多層プリント基板及びその製造方法
【課題】基板の製造時及び製造後に基板の撓みを防止し、支持体が基板の撓みを防止するとともにソルダレジスト層の機能を有するので、別途のPSR工程が不要になる。
【解決手段】本発明の製造方法は、両面または片面の銅張積層板に回路パターン(56)を形成し、その上部にビルドアップ層(57)を積層した後、ビルドアップ層(57)の上面にソルダレジスト層(58)を形成する。これにより、ビアホール(54)を持ち、一面に、回路パターン(56)を含む第1回路層が形成され、他面に、前記ビアホール(54)上に突出したソルダボール実装用接続パッドを含む第2回路層が形成された絶縁樹脂層(50)、前記第1回路層上に形成された多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層(57)、及び前記ビルドアップ層(57)の最外層に形成されたソルダレジスト層(58)を含む。
【解決手段】本発明の製造方法は、両面または片面の銅張積層板に回路パターン(56)を形成し、その上部にビルドアップ層(57)を積層した後、ビルドアップ層(57)の上面にソルダレジスト層(58)を形成する。これにより、ビアホール(54)を持ち、一面に、回路パターン(56)を含む第1回路層が形成され、他面に、前記ビアホール(54)上に突出したソルダボール実装用接続パッドを含む第2回路層が形成された絶縁樹脂層(50)、前記第1回路層上に形成された多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層(57)、及び前記ビルドアップ層(57)の最外層に形成されたソルダレジスト層(58)を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は多層プリント基板及びその製造方法に係り、より詳しくは多層プリント基板の厚さを減らすとともに、曲げ強度を改善することができる多層プリント基板及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、プリント基板は、各種の熱硬化性合成樹脂でなるボードの一面または両面に銅箔で配線した後、ボード上にICまたは電子部品を固定配置し、これらの間の電気的配線を具現し、絶縁体でコートしたものである。
【0003】
近年、電子産業の発達につれて、電子部品の高機能化、軽薄短小化に対する要求が急増しており、このような電子部品が搭載されるプリント基板も高密度配線化及び薄板が要求されている。
【0004】
特に、通常のビルドアップ(build−up)配線基板は、ビルドアップ層をコア基板上に形成し、このコア基板が形成されている状態で製品として使用されるため、配線基板の全厚が大きくなってしまうという問題があった。配線基板の厚さが大きい場合、配線の長さが長くなって信号処理時間が多くかかり、究極に高密度配線化の要求に応じ得ない問題があった。
【0005】
このような問題点を解決するために、コア基板を持っていないコアレス基板が提案されている。図7A〜図7Eはこのような従来のコアレス基板の製造工程を示す。以下、図7A〜図7Eを参照して従来のコアレス基板の製造工程について説明する。
【0006】
まず、図7Aに示すように、製造工程のうちにコアレス基板を支持するためのメタルキャリア10を準備する。
【0007】
ついで、図7Bに示すように、メタルキャリア10の一面にメタルバリア(metal barrier)11を形成し、その上に回路パターン12を形成する。
【0008】
ついで、図7Cに示すように、回路パターン12上に多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層13を積層する。ここで、ビルドアップ層13は通常のビルドアップ工法によって積層される。
【0009】
ついで、図7Dに示すように、メタルキャリア10及びメタルバリア11を除去する。ついで、図7Eに示すように、ビルドアップ層13の上/下最外層にソルダレジスト層14を積層してコアレス基板15を製造する。
【0010】
このような従来のコアレス基板15は、製造工程のうちに支持体の機能を行うメタルキャリア10を用いてビルドアップ層13を積層し、以後にメタルキャリア10を除去することで製造してした。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、従来のコアレス基板15は、メタルキャリア10が製造工程のうちには支持体の機能を果すが、製造後には除去されるため、基板の実際の使用時に基板が撓むことが発生する問題があった。
【0012】
また、メタルキャリア10を除去する別途の工程が要求されるだけでなく、メタルキャリア10が除去された部分の回路パターンを保護するために、追加のソルダレジスト層14を形成しなければならない問題があった。
【0013】
本発明は前記のような問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、基板の製造時だけでなく製造後にも基板の撓みを防止することができる多層プリント基板及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、支持体が基板の撓みを防止するとともにソルダレジスト層の機能を有するので、別途のPSR工程が不要な多層プリント基板及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するために、本発明の一面による多層プリント基板は、ビアホールを持ち、一面に、回路パターンを含む第1回路層が形成され、他面に、前記ビアホール上に突出したソルダボール実装用接続パッドを含む第2回路層が形成された絶縁樹脂層;前記第1回路層上に形成された、多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層;及び前記ビルドアップ層の最外層に形成されたソルダレジスト層;を含む。
【0015】
前記第1回路層及び前記第2回路層は、Agペーストでなることができる。前記多層プリント基板は、前記第2回路層の接続パッドに形成されるソルダボールをさらに含むことができる。
【0016】
前記目的を達成するために、本発明の他の面による多層プリント基板は、ビアホールを持ち、一面に、回路パターンを含む第1回路層が形成され、他面に、前記ビアホール表面に相当するソルダボール実装用接続部位が形成された絶縁樹脂層;前記第1回路層上に形成された、多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層;及び前記ビルドアップ層の最外層に形成されたソルダレジスト層;を含む。
【0017】
前記回路パターン及びビアホールは、Agペーストまたは銅鍍金でなることができる。前記絶縁樹脂層の他面において、前記ビアホールに直接連結されるソルダボールをさらに含むことができる。
【0018】
前記目的を達成するために、本発明の一面による多層プリント基板の製造方法は、(A)ビアホールを持ち、一面の銅箔のパターニングによって回路パターン形成用開口部を有する両面銅張積層板を提供する段階;(B)前記ビアホール及び前記開口部に導電性ペーストを充填する段階;(C)前記両面銅張積層板の銅箔を除去して、一面に、回路パターンを含む第1回路層を、他面に、ソルダボール実装用接続パッドを含む第2回路層を形成する段階;(D)前記第1回路層上に、多数の絶縁層及び多数の回路層を含む複数のビルドアップ層を形成する段階;及び(E)前記ビルドアップ層の最外層にソルダレジスト層を形成する段階;を含む。
【0019】
前記ビアホールは、レーザー加工または機械的ドリル加工によって形成できる。前記(E)段階の後に、前記ソルダレジスト層にLDA(Laser direct ablation)によってオープン部を形成する段階をさらに含むことができる。前記(C)段階において、銅箔の除去は、塩化鉄腐食液、2塩化銅腐食液、アルカリ腐食液、及び過酸化水素/硫酸腐食液の中で選択された一つのエッチング液でエッチングされることによってなすことができる。前記導電性ペーストは、前記エッチング液で除去されないことが好ましい。
【0020】
前記目的を達成するために、本発明の他の面による多層プリント基板の製造方法は、(A)ブラインドビアホールを持ち、一面の銅箔のパターニングによって回路パターン形成用開口部を有する両面銅張積層板を提供する段階;(B)前記ブラインドビアホール及び前記開口部に導電性ペーストを充填する段階;(C)前記両面銅張積層板の銅箔を除去して、一面に、回路パターンを含む第1回路層を、他面に、ソルダボール実装用接続部位を形成する段階;(D)前記第1回路層上に、多数の絶縁層及び多数の回路層を含む複数のビルドアップ層を形成する段階;及び(E)前記ビルドアップ層の最外層にソルダレジスト層を形成する段階;を含む。
【0021】
前記ブラインドビアホールは、レーザー加工によって形成されることができる。前記(E)段階の後に、前記ソルダレジスト層にLDA(Laser direct ablation)によってオープン部を形成する段階をさらに含むことができる。前記(C)段階において、銅箔の除去は、塩化鉄腐食液、2塩化銅腐食液、アルカリ腐食液、及び過酸化水素/硫酸腐食液の中で選択された一つのエッチング液でエッチングされることによってなすことができる。前記導電性ペーストは、前記エッチング液で除去されないことが好ましい。
【0022】
前記目的を達成するために、本発明のさらに他の面による多層プリント基板の製造方法は、(A)ブラインドビアホールを持ち、絶縁樹脂層の一面に銅箔が積層された断面銅張積層板を提供する段階;(B)前記絶縁樹脂層の他面に、銅鍍金によって回路層を形成する段階;(C)前記回路層上に、多数の絶縁層及び多数の回路層を含む複数のビルドアップ層を形成する段階;(D)前記銅張積層板の銅箔を除去して、一面にソルダボール実装用接続部位を形成する段階;及び(E)前記ビルドアップ層の最外層にソルダレジスト層を形成する段階;を含む。
【0023】
前記ブラインドビアホールは、レーザー加工によって形成されることができる。前記(E)段階の後に、前記ソルダレジスト層にLDA(Laser direct ablation)によってオープン部を形成する段階をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0024】
以上のような本発明によれば、絶縁樹脂層が支持体の機能だけでなく、ソルダレジスト層の機能も有するので、製造費用及び製造時間を減らすとともに曲げ強度を改善する効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の好適な第1実施形態による多層プリント基板を示す図である。
【図2】本発明の好適な第2実施形態による多層プリント基板を示す図である。
【図3】本発明の好適な第3実施形態による多層プリント基板を示す図である。
【図4A】図1のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図4B】図1のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図4C】図1のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図4D】図1のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図4E】図1のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図4F】図1のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図5A】図2のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図5B】図2のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図5C】図2のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図5D】図2のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図5E】図2のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図5F】図2のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図5G】図2のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図6A】図3のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図6B】図3のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図6C】図3のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図6D】図3のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図6E】図3のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図7A】従来のコアレス基板の製造工程を示す図である。
【図7B】従来のコアレス基板の製造工程を示す図である。
【図7C】従来のコアレス基板の製造工程を示す図である。
【図7D】従来のコアレス基板の製造工程を示す図である。
【図7E】従来のコアレス基板の製造工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面に基づいて本発明の好適な実施形態による多層プリント基板及びその製造方法を詳細に説明する。
【0027】
図1は本発明の好適な第1実施形態による多層プリント基板を示す図である。本発明の好適な第1実施形態による多層プリント基板は、絶縁樹脂層30、ビルドアップ層38及びソルダレジスト層39を含んでなる。
【0028】
絶縁樹脂層30はビアホール33を持ち、一面には、回路パターン36を含む第1回路層が、他面には、突出したソルダボール実装用接続パッド37を含む第2回路層が形成される。
【0029】
ここで、第1回路層及び第2回路層は、導電性ペースト、例えばAgペーストで形成される。また、接続パッド37には、メインボードまたは電子製品との連結のためのソルダボール41が付着されている。
【0030】
ビルドアップ層38は多数の絶縁層と多数の回路層を含み、第1回路層上に形成される。ソルダレジスト層39は回路パターンを保護し、電気的絶縁のために、ビルドアップ層38の最外層に形成される。そして、このソルダレジスト層39には、他の電子製品と連結されるビルドアップ層38の最外層に形成された接続端子を露出させるためにオープン部40が形成される。
【0031】
図2は本発明の好適な第2実施形態による多層プリント基板を示す図である。本発明の好適な第2実施形態による多層プリント基板は、絶縁樹脂層50、ビルドアップ層57及びソルダレジスト層58を含んでなる。ここで、第2実施形態による多層プリント基板は、絶縁樹脂層50から突出する接続パッドが形成されない点に特徴がある。
【0032】
絶縁樹脂層50はビアホール54を持ち、一面には、回路パターン56を含む第1回路層が形成される。ここで、第1回路層は導電性ペースト、例えばAgペーストで形成される。
【0033】
一方、絶縁樹脂層50の下面(図面基準)には突出する接続パッドが形成されていないため、メインボードまたは電子製品との連結のためのソルダボール60が、ビアホール54に充填された導電性ペースト、つまり接続部位と直接連結される。これにより、ソルダボール60間のピッチ間隔が短い場合にも、他のソルダボールの干渉を受けない。すなわち、第1実施形態による多層プリント基板の突出した接続パッド(図1の37)に連結されるソルダボール(図1の41)に比べて、もっと小さな直径のソルダボール60が使用されるので、ソルダボール間のピッチ間隔が狭い場合に有利な効果を有する。
【0034】
ビルドアップ層57は多数の絶縁層と多数の回路層を含み、第1回路層上に形成される。ソルダレジスト層58は回路パターンを保護し、電気的絶縁のために、ビルドアップ層57の最外層に形成される。そして、このソルダレジスト層58には、他の電子製品と連結されるビルドアップ層57の最外層に形成された接続端子を露出させるために、オープン部59が形成される。
【0035】
図3は本発明の好適な第3実施形態による多層プリント基板を示す図である。本発明の好適な第3実施形態による多層プリント基板は、絶縁樹脂層70、ビルドアップ層75及びソルダレジスト層76を含んでなる。ここで、第3実施形態による多層プリント基板は、絶縁樹脂層70から突出する接続パッドが形成されず、回路層が銅鍍金で形成される点に特徴がある。
【0036】
絶縁樹脂層70はビアホール73を持ち、一面には回路パターン74を含む第1回路層が形成される。ここで、第1回路層は銅鍍金によって形成される。回路層は銅鍍金によって形成されることにより、導電性ペーストで回路層が形成された第1及び第2実施形態による多層プリント基板に比べ、信号伝導性がより向上する。
【0037】
また、メインボードまたは電子製品との連結のためのソルダボール78が、ビアホール73に形成された銅鍍金、つまり接続部位と直接連結される。
【0038】
ビルドアップ層75は、多数の絶縁層及び多数の回路層を含み、第1回路層上に形成される。ソルダレジスト層76は回路パターンを保護し、電気的絶縁のために、ビルドアップ層75の最外層に形成される。そして、このソルダレジスト層76には、他の電子製品と連結されるビルドアップ層75の最外層に形成された接続端子を露出させるために、オープン部77が形成される。
【0039】
図4A〜4Fは図1に示す多層プリント基板を製造する好適な実施形態による製造工程を示す図であって、これを参照してその製造工程を説明すれば次のようである。
【0040】
まず、図4Aに示すように、絶縁樹脂層30の両面に銅箔31が被せられた銅張積層板(Copper Clad Laminate)32を準備する。ここで、両面銅張積層板32は、通常のエポキシ樹脂、フェノール樹脂などが使用される。
【0041】
ついで、図4Bに示すように、銅張積層板32の両面にビアホール33を加工し、一面の銅箔をパターニングして回路パターン形成用開口部34を形成する。
【0042】
ここで、ビアホール33は、CNCドリル(Computer Numerial Control drill)、CO2またはYagレーザードリルのようなドリル作業によって加工される。ホール加工の後には、ドリル作業によって発生する銅箔のバー(burr)及びスミア(smear)を除去するために、デバリング(deburring)及びデスミア(desmear)を行う。
【0043】
開口部34は、以後に導電性ペーストが充填されて回路パターンを形成する部分である。この開口部34は、銅張積層板32の一面の銅箔表面にドライフィルム(dry film)などのエッチングレジスト層を積層した後、エッチングレジスト層が積層されていない部分の銅箔31を除去することにより、形成することができる。この際、開口部34は、以後にビルドアップ層が積層される両面銅張積層板32の一面にだけ形成される。
【0044】
ついで、図4Cに示すように、ビアホール33及び開口部34に導電性ペースト35を充填する。ここで、導電性ペースト35は、以後に硬化して、回路パターンを含む回路層を形成するためのもので、導電性がある材料であれば使用可能であり、例えば、Ag、Pd、Pt、Ni、Ag/Pdのいずれか一つが使用できる。ただ、この導電性ペーストは、以後の銅箔のエッチングに使用されるエッチング液でエッチングされてはいけない。
【0045】
ついで、図4Dに示すように、両面銅張積層板32の銅箔を除去する。ここで、銅箔は、塩化鉄(FeCl5)腐食液、5塩化銅腐食液(CuCl5)、アルカリ腐食液、及び過酸化水素/硫酸系(H2O2/H2SO4)腐食液のようなエッチング液によって除去される。この際、導電性ペースト35はこのエッチング液でエッチングされない。
【0046】
上述したように、銅張積層板32の銅箔が除去されれば、銅箔と同じ高さに開口部34及びビアホール33に充填された導電性ペーストは、銅箔の厚さの分だけ絶縁樹脂層30上に突出することになる。突出した導電性ペーストは、銅張積層板32の一面には、回路パターン36を含む第1回路層を、他面には、接続パッド37を含む第2回路層を形成することになる。この銅箔が除去された銅張積層板は、以後にビルドアップ層38を支持する支持体としての機能をしてビルドアップ層の撓みを防止するだけでなくビルドアップ層の厚さを減少させることにより、薄板型プリント基板の製造を可能にする。
【0047】
一方、図4Dは銅張積層板の両面に形成された銅箔を一度に除去する工程を示しているが、回路パターン36が形成される銅張積層板の一面の銅箔のみ除去し、他面の銅箔は後続の工程で別に除去することも本発明に含まれる。前者の場合、以後に別途の除去工程を伴う必要がない点で、製造時間の短縮の利点があるが、後者の場合、後続の工程で銅張積層板上に積層されるビルドアップ層をさらに堅く支持することができる支持体の役目をする利点がある。
【0048】
ついで、図4Eに示すように、第1回路層上に、多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層38を積層する。ここで、ビルドアップ層38は、通常のビルドアップ方式を利用して積層可能である。前記ビルドアップ層38はビアホールを介して層間が連結され、第1回路層はビアホールを通じてビルドアップ層38の回路層と連結される。
【0049】
また、多数の絶縁層は、一般的に使用されるエポキシ(epoxy)樹脂、ガラスエポキシ(glass epoxy)樹脂、アルミナ(alumina)を含んだエポキシ樹脂などでなることができるが、これらに限定されるものではない。また、絶縁層の厚さは必要に応じて多様に変更することができ、上述したように、銅張積層板の支持体の役目をするので、薄厚に製造可能である。
【0050】
ついで、図4Fに示すように、ビルドアップ層38の上部最外層(図4F基準)にソルダレジスト層39を積層し、他の電子部品との連結のために、ビルドアップ層38の最外層に形成された接続端子が突出するように、オープン部40を形成する。ここで、このオープン部40は、LDA(Laser direct ablation)などのような機械的加工によって形成可能である。
【0051】
一方、銅箔の除去された銅張積層板の絶縁樹脂層は、下部最外層回路パターンを保護するソルダレジスト層の機能を有するので、下部に別途のPSR工程が不要になる。
【0052】
また、第2回路層の接続パッド37には、メインボードまたは電子部品などと連結するためのソルダボール41が付着できる。このような製造工程によって、図1に示すような多層プリント基板が製造される。
【0053】
図5A〜5Gは図2に示す多層プリント基板を製造する好適な実施形態による製造工程を示す図であって、これに基づいてその製造工程を説明すれば次のようである。ここで、以前の実施形態と同様な機能をする構成及び工程に対しては同様に採用できるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0054】
まず、図5Aに示すように、絶縁樹脂層50の両面に銅箔51が被せられた両面銅張積層板52を準備する。ついで、図5Bに示すように、両面銅張積層板52の一面の銅箔51をパターニングして回路パターン形成用開口部53を形成する。ついで、図5Cに示すように、両面銅張積層板52にブラインドビアホール54を形成する。
【0055】
ここで、ブラインドビアホール54は開口部53内に形成される。すなわち、別に銅箔を除去する必要なしに、ブラインドビアホール54が形成される部分の銅箔を除去して開口部53を予め形成することで、より容易にブラインドビアホール54を加工することができる。
【0056】
ついで、図5Dに示すように、ブラインドビアホール54及び開口部53に導電性ペースト55を充填する。ついで、図5Eに示すように、両面銅張積層板52の銅箔51を除去する。
【0057】
上述したように、銅張積層板52の銅箔が除去されれば、銅張積層板52の一面には、銅箔と同じ高さに開口部53及びブラインドビアホール54に充填された導電性ペーストが、銅箔の厚さの分だけ絶縁樹脂層50上に突出することになる。突出した導電性ペーストは、銅張積層板52の一面に回路パターン56を含む第1回路層を形成することになる。しかし、銅張積層板52の他面には、銅箔を除去しても回路層が形成されない。これは、ブラインドビアホール54内に導電性ペーストが充填された結果である。
【0058】
一方、銅張積層板52の他面には別途の接続パッドが形成されないため、以後に他の電子部品またはメインボードとの接続の際、ソルダボールは、ブラインドビアホール54に充填された導電性ペースト、つまり接続部位と直接連結されることになり、これにより、ソルダボールの直径も減少することになる。したがって、ソルダボール間のピッチが短い場合にも、他のソルダボールによって干渉しなくなる。
【0059】
一方、このように銅箔が除去された銅張積層板52は、以後にその上部にビルドアップ層を支持する役目をするので、全体として薄板のコアレス基板の製造を容易にするだけでなく絶縁層の役目をすることにより、別途のPSR工程が不要になる。
【0060】
ついで、図5Fに示すように、第1回路層上に多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層57を積層する。
【0061】
ついで、図5Gに示すように、ビルドアップ層57の上部最外層にソルダレジスト層58を積層し、他の電子部品との連結のために、ビルドアップ層57の最外層に形成された接続端子が突出するように、オープン部59を形成する。このような製造工程によって、図2に示すような多層プリント基板が製造される。
【0062】
図6A〜6Eは図3に示す多層プリント基板を製造する好適な実施形態による製造工程を示す図であって、これに基づいてその製造工程を説明すれば次のようである。ここで、以前の実施形態と同様な機能をする構成及び工程に対しては同様に採用できるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0063】
まず、図6Aに示すように、絶縁樹脂層70の一面に銅箔71が被せられた片面銅張積層板72を準備する。
【0064】
ついで、図6Bに示すように、銅張積層板72にブラインドビアホール73を形成する。ついで、図6Cに示すように、絶縁樹脂層70上にセミアディティブ(semi−additive)などの通常の回路パターン形成方法を利用して、回路パターン74を含む回路層を形成する。
【0065】
ついで、図6Dに示すように、回路パターン74を含む回路層上に多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層75を積層し、残っている銅箔を除去する。この際、銅張積層板72の他面には別途の接続パッドが形成されないため、以後の他の電子部品またはメインボードとの接続の際、ソルダボール78はブラインドビアホール73の銅鍍金、つまり接続部位が直接連結される。
【0066】
ついで、図6Eに示すように、ビルドアップ層75の最外層にソルダレジスト層76を積層し、他の電子部品との連結のために、ビルドアップ層75の最外層に形成された接続端子が突出するように、オープン部77を形成する。このような製造工程によって、図3に示すような多層プリント基板が製造される。
【0067】
一方、本発明は前述した実施形態らに限定されるものではなく、本発明の思想及び範囲を逸脱しない範囲内で多様に修正及び変形することができるのは、この技術分野で通常の知識を持った者に明らかである。よって、そのような変形例及び修正例は本発明の特許請求範囲に属するものである。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は、多層プリント基板の厚さを減らすとともに曲げ強度を改善する多層プリント基板に適用可能である。
【符号の説明】
【0069】
30、50、70 絶縁樹脂層
35、55 導電性ペースト
37 接続パッド
38、57、75 ビルドアップ層
39、58、76 ソルダレジスト層
41、60、78 ソルダボール
【技術分野】
【0001】
本発明は多層プリント基板及びその製造方法に係り、より詳しくは多層プリント基板の厚さを減らすとともに、曲げ強度を改善することができる多層プリント基板及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、プリント基板は、各種の熱硬化性合成樹脂でなるボードの一面または両面に銅箔で配線した後、ボード上にICまたは電子部品を固定配置し、これらの間の電気的配線を具現し、絶縁体でコートしたものである。
【0003】
近年、電子産業の発達につれて、電子部品の高機能化、軽薄短小化に対する要求が急増しており、このような電子部品が搭載されるプリント基板も高密度配線化及び薄板が要求されている。
【0004】
特に、通常のビルドアップ(build−up)配線基板は、ビルドアップ層をコア基板上に形成し、このコア基板が形成されている状態で製品として使用されるため、配線基板の全厚が大きくなってしまうという問題があった。配線基板の厚さが大きい場合、配線の長さが長くなって信号処理時間が多くかかり、究極に高密度配線化の要求に応じ得ない問題があった。
【0005】
このような問題点を解決するために、コア基板を持っていないコアレス基板が提案されている。図7A〜図7Eはこのような従来のコアレス基板の製造工程を示す。以下、図7A〜図7Eを参照して従来のコアレス基板の製造工程について説明する。
【0006】
まず、図7Aに示すように、製造工程のうちにコアレス基板を支持するためのメタルキャリア10を準備する。
【0007】
ついで、図7Bに示すように、メタルキャリア10の一面にメタルバリア(metal barrier)11を形成し、その上に回路パターン12を形成する。
【0008】
ついで、図7Cに示すように、回路パターン12上に多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層13を積層する。ここで、ビルドアップ層13は通常のビルドアップ工法によって積層される。
【0009】
ついで、図7Dに示すように、メタルキャリア10及びメタルバリア11を除去する。ついで、図7Eに示すように、ビルドアップ層13の上/下最外層にソルダレジスト層14を積層してコアレス基板15を製造する。
【0010】
このような従来のコアレス基板15は、製造工程のうちに支持体の機能を行うメタルキャリア10を用いてビルドアップ層13を積層し、以後にメタルキャリア10を除去することで製造してした。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、従来のコアレス基板15は、メタルキャリア10が製造工程のうちには支持体の機能を果すが、製造後には除去されるため、基板の実際の使用時に基板が撓むことが発生する問題があった。
【0012】
また、メタルキャリア10を除去する別途の工程が要求されるだけでなく、メタルキャリア10が除去された部分の回路パターンを保護するために、追加のソルダレジスト層14を形成しなければならない問題があった。
【0013】
本発明は前記のような問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、基板の製造時だけでなく製造後にも基板の撓みを防止することができる多層プリント基板及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、支持体が基板の撓みを防止するとともにソルダレジスト層の機能を有するので、別途のPSR工程が不要な多層プリント基板及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するために、本発明の一面による多層プリント基板は、ビアホールを持ち、一面に、回路パターンを含む第1回路層が形成され、他面に、前記ビアホール上に突出したソルダボール実装用接続パッドを含む第2回路層が形成された絶縁樹脂層;前記第1回路層上に形成された、多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層;及び前記ビルドアップ層の最外層に形成されたソルダレジスト層;を含む。
【0015】
前記第1回路層及び前記第2回路層は、Agペーストでなることができる。前記多層プリント基板は、前記第2回路層の接続パッドに形成されるソルダボールをさらに含むことができる。
【0016】
前記目的を達成するために、本発明の他の面による多層プリント基板は、ビアホールを持ち、一面に、回路パターンを含む第1回路層が形成され、他面に、前記ビアホール表面に相当するソルダボール実装用接続部位が形成された絶縁樹脂層;前記第1回路層上に形成された、多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層;及び前記ビルドアップ層の最外層に形成されたソルダレジスト層;を含む。
【0017】
前記回路パターン及びビアホールは、Agペーストまたは銅鍍金でなることができる。前記絶縁樹脂層の他面において、前記ビアホールに直接連結されるソルダボールをさらに含むことができる。
【0018】
前記目的を達成するために、本発明の一面による多層プリント基板の製造方法は、(A)ビアホールを持ち、一面の銅箔のパターニングによって回路パターン形成用開口部を有する両面銅張積層板を提供する段階;(B)前記ビアホール及び前記開口部に導電性ペーストを充填する段階;(C)前記両面銅張積層板の銅箔を除去して、一面に、回路パターンを含む第1回路層を、他面に、ソルダボール実装用接続パッドを含む第2回路層を形成する段階;(D)前記第1回路層上に、多数の絶縁層及び多数の回路層を含む複数のビルドアップ層を形成する段階;及び(E)前記ビルドアップ層の最外層にソルダレジスト層を形成する段階;を含む。
【0019】
前記ビアホールは、レーザー加工または機械的ドリル加工によって形成できる。前記(E)段階の後に、前記ソルダレジスト層にLDA(Laser direct ablation)によってオープン部を形成する段階をさらに含むことができる。前記(C)段階において、銅箔の除去は、塩化鉄腐食液、2塩化銅腐食液、アルカリ腐食液、及び過酸化水素/硫酸腐食液の中で選択された一つのエッチング液でエッチングされることによってなすことができる。前記導電性ペーストは、前記エッチング液で除去されないことが好ましい。
【0020】
前記目的を達成するために、本発明の他の面による多層プリント基板の製造方法は、(A)ブラインドビアホールを持ち、一面の銅箔のパターニングによって回路パターン形成用開口部を有する両面銅張積層板を提供する段階;(B)前記ブラインドビアホール及び前記開口部に導電性ペーストを充填する段階;(C)前記両面銅張積層板の銅箔を除去して、一面に、回路パターンを含む第1回路層を、他面に、ソルダボール実装用接続部位を形成する段階;(D)前記第1回路層上に、多数の絶縁層及び多数の回路層を含む複数のビルドアップ層を形成する段階;及び(E)前記ビルドアップ層の最外層にソルダレジスト層を形成する段階;を含む。
【0021】
前記ブラインドビアホールは、レーザー加工によって形成されることができる。前記(E)段階の後に、前記ソルダレジスト層にLDA(Laser direct ablation)によってオープン部を形成する段階をさらに含むことができる。前記(C)段階において、銅箔の除去は、塩化鉄腐食液、2塩化銅腐食液、アルカリ腐食液、及び過酸化水素/硫酸腐食液の中で選択された一つのエッチング液でエッチングされることによってなすことができる。前記導電性ペーストは、前記エッチング液で除去されないことが好ましい。
【0022】
前記目的を達成するために、本発明のさらに他の面による多層プリント基板の製造方法は、(A)ブラインドビアホールを持ち、絶縁樹脂層の一面に銅箔が積層された断面銅張積層板を提供する段階;(B)前記絶縁樹脂層の他面に、銅鍍金によって回路層を形成する段階;(C)前記回路層上に、多数の絶縁層及び多数の回路層を含む複数のビルドアップ層を形成する段階;(D)前記銅張積層板の銅箔を除去して、一面にソルダボール実装用接続部位を形成する段階;及び(E)前記ビルドアップ層の最外層にソルダレジスト層を形成する段階;を含む。
【0023】
前記ブラインドビアホールは、レーザー加工によって形成されることができる。前記(E)段階の後に、前記ソルダレジスト層にLDA(Laser direct ablation)によってオープン部を形成する段階をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0024】
以上のような本発明によれば、絶縁樹脂層が支持体の機能だけでなく、ソルダレジスト層の機能も有するので、製造費用及び製造時間を減らすとともに曲げ強度を改善する効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の好適な第1実施形態による多層プリント基板を示す図である。
【図2】本発明の好適な第2実施形態による多層プリント基板を示す図である。
【図3】本発明の好適な第3実施形態による多層プリント基板を示す図である。
【図4A】図1のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図4B】図1のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図4C】図1のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図4D】図1のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図4E】図1のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図4F】図1のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図5A】図2のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図5B】図2のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図5C】図2のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図5D】図2のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図5E】図2のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図5F】図2のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図5G】図2のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図6A】図3のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図6B】図3のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図6C】図3のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図6D】図3のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図6E】図3のプリント基板を製造する好適な実施形態による多層プリント基板の製造工程を示す図である。
【図7A】従来のコアレス基板の製造工程を示す図である。
【図7B】従来のコアレス基板の製造工程を示す図である。
【図7C】従来のコアレス基板の製造工程を示す図である。
【図7D】従来のコアレス基板の製造工程を示す図である。
【図7E】従来のコアレス基板の製造工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面に基づいて本発明の好適な実施形態による多層プリント基板及びその製造方法を詳細に説明する。
【0027】
図1は本発明の好適な第1実施形態による多層プリント基板を示す図である。本発明の好適な第1実施形態による多層プリント基板は、絶縁樹脂層30、ビルドアップ層38及びソルダレジスト層39を含んでなる。
【0028】
絶縁樹脂層30はビアホール33を持ち、一面には、回路パターン36を含む第1回路層が、他面には、突出したソルダボール実装用接続パッド37を含む第2回路層が形成される。
【0029】
ここで、第1回路層及び第2回路層は、導電性ペースト、例えばAgペーストで形成される。また、接続パッド37には、メインボードまたは電子製品との連結のためのソルダボール41が付着されている。
【0030】
ビルドアップ層38は多数の絶縁層と多数の回路層を含み、第1回路層上に形成される。ソルダレジスト層39は回路パターンを保護し、電気的絶縁のために、ビルドアップ層38の最外層に形成される。そして、このソルダレジスト層39には、他の電子製品と連結されるビルドアップ層38の最外層に形成された接続端子を露出させるためにオープン部40が形成される。
【0031】
図2は本発明の好適な第2実施形態による多層プリント基板を示す図である。本発明の好適な第2実施形態による多層プリント基板は、絶縁樹脂層50、ビルドアップ層57及びソルダレジスト層58を含んでなる。ここで、第2実施形態による多層プリント基板は、絶縁樹脂層50から突出する接続パッドが形成されない点に特徴がある。
【0032】
絶縁樹脂層50はビアホール54を持ち、一面には、回路パターン56を含む第1回路層が形成される。ここで、第1回路層は導電性ペースト、例えばAgペーストで形成される。
【0033】
一方、絶縁樹脂層50の下面(図面基準)には突出する接続パッドが形成されていないため、メインボードまたは電子製品との連結のためのソルダボール60が、ビアホール54に充填された導電性ペースト、つまり接続部位と直接連結される。これにより、ソルダボール60間のピッチ間隔が短い場合にも、他のソルダボールの干渉を受けない。すなわち、第1実施形態による多層プリント基板の突出した接続パッド(図1の37)に連結されるソルダボール(図1の41)に比べて、もっと小さな直径のソルダボール60が使用されるので、ソルダボール間のピッチ間隔が狭い場合に有利な効果を有する。
【0034】
ビルドアップ層57は多数の絶縁層と多数の回路層を含み、第1回路層上に形成される。ソルダレジスト層58は回路パターンを保護し、電気的絶縁のために、ビルドアップ層57の最外層に形成される。そして、このソルダレジスト層58には、他の電子製品と連結されるビルドアップ層57の最外層に形成された接続端子を露出させるために、オープン部59が形成される。
【0035】
図3は本発明の好適な第3実施形態による多層プリント基板を示す図である。本発明の好適な第3実施形態による多層プリント基板は、絶縁樹脂層70、ビルドアップ層75及びソルダレジスト層76を含んでなる。ここで、第3実施形態による多層プリント基板は、絶縁樹脂層70から突出する接続パッドが形成されず、回路層が銅鍍金で形成される点に特徴がある。
【0036】
絶縁樹脂層70はビアホール73を持ち、一面には回路パターン74を含む第1回路層が形成される。ここで、第1回路層は銅鍍金によって形成される。回路層は銅鍍金によって形成されることにより、導電性ペーストで回路層が形成された第1及び第2実施形態による多層プリント基板に比べ、信号伝導性がより向上する。
【0037】
また、メインボードまたは電子製品との連結のためのソルダボール78が、ビアホール73に形成された銅鍍金、つまり接続部位と直接連結される。
【0038】
ビルドアップ層75は、多数の絶縁層及び多数の回路層を含み、第1回路層上に形成される。ソルダレジスト層76は回路パターンを保護し、電気的絶縁のために、ビルドアップ層75の最外層に形成される。そして、このソルダレジスト層76には、他の電子製品と連結されるビルドアップ層75の最外層に形成された接続端子を露出させるために、オープン部77が形成される。
【0039】
図4A〜4Fは図1に示す多層プリント基板を製造する好適な実施形態による製造工程を示す図であって、これを参照してその製造工程を説明すれば次のようである。
【0040】
まず、図4Aに示すように、絶縁樹脂層30の両面に銅箔31が被せられた銅張積層板(Copper Clad Laminate)32を準備する。ここで、両面銅張積層板32は、通常のエポキシ樹脂、フェノール樹脂などが使用される。
【0041】
ついで、図4Bに示すように、銅張積層板32の両面にビアホール33を加工し、一面の銅箔をパターニングして回路パターン形成用開口部34を形成する。
【0042】
ここで、ビアホール33は、CNCドリル(Computer Numerial Control drill)、CO2またはYagレーザードリルのようなドリル作業によって加工される。ホール加工の後には、ドリル作業によって発生する銅箔のバー(burr)及びスミア(smear)を除去するために、デバリング(deburring)及びデスミア(desmear)を行う。
【0043】
開口部34は、以後に導電性ペーストが充填されて回路パターンを形成する部分である。この開口部34は、銅張積層板32の一面の銅箔表面にドライフィルム(dry film)などのエッチングレジスト層を積層した後、エッチングレジスト層が積層されていない部分の銅箔31を除去することにより、形成することができる。この際、開口部34は、以後にビルドアップ層が積層される両面銅張積層板32の一面にだけ形成される。
【0044】
ついで、図4Cに示すように、ビアホール33及び開口部34に導電性ペースト35を充填する。ここで、導電性ペースト35は、以後に硬化して、回路パターンを含む回路層を形成するためのもので、導電性がある材料であれば使用可能であり、例えば、Ag、Pd、Pt、Ni、Ag/Pdのいずれか一つが使用できる。ただ、この導電性ペーストは、以後の銅箔のエッチングに使用されるエッチング液でエッチングされてはいけない。
【0045】
ついで、図4Dに示すように、両面銅張積層板32の銅箔を除去する。ここで、銅箔は、塩化鉄(FeCl5)腐食液、5塩化銅腐食液(CuCl5)、アルカリ腐食液、及び過酸化水素/硫酸系(H2O2/H2SO4)腐食液のようなエッチング液によって除去される。この際、導電性ペースト35はこのエッチング液でエッチングされない。
【0046】
上述したように、銅張積層板32の銅箔が除去されれば、銅箔と同じ高さに開口部34及びビアホール33に充填された導電性ペーストは、銅箔の厚さの分だけ絶縁樹脂層30上に突出することになる。突出した導電性ペーストは、銅張積層板32の一面には、回路パターン36を含む第1回路層を、他面には、接続パッド37を含む第2回路層を形成することになる。この銅箔が除去された銅張積層板は、以後にビルドアップ層38を支持する支持体としての機能をしてビルドアップ層の撓みを防止するだけでなくビルドアップ層の厚さを減少させることにより、薄板型プリント基板の製造を可能にする。
【0047】
一方、図4Dは銅張積層板の両面に形成された銅箔を一度に除去する工程を示しているが、回路パターン36が形成される銅張積層板の一面の銅箔のみ除去し、他面の銅箔は後続の工程で別に除去することも本発明に含まれる。前者の場合、以後に別途の除去工程を伴う必要がない点で、製造時間の短縮の利点があるが、後者の場合、後続の工程で銅張積層板上に積層されるビルドアップ層をさらに堅く支持することができる支持体の役目をする利点がある。
【0048】
ついで、図4Eに示すように、第1回路層上に、多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層38を積層する。ここで、ビルドアップ層38は、通常のビルドアップ方式を利用して積層可能である。前記ビルドアップ層38はビアホールを介して層間が連結され、第1回路層はビアホールを通じてビルドアップ層38の回路層と連結される。
【0049】
また、多数の絶縁層は、一般的に使用されるエポキシ(epoxy)樹脂、ガラスエポキシ(glass epoxy)樹脂、アルミナ(alumina)を含んだエポキシ樹脂などでなることができるが、これらに限定されるものではない。また、絶縁層の厚さは必要に応じて多様に変更することができ、上述したように、銅張積層板の支持体の役目をするので、薄厚に製造可能である。
【0050】
ついで、図4Fに示すように、ビルドアップ層38の上部最外層(図4F基準)にソルダレジスト層39を積層し、他の電子部品との連結のために、ビルドアップ層38の最外層に形成された接続端子が突出するように、オープン部40を形成する。ここで、このオープン部40は、LDA(Laser direct ablation)などのような機械的加工によって形成可能である。
【0051】
一方、銅箔の除去された銅張積層板の絶縁樹脂層は、下部最外層回路パターンを保護するソルダレジスト層の機能を有するので、下部に別途のPSR工程が不要になる。
【0052】
また、第2回路層の接続パッド37には、メインボードまたは電子部品などと連結するためのソルダボール41が付着できる。このような製造工程によって、図1に示すような多層プリント基板が製造される。
【0053】
図5A〜5Gは図2に示す多層プリント基板を製造する好適な実施形態による製造工程を示す図であって、これに基づいてその製造工程を説明すれば次のようである。ここで、以前の実施形態と同様な機能をする構成及び工程に対しては同様に採用できるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0054】
まず、図5Aに示すように、絶縁樹脂層50の両面に銅箔51が被せられた両面銅張積層板52を準備する。ついで、図5Bに示すように、両面銅張積層板52の一面の銅箔51をパターニングして回路パターン形成用開口部53を形成する。ついで、図5Cに示すように、両面銅張積層板52にブラインドビアホール54を形成する。
【0055】
ここで、ブラインドビアホール54は開口部53内に形成される。すなわち、別に銅箔を除去する必要なしに、ブラインドビアホール54が形成される部分の銅箔を除去して開口部53を予め形成することで、より容易にブラインドビアホール54を加工することができる。
【0056】
ついで、図5Dに示すように、ブラインドビアホール54及び開口部53に導電性ペースト55を充填する。ついで、図5Eに示すように、両面銅張積層板52の銅箔51を除去する。
【0057】
上述したように、銅張積層板52の銅箔が除去されれば、銅張積層板52の一面には、銅箔と同じ高さに開口部53及びブラインドビアホール54に充填された導電性ペーストが、銅箔の厚さの分だけ絶縁樹脂層50上に突出することになる。突出した導電性ペーストは、銅張積層板52の一面に回路パターン56を含む第1回路層を形成することになる。しかし、銅張積層板52の他面には、銅箔を除去しても回路層が形成されない。これは、ブラインドビアホール54内に導電性ペーストが充填された結果である。
【0058】
一方、銅張積層板52の他面には別途の接続パッドが形成されないため、以後に他の電子部品またはメインボードとの接続の際、ソルダボールは、ブラインドビアホール54に充填された導電性ペースト、つまり接続部位と直接連結されることになり、これにより、ソルダボールの直径も減少することになる。したがって、ソルダボール間のピッチが短い場合にも、他のソルダボールによって干渉しなくなる。
【0059】
一方、このように銅箔が除去された銅張積層板52は、以後にその上部にビルドアップ層を支持する役目をするので、全体として薄板のコアレス基板の製造を容易にするだけでなく絶縁層の役目をすることにより、別途のPSR工程が不要になる。
【0060】
ついで、図5Fに示すように、第1回路層上に多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層57を積層する。
【0061】
ついで、図5Gに示すように、ビルドアップ層57の上部最外層にソルダレジスト層58を積層し、他の電子部品との連結のために、ビルドアップ層57の最外層に形成された接続端子が突出するように、オープン部59を形成する。このような製造工程によって、図2に示すような多層プリント基板が製造される。
【0062】
図6A〜6Eは図3に示す多層プリント基板を製造する好適な実施形態による製造工程を示す図であって、これに基づいてその製造工程を説明すれば次のようである。ここで、以前の実施形態と同様な機能をする構成及び工程に対しては同様に採用できるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0063】
まず、図6Aに示すように、絶縁樹脂層70の一面に銅箔71が被せられた片面銅張積層板72を準備する。
【0064】
ついで、図6Bに示すように、銅張積層板72にブラインドビアホール73を形成する。ついで、図6Cに示すように、絶縁樹脂層70上にセミアディティブ(semi−additive)などの通常の回路パターン形成方法を利用して、回路パターン74を含む回路層を形成する。
【0065】
ついで、図6Dに示すように、回路パターン74を含む回路層上に多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層75を積層し、残っている銅箔を除去する。この際、銅張積層板72の他面には別途の接続パッドが形成されないため、以後の他の電子部品またはメインボードとの接続の際、ソルダボール78はブラインドビアホール73の銅鍍金、つまり接続部位が直接連結される。
【0066】
ついで、図6Eに示すように、ビルドアップ層75の最外層にソルダレジスト層76を積層し、他の電子部品との連結のために、ビルドアップ層75の最外層に形成された接続端子が突出するように、オープン部77を形成する。このような製造工程によって、図3に示すような多層プリント基板が製造される。
【0067】
一方、本発明は前述した実施形態らに限定されるものではなく、本発明の思想及び範囲を逸脱しない範囲内で多様に修正及び変形することができるのは、この技術分野で通常の知識を持った者に明らかである。よって、そのような変形例及び修正例は本発明の特許請求範囲に属するものである。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は、多層プリント基板の厚さを減らすとともに曲げ強度を改善する多層プリント基板に適用可能である。
【符号の説明】
【0069】
30、50、70 絶縁樹脂層
35、55 導電性ペースト
37 接続パッド
38、57、75 ビルドアップ層
39、58、76 ソルダレジスト層
41、60、78 ソルダボール
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビアホールを持ち、一面に、回路パターンを含む第1回路層が形成され、他面に、前記ビアホール上に突出したソルダボール実装用接続パッドを含む第2回路層が形成された絶縁樹脂層と、
前記第1回路層上に形成された、多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層と、
前記ビルドアップ層の最外層に形成されたソルダレジスト層と、
を含むことを特徴とする、多層プリント基板。
【請求項2】
前記第1回路層及び前記第2回路層は、Agペーストでなることを特徴とする、請求項1に記載の多層プリント基板。
【請求項3】
前記第2回路層の接続パッドに形成されるソルダボールをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の多層プリント基板。
【請求項4】
ビアホールを持ち、一面に、回路パターンを含む第1回路層が形成され、他面に、前記ビアホール表面に相当するソルダボール実装用接続部位が形成された絶縁樹脂層と、
前記第1回路層上に形成された、多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層と、
前記ビルドアップ層の最外層に形成されたソルダレジスト層と、
を含むことを特徴とする、多層プリント基板。
【請求項5】
前記回路パターン及びビアホールは、Agペーストまたは銅鍍金でなることを特徴とする、請求項4に記載の多層プリント基板。
【請求項6】
前記絶縁樹脂層の他面において、前記ビアホールに直接連結されるソルダボールをさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載のプリント基板。
【請求項7】
(A)ビアホールを持ち、一面の銅箔のパターニングによって回路パターン形成用開口部を有する両面銅張積層板を提供する段階と、
(B)前記ビアホール及び前記開口部に導電性ペーストを充填する段階と、
(C)前記両面銅張積層板の銅箔を除去して、一面に、回路パターンを含む第1回路層を、他面に、ソルダボール実装用接続パッドを含む第2回路層を形成する段階と、
(D)前記第1回路層上に、多数の絶縁層及び多数の回路層を含む複数のビルドアップ層を形成する段階と、
(E)前記ビルドアップ層の最外層にソルダレジスト層を形成する段階と、
を含むことを特徴とする、多層プリント基板の製造方法。
【請求項8】
前記ビアホールは、レーザー加工または機械的ドリル加工によって形成されることを特徴とする、請求項7に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項9】
前記(E)段階の後に、前記ソルダレジスト層にLDA(Laser direct ablation)によってオープン部を形成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項10】
前記(C)段階において、銅箔の除去は、塩化鉄腐食液、2塩化銅腐食液、アルカリ腐食液、及び過酸化水素/硫酸腐食液の中で選択された一つのエッチング液でエッチングすることによってなされることを特徴とする、請求項7に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項11】
前記導電性ペーストは、前記エッチング液で除去されないことを特徴とする、請求項10に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項12】
(A)ブラインドビアホールを持ち、一面の銅箔のパターニングによって回路パターン形成用開口部を有する両面銅張積層板を提供する段階と、
(B)前記ブラインドビアホール及び前記開口部に導電性ペーストを充填する段階と、
(C)前記両面銅張積層板の銅箔を除去して、一面に、回路パターンを含む第1回路層を、他面に、ソルダボール実装用接続部位を形成する段階と、
(D)前記第1回路層上に、多数の絶縁層及び多数の回路層を含む複数のビルドアップ層を形成する段階と、
(E)前記ビルドアップ層の最外層にソルダレジスト層を形成する段階と、
を含むことを特徴とする、多層プリント基板の製造方法。
【請求項13】
前記ブラインドビアホールは、レーザー加工によって形成されることを特徴とする、請求項12に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項14】
前記(E)段階の後に、前記ソルダレジスト層にLDA(Laser direct ablation)によってオープン部を形成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項15】
前記(C)段階において、銅箔の除去は、塩化鉄腐食液、2塩化銅腐食液、アルカリ腐食液、及び過酸化水素/硫酸腐食液の中で選択された一つのエッチング液でエッチングすることによってなされることを特徴とする、請求項12に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項16】
前記導電性ペーストは、前記エッチング液で除去されないことを特徴とする、請求項15に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項17】
(A)ブラインドビアホールを持ち、絶縁樹脂層の一面に銅箔が積層された断面銅張積層板を提供する段階と、
(B)前記絶縁樹脂層の他面に、銅鍍金によって回路層を形成する段階と、
(C)前記回路層上に、多数の絶縁層及び多数の回路層を含む複数のビルドアップ層を形成する段階と、
(D)前記銅張積層板の銅箔を除去して、一面にソルダボール実装用接続部位を形成する段階と、
(E)前記ビルドアップ層の最外層にソルダレジスト層を形成する段階と、
を含むことを特徴とする、多層プリント基板の製造方法。
【請求項18】
前記ブラインドビアホールは、レーザー加工によって形成されることを特徴とする、請求項17に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項19】
前記(E)段階の後に、前記ソルダレジスト層にLDA(Laser direct ablation)によってオープン部を形成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項17に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項1】
ビアホールを持ち、一面に、回路パターンを含む第1回路層が形成され、他面に、前記ビアホール上に突出したソルダボール実装用接続パッドを含む第2回路層が形成された絶縁樹脂層と、
前記第1回路層上に形成された、多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層と、
前記ビルドアップ層の最外層に形成されたソルダレジスト層と、
を含むことを特徴とする、多層プリント基板。
【請求項2】
前記第1回路層及び前記第2回路層は、Agペーストでなることを特徴とする、請求項1に記載の多層プリント基板。
【請求項3】
前記第2回路層の接続パッドに形成されるソルダボールをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の多層プリント基板。
【請求項4】
ビアホールを持ち、一面に、回路パターンを含む第1回路層が形成され、他面に、前記ビアホール表面に相当するソルダボール実装用接続部位が形成された絶縁樹脂層と、
前記第1回路層上に形成された、多数の絶縁層及び多数の回路層を含むビルドアップ層と、
前記ビルドアップ層の最外層に形成されたソルダレジスト層と、
を含むことを特徴とする、多層プリント基板。
【請求項5】
前記回路パターン及びビアホールは、Agペーストまたは銅鍍金でなることを特徴とする、請求項4に記載の多層プリント基板。
【請求項6】
前記絶縁樹脂層の他面において、前記ビアホールに直接連結されるソルダボールをさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載のプリント基板。
【請求項7】
(A)ビアホールを持ち、一面の銅箔のパターニングによって回路パターン形成用開口部を有する両面銅張積層板を提供する段階と、
(B)前記ビアホール及び前記開口部に導電性ペーストを充填する段階と、
(C)前記両面銅張積層板の銅箔を除去して、一面に、回路パターンを含む第1回路層を、他面に、ソルダボール実装用接続パッドを含む第2回路層を形成する段階と、
(D)前記第1回路層上に、多数の絶縁層及び多数の回路層を含む複数のビルドアップ層を形成する段階と、
(E)前記ビルドアップ層の最外層にソルダレジスト層を形成する段階と、
を含むことを特徴とする、多層プリント基板の製造方法。
【請求項8】
前記ビアホールは、レーザー加工または機械的ドリル加工によって形成されることを特徴とする、請求項7に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項9】
前記(E)段階の後に、前記ソルダレジスト層にLDA(Laser direct ablation)によってオープン部を形成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項10】
前記(C)段階において、銅箔の除去は、塩化鉄腐食液、2塩化銅腐食液、アルカリ腐食液、及び過酸化水素/硫酸腐食液の中で選択された一つのエッチング液でエッチングすることによってなされることを特徴とする、請求項7に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項11】
前記導電性ペーストは、前記エッチング液で除去されないことを特徴とする、請求項10に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項12】
(A)ブラインドビアホールを持ち、一面の銅箔のパターニングによって回路パターン形成用開口部を有する両面銅張積層板を提供する段階と、
(B)前記ブラインドビアホール及び前記開口部に導電性ペーストを充填する段階と、
(C)前記両面銅張積層板の銅箔を除去して、一面に、回路パターンを含む第1回路層を、他面に、ソルダボール実装用接続部位を形成する段階と、
(D)前記第1回路層上に、多数の絶縁層及び多数の回路層を含む複数のビルドアップ層を形成する段階と、
(E)前記ビルドアップ層の最外層にソルダレジスト層を形成する段階と、
を含むことを特徴とする、多層プリント基板の製造方法。
【請求項13】
前記ブラインドビアホールは、レーザー加工によって形成されることを特徴とする、請求項12に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項14】
前記(E)段階の後に、前記ソルダレジスト層にLDA(Laser direct ablation)によってオープン部を形成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項15】
前記(C)段階において、銅箔の除去は、塩化鉄腐食液、2塩化銅腐食液、アルカリ腐食液、及び過酸化水素/硫酸腐食液の中で選択された一つのエッチング液でエッチングすることによってなされることを特徴とする、請求項12に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項16】
前記導電性ペーストは、前記エッチング液で除去されないことを特徴とする、請求項15に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項17】
(A)ブラインドビアホールを持ち、絶縁樹脂層の一面に銅箔が積層された断面銅張積層板を提供する段階と、
(B)前記絶縁樹脂層の他面に、銅鍍金によって回路層を形成する段階と、
(C)前記回路層上に、多数の絶縁層及び多数の回路層を含む複数のビルドアップ層を形成する段階と、
(D)前記銅張積層板の銅箔を除去して、一面にソルダボール実装用接続部位を形成する段階と、
(E)前記ビルドアップ層の最外層にソルダレジスト層を形成する段階と、
を含むことを特徴とする、多層プリント基板の製造方法。
【請求項18】
前記ブラインドビアホールは、レーザー加工によって形成されることを特徴とする、請求項17に記載の多層プリント基板の製造方法。
【請求項19】
前記(E)段階の後に、前記ソルダレジスト層にLDA(Laser direct ablation)によってオープン部を形成する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項17に記載の多層プリント基板の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図5G】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図5G】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【公開番号】特開2011−77537(P2011−77537A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−262261(P2010−262261)
【出願日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【分割の表示】特願2008−152730(P2008−152730)の分割
【原出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【分割の表示】特願2008−152730(P2008−152730)の分割
【原出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
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