説明

完全に自動化された様式で個々のイムノアッセイを実施するための装置

本発明は、試料中の生物学的な活性物質の存在を検出するために、完全に自動化された様式で個々のイムノアッセイを実施するための装置、及び装置の使用に関する。本発明は、上述の装置を使用して試料中の生物学的な活性物質の検出のための個々のイムノアッセイを実施するために、前記アッセイに必要とされる試薬を提供するための複数の穴を備える試料細片にも関する。前記試料細片は、前記アッセイに特異的なコードを有するフィルムで封されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試料中の生物学的な活性物質の存在を検出するために、完全に自動化された様式で個々のイムノアッセイを実施するための装置並びにその使用に関する。さらに、本発明は、上述の装置を使用して試料中の生物学的な活性物質の存在を検出するために、個々のイムノアッセイを実施するための試料細片並びにその試料細片を含むキットに関する。
【背景技術】
【0002】
抗原、抗体、又はハプテンのような生物学的な活性物質を測定するために使用されるイムノアッセイは、現在、例えば医学的な診断のような広範な技術分野に広まっている。生物学的な活性物質を測定するために、イムノアッセイは、特に、非常に特異的な抗原/抗体反応を用いる。抗原/抗体反応の量及び質の双方について解釈するために、反応物の1つは、その成分の免疫学的特性を実質的に維持するような方法で、容易に検出可能な標識物質に結合される。適切な標識物質は、放射性同位体(「ラジオイムノアッセイ」)又は酵素及び関連物質(酵素イムノアッセイ、例えばELISA)を含む。しかしながら、それらの有利な特性のために、酵素及び関連物質は、酵素イムノアッセイとして既知の標識システムとして好ましく使用される。この場合には、抗原/抗体反応は次いで酵素反応に続き、検出しようとする生物学的な活性物質に結合している抗体/酵素又は抗原/酵素の接合体のいずれかが使用されて、適切な基質の添加後に接合体の酵素活性の測定によって光度測定又は蛍光測定される。抗体/酵素又は抗原/酵素の接合体は検出しようとする生物学的な活性物質に化学量論的に結合するが、結合した接合体の酵素は、検出反応の間に、ただ1つの基質だけでなく、多数の基質を変換するため、酵素の触媒作用は測定の効果を増強する。しかしながら、このことは、実施しようとする各々のイムノアッセイのために、各種の既知の濃度を有する多数の試料(キャリブレーター)を使用して、キャリブレーションを最初に実施しなければならないことを意味する。
【0003】
現在、イムノアッセイは、完全に自動化されたイムノアッセイ装置において従来どおりに実施されている。これらの完全に自動化されたイムノアッセイ装置は、試料のための96の穴を有する96-ウェルマイクロタイタープレート、及び実施しようとするイムノアッセイのキャリブレーションと共に作動する。イムノアッセイのキャリブレーションのために、既知の濃度を有するキャリブレーターを使用する検量線を作るべきであり、検量線は一般的に5から6点含み、さらに2つの対照物質を使用して信頼性が更に確かなものとされる。マイクロタイタープレートの穴に入れられた試料、キャリブレーター、及び対照物質を備える、完全に自動化されたイムノアッセイ装置におけるイムノアッセイは、以下のモデルに従って実施される:
- 試料、キャリブレーター、及び対照物質を希釈する工程、
- 検出しようとする生物学的な活性物質が結合され得るように、検出しようとする生物学的な活性物質の選択的な結合パートナー(例えば抗原又は抗体)でコーティングされた穴において試料、キャリブレーター、及び対照物質をインキュベートする工程、
- 試料の非結合構成成分を洗い流す工程、
- 検出しようとする結合した生物学的な活性物質に結合する検出試薬、好ましくは酵素で標識された抗体又は抗原を添加する工程、
- 非結合検出分子を洗い流す工程、及び
- 検出試薬の存在に比例して色が変換される基質を添加する工程。
【0004】
例えば試料、キャリブレーター、及び対照物質を希釈するために必要とされるバッファー、並びに洗浄及び検出反応のための試薬のような、イムノアッセイに必要とされる試薬は、完全に自動化されたイムノアッセイ装置内の大量貯蔵容器で提供される。
【0005】
しかしながら、現在市販されている完全に自動化されたイムノアッセイ装置は、各種の欠点を有する。基本的な欠点は、96-ウェルマイクロタイタープレートにいれた全ての試料を同一のイムノアッセイにかけなければならない(つまり、同一のパラメーターに関して試験しなければならない)ことである。この事は、実施される研究室の診断において必要とされる柔軟性を非常に制限し、完全に自動化されたイムノアッセイ装置の使用を、マイクロタイタープレートの96穴の全てが比較的試料数の多い試験シリーズで利用される場合にのみ費用効率が良いものとする。しかしながら、各種の場合において、この事は、分析及び例えば患者のような分析試料の所有者に対して不利益な効果を有する問題をもたらす。かくして、救命救急において、例えば個々のパラメーター又は各種のパラメーターの群が非常に迅速に測定されなければならない。しかしながら、金銭上の理由で、完全に自動化された様式よりも手作業でこれが実施されており、この事は、イムノアッセイが完全に自動化された様式で実施されるよりも、間違った結果の非常に大きなリスクを伴う。さらに、小規模及び中規模の研究室及び診療所は、非常に多くの場合、患者からの試料を組み合わせてその様な大きな試験シリーズに形成することができず、完全に自動化されたイムノアッセイ装置の不完全な利用を理由として、より大きな研究室に試料を移すか、又はイムノアッセイが実施されるまで比較的長期間にわたって試料を集めなければならない。この事は、許容できない時間の損失を生じさせる。さらに、例えばガングリオシド抗体のような、ある重要な臨床パラメーターに関しては、単純にこれらのパラメーターが非常にまれに発生し、そのため96-ウェルマイクロタイタープレートを備える完全に自動化されたイムノアッセイ装置におけるイムノアッセイには不適当であるため、自動化されたイムノアッセイが過去に存在していない。
【0006】
完全に自動化されたイムノアッセイ装置の個々の製造業者は、最近は、新しい装置の開発を試みており、96-ウェルマイクロタイタープレートを備える完全に自動化されたイムノアッセイ装置の少なくとも幾つかの欠点を除去している。
【0007】
例えばDPC Biermannは、試験しようとする各サンプルに関して特異的なイムノアッセイ(「個々のイムノアッセイ」)を個々に実施することが可能なイムノアッセイ分析器(IMMULITE(登録商標))を提供している。上述の完全に自動化されたイムノアッセイ装置のように、この装置内には、実施しようとする各イムノアッセイに必要とされる全ての反応試薬及び洗浄溶液の大きな保存容器が収容されており、イムノアッセイのための固相が封入されたキットにおいてビーズの形態で提供される。しかしながら、実施しようとする各イムノアッセイに必要とされる全ての試薬及び洗浄溶液の装置内の大きな保存容器において提供することは、各種のイムノアッセイが成功裡に実施される必要がある場合には、装置内の保存容器が限られた容量であるため、これらの試薬及び洗浄溶液を保存容器内で常に交換する必要があるという欠点を伴っている。DPC Biermannによって提供されている装置は、使用される試料及び試験管のために、比較的多くの試料容量を必要とするという欠点も有しており、この事は、例えば自己免疫の問題が頻繁に生じるような小児科の分野において問題である。前記イムノアッセイ分析器を使用して実施しようとする各個々のイムノアッセイのキャリブレーションを単純化するために、一般的なイムノアッセイのための検量線を装置の評価プログラムに組み込んでいる。しかしながら、この事は、新規の試験の導入に対して検量線をまず新しく装置に組み込まなくてはならないか、又は検量線を実施しようとする各試験に関して作らなければならないため、イムノアッセイ分析器の使用における低い柔軟性を生じさせた。さらにDPC Biermann社製のイムノアッセイ分析器は比較的高価格であり、この装置は小規模及び中規模の実験室及び診療所には特に適切なものではないであろう。
【0008】
さらに、BIOMERIEUXは、特異的なイムノアッセイを使用して試料を個々に測定するために適するイムノアッセイ分析器を提供している。実施しようとする各イムノアッセイに必要とされる試薬は試験に特異的なキットにおいて提供され、必要とされる洗浄溶液は装置の保存容器に位置している。各イムノアッセイが実施される反応チャンバーは追加のキット内に入れられている。この事は、まず装置を制御する複雑性を増大し、次にイムノアッセイを実施するための操作の複雑性及び誤差傾向を増大する。実施しようとする個々のイムノアッセイのキャリブレーションを容易にするために、検量線が各イムノアッセイのための試験に特異的なキットに保存されている。しかしながら、BIOMERIEUXによって販売されているイムノアッセイ分析器の欠点は、このシステムがアッセイ技術における少数の応用に限られており、内部観測(internal measurement)によって前記システムが結果の再現性における非常に大きな問題を示すことが明らかにされている。価格の観点からも、BIOMERIEUX社製のイムノアッセイ分析器は小規模及び中規模の研究室及び診療所に特に魅力的なものではないようである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
要約すると、小さいスペースを必要とし、低価格であり操作及び維持する費用も安く、特に自己免疫診断に適切な、単純に、柔軟に、迅速に、且つ単一の試料を使用して再現可能な様式でイムノアッセイを実施することを可能にする、例えば抗体、抗原、又はハプテンのような生物学的な活性物質の存在を検出するために完全に自動化された様式で個々のイムノアッセイを実施するための適切なシステムは、現在までに知られていない。
【0010】
そのため、本発明の主題は、上述の要件を満たす、生物学的な活性物質の存在を示すために、完全に自動化された様式で個々のイムノアッセイを実施するためのシステムを提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、この主題は、
試料中の生物学的な活性物質の存在を検出するために、完全に自動化された様式で個々のイムノアッセイを実施するための装置であって、
(a)少なくとも1つの穴(i)は試験しようとする試料を提供するために作用し、少なくとも1つのさらに別の穴(ii)は個々のイムノアッセイを実施するための反応チャンバーとして作用し、少なくとも1つのさらに別の穴(iii)は個々のイムノアッセイに必要とされる反応試薬を提供するための反応試薬リザーバーとして作用し、及び任意に少なくとも1つのさらに別の穴(iv)は対照物質を提供するために作用する、専ら直列に配置された少なくとも5つの穴を備える少なくとも1つの試料細片を受ける手段、
(b)少なくとも1つのデコーディング位置、少なくとも1つのピペッティング位置、少なくとも1つの洗浄位置、及び少なくとも1つの検出位置を備える、個々のイムノアッセイの異なる反応位置への輸送経路に従って少なくとも1つの試料細片を輸送するための手段、
(c)少なくとも1つのデコーディング位置で、個々のイムノアッセイに特異的なコードをデコードするための少なくとも1つの手段、
(d)少なくとも1つのピペッティング位置及び/又は少なくとも1つの洗浄位置で実施しようとする個々のイムノアッセイの反応工程を実施するための少なくとも1つのピペッティングシステム、
(e)少なくとも1つのピペッティング位置及び/又は少なくとも1つの洗浄位置で必要とされる洗浄溶液及び/又はすすぐための溶液を提供するための少なくとも1つのリザーバー、
(f)少なくとも1つの検出位置で、個々のイムノアッセイを評価するための少なくとも1つの手段、及び
(g)完全に自動化された様式で、個々のイムノアッセイを制御するための少なくとも1つの手段を備える装置によって達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明に係る装置は、例えば抗体、抗原、ハプテン、ホルモン、ファーマコン(pharmacon)、オピエート、及び診断上重要なタンパク質のような試料中の任意の所望の生物学的な活性物質の存在を検出するために、完全に自動化された様式で個々のイムノアッセイを実施するために適する。好ましくは、前記装置は、試料中の抗体又は抗原の存在を検出するために完全に自動化された様式で個々のイムノアッセイを実施するために適している。特に好ましくは、個々のイムノアッセイを使用して検出しようとする抗体は自己免疫抗体である。本発明に係る装置を使用して検出され得る適切な自己免疫抗体は、当業者によく知られている。
【0013】
試料中の生物学的な活性物質の存在を検出するために完全に自動化された様式で個々のイムノアッセイを実施するために適する本発明に係る装置は、少なくとも1つの試料細片を受けるための手段(a)を備える。好ましくは、前記手段(a)は、上限30試料細片、すなわち1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、28、29、又は30サンプル細片まで受けることが可能である。本発明の特に好ましい実施態様では、前記手段(a)は回転盤である。本発明によれば、前記回転盤は、個々の試料細片を安全且つ安定して受けることが可能であるように設計される。例えば、前記回転盤は、個々のイムノアッセイを通して安全且つ安定に試料細片を保持し、個々の試料細片を受けるための凹部を有する。
【0014】
本発明によれば、本発明に係る装置の手段(a)が受けることを意図する少なくとも1つの試料小片は、少なくとも1つの穴(i)が試験しようとする試料を提供するために作用し、少なくとも1つのさらに別の穴(ii)が個々のイムノアッセイを実施するための反応チャンバーとして作用し、少なくとも1つのさらに別の穴(iii)が個々のイムノアッセイに必要とされる反応試薬を提供するための反応試薬リザーバーとして作用し、及び任意に少なくとも1つのさらに別の穴(iv)が対照物質を提供するために作用する、専ら直列に配置された少なくとも5つの穴を有する。本発明によれば、用語「専ら直列に配置された」は、試料細片上の全ての穴が専ら互いに対して直列に配置されていることを意味する。
【0015】
試料細片の少なくとも1つの穴(i)は、試験しようとする試料を提供するために作用する。本発明の好ましい実施態様では、少なくとも1つの穴(i)が非常に少ない試料容量であっても個々のイムノアッセイを実施することを可能にするために底に向かってしだいに細くなっている。
【0016】
試料細片の少なくとも1つの穴(ii)は、個々のイムノアッセイを実施するための反応チャンバーとして作用する。好ましくは、試料細片の少なくとも1つの穴(ii)は、実施しようとする個々のイムノアッセイに応じて、実施しようとする個々のイムノアッセイの反応条件下で、検出しようとする生物学的な活性物質と結合し得る適切な結合パートナーでコーティングされる。本発明によれば、実施しようとする個々のイムノアッセイ及び検出しようとする生物学的な活性物質に応じて、抗原、抗体、レセプター、基質及び基質アナログ、インヒビター、コファクターなどから前記結合パートナーが選択される。
【0017】
抗体の存在を検出するために完全に自動化された様式で個々のイムノアッセイを実施するために前記装置を使用する場合は、前記結合パートナーは検出しようとする抗体に対する対応する抗原である。
【0018】
さらに、試料細片の少なくとも1つの穴(iii)は、個々のイムノアッセイに必要とされる反応試薬を提供するための反応試薬リザーバーとして作用する。本発明によれば、個々のイムノアッセイを実施するために必要とされる洗浄溶液及び/又はすすぐための溶液以外の個々のイムノアッセイに必要とされる全ての反応試薬を提供するために、前記少なくとも1つの穴(iii)は作用する。個々のイムノアッセイに必要とされる反応試薬は、例えば、試験しようとする試料又は対照物質を希釈するための適切なバッファー、及び検出反応のための1つ以上の検出試薬であって良い。好ましくは、本発明に係る検出試薬は、検出しようとする生物学的な活性物質に結合する、酵素で標識された抗原又は抗体、及び酵素で標識された抗原又は抗体の酵素によって変換されて光度測定又は蛍光測定されることが可能な関連する容易に検出可能な基質から選択される。酵素で標識された抗原又は抗体及び関連する基質の例は、ペルオキシダーゼで標識された抗原又は抗体及び基質として過酸化水素を含む。さらに別の酵素に標識された抗原又は抗体及び関連する基質は、当業者によく知られたものである。
【0019】
前記試料細片に任意に提供される少なくとも1つの穴(iv)は、対照物質を提供するために作用する。実施しようとする個々のイムノアッセイに応じて、抗体、抗原、タンパク質などのような物質から対照物質が選択され、実施しようとする個々のイムノアッセイにおいて測定変動のチェック及び補正をするために役立つ。
【0020】
本発明の好ましい実施態様では、本発明に係る装置の手段(a)が受けることが意図される少なくとも1つの試料細片は、1つの穴(i)が試験しようとする試料を提供するために作用し、2つの穴(ii)が試験しようとする試料及び対照物質で個々のイムノアッセイを実施するための反応チャンバーとして作用し、3つの穴(iii)が個々のイムノアッセイに必要とされる反応試薬を提供するための反応試薬リザーバーとして作用し、及び1つの穴(iv)が対照物質を提供するために作用する、専ら直列に配置された少なくとも7つ、特に好ましくは8又は12の穴を有する。好ましくは、第1の穴(iii)が試料を希釈するバッファーを提供するために作用し、第2の穴(iii)が酵素で標識された抗原又は抗体のような第1の検出試薬を提供するために作用し、及び検出しようとする生物学的な活性物質に結合した酵素で標識された抗原又は抗体を検出するための基質のような第2の検出試薬を提供するために、第3の穴(iii)が作用する。
【0021】
本発明の更なる好ましい実施態様では、本発明に係る装置の手段(a)が受けることが意図される試料細片は、12又は8の穴を備える96-ウェルマイクロタイタープレートの縦又は横の細片である。
【0022】
さらに、本発明の特に好ましい実施態様によれば、前記試料細片はフィルムで封されている。好ましくは、前記フィルムは1つ以上のミシン目を有し、前記試料小片を前記手段(a)が受ける前に、少なくとも部分的に(すなわち、個々の穴の領域で)容易に除去することが可能である。更に好ましくは、前記手段(a)が前記試料細片を受ける前に、前記穴(i)及び/又は(ii)から前記フィルムが除去されうるように、前記フィルムは1つ以上のミシン目を有する。個々のイムノアッセイの検出反応が呈色反応を形成するものである場合は、本発明に係る装置による前記呈色反応の正確な読取を確実にするために、穴(ii)から前記フィルムが除去されることが重要である。しかしながら、全ての他の穴は、反応試薬及び対照物質の無用な汚染を防止するためにフィルムで封されているままであるべきである。さらに、本発明は、任意に個々のイムノアッセイに特異的なコードを有するフィルムを提供する。好ましくは、個々のイムノアッセイに特異的なコードは、前記手段(a)が前記試料細片を受ける前に除去されないフィルムの領域に位置する。更に好ましくは、個々のイムノアッセイに特異的なコードは穴(iii)及び(iv)の上に位置する。この場合では、前記フィルムは、個々のイムノアッセイの間にフィルムに穴を開けるためのピペッティングシステムを可能にする組成物のものである。本発明によれば、例えば実施しようとする個々のイムノアッセイの本発明に係る装置による自動的な検出及び/又は実施しようとする個々のイムノアッセイの検量線の保存のために、個々のイムノアッセイに特異的なコードが使用される。個々のイムノアッセイに特異的なコードは、当業者に既知の任意のコードであって良い。好ましくは、個々のイムノアッセイに特異的なコードはバーコードであって良い。
【0023】
本発明に係る装置は、個々のイムノアッセイの異なる反応位置への輸送経路に従って少なくとも1つの試料細片を輸送するための手段(b)を更に含む。好ましくは、前記手段(b)は、個々のイムノアッセイの異なる反応位置に手段(a)が受ける少なくとも1つの試料細片を輸送することを可能にする、少なくとも1つの試料細片を受けるための手段(a)を制御するモーターを備える。本発明によれば、個々のイムノアッセイの異なる反応位置は、個々のイムノアッセイに特異的なコードをデコードして、任意に完全に自動化された様式で個々のイムノアッセイを実施を開始するための少なくとも1つのデコーディング位置、反応混合物を添加して、任意に次いで個々のイムノアッセイに必要とされる反応試薬を再び除去するための少なくとも1つのピペッティング位置、個々のイムノアッセイの個々の反応工程の間に非結合物質を除去し、少なくとも1つのピペッティング位置のピペッティングシステムをすすぐための少なくとも1つの洗浄位置、並びに検出しようとする生物学的な活性物質を検出して、得られた測定値をコンピューター処理するための少なくとも1つの検出位置を備える。更に好ましくは、個々のイムノアッセイの異なる反応位置は、デコーディング位置、穴(ii)に移し、必要であれば試験しようとする試料及び任意に対照物質を希釈バッファーで希釈するための第1のピペッティング位置、試料及び任意に対照物質の非結合構成成分を洗浄するための第1の洗浄位置、穴(ii)に検出試薬を移すための第2のピペッティング位置、並びに検出位置を備える。検出試薬が酵素で標識された抗原又は抗体及び関連する基質からなる場合は、個々のイムノアッセイの異なる反応工程は、第2のピペッティング位置の後に、非結合の酵素で標識された抗原又は非結合の酵素で標識された抗体を洗い落とすための第2の洗浄位置、並びに穴(ii)に基質を移すための第3のピペッティング位置を更に含む。
【0024】
本発明に係る装置は、少なくとも1つのデコーディング位置で個々のイムノアッセイに特異的なコードをデコードするための少なくとも1つの手段(c)を更に含む。試料細片に付けられた個々のイムノアッセイに特異的なコードをデコードするための従来のシステムは、当業者によく知られたものである。好ましくは、前記手段(c)はバーコードをデコードするための従来のシステムである。
【0025】
本発明に係る装置は、少なくとも1つのピペッティング位置及び/又は少なくとも1つの洗浄位置で実施しようとする個々のイムノアッセイの反応工程を実施するための少なくとも1つのピペッティングシステム(d)も含む。
【0026】
本発明に係る装置は、少なくとも1つのピペッティング位置及び/又は少なくとも1つの洗浄位置に必要とされる洗浄溶液及び/又はすすぐための溶液を提供するための少なくとも1つのリザーバー(e)も含む。実施しようとする個々のイムノアッセイに必要とされる残りの反応試薬は試料細片において提供されるが、その一方で、本発明は、試料細片上ではなく前記装置のリザーバーに単純に提供するために、前記装置を使用して実施され得る広範な個々のイムノアッセイに使用されて良い洗浄溶液及び/又はすすぐための溶液を提供する。
【0027】
本発明に係る装置は、少なくとも1つの検出位置で個々のイムノアッセイを評価するための少なくとも1つの手段(f)も備える。本発明によれば、前記少なくとも1つの手段(f)は、光度計、蛍光計、関連するソフトウェアを伴うコンピューターなどから選択される。本発明に係る装置は、好ましくは、例えば酵素で標識された抗原又は酵素で標識された抗体による基質の変換が光度測定または蛍光測定され得る光度計又は蛍光計、並びに試料小片に保存した検量線及び任意に測定される対照値との一致を考慮に入れて測定データの評価を実施する関連するソフトウェアを伴うコンピューターを含む、個々のイムノアッセイを評価するための少なくとも2つの手段(f)を有する。
【0028】
最後に、本発明に係る装置は、完全に自動化された様式で個々のイムノアッセイを制御するための少なくとも1つの手段(g)を含む。前記手段(g)は、好ましくは、関連するソフトウェアを伴うコンピューターである。更に好ましくは、前記手段(g)は少なくとも1つの検出位置に存在して良いコンピューターである。
【0029】
現存する技術を超える本発明に係る装置の主な利点は、任意に封された試料細片上の、個々のイムノアッセイ全体の集中にある。この細片は、洗浄溶液及び/又はすすぐための溶液以外の全ての反応試薬並びに個々のイムノアッセイの固相を含有する。個々のイムノアッセイを評価するために必要とされる検量線も、前記試料細片に保存される。かくして、本発明は、小さいスペースを必要とし自己免疫診断に特に適する、単純に、柔軟に、迅速に、且つ単一の試料を使用して再現的な様式でイムノアッセイを実施することを可能にする、非常にユーザーフレンドリーであり、保守に手がかからないイムノアッセイ分析器を提供する。
【0030】
本発明は、
(a)少なくとも1つの試料細片を調製する工程、
(b)前記装置に少なくとも1つの試料細片を挿入する工程、
(c)少なくとも1つの穴(i)から穴(ii)に前記試料を移し、任意に少なくとも1つの穴(iv)からさらに別の穴(ii)に対照物質を移す工程、
(d)穴(ii)(単数又は複数)中の試料及び任意に対照物質をインキュベートする工程、
(e)前記装置に保存された洗浄溶液及び/又はすすぐための溶液で穴(ii)(単数又は複数)を洗浄する工程、
(f)少なくとも1つの穴(iii)から前記穴(ii)(単数又は複数)に、前記試料細片に保存された検出試薬を移す工程、及び
(g)検出しようとする生物学的な活性物質を検出する工程
を含む、試料中の生物学的な活性物質を検出するために、完全に自動化された様式で個々のイムノアッセイを実施するための本発明に係る装置の使用にも関する。
【0031】
本発明に係る使用は、少なくとも1つの試料細片の調製を工程(a)に含む。前記少なくとも1つの試料細片の調製は、検出しようとする生物学的な活性物質の適切な結合パートナーで少なくとも1つの穴(ii)をコーティングする工程、前記試料細片中の少なくとも1つの穴(i)に試験しようとする試料を導入する工程、必要とされる洗浄溶液及び/又はすすぐための溶液以外の、実施しようとする個々のイムノアッセイに必要とされる反応試薬を前記試料細片中の少なくとも1つの穴(iii)に導入する工程、並びに任意に前記試料再編中の少なくとも1つの穴(iv)に対照物質を導入する工程を含む。本発明の好ましい実施態様では、調製しようとする試料細片は、フィルムで封され、少なくとも1つの穴(ii)が既に適切な結合パートナーでコーティングされ、少なくとも1つの穴(iii)及び任意に少なくとも1つの穴(iv)が既に実施しようとする個々のイムノアッセイに必要とされる反応試薬及び任意に対照物質を含有する試料細片である。本発明は、これに関連して、少なくとも穴(i)及び/又は少なくとも1つの穴(ii)の領域で少なくとも封された試料細片のフィルムを除去して、前記試料細片の少なくとも1つの穴(i)に試験しようとする試料を導入する工程を含む、少なくとも1つの試料細片を調製する工程を提供する。他の穴の領域では、特に、少なくとも1つの穴(iii)及び(iv)の領域に個々のイムノアッセイに特異的なコードを有するフィルムの場合には、個々のイムノアッセイが実施される間、前記試料細片はフィルムで封された状態のままであって良い。この事は、無用な汚染を除外することを可能にするという利点を有する。
【0032】
本発明に係る使用は、少なくとも1つの試料細片を前記装置に挿入する工程、少なくとも1つの穴(i)から穴(ii)に試料を移す工程、及び任意に少なくとも1つの穴(iv)からさらに別の穴(ii)に対照物質を移す工程、穴(ii)(単数又は複数)中の試料及び任意に対照物質をインキュベートする工程、前記装置に保存されている洗浄溶液及び/又はすすぐための溶液で穴(ii)(単数又は複数)を洗浄する工程、少なくとも1つの穴(iii)から穴(ii)(単数又は複数)に試料細片に保存されている検出試薬を移す工程、並びに検出しようとする生物学的な活性物質を検出する工程を工程(b)から(f)に含む。本発明に係る装置は、少なくとも1つの試料細片を挿入する工程を除いて、完全に自動化された様式でこれらの工程の全てを実施する。好ましくは、試料及び任意に対照物質を1から30分、より好ましくは1から15分の間に穴(ii)(単数及び/又は複数)でインキュベートする。検出しようとする生物学的な活性物質を検出する工程も、1から15、好ましくは1から5分の時間に亘って実施される。
【0033】
本発明に係る使用は、好ましくは、イムノアッセイを実施するために従来から必要とされる全ての反応工程を含む。回転盤が完全にロードされて60、好ましくは45分内に全ての反応工程が実施されることが好ましい。
【0034】
特に好ましい実施態様では、前記生物学的な活性物質は抗原又は抗体である。
【0035】
本発明は、本発明に係る試料細片にも関する。本発明の好ましい実施態様は、本発明に係る装置を使用して実施しようとする任意に所望の個々のイムノアッセイのために、少なくとも1つの穴(ii)が既に適切な結合パートナーでコーティングされており、少なくとも1つの穴(iii)及び任意に少なくとも1つの穴(iv)に、実施しようとする個々のイムノアッセイに必要とされる反応試薬及び任意に対照物質が既に入れられている、フィルムで封された特異的な試料細片を提供する。
【0036】
本発明は、試料中の生物学的な活性物質の存在を検出するために個々のイムノアッセイを実施するための本発明に係る試料細片の使用にも関する。好ましくは前記使用は、試料中の生物学的な活性物質の存在を検出するために、個々のイムノアッセイを実施するための本発明に係る装置において実施される。更に好ましくは、前記生物学的な活性物質は抗原又は抗体である。
【0037】
本発明は、本発明に係る試料細片を含む、試料中の生物学的な活性物質の存在を検出するために個々のイムノアッセイを実施するためのキットにも関する。前記キットは、試料中の抗原又は抗体の存在を検出するために個々のイムノアッセイを実施するために好ましく使用される。
【0038】
最後に、本発明は、試料中の生物学的な活性物質の存在を検出するために個々のイムノアッセイを実施するための本発明に係るキットの使用にも関する。前記使用は、試料中の生物学的な活性物質の存在を検出するために個々のイムノアッセイを実施するための本発明に係る装置において好ましく実施される。
【0039】
更に本発明は以下の図面によって更に詳細に説明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図1は、典型的な様式である8つの穴を備える本発明に係る試料細片を図示する。第1の穴は穴(i)に相当し、第2及び3の穴は穴(ii)に相当し、第4から7の穴は穴(iii)に相当し、第8の穴は穴(iv)に相当する。
【図2】図2は、フィルムで封されており、バーコードを備えている本発明に係る試料細片を図示する。前記フィルムは第1の穴の領域では既に取り除かれており、試験しようとする試料が導入されている。
【図3】図3は、位置1から6によって示される個々のイムノアッセイの異なる反応位置への試料細片の輸送経路を図示し、本発明に係る装置の手段(a)を図示する。全体的に、前記反応位置における以下の反応工程が例として説明される:1:穴(iii)からの希釈バッファーで穴(i)において試料を希釈して、それを穴(ii)にピペッティングする工程。また、穴(iv)からの対照物質をさらに別の穴(ii)にピペッティングする工程。2:非結合構成成分を除去するために、前記装置内に保存された洗浄溶液及び/又はすすぐための溶液で2つの穴(ii)を洗浄する工程。3:さらに別の穴(iii)からの酵素で標識された抗原/酵素で標識された抗体(検出試薬part 1)を前記2つの穴(ii)にピペッティングする工程。4:非結合構成成分を除去するために、前記装置に保存された洗浄溶液及び/又はすすぐための溶液で2つの穴(ii)を洗浄する工程。5:さらに別の穴(iii)からの基質(検出試薬のpart 2)を2つの穴(ii)にピペッティングする工程。6:双方の穴(ii)において酵素/基質反応を光学的に測定する工程。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料中の生物学的な活性物質の存在を検出するために、完全に自動化された様式で個々のイムノアッセイを実施するための装置であって、
(a)少なくとも1つの穴(i)は試験しようとする試料を提供するために作用し、少なくとも1つのさらに別の穴(ii)は個々のイムノアッセイを実施するための反応チャンバーとして作用し、少なくとも1つのさらに別の穴(iii)は個々のイムノアッセイに必要とされる反応試薬を提供するための反応試薬リザーバーとして作用し、及び任意に少なくとも1つのさらに別の穴(iv)は対照物質を提供するために作用する、専ら直列に配置された少なくとも5つの穴を備える少なくとも1つの試料細片を受ける手段、
(b)少なくとも1つのデコーディング位置、少なくとも1つのピペッティング位置、少なくとも1つの洗浄位置、及び少なくとも1つの検出位置を備える、個々のイムノアッセイの異なる反応位置への輸送経路に従って少なくとも1つの試料細片を輸送するための手段、
(c)少なくとも1つのデコーディング位置で、個々のイムノアッセイに特異的なコードをデコードするための少なくとも1つの手段、
(d)少なくとも1つのピペッティング位置及び/又は少なくとも1つの洗浄位置で実施しようとする個々のイムノアッセイの反応工程を実施するための少なくとも1つのピペッティングシステム、
(e)少なくとも1つのピペッティング位置及び/又は少なくとも1つの洗浄位置で必要とされる洗浄溶液及び/又はすすぐための溶液を提供するための少なくとも1つのリザーバー、
(f)少なくとも1つの検出位置で、個々のイムノアッセイを評価するための少なくとも1つの手段、及び
(g)完全に自動化された様式で、個々のイムノアッセイを制御するための少なくとも1つの手段を備える装置。
【請求項2】
前記生物学的な活性物質が、抗体、抗原、ハプテン、ホルモン、ファーマコン、オピエート、及び診断上重要なタンパク質から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記生物学的な活性物質が自己免疫抗体であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの試料細片を受ける手段(a)が回転盤であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
回転盤が上限30の試料細片を受けることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの試料細片が、1つの穴(i)が試験しようとする試料を提供するために作用し、2つの穴(ii)が個々のイムノアッセイを実施するための反応チャンバーとして作用し、4つの穴(iii)が個々のイムノアッセイに必要とされる反応試薬を提供するための反応試薬リザーバーとして作用し、及び任意に1つの穴(iv)が対照物質を提供するために作用する専ら直列に配置された8つの穴を有することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記個々のイムノアッセイを実施するための反応チャンバーとして作用する少なくとも1つの穴(ii)を、個々のイムノアッセイの反応条件下で、検出しようとする生物学的な活性物質に結合する適切な結合パートナーでコーティングすることを特徴とする、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つの穴(iii)が、洗浄溶液及び/又はすすぐための溶液以外の、個々のイムノアッセイに必要とされる全ての反応試薬を含有することを特徴とする、請求項6又は7に記載の装置。
【請求項9】
個々のイムノアッセイに必要とされる前記反応試薬が、試験しようとする試料及び任意に対照物質を希釈するためのバッファー、並びに検出反応のための少なくとも1つの検出試薬から選択されることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記検出試薬が、酵素で標識された抗原又は酵素で標識された抗体、及び酵素で標識された抗原又は抗体の酵素で変換され、光度又は蛍光で検出され得る適切な基質を含むことを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
少なくとも1つの前記穴(iv)が対照物質を含有することを特徴とする、請求項6から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記試料細片がフィルムで封されていることを特徴とする、請求項6から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記フィルムがミシン目を有し、前記手段(a)が前記試料細片を受ける前に、前記フィルムが前記穴(i)及び/又は(ii)から容易に除去され得ることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記フィルムが個々のイムノアッセイに特異的なコードを有することを特徴とする請求項12又は13に記載の装置。
【請求項15】
個々のイムノアッセイに特異的な前記コードが、好ましく前記穴(iii)及び(iv)上に位置することを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
個々のイムノアッセイに特異的な前記コードを、実施しようとする個々のイムノアッセイの検出、及び/又は実施しようとする個々のイムノアッセイの検量線の保存に作用することを特徴とする請求項14又は15に記載の装置。
【請求項17】
個々のイムノアッセイに特異的な前記コードがバーコードであることを特徴とする、請求項14から16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
少なくとも1つの前記試料細片を輸送するための手段(b)がモーターを備えることを特徴とする、請求項1から17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
個々のイムノアッセイを評価するための少なくとも1つの前記手段(f)が、光度計、蛍光計、及び関連するソフトウェアを伴うコンピューターから選択されることを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
(a)少なくとも1つの試料細片を調製する工程、
(b)前記装置に少なくとも1つの試料細片を挿入する工程、
(c)少なくとも1つの穴(i)から穴(ii)に前記試料を移し、任意に少なくとも1つの穴(iv)から更なる穴(ii)に対照物質を移す工程、
(d)穴(ii)中の試料及び任意に対照物質をインキュベートする工程、
(e)前記装置に保存された洗浄溶液及び/又はすすぐための溶液で穴(ii)を洗浄する工程、
(f)少なくとも1つの穴(iii)から前記穴(ii)に、前記試料細片に保存された検出試薬を移す工程、及び
(g)検出しようとする生物学的な活性物質を検出する工程
を含む、試料中の抗体を検出するための、完全に自動化された様式で個々のイムノアッセイを実施するための、請求項1から19のいずれか一項に記載の装置の使用。
【請求項21】
請求項1及び6から17のいずれか一項に記載の特徴を示すことを特徴とする、試料中の生物学的な活性物質を検出するための個々のイムノアッセイを実施するための試料細片。
【請求項22】
前記生物学的な活性物質が抗体又は抗原であることを特徴とする、請求項21に記載の試料細片。
【請求項23】
試料中の生物学的な活性物質の存在を検出するために個々のイムノアッセイを実施するための、請求項21又は22に記載の試料細片の使用。
【請求項24】
請求項1から19のいずれか一項に記載の装置における、請求項23に記載の使用。
【請求項25】
請求項21又は22に記載の試料細片を含むことを特徴とする、試料中の生物学的な活性物質の存在を検出するために個々のイムノアッセイを実施するためのキット。
【請求項26】
試料中の生物学的な活性物質の存在を検出するために個々のイムノアッセイを実施するための、請求項25に記載のキットの使用。
【請求項27】
請求項1から19のいずれか一項に記載の装置における、請求項26に記載の使用。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2008−519968(P2008−519968A)
【公表日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−540580(P2007−540580)
【出願日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【国際出願番号】PCT/EP2005/012060
【国際公開番号】WO2006/050953
【国際公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(507153173)オルゲンテック・ディアグノスティカ・ゲーエムベーハー (2)
【Fターム(参考)】