説明

増幅装置、デジタル信号処理装置、及び無線通信装置

【課題】増幅器の出力を複雑なアナログ信号処理を行うことなく取得できるようにする。
【解決手段】 増幅装置1は、増幅器3と、増幅器3によって増幅されるべき信号を出力するデジタル信号処理部2と、増幅器3の出力側に設けられたアナログフィルタ4と、を備えている。デジタル信号処理部2は、増幅器3の出力に基づいて、増幅器3の歪補償を行う歪補償部15と、増幅器3によって増幅されるべき信号に対してΔΣ変調を行って量子化信号を出力するΔΣ変調部25と、を備えている。増幅器3は、量子化信号を増幅し、前記アナログフィルタ4は、量子化信号からアナログ信号を生成する。デジタル信号処理部2は、歪補償部15による歪補償のために、増幅器3から出力された量子化信号を取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、増幅装置、デジタル信号処理装置、及び無線通信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高出力増幅器(High Power Amplifier、以下、「HPA」という)などの増幅器を用いて、電力を増幅する場合、増幅器の非線形な歪特性のため、所望の入出力特性を得ることができない。そこで、増幅器の歪を補償するため、歪補償処理が行われる(特許文献1参照)。
【0003】
歪補償処理としては、DPD(Digital PreDistortion)のように、デジタル信号処理によって行われるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−194432号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】和保 孝雄、安田 明 監訳(原著者 Richard Schreier, Gabor C. Temes)ΔΣ型アナログ/デジタル変換器入門(Understanding Delta-Sigma Data Converters)、丸善株式会社、2007
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、歪補償は、増幅器の出力を必要とするため、デジタル信号処理によって歪補償を行う場合であっても、アナログ信号である増幅器出力を取得する必要がある。
【0007】
アナログ信号である増幅器出力を取得するには、増幅器出力をモニターするアナログ回路(カプラ、ローノイズ増幅器、復調器、及びアナログフィルタなどのアナログ素子を含む高周波回路)及びAD変換器が必要とされる。このような回路は、無線受信機におけるRF(Radio Frequency)部と同等のものであり、回路規模を大きくしてしまう。
【0008】
そこで、本発明は、増幅器の出力を複雑なアナログ信号処理を行うことなく取得できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明は、増幅器と、前記増幅器によって増幅されるべき信号を出力するデジタル信号処理部と、前記増幅器の出力側に設けられたアナログフィルタと、を備え、前記デジタル信号処理部は、前記増幅器の出力に基づいて、前記増幅器の歪補償を行う歪補償部と、前記増幅器によって増幅されるべき信号に対してΔΣ変調を行って量子化信号を出力するΔΣ変調部と、を備え、前記増幅器は、前記量子化信号を増幅し、前記アナログフィルタは、前記量子化信号からアナログ信号を生成し、前記デジタル信号処理部は、前記歪補償部による歪補償のために、前記増幅器から出力された量子化信号を取得することを特徴とする増幅装置である。
【0010】
上記本発明によれば、歪補償部を備えるデジタル信号処理部は、歪補償部による歪補償のために、増幅器から出力された量子化信号を取得するため、増幅器の出力を複雑なアナログ信号処理を行うことなく取得することができる。
【0011】
(2)前記増幅器は、デジタル増幅器であるのが好ましい。この場合、電力効率が良くなる。
【0012】
(3)前記デジタル信号処理部は、前記アナログフィルタと同じ特性を持つデジタルフィルタを更に備え、前記デジタルフィルタは、前記デジタル信号処理部が取得した前記量子化信号に対してフィルタリングを行い、前記歪補償部は、前記デジタルフィルタの出力に基づいて、歪補償を行うのが好ましい。デジタル信号処理部が、アナログ信号を生成するアナログフィルタと同じ特性を持つデジタルフィルタを持つことで、デジタル信号処理部は、アナログフィルタから出力されるアナログ信号に対応するデジタル信号を得ることができる。
【0013】
(4)前記デジタル信号処理部は、前記デジタルフィルタの出力を復調する復調部を更に備え、前記歪補償部は、前記復調部の出力に基づいて、歪補償を行うのが好ましい。この場合、復調(直交復調など)もデジタル信号処理部で行える。また、復調することで、搬送波のような高周波を扱う必要がなくなり、デジタル信号処理部における処理速度を抑えることができる。
【0014】
(5)前記ΔΣ変調器は、バンドパス型ΔΣ変調器であるのが好ましい。バンドパス型ΔΣ変調器は、無線周波数信号のような高周波を扱う際に有利である。
【0015】
(6)前記アナログ信号は、無線周波数信号であるのが好ましい。
【0016】
(7)他の観点からみた本発明は、増幅器によって増幅されるべき信号を出力するデジタル信号処理装置であって、前記増幅器の出力に基づいて、前記増幅器の歪補償を行う歪補償部と、前記増幅器によって増幅されるべき信号に対してΔΣ変調を行って量子化信号を出力するΔΣ変調部と、を備え、前記歪補償部による歪補償のために、前記増幅器から出力された量子化信号を取得するよう構成されていることを特徴とするデジタル信号処理装置である。
【0017】
(8)さらに他の観点からみた本発明は、前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の増幅装置を通信信号の増幅のために備えた無線通信装置である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、増幅器の出力を複雑なアナログ信号処理を行うことなく取得できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】増幅装置を備えた通信装置の構成図である。
【図2】ΔΣ変調器の構成図である。
【図3】1次ローパス型ΔΣ変調器である。
【図4】(a)はローパス型ΔΣ変調器の出力スペクトルであり、(b)はバンドパス型ΔΣ変調器の出力スペクトルである。
【図5】(a)はローパス型ΔΣ変調器の出力スペクトルであり、(b)はバンドパス型ΔΣ変調器の出力スペクトルである。
【図6】(a)はローパス型ΔΣ変調器の出力スペクトルであり、(b)はバンドパス型ΔΣ変調器の出力スペクトルである。
【図7】(a)はローパス型ΔΣ変調器の動作を示す極座標であり、(b)はバンドパス型ΔΣ変調器の動作を示す極座標である。
【図8】1次ローパス型ΔΣ変調器から変換して得られた2次ローパス型ΔΣ変調器である。
【図9】CRFB構造のローパス型ΔΣ変調器である。
【図10】CRFB構造のローパス型ΔΣ変調器から変換して得られたバンドパス型ΔΣ変調器である。
【図11】θ=π/4用のバンドパス型ΔΣ変調器の出力スペクトラム波形図である。
【図12】θ=3π/4用のバンドパス型ΔΣ変調器の出力スペクトラム波形図である。
【図13】θ=5π/4用のバンドパス型ΔΣ変調器の出力スペクトラム波形図である。
【図14】θ=7π/4用のバンドパス型ΔΣ変調器の出力スペクトラム波形図である。
【図15】第1変形例に係る増幅装置を備えた通信装置の構成図である。
【図16】第2変形例に係る増幅装置を備えた通信装置の構成図である。
【図17】第3変形例に係る増幅装置を備えた通信装置の構成図である。
【図18】第4変形例に係る増幅装置を備えた通信装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
[1.増幅装置の全体構成]
図1は、実施形態に係る増幅装置1を示している。この増幅装置1は、移動体通信システムにおける無線基地局装置又は無線端末装置などの無線通信装置に搭載される。なお、増幅装置1は、受信信号の増幅に用いても良い。
【0021】
増幅装置1は、送信信号の処理を行うデジタル信号処理部(デジタル信号処理装置)2と、デジタル信号処理部2から出力された送信信号を増幅する増幅器(高出力増幅器;High Power Amplifier)3と、アナログフィルタ4と、を備えている。
増幅器3の出力は、アナログフィルタ4を通って、無線通信装置のアンテナ5から無線送信される。
【0022】
デジタル信号処理部2は、送信信号であるベースバンド信号(IQ信号)を出力するベースバンド部23と、ベースバンド信号を直交変調する直交変調器24と、ΔΣ変調器25と、を備えている。
さらに、デジタル信号処理部2は、増幅器3の出力に基づいて、増幅器3の歪補償を行う歪補償部15を備えている。
【0023】
ベースバンド部23は、IQベースバンド信号(I信号、Q信号それぞれ)をデジタルデータとして出力する。
ベースバンド部23から出力されたIQベースバンド信号は、歪補償部15によって歪補償処理が行われる。歪補償後のベースバンド信号(I’信号、Q’信号)は、直交変調器24に与えられる。
【0024】
直交変調器24では、搬送波(無変調波)をベースバンド信号の変化に応じて変調させて、搬送波にベースバンド信号が付加された変調波(直交変調波)を出力する。直交変調器24は、デジタル信号処理で直交変調を行うデジタル直交変調器として構成されているため、直交変調器24からは、多ビットのデジタルデータ(離散値)によって表現されたデジタル信号形式の変調波(デジタル変調波;デジタルRF信号)が出力される。出力された変調波は、ΔΣ変調器25に与えられる。
なお、変調波を生成する変調器24としては、直交変調器に限らず、変調波を生成するための他の方式の変調器であってもよい。
【0025】
前記搬送波の周波数は、通常の無線周波数を採用できる。無線周波数としては、好ましくは30MHz以上、より好ましくは300MHz以上、さらに好ましくは1GHz以上である。
変調波の信号帯域幅も、特に限定されないが、搬送波周波数に対して十分小さい狭帯域であるのが好ましい。信号帯域幅は、例えば、5MHz〜20MHzの範囲が好ましい。
【0026】
ΔΣ変調器25は、直交変調器24から出力された変調信号に対して、ΔΣ変調を行って1bitの量子化信号(パルス信号)を出力する。ΔΣ変調器25としては、ローパス型ΔΣ変調器であってもよいが、バンドパス型ΔΣ変調器が好ましい。ΔΣ変調器25が、バンドパス型である場合、バンドパス型ΔΣ変調器25の中心周波数は、前記搬送波の周波数と一致するように設定されている。
ΔΣ変調についての説明及びバンドパス型ΔΣ変調器の優位性については後述する。
なお、ΔΣ変調器25から出力される量子化信号は、1bitである必要はない。ΔΣ変調器25から出力される量子化信号は、ΔΣ変調器25に入力されたデジタルデータのビット数よりも少なければよい。
【0027】
ΔΣ変調器25から出力された量子化信号(パルス信号)は、デジタル信号処理部2の出力として、増幅器3側に与えられる。
増幅器3は、デジタル増幅器が採用されている。本実施形態の増幅器3には、ΔΣ変調器25から出力された量子化信号(パルス信号)が入力として与えられ、一般的な無線通信装置の増幅器のようにアナログ信号(アナログRF信号)が入力として与えられるわけではない。
【0028】
したがって、増幅器3として、アナログ増幅器ではなく、パルス信号を増幅するデジタル増幅器(S級の増幅器)を採用することができる。デジタル増幅器は飽和状態で動作するため高効率であり、有利である。なお、増幅器3は、アナログ増幅器であってもよい。
【0029】
増幅器3は、増幅された量子化信号(パルス信号)を出力する。増幅器3から出力された量子化信号(パルス信号)は、アナログフィルタ4に与えられる。
【0030】
アナログフィルタ4としては、ΔΣ変調器25がバンドパス型であればアナログバンドパスフィルタが用いられ、ΔΣ変調器25がローパス型であればアナログローパスフィルタが用いられる。
【0031】
アナログフィルタ4は、ΔΣ変調器25によってノイズシェイピング(後述)された量子化雑音を除去するように設定されている。このアナログフィルタ4によって、ΔΣ変調器25によって生成された量子化信号から、アナログ信号の前記変調波(連続波)を生成することができる。
つまり、アナログフィルタ4は、ΔΣ変調器25に入力されたデジタルRF信号に対応するアナログRF信号を生成して出力する。なお、アナログフィルタ4の通過帯域の周波数は、生成されるアナログ信号(アナログ変調波:アナログRF信号)の周波数に設定されている。
アナログフィルタ4の出力(アナログ変調波;アナログRF信号)は、アンテナから無線送信される。
【0032】
本実施形態の増幅装置1では、直交変調器24、ΔΣ変調器25、及び歪補償部15がデジタル信号処理を行うデジタル回路として構成されている。したがって、高周波である変調波を扱いつつも、増幅器3の手前でアナログ回路を用いる必要がなく有利である。
【0033】
[2.ΔΣ変調]
[2.1 ΔΣ変調器の基本構成]
図2に示すように、ΔΣ変調器25は、ループフィルタ27と、量子化器28と、を備えている(非特許文献1参照)。
図2に示すΔΣ変調器25は、入力(本実施形態では、変調波)Uが、ループフィルタ27に与えられる。ループフィルタ27の出力Yは、量子化器(例えば、1bit量子化器)28に与えられる。量子化器28の出力(量子化信号)Vは、ループフィルタ27への他の入力として与えられる。
【0034】
ΔΣ変調器25の特性は、信号伝達関数(STF;Signal Transfer Function)及び雑音伝達関数(NTF;Noise Transfer Function)によって表すことができる。
つまり、ΔΣ変調器25の入力をUとし、ΔΣ変調器25の出力をVとし、量子化雑音をEとしたときに、ΔΣ変調器25の特性を、z領域において表すと、次のとおりである。
【数1】

【0035】
したがって、所望のNTFとSTFとが与えられると、ループフィルタ27の伝達関数を得ることができる。
【0036】
このようなΔΣ変調は、オーバサンプリング変調の一種であり、一般的には、AD変換又はDA変換に用いられている技術である。
ΔΣ変調では、信号帯域内の量子化雑音を、信号帯域外に移動させて、信号帯域内の量子化雑音を大きく低下させるノイズシェイピング(Noise Shaping)が行われる。
【0037】
図3は、1次ローパス型ΔΣ変調器125の線形z領域モデルのブロック図を示している。符号127がループフィルタの部分を示し、符号128が量子化器を示している。このΔΣ変調器125への入力をU(z)とし、出力をV(z)とし、量子化雑音をE(z)としたときに、ΔΣ変調器125の特性を、z領域において表すと、次のとおりである。
V(z)=U(z)+(1−z−1)E(z)
【0038】
つまり、図3に示す1次ローパス型ΔΣ変調器125において、信号伝達関数STF(z)=1であり、雑音伝達関数NTF(z)=1−z−1である。
【0039】
[2.2 ローパス型ΔΣ変調とバンドパス型ΔΣ変調]
ローパス型ΔΣ変調では、図4(a)に示すように、低い周波数の量子化雑音が、より高い周波数側に移動して、低い周波数の量子化雑音が減衰するようノイズシェイピングされている。つまり、ローパス型Δ変調では、雑音伝達関数(NTF)は、低周波数(0Hz付近)において、通過雑音を阻止する特性を有している。
【0040】
オーバサンプリングを行うため、ΔΣ変調が施される信号の周波数は、ローパス型ΔΣ変調器のサンプリング周波数fsよりも十分小さいことが必要である。換言すると、信号の周波数に対して、十分に大きなサンプリング周波数fsが要求される。例えば、信号の周波数に対して、128倍程度のサンプリング周波数fsが必要である。
【0041】
一方、バンドパス型ΔΣ変調では、図4(b)に示すように、雑音伝達関数(NTF)は、0Hzよりも大きい周波数において、通過雑音を阻止する。
【0042】
バンドパス型ΔΣ変調では、信号の周波数fではなく、信号の帯域幅fが、サンプリング周波数fsよりも十分に小さければよい。
したがって、バンドパス型ΔΣ変調では、ΔΣ変調が施される信号の周波数(中心周波数)fは、サンプリング周波数fs以下であればよい。
換言すると、バンドパス型ΔΣ変調では、信号の帯域幅fに対して、十分に大きなサンプリング周波数fsであればよい。例えば、信号の帯域幅fに対して、64倍程度の十分に大きなサンプリング周波数fsがあればよい。
【0043】
ここで、例えば、無線通信の搬送波周波数fが1GHz、信号帯域fが20MHzであるものとする。このような無線周波数の変調波(RF信号)に対して、ローパス型ΔΣ変調を行おうとすると、変調波の最大周波数は、約1GHzであるため、変調波の最大周波数である1GHzに対して、十分に大きな(128倍程度)のサンプリング周波数fs(=約128GHz)が必要となる。このように、ローパス型ΔΣ変調では、サンプリング周波数(サンプリング速度)が高くなりすぎる。
【0044】
これに対し、バンドパス型ΔΣ変調では、信号の帯域幅fに対して、十分に大きなサンプリング周波数fsであればよいため、信号帯域が20MHzのRF信号であれば、20MHz×64=1.28GHz程度のサンプリング周波数fs(サンプリング速度=1.28GS/S)でよい。また、信号帯域が5MHzであれば、320MHzのサンプリング周波数(サンプリング速度=320MS/s)でよい。
このように、バンドパス型ΔΣ変調では、サンプリング周波数(サンプリング速度)を小さくできるため、有利である。
【0045】
[2.3 バンドパス型のΔΣ変調器の設計]
[2.3.1 変換式]
非特許文献1によれば、ローパス型ΔΣ変調器に対して、以下の変換を行うことで、ローパス型ΔΣ変調器を、バンドパス型ΔΣ変調器に変換できる。
【数2】

【0046】
上記変換式に従って、ローパス型ΔΣ変調器125のz領域モデルにおけるzを、z’=−zに置き換えることでバンドパス型ΔΣ変調器が得られる。
【0047】
上記変換式を用いると、n次のローパス型ΔΣ変調器(nは1以上の整数)を、2n次のバンドパス型Σ変調器に変換できる。
例えば、1次ローパス型ΔΣ変調器125の周波数特性は、図5(a)に示すとおりである。1次ローパス型ΔΣ変調器125を、上記変換式で変換して得られた2次バンドパス型ΔΣ変調器の周波数特性は、図5(b)に示すようになる。なお、図5において、横軸θは正規化周波数である。
【0048】
上記変換式で得られたバンドパス型ΔΣ変調器の信号伝達関数及び雑音伝達関数は、変換前のローパス型ΔΣ変調器125と同じ利得を持つものの、図5(b)に示す周波数特性は、図5(a)に示す周波数特性が2分の1に圧縮され、折り返されている。
【0049】
上記変換式で得られたバンドパス型ΔΣ変調器は、同じオーバサンプリング比で動作する変換前のローパス型ΔΣ変調器125と同じ安定性特性とSNR特性を持つ。
【0050】
しかし、上記変換式では、図5(b)に示すように、サンプリング周波数fsの1/4の周波数(正規化周波数θ=±π/2)用のバンドパス型ΔΣ変調器しか得られない。つまり、上記変換式では、サンプリング周波数fsの1/4周波数(正規化周波数θ=±π/2)が量子化雑音阻止帯域の中心周波数fであるバンドパス型ΔΣ変調器しか得られない。
【0051】
本発明者は、ローパス型ΔΣ変調器から、所望の周波数f(θ=θ)を、中心周波数fとして持つバンドパス型ΔΣ変調器を得るための変換式を見出した。当該変換式は、例えば、次の式(3)に示す通りである。
【数3】


ここで、
θ=2π×(f/fs)
【0052】
式(2)の変換式では、特定の周波数θ=π/2に関するものであったが、式(3)の変換式では、任意の周波数(θ)に一般化されている。
【0053】
[2.3.2 変換式の考え方]
ローパス型ΔΣ変調器において、z=ejωT=1という前提に立つと、ローパス型変調器の特性を維持しつつバンドパス型ΔΣ変調器に変換するためのz’の絶対値は1となるべきである。
|z’|=1でなければ、素子zを通過した信号の大きさ(振幅)が変化するため、変換前のローパス型ΔΣ変調器よりも特性が劣化するからである。
なお、z’の大きさは、1であっても、−1であってもよい。これは、z’=1とz’=−1とは、単に位相が反転した関係にすぎず、信号の大きさを変化させないからである。
【0054】
したがって、ローパス型ΔΣ変調器の特性を劣化させずに維持しつつ、バンドパス型ΔΣ変調器を得るためのz’は、z及びθを含む関数fcnv(z,θ)であって、任意のz,θについて、fcnv(z,θ)の絶対値が常に1となる関数fcnv(z,θ)であれば良い。
【0055】
そのような関数fcnv(z,θ)を見出せば、ローパス型ΔΣ変調器を、所望の周波数f(θ)用のバンドパス型ΔΣ変調器が得られる。
【0056】
本発明者は、次のようにして、そのような関数z’=fcnv(z,θ)を見出し、式(2)を一般化した変換式z→z’(式(3))を得た。
【0057】
まず、ローパス型ΔΣ変調器から、所望の周波数f(θ=θ)を中心周波数fとして持つバンドパス型ΔΣ変調器への変換は、周波数特性で考えると、図6に示すようになる。図6は、図5を、任意の周波数f(θ=θ)で一般化したものである。
図6(b)に示すように、バンドパス型ΔΣ変調器の雑音阻止帯域の中心周波数はf(θ=2π×(f/fs))である。
【0058】
ここで、
【数4】


とおくことで、周波数領域で考える。なお、Tはサンプリング周期である。
【0059】
また、式(4)のωTは、
【数5】


である。
【0060】
そして、図6(a)に示すように、ローパス型ΔΣ変調器では、f=0(θ=0)で動作している。そこで、本発明者は、式(4)に関して、ローパス型ΔΣ変調器では、以下の式(6)が成り立つと考えた。
【数6】


つまり、ローパス型ΔΣ変調器では、図6(a)に示すように、ej0で動作していると考えることができる。
【0061】
式(6)より、以下の式(7)が得られる。
【数7】

【0062】
一方、バンドパス型ΔΣ変調器では、図6(b)及び図7(b)に示すように、θ及び−θにおいて、複素共役の対で動作する。
したがって、ローパス型Δ変調器における式(7)に基づくとともに、バンドパス型ΔΣ変調器が複素共役の対を持つことを考慮すると、次の式(8)が得られる。
【数8】

【0063】
本発明者は、式(8)を利用して、z’=fcnv(z,θ)を得た。
すなわち、まず、上記式(8)を次のように変形して、右辺(一方の辺)の値が1である式(10)を得る。
【数9】


【数10】

【0064】
式(10)は、その左辺(他方の辺)の式の値が、任意のz,θについて、常に左辺の値=1となる恒等式であることが明らかである。
したがって、式(10)の左辺は、任意のz,θについて、値が常に1となる関数fcnv(z,θ)となっている。
【0065】
式(10)より、ローパス型からバンドパス型へ変換するための変換式z→z’におけるz’は、次の通りである。
【数11】


上記式(11)より、式(3)の変換式が得られる。
なお、上記式(3)において、θ=π/2(f=fs/4の場合)とおくと、式(2)の変換式と等価であることがわかる。
さらに、ローパス型ΔΣ変換器は、θ=0である。θ=0の場合、式(3)の変換式は、z→zとなり、式(3)は、ローパス型ΔΣ変換器を変形させないことがわかる。
【0066】
また、z’=fcnv(z,θ)の値は、−1でもよいため(絶対値が1であればよいため)、z’は、次の形式であってもよい。
【0067】
【数12】

【0068】
また、z’=fcnv(z,θ)の分母と分子とを入れ替えても、1又は−1となるため、z’は、次の形式であってもよい。
【数13】


【数14】

【0069】
なお、任意のz,θについて、絶対値が常に1となる式z’=fcnv(z,θ)の表現形式は、当然ながら、例示したものに限定されない。fcnv(z,θ)について、多様な表現形式が存在することは、式(8)から一方の辺の値が1又は−1である恒等式を得るための式の変形の仕方が一通りではないことからも明らかである。
【0070】
[2.4 バンドパスΔΣ変調器の例]
[2.4.1 第1例]
図8は、図3に示す1次ローパス型ΔΣ変調器125を、式(3)の変換式で変換して得られた2次バンドパス型ΔΣ変調器25を示している。
なお、図3から図8への変換では、表記の便宜上、式(3)において、a=cosθとおいた下記の変換式を用いた。
【数15】

【0071】
[2.4.2 第2例]
図9は、非特許文献1に記載されたCRFB構造のループフィルタ127を持つローパス型ΔΣ変調器125を示している。なお、図9において、符号128は、量子化器を示す。
【0072】
図9に示すローパス型ΔΣ変調器125を、式(3)の変換式で変換すると、図10に示すバンドパス型ΔΣ変調器25が得られる。なお、ここでも、表記の便宜上、式(3)において、a=cosθとおいた。
【0073】
図9の(1/(z−1))と(z/(z−1))におけるzが、変換式によって変換される。(1/(z−1))と(z/(z−1))の変換後の式は、それぞれ、次の通りである。
【数16】


【数17】

【0074】
[2.4.3 その他]
バンドパス型ΔΣ変調器への変換は、その他の高次ローパス型ΔΣ変調器(例えば、非特許文献1記載のCIFB構造、CRFF構造、CIFF構造など)に対しても適用できる。
【0075】
[2.5 出力結果]
図11〜図14は、第2例(図10)のバンドパス型ΔΣ変調器において、θ=π/4とした場合(図11)、θ=3π/4とした場合(図12)、θ=5π/4とした場合(図13)、θ=7π/4とした場合(図14)の出力スペクトラム波形を示している。
【0076】
図11〜図14に示すように、θ=π/4,3π/4,5π/4,7π/4の各周波数において、信号が所望のθにおいて出現しており、θ=±π/2以外の他の周波数用のバンドパス型ΔΣ変調器が得られていることが分かる。
【0077】
従来、任意の周波数fに対してバンドパス型ΔΣ変調を行うバンドパス型ΔΣ変調器の設計手法は確立していなかった。しかし、式(3)の変換式を用いることで、所望の搬送周波数fを、雑音伝達関数(NTF)の雑音阻止帯域として設定でき、所望の搬送周波数fに対してバンドパス型ΔΣ変調を行うバンドパス型ΔΣ変調器を設計することができる。
【0078】
[3.歪補償]
増幅器3において非線形特性(AM−AM特性、AM−PM特性)が存在する場合には、増幅器3から出力されるパルス信号の振幅及び/又は位置のずれが、歪として生じる。
デジタル信号処理部2は、増幅器3の歪補償のため、増幅器3から出力された量子化信号(パルス信号)を取得する。
増幅器3の出力信号は、カプラ6によって検出され、カプラ6の検出信号の振幅を調整する可変減衰器7を介して、デジタル信号処理部2に与えられる。
【0079】
増幅器3から出力される信号は、量子化信号(パルス信号)であるため、カプラ6からデジタル信号処理部2までの間に複雑なアナログ回路は不要であり、デジタル信号処理部2は、増幅器出力を容易に取得することができる。
【0080】
デジタル信号処理部2は、デジタルフィルタ(第1デジタルフィルタ)11を備えており、デジタル信号処理部2が取得した増幅器3の出力信号(量子化信号)は、第1デジタルフィルタ11に与えられる。
【0081】
第1デジタルフィルタ11は、アナログフィルタ4と同じフィルタ特性を有している。したがって、第1デジタルフィルタ11は、増幅器3の出力信号(量子化信号)に対して、アナログフィルタ4と同様のフィルタリング処理を行って、RF信号(搬送波)を出力することができる。ただし、第1デジタルフィルタ11は、アナログフィルタ4とは異なり、デジタル信号処理によってフィルタリングを行うため、その出力はデジタル信号となる。つまり、第1デジタルフィルタ11の出力は、デジタルRF信号となる。
【0082】
第1デジタルフィルタ11から出力されたデジタルRF信号は、デジタル直交復調器13に与えられる。デジタル直交復調器13は、復調されたベースバンド信号(I’’信号、Q’’信号)を出力する。
復調されたベースバンド信号は、歪補償部15に与えられる。
【0083】
歪補償部(DPD)15は、送信信号(ベースバンド信号)に対して歪補償処理を行って、歪補償された送信信号(ベースバンド信号)を出力する歪補償処理部15aと、増幅器3の歪特性を推定する特性推定部15bと、を備えている。
歪補償処理部15aは、特性推定部15bにて推定された増幅器3の歪特性に基づいて、歪を打ち消すように歪補償処理を行う。
【0084】
特性推定部15bは、直交復調器13から出力されたベースバンド信号(I’’信号、Q’’信号)と、歪補償部15(歪補償処理部15a)から出力されたベースバンド信号(I’信号、Q’信号)とを比較して、歪特性を推定する。なお、特性推定部15bは、歪補償部15(歪補償処理部15a)から出力されたベースバンド信号(I’信号、Q’信号)に代えて、歪補償部15(歪補償処理部15a)に入力されるベースバンド信号(I信号、Q信号)を用いても良い。
【0085】
以上のように、本実施形態の増幅装置1では、歪補償に必要な処理の大部分をデジタル信号処理部2にて行える。
【0086】
[4.増幅装置の変形例]
[4.1 第1変形例]
図15は、第1変形例に係る増幅装置1を示している。図15に示す増幅装置1では、図1に示す増幅装置1の直交復調器13が省略されている。このため、歪補償部15(特性推定部15b)には、第1デジタルフィルタ11の出力であるデジタルRF信号が、与えられる。なお、第1変形例及びその他の変形例において説明を省略した点は、図1に示す増幅装置1と同様である。
【0087】
第1変形例に係る増幅装置1では、特性推定部15bは、デジタルフィルタ11から出力されたデジタルRF信号と、直交変調器24から出力されたデジタルRF信号と、を比較して、増幅器3の歪特性を推定する。
図1に示す増幅装置1のように、ベースバンド信号を用いて歪補償をすると、歪補償の処理速度を抑えることができるのに対して、第1変形例に係る増幅装置1のように高周波であるRF信号を用いて歪補償をすると、歪保障の処理速度を高速化する必要がある。
ただし、第1変形例に係る増幅装置1では、直交復調器13を省略できるため、デジタル信号処理部2の構成を簡素化できる。
【0088】
[4.2 第2変形例]
図16は、第2変形例に係る増幅装置1を示している。第2変形例に係る増幅装置1では、歪補償部15が、直交変調器24とΔΣ変調器25との間に設けられている。
【0089】
第2変形例に係る増幅装置1では、第1変形例に係る増幅装置1と同様に、直交復調器13が省略されており、歪補償部15(特性推定部15b)には、第1デジタルフィルタ11の出力であるデジタルRF信号が、与えられる。
【0090】
第2変形例に係る増幅装置1では、特性推定部15bは、デジタルフィルタ11から出力されたデジタルRF信号と、補償処理部15aから出力されたデジタルRF信号(又は直交変調器24から出力されたデジタルRF信号)と、を比較して、増幅器3の歪特性を推定する。そして、補償処理部15aは、直交変調器24から出力されたデジタルRF信号に対して歪補償処理を行い、歪補償がなされたデジタルRF信号を、ΔΣ変調器25に与える。
【0091】
[4.3 第3変形例]
図17は、第3変形例に係る増幅装置1を示している。第3変形例に係る増幅装置1では、歪補償部15が、ΔΣ変調器25の出力側に設けられている。
【0092】
第2変形例に係る増幅装置1では、図1に示す増幅装置1におけるデジタルフィルタ11及び直交復調器13が省略されている。歪補償部15(特性推定部15b)には、増幅器3の出力(量子化信号;パルス信号)が、(減衰器7を介して)与えられる。
【0093】
つまり、デジタル信号処理部2が取得した量子化信号(パルス信号)は、デジタルフィルタ11によってRF信号に変換されることなく、量子化信号(パルス信号)のまま、特性推定部15bに与えられる。
【0094】
第3変形例に係る増幅装置1では、特性推定部15bは、増幅器3の出力である量子化信号と、補償処理部15aから出力された量子化信号(又はΔΣ変調器25から出力された量子化信号)と、を比較して、増幅器3の歪特性を推定する。そして、補償処理部15aは、ΔΣ変調器25から出力された量子化信号に対して歪補償処理を行い、歪補償がなされた量子化信号を、デジタル信号処理部2の出力として、増幅器3に与える。
なお、歪補償処理部15aは、量子化信号を示すパルス信号のパルス振幅又はパルス位置を調整することで歪補償処理を行う。
【0095】
[4.4 第4変形例]
図18は、第4変形例に係る増幅装置1を示している。第4変形例に係る増幅装置1では、図1に示す増幅装置1と同様に、直交変調器24の入力側に歪補償部15が設けられている。
第4変形例に係る増幅装置1では、デジタル信号処理部2は、増幅器3の出力信号を取得する。
デジタル信号処理部2が取得した増幅器3の出力信号(量子化信号)は、第1デジタルフィルタ11に与えられる。また、増幅器3への入力信号は、第2デジタルフィルタ12に与えられる。
【0096】
第1及び第2デジタルフィルタ11,12は、アナログフィルタ4と同じフィルタ特性を有している。したがって、第1及び第2デジタルフィルタ11,12は、増幅器3の入出力信号(量子化信号)に対して、アナログフィルタ4と同様のフィルタリング処理を行って、RF信号(搬送波)を出力することができる。ただし、第1及び第2デジタルフィルタ11,12は、アナログフィルタ4とは異なり、デジタル信号処理によってフィルタリングを行うため、その出力はデジタル信号となる。つまり、第1及び第2デジタルフィルタ11の出力は、デジタルRF信号となる。
【0097】
第1及び第2デジタルフィルタ11,12から出力されたデジタルRF信号は、デジタル直交復調器13及びデジタル直交復調器14に与えられる。デジタル直交復調器13,14は、それぞれ、復調されたベースバンド信号を出力する。
復調されたベースバンド信号は、歪補償部15に与えられる。
【0098】
歪補償部15の特性推定部15bは、直交復調器13から出力されたベースバンド信号と、直交復調気14から出力されたベースバンド信号とを比較して、歪特性を推定する。
【0099】
また、第4変形例に係る増幅装置1では、ΔΣ変調器25の出力側に高調波強調部26が設けられている。この高調波強調部は、アップサンプリング(×2)を行い、本来の信号の高調波成分を利用することができる。なお、高調波強調部26は省略してもよい。
【0100】
[5.付記]
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0101】
1 増幅装置
2 デジタル信号処理部(デジタル信号処理装置)
3 増幅器
4 アナログフィルタ
5 アンテナ
6 カプラ
7 可変減衰器
11 第1デジタルフィルタ
12 第2デジタルフィルタ
13 デジタル直交復調器
14 デジタル直交復調器
15a 歪補償処理部
15b 特性推定部
15a 特性推定部
15 歪補償部
23 ベースバンド部
24 直交変調器(変調器)
25 ΔΣ変調器
26 高調波強調部
27 ループフィルタ
28 量子化器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
増幅器と、
前記増幅器によって増幅されるべき信号を出力するデジタル信号処理部と、
前記増幅器の出力側に設けられたアナログフィルタと、
を備え、
前記デジタル信号処理部は、
前記増幅器の出力に基づいて、前記増幅器の歪補償を行う歪補償部と、
前記増幅器によって増幅されるべき信号に対してΔΣ変調を行って量子化信号を出力するΔΣ変調部と、
を備え、
前記増幅器は、前記量子化信号を増幅し、
前記アナログフィルタは、前記量子化信号からアナログ信号を生成し、
前記デジタル信号処理部は、前記歪補償部による歪補償のために、前記増幅器から出力された量子化信号を取得する
ことを特徴とする増幅装置。
【請求項2】
前記増幅器は、デジタル増幅器である
請求項1記載の増幅装置。
【請求項3】
前記デジタル信号処理部は、前記アナログフィルタと同じ特性を持つデジタルフィルタを更に備え、
前記デジタルフィルタは、前記デジタル信号処理部が取得した前記量子化信号に対してフィルタリングを行い、
前記歪補償部は、前記デジタルフィルタの出力に基づいて、歪補償を行う
請求項1又は2記載の増幅装置。
【請求項4】
前記デジタル信号処理部は、前記デジタルフィルタの出力を復調する復調部を更に備え、
前記歪補償部は、前記復調部の出力に基づいて、歪補償を行う
請求項3記載の増幅装置。
【請求項5】
前記ΔΣ変調器は、バンドパス型ΔΣ変調器である
請求項1〜4のいずれか1項に記載の増幅装置。
【請求項6】
前記アナログ信号は、無線周波数信号である
請求項1〜5のいずれか1項に記載の増幅装置。
【請求項7】
増幅器によって増幅されるべき信号を出力するデジタル信号処理装置であって、
前記増幅器の出力に基づいて、前記増幅器の歪補償を行う歪補償部と、
前記増幅器によって増幅されるべき信号に対してΔΣ変調を行って量子化信号を出力するΔΣ変調部と、
を備え、
前記歪補償部による歪補償のために、前記増幅器から出力された量子化信号を取得するよう構成されている
ことを特徴とするデジタル信号処理装置。
【請求項8】
請求項1記載の増幅装置を通信信号の増幅のために備えた無線通信装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2013−81108(P2013−81108A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220452(P2011−220452)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】