供給装置26は、貯留タンク34と、ポンプ36と、塗布装置24の塗布側ジョイント機構46に着脱可能な供給側ジョイント機構44と、両ジョイント機構44、46の連結状態を確実に保持し、連結部からのシーリング材14のリークを防止するロック機構72とを有する。
【0037】
供給側ジョイント機構44は、塗布装置24の注入口48へとシーリング材14を供給する供給口74と、供給口74に連通する円筒状のシリンダ76内を摺動し、供給口74を開閉可能な供給側弁体78と、供給側弁体78をロッド79の先端に支持し、シリンダ76内で軸線方向に移動させるシリンダ機構80とから構成されている。供給口74及びシリンダ76は、流路82を介して貯留タンク34に連通すると共に、該流路82の途中には貯留タンク34からシリンダ76へのシーリング材14の流通を制御する供給バルブ84が配設されている。
【0038】
供給口74は、シリンダ76の筐体下面の当接面76aの略中央で開口している。供給側弁体78には、供給口74に臨む先端面78aの周縁部から後端側(図5A及び図5Bで上方)に向かって拡径するように連続形成された円錐台状のテーパ面78bが設けられている。さらに、供給口74から連続したシリンダ76の内壁には、前記テーパ面78bに対応した弁座であるテーパ壁76bが形成されている。従って、シリンダ機構80の駆動作用下に、供給側弁体78が引き上げられ、テーパ面78bとテーパ壁76bとが密着された状態では供給口74が閉塞される一方(図2及び図5A参照)、供給側弁体78が押し下げられ、テーパ面78bとテーパ壁76bとが離間された状態では供給口74が開放される(図5B参照)。
【0039】
ロック機構72は、シリンダ76に並列され、両ジョイント機構44、46の連結方向に延びたロッド86と、ロッド86の一端に固定された2本爪状のロック部材88と、ロッド86の他端に設けられて該ロッド86を軸線方向(図2で上下方向)に駆動するシリンダ機構90とを有する。ロック部材88は、塗布側ジョイント機構46の流路56を2本爪の間に挿脱可能であって、シリンダ50の下面に確実に当接できる大きさ・形状で構成される(図4参照)。
【0040】
また、供給側ジョイント機構44、ロック機構72及び流路82の一部は、供給装置26のフレーム92(図1参照)に対してブラケット94で確実に固定されている。
【0041】
次に、基本的には以上のように構成される塗布システム10によるワークWへのシーリング材14の塗布工程につき、図6のフローチャート及び図7のタイミングチャートに基づき説明する。
【0042】
以下では、制御装置30の制御下に、ワークWへの塗布工程が1工程終了した後、塗布装置24と供給装置26とを連結すると共に、塗布装置24のタンク機構40に供給装置26からシーリング材14を充填し、次のワークWへの塗布工程を1工程実行する場合を例示して本実施形態に係る塗布方法を説明する。勿論、当該塗布方法は、例えば塗布システム10の最初の作業時や、その日の最初の作業時等、塗布装置24のタンク機構40が空の状態からシーリング材14の充填、ワークWへの塗布を行うような場合にも適用可能である。
【0043】
先ず、図6のステップS1において、制御装置30の制御下にロボット18及び搬送装置28を駆動し、アーム20を所定の位置及び姿勢にして、塗布側ジョイント機構46を供給側ジョイント機構44に近接させる。続いて、アーム20をより高精度に駆動して、両ジョイント機構44、46を構成する両当接面50a、76aを密着させる(図5A、図7の時刻t0〜t1参照)。
【0044】
この際、塗布側弁体52の軸中心と供給側弁体78の軸中心とを一致させた状態で両当接面50a、76aを密着させ、これにより、塗布側弁体52及び供給側弁体78の両先端面52a、78aを同軸上に密着させる。
【0045】
なお、当接面50a、76a間でのシーリング材14のリークを防止するため、当接面50a、76aのいずれか一方に又は両方に、注入口48及び供給口74を囲繞するOリング等のシール部材(図示せず)を配設し、密着面間に介在させておくとよい。
【0046】
ステップS2において、ロック機構72のシリンダ機構90を駆動し、ロッド86を介してロック部材88を引き上げる。これにより、図4及び図5Bに示すように、両ジョイント機構44、46が一層強固に連結され、連結部が確実にロックされる(図7の時刻t1〜t2参照)。なお、ロック機構72を省略し、ロボット18を構成するアーム20の駆動制御によって両ジョイント機構44、46を強固に連結しておくことも可能である。
【0047】
次いで、ステップS3では、上記ステップS2でロック動作が完了されると、エア配管62に連通した排気バルブ64を開き、タンク機構40を構成するシリンダ58の背圧室58bを大気開放する(図7の時刻t2〜t3参照)。すなわち、エアピストン60に対する背圧室58b側からのエア圧力の負荷をなくした状態とする。また、エア配管62に接続されたエアコンプレッサ61は運転停止状態としておく。
【0048】
ステップS4では、上記のステップS3と同時に又は多少前後して、供給側ジョイント機構44を構成するシリンダ機構80を駆動して、供給口74と注入口48とを連通させる(図7の時刻t2〜t3参照)。
【0049】
すなわち、上記ステップS1において、塗布側弁体52及び供給側弁体78の両先端面52a、78aが密着されている(図5A参照)。そこで、当該ステップS4では、シリンダ機構80を駆動し、ロッド79によって供給側弁体78を押し下げる。そうすると、供給側弁体78が供給口74から押し出されると同時に、ばね54の付勢力に抗して塗布側弁体52を押し下げる。従って、図5Bに示すように、供給装置26側では、テーパ面78bとテーパ壁76bとが離間して、これらテーパ面78b及びテーパ壁76bの周面間に環状の隙間が開口し、供給口74が開通される。同様に、塗布装置24側では、テーパ面52bとテーパ壁50bとが離間して、これらテーパ面52b及びテーパ壁50bの周面間に環状の隙間が開口し、注入口48が開通される。すなわち、供給口74と注入口48とが連通する(図7の時刻t2〜t3参照)。
【0050】
そこで、ステップS5において、供給装置26の流路82に設けられた供給バルブ84を開くと共に(図7の時刻t3〜t4参照)、ポンプ36を駆動し、貯留タンク34に貯留しているシーリング材14を流路82を介してシリンダ76内へと送り出す。すなわち、塗布装置24へのシーリング材14の供給を開始する(図7の時刻t4参照)。
【0051】
この際、塗布装置24のタンク機構40では、上記ステップS3によってエアピストン60が無負荷状態とされている。従って、ポンプ36により貯留タンク34から送り出されたシーリング材14は、シリンダ76内から供給口74へと流通して塗布装置24側へと円滑に供給される。
【0052】
注入口48から塗布装置24(吐出装置22)側へと供給されたシーリング材14は、シリンダ50内から流路56へと流通される。この際、塗布ガン38では、スクリュー部材68が停止され、吐出口66が閉じられている。従って、流路56に流通されたシーリング材14は、シリンダ58の作用室58a内に次第に充填されることになる(ステップS6、図7の時刻t4〜t5参照)。
【0053】
タンク機構40では、作用室58a内へのシーリング材14の充填量が増加するのに伴い、該シーリング材14の押圧作用によってエアピストン60が次第に後退される。つまり、背圧室58bの容積が次第に減少される。そして、エアピストン60が所定の位置まで後退されたことがセンサ63で検出されると(図7の時刻t5参照)、制御装置30は作用室58a内に十分な量のシーリング材14が充填されたものと判断し、シーリング材14の供給を停止する(ステップS7)。すなわち、当該ステップS7では、ポンプ36を停止すると共に、供給バルブ84が閉じられる(図7の時刻t5〜t6参照)。
【0054】
次いで、ステップS8において、供給側ジョイント機構44を構成するシリンダ機構80を駆動することにより、供給口74と注入口48との連通を遮断する(図7の時刻t6〜t7参照)。
【0055】
この場合、上記ステップS4において、両先端面52a、78aが互いに密着された状態で、塗布側弁体52及び供給側弁体78がばね54の付勢力に抗して押し下げられている。そこで、当該ステップS8では、シリンダ機構80を駆動して、ロッド79によって供給側弁体78を引き上げる。そうすると、塗布側弁体52もばね54の付勢力によって供給側弁体78と共に上昇する。従って、図5Aに示すように、再び供給口74及び注入口48が閉じられた状態となり、これら供給口74及び注入口48間の連通が遮断される。
【0056】
ステップS9では、ロック機構72のシリンダ機構90を駆動し、ロッド86を介してロック部材88をロック位置から引き下げ、両ジョイント機構44及び46のロックを解除する(図7の時刻t7〜t8参照)。
【0057】
続いて、ステップS10では、上記ステップS9で連結部のロックが解除されていることから、ロボット18を駆動し、塗布側ジョイント機構46を供給側ジョイント機構44から離間させる(図2、図7の時刻t8参照)。そして、ロボット18及び搬送装置28が駆動制御されることにより、吐出装置22がワークWに対する所望の塗布位置へと移動される。
【0058】
ステップS11では、エア配管62の排気バルブ64を閉じると共に、エアコンプレッサ61を駆動して、タンク機構40の背圧室58bに所定圧力(弱圧力)からなるエアを供給する。すなわち、エアピストン60を作用室58a側へと一定圧力で加圧する(図7の時刻t8〜t9参照)。
【0059】
このため、塗布装置24を構成する吐出装置22では、エアピストン60の押圧作用により、作用室58a、流路56及びシリンダ50、65内に充填されているシーリング材14が一定圧力で加圧された状態となり、吐出装置22でのシーリング材14の塗布準備が完了する。この際、塗布側弁体52は、ばね54による付勢に加えて、エアピストン60からのシーリング材14への圧力によっても付勢されており、テーパ面52b及びテーパ壁50bが一層強く密着されるため、注入口48が一層確実に閉じられることになる。
【0060】
従って、ステップS12では、ワークWの所望の塗布部位に向けられた塗布ガン38の吐出口66を開くと共に、サーボモータ70を駆動してスクリュー部材68を回転させることにより、ワークWへとシーリング材14を塗布することができる(図7の時刻t10以降参照)。なお、タンク機構40では、このような塗布作業中、エアピストン60が一定圧力でエア加圧されている。このため、作用室58a内のシーリング材14が減少するのに伴って、当該エアピストン60も前進し、常に所望の塗布圧で均一な塗布を行うことができる。
【0061】
以上の手順により、ワークWへのシーリング材14の塗布工程が1工程終了すると、塗布システム10は再びステップS1に戻り、上記の手順を実行することで、次の塗布工程を連続して行うことができる。
【0062】
この場合、上記ステップS12におけるワークWへの塗布作業は、例えば、制御装置30によってロボット18の動作軌跡をモニタリングしておくことで、当該塗布作業の完了を検出することができる。なお、図2に示すように、センサ63に加えて、エアピストン60が所定の前進位置にあることを検出するセンサ96を配設しておき、これらセンサ63及び96間に画成される作用室58aに充填可能なシーリング材14の容量を1工程分に正確に規定しておけば、塗布作業に伴うセンサ96の検出によっても、塗布作業の完了を把握することができる。さらに、例えば、上記したロボット18の動作軌跡のモニタリングと、センサ96による検出とを併用すれば、当該モニタリングとセンサ96の検出との不一致によって、シーリング材14の塗布量が過大や過小であることや、吐出装置22のいずれかの部位でシーリング材14がリークしていること等の不具合を容易に発見することもできる。
【0063】
以上のように、本実施形態によれば、ワークWにシーリング材14を塗布する塗布装置24と、塗布装置24にシーリング材14を供給する供給装置26とが別体に設けられている。さらに、塗布装置24には、少なくとも1工程分のシーリング材14を貯留できると共に、貯留したシーリング材14を塗布ガン38へと供給することができるタンク機構40が設けられている。そして、供給装置26が搬送装置28による搬送範囲も含む塗布装置24の移動可能範囲内に配置されることにより、シーリング材14の供給時には塗布装置24が迅速に供給装置26との所定の連結可能位置へと移動し、互いのジョイント機構44、46を連結して当該シーリング材14の供給を実施する。
【0064】
従って、塗布装置24と供給装置26との間にシーリング材14を供給する供給ホース等を設ける必要がないため、ロボット18や該ロボット18を搬送する搬送装置28の移動範囲が前記供給ホースの規制を受けることがない。このため、塗布ガン38を有する吐出装置22の移動範囲を大幅に拡大することが可能になると共に、ロボット18や搬送装置28の動作を含む塗布工程全体の駆動設定を簡素化することができる。さらに、例えば、ライン上で移動しているワークWや塗布範囲の広いワークWに対しても容易に塗布材の塗布を行うことができる。
【0065】
さらに、塗布システム10では、搬送装置28及びロボット18を動作させることにより、シーリング材14が充填されるタンク機構40に連通する注入口48を直接的に供給装置26側の供給口74に接続することができる。従って、上記特許文献2に記載の従来構成のように、カートリッジを塗布用ロボットへと着脱し、塗布材料充填装置へと搬送し着脱するための搬送用ロボット及び該搬送用ロボットの動作工程を必要としない。このため、塗布システム10によれば、シーリング材14のタンク機構40への迅速な供給が可能であると共に、システム構成や工程設計の簡素化と設置スペース及び設置コストの低減が可能である。
【0066】
しかもロボット18は、前記供給ホースの重量や反力の影響を受けることがないことから、迅速に且つ高精度に塗布ガン38をワークWの所望の塗布部位へと移動させることができ、また、ロボット18には小型で低出力なものを用いることが可能となり、システム全体の小型化や省電力化、低コスト化が可能となる。
【0067】
さらに、塗布システム10では、塗布側ジョイント機構46と供給側ジョイント機構44との連結状態をより強固に保持することができるロック機構72を有している。このため、供給装置26から塗布装置24へのシーリング材14の充填時、両ジョイント機構44、46の連結部での塗布材のリークを一層確実に防止することができる。さらに、前記連結部での連結状態を保持するためにロボット18の出力を保持しておく必要がないため、一層の省電力化や低コスト化を図ることができる。
【0068】
タンク機構40では、シーリング材14の充填時と塗布時とでエアピストン60に対する加圧状態を変更している。すなわち、充填時にはエアピストン60を大気開放によりフリーな状態とすることで、タンク機構40への塗布材の充填負荷を低減し、ポンプ36の容量の小型化や低出力化が可能となる一方、塗布時にはエアピストン60を所定の一定圧力で押圧することにより、作用室58aからのシーリング材14の円滑な排出を可能としている。
【0069】
なお、塗布システム10で塗布する塗布材としては、上記したように、シーリング材、接着剤及び塗料等、各種のものを用いることができる。この場合、塗布システム10では、前記供給ホースによる反力の影響がないことから、特に該反力が大きくなり易い粘性の高い塗布材を用いると、従来構成に比べて一層有効である。
【0070】
本発明は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の一実施形態に係る塗布システムにより、ワークに対し、塗布材を塗布する塗布工程を説明する斜視図である。
【図2】図1に示す塗布システムの構成を模式的に示したブロック説明図である。
【図3】図2に示す塗布装置及び供給装置の要部を示す一部省略斜視図である。
【図4】図3に示す塗布装置及び供給装置を連結した状態を示す一部省略斜視図である。
【図5】図5Aは、塗布装置及び供給装置を連結した直後での連結部の状態を示す一部省略断面図であり、図5Bは、図5Aの状態から注入口と供給口とを連通させ、塗布材を供給している状態を示す一部省略断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る塗布方法の手順を示すフローチャートである。
【図7】図1に示す塗布システムを構成する各機器の動作状態を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0072】
10…塗布システム 14…シーリング材
18…ロボット 20…アーム
22…吐出装置 24…塗布装置
26…供給装置 28…搬送装置
30…制御装置 34…貯留タンク
36…ポンプ 38…塗布ガン
40…タンク機構 44…供給側ジョイント機構
46…塗布側ジョイント機構 48…注入口
72…ロック機構 74…供給口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗布材を貯留する供給装置の供給口に対し、前記塗布材を被塗布物に塗布する塗布装置の注入口を連結し、互いに連通させる第1ステップと、
前記供給口から前記注入口を介して、前記塗布装置へと前記塗布材を供給する第2ステップと、
前記供給口及び前記注入口を閉じ、前記供給口と前記注入口とを離脱させる第3ステップと、
前記塗布装置を所望の位置に移動させ、前記塗布材を前記被塗布物へと塗布する第4ステップと、
を有することを特徴とする塗布方法。
【請求項2】
請求項1記載の塗布方法において、
前記第2ステップでは、少なくとも前記被塗布物への塗布量の1工程分に対応する量の前記塗布材を前記塗布装置へと供給し、該塗布装置に設けられたタンク機構に充填することを特徴とする塗布方法。
【請求項3】
請求項2記載の塗布方法において、
前記第4ステップでは、前記タンク機構に充填された前記塗布材を前記被塗布物へと塗布することを特徴とする塗布方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗布方法において、
前記第1ステップの後であって前記第2ステップの前に、前記供給口と前記注入口の連結状態をロックするステップを有し、
前記第2ステップの後であって前記第3ステップの前に、前記ロックを解除するステップを有することを特徴とする塗布方法。
【請求項5】
被塗布物に塗布材を塗布する塗布装置と、前記塗布装置に前記塗布材を供給する供給装置とを備える塗布システムであって、
前記塗布装置は、前記被塗布物に前記塗布材を塗布するためのノズルと、
少なくとも1工程分の前記塗布材を貯留可能であり且つ貯留した前記塗布材を前記ノズルへと供給可能なタンク機構と、
前記タンク機構に前記塗布材を充填する流路の一端に設けられた注入口を開閉可能な塗布側ジョイント機構と、
少なくとも前記ノズル及び前記塗布側ジョイント機構を所定の位置に移動可能に支持する移動装置とを有し、
前記供給装置は、前記塗布材を前記タンク機構よりも多量に貯留可能な貯留タンクと、
前記注入口に連通可能な供給口が設けられ、該供給口を開閉可能であると共に、前記塗布側ジョイント機構に連結可能な供給側ジョイント機構と、
前記貯留タンクに貯留された前記塗布材を前記供給口へと送り出す送出機構とを有し、
前記塗布装置と前記供給装置とが別体に構成されると共に、
前記塗布側ジョイント機構と前記供給側ジョイント機構とを連結することにより、前記注入口と前記供給口とを連通させて、前記供給装置から前記塗布装置へと前記塗布材を供給するように構成したことを特徴とする塗布システム。
【請求項6】
請求項5記載の塗布システムにおいて、
前記移動装置が、少なくとも前記ノズル及び前記塗布側ジョイント機構をアームに支持した多関節型ロボットであることを特徴とする塗布システム。
【請求項7】
請求項5又は6記載の塗布システムにおいて、
さらに、前記移動装置の動作範囲を越えた位置まで前記塗布装置を搬送可能な搬送装置を備えることを特徴とする塗布システム。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれか1項に記載の塗布システムにおいて、
前記供給側ジョイント及び前記塗布側ジョイントの少なくとも一方に、前記供給側ジョイントと前記塗布側ジョイントとの連結状態を保持するロック機構が設けられていることを特徴とする塗布システム。
【請求項9】
請求項5〜8のいずれか1項に記載の塗布システムにおいて、
前記タンク機構は、前記塗布材を充填及び排出可能なシリンダと、該シリンダ内を摺動して該シリンダの容積を変更可能なピストンとを有し、
前記塗布材を前記注入口から前記シリンダへと充填する場合と、前記塗布材を前記シリンダから前記ノズルへと供給する場合とでは、前記ピストンへの負荷が変更されることを特徴とする塗布システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−82585(P2010−82585A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−256413(P2008−256413)
【出願日】平成20年10月1日(2008.10.1)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】