説明

建築用パネル

【課題】隣接するパネル同士の表面の不連続性を防止しながらもパネル同士の継目における水蒸気の通過を防止し得る建築用パネルを提供する。
【解決手段】一方向の両側端部における一方の側端部の表面側及び他方の側端部の裏面側のそれぞれに切欠部11,16を設けて相じゃくり状の接合部10,15を形成した建築用パネル1であって、前記接合部のうちの一方10に、当該建築用パネルの厚さ方向に沿って突出するとともに、隣接するパネルと接合された際に、この隣接するパネルの対応する接合部15に当接し、パネル同士の継目2に沿う筋状の防湿用弾性片13を設けている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住居等の建物に施工される建築用パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
住居等の建物に施工される建築用パネルとしては、複数枚を並べるようにして隣接するパネル同士を互いに接合して施工される構造とされたものが知られている。
このような接合構造においては、パネル同士の継目部位において隙間が発生する場合があり、このような隙間を介して水蒸気が通過すれば、パネル裏面側等において結露等が発生することも考えられる。このような継目の隙間は、防湿テープの貼着やコーキング材などの充填によって封止することも考えられるが、面倒な作業となり、また、作業者によって施工精度のばらつきが生じ易いという問題があった。
下記特許文献1では、基板の木口を覆う弾性を有する気密パッキンを基板の四周に設けた建築用板が提案されている。この建築用板によれば、隣接する建築用板の相対する気密パッキン同士を圧接させて突き合わせることで、気密性が確保されるものではあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−207583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載された建築用板では、気密パッキンが建築用板の継目部位に介在し、表面側に露出することとなるため、該継目部位において基板の表面が不連続となる。この結果、外観性が損なわれ、また、塗装やクロス貼着等の仕上げ処理を施す場合には、このような仕上げ処理がし難くなるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、隣接するパネル同士の表面の不連続性を防止しながらもパネル同士の継目における水蒸気の通過を防止し得る建築用パネルを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る建築用パネルは、一方向の両側端部における一方の側端部の表面側及び他方の側端部の裏面側のそれぞれに切欠部を設けて相じゃくり状の接合部を形成した建築用パネルであって、前記接合部のうちの一方に、当該建築用パネルの厚さ方向に沿って突出するとともに、隣接するパネルと接合された際に、この隣接するパネルの対応する接合部に当接し、パネル同士の継目に沿う筋状の防湿用弾性片を設けたことを特徴とする。
【0007】
本発明においては、他方向の両側端部における一方の側端部の表面側及び他方の側端部の裏面側のそれぞれに切欠部を設けて相じゃくり状の接合部を更に形成し、これら接合部のうちの一方に、当該建築用パネルの厚さ方向に沿って突出するとともに、隣接するパネルと接合された際に、この隣接するパネルの対応する接合部に当接し、パネル同士の継目に沿う筋状の防湿用弾性片を設けてもよい。
また、本発明においては、前記各継目に沿うそれぞれの前記防湿用弾性片に、これら継目が十字状に交差するように縦横に隣接するパネル同士が接合された際に、該交差部位に対応する部位において、隣接するパネル同士の防湿用弾性片を十字状に交差させるように連結する連結弾性片部を更に設けてもよい。
また、本発明においては、前記各継目に沿うそれぞれの前記防湿用弾性片を、前記一方向及び前記他方向の両側端部のそれぞれに形成された表面側に切欠部を設けた接合部及び裏面側に切欠部を設けた接合部のうちの同じ側に設けるとともに、それぞれの長手方向一端部を当該建築用パネルの一隅部において互いに連結し、前記連結弾性片部を、これら防湿用弾性片のそれぞれの長手方向一端部を各長手方向に沿って当該建築用パネルの側端面にそれぞれ達するように延出させた部位としてもよい。
また、本発明においては、前記各継目に沿うそれぞれの前記防湿用弾性片を、前記一方向及び前記他方向の両側端部のそれぞれに形成された表面側に切欠部を設けた接合部及び裏面側に切欠部を設けた接合部のうちの同じ側に設けるとともに、それぞれの長手方向一端部を当該建築用パネルの一隅部において互いに連結し、前記連結弾性片部を、これら防湿用弾性片のそれぞれの長手方向他端部を各長手方向に沿って当該建築用パネルの側端面からそれぞれ突出させるように延出させた部位としてもよい。
また、本発明においては、裏面側に切欠部を設けた前記他方の側端部の接合部の裏面側端縁部に、当該建築用パネルの厚さ方向に沿って突出する突片部を該端縁部に沿うように設けてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る建築用パネルは、上述のような構成としたことで、隣接するパネル同士の表面の不連続性を防止しながらもパネル同士の継目における水蒸気の通過を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】(a)〜(c)は、いずれも本発明の一実施形態に係る建築用パネルの一例を模式的に示し、(a)は、概略斜視図、(b)は、概略正面図、(c)は、概略側面図である。
【図2】(a)、(b)は、いずれも同建築用パネルの取付構造の一例を模式的に示し、(a)は、概略正面図、(b)は、概略側面図である。
【図3】(a)は、図1(b)におけるX1部に対応させた概略拡大正面図、(b)は、図1(c)におけるX2部に対応させた概略拡大側面図、(c)は、図1(c)におけるX3部に対応させた概略拡大側面図、(d)は、図2(a)におけるX4部に対応させた概略拡大正面図、(e)は、図2(b)におけるX5部に対応させた概略拡大側面図である。
【図4】(a)〜(d)は、いずれも本発明の他の実施形態に係る建築用パネルの一例を模式的に示し、(a)は、概略正面図、(b)は、概略側面図、(c)は、(a)におけるX6部に対応させた概略拡大正面図、(d)は、(a)におけるX7部に対応させた概略拡大正面図である。
【図5】(a)〜(d)は、いずれも本発明の更に他の実施形態に係る建築用パネルの一例を模式的に示し、(a)は、概略正面図、(b)は、図3(b)に対応させた概略拡大側面図、(c)は、図3(c)に対応させた概略拡大側面図、(d)は、図3(e)に対応させた概略拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、各図における概略側面図において括弧内に示す符号は、それぞれの概略正面図を上側から見て左右反転させた状態に対応させた部位を参照符号として示している。
また、以下の各実施形態では、建築用パネルを施工下地に取り付けた状態において、該施工下地側に向く面を裏面、その逆を表面として説明する。
【0011】
図1〜図3は、第1実施形態に係る建築用パネル及びその取付構造の一例について説明するための概念的な説明図である。
本実施形態に係る建築用パネル1は、図1に示すように、略矩形平板状とされ、横方向(左右方向)の両側端部のそれぞれに相じゃくり状の接合部10,15を有するとともに、縦方向(上下方向)の両側端部のそれぞれに相じゃくり状の接合部20,25を有している。つまり、本実施形態では、四辺に相じゃくり状の接合部10,15,20,25を有した建築用パネル1を例示している。
なお、図例では、四辺のそれぞれの長さが略同一寸法とされ、正面視して略正方形状とされた建築用パネル1を例示しているが、略長方形状とされたものとしてもよい。
【0012】
横方向の一方の側端部(図例では、左側端部)の接合部10は、表面側に切欠部11を設け、裏面側に凸実状部12を設けた構造とされている(図3(c)も参照)。
横方向の他方の側端部(図例では、右側端部)の接合部15は、裏面側に切欠部16を設け、表面側に凸実状部17を設けた構造とされている(図3(b)も参照)。
縦方向の一方の側端部(図例では、下側端部)の接合部20は、表面側に切欠部21を設け、裏面側に凸実状部22を設けた構造とされている(図3(c)も参照)。
縦方向の他方の側端部(図例では、上側端部)の接合部25は、裏面側に切欠部26を設け、表面側に凸実状部27を設けた構造とされている(図3(b)も参照)。
【0013】
これら横方向の一方の側端部の接合部10と縦方向の一方の側端部の接合部20とは、これらの凸実状部12,22が当該建築用パネル1の一隅部(図例では、左下隅部)において連結されるように形成されるとともに、当該建築用パネル1の厚さ方向に沿う断面形状が概ね同寸同形状とされている。
また、横方向の他方の側端部の接合部15と縦方向の他方の側端部の接合部25とは、これらの凸実状部17,27が当該建築用パネル1の上記一隅部の対角隅部(図例では、右上隅部)において連結されるように形成されるとともに、当該建築用パネル1の厚さ方向に沿う断面形状が概ね同寸同形状とされている。
また、上記一隅部及び上記対角隅部以外の残余の隅部は、隣接する建築用パネル1の接合部と接合し得るように正面視して切り欠いたような形状とされている。
【0014】
この建築用パネル1の四周端部に形成された各接合部10,15,20,25は、図2に示すように、隣接する建築用パネル1の対応する各接合部10,15,20,25と互いに相じゃくり状に接合される。
つまり、建築用パネル1の横方向の一方の側端部(左側端部)の接合部10とこれに隣接する建築用パネル1の横方向の他方の側端部(右側端部)の接合部15とが互いに相じゃくり状に接合される。また、建築用パネル1の縦方向の一方の側端部(下側端部)の接合部20とこれに隣接する建築用パネル1の縦方向の他方の側端部(上側端部)の接合部25とが互いに相じゃくり状に接合される。
このように接合された状態では、各接合部の凸実状部の端面(突出方向先端面)が対応する接合部の切欠部の側壁面に略当接乃至は近接し、隣接する建築用パネル1,1同士の表面及び裏面がそれぞれ略面一状に連続した状態となる(図2(b)及び図3(e)参照)。
【0015】
この建築用パネル1は、合板やLVL等の木質積層板、パーティクルボード等の木質ボード、またはインシュレーションボードやMDF(中密度繊維板)等の木質繊維板、さらには無垢材などの木質系材料から上記形状に形成されたものとしてもよい。または、木質系材料から形成されたものに限られず、合成樹脂系材料や窯業系材料、金属系材料等から上記形状に形成されたものとしてもよい。また、これら種々の材料を混合乃至は積層した複合材料から上記形状に形成されたものとしてもよい。
また、この建築用パネル1としては、種々の機能性が付与された機能性パネルとしてもよい。機能性パネルとしては、例えば、断熱パネルや吸音パネル、防音パネル等が挙げられる。例えば、平板状の表裏の面材と、これら表裏の面材の四周端部に配された角柱状の桟材と、これら表裏の面材及び桟材によって区画された空間に収容された断熱材とを備えたフラッシュパネル状の断熱パネルとしてもよい。この場合は、上記した各凸実状部及び各切欠部を形成するように桟材に対して各面材をずらせるように貼り合わせて積層したような構造とされたものとしてもよい。また、この場合、表面材及び裏面材の両方若しくは一方を、石膏ボード等の無機質系材料から形成されたものとしてもよい。さらには、これら表面材及び裏面材の両方若しくは一方を、解繊したケナフ長繊維にバインダーとして合成樹脂系接着剤等を加えてボード化したケナフボードからなるものとしてもよい。
【0016】
また、この建築用パネル1の表面及び裏面の少なくともいずれか一方に、防湿性(難透湿性)を有するシート(フィルム)を貼着するようにしてもよい。または、上記のように表裏の面材を積層する構造とされたものでは、これら面材の少なくともいずれか一方の厚さ方向内側面に、防湿性を有するシート(フィルム)を貼着するようにしてもよい。つまりは、当該建築用パネル1の厚さ方向への水蒸気の通過を防止する防湿層を設けた建築用パネル1としてもよい。
なお、この防湿層としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂シート若しくはフィルム、または、アルミニウム箔等の金属薄膜シートからなるものとしてもよい。さらにはこれらのうちの複数を積層したシートとしてもよい。または、このようなシート状部材の貼着による防湿層の形成態様に代えて、防湿塗料や防湿剤を塗布することにより、防湿層を形成する態様としてもよい。
【0017】
また、この建築用パネル1の横方向の接合部10,15のうちの一方に、隣接する建築用パネル1と接合された際に形成される縦方向に沿う継目(縦継目)2(図2(a)参照)の部位における水蒸気の通過を防止するための防湿用弾性片13を設けている。また、建築用パネル1の縦方向の接合部20,25のうちの一方に、隣接する建築用パネル1と接合された際に形成される横方向に沿う継目(横継目)3(図2(a)参照)の部位における水蒸気の通過を防止するための防湿用弾性片23を設けている。
本実施形態では、これら防湿用弾性片13,23を、縦横の一方の側端部及び縦横の他方の側端部のうちの同じ側にそれぞれ設けている。つまり、縦横の表面側に切欠部11,21を有した接合部10,20及び縦横の裏面側に切欠部16,26を有した接合部15,25のうちの同じ側にそれぞれ防湿用弾性片13,23を設けている。
図例では、横方向の一方の側端部(左側端部)の接合部10に防湿用弾性片13を設け、縦方向の一方の側端部(下側端部)の接合部20に防湿用弾性片23を設けた例を示している。
【0018】
これら防湿用弾性片13,23は、それぞれの接合部10,20の凸実状部12,22の表面(切欠部11,21の底面)から当該建築用パネル1の厚さ方向に沿って突出し、かつ、上記した縦横の各継目2,3に沿う筋状とされている。また、これら防湿用弾性片13,23は、図1(b)及び図3(a)に示すように、それぞれの長手方向一端部が当該建築用パネル1の一隅部において互いに連結されている。また、図例では、これら防湿用弾性片13,23を、各切欠部11,21の側壁面から間隔を空けて各凸実状部12,22の突出方向(横方向または縦方向と同方向)略中間部位に設けた例を示している。
また、これら防湿用弾性片13,23は、当該建築用パネル1が隣接する建築用パネル1と接合された際に、この隣接する建築用パネル1の対応する接合部15,25の凸実状部17,27の裏面(切欠部16,26の天面)に弾性的に接触し、当接する構造とされている。つまりは、これら防湿用弾性片13,23の突出寸法は、当該建築用パネル1の凸実状部12,22の上記表面から隣接する建築用パネル1の凸実状部17,27の上記裏面までの高さ寸法よりも僅かに高くなるような突出寸法とされている。
なお、これら防湿用弾性片13,23を、縦横の他方の側端部(右側端部、上側端部)の接合部15,25に設ける場合には、それぞれの接合部15,25の凸実状部17,27の上記裏面から当該建築用パネル1の厚さ方向に沿って突出するように設けるようにすればよい。
【0019】
また、本実施形態では、これら防湿用弾性片13,23に、連結弾性片部14,24をそれぞれ設けている。これら連結弾性片部14,24は、縦横の継目2,3が十字状に交差するように縦横に隣接する建築用パネル1同士が接合された際に、該交差部位に対応する部位において、隣接する建築用パネル1同士の防湿用弾性片13,23を十字状に交差させるように連結する。つまり、図2(a)及び図3(d)に示すように、縦継目2に沿う防湿用弾性片13,13同士を接続するように連結する連結弾性片部14を設け、横継目3に沿う防湿用弾性片23,23同士を接続するように連結する連結弾性片部24を設けている。そして、これら連結弾性片部14,24によって上記交差部位に対応する部位において、縦横の防湿用弾性片13,23を十字状に交差させている。
【0020】
これら連結弾性片部14,24は、本実施形態では、図1(b)及び図3(a)に示すように、縦横に沿う各防湿用弾性片13,23のそれぞれの長手方向一端部を各長手方向に沿って当該建築用パネル1の側端面にそれぞれ達するように延出させた部位とされている。つまり、当該建築用パネル1の一隅部において互いに連結された縦横に沿う各防湿用弾性片13,23のそれぞれの長手方向一端部を各長手方向に沿って延出させることで、各連結弾性片部14,24を形成している。また、これら連結弾性片部14,24は、これら各連結弾性片部14,24の延出方向先端面と、当該建築用パネル1の側端面となる各凸実状部22,12の端面(突出方向先端面)とが略同一平面状となるように形成されている。
つまりは、図3(a)に示すように、当該建築用パネル1の一隅部において凸実状部12,22が互いに連結された部位の表面に、正面視して十字状の防湿用弾性片を形成するように、これら連結弾性片部14,24を含む各防湿用弾性片13,23を形成している。
【0021】
上記した各連結弾性片部14,24を含む各防湿用弾性片13,23は、防湿性(難透湿性)及び弾性を有した材料から形成されている。このような材料としては、天然ゴムや合成ゴム、合成樹脂エラストマーなどのエラストマー系材料や、軟質合成樹脂系材料、独立気泡発泡(クローズドセルフォーム)系材料などが挙げられる。
また、これら連結弾性片部14,24を含む各防湿用弾性片13,23は、各凸実状部12,22の表面に接着剤等によって接着一体化するようにしてもよい。または、これら連結弾性片部14,24を含む各防湿用弾性片13,23の各凸実状部12,22側の端部に係合突条等の係合部を設け、各凸実状部12,22の表面に、この係合部が嵌め入れられる係合凹溝を設けた態様とし、嵌合により一体化するようにしてもよい。さらには、矩形シート状部材の四周側端部のうち二側端部にこれら連結弾性片部14,24を含む各防湿用弾性片13,23を一体的に形成し、これを上記した表裏の面材の厚さ方向内側面(例えば裏面材の表面)に貼着積層することで、これらを形成する態様としてもよい。つまりは、上記防湿層を形成するシート状部材に各連結弾性片部14,24を含む各防湿用弾性片13,23を一体的に形成する態様としてもよい。
【0022】
上記構成とされた建築用パネル1は、図2に示すように、天井下地や壁下地などの施工下地4に沿わせるようにして、複数枚の建築用パネル1を縦横に並べるようにして互いに連結し、施工される。図例では、これら複数枚の建築用パネル1を、これら建築用パネル1同士の縦継目2及び横継目3が十字状に交差するように施工した例を示している。
まず、例えば、図2(a)において示す右上の建築用パネル1を施工下地4に取り付け固定する。建築用パネル1の施工下地4への固定手段としては、接着剤や粘着テープなどを採用するようにしてもよく、さらには、木ねじ(ビス)や釘、タッカー等の固定止具5を採用するようにしてもよく、これらを適宜、併用するようにしてもよい。図例では、当該建築用パネル1の四周端部に沿って間隔を空けて複数本の固定止具5を固定した例を示している。この際、図3(e)に示すように、接合部10,20を有した一方の側端部においては、接合部10,20の部位以外に固定止具5を固定するようにしてもよい。これに代えて、または加えて、各接合部10,20の凸実状部12,22の防湿用弾性片13,23が設けられていない部位に固定止具5を固定するようにしてもよい。また、接合部15,25を有した他方の側端部においては、裏面側に防湿用弾性片13,23及びこれにより形成された空洞が存在することとなるため、浮きや割れ等を防止する観点から、接合部15,25の部位以外に固定止具5を固定するようにしてもよい。
【0023】
そして、上記のように取付固定された右上の建築用パネル1の横方向の一方の接合部10の凸実状部12に、横方向の他方の接合部15の凸実状部17を重ね合わせるようにして、左上の建築用パネル1を取付施工する(図3(e)も参照)。このように複数枚の建築用パネル1を横方向に並べるようにして互いに接合した状態では、横方向の一方の接合部10の凸実状部12に設けられた縦継目2に沿う防湿用弾性片13が隣接する建築用パネル1の横方向の他方の接合部15の凸実状部17の裏面に弾性的に接触し、当接する(図3(e)参照)。
また、右上の建築用パネル1の縦方向の一方の接合部20の凸実状部22に、縦方向の他方の接合部25の凸実状部27を重ね合わせるようにして、右下の建築用パネル1を取付施工する(図3(e)も参照)。このように複数枚の建築用パネル1を縦方向に並べるようにして互いに接合した状態では、縦方向の一方の接合部20の凸実状部22に設けられた横継目3に沿う防湿用弾性片23が隣接する建築用パネル1の縦方向の他方の接合部25の凸実状部27の裏面に弾性的に接触し、当接する(図3(e)参照)。
【0024】
次いで、上記三枚の建築用パネル1,1,1の一方の接合部20,10(右上の建築用パネル1においては一隅部において各接合部10,20が連結された部位)に、左下の建築用パネル1の他方の接合部25,15を接合し、この建築用パネル1を取付施工する。この状態では、これら建築用パネル1同士の縦継目2及び横継目3が十字状に交差するように、縦横に隣接する建築用パネル1同士が接合された状態となる(図2(a)及び図3(d)参照)。また、この状態では、上記継目2,3の交差部位に対応する部位においては、上記した連結弾性片部14,24によって縦継目2及び横継目3に沿う各防湿用弾性片13,23が十字状に交差するように連結される。また、これら連結弾性片部14,24を含む各防湿用弾性片13,23の上記十字状とされた部位が、隣接する建築用パネル1(図例では、左下の建築用パネル1)の上記対角隅部において連結された他方の接合部15,25の凸実状部17,27の裏面に弾性的に接触し、当接する(図3(e)、(d)も参照)。
このようにして、横方向及び縦方向に順次、複数枚の建築用パネル1同士の接合部10,15,20,25を接合して取付施工するようにしてもよい。
【0025】
なお、上記のように建築用パネル1を施工した後、建築用パネル1の表面(室内側の面)に、適宜、天井仕上げ材や壁仕上げ材等を施工したり、合成樹脂化粧シートや化粧紙、クロス紙等を貼着したり、塗装を施したりすることによって仕上げ処理を行うようにしてもよい。
また、建築用パネル1が固定される施工下地4としては、天井下地としての野縁等としてもよく、壁下地としての胴縁や桟部材、間柱、通し柱、外壁材等としてもよい。または、鉄筋コンクリート造等の建築物において、直壁や直天井仕上げ等とされている場合には、その仕上げ面を施工下地としてもよい。この場合は、適宜、コンクリート用のアンカーボルト(プラグ)等の固定止具を採用するようにしてもよい。さらには、既設の天井材や壁材等を施工下地として、後施工的に本実施形態に係る建築用パネル1を施工する態様としてもよい。また、施工下地としては、天井下地や壁下地に限られず、床下地や屋根下地等を施工下地としてもよい。
さらに、当該建築用パネル1の他方向の側端部等を天井下地と壁下地との入隅部等に位置させるように施工する場合には、他方向の側端部の接合部15,25の凸実状部17,27を切除するようにしてもよい。
【0026】
上記構成とされた本実施形態に係る建築用パネル1によれば、隣接する建築用パネル1同士の表面の不連続性を防止しながらも建築用パネル1同士の継目2,3の部位における水蒸気の通過を防止することができる。
つまり、一方の接合部10,20に設けられた各防湿用弾性片13,23は、建築用パネル1の厚さ方向に沿って突出するとともに、隣接する建築用パネル1と接合された際に、この隣接する建築用パネル1の対応する接合部15,25に当接する構成とされている。従って、これら防湿用弾性片13,23が表面側に露出することはない。この結果、隣接する建築用パネル1同士を互いの接合部10,15,20,25を噛み合わせるようにして相じゃくり状に接合した状態では、建築用パネル1同士の表面が不連続となるようなことを防止することができる。また、この結果、複数枚の建築用パネル1を施工下地4に取付施工した後に、これら建築用パネル1の表面に適宜の仕上げ処理を比較的に容易に施すことも可能となる。
【0027】
また、上記のように施工された状態では、各接合部10,20に設けられた筋状の防湿用弾性片13,23が隣接する建築用パネル1の対応する接合部15,25に当接した状態となる。従って、これら防湿用弾性片13,23によって水蒸気の通過を阻止することができ、建築用パネル1同士の継目2,3部位における水蒸気の通過を防止することができる。この結果、当該建築用パネル1の裏面側等において結露等が生じることを防止することができる。
つまりは、本実施形態に係る建築用パネル1によれば、相じゃくり状に隣接する建築用パネル1同士を互いに接合して施工すれば、別の作業工程等を必要とすることなく継目2,3部位における水蒸気の通過を阻止することができ、防湿化を図りながらも施工時における作業効率を向上させることができる。
【0028】
また、本実施形態では、四周端部に接合部10,15,20,25を設けているので、これら各接合部を隣接する建築用パネル1の対応する接合部と接合することで、複数枚の建築用パネル1を縦横に容易に施工することができる。また、このように縦横に施工した場合にも、上記のように縦継目2に沿う防湿用弾性片13及び横継目3に沿う防湿用弾性片23を設けているので、縦横に形成される建築用パネル1同士の継目2,3部位における水蒸気の通過を防止することができる。
【0029】
さらに、本実施形態では、各継目2,3に沿うそれぞれの防湿用弾性片13,23に、これら継目2,3が十字状に交差するように縦横に隣接する建築用パネル1同士が接合された際に、該交差部位に対応する部位において、隣接する建築用パネル1同士の防湿用弾性片13,23を十字状に交差させるように連結する連結弾性片部14,24を設けている。従って、隣接する建築用パネル1同士の継目2,3の交差部位における水蒸気の通過をも防止することができ、複数枚の建築用パネル1同士の継目2,3部位の略全域に亘って水蒸気の通過を防止することができる。
【0030】
さらにまた、本実施形態では、各継目2,3に沿うそれぞれの防湿用弾性片13,23を、縦横の両側端部のそれぞれに形成された表面側に切欠部11,21を設けた接合部10,20及び裏面側に切欠部16,26を設けた接合部15,25のうちの同じ側、つまり、本実施形態では、表面側に切欠部11,21を設けた接合部10,20に設けている。従って、これら防湿用弾性片13,23を容易にこれら接合部10,20の凸実状部12,22の表面に設けることができる。また、これら防湿用弾性片13,23のそれぞれの長手方向一端部を各長手方向に沿って当該建築用パネル1の側端面にそれぞれ達するように延出させた部位によって連結弾性片部14,24を構成している。従って、これら連結弾性片部14,24を含む各防湿用弾性片13,23における上記一隅部において十字状とされた部位によって、建築用パネル1同士の継目2,3の交差部位における防湿性を確保することができる。
【0031】
次に、本発明に係る他の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図4は、第2実施形態に係る建築用パネルの一例について説明するための概念的な説明図である。
なお、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
【0032】
本実施形態に係る建築用パネル1Aは、防湿用弾性片13A,23Aの連結弾性片部14A,24Aの態様が上記第1実施形態に係る建築用パネル1とは主に異なる。
これら連結弾性片部14A,24Aは、本実施形態では、図4(a)、(b)に示すように、縦横に沿う各防湿用弾性片13A,23Aのそれぞれの長手方向他端部を各長手方向に沿って当該建築用パネル1Aの側端面からそれぞれ突出させるように延出させた部位とされている。つまり、当該建築用パネル1Aの一隅部において互いに連結された縦横に沿う各防湿用弾性片13A,23Aのそれぞれの長手方向一端部(図4(d)も参照)とは異なる側の長手方向端部を、各長手方向に沿って当該建築用パネル1Aの側端面からそれぞれ突出させるように延出させることで、各連結弾性片部14A,24Aを形成している(図4(c)も参照)。
【0033】
縦方向に沿う防湿用弾性片13Aの連結弾性片部14Aは、図4(c)に示すように、当該建築用パネル1Aの側端面としての凸実状部12の長手端面(図例では上側端面)から、長手方向に沿って突出するように延出している。
また、横方向に沿う防湿用弾性片23Aの連結弾性片部24Aは、図4(c)において括弧内の参照符号で示すように、当該建築用パネル1Aの側端面としての凸実状部22の長手端面(図4(a)における右側端面)から、長手方向に沿って突出するように延出している。
これら各連結弾性片部14A,24Aの延出寸法は、これらの延出方向先端面が、隣接する建築用パネル1Aと接合された際に、この隣接する建築用パネル1Aの防湿用弾性片13A,23Aの上記一隅部において互いに連結されたそれぞれの長手方向一端部に当接する寸法とされている(図4(d)参照)。
【0034】
上記構成とされた本実施形態に係る建築用パネル1Aによれば、上記第1実施形態に係る建築用パネル1と概ね同様の効果を奏する。
また、本実施形態では、縦横の防湿用弾性片13A,23Aのそれぞれの長手方向他端部を各長手方向に沿って当該建築用パネル1Aの側端面からそれぞれ突出させるように延出させた部位によって連結弾性片部14A,24Aを構成している。従って、これら連結弾性片部14A,24Aとこれらに当接する防湿用弾性片13A,23Aの長手方向一端部とによって上記一隅部において防湿用弾性片13A,23Aが十字状に交差するように連結され、その十字状の部位によって、建築用パネル1A同士の継目2,3の交差部位における防湿性を確保することができる。
【0035】
次に、本発明に係る更に他の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図5は、第3実施形態に係る建築用パネルの一例について説明するための概念的な説明図である。
なお、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
【0036】
本実施形態に係る建築用パネル1Bは、横方向の他方の側端部の接合部15A及び縦方向の他方の側端部の接合部25Aの態様が上記第1実施形態に係る建築用パネル1とは主に異なる。
本実施形態では、裏面側に切欠部16,26を設けたこれら他方の側端部の接合部15A,25Aの裏面側端縁部に、当該建築用パネル1Bの厚さ方向に沿って突出する突片部18,28を、それぞれ上記端縁部に沿うように設けている。これら突片部18,28は、図5(b)に示すように、他方の側端部の接合部15A,25Aの各凸実状部17,27の裏面側端縁部に一体的に形成されている。
【0037】
また、これら突片部18,28は、図5(a)に示すように、隣接する建築用パネル1Bと接合された際に、その建築用パネル1Bの上記一隅部において連結される接合部10,20と干渉しないように、上記対角隅部に至らないよう各凸実状部17,27のそれぞれの裏面側端縁部に沿って形成されている。
また、これら突片部18,28の突出寸法は、隣接する建築用パネル1Bと接合された際に、図5(d)に示すように、突出方向先端面が隣接する建築用パネル1Bの対応する接合部10,20の凸実状部12,22の表面に略当接乃至は近接対面するように形成されている。これら突片部18,28の突出寸法は、上記した各防湿用弾性片13,23による防湿性を阻害しないよう、これら防湿用弾性片13,23の突出寸法よりも僅かに小さく形成することが好ましい(図5(c)も参照)。
また、これら突片部18,28の幅寸法(当該建築用パネル1Bの横方向または縦方向と同方向)は、図5(d)に示すように、固定止具5の固定(打ち込みや捩じ込みなど)が可能な程度の幅寸法とすることが好ましい。
【0038】
上記構成とされた本実施形態に係る建築用パネル1Bによれば、上記第1実施形態に係る建築用パネル1と概ね同様の効果を奏する。
また、本実施形態に係る建築用パネル1Bによれば、突片部18,28を設けているので、図5(d)に示すように、隣接する建築用パネル1Bの互いの接合部20,25A(10,15A)を接合した状態で、これらの接合部の重ね合わせ部位に固定止具5を固定することもでき、施工時における作業効率を向上させることができる。つまり、上述のように、上記各実施形態においては、接合部の重ね合せ部位に防湿用弾性片13,23及びこれにより形成された空洞が存在することとなり、当該重ね合せ部位に固定止具5を固定することは浮きや割れ等の発生を防止する観点から望ましくない。一方、本実施形態に係る建築用パネル1Bによれば、突片部18,28が該空洞のスペーサーとして機能し、当該部位に固定止具5を固定することができる。
【0039】
なお、本実施形態では、固定止具5の固定可能な箇所が表面側から判り易いように、これら突片部18,28を、他方の側端部の接合部15A,25Aの裏面側端縁部に沿って設けた例を示しているが、これに代えて、一方の側端部の接合部10,20の表面側端縁部に沿って設けるようにしてもよい。
また、本実施形態において説明した突片部18,28を、上記第2実施形態に係る建築用パネル1Aに設けるようにしてもよい。
【0040】
また、上記第1実施形態において説明した連結弾性片部14,24と上記第2実施形態において説明した連結弾性片部14A,24Aとを組み合わせて適用するような態様としてもよい。例えば、連結弾性片部14,24を、上記各側端面にまで達しないように上記各長手方向の一端部を延出させる態様とし、これに合せて連結弾性片部14A,24Aの延出寸法を上記よりも短くするような態様としてもよい。または、上記第1実施形態において説明した連結弾性片部14,24の一方のみ(例えば、縦継目2に沿う連結弾性片部14)を設けるとともに、上記第2実施形態において説明した連結弾性片部14A,24Aの一方のみ(例えば、横継目3に沿う連結弾性片部24A)を設ける態様としてもよい。
【0041】
さらに、上記各実施形態では、各防湿用弾性片13,23(13A,23A)を同じ側に設けた例を示しているが、これらを異なる側にそれぞれ設ける態様としてもよい。例えば、防湿用弾性片13,23(13A,23A)の一方を、上記同様、一方の側端部の接合部10,20の凸実状部12,22のうちの一方の表面(例えば、凸実状部12の表面)に設け、防湿用弾性片13,23(13A,23A)の他方を、他方の側端部の接合部15,25の凸実状部17,27のうちの一方の裏面(例えば、凸実状部27の裏面)に設けるような態様としてもよい。この場合には、隣接する建築用パネルの縦横の防湿用弾性片を上記交差部位に対応する部位において、十字状に交差させるように連結する連結弾性片部を適宜、変形して設けるようにしてもよい。
【0042】
また、上記各実施形態では、隣接する建築用パネルの縦横の防湿用弾性片を上記交差部位に対応する部位において、十字状に交差させるように連結する連結弾性片部を設けた例について説明したが、これを設けないようにしてもよい。このような態様によっても建築用パネル1の四周の継目の大部分からの水蒸気の通過を防止することはできる。
さらに、上記各実施形態では、横方向の両側端部及び縦方向の両側端部のそれぞれに相じゃくり状の接合部10,15,20,25を設けた例について説明したが、横方向の両側端部及び縦方向の両側端部のいずれか一方のみに接合部を設ける態様としてもよい。つまり、二辺に相じゃくり状の接合部を有した建築用パネルとしてもよい。この場合は、二辺の接合部のうちの一方に上記したような防湿用弾性片を設けるようにすればよい。
【符号の説明】
【0043】
1,1A,1B 建築用パネル
2 建築用パネル同士の縦継目
3 建築用パネル同士の横継目
10 横方向(一方向)の一方の側端部の接合部
11 切欠部
13,13A 防湿用弾性片
14,14A 連結弾性片部
15,15A 横方向(一方向)の他方の側端部の接合部
16 切欠部
18 突片部
20 縦方向(他方向)の一方の側端部の接合部
21 切欠部
23,23A 防湿用弾性片
24,24A 連結弾性片部
25,25A 縦方向(他方向)の他方の側端部の接合部
26 切欠部
28 突片部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向の両側端部における一方の側端部の表面側及び他方の側端部の裏面側のそれぞれに切欠部を設けて相じゃくり状の接合部を形成した建築用パネルであって、
前記接合部のうちの一方に、当該建築用パネルの厚さ方向に沿って突出するとともに、隣接するパネルと接合された際に、この隣接するパネルの対応する接合部に当接し、パネル同士の継目に沿う筋状の防湿用弾性片を設けたことを特徴とする建築用パネル。
【請求項2】
請求項1において、
他方向の両側端部における一方の側端部の表面側及び他方の側端部の裏面側のそれぞれに切欠部を設けて相じゃくり状の接合部を更に形成し、これら接合部のうちの一方に、当該建築用パネルの厚さ方向に沿って突出するとともに、隣接するパネルと接合された際に、この隣接するパネルの対応する接合部に当接し、パネル同士の継目に沿う筋状の防湿用弾性片を設けたことを特徴とする建築用パネル。
【請求項3】
請求項2において、
前記各継目に沿うそれぞれの前記防湿用弾性片には、これら継目が十字状に交差するように縦横に隣接するパネル同士が接合された際に、該交差部位に対応する部位において、隣接するパネル同士の防湿用弾性片を十字状に交差させるように連結する連結弾性片部が更に設けられていることを特徴とする建築用パネル。
【請求項4】
請求項3において、
前記各継目に沿うそれぞれの前記防湿用弾性片は、前記一方向及び前記他方向の両側端部のそれぞれに形成された表面側に切欠部を設けた接合部及び裏面側に切欠部を設けた接合部のうちの同じ側に設けられるとともに、それぞれの長手方向一端部が当該建築用パネルの一隅部において互いに連結されており、
前記連結弾性片部は、これら防湿用弾性片のそれぞれの長手方向一端部を各長手方向に沿って当該建築用パネルの側端面にそれぞれ達するように延出させた部位とされていることを特徴とする建築用パネル。
【請求項5】
請求項3において、
前記各継目に沿うそれぞれの前記防湿用弾性片は、前記一方向及び前記他方向の両側端部のそれぞれに形成された表面側に切欠部を設けた接合部及び裏面側に切欠部を設けた接合部のうちの同じ側に設けられるとともに、それぞれの長手方向一端部が当該建築用パネルの一隅部において互いに連結されており、
前記連結弾性片部は、これら防湿用弾性片のそれぞれの長手方向他端部を各長手方向に沿って当該建築用パネルの側端面からそれぞれ突出させるように延出させた部位とされていることを特徴とする建築用パネル。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項において、
裏面側に切欠部を設けた前記他方の側端部の接合部の裏面側端縁部には、当該建築用パネルの厚さ方向に沿って突出する突片部が該端縁部に沿うように設けられていることを特徴とする建築用パネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−112112(P2012−112112A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−259988(P2010−259988)
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成22年度、環境省、地球温暖化対策技術開発事業「既存住宅における断熱性向上のための薄型断熱内装建材に関する技術開発」委託契約業務、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】