説明

多様な性状の廃油、副生油、資源植物油からの清浄化油と鉱油燃料から均一エマルジョン混合燃料を製造する連続式廃油燃料化装置

【目的】効率的に清浄化廃油と鉱油燃料とから連続的に均一な混合燃料にする均一エマルジョン混合燃料を製造する装置の提供
【構成】遠心分離式不溶固形成分除去装置(MS)を濾過装置と組み合わせることによる清浄化性能の向上を図ると共に、流量調整管を含む均一エマルジョン混合燃料の燃料性能の向上を図るエマルジョン混合燃料循環系を改善した均一エマルジョン混合燃料を製造する装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃油、副生油や資源植物油から不溶固形成分を分離・除去する廃油清浄化装置と前記装置により不溶固形成分を分離・除去して得られる清浄化廃油と鉱油燃料とを流量調整管、インライン乳化・分散装置、インラインヒーター及び前記清浄化廃油と鉱油燃料との混合油を循環させるポンプを配設したエマルジョン混合燃料油の循環系とからなる、効率的に清浄化廃油と鉱油燃料とから連続的に均一な混合燃料にする均一エマルジョン混合燃料を製造する装置に関する。
本明細書における用語の定義。
(1)鉱油燃料とは、A重油、軽油、灯油等石油系の液体燃料を意味する。
多様な性状の廃油とは、多様な発生源からの回収油のように、高粘度油や固化油が含まれる、あるいは不溶固形成分が多く含まれる廃油を意味する。
(2)高粘度油とは、50℃における動粘度が40mm/s以上(JIS K2283)のものを言う。
(3)固化油とは、パーム油や動物油のように、常温(15〜25℃)で固化するものを言う。また
(4)不溶固形成分が多いとは、定性濾紙No.1(JIS P3801 1種)で捕捉される粒子が0.04wt%以上のものを言う。
(5)副生油とは、食品抽出油や化学品蒸留残渣油のような、油溶性の工程副生成物を言う。
(6)資源植物油とは、ジャトロファ油、ヒマシ油や粗パーム油等、燃料化を前提に栽培し、搾油した植物油を言う。
(7)廃油清浄化装置とは、インラインヒーターとバスケット回転型遠心分離機、廃油供給タンク、清浄廃油タンク及び廃油供給ポンプを備えた遠心分離式不溶固形成分除去装置を言う
((7)−1,なお、本装置の遠心分離機としては、スクリュー型遠心分離機も代替使用出来る。)
(8)バスケット回転型遠心分離機とは、高速で回転する金属製バスケット内に、所定の温度に加温した廃油を供給し、不溶固形成分をバスケットの内壁に沈降分離させて、連続的に清浄化廃油を排出する機器を言う。
(9)またスクリュー型遠心分離機とは、横型ケーシング内で、高速でスクリューを回転させ、連続的に不溶固形成分をケーシングの内壁に沈降分離し、掻き取ると共に、清浄化廃油を排出する機器を言う。
(10)インラインヒーターとは、配管系に組み込まれた連続加熱式電気ヒーターを言う。
(11)流量調整管とは、均一エマルジョン混合燃料を使用するボイラー等の燃焼装置の燃料使用量の増減に応じて、均一エマルジョン混合燃料の製造量を調整する機能と共に、供給されてくる清浄化廃油と鉱油燃料をインライン乳化・分散装置、インラインヒーターを配設した混合燃料油循環系を循環するエマルジョン混合燃料を管内において乱流状態で混合し、高速で、均一エマルジョン状態にする機能を有する。その主構造は内径25.4cm(10インチ)若しくは20.32cm(8インチ)の配管を縦に配置し、液面レベルスイッチを備えたものであり、混合燃料は、混合燃料油燃焼装置への供給が変動しても一定時間、例えば約3分で全量が循環系を一巡する。接続する他の配管には逆止弁を配置し、各液体の異常な流れを防止するようにしてある。内容量は40〜60L(内容量は燃焼機関の消費量により多少は内容量を大きくしても良い。)の小容量である。これにより均一エマルジョン混合性能が向上した小型の廃油燃料化装置の設計を可能にするものである。
(12)インライン乳化・分散装置とは、混合液をポンプ圧により特殊な構造体を通過させて、複数の液体粒子を破砕・微粒化混合するタイプ、若しくは動力により高速で回転するローターとステーターの間を通過させて、複数の液体粒子を破砕・微粒化混合するタイプの連続式インライン乳化・分散装置を言う。
(13)磨き濾過(polishing filtration)とは、設定範囲の粒子径の固形分の完全除去を目的とする濾過であり、濾液の透明化に使用されるが、本装置では、粒子径1〜25μmの範囲で設定された粒子径の微粒固形分の精密濾過を意味する。
【0002】
地球温暖化が、人類の存続を脅かす深刻な国際問題として認識され、各国で、その主因とされる炭酸ガスの増加を抑える対策が進められているが、遅々として進まず、1997年の京都議定書で定められた「2010年までの炭酸ガス削減目標6%」の達成は、極めて難しい状況であり、更に2009年12月にコペンハーゲンで開催される国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)では、日本は2020年までの中期目標として、
25%減という厳しい水準の義務を負うであろうことが予想されている。地上大気中の炭酸ガスの増加を抑えるためには、石油を主とする化石エネルギーの採掘量、使用量を抑える必要があり、省エネルギーや代替エネルギーへの転換が望まれるが、経済の発展を妨げずに炭酸ガスの発生を抑制出来る新技術の開発、普及には、まだ時間がかかると考えられている。
このような状況下で、廃油、副生油、資源植物油等を石油代替燃料として活用していくことは、短期間で石油類の使用量削減を実現する手段として、非常に有効であり、特に従来廃油として捨てられたり、有用な活用方法がなかった豆腐屋やレストラン等の小規模事業者や家庭からの廃食用油を、少しでも多くリサイクル活用していくことが望ましい。
【0003】
廃食用油を主に、廃油をディーゼルエンジンや焼却炉、ボイラー等のバーナー用の燃料として利用する方法は種々提案され、実施されている。
ディーゼルエンジン用の燃料としては、廃食用油を苛性カリ等の触媒を使用してメタノールと反応させ、BDFと呼ばれる脂肪酸のメチルエステルを生成し、使用する方法がある。この方法の難点は、化学反応を伴うものであり、残留副生物に処理困難なものが発生すること、及び比較的高いランニングコストである。
【0004】
一方、廃油をそのまま焼却炉、ボイラー等のバーナー用の燃料とする、廃油の生炊きや重油との混合燃焼等を行う方法があるが、不溶固形成分等に起因するノズルの詰まりや、不安定燃焼に起因する煤煙発生と、それによる炉内の汚れ問題がある。
【0005】
前記課題を解決し得る小型廃油燃料化装置の開発としては、本出願の発明者等が、2004年7月13日付で出願した「簡易廃油改質・燃料化装置及び燃焼装置と組み合わせた前記装置」(特願2004−206409:特開2006−28268号公報:特許文献1)の発明がある。
しかしながら、同装置は、菜種油や大豆油等の流動性が良い植物油で、含まれる不溶固形成分が少ない廃油には有用であるが、多様な性状の回収油、特に高粘度若しくは常温で
固体の、含まれる不溶固形成分が多い廃油等に対しては、燃料化の前処理としての不溶固形成分除去機構の前記廃油等に対する適応性、使い勝手及び廃油の多量処理の性能に問題があった。また、前記不溶固形成分除去後の清浄化廃油と鉱油燃料との連続乳化・混合システムにおいては、微細固形分の除去のための磨き濾過(polishing filtration)を目的に配設した精密濾過器が目詰まりし易い問題と共に、200Lの循環処理油タンクを乳化・混合処理系に使用しており、清浄化廃油と鉱油燃料をインライン乳化・分散装置を配設した混合燃料油循環系を循環するエマルジョン混合燃料と均一混合するのに不効率で時間がかかり、一時的に、不均一状態でエマルジョン混合燃料が燃焼装置に供給される可能性があるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−28268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記課題を解決するには、本発明者の前記簡易廃油改質・燃料化装置における問題点の1つである、多様な性状を有する回収油、特に高粘度若しくは常温で固体等の、含まれる不溶固形成分が多い廃油からの前記不溶固形成分の分離性能を改善する必要が有り、また廃油の粘度を低くしたり、常温で固体の成分を融解するためには加熱処理が必要であった、更に、第2の問題点である、前記清浄化廃油と鉱油燃料から用途先の燃焼装置の均一乳化混合油の消費に速やかかつ確実に均一エマルジョン混合燃料を提供できる装置の開発が重要であると考えた。そして、前記不溶固形成分と清浄化廃油との分離性能を向上させた廃油清浄化装置を見いだすこと及び前記廃油清浄化装置と連続組み合わせが可能で、かつ均一エマルジョン混合燃料製造を用途先の燃焼装置の均一乳化混合油の消費に高速、かつ確実に対応する均一エマルジョン混合燃料製造装置を開発することを本出願の発明の課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、(1)高粘度若しくは常温で固体の、又は含まれる不溶固形成分が多い廃油、副生油や資源植物油と液体鉱油燃料とから均一エマルジョン混合燃料を製造する装置において、前記廃油、副生油及び資源植物油から不溶固形成分を分離、除去する遠心分離式不溶固形成分除去装置(MS)、前記遠心分離式不溶固形分除去装置の性能を向上するための、廃油供給ラインに配置したインラインヒーター(OH)、廃油供給タンク(WOT)、廃油を前記不溶固形分除去装置に供給する供給ポンプ(WOP)及び前記遠心分離式不溶固形成分除去装置(MS)から連続的に排出される清浄化廃油を受入れ、廃油燃料化装置に供給する清浄化廃油タンク(ROT)から成る廃油清浄化装置、並びに前記廃油清浄化装置から供給される清浄化廃油を精密濾過機構により磨き濾過を行い、用途先の燃焼装置の均一乳化混合油の消費に応じて流量調整管内部に配置された液面レベルスイッチの作動に応じて液体鉱油及び清浄化廃油の供給ポンプを起動、停止させ液体鉱油及び清浄化廃油の取り入れを制御する流量調整管(FCP)、均一エマルジョン混合を行うために混合燃料を循環系内で循環すると共に、用途先の燃焼装置の均一乳化混合油の消費に応じて均一乳化混合油を供給すると共に混合燃料油の循環系内での滞留時間を一定に保持する混合燃料油循環ポンプ(CP)、インライン乳化・分散装置(SME)、インラインヒーター(OH)及びこれらを混合燃料油が循環する系を形成する配管系を含む高速均一エマルジョン混合機構を組み合わせた均一エマルジョン混合燃料を製造する装置である。また、前記(1)の発明において、(2)使用する遠心分離機が、バスケット回転型遠心分離機(MS)及びスクリュー型遠心分離機(SS)から選択されるものであることを特徴とする前記(1)に記載の均一エマルジョン混合燃料製造装置であり。更に、(3)均一エマルジョン混合燃料循環系に配置するインライン乳化・分散装置が混合液をポンプ圧によりラインミキサーの機能を有する特殊な構造体、又は複数の液体粒子を破砕・微粒化混合するタイプ(SME)及び動力により高速で回転するローターとステーターの間を通過させて、複数の液体粒子を破砕・微粒化混合するタイプ(DME)から選択されるものであることを特徴とする前記(1)、または(2)に記載の均一エマルジョン混合燃料製造装置であり、また、(4)清浄化廃油を磨き濾過する精密濾過機構がステンレスワイヤーに10〜100μmの微細な穴を設けた濾過エレメントを取り付けた濾過装置又は前記濾過装置に更に径10〜25μmの粒子を捕捉する不織布等の濾材を取り付けたもの、または1〜25μmの粒子を捕捉するポリプロピレン若しくはコットン製の糸巻き状カートリッジフィルターを取り付けたものであることを特徴とする前記(1)、(2)、又は(3)に記載の均一エマルジョン混合燃料を製造する装置である。
【0009】
前記廃油清浄化装置を附帯装置として使用することにより、前記公知の装置では使用困難であった径1〜25μmの粒子を捕捉するポリプロピレン若しくはコットン製の糸巻き状カートリッジフィルターを清浄化廃油を磨き濾過する精密濾過に使用することが出来るようになり、精密濾過器のメンテナンスインターバルは更に長くなり、濾過精度も向上すると共に、外装カバーの加熱も可能になったため、常温で固体の廃油にも適用し易くなった。
また、均一エマルジョン混合燃料を製造する装置との連続化が、前記公知の特許出願の装置におけるエマルジョン混合燃料の循環タンクに代えて配管形状の比較的小容量の細い流量調整管の使用との組み合わせにより可能となった。併せて、また混合液を精密濾過器に一部循環させることにより、更に必要に応じて混合液の温度を20〜40℃の範囲内で一定に保持するためのインライン加熱装置を設けることにより、混合液の均一化を速やかに、かつ、質の良い均一混合を可能にし、生成するエマルジョン混合燃料の供給先燃焼装置への適合性を良くすることが可能となった。
【発明の効果】
【0010】
本出願に係る装置の提供により高粘度若しくは常温で固体の、又は含まれる不溶固形成分が多い廃油、副生油や資源植物油の燃料化に対応が可能となった。装置の対象油類の適用範囲が広がると共に、精密濾過器等のメンテナンスインターバルが著しく長くなり、操作作業員の負担を軽減することが可能となった。また、前記流量調整管の組み込みにより、燃焼機関の混合油消費量の変化に対応可能なコンパクトな簡易廃油燃料化装置とすることができた。このようなことから、小規模工場、ホテル、学校や役所、事業用ビル等で使用されている多くの燃焼装置への適用が可能となった。石油資源のない多くの国での使用、普及にも貢献できる。今後の資源植物油の燃料化への適用と併せてエマルジョン混合燃料の製造用途開発を進めていけば、燃料資源の多様化、及び資源の有効利用による世界の温暖化対策に大きな貢献をすることが出来る。
燃料資源の多様化の観点からは、小規模のBDF製造に不向きであった、常温で固体のパーム油廃油等にも適用することが出来ることは本発明の社会に対する貢献度が高いことを証明するものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】は、廃油から清浄化油を製造する清浄化装置のフローを示すものである。これは単独でも、これに連続して清浄化油と鉱油から均一エマルジョン混合燃料を製造する装置を接続することも可能である。
【図2】は、図1の各装置(図1と同じ符号で表されている。)を3次元配置に組み立てた廃油清浄化装置の組立図の一例である。
【図3】は、図1のA部の清浄化油供給と鉱油供給とを均一エマルジョン混合燃料を製造する装置の流量調整管に供給して均一エマルジョン混合燃料を製造する連続式廃油燃料化装置のフローを示すものである。
【図4】は、図3の各装置(図3と同じ符号で表されている。)を3次元配置に組み立てた連続式廃油燃料化装置の組立図の一例である。
【図5】は、清浄化装置の廃油清浄化に遠心分離機を用いた清浄化装置と、清浄化油を図3の連続式廃油燃料化装置に供給し均一エマルジョン混合燃料を製造する連続式廃油燃料化装置を組み合わせたフローを示すものである。
【図6】は、遠心分離器の一例であるバスケット型簡易遠心分離器を示す。
【図7】は、インラインヒーターの一例である電気ヒーター(オイルプレヒーター)を示す。
【図8】は、流量調整管(FCP)の概要図である。清浄化油、鉱油及び循環する均一エマルジョン混合燃料は流量調整管の上部に供給され、均一エマルジョン混合燃料は下部から循環系に取り出される。レベルスイッチは清浄化油及び鉱油の流入を制御し、また、循環ポンプによるエマルジョン混合燃料の燃焼装置への供給量を制御する。
【図9】遠心分離式不溶固形分除去装置代替品 1は全自動バスケット型遠心分離器であり、2はスクリュー式遠心分離器である。
【図10】カートリッジフィルターの一例(Cunoマイクロワインドフィルター) 1はフィルターハウジングであり、2はカートリッジフィルターである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1に廃油清浄化装置のフロー、図2に廃油清浄化装置組立図の一例を示した。
高粘度若しくは常温で固体の、含まれる不溶固形成分が多い廃油、副生油や資源植物油と液体鉱油燃料とから均一エマルジョン混合燃料を製造する装置において、前記廃油、副生油及び資源植物油から不溶固形成分を分離、除去する遠心分離式不溶固形成分除去装置(MS、図1、2)、前記遠心分離式不溶固形分除去装置の性能を向上するための、廃油供給ラインに配置したインラインヒーター(OH)、廃油供給タンク(WOT)、廃油を前記不溶固形分除去装置に供給する廃油供給ポンプ(WOP)及び前記遠心分離式不溶固形成分除去装置(MS)から連続的に排出される清浄化廃油を受入れ、廃油燃料化装置に供給する清浄化廃油タンク(ROT)から成る廃油清浄化装置のフロー及び組立図の一例である。
図6に使用する遠心分離式不溶固形成分除去装置(MS)の一例として、東都セパレーター工業株式会社等が製作するバスケット型簡易遠心分離機の概要図、図7に使用するインラインヒーター(OH)の一例として、日本シーズ線株式会社等が製作するオイルヒーターの概要図を示した。
【0013】
本廃油清浄化装置では、外部の廃油貯蔵タンク等から廃油供給タンク(WOT)に移送されてきた廃油は、廃油供給ポンプ(WOP)によりインラインヒーター(OH)を経て遠心分離式不溶固形成分除去装置(MS)に供給される。廃油の供給速度は、廃油供給ポンプ(WOP)を制御する電気インバーターにより、廃油の種類と性状に応じて、不溶固形成分除去装置の性能との関連で実験的に定められた適正流量に設定され、また廃油の供給温度は、インラインヒーター(OH)の調節ダイヤルにより、実験的に定められた20〜100℃の間の適正温度に設定される。遠心分離式不溶固形成分除去装置(MS)として使用されるバスケット型簡易遠心分離機は、本体カバー内にバスケット型回転体が設けられており、1,500〜2,500rpmの間の一定速度で回転する装置である。バスケット型回転体内に供給されてきた廃油は、遠心力により、成分の比重差に応じた分離が行われ、廃油に含まれる不溶固形成分は、バスケット型回転体の内壁に付着する。バスケット型回転体の内部には、整流板と共に本体カバーの蓋に取り付けられて固定された清浄化廃油の排出ノズルが適正配置されており、そのノズルから清浄化廃油が、清浄化廃油タンク(ROT)に、連続的に排出される。本バスケット型簡易遠心分離機では、バスケット型回転体の内壁に付着・分離された不溶固形成分は、掻き取器(掻き出し羽)などにより適宜除去する。手動によっても除去可能なように、蓋は、本体カバーにヒンジで取り付けられており、開けやすいように、耐熱ホースを使用して、廃油供給配管及び清浄化廃油排出配管に接続されている。
本廃油清浄化装置は、廃油供給タンク(WOT)及び清浄化廃油タンク(ROT)に取り付けられた液面レベルスイッチの作動に連動して、自動運転されるシステムにしてあり、後段装置の廃油燃料化装置に連動して自動運転される。
【0014】
本廃油清浄化装置を、常温で固化する廃油、若しくはそれを多く含む廃油用に使用する場合は、廃油供給タンク(WOT)及び清浄化廃油タンク(ROT)内に電気ヒーターを取付け、外部を保温すると共に、必要に応じて配管にも、シーズヒーター等を巻いて保温する。パーム油等固化温度が高く、固まりやすい廃油を清浄化する場合は、本装置に供給する前に、ラインミキサーを用いて、鉱油燃料と予備混合することにより、本装置の長時間運転停止時に起こり得る、バスケット型回転体内部や配管内での固化を避けることが出来る。
【0015】
図3に連続式廃油燃料化装置のフロー、図4に連続式廃油燃料化装置組立図の一例を示した。レイアウトの工夫によりコンパクトに組み立てられている。
高粘度若しくは常温で固体の、含まれる不溶固形成分が多い廃油、副生油や資源植物油と液体鉱油燃料とから均一エマルジョン混合燃料を製造する装置において、前記廃油清浄化装置から供給される清浄化廃油を精密濾過機構(NWF)により磨き濾過を行い、用途先の燃焼装置の均一エマルジョン混合燃料の消費に応じて液体鉱油燃料及び清浄化廃油の取り入れを制御する流量調整管(FCP)、均一エマルジョン混合を行うために混合燃料を循環系内で循環すると共に、用途先の燃焼装置に均一エマルジョン混合燃料を供給する混合燃料油循環ポンプ(CP)、インライン乳化・分散装置(SME)、インラインヒーター(OH)及びこれらを混合燃料油が循環する系を形成する配管系を含む高速均一エマルジョン混合機構を組み合わせた均一エマルジョン混合燃料を製造する装置のフロー及び組立図の一例である。
前記廃油清浄化装置から供給される清浄化廃油は、廃油供給ポンプ(WOP)により、流量計(FI)を経て精密濾過機構としての精密濾過器(NWF)により磨き濾過を行い、流量調整管(FCP)に入る。ボイラー用の鉱油燃料サービスタンク等から供給される鉱油燃料は、鉱油燃料供給ポンプ(POP)により、流量計(FI)を経て清浄化廃油に合流して流量調整管(FCP)に入る。双方の配管には逆止弁が設けられており、各液体が逆流しない構造になっている。
廃油供給ポンプ(WOP)及び鉱油燃料供給ポンプ(POP)は、電気インバーターにより流量を制御出来るようにしてあり、流量及び混合比率を変更することが出来る。
また、精密濾過器(NWF)入口の配管には、圧力スイッチ(PS)が設けられており、精密濾過器が目詰まりした場合は、廃油供給ポンプ(WOP)のみが自動的に停止し、鉱油燃料のみが供給される。
【0016】
図8に流量調整管(FCP)の概要図を示した。その主構造は内径25.4cm(10インチ)若しくは20.32cm(8インチ)の配管材を縦に配置し、液面レベルスイッチを備えたものであり、内容量は40〜60Lの小容量の容器である。エマルジョン混合燃料の用途先の燃焼装置の燃料消費に伴い、流量調整管(FCP)内の液面レベルが下がると、液面下限レベルスイッチが検知して、廃油供給ポンプ(WOP)及び鉱油燃料供給ポンプ(POP)が自動的に起動し、清浄化廃油及び鉱油燃料が混合されて供給される。流量調整管(FCP)内の液面レベルが上昇して液面上限レベルスイッチが検知すると、廃油供給ポンプ(WOP)及び鉱油燃料供給ポンプ(POP)が自動的に停止するシステムになっており、エマルジョン混合燃料の用途先の燃焼装置の燃料消費の増減に応じて、自動的に流量調整が行われる。
また、流量調整管(FCP)内に供給された清浄化廃油及び鉱油燃料の混合液は、混合燃料油循環ポンプ(CP)によりインライン乳化・分散装置(SME)、インラインヒーター(OH)を配置した循環乳化・分散処理配管系内を高速で循環されて、効率的に均一エマルジョン混合が行われる。流量調整管(FCP)内の混合液は、全量2〜3分で前記循環乳化・分散処理系内を一巡し、乱流状態で高速均一エマルジョン混合が行われる。混合燃料油循環ポンプ(CP)は、この循環乳化・分散処理を行う機能と共に、エマルジョン混合燃料の用途先の燃焼装置の燃料消費に応じて、同燃料を供給する機能も有しており、両者のバランス調整設定は、流量調整管(FCP)への循環乳化・分散処理液リターン配管のバルブ調整によるインライン乳化・分散装置(SME)出口の圧力調節により行われる。
高粘度若しくは常温で固体の廃油、若しくはそれを多く含む廃油を使用する場合は、インラインヒーター(OH)の設定温度を、20〜40℃の範囲内で一定にすることにより、また、前記循環混合液の一部を精密濾過機構に循環することにより、均一エマルジョン混合を速やかに行い、生成するエマルジョン混合燃料の供給先燃焼装置への適合性をより良くすることが出来る。
【実施例1】
【0017】
図5に前記廃油清浄化装置を附帯した連続式廃油燃料化装置の設置事例のフローを示した。廃油清浄化装置ORMと廃油燃料化装置SME-320からなる連続式廃油燃料化装置を既存のボイラー室に設置して、複数のボイラーに均一エマルジョン混合燃料を供給する事例である。
本装置を設置する前の既存ボイラー設備の燃料系統は、ボイラー室外の鉱油燃料タンク(地下タンク)から、同室内に配置された鉱油燃料サービスタンクを経て複数のボイラーに自動的に供給されるようになっていた。ボイラーの燃料消費に応じて、サービスタンクの液面レベルスイッチが作動し、鉱油燃料移送ポンプが起動、停止を繰り返すシステムである。
連続式廃油燃料化装置で使用する鉱油燃料は、そのサービスタンクからボイラーに至る燃料供給配管から分岐配管を設け、廃油燃料化装置SME-320の鉱油燃料入口に接続して、供給するようにした。
廃油タンクとしては、工場内で発生する廃食用油を廃油回収業者に引き取らせるための既存のコニカルボトムタンクがあり、そのタンクから廃油清浄化装置の廃油供給タンク(WOT)に配管を設け、廃油移送ポンプにより、廃食用油が廃油清浄化装置ORMに連動して自動的に移送されるようにした。工場内で発生する廃食用油だけでは不足するので、レストランや揚げ物工場で発生する廃食用油も回収して利用することとし、廃油コンテナーやドラム、18L缶から、ストレーナーを経て、同タンクに注入出来るようにした。各所からの回収廃食用油は不溶固形成分や水が多く含まれていることがあり、60メッシュ(穴径:250μm)のストレーナーで不溶固形成分を粗取りし、また、コニカルボトムタンク内で静置分離して、ボトムノズルから沈降した粗い固形成分から成るスラッジや廃水を予め分離除去している。このタンクで分離されない浮遊不溶固形成分は、廃油清浄化装置ORMで分離・除去される。
廃油清浄化装置ORMの清浄化廃油タンクから廃油燃料化装置SME-320の清浄廃油入口への配管を設けて清浄化廃油が廃油燃料化装置SME-320の運転に応じて自動的に供給される。
廃油燃料化装置SME-320の精密濾過器(NWF)入口配管には、圧力スイッチ(PS)が設けられており、精密濾過器が目詰まりした場合は、廃油供給ポンプ(WOP)のみが自動的に停止し、それにより廃油清浄化装置ORMの清浄化廃油タンクの液面上限レベルスイッチが作動すれば、廃油清浄化装置ORMの運転が自動的に停止する。その際、廃油燃料化装置SME-320には鉱油燃料のみが供給され、運転は続行される。均一エマルジョン混合燃料への廃食用油混合率が30%以下であれば、用途先燃焼装置の空気過剰率等の運転条件は、鉱油燃料のみの場合と同条件であり問題は起こらない。
廃油燃料化装置SME-320の混合燃料出口から配管を設け、鉱油燃料サービスタンクからボイラーに至る燃料供給配管に接続する。廃油燃料化装置SME-320への鉱油燃料供給ライン、
廃油燃料化装置SME-320出口からボイラーに至る均一エマルジョン燃料供給ライン及び両ラインと既存の鉱油燃料サービスタンクからボイラーに至る燃料供給配管の接続部の間に、フローに図(図5)示した通りに3個の逆止弁を配置する。これにより万一、廃油燃料化装置SME-320が急に運転不能になった場合でも、従来通り、既存の鉱油燃料サービスタンクからボイラーへの燃料供給が行われ、ボイラー等用途先燃焼装置の運転に支障が起きないので、安心して無人運転することが出来る。
本実施例では当初、廃油燃料化装置SME-320のみを設置し、約半年間運転していたが、精密濾過器の不織布濾材(捕捉粒子径:50μmの濾材を使用)の目詰まり頻度が高く、1日に1回は不織布濾材を交換する必要があり、運転担当者の負担になっていた。改善のため、
前処理装置として廃油清浄化装置ORMを設置したところ、
・遠心分離式不溶固形成分除去装置(MS)のバスケット型回転体内部の清掃頻度は
1〜3回/月
・精密濾過器の不織布濾材の交換頻度は 0.5〜1回/月
になり、大幅な改善効果があった。
【実施例2】
【0018】
図9に遠心分離式不溶固形分除去装置代替品の事例を示した。前記バスケット型簡易遠心分離機は、バスケット型回転体内部からの沈降・分離した不溶固形分の排出操作は手動であるが、不溶固形分が多く含まれる廃油(0.1〜1.0容量%)については、機器価格は高くなるが、不溶固形分排出操作が自動で行われる遠心分離機が望ましい。価格と性能面から望ましい例としては、東都セパレーター工業株式会社等が製作する全自動バスケット型遠心分離機(全自動マイクロセパレーター)や三菱化工機株式会社が製作するスクリュー型遠心分離機(スラッジバスター)が挙げられる。
【0019】
【表1】

(注)(1)廃油濾過試験:径21mmの不織布濾材を用いて真空濾過を行い、濾過量を計る。
(最終真空圧力≒−730mmHg以下)
(2)推定濾過可能量:標準濾過器の濾過面積(1070cmx2=2,140cm)をテスト結果(L/cm)に乗じた数量である。
(3)バスケット型マイクロセパレーターTSK−51N:2000rpm(50Hz), 1.500G スクリュー型スラッジバスターACE−11V:6,000rpm, 2,300G
(4)試験No.のサンプルは、生ゴミ飼料化プラントの抽出油である。
【0020】
表1に、試験No.1−6の不溶固形分を含んだ廃食用油から、小型のバスケット型マイクロセパレーターTSK-51N及びスクリュー型スラッジバスターACE-11Vを用いて行った遠心分離処理テストの結果を示した。不織布濾材を用いた廃油の濾過試験結果は、遠心分離処理により、不溶固形分の分離処理量に大きな改善効果が得られたことを示している。
【実施例3】
【0021】
高粘度若しくは常温で固体の、含まれる不溶固形成分が多い廃油、副生油や資源植物油と液体鉱油燃料とから均一エマルジョン混合燃料を製造する装置において、均一エマルジョン混合燃料循環系に配置するインライン乳化・分散装置としては、引用された前記特許文献に記載されている、混合液をポンプ圧により特殊な構造体を通過させて、複数の液体粒子を破砕・微粒化混合するタイプ(SME)と共に、動力により高速で回転するローターとステーターの間を通過させて、複数の液体粒子を破砕・微粒化混合するタイプ(DME)の両方が使用出来る。
【実施例4】
【0022】
高粘度若しくは常温で固体の、含まれる不溶固形成分が多い廃油、副生油や資源植物油と液体鉱油燃料とから均一エマルジョン混合燃料を製造する装置において、前記廃油清浄化装置から供給される清浄化廃油を粒子径1〜25μmの範囲で設定された粒子径の微粒固形分を完全除去する磨き濾過を行う精密濾過機構に使用される精密濾過器は、前記出願特許に記載されている、ステンレスワイヤーを使用し、これに径10〜100μmの微細な穴を設けた濾過エレメントを有する濾過器又は前記濾過器に必要に応じて径10〜50μmの粒子を捕捉する不織布等の濾材を濾過エレメントに巻いて使用する方式と共に、1〜25μmの粒子を捕捉するポリプロピレン若しくはコットン製の糸巻き状カートリッジフィルターを使用することが出来る。図10にカートリッジフィルターの一例としてキュノ株式会社製のマイクロワインドフィルターの概要図を示した。前記廃油清浄化装置を使用しない場合は、粒子径が大きい不溶固形成分が濾材表面に付着してしまい、長期間の濾過を阻害するため、使用しにくかったが、前処理装置として前記廃油清浄化装置を附帯させた本廃油燃料化装置においては、濾材表面への付着による濾過阻害要因が無くなり、カートリッジフィルターの交換間隔は、不織布等の濾材を使用する前記精密濾過装置の場合の15〜30倍にも延ばすことが可能になり、より細かい不溶固形成分の粒子も、確実に捕捉出来るようになった。また、不織布等の濾材を使用する前記精密濾過装置を使用する場合は、濾材の交換時に本体カバーを外す必要があるため、本体外部からの加熱が困難であり、固化する廃油が含まれる場合は適用が難しい課題があったが、本カートリッジフィルターの場合は、本体シェルカバーを外さずに上部カバーを外してカートリッジを交換出来る構造であるため、本体シェルカバー外部からの加熱が容易になり、固化する廃油が含まれる場合における対応が容易になった。
【実施例5】
【0023】
【表2】

【0024】
【表3】

【0025】
前記表2および3に、前記廃油燃料化装置により廃食用油とA重油とから製造された均一エマルジョン混合燃料の分析値例を示した。いずれの場合も普通のボイラーで、A重油を燃料として使用する場合と、バーナー等の仕様を変更することなく、また空燃比等の運転条件を変更することなく、良好な運転が為されることが分かった。
【実施例6】
【0026】
【表4】

#1:炉筒煙管ボイラー IHI呉 KMT-08A型(蒸発量:4,000Kg/Hr)
#2:貫流ボイラー 三浦工業SI-200S型 蒸発量:2,000Kg/Hr)
混合燃料:Nフーズ社の冷凍食品工場廃食用油(菜種、大豆油)を使用。
混合率は、廃食用油/灯油=20/80
【0027】
表4に、前記廃油燃料化装置により廃食用油と灯油とから製造された均一エマルジョン混合燃料をボイラー燃料として使用した場合の、環境計量士によるJIS法煙道排ガス測定結果を示した。廃食用油の混合率が20%の均一エマルジョン混合燃料を燃焼した場合は、灯油を燃焼した場合と比較して、ばいじん濃度及び窒素酸化物濃度は低下傾向にあり、硫黄酸化物濃度及び硫黄酸化物量は同等であった。また、燃料使用量は同等であった。
【実施例7】
【0028】
【表5】

【0029】
【表6】

【0030】
【表7】

【0031】
表5、6および7に、前記廃油燃料化装置により廃食用油とA重油とから製造された均一エマルジョン混合燃料をディーゼル発電機用燃料として使用した場合の、燃料使用率(L/KWH)及び排ガス測定値を示した。廃食用油の混合率が20%及び30%の均一エマルジョン混合燃料を使用した場合は、A重油を使用した場合と比較して、燃料使用率及び排ガス測定値は共に、ほぼ同等であった。
【実施例8】
【0032】
【表8】

【0033】
【表9】

【0034】
表8および9に、前記廃油燃料化装置により資源油としてのジャトロファ油とA重油とから製造された均一エマルジョン混合燃料をディーゼル発電機用燃料として使用した場合の、燃料使用率(L/KWH)及び排ガス測定値を示した。ジャトロファ油の混合率が20%の均一エマルジョン混合燃料を使用した場合は、A重油を使用した場合と比較して、燃料消費率が僅かに(1〜2%)高い傾向があり、排ガス測定値は、ほぼ同等であった。
【符号の説明】
【0035】
MS 遠心分離器 WOT 配油供給タンク WOP 廃油供給ポンプ
ROT 清浄廃油タンク OH インラインヒータ− POP 鉱油供給ポンプ
NWF 精密濾過器(ポリシングフィルター) FCP 流量調整管
CP 循環ポンプ SME 乳化・分散装置(ラインホモミキサー) FI 流量計
LS 液面レベルスイッチ LI 液面計

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高粘度若しくは常温で固体の不溶固形成分を含む廃油、副生油や資源植物油と液体鉱油燃料とから均一エマルジョン混合燃料を製造する装置において、前記廃油、副生油及び資源植物油から不溶固形成分を分離、除去する遠心分離式不溶固形成分除去装置(MS)、前記遠心分離式不溶固形分除去装置の性能を向上するための、廃油供給ラインに配置したインラインヒーター(OH)、廃油供給タンク(WOT)、廃油を前記不溶固形分除去装置に供給する供給ポンプ(WOP)及び前記遠心分離式不溶固形成分除去装置(MS)から連続的に排出される清浄化廃油を受入れ、廃油燃料化装置に供給する清浄化廃油タンク(ROT)から成る廃油清浄化装置、並びに前記廃油清浄化装置から供給される清浄化廃油を精密濾過機構により磨き濾過を行い、用途先の燃焼装置の均一乳化混合油の消費に応じて作動する液面レベルスイッチの信号により液体鉱油及び清浄化廃油の供給ポンプを起動、停止して液体鉱油及び清浄化廃油の取り入れを制御する流量調整管(FCP)に供給して、均一エマルジョン混合を行うために混合燃料を循環系内で循環すると共に、用途先の燃焼装置の均一乳化混合油の消費に応じて均一乳化混合油を供給する混合燃料油循環ポンプ(CP)、インライン乳化・分散装置(SME)、インラインヒーター(OH)及びこれらを混合燃料油が循環する系を形成する配管系を含む高速均一エマルジョン混合機構を組み合わせた均一エマルジョン混合燃料を製造する装置。
【請求項2】
使用する遠心分離機が、バスケット回転型遠心分離機(MS)及びスクリュー型遠心分離機(SS)から選択されるものであることを特徴とする請求項1に記載の均一エマルジョン混合燃料製造装置。
【請求項3】
均一エマルジョン混合燃料循環系に配置するインライン乳化・分散装置が、混合液をポンプ圧により特殊な構造体を通過させて、複数の液体粒子を破砕・微粒化混合するタイプ(SME)及び動力により高速で回転するローターとステーターの間を通過させて、複数の液体粒子を破砕・微粒化混合するタイプ(DME)から選択されるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の均一エマルジョン混合燃料製造装置。
【請求項4】
清浄化廃油を磨き濾過する精密濾過機構がステンレスワイヤーを使用し、これに、10〜100μmの微細な穴を設けた濾過エレメントを有する濾過装置又は前記濾過装置に更に径10〜25μmの粒子を捕捉する不織布等の濾材を取り付けたもの、または1〜25μmの粒子を捕捉するポリプロピレン若しくはコットン製の糸巻き状カートリッジフィルターを取り付けたものであることを特徴とする請求項1、2、及び又は3に記載の均一エマルジョン混合燃料を製造する装置

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−148890(P2011−148890A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−10682(P2010−10682)
【出願日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(504268799)
【Fターム(参考)】