多重透過位相マスク及びこれを用いた露光方法
【課題】マスクの微細なパターンの臨界寸法を正確に実現しうる多重透過位相マスク及びこれを用いた露光方法を提供する。
【解決手段】露光装置に使用されるマスクにおいて、透明基板10と、該透明基板10の上部に形成されており、光透過領域Aと光遮断領域Bとを定義する光遮断膜12と、前記光透過領域Aの所定領域に形成され、光の位相を反転させて透過させる位相反転領域14と、を備えてなることを特徴とする多重透過位相マスク及びこれを用いた露光方法を提供する。
【解決手段】露光装置に使用されるマスクにおいて、透明基板10と、該透明基板10の上部に形成されており、光透過領域Aと光遮断領域Bとを定義する光遮断膜12と、前記光透過領域Aの所定領域に形成され、光の位相を反転させて透過させる位相反転領域14と、を備えてなることを特徴とする多重透過位相マスク及びこれを用いた露光方法を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多重透過位相マスク及びこれを用いた露光方法に関し、より詳細には、マスクの微細なパターンの臨界寸法を正確に実現しうる多重透過位相マスク及びこれを用いた露光方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の高集積化及び高密度化に伴い、ウェハ上に微細パターンを形成すべく、高い解像力を実現するフォトリソグラフィ技術が研究・開発されている(例えば、特許文献1又は2)。露光装置の解像力(R)は、プロセスに対応する定数をk1、露光光の波長をλ、露光装置のレンズ開口数をNAとする場合、下記の数学式1で定義される。
【数1】
【0003】
上記数学式1から分かるように、高い解像力を得るためには、露光装置のレンズ開口数NAは増加し、露光光源の波長は減少しなければならない。そこで、実際に露光装置に使用される露光光の波長はI線(365nm)からKrFエキシマーレーザー(248nm)、ArFエキシマーレーザー(193nm)、F2(157nm)などに次第に短波長化していきつつある。
【0004】
図1は、KrFレーザーを使用した従来の技術によるストレージノードコンタクトのマスクを示す図である。図1に示すように、KrFレーザーを使用する場合、マスクのストレージノードコンタクトの大きさAが93nm、90nm、87nmなら、シミュレーションコンタクト臨界寸法(CD:Critical Dimension)はそれぞれ103.7nm、95.0nm、86.1nmとなる。この場合のマスクエラー要因(MEF:Mask Error Factor)は約11.8となり、小さいマスクの寸法変化にも実際には大きく寸法が変化してしまうため、製品量産のために許されるマスクエラー要因値が5未満であることに鑑みると、この寸法は、非常に大きい数値であることが分かる。
【0005】
図2は、従来の技術によりウェハ上に露光されたストレージノードコンタクトパターンを示す図である。図2に示すように、6%ハーフトーン(half tone)マスク上の90nmハーフピッチを有するストレージノードコンタクトパターンを、0.80NAのKrF露光装置でマスクを用いてウェハに露光する場合、微細なストレージノードコンタクトパターンが正しくオープンされなかったり(b)、パターンどうしが互いにブリッジ形態(c)につながる不良が生じる。
【0006】
図3aは、従来の技術によるストレージノードコンタクトのマスクエラーによる異常パターンを示す図であり、図3bは、これによるウェハ上の不良パターンを示す図である。
【0007】
図3a及び図3bに示すように、反復的なストレージノードコンタクト配列によるマスクエラー(d)によってもウェハ上に露光されるパターンにストレージノードコンタクトパターンが正しくオープンされないなどの不良が生じる。
【0008】
このように従来の技術によれば、KrFレーザーを使用する場合、微細ストレージノードコンタクトのような微細なパターンの臨界寸法を正確に実現し難い問題点があった。
【0009】
【特許文献1】米国特許第5,994,001号
【特許文献2】米国特許第5,521,033号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、上記事情に鑑みて、光透過領域の所定領域に光の位相を反転させて透過させる位相反転領域を備えることによって、微細で反復的な半導体素子のパターン臨界寸法を正確に実現しうる多重透過位相マスクを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、光透過領域の所定領域に、光の位相を反転させて透過させる位相反転領域を備えた多重透過位相マスクと変形照明系を用いた露光工程によりウェハ上に半導体素子のパターン臨界寸法を正確に実現しうる多重透過位相マスクを用いた露光方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記一目的を達成するために、本発明は、露光装置に使用されるマスクにおいて、透明基板と、前記透明基板の上部に形成されており、光透過領域と光遮断領域とを定義する光遮断膜と、前記光透過領域の所定領域に形成され、露光光の位相を反転させて透過させる位相反転領域と、を備えてなることを特徴とする多重透過位相マスクを提供する。
【0013】
前記他の目的を達成するために、本発明は、露光装置に使用される多重透過位相マスクを用いた露光方法において、透明基板と、該透明基板の上部で光透過領域と光遮断領域とを定義する光遮断膜と、前記光透過領域の所定領域に形成され、露光光の位相を反転させて透過させる位相反転領域とを備える多重透過位相マスクを使用し、少なくとも2つ以上のポール(pole)を有し、各ポールは既に設定されたオープン角度を有する変形照明系を通じて、前記多重透過位相マスクに露光光を照射してウェハ上に半導体素子のパターンを露光することを特徴とする多重透過位相マスクを用いた露光方法を提供する。
【0014】
前記位相反転領域は、前記透明基板を所定の深さにエッチングして形成されたものであることを特徴とする。
【0015】
前記位相反転領域は、前記光透過領域に対して180゜の位相差を有することを特徴とする。
【0016】
前記位相反転領域は、前記光遮断膜により定義される光透過領域の行方向に形成されることを特徴とする。
【0017】
前記位相反転領域は、前記光遮断膜により定義される光透過領域の列方向に形成されることを特徴とする。
【0018】
前記露光光は、KrFレーザー、ArFレーザー及びF2レーザーのいずれかにより生成されることを特徴とする。
【0019】
前記光遮断膜は、クロム(Cr)膜及び光の一部だけを透過させて位相を反転させるハーフトーン(half tone)膜のいずれかであることを特徴とする。
【0020】
前記光遮断膜は、クロム(Cr)膜及び光の一部だけを透過させて位相を反転させるハーフトーン(half tone)膜を選択的に組み合わせたものであることを特徴とする。
【0021】
前記多重透過位相マスクは、前記光透過領域と接しない所定部分に追加された位相反転領域をさらに備えることが好ましい。
【0022】
前記露光方法は、イマージョン(immersion)タイプの露光方法にも適用されることを特徴とする。
【0023】
前記変形照明系は、ヘキサポールを有することが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
本発明による多重透過位相マスクを用いて露光工程を行うと、ストレージノードコンタクトなどが形成される領域である光透過領域とこれに接するように形成される位相反転領域間の180゜の位相差による位相相殺効果によって、ウェハ上のパターンの臨界ピッチを確保することができ、したがって、微細なストレージノードコンタクトパターンの間における光近接効果によってコンタクトが正しくオープンされないとか、パターンどうしがブリッジ形態に互いにつながるとかの不良を未然に防ぐことが可能になる。また、KrFレーザーを露光光源とする場合にも、本発明による多重透過位相マスクを使用すると、微細ストレージノードコンタクトのような微細なパターンの臨界寸法を正確に実現でき、ArFレーザーまたはF2レーザー露光装備などへの新規設備投資による出費を防ぐことができる。
【0025】
また、ヘキサポールを有するなどの変形照明系を使用する場合、マスクの光透過率及び位相を調整することができ、その結果、微細で反復的な半導体素子のパターン臨界寸法を正確に実現することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0027】
図4は、本発明の一実施の形態による多重透過位相マスクを示す平面図である。
【0028】
図4を参照すると、本発明の一実施の形態による多重透過位相マスクは、透明基板10と、該透明基板10の上部に形成されており、光透過領域Aと光遮断領域Bとを定義する光遮断膜12と、光透過領域Aの所定領域に形成され、光の位相を反転させて透過させる位相反転領域14と、を備えてなる。ここで、透明基板10は、透過される光が0゜の位相遅れを有し、位相反転領域14は、透過される光が、光透過領域Aに対して180゜の位相遅れを持つ。特に、位相反転領域14は、180゜の位相遅れを持たせるべく、透明基板10を所定の深さにエッチングして形成する。これにより、光透過領域Aを透過する光と位相反転領域14を透過する光との間には180゜の位相差が発生する。
【0029】
ここで、光遮断膜12には、クロム(Cr)膜及び光の一部だけを透過させ、位相を反転させるハーフトーン(half tone)膜のいずれかを使用しても良く、クロム(Cr)膜とハーフトーン(half tone)膜を選択的に組み合わせて使用しても良い。
【0030】
図5a乃至図5cはそれぞれ、図4のX、Y、Z線による垂直断面図である。
【0031】
図5aは、図4のX線に沿って切った多重透過位相マスクの垂直断面図であり、光遮断膜12間の空間において所定の深さにエッチングされた透明基板10の部分が、位相反転領域14となることを示す。
【0032】
図5bは、図4のY線に沿って切った多重透過位相マスクの垂直断面図であり、光遮断膜12の間において露出された透明基板10が、光透過領域Aとなることを示す。
【0033】
図5cは、図4のZ線に沿って切った多重透過位相マスクの垂直断面図であり、透明基板10において光透過領域Aの基板表面よりも低くエッチングされた部分が、位相反転領域14となることを示す。
【0034】
このように、本発明の一実施の形態によってストレージノードコンタクトを形成するために、多重透過位相マスクを用いてKrF露光装置のような露光装置で露光する場合、ストレージノードコンタクト領域などが形成される光透過領域Aを通過する光と、光透過領域A間の行方向の空間に形成された位相反転領域14を通過する光との間には、180゜の位相差が発生する。これにより、光透過領域Aと位相反転領域14とが接する部分では、位相の相殺現象によって一定領域範囲以内でマスクの大きさの変動に大きく影響を受けずにパターンを維持することが可能になる。したがって、本実施形態による多重透過位相マスクを使用すると、微細なストレージノードコンタクトパターンの間で光近接効果によってコンタクトが正しくオープンされないとか、パターンどうしが相互にブリッジ形態につながるなどの不良を未然に防止することができる。
【0035】
図6は、本発明の他の実施形態による多重透過位相マスクを示す平面図である。図6に示すように、本発明の他の実施形態による多重透過位相マスクは、透明基板10の上部で光透過領域A'と光遮断領域B'とを定義するために光が透過されないようにするクロム(Cr)などの光遮断膜12と、隣り合う光透過領域A'間の列方向空間に、所定の深さで透明基板10がエッチングされて形成された位相反転領域14と、を備える。ここで、位相反転領域14を通過した光と光透過領域A'を通過した光との間には180゜の位相差が発生するように透明基板10のエッチングの深さを調整する。
【0036】
ここで、光遮断膜12には、クロム(Cr)膜及び光の一部だけを透過させて位相を反転させるハーフトーン膜のいずれかを使用しても良く、クロム(Cr)膜とハーフトーン膜を選択的に組み合わせて使用しても良い。
【0037】
図7a乃至図7cは、図6のX'、Y'、Z'線による垂直断面図である。
【0038】
図7aは、図6のX'線に沿って切った多重透過位相マスクの垂直断面図であり、透明基板10において光透過領域A'の基板表面よりも低くエッチングされた部分が、位相反転領域14となることを示す。
【0039】
図7bは、図4のY'線に沿って切った多重透過位相マスクの垂直断面図であり、光遮断膜12の間において露出された透明基板10が、光透過領域A'となることを示す。
【0040】
図7cは、図4のZ'線に沿って切った多重透過位相マスクの垂直断面図であり、光遮断膜12の間の空間に所定の深さでエッチングされた透明基板10の部位が、位相反転領域14となることを示す。
【0041】
このように、本発明の他の実施形態によってストレージノードコンタクトなどを形成するために、多重透過位相マスクを用いてKrF露光装置のような露光装置で露光する場合にも同様に、ストレージノードコンタクト領域などが形成される光透過領域A'を通過する光と、光透過領域A'の間の行方向の空間に形成された位相反転領域14を通過する光との間には180゜の位相差が発生する。これにより、光透過領域A'と位相反転領域14'とが接する部分では、位相の相殺現象によって一定領域範囲以内でマスクの大きさの変動に大きく影響を受けずにパターンを維持することが可能になる。したがって、本実施形態による多重透過位相マスクを使用すると、微細なストレージノードコンタクトパターンの間で光近接効果によってコンタクトが正しくオープンされないとか、パターンどうしが相互にブリッジ形態で繋がるなどの不良を未然に防止することができる。
【0042】
一方、以上の実施形態では、透明基板10を所定の深さにエッチングして位相反転領域14を形成する方法について説明したが、これ以外の方法によっても位相反転領域を形成することができる。
【0043】
図8a乃至図8fは、本発明による多重透過位相マスクの様々な実施形態を示す図であり、多重透過位相マスクの光透過領域の四角パターン形態を、補助パターン領域を持つように変形したり、位相反転領域の位置を調整する等の各種変更が可能である。
【0044】
図8aは、本発明による多重透過位相マスクの一例であり、四角パターンを有する光透過領域10の左右上下に補助パターン領域11aが形成され、隣り合う光透過領域10間の行方向空間に180゜の位相を有する位相反転領域14を含む多重透過位相マスクを示す。
【0045】
図8bは、本発明による多重透過位相マスクの他の例であり、四角パターンを有する光透過領域10の左右に補助パターン領域11bがさらに形成され、隣り合う光透過領域10間の行方向空間に180゜の位相を有する位相反転領域14を含む多重透過位相マスクを示す。
【0046】
図8cは、本発明による多重透過位相マスクのさらに他の例であり、光透過領域10aが多角パターンに変形され、隣り合う光透過領域10a間の列方向空間に180゜の位相を有する位相反転領域14を含み、光透過領域10aと接しない所定部分にも追加された位相反転領域14'を含む多重透過位相マスクを示す。
【0047】
図8dは、本発明による多重透過位相マスクのさらに他の例であり、光透過領域10bのパターンが多角パターンに変形され、隣り合う光透過領域10b間の列方向空間に180゜の位相を有する位相反転領域14を含み、光透過領域10bと接しない所定部分に追加された位相反転領域14''を含む多重透過位相マスクを示す。
【0048】
図8eは、本発明による多重透過位相マスクのさらに他の例であり、図8cにおいて光透過領域10cと接しない所定部分に追加されていた位相反転領域を省いた多重透過位相マスクを示す。
【0049】
図8fは、本発明による多重透過位相マスクのさらに他の一例であり、図8dにおいて、光透過領域10dに接しない所定部分に追加されていた位相反転領域を省いた多重透過位相マスクを示す。
【0050】
本発明による多重透過位相マスクは、露光光源としてKrFレーザーを使用する場合の他に、ArFレーザーまたはF2レーザーなどを露光光源とする場合にも広く適用可能である。
【0051】
このように、本発明による多重透過位相マスクは、光透過領域に対して180゜の光位相差を有し、光透過率が100%である位相反転領域を、該光透過領域の所定領域または光透過領域と接しない所定部分に備えているため、露光工程時に、前記光透過領域と位相反転領域とが接する空間での位相相殺現象によって、ウェハ上に形成されるストレージノードコンタクトパターンなどのパターンの臨界ピッチを確保することができる。特に、KrFレーザーを露光光源とする場合にも、本発明による多重透過位相マスクを使用すると、微細ストレージノードコンタクトのような微細なパターンの臨界寸法を正確に実現でき、ArFレーザーまたはF2レーザー露光装備への新規設備投資による出費を防ぐことができる。
【0052】
一方、図8a乃至図8fで説明しなかった図面符号12は、光透過領域を定義するためにマスク透明基板の上部に形成された光遮断膜である。
【0053】
本発明の一実施の形態による露光方法は、上記の多重透過位相マスクを用い、図9に示すように、少なくとも2つ以上のポール(pole)を有し、各ポールは既に設定されたオープン角度(opening angle)α、β、γを有する変形照明系を通じて、前記多重透過位相マスクに露光光を照射し、ウェハ上に半導体素子のパターンを露光することに特徴がある。
【0054】
図9は、本発明に使用された変形照明系の例を示す図である。図9の変形照明系は、少なくとも2つ以上のポール(pole)、例えばヘキサポール(hexapole)を有する変形照明系である。ここで、ヘキサポールの各ポールは、既に設定されたオープン角度を有する。例えば、αは、垂直軸に対して15゜のオープン角度を有し、βは、水平軸に対して20゜のオープン角度を、1対のγは60゜のオープン角度を有する。
【0055】
本発明に使用された変形照明系においてオープンポールの数量及びオープン角度大きさと方向は、多重透過位相マスク内の位相反転領域の位置によって決定される。
【0056】
図10a乃至図10cは、本発明による多重透過位相マスクと変形照明系を使用してウェハ上に露光したストレージノードコンタクトパターンの例を示す図である。
【0057】
図9の変形照明系と、図8a、図8c、図8eに示すハーフピッチ95nmのストレージノードコンタクトパターンを有する各多重透過位相マスクを使用し、0.80NA KrF露光装置でウェハに露光する場合、図10a、図10b、図10cに示すように、均一なストレージノードコンタクトパターンのイメージがウェハ上に形成される。このときに、それぞれの露光工程において焦点深度(DOF:depth of focus)は0.5μmであり、図10aの露光許容度(EL:exposure limit)は12.7%、図10bの露光許容度は14.1%、図10cの露光許容度は12.6%である。
【0058】
上記露光方法は、イマージョン(immersion)タイプの露光方法にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】従来の技術によるストレージノードコンタクトのマスクを示す図である。
【図2】従来の技術によってウェハ上に露光されたストレージノードコンタクトパターンを示す図である。
【図3a】従来の技術によるストレージノードコンタクトのマスクエラーによる異常パターンとこれによるウェハ上の不良パターンを示す図である。
【図3b】従来の技術によるストレージノードコンタクトのマスクエラーによる異常パターンとこれによるウェハ上の不良パターンを示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態による多重透過位相マスクを示す平面図である。
【図5a】図4のX、Y、Z線による垂直断面図である。
【図5b】図4のX、Y、Z線による垂直断面図である。
【図5c】図4のX、Y、Z線による垂直断面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態による多重透過位相マスクを示す平面図である。
【図7a】図6のX'、Y'、Z'線による垂直断面図である。
【図7b】図6のX'、Y'、Z'線による垂直断面図である。
【図7c】図6のX'、Y'、Z'線による垂直断面図である。
【図8a】本発明の多重透過位相マスクの様々な実施形態を示す図である。
【図8b】本発明の多重透過位相マスクの様々な実施形態を示す図である。
【図8c】本発明の多重透過位相マスクの様々な実施形態を示す図である。
【図8d】本発明の多重透過位相マスクの様々な実施形態を示す図である。
【図8e】本発明の多重透過位相マスクの様々な実施形態を示す図である。
【図8f】本発明の多重透過位相マスクの様々な実施形態を示す図である。
【図9】本発明に使用された変形照明系の例を示す図である。
【図10a】本発明による多重透過位相マスクと変形照明系を使用してウェハ上に露光されたストレージノードコンタクトパターンの例を示す図である。
【図10b】本発明による多重透過位相マスクと変形照明系を使用してウェハ上に露光されたストレージノードコンタクトパターンの例を示す図である。
【図10c】本発明による多重透過位相マスクと変形照明系を使用してウェハ上に露光されたストレージノードコンタクトパターンの例を示す図である。
【符号の説明】
【0060】
10 マスクの透明基板、12 光遮断膜、14 位相反転領域。
【技術分野】
【0001】
本発明は、多重透過位相マスク及びこれを用いた露光方法に関し、より詳細には、マスクの微細なパターンの臨界寸法を正確に実現しうる多重透過位相マスク及びこれを用いた露光方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の高集積化及び高密度化に伴い、ウェハ上に微細パターンを形成すべく、高い解像力を実現するフォトリソグラフィ技術が研究・開発されている(例えば、特許文献1又は2)。露光装置の解像力(R)は、プロセスに対応する定数をk1、露光光の波長をλ、露光装置のレンズ開口数をNAとする場合、下記の数学式1で定義される。
【数1】
【0003】
上記数学式1から分かるように、高い解像力を得るためには、露光装置のレンズ開口数NAは増加し、露光光源の波長は減少しなければならない。そこで、実際に露光装置に使用される露光光の波長はI線(365nm)からKrFエキシマーレーザー(248nm)、ArFエキシマーレーザー(193nm)、F2(157nm)などに次第に短波長化していきつつある。
【0004】
図1は、KrFレーザーを使用した従来の技術によるストレージノードコンタクトのマスクを示す図である。図1に示すように、KrFレーザーを使用する場合、マスクのストレージノードコンタクトの大きさAが93nm、90nm、87nmなら、シミュレーションコンタクト臨界寸法(CD:Critical Dimension)はそれぞれ103.7nm、95.0nm、86.1nmとなる。この場合のマスクエラー要因(MEF:Mask Error Factor)は約11.8となり、小さいマスクの寸法変化にも実際には大きく寸法が変化してしまうため、製品量産のために許されるマスクエラー要因値が5未満であることに鑑みると、この寸法は、非常に大きい数値であることが分かる。
【0005】
図2は、従来の技術によりウェハ上に露光されたストレージノードコンタクトパターンを示す図である。図2に示すように、6%ハーフトーン(half tone)マスク上の90nmハーフピッチを有するストレージノードコンタクトパターンを、0.80NAのKrF露光装置でマスクを用いてウェハに露光する場合、微細なストレージノードコンタクトパターンが正しくオープンされなかったり(b)、パターンどうしが互いにブリッジ形態(c)につながる不良が生じる。
【0006】
図3aは、従来の技術によるストレージノードコンタクトのマスクエラーによる異常パターンを示す図であり、図3bは、これによるウェハ上の不良パターンを示す図である。
【0007】
図3a及び図3bに示すように、反復的なストレージノードコンタクト配列によるマスクエラー(d)によってもウェハ上に露光されるパターンにストレージノードコンタクトパターンが正しくオープンされないなどの不良が生じる。
【0008】
このように従来の技術によれば、KrFレーザーを使用する場合、微細ストレージノードコンタクトのような微細なパターンの臨界寸法を正確に実現し難い問題点があった。
【0009】
【特許文献1】米国特許第5,994,001号
【特許文献2】米国特許第5,521,033号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、上記事情に鑑みて、光透過領域の所定領域に光の位相を反転させて透過させる位相反転領域を備えることによって、微細で反復的な半導体素子のパターン臨界寸法を正確に実現しうる多重透過位相マスクを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、光透過領域の所定領域に、光の位相を反転させて透過させる位相反転領域を備えた多重透過位相マスクと変形照明系を用いた露光工程によりウェハ上に半導体素子のパターン臨界寸法を正確に実現しうる多重透過位相マスクを用いた露光方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記一目的を達成するために、本発明は、露光装置に使用されるマスクにおいて、透明基板と、前記透明基板の上部に形成されており、光透過領域と光遮断領域とを定義する光遮断膜と、前記光透過領域の所定領域に形成され、露光光の位相を反転させて透過させる位相反転領域と、を備えてなることを特徴とする多重透過位相マスクを提供する。
【0013】
前記他の目的を達成するために、本発明は、露光装置に使用される多重透過位相マスクを用いた露光方法において、透明基板と、該透明基板の上部で光透過領域と光遮断領域とを定義する光遮断膜と、前記光透過領域の所定領域に形成され、露光光の位相を反転させて透過させる位相反転領域とを備える多重透過位相マスクを使用し、少なくとも2つ以上のポール(pole)を有し、各ポールは既に設定されたオープン角度を有する変形照明系を通じて、前記多重透過位相マスクに露光光を照射してウェハ上に半導体素子のパターンを露光することを特徴とする多重透過位相マスクを用いた露光方法を提供する。
【0014】
前記位相反転領域は、前記透明基板を所定の深さにエッチングして形成されたものであることを特徴とする。
【0015】
前記位相反転領域は、前記光透過領域に対して180゜の位相差を有することを特徴とする。
【0016】
前記位相反転領域は、前記光遮断膜により定義される光透過領域の行方向に形成されることを特徴とする。
【0017】
前記位相反転領域は、前記光遮断膜により定義される光透過領域の列方向に形成されることを特徴とする。
【0018】
前記露光光は、KrFレーザー、ArFレーザー及びF2レーザーのいずれかにより生成されることを特徴とする。
【0019】
前記光遮断膜は、クロム(Cr)膜及び光の一部だけを透過させて位相を反転させるハーフトーン(half tone)膜のいずれかであることを特徴とする。
【0020】
前記光遮断膜は、クロム(Cr)膜及び光の一部だけを透過させて位相を反転させるハーフトーン(half tone)膜を選択的に組み合わせたものであることを特徴とする。
【0021】
前記多重透過位相マスクは、前記光透過領域と接しない所定部分に追加された位相反転領域をさらに備えることが好ましい。
【0022】
前記露光方法は、イマージョン(immersion)タイプの露光方法にも適用されることを特徴とする。
【0023】
前記変形照明系は、ヘキサポールを有することが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
本発明による多重透過位相マスクを用いて露光工程を行うと、ストレージノードコンタクトなどが形成される領域である光透過領域とこれに接するように形成される位相反転領域間の180゜の位相差による位相相殺効果によって、ウェハ上のパターンの臨界ピッチを確保することができ、したがって、微細なストレージノードコンタクトパターンの間における光近接効果によってコンタクトが正しくオープンされないとか、パターンどうしがブリッジ形態に互いにつながるとかの不良を未然に防ぐことが可能になる。また、KrFレーザーを露光光源とする場合にも、本発明による多重透過位相マスクを使用すると、微細ストレージノードコンタクトのような微細なパターンの臨界寸法を正確に実現でき、ArFレーザーまたはF2レーザー露光装備などへの新規設備投資による出費を防ぐことができる。
【0025】
また、ヘキサポールを有するなどの変形照明系を使用する場合、マスクの光透過率及び位相を調整することができ、その結果、微細で反復的な半導体素子のパターン臨界寸法を正確に実現することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0027】
図4は、本発明の一実施の形態による多重透過位相マスクを示す平面図である。
【0028】
図4を参照すると、本発明の一実施の形態による多重透過位相マスクは、透明基板10と、該透明基板10の上部に形成されており、光透過領域Aと光遮断領域Bとを定義する光遮断膜12と、光透過領域Aの所定領域に形成され、光の位相を反転させて透過させる位相反転領域14と、を備えてなる。ここで、透明基板10は、透過される光が0゜の位相遅れを有し、位相反転領域14は、透過される光が、光透過領域Aに対して180゜の位相遅れを持つ。特に、位相反転領域14は、180゜の位相遅れを持たせるべく、透明基板10を所定の深さにエッチングして形成する。これにより、光透過領域Aを透過する光と位相反転領域14を透過する光との間には180゜の位相差が発生する。
【0029】
ここで、光遮断膜12には、クロム(Cr)膜及び光の一部だけを透過させ、位相を反転させるハーフトーン(half tone)膜のいずれかを使用しても良く、クロム(Cr)膜とハーフトーン(half tone)膜を選択的に組み合わせて使用しても良い。
【0030】
図5a乃至図5cはそれぞれ、図4のX、Y、Z線による垂直断面図である。
【0031】
図5aは、図4のX線に沿って切った多重透過位相マスクの垂直断面図であり、光遮断膜12間の空間において所定の深さにエッチングされた透明基板10の部分が、位相反転領域14となることを示す。
【0032】
図5bは、図4のY線に沿って切った多重透過位相マスクの垂直断面図であり、光遮断膜12の間において露出された透明基板10が、光透過領域Aとなることを示す。
【0033】
図5cは、図4のZ線に沿って切った多重透過位相マスクの垂直断面図であり、透明基板10において光透過領域Aの基板表面よりも低くエッチングされた部分が、位相反転領域14となることを示す。
【0034】
このように、本発明の一実施の形態によってストレージノードコンタクトを形成するために、多重透過位相マスクを用いてKrF露光装置のような露光装置で露光する場合、ストレージノードコンタクト領域などが形成される光透過領域Aを通過する光と、光透過領域A間の行方向の空間に形成された位相反転領域14を通過する光との間には、180゜の位相差が発生する。これにより、光透過領域Aと位相反転領域14とが接する部分では、位相の相殺現象によって一定領域範囲以内でマスクの大きさの変動に大きく影響を受けずにパターンを維持することが可能になる。したがって、本実施形態による多重透過位相マスクを使用すると、微細なストレージノードコンタクトパターンの間で光近接効果によってコンタクトが正しくオープンされないとか、パターンどうしが相互にブリッジ形態につながるなどの不良を未然に防止することができる。
【0035】
図6は、本発明の他の実施形態による多重透過位相マスクを示す平面図である。図6に示すように、本発明の他の実施形態による多重透過位相マスクは、透明基板10の上部で光透過領域A'と光遮断領域B'とを定義するために光が透過されないようにするクロム(Cr)などの光遮断膜12と、隣り合う光透過領域A'間の列方向空間に、所定の深さで透明基板10がエッチングされて形成された位相反転領域14と、を備える。ここで、位相反転領域14を通過した光と光透過領域A'を通過した光との間には180゜の位相差が発生するように透明基板10のエッチングの深さを調整する。
【0036】
ここで、光遮断膜12には、クロム(Cr)膜及び光の一部だけを透過させて位相を反転させるハーフトーン膜のいずれかを使用しても良く、クロム(Cr)膜とハーフトーン膜を選択的に組み合わせて使用しても良い。
【0037】
図7a乃至図7cは、図6のX'、Y'、Z'線による垂直断面図である。
【0038】
図7aは、図6のX'線に沿って切った多重透過位相マスクの垂直断面図であり、透明基板10において光透過領域A'の基板表面よりも低くエッチングされた部分が、位相反転領域14となることを示す。
【0039】
図7bは、図4のY'線に沿って切った多重透過位相マスクの垂直断面図であり、光遮断膜12の間において露出された透明基板10が、光透過領域A'となることを示す。
【0040】
図7cは、図4のZ'線に沿って切った多重透過位相マスクの垂直断面図であり、光遮断膜12の間の空間に所定の深さでエッチングされた透明基板10の部位が、位相反転領域14となることを示す。
【0041】
このように、本発明の他の実施形態によってストレージノードコンタクトなどを形成するために、多重透過位相マスクを用いてKrF露光装置のような露光装置で露光する場合にも同様に、ストレージノードコンタクト領域などが形成される光透過領域A'を通過する光と、光透過領域A'の間の行方向の空間に形成された位相反転領域14を通過する光との間には180゜の位相差が発生する。これにより、光透過領域A'と位相反転領域14'とが接する部分では、位相の相殺現象によって一定領域範囲以内でマスクの大きさの変動に大きく影響を受けずにパターンを維持することが可能になる。したがって、本実施形態による多重透過位相マスクを使用すると、微細なストレージノードコンタクトパターンの間で光近接効果によってコンタクトが正しくオープンされないとか、パターンどうしが相互にブリッジ形態で繋がるなどの不良を未然に防止することができる。
【0042】
一方、以上の実施形態では、透明基板10を所定の深さにエッチングして位相反転領域14を形成する方法について説明したが、これ以外の方法によっても位相反転領域を形成することができる。
【0043】
図8a乃至図8fは、本発明による多重透過位相マスクの様々な実施形態を示す図であり、多重透過位相マスクの光透過領域の四角パターン形態を、補助パターン領域を持つように変形したり、位相反転領域の位置を調整する等の各種変更が可能である。
【0044】
図8aは、本発明による多重透過位相マスクの一例であり、四角パターンを有する光透過領域10の左右上下に補助パターン領域11aが形成され、隣り合う光透過領域10間の行方向空間に180゜の位相を有する位相反転領域14を含む多重透過位相マスクを示す。
【0045】
図8bは、本発明による多重透過位相マスクの他の例であり、四角パターンを有する光透過領域10の左右に補助パターン領域11bがさらに形成され、隣り合う光透過領域10間の行方向空間に180゜の位相を有する位相反転領域14を含む多重透過位相マスクを示す。
【0046】
図8cは、本発明による多重透過位相マスクのさらに他の例であり、光透過領域10aが多角パターンに変形され、隣り合う光透過領域10a間の列方向空間に180゜の位相を有する位相反転領域14を含み、光透過領域10aと接しない所定部分にも追加された位相反転領域14'を含む多重透過位相マスクを示す。
【0047】
図8dは、本発明による多重透過位相マスクのさらに他の例であり、光透過領域10bのパターンが多角パターンに変形され、隣り合う光透過領域10b間の列方向空間に180゜の位相を有する位相反転領域14を含み、光透過領域10bと接しない所定部分に追加された位相反転領域14''を含む多重透過位相マスクを示す。
【0048】
図8eは、本発明による多重透過位相マスクのさらに他の例であり、図8cにおいて光透過領域10cと接しない所定部分に追加されていた位相反転領域を省いた多重透過位相マスクを示す。
【0049】
図8fは、本発明による多重透過位相マスクのさらに他の一例であり、図8dにおいて、光透過領域10dに接しない所定部分に追加されていた位相反転領域を省いた多重透過位相マスクを示す。
【0050】
本発明による多重透過位相マスクは、露光光源としてKrFレーザーを使用する場合の他に、ArFレーザーまたはF2レーザーなどを露光光源とする場合にも広く適用可能である。
【0051】
このように、本発明による多重透過位相マスクは、光透過領域に対して180゜の光位相差を有し、光透過率が100%である位相反転領域を、該光透過領域の所定領域または光透過領域と接しない所定部分に備えているため、露光工程時に、前記光透過領域と位相反転領域とが接する空間での位相相殺現象によって、ウェハ上に形成されるストレージノードコンタクトパターンなどのパターンの臨界ピッチを確保することができる。特に、KrFレーザーを露光光源とする場合にも、本発明による多重透過位相マスクを使用すると、微細ストレージノードコンタクトのような微細なパターンの臨界寸法を正確に実現でき、ArFレーザーまたはF2レーザー露光装備への新規設備投資による出費を防ぐことができる。
【0052】
一方、図8a乃至図8fで説明しなかった図面符号12は、光透過領域を定義するためにマスク透明基板の上部に形成された光遮断膜である。
【0053】
本発明の一実施の形態による露光方法は、上記の多重透過位相マスクを用い、図9に示すように、少なくとも2つ以上のポール(pole)を有し、各ポールは既に設定されたオープン角度(opening angle)α、β、γを有する変形照明系を通じて、前記多重透過位相マスクに露光光を照射し、ウェハ上に半導体素子のパターンを露光することに特徴がある。
【0054】
図9は、本発明に使用された変形照明系の例を示す図である。図9の変形照明系は、少なくとも2つ以上のポール(pole)、例えばヘキサポール(hexapole)を有する変形照明系である。ここで、ヘキサポールの各ポールは、既に設定されたオープン角度を有する。例えば、αは、垂直軸に対して15゜のオープン角度を有し、βは、水平軸に対して20゜のオープン角度を、1対のγは60゜のオープン角度を有する。
【0055】
本発明に使用された変形照明系においてオープンポールの数量及びオープン角度大きさと方向は、多重透過位相マスク内の位相反転領域の位置によって決定される。
【0056】
図10a乃至図10cは、本発明による多重透過位相マスクと変形照明系を使用してウェハ上に露光したストレージノードコンタクトパターンの例を示す図である。
【0057】
図9の変形照明系と、図8a、図8c、図8eに示すハーフピッチ95nmのストレージノードコンタクトパターンを有する各多重透過位相マスクを使用し、0.80NA KrF露光装置でウェハに露光する場合、図10a、図10b、図10cに示すように、均一なストレージノードコンタクトパターンのイメージがウェハ上に形成される。このときに、それぞれの露光工程において焦点深度(DOF:depth of focus)は0.5μmであり、図10aの露光許容度(EL:exposure limit)は12.7%、図10bの露光許容度は14.1%、図10cの露光許容度は12.6%である。
【0058】
上記露光方法は、イマージョン(immersion)タイプの露光方法にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】従来の技術によるストレージノードコンタクトのマスクを示す図である。
【図2】従来の技術によってウェハ上に露光されたストレージノードコンタクトパターンを示す図である。
【図3a】従来の技術によるストレージノードコンタクトのマスクエラーによる異常パターンとこれによるウェハ上の不良パターンを示す図である。
【図3b】従来の技術によるストレージノードコンタクトのマスクエラーによる異常パターンとこれによるウェハ上の不良パターンを示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態による多重透過位相マスクを示す平面図である。
【図5a】図4のX、Y、Z線による垂直断面図である。
【図5b】図4のX、Y、Z線による垂直断面図である。
【図5c】図4のX、Y、Z線による垂直断面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態による多重透過位相マスクを示す平面図である。
【図7a】図6のX'、Y'、Z'線による垂直断面図である。
【図7b】図6のX'、Y'、Z'線による垂直断面図である。
【図7c】図6のX'、Y'、Z'線による垂直断面図である。
【図8a】本発明の多重透過位相マスクの様々な実施形態を示す図である。
【図8b】本発明の多重透過位相マスクの様々な実施形態を示す図である。
【図8c】本発明の多重透過位相マスクの様々な実施形態を示す図である。
【図8d】本発明の多重透過位相マスクの様々な実施形態を示す図である。
【図8e】本発明の多重透過位相マスクの様々な実施形態を示す図である。
【図8f】本発明の多重透過位相マスクの様々な実施形態を示す図である。
【図9】本発明に使用された変形照明系の例を示す図である。
【図10a】本発明による多重透過位相マスクと変形照明系を使用してウェハ上に露光されたストレージノードコンタクトパターンの例を示す図である。
【図10b】本発明による多重透過位相マスクと変形照明系を使用してウェハ上に露光されたストレージノードコンタクトパターンの例を示す図である。
【図10c】本発明による多重透過位相マスクと変形照明系を使用してウェハ上に露光されたストレージノードコンタクトパターンの例を示す図である。
【符号の説明】
【0060】
10 マスクの透明基板、12 光遮断膜、14 位相反転領域。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
露光装置に使用されるマスクにおいて、
透明基板と、
前記透明基板の上部に形成されており、光透過領域と光遮断領域とを定義する光遮断膜と、
前記光透過領域の所定領域に形成され、露光光の位相を反転させて透過させる位相反転領域と、
を備えてなることを特徴とする多重透過位相マスク。
【請求項2】
前記位相反転領域は、前記透明基板を所定の深さにエッチングして形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の多重透過位相マスク。
【請求項3】
前記位相反転領域は、前記光透過領域に対して180゜の位相差を有することを特徴とする請求項1に記載の多重透過位相マスク。
【請求項4】
前記位相反転領域は、前記光遮断膜により定義される光透過領域の行方向に形成されることを特徴とする請求項1に記載の多重透過位相マスク。
【請求項5】
前記位相反転領域は、前記光遮断膜により定義される光透過領域の列方向に形成されることを特徴とする請求項1に記載の多重透過位相マスク。
【請求項6】
前記露光光は、KrFレーザー、ArFレーザー及びF2レーザーのいずれかにより生成されることを特徴とする請求項1に記載の多重透過位相マスク。
【請求項7】
前記光遮断膜は、クロム(Cr)膜及び光の一部だけを透過させて位相を反転させるハーフトーン(half tone)膜のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の多重透過位相マスク。
【請求項8】
前記光遮断膜は、クロム(Cr)膜及び光の一部だけを透過させて位相を反転させるハーフトーン(half tone)膜を選択的に組み合わせたものであることを特徴とする請求項1に記載の多重透過位相マスク。
【請求項9】
前記光透過領域と接しない所定部分に追加された位相反転領域をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の多重透過位相マスク。
【請求項10】
露光装置に使用される多重透過位相マスクを用いた露光方法において、
透明基板と、該透明基板の上部で光透過領域と光遮断領域とを定義する光遮断膜と、前記光透過領域の所定領域に形成され、露光光の位相を反転させて透過させる位相反転領域とを備える多重透過位相マスクを使用し、
少なくとも2つ以上のポール(pole)を有し、各ポールは既に設定されたオープン角度を有する変形照明系を通じて、前記多重透過位相マスクに露光光を照射してウェハ上に半導体素子のパターンを露光することを特徴とする多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項11】
前記位相反転領域は、前記透明基板を所定の深さにエッチングして形成されたものであることを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項12】
前記位相反転領域は、前記光透過領域に対して180゜の位相差を有することを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項13】
前記位相反転領域は、前記光遮断膜により定義される光透過領域の行方向に形成されることを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項14】
前記位相反転領域は、前記光遮断膜により定義される光透過領域の列方向に形成されることを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項15】
前記露光光は、KrFレーザー、ArFレーザー及びF2レーザーのいずれかにより生成されることを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項16】
前記光遮断膜は、クロム(Cr)膜及び光の一部だけを透過させて位相を反転させるハーフトーン(half tone)膜のいずれかであることを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項17】
前記光遮断膜は、クロム(Cr)膜及び光の一部だけを透過させて位相を反転させるハーフトーン(half tone)膜を選択的に組み合わせたものであることを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項18】
前記光透過領域と接しない所定部分に追加される位相反転領域をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項19】
前記露光方法は、イマージョン(immersion)タイプの露光方法にも適用されることを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項20】
前記変形照明系は、ヘキサポールを有することを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項1】
露光装置に使用されるマスクにおいて、
透明基板と、
前記透明基板の上部に形成されており、光透過領域と光遮断領域とを定義する光遮断膜と、
前記光透過領域の所定領域に形成され、露光光の位相を反転させて透過させる位相反転領域と、
を備えてなることを特徴とする多重透過位相マスク。
【請求項2】
前記位相反転領域は、前記透明基板を所定の深さにエッチングして形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の多重透過位相マスク。
【請求項3】
前記位相反転領域は、前記光透過領域に対して180゜の位相差を有することを特徴とする請求項1に記載の多重透過位相マスク。
【請求項4】
前記位相反転領域は、前記光遮断膜により定義される光透過領域の行方向に形成されることを特徴とする請求項1に記載の多重透過位相マスク。
【請求項5】
前記位相反転領域は、前記光遮断膜により定義される光透過領域の列方向に形成されることを特徴とする請求項1に記載の多重透過位相マスク。
【請求項6】
前記露光光は、KrFレーザー、ArFレーザー及びF2レーザーのいずれかにより生成されることを特徴とする請求項1に記載の多重透過位相マスク。
【請求項7】
前記光遮断膜は、クロム(Cr)膜及び光の一部だけを透過させて位相を反転させるハーフトーン(half tone)膜のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の多重透過位相マスク。
【請求項8】
前記光遮断膜は、クロム(Cr)膜及び光の一部だけを透過させて位相を反転させるハーフトーン(half tone)膜を選択的に組み合わせたものであることを特徴とする請求項1に記載の多重透過位相マスク。
【請求項9】
前記光透過領域と接しない所定部分に追加された位相反転領域をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の多重透過位相マスク。
【請求項10】
露光装置に使用される多重透過位相マスクを用いた露光方法において、
透明基板と、該透明基板の上部で光透過領域と光遮断領域とを定義する光遮断膜と、前記光透過領域の所定領域に形成され、露光光の位相を反転させて透過させる位相反転領域とを備える多重透過位相マスクを使用し、
少なくとも2つ以上のポール(pole)を有し、各ポールは既に設定されたオープン角度を有する変形照明系を通じて、前記多重透過位相マスクに露光光を照射してウェハ上に半導体素子のパターンを露光することを特徴とする多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項11】
前記位相反転領域は、前記透明基板を所定の深さにエッチングして形成されたものであることを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項12】
前記位相反転領域は、前記光透過領域に対して180゜の位相差を有することを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項13】
前記位相反転領域は、前記光遮断膜により定義される光透過領域の行方向に形成されることを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項14】
前記位相反転領域は、前記光遮断膜により定義される光透過領域の列方向に形成されることを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項15】
前記露光光は、KrFレーザー、ArFレーザー及びF2レーザーのいずれかにより生成されることを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項16】
前記光遮断膜は、クロム(Cr)膜及び光の一部だけを透過させて位相を反転させるハーフトーン(half tone)膜のいずれかであることを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項17】
前記光遮断膜は、クロム(Cr)膜及び光の一部だけを透過させて位相を反転させるハーフトーン(half tone)膜を選択的に組み合わせたものであることを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項18】
前記光透過領域と接しない所定部分に追加される位相反転領域をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項19】
前記露光方法は、イマージョン(immersion)タイプの露光方法にも適用されることを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【請求項20】
前記変形照明系は、ヘキサポールを有することを特徴とする請求項10に記載の多重透過位相マスクを用いた露光方法。
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図1】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図6】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図8e】
【図8f】
【図9】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図5b】
【図5c】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図1】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図6】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図8e】
【図8f】
【図9】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【公開番号】特開2006−178391(P2006−178391A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−165102(P2005−165102)
【出願日】平成17年6月6日(2005.6.6)
【出願人】(591024111)株式会社ハイニックスセミコンダクター (1,189)
【氏名又は名称原語表記】HYNIX SEMICONDUCTOR INC.
【住所又は居所原語表記】San 136−1,Ami−Ri,Bubal−Eup,Ichon−Shi,Kyoungki−Do,Korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月6日(2005.6.6)
【出願人】(591024111)株式会社ハイニックスセミコンダクター (1,189)
【氏名又は名称原語表記】HYNIX SEMICONDUCTOR INC.
【住所又は居所原語表記】San 136−1,Ami−Ri,Bubal−Eup,Ichon−Shi,Kyoungki−Do,Korea
【Fターム(参考)】
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