説明

平面ねじりばね

【課題】小さな幅で、より大きな強度とたわみを提供できる、ロボットアーム用ねじりばねを提供すること。
【解決手段】ねじりばねは内側取付けセグメントを備える。外側取付けセグメントが内側取付けセグメントの周りに同心で配置される。複数の細長い薄板が、内側取付けセグメントから外側取付けセグメントへ延びる。各細長い薄板の少なくとも一部分が、内側取付けセグメントの周りに概して環状に延びる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
政府の権益
本明細書に記載された発明は、合衆国政府の(すなわち非営利の)目的のために、それに関するまたはそのための使用料を支払うことなく、合衆国政府によってまたは合衆国政府のために製造および使用されることがある。
【0002】
本発明は、一般にねじりばねに関し、より詳細には、ロボットアームと共に使用するためのねじりばねに関する。
【背景技術】
【0003】
製造および組立工場で反復業務を実行するために、ロボット、とりわけロボットアームが使用されることが多い。ロボットアームは、ロボットアームの器用な動きを容易にし、2つの部分間の相対移動を可能にするために、ロボットアームの一部分を別の部分に連結するための関節を含むことが多い。これは一般に、アームの一部分を別の部分に対して動かすための回転関節を使用することを含む。関節に組み込まれたばねを使用して、アームの2つの部分間にコンプライアンスを与えることができる。ばねコンプライアンス、またはたわみを測定して、関節が受けたトルクを決定することができる。
【0004】
ロボットアームによって実行される作業が、ロボットアームのトルク要件およびたわみ要件を決める。また、ロボットアームの寸法は、アームが使用される作業、および作業環境に関連付けることができる寸法制限によって決定される。したがって、関節に使用されるねじりばねの寸法および能力は、これらの要因にも依存する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
小さな幅で、より大きな強度とたわみを提供できる、ロボットアーム用ねじりばねが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ねじりばねは内側取付けセグメントを備える。外側取付けセグメントが、内側取付けセグメントの周りに同心で配置される。複数の細長い薄板が、内側取付けセグメントから外側取付けセグメントへ延びる。各細長い薄板の少なくとも一部分が、内側取付けセグメントの周りを、概して環状に延びる。
【0007】
ロボットアームは、少なくとも1つの駆動構成部品を有するロボット関節、およびそのロボット関節に取り付けられた出力リンクを有する。ねじりばねは、ロボットアームのロボット関節と出力リンクとの間に配置される。
【0008】
ロボットアームを動作させる方法は、ねじりばねの内側取付けセグメントを、ロボット関節の内側の少なくとも1つの駆動構成部品に取り付けるステップと、ねじりばねの外側取付けセグメントを、ロボットアームの出力リンクに取り付けるステップとを含む。この方法はさらに、ロボット関節の内側の少なくとも1つの駆動構成部品を動かして、ねじりばねの内側取付けセグメントを、ねじりばねの外側取付けセグメントに対して相対的に回転させるステップを含む。この相対回転が、複数の細長い薄板の弾性変形を引き起こす。ロボット関節の内側の少なくとも1つの駆動構成部品を解放することによって、複数の細長い薄板が変形していない位置に戻り、ねじりばねの内側取付けセグメントが、元の回転位置へ戻ることができるようになる。
【0009】
本発明の上記の特徴および利点、ならびに他の特徴および利点は、本発明を実施するための好ましい実施形態および最良の態様の以下の詳細説明を添付図面と関連させるとき、容易に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】ロボット関節および平面ねじりばねを含むロボットアームの一部分の概略斜視図である。
【図2】図1のロボットアームと共に使用するための平面ねじりばねの第1の実施形態の正面斜視図である。
【図3】図1および図2のロボットアームと共に使用するための平面ねじりばねの第1の実施形態の背面図である。
【図4】図1のロボットアームと共に使用するための平面ねじりばねの第2の実施形態である。
【図5】図1のロボットアームと共に使用するための平面ねじりばねの第3の実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図を参照すると、種々の図を通して同様の参照番号が同じまたは同様の構成要素を参照しており、図1は、ロボット関節12および出力リンク14を含むロボットアーム10を概略的に示している。ねじりばね16が、ロボット関節12の第1の部分18に取り付けられている。ロボットアーム10を形成するように、出力リンク14を、ねじりばね16に取り付けることができる。
【0012】
ねじりばね16は、内側取付けセグメント22および外側取付けセグメント24を有する。図示した実施形態では、図2に示すように、内側取付けセグメント22は第1の複数の開口26によって形成されるボルト円である。第1の複数の開口26(図2に示す)は、ロボット関節12の第1の部分18の内側の駆動構成部品28に対応する。ボルト30が第1の複数の開口26を通って延びて、ねじりばね16をロボット関節12内の駆動構成部品28に取り付けている。外側取付けセグメント24もまた、第2の複数の開口32によって形成されるボルト円である。第2の複数の開口32はリンク取付けセグメント34に対応する。ボルト30が第2の複数の開口32を通って延びて、出力リンク14をねじりばね16に取り付けている。
【0013】
図2は、ねじりばね16の概略斜視図である。ねじりばね16は、概して平面円板形状を有する。ねじりばね16は、ばね直径36およびばね厚38を有する。ばね直径36は、ねじりばね16が共に使用されるロボットアーム10(図1に示す)の寸法に基づいて決定される。すなわち、ばね直径36は、第1の複数の開口26の寸法が駆動構成部品28(図1に示す)に対応し、第2の複数の開口32の寸法が、リンク取付けセグメント34(図1に示す)に対応するようになっている。ねじりばね16の能力要件を満たすように、ばね厚38を変えることができる。本実施形態の代表的なばね厚38は、3.175〜6.35mm(1インチの1/8〜1/4)とすることができる。ばね厚38を増やすと、ねじりばね16の剛性が比例して増える。ねじりばね16は、多くの他の鋼および鋼複合材料と比較したときに、大きな降伏強度を有する鋼複合材料であるマルエージング鋼で形成されることが好ましい。鋼、鋼複合材料、およびプラスチック材料を含む他の材料を用いて、ねじりばね16を形成することもできる。当業者は、それが使用される特定の応用例に対し、ねじりばね16を形成するのにふさわしい材料を決めることができる。
【0014】
複数の細長い薄板40が、内側取付けセグメント22と外側取付けセグメント24との間に延びる。図示した実施形態では、細長い薄板40が2つある。細長い薄板40の数は、ねじりばね16の性能能力要件に基づいて変えることができる。例えば、細長い薄板40の数を増やすと、ねじりばね16のばね定数を大きくすることができるが、ねじりばね16の回転コンプライアンスを低下させる。当業者は、ねじりばね16の特定の応用例に望まれる性能能力を実現するための、細長い薄板40の適正な数を決めることができる。
【0015】
細長い薄板40は、第1の部分42で内側取付けセグメント22に取り付けられ、第2の部分44で外側取付けセグメント24に取り付けられている。各細長い薄板40に対し、第1の部分42は、異なる円周位置で内側取付けセグメント22に取り付けられ、さらに第2の部分44は、外側取付けセグメント24に取り付けられている。第1の部分42は、内側取付けセグメント22から中心部分46へ半径方向に延びる。第2の部分44は、外側取付けセグメント24から中心部分46へ、半径方向内向きに延びる。中心部分46は、内側取付けセグメント22の円周の周りかつ外側取付けセグメント24の円周の内側に概して環状に延びる。図2では、細長い薄板40は、内側取付けセグメント22から外側取付けセグメント24へ時計回り方向に延びる。
【0016】
細長い薄板40はそれぞれ細長い薄板の幅48を有する。細長い薄板の幅48は中心部分46に沿って変化する。細長い薄板の幅48は、中心部分46が第1の部分42および第2の部分44に近づくにつれて増え、中心部分46の中央で狭くなる。平均の細長い薄板の幅48を増やす、または減ずることによって、ねじりばね16のばね定数を変えることができる。当業者は、ねじりばね16の特定の応用例に対し、ふさわしいばね定数および細長い薄板の幅48を決めることができる。
【0017】
図3は、ねじりばね16を反対面50から示す。すなわち、図2は第1の面52を説明し、図3は反対面50を説明している。図2では、細長い薄板40は、内側取付けセグメント22から外側取付けセグメント24へ時計回り方向に延びる。図3では、細長い薄板40は、内側取付けセグメント22から外側取付けセグメント24へ反時計回り方向に延びる。第1の面52または反対面50がリンク取付けセグメント34に接触するように、ねじりばね16をロボットアーム10(図1に示す)に取り付けることができる。
【0018】
動作時は、内側取付けセグメント22が、ロボット関節12の駆動構成部品28によって能動的に回転する。出力リンク14に作用する外力がない場合、駆動構成部品28による内側取付けセグメント22の回転は、外側取付けセグメント24を、またそれに続いてロボットアーム10の出力リンク14を回転させることになる。しかし、出力リンク14に外力が作用している場合は、図2および3の矢印62で示すように、細長い薄板40は弾性変形し、ねじりばね16の内側取付けセグメント22と外側取付けセグメント24との間に相対運動を引き起こすことになる。駆動構成部品28と出力リンク14との間の実トルクを除去することによって、細長い薄板40が変形していない位置へ戻ることができるようになる。
【0019】
細長い薄板40は、内側取付けセグメント22と外側取付けセグメント24との間の相対回転移動を可能にする。内側取付けセグメント22から、つめ54が半径方向外向きに突き出ている。内側取付けセグメント22が外側取付けセグメント24に対して相対的に回転するとき、つめ54が出力リンク14の延長部(図示せず)に接触して、ねじりばね16のためのポジティブストップを提供することができる。例えば、図示した実施形態では、最大トルク負荷が内側取付けセグメント22に加えられたとき、ねじりばね16は最大5度までたわむことができる。それ以上のたわみを防止するため、5度たわむと、ロボットアーム10の出力リンク14の延長部につめ54が接触する。
【0020】
図4は、ねじりばねの別の実施形態116を示す。ねじりばね116は上記と同様の方法で動作する。ねじりばね116は、内側取付けセグメント122および外側取付けセグメント124を有する。図示した実施形態では、内側取付けセグメント122は、第1の複数の開口126によって形成されるボルト円である。外側取付けセグメント124もまた、第2の複数の開口132によって形成されるボルト円である。
【0021】
ねじりばね116は、概して平面円板形状を有する。ねじりばね116は、ばね直径136およびばね厚を画定する。ばね直径136は、第2の複数の開口132によって形成されるボルト円の寸法に基づいて決定される。ねじりばね116の能力要件を満たすように、ばね厚を変更することができる。ばね厚を増やすと、ねじりばね116の剛性が比例して増える。
【0022】
細長い薄板140は、第1の部分142で内側取付けセグメント122に取り付けられ、第2の部分144で外側取付けセグメント124に取り付けられている。それぞれの細長い薄板140に対し、第1の部分142は、異なる円周位置で内側取付けセグメント122に取り付けられ、さらに第2の部分144は外側取付けセグメント124に取り付けられている。第1の部分142は内側取付けセグメント122から中心部分146へ半径方向に延びる。第2の部分144は、外側取付けセグメント124から中心部分146へ、半径方向内向きに延びる。中心部分146は、内側取付けセグメント122の円周の周りかつ外側取付けセグメント124の円周の内側に概して環状に延びる。ねじりばね116上の細長い薄板140は、内側取付けセグメント122から外側取付けセグメント124へ時計回り方向に延びる。
【0023】
細長い薄板140はそれぞれ細長い薄板の幅148を有する。細長い薄板の幅148は中心部分146に沿って変化する。細長い薄板の幅148は、中心部分146が第1の部分142および第2の部分144に近づくにつれて増え、中心部分146の中央で狭くなる。図2の細長い薄板40と比較するとき、細長い薄板140はより小さい平均の細長い薄板の幅148を有する。上記のように、平均の細長い薄板の幅148を増やす、または減ずることによって、ねじりばね116のばね定数を変えることができる。当業者は、ねじりばね116の特定の応用例に対し、ふさわしいばね定数および細長い薄板の幅148を、決めることができる。
【0024】
動作時は、内側取付けセグメント122が、ロボット関節12の駆動構成部品28によって能動的に回転して、矢印162で示すように、外側取付けセグメント124に対して相対的に動く。細長い薄板140は、相対回転移動を可能にする。内側取付けセグメント122から、つめ154が半径方向外向きに突き出ている。内側取付けセグメント122が、外側取付けセグメント124に対して相対的に回転するとき、つめ154が出力リンク14からの延長部(図示せず)に接触して、ねじりばね116のためのポジティブストップを提供することができる。
【0025】
図5は、ねじりばねの別の実施形態216である。ねじりばね216は上記と同様の方法で動作する。ねじりばね216は、内側取付けセグメント222および外側取付けセグメント224を有する。図示した実施形態では、内側取付けセグメント222は、第1の複数の開口226によって形成されるボルト円である。外側取付けセグメント224もまた、第2の複数の開口232によって形成されるボルト円である。
【0026】
ねじりばね216は、概して平面円板形状を有する。ねじりばね216は、ばね直径236およびばね厚を画定する。ばね直径236は、第2の複数の開口232によって形成されるボルト円の寸法に基づいて決まる。ねじりばね216の能力要件を満たすように、ばね厚を変えることができる。ばね厚を増やすと、ねじりばね216の剛性が比例して増える。
【0027】
細長い薄板240は、第1の部分242で内側取付けセグメント222に取り付けられ、第2の部分244で外側取付けセグメント224に取り付けられている。各細長い薄板240に対し、第1の部分242は異なる円周位置で内側取付けセグメント222に取り付けられ、さらに第2の部分244は外側取付けセグメント224に取り付けられている。第1の部分242は内側取付けセグメント222から中心部分246へ半径方向に延びる。第2の部分244は外側取付けセグメント224から中心部分246へ、半径方向内向きに延びる。中心部分246は、内側取付けセグメント222の円周の周りかつ外側取付けセグメント224の円周の内側に概して環状に延びる。ねじりばね216上の細長い薄板240は、内側取付けセグメント222から外側取付けセグメント224へ時計回り方向に延びる。
【0028】
細長い薄板240はそれぞれ細長い薄板の幅248を有する。細長い薄板の幅248は中心部分246に沿って変化する。細長い薄板の幅248は、中心部分246が第1の部分242および第2の部分244に近づくにつれて増加し、中心部分246の中央で狭くなる。上記のように、平均の細長い薄板の幅248を増やす、または減ずることによって、ねじりばね216のばね定数を変えることができる。当業者は、ねじりばね216の特定の応用例に対し、ふさわしいばね定数および細長い薄板の幅248を決めることができる。
【0029】
動作時は、内側取付けセグメント222が、矢印262で示したように、外側取付けセグメント224に対して相対的に回転する。細長い薄板240は、相対回転移動を可能にする。
【0030】
細長い薄板240からつめ254が半径方向外向きに突き出ている。外側取付けセグメント224内に配置された切欠き260が、ねじりばね216の不要なたわみを防ぐためのストップを提供する。内側取付けセグメント222が外側取付けセグメント224に対して相対的に回転するとき、つめ254が切り欠き260に接触して、ねじりばね216のためのポジティブストップを提供することができる。内側取付けセグメント222は、外側取付けセグメント224に対して相対的に時計回り方向または反時計回り方向に回転することができ、切欠き260は、つめ254のための、両方の回転方向に対するポジティブストップを提供する。この特徴が、ロボットアーム10の他の構成部品を改変するまたは追加する必要なしに、ねじりばねのためのポジティブストップを提供する。
【0031】
本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明してきたが、本発明の当業者には、添付の特許請求の範囲内で本発明を実施するための様々な代替の設計および実施形態が理解されよう。
【符号の説明】
【0032】
10 ロボットアーム
12 ロボット関節
14 出力リンク
16 ねじりばね
18 第1の部分
22 内側取付けセグメント
24 外側取付けセグメント
26 第1の複数の開口
28 駆動構成部品
30 ボルト
32 第2の複数の開口
34 リンク取付けセグメント
36 ばね直径
38 ばね厚
40 細長い薄板
42 第1の部分
44 第2の部分
46 中心部分
48 細長い薄板の幅
50 反対面
52 第1の面
54 つめ
62 矢印
116 ねじりばね
122 内側取付けセグメント
124 外側取付けセグメント
126 第1の複数の開口
132 第2の複数の開口
136 ばね直径
140 細長い薄板
142 第1の部分
144 第2の部分
146 中心部分
148 細長い薄板の幅
154 つめ
162 矢印
216 ねじりばね
222 内側取付けセグメント
224 外側取付けセグメント
226 第1の複数の開口
232 第2の複数の開口
236 ばね直径
240 細長い薄板
242 第1の部分
244 第2の部分
246 中心部分
248 細長い薄板の幅
262 矢印
254 つめ
260 切欠き

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側取付けセグメントと、
前記内側取付けセグメントの周りに同心で配置された外側取付けセグメントと、
前記内側取付けセグメントから前記外側取付けセグメントへ延びる複数の細長い薄板であって、細長い薄板のそれぞれの少なくとも一部分が、前記内側取付けセグメントの周りを部分的に環状に延びる、細長い薄板とを備える
ねじりばね。
【請求項2】
前記細長い薄板のそれぞれが、
前記内側取付けセグメントの方へ半径方向内向きに延びる第1の部分と、
前記外側取付けセグメントの方へ半径方向外向きに延びる第2の部分と、
前記第1の部分と前記第2の部分との間に配置され、前記内側取付けセグメントの周りを部分的に環状方向に延びる中心部分とをさらに備える、請求項1に記載のねじりばね。
【請求項3】
前記細長い薄板から半径方向外向きに突き出る複数のつめをさらに備え、前記複数のつめが、前記内側取付けセグメントと前記外側取付けセグメントとの間を所定量相対移動したあと、前記外側取付けセグメントに接触する、請求項1に記載のねじりばね。
【請求項4】
前記外側取付けセグメントによって形成される複数の切欠きをさらに備え、前記複数のつめがそれぞれ、前記内側取付けセグメントと前記外側取付けセグメントとの間を所定量相対移動したあと、前記複数の切欠きそれぞれに接触する、請求項1に記載のねじりばね。
【請求項5】
前記内側取付けセグメントと前記外側取付けセグメントとの間の前記相対移動が、時計回り方向および反時計回り方向の1つである、請求項4に記載のねじりばね。
【請求項6】
細長い薄板の幅、ばね幅、ばね厚、および細長い薄板の数の少なくとも1つが、前記ねじりばねのばね定数および前記ねじりばねの最大負荷能力を決める、請求項1に記載のねじりばね。
【請求項7】
少なくとも1つの駆動構成部品を有するロボット関節と、
前記ロボット関節に取り付けられた出力リンクと、
前記少なくとも1つの駆動構成部品と前記出力リンクとの間に配置されたねじりばねとを備え、前記ねじりばねが、
前記少なくとも1つの駆動構成部品に連結された内側取付けセグメントと、
前記内側取付けセグメントの周りに同心で配置され、前記出力リンクに連結された外側取付けセグメントと、
前記内側取付けセグメントから前記外側取付けセグメントへ延びる複数の細長い薄板であって、細長い薄板のそれぞれの少なくとも一部分が、前記内側取付けセグメントの周りを部分的に環状に延びる細長い薄板とを含む、
ロボットアーム。
【請求項8】
前記細長い薄板のそれぞれが、
前記内側取付けセグメントの方へ半径方向内向きに延びる第1の部分と、
前記外側取付けセグメントの方へ半径方向外向きに延びる第2の部分と、
前記第1の部分と前記第2の部分との間に配置され、前記内側取付けセグメントの周りを部分的に環状方向に延びる中心部分とをさらに備える、請求項7に記載のロボットアーム。
【請求項9】
前記細長い薄板から半径方向外向きに突き出る複数のつめをさらに備え、前記複数のつめが、前記内側取付けセグメントと前記外側取付けセグメントとの間を所定量相対移動したあと、前記外側取付けセグメントに接触する、請求項7に記載のロボットアーム。
【請求項10】
前記外側取付けセグメントによって形成された複数の切欠きをさらに備え、前記複数のつめがそれぞれ、前記内側取付けセグメントと前記外側取付けセグメントとの間を所定量相対移動したあと、前記複数の切欠きそれぞれに接触する、請求項7に記載のロボットアーム。
【請求項11】
前記内側取付けセグメントと前記外側取付けセグメントとの間の前記相対移動が、時計回り方向および反時計回り方向の1つである、請求項10に記載のロボットアーム。
【請求項12】
細長い薄板の幅、ばね幅、ばね厚、および細長い薄板の数の少なくとも1つが、前記ねじりばねのばね定数および前記ねじりばねの最大負荷能力を決める、請求項7に記載のロボットアーム。
【請求項13】
ねじりばねの内側取付けセグメントをロボット関節の内側の少なくとも1つの駆動構成部品に取り付けるステップと、
前記ねじりばねの外側取付けセグメントを前記ロボット関節の出力リンクに取り付けるステップと、
前記ロボット関節の内側の前記少なくとも1つの駆動構成部品を動かして、前記ねじりばねの前記内側取付けセグメントを、前記ねじりばねの前記外側取付けセグメントに対して相対的に、元の位置から回転した位置まで回転させるステップであって、前記相対回転が、複数の細長い薄板の弾性変形を引き起こす、ステップと、
前記ロボット関節の内側の前記少なくとも1つの駆動構成部品を解放して、前記複数の細長い薄板が変形していない位置へ戻ることができるようにし、前記ねじりばねの前記内側取付けセグメントが前記元の位置へ戻ることができるようにするステップとを
含むロボットアームの動作方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの駆動構成部品を動かす前記ステップが、前記ねじりばね上の少なくとも1つのつめを、前記ねじりばね上の少なくとも1つのストップと接触させて、前記内側取付けセグメントが前記外側取付けセグメントに対して相対的にさらに回転することを防止するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−139067(P2010−139067A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−254091(P2009−254091)
【出願日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(505212049)ジーエム・グローバル・テクノロジー・オペレーションズ・インコーポレーテッド (221)
【Fターム(参考)】