説明

弾道位置測定装置及び小火器用照準具

【課題】 小火器の照準補正量を決めるために連続して何度も射撃及び計測が可能で、風や騒音などの外乱要因によらず高精度での計測を可能にする弾道位置計測装置を得る。
【解決手段】 弾道位置計測枠6を弾丸が通過するように細い四角形のフレーム形状とし、内側の隣接する2辺に弾丸の大きさ以下の間隔で等間隔に配列されたレーザ光源部10から出たレーザ光12が弾道位置計測枠6の内側をメッシュ状に照射し、対辺にレーザ受光部11を配置して、小火器1から照準方向の補正を行う距離だけ離れた地点に照準軸5と直交するように設置する。弾丸通過時に受信信号13が変化することを弾道位置計測部7で検知し、信号の変化したレーザ受光部11の位置から弾道位置Pを計測するとともに、弾道位置表示器8で射手に示すようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、レチクルを撮像画像に重畳して弾道のずれを測定する弾道位置測定装置及びレチクルを重畳して目標を照準する小火器用照準具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
射撃にともなって発生する衝撃波による音圧変化を複数地点に配置された圧力センサにより検出し、前記各圧力センサの信号の時間差と、予め別手段によって求められた衝撃波伝播速度とから射撃弾の通過座標を演算する射撃評価装置において、前記圧力センサの近傍に風向・風速計を配置するとともに、この風向・風速計からの出力によって射撃弾の通過座標を補正する補正手段を設け、弾丸の弾道位置を計測する方法として、複数の音波センサにより弾丸が通過する際に発する音波の源を算定する方法は既に開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開平5−142329号公報(第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この方法では、正確な弾道位置を計測するには、風による影響を考慮せねばならないが、屋外で行われる射撃においては、局所的な、また、弾丸が通過する瞬間における正確な風の状況を観測しシミュレートすることは困難であるため、計測誤差が大きくなる、また、近接して複数の射手により射撃を行う場合には複数の音波が入力されるため計測不能になるという問題がある。
【0005】
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、照準補正量の導出とレチクルの設定操作をより容易、かつ、高精度に実施できるようにすることを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明の弾道位置測定装置は、小火器に標的を撮像した映像にレチクルを重畳して目標を照準する小火器用照準具を取り付けて、レチクルの照準軸による照準方向に対する弾道のずれを測定する弾道位置測定装置において、上記小火器に装着され、上記標的を観測できるように取り付けられた小火器用照準具と、上記小火器と上記標的の間の所望する距離で、上記弾道が概略中心を通過する位置に設置された弾道位置計測枠と、上記小火器用照準具に取り付けられ、上記弾道位置計測枠の中心と上記標的の中心を結ぶ線が合致するように正確に設定された照準軸を有するレチクルと、上記弾道位置計測枠において、弾道の通過位置の上記弾道位置計測枠の中心からのずれを計測する弾道位置計測部と、上記弾道位置計測部の計測結果を表示するための弾道位置表示器とから構成されるものである。
【0007】
第2の発明の弾道位置測定装置は、小火器に標的を撮像した映像にレチクルを重畳して目標を照準する小火器用照準具を取り付けて、レチクルの照準軸による照準方向に対する弾道のずれを測定する弾道位置測定装置において、上記小火器に装着され、上記標的と上記弾道を観測できるように取り付けられた小火器用照準具と、上記小火器と上記標的の間の所望する距離で、上記弾道が概略中心を通過する位置に設置された複数の弾道位置計測枠と、上記弾道位置計測枠の中心と上記標的の中心を結ぶ線が合致するように正確に設定された、上記小火器用照準具の照準軸を有するレチクルと、上記複数の弾道位置計測枠の各々に対応して、弾道の通過位置の上記弾道位置計測枠の中心からのずれを計測する複数の弾道位置計測部と、上記複数の弾道位置計測部からの計測結果により、各上記弾道位置計測枠における補正量を算定する照準補正量算定手段と、上記照準補正量算定手段で算定された各距離毎の補正量を表示するための照準補正量表示器とから構成されるものである。
【0008】
第3の発明の小火器用照準具は、小火器に装着機構を介して固定または一体構造として収納された小火器用照準具おいて、上記小火器用照準具の照準軸方向の撮像画像を出力する撮像装置と、テンキー等で入力される補正量入力手段と、距離に対する補正ピッチ数を設定する目標距離設定つまみと、上記目標距離設定つまみと上記補正量入力手段で設定された目標までの距離に対する照準補正量を読み出して出力する照準補正量制御器と、上記照準補正量制御器から出力された照準補正量に対して、電子的レチクルを照準軸から移動させて重畳するレチクル重畳手段と、上記レチクル重畳手段により電子的レチクルが重畳されたレチクル重畳画像を表示する表示器とから構成されるものである。
【発明の効果】
【0009】
弾道位置計測枠は弾道位置を空間上で弾道に影響を与えることなく、風や騒音などの外乱要因によらず高精度に検知でき、各距離で同時に照準軸に対する弾道のずれを計測できるため、距離ごとに射撃を繰り返して弾道位置あるいは着弾点を計測する必要がなくなり、射撃回数が少なく、照準方向の補正量を導出できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
従来の照準方向の補正では、射撃での弾着点のばらつきを考慮するため標的3への射撃を繰り返し行って、標的3上の各弾痕の位置を計測してずれ量を評価する必要があるとともに、射撃回数が増えてくると弾痕が多くなり確認ができなくなるため、定間隔で標的の交換を行わねばならず、時間がかかっていた。
【0011】
また、照準方向の補正に係る着弾点のずれの計測及び解析の作業に手間がかかるとともに、計測誤差が生じてので、目標距離が変わるごとに射手はレチクル調整を手動で行わなければならなかった。
【0012】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る弾道位置測定装置の構成を示す図であり、1は小火器、2は小火器用照準具、3は標的、4は弾道、5は照準軸、6は弾道位置計測枠、7は弾道位置計測部、8は弾道位置表示器である。
【0013】
実施の形態1の発明は、レチクルによる照準軸5の方向に対する弾道のずれを測定する弾道位置測定装置に関するものである。
【0014】
小火器1と小火器用照準具2は一体あるいは装着機構を介して固定されており、さらに、小火器1は二脚などで下部を固定して射撃を行うため、小火器1の位置と固定方法を決めておくことで照準軸5と標的3の位置関係は一定に定まる。
【0015】
弾道位置計測枠6は、内部を弾丸が通過するように細いフレームで四角形の開口形状をなしており、小火器1から照準軸5の方向の補正を行いたい標的3までの距離に相当する距離で、その距離の分だけ離れた地点に、弾道位置計測枠6の中心を照準軸5が通り、なおかつ直交するように設置する。
【0016】
この際、照準軸5と弾道位置計測枠6の中心0と標的3の中心を結ぶ線が合致するように、別途測量器材等を用いて測定し、弾道位置計測枠6を正確に配置する。
【0017】
弾道位置計測枠6の設定の方法としては、例えば、小火器用照準具2の当初設定されるレチクルの原点に弾道位置計測枠6の中心と標的3の中心が一致して撮像されるように、射手が小火器用照準具2に撮像された結果を無線手段等により、弾道位置計測枠6側の作業者へ連絡し、移動と連絡を繰り返しながら、弾道位置計測枠6及び標的3を順次機械的に移動させて合わせる方法がある。
【0018】
また、他の方法の例として、小火器用照準具2の当初設定されるレチクルの原点に弾道位置計測枠6の中心と標的3の中心がほぼ一致して撮像されるように弾道位置計測枠6及び標的3を設定し、弾道位置計測枠6の機械的な中心とレチクルの原点に撮像される位置を測定し、これを電子的な原点として、今後の補正量には、この電子的原点からのずれで表現すれば、前記の方法に比べ、弾道位置計測枠6及び標的3の設定時間は短時間で実現可能になる。
【0019】
図2は本発明の実施の形態1に係る弾道位置測定装置の弾道位置計測枠の形態を示す図であり、10はレーザ光源部、11はレーザ受光部、12はレーザ光、13は受信ケーブルであり、6は図1の説明と同じものである。
【0020】
弾道位置計測枠6は、内側の隣接する2辺に弾丸の大きさより小さな間隔で、かつ等間隔に配列されたレーザ光源部10から出たレーザ光12が弾道位置計測枠6の内側をメッシュ状に区切るように構成する。
【0021】
レーザ光源部10に対向する2辺に1対1で配置したレーザ受光部11で各々のレーザ光12を受信し、電気信号に変換して弾道位置計測部7に受信信号を受信ケーブル13にて送信する。
【0022】
本発明の弾道位置の測定に係る動作について説明する。
射手が標的3の中心を照準し、射撃を行うと、弾丸が弾道位置計測枠6の内側を通過した際に弾道位置Pのレーザ光12が遮られる。
【0023】
弾道位置計測部7は受信信号13の水平方向の信号と垂直方向の信号のなかから、予め設定した閾値を下回った受信信号13からレーザ光12の位置を検出して、弾道位置Pに相当する弾道位置計測枠6の中心0からの水平方向のずれΔxi、垂直方向のずれΔyiを計測し、弾道位置表示器8でΔxiとΔyiを射手に表示する。
【0024】
例えば、弾丸の速度を毎秒800m、弾丸の長さを3cmとすると、レーザ光12を遮断する時間は37.5マイクロ秒で信号の検出は可能で、また、例えば小火器1に取り付けた衝撃センサで撃発のタイミングを検知することで、弾道速度と距離から概略の弾丸到達時刻を判定でき、信号変化の検出が容易になるとともに、弾丸の通過の有無を確認できる。
【0025】
射手は、弾道位置計測枠6までの距離に対して、表示されたΔxiとΔyiで弾道位置計測枠6の中心0から計算されるずれ量を、撮像画像上の角度量へ換算することによって、補正に必要なレチクル補正ピッチ数を計算する。
この角度量とレチクル補正ピッチ数との対応関係は、設計値あるいは実験値により事前に判明しており、図表化されている。
【0026】
標的3は中心が視認できれば照準可能であり、弾痕確認のために標的3を交換する必要がなく、連続して何度も射撃が可能で、人員が射場に入る必要がないため省力化がはかることができるとともに安全確認などにかかっていた時間の短縮が可能となる効果がある。
【0027】
また、弾道位置計測枠6は弾道位置Pを空間上で弾道4に影響を与えることなく検知できるため、弾道位置計測枠6を小火器1から標的3に至る各距離に複数配列することが可能で、同時に照準軸5に対する弾道4のずれを同時に計測することができるようになるという効果がある。
【0028】
また、風や騒音などの外乱要因によらず高精度の弾道位置の計測が可能となる効果がある。
【0029】
実施の形態2.
図3は本発明の実施の形態2に係る弾道位置測定装置の構成を示す図であり、15は照準補正量算定手段、16は照準補正量表示器、6a〜6eは弾道位置計測枠、7a〜7e弾道位置計測部であり、1〜3、5は図1の説明と同じものである。
【0030】
実施の形態2の発明は、レチクルによる照準方向に対する弾道のずれを測定する弾道位置測定装置に関するものであり、弾道位置計測枠6a(〜6e)と弾道位置計測部7a(〜7e)は互いにペアを成しており、弾道位置計測枠6aと弾道位置計測部7aから弾道位置計測枠6eと弾道位置計測部7eまでの5組を小火器1から100m刻みで設置した例を示している。
【0031】
実施の形態2は、実施の形態1において、計測した弾道位置のずれ量から照準補正量を算定し、射手に表示できるようにしたものであり、実施の形態2の弾道位置測定の動作は実施の形態1と同一である。
【0032】
小火器1の射軸と照準軸が照準具の大きさの分だけ間隔をもつことや、弾丸の弾道が必ずしも直線ではないことから、補正すべき角度量は距離によって変化する。
したがって、目標の距離に応じて最適の照準方向になるようにレチクルの位置を設定しなおす必要がある。
このため、射手はあらかじめ射撃あるいは計算により求めた各距離での上下左右の補正ピッチ数を紙片などに控えておき、目標距離が変わる都度レチクル位置の調整を行わなければならない。
【0033】
実施の形態2の発明によれば、照準補正量算定手段15は各距離にある弾道位置計測枠6a〜6eと弾道位置計測部7a〜7eから距離Rと弾道位置Pの水平方向のずれΔxi、垂直方向のずれΔyiを射撃ごとに受信し、メモリに蓄積し、弾道4のばらつきを考慮するため、予め決めた弾数の射撃を繰り返し、平均ずれ量Δx、Δyを算定する。
【0034】
小火器1に対して小火器用照準具2は固定されているため、照準軸5の各距離での補正すべき角度量は、X=Δx/R、Y=Δy/Rとなる。
照準補正量算定手段15はXとYを算定するとともに、R及びXとYの組み合わせを算定し、照準補正量表示器16へ伝送して、そこでその値を表示する。
【0035】
図4は本発明の実施の形態2に係る弾道位置測定装置の照準補正量表示器の表示例を示す図であり、表示画面である。
【0036】
表示画面17の表示内容は、弾道位置計測枠6a〜6eと弾道位置計測部7a〜7eの各々の組み合わせに対応して、左側に距離、中央に左右の補正ピッチ数、右側に上下の補正ピッチ数を表示している。
【0037】
距離の欄では、上から小火器1から100m刻みの5組の弾道位置計測枠6aと弾道位置計測部7aの設置距離を100、弾道位置計測枠6bと弾道位置計測部7bの設置距離を200、弾道位置計測枠6cと弾道位置計測部7cの設置距離を300、弾道位置計測枠6dと弾道位置計測部7dの設置距離を400、弾道位置計測枠6eと弾道位置計測部7eの設置距離を500と距離に対応させて表示している。
【0038】
距離100の行には、左右の補正ピッチ数が左5であり、上下の補正ピッチ数が上5であること表し、距離200、300、400、500の行にも、対応する左右の補正ピッチ数と上下の補正ピッチ数を表示している。
【0039】
照準補正量表示器16では、小火器用照準具2ごとに決まっているレチクル補正ピッチで除算し、表示画面17のように各距離に対する補正ピッチ数を射手に表示する。
【0040】
弾道位置計測枠6は弾道位置Pを空間上で弾道4に影響を与えることなく検知できる。そのため、各距離で同時に照準軸5に対する弾道4のずれを計測でき、距離ごとに射撃を繰り返して弾道位置あるいは着弾点を計測する必要がなく、射撃回数少なく、照準方向の補正量を導出できる効果がある。
【0041】
また、小火器用照準具2に設定する補正ピッチ数が表示されるため、射手の計算の手間が省け、より簡便、正確に補正ピッチ数を知ることが可能になる。
【0042】
実施の形態3.
図5は本発明の実施の形態3に係る小火器用照準具の構成を示す図であり、9は装着機構、18は撮像装置、19は目標距離設定つまみ、21はレチクル重畳手段、20は照準補正量制御器、22は表示器、23は補正量入力手段であり、1、2は図1の説明と同じものである。
【0043】
実施の形態3の発明は、小火器1に取り付けて撮像装置による映像の視野内にレチクルを重畳して目標を照準する小火器用照準具2に関するものであり、小火器1の小火器用照準具2は、暗視装置をはじめとする撮像装置の小型化や高精細化したものを使用し、それにより撮像された撮像装置の撮像画像を表示するものである。
【0044】
図5において、小火器用照準具2は、照準軸5方向の撮像画像を出力する撮像装置18、目標距離を入力する目標距離設定つまみ19、撮像画像にレチクルを電子的に重畳するレチクル重畳手段21、レチクル重畳位置を制御する照準補正量制御器20、及び、射手にレチクル重畳画像を表示する表示器22、補正量入力手段23から構成され、装着機構9で小火器1に固定される。
【0045】
実施の形態1または実施の形態2における小火器用照準具2において、レチクルを撮像装置18で撮像された撮像画像に重畳して標的3の照準方向を射手に提示するものであり、着弾点に対する照準方向の補正は、標的3上の上記ずれ量を計測し、射撃距離からずれ角に換算して、レチクル補正ピッチを最小単位としてレチクルの位置をつまみ等で移動させるものである。
【0046】
小火器用照準具の照準補正に係る動作について説明する。
撮像装置18の中心を照準軸5、1画素当たりの画角を水平α、垂直β、とする。
α,βより細かい精度で照準することはできないため、また、レチクル重畳手段21において電子的に重畳処理を行うため、レチクル補正ピッチはN,Mを正の整数として、水平Nα、垂直Mβとなる。
【0047】
NとMは小さいほうが高精度の照準が可能となるが、小火器1を射手が自ら支持して照準するぶれ等を考慮して通常レチクル補正ピッチは0.1mradから0.3mrad程度が設定される。
テンキーの形態の補正量入力手段23より、距離及び各距離に対する補正ピッチ数の入力し、この入力を受けて照準補正量制御器20は、逐次このデータをメモリに登録する。
【0048】
また、目標距離設定つまみ19で指定された距離に対する補正ピッチ数、左右方向j(ただし、右は+、左は−で示す)、上下方向k(ただし、上は+、下は−で示す)を読み出してレチクル重畳手段21に伝送する。
レチクル重畳手段21では撮像画像の中心である照準軸5に対して水平方向jN、垂直方向kMの画素位置にレチクル重畳を行い、重畳画像を表示器22に出力する。
【0049】
小火器用照準具2の小型軽量化のため、目標距離設定つまみ19と補正量入力手段23は小火器用照準具2と一体でもよく、また、ケーブルを介して分離できる構造としてもよい。
【0050】
目標距離設定つまみ19は照準補正量制御器20に登録した離散的な距離ばかりでなく、照準補正量制御器20に目標距離に対する補間機能をもたせることで、連続的な値、例えば別途測距器材で計測した距離を設定、あるいは、測距器材から直接入力することも可能である。
【0051】
また、距離及び補正ピッチ数の入力手段である補正量入力手段23を実施の形態2の照準補正量算定手段15とすれば、補正ピッチ数のデータ入力の手間を省くことも可能である。
【0052】
目標距離を設定することで、予め小火器用照準具2に登録した照準補正量で照準方向を表示させることができるため、射撃の際にレチクル位置そのものを操作することに比べ、より正確、確実な照準方向の補正が可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施の形態1に係る弾道位置測定装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る弾道位置測定装置の弾道位置計測枠の形態を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る弾道位置測定装置の構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係る弾道位置測定装置の照準補正量表示器の表示例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態3に係る小火器用照準具の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0054】
1 小火器、 2 小火器用照準具、 3 標的、 4 弾道、 5 照準軸、 6 弾道位置計測枠、 7 弾道位置計測部、 8 弾道位置表示器、 9 装着機構、 10 レーザ光源部、 11 レーザ受光部、 12 レーザ光、 13 受信ケーブル、 14 弾道位置測定装置、 15 照準補正量算定手段、 16 照準補正量表示器、 17 表示画面、 18 撮像装置、 19 目標距離設定つまみ、 21 レチクル重畳手段、 20 照準補正量制御器、 22 表示器、 23 補正量入力手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
小火器に標的を撮像した映像にレチクルを重畳して目標を照準する小火器用照準具を取り付けて、レチクルの照準軸による照準方向に対する弾道のずれを測定する弾道位置測定装置において、
上記小火器に装着され、上記標的を観測できるように取り付けられた小火器用照準具と、
上記小火器と上記標的の間の所望する距離で、上記弾道が概略中心を通過する位置に設置された弾道位置計測枠と、
上記小火器用照準具に取り付けられ、上記弾道位置計測枠の中心と上記標的の中心を結ぶ線が合致するように正確に設定された照準軸を有するレチクルと、
上記弾道位置計測枠において、弾道の通過位置の上記弾道位置計測枠の中心からのずれを計測する弾道位置計測部と、
上記弾道位置計測部の計測結果を表示するための弾道位置表示器と、
から構成されることを特徴とする弾道位置測定装置。
【請求項2】
小火器に標的を撮像した映像にレチクルを重畳して目標を照準する小火器用照準具を取り付けて、レチクルの照準軸による照準方向に対する弾道のずれを測定する弾道位置測定装置において、
上記小火器に装着され、上記標的と上記弾道を観測できるように取り付けられた小火器用照準具と、
上記小火器と上記標的の間の所望する距離で、上記弾道が概略中心を通過する位置に設置された複数の弾道位置計測枠と、
上記弾道位置計測枠の中心と上記標的の中心を結ぶ線が合致するように正確に設定された、上記小火器用照準具の照準軸を有するレチクルと、
上記複数の弾道位置計測枠の各々に対応して、弾道の通過位置の上記弾道位置計測枠の中心からのずれを計測する複数の弾道位置計測部と、
上記複数の弾道位置計測部からの計測結果により、各上記弾道位置計測枠における補正量を算定する照準補正量算定手段と、
上記照準補正量算定手段で算定された各距離毎の補正量を表示するための照準補正量表示器と
から構成されることを特徴とする弾道位置測定装置。
【請求項3】
上記弾道位置計測枠において、
内側の隣接する2辺に弾丸の大きさより小さな間隔で、かつ等間隔に配列されたレーザ光源部と、
上記レーザ光源部に対向する2辺に1対1で配置したレーザ受光部と、
上記レーザ光源部から送信され、上記レーザ受光部で受光されるレーザ光と、
上記レーザ光を上記レーザ受光部で受信した光信号を電気信号へ変換し上記弾道位置計測部へ送信する受信ケーブルと
から構成されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の弾道位置測定装置。
【請求項4】
小火器に装着機構を介して固定または一体構造として収納された小火器用照準具おいて、
上記小火器用照準具の照準軸方向の撮像画像を出力する撮像装置と、
テンキー等で入力される補正量入力手段と、
距離に対する補正ピッチ数を設定する目標距離設定つまみと、
上記目標距離設定つまみと上記補正量入力手段で設定された目標までの距離に対する照準補正量を読み出して出力する照準補正量制御器と、
上記照準補正量制御器から出力された照準補正量に対して、電子的レチクルを照準軸から移動させて重畳するレチクル重畳手段と、
上記レチクル重畳手段により電子的レチクルが重畳されたレチクル重畳画像を表示する表示器と、
から構成されることを特徴とする小火器用照準具。
【請求項5】
上記小火器用照準具として、
請求項4で記載の小火器用照準具を搭載することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の弾道位置測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−119070(P2006−119070A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−309257(P2004−309257)
【出願日】平成16年10月25日(2004.10.25)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】