説明

容器検査装置

【課題】ガイド部材が存在しても、容器側面の全範囲において傷等の欠陥の有無を確実に検出することのできる容器検査装置を提供する。
【解決手段】容器検査装置は、容器を検査区間を含む旋回経路に沿って搬送するメインロータ2と、旋回経路の外周側で該旋回経路に沿って円弧状に延び、かつ容器側面を支持するガイド装置と、検査区間での容器BTの側面画像を取得するカメラ6と、を備え、側面画像に基づいて容器BTを検査する容器検査装置1において、容器側面の、ガイド装置5が支持する位置の容器底部からの高さを、検査区間の複数地点A,Bで互いに変化させ、カメラ6を、複数地点A,Bでの容器の側面画像をそれぞれ取得する位置に配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料が充填される壜等の容器を搬送しつつその容器の外観検査を行う容器検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、飲料が充填される壜等の容器を搬送しつつその容器の外観画像を撮影し、その画像に基づいて、容器側面の傷等の欠陥の有無を検査する容器検査装置が知られている。この容器検査装置は、軸線を中心として旋回し、検査対象である容器を旋回搬送するメインロータと、この旋回経路上に設けられてメインロータと共に旋回する複数の容器台と、を備え、容器台に容器を載置した状態でメインロータを回転させ、容器の外観をカメラで撮影し、その状態を観察することによって容器表面の傷や汚れ等の欠陥の有無を検査するものである。そして、このような容器検査装置においては、一般的に、容器を搬送径路の外周から支持するため、メインロータの外周に沿って水平に延びる一本のガイド部材が容器とカメラとの間に設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2003−206025号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなガイド部材は、カメラで容器を撮影した場合の、当該ガイド部材の画像への影響を最小にするために、透明材料、又は細い金属材料等で形成されている。しかし、ガイド部材を透明材料で形成した場合であっても、カメラで撮影するとガイド部材によって支持された容器側面の画像に歪みが生じるため、傷等の有無の確実な検出は困難である。また、ガイド部材を細い金属材料で形成しても、カメラで撮影した際のガイド部材による死角は小さくなるが、その影響を完全に排除することはできず、いずれの場合であっても、ガイド部材の影響を排除することはできない。
【0005】
そこで、本発明は、ガイド部材が存在しても、容器側面の全範囲において傷等の欠陥の有無を確実に検出することのできる容器検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の容器検査装置は、軸線(CL1)を中心として旋回し、検査区間(θz)を含む旋回経路(R)に沿って検査対象である容器(BT)を搬送する搬送手段(2)と、前記旋回経路(R)の外周側で該旋回経路(R)に沿って円弧状に延び、かつ前記容器側面を支持するガイド手段(5)と、前記検査区間(θz)での前記容器の側面画像を取得する画像取得手段(6)と、を備え、前記側面画像に基づいて前記容器を検査する容器検査装置(1)において、前記容器側面の、前記ガイド手段(5)が支持する位置の前記容器底部からの高さが、前記検査区間(θz)の複数地点(A,B)で互いに異なり、前記画像取得手段(6)が、前記複数地点(A,B)での前記容器の側面画像をそれぞれ取得する位置に配置されていることにより上記課題を解決する。
【0007】
本発明の容器検査装置によれば、複数地点のうちの一地点においてガイド手段の存在によって死角となって傷等の欠陥の有無を確実に検査することができなかった容器側面の部分は、他の地点においてガイド部材によって支持されていないために検査可能になる。このため、両地点において取得した容器の画像を互いに補填し合って容器を検査することにより、容器の全体にわたる外観検査が可能となる。
【0008】
本発明の容器検査装置の一形態において、ガイド手段(5)は、前記検査区間(θz)において、前記容器側面を前記容器底部から第1の高さ(H1)となる位置で水平に支持する第1ガイド部材(20)と、前記容器側面を前記容器底部から前記第1の高さ(H1)と異なる第2の高さ(H2)となる位置で水平に支持する第2ガイド部材(3)とを備えてもよい。このようにすることで、容器側面の、ガイド手段によって支持される位置の容器底部からの高さを、検査区間の2箇所において互いに異なるようにすることができる。
【0009】
また、本発明の容器検査装置の一形態において、ガイド手段(5)は、前記容器側面を支持する位置の前記容器底部からの高さが前記検査区間(θz)にわたり漸次変化するように斜めに設けられたガイド部材(120)を備える。この場合、ガイド手段が斜めに設けられているため、検査区間の任意の複数箇所での画像を撮影すれば、容器側面の、ガイド手段によって支持される位置の容器底部からの高さを互いに異なるようにすることができる。
【0010】
更に、本発明の容器検査装置の一形態において、前記画像取得手段(6)が、前記旋回経路(R)の外周側の、前記ガイド手段(5)よりも外方に配置されている。これによると、画像取得手段をガイド手段よりも内方に配置した場合と比較して、スペースに余裕があるため、画像取得手段の設置場所を容易に確保できる。
【0011】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0012】
以上、説明したように、本発明の容器検査装置によれば、ガイド部材の存在にかかわらず、容器側面の全体にわたる正確な検査が可能となり、検出もれがなく、検査精度を向上することができる。したがって、ガイド部材は、透明材料や細い材料に制限されず、ガイド部材としての機能を果たすために適正な材質や形状を選択することができる。例えば、ガイド部材の材質を透明か否かにかかわらず強度面から選択することが可能となり、また、死角を最小にするためのガイド部材の幅に対する制限も、従来と比して緩和される。更に、カメラを旋回経路の内周側に配置する必要がないため、カメラの配置の制約も緩和される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
[第一形態]
図1及び図2は、本発明の容器検査装置の第一形態を示している。図1は容器検査装置の上面図、図2は容器検査装置の正面図である。
【0014】
図1に示したように、本発明の容器検査装置1は、検査対象としての飲料用壜等の容器BTを搬送させる搬送手段としてのメインロータ2と、このメインロータ2の周縁部の、図中矢印Rで示す旋回経路上に設けられた容器載置手段としての容器台3と、旋回経路Rの内周側に配置された照明手段としての照明装置4と、旋回経路Rの外周側において旋回経路Rに沿って円弧状に延び、容器BTの側面を支持するガイド手段としてのガイド装置5と、旋回経路Rの外周側の、ガイド装置5よりも外方に配置された画像取得手段としてのカメラ6とを備える。そして旋回するメインロータ2の容器台3に載置された容器BTは、メインロータ2と共に旋回し、旋回経路Rの中央部に設けられた検査区間θzに到達すると、照明装置4からの光Lが照射され、その画像がカメラ6により撮影され、容器BTの側面の傷等の欠陥が検査される。
【0015】
図2に示したように、メインロータ2は、容器検査装置1のベース10に、支柱11を介して回転自在に取り付けられた円板状部材で、鉛直方向(図2の上下方向)の軸線CL1を中心として旋回可能となっている。なお、図1に示したように、図中右上のメインロータ2の外周に設けられた容器入口12においてメインロータ2は、搬入回転装置13と接しており、また、図中左上のメインロータ2の外周に設けられた容器出口14においてメインロータ2は、搬出回転装置15と接している。そして、搬入回転装置13及び搬出回転装置15は、メインロータ2と同期して回転しており、搬入回転装置13から容器検査装置1に搬入された容器BTは、旋回経路Rを搬送された後、搬出回転装置15から搬出される。
【0016】
容器台3は、メインロータ2の周縁部の旋回経路R上に等間隔となるように配置されている。また、この容器台3の各々は、容器台3上に載置された容器BTの底面を真空吸着して固定する構造になっており、更に、鉛直方向の軸線CL2を中心に自転自在で、メインロータ2の旋回に伴い容器BTが検査区間θz内に進入すると、容器台3と共に自転する構造となっている。なお、本実施形態で容器台3は旋回経路Rに沿って20個設けられているが、容器台3の数はこれに限定されず、メインロータ2の大きさや容器BTの大きさなどに応じて適宜変更してもよい。
【0017】
照明装置4は、旋回経路Rの内周側のメインロータ2の上方に配置され、検査区間θz内に光Lを照射しており、容器BTが検査区間θzに侵入すると、容器BTに光Lが照射される。
【0018】
ガイド装置5は、旋回経路Rの外周側の容器台3よりも外方において、容器入口12から検査区間θzの中央部までの区間で旋回経路Rに沿って延びる第1ガイド部材20と、検査区間θzの中央から容器出口14までの区間で旋回経路Rに沿って延びる第2ガイド部材30との2つのガイド部材を備える。これら第1ガイド部材20及び第2ガイド部材30は、アクリル製の略透明な丸棒部材で形成され、メインロータ2の外周に沿って円弧状に形成されている。なお、本実施形態ではアクリル製の丸棒部材で形成したが、材料や形状はこれに限定されず、例えば、材料は金属でもよく、形状は帯状であってもよい。
【0019】
容器入口12から検査区間θzの始点までの第1区間θ1において第1ガイド部材20は、第1ガイド部材20と同様にメインロータ2の外周に沿った円弧状の内周を備える第1ガイドフレーム21によって、容器BTの底部からの高さが第1の高さH1となるように支持され、水平に保持されている。その第1ガイドフレーム21の外周は、略同一長さの3辺によって構成され、その中央の辺22は、垂直下方に延びる矩形の支持板23の上辺に固定され、支持板23の下辺は、矩形のスライド板24に固定されている。そのスライド板24は、容器検査装置1のベース10に対して支柱25を介して固定された支持板26にスライド可能に固定されている。そして、スライド板24をレバー27によって水平移動させることにより第1ガイド部材20を水平移動させ、第1ガイド部材20の位置を容器BTの形状や大きさに合わせて適宜調整することができるようになっている。
【0020】
以上の構成により、第1ガイド部材20は、容器入口12から第1区間θ1においては第1ガイドフレーム21に固定されて、そして検査区間θzの約半区間においては第1ガイドフレーム21の支持なく丸棒材料のみで、容器BTをH1の高さで支持する。
【0021】
第2ガイド部材30は、容器BTに対する支持が、第1ガイド部材20と検査区間θzの中央部において連続するように配置され、検査領域θzにおいては丸棒材料のみで容器BTを支持し、旋回経路Rの検査区間θzの終点から容器出口14までの第2区間θ1においては、第1ガイドフレーム21と同様に構成された第2ガイドフレーム31に固定されて容器BTを支持している。この第2ガイド部材30が、第1ガイド部材20と異なる点は、第2ガイド部材30が支持する容器側面の位置の容器底部からの高さである高さH2が、第1の高さH1よりも高い点である。なお、この実施形態では第2の高さH2は、第1の高さH1よりも高いが、これに限定されずこの第2の高さH2は第1の高さH1と異なっていればよく、第1の高さH1より低くてもよい。
【0022】
図1に示したように、カメラ6は、検査区間θzの検査地点Aにおいて旋回経路Rの外周側の、第1ガイド部材20の外方に第1上部カメラ6Aと第1下部カメラ6A’(図1において不図示)との2台が配置され、また、検査区間θzの検査地点Bにおいて第2ガイド部材30の外方に第2カメラ6Bが1台配置され、合計で3台配置されている。図3は検査地点Aにおける、第1上部カメラ6Aと第1下部カメラ6A’と垂直方向の配置を示した図である。また、図4は検査地点Bにおける第2カメラ6Bの垂直方向の配置を示した図である。これらの第1上部カメラ6A、第1下部カメラ6A’及び第2カメラ6Bにより、検査地点Aにおける容器の、第1ガイド部材20を含めた上から見た側面画像及び下から見た側面画像、そして検査地点Bにおける容器の、第2ガイド部材30を含めた側面画像との3つのパターンの画像を撮影することができ、これらの第1上部カメラ6A、第1下部カメラ6A’及び第2カメラ6Bが取得した画像は、これらカメラに接続された不図示の画像処理装置にて処理される。
【0023】
次に、本実施形態の検査装置の動作について説明する。まず、検査対象の容器BTは、メインロータ2と同期して回転している搬入回転装置13から、容器入口12においてメインロータ2に移送され、容器台3に載置される。そして容器BTは、容器台3に真空吸着され、第1ガイドフレーム21によって外周を包囲された第1ガイド部材20によって側面を支持され、芯ずれ等生じることなく所定位置に保持される。そしてメインロータ2の旋回と共に、軸線CL1を中心として旋回経路Rに沿って搬送される。第1区間θ1を経て、容器BTが検査区間θzに到達すると、第1ガイド部材20は第1ガイドフレーム21による包囲から離れ、丸棒材料のみで容器BTを支持する。それと共に容器台3は自転を開始し、容器BTには照明装置4からの光が照射される。容器BTが検査地点Aに到達すると、容器BTは第1上部カメラ6A及び第1下部カメラ6A’の視野に入り、容器側面の上部の画像が第1上部カメラ6Aに、容器側面の下部の画像が第2下部カメラ6A’によって撮影される。その際、容器台3は軸線CL2を中心として回転しているため、容器の全周にわたる画像が撮影可能であるが、第1ガイド部材20の影響により、図3に示す水平方向の所定範囲において死角のための未検査範囲Dを生じる。
【0024】
その後、容器BTが検査区間θzの約半分の地点に到達すると、容器側面の支持が第1ガイド部材20から第2ガイド部材30へと移る。そして、容器BTが、検査地点Bに到達すると、容器BTは第2カメラ6Bの視野に入り、容器BTの画像が当該第2カメラ6Bによって撮影される。その際、第2ガイド部材30は第1ガイド部材20と異なる高さH2で容器B2を支持しているため、図4に示したように検査地点Aでの未検査範囲Dの画像を撮影することができる。なお、この場合も、容器台3が回転しているため、容器BTの全周の撮影が可能となる。
【0025】
そして、これらのカメラ第1上部カメラ6A、第1下部カメラ6A’及び第2カメラ6Bが撮影した複数の画像は、不図示の画像処理装置にて処理され、これら複数の画像に基づいて容器BT表面の傷等の欠陥有無が判断される。なお、画像処理装置にて実施される欠陥の有無の判定方法は、周知の方法と同様であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0026】
その後、第2ガイド部材30が第2ガイドフレーム31によって支持された第2区間θ2に到達すると、容器台3の自転が終了し、第2ガイド部材30は第2ガイドフレーム31によって支持される。そして容器BTは更に搬送され、容器出口14より、搬出回転装置15に移送され、検査地点A及び検査地点Bでの撮影画像の検査の結果に応じて適切な処理が実施される。
【0027】
以上、第一形態によると、検査地点Aにおいては、第1ガイド部材20が容器BTをH1の高さで支持し、検査地点Bにおいては、第2ガイド部材30が、容器BTをH1より高いH2で容器BTを支持している。このため、検査地点Aで第1ガイド部材20の影響により生じた未検査範囲Dの画像を、検査地点Bにおいて撮影することができる。ゆえに検査地点Aと検査地点Bとの画像を互いに補填し合って容器BTの外観検査を行うことにより、容器側面の全体にわたる正確な検査が可能となり、検出もれがなく、検査精度を向上することができる。また、本形態ではガイド部材をアクリルの丸棒材料により形成しているため、容器側面を傷つけることがない。更に、第1上部カメラ6A、第1下部カメラ6A’ 及び第2カメラ6Bが、旋回経路Rの外周側の、第1ガイド部材20及び第2ガイド部材30よりも外方に配置されているため、内方に配置した場合と比較して、スペースに余裕があり、カメラの設置場所を容易に確保できる。また、容器台3自体が回転しているため、容器BTの全周の撮影が可能となる。
【0028】
[第二形態]
次に、本発明の容器検査装置の第二形態について、図5を参照して説明する。なお、以下の説明において、第一形態と同様な部材は第一形態と同一の符号を付す。
【0029】
本形態が第一形態と異なる点は、ガイド部材120が、容器入口12から容器出口14までメインロータ2の外周に沿って約270度の円弧状に延びる一本のアクリル製の略透明な丸棒部材で形成されている点である。そして、ガイド部材120は、第1区間θ1の中央において容器底部からの距離が最も低いh1となるように第1ガイドフレーム121によって支持され、第2区間θ2の中央において最も高いh2となるように第2ガイドフレーム131によって支持され、全体として斜めに配置されている点である。その他の部分については、第一形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0030】
次に、本形態の検査装置の動作について説明する。まず、図5及び、第1形態の図1、を参照して説明すると、容器BTは、容器入口12において容器台3に載置される。そして容器BTは、容器台3に真空吸着され、ガイド部材120によって側面を支持されて所定位置に保持され、メインロータ2の旋回と共に、軸線CL1を中心として旋回経路Rに沿って搬送される。第1区間θ1を経て、容器BTが検査区間θzに到達すると、第1ガイド部材120は第1ガイドフレーム121による支持から離れ、斜めに配置された丸棒材料のみで容器BTを支持する。それと共に容器台3は自転を開始し、容器BTには照明装置4からの光が照射される。容器BTが検査地点Aに到達すると、容器BTは第1上部カメラ6A及び第1下部カメラ6A’の視野に入り、第一形態の図3の状態と同様に、BTの上部の側面画像が第1上部カメラ6Aに、容器BTの下部の側面画像が第2下部カメラ6A’によって撮影される。その際、第1ガイド部材120の影響により、容器底部から第1の高さH1においてガイド部材120の幅と略等しい死角のための未検査範囲Dが生じる。
【0031】
その後、容器BTが、検査地点Bに到達すると、容器BTは第2カメラ6の視野に入り、第一形態の図4の状態と同様に容器BTの側面画像が第2カメラ6Bによって撮影される。検査地点Bでは、ガイド部材120が容器BTを支持する高さが容器BTが搬送経路を進むに連れて漸次高くなっているため、検査地点Aでの第1の高さH1より高い第2の高さH2で容器B2が支持されている。したがって検査地点Aでの未検査範囲Dの側面画像を撮影することができる。
【0032】
そして、それぞれのカメラ6A,6A’,6Bが撮影した複数の画像は、不図示の画像処理装置にて処理され、これら複数の画像に基づいて容器BT表面の傷等の欠陥有無が判断される。
【0033】
以上、第二形態によると、検査地点Aにおいては、ガイド部材120が容器BTをH1の高さで支持し、検査地点Bにおいては、ガイド部材120が容器BTをH1より高いH2で容器BTを支持している。このため、検査地点Aでガイド部材120の影響により生じた未検査範囲Dの側面画像を、検査地点Bにおいて撮影することができる。ゆえに検査地点Aと検査地点Bとの側面画像を互いに補填し合って容器BTの外観検査を行うことにより、容器側面の全体にわたる正確な検査が可能となり、検出もれがなく、検査精度を向上することができる。
【0034】
本発明は、上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施してよい。例えばガイド部材は1又は2個に限定されることなく、更に多くの数設けてもよい。また、カメラの撮影箇所も2箇所に限定されず、それ以上の箇所で撮影することもできる。更に、光を搬送経路の内側から照射して外側から容器の画像を撮影する場合のみならず、光を搬送経路外側から照射して、搬送経路内側から容器の画像を撮影するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】第一形態の容器検査装置の上面図。
【図2】第一形態の容器検査装置の正面図。
【図3】検査地点Aでの画像取得状態を示した図。
【図4】検査地点Bでの画像取得状態を示した図。
【図5】第二形態の容器検査装置の正面図。
【符号の説明】
【0036】
1,101 容器検査装置
2 メインロータ(搬送手段)
3 容器台(容器載置手段)
4 照明装置(照明手段)
5 ガイド装置(ガイド手段)
6 カメラ(画像取得手段)
20 第1ガイド部材(ガイド部材)
21,121 第1ガイドフレーム
30 第2ガイド部材(ガイド部材)
31,131 第2ガイドフレーム
120 ガイド部材
θz 検査区間
R 旋回経路
BT 容器
A 検査地点A
B 検査地点B
D 未検査領域
CL1 軸線
H1 第1の高さ
H2 第2の高さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸線を中心として旋回し、検査区間を含む旋回経路に沿って検査対象である容器を搬送する搬送手段と、前記旋回経路の外周側で前記旋回経路に沿って円弧状に延び、かつ前記容器の容器側面を支持するガイド手段と、前記検査区間での前記容器の側面画像を取得する画像取得手段と、を備え、前記側面画像に基づいて前記容器を検査する容器検査装置において、
前記容器側面の、前記ガイド手段が支持する位置の前記容器底部からの高さが、前記検査区間の複数地点で互いに異なり、前記画像取得手段が、前記複数地点での前記容器の側面画像をそれぞれ取得可能な位置に配置されていることを特徴とする容器検査装置。
【請求項2】
前記ガイド手段が、前記検査区間において、前記容器側面を前記容器底部から第1の高さとなる位置で水平に支持する第1ガイド部材と、前記容器側面を前記容器底部から前記第1の高さと異なる第2の高さとなる位置で水平に支持する第2ガイド部材と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の容器検査装置。
【請求項3】
前記ガイド手段が、前記容器側面を支持する位置の前記容器底部からの高さが前記検査区間にわたり漸次変化するように斜めに設けられたガイド部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の容器検査装置。
【請求項4】
前記画像取得手段が、前記旋回経路の外周側の、前記ガイド手段よりも外方に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−85924(P2007−85924A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−275922(P2005−275922)
【出願日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(390014661)株式会社キリンテクノシステム (126)
【Fターム(参考)】