説明

大規模アンモノサーマル法による窒化ガリウムボウルの製造方法

窒化ガリウムボウルの大規模製造方法である。大面積単結晶種プレートは、ラックに吊るされており、アンモニア及び鉱化剤と共に大直径加圧滅菌器又は内部加熱高圧装置中に配置されており、そして、アンモノサーマル法により成長される。種の方向及び取り付け配置は、種プレート、及び加熱滅菌器又は高圧装置中のかたまり、の効率的な利用を提供するように選択される。この方法は、非常に大きいかたまりにまで拡張可能であり、また費用効果が高い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、同一出願人による、2008年8月7日に出願された米国仮出願61/087,122、2008年8月7日に出願された米国仮出願61/087,135、2008年8月7日に出願された米国仮出願61/086,801、2008年8月7日に出願された米国仮出願61/086,800、2008年8月7日に出願された米国仮出願61/086,799に優先権を主張し、それらが参照されて内容が本出願に組み入れられる。
[連邦政府によって資金援助された研究開発の下でなされた発明に対する権利に関する声明]
【0002】
非適用
[コンパクトディスクによって提出された、「配列表」、表、又はコンピュータプログラムリストの別表への参照]
【0003】
非適用
【背景技術】
【0004】
本発明は、概して、結晶成長のための材料の処理に関する。より具体的には、本発明は、アンモノ塩基又はアンモノ酸技術によるガリウム含有窒化物結晶を得るための方法を提供するが、他のものもある。他の実施態様においては、本発明は、窒化物結晶の大規模処理のための装置を提供するが、他の結晶や材料も処理され得ることが分かるであろう。そのような結晶や材料は、バルクやパターニングされた基板の製造のための、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化インジウム(InN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)及び窒化アルミニウムインジウムガリウム(AlInGaN)及びその他のものを含むがこれに限定されない。そのようなバルクやパターニングされた基板は、他の装置の中でもとりわけ、オプトエレクトロニクスデバイス、レーザー、LED(Light Emitting Diodes)、ソーラーセル、光電気化学水分解及び水素発生、光検知器、集積回路、及びトランジスタを含む、多様な応用に使用される。
【0005】
結晶性物質を含む窒化ガリウムは、従来のオプトエレクトロニクスデバイスの製造のための出発点としての役割を果たし、そのようなデバイスには、青色LEDやレーザーがある。そして、このようなオプトエレクトロニクスデバイスは、共通して、堆積された窒化物層と組成が異なる、サファイアや炭化珪素の基板の上に製造されている。従来の有機金属化学気相成長法(MOCVD)では、GaNの堆積は、気相内でアンモニアや有機金属の化合物を用いて行なわれている。このような手法は成功はしているが、このような従来の成長速度では、GaN物質のバルク層の提供を困難にさせていた。加えて、転位密度が高いので、オプトエレクトロニクスデバイスの性能の低下を招いていた。
【0006】
バルク単結晶窒化ガリウムを得るために、他の技術が提案されている。このような技術としては、気相にハロゲン化合物と水素化物を用いたエピタキシャル成長を用いたものも含まれ、ハロゲン化気相エピタキシー法(HVPE)と呼ばれている(Growth and characterization of freestanding GaN substrates、K. Motoku et AL.,Journal of Crystal Growth 237‐239,912(2002)参照)。残念ながら、いくつかの欠点がこのHVPE法にはある。時として、バルク単結晶の窒化ガリウムの品質が、高品質のレーザーダイオードに対して一般的に不十分なのである。これは、転移密度や圧力などの問題のためである。
【0007】
超臨界のアンモニアを用いた技術も提案されている。ピーターらは、アンモノサーマル法を用いた窒化アルミニウムの合成を説明している(J.Cryst.Growth 104、411‐418(1990)を参照)。R.Dwilinskiらは、特に、アンモニアがアルカリメタルアミド(KNHあるいはLiNH)を含むことを条件に、ガリウムとアンモニアの合成によって、微結晶の窒化ガリウムの生成が可能であることを示している。これらの技術は、「Ammono method of BN、 AlN,and GaN synthesis and crystal growth」, Proc.EGW‐3、 Warsaw、 Jun.22 24、 1998、 MRS Internet Journal of Nitride Semiconductor Research、 http://nsr.mij.mrs.org/3/25や「Crystal growth of gallium nitride in supercritical ammonia」 J.W.Kolis et al., J.Cryst.Growth 222, 431‐434(2001), and Mat.Res.Soc.Symp.Proc.495,367‐372(1998) by J.W.Kolis et al.に記載されている。しかしながら、これらの超臨界アンモニアプロセスを用いることでも、大規模なバルク単結晶の生成が実現できない。
【0008】
Dwilinskiは米国特許第6,656,615号及び米国特許第7,335,262号において、D’Evelnは米国特許第7,078,731号及び米国特許第7,101,433号において、従来のアンモノサーマル法によるGaNの結晶成長方法及び装置について議論している。これらの方法は、比較的小さいGaN結晶の成長に有用である。残念ながら、これらの方法は大規模な製造には限界がある。内径40mmの従来の装置は、小さい直径のGaN結晶の成長には有用であるが、大規模なGaNボウル(インゴット等)の成長には適していない。加えて、ワイヤーを使って種晶を吊るし、レーザーで開けられた一つの穴を通す従来の方法は、小さい結晶には適しているが、大規模製造には長時間かかり効果がないと思われる。その他の制限も存在するかもしれない。
【0009】
上述より、大規模な結晶成長のための技術は大いに望まれていると考えられる。
【発明の概要】
【0010】
本発明によれば、結晶成長のための物質の処理に関する技術が提供される。より具体的には、本発明は、アンモノ塩基技術によりガリウム含有窒化物結晶を得る方法を提供するが、他のものも提供され得る。他の実施形態においては、本発明は、窒化物結晶の大規模処理のための装置を提供するが、他の結晶や物質も処理され得ることも理解されるであろう。そのような結晶や物質には、GaN、AlN、InN、InGaN、AlGaN及びAlInGaN、並びにバルク又はパターニングされた基板の製造のためのその他のものを含むが、これらに限定されない。そのようなバルクやパターニングされた基板は、他の装置の中でもとりわけ、オプトエレクトロニクスデバイス、レーザー、LED(Light Emitting Diodes)、ソーラーセル、光電気化学水分解及び水素発生、光検知器、集積回路、及びトランジスタを含む、多様な応用に使用される。
【0011】
特定の実施形態においては、本発明は、ガリウム含有窒化物結晶、例えばGaN、の成長方法を提供する。前記方法は、ガリウム含有ソース材料(gallium−containing source material)の準備と鉱化剤の準備を含む。特定の実施形態においては、その方法は、少なくとも2つの種プレート(seed plate)を準備することを含み、その2つの種プレートには第1の種プレートと第2の種プレート含む。その方法は、種ラック(seed rack)の第1のサイトと第2のサイトに第1の種プレートと第2の種プレートを支持することを含む。好適な実施形態においては、第1の種プレート及び第2の種プレートは、5度以内と実質的に等しい結晶方位を有する。特定の実施形態によれば、第1の種プレート及び第2の種プレートのそれぞれは、例えば少なくとも1センチメートルの長さを有する。その方法は、ソース材料(source material)、鉱化剤及び種プレートを密封可能な容器に設置すること、及び窒素含有溶剤をその密封可能な容器に導入すること、を含む。特定の実施形態においては、その方法は、例えば約400℃より高い温度で、例えば約2kbarより高い圧力で、超臨界液中の密封可能な容器に収容されたソース材料、鉱化剤及び種プレートを処理することを含む。もちろん、他の変形、改変及び代替手段もあり得る。
【0012】
他の特定の実施形態においては、本発明は、ガリウム含有窒化物結晶の成長方法を提供する。この方法は、ガリウム含有ソース材料を準備すること及び鉱化剤を準備することを含む。この方法は少なくとも第1の種プレート及び第2の種プレートを準備することをも含む。特定の実施形態においては、第1の種プレートは、第1の結晶方位を有する第1の側面と、第2の結晶方位を有する第2の側面とを有する。特定の実施形態においては、第2の種プレートは、第1の結晶方位を有する第1の側面と、第2の結晶方位を有する第2の側面とを有する。特定の実施形態においては、第1の種晶の第1の側面が第2の種晶の第1の側面に面し、また、第1の種晶の第1の側面と第2の種晶の第1の側面とはそれらの間に所定の間隙を設けて配置されるように、第1の種プレートと第2の種プレートとを支持することを含む。この方法は、ソース材料、鉱化剤及び種プレートを密封可能な容器に設置することを含む。この方法は、密封可能な容器の中に窒素含有溶剤を導入し、そして、例えば約400℃より高い温度と例えば約2kbarより高い圧力において、超臨界液中の密封可能な容器に収容されたソース材料、鉱化剤及び種プレートを処理する。
【0013】
さらに、本発明はガリウム含有窒化物結晶、例えばGaN、の成長方法を提供する。この方法は、ガリウム含有ソース材料を準備することを含む。特定の実施形態においては、この方法は鉱化剤を準備すること及び少なくとも第1の種プレート及び第2の種プレートを準備することをも含む。特定の実施形態においては、第1の種プレートは、第1のa面結晶方位を有する第1の側面と、第2のa面結晶方位を有する第2の側面とを有する。特定の実施形態においては、第2の種プレートは、第1のa面結晶方位を有する第1の側面と、第2のa面結晶方位を有する第2の側面とを有する。特定の実施形態においては、この方法は、第1の種プレートと第2の種プレートとを支持することを含む。特定の実施形態によれば、第1の種プレート及び第2の種プレートのそれぞれは、少なくとも1センチメートルの長さを有する。特定の実施形態においては、この方法は、ソース材料、鉱化剤及び種プレートを密封可能な容器に設置すること、及び、密封可能な容器の中に窒素含有溶剤を導入すること、を含む。好適な実施形態においては、この方法は、約400℃より高い温度と約2kbarより高い圧力において、超臨界液中の密封可能な容器に収容されたソース材料、鉱化剤及び種プレートを処理すること、を含む。この方法は、第1の種プレートの第1の側面若しくは第2の側面又は第2の種プレートの第1の側面若しくは第2の側面におけるあらゆる空間的部分を、a面特性からm面方位特性にその特性を変化させる。好ましくは、この方法は、結晶成長によって種プレートのそれぞれを概して厚くする。
【0014】
さらに、本発明は結晶性ガリウム含有窒化物、例えばGaN、の成長方法を提供する。この方法は、一の区域にガリウム含有原料と、他の区域に少なくとも一つの種と、を備えた密封可能な容器を有する高圧装置を準備することを含む。この方法は、超臨界液を形成することが可能な溶剤を少なくとも一の区域及び他の区域の中に導入すること、及び、溶剤を一の区域及び他の区域の中に導入する間、一の区域及び他の区域の中の圧力を約7気圧以上に維持すること、をも含む。この方法は、第1の温度において少なくともガリウム含有種を含む超臨界溶液を準備するために、超臨界液中のガリウム含有原料の一以上の部分を処理する。特定の実施形態において、この方法は、第2の温度において、種上の超臨界溶液から結晶性ガリウム含有窒化物材料を成長させることを含む。この第2の温度は、ガリウム含有種が種上に結晶性ガリウム含有窒化物材料を形成するようなものと特徴付けられるものである。
【0015】
さらに他の実施形態において、本発明は、結晶性ガリウム含有窒化物の成長方法を提供する。このプロセスは、一の区域にガリウム含有原料を、他の区域に少なくとも一つの種を有する加圧滅菌器を準備することを含む。この方法は、超臨界液を形成することが可能な第1の溶剤を少なくとも一の区域及び他の区域の中に導入することをも含む。この方法は、溶剤を一の区域及び他の区域の中に導入する間、一の区域及び他の区域の中の圧力を約7気圧以上に維持することを含む。特定の実施形態においては、第1の温度において少なくともガリウム含有種を含む超臨界溶液を準備するために、超臨界液中のガリウム含有原料の一以上の部分を処理することを含む。特定の実施形態においては、この方法は、第2の温度において、種上の超臨界溶液から結晶性ガリウム含有窒化物材料を成長させる。この第2の温度は、ガリウム含有種が種上に結晶性ガリウム含有窒化物材料を形成するようなものと特徴付けられるものである。特定の実施形態においては、この方法は、加圧滅菌器から熱エネルギーを除去し、超臨界溶液から第2の溶剤を形成すること、及び第2の溶剤を加圧滅菌器から排水口を通して除去すること、を含む。
【0016】
さらに他の実施形態においては、本発明は、結晶性ガリウム含有窒化物の成長方法を提供する。この方法は、一の区域中のバスケット構造体中にガリウム含有原料を、他の区域中に少なくとも一つの種を、及び超臨界液を形成することが可能な溶剤を有する加圧滅菌器を準備することを含む。好適な実施形態においては、バスケット構造体は、原料の一以上の固形部分が一の区域から他の区域に移動することを実質的に妨げるように構成されている。この方法は、超臨界液中のガリウム含有原料の一以上の部分を処理することで、第1の温度において少なくともガリウム含有種を含む超臨界溶液を準備することをも含む。この方法は、ガリウム含有種を含む超臨界溶液の一以上の部分を、一の区域からバスケットの一部を通過して他の領域へ流す。この方法は、第2の温度において、種上の超臨界溶液から結晶性ガリウム含有窒化物材料を成長させることを含む。この第2の温度は、ガリウム含有種が種上に結晶性ガリウム含有窒化物材料を形成するようなものと特徴付けられる。
【0017】
さらに、本発明は結晶性ガリウム含有窒化物の他の成長方法を提供する。本方法は、一の区域にガリウム含有原料と、他の区域に少なくとも一つの種と、アジド鉱化剤と、少なくとも一つの金属と、を有する高圧装置を準備することを含む。一以上の実施形態においては、アジド鉱化剤と金属は、アジド鉱化剤の分解によって生成された窒素と金属と超臨界液の反応によって生成された水素との比率が略1:3になるように、所定の比率で準備されるが、その他であっても良い。特定の実施形態では、この方法は、超臨界液中のガリウム含有原料の一以上の部分を処理することで、第1の温度において少なくともガリウム含有種を含む超臨界溶液を準備することを含む。この方法は、第2の温度において、種上の超臨界溶液から結晶性ガリウム含有窒化物材料をも成長させる。この第2の温度は、ガリウム含有種が種上に結晶性ガリウム含有窒化物材料を形成するようなものと特徴付けられる。
【0018】
他の実施形態においては、本発明は結晶性ガリウム含有窒化物の成長方法を提供する。この方法は、一の区域にガリウム含有原料と、他の区域に少なくとも一つの種と、アジド鉱化剤と、少なくとも一つの金属と、一の区域又は/及び他の区域のいずれか又は両方の近傍に触媒とを有する高圧装置を準備することを含む。特定の実施形態においては、アジド鉱化剤と金属は、アジド鉱化剤の分解によって生成された窒素と少なくとも金属と超臨界アンモニアの反応によって生成された水素ガス種との比率が略1:3以上になるように、所定の比率で準備される。なお、他の比率であっても良い。この方法は、第1の温度において少なくともガリウム含有種を含む超臨界アンモニア溶液を準備するために、超臨界アンモニア中のガリウム含有原料の一以上の部分を処理し、また、第2の温度において、種上の超臨界アンモニア溶液から結晶性ガリウム含有窒化物材料を成長させる。この第2の温度は、ガリウム含有種が種上に結晶性ガリウム含有窒化物材料を形成するようなものと特徴付けられる。この方法は、少なくとも金属と超臨界アンモニア液との間の反応から水素ガス種を生成すること、及び、少なくとも触媒を用いて水素ガス種を処理し、水素ガス種及び窒素ガス種を超臨界アンモニア液に変換すること、を含む。
【0019】
本発明を用いることで、既存の技術を上回る利益が達成される。特に、本発明は、GaN、AlN、InN、InGaN及びAlInGaN及びその他などの結晶の成長のための、費用効率の高い高圧装置の提供を可能とする。特定の実施形態においては、本方法及び装置は、比較的単純で製造の費用効率が高い部品と共に動作可能である。実施形態によっては、本装置及び方法は、通常の技術的知識を有する者によって従来の材料及び/又は方法を用いて、製造され得る。本装置及び方法によれば、費用効率の高い結晶成長及び材料が提供可能となる。この結晶成長及び材料は、特定の実施形態において、0.3リットルよりおおきい、1リットルより大きい、3リットルより大きい、10リットルより大きい、30リットルより大きい、100リットルより大きい、及び300リットルより大きい、バッチ体積で、極度の圧力及び温度条件の下で処理する。実施形態によっては、一以上のこれらの利益が達成される。これら及び他の利益は、本明細書を通じて、そしてより具体的には以下に、記載されるかもしれない。
【0020】
本発明は、公知の処理技術を背景として、これらの利益及びその他を実現する。しかしながら、本発明の特質及び利点の更なる理解は、本明細書の後半部分及び添付図面を参照して実現されるかもしれない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1A】本発明の実施形態による結晶成長骨組み構造である。
【図1B】本発明の実施形態による結晶成長骨組み構造である。
【図2A】本発明の実施形態による結晶成長種ラック構造である。
【図2B】本発明の実施形態による結晶成長種ラック構造である。
【図2C】本発明の実施形態による結晶成長種ラック構造である。
【図3A】本発明の実施形態による結晶成長装置のための処理方法を説明する、単純化した図である。
【図3B】本発明の実施形態による結晶成長装置のための処理方法を説明する、単純化した図である。
【図4A】本発明の実施形態による結晶成長方法を説明する、単純化した図である。
【図4B】本発明の実施形態による結晶成長方法を説明する、単純化した図である。
【図4C】本発明の実施形態による結晶成長方法を説明する、単純化した図である。
【図5】本発明の実施形態による結晶成長方法を説明する、単純化したフローチャートの図である。
【図6A】本発明の実施形態による結晶成長の再利用工程を説明する、単純化した図である。
【図6B】本発明の実施形態による結晶成長の再利用工程を説明する、単純化した図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明によれば、結晶成長のための材料の処理に関する技術が提供される。より具体的には、本発明は、アンモノ塩基又はアンモノ酸技術によるガリウム含有窒化物結晶を得るための方法を提供するが、他の方法もあり得る。他の実施形態では、本発明は、窒化物結晶の大規模処理のための装置を提供するが、他の結晶及び材料も処理され得ると考えられるべきである。そのような結晶及び材料は、バルクやパターニングされた基板の製造のための、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化インジウム(InN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)及び窒化アルミニウムインジウムガリウム(AlInGaN)及びその他のものを含むがこれに限定されない。そのようなバルクやパターニングされた基板は、他の装置の中でもとりわけ、オプトエレクトロニクスデバイス、レーザー、LED(Light Emitting Diodes)、ソーラーセル、光電気化学水分解及び水素発生、光検知器、集積回路、及びトランジスタを含む、多様な応用に使用される。
【0023】
本発明において、一以上の実施形態によれば以下の定義が適用される。そのような定義は限定する意図があるのではなく、読み手にとって役立つものと捉えられるべきものである。もちろん、他の変形、改変及び代替手段もあり得る。
【0024】
ガリウム含有窒化物とは、ガリウム及び任意の他の第13族(IUPAC1989による)に属する元素の窒化物を意味する。それは、GaNのような二元化合物、並びにAlGaN、InGaN及びAlInGaNのような三元化合物を含むがこれらに限定されない。また、第13族に属する他の元素のGaに対するの比は、幅広い範囲で変わり得る。もちろん、他の変形、改変及び代替手段もあり得る。
【0025】
加圧滅菌器とは、本発明によるアンモノ塩基又はアンモノ酸の処理が実行される反応チャンバを有する閉鎖された容器を意味する。技術的に従来から用いられているように、閉鎖された、とは、通常の意味における密封されていること及び気密性を意味すると理解される。技術的に従来から用いられているように、加圧滅菌器は極度に加熱されるものと理解される。すなわち、通常の意味において、加圧滅菌器の内壁の温度が加圧滅菌器の壁に隣接した超臨界液の温度と略同一となるように、加熱されるものである。もちろん、他の変形、改変及び代替手段もあり得る。
【0026】
高圧装置とは、約100℃から約800℃の温度及び約1キロバール(kbar)から約10kbarの圧力で、超臨界アンモニア及びガリウム含有窒化物の成長環境を包含可能な装置を意味する。一の実施形態では、高圧装置は米国特許第7,335,262号において説明されているような加圧滅菌器を含み、この特許はその全体が参照されてここに組み入れられる。他の実施形態では、高圧装置は、米国特許第7,125,453号、並びに米国特許出願2006/0177362A1及び米国シリアル番号12/133,364において説明されているような、内部加熱による高圧装置であり、これらの特許及び特許出願はその全体が参照されてここに組み入れられる。もちろん、他の変形、改変及び代替手段もあり得る。
【0027】
以後の説明において、本装置は、垂直指向(vertically oriented)のものとして説明される。他の実施形態では、この装置は、代わりに水平指向(horizontally oriented)又は垂直と水平の間の斜めの角度に指向されている。そして、高圧装置内部で超臨界液の対流を促進するように揺り動かされても良い。本方法は、密封可能な容器及び高圧装置と連動して用いられても良い。代表的な適用可能な装置の例は、米国特許第7,101,433号、7,125,453号及び7,160,388号、並びに米国特許出願61/073,687、12/133,365及び12/133,364において説明されており、これらの特許及び特許出願はその全体が参照されてここに組み入れられる。図5についても言及されるべきである。本発明の実施形態によれば、図5には、結晶成長の処理実行のための一般的な工程が列挙されている。示されるように、図5は単なる例示であり、この特許請求の範囲を不当に限定すべきものではない。当業者は、他の変形、改変及び代替手段を理解できるであろう。
【0028】
種晶及び原材料(raw material)のための骨組みの概略図が、図1A及び1Bに示される。この骨組みによって、種晶及び原材料が、高圧装置の内側に配置される前に、かつ、後に続く処理に便利な形態で、結晶成長に適した配置に投入されることを可能にする。骨組みは、結晶成長条件の下で良好な剛性を保持すべきであり、かつ、結晶成長環境に対して化学的に不活性であるべきである。これによって、成長結晶に対する汚染に寄与することなく、かつ、著しい腐食を被ることもない。骨組みの構造の材料及びその構成要素は、銅、銅基合金、金、金基合金、銀、銀基合金、パラジウム、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、チタン、バナジウム、クロム、鉄、鉄基合金、ニッケル、ニッケル基合金、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、タンタル、タングステン、レニウム、シリカ、アルミナ、これらの組み合わせ、及びこれらに類似したものうち一以上を含んでも良い。骨組みを形成するために使用可能な鉄基合金は、ステンレス鋼を含むがこれに限定されない。骨組みを形成するために使用可能なニッケル基合金は、インコネル、ハステロイ及び同類のものを含むがこれらに限定されない。繰り返しになるが、他の変形、改変及び代替手段もあり得る。いくつかの実施形態においては、骨組みの構成要素は、硬度とクリープ抵抗の向上のために、少なくとも2つの要素を有する合金から製造される。骨組みとその構成要素は、ワイヤー、ワイヤークロス又は金網、箔、板、シート、角棒、丸棒、長方形棒、管、ねじ棒、及び留め具からなっても良い。骨組み及びその構成要素は、溶接、アーク溶接、抵抗溶接、ろう着、クランプ締め、アタッチメント、及びこれらと同類のものを用いて取り付けられても良い。なお、アタッチメントは、ねじ、ボルト、ねじ棒及びナットのうち少なくとも一つのような留め具を用いたものである。
【0029】
骨組みは、その構成要素として、バッフル、原材料バスケット、及び種晶プレートを吊るすためのラック、加えて上述の構成要素のうち少なくとも2つを取り付けるための手段を含んでも良い。複数の実施形態においては、図1Aに示されるように、成長される結晶が温度の上昇と共にその溶解度が増加する場合に好適なように、バスケットはバッフルの下方に位置し、種ラックはバッフルの上方に位置する。他の複数の実施形態においては、図1Bに示されるように、成長される結晶が温度の上昇と共にその溶解度が減少する場合(すなわち退行固溶度)に好適なように、バスケットはバッフルの上方に位置し、種ラックはバッフルの下方に位置する。栄養物領域、すなわちバスケットを収容する領域、よりも、結晶成長領域、すなわち種ラックを収容する領域、の方が体積が大きくても良い。ある特定の実施形態においては、結晶成長領域と栄養物領域の体積比は1から5の間であっても良い。他の実施形態では、この比は1.25から3の間、又は1.5から2.5の間であっても良い。骨組みの全体的な直径及び高さは、高圧装置内部にぴったり合うように選択される。これにより、利用可能な体積の利用を最大化し、流体力学を最適化する。骨組みの直径は、1インチから2インチの間、2インチから3インチの間、3インチから4インチの間、4インチから6インチの間、6インチから8インチの間、8インチから10インチの間、10インチから12インチの間、12インチから16インチの間、16インチから24インチの間、又は24インチより大きいものであっても良い。骨組みの全体的な高さのその直径に対する比は、1から2、2から4、4から6、6から8、8から10、10から12、12から15、15から20、又は20より大きいものであっても良い。
【0030】
バッフルは、骨組みが挿入される高圧装置を2つの別個の領域に分割する手段を提供し、また、一以上のディスクを含む。この2つの領域は、バッフルが複数の貫通孔又は開口部を有するので、互いに流体連結されている。ゆえに、バッフルの断面領域の一部分は開いている。特定の実施形態においては、バッフルは、約0.5%から約30%の部分的に開いた領域を有するが、他のパーセントであっても良い。他の実施形態においては、2%から20%の間又は5%から15%の間の部分的に開いた領域を有する。溶剤を、及び高圧高温(HPHT)条件の下で超臨界液を、高圧装置を通じてバッフル中の貫通孔を自由に通過することで移動することを許容する間、バッフルは、少なくとも一つの(又はより多くの)ソース材料を特定の領域又はチャンバ108の端部に閉じ込める目的を果たす。多くの場合、この特徴は結晶成長のような応用に特に有益である。すなわちこのような応用においては、超臨界液は、少なくとも一つの材料や栄養物質を、バッフルの配置によって定義されるチャンバの一の領域から種晶の結晶成長が起きる他の領域に移動させる。ある特定の実施形態においては、バッフルの直径は、骨組み全体の最大直径と等しい。他の実施形態においては、バッフルの直径は骨組み全体の最大直径よりもわずかに小さく、これによって、結晶成長条件の下で液体が流れることができる環状の空間を提供する。バッフルの直径は、骨組み全体の最大直径よりも0.5インチまたはそれより小さい分だけ小さくてもよい。バッフルの開口部は、容易に詰まらないように十分大きくあるべきである。一の特定の実施形態では、バッフルの開口部の直径は、0.020インチから0.5インチの間である。他の実施形態では、バッフルの開口部の直径は、0.050インチから0.25インチの間である。一の特定の実施形態では、バッフルは、0.020インチから0.5インチの厚さの一枚のディスクを有する。他の実施形態では、バッフルは、0.050インチから0.25インチの厚さの一枚のディスクを有する。いくつかの実施形態では、バッフルは2枚、3枚又はそれより多い数のディスクを有する。いくつかの複数のディスクの実施形態では、複数のディスクの一以上の開口部は、互いの上に位置している。他の複数のディスクの実施形態では、複数のディスクの一以上の開口部は、互いの上に位置していない。従って、複数のディスクのバッフルの実施形態における効果的な部分的開口部は、上部境界としてのそれぞれのディスクの部分的開口部領域と、それぞれのディスクの部分的開口部領域の共通部分(product)との間に位置しても良い。
【0031】
原材料バスケットは、ソース材料(source material)及び鉱化剤を含む原材料を高圧装置に移送するのに都合の良い手段を提供する。これにより、バスケット内部のソース材料粒子と結晶成長領域との間の領域からの容易な流体連結を可能にし、また、成長実行の結果として消費されていないソース材料を反応炉から除去する。一の実施形態では、バスケットは、図に概略的に示されるように、金網又はワイヤークロスからなっても良い。網又はクロス中のワイヤーの直径は、0.001インチから0.25インチの間、0.005インチから0.125インチの間、又は0.010インチから0.080インチの間であっても良い。金網又はワイヤークロスは、より大きい直径のワイヤーを有する骨組みの中に収容されてもよく、任意的には骨組みに取り付けられていても良い。これにより、より改善された機械的支持を提供できる。他の実施形態においては、バスケットは、複数の貫通孔又は開口部と共に箔又は板からなっていても良い。金網、ワイヤークロス、箔又は板中の開口部の大きさは、たとえ結晶成長動作によって原材料の重要な部分がエッチングされる及び/又は消費された後であっても原材料粒子が結晶成長の最中に開口部を通過しないように、十分小さくあるべきである。ある特定の実施形態においては、金網、ワイヤークロス、箔又は板の開口部は、0.005インチから0.5インチの間の直径を有する。他の実施形態では、開口部は、0.010インチから0.125インチの間又は0.025インチから0.080インチの間の直径を有する。いくつかの実施形態では、金網によって被覆された開口部を有する中空管が、原材料の投入の前にバスケット内部に配置される。これにより、バスケット内部の原材料粒子間の領域と結晶成長領域との間の流体連結を改善する。そのような中空間の適切な構成は、米国特許第3,245,760号によって教示されており、その全体が参照されてここに取り込まれる。
【0032】
いくつかの実施形態においては、種ラック上に種晶を配置する前に、ソース材料がバスケットの中に配置される。これにより、後者が破損するおそれを最小化する。ソース材料は様々な形態で供給されても良い。いくつかの実施形態において、ソース材料は、単結晶又は塊若しくは粒の多結晶材料からなっても良い。他の実施形態においては、ソース材料は、焼結された多結晶材料の塊からなる。窒化ガリウムの場合は、ソース材料は、水素化物気相エピタキシ(HVPE)反応炉を用いて壁面や多岐に渡る表面上に堆積された単結晶又は多結晶のGaNの副産物から派生したものであっても良い。他の特定の実施形態では、ソース材料は、HVPEによって基板上に成長した単結晶又は多結晶のGaNの板からなる。他の特定の実施形態では、ソース材料は、米国特許第6,861,130号に開示されるような、焼結されたGaN粉末から派生したものである。なお、この特許はその全体が参照されてここに組み入れられる。他の特定の実施形態では、ソース材料は、米国特許出願2007/0142204A1に開示されるような、円柱状の微細構造からなる多結晶GaN板から派生したものである。なお、この出願はその全体が参照されてここに組み入れられる。ソース材料は、1019cm−3より低い、1018cm−3より低い、又は1017cm−3より低い濃度で酸素を含んでも良い。ソース材料は、1016cm−3から1021cm−3の濃度で、SiやOのようなn型ドーパント、MgやZnのようなp型ドーパント、FeやCoのような補償ドーパント、又はFe、Ni、Co又はMnのような磁気ドーパントを含んでも良い。一の特定の実施形態では、ソース材料の粒径分布は、約0.020インチから約5インチの間にある。他の実施形態では、ソース材料の粒径分布は、約0.050インチから約0.5インチの間にある。好適な実施形態では、ソース材料の全表面積は、種ラックの中に配置された全ての種晶板の全表面積よりも、少なくとも3の倍数だけ大きい。
【0033】
いくつかの実施形態においては、ソース材料は、例えばガリウムやインジウムのような高温下で溶融する金属からなる。いくつかの実施形態では、鉱化剤は、例えばナトリウム、カリウム又はリチウムのような高温下で溶融する金属からなる。もし、加圧滅菌器又はカプセルの内面と直接接触するように配置された場合、金属は合金を形成し、加圧滅菌器又はカプセルの無傷さを損なうかもしれない。それゆえに、いくつかの実施形態では、少なくとも一つのるつぼが原材料バスケットの内部又は最も近い位置に配置され、そして少なくとも一の金属を含む。るつぼは、超臨界液結晶成長環境に関して化学的に不活性であるべきであり、また、少なくとも一の金属と反応したり合金になったりすべきではない。一の特定の実施形態においては、るつぼは、モリブデン、タンタル、ニオブ、イリジウム、白金、パラジウム、金、銀又はタングステンからなる。他の実施形態では、るつぼは、アルミナ、マグネシア、カルシア、ジルコニア、イットリア、窒化アルミニウム又は窒化ガリウムからなる。るつぼは、焼結された又は他の多結晶材料からなっても良い。
【0034】
種ラックは、種晶又は種プレートを高圧装置に移送するのに都合の良い手段を提供する。これにより、種晶又は種プレートとバッフルの他の側面上の栄養物領域との間の容易な流体連結を可能にし、また、成長実行の結果として成長した結晶を反応炉から除去する。種ラックは、投入及び取出しが容易であるべきであり、利用可能な結晶成長量の効率的な使用を可能とすべきであり、そして、結晶の破損及び他の歩留まり損失を最小化すべきである。
【0035】
好適な実施形態では、種晶又は種プレートは窒化ガリウムからなる。他の実施形態では、種晶又は種プレートは、窒化アルミニウム、サファイア、炭化珪素、MgAlスピネル、酸化亜鉛、又はこれらと同類のものからなっても良い。種プレートは、少なくとも1センチメートルの最小横寸法を有する。いくつかの実施形態では、種プレートは、少なくとも2センチメートルの最大横寸法及び少なくとも1センチメートルの最小横寸法を有する。他の実施形態では、種プレートは、少なくとも3センチメートルの、少なくとも4センチメートルの、少なくとも5センチメートルの、少なくとも6センチメートルの、少なくとも8センチメートルの、又は少なくとも10センチメートルの、最小横寸法を有する。いくつかの実施形態では、種プレートは窒化ガリウムのバルク単結晶である。いくつかの実施形態では、種プレートは、水素化物気相エピタキシによって成長された結晶から準備されたものである。他の実施形態では、種プレートは、アンモノサーマル法によって成長された結晶から準備されたものである。さらに他の実施形態では、種プレートは、溶剤中で溶剤から成長された結晶から準備されたものである。一の特定の実施形態では、種プレートは、米国特許出願番号61/078,704に開示された方法によって準備されたものであり、この特許出願は参照されてここに組み入れられる。いくつかの実施形態では、種プレートの大面積表面の転位密度は、約10cm−より小さい。いくつかの実施形態では、種プレートの大面積表面の転位密度は、約10cm−より小さい、約10cm−より小さい、約10cm−より小さい、又は約10cm−より小さい。いくつかの実施形態では、大面積表面の結晶方位に相当するX線回折線の半値全幅は、300秒(arc seconds)より小さい、150秒(arc seconds)より小さい、100秒(arc seconds)より小さい、又は50秒(arc seconds)より小さい。
【0036】
窒化ガリウムは、特徴のある成長セクタを有する六方晶系のウルツ鉱型構造結晶(空間群P6mc;点群6mm)である。所定の成長条件の下で、異なる速度で、+c方向、−c方向、m方向、a方向及び他の結晶方位に、成長が起こる。一般的に、成長が早い方向は自身の存在をなくすように成長する傾向にあり、これによって、主に成長が遅い方向に関連するファセットによって、結果として生ずる結晶が終端する。アンモノサーマル法によって最も一般的に生ずるファセットは、c面(0 0 0 1)及び(0 0 0 −1)及びm面{1 −1 0 0}である。例えばa面{1 1 −2 0}及び半極性{1 −1 0 −1}などの他の面は、より少ない頻度で起きるか、より少ない面積で起きる。比較的成長が遅い寸法において既に大きい種晶又は種プレートを用いることで、及び、比較的成長が早い方向において支配的な結晶成長を実行することで、製造効率は高められる。好適な実施形態において、種プレートの大面積の面は、予め選択された成長条件の下で安定である。すなわちこの成長条件は、面を刻まずに、(0 0 0 1)、(0 0 0 −1)、{1 −1 0 0}、{1 1 −2 0}又は{1 −1 0 −1}方位の種プレートを選択することで促進される。
【0037】
加えて、不純物取り込みの特性が一の成長セクタと他の成長セクタとで異なる。例えば、Frayssinet及びその同僚らによるJournal of Crystal Grouth、第230巻、442−447ページ(2001年)の著作物によれば、点欠陥によって引き起こされた自由キャリアの濃度は、特定の技術によって成長された意図せずドープされたバルクGaN結晶の+c及び−c成長セクタにおいて、著しく異なる。同様の結果は他の著者によっても報告されている。すなわち、[0 0 0 −1]又は−c成長セクタは、[0 0 0 1]又は+c成長セクタよりも高い不純物濃度を有するという一般的な傾向が報告されている。異なる不純物の取り込みは少なくとも2つの理由により望ましくない。第1に、結晶内部に濃度の勾配が存在することによって、結晶の製造者が一定の製品仕様を維持することがより難しくなる。第2に、結晶内部に濃度の勾配が存在することによって、負担(典型的には、GaN中の不純物は格子定数のわずかな増加を引き起こす)を発生させる。この負担によって、弓形、亀裂、転移発生及び他の有害作用を引き起こしうる。歩留まり、製品品質及び製品の一貫性を含む製造効率は、支配的な結晶成長が一の成長セクタ内のみで起きることを抑制することによって向上させられる。
【0038】
一以上の実施形態において、成長の製造はm面において支配的に起きることが望まれる。例えば、所定の成長条件の下で、結晶成長はm方向においてよりもa方向においての方がより急速に起き、また、+c又は−c方向においてよりもm方向においての方がより急速に起きる。そのような所定の成長条件の下で、自然発生的に核となった成長した結晶は六角形のプレートレットの形状を有し、この形状は大きいcファセットと長いm面終端側端と直径より小さい厚さを有する。m方向における成長は、改善された結晶品質、減少した不純物取り込み、又は反対に、Al又はInのようなドーパント又はバンドギャップ変更物を取り込む能力の向上、という理由によって好適である。m方向における成長は、m面方向ウエハの製造のためにも理想的である。m面方向の種晶又は種プレート上の向かい合った面は両方ともm面を構成し、そのような種晶の使用は単一の結晶成長セクタにおける成長を生み出すことになる。
【0039】
複数の実施形態においては、図2A及び2Bに概略的に示されるように、種晶は種ラックに取り付けられる。個々の種晶は略同一の高さを有するように選択されるか切断されても良く、これによって、複数の種晶が種ラックの列の中に互いに隣接して配置されても良い。種晶は、矩形の大面積の面を有しても良い。種晶は、上部種ラックバーと下部種ラックバーの間に配置されても良く、クリップによってその場所に固定されても良い。クリップが独立して立っておりかつ緩められている場合に、種晶がクリップの向かい合う面の間の距離よりも厚いということに基づいて、クリップは種晶をスプリング力で固定しても良い。他の複数の実施形態では、クリップ、種晶及び種ラックに隣接して位置する、両端にナットを有するねじ棒のような留め具によって、種晶はクリップに添付されても良い。さらに他の複数の実施形態では、クリップはまず種晶に取り付けられ、次に種ラックに取り付けられる。いくつかの実施形態では、クリップは、結晶がそれを通り抜けて成長できる少なくとも一つの開口部を有し、それによって負担や欠陥の発生を最小限にすることができる。さらに他の複数の実施形態では、種ラックは、くぼみ、スロット、空洞及びこれらと類似のものを有していても良く、それらの中に向かって、種晶の両端が滑り込む。箔片は、種ラック中の種晶とくぼみの間に配置されており、これにより、結晶成長後の除去を促進する。好適な実施形態では、種晶のそれぞれは少なくとも2つの位置において種ラックに取り付けられており、これによって、結晶成長の前、最中及び後の種又は結晶の破損の可能性を最小限にし、また、反応炉中の所望の位置に正確に種晶を保持するようにする。隣接する種晶又は種プレートは、結晶分離プレートによって分離されていても良い。結晶分離プレートは、種ラックバーの上方をスライドする穴を有していても良いし、種ラックバーの上方をスライドするように一端が開いているスロットを有していても良いし、これらと同様のものを有していても良い。
【0040】
いくつかの実施形態では、穴又はスロットは種晶又は種プレート中に提供され、種晶又は種プレートは少なくとも一のワイヤ又は細長の箔によって種ラックから吊るされる。いくつかの実施形態では、種晶は少なくとも2つのワイヤ又は細長の箔によって吊るされる。種晶又は種プレート中の穴又はスロットは、レーザードリル若しくはレーザー切断、超音波ドリル、機械的ドリル若しくはフライス削り、研削、研磨、放電加工、水ジェット切断、又はこれらと同類の方法によって形成されても良い。
【0041】
複数の実施形態では、成長の製造は、a面上で支配的に起こることが望まれる。a方向における成長は、半極性の基板方向を準備するのに便利な手段を提供しても良い。a方向における成長は、改善された結晶品質、減少した不純物取り込み、又は反対に、Al又はInのようなドーパント又はバンドギャップ変更物を取り込む能力の向上、という理由によって好適である。a面方向の種晶又は種プレート上の向かい合った面は両方ともa面を構成し、そのような種晶の使用は単一の結晶成長セクタにおける成長を生み出すことになる。
【0042】
他の複数の実施形態においては、成長の製造は、c面上で、すなわち+c方向([0 0 0 1] Ga極性方向)又は−c方向([0 0 0 −1]N極性方向)のいずれかにおいて、支配的に起こることが望まれる。例えば、所定の成長条件の下では、結晶成長はm方向においてよりも+c又は−c方向においての方がより急速に起きる。このような所定の成長条件の下では、自然発生的に核となった成長した結晶は六角形系の柱、プリズム又は針の形状を有し、この形状は小さいcファセットと長いm面終端側端と直径より小さい長さを有する。+c又は−c方向における成長は、改善された結晶品質、減少した不純物取り込み、又は反対に、Al又はInのようなドーパント又はバンドギャップ変更物を取り込む能力の向上、という理由によって好適である。+c又は−c方向における成長は、c面方向ウエハの製造のためにも理想的である。c面方向の種晶又は種プレート上の向かい合った面は異なる面を構成し、そのような種晶の使用のみによって2つの際立った結晶成長セクタにおける成長を生み出すことになる。単一の結晶成長セクタにおける成長は、同様の面を互いに隣接して向かい合わせにしてc面方向の種晶又は種プレートの対を連続して積み重ねることによって実現されても良い。例えば、2つのc面方向種晶又は種プレートの−c面は互いに隣接して向かい合っても良く、これによって2つのc面方向種晶又は種プレートの+c面が外側を向き、そして単一の結晶方向において成長を生じさせるようにする。反対に、2つのc面方向種晶又は種プレートの+c面は互いに隣接して向かい合っても良く、これによって2つのc面方向種晶又は種プレートの−c面が外側を向き、そして単一の結晶方向において成長を生じさせるようにする。複数対の種晶は、互いに直接接触して配置されるか、又は結晶分離プレートによって分離されても良い。もし、成長実行の最中に種晶又は種プレートの対が一緒に成長する場合、望まれる場合には実行後に分離されても良いし、又は、次の実行において種晶若しくは種双晶として用いられるために一緒に残されても良い。c面方位双晶は、その上で両方の大面積の面が+c又は−c面を構成するものであり、種としての使用に適している。これは、大面積の面上での成長が単一の結晶方向のみにおいて起きるからである。少なくとも一の双子接点又は積層欠陥は、大面積の表面に実質的に並行に向くものであり、双晶中に存在しても良い。
【0043】
さらに他の複数の実施形態では、成長の製造は、半極性{1 −1 0 −1}面上で、支配的に起こることが望まれる。この半極性方向における成長は、改善された結晶品質、減少した不純物取り込み、又は反対に、Al又はInのようなドーパント又はバンドギャップ変更物を取り込む能力の向上、という理由によって好適である。{1 −1 0 −1}面に対して垂直の成長も、{1 −1 0 −1}方向ウエハの製造のために理想的である。{1 −1 0 −1}方向の種晶又は種プレート上の向かい合った面は異なる面を構成し、そのような種晶の使用のみによって2つの際立った結晶成長セクタにおける成長を生み出すことになる。単一の結晶成長セクタにおける成長は、{1 −1 0 1}方向の面を互いに隣接して向かい合わせにして{1 −1 0 −1}方向の種晶又は種プレートの対を連続して積み重ねることによって実現されても良い。複数対の種晶は、互いに直接接触して配置されるか、又は結晶分離プレートによって分離されても良い。もし、成長実行の最中に種晶又は種プレートの対が一緒に成長する場合、望まれる場合には実行後に分離されても良いし、又は、次の実行において種晶若しくは種双晶として用いられるために一緒に残されても良い。{1 −1 0 −1}方位双晶は、その上で両方の大面積の面が{1 −1 0 −1}面を構成するものであり、種としての使用に適している。これは、大面積の面上での成長が単一の結晶方向のみにおいて起きるからである。少なくとも一の双子接点は、大面積の表面に実質的に並行に向くものであり、双晶中に存在しても良い。
【0044】
より一般的には、成長の製造は半極性(h k i l)面(i=−(h+k), lはゼロ以外であり、かつ、h及びkのうち少なくとも一つはゼロ以外である)上で支配的に起こることが望まれても良い。この半極性方向における成長は、改善された結晶品質、減少した不純物取り込み、又は反対に、Al又はInのようなドーパント又はバンドギャップ変更物を取り込む能力の向上、という理由によって好適である。(h k i l)方向の種晶又は種プレート上の向かい合った面は異なる面を構成し、そのような種晶の使用のみによって2つの際立った結晶成長セクタにおける成長を生み出すことになる。単一の結晶成長セクタにおける成長は、(h k i l)方向の面を互いに隣接して向かい合わせにして(h k i l)方向の種晶又は種プレートの対を連続して積み重ねることによって実現されても良い。これによって2つの種晶又は種プレートの(h k i −l)面が外側を向き、そして単一の結晶方向において成長を生じさせるようにする。複数対の種晶は、互いに直接接触して配置されるか、又は結晶分離プレートによって分離されても良い。もし、成長実行の最中に種晶又は種プレートの対が一緒に成長する場合、望まれる場合には実行後に分離されても良いし、又は、次の実行において種晶若しくは種双晶として用いられるために一緒に残されても良い。半極性双晶は、その上で両方の大面積の面が同じ半極性方位を構成するものであり、種としての使用に適している。これは、大面積の面上での成長が単一の結晶方向のみにおいて起きるからである。
【0045】
いくつかの実施形態において、種晶又は種プレートは、矩形又は略矩形の形状を有する。略矩形形状は、m面又はa面の種プレートに特に適している。いくつかの実施形態において、種晶又は種プレートの角は丸いか面取りされおり、これによって破損の可能性を最小限にしている。矩形の形状は、高圧結晶成長反応炉内部で、搭載したり、空間を効率的に利用したりするために便利である。他の実施形態においては、種晶や種プレートは、六角形又は略六角形の形状を有する。六角形の形状は、c面方向の種晶又は種プレートを用いる場合には特に便利である。さらに他の実施形態においては、種晶又は種プレートは、円形、楕円形、略円形、又は略楕円形の形状を有する。
【0046】
いくつかの実施形態では、特に非矩形の種晶又は種プレートの場合には、図2Cに示されるように、種は、非矩形の密集した方法で配置されていても良い。垂直方向に積み重ねられた複数の層に配置された、直線的な配列のバーとして構成するよりも、種ラックは、六角形、円形、矩形又は他の形状の規則的なパターンに準備された切り出しを有する、ハニカム型の配列を有していても良い。ハニカム構造は、放電加工、水ジェット切断、フライス削り、ドリル、又はこれらと同類の方法によってシートから形成されても良い。その他、ハニカム構造は、垂直補強構造を取り付けられた折り曲げ擬似水平バーから製造されても良い。
【0047】
いくつかの実施形態において、とりわけ高圧装置として加圧滅菌器の使用を含むものに関して、骨組みは、その上端の上に一組の積層されたディスク又はバッフルをさらに含む。積層されたディスク又はバッフルは、加圧滅菌器の上端への結晶成長の最中の超臨界液からの対流熱伝達を減少させる。これにより、加圧滅菌器の密封材が加圧滅菌器の内部の上端と比較して低い温度になるようにする。他の実施形態では、一以上のディスク又はバッフルは、後者を高圧装置に挿入した後に骨組みの上に配置される。
【0048】
骨組みを種晶及び原材料と共に投入した後に、骨組みは密封可能な容器の内部に配置される。この密封可能な容器は、内部加熱による高圧装置と共に使用されるように設計された加圧滅菌器又はカプセルの構成要素となっても良い。少なくとも一つの鉱化剤が加えられても良い。鉱化剤は、Li、Na、K、Rb若しくはCsのようなアルカリ金属、Mg、Ca、Sr若しくはBaのようなアルカリ土類金属、アルカリ若しくはアルカリ土類水素化物、アミド、イミド、アミドイミド、窒化物又はアジドを含んでも良い。鉱化剤は、NHF、NHCl、NHBr若しくはNHIのようなハロゲン化アンモニウム、GaF、GaCl、GaBr若しくはGaIのようなハロゲン化ガリウム、又は、HF、HCl、HBr、HI、Ga及びNHのうち一以上の反応によって形成され得るあらゆる化合物、を含んでも良い。鉱化剤は、他のアルカリ、アルカリ土類若しくはアンモニウムの塩、他のハロゲン化物、尿素、硫黄若しくは硫化物の塩、又は、リン若しくはリン含有の塩を含んでも良い。鉱化剤は、金属として、遊離した粉末として、顆粒として、又は少なくとも一つの圧縮された成形体や錠剤として、提供されても良い。鉱化剤は、原材料バスケットに加えられても良いし、るつぼの中に配置されても良いし、高圧装置又はカプセルの中に直接配置されても良い。好適な実施形態では、鉱化剤は、グローブボックスの内部のように空気に曝されることがない状態で、高圧装置又はカプセルに加えられる。
【0049】
ゲッタも反応混合体に加えられても良い。ゲッタは、好ましくは残余の若しくは付随的な酸素又は存在する水分と反応し、成長したGaN結晶の純度及び透明度を向上させる。ゲッタは、アルカリ土類金属、Sc、Ti、V、Cr、Y、Zr、Nb、Hf、Ta、W、希土類金属及びこれらの窒化物、アミド、イミド、アミドイミド又はハロゲン化物のうち少なくとも一つを有する。
【0050】
いくつかの実施形態では、鉱化剤及びゲッタのうちの少なくとも一つは、原材料バスケットの内部又は原材料バスケットに最も近い場所にあるるつぼの中に配置されている。
【0051】
原材料、鉱化剤、及び/又はゲッタのための金属前駆体の使用は、いくつかの点で便利である。例えば、金属は高純度のものが典型的に市販で入手でき、更なる合成が不要である。しかしながら、反応条件(例えばGa、Na、K)の下で融解する金属を適切に支持する複雑さに加えて、純金属の使用は水素などの好ましくないガスを生成するかもしれない。例えば、アンモノサーマル法の反応条件の下では、以下に記載された金属は、以下の反応のうち一以上のものを経ると思われる。
Ga + NH = GaN + 3/2 H
Na + NH = NaNH + 1/2 H
K + NH = KNH + 1/2 H
Mg + 2NH = Mg(NH + H
3Mg + 2NH = Mg + 3H
Y + 3NH = Y(NH + 3/2 H
Y + NH = YN + 3/2 H
【0052】
超臨界液の溶剤中の水素の存在がガリウム含有種の溶解度を減少させるかもしれず、そして更に、加圧滅菌器の壁を構成する金属を砕けやすくするかもしれない。
【0053】
鉱化剤としてのアジドの使用は、便利である。その理由は、アジドは、高純度のものが市販で入手しやすいこと、さらに精製できること、そして、例えばアルカリ金属若しくはアミド、又はアルカリ土類窒化物よりも相当に吸湿性が低いことである。アジド鉱化剤の使用は米国特許番号第7,364,619号のDwilinskiによって示唆されており、その全体が参照されてここに組み入れられる。しかしながら、アジドは反応条件の下で概して分解し、窒素などの望ましくないガスを生成する:
3NaN + 2NH = 3NaNH + 4N
【0054】
好適な実施形態においては、これらの2つの効果は互いを相殺するように組み合わされる。原材料、鉱化剤及びゲッタを含む金属は、H及びNが略3:1の比で生成されるように、アジド鉱化剤前駆体と共に加えられる。反応容器は、H及びNからNHを形成するよう触媒作用を引き起こす手段をさらに含む。アンモニアを再び形成するための、金属とアンモニアとの反応において遊離されたH及びNの間の反応の触媒作用、及び、アジドの分解は、それぞれ、加圧滅菌器の壁によって又は添加された触媒によって、実行される。この添加された触媒は、粉末、顆粒、箔、上塗り(coating)、バルク材又は多孔質の小球(porous pellet)から成っても良い。この添加された触媒は、鉄、コバルト、ニッケル、チタン、モリブデン、タングステン、アルミニウム、カリウム、セシウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、ジルコニウム、オスミウム、ウラン又はランタノイド、ルテニウム、白金、パラジウム又はロジウムのうち少なくとも一つを有しても良い。例えば、1モルの添加されたNaNは4/3モルのNを生成すると思われる。後者は8/3モルのGa金属を添加することで相殺され得る。これは8/3ラ3/2モル=4モルのH、すなわちNaNからのNのモル数の3倍を、生成すると思われる。
【0055】
次に、密封可能な容器は、ガス、液体又は真空マニホールドへの連結部を除いて、閉じられ、密閉される。一つの実施形態においては、密封可能な容器は米国特許第7,335,262号に教示されるような加圧滅菌器を含み、この特許はその全体が参照されてここに組み入れられる。他の実施形態においては、密封可能な容器は、米国特許第7,125,453号において説明されているような金属缶、米国特許出願番号2007/0234946において説明されているような容器、又は「高圧処理のための改善されたカプセル及び超臨界液の使用方法」と題された米国特許出願番号12/133,365において説明されているようなカプセルを含む。これらの特許及び特許出願のすべてはその全体が参照されてここに組み入れられる。加圧滅菌器又はカプセルの内径は、1インチから2インチの間、2インチから3インチの間、3インチから4インチの間、4インチから6インチの間、6インチから8インチの間、8インチから10インチの間、10インチから12インチの間、12インチから16インチの間、16インチから24インチの間、又は24インチより大きいものであっても良い。加圧滅菌器又はカプセルの内径と骨組みの外形との間の間隔は、0.005インチから1インチ、又は0.010インチから0.25インチであっても良い。加圧滅菌器又はカプセルの内側の高さとその内径との比は、1から2、2から4、4から6、6から8、8から10、10から12、12から15、15から20、又は20より大きいものであっても良い。
【0056】
いくつかの実施形態では、空気、水分及び他の揮発性の汚染物質を除去するために、加圧滅菌器又はカプセルは排気される。いくつかの実施形態では、排気の際に、高圧装置は約25℃から約500℃の温度まで加熱される。いくつかの実施形態では、加圧滅菌器又はカプセルは、高圧処理の際に用いられたのと同じ発熱体を用いて、加熱される。ある特定の実施形態では、カプセルは、内部加熱による圧力装置の内部に配置することで加熱され、後者のためのヒータを用いて加熱される。
【0057】
他の複数の実施形態においては、図3A及び3Bに示されるように、充填された骨組みを包含する加圧滅菌器又はカプセルは、空気、水分及び他の揮発性の汚染物質を除去するためにパージされる。パージは、加圧滅菌器又はカプセルの内部へ達する管又は長い穴の伝導性が限定されているため、排気と比較して、空気、水分及び他の揮発性の汚染物質の優れた除去を提供する。次いで、特定の実施形態によれば、好ましくはカプセルの内容物を空気に曝すことなく、少なくとも一つの充填管又はパージ管を用いて、加圧滅菌器又はカプセルをガス源に接続する。ガス源は、とりわけ、窒素、アルゴン、水素、ヘリウム及び溶媒蒸気のうち少なくとも一つから成っていても良い。ある実施形態においては、第1の充填又はパージ管及び第2の充填又はパージ管の両方が、ガス源及び/又は排気管に接続される。他の実施形態においては、内側パージ管は、充填又は外側パージ管の内側に配置され、また、その一端が加圧滅菌器又はカプセルの底端部に最も近い位置になるように配置される。内側パージ管及び外側パージ管は、銅、銅基合金、金、金基合金、銀、銀基合金、パラジウム、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、鉄、鉄基合金、ニッケル、ニッケル基合金、モリブデン、及びこれらの組み合わせのうち少なくとも一つから作られても良い。内側パージ管及び外側パージ管を形成するために用いられる鉄基合金は、ステンレス鋼を含むがこれに限定されない。内側パージ管及び外側パージ管を形成するために用いられるニッケル基合金は、インコネル、ハステロイ及び同類のものを含むがこれらに限定されない。示されるように、内側パージ管の外径は、充填又は外側パージ管内径よりも少なくとも0.010インチだけ小さい。特定の実施形態によれば、内側パージ管は、ティーフィッティング(tee fitting)又は他の適切な技術によって充填又は外側パージ管と接続されている。これにより、内側パージ管を通じて導入されたパージガスが、加圧滅菌器又はカプセルの底端部付近に排出され、内側パージ管及びティーフィッティングの外側であって充填又は外側パージ管の中の環状の空間を通じて排出される前に加圧滅菌器又はカプセルの長さを通過し、気相の汚染物質の効率的な除去を提供する。ティーフィッティング及び内側パージ管の間の接合部分は、スライド密封材であってよく、例えば、Oリング、又は、テフロン密封材若しくはOリングの差動排気されるセットである。パージガスの流量は、0.05から10標準リットル/分の間の範囲であっても良い。より効率的に水及び他の吸収された汚染物質を除去するために、パージ作業中に、加圧滅菌器又はカプセルを、例えば25℃から500℃の温度まで加熱しても良い。パージガスの流入を止めた後に、パージガスの大部分又は全てを除去するために、例えば気相アンモニアなどの溶媒蒸気が加圧滅菌器又はカプセルを通じて流入されても良い。
【0058】
次いで、特定の実施形態において、例えば第2の充填管又はパージ管などのガス流入の吸気口が、液体溶媒の源に接続される。加圧滅菌器又はカプセル及び充填管が冷却されるか、又は液体溶媒の搬送機構及び移送ラインが加熱されても良い。これにより、前者が後者よりも、1から50℃だけ低温になるようにする。次いで、液体溶媒が、0.1から1000グラム/分のレートで加圧滅菌器又はカプセルの中に導入される。室温において、アンモニアの蒸気圧は約10気圧である。ゆえに、溶媒源の温度に応じて、溶媒搬送の間の機構の圧力は、7気圧より大きいか、8気圧より大きいか、9気圧より大きいか、10気圧より大きくても良い。ある実施形態において、パージ排気口は閉じられ、そして、充填動作中に、液体上の溶媒蒸気は液化せざるを得なくなる。この実施形態において、溶媒蒸気の液化によって放出された熱を消散させるために、加圧滅菌器又はカプセルは積極的に冷却されても良い。他の実施形態において、パージ排気口には逆止弁が取り付けられている。これによって、圧力が所定の閾値を超えたときに残余のパージガスや溶媒蒸気は排出され、一方、空気や他のガスは加圧滅菌器の中に逆流することがない。加圧滅菌器又はカプセル中の溶媒の量は、搬送される液体の質量を正確に測定し制御できる液体搬送機構を用いて、測定されても良い。正確に計量された高純度の液体アンモニアの搬送のための適切な装置の例は、iCon Dynamics, LLC.によって製造された、InScaleTM systemである。いくつかの実施形態において、加圧滅菌器又はカプセルに搬送されたアンモニアの量は、少なくとも一のアンモニア供給シリンダの重量の低下によって計量される。もし、液体の充填中に溶媒ガスが排出可能であって、アンモニアが溶媒である場合には、放出された溶媒の量は、まずそれを水溶液中に閉じ込めた上で、pHの変化、及び、加圧滅菌器又はカプセルの中の液体の量を測定するために搬送された全液体から差し引かれた量、を計測することによって、測定されても良い。溶媒がアンモニアではない場合に、放出された溶媒の量の測定のための類似の方法が実行されても良い。
【0059】
別の実施形態において、溶媒は、高められた圧力において蒸気として、加圧滅菌器又はカプセルに搬送される。例えば第2の充填管又はパージ管などのガス流入の吸気口は、次いで、気相の溶媒の源に接続される。加圧滅菌器又はカプセル及び充填管が冷却されるか、又は溶媒の搬送機構及び移送ラインが加熱されても良い。これにより、前者が後者よりも、1から50℃だけ低温になるようにする。次いで、気相の溶媒が、0.1から1000グラム/分のレートで加圧滅菌器又はカプセルの中に導入され、加圧滅菌器又はカプセルの中で液化可能となる。溶媒蒸気の圧力は、加圧滅菌器又はカプセルの温度において、平衡蒸気圧よりも高くあるべきである。加圧滅菌器又はカプセル及び溶媒搬送機構の温度に応じて、溶媒搬送中の圧力は、7気圧よりも大きい、8気圧よりも大きい、9気圧よりも大きい、又は10気圧よりも大きい。ある実施形態において、パージ排気口は閉じられており、充填動作中の液体上の溶媒蒸気は液化せざるを得ない。この実施形態において、溶媒蒸気の液化によって放出された熱を消散させるために、加圧滅菌器又はカプセルは積極的に冷却されても良い。他の実施形態において、パージ排気口には逆止弁が取り付けられている。これによって、圧力が所定の閾値を超えたときに残余のパージガスや溶媒蒸気は排出され、一方、空気や他のガスは加圧滅菌器の中に逆流することがない。加圧滅菌器又はカプセル中の溶媒の量は、質量流量メータ(mass flow meter)を装備した蒸気搬送機構を用いて、測定されても良い。いくつかの実施形態においては、加圧滅菌器又はカプセルに搬送されたアンモニアの量は、少なくとも一のアンモニア供給シリンダの重量の低下によって計量される。もし、液体の充填中に溶媒ガスが排出可能であって、アンモニアが溶媒である場合には、放出された溶媒の量は、まずそれを水を含む溶液中に閉じ込めた上で、pHの変化、及び、カプセルの中の液体の量を測定するために搬送された全液体から差し引かれた量、を計測することによって、測定されても良い。溶媒がアンモニアではない場合に、放出された溶媒の量の測定のための類似の方法が実行されても良い。
【0060】
加圧滅菌器又はカプセルの充填に続いて、内側パージ管がある場合には、それが除去されても良い。いくつかの実施形態においては、パージ工程の後であって充填工程の前に、内側パージ管が除去される。次いで、加圧滅菌器へのゲートバルブ又はカプセルへの充填管が密封される。一度密封されると、加圧滅菌器又はカプセルの内部は実質的に空気がない状態となり、そこに収容されている少なくとも一つの材料は汚染の危険性を少なくして処理することができる。もちろん、他の他の変形、改変及び代替手段もあり得る。
【0061】
いくつかの実施形態において、次いで、加圧滅菌器は結晶成長条件まで加熱される。他の実施形態においては、カプセルは、加圧滅菌器、内部加熱による圧力装置又は他の高圧装置の内部に配置され、結晶成長条件まで加熱される。ある実施形態において、熱サイクルは、鉱化剤、多結晶窒化ガリウム、溶解ガリウム含有合成物又はこれらと同類のものを形成するために、反応前区分を含む。ある実施形態において、加圧滅菌器中の雰囲気が実行中に変更されても良い。例えば、ガリウム金属とアンモニアとの反応によって形成された過剰なHは、ゲートバルブを通じて流れ出るか、加熱されたパラジウム薄膜を通じて拡散可能となっても良い。アジド鉱化剤の分解によって形成された過剰な窒素は、ゲートバルブを通じて流れ出ても良い。高圧装置中の溶剤を補充するために、追加のアンモニアが添加されても良い。
【0062】
結晶成長のための適切な熱サイクルは、米国特許第6,656,615号及び7,078,731号に説明されており、これらはその全体が参照されてここに組み入れられる。結晶は、大部分は大口径面に対して垂直に成長するが、多少水平方向に成長しても良い。連続して積み重ねられたc面又は{1 −1 0 ア1}種という考えられる例外はあるが、結晶分離板によって、結晶は互いに向かって成長することを妨げられる。
【0063】
所定の時間結晶成長を実行した後、加圧滅菌器又は高圧装置は冷却される。加圧滅菌器又はカプセルが、100℃より低く、75℃より低く、50℃より低く、又は35℃より低くなるまで冷却された場合、加圧滅菌器へのバルブが開けられるかカプセルが排気され、アンモニアが除去される。一の実施形態においては、気相のアンモニアは加圧滅菌器又はカプセルから排出可能となり、そして、化学的に捕捉されるために酸性の水溶液中に泡立てられる。他の実施形態においては、気相のアンモニアは、アンモニアを燃やすために炎の中を通り抜け、HO及びN2を形成する。好適な実施形態においては、図6A及び6Bにおいて説明されるように、アンモニアは再利用又は再使用のために捕捉される。
【0064】
図6Aに示されるように、シングルエンド加圧滅菌器又はカプセルに適切に、アンモニアは液体又はガスのいずれかとして除去されても良い。アンモニアを液体として除去するためには、内側パージ管(図3A3B参照)が外側パージ又は充填管の中に再度挿入され、内側パージ管の排出口が受け入れ/精製タンクに接続される。パージガス排出接続部(図3A及び3B参照)を閉じた状態で、内側パージ管に達するラインの中のバルブを開くことで、液体アンモニアが加圧滅菌器中の内側パージ管を通過して受け取り/精製タンクの中に流入することを可能とする。それ以外のときにはバルブは閉じられている。アンモニア移送動作の際に、受け取り/精製タンクが例えば冷水によって冷却されても良いし、これに加えて又はこれに代えて、加圧滅菌器又はカプセル及び移送ラインが加熱されても良い。これによって、加圧滅菌器中のアンモニアの蒸気圧が受け取り/精製タンク中の蒸気圧と比較して高くなっているように維持される。加圧滅菌器又はカプセルと受け取り/精製タンクとの間の温度差は1から50℃の間に保たれても良い。他の実施形態においては、アンモニアは気体として除去される。加圧滅菌器又はカプセルの排出口は、受け取り/精製タンクの上方の液化装置と、開いたバルブとに接続されている。気相のアンモニアは液化装置に入り、例えば約100から250ポンド/平方インチの圧力で、熱交換器の中で液化する。加圧滅菌器及び移送ラインは、1から50℃だけ液化装置よりも高い温度まで加熱されても良い。例えばN及びHなどの剰余のガスは、気体洗浄装置(scrubber)及び/又は炎(flame)に向けて排出されることで解放されても良い。
【0065】
図6Bに示されるように、ダブルエンド加圧滅菌器又はカプセルに適切に、アンモニアは液体として除去されても良い。加圧滅菌器の底端部上のポート又はカプセルの底端部上の充填管は、受け入れ/精製タンク及び開いたバルブと接続され、液体アンモニアが受け取り/精製タンクの中に流入することを可能とする。それ以外のときにはバルブは閉じられている。アンモニア移送動作の際に、受け取り/精製タンクが例えば冷水によって冷却されても良いし、これに加えて又はこれに代えて、加圧滅菌器及び移送ラインが加熱されても良い。これによって、加圧滅菌器中のアンモニアの蒸気圧が受け取り/精製タンク中の蒸気圧と比較して高くなっているように維持される。加圧滅菌器と受け取り/精製タンクとの間の温度差は1から50℃の間に保たれても良い。
【0066】
再利用の目的においては、例えばナトリウム金属などの精製するための物質が、受け取り/精製タンクの中に配置されても良い。ナトリウムは、アンモニア中の剰余の酸素及び/又は水と反応し、非常に高純度に回復させる。1時間から30日の期間の後、アンモニアは配送タンクに移送されても良い。好適な実施形態においては、この移送は、精製するための物質を受け取り/精製タンク中に残すように、液化装置を経由して気相で実行される。液体アンモニアは、次の結晶成長実行のために、配送タンクから浸漬管を経由して加圧滅菌器に移送されても良い。他の実施形態においては、気相のアンモニアは、次の結晶成長実行のために、配送タンクから加圧滅菌器又はカプセルに移送されても良い。
【0067】
冷却、アンモニアの除去、並びに、加圧滅菌器又は内部加熱による高圧装置及びカプセルの開放の後に、骨組みが加圧滅菌器又はカプセルから除去され、また、成長した結晶は種ラックから除去される。必要であれば、結晶物質によって成長し過ぎたクリップ(clips)の部分は、塩酸、硫酸、硝酸、及び弗酸のうち少なくとも一つのような適切な酸の中でエッチングすることにより除去されても良い。
【0068】
図4A、4B及び4Cに要約されるように、結晶は、予め選択された方位にスライスされる。一の実施形態では、図4Aに示されるように、種晶はm面方位を有し、m面方位ウエハにスライスされる。他の実施形態においては、図4Bに示されるように、種晶は+c又は−c方位(又は上述の双結晶)であり、c面方位ウエハにスライスされる。他の実施形態においては、種晶は{1 −1 0 −1}方位であり、{1 −1 0 ア1}方位ウエハにスライスされる。他の実施形態では、種晶はm面方位を有し、{1 −1 0 ア1}方位の半極性ウエハを準備するために大面積のm面に対して約28度の角度でスライスされる。他の実施形態では、種晶は{1 −1 0 −1}方位であり、{1 −1 0 ア2}方位の半極性ウエハを準備するために大面積の面に対して約18.8度の角度でスライスされる。他の実施形態では、種晶は{1 −1 0 −1}方位であり、{1 −1 0 ア3}方位の半極性ウエハを準備するために大面積の面に対して約29.9度の角度でスライスされる。他の実施形態では、種晶は{1 −1 0 −1}方位であり、{1 1 −2 ア2}方位の半極性ウエハを準備するために大面積の面に対して約26.2度の角度でスライスされる。他の実施形態では、種晶はc面方位であり、{1 −1 0 ア3}方位の半極性ウエハを準備するために大面積のc面に対して約32度の角度でスライスされる。他の実施形態では、種晶はm面方位であり、{1 1 −2 ア2}方位の半極性ウエハを準備するために大面積のm面に対して約42.5度の角度でスライスされる。さらに他の実施形態では、種晶はc面方位であり、{1 −1 0 ア2}方位の半極性ウエハを準備するために大面積のc面に対して約43.2度の角度でスライスされる。さらに他の実施形態では、種晶はc面方位であり、{1 −1 0 ア1}方位の半極性ウエハを準備するために大面積のc面に対して約62.0度の角度でスライスされる。他の実施形態では、種晶はc面方位であり、{1 1 −2 ア2}方位の半極性ウエハを準備するために大面積のc面に対して約58.4度の角度でスライスされる。他の実施形態では、種晶はc面方位であり、{1 −1 0 0}方位の非極性ウエハを準備するために大面積のc面に対して約90.0度の角度でスライスされる。他の実施形態では、種晶はc面方位であり、{1 1 −2 0}方位の非極性ウエハを準備するために大面積のc面に対して約90.0度の角度でスライスされる。
【0069】
他の実施形態では、種晶は、少なくとも一の大表面が比較的成長が速い表面であるような結晶方位を有する。一の特定の実施形態では、種晶はa面方位を有する。他の実施形態では、種晶は半極性の方位を有する。特定の実施形態では、種晶の方位は、{1 −1 0 ア1}、{1 −1 0 ア2}、{1 −1 0 ア3}又は{1 1 −2 ア2}である。いくつかの実施形態では、一緒に搭載された種晶の向かい合った面が等しい結晶方位を有するように、2つの種晶は連続して一緒に配置されている。成長が速い方位の使用は、高品質結晶の製造を、全体的により速くすることを可能とする。図4Cに示されるように、ある特定の実施形態においては、種はa面方位である。最初のa方向への急速な成長は、結晶の上端及び下端付近にm面が形成されるにつれて、遅くなる。結晶成長サイクルの終わりには、図4Cの端部に示されるように、結晶は4つの大面積m面ファセット(facet)によって終端される。形状としては、m面ファセットは、最初のa面種プレートの長さの約58%である。結晶は、複数のm面結晶を製造するためのある角度でスライスされても良い。他の実施形態では、結晶は、複数のc面ウエハ、a面ウエハ、又は半極性ウエハを製造するための他の角度でスライスされても良い。半極性ウエハは、{1 −1 0 ア1}方位、{1 −1 0 ア2}方位、{1 −1 0 ア3}方位、{2 0 −2 ア1}方位、{1 1 −2 ア2}方位、又は、より一般的には(h k i l)方位(i=−(h+k), lはゼロ以外であり、かつ、h及びkのうち少なくとも一つはゼロ以外である)、を有していても良い。
【0070】
スライス後、結晶ウエハは、一般に知られている方法により、粗研磨され、研磨され、そして化学的機械的に研磨されても良い。
【0071】
結晶ウエハは、次のような光電子工学及び電子デバイスを製造するための基板として有用である。すなわち、LED(Light Emitting Diodes)、レーザーダイオード、光検知器、アバランシェフォトダイオード、トランジスタ、整流器、サイリスタのうち少なくとも一つ;トランジスタ、整流器、ショットキー整流器、サイリスタ、p−i−nダイオード、金属−半導体−金属ダイオード、高電子移動度トランジスタ、金属−半導体電界効果トランジスタ、金属−酸化物電界効果トランジスタ、パワーMOS(Metal Oxide Semiconductor)電界効果トランジスタ、パワーMIS(Metal Insulator Semiconductor)電界効果トランジスタ、バイポーラ接合トランジスタ、金属−絶縁体電界効果トランジスタ、ヘテロジャンクションバイポーラトランジスタ、パワー絶縁ゲートバイポーラトランジスタ、パワー垂直接合電界効果トランジスタ、カスケードスイッチ、内部サブバンドエミッタ、量子井戸赤外光検出器及び量子ドット赤外光検出器、ソーラーセル、並びに光電気化学水分解及び水素発生用ダイオードのうち少なくとも一つ。
【0072】
特定の実施形態においては、上述の連続した工程のいずれもが、本発明のある実施形態に従って、方法を提供する。ある特定の実施形態においては、本発明は、バスケット構造体を有する圧力装置によって提供された方法及びその結果生ずる結晶物質を提供する。本クレームの範囲から逸脱することなく、いくつかの工程が追加されたり、一以上の工程が除かれたり、一以上の工程が異なる手順で提供されたりする、他の手段が提供されても良い。
【0073】
上記が特定の実施形態の全ての説明であるが、多様な改変、代替構成、及び同等物が使用されても良い。それゆえ、上記の説明及び解説は、添付のクレームによって定義された本発明の範囲を限定するものと捉えられるべきではない。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガリウム含有ソース材料を準備すること、
鉱化剤を準備すること、
第1の種プレート及び第2の種プレートを含む少なくとも2つの種プレートを準備すること、
種ラックの第1のサイトと第2のサイトに前記第1の種プレートと前記第2の種プレートを支持することであって、前記第1の種プレート及び前記第2の種プレートは5度以内と実質的に等しい結晶方位を有し、前記第1の種プレート及び前記第2の種プレートのそれぞれはある長さを有し、
前記ソース材料、前記鉱化剤及び前記種プレートを密封可能な容器に設置すること、
前記密封可能な容器の中に窒素含有溶剤を導入すること、及び
ある温度とある圧力において、超臨界液中の前記密封可能な容器に収容された前記ソース材料、前記鉱化剤及び前記種プレートを処理することを含む、
ガリウム含有窒化物結晶の成長方法。
【請求項2】
前記第1の種プレートと前記第2の種プレートのそれぞれは第1の側面と第2の側面とを有し、前記第1の側面と前記第2の側面は5度以内と実質的に等しい結晶方位を有し、前記第1の種プレートと前記第2の種プレートのそれぞれは少なくとも1センチメートルの前記長さを有し、前記温度は約400℃よりも高く、前記圧力は約2kbarより高い、請求項1の方法。
【請求項3】
前記第1の種プレート及び前記第2の種プレートのいずれか一方は、少なくとも2センチメートルの最大横寸法及び少なくとも1センチメートルの最小横寸法によって特徴付けられ、前記密封可能な容器は加圧滅菌器又はカプセルである、請求項1の方法。
【請求項4】
前記種プレートのうち少なくとも1つの厚さを少なくとも1ミリメートル増加させる工程をさらに含む、請求項1の方法。
【請求項5】
前記種プレートのうち少なくとも1つの前記厚さは少なくとも2ミリメートル増加される、請求項4の方法。
【請求項6】
前記種プレートのうち少なくとも1つが有する表面のうち少なくとも1つは、{1 −1 0 0}m面から5度以内の結晶方位を有する請求項1の方法。
【請求項7】
前記種プレートが実質的に矩形状である、請求項6の方法。
【請求項8】
前記種プレートのうち少なくとも1つが有する表面のうち少なくとも1つは、{1 −1 0 ア1}半極性面から5度以内の結晶方位を有する請求項1の方法。
【請求項9】
前記種プレートが実質的に矩形状である、請求項8の方法。
【請求項10】
前記種プレートの大面積の表面は(0 0 0 1)Ga極性c面から5度以内の結晶方位を有する請求項1の方法。
【請求項11】
前記種プレートの大面積の表面は(0 0 0 −1)N極性c面から5度以内の結晶方位を有する請求項1の方法。
【請求項12】
前記第1の種プレート及び前記第2の種プレートのいずれかから由来したボウルをスライスし、m面、a面、c面又は半極性の基板のうち少なくとも1つを準備することをさらに含む、請求項1の方法。
【請求項13】
ガリウム含有ソース材料を準備すること、
鉱化剤を準備すること、
少なくとも第1の種プレート及び第2の種プレートを準備することであって、
前記第1の種プレートは、第1の結晶方位を有する第1の側面と第2の結晶方位を有する第2の側面とを有し、
前記第2の種プレートは、第1の結晶方位を有する第1の側面と第2の結晶方位を有する第2の側面とを有し、
前記第1の種プレートの前記第2の側面と前記第2の種プレートの前記第2の側面とは、5度以内と実質的に等しい結晶方位を有し、少なくとも1センチメートルの最小横寸法を有し、
前記第1の種プレートと前記第2の種プレートとを支持し、これにより、第1の種晶の前記第1の側面が第2の種晶の前記第1の側面に面し、また、前記第1の種晶の前記第1の側面と前記第2の種晶の前記第1の側面とはそれらの間に所定の間隙を設けて配置されるようすること、
前記ソース材料、前記鉱化剤及び前記種プレートを密封可能な容器に設置すること、
前記密封可能な容器の中に窒素含有溶剤を導入すること、及び
約400℃より高い温度と約2kbarより高い圧力において、超臨界液中の前記密封可能な容器に収容された前記ソース材料、前記鉱化剤及び前記種プレートを処理することを含む、
ガリウム含有窒化物結晶の成長方法。
【請求項14】
前記第1の種プレートと前記第2の種プレートそれぞれの、前記第1の側面と前記第2の側面のいずれかは、少なくとも2センチメートルの最大横寸法及び少なくとも1センチメートルの最小横寸法を有する、請求項13の方法。
【請求項15】
前記第1の種プレートの第1の厚さ及び前記第2の種プレートの第2の厚さをそれぞれ少なくとも1ミリメートル増加させる工程をさらに含む、請求項13の方法。
【請求項16】
前記第1の種プレートの第1の厚さ及び前記第2の種プレートの第2の厚さをそれぞれ少なくとも2ミリメートル増加させる工程をさらに含む、請求項13の方法。
【請求項17】
前記第2の側面のそれぞれは、外側に面しており、(0 0 0 1)Ga極性c面から5度以内の結晶方位を有する、請求項13の方法。
【請求項18】
前記第2の側面のそれぞれは、外側に面しており、(0 0 0 −1)Ga極性c面から5度以内の結晶方位を有する、請求項13の方法。
【請求項19】
前記第2の側面のそれぞれは、外側に面しており、{1 −1 0 −1}半極性面から5度以内の結晶方位を有する、請求項13の方法。
【請求項20】
前記第1の種プレート及び前記第2の種プレートのいずれかから由来したボウルをスライスし、m面、a面、c面又は半極性の基板のうち少なくとも1つを準備することをさらに含む、請求項13の方法。
【請求項21】
1以上の種ラックを用いた結晶性のガリウム含有窒化物の成長方法であって、
種ラック装置と、一の区域にガリウム含有原料と、他の区域に前記種ラック装置中の少なくとも一つの種と、を備えた密封可能な容器を有する高圧装置を準備すること、
超臨界液を形成することが可能な溶剤を少なくとも前記一の区域及び前記他の区域の中に導入すること、
前記超臨界液中の前記ガリウム含有原料の一以上の部分を処理することで、第1の温度において少なくともガリウム含有種を含む超臨界溶液を準備すること、及び
第2の温度において、前記種上の前記超臨界溶液から結晶性ガリウム含有窒化物材料を成長させることであって、前記第2の温度は、前記ガリウム含有種が前記種上に前記結晶性ガリウム含有窒化物材料を形成するようなものと特徴付けられることを含む、成長方法。
【請求項22】
前記種ラックは、銅、銅基合金、金、金基合金、銀、銀基合金、パラジウム、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、チタン、バナジウム、クロム、鉄、鉄基合金、ニッケル、ニッケル基合金、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、タンタル、タングステン、レニウム、シリカ、アルミナ及びこれらの組み合わせのうちの少なくとも一つからなる、請求項21の方法。
【請求項23】
前記高圧装置中の前記密封可能な容器はその内径が75mmより大きい、請求項21の方法。
【請求項24】
結晶性のガリウム含有窒化物の成長方法であって、
一の区域にガリウム含有原料と、他の区域に少なくとも一つの種と、を備えた密封可能な容器を有する高圧装置を準備すること、
超臨界液を形成することが可能な溶剤を少なくとも前記一の区域及び前記他の区域の中に導入すること、
前記溶剤を前記一の区域及び前記他の区域の中に導入する間、前記一の区域及び前記他の区域の中の圧力を約7気圧以上に維持すること、
前記超臨界液中の前記ガリウム含有原料の一以上の部分を処理することで、第1の温度において少なくともガリウム含有種を含む超臨界溶液を準備すること、及び
第2の温度において、前記種上の前記超臨界溶液から結晶性ガリウム含有窒化物材料を成長させることであって、前記第2の温度は、前記ガリウム含有種が前記種上に前記結晶性ガリウム含有窒化物材料を形成するようなものと特徴付けられることを含む、成長方法。
【請求項25】
前記溶剤の前記導入は、前記溶剤が実質的に液体であるときに生じるものである、請求項24の方法。
【請求項26】
前記溶剤を導入する前に、前記密封可能な容器をパージすることをさらに有する、請求項24の方法。
【請求項27】
前記密封可能な容器はその内径が75mmより大きい、請求項24の方法。
【請求項28】
結晶性のガリウム含有窒化物の成長方法であって、
一の区域にガリウム含有原料を、他の区域に少なくとも一つの種を有する加圧滅菌器を準備すること、
超臨界液を形成することが可能な第1の溶剤を少なくとも前記一の区域及び前記他の区域の中に導入すること、
前記溶剤を前記一の区域及び前記他の区域の中に導入する間、前記一の区域及び前記他の区域の中の圧力を約7気圧以上に維持すること、
前記超臨界液中の前記ガリウム含有原料の一以上の部分を処理することで、第1の温度において少なくともガリウム含有種を含む超臨界溶液を準備すること、及び
第2の温度において、前記種上の前記超臨界溶液から結晶性ガリウム含有窒化物材料を成長させることであって、前記第2の温度は、前記ガリウム含有種が前記種上に前記結晶性ガリウム含有窒化物材料を形成するようなものと特徴付けられ、
前記加圧滅菌器から熱エネルギーを除去し、前記超臨界溶液から第2の溶剤を形成すること、及び
前記第2の溶剤を前記加圧滅菌器から排水口を通して除去することを含む、成長方法。
【請求項29】
前記第2の溶剤を、前記排水口から精製処理に移動させることをさらに含む、請求項28の方法。
【請求項30】
前記第2の溶剤を、前記第2の溶剤を再利用するために前記排水口から精製処理に移動させることをさらに含む、請求項28の方法。
【請求項31】
前記第2の溶剤を、前記第2の溶剤を再利用するために前記排水口から精製処理に移動させること、第3の溶剤を形成するために前記精製処理において前記第2の溶剤を精製すること、及び前記第3の溶剤を前記加圧滅菌器に移動させること、をさらに含む請求項28の方法。
【請求項32】
前記第3の溶剤は前記第1の溶剤と実質的に同一である、請求項31の方法。
【請求項33】
前記第2の溶剤は、水素種、窒素種、一以上の微量金属及び溶解鉱化剤を含む、請求項28の方法。
【請求項34】
前記第1の溶剤は実質的にNHである、請求項28の方法。
【請求項35】
結晶性のガリウム含有窒化物の成長方法であって、
一の区域中のバスケット構造体中にガリウム含有原料を、他の区域中に少なくとも一つの種を、及び超臨界液を形成することが可能な溶剤を有する加圧滅菌器を準備することであって、前記バスケット構造体は、前記原料の一以上の固形部分が前記一の区域から前記他の区域に移動することを実質的に妨げるように構成されており、
前記超臨界液中の前記ガリウム含有原料の一以上の部分を処理することで、第1の温度において少なくともガリウム含有種を含む超臨界溶液を準備すること、
ガリウム含有種を含む前記超臨界溶液の一以上の部分を、前記一の区域から前記バスケットの一部を通過して前記他の領域へ流すこと、及び
第2の温度において、前記種上の前記超臨界溶液から結晶性ガリウム含有窒化物材料を成長させることであって、前記第2の温度は、前記ガリウム含有種が前記種上に前記結晶性ガリウム含有窒化物材料を形成するようなものと特徴付けられることを含む、成長方法。
【請求項36】
ガリウム金属及びアルカリ金属のうち少なくとも一つが前記一の区域に配置される少なくとも一つのるつぼをさらに有し、
前記バスケット構造体は、銅、銅基合金、金、金基合金、銀、銀基合金、パラジウム、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、チタン、バナジウム、クロム、鉄、鉄基合金、ニッケル、ニッケル基合金、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、タンタル、タングステン、レニウム、シリカ、アルミナ及びこれらの組み合わせから選択される一以上の物質からなる一以上の支持構造体を有する、請求項35の方法。
【請求項37】
前記るつぼは、モリブデン、タンタル、ニオブ、イリジウム、白金、パラジウム、金、銀、タングステン、アルミナ、マグネシア、カルシア、ジルコニア、イットリア、窒化アルミニウム又は窒化ガリウムのうち少なくとも一つを有する、請求項36の方法。
【請求項38】
前記加圧滅菌器はその内径が75mmより大きい、請求項37の方法。
【請求項39】
前記ガリウム含有原料は、濃度が1016cm−3と1021cm−3の間の少なくとも一つのドーパントを有する、請求項36の方法。
【請求項40】
前記ドーパントは、Si、O、Mg、Zn、Fe、Ni、Co又はMnのうち少なくとも一つを有する、請求項39の方法。
【請求項41】
骨組みをさらに有し、前記骨組みは、結晶成長開始前には前記バスケット構造体、バッフル及び種ラックを前記加圧滅菌器に移動させるように構成されており、また、結晶成長実行の終わりには前記バスケット構造体、前記バッフル及び前記成長結晶を前記加圧滅菌器の外に移動させるように構成されている、請求項36の方法。
【請求項42】
前記ガリウム含有原料は、粒径分布が0.020インチと5インチの間である窒化ガリウムを含む、請求項36の方法。
【請求項43】
前記一の区域又は/及び前記他の区域のいずれか又は両方の近傍に、ゲッタ材料及び/又は構造体をさらに包含する、請求項36の方法。
【請求項44】
前記ゲッタは、アルカリ土類金属、Sc、Ti、V、Cr、Y、Zr、Nb、Hf、Ta、W、希土類金属及びこれらの窒化物、アミド、イミド、アミドイミド又はハロゲン化物のうち少なくとも一つを有する、請求項43の方法。
【請求項45】
結晶性のガリウム含有窒化物の成長方法であって、
一の区域にガリウム含有原料と、他の区域に少なくとも一つの種と、アジド鉱化剤と、少なくとも一つの金属と、を有する高圧装置を準備することであって、前記アジド鉱化剤と前記金属は、前記アジド鉱化剤の分解によって生成された窒素と前記金属と超臨界液の反応によって生成された水素との比率が略1:3になるように、所定の比率で準備され、
前記超臨界液中の前記ガリウム含有原料の一以上の部分を処理することで、第1の温度において少なくともガリウム含有種を含む超臨界溶液を準備すること、及び
第2の温度において、前記種上の前記超臨界溶液から結晶性ガリウム含有窒化物材料を成長させることであって、前記第2の温度は、前記ガリウム含有種が前記種上に前記結晶性ガリウム含有窒化物材料を形成するようなものと特徴付けられることを含む、成長方法。
【請求項46】
前記高圧装置の少なくとも前記一の区域又は前記他の区域の近傍に触媒を準備し、窒素及び水素をアンモニアに変換することをさらに有する、請求項45の方法。
【請求項47】
前記触媒は、鉄、コバルト、ニッケル、チタン、モリブデン、タングステン、アルミニウム、カリウム、セシウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、ジルコニウム、オスミウム、ウラン又はランタノイド、ルテニウム、白金、パラジウム又はロジウムのうち少なくとも一つを有する、請求項46の方法。
【請求項48】
結晶性のガリウム含有窒化物の成長方法であって、
一の区域にガリウム含有原料と、他の区域に少なくとも一つの種と、アジド鉱化剤と、少なくとも一つの金属と、前記一の区域又は/及び前記他の区域のいずれか又は両方の近傍に触媒とを有する高圧装置を準備することであって、前記アジド鉱化剤と前記金属は、前記アジド鉱化剤の分解によって生成された窒素と少なくとも前記金属と超臨界アンモニアの反応によって生成された水素ガス種との比率が略1:3以上になるように、所定の比率で準備され、
前記超臨界アンモニア中の前記ガリウム含有原料の一以上の部分を処理することで、第1の温度において少なくともガリウム含有種を含む超臨界アンモニア溶液を準備すること、及び
第2の温度において、前記種上の前記超臨界アンモニア溶液から結晶性ガリウム含有窒化物材料を成長させることであって、前記第2の温度は、前記ガリウム含有種が前記種上に前記結晶性ガリウム含有窒化物材料を形成するようなものと特徴付けられ、
少なくとも前記金属と前記超臨界アンモニア液との間の反応から、前記水素ガス種を生成し、
少なくとも前記触媒を用いて前記水素ガス種を処理し、前記水素ガス種及び窒素ガス種を前記超臨界アンモニア液に変換することを含む、成長方法。
【請求項49】
略1:3の前記比率は、約0.8:3から1:3.8の範囲である、請求項48の方法。
【請求項50】
前記触媒は、鉄、コバルト、ニッケル、チタン、モリブデン、タングステン、アルミニウム、カリウム、セシウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、ジルコニウム、オスミウム、ウラン又はランタノイド、ルテニウム、白金、パラジウム又はロジウムのうち少なくとも一つを有する、請求項48の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【公表番号】特表2011−530471(P2011−530471A)
【公表日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−522191(P2011−522191)
【出願日】平成21年8月4日(2009.8.4)
【国際出願番号】PCT/US2009/052750
【国際公開番号】WO2010/017232
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(511026706)ソラア インコーポレーテッド (9)
【氏名又は名称原語表記】SORAA INC.
【住所又は居所原語表記】United States of America,California 93117,Goleta,485 Pine Avenue
【Fターム(参考)】