説明

応対装置、コンピュータを応対装置における各手段として機能させるためのプログラム、及び応対装置の応対処理方法。

【課題】来訪者を照合処理中の場合でも、居住者に迅速で防犯性の高い応対ができるよう音声を制御することが可能なインターホンシステムを提供する。
【解決手段】
子機10の呼出し信号を受信して来訪を検知した場合、応対者により親機20の通話信号を受信して、応対者の音声情報の入力が開始されたかどうか判断される(S13)。応対者から音声情報の入力が開始されたと判断された場合(S13:YES)、親機20のCPU201が、ステップS13で取得した応対者の音声情報から、周波数分布等を算出し、予め設定された設定値に変更して子機に音声情報を送信する。続いて、来訪者が登録済かどうか照合され、来訪者の評価結果に対応した音声情報に変更して、子機に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住居等に設置する応対装置に関し、特に、来訪者の評価を示す来訪者情報が記憶されており、来訪者の評価に合わせた応対処理を可能とする応対装置、コンピュータを応対装置における各手段として機能させるためのプログラム、及び応対装置の応対処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅の玄関等に備えつけられている子機と、室内に備えられている親機とで、通信回線を介して、来訪者と室内で応対する応対者とが音声による通話で、応対することができるドアホン装置が一般的に普及している。
【0003】
また、玄関等に備えつけられた子機にカメラを設け、来訪者の映像を撮像して室内の親機に送信し、親機に備えられている表示モニタに表示可能なものがある。このようなドアホン装置は、室内に居る応対者が、モニタに表示された来訪者の顔を見て、来訪者が誰であるのかを確認し、適切な応対ができるようにすることを主な目的としている。
また、子機のカメラで撮像した来訪者の画像と、その来訪者に対する評価情報とを対応付けした来訪者情報として記憶して、同来訪者が再来訪の時に、親機に記憶されている来訪者情報と照合の後、照合結果に応じて室内の応対者の音声を変えて応対するドアホン装置(特許文献1)も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−109612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載のテレビドアホン装置では、来訪者の来訪時に、来訪者の画像と親機の来訪者情報とを照合している間は、室内応対者は迅速に応対することができない。したがって来訪者を必要以上に待たせてしまうという問題がある。また、来訪者の照合をする前に応対してしまうと、来訪者が不審者で、応対者が女性や子供、老人等の場合は、防犯上適切な応対ができないという問題もあった。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、子機と親機とを備えた応対装置において、防犯性を備えて、迅速に適切な応対が可能な応対装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の応対装置は、室外に設置された子機と接続され、室内に設置された応対装置であって、来訪者の来訪を検出する来訪者検出手段と、前記来訪者検出手段によって前記来訪者が検出された時、前記来訪者を識別するための識別情報を取得する識別情報取得手段と、来訪者の評価を示す評価情報を含む情報である属性情報と前記識別情報とが対応付けられて来訪者情報として記憶されている来訪者情報記憶手段と、前記識別情報取得手段により取得された前記識別情報と一致する識別情報が、前記来訪者情報記憶手段に記憶されているか否かを照合する照合処理手段と、応対者が応対するための音声を音声情報として取得する音声情報取得手段と、前記音声情報取得手段により取得された前記音声情報を変更制御する音声情報変更制御手段と、前記音声情報変更制御手段により変更制御された前記音声情報を前記子機へ出力するためのデータに変換して、少なくとも前記照合手段による照合処理が完了するまで前記子機へ出力する音声情報出力手段とを備えている。
【0008】
請求項2に係る発明の応対装置では、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記音声情報変更制御手段は、前記音声情報取得手段で取得された音声情報の周波数分布もしくは韻律の少なくとも一つを変更制御することを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明の応対装置では、請求項1乃至2のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記音声情報変更制御手段は、前記照合処理手段による照合結果に基づいて、前記音声情報取得手段で取得した音声情報の周波数分布を第1の設定値である第1設定値に変更制御することを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明の応対装置では、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記評価情報は、前記来訪者に対して不審度が高いと評価された場合の第1評価結果情報と、不審度が低いと評価された場合の第2評価結果情報とに少なくとも分類されて記憶され、前記音声情報出力手段は、前記照合処理手段により照合された来訪者情報に対応する評価情報が前記第2評価情報の場合、前記音声情報取得手段で取得した前記音声情報を子機へ出力することを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明の応対装置では、請求項4に記載の発明の構成に加え、前記音声情報変更制御手段は、前記照合処理手段により照合された来訪者情報に対応する評価情報が前記第1評価情報の場合、前記音声情報の周波数分布を前記第1設定値よりさらに周波数が低い設定値である第2設定値に変更制御することを特徴とする。
【0012】
請求項6に係る発明の応対装置では、請求項5に記載の発明の構成に加え、前記音声情報変更制御手段は、前記照合処理手段により照合された来訪者情報に対応する評価情報が前記第1評価情報の場合、前記音声情報の韻律がフラットとなる設定値である第3設定値に変更制御することを特徴とする。
【0013】
請求項7に係る発明の応対装置では、請求項2乃至6のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記音声情報変更制御手段は、前記照合処理手段による照合処理が完了した時に前記音声情報取得手段にて音声情報を取得中の場合、前記音声情報の周波数分布もしくは韻律の前記設定値を変更しないことを特徴とする。
【0014】
請求項8に係る発明の応対装置では、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記識別情報取得手段は、前記子機に設けられ来訪者の音声を取得する来訪者音声情報取得手段により取得された来訪者の音声情報から、声紋を示す情報である声紋情報を含む前記識別情報を取得することを特徴とする。
【0015】
請求項9に係る発明においては、コンピュータを、前記請求項1乃至8のいずれかに記載の応対装置における各手段として機能させるためのプログラムとする。
【0016】
請求項10に係る発明の応対装置では、室外に設置された子機と接続され、室内に設置された応対装置の応対処理方法であって、来訪者の来訪を検出する来訪者検出ステップと、前記来訪者検出ステップによって前記来訪者が検出された時、前記来訪者を識別するための識別情報を取得する識別情報取得ステップと、来訪者の評価を示す評価情報を含む属性情報と前記識別情報とが対応付けられて来訪者情報として記憶されている来訪者情報記憶手段に、前記識別情報取得手段により取得された前記識別情報と一致する識別情報が記憶されているか否かを照合する照合処理ステップと、応対者が応対するための音声を音声情報として取得する音声情報取得ステップと、前記音声情報取得ステップにより取得された前記音声情報を変更制御する音声情報変更制御ステップと、前記音声情報変更制御ステップにより変更制御された前記音声情報を前記子機へ出力するためのデータに変換して少なくとも前記照合ステップによる照合処理が完了するまで前記子機へ出力する音声情報出力ステップとを有する応対処理方法とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る発明の応対装置では、来訪者が検出された時、来訪者を識別するための識別情報を取得する。来訪者を評価した評価情報を含む情報である属性情報と前記識別情報とが対応付けられて来訪者情報として記憶されおり,取得された識別情報と一致する来訪者情報が記憶されているか否かを照合する。また、応対者が応対するための音声を音声情報として取得し、取得された音声情報を変更制御し、変更制御された音声情報を子機へ出力するためのデータに変換し、少なくとも照合手段による照合処理が完了するまで前記子機へ出力する。よって、応対者は来訪者の音声と来訪者情報との照合が完了するまでの間、変更制御された音声で来訪者に応対することができる。したがって、来訪者を照合中の場合でも、応対者の音声を変えて防犯性を高めながら、迅速な応対ができる。
【0018】
請求項2に係る発明の応対装置では、請求項1に記載の発明の効果に加え、取得された音声情報の周波数分布もしくは韻律の少なくとも一つを変更制御する。よって、応対者の音声の音質または韻律が変更されて子機に再生されるので、応対者が子供や女性、または高齢者の場合でも、来訪者に判別されること無く、より防犯性を高めた応対ができる。
【0019】
請求項3に係る発明の応対装置では、請求項1乃至2のいずれかに記載の発明の効果に加え、照合処理による照合結果に基づいて、取得した音声情報の周波数分布を第1の設定値である第1設定値に変更制御する。よって、応対者の音声が設定された音質に変更されて子機に再生されるので、応対者が子供や女性、または高齢者の場合でも、応対者を来訪者に判別されにくい音声で応対することができ、より防犯性を高めた応対ができる。
【0020】
請求項4に係る発明の応対装置では、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の効果に加え、評価情報が前記来訪者に対して不審度が高いと評価された場合の第1評価結果情報と、不審度が低いと評価された場合の第2評価結果情報とに少なくとも分類されて記憶され、照合された来訪者情報に対応する評価情報が前記第2評価情報の場合、取得した音声情報を変更制御しない。よって、照合された来訪者の不審度が低いという結果になった場合は、応対者は音声を変更しないので、来訪者に対して応対者のそのままの音声で応対することができる。したがって、不審度が低い知人等が来訪した場合、来訪者に不快感を与えず応対することができる。
【0021】
請求項5に係る発明の応対装置では、請求項4に記載の発明の効果に加え、照合された来訪者情報に対応する評価情報が第1評価情報の場合、音声情報の周波数分布を前記第1設定値よりさらに周波数が低い設定値である第2設定値に変更制御する。よって、照合された来訪者の不審度が高いという結果になった場合は、応対者は、より音程が低く設定された音声で応対することができる。したがって、応対者が子供や女性、または高齢者の場合でも、より音程が低く設定された成人男性のような音声で応対することができ、より防犯性を高めた応対ができる。
【0022】
請求項6に係る発明の応対装置では、請求項5に記載の発明の効果に加え、照合された来訪者情報に対応する評価情報が第2評価情報の場合、音声情報の韻律がフラットとなる設定値である第3設定値に変更制御する。よって、応対者の音声が抑揚の無い音声に変更されるので、応対者が来訪者により判別され難くなり、さらに防犯性を高めた応対ができる。
【0023】
請求項7に係る発明の応対装置では、請求項2乃至6のいずれかに記載の発明の効果に加え、照合処理が完了した時に音声情報を取得中の場合、音声情報の周波数分布もしくは韻律の設定値を変更しない。よって、来訪者の照合が完了した時、応対者が発声中でも、突如不自然に音声が変わることがないので、来訪者に気づかれずに音声を変更して防犯性を維持した応対ができる。
【0024】
請求項8に係る発明の応対装置では、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明の効果に加え、子機により取得された来訪者の音声情報から、声紋を示す情報である声紋情報を含む前記識別情報を取得する。よって、来訪者の声紋情報を用いて、来訪者の評価情報と照合ができる。したがって、子機にカメラ等の撮影手段を必要とせず、簡易な装置で来訪者の評価情報を参照することができる。
【0025】
請求項9に係る発明においては、コンピュータを、前記請求項1乃至8のいずれかに記載の応対装置における各手段として機能させる。よって、応対者は来訪者に応じて防犯性の高い適切な応対が可能となる。
【0026】
請求項10に係る発明の応対装置では、来訪者の来訪を検出し、来訪者が検出された時、来訪者を識別するための識別情報を取得し、来訪者の評価を示す評価情報を含む情報である属性情報と前記識別情報とが対応付けられて来訪者情報として記憶されている。そして、取得された識別情報と一致する識別情報が、来訪者情報に記憶されているか否かを照合する。また、応対者が応対するための音声を音声情報として取得し、取得された音声情報を変更制御し、変更制御された音声情報を子機へ出力するためのデータに変換し、少なくとも照合手段による照合処理が完了するまで前記子機へ出力する。よって、応対者は来訪者の音声と来訪者情報との照合が完了するまでの間、変更制御された音声で来訪者に応対する方法を行うことができる。したがって、来訪者を照合中の場合でも、応対者の音声を変えて防犯性を高めながら、迅速な応対ができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】子機10および親機20を備えた応対装置1の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】応対装置1の親機20の正面図である。
【図3】応対装置1の親機20の正面図である。
【図4】親機20のフラッシュROM220が有する記憶エリアの説明図である。
【図5】来訪者情報データベース1210の説明図である。
【図6】親機20のメイン処理のフローチャートである。
【図7】図6のメイン処理中に実行される来訪者識別処理のフローチャート図である。
【図8】図6のメイン処理中に実行される来訪者情報登録更新処理のフローチャート図である。
【符号の説明】
【0028】
1 応対装置1
10 子機
111 マイク
112 スピーカ
113 呼出しボタン
150 通信装置
20 親機
211 マイク
212 スピーカ
213 表示モニタ
214 通話ボタン
220 フラッシュROM
250 第1通信装置
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明を具体化した応対装置1の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、これらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものであり、記載されている装置の構成、各種処理のフローチャートなどは、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
【0030】
まず、図1〜図5を参照して、本実施形態に係る応対装置1の全体構成、ならびに、応対装置1の構成要素である子機10および親機20の構成について、順に説明する。
【0031】
図1を参照して、応対装置1の概略構成について説明する。本実施形態の応対装置1は、図1に示すように、信号線30を介して接続された子機10および親機20で構成されている。住宅、会社、ビル等において、子機10は室外に設置され、親機20は、室内に設置される。子機10と親機20との間で通話が可能であるため、室内に居る者(以下、応対者という)は、入口を開けることなく室外の来訪者に応対することができる。
【0032】
次に図1を参照して、子機10について説明する。まず、子機10の物理的構成について説明する。図示は省略するが、子機10は、略直方体形状の筐体を備えており、筐体の正面(来訪者に対向する面)には、マイク111、スピーカ112、呼出ボタン113が設けられている。
【0033】
図1を参照して、子機10の電気的構成について説明する。図1に示すように、子機10は、CPU101、ROM102、RAM103、マイク111、スピーカ112、呼出ボタン113および通信装置150を備えており、これらはすべてバスで相互に接続されている。
【0034】
CPU101は、子機10全体の制御を司る。ROM102は、子機10の基本的な動作に必要なプログラムやそのための設定値を記憶している。CPU101は、ROM102に記憶されたプログラムに従って、子機10の動作を制御する。RAM103は、各種データを一時的に記憶するための記憶装置である。
【0035】
マイク111は、入力された来訪者の音声を音声情報として取得する機器である。スピーカ112は、親機20から受信された音声信号を、音声に変換して出力する機器である。呼出ボタン113は、来訪者が応対者を呼び出すためのボタンである。呼出ボタン113が押下げられると、呼出信号が通信装置150を介して親機20に送信される。
【0036】
次に、図1〜図3を参照して、親機20の構成について説明する。まず、図2を参照して、親機20の物理的構成について説明する。親機20は、略直方体形状の筐体205を備えている。筐体205の正面下部には、マイク211、スピーカ212および通話ボタン214が設けられている。また、筐体205の正面上部には、表示モニタ213が設けられている。
【0037】
通話ボタン214は、応対者が、子機に対面している来訪者と通話可能状態にする場合に押すボタンである。マイク211は、応対者の音声を音声情報として取得する機器である。スピーカ212は、子機10から入力された音声信号を、音声に変換して出力する機器である。表示モニタ213は、例えば、液晶パネルと駆動回路、および入力位置を検知可能な入力装置であるタッチパッドが少なくとも一部に内蔵された表示装置である。表示モニタ213は、図3に示す様な親機20に記憶されている各種表示情報が表示される表示装置であり、また、情報を入力するための入力装置でもあり、応対者が指で画像上の操作ボタンに触れると、その位置がタッチパッドにより検知され、対応する情報が入力される。
【0038】
次に図1を参照にして、親機20の電気的構成について説明する。図1に示すように、親機20においてマイク211、スピーカ212、表示モニタ213、通話ボタン214は、CPU201、ROM202、RAM203、フラッシュROM220、第1通信装置250とバスで相互に接続されている。
【0039】
CPU201は、親機20全体の制御を司る。ROM202は、後述するメイン処理を含む各種処理を親機20に実行させるために必要なプログラムや、そのための設定値を記憶している。CPU201は、ROM202に記憶されたプログラムに従って、親機20の動作を制御する。RAM203は、各種データを一時的に記憶するための記憶装置である。フラッシュROM220は、不揮発性の半導体メモリである。通信装置250は、子機10との間で、信号線30を介して、制御信号および音声信号を含む各種信号の送受信を行う装置である。
【0040】
次に図4〜5を参照して、フラッシュROM220について説明する。まず、図4に示すように、フラッシュROM220は、来訪者情報記憶エリア221、表示画面記憶エリア222を含む複数の記憶エリアで構成されている。
【0041】
図3に示す表示画面記憶エリア222には、親機20の表示モニタ213に表示させる画面のテンプレートが記憶されている。詳細は後述するが、表示モニタ213には、例えば、図2、図3に示すように、来訪者に関する情報や、親機20のユーザが各種指示を入力するための操作ボタンを有する画面が表示される。本実施形態では、表示モニタ213に表示される画面は複数種類あるため、表示画面記憶エリア222には、複数の表示画面のテンプレートが記憶されている。
【0042】
次に図5を参照し、フラッシュROM220の来訪者情報記憶エリア221に記憶されている来訪者情報1210について説明する。来訪者情報1210には、複数の人物の声紋情報とが、その人物に関する情報である関連情報とを対応付けて記憶されている。図5に示すように、関連情報として、来訪者ID欄、来訪者名欄、評価欄、来訪日時欄が設けられている。来訪者ID欄には、各来訪者データを識別するための固有情報であるIDが記憶される。本実施形態では、来訪者情報が追加されるとID番号が連番で採番され、来訪者情報1210の最下位行に追加されるものとする。来訪者名には、声紋情報に対応付けられた人物の氏名が記憶されている。来訪者名の登録処理については後述する。
【0043】
評価欄には、来訪者の来訪時に、応対者が来訪者に対して評価した評価結果が記憶される。評価結果の記憶方法については、初めての訪問の来訪者が来訪した場合、図3に示す親機20の表示モニタ213に、表示画面記憶エリア222に記憶されている表示情報217が表示され、評価情報を入力するための表示情報“悪い”218、“良い”219を操作して、応対者は来訪者に対する評価結果を入力する。応対者が来訪者の不審度が低いと評価した場合は、表示情報“良い”219の画面をタッチする。または来訪者の不審度が高いと評価した場合は、表示情報“悪い”218の画面をタッチすると、対応する評価結果が来訪者情報1210に記憶される。
【0044】
また、来訪者情報1210の来訪日時欄には、前回来訪日時として、来訪者が前回この応対装置1が設置されている住宅や会社を訪問した日時情報が記憶される。
【0045】
以下に、図6を参照して、応対装置1の親機20において実行されるメイン処理について説明する。
【0046】
図6に示すメイン処理は、親機20の電源がONにされると開始され、電源がONの間は継続して繰り返され、電源がOFFにされた時点で終了する。まず、子機10から呼出し信号を受信したかどうかを判断する(S11)。呼出し信号を受信していない場合(S11:NO)、S11に戻り呼出し呼出し信号を受信するまで処理が繰り返される。ステップS11にて、呼出し信号を受信したと判断された場合(S11:YES)、親機20に来訪を通知する(S12)。具体的には、呼出しボタン113が押されると、子機10のCPU101は、通信回線30を介して親機20へ呼出し信号を送信し、呼出し信号を受信した親機20のCPU201は、スピーカ212により呼出し音を再生し、応対者へ来訪があることを通知する。
【0047】
続いて、応対者により親機20の通話ボタン214が押されることにより発信される通話信号を受信して、かつ音声情報の入力が開始されたかどうか判断される(S13)。通話信号を受信しない場合、または通話信号を受信しても音声情報の入力が開始されていない場合(S13:NO)は、ステップS13に戻り、音声情報の入力が開始されるまで所定時間の間、処理を繰り返す。応対者から音声情報入力が開始されたと判断された場合(S13:YES)は、音声変更制御停止の指示があるかどうか判断される(S14)。音声変更制御停止指示についての説明は後述する。初回のステップS14の場合は、音声変更制御停止指示が無いと判断される(S14:NO)。
【0048】
次に来訪者をまだ未照合状態か、または、後述する来訪者の照合の結果、未登録者かどうかが判断される(S15)。初回のステップ15の処理では、来訪者を未照合状態なので、ステップS15はYESとなる。そして、次に親機20のCPU201は取得した音声情報の周波数分布をシフトして、第1設定値となるよう変更制御する(S16)。
【0049】
そこで、周波数分布変更制御について具体的に説明する。周波数分布変更制御とは、親機20のCPU201が、ステップS13で取得した応対者の音声情報から、周波数分布を算出し、予め設定された設定値に変更する制御である。例えば、一般に男性の声は100Hzから200Hz,女性の声は250Hzから400Hzとなっており,応対者が女性や子供の場合、音声の周波数分布は成人男性よりも高い周波数になる傾向があるので、本実施形態での音声変更制御では、女性や子供の比較的高い周波数の音声情報を、成人男性と同じような比較的低い周波数の音声になるよう、周波数が存在する領域をより低周波数である第1設定値へとシフトする変更制御が行われる。第一設定値は、具体的には上述した一般男性の音声の周波数である100Hzから200Hzが好適である。また、第1設定値へのシフトは,応対者が対応開始してから一定期間の音声情報から基本周波数のレンジを計測し,その結果からシフト幅を決定すれば良い。
【0050】
次に、ステップS16で変更制御された音声情報を、親機20のCPU201は子機10へ送信する為に、圧縮変換処理を行い(S20)、子機10へ送信する(S21)。よって、応対者の音声情報が、成人男性と同等の周波数の低い音声で子機10のスピーカ112から再生される。
【0051】
そして、ステップS21により親機20と子機10を介して通話状態になり、応対者が来訪者と応対している時に、来訪者の照合が未照合かどうかが判断される(S22)。ここでのステップS22は、初回の処理なので未照合と判断され、次に親機20のCPU201は来訪者照合処理を実行する(S30)。
【0052】
そこで、図7を参照にして、来訪者照合処理について詳しく説明する。図7は親機20のCPU201で実行される来訪者照合処理のフローチャート図である。まず、子機10から来訪者の音声情報を取得したかどうかが判断される(S31)。そして、音声情報を取得したと判断された場合(S31:YES)、親機20のCPU201は、ステップS31で取得された音声情報を解析して、声紋情報を抽出する(S32)。声紋情報とは、人から発せられた音声情報から、時間、周波数、強度等の特性値に分解してグラフ化した情報である。この声紋情報は、個人によって異なる為、一般的に個人照合に使用されている。
【0053】
次に、親機20のCPU201は、ステップS32で抽出された声紋情報を、来訪者情報記憶エリア221に記憶されている来訪者情報1210と照合する。そして照合の結果を親機20の表示パネル213に表示し、応対者へ来訪者情報を通知する(S34)。本実施形態では、ステップS33の照合により、ステップS33で抽出された声紋情報と一致する声紋情報に対応した来訪者情報があった場合は、図2に示す様に、親機20のCPU201は表示画面記憶エリア222に記憶されている表示画面情報216を呼出し、来訪者情報を表示モニタ213に表示する。来訪者情報には、例えば前回の来訪者日時、名前、評価の情報が表示されるので、それにより、応対者は、来訪者の名前や、前回いつ来訪したか、または評価情報等を知ることができるので、安心して適切な応対ができる。
【0054】
そして、図6のメイン処理に戻り、親機20のCPU201は子機10との通話が終了したかどうかが判断される(S23)。具体的には、応対者により親機20の通話ボタン214を押されたかどうかを検知して、押されていない場合(S23:NO)は、ステップS13へ戻る。
【0055】
再度ステップS13にて、親機20のCPU201は応対者の音声情報の入力があったかどうか判断し、入力があった場合(S13:YES)は、音声変更制御停止指示があるかどうか判断される(S14)。ここまでのメイン処理では、後述する音声変更制御停止指示は無いと判断される(S14:NO)ので、次に来訪者が未照合か、または未登録者かどうかが判断される(S15)。ステップS30で来訪者の照合処理中の場合や、または来訪者照合処理が完了して、照合結果により来訪者が来訪者情報1210に未登録の場合も、同様にステップS16へ進む。よって、来訪者の照合が完了していない場合や、または照合の結果、来訪者が未登録者の場合は、CPU201はステップS16の処理を実行するので、応対者の音声情報を低い周波数に設定された設定値に変更制御して子機へ送信し、変換された音声のままで応対することができる。
【0056】
ステップS15で、来訪者が登録済であることを判断した場合(S15:NO)、次にステップS13にて入力が開始された音声情報の中に、無声区間があるかどうかを検出する(S151)。ここで言う無声区間とは、応対者から入力される音声情報が所定時間以上無声状態の区間のことであり、その無声状態が検出された場合は応対者の会話が途切れている状態である。そして、無声区間を検出しないと判断された場合(S151:YES)、CPU201は取得した音声情報の周波数分布をシフトして、第1設定値となるよう変更制御する(S16)。なお,本実施形態では、応対者が会話をしているかどうかを無声区間の検出により判断しているが、取得した音声情報を音声認識して語尾検出や話題転換により判断しても良い.
【0057】
また、ステップS151の処理で無声区間を検出したと判断した場合(S151:YES)、照合された来訪者に対応する来訪者情報の評価が良いのか、悪いのかが判断される(S17)。ここでいう評価とは、来訪者情報1210に来訪者情報と関連付けて記憶されている評価欄の情報であり、その入力方法については後述する。そして、ステップS17で評価が悪いと判断された場合(S17:YES)、音声情報の周波数分布を第2設定値に変更する制御と、韻律をフラットな状態の設定値である第3設定値に変更制御する(S18)。ここで言う第2設定値とは、ステップS16の第1設定値よりもさらに周波数分布領域が低くなるように設定された値である。第2設定値は具体的には、一般男性の音声の周波数よりさらに低くなるよう50Hzから100Hz以下に設定するのが好適である。よって、ステップS17で評価が悪いと判断された来訪者に対して、ステップS13で取得した音声情報の周波数分布を第2設定値に変更制御することにより、第1設定値に変更制御された音声のよりも、さらに音程の低い威圧感のある音声に変更制御される。また、韻律変更制御に関して説明する。親機20のCPU201が、ステップS13で取得した応対者の音声情報から、音速,ピッチ(基本周波数の遷移),音量遷移(アクセント)等を算出し、それらの特性値が変化の無いフラットな状態となるような予め設定された第3設定値に変更する制御である。例えば、応対者が子供の場合、基本周波数の遷移が成人男性よりも激しいものとなる傾向があるので、本実施形態での音声変更制御では、抑揚がない音声となるように基本周波数の遷移が滑らかになるよう変更制御が行われる。これにより応対者の音質が変わり,応対者の属性を隠すことが出来ると同時に複数の人間が在宅しているように見せることができる。したがって、応対者は、評価が悪い来訪者に対しては、より周波数が低く、抑揚の無い音声情報に変更された音声で応対をすることができるので、応対者の属性を隠すことができ,防犯性を高めた応対をすることができる。また、本実施形態のS18では、周波数分布を第2設定値に、韻律を第3設定値に共に変更制御しているが、周波数分布のみの変更制御でも良い。
【0058】
ステップS17で来訪者の評価が良いと判断された場合(S17:NO)、CPU201は音声変更制御を停止し、停止指示を行う(S19)。音声変更制御を停止すると、ステップS16で設定された音声変更制御を解除し、ステップS13で入力された音声情報の周波数分布の状態に戻す。そして親機20で音声情報を圧縮変換し(S20)、子機10へ圧縮変換された音声情報を出力し(S21)、子機10のスピーカ112から応対者の音声が出力される。
【0059】
続いてステップS22にて、来訪者を未照合でない(S22:NO)と判断され、通話が継続される(S23:NO)と、再びステップS14へ戻り、音声変更制御停止指示があるかどうか判断される(S14)。ここでは、ステップS19の処理で、音声変更制御停止指示があったと判断されるので(S15:YES)、続いてステップS20からS23までの処理が通話終了を検知するまで繰り返し実行される。よって、応対者は、評価が良いと記憶されている来訪者に対しては、変更制御されていない音声で応対することができ、来訪者に不快感を与えない適切な応対ができる。
【0060】
続いて、CPU201が、ステップS23にて通話が終了したと判断した場合(S23:YES)、次に来訪者登録更新処理(S40)が実行され、処理が終了する。
【0061】
そこで、図8を参照して来訪者登録更新処理について説明する。まず、CPU201は、ステップS30での来訪者照合処理により、取得した声紋情報が来訪者情報1210に、既に登録されているかどうかが判断される(S41)。既に登録されていると判断された場合(S41:YES)、来訪者情報の声紋情報を、新たに取得した最新の声紋情報に記憶更新処理する(S42)。また、ステップS41で、取得した声紋情報が、来訪者情報1210に、未だ登録されていないと判断された場合(S41:NO)、次に来訪者情報に声紋情報を関連付けて新規登録処理が行われる(S43)。ここでは、来訪者情報1210に新たに来訪者IDが連番で採番され、声紋情報記憶される。そして、次に評価情報入力処理が実行される(S44)。本実施形態では、具体的には、図3の親機20の表示モニタ213に、来訪者情報に関する表示画面データ217と、評価“悪い”を入力するためのボタン画面218と、評価“良い”を入力するためのボタン画面219が表示され、応対者からタッチ入力を受け付ける処理が実行される。そしてステップS44で入力された評価情報は、来訪者情報1210に、対応する来訪者IDに関連付けて記憶される。続いて、来訪者の名前入力処理が実行される(S45)。具体的には、図示は省略するが、親機20の表示モニタ213に、名前を入力するための文字キー等が表示され、応対者からのタッチ入力を受け付ける処理が行われる。名前入力が終わると、来訪者情報1210に、対応する来訪者IDに関連付けて記憶される。また、応対者が来訪者の名前が不明な場合は、何も入力されないので、名前入力処理は所定時間経過後キャンセルするようにすれば良い。
【0062】
次に、CPU201は、来訪者日時情報記憶処理を実行する(S46)。具体的には、ステップS24で通話が終了した時の日時情報を、来訪者情報1210の対応する来訪者IDに関連付けて記憶する。そして、来訪者情報登録更新処理が終了する。
【0063】
以上、説明したように、本実施形態の応対装置1では、来訪者が呼出しボタン113を押して来訪者を検知し、室内に設置された親機20に通知する。応対者は、親機20の通話ボタンを押して、応対を開始するが、来訪者から取得された音声情報により来訪者の照合処理が完了するまでは、来訪者の情報が確認できないので、応対者は変更された音声で通話を開始し応対する。よって、応対者が特に女性や子供の場合は、音声変更制御により、成人男性と同等の音声に変更制御されて通話応対することができるので、来訪者の情報が未確認の場合でも、通話の初めから防犯性の高い応対を行うことができる。また、来訪者の照合の結果、評価の悪い来訪者であると確認された場合は、さらに周波数分布が低く変更制御され、威圧感のある音声に変換して応対できるので、より防犯性を高めた応対ができる。また、来訪者情報との照合の結果、評価が良い来訪者であると確認できた場合は、応対者の音声を元の音声に戻して通話できるようになるため、親しい知人等の来訪者には、不快感を与えない適切な応対ができる。
【0064】
本実施形態では、親機20のCPU201が、本発明の「来訪者検出手段」、「識別情報取得手段」、「照合処理手段」に相当し、マイク211が、「音声情報取得手段」に相当する。また、フラッシュROM220が、本発明の「来訪者情報記憶手段」に相当する。
【0065】
図6のCPU201が処理するステップS16が、本発明の「音声情報変更制御手段」に相当し、ステップS21が、「音声情報出力手段」に相当する。
【0066】
図7のCPU201が処理するステップS31が、「識別情報取得手段」に相当し、ステップS33が、「照合処理手段」に相当する。
【0067】
なお、前述の実施形態に示される構成や処理は例示であり、各種の変形が可能なことはいうまでもない。例えば、前述の実施形態では、図6のメイン処理でのステップS16にて、ステップS13で取得した音声情報の周波数分布を第一設定値に変更制御しているが、取得した音声情報の周波数を所定の割合で周波数が低くなるよう変更制御するようにしても良い。所定の割合とは、例えば、20%から50%の割合にするのが良い。また、図6のメイン処理でのステップS16では、第一設定値に周波数を変更制御し、ステップS18では、第一設定値とは異なる第二設定値に周波数を変更制御しているが、第一設定値と第二設定値が同じ設定値としても良い。
【0068】
また、前述の実施形態では、図6のステップS16、S18では、応対者から取得した音声情報を成人男性と同等の音声になるよう周波数や韻律を変更制御しているが、音声情報の音量を大きくする変更制御をするようにしても良い。また、応対者から取得した音声情報を言語解析し、機械音声に変換して子機へ出力するようにしても良い。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
室外に設置された子機と接続され、室内に設置された応対装置であって、
来訪者の来訪を検出する来訪者検出手段と、
前記来訪者検出手段によって前記来訪者が検出された時、前記来訪者を識別するための識別情報を取得する識別情報取得手段と、
来訪者の評価を示す評価情報を含む情報である属性情報と前記識別情報とが対応付けられて来訪者情報として記憶されている来訪者情報記憶手段と、
前記識別情報取得手段により取得された前記識別情報と一致する識別情報が、前記来訪者情報記憶手段に記憶されているか否かを照合する照合処理手段と、
応対者が応対するための音声を音声情報として取得する音声情報取得手段と、
前記音声情報取得手段により取得された前記音声情報を変更制御する音声情報変更制御手段と、
前記音声情報変更制御手段により変更制御された前記音声情報を前記子機へ出力するためのデータに変換して、少なくとも前記照合手段による照合処理が完了するまで前記子機へ出力する音声情報出力手段とを備えた応対装置。
【請求項2】
前記音声情報変更制御手段は、前記音声情報取得手段で取得された音声情報の周波数分布もしくは韻律の少なくとも一つを変更制御することを特徴とする請求項1に記載の応対装置。
【請求項3】
前記音声情報変更制御手段は、前記照合処理手段による照合結果に基づいて、前記音声情報取得手段で取得した音声情報の周波数分布を第1の設定値である第1設定値に変更制御することを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の応対装置。
【請求項4】
前記評価情報は、前記来訪者に対して不審度が高いと評価された場合の第1評価結果情報と、不審度が低いと評価された場合の第2評価結果情報とに少なくとも分類されて記憶され、
前記音声情報出力手段は、前記照合処理手段により照合された来訪者情報に対応する評価情報が前記第2評価情報の場合、前記音声情報取得手段で取得した前記音声情報を前記子機へ出力することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の応対装置。
【請求項5】
前記音声情報変更制御手段は、前記照合処理手段により照合された来訪者情報に対応する評価情報が前記第1評価情報の場合、前記音声情報の周波数分布を前記第1設定値よりさらに周波数が低い設定値である第2設定値に変更制御することを特徴とする請求項4に記載の応対装置。
【請求項6】
前記音声情報変更制御手段は、前記照合処理手段により照合された来訪者情報に対応する評価情報が前記第1評価情報の場合、前記音声情報の韻律がフラットとなる設定値である第3設定値に変更制御することを特徴とする請求項5に記載の応対装置。
【請求項7】
前記音声情報出力手段は、前記照合処理手段による照合処理が完了した時に前記音声情報取得手段にて音声情報を取得中の場合、前記音声情報の周波数分布もしくは韻律の前記設定値を変更しないことを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の応対装置。
【請求項8】
前記識別情報取得手段は、前記子機に設けられ来訪者の音声情報を取得する来訪者音声情報取得手段により取得された来訪者の音声情報から、声紋を示す情報である声紋情報を含む前記識別情報を取得することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の応対装置。
【請求項9】
コンピュータを、前記請求項1乃至8のいずれかに記載の応対装置における各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
室外に設置された子機と接続され、室内に設置された応対装置の応対処理方法であって、
来訪者の来訪を検出する来訪者検出ステップと、
前記来訪者検出ステップによって前記来訪者が検出された時、前記来訪者を識別するための識別情報を取得する識別情報取得ステップと、
来訪者の評価を示す評価情報を含む属性情報と前記識別情報とが対応付けられて来訪者情報として記憶されている来訪者情報記憶手段の中に、前記識別情報取得ステップにより取得された前記識別情報と一致する識別情報が記憶されているか否かを照合する照合処理ステップと、
応対者が応対するための音声を音声情報として取得する音声情報取得ステップと、
前記音声情報取得ステップにより取得された前記音声情報を変更制御する音声情報変更制御ステップと、
前記音声情報変更制御ステップにより変更制御された前記音声情報を前記子機へ出力するためのデータに変換して少なくとも前記照合ステップによる照合処理が完了するまで前記子機へ出力する音声情報出力ステップとを処理する方法である応対処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−199938(P2010−199938A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−41844(P2009−41844)
【出願日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】