説明

屋内ナビゲーション環境で命令を低減するための方法および装置

本明細書で開示される主題は、ナビゲーション環境においてナビゲーション命令を決定するためのシステムおよび方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、本願の譲受人に譲渡され、かつ参照により本明細書に明示的に組み込まれる、2009年12月9日出願の「Reducing Number of Instructions in Navigation」と題する米国特許仮出願第61/285,007号に対する優先権を主張する。
【0002】
本明細書で開示される主題は、屋内ナビゲーション環境内でユーザに提示されるナビゲーション命令の数を減らすことに関する。
【背景技術】
【0003】
ナビゲーションシステムは、今日の市場においてますます普及しつつある。ナビゲーションシステムは、第1の場所から第2の場所への経路を決定するために利用することができる。いくつかのナビゲーションシステムでは、ユーザは、インターネットのウェブサイトで一般に使用される様々な地図アプリケーションの1つなど、地図アプリケーションに、出発位置と目的位置を入力することができる。
【0004】
このようなナビゲーションシステムは、特定の地域に不慣れであり、特定の場所への指示を望む者が利用することができる。目的地が、ユーザの出発場所から直線の経路に沿っている場合は、比較的分かりやすい指示がユーザに提供されうる。しかし、いくつかのシナリオでは、ユーザは、直線の経路に沿っておらず、かつ特定の目的地に達するために何らかの方向変更を必要とする可能性のある場所への指示を要求することがある。ユーザは、経路に沿っていくつかの方向変更を含むものなど比較的複雑な指示に従うことはより困難である可能性が高いため、使いやすさがナビゲーションシステムに関する課題である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
非限定的なものであり、網羅的ではない特徴を添付図を参照して述べるものとする。図中、同様の参照数字は、様々な図を通じて同様の部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】1つまたは複数の実施形態による、進路変更判断位置を含む経路を示す図である。
【図2】1つまたは複数の実施形態による、ノードAからノードBにユーザを進ませるための異なる経路を示す地図である。
【図3】1つまたは複数の実施形態による、進路変更判断位置が存在するノードを示す図である。
【図4】1つまたは複数の実施形態による、進路変更判断位置が存在するノードを示す図である。
【図5】1つまたは複数の実施形態による、ノードAからノードBへとユーザを進ませるための第1、第2、および第3の経路を示す地図である。
【図6】1つまたは複数の実施形態による、携帯機器に地図情報を送るためのシステムの概略図である。
【図7】1つまたは複数の実施形態に従って目的地へのナビゲーション命令を決定するためのプロセスの流れ図である。
【図8】1つまたは複数の実施形態による、携帯機器の概略的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
特定の一実施形態では、ナビゲーション命令を決定するためのシステムおよび方法が提供される。例えば、位置推定を、屋内歩行者ナビゲーション環境内の携帯機器に対して決定することができる。屋内歩行者ナビゲーション環境内で1つまたは複数の目的地を示すユーザ入力を受け取ることができる。位置推定から1つまたは複数の目的地までの最低コストの経路が、最低コストの経路に関連するナビゲーション命令の予想される数に少なくとも部分的に基づいて決定されうる。このような最低コストの経路をユーザに提示することができる。しかし、これは単に例示的な実施形態に過ぎないこと、また特許請求される主題は、これに限定されないことを理解されたい。
【0008】
本明細書を通じて、「一例」、「一特徴」、「例」、または「特徴」への参照は、その特徴および/または例に関連して述べられた特定の特徴、構造、または特性が、特許請求される主題の少なくとも1つの特徴および/または例に含まれることを意味する。したがって、本明細書を通じて様々な場所で「一例では」、「例」、「一特徴では」、または「特徴」という句が出現するが、必ずしも、すべてが同じ特徴および/または例を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の例および/または特徴で組み合わせることもできる。
【0009】
ナビゲーションシステムのいくつかの実施形態は、出発位置から目的地まで人をガイドするように段階ごとの命令または指示を提供することができる。いくつかの実施形態では、最短の経路もしくはルートに沿って人をガイドするための命令を、例えば、ユーザの携帯機器上に表示することができる。最短の経路は、時には、複数の進路変更/方向変更を含むことがありうる。例えば、屋内環境では、複数の方向変更を有する経路に関する命令は、人が出発位置と目的位置の間を移動するために従うには困難である可能性がある。
【0010】
1つまたは複数の実施形態では、指示/ナビゲーション命令は、間違った方向に曲がることなく、あるいはその他の形で道に迷うことなく、人が最も容易にたどることのできる経路に沿ってユーザをガイドするように決定することができる。例えば、ナビゲーション命令は、オフィスビル、または商店街など、屋内環境内をユーザが移動するために提供することができる。1つまたは複数の実施形態では、第2の経路よりも少ないナビゲーション命令でたどることのできる第1の経路は、第2の経路よりも低い全体コストに関連付けることができる。以下で論ずるように、様々な実施形態によれば、出発位置から目的地までの経路の様々なセグメントおよびノードに対してコストを決定することができる。最低コストの経路を決定しかつ表示する、あるいはその他の形でユーザに提示することができる。いくつかの例を挙げると、進路変更の判断の存在、経路に沿った目的地の視認性、経路長、およびナビゲーション命令に従うための全体的なユーザの容易さなど、様々な要因を、セグメントおよびノードのコスト計算で考慮することができる。
【0011】
例えば、屋内ナビゲーション環境では、ユーザに比較的少ないナビゲーション命令が提供される場合、ユーザが目的地に移動することがより容易になる可能性がある。例えば、2回の進路変更だけを有する比較的長い経路は、多くの方向変更を含む短い経路よりも、ユーザはたどるのが容易になるはずである。例えば、屋内環境では、経路はいくつかの異なるセグメントを含む可能性があり、そのそれぞれは、数フィートだけの移動に関連付けることができる。したがって、数フィートだけの移動にそれぞれが関連付けられた経路が30セグメントを含む場合、このような経路に沿ってユーザをガイドするためのナビゲーション命令を提供することは、面倒な作業になりうる。
【0012】
1つまたは複数の実施形態によれば、人は、ナビゲーションシステムを使用して、屋内歩行者ナビゲーション環境内でこのような人を出発位置から目的地へとガイドするためのナビゲーション命令/指示を受け取ることができる。本明細書で使用される場合、「ナビゲーション命令」は、ユーザを、経路に沿って1つのノードから他のノードへと進ませるための命令を指すことができる。例えば、ナビゲーション命令は、第1のノードと第2のノードの間の1つまたは複数の指示を含むことができる。例えば、出発位置から目的地への経路に沿っていくつかのノードが存在する可能性があり、複数のナビゲーション命令が、このような目的地にユーザをガイドするために提示されうる。ナビゲーション命令の例は、多くの様々なナビゲーション命令の中でいくつかだけを挙げると、「左に曲がる」、「右に曲がる」、および「部屋55へと真っ直ぐ向かう」などの命令を含むことができる。
【0013】
本明細書で使用する場合、「ノード」は、障害物が経路に沿って位置する場所、またはその他の形で経路変更に遭遇する可能性のある場所を指すことができる。例えば、ノードは、ユーザの方向を、1つまたは複数の方向に変える可能性のある場所を指すことができる。一例では、ユーザが廊下の交差点へとガイドされ、前方方向に移動し続けることができるが、あるいは90度直角に曲がることもできる場合、このような交差点はノードを構成することができる。代替的には、このようなユーザが、障害物の周りを歩いて迂回する、またはその他の形で迂回して移動する必要がありうる経路に沿った小部屋の壁などの障害物に遭遇した場合、このような障害物はノードを構成する。経路のコスト(例えば、最低コストの経路)は、経路中の少なくとも2つのノード間の距離に少なくとも部分的に基づいて割り引くことができる。
【0014】
1つまたは複数の実施形態では、コストは、経路に沿ったノード間の個々のセグメント、またはこのようなノードそれ自体に関して決定することができ、また最低のコストを有する経路に対するナビゲーション命令をユーザに提示することができる。例えば、特定の経路に対する合計コストを決定するために、ダイクストラ法のバージョンを利用することができる。本明細書で使用される場合、「コスト」は、例えば、ナビゲーションの簡単さなど、一定の事前定義の基準を表している経路に沿った1つまたは複数のセグメントまたはノードに割り当てられた値を指すことができる。1つまたは複数の実施形態では、最低コストの経路は、歩行者などのユーザが、誤った方向転換を行うことなく、またはその他の形で経路に沿って迷うことなく、比較的、最も容易に移動できる経路を含むことができる。例えば、最も少ない数であると予想されるナビゲーション命令を提示することのできる経路が、最低コストの経路を構成することができる。
【0015】
コストは、経路に沿った1つまたは複数の進路変更判断位置に割り当てることができる。本明細書で使用される場合、「進路変更判断位置」は、その場所で、所与の経路に沿って方向変更が生ずる場所であり、かつ人が、少なくとも2つの異なる方向に移動する選択肢を有する場所を含むノードを指すことができる。例えば、一実施形態では、進路方向判断位置は、真っ直ぐに進む方向に移動する人が、自分の右または左に曲がる選択肢を有するノードに位置することができる。例えば、人が廊下を移動しており、その廊下の端に達して、90度曲がって自分の右に進む、または90度反対方向に曲がって自分の左に進むことができる場合、このような交差点で生ずるこのような方向変更は、進路変更判断位置を構成することができる。
【0016】
図1は、1つまたは複数の実施形態による、進路変更判断位置10を含む経路5を示している。この例では、ユーザは、進路変更判断位置10に向けた方向にノードA15から進むことができる。進路変更判断位置10で、ユーザは、90度の進路変更を行って目的地A20の方向に進むか、あるいは反対方向に90度の進路変更を行って目的地B25に向けて進むかの選択肢を有する。したがって、進路変更判断位置10は、真っ直ぐに進む方向に移動する人が、自分の右に(例えば、目的地Bに向けて)へと曲がるか、あるいは自分の左に(例えば、目的地Aに向けて)曲がるかの選択肢を有するノードを含むことができる。1つまたは複数の実施形態では、閾値量未満の方向変更は、進路変更判断位置を構成することができ、それを図2および3に関して以下で論ずる。
【0017】
1つまたは複数の実施形態では、コストは、経路の1つまたは複数のセグメントに割り当てることができる。本明細書で使用される場合、「セグメント」は、経路に沿った2つの隣接するノード間の空間を指すことができる。一実施形態では、長いセグメントよりも短い全長を有する比較的短いセグメントの組合せよりも、単一の長いセグメントには、低いコストを割り当てることができる。いくつかの実施形態では、進路変更判断位置には、いくつかの比較的長いセグメントよりも高いコストを割り当てることができる。高いコストは、特に移動時間が増加し、経路をたどる困難さが大きく、迷う機会が大きいことを示すことができるので、望ましくないはずである。したがって、いくつかの実施形態では、いくつかのセグメントおよびいくつかの進路変更判断位置を有する経路には、長いセグメントを有するが、進路変更判断位置が少ない別の経路よりも高いコストを割り当てることができる。
【0018】
複数の末端間(end-to-end)の隣接するセグメントは、「スーパーエッジ(super edge)」を構成することができる。本明細書で使用される場合、「スーパーエッジ」は、進路変更判断位置に達するまで延びる経路に沿った2つ以上のセグメントを含むことができる。例えば、経路が、進路変更をすることなく、いくつかの交差点を通って延びる場合、このような経路の一部はスーパーエッジを構成することができる。スーパーエッジには、ある経路に関する全体コストを決めるコストを割り当てることができる。経路中のスーパーエッジは、人/ユーザが容易にたどることができるため、スーパーエッジには、同様の距離を含む他の対応するセグメントよりも比較的低コストを割り当てることができる。言い換えると、ユーザに、経路に沿って1つまたは複数の進路変更判断を行うように指示するナビゲーション命令とは反対に、ナビゲーション命令が、ユーザに直線で進み続けるように指示する場合、人は、このようなナビゲーション命令により簡単に従うことができる。
【0019】
1つまたは複数の実施形態では、人は、無線信号を送信および受信することのできる携帯機器を利用することができる。例えば、このような携帯機器は、PDA(携帯情報端末)、携帯電話、またはラップトップコンピュータを含むことができる。このような携帯機器は、ユーザに地図アプリケーションを提示することのできるグラフィカルユーザインターフェースを有することができる。このような携帯機器はまた、例えば、スピーカなどにより、ユーザに音声のナビゲーション命令を提示することもできる。1つまたは複数の実施形態では、ユーザは、ユーザ入力装置により、地図アプリケーションに目的地を入力する、またはその他の形で提供することができる。一例では、ユーザは、表示された地図上で目的地を選択することができる、またはその他の形で、目的地の名前をタイプすることなどにより、目的地を示すことができる。例えば、ユーザが商店街の中にいる場合、このようなユーザは、「Macy's(メーシーズ)」など、特定の店の名前を入力することができ、あるいはそれに代えて、「百貨店」または「靴の店」など、より一般的な用語を入力することもできる。
【0020】
目的地にユーザをガイドするためのナビゲーション命令を決定するために、ユーザの出発位置を利用することもできる。一例では、ユーザは、地図アプリケーションに出発位置をタイプする、またはその他の形で入力することができる。一実施形態では、携帯機器は、例えば、複数の(例えば、4つ以上の)送信器からの疑似距離測定値を相互に関係付けることにより、GPSまたはGalileo(ガリレオ)などのSPS(衛星測位システム)から受信したナビゲーション信号に基づいてその位置を推定することができる。
【0021】
しかし、携帯機器は、例えば、特定の建物内など、SPS(衛星測位システム)からのナビゲーション信号を利用できないエリア内で利用することができる。一実施形態では、携帯機器は、無線ネットワーク要素から、または無線で信号を送信できる他の装置から、無線で受信した信号に基づいてその位置を推定することができる。例えば、WLAN(無線ローカルエリアネットワーク)アクセスポイント、またはフェムトセルなどの無線ネットワーク要素は、知られた位置でこのようなエリア全体に配置されており、また携帯機器は、携帯機器から特定の無線ネットワーク要素までの距離を(例えば、受信した信号強度、または往復の遅延量を測定することにより)推定することができる。知られた技法を用いて、このような距離を推定することができ、またこのような携帯機器の位置を三角法で測定することができる。
【0022】
1つまたは複数の実施形態では、携帯機器は、例えば、アクセスポイント、フェムトセル、または他の携帯機器など、知られた位置に関連付けられた少なくとも1つの他の無線装置との無線通信に少なくとも部分的に基づいて、その位置を決定することができる。1つまたは複数の実施形態では、携帯機器は、多くの様々なタイプの無線通信の中でいくつかの例だけを挙げると、Wi-Fi、無線、Bluetooth(登録商標)、またはUWB(超広帯域)通信を介して他の無線装置から位置推定などの位置情報を受信することができる。いくつかの実施形態では、携帯機器は、例えば、アクセスポイントまたは他の携帯機器からの通信のRSSI(Receive Signal Strength Indication:受信信号強度指示)に少なくとも部分的に基づいてアクセスポイント、フェムトセル、または他の携帯機器からのその距離を推定することができる。いくつかの実施形態では、携帯機器は、例えば、RTT(Round Trip Time:ラウンドトリップタイム)遅延量に少なくとも部分的に基づいて、アクセスポイント、フェムトセル、または他の携帯機器からのその距離を推定することができ、無線信号が無線装置から携帯機器まで移動する測定された時間の長さに少なくとも部分的に基づいて無線装置からのその距離を推定する。
【0023】
1つまたは複数の実施形態では、ユーザの携帯機器により実行される地図アプリケーションは、目的地に達するためにナビゲーション命令を決定することができ、また最低コストの経路のためのナビゲーション命令をユーザに提示することができる。例えば、ユーザが位置しているエリアに対応する地図が携帯機器に記憶されている場合、ユーザは、ユーザ入力装置により目的地を提供することができる。ユーザはまた、ユーザ入力により出発位置を提供することができるが、あるいはこのような位置は、その他の形で、携帯機器により決定することもできる。地図アプリケーションは、その後、出発位置から目的地までユーザを導く最低コストの経路を決定し、対応するナビゲーション命令をユーザに提示することができる。例えば、ナビゲーション命令は、ユーザの携帯機器の表示画面上に示すことができる。例えば、スピーカまたはイヤホーンを利用して可聴のナビゲーション命令をユーザに提示することもできる。
【0024】
いくつかの実施形態では、ユーザの携帯機器に代えて、ネットワーク要素が、出発位置から目的地までユーザをガイドするための最低コストの経路を決定することができる。例えば、ユーザの携帯機器は、出発位置および目的地情報をネットワーク要素に提供することができ、ネットワーク要素は、最低コストの経路を決定し、かつこのような最低コストの経路に沿ってユーザをガイドするための対応するナビゲーション命令を提示することができる。ナビゲーションシステムは、出発位置から目的地にユーザをガイドするための1つまたは複数の経路を決定することができ、また少なくともいくつかの経路は、ユーザを、複数のノード、または進路変更判断位置を通ってガイドできる複数のセグメントを含むことができる。1つまたは複数の実施形態では、一定数のナビゲーション命令が、例えば、ユーザの携帯機器上で表示される、またはその他の形で提示されうる。1つまたは複数の実施形態では、最低コストの経路は、ユーザが、最も少ない数のナビゲーション命令で目的地へとガイドされうる経路を含むことができる。コストは、経路のセグメントごとに決めることができ、誤った進路変更をすることなく、またはその他の形で迷うことなく経路をたどれる容易さなど、様々な要因に基づくことができる。1つまたは複数の実施形態では、ユーザが、例えば、比較的混雑している建物内のセグメントに沿って移動しながら、特定のナビゲーション命令に従うことはより困難である可能性があるので、特定のセグメントに対するコストは、少なくとも部分的に、特定のセグメントがどのように混雑しているかに依存することができる。セグメントに対するコストはまた、セグメントが、特定のセグメントに与えられるコストに影響を与えうる多くの可能性のある要因の中でいくつかだけを挙げると、狭い廊下を備えている、1つまたは複数のトイレを通る、または比較的照明が暗いかどうかに依存することもありうる。コストはまた、進路変更判断位置もしくは他のノードに対しても決定することができる。例えば、ユーザが、進路変更判断位置で曲がるべき多くの様々な可能な方向を有する場合、図1で示された例など、ユーザが移動できる2つだけの可能な方向がある場合に決定されうるコストよりも、このような進路変更判断位置に対して、より高いコストを適用することができる。
【0025】
セグメントまたはノードに対するコストに影響を与える可能性のある他の要因は、経路における高さの変化である。例えば、ユーザが、エスカレータ、エレベータ、または階段を上がるように指示されるセグメントは、建物の単一のフロアに関係するセグメントよりも高いコストに関連付けることができるが、それは、例えば、ユーザが迷うことになるリスクが高い可能性があるからである。
【0026】
上記で論じたように、本明細書で論ずる1つまたは複数の実施形態は、屋内ナビゲーション環境内で利用することができる。本明細書で使用される場合、「屋内ナビゲーション環境」は、歩行者が出発位置から目的地までガイドされうる屋内環境を指すことができる。屋内ナビゲーション環境の例は、例えば、いくつかの例を挙げれば、オフィスビル、競技場、コンベンションセンター、商店街、病院、空港、および学校など、住宅用または商業用建物を含む。いくつかの屋内ナビゲーション環境では、ユーザは、エスカレータ、動く歩道、またはエレベータを使用することにより、出発位置から目的地まで、ユーザに歩くように、またはその他の形で車いすなどにより移動するように指示するナビゲーション命令を受け取ることができる。上記で論じたように、1つまたは複数の実施形態は、屋内環境でたどるのが最も容易な経路に沿ってユーザをガイドすることができる。例えば、経路に沿った照明、混雑さ、目的地の視認性などの要因を、最低コストの経路を決定する場合に考慮に入れることができる。
【0027】
図2は、1つまたは複数の実施形態による、ノードA105からノードB110までユーザを進ませるための2つの異なる経路を示す地図100である。特定の一実施形態では、ユーザは、屋内ナビゲーション環境内で、携帯機器と共に移動することができる。このような携帯機器は、地図をユーザに提示するためのグラフィカルユーザインターフェースを含むことができる。地図は、例えば、地図に関連する屋内環境へと移動する前にユーザの携帯機器に事前に記憶させるか、あるいは位置もしくは地図サーバから取得もしくは受信することができる。ユーザは、ユーザ入力を使用して、例えば、携帯機器の1つまたは複数の処理装置によりホストされる、または実行される地図アプリケーションに、目的地または出発位置を提供することができる。図2で示す例では、ユーザの出発位置はノードA105であり、また目的地はノードB110である。一実施形態では、ユーザは、例えば、「Macy's」などの商店街の店の名前、あるいは「Macy'sの靴売り場」などの特定の店の売り場など、目的地の正確な名前をユーザ入力により提供することができる。ユーザはまた、地球を中心とした座標、または地図アプリケーションに知られた局所的な座標など、目的地位置の座標を提供することもできる。代替的には、携帯機器が、タッチスクリーンを含む場合、ユーザは、意図する目的地である、表示された地図のエリアにタッチすることができる。他の例では、ユーザは、ユーザ入力により、「婦人靴」など一般的な用語を入力することもでき、地図アプリケーションは、婦人靴を販売している可能性のある地図に示されたエリア内の1つまたは複数の位置を決定することができる。
【0028】
出発位置、例えば、ノードA105と、目的地、例えば、ノードB110の両方が決定された後、ノードA105とノードB110の間の最適な、または最低コストの経路を決定することができ、その経路に関連するコストが、経路の特性に基づいて計算されうる。このようなコストが計算された後、最低コストの経路に対するナビゲーション命令をユーザに提示することができる。
【0029】
図2で示される例では、少なくとも2つの異なる経路、例えば、第1の経路115、および第2の経路120が可能である。各経路に基づいて、様々なコストを決めることができる。図示のように、第1の経路115は、第2の経路120よりも全体的に短い長さを有する。例えば、2つの隣接するノード間で延びるセグメントは、より長いセグメントに対して割り引くことができる。長い経路には、例えば、その他すべてが等しい場合、比較的短い経路よりも高いコストを割り当てることができる。しかし、この例では、第2の経路の側面よりも高いコストが割り当てられる可能性のある第1の経路115の他の側面がある。例えば、第2の経路120は、4つのセグメント125、130、135、および140からなる。第2の経路120は、合計で3つの方向変更位置142、144、および146を含む。しかし、第2の経路は、何らかの進路変更判断を含んでいない。例えば、ノードAの後のセグメント125で出発すると、ユーザは、ノードB110に達するまで、セグメント130、135、および140を横断して進むことができ、方向変更に関する判断を何も行う必要がないはずである。例えば、ユーザの方向が、方向変更142で変わるかも知れないが、このようなユーザが完全にUターンして、ノードA105へと戻らない限り、ユーザは、セグメント130の方向以外のいずれかの方向に移動する選択肢を有していない。したがって、ユーザは、セグメント125の端部に達した後、セグメント130に沿った方向以外のいずれかの方向に移動する選択肢を有していないため、方向変更位置142は、「進路変更判断位置」を構成することはない。1つまたは複数の実施形態では、方向変更位置には、コストを割り当てることができるが、このようなコストは、それに代えて、進路変更判断位置に遭遇する場合に割り当てられることになるコストよりも低くすることができる。地図100が、例えば、オフィスビル、競技場、または他の構造物に対するフロア平面図の地図を示している場合、セグメント125、130、135、および140の組合せは、いくつかの方向変更位置を有する長い通路または廊下を含むことができるが、ユーザがこのような方向変更位置のいずれかで曲がることのできる方向は1つだけである。
【0030】
他方で、第1の経路115は、いくつかの進路変更判断位置を含むことができる。図示のように、第1の経路115は、セグメント148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、および178を含むことができる。第1の経路はまた、180、182、184、186、188、190、192、および194などのいくつかの進路変更判断位置を含むことができる。進路変更判断位置では、ユーザは、2つ以上の異なる方向に曲がる選択肢を有することができる。ユーザは、1つまたは複数の進路変更判断位置に遭遇した場合、迷って指定された経路から外れる可能性がより高くなる。この場合、第1の経路115に沿って多くの進路変更判断位置が存在しており、それぞれには、コストを割り当てることができる。
【0031】
特定の経路に対するコストを決定するのに考慮されうる他の要因は、目的地が、各ノード、障害物、方向変更位置、または進路変更判断位置で視線内にあるかどうかである。経路のコスト(例えば、最低コストの経路)は、1つまたは複数の目的地が経路の複数のノードにおいて視認できることに応じて割り引くことができる。目的地が、例えば、経路に沿ったすべての点で視線内にある場合、経路の全体コストは、いくつかの実施形態で割り引くことができる。この例では、ノードBは、事実上、第1の経路115、または第2の経路120のいずれかに沿って、各ノード、障害物、方向変更位置、または進路変更判断位置では視線により視認することができない。例えば、地図100が、壁を有する建物などの構造物を示している場合、例えば、セグメント162は、ノードBとの視線を妨げるので、例えば、進路変更判断位置184で、ノードB110を見ることができないはずである。同様に、第2の経路120の方向変更位置144では、例えば、セグメント140により示される障害のため、ノードB110を見ることができない。この例では、第1の経路115は、より多くの進路変更判断位置を含んでいるため、第2の経路120よりも短いが、第2の経路120よりも高いコストを有するはずである。
【0032】
図3は、1つまたは複数の実施形態による、進路変更判断位置が存在するノード200を示す。例えば、ユーザが、セグメント205に沿ってノード200の方向に導かれた場合、このようなユーザは、セグメント210に沿って移動するか、あるいはセグメント215に沿って移動するかの2方向の一方で曲がる選択肢を有することができる。1つまたは複数の実施形態では、セグメント間の最大および/または最小の閾値角は、進路変更判断位置に関する方向変更として資格を与えるのに十分なものでありうる。上記で述べたように、進路変更判断位置としてノードをこのように範疇化することにより、特定のコストに関連付けることができる。例えば、120度を超えない、または60度未満ではない角度は、進路変更判断位置を構成するのに十分なものでありうる。しかし、60度および120度は、最小および最大角の単なる例に過ぎないこと、およびいくつかの実施形態では、より大きい、またはより小さい閾値角をそれに代えて使用できることを理解されたい。ノードでは、ノードに入ってくるセグメントとノードから出ていくセグメントとの間の関係を示す2つの角度があることも理解されたい。両方の角度の合計は360度である。例えば、2つのセグメントの間の角度の一方の測定値が90度である場合、このようなセグメント間の第2の角度の測定値は、したがって、270度になることになる。本明細書における論議では、180度を超えない値を有する角度だけが、進路変更判断位置の決定を行う上で考慮されうる。
【0033】
図3を再度参照すると、セグメント205は、ノード200の方向を指している。ノード200で、ユーザは、セグメント215に沿って、またはセグメント210に沿って進むことができる。ノード200で測定されたセグメント205とセグメント210の間の角度は、θ1で示される。同様に、ノード200で測定されたセグメント205とセグメント215の間の角度は、θ2で示される。この例では、θ1およびθ2は共に60度と120度の間の値を有することができ、したがって、進路変更判断位置としての資格を与えることができる。いくつかの実施形態では、例えば、ノードに入ってくるセグメントと出ていくセグメントの間の角度の測定値には、その測定値に少なくとも部分的に基づいてコストを割り当てることができる。例えば、小さな測定値には、大きな測定値よりも大きなコストを割り当てることができるが、それは、ユーザにとっては、小さな測定値が、それに対応する大きな方向変更に関連するからである。他方で、いくつかの他の実施形態では、進路変更判断位置としての資格がある各角度には、固定されたコストを割り当てることもできる。
【0034】
図4は、1つまたは複数の実施形態による、進路変更判断位置が存在するノード300を示している。ユーザが、例えば、セグメント305に沿ってノード300の方向に導かれる場合、このようなユーザは、セグメント310、またはセグメント315に沿って進む2つの方向のうちの一方で曲がる選択肢を有することができる。図4では、ノード300で測定されたセグメント305とセグメント310の間の角度は、θ3として示される。同様に、ノード300で測定されたセグメント305とセグメント315の間の角度は、θ4として示される。この例では、θ3は、120度など、事前に規定された閾値を超える値を有しているが、θ4は、このような事前に規定された閾値未満の値を有する。したがって、ユーザが、セグメント305からセグメント310へと進むように命令された場合、ノード300は、進路変更判断位置を構成することはない。他方で、ユーザが、セグメント305からセグメント315へと進むように命令された場合、ノード300は、進路変更判断位置を構成することになる。
【0035】
図5は、1つまたは複数の実施形態による、ユーザをノードA408からノードB410へと進ませるための第1の経路402、第2の経路404、および第3の経路406を示す地図400を示している。図示のように、第1の経路402は、セグメント412、414、416、418、420、422、424、426、428、および第1の進路変更判断位置430を含む。第2の経路404は、セグメント432、434、436、438、440、442、444、446、448、ならびに第2、第3、および第4の進路変更判断位置450、452、および454を含む。第3の経路406は、第2の経路404の一部と部分的に重複している。図示のように、第3の経路406は、セグメント432、434、436、438、456、458、460、462、464、および466を含む。
【0036】
コストは、例えば、経路に沿ったセグメント、進路変更判断位置、または存在する障害物ごとに決めることができる。第1の経路402、第2の経路404、および第3の経路406のそれぞれは、経路が1つのセグメントから隣のセグメントへと延び、その中間にノードはあるが進路変更判断位置がこのようなノードに存在していないいくつかの部分を含んでいる。例えば、第1の経路402のセグメント412と414の間にノードが存在するが、このような経路は、セグメント412からセグメント414まで実質的に直線で延びている。したがって、セグメント412からセグメント414へと移動するナビゲーション命令を受信した場合、ユーザが混乱する可能性はほとんどない。このようなセグメントの中間に配置された進路変更判断位置を含まない隣接セグメントのこのような連鎖を、本明細書では、「スーパーエッジ」または「スーパーセグメント」と呼ぶことができる。スーパーエッジは、何らかの可能性のある進路変更判断位置の間でユーザがナビゲーションを行う容易さを継続させることができるが、それは、何らかのこのような進路変更判断位置を含まない経路の比較的長い部分を含むことができるからである。経路中のセグメントのコスト計算において、スーパーエッジを含む一部の経路には、割引きを適用することができる。
【0037】
図示のように、第1の経路402は、2つのスーパーエッジを含む、すなわち、第1のスーパーエッジは、セグメント412、414、416、および418を含み、また第2のスーパーエッジは、セグメント420、422、424、426、および428を含む。進路変更判断位置は、このようなスーパーエッジの間に配置される。ユーザが、セグメント418に沿って移動し、第1の進路変更判断位置430に達した場合、ユーザは、3つの異なる方向、すなわち、セグメント420、468、または470のいずれかを横断する方向に移動する選択肢を有することができる。この例では、第1の経路402はセグメント420を含む。しかし、第1の進路変更判断位置430に達したユーザが、混乱し、偶発的に、誤った方向に曲がり、セグメント468または470に沿って移動する可能性がある。したがって、第1の進路変更判断位置430にコストが割り当てられる。この例では、ユーザが、第1の進路変更判断位置430に達したときに進むことのできる3つの異なる方向がある。他の例では、ユーザが、進路変更判断位置で曲がることのできる2もしくは4、またはそれを超える可能な方向がありうる。一般に、ユーザが、進路変更判断位置で曲がることのできる可能な方向が多くなればなるほど、ユーザが正しくないセグメントに沿って移動する、または意図した経路から外れることになる可能性が大きくなる。したがって、1つまたは複数の実施形態では、ユーザがこのような進路変更判断位置に達したときに進むことのできる異なるセグメント/方向の可能な数に少なくとも部分的に基づいて、より高いコストを進路変更判断位置に割り当てることができる。
【0038】
第2の経路404は、2つのスーパーエッジを含む。第1のスーパーエッジは、セグメント432、434、436、および438からなる。第2のスーパーエッジは、セグメント440、442、および444からなる。第2の進路変更判断位置450で、ユーザは、セグメント456、またはセグメント440に沿って進む選択肢を有する。セグメント448を横断して進んだ後、ユーザはノードB410に達することができる。
【0039】
第3の経路406は、2つのスーパーエッジを含むことができる。第1のスーパーエッジは、セグメント432、434、436、438、および456を含むことができる。第2のスーパーエッジは、セグメント458、460、462、および464を含むことができる。セグメント464を横断して移動した後、セグメント466を横断してノードBに達することができる。図示のように、第3の経路406は、2つの方向変更を含むが、進路変更判断位置はない。例えば、ユーザは、セグメント456を横断した後、方向を変更してセグメント458へと進むことができる。しかし、ユーザは、セグメント456の終りに達した後、進むべき方向は1つだけ有しているため、ユーザは、どの方向に進むべきかに関して、1方向があるだけなので判断する必要はないはずである。したがって、このような方向変更は、例えば、オフィスビル内の通路を先に進むことに類似しており、廊下は別の方向にそれるが、ユーザは、このような廊下を経路に沿って先に進むために曲がるべき1つの方向を有するだけである。したがって、第3の経路406に存在するこのような方向変更は、進路変更判断位置のコストよりも低いコストに関連付けることができる。
【0040】
図5で示すように、第1の経路402および第2の経路404は、ほぼ等しい距離を含む。しかし、第1の経路402は、1つの進路変更判断位置を含むだけであるが、第2の経路404は、3つの異なる進路変更判断位置を含む。したがって、第2の経路404は、要因の中で特に、このようなさらなる進路変更判断位置があることにより、第1の経路402よりも高いコストに関連付けることができる。
【0041】
第3の経路406は、第1の経路402または第2の経路404よりも長い距離を含むはずである。しかし、第3の経路406は、何らかの進路変更判断位置を含まないので、第3の経路406は、第1の経路402または第2の経路404よりも全体的に低いコストに関連付けることができる。
【0042】
例えば、ユーザが、ノードA408からノードB410へのナビゲーション命令を望んでいることを携帯機器を介して示した場合、このようなユーザを第3の経路406に沿って進ませるナビゲーション命令を、このようなユーザに提示することができる。例えば、ユーザの携帯機器がグラフィカルユーザインターフェースを含む場合、ユーザがノードB410に達するための移動方向を示す矢印、または他の指示と共に地図400が表示されうる。1つまたは複数の実施形態では、ユーザの携帯機器は、定期的にその位置を更新する、または現在位置を示す更新を受信することができる。したがって、このような位置更新が利用可能である場合、第3の経路406に沿ったユーザの動きを、地図400上に表示することができる。
【0043】
1つまたは複数の実施形態では、段階ごとのナビゲーション命令をユーザに提示することができる。例えば、特定のナビゲーション命令は、例えば、「25フィート(7.62m)歩いて、次に直角に曲がること」と読むことができる。1つまたは複数の実施形態では、段階ごとのオーディオナビゲーション命令が、ユーザに提示されうる。例えば、「25フィート(7.62m)歩いて、次に直角に曲がること」と話すフレーズが、ユーザの携帯機器により送信され、または生成されて、ユーザへのスピーカを介して提示されうる。
【0044】
上記で論じたように、コストに関係しうるいくつかの異なる要素がある。例えば、進路変更判断位置は、比較的高いコストに関連付けることができるが、進路変更判断に関連しない方向変更位置は、比較的低いコストに関連付けることができる。経路の全体長さは、特定のコストに関連付けることができるが、その場合、長い経路は、対応する短い経路よりも高いコストに関連付けられる。しかし、上記で論じたように、例えば、このような経路中に進路変更判断位置が比較的少ない、または全くない場合、長い経路長により増加したコストは相殺することができる。スーパーエッジを形成するいくつかの末端間のセグメントが存在することは、いくつかの実施形態では、各セグメントに対するコストが個々に合計された場合よりも低いコストに関連付けることができる。いくつかの実施形態では、ユーザの携帯機器の表示またはオーディオ機能は、特定のコストの重みに対して影響を与える可能性がある。例えば、携帯機器が、グラフィカルな表示機能を有していない場合、または地図全体を表示することができない小さなディスプレイを有するだけである場合、進路変更の少ない長い経路に対して、容易に感知できる方法でナビゲーション命令を提供することが普通であればできない場合は、いくつかの進路変更判断位置には比較的低いコストを割り当てることもできる。
【0045】
概して、最低コストの経路は、誤った進路変更をする、またはその他の形で経路をそれることなく、ユーザがたどるのに最も容易な経路となるように決定することができる。
【0046】
図6は、1つまたは複数の実施形態による、携帯機器505に地図情報を送信するためのシステム500を示す。図示のように、システム500は、位置サーバ510、およびネットワーク要素515を含むことができる。
【0047】
1つまたは複数の地図が取得され、携帯機器505のメモリに記憶された場合、このような地図の1つまたは複数のものをユーザに提示することができる。例えば、地図は、携帯機器505のグラフィカルユーザインターフェース上に表示することができる。ユーザは、携帯機器505のユーザ入力装置を使用して目的地を示すことができる。上記で論じたように、例えば、ユーザはまた、出発点を入力することができるが、あるいは携帯機器505が、その現在位置を推定することができる。
【0048】
出発位置および目的地が提供される、またはその他の形で決定される場合、このような出発位置からこのような目的地へとユーザを導くためのナビゲーション命令を決定することができる。1つまたは複数の実施形態では、このようなナビゲーション命令は、例えば、携帯機器505の地図アプリケーションにより局所的に決定することができる。いくつかの実施形態では、携帯機器505は、出発位置および目的地を、最低コストの経路に対するナビゲーション命令を決定することのできる位置サーバ510に送信することができる。このようなナビゲーション命令を決定すると、位置サーバ510は、このようなナビゲーション命令を携帯機器505に送信することができ、それをユーザに提示することができる。
【0049】
1つまたは複数の実施形態は、上記で論じたように、屋内ナビゲーション環境の枠内で、様々な利点を提供する。例えば、最も簡単な、または最低コストの経路を、ユーザに表示する、またはその他の形で提示して、ユーザを出発位置から目的地までガイドすることができる。コストは、出発位置と目的地の間の1つまたは複数のセグメントおよびノード、または進路変更判断位置に対して決定することができる。様々なコストは、例えば、セグメントに沿った照明、混雑さ、ユーザがそれに沿ってガイドされるエリアの幅、経路に沿って移動する間の目的地の視認性などの要因、あるいはユーザが意図された経路から外れる、またはその他の形で迷う可能性があるどうかに関連しうる他の要因に基づき、このようなセグメントおよびノード、または進路変更判断位置に対して決定することができる。したがって、このようなコストがセグメントまたはノードに対して決定され、合計されて、最低コストの経路を決めることができ、経路に関するナビゲーション命令がユーザに提供される。このような方法でコストを決定することにより、数多くの利点が提供され、ユーザが最も容易にたどることのできる経路が得られてユーザに表示され、またはその他の形で提示することができる。
【0050】
上記で論じたこのような利点は、屋外ナビゲーション環境では達成可能できない、または妥当ではない可能性がある。例えば、車両のナビゲーション環境では、ナビゲーション経路をたどる容易さは、ユーザに対して決定され、かつ表示される特定の経路に対して直接的な影響を有しない可能性がある。1つの屋外ナビゲーション環境では、車両の運転者は、代替の経路がより少ない進路変更判断位置を有する場合であっても、数多くの進路変更判断位置を含む道路に沿って移動するように指示される可能性がある。例えば、代替の経路がはるかに長く、したがって、その増加した長さによる欠点が、より少ないナビゲーション命令が行われるその利点に勝る場合、このような代替の経路には、高いコストを割り当てることができる。
【0051】
図7は、1つまたは複数の実施形態に従って目的地へのナビゲーション命令を決定するための方法600を示している。まず、オペレーション605で、携帯機器に対する位置推定を決定することができる。例えば、このような携帯機器は、それ自体の位置を推定できるが、あるいはユーザが、ユーザ入力装置によりこのような推定を提供することができる。次に、オペレーション610で、屋内歩行者ナビゲーション環境内における1つまたは複数の目的地を示すユーザ入力を受け取ることができる。ユーザは、屋内歩行者ナビゲーション環境内の1つまたは複数の位置で利用可能であり得る特定の位置、またはコーヒーなどの特定の品目名を提供することができる。オペレーション615で、携帯機器に対する位置推定から1つまたは複数の目的地(例えば、ユーザにより提供される)への最低コストの経路を、例えば、最低コストの経路に関連するナビゲーション命令の予想される数に少なくとも部分的に基づいて決定することができる。例えば、最低コストの経路は、最も少ない数のナビゲーション命令でたどることのできる経路を含むことができる。最後に、オペレーション620で、最低コストの経路をユーザに提示することができる。
【0052】
図8は、1つまたは複数の実施形態による、携帯機器700の特定の実施形態の概略的なブロック図である。携帯機器700は移動局(MS)を備えることができ、そこでは、無線送信器が、音声またはデータなどのベースバンド情報でRF搬送波信号を変調するように適合されており、また無線受信器が、変調されたRF搬送波を復調してこのようなベースバンド情報を得ることができる。
【0053】
携帯機器700は、処理装置705、ユーザインターフェース710、送信器715、受信器720、およびメモリ725など、いくつかの要素を含むことができる。ユーザインターフェース710は、音声またはデータなどのユーザ情報を入力し、または出力するための複数の装置を備えることができる。このような装置は、例えば、いくつかの例を挙げると、キーボード/キーパッド、表示画面(例えば、タッチスクリーン)、マイクロフォン、スピーカ、ボタン、およびノブを含むことができる。ユーザインターフェース710は、地図をユーザに提示することができる。
【0054】
メモリ725は、マシン可読命令を記憶するように適合させることができ、マシン可読命令は、1つまたは複数のプロセス、例、実施形態、または前述の、または示唆された例を実施するように実行可能である。処理装置705は、このようなマシン可読命令にアクセスし、かつ実行するように適合されうる。これらのマシン可読命令を実行することにより、処理装置705は、携帯機器700の様々な要素に1つまたは複数の機能を実施するように指示することができる。
【0055】
送信器715は、アンテナを使用して、パケットベースの通信などの通信を他の無線装置に送信することができる。受信器720はまた、このようなアンテナを使用して、パケットベースの通信などの通信を他の無線装置から受信することができる。
【0056】
SPS(衛星測位システム)は、通常、送信器から受信した信号に少なくとも部分的に基づいて、エンティティに地球上、またはその上方のそれ自体の位置を決定できるように配置された送信器のシステムを含む。このような送信器は、通常、所定数のチップの反復疑似ランダム雑音(PN)符号でマーク付けされた信号を送信し、地上ベースの制御局、ユーザ機器、および/または宇宙飛行体(space vehicle)上に位置することができる。特定の例では、このような送信器は、地球の軌道を回る衛星ビークル(SV:satellite vehicle)上に位置することができる。例えば、GPS(全地球測位システム)、Galileo、Glonass、またはCompassなど、GNSS(全地球航法衛星システム)の衛星群におけるSVは、衛星群中の他のSVにより送信されたPN符号とは区別できるPN符号でマーク付けされた信号を送信することができる(例えば、GPSのように、各衛星に対して異なるPN符号を使用する、またはGlonassのように異なる周波数で同じ符号を使用する)。いくつかの態様によれば、本明細書で示される技法は、SPSに関して全地球システム(例えば、GNSS)に限定されない。例えば、本明細書で提供される技法は、例えば、日本のQZSS(準天頂衛星システム)、インドのIRNSS(インド地域航法衛星システム)、中国のBeidou(北斗)などの様々な地域システム、および/または1つまたは複数の全地球および/または地域航法衛星システムに関連させることのできる、またはその他の形で共に使用することが可能な様々な補強システム(例えば、SBAS(静止衛星型航法補強システム))に適用することができ、またはその他の形で使用することが可能である。限定するものではないが、例として、SBASは、例えば、WAAS(広域補強システム)、EGNOS(European Geostationary Navigation Overlay Service)、MSAS(Multi-functional Satellite Augmentation System)、GAGAN(GPS Aided Geo Augmented Navigation or GPS and Geo Augmented Navigation system)、および/または同様のものなど、完全性の情報、差分補正などを提供する補強システムを含むことができる。したがって、本明細書で使用される場合、SPSは、1つまたは複数の全地球および/または地域航法衛星システム、および/または補強システムの任意の組合せを含むことができ、またSPS信号は、SPS、SPSと同様のもの、および/またはこのような1つまたは複数のSPSと関連する他の信号を含むことができる。
【0057】
本明細書で使用される場合、移動局(MS)は、セルラ式もしくは無線通信装置、PCS(パーソナル移動通信システム)装置、PND(パーソナルナビゲーションデバイス)、PIM(Personal Information Manager)、PDA(携帯情報端末)、ラップトップ、または無線通信および/またはナビゲーション信号を受信できる他の適切な携帯機器などの装置を指す。「移動局」という用語はまた、衛星信号受信、補助データの受信、および/または位置に関係する処理が装置もしくはPNDで行われるかどうかにかかわらず、近距離の無線、赤外線、有線接続、または他の接続などによりPND(パーソナルナビゲーションデバイス)と通信する装置を含むことが意図される。さらに「移動局」は、衛星信号受信、補助データの受信、および/または位置に関係する処理が、装置で、サーバで、またはネットワークに関連する他の装置で行われるかどうかにかかわらず、インターネット、Wi-Fi、または他のネットワークを介するなど、サーバと通信できる無線通信装置、コンピュータ、ラップトップなどを含むすべての装置を含むことが意図されている。上記の任意の動作可能な組合せもまた、「移動局」と見なされる。
【0058】
送信器および/または受信器などの装置は、例えば、WWAN(無線広域ネットワーク)、WLAN(無線ローカルエリアネットワーク)、WPAN(無線パーソナルエリアネットワーク)などの様々な無線通信ネットワークを使用することにより、機能を提供することができる。用語「ネットワーク」および「システム」は、本明細書では相互に交換可能に使用されることが多い。WWANは、CDMA(符号分割多元接続)ネットワーク、TDMA(時分割多元接続)ネットワーク、FDMA(周波数分割多元接続)ネットワーク、OFDMA(直交周波数分割多元接続)ネットワーク、SC-FDMA(単一キャリア周波数分割多元接続)ネットワーク、LTE(Long Term Evolution)ネットワーク、WiMAX(IEEE802.16)ネットワークなどとすることができる。CDMAネットワークは、CDMA2000、W-CDMA(広帯域CDMA)などの1つまたは複数のRAT(無線アクセス技術)を実装することができる。CDMA2000は、IS-95、IS-2000、およびIS-856規格を含む。TDMAネットワークは、GSM(登録商標) (Global System for Communications)、D-AMPS(Digital Advanced Phone System:デジタル先進移動電話システム)、または何らかの他のRATを実装することができる。GSM(登録商標)およびW-CDMAは、「3GPP(第3世代移動通信規格プロジェクト)」と名付けられた団体からの文書に記載されている。CDMA2000は、「3GPP2(第3世代移動通信規格プロジェクト2)」と名付けられた団体からの文書に記載されている。3GPPおよび3GPP2文書は、公開されており入手可能である。WLANは、IEEE802.11xネットワークとすることができ、またWPANは、ブルートゥースネットワーク、IEEE802.15x、または何らかの他のタイプのネットワークとすることができる。本技法はまた、WWAN、WLAN、および/またはWPANの任意の組合せで使用することもできる。本技法は、UMB(Ultra Mobile Broadband)ネットワーク、HRPD(高速パケットデータ)ネットワーク、CDMA2000 1Xネットワーク、GSM(登録商標)、LTE(Long-Term Evolution)、および/または同様のものなどと共に使用するように実装することができる。
【0059】
上記の詳細な記述のいくつかの部分は、特有の装置、または専用のコンピュータ装置もしくはプラットフォームのメモリ内に記憶された2進デジタル信号に対する演算のアルゴリズム、または記号表現により提示される。この特定の明細書では、特有の装置または同様のものという用語は、プログラムコードからの命令に従って特定の機能を実施するようにプログラムされた後の汎用のコンピュータを含む。アルゴリズムの記述、または記号表現は、他の当業者にその作業内容を伝えるために、信号処理または関連技術において当業者で使用される技法の例である。アルゴリズムは、本明細書で、また一般に、所望の結果へと導く自己矛盾のない一連の演算、または同様の信号処理であると考えられる。この文脈では、演算または処理は物理量の物理的な操作を含む。必ずしもそうではないが、このような量は、通常、記憶し、転送し、組合せを行い、比較し、またはその他の形で操作できる電気信号または磁気信号の形態をとることができる。
【0060】
このような信号を、主として共通利用するために、時には、ビット、データ、値、要素、記号、キャラクタ、項、番号、数字などと呼ぶことが便利であることが示されている。しかし、これらの、または同様の用語のすべては、適切な物理量と関連付けられることになり、単なる便宜上のラベルに過ぎないことを理解されたい。その他の形で特に述べない限り、論議から明らかなように、本明細書を通じて、「処理する(processing)」、「計算する(computing)」、「計算する(calculating)」、「決定する/判定する(determining)」、または同様のものなどの用語を使用する論議は、専用コンピュータ、または同様の専用電子計算装置など、特定の装置のアクションまたはプロセスを指すことを理解されたい。本明細書では、したがって、専用コンピュータ、または同様の専用電子計算装置は、専用コンピュータ、または同様の専用電子計算装置のメモリ、レジスタ、もしくは他の情報記憶装置、送信装置、または表示装置内で物理的な電子量もしくは磁気量として通常表される信号を操作し、または変換することができる。例えば、特有のコンピューティング装置は、1つまたは複数の特有の機能を実施するための命令でプログラムされた1つまたは複数の処理装置を備えることができる。
【0061】
本明細書で述べた方法は、特定の特徴、および/または例による用途に応じて、様々な手段により実施することができる。例えば、このような方法は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはそれらの組合せで実施することができる。例えば、ハードウェアを含む実施形態では、処理装置は、1つまたは複数のASIC(特定用途向け集積回路)、DSP(デジタル信号プロセッサ)、DSPD(デジタル信号処理装置)、PLD(プログラム可能論理デバイス)、FPGA(書替え可能ゲートアレイ)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子装置、本明細書で述べた機能を実施するように設計された他のユニット、および/またはそれらの組合せの内部に実装することができる。
【0062】
ファームウェア、および/またはソフトウェアの実施形態では、いくつかの方法は、本明細書で述べた機能を実施するモジュール(例えば、手順、機能、および同様のものなど)で実施することができる。有形に命令を実施する任意のマシン可読媒体を、本明細書で述べる方法を実施するのに使用することができる。例えば、ソフトウェアコードは、移動局、フェムトセル、および/またはアクセスポイントのメモリに記憶され、かつ装置の処理装置により実行されうる。メモリは、処理装置内に、かつ/または処理装置の外部に実装することができる。本明細書で使用される場合、「メモリ」という用語は、長期、短期、揮発性、不揮発性、または他のメモリのいずれかのタイプを指しており、またいずれかの特定タイプのメモリ、もしくは特定数のメモリ、またはメモリが記憶される媒体タイプに限定されない。
【0063】
ファームウェアおよび/またはソフトウェアで実施する場合、機能は、コンピュータ可読媒体上に1つまたは複数の命令またはコードとして記憶されうる。いくつかの例には、データ構造で符号化されたコンピュータ可読媒体、およびコンピュータプログラムで符号化されたコンピュータ可読媒体が含まれる。コンピュータ可読媒体は、製品の形態をとることができる。コンピュータ可読媒体は、物理的なコンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによりアクセスされうる任意の利用可能な媒体とすることができる。例としてであり、限定するものではないが、このようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、CD-ROM、もしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、半導体ストレージ、または他の記憶装置、あるいは命令もしくはデータ構造の形で所望のプログラムコードを記憶するために使用でき、かつコンピュータ/処理装置によりアクセスできる任意の他の媒体を含むことができる。本明細書で使用される場合、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、CD(コンパクトディスク(disc))、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、DVD(digital versatile disc)、フレキシブルディスク(disk)、およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生するものであり、ディスク(disc)は、レーザでデータを光学的に再生する。上記の組合せもまた、コンピュータ可読媒体の範囲に含まれるものとすべきである。
【0064】
コンピュータ可読媒体に記憶することに加えて、命令および/またはデータは、通信装置に含まれる送信媒体上の信号としても提供することができる。例えば、通信装置は、命令およびデータを示す信号を有する送受信器を含むことができる。命令およびデータは、1つまたは複数の処理装置に、特許請求の範囲で概要を述べた機能を実施させるように構成される。すなわち、通信装置は、開示された機能を実施するための情報を示す信号を有する送信媒体を含む。最初に、通信装置に含まれる送信媒体は、開示された機能を実施するための情報の第1の部分を含むことができ、次に、通信装置に含まれる送信媒体は、開示された機能を実施するための情報の第2の部分を含むことができる。
【0065】
本明細書で述べられる「命令」は、1つまたは複数の論理演算を表す表現に関する。例えば、命令は、1つまたは複数のデータオブジェクトに対して1つまたは複数の演算を実行するために、マシン/コンピュータにより解釈可能であることにより、「マシン可読である」とすることができる。しかし、これは単に命令の例に過ぎず、特許請求される主題はこれに限定されない。他の例では、本明細書で述べられる命令は、符号化されたコマンドを含むコマンドセットを有する処理装置により実行可能である符号化されたコマンドに関係することができる。このような命令は、処理装置により理解される機械語の形で符号化することができる。再度、これらは単に命令の例に過ぎず、特許請求される主題は、これに限定されない。
【0066】
本明細書で使用される場合、「ネットワーク要素」は、通信装置がネットワークと通信できるようにする装置を指すことができる。例えば、ネットワーク要素は、基地局またはアクセスポイントを含むことができ、またWi-Fi、ブルートゥース、CDMA(符号分割多元接続)、TDMA(時分割多元接続)、FDMA(周波数分割多元接続)、OFDMA(直交周波数分割多元接続)、SC-FDMA(単一キャリア周波数分割多元接続)などのセルラ式通信技術、あるいは任意の他の適切な無線技術、および/または規格を用いて、無線通信装置を無線ネットワークに接続できるようにする。
【0067】
一実施形態では、携帯機器は、1つまたは複数の近くのフェムトセルと通信することによりそれ自体の位置を推定することができる。本明細書で使用される場合、「フェムトセル」は、小さなセルラ式基地局を指すことができる。このようなフェムトセルは、(例えば、DSL(デジタル加入者線)またはケーブルなどを介して)ブロードバンドによりサービスプロバイダのネットワークに接続することができる。フェムトセルは、フェムトセルと互換性のある多くの可能な技術の中で特にいくつかだけを挙げると、例えば、UTMS(Universal Mobile Telecommunications System)、LTE(Long Term Evolution)、EV-DO(Evolution-Data Optimized or Evolution-Data only)、GSM(登録商標) (Global System for Mobile communications)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、CDMA(符号分割多元接続)-2000、またはTD-SCDMA(時分割同期符号分割多元接続)などの技術を利用することができる。フェムトセルはまた、統合Wi-Fiを有することもでき、その場合、ラウンドトリップタイム距離測定は、フェムトセルを用いて行うことができる。
【0068】
例示的な特徴であると現在考えられるものについて例示し、かつ述べてきたが、当業者であれば、特許請求される主題から逸脱することなく、様々な他の変更を行うことができ、かつ均等な形態で置き換えることも可能であることが理解されよう。さらに、本明細書で述べられた中心概念から逸脱することなく、特定の状況に適応させるために、特許請求される主題の教示に対して多くの変更を行うことができる。したがって、特許請求される主題は、開示された特定の例に限定されるのではないこと、さらに、このような特許請求される主題は、添付の特許請求の範囲に含まれるすべての態様、およびその均等な形態を含むことが意図される。
【符号の説明】
【0069】
5 経路
10 進路変更判断位置
15 ノードA
20 目的地A
25 目的地B
100 地図
105 ノードA
110 ノードB
115 第1の経路
120 第2の経路
400 地図
402 第1の経路
404 第2の経路
406 第3の経路
500 システム
505 携帯機器
510 位置サーバ
515 ネットワーク要素
700 携帯機器
705 処理装置
710 ユーザインターフェース
715 送信器
720 受信器
725 メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋内歩行者ナビゲーション環境内で携帯機器に対する位置推定を決定するステップと、
前記屋内歩行者ナビゲーション環境内で1つまたは複数の目的地を示すユーザ入力を受け取るステップと、
最低コストの経路に関連するナビゲーション命令の予想される数に少なくとも部分的に基づいて、前記位置推定から前記1つまたは複数の目的地への前記最低コストの経路を決定するステップと、
前記最低コストの経路を前記ユーザに提示するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記最低コストの経路を提示する前記ステップが、前記最低コストの経路をディスプレイ上に提示するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記最低コストの経路を提示する前記ステップが、前記最低コストの経路に対応する可聴のナビゲーション命令を提示するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ナビゲーション命令の少なくとも1つが、第1のノードと第2のノードの間で1つまたは複数の指示を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
複数の経路のうちの少なくとも1つの入ってくるノードと出ていくノードを分離する角度と、少なくとも2つの方向に曲がる選択肢とに少なくとも部分的に基づいて、前記複数の経路の前記少なくとも1つにおける進路変更判断位置を検出するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記1つまたは複数の目的地が、前記最低コストの経路の複数のノードで視認できることに応じて、前記最低コストの経路のコストを割り引くステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記最低コストの経路中の少なくとも2つのノード間の距離に少なくとも部分的に基づいて、前記最低コストの経路のコストを割り引くステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも2つのノードが、前記最低コストの経路中で隣接するノードを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記携帯機器の前記位置推定が前記携帯機器により決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記携帯機器の前記位置推定が、知られた位置に関連付けられた少なくとも1つの無線装置との無線通信に少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記無線通信がWi-Fi通信を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記携帯機器の前記位置推定が、前記少なくとも1つの無線装置との前記無線通信のRSSI(受信信号強度指示)に少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記携帯機器の前記位置推定が、前記少なくとも1つの無線装置との前記無線通信の測定されたRTT(ラウンドトリップタイム)に少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記携帯機器の前記位置推定が、ユーザ入力装置を介して前記ユーザにより入力される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
電子的に記憶された地図上で1つまたは複数の目的地を示すユーザからの入力を受け取るためのユーザ入力装置と、
最低コストの経路に関連するナビゲーション命令の予想される数に少なくとも部分的に基づいて、屋内歩行者ナビゲーション環境内で、装置の推定位置から前記1つまたは複数の目的地への前記最低コストの経路を決定するための1つまたは複数の処理装置と、
前記最低コストの経路を前記ユーザに提示するための出力装置と
を備える装置。
【請求項16】
前記出力装置が、前記最低コストの経路を前記ユーザに提示するためのディスプレイを備える、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記出力装置が、前記最低コストの経路に対応する可聴のナビゲーション命令を提示するためのスピーカを備える、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記1つまたは複数の処理装置が、前記最低コストの経路の入ってくるノードと出ていくノードを分離する角度と、少なくとも2つの方向に曲がる選択肢とに少なくとも部分的に基づいて、前記最低コストの経路中の進路変更判断位置を検出することができる、請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記1つまたは複数の処理装置は、前記1つまたは複数の目的地が、前記最低コストの経路に沿った複数のノードで視認できることに応じて、前記最低コストの経路のコストを割り引くことができる、請求項15に記載の装置。
【請求項20】
前記1つまたは複数の処理装置が、前記最低コストの経路中の少なくとも2つのノード間の距離に少なくとも部分的に基づいて、前記最低コストの経路のコストを割り引くことができる、請求項15に記載の装置。
【請求項21】
前記少なくとも2つのノードが、前記最低コストの経路中で隣接するノードを含む、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記1つまたは複数の処理装置が、前記装置の前記推定位置を決定することができる、請求項15に記載の装置。
【請求項23】
前記装置の前記推定位置が、知られた位置に関連付けられた少なくとも1つの無線装置との無線通信に少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記無線通信がWi-Fi通信を含む、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記携帯機器の前記位置推定が、前記少なくとも1つの無線装置との前記無線通信のRSSI(受信信号強度指示)に少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項23に記載の装置。
【請求項26】
前記携帯機器の前記推定位置が、前記少なくとも1つの無線装置との前記無線通信の測定されたRTT(ラウンドトリップタイム)に少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項23に記載の装置。
【請求項27】
前記携帯機器の前記推定位置が、ユーザ入力装置を介して前記ユーザにより入力される、請求項15に記載の装置。
【請求項28】
屋内歩行者ナビゲーション環境内で1つまたは複数の目的地を示すユーザ入力を受け取るための手段と、
ユーザに提供するための最低コストの経路に関連するナビゲーション命令の予想される数に少なくとも部分的に基づいて、携帯機器に対する位置推定から前記1つまたは複数の目的地への前記最低コストの経路を決定するための手段と、
前記最低コストの経路を前記ユーザに提示するための手段と
を備える装置。
【請求項29】
前記最低コストの経路を提示するための前記手段が、前記最低コストの経路をディスプレイ上に提示することができる、請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記最低コストの経路を提示するための前記手段が、前記最低コストの経路に対応する可聴のナビゲーション命令を提示することができる、請求項28に記載の装置。
【請求項31】
前記ナビゲーション命令の少なくとも1つが、第1のノードと第2のノードの間で1つまたは複数の指示を含む、請求項28に記載の装置。
【請求項32】
前記最低コストの経路の入ってくるノードと出ていくノードを分離する角度と、少なくとも2つの方向に曲がる選択肢とに少なくとも部分的に基づいて、前記最低コストの経路中の進路変更判断位置を検出するための手段をさらに備える、請求項28に記載の装置。
【請求項33】
前記1つまたは複数の目的地が、前記最低コストの経路に沿った複数のノードで視認できることに応じて、前記最低コストの経路のコストを割り引くための手段をさらに備える、請求項28に記載の装置。
【請求項34】
前記最低コストの経路中の少なくとも2つのノード間の距離に少なくとも部分的に基づいて、前記最低コストの経路のコストを割り引くための手段をさらに備える、請求項28に記載の装置。
【請求項35】
前記少なくとも2つのノードが、前記最低コストの経路中で隣接するノードを含む、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記装置の前記位置推定を決定するための手段をさらに備える、請求項28に記載の装置。
【請求項37】
前記装置の前記位置推定が、知られた位置に関連付けられた少なくとも1つの無線装置との無線通信に少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記無線通信がWi-Fi通信を含む、請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記携帯機器の前記位置推定が、前記少なくとも1つの無線装置との前記無線通信のRSSI(受信信号強度指示)に少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項37に記載の装置。
【請求項40】
前記携帯機器の前記位置推定が、前記少なくとも1つの無線装置との前記無線通信の測定されたRTT(ラウンドトリップタイム)に少なくとも部分的に基づいて決定される、請求項37に記載の装置。
【請求項41】
ユーザから前記装置の前記位置推定を受け取るためのユーザ入力装置を備える、位置推定を決定するための手段をさらに備える、請求項28に記載の装置。
【請求項42】
屋内歩行者ナビゲーション環境内で、1つまたは複数の目的地を示すユーザ入力を受け取ること、
前記ユーザに提供するための最低コストの経路に関連するナビゲーション命令の予想される数に少なくとも部分的に基づいて、携帯機器に対する位置推定から前記1つまたは複数の目的地への前記最低コストの経路を決定すること、および
前記最低コストの経路を前記ユーザに提示すること
を専用装置で実行可能なマシン可読命令を記録した記録媒体。
【請求項43】
前記マシン可読命令が、前記最低コストの経路をディスプレイ上に提示することを前記専用装置でさらに実行可能である、請求項42に記載の記録媒体。
【請求項44】
前記マシン可読命令が、前記最低コストの経路に対応する可聴のナビゲーション命令を提示することを前記専用装置でさらに実行可能である、請求項42に記載の記録媒体。
【請求項45】
前記ナビゲーション命令の少なくとも1つが、第1のノードと第2のノードの間で1つまたは複数の指示を含む、請求項42に記載の記録媒体。
【請求項46】
前記マシン可読命令が、前記最低コストの経路の入ってくるノードと出ていくノードを分離する角度と、少なくとも2つの方向に曲がる選択肢とに少なくとも部分的に基づいて、前記最低コストの経路中の進路変更判断位置を検出することを前記専用装置でさらに実行可能である、請求項42に記載の記録媒体。
【請求項47】
前記マシン可読命令は、前記1つまたは複数の目的地が前記最低コストの経路に沿った複数のノードで視認できることに応じて、前記最低コストの経路のコストを割り引くことを前記専用装置でさらに実行可能である、請求項42に記載の記録媒体。
【請求項48】
前記マシン可読命令が、前記最低コストの経路中の少なくとも2つのノード間の距離に少なくとも部分的に基づいて、前記最低コストの経路のコストを割り引くことを前記専用装置でさらに実行可能である、請求項42に記載の記録媒体。
【請求項49】
前記マシン可読命令が、知られた位置に関連付けられた少なくとも1つの無線装置との無線通信に少なくとも部分的に基づいて、前記携帯機器に対する前記位置推定を決定することを前記専用装置でさらに実行可能である、請求項42に記載の記録媒体。
【請求項50】
前記無線通信がWi-Fi通信を含む、請求項49に記載の記録媒体。
【請求項51】
前記マシン可読命令が、前記少なくとも1つの無線装置との前記無線通信のRSSI(受信信号強度指示)に少なくとも部分的に基づいて前記携帯機器の前記位置推定を決定することを前記専用装置でさらに実行可能である、請求項49に記載の記録媒体。
【請求項52】
前記マシン可読命令が、前記少なくとも1つの無線装置との前記無線通信の測定されたRTT(ラウンドトリップタイム)に少なくとも部分的に基づいて前記携帯機器の前記位置推定を決定することを前記専用装置でさらに実行可能である、請求項49に記載の記録媒体。
【請求項53】
前記携帯機器の前記位置推定が、ユーザ入力装置を介して前記ユーザにより入力される、請求項42に記載の記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−513804(P2013−513804A)
【公表日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543293(P2012−543293)
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/059772
【国際公開番号】WO2011/072169
【国際公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(507364838)クアルコム,インコーポレイテッド (446)
【Fターム(参考)】