引込可能なトップを備えた車両のためのデッキリッド機構
フレームレス旋回デッキリッドシステムは、デッキリッド(14)によって選択的に被覆されかつ本体に配置された乗員室を引込可能な選択的に被覆するトランクルームを備えた本体(10)を有する車両のために設計されている。デッキリッドは閉鎖位置を有しており、この閉鎖位置においては前側の作動機構と後側の作動機構とがそれぞれ掛合位置を占めておりかつデッキリッドの前端部(16)がトランクルームの前端部(20)に隣接している。デッキリッドはトップ収容位置を有しており、このトップ収容位置においては前側の旋回機構(24)が非掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構(26)が掛合位置を占めている。デッキリッドは荷物収容位置を有しており、この荷物収容位置においては前側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構が非掛合位置を占めている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連する出願とのクロスリファレンス
この特許出願は、2002年4月8日に出願された米国特許仮出願連続番号第60/370838号からの利益を請求する。この米国特許の開示内容は引用により全体として本願に記載されたものとする。
【0002】
発明の分野
本発明は、概して車両クロージャ、特に引込可能なトップを備えた車両のための旋回デッキリッドに関する。
【背景技術】
【0003】
ほとんどの車両は、乗員室上に永久に延びておりかつ乗員室を覆った剛性のルーフ構造を有する。製造者は、車両オペレータに乗員室のカバーを部分的に又は完全に外す機会を提供する様々な設計をも提供する。サンルーフ及びムーンルーフは、最も単純な設計のうちのものであり、空気の流れを増大させるために車両ルーフの一部を開放させる機会を提供する。より複雑な設計は、ルーフ構造全体が引き込まれかつ乗員室の背後に貯蔵されることを可能にする。引き込まれた場合、これらのルーフ設計は、乗員室の後側にルーフ積層体を形成する。幾つかの設計において、貯蔵領域は、乗員室のすぐ後側でかつ車両トランクルームの前側に設けられている。柔軟な又は硬質のカバーが時折、貯蔵位置におけるルーフ積層体をカバーするために設けられる。その他の設計において、引き込まれたルーフは車両トランクルームに貯蔵される。このアプローチは特に引込可能な硬質トップ設計の場合に有効である。1つのアプローチにおいて、車両は、引き込まれたルーフ構造を収容するために乗員室の背後に前方に面した開口を提供するために、後方へ旋回するデッキリッドを有する。次いでデッキリッドは、トップ積層体を被覆するように閉鎖位置へ戻り旋回させられる。これにより、ルーフが引き込まれたときには車両には、完成した外観が与えられる。ほとんどの消費者は、トランクも従来の形式で使用可能であることを好み、この場合、荷物又は食品雑貨類を収容するために後方に面した開口を提供するようにデッキリッドの後端部が開放する。引込可能なルーフ構造を収容するために前方に面した開口を提供しかつ、後方に面した開口を提供するために従来の形式でも開放するように旋回するデッキリッドを提供することは、多くの機械的な挑戦を伴う。
【0004】
後方及び前方に開放する旋回されるデッキリッドを提供するための1つのアプローチは、デッキリッドを支持しかつ本体との相互結合を提供するフレームを提供することである。フレームは通常、1つの方向に移動する場合にはデッキリッドと共に旋回し、デッキリッドが他方へ旋回する場合には動かない。次いでデッキリッドは、掛合し、幾つかの位置においてフレームに対して旋回する。フレームを使用する設計の例は以下の特許に示されている:米国特許第5775766号、第5823606号、第6010178号、第6164713号、第6186577号、第6270144号、第6325445号、及び米国特許公開番号第2003/0020300である。フレームを備えた設計は、機能的であるが、車両設計に著しいコスト及び重量を付加する。択一的なアプローチはフレームレスデッキリッド設計を提供することであった。しかしながら、これらの設計は通常、デッキリッドの全ての位置においてデッキリッドと本体とに取り付けられたままである複雑な旋回機構を有している。これらのシステムの例は以下の特許に示されている:米国特許第6193300号及び第6352298号、及び米国特許公開番号第2002/0093218号である。当業者によって認められるであろうが、これらのシステムは極めて複雑であり、旋回機構は重くかつ高価である。このことを考慮して、改良されたデッキリッド旋回システムが必要とされている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、改良された旋回デッキリッドシステムを提供する。1つの実施形態において、フレームレス旋回デッキリッドシステムは、本体と、本体に配置された乗員室を選択的にカバーする引込可能なルーフとを備えた車両のために設計されている。車両は、乗員室の後方に位置決めされかつ本体に配置されたトランクルームを有している。トランクルームは前端部と後端部とを有している。デッキリッドシステムは、前端部及び後端部を備えたデッキリッドを有している。1対の前側の旋回機構はそれぞれ、デッキリッドの前端部に相互結合された上側部分と、車両本体に相互結合された下側部分とを有している。前側の旋回機構はそれぞれ、上側部分と下側部分とが掛合させられている掛合位置と、上側部分と下側部分とは分離可能である非掛合位置とを有している。上側部分は、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有している。後側の旋回機構は、デッキの後端部と相互結合された上側部分と、車両本体と相互結合された下側部分とを有している。後側の旋回機構は、上側部分と下側部分とが掛合された掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能である非掛合位置とを有する。下側部分は、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有している。デッキリッドシステムは、第1の閉鎖位置を有しており、この第1の閉鎖位置において、前側及び後側の旋回機構はそれぞれ掛合位置にあり、デッキリッドの前端部はトランクルームの前端部に隣接しており、デッキリッドの後端部はトランクルームの後端部に隣接している。デッキリッドシステムは、第2のトップ収容位置を有しており、この第2のトップ収容位置において、前側の旋回機構は非掛合位置にあり、後側の旋回機構は掛合位置にある。後側の旋回システムのマルチリンクヒンジは延長した位置にあり、これにより、デッキリッドの前端部は車両本体から分離され、引込可能なルーフを収容するための概して前方に面した開口を規定する。デッキリッドは、第3の荷物収容位置を有しており、この第3の荷物収容位置において、前側の旋回機構は掛合位置にあり、後側の旋回機構は非掛合位置にある。前側の旋回機構のそれぞれのマルチリンクヒンジは延長した位置にあり、これにより、デッキリッドの後端部は車両本体から分離され、荷物を収容するための概して後方に面した開口を規定する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1〜図3は、本発明による旋回するデッキリッドシステムを3つの設計上の位置において示している。システムは、デッキリッド14によって選択的にカバーされたトランクルーム12を備えた本体10を有する車両と共に使用するために設計されている。デッキリッド14は、有利には一片デッキリッドであり、前端部16と後端部18とを有している。トランクルーム12も、デッキリッド14の同じ部分に対応する、前端部20と後端部22とを有している。デッキリッド14の前端部16を車両本体10と選択的に相互結合するために1対の前側の旋回機構24が設けられている。デッキリッド14のそれぞれの側においてデッキリッドの前端部16に1つの前側の旋回機構が設けられていると有利である。後側の旋回機構は、デッキリッドの後端部18を車両本体10と選択的に相互結合する。有利には、車両の2つの側部の中間に1つの後側の旋回機構26が設けられている。
【0007】
図1は、閉鎖位置におけるデッキリッドシステムを示している。この位置において、デッキリッド14の前端部16はトランクルームの前端部20に隣接しており、デッキリッドの後端部18はトランクルームの後端部22に隣接している。図2は、荷物収容位置におけるデッキリッドを示している。この位置において、後側の旋回機構26は解離しており、荷物をトランクルームに収容するための後方に面した開口を規定するように、デッキリッド14の後端部18を上方旋回させている。図3は、トップ収容位置におけるデッキリッドシステムを示している。この位置において、前側の旋回機構はそれぞれ解離されており、車両トップをトランクルーム12に収容するための概して前方に面した開口を規定するように、デッキリッド14の前端部16を上方へ旋回させている。
【0008】
ここで図4〜図6を参照すると、前側の旋回機構24がより詳細に示されている。図4は、車両の中心線から見た前側の旋回機構24を示しており、デッキリッド14の一部が示されている。前側の旋回機構24とデッキリッド14とは、図1と同じ閉鎖位置において示されている。図5は、図2と同じ荷物収容位置におけるデッキリッド14の一部と前側の旋回機構24とを示している。図6は、システムが図3のトップ収容位置へ移動するときに生じるような、上側部分30と下側部分32とが分離された前側の旋回機構24の実施形態を示している。前側の旋回機構24は、図4に示したような掛合位置を有しており、この掛合位置において上側部分30と下側部分32とは掛合されている。図6は、上側部分30と下側部分32とは分離可能である非掛合位置における前側の旋回機構24を示している。図示のように、旋回機構24の上側部分30と下側部分32とが解離及び分離されている場合、上側部分と下側部分とは完全に分離されており、機械的な連絡又は相互結合は保持しない。使用時には、旋回機構24の上側部分30はデッキリッド14の前端部16と相互結合されているのに対し、下側部分32は車両本体と相互結合されている。上側部分30はマルチリンクヒンジ機構34を有している。ヒンジ機構34はデッキリッド取付け部材36とラッチ結合部材38とを相互結合している。図示のように、マルチリンクヒンジ34は有利には六節リンク機構である。
【0009】
図4及び図5は、図4に示された引込位置と図5に示された延長位置との間でヒンジ機構34を移動させるために働くアクチュエータ40の1つの実施形態を示している。アクチュエータ40は有利には伸縮し、引込位置においてはロックされる。これにより、上側部分30は下側部分32から分離され、上側部分30が下側部分32から離れるときにアクチュエータ40はヒンジ機構34を引込位置に保持する。図示したように、アクチュエータ40は、マルチリンクヒンジ機構34を形成したリンクのうちの1つと、デッキリッド取付け部材36の一部との間に延びている。当業者に明らかになるように、デッキリッドを閉鎖位置から荷物収容位置へ作動させるために、その他の機構が使用されてよい。また、上部のヒンジ機構34が下側部分32から解離される時に上部のヒンジ機構34を引込位置に保持するためにその他のアプローチが使用されてよい。
【0010】
図2及び図5は、車両配線及びその他の必需品のためのルーティングパスを提供するために有利には本体10とデッキリッド14との間に延びたニーリンケージ42をも示している。この実施形態において、ニーリンケージ42は、車両の一方の側にのみ設けられており、デッキリッド14の旋回を補助しない。例示された実施形態において、ニーリンケージ42は下部リンク44を有しており、この下部リンク44の下端部は本体10と結合されている。上部リンク46は、下部リンク44の他方の端部と結合された下端部と、デッキリッド取付け部材36に結合された上端部とを有している。
【0011】
図7及び図8は、後側の旋回機構26をより詳細に示している。図7は、車両本体に組み付けられた後側の旋回機構26の側面を示しており、この後側の旋回機構はデッキリッド14の後端部18を車両本体に結合させている。後側の旋回機構26は、デッキリッド14の後端部18と結合された上側部分50と、車両本体10と結合された下側部分52とを有している。図8は、主として下側部分52を示している。図7は、掛合位置における後側の旋回機構を示しており、この位置において、上側部分50と下側部分52とは掛合されている。前側の旋回機構のように、上側部分と下側部分とは、これらが分離可能である非掛合位置へ移動させられてよい。図2は、分離された非掛合位置における上側部分50及び下側部分52を示している。前側の旋回機構のように、上側部分50と下側部分52とが分離されている場合、2つの部分の間には機械的連絡は存在しない。下側部分52は有利には、本体結合部材56とラッチ結合部材58とを結合させるマルチリンクヒンジ機構54を有している。これらは相俟って四節リンク機構を形成している。図7及び図8は、引込位置若しくは旋回されていない位置におけるヒンジ機構を示しているのに対し、図3は、延長位置若しくは旋回させられた位置におけるヒンジ機構を示している。
【0012】
有利には、後側の旋回機構26の上側部分50は、下側部分52の部分を形成したラッチバー64に係合する従来のデッキリッドラッチ60を有している。補助的なラッチ装置も有利には設けられる。図8は、有利には上側部分50又はデッキリッドの後端部18の部分を形成した1対のピン部材66を示している。図9は、アクチュエータ70によってロックされた位置とロックされていない位置との間で移動させられる滑りロックバー68によって所定の位置にロックされたこれらのピン部材6のうちの1つを示している。
【0013】
アクチュエータ72は有利には、本体と、下側部分52のラッチ結合部材58との間に延びており、引込位置と延長位置との間でヒンジ機構を延長させるために働く。
【0014】
図10は、下側部分82と、上側部分84と、アクチュエータ86とを有する択一的な後側の作動機構80を示している。後側の作動機構の有利な実施形態は四節機構を有しているのに対し、この択一的な実施形態は、グーズネック部材90を備えた単一のピボットヒンジ88を提供しており、グーズネック部材90は、下側部分82の他の部分をピボットヒンジ88と結合させている。前の実施形態のように、後側の作動機構80は、図10に示したような掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有する。図11は、本発明に関連して使用するための択一的な掛合機構を示すためにカバーが排除された作動機構80の図を示している。この掛合機構は、従来のマルチリンク後方作動機構設計に関連して使用されてもよい。この設計において、作動機構80の上側部分84は、1対のフック94によって選択的に係合される1対の内方に延びたピン92を有している。これらのフック94は下側部分82から上方へ延びており、アクチュエータ96は、フックを掛合位置から非掛合位置へ移動させるように働く。
【0015】
再び図1を参照すると、前側の作動機構26は掛合位置を占めており、マルチリンクヒンジ機構は引き込まれた又は旋回されていない位置を占めている。同様に、後側の旋回機構26は掛合位置にあり、マルチリンクヒンジは引き込まれた又は旋回された位置にある。図2においては、デッキリッド14は荷物収容位置を占めており、前側の旋回機構は、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置を占めており、デッキリッド14が上方旋回して後端部18が本体から離反するようにマルチリンクヒンジが延長位置を占めている。後側の旋回システムは非掛合位置を占めており、上側部分50が下側部分52から分離されている。下側部分52の部分を形成したマルチリンクヒンジ機構は有利には引込位置を占めている。図3において、デッキリッド14がトップ収容位置において示されており、前側の旋回機構24は非掛合位置を占めており、上側部分30と下側部分32とが分離されている。上側部分30の部分を形成したマルチリンクヒンジ機構は有利には引込位置を占めており、前述のように、ロッキングアクチュエータによってこの位置に保持されている。後側の旋回機構26は掛合位置を占めており、ヒンジは延長位置へ旋回させられている。したがって、デッキリッド14は後方へ旋回し、デッキリッド14の前端部16は本体から離反している。
【0016】
ここに示された設計は、いかなるタイプのフレームをも備えないデッキリッド14を提供する。その用語はこの分野において使用されている。すなわち、デッキリッド14を図示された3つの位置のいずれに支持するためにも補助的なフレームは使用されない。
【0017】
当業者に明らかとなるように、本発明の開示された実施形態は、本発明の範囲又は教示から逸脱することなく様々な形式で変更されてよい。したがって、本明細書の開示は広く解釈されるべきである。本発明の範囲を定義するのは、全ての均等物を含む以下の請求項である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】デッキリッド及び本発明によるデッキリッド旋回システムを有する車両の一部の側面図である。
【0019】
【図2】デッキリッドが荷物収容位置において示された、図1と同様の側面図である。
【0020】
【図3】デッキリッドがトップ収容位置において示された、図1及び図2と同様の図である。
【0021】
【図4】デッキリッドの一部と、本発明と共に使用するための前側の旋回機構との斜視図である。
【0022】
【図5】デッキリッド及び後端部を開放させるためにヒンジが延長位置にある、前側の旋回機構の斜視図である。
【0023】
【図6】上側部分と下側部分とが解離及び分離させられている、本発明と共に使用するための前側の旋回機構の斜視図である。
【0024】
【図7】車両の一部と、本発明と共に使用するための後側の旋回機構との側面図である。
【0025】
【図8】本発明と共に使用するための後側の旋回機構の斜視図である。
【0026】
【図9】デッキリッドを後側の旋回機構の他の部分と相互結合するための引っ掛けシステムの1つの実施形態を示す、詳細な斜視図である。
【0027】
【図10】本発明と共に使用するための後側の旋回機構の択一的な実施形態の斜視図である。
【0028】
【図11】択一的な掛合システムを示す、図10と同様の旋回機構の斜視図である。
【符号の説明】
【0029】
10 本体、 12 トランクルーム、 14 デッキリッド、 16 前端部、 18 後端部、 20 前端部、 22 後端部、 24 前側の旋回機構、 26 後側の旋回機構、 30 上側部分、 32 下側部分、 34 マルチリンクヒンジ機構、 36 デッキリッド取付け部材、 38 ラッチ結合部材、 40 アクチュエータ、 42 ニーリンケージ、 44 下部リンク、 46 上部リンク、 50 上側部分、 52 下側部分、 54 マルチリンクヒンジ機構、 56 本体結合部材、 58 ラッチ結合部材、 60 デッキリッドラッチ、 64 ラッチバー、 66 ピン部材、 68 滑りロックバー、 70,72 アクチュエータ、 80 後方作動機構、 82 下側部分、 86 アクチュエータ、 92 ピン、 94 フック、 96 アクチュエータ
【技術分野】
【0001】
関連する出願とのクロスリファレンス
この特許出願は、2002年4月8日に出願された米国特許仮出願連続番号第60/370838号からの利益を請求する。この米国特許の開示内容は引用により全体として本願に記載されたものとする。
【0002】
発明の分野
本発明は、概して車両クロージャ、特に引込可能なトップを備えた車両のための旋回デッキリッドに関する。
【背景技術】
【0003】
ほとんどの車両は、乗員室上に永久に延びておりかつ乗員室を覆った剛性のルーフ構造を有する。製造者は、車両オペレータに乗員室のカバーを部分的に又は完全に外す機会を提供する様々な設計をも提供する。サンルーフ及びムーンルーフは、最も単純な設計のうちのものであり、空気の流れを増大させるために車両ルーフの一部を開放させる機会を提供する。より複雑な設計は、ルーフ構造全体が引き込まれかつ乗員室の背後に貯蔵されることを可能にする。引き込まれた場合、これらのルーフ設計は、乗員室の後側にルーフ積層体を形成する。幾つかの設計において、貯蔵領域は、乗員室のすぐ後側でかつ車両トランクルームの前側に設けられている。柔軟な又は硬質のカバーが時折、貯蔵位置におけるルーフ積層体をカバーするために設けられる。その他の設計において、引き込まれたルーフは車両トランクルームに貯蔵される。このアプローチは特に引込可能な硬質トップ設計の場合に有効である。1つのアプローチにおいて、車両は、引き込まれたルーフ構造を収容するために乗員室の背後に前方に面した開口を提供するために、後方へ旋回するデッキリッドを有する。次いでデッキリッドは、トップ積層体を被覆するように閉鎖位置へ戻り旋回させられる。これにより、ルーフが引き込まれたときには車両には、完成した外観が与えられる。ほとんどの消費者は、トランクも従来の形式で使用可能であることを好み、この場合、荷物又は食品雑貨類を収容するために後方に面した開口を提供するようにデッキリッドの後端部が開放する。引込可能なルーフ構造を収容するために前方に面した開口を提供しかつ、後方に面した開口を提供するために従来の形式でも開放するように旋回するデッキリッドを提供することは、多くの機械的な挑戦を伴う。
【0004】
後方及び前方に開放する旋回されるデッキリッドを提供するための1つのアプローチは、デッキリッドを支持しかつ本体との相互結合を提供するフレームを提供することである。フレームは通常、1つの方向に移動する場合にはデッキリッドと共に旋回し、デッキリッドが他方へ旋回する場合には動かない。次いでデッキリッドは、掛合し、幾つかの位置においてフレームに対して旋回する。フレームを使用する設計の例は以下の特許に示されている:米国特許第5775766号、第5823606号、第6010178号、第6164713号、第6186577号、第6270144号、第6325445号、及び米国特許公開番号第2003/0020300である。フレームを備えた設計は、機能的であるが、車両設計に著しいコスト及び重量を付加する。択一的なアプローチはフレームレスデッキリッド設計を提供することであった。しかしながら、これらの設計は通常、デッキリッドの全ての位置においてデッキリッドと本体とに取り付けられたままである複雑な旋回機構を有している。これらのシステムの例は以下の特許に示されている:米国特許第6193300号及び第6352298号、及び米国特許公開番号第2002/0093218号である。当業者によって認められるであろうが、これらのシステムは極めて複雑であり、旋回機構は重くかつ高価である。このことを考慮して、改良されたデッキリッド旋回システムが必要とされている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、改良された旋回デッキリッドシステムを提供する。1つの実施形態において、フレームレス旋回デッキリッドシステムは、本体と、本体に配置された乗員室を選択的にカバーする引込可能なルーフとを備えた車両のために設計されている。車両は、乗員室の後方に位置決めされかつ本体に配置されたトランクルームを有している。トランクルームは前端部と後端部とを有している。デッキリッドシステムは、前端部及び後端部を備えたデッキリッドを有している。1対の前側の旋回機構はそれぞれ、デッキリッドの前端部に相互結合された上側部分と、車両本体に相互結合された下側部分とを有している。前側の旋回機構はそれぞれ、上側部分と下側部分とが掛合させられている掛合位置と、上側部分と下側部分とは分離可能である非掛合位置とを有している。上側部分は、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有している。後側の旋回機構は、デッキの後端部と相互結合された上側部分と、車両本体と相互結合された下側部分とを有している。後側の旋回機構は、上側部分と下側部分とが掛合された掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能である非掛合位置とを有する。下側部分は、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有している。デッキリッドシステムは、第1の閉鎖位置を有しており、この第1の閉鎖位置において、前側及び後側の旋回機構はそれぞれ掛合位置にあり、デッキリッドの前端部はトランクルームの前端部に隣接しており、デッキリッドの後端部はトランクルームの後端部に隣接している。デッキリッドシステムは、第2のトップ収容位置を有しており、この第2のトップ収容位置において、前側の旋回機構は非掛合位置にあり、後側の旋回機構は掛合位置にある。後側の旋回システムのマルチリンクヒンジは延長した位置にあり、これにより、デッキリッドの前端部は車両本体から分離され、引込可能なルーフを収容するための概して前方に面した開口を規定する。デッキリッドは、第3の荷物収容位置を有しており、この第3の荷物収容位置において、前側の旋回機構は掛合位置にあり、後側の旋回機構は非掛合位置にある。前側の旋回機構のそれぞれのマルチリンクヒンジは延長した位置にあり、これにより、デッキリッドの後端部は車両本体から分離され、荷物を収容するための概して後方に面した開口を規定する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1〜図3は、本発明による旋回するデッキリッドシステムを3つの設計上の位置において示している。システムは、デッキリッド14によって選択的にカバーされたトランクルーム12を備えた本体10を有する車両と共に使用するために設計されている。デッキリッド14は、有利には一片デッキリッドであり、前端部16と後端部18とを有している。トランクルーム12も、デッキリッド14の同じ部分に対応する、前端部20と後端部22とを有している。デッキリッド14の前端部16を車両本体10と選択的に相互結合するために1対の前側の旋回機構24が設けられている。デッキリッド14のそれぞれの側においてデッキリッドの前端部16に1つの前側の旋回機構が設けられていると有利である。後側の旋回機構は、デッキリッドの後端部18を車両本体10と選択的に相互結合する。有利には、車両の2つの側部の中間に1つの後側の旋回機構26が設けられている。
【0007】
図1は、閉鎖位置におけるデッキリッドシステムを示している。この位置において、デッキリッド14の前端部16はトランクルームの前端部20に隣接しており、デッキリッドの後端部18はトランクルームの後端部22に隣接している。図2は、荷物収容位置におけるデッキリッドを示している。この位置において、後側の旋回機構26は解離しており、荷物をトランクルームに収容するための後方に面した開口を規定するように、デッキリッド14の後端部18を上方旋回させている。図3は、トップ収容位置におけるデッキリッドシステムを示している。この位置において、前側の旋回機構はそれぞれ解離されており、車両トップをトランクルーム12に収容するための概して前方に面した開口を規定するように、デッキリッド14の前端部16を上方へ旋回させている。
【0008】
ここで図4〜図6を参照すると、前側の旋回機構24がより詳細に示されている。図4は、車両の中心線から見た前側の旋回機構24を示しており、デッキリッド14の一部が示されている。前側の旋回機構24とデッキリッド14とは、図1と同じ閉鎖位置において示されている。図5は、図2と同じ荷物収容位置におけるデッキリッド14の一部と前側の旋回機構24とを示している。図6は、システムが図3のトップ収容位置へ移動するときに生じるような、上側部分30と下側部分32とが分離された前側の旋回機構24の実施形態を示している。前側の旋回機構24は、図4に示したような掛合位置を有しており、この掛合位置において上側部分30と下側部分32とは掛合されている。図6は、上側部分30と下側部分32とは分離可能である非掛合位置における前側の旋回機構24を示している。図示のように、旋回機構24の上側部分30と下側部分32とが解離及び分離されている場合、上側部分と下側部分とは完全に分離されており、機械的な連絡又は相互結合は保持しない。使用時には、旋回機構24の上側部分30はデッキリッド14の前端部16と相互結合されているのに対し、下側部分32は車両本体と相互結合されている。上側部分30はマルチリンクヒンジ機構34を有している。ヒンジ機構34はデッキリッド取付け部材36とラッチ結合部材38とを相互結合している。図示のように、マルチリンクヒンジ34は有利には六節リンク機構である。
【0009】
図4及び図5は、図4に示された引込位置と図5に示された延長位置との間でヒンジ機構34を移動させるために働くアクチュエータ40の1つの実施形態を示している。アクチュエータ40は有利には伸縮し、引込位置においてはロックされる。これにより、上側部分30は下側部分32から分離され、上側部分30が下側部分32から離れるときにアクチュエータ40はヒンジ機構34を引込位置に保持する。図示したように、アクチュエータ40は、マルチリンクヒンジ機構34を形成したリンクのうちの1つと、デッキリッド取付け部材36の一部との間に延びている。当業者に明らかになるように、デッキリッドを閉鎖位置から荷物収容位置へ作動させるために、その他の機構が使用されてよい。また、上部のヒンジ機構34が下側部分32から解離される時に上部のヒンジ機構34を引込位置に保持するためにその他のアプローチが使用されてよい。
【0010】
図2及び図5は、車両配線及びその他の必需品のためのルーティングパスを提供するために有利には本体10とデッキリッド14との間に延びたニーリンケージ42をも示している。この実施形態において、ニーリンケージ42は、車両の一方の側にのみ設けられており、デッキリッド14の旋回を補助しない。例示された実施形態において、ニーリンケージ42は下部リンク44を有しており、この下部リンク44の下端部は本体10と結合されている。上部リンク46は、下部リンク44の他方の端部と結合された下端部と、デッキリッド取付け部材36に結合された上端部とを有している。
【0011】
図7及び図8は、後側の旋回機構26をより詳細に示している。図7は、車両本体に組み付けられた後側の旋回機構26の側面を示しており、この後側の旋回機構はデッキリッド14の後端部18を車両本体に結合させている。後側の旋回機構26は、デッキリッド14の後端部18と結合された上側部分50と、車両本体10と結合された下側部分52とを有している。図8は、主として下側部分52を示している。図7は、掛合位置における後側の旋回機構を示しており、この位置において、上側部分50と下側部分52とは掛合されている。前側の旋回機構のように、上側部分と下側部分とは、これらが分離可能である非掛合位置へ移動させられてよい。図2は、分離された非掛合位置における上側部分50及び下側部分52を示している。前側の旋回機構のように、上側部分50と下側部分52とが分離されている場合、2つの部分の間には機械的連絡は存在しない。下側部分52は有利には、本体結合部材56とラッチ結合部材58とを結合させるマルチリンクヒンジ機構54を有している。これらは相俟って四節リンク機構を形成している。図7及び図8は、引込位置若しくは旋回されていない位置におけるヒンジ機構を示しているのに対し、図3は、延長位置若しくは旋回させられた位置におけるヒンジ機構を示している。
【0012】
有利には、後側の旋回機構26の上側部分50は、下側部分52の部分を形成したラッチバー64に係合する従来のデッキリッドラッチ60を有している。補助的なラッチ装置も有利には設けられる。図8は、有利には上側部分50又はデッキリッドの後端部18の部分を形成した1対のピン部材66を示している。図9は、アクチュエータ70によってロックされた位置とロックされていない位置との間で移動させられる滑りロックバー68によって所定の位置にロックされたこれらのピン部材6のうちの1つを示している。
【0013】
アクチュエータ72は有利には、本体と、下側部分52のラッチ結合部材58との間に延びており、引込位置と延長位置との間でヒンジ機構を延長させるために働く。
【0014】
図10は、下側部分82と、上側部分84と、アクチュエータ86とを有する択一的な後側の作動機構80を示している。後側の作動機構の有利な実施形態は四節機構を有しているのに対し、この択一的な実施形態は、グーズネック部材90を備えた単一のピボットヒンジ88を提供しており、グーズネック部材90は、下側部分82の他の部分をピボットヒンジ88と結合させている。前の実施形態のように、後側の作動機構80は、図10に示したような掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有する。図11は、本発明に関連して使用するための択一的な掛合機構を示すためにカバーが排除された作動機構80の図を示している。この掛合機構は、従来のマルチリンク後方作動機構設計に関連して使用されてもよい。この設計において、作動機構80の上側部分84は、1対のフック94によって選択的に係合される1対の内方に延びたピン92を有している。これらのフック94は下側部分82から上方へ延びており、アクチュエータ96は、フックを掛合位置から非掛合位置へ移動させるように働く。
【0015】
再び図1を参照すると、前側の作動機構26は掛合位置を占めており、マルチリンクヒンジ機構は引き込まれた又は旋回されていない位置を占めている。同様に、後側の旋回機構26は掛合位置にあり、マルチリンクヒンジは引き込まれた又は旋回された位置にある。図2においては、デッキリッド14は荷物収容位置を占めており、前側の旋回機構は、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置を占めており、デッキリッド14が上方旋回して後端部18が本体から離反するようにマルチリンクヒンジが延長位置を占めている。後側の旋回システムは非掛合位置を占めており、上側部分50が下側部分52から分離されている。下側部分52の部分を形成したマルチリンクヒンジ機構は有利には引込位置を占めている。図3において、デッキリッド14がトップ収容位置において示されており、前側の旋回機構24は非掛合位置を占めており、上側部分30と下側部分32とが分離されている。上側部分30の部分を形成したマルチリンクヒンジ機構は有利には引込位置を占めており、前述のように、ロッキングアクチュエータによってこの位置に保持されている。後側の旋回機構26は掛合位置を占めており、ヒンジは延長位置へ旋回させられている。したがって、デッキリッド14は後方へ旋回し、デッキリッド14の前端部16は本体から離反している。
【0016】
ここに示された設計は、いかなるタイプのフレームをも備えないデッキリッド14を提供する。その用語はこの分野において使用されている。すなわち、デッキリッド14を図示された3つの位置のいずれに支持するためにも補助的なフレームは使用されない。
【0017】
当業者に明らかとなるように、本発明の開示された実施形態は、本発明の範囲又は教示から逸脱することなく様々な形式で変更されてよい。したがって、本明細書の開示は広く解釈されるべきである。本発明の範囲を定義するのは、全ての均等物を含む以下の請求項である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】デッキリッド及び本発明によるデッキリッド旋回システムを有する車両の一部の側面図である。
【0019】
【図2】デッキリッドが荷物収容位置において示された、図1と同様の側面図である。
【0020】
【図3】デッキリッドがトップ収容位置において示された、図1及び図2と同様の図である。
【0021】
【図4】デッキリッドの一部と、本発明と共に使用するための前側の旋回機構との斜視図である。
【0022】
【図5】デッキリッド及び後端部を開放させるためにヒンジが延長位置にある、前側の旋回機構の斜視図である。
【0023】
【図6】上側部分と下側部分とが解離及び分離させられている、本発明と共に使用するための前側の旋回機構の斜視図である。
【0024】
【図7】車両の一部と、本発明と共に使用するための後側の旋回機構との側面図である。
【0025】
【図8】本発明と共に使用するための後側の旋回機構の斜視図である。
【0026】
【図9】デッキリッドを後側の旋回機構の他の部分と相互結合するための引っ掛けシステムの1つの実施形態を示す、詳細な斜視図である。
【0027】
【図10】本発明と共に使用するための後側の旋回機構の択一的な実施形態の斜視図である。
【0028】
【図11】択一的な掛合システムを示す、図10と同様の旋回機構の斜視図である。
【符号の説明】
【0029】
10 本体、 12 トランクルーム、 14 デッキリッド、 16 前端部、 18 後端部、 20 前端部、 22 後端部、 24 前側の旋回機構、 26 後側の旋回機構、 30 上側部分、 32 下側部分、 34 マルチリンクヒンジ機構、 36 デッキリッド取付け部材、 38 ラッチ結合部材、 40 アクチュエータ、 42 ニーリンケージ、 44 下部リンク、 46 上部リンク、 50 上側部分、 52 下側部分、 54 マルチリンクヒンジ機構、 56 本体結合部材、 58 ラッチ結合部材、 60 デッキリッドラッチ、 64 ラッチバー、 66 ピン部材、 68 滑りロックバー、 70,72 アクチュエータ、 80 後方作動機構、 82 下側部分、 86 アクチュエータ、 92 ピン、 94 フック、 96 アクチュエータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、該本体に配置された乗員室を選択的に被覆する引込可能なルーフとを有する車両のためのフレームレス旋回デッキリッドシステムにおいて、前記車両がさらに、乗員室の後方でかつ本体内に配置されたトランクルームを有しており、該トランクルームが前端部と後端部とを有しており、前記システムに、
前端部と後端部とを有するデッキリッドが設けられており、
前側の旋回機構が設けられており、該前側の旋回機構が、デッキリッドの前端部に結合された上側部分と、車両の本体に結合された下側部分とを有しており、前記前側の旋回機構が、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有しており、上側部分が、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有しており、
後側の旋回機構が設けられており、該後側の旋回機構が、デッキリッドの後端部に結合された上側部分と、車両の本体に結合された下側部分とを有しており、前記後側の旋回機構が、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有しており、下側部分が、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有しており、
前記デッキリッドシステムが第1の閉鎖位置を有しており、該第1の閉鎖位置において、前側及び後側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ、デッキリッドの前端部がトランクルームの前端部に隣接しておりかつ、デッキリッドの後端部がトランクルームの後端部に隣接しており、
前記デッキリッドシステムが第2のトップ収容位置を有しており、該第2のトップ収容位置において、前側の旋回機構が非掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ、後側の旋回機構のマルチリンクヒンジが延長位置を占めており、これにより、デッキリッドの前端部が車両の本体から離反させられ、概して前方に面した開口を規定し、該開口を通して引込可能なルーフを収容するようになっており、
前記デッキリッドシステムが第3の荷物収容位置を有しており、該第3の荷物収容位置において、前側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構が非掛合位置を占めておりかつ、前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが延長位置を占めており、これにより、デッキリッドの後端部が車両の本体から離反させられ、概して後方に面した開口を規定し、該開口を通して荷物を収容するようになっており、
前記デッキリッドシステムが、デッキリッドと本体とを結合する別個のフレームを有していないことを特徴とする、フレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項2】
前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが六節機構を含み、後側の旋回機構のマルチリンクヒンジが四節機構を含む、請求項1記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項3】
デッキリッドが単一片リッドである、請求項1記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項4】
前側の旋回機構が、ヒンジ機構を引込位置と延長位置との間で移動させるためのアクチュエータを有している、請求項1記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項5】
システムが第2のトップ収容位置を占めているときに、アクチュエータが前側の旋回機構のマルチリンクヒンジを引込位置に保持するようになっている、請求項4記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項6】
デッキリッドの前端部と相互結合された上側部分と、車両の本体と相互結合された下側部分とを有する第2の前側の旋回機構が設けられており、該第2の前側の旋回機構が、上側部分と下側部分とが相互に掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能である非掛合位置とを有しており、上側部分が、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有している、請求項1記載のフレームレス旋回デッキリッドをシステム。
【請求項7】
本体と、該本体に配置された乗員室を選択的に被覆する引込可能なルーフとを有する車両のための旋回デッキリッドシステムにおいて、前記車両がさらに、乗員室の後方でかつ本体内に配置されたトランクルームを有しており、該トランクルームが前端部と後端部とを有しており、前記システムに、
前端部と後端部とを有するデッキリッドが設けられており、
1対の前側の旋回機構が設けられており、該前側の旋回機構が、デッキリッドの前端部に結合された上側部分と、車両の本体に結合された下側部分とを有しており、前記前側の旋回機構がそれぞれ、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有しており、前側の旋回機構がそれぞれ、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有しており、
後側の旋回機構が設けられており、該後側の旋回機構が、デッキリッドの後端部に結合された上側部分と、車両の本体に結合された下側部分とを有しており、前記後側の旋回機構が、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有しており、後側の旋回機構が、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有しており、
前記デッキリッドシステムが第1の閉鎖位置を有しており、該第1の閉鎖位置において、前側及び後側の旋回機構がそれぞれ掛合位置を占めておりかつ、デッキリッドの前端部がトランクルームの前端部に隣接しておりかつ、デッキリッドの後端部がトランクルームの後端部に隣接しており、
前記デッキリッドシステムが第2のトップ収容位置を有しており、該第2のトップ収容位置において、前側の旋回機構が非掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ、後側の旋回機構のマルチリンクヒンジが延長位置を占めており、これにより、デッキリッドの前端部が車両の本体から離反させられ、概して前方に面した開口を規定し、該開口を通して引込可能なルーフを収容するようになっており、
前記デッキリッドシステムが第3の荷物収容位置を有しており、該第3の荷物収容位置において、前側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構が非掛合位置を占めておりかつ、それぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが延長位置を占めており、これにより、デッキリッドの後端部が車両の本体から離反させられ、概して後方に面した開口を規定し、該開口を通して荷物を収容するようになっていることを特徴とする、旋回デッキリッドシステム。
【請求項8】
それぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが上側部分の一部を形成しており、後側の旋回機構のマルチリンクヒンジが下側部分の一部を形成している、請求項7記載の旋回デッキリッドシステム。
【請求項9】
それぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが六節機構を含み、後側の旋回機構のマルチリンクヒンジが四節機構を含む、請求項7記載の旋回デッキリッドシステム。
【請求項10】
前記デッキリッドが単一片リッドである、請求項7記載の旋回デッキリッドシステム。
【請求項11】
前側の旋回機構がそれぞれ、ヒンジ機構を引込位置と延長位置との間で移動させるためのアクチュエータを有している、請求項7記載の旋回デッキリッドシステム。
【請求項12】
システムが第2のトップ収容位置を占めている場合、アクチュエータがそれぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジを引込位置に保持するようになっている、請求項7記載の旋回デッキリッドシステム。
【請求項13】
本体と、該本体に配置された乗員室を選択的に被覆する引込可能なルーフとを有する車両のためのフレームレス旋回デッキリッドシステムにおいて、前記車両がさらに、乗員室の後方でかつ本体内に配置されたトランクルームを有しており、該トランクルームが前端部と後端部とを有しており、前記システムに、
前端部と後端部とを有するデッキリッドが設けられており、
1対の前側の旋回機構が設けられており、該前側の旋回機構が、デッキリッドの前端部に結合された上側部分と、車両の本体に結合された下側部分とを有しており、前記前側の旋回機構がそれぞれ、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有しており、前側の旋回機構がそれぞれ、旋回位置と非旋回位置を有するヒンジを有しており、
後側の旋回機構が設けられており、該後側の旋回機構が、デッキリッドの後端部に結合された上側部分と、車両の本体に結合された下側部分とを有しており、前記後側の旋回機構が、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有しており、後側の旋回機構がそれぞれ、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有しており、
前記デッキリッドシステムが第1の閉鎖位置を有しており、該第1の閉鎖位置において、前側及び後側の旋回機構がそれぞれ掛合位置を占めておりかつ、デッキリッドの前端部がトランクルームの前端部に隣接しておりかつ、デッキリッドの後端部がトランクルームの後端部に隣接しており、
前記デッキリッドシステムが第2のトップ収容位置を有しており、該第2のトップ収容位置において、前側の旋回機構が非掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ、後側の旋回機構のマルチリンクヒンジが延長位置を占めており、これにより、デッキリッドの前端部が車両の本体から離反させられ、概して前方に面した開口を規定し、該開口を通して引込可能なルーフを収容するようになっており、
前記デッキリッドシステムが第3の荷物収容位置を有しており、該第3の荷物収容位置において、前側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構が非掛合位置を占めておりかつ、それぞれの前側の旋回機構のヒンジが旋回位置を占めており、これにより、デッキリッドの後端部が車両の本体から離反させられ、概して後方に面した開口を規定し、該開口を通して荷物を収容するようになっており、
デッキリッドシステムが、デッキリッドを本体と相互結合した別個のフレームを有していないことを特徴とする、フレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項14】
それぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが上側部分の一部を形成しており、後側の旋回機構のマルチリンクヒンジが下側部分の一部を形成している、請求項13記載の旋回デッキリッドシステム。
【請求項15】
それぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが六節機構を含み、後側の旋回機構のマルチリンクヒンジが四節機構を含む、請求項13記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項16】
デッキリッドが単一片リッドである、請求項13記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項17】
前側の旋回機構がそれぞれ、ヒンジ機構を引込位置と延長位置との間で移動させるためのアクチュエータを有している、請求項13記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項18】
システムが第2のトップ収容位置を占めている場合、アクチュエータがそれぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジを引込位置に保持するようになっている、請求項17記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項19】
本体と、該本体に配置された乗員室を選択的に被覆する引込可能なルーフとを有する車両のためのフレームレス旋回デッキリッドシステムにおいて、前記車両がさらに、乗員室の後方でかつ本体内に配置されたトランクルームを有しており、該トランクルームが前端部と後端部とを有しており、前記システムに、
前端部と後端部とを有するデッキリッドが設けられており、
1対の前側の旋回機構が設けられており、該前側の旋回機構が、デッキリッドの前端部に結合された上側部分と、車両の本体に結合された下側部分とを有しており、前記前側の旋回機構がそれぞれ、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有しており、旋回機構がそれぞれ、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有しており、
後側の旋回機構が設けられており、該後側の旋回機構が、デッキリッドの後端部に結合された上側部分と、車両の本体に結合された下側部分とを有しており、前記後側の旋回機構が、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有しており、後側の旋回機構がそれぞれ、旋回位置と非旋回位置とを有するヒンジを有しており、
前記デッキリッドシステムが第1の閉鎖位置を有しており、該第1の閉鎖位置において、前側及び後側の旋回機構がそれぞれ掛合位置を占めておりかつ、デッキリッドの前端部がトランクルームの前端部に隣接しておりかつ、デッキリッドの後端部がトランクルームの後端部に隣接しており、
前記デッキリッドシステムが第2のトップ収容位置を有しており、該第2のトップ収容位置において、前側の旋回機構が非掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ、後側の旋回機構のヒンジが旋回位置を占めており、これにより、デッキリッドの前端部が車両の本体から離反させられ、概して前方に面した開口を規定し、該開口を通して引込可能なルーフを収容するようになっており、
前記デッキリッドシステムが第3の荷物収容位置を有しており、該第3の荷物収容位置において、前側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構が非掛合位置を占めておりかつ、それぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが延長位置を占めており、これにより、デッキリッドの後端部が車両の本体から離反させられ、概して後方に面した開口を規定し、該開口を通して荷物を収容するようになっており、
デッキリッドシステムが、デッキリッドを本体と相互結合した別個のフレームを有していないことを特徴とする、フレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項20】
それぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが上側部分の一部を形成しており、後側の旋回機構のヒンジが下側部分の一部を形成している、請求項19記載の旋回デッキリッドシステム。
【請求項21】
それぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが六節機構を含み、後側の旋回機構のヒンジが四節機構を含む、請求項19記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項22】
デッキリッドが単一片リッドである、請求項19記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項23】
前側の旋回機構がそれぞれ、ヒンジ機構を引込位置と延長位置との間で移動させるためのアクチュエータを有している、請求項19記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項24】
システムが第2のトップ収容位置を占めている場合に、アクチュエータがそれぞれの前側の旋回機構のヒンジを引込位置に保持するようになっている、請求項23記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項1】
本体と、該本体に配置された乗員室を選択的に被覆する引込可能なルーフとを有する車両のためのフレームレス旋回デッキリッドシステムにおいて、前記車両がさらに、乗員室の後方でかつ本体内に配置されたトランクルームを有しており、該トランクルームが前端部と後端部とを有しており、前記システムに、
前端部と後端部とを有するデッキリッドが設けられており、
前側の旋回機構が設けられており、該前側の旋回機構が、デッキリッドの前端部に結合された上側部分と、車両の本体に結合された下側部分とを有しており、前記前側の旋回機構が、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有しており、上側部分が、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有しており、
後側の旋回機構が設けられており、該後側の旋回機構が、デッキリッドの後端部に結合された上側部分と、車両の本体に結合された下側部分とを有しており、前記後側の旋回機構が、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有しており、下側部分が、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有しており、
前記デッキリッドシステムが第1の閉鎖位置を有しており、該第1の閉鎖位置において、前側及び後側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ、デッキリッドの前端部がトランクルームの前端部に隣接しておりかつ、デッキリッドの後端部がトランクルームの後端部に隣接しており、
前記デッキリッドシステムが第2のトップ収容位置を有しており、該第2のトップ収容位置において、前側の旋回機構が非掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ、後側の旋回機構のマルチリンクヒンジが延長位置を占めており、これにより、デッキリッドの前端部が車両の本体から離反させられ、概して前方に面した開口を規定し、該開口を通して引込可能なルーフを収容するようになっており、
前記デッキリッドシステムが第3の荷物収容位置を有しており、該第3の荷物収容位置において、前側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構が非掛合位置を占めておりかつ、前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが延長位置を占めており、これにより、デッキリッドの後端部が車両の本体から離反させられ、概して後方に面した開口を規定し、該開口を通して荷物を収容するようになっており、
前記デッキリッドシステムが、デッキリッドと本体とを結合する別個のフレームを有していないことを特徴とする、フレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項2】
前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが六節機構を含み、後側の旋回機構のマルチリンクヒンジが四節機構を含む、請求項1記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項3】
デッキリッドが単一片リッドである、請求項1記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項4】
前側の旋回機構が、ヒンジ機構を引込位置と延長位置との間で移動させるためのアクチュエータを有している、請求項1記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項5】
システムが第2のトップ収容位置を占めているときに、アクチュエータが前側の旋回機構のマルチリンクヒンジを引込位置に保持するようになっている、請求項4記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項6】
デッキリッドの前端部と相互結合された上側部分と、車両の本体と相互結合された下側部分とを有する第2の前側の旋回機構が設けられており、該第2の前側の旋回機構が、上側部分と下側部分とが相互に掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能である非掛合位置とを有しており、上側部分が、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有している、請求項1記載のフレームレス旋回デッキリッドをシステム。
【請求項7】
本体と、該本体に配置された乗員室を選択的に被覆する引込可能なルーフとを有する車両のための旋回デッキリッドシステムにおいて、前記車両がさらに、乗員室の後方でかつ本体内に配置されたトランクルームを有しており、該トランクルームが前端部と後端部とを有しており、前記システムに、
前端部と後端部とを有するデッキリッドが設けられており、
1対の前側の旋回機構が設けられており、該前側の旋回機構が、デッキリッドの前端部に結合された上側部分と、車両の本体に結合された下側部分とを有しており、前記前側の旋回機構がそれぞれ、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有しており、前側の旋回機構がそれぞれ、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有しており、
後側の旋回機構が設けられており、該後側の旋回機構が、デッキリッドの後端部に結合された上側部分と、車両の本体に結合された下側部分とを有しており、前記後側の旋回機構が、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有しており、後側の旋回機構が、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有しており、
前記デッキリッドシステムが第1の閉鎖位置を有しており、該第1の閉鎖位置において、前側及び後側の旋回機構がそれぞれ掛合位置を占めておりかつ、デッキリッドの前端部がトランクルームの前端部に隣接しておりかつ、デッキリッドの後端部がトランクルームの後端部に隣接しており、
前記デッキリッドシステムが第2のトップ収容位置を有しており、該第2のトップ収容位置において、前側の旋回機構が非掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ、後側の旋回機構のマルチリンクヒンジが延長位置を占めており、これにより、デッキリッドの前端部が車両の本体から離反させられ、概して前方に面した開口を規定し、該開口を通して引込可能なルーフを収容するようになっており、
前記デッキリッドシステムが第3の荷物収容位置を有しており、該第3の荷物収容位置において、前側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構が非掛合位置を占めておりかつ、それぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが延長位置を占めており、これにより、デッキリッドの後端部が車両の本体から離反させられ、概して後方に面した開口を規定し、該開口を通して荷物を収容するようになっていることを特徴とする、旋回デッキリッドシステム。
【請求項8】
それぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが上側部分の一部を形成しており、後側の旋回機構のマルチリンクヒンジが下側部分の一部を形成している、請求項7記載の旋回デッキリッドシステム。
【請求項9】
それぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが六節機構を含み、後側の旋回機構のマルチリンクヒンジが四節機構を含む、請求項7記載の旋回デッキリッドシステム。
【請求項10】
前記デッキリッドが単一片リッドである、請求項7記載の旋回デッキリッドシステム。
【請求項11】
前側の旋回機構がそれぞれ、ヒンジ機構を引込位置と延長位置との間で移動させるためのアクチュエータを有している、請求項7記載の旋回デッキリッドシステム。
【請求項12】
システムが第2のトップ収容位置を占めている場合、アクチュエータがそれぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジを引込位置に保持するようになっている、請求項7記載の旋回デッキリッドシステム。
【請求項13】
本体と、該本体に配置された乗員室を選択的に被覆する引込可能なルーフとを有する車両のためのフレームレス旋回デッキリッドシステムにおいて、前記車両がさらに、乗員室の後方でかつ本体内に配置されたトランクルームを有しており、該トランクルームが前端部と後端部とを有しており、前記システムに、
前端部と後端部とを有するデッキリッドが設けられており、
1対の前側の旋回機構が設けられており、該前側の旋回機構が、デッキリッドの前端部に結合された上側部分と、車両の本体に結合された下側部分とを有しており、前記前側の旋回機構がそれぞれ、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有しており、前側の旋回機構がそれぞれ、旋回位置と非旋回位置を有するヒンジを有しており、
後側の旋回機構が設けられており、該後側の旋回機構が、デッキリッドの後端部に結合された上側部分と、車両の本体に結合された下側部分とを有しており、前記後側の旋回機構が、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有しており、後側の旋回機構がそれぞれ、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有しており、
前記デッキリッドシステムが第1の閉鎖位置を有しており、該第1の閉鎖位置において、前側及び後側の旋回機構がそれぞれ掛合位置を占めておりかつ、デッキリッドの前端部がトランクルームの前端部に隣接しておりかつ、デッキリッドの後端部がトランクルームの後端部に隣接しており、
前記デッキリッドシステムが第2のトップ収容位置を有しており、該第2のトップ収容位置において、前側の旋回機構が非掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ、後側の旋回機構のマルチリンクヒンジが延長位置を占めており、これにより、デッキリッドの前端部が車両の本体から離反させられ、概して前方に面した開口を規定し、該開口を通して引込可能なルーフを収容するようになっており、
前記デッキリッドシステムが第3の荷物収容位置を有しており、該第3の荷物収容位置において、前側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構が非掛合位置を占めておりかつ、それぞれの前側の旋回機構のヒンジが旋回位置を占めており、これにより、デッキリッドの後端部が車両の本体から離反させられ、概して後方に面した開口を規定し、該開口を通して荷物を収容するようになっており、
デッキリッドシステムが、デッキリッドを本体と相互結合した別個のフレームを有していないことを特徴とする、フレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項14】
それぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが上側部分の一部を形成しており、後側の旋回機構のマルチリンクヒンジが下側部分の一部を形成している、請求項13記載の旋回デッキリッドシステム。
【請求項15】
それぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが六節機構を含み、後側の旋回機構のマルチリンクヒンジが四節機構を含む、請求項13記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項16】
デッキリッドが単一片リッドである、請求項13記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項17】
前側の旋回機構がそれぞれ、ヒンジ機構を引込位置と延長位置との間で移動させるためのアクチュエータを有している、請求項13記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項18】
システムが第2のトップ収容位置を占めている場合、アクチュエータがそれぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジを引込位置に保持するようになっている、請求項17記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項19】
本体と、該本体に配置された乗員室を選択的に被覆する引込可能なルーフとを有する車両のためのフレームレス旋回デッキリッドシステムにおいて、前記車両がさらに、乗員室の後方でかつ本体内に配置されたトランクルームを有しており、該トランクルームが前端部と後端部とを有しており、前記システムに、
前端部と後端部とを有するデッキリッドが設けられており、
1対の前側の旋回機構が設けられており、該前側の旋回機構が、デッキリッドの前端部に結合された上側部分と、車両の本体に結合された下側部分とを有しており、前記前側の旋回機構がそれぞれ、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有しており、旋回機構がそれぞれ、引込位置と延長位置とを有するマルチリンクヒンジを有しており、
後側の旋回機構が設けられており、該後側の旋回機構が、デッキリッドの後端部に結合された上側部分と、車両の本体に結合された下側部分とを有しており、前記後側の旋回機構が、上側部分と下側部分とが掛合させられた掛合位置と、上側部分と下側部分とが分離可能な非掛合位置とを有しており、後側の旋回機構がそれぞれ、旋回位置と非旋回位置とを有するヒンジを有しており、
前記デッキリッドシステムが第1の閉鎖位置を有しており、該第1の閉鎖位置において、前側及び後側の旋回機構がそれぞれ掛合位置を占めておりかつ、デッキリッドの前端部がトランクルームの前端部に隣接しておりかつ、デッキリッドの後端部がトランクルームの後端部に隣接しており、
前記デッキリッドシステムが第2のトップ収容位置を有しており、該第2のトップ収容位置において、前側の旋回機構が非掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ、後側の旋回機構のヒンジが旋回位置を占めており、これにより、デッキリッドの前端部が車両の本体から離反させられ、概して前方に面した開口を規定し、該開口を通して引込可能なルーフを収容するようになっており、
前記デッキリッドシステムが第3の荷物収容位置を有しており、該第3の荷物収容位置において、前側の旋回機構が掛合位置を占めておりかつ後側の旋回機構が非掛合位置を占めておりかつ、それぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが延長位置を占めており、これにより、デッキリッドの後端部が車両の本体から離反させられ、概して後方に面した開口を規定し、該開口を通して荷物を収容するようになっており、
デッキリッドシステムが、デッキリッドを本体と相互結合した別個のフレームを有していないことを特徴とする、フレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項20】
それぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが上側部分の一部を形成しており、後側の旋回機構のヒンジが下側部分の一部を形成している、請求項19記載の旋回デッキリッドシステム。
【請求項21】
それぞれの前側の旋回機構のマルチリンクヒンジが六節機構を含み、後側の旋回機構のヒンジが四節機構を含む、請求項19記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項22】
デッキリッドが単一片リッドである、請求項19記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項23】
前側の旋回機構がそれぞれ、ヒンジ機構を引込位置と延長位置との間で移動させるためのアクチュエータを有している、請求項19記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【請求項24】
システムが第2のトップ収容位置を占めている場合に、アクチュエータがそれぞれの前側の旋回機構のヒンジを引込位置に保持するようになっている、請求項23記載のフレームレス旋回デッキリッドシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2006−508281(P2006−508281A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−583778(P2003−583778)
【出願日】平成15年4月8日(2003.4.8)
【国際出願番号】PCT/US2003/010394
【国際公開番号】WO2003/086794
【国際公開日】平成15年10月23日(2003.10.23)
【出願人】(504379213)エイエスシー インコーポレイテッド (1)
【出願人】(592040985)ヴィルヘルム カルマン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年4月8日(2003.4.8)
【国際出願番号】PCT/US2003/010394
【国際公開番号】WO2003/086794
【国際公開日】平成15年10月23日(2003.10.23)
【出願人】(504379213)エイエスシー インコーポレイテッド (1)
【出願人】(592040985)ヴィルヘルム カルマン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (3)
【Fターム(参考)】
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