説明

宅配ロッカーシステム

【課題】着荷の確認を容易、且つ確実に行える宅配ロッカーシステムを提供する。
【解決手段】宅配ロッカー30に着荷があった場合、着荷があったことを示す着荷情報を制御器40に記憶する。住人が帰宅した際、携帯型通信機10に記憶されたキーデータと部屋番号データを情報通信器20が読み取り、この読み取ったキーデータと部屋番号データを制御器40にて認証判別する。認証した結果、キーデータが一致すると、電気扉50の施解錠制御を行う。部屋番号データが制御器40に記憶された着荷情報データベースの着荷情報と一致した場合は、情報通信器20を介して携帯型通信機10に着荷通知信号を出力する。着荷通知信号を受けた携帯型通信機10は、バイブレーションコマンドを起動して振動し、電気扉50の施解錠時に住人に着荷があることを通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷受人の不在時に宅配物を管理する宅配ロッカーシステムに係り、荷受人が帰宅時に宅配物の有無を容易に確認することができる宅配ロッカーシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば郵便小包や宅配便などの小荷物宅配サービスが広く利用されている。この種の小荷物宅配サービスでは、配送業者が荷受人の所に荷物を配送しに来た際に荷受人が不在であった場合、荷受人が不在のために荷物を一旦持ち帰ったことを示す通知票を荷受人の所に残して行くようにしている。そして、荷受人は、帰宅して配送業者が残した通知票を見て、この通知票を元に配送業者に電話やインターネットを介して連絡を行い、受取り可能な時間帯などを指定し、再度配送を依頼している。しかしながら、このような手続きは煩雑で面倒であり、また、配送業者側にとっては1つの荷物について配送を複数回行うことになり、業務効率が低下するという問題がある。そこで、このような問題を解決するものとして、例えば特許文献1に開示される宅配物収納ロッカシステム、所謂宅配ロッカーシステムが提案されている。この宅配ロッカーシステムは、特にマンション設備の中でも非接触ICカード入館システムとともに標準装備になりつつある。尚、非接触ICカード入館システムは、帰宅時にエントランスの集合玄関器に施設されたリーダにカードやタグをかざすことで認証を行い、正常認証時にエントランスオートドアが開き、その時点で宅配ボックスに荷物があれば着荷ランプが点灯するものである。
【0003】
図4は特許文献1に開示される宅配物収納ロッカシステムの概略構成を示している。この図4に示す宅配物収納ロッカシステムでは、居住者が住宅に入場する時に、操作部101のテンキー101aなどが操作されると、居住者識別手段102が居住者の識別を行う。宅配物収納判断手段103は、識別された居住者宛ての宅配物が宅配物収納ロッカ104に収納されているか否かを判断する。そして、宅配通知手段101aは、識別された居住者宛ての宅配物が宅配物収納ロッカ104に収納されている場合、この識別された居住者に対して、例えばモニタ101bによる表示や、スピーカ101cによる音声出力によって通知を行う。
【特許文献1】特開平11−28147号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図4に示す特許文献1に開示された従来の宅配物収納ロッカシステムでは、帰宅時にエントランスに配設されたドア用操作盤から施解錠操作を行う際に、宅配物の有無を通知する情報をモニタ表示することで宅配物が着荷しているか否かの判別を行っている。しかしながら、この特許文献1の宅配物ロッカシステムでは、施解錠操作後に宅配物に関する情報がモニタ表示されるため、荷受人がその表示を見逃す場合が多く、また、視覚障害者に至っては宅配物の有無の確認すらできず、このシステムの機能を効率的に利用することができなかった。
【0005】
また、この特許文献1の宅配物ロッカシステムでは、モニタによる宅配物の有無を表示する他に、スピーカからの音声案内によって宅配物の有無を併せて通知することで着荷通知の確実性を図っているが、聴覚障害者には音声を聞き取ることができないため、視覚障害者の場合と同様にシステムの機能を効率的に利用することができなかった。
【0006】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、健常者は勿論のこと、視覚や聴覚の障害者に対しても確実に宅配物の有無を通知することができる宅配ロッカーシステムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した目的を達成するために、請求項1記載の宅配ロッカーシステムは、住人が居住する部屋番号データを記憶し、電気扉の施解錠時に該電気扉を施錠又は解錠するためのキーデータとともに前記部屋番号データを非接触通信する携帯型通信機と、
該携帯型通信機が所定範囲内に近接したときに、非接触通信により前記携帯型通信機から前記キーデータと前記部屋番号データとを取得する情報通信器と、
前記住人が不在のときに配達人が宅配物を収納する収納ボックスを有し、該収納ボックスに前記宅配物が収納されるときに前記宅配物が着荷していることを示す着荷情報を出力する宅配ロッカーと、
該宅配ロッカーから出力された着荷情報を基に各部屋番号毎の着荷情報をデータベースとして記憶し、前記情報通信器が取得した前記キーデータを正常認証したときに前記電気扉を施錠又は解錠するとともに、前記情報通信器が取得した前記部屋番号データを前記データベースと照合して前記住人宛てに着荷が有ると認証したときに着荷通知信号を出力する制御器とを具備する宅配ロッカーシステムであって、
前記携帯型通信機は、前記制御器から着荷通知信号を受信したときに、前記住人宛てに着荷が有ることを通知するためのバイブレーションコマンドを起動して振動する機能を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の宅配ロッカーシステムによれば、住人が電気扉を施解錠するときに携帯型通信機からキーデータと部屋番号データを読み取り、読み取ったキーデータに基づいて施解錠制御を行うとともに、部屋番号データから住人宛てに着荷があるか否かの判別を行い、着荷がある場合にのみ携帯型通信機をバイブレートして着荷が有ることを通知することができる。このため、視覚障害者や聴覚障害者であっても健常者と同様、電気扉の施解錠時に確実に着荷の有無を確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明に係る宅配ロッカーシステムの全体構成を説明するための概念図、図2は本発明に係る宅配ロッカーシステムのブロック構成図、図3は本発明に係る宅配ロッカーシステムの処理動作を説明するための動作フローチャート図である。
【0010】
まず、本例の宅配ロッカーシステムの構成について図1や図2を参照しながら説明する。図1に示すように、本例の宅配ロッカーシステムは、例えばマンションなどの集合住宅のメインエントランスに配設され、帰宅した住人がオートロック機能を有する電気扉を解錠するにあたって、施解錠機能を備えた携帯型通信機を所定操作したときに、扉の解錠とともに住人宛の宅配物の有無を通知するものである。
【0011】
図2に示すように、宅配ロッカーシステム1は、携帯型通信機10、情報通信器20、宅配ロッカー30、制御器40、電気扉50を備えて概略構成される。
【0012】
携帯型通信機10は、各戸の住人が所持するもので、例えば携帯電話などの外部通信可能な通信機器で構成される。この携帯型通信機10は、図2に示すように、操作手段11、制御手段12、記憶手段13、振動手段14、非接触通信手段15を備えている。
【0013】
操作手段11は、例えばテンキーや操作ボタンなどで構成される。操作手段11は、携帯型通信機10本来の機能が使える通常モード時の操作ボタンとしての機能の他、通常モードから施解錠時に情報通信器20と非接触通信を行うための非接触通信モードに切り替える際の操作ボタンとしても機能する。また、操作手段11は、使用目的に応じて所定操作され、この所定操作に応じた操作信号を制御手段12に出力している。
【0014】
制御手段12は、例えばCPUやROM、RAMなどのマイクロコンピューターで構成される。制御手段12は、操作手段11から出力された操作信号に応じた各種制御、上述した各種起動モードに応じた駆動制御や通信制御など、携帯型通信機10を構成する各手段の駆動を統括制御している。また、制御手段12は、非接触通信手段15が外部から着荷していることを示す着荷通知信号を受信したときに、バイブレーションコマンドを起動して振動手段14に振動指令信号を出力している。
【0015】
記憶手段13は、例えば磁気的、光学的記憶媒体若しくはROM、RAMなどの半導体メモリで構成され、施解錠時のキーデータ、携帯型通信機10を所有する住人の部屋番号データ、各種起動モード時における携帯型通信機10の駆動制御に関する各種データを記憶している。
【0016】
振動手段14は、例えばバイブレーション機能を搭載した振動装置で構成され、バイブレーションコマンド起動時に制御手段12から振動指令信号を受信すると振動し、宅配ロッカー30に着荷があることを振動(例えば「ブルブル」、「ブー、ブー」とバイブレートする)で住人に知らせている。
【0017】
非接触通信手段15は、非接触通信で各種情報のリード/ライトが可能な記憶領域を有するICチップで構成されるRFIDタグ(Radio Frequency Identification Tag )で構成される。非接触通信手段15は、操作手段11を所定操作して、携帯型通信機10として機能する通常モードから施解錠時に情報通信器20と非接触通信を行うための非接触通信モードに切り替えることで、情報通信器20と非接触通信により各種情報の通信が可能となる。非接触通信手段15は、住人が操作手段11を所定操作して通常モードから非接触通信モードに切り替わると、制御手段12の制御により、記憶手段13に記憶されたキーデータと部屋番号データを情報通信器20に送信する。また、非接触通信手段15は、制御手段12の制御により、情報通信器20を介して制御器40から出力される施錠/解錠通知信号や着荷通知信号を非接触通信により受信する。
【0018】
図1に示すように、情報通信器20は、例えばエントランスの電気扉50近傍に配設されるリード/ライト可能な通信機器で構成される。この情報通信器20は、帰宅時に住人が操作する携帯型通信機10との間、制御器40との間、携帯型通信機10と制御器40との間で行われる各種情報の通信を行う。この情報通信器20は、図2に示すように、通信手段21と制御手段22とを備えて構成される。
【0019】
通信手段21は、携帯型通信機10と同様、非接触通信で各種情報のリード/ライトが可能な記憶領域を有するICチップで構成されるRFIDタグ(Radio Frequency Identification Tag )と、例えば無線通信するための送受信部や通信ケーブルなどを介して有線接続するためのコネクタなどを有して構成される。通信手段21は、制御手段22の制御により、住人が帰宅時に操作した携帯型通信機10と非接触通信し、携帯型通信機10から施解錠用のキーデータと住人の部屋番号データを取得し、取得したデータを制御器40に出力する。また、通信手段21は、制御手段22の制御により、制御器40から出力される施錠/解錠通知信号や着荷通知信号を有線または無線通信により受信し、この受信した情報を携帯型通信機10に非接触通信により送信する。
【0020】
制御手段22は、例えばCPUやROM、RAMなどのマイクロコンピューターで構成される。制御手段22は、携帯型通信機10や制御器40との間で行われる各種情報の通信制御など、情報通信器20を駆動する際の各種制御を行う。
【0021】
図1に示すように、宅配ロッカー30は、荷受人である住人が不在の時に配達人が宅配物を収納するための複数の収納ボックス30aを具備し、エントランスの所定箇所に配設されている。宅配ロッカー30は、図2に示すように、通信手段31、操作手段32、制御手段33を備えて構成される。なお、宅配ロッカー30に備えられた複数の収納ボックス30aには、それぞれ盗難防止用の施解錠装置(不図示)が設けられており、操作手段32の施解錠操作によりそれぞれ施解錠制御される。
【0022】
通信手段31は、例えば無線通信するための送受信部や通信ケーブルなどを介して有線接続するためのコネクタなどを有して構成される。通信手段31は、制御手段33の制御により、配達人が宅配物を収納ボックス30aに収納したことを示す着荷情報を制御器40に出力する。
【0023】
操作手段32は、例えばテンキーや操作ボタンなどで構成される。操作手段32は、宅配先の住人が不在時に配達人が宅配物を収納ボックス30aに収納する際に操作されるとともに、着荷を確認した住人が宅配物を収納ボックス30aから取り出す際に操作される。操作手段32は、配達人や住人の所定操作に応じた操作信号を制御手段33に出力している。
【0024】
制御手段33は、例えばCPUやROM、RAMなどのマイクロコンピューターで構成される。制御手段33は、操作手段32から出力された操作信号に基づき、収納ボックス30aの施解錠制御、どの住人宛てに宅配物が配達されたかを示す着荷情報(部屋番号データ)の出力制御など、宅配ロッカー30の各種制御や管理を行う。
【0025】
制御器40は、情報通信器20により携帯型通信機10から取得した情報や宅配ロッカー30から出力された情報などに基づいて宅配ロッカーシステム1に関する各種制御を行う。制御器40は、図2に示すように、通信手段41、記憶手段42、制御手段43を備えて構成される。
【0026】
通信手段41は、例えば無線通信するための送受信部や通信ケーブルなどを介して有線接続するためのコネクタなどを有して構成される。通信手段41は、情報通信器20が携帯型通信機10から取得したキーデータを受信し、この受信したキーデータを制御手段43に出力する。また、通信手段41は、宅配ボックスから入力した着荷情報を記憶手段42に出力する。
【0027】
記憶手段42は、例えば磁気的、光学的記憶媒体若しくはROM、RAMなどの半導体メモリで構成され、携帯型通信機10から取得した施解錠時に使用する認証用キーデータなど、制御器40の駆動制御に関する各種データを記憶している。また、記憶手段42は、宅配ロッカー30から入力した着荷情報を基に、各部屋番号ごとの着荷情報を着荷情報データベースとして記憶している。
【0028】
制御手段43は、例えばCPUやROM、RAMなどのマイクロコンピューターで構成される。制御手段43は、情報通信器20から入力したキーデータと記憶手段42に記憶された認証用キーデータとを認証して正常であるか否かを判別し、その判別結果に応じて施錠/解錠制御信号を電気扉50に出力して電気扉50の施解錠制御を行うとともに、情報通信器20に施錠または解錠が正常に行なわれたことを示す施錠/解錠通知信号を出力する。また、制御手段43は、情報通信器20からの部屋番号データが記憶手段42に記憶された着荷情報データベースの部屋番号データと一致するか否かを認証し、現在着荷がある部屋番号であるか否かを判別し、部屋番号データが着荷情報と一致した場合のみ情報通信器20に着荷通知信号を出力している。
【0029】
電気扉50は、例えばモータやアクチュエータなどの駆動機構からなる電気錠装置を備えて構成される。電気扉50は、携帯型通信機10から取得したキーデータが正常に認証された場合に、制御器40から施錠に必要な施錠制御信号または解錠に必要な解錠制御信号が入力され、これらの制御信号の入力により扉枠の係止穴に対してデッドボルトを突出(施錠時)又は引き込む(解錠時)ことで施解錠する。
【0030】
次に、上記構成による宅配ロッカーシステム1の一連の処理動作について図3を参照しながら説明する。ここでは、宅配ロッカーシステム1をマンションなどの集合住宅のエントランスに採用し、携帯型通信機10として今後の主流になると思われる携帯電話をエントランスの鍵として利用し、住人が帰宅時に携帯電話で解錠操作したときに電気扉50の解錠と同時に、携帯電話特有の機能(アプリキック)を利用して住人宛てに着荷があることをバイブレーションによって通知する場合を例にとって説明する。
【0031】
配達人は、配達先の住人が不在であることを確認すると、宅配ロッカー30の操作手段32を所定操作して不在である住人の部屋番号を入力した後、空いている収納ボックス30aに宅配物を収納し、再度操作手段32を操作して収納ボックス30aを施錠する(ST1)。宅配ロッカー30は、収納ボックス30aに宅配物が収納されると、着荷があったことを知らせるための着荷情報を制御器40に出力する(ST2)。
【0032】
その後、住人が帰宅し、所持している携帯電話を所定操作して通常モードから非接触通信モードに切り替え、情報通信器20の所定範囲内に携帯電話を近接すると(ST3)、情報通信器20が携帯電話から施解錠用のキーデータと住人の部屋番号データを読み取る(ST4)。情報通信器20は、読み取ったキーデータと部屋番号データを制御器40に出力する(ST5)。
【0033】
制御器40は、情報通信器20から出力されたキーデータが正常であるか否かを認証判別するとともに、部屋番号データが着荷情報データベースに記憶された着荷情報と一致するか否かを認証判別する(ST6)。制御器40は、認証の結果、情報通信器20で読み取ったキーデータが正常であると判別し、部屋番号データが着荷情報データベースに記憶された着荷情報と一致したと判別すると、その旨を伝えるための解錠通知信号と着荷通知信号を情報通信器20に出力する(ST7)。これと同時に、電気扉50の錠前を解錠するための解錠制御信号を電気扉50に送出して電気扉50を解錠制御する(ST8)。
【0034】
情報通信器20は、制御器40から解錠通知信号と着荷通知信号を取得すると、この取得した解錠通知信号と着荷通知信号を携帯型通信機10に出力する(ST9)。携帯型通信機10は、情報通信器20から着荷通知信号を受信すると、住人に着荷を通知するためバイブレーションコマンドを起動して振動し、住人に着荷がある旨を伝える(ST10)。
【0035】
なお、上述した処理動作では、情報通信器20から出力されたキーデータと部屋番号データが共に一致した場合を例に挙げて説明したが、例えばキーデータが正常に認証されたが部屋番号データが一致しない、すなわち解錠操作を行なった住人宛てに着荷がない場合は、通常の解錠処理のみを行う。
【0036】
このように、本例の宅配ロッカーシステム1は、宅配ロッカー30に着荷があった場合に、その着荷があったことを示す着荷情報を制御器40に記憶させる。そして、住人が帰宅した際に、携帯型通信機10に記憶されたキーデータと部屋番号データを情報通信器20が読み取り、この読み取ったキーデータと部屋番号データを制御器40にて認証判別する。そして、制御器40は、認証した結果、キーデータが一致すると、電気扉50の解錠制御を行う。また、制御器40は、部屋番号データが記憶手段42に記憶された着荷情報データベースの着荷情報と一致した場合は、情報通信器20を介して携帯型通信機10に着荷通知信号を出力する。そして、この着荷通知信号を取得した携帯型通信機10は、バイブレーションコマンドを起動して振動し、住人に着荷があることを通知する。
【0037】
これにより、住人が帰宅した際に着荷がある場合にのみ携帯型通信機10が振動して通知するため、健常者はもとより視覚障害者や聴覚障害者であっても通知が漏れることなく確実に着荷の有無を通知することができる。しかも、電気扉50の解錠時に着荷の有無を振動の有無によって通知するので、電気扉50が解錠されて扉から進入する移動過程で着荷の有無を知ることができる。
【0038】
ところで、上述した実施形態では、オートロック機能を有する電気扉50の解錠時に、着荷の有無を振動によって通知するものとして説明したが、電気扉50の解錠時に限らず、電気扉50の施錠時、施解錠時に通知することも可能である。
【0039】
以上、本願発明における最良の形態について説明したが、この形態による記述及び図面により本発明が限定されることはない。すなわち、この形態に基づいて当業者等によりなされる他の形態、実施例及び運用技術等はすべて本発明の範疇に含まれることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係る宅配ロッカーシステムの全体構成を説明するための概念図である。
【図2】本発明に係る宅配ロッカーシステムのブロック構成図である。
【図3】本発明に係る宅配ロッカーシステムの処理動作を説明するための動作フローチャート図である。
【図4】特許文献1に開示される従来の宅配物収納ロッカシステムの概略構成図である。
【符号の説明】
【0041】
1 宅配ロッカーシステム
10 携帯型通信機
11 操作手段
12 制御手段
13 記憶手段
14 振動手段
15 非接触通信手段
20 情報通信器
21 通信手段
22 制御手段
30 宅配ロッカー
30a 収納ボックス
31 通信手段
32 操作手段
33 制御手段
40 制御器
41 通信手段
42 記憶手段
43 制御手段
50 電気扉

【特許請求の範囲】
【請求項1】
住人が居住する部屋番号データを記憶し、電気扉の施解錠時に該電気扉を施錠又は解錠するためのキーデータとともに前記部屋番号データを非接触通信する携帯型通信機と、
該携帯型通信機が所定範囲内に近接したときに、非接触通信により前記携帯型通信機から前記キーデータと前記部屋番号データとを取得する情報通信器と、
前記住人が不在のときに配達人が宅配物を収納する収納ボックスを有し、該収納ボックスに前記宅配物が収納されるときに前記宅配物が着荷していることを示す着荷情報を出力する宅配ロッカーと、
該宅配ロッカーから出力された着荷情報を基に各部屋番号毎の着荷情報をデータベースとして記憶し、前記情報通信器が取得した前記キーデータを正常認証したときに前記電気扉を施錠又は解錠するとともに、前記情報通信器が取得した前記部屋番号データを前記データベースと照合して前記住人宛てに着荷が有ると認証したときに着荷通知信号を出力する制御器とを具備する宅配ロッカーシステムであって、
前記携帯型通信機は、前記制御器から着荷通知信号を受信したときに、前記住人宛てに着荷が有ることを通知するためのバイブレーションコマンドを起動して振動する機能を備えたことを特徴とする宅配ロッカーシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−49044(P2008−49044A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−230750(P2006−230750)
【出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【出願人】(390037028)美和ロック株式会社 (868)
【Fターム(参考)】