説明

情報処理システム

【課題】 多数の人の記憶に残りやすい言葉を用いた検索によって、ユーザーが目的とする情報やサービスを簡単かつ確実に提供できるようにする。
【解決手段】 ユーザは、携帯電話により音声処理サーバ2に連絡して、あらかじめ公表された合言葉を発話する。音声処理サーバ2には、正しい合言葉が広告IDに対応づけて登録されており、発話された合言葉が正しいと判断されると、前記合言葉に対応する広告IDと発信者の電話番号とが情報配信サーバ3に送信される。情報配信サーバ3には、広告IDのリソースや各ユーザーのメールアドレスが登録されており、情報配信サーバ3は、広告管理用サーバ4より前記広告IDに対応する広告メール情報を取り込むとともに、前記発信者の電話番号から情報配信先のメールアドレスを特定し、前記広告メール情報の配信処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ユーザーからのデータ通信を受け付けて所定の情報処理を行うコンピュータシステム(以下、「情報処理システム」という。)であって、特にユーザーに特定の情報やサービスを提供するようにした情報処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話によるインターネットの利用が急増するのに伴い、インターネット上で特別の広告情報を提供したり、クーポン券を配布するようなサービスが展開されるようになっている。このような広告情報やクーポン情報は、通常、URL(Uniform Resource Locator)またはURI(Universal Resource Identifier)と呼ばれる一連の符号によってリソースが特定される。
【0003】これらの符号は、広告主であるメーカーやサービス提供業者などにより、あらかじめ新聞,雑誌,テレビコマーシャル,Webサイトなどで公開されるもので、ユーザーは、携帯電話をインターネットに接続した上で符号の入力によりリソースを指定して、前記広告情報やクーポン情報を呼び出すことができる。なお、情報がクーポン情報である場合は、この情報を携帯電話のメモリに保存することにより、適宜、情報を呼び出して使用することができる。
【0004】さらに近年では、携帯電話により特定の電話番号にアクセスすることによって、その携帯電話に広告情報やクーポン情報のリソースをリンクさせた電子メールを配信するサービスも実施されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】URLやURIは、一般に、識別能力を確保するために符号長がかなり長く設定されている上、その符号の大半は記号を羅列して構成されているため、一般のユーザーが符号を記憶するのはかなり困難である。このためユーザーは、符号が公開されている記事を切り抜いたり、メモをとるなどの対応をとる必要があり、またアクセスの際にも、入力を間違えないように十分に注意する必要があり、ユーザーにかかる負担はかなり大きくなる。また文字入力用のキーが少ない携帯電話でこのような長い符号を入力するのは困難であり、入力ミスが生じたり、入力に時間がかかる、などの問題が生じる。
【0006】一方、リソースをリンクさせた電子メールを配信する第2の方法によれば、ユーザーは、一般的な電話番号を入力して情報提供者のシステムに接続した後にその入力に応じて配信されたメール上のURLやURIをクリックすることによって、比較的容易に目的とする情報に辿り着くことができる。しかしながら、たとえば複数の広告主がこの方法を採用した場合には、広告主毎にアクセス先の電話番号を変更しなければならないなど、アクセス先の電話番号を一本化することが不可能になり、利用の枠を拡大しにくい、という問題が生じる。
【0007】さらに上記いずれの方法においても、実際の商品やサービスを連想できない符号や電話番号を入力することになり、しかもその符号や電話番号を長期間記憶したり、簡単に入力するのは困難であるため、広く一般の関心を集めにくく、十分な宣伝効果が得られない、という問題がある。
【0008】なお、上記した広告情報やクーポン情報のリソースを知らないユーザーや,リソースを示す符号を忘れたり、符号の記録を紛失してしまったユーザーは、インターネット上で通常使用されている検索エンジンを用いてリソースを検索することができる。しかしながら、この種の検索エンジンは、キーワードにあてはまる情報が書き込まれたリソースをすべて抽出するように設定されているので、前記の検索についても、多数の情報が抽出されて、目的の情報を容易に見つけられない可能性が高い。
【0009】この発明は上記問題点に着目してなされたもので、多数の人の記憶に残りやすい言葉を用いた検索によって、ユーザーが目的とする情報やサービスを簡単かつ確実に提供できるようにすることを第1の目的とする。
【0010】さらにこの発明は、前記検索に使用される言葉データを音声入力させることにより、前記言葉データの内容をユーザーの記憶に長く留めさせるとともに、前記言葉データを周囲の人々に波及させ、もって商品やサービスにかかる宣伝力を大幅に高めることを第2の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の構成にかかる情報処理システムは、自然言語による言葉データを特定の情報に対応づけて登録したデータベースと、ユーザーの使用する通信端末装置から言葉データの送信を受け付ける受信手段と、前記受信された言葉データにより前記データベースを検索する検索手段と、前記検索手段により前記受信された言葉データに対応する登録データが1つだけ抽出されたとき、この登録データに対応する情報を読み出して前記言葉データを送信した通信端末装置に配信する応答手段とを具備するものである。
【0012】「自然言語による言葉データ」とは、日本語,英語など、人間が通常使用している言語であり、意味をなす単語により構成される。この言葉データは、1つの単語のみで構成することができるが、他の情報と容易に識別できるように、複数の単語を一連に配列したデータとして構成するのが望ましい。
【0013】この言葉データに対応づけられる「特定の情報」は、システムの利用者のみに限定されて提供される情報であるのが望ましく、たとえば新商品の紹介や所定のサービスを提供するキャンペーンなどの広告情報,商品やサービスへの引替券または代金の割引券の電子データなどを設定することができる。また音楽データ,画像データなどを、特定の情報として提供することもできる。なお、前記データベースに登録される言葉データは、あらかじめ新聞広告,コマーシャル,インターネットのWebページ上などで公表される必要がある。またこの言葉データにより提供される情報の内容や種類についても、ある程度公表されているのが望ましい。
【0014】前記データベースでは、前記言葉データと対応する情報とを組にして格納することができるが、これに限らず、情報の内容そのものは他のデータベースに保存し、その情報のリソース(情報へのアクセス先)を示すデータ(URLなど)を言葉データに対応づけて格納するようにしてもよい。
【0015】また前記言葉データは、単独の情報と1対1の関係で対応づけることができるが、複数の言葉データをそれぞれ共通の情報に対応づけることもできる。なお、1つの言葉データに複数の情報を対応づけて、いずれかの情報を選択させるような設定は行わないようにするのが望ましい。このようなデータ設定を行うと、言葉データによりデータベースを検索したときに複数の情報が抽出されるので、前記応答手段による処理を行うことは不可能となる。ただし、1つの言葉データによって複数の情報を配信できるように、これらの情報を1つの情報として包括した上で前記言葉データに対応づけてもよい。また言葉データの発信地(ユーザーのいる場所)や発信時間などの条件によって送信する情報を変更するのであれば、これらの情報を前記送信の条件に対応づけて登録するとともに、各情報を同じ言葉データに並列に対応づけるようにしてもよい。
【0016】前記受信手段は、公衆回線網またはインターネットのようなネットワークを介して不特定多数の通信端末装置からのアクセスを受け付けることが可能に構成することができ(ただし、あらかじめ登録処理を行ったユーザーの通信端末装置のみを対象とすることもできる。)、そのアクセス番号(電話番号,URLなど)は、入力される言葉データの種類に関わらず、常に一定にすることができる。ただし、地域毎にそれぞれ個別のアクセス番号を設定するなど、複数のアクセス番号を設けて(いずれのアクセス番号も固定のものである。)、ユーザーにいずれかの番号を選択させるようにしてもよい。
【0017】前記検索手段は、受信された言葉データをデータベース内の各登録データ(ここでいう「登録データ」とは登録された言葉データのことである。)と照合することによって受信された言葉データに対応する登録データを抽出するもので、言葉データに完全一致する登録データ、または所定値以上の一致度が算出された登録データを前記受信された言葉データに対応するデータとして抽出するのが望ましい。
【0018】上記構成によれば、受信手段がユーザーが使用する通信端末装置から言葉データを受信すると、この言葉データは検索手段に渡されて検索処理が実施される。この結果、受信された言葉データに対応する登録データが1つだけ抽出されたとき、応答手段によりこの登録データに対応する情報が読み出され、前記ユーザーの使用する通信端末装置に配信されることになる。
【0019】したがってユーザーは、定められたアクセス先に接続して、あらかじめ公表された言葉データを送信することにより、目的とする情報を得ることができる。ここで前記したように、情報の種類が変わってもアクセス番号は固定しておくことができるから、ユーザーがあらかじめこのアクセス先を通信端末装置に登録しておけば、システムへの接続を容易に行うことができる。また言葉データとしてキャッチコピーのような記憶に残りやすい言葉を設定することができるから、ユーザーは、入力すべきデータを記録したり、そのデータを確認しながら入力するような負担をおわずに、簡単かつ迅速に目的とする情報を得ることができる。
【0020】なお、前記データベースにおいて複数の言葉データを同じ情報に対応づけて登録している場合には、これら言葉データをすべて受信したことを条件として、前記情報を送信するようにしてもよい。さらに各言葉データを受信した順序まで情報を送信するための条件に含むようにしてもよい。
【0021】好ましい態様の情報処理システムでは、前記通信端末装置として、音声データの送信および電子メールの受信が可能な装置、たとえばインターネットへの接続機能を具備する携帯電話などが使用される。また前記受信手段は、前記通信端末装置から音声による言葉データの送信を受け付け、前記応答手段は、前記通信端末装置に前記登録データに対応する情報を示す電子メールを配信するように構成される。
【0022】上記態様の受信手段は、携帯電話の通話用の回線網などを介した接続を受け付ける手段として構成することができる。一方、応答手段は前記情報を組み込んだ電子メール、または情報のリソースにリンクさせた電子メールを作成し、これをインターネットなどのコンピュータネットワークを介して前記通信端末装置に送信する手段として構成することができる。
【0023】また前記応答手段に電子メールを配信させるためには、あらかじめユーザーの使用する通信端末装置のメールアドレスを取得しておく必要がある。たとえば、あらかじめユーザーにシステムの利用申込みを行わせ、その際に通信端末装置の電話番号とメールアドレスとを対応づけた配信先データベースを作成しておけば、通信端末装置からのアクセスを受けたときに、電話会社の発信者番号通知サービスを利用して前記通信端末装置の電話番号を取り込むとともに、この電話番号に対応するメールアドレスを前記配信先データベースから読み出して配信先を特定することができる。また電話番号に代えて,各ユーザーに固有のパスワードを登録しておき、接続時にこのパスワードを送信させることによって、配信先のメールアドレスを特定するようにしてもよい。
【0024】上記の態様によれば、ユーザーは、あらかじめ設定された電話番号に電話をして発話により言葉データを入力した後、目的とする情報を含む電子メールを受け取ることができる。言葉データは、発話されることによってユーザーの記憶に残りやすくなる上、その発話が周囲の人に伝搬してその注意をひくことができるから、言葉データの周知度を高めることができる。
【0025】なおこのシステムに新規にアクセスしたユーザーに対しても、登録データに対応する言葉データを受信したことを確認してから、メールアドレスの送信を求めるようにすれば、前記情報を示す電子メールを配信することができる。またこの新規のユーザーの配信先などを登録するようにすれば、以後は、配信先の設定を行う必要なしに情報の提供を得ることができるようになる。
【0026】また他の好ましい態様の情報処理システムでは、前記通信端末装置として、コンピュータネットワークへの接続が可能であるとともに、このコンピュータネットワークに接続したまま音声データを送受信することが可能な装置を使用する。この場合、前記受信手段は、前記コンピュータネットワークに接続された通信端末装置から音声による言葉データの送信を受け付け、前記応答手段は、前記コンピュータネットワークを介して前記登録データに対応する情報を前記通信端末装置に配信するように構成される。
【0027】前記コンピュータネットワークは、たとえばインターネットであり、通信端末装置には、たとえばCDMA方式によってインターネットに接続したまま通話を行う機能が付加された携帯電話を使用することができる。また応答手段は、音声による言葉データを送信した通信端末装置に対し、提供すべき情報のURLを送信する方式(いわゆるプッシュ型の情報配信)によって、前記コンピュータネットワークを介した情報配信を行うことができる。
【0028】上記態様によれば、ユーザーは、コンピュータネットワークに接続した上で情報処理システムにアクセスし、発話により言葉データを送信することにより、情報処理システムからコンピュータネットワークを介した情報の配信を受けることができる。したがって言葉データの送信後もコンピュータネットワークへの接続を維持することによって、情報取込みのために新たな接続操作を行うことなく、言葉データの発話後、自動的に目的とする情報を得てその内容を確認することができる。なお、現時点の技術では、インターネットを介した情報配信を行うには、配信先の通信端末装置を特定する識別番号(あらかじめ各装置に個別に付与されたもの)が必要であるので、あらかじめ各通信端末装置の識別番号を登録したデータベースを組み込むとともに、電話会社の発信者番号通知サービスなどで得た電話番号やユーザからのパスワード入力などによって情報を配信する通信端末装置の識別番号を特定するように構成するのが望ましい。
【0029】また前記応答手段による情報配信は、前記言葉データを送信した情報端末装置からコンピュータネットワークを介したリクエストに応じて情報を配信する方式(いわゆるプル型の情報配信)によって行うこともできる。この場合、ユーザーは、言葉データを送信した後に、他の情報にアクセスしたり、メール配信を行うなどの処理を行ってから、情報を取り込むことも可能となる。
【0030】さらにこの発明では、音声データの送受信が可能な通信端末装置を使用するとともに、前記受信手段を、前記通信端末装置から音声による言葉データの送信を受け付け、前記応答手段を、前記通信端末装置に前記登録データに対応する情報を音声情報として配信するように構成することもできる。この構成によれば、ユーザーは、定められた電話番号に電話をして言葉データを送信することにより、すぐに音声による情報を得ることができる。また通信端末装置として、携帯電話に限らず、一般の加入電話を使用することもできる。
【0031】さらにこの発明では、前記受信手段および応答手段の双方を、インターネットのWebページ上で通信端末装置との通信を行う手段として構成することもできる。この場合、通信端末装置は、前記Webページにアクセスして言葉データを送信することによって、直ちに目的とする情報の配信を受けることができる。なお、このような形式でデータの送受信を行うと、通信端末装置としてパーソナルコンピュータが使用される頻度が高くなると考えられる。またユーザー登録を行わなくとも、言葉データのテキスト入力によって情報を簡単に得ることができるから、テキスト入力をいとわないユーザーにとっての利便性を高めることができる。
【0032】さらにこの発明では、自然言語による言葉データを特定のサービスに対応づけて登録したデータベースと、ユーザーの使用する通信端末装置から言葉データの送信を受け付ける受信手段と、前記受信された言葉データにより前記データベースを検索する検索手段と、前記検索手段により前記受信された言葉データに対応する登録データが1つだけ抽出されたとき、この登録データに対応するサービスを前記言葉データの送信元のユーザーに提供するための情報処理を実行する応答手段とを具備する情報処理システムを提供することができる。
【0033】上記構成における「サービス」とは、前記した特別の情報の提供を示すほか、ユーザーに景品やクーポン券などを直接送付するサービス,イベントへの参加申込みの受付など、ユーザーに無償または有償で行われるサービス全般を示す。なお、言葉データやデータベースは、第1の構成のシステムと同様に設定することができる。また受信手段も、同様に、音声またはテキスト形式のいずれかによる言葉データを受け付けるように設定することができる。
【0034】一方、応答手段は、サービスの内容に応じて種々の情報処理を行うように設定される。たとえば景品やクーポン券を送付する場合には、景品を手配するための発注伝票や送付先のユーザを特定するための配送伝票を作成するように構成することができる。なお、ユーザーが複数回のアクセスを行うことを前提として、ユーザー毎のアクセス回数を管理し、そのアクセス回数によって景品の種類やクーポン券の額面を決定するようにしてもよい。またユーザーからの申込みを受け付ける場合には、ユーザーから送信される言葉データが正しいと判断されることを条件として、そのユーザーの登録情報を受付用のデータベースに転送するなどの処理を行えばよい。
【0035】
【発明の実施の形態】図1は、この発明が適用された情報提供サービスを実施するためのシステム構成を示す。この実施例のシステムは、広告主(メーカーまたは小売店,レストランなどのサービス業者)から提供された広告情報(後記する無料チケット券の電子データを含む。)を消費者に提供するためのもので、音声処理サーバ2,情報配信サーバ3,広告管理用サーバ4の各サーバのほか、携帯電話の通話用の回線網およびデータ通信用のパケット通信網,ならびにインターネットなどによる通信ネットワーク(図示せず)により構成される。なお、音声処理サーバ2と情報配信サーバ3とは、情報提供のための主要な処理を行う情報処理システム1として機能するもので、これらサーバ2,3は専用回線により接続される。一方、広告管理用サーバ4は、提供される広告情報を管理するためのもので、広告代理店などの管轄下にあり、専用回線またはインターネットなどの汎用ネットワークを介して情報配信サーバ3と通信可能に設定される。
【0036】この実施例では、ユーザーの通信端末装置として携帯電話5を使用するようにしており、ユーザーにあらかじめ決められた言葉データを発話して送信させ、その発話内容を認識した後、正しい言葉データを送信してきたユーザーの携帯電話5のみに、特定の情報を提供するようにしている。なお、この情報提供は、電子メールの配信によって行われるので、情報の提供を希望するユーザーは、利用に先立ち、または初回利用時に、自分の使用する携帯電話5の電話番号とメールアドレスとを情報処理システム1に送信して、後記する配信先データベース32に登録させる必要がある。
【0037】図2は、前記情報提供サービスの具体例として、ある製品について、キャンペーンへの参加内容を示す情報(以下、「キャンペーン情報」という。)や電子データ形式の無料クーポン券(以下、単に「クーポン券」という。)を消費者に配布するサービスを行う場合の処理の流れを示す。
【0038】このサービスに使用される言葉データは、製品やキャンペーンの宣伝のために設定されたキャッチコピーであって、あらかじめ上記のサービスの概要とともに、新聞広告やテレビコマーシャルなどにより公表される。(この実施例では、このキャッチコピーを「合言葉」と呼ぶことにする。)
【0039】前記音声処理サーバ2には、携帯電話5からの着信を受け付けるための自動応答装置6が接続されている。この自動応答装置6は、接続された携帯電話5に所定のメッセージを出力するなどしてユーザーに前記合言葉を発話させるとともに、電話会社の発信者番号通知サービスを利用して前記携帯電話5の電話番号を取り込み、前記発話された合言葉とともに音声処理サーバ2に送る。音声処理サーバ2には、正しい合言葉をこの合言葉に対応する広告メール情報の識別番号(以下、「広告ID」という。)に対応づけて登録したデータベース(後記する認識用データベース21)が設定されており、前記ユーザーの発話から抽出された発話データが登録された合言葉と一致したとき、前記広告IDおよび自動応答装置6で取り込まれた携帯電話の電話番号を情報配信サーバ3に送信するようにしている。
【0040】情報配信サーバ3には、広告IDに対応するリソース(広告管理用サーバ4内における広告メール情報の格納場所を特定するもので、ここではURLとして表される。)を登録したリソースデータベース31や、登録されたユーザーの携帯電話の電話番号とメールアドレスとを対応づけた配信先データベース32(ともに図3に示す。)が設定される。この情報配信サーバ3は、音声処理サーバ2から広告IDの送信を受けると、この広告IDにより前記リソースデータベース31を検索して対応するURLを読み出した後、このURLにアクセスして前記広告IDを転送し、その広告IDに対応する広告メール情報の送信を受ける。さらに情報配信サーバ3は、前記音声処理サーバ2から送信された電話番号により配信先データベース32を検索して配信先のメールアドレスを特定するとともに、前記広告管理用サーバ4から送信された広告メール情報を用いて前記メールアドレス宛の電子メールを作成し、これをインターネットに送信する。
【0041】なお、この実施例のキャンペーン情報やクーポン券は、広告主であるメーカー側のサーバ7で管理されており、図中の8に示すように、キャンペーン情報やクーポン券のリソースを特定するURLをリンクさせた広告メール情報を配信するようにしている。ただし広告メール情報の形式はこれに限らず、たとえば広告管理用サーバ4が広告主からキャンペーン情報やクーポン券の提供を受けて管理したり、情報配信サーバ3が直接メーカー側サーバ7にアクセスしてこれらの情報の送信を受けるようにすれば、これら情報そのものを含む広告メール情報を配信することができる。
【0042】上記のサービスを利用するユーザーは、まず新聞などで合言葉を確認した後、携帯電話5により情報処理システム1の窓口として設定された電話番号に電話をかけ、自動応答装置6のガイダンスに従って合言葉を発話する。ここで音声処理サーバ2が正しい合言葉が発話されたと認識すると、上記したサーバ間の通信処理により、合言葉に対応する広告メール情報が作成される。ユーザーは、携帯電話5をインターネットに接続してこの広告メール情報を取り込んだ後、さらにこのメール上のURLを指定することによって、キャンペーン情報やクーポン券のWebページを呼び出し、必要な情報を確認することができる。
【0043】一般に、キャッチコピーは、消費者の注意を喚起させ、また記憶に留めさせることを目的として作成されるものであるので、ユーザーが上記サービスのための合言葉を記憶するのは、さほど困難ではない。また電話をかけて合言葉を発話するだけでデータ入力が完了するので、従来のURLや電話番号を入力する方法よりも、はるかに簡単な手続によってシステムにアクセスすることができる。しかもシステムへのアクセス先となる音声処理サーバ2の電話番号を固定できるので、ユーザがこの電話番号を携帯電話5に登録しておけば、他の情報について同様の方法で情報提供を受ける場合にも簡単に接続することができ、簡単かつ迅速に広告メール情報の配信を受けることができる。
【0044】また認知心理学の分野では、人間の記憶は、記憶すべきものを発声する行為によって高められる、と言われている。この原理によれば、ユーザーが情報提供サービスを受けるために合言葉を発話することによって、その合言葉がユーザーの記憶に留められると、以後もこのサービスに関わる製品やメーカーに対する意識が高められ、十分な宣伝効果を期待することができる。また合言葉の発話が周囲の人々の耳に入ることによって、これらの人々の関心を惹き付けて、同じようにシステムを利用してみようという連鎖反応が生まれる可能性が高いから、この連鎖反応によってシステムの利用が広められ、宣伝効果がより一層高められる可能性を十分に期待することができる。
【0045】図3は、情報処理システム1に設定される機能を示す。前記音声処理サーバ2には、前記した認識用データベース21のほか、発話データ処理部22,回線処理部23,認識処理部24,データ送信部25などの処理部が設定される。一方、情報配信サーバ3には、前記したリソースデータベース31や配信先データベース32のほか、リソースデータ入力部33,認識用データ生成部34,データ受信部35,リソース検索部36,リソース配信処理部37,広告メール情報取得部38などの処理部が設定される。なお、前記いずれの処理部も、基本的に、各サーバ2,3を構成するコンピュータの制御回路に処理のためのプログラムや設定データなどを組み込むことによって実現するものである。
【0046】音声処理サーバ2において、認識用データベース21には、各種合言葉の「読み」を示すテキストデータ(以下、「読みデータ」という。)に広告IDを対応づけたデータが格納される。なお、前記図2に示したように、同じサービスのために複数の合言葉が使用される場合は、これらの合言葉に同じ広告IDを対応づけることができる。もしくは、前記広告IDをシリアル番号などで細分化し、各合言葉にそれぞれ異なるシリアル番号の広告IDを対応づけるようにしてもよい。
【0047】発話データ処理部22は、前記自動応答装置6より取り込まれた合言葉の音声を処理するためのもので、たとえば、音声の波形信号に対し、雑音除去や周波数分析などの処理を施して種々の特徴量を抽出した後に、これらの特徴量を各種音響モデルにより照合するなどして発話内容を示す各音素を抽出する。認識処理部24は、この音素の時系列データ(以下、これを「発話データ」という。)を取り込んで認識用データベース21に登録された合言葉(以下、「登録データ」という。)と照合し、前記発話データに一致する登録データが見つかると、この登録データに対応する広告IDを読み出してデータ送信部25に出力する。
【0048】回線処理部23は、前記自動応答装置6を用いて接続された携帯電話との通話を行うとともに、発信者の電話番号を取り込んでデータ送信部25に出力する。データ送信部25は、この電話番号を前記認識処理部24からの広告IDとともに、情報配信サーバ3に送信するように設定される。
【0049】一方、情報配信サーバ3のリソースデータ入力部33は、前記広告管理用サーバ4などから、新規のサービスに使用される合言葉および広告メール情報に関するデータ入力を受け付け、この入力データをリソースデータベース31に登録する。図4は、リソースデータベース31の基本的な構成を示すもので、提供の対象となる情報毎に、広告ID,合言葉の表示態様を示すテキストデータ,合言葉の読みデータ,前記広告メール情報のリソースを示すURLなどの情報が、相互に対応づけられて格納されている。
【0050】認識用データ生成部34は、このリソースデータベース31に新規登録された情報を読み出して、前記音声処理サーバ2側の認識用データベース21への登録用のデータを作成し、音声処理サーバ2に送信するように設定される。(たとえばリソースデータベース31が図4の構成であれば、読みデータと広告IDとを抽出すればよい。)なお、後記するように、認識用データベース21に、発話データとの一致度の判定基準など、合言葉による検索のための条件を設定する場合には、前記認識用データ生成部34が、外部からのデータ入力などに応じてその設定のためのデータを作成することになる。
【0051】配信先データベース32には、図5に示すように、登録申請を行ったユーザーについて、それぞれそのユーザー固有の識別番号(図中、「配信先ID」と示す。)と前記広告メール情報の配信先のメールアドレスとが対応づけられて格納される。なおこの実施例では、前記したように、配信先IDとしてユーザーの携帯電話の電話番号を使用しているが、これに代えてユーザーの提示したパスワードやニックネームなどを登録するようにしてもよい。
【0052】データ受信部35は、前記音声処理サーバ2のデータ送信部25からの送信データを受け付けて、これを種毎に切り分けるもので、広告IDはリソース検索部36に、発信者の電話番号はリソース配信処理部37に、それぞれ出力される。リソース検索部36は、与えられた広告IDによりリソースデータベース31を検索して前記広告IDに対応するURLを抽出し、このURLを前記広告IDとともにリソース配信処理部37に出力する。
【0053】リソース配信処理部37は、このURLや広告IDを広告メール情報取得部38に与えて前記広告管理用サーバ4にアクセスさせ、配信すべき広告メール情報を取り込ませる一方、前記発信者の電話番号により配信先データベース32を検索して配信先のメールアドレスを取得し、このメールアドレス宛に前記広告メール情報の配信を行う。
【0054】図6は、前記音声処理サーバ2における処理の流れを、図7は、前記情報配信サーバ3における処理の流れを、それぞれ示す。なお前記したように、情報配信サーバ3は、音声処理サーバ2での処理を受けて動作するので、ここでは両図における処理のステップ(ST)に一連の通し番号を付けて示す。
【0055】まず図6の処理は、音声処理サーバ2が携帯電話5からのアクセスを受け付けることによってスタートするもので、最初のST1で発信者の電話番号(以下「発信者番号」という。)を取得した後、つぎのST2で、前記自動応答装置6に合言葉の発話を促すメッセージを送信させる。
【0056】このメッセージに対し、ユーザーの発話がなされると、ST3では、その発話により生じた音声信号を処理して発話データを作成し、さらに前記認識用データベース21を検索して前記発話データに一致する登録データがあるかどうかをチェックする。なお、この実施例では、認識用データベース21内に登録された各合言葉について、それぞれその合言葉の読みデータ全体を発話データと照合し、両者が完全一致したときのみ、一致判定を行うようにしている。
【0057】前記検索処理において、発話データに一致する合言葉が見つかると、ST4が「YES」となってST5に進み、前記抽出された合言葉に対応する広告IDおよびST1で取り込んだ発信者番号を情報配信サーバ3に送信する。さらに続くST6で、前記携帯電話5に受付が完了した旨のメッセージを送信した後、回線切断処理を行うなどして処理を終了する。
【0058】一方、前記認識用データベース21に対する検索において、発話データに一致する合言葉が見つからなかった場合は、ST4が「NO」となってST7に進み、前記携帯電話5に、受付が不可能であることを知らせるメッセージを送信する。なお、図示例では、このST7の処理を行った後に処理を終了するようにしているが、これに限らず、ST7から再びST2に戻って、合言葉の再入力を受け付けるようにしてもよい。
【0059】つぎに情報配信サーバ3では、前記音声処理サーバ2からのデータ送信に応じて、図7の手順を開始する。この手順の最初のST8では、前記リソースデータベース31を検索して、音声処理サーバ2から送信された広告IDに対応するURLを読み出す。またつぎのST9では、配信先データベース32を検索して、音声処理サーバ2から送信された発信者番号に対応する配信先のメールアドレスを読み出す。なお、前記リソース検索部36とリソース配信処理部37とがそれぞれ個別のコンピュータに設定される場合は、上記ST8,9の処理を並列して行うことができる。
【0060】つぎのST10では、前記ST8で読み出したURLにアクセスして、広告メール情報の送信を受ける。なおこのST10では、前記したように広告IDを送信することにより、適正な情報送信要求を行っていることを広告管理用サーバ4に確認させた上で、情報送信を受けることになる。
【0061】こうして広告メール情報を取得すると、つぎのST11では、この広告メール情報を前記ST9で読み出した配信先メールアドレス宛のメール情報に加工し、これをインターネットに送信し、しかる後に処理を終了する。
【0062】音声認識処理においては、一般に、入力されるデータの情報量が多いほど、また識別対象のデータが少ないほど、認識精度を向上させることができる。一般の検索エンジンに使用されるデータベースには、膨大な量のデータが格納されているから、仮に音声による検索によって入力を簡単化しても、高精度の認識処理を行うことは不可能である。
【0063】これに対し、この実施例では、広告主からの限られたデータのみを検索対象とする上、複数の単語を一連に配列した言葉をキーとすることで入力データの情報量を高めているから、高精度の認識処理を行うことができ、システムの信頼度を高めることができる。勿論、合言葉として単独の単語のみから成る言葉データを設定してもよいが、この場合、読みが類似する合言葉が登録されていると、認識精度が悪くなる虞がある。
【0064】なお、上記実施例では、発話データと合言葉とが完全一致したときにのみ、情報を提供するようにしているが、これに限らず、発話データと合言葉とを単語毎に照合し、両者の間に所定値以上の一致度が認められたとき、前記発話データを受け付けて情報を提供するようにしてもよい。この一致,不一致の判定基準となる一致度は自由に設定することができるので、広告主の希望などに応じて、合言葉毎に任意の値を設定することができる。
【0065】図8は、合言葉によって一致度の基準を変更する場合の認識用データベース21のデータ構成を示すもので、前記した合言葉の読みデータと広告IDとに加え、発話データが合言葉に一致していると判別するための判定基準としての一致度が設定されている。図示例によれば、1番目の合言葉(あさいちばん)については、登録された合言葉に完全に一致する発話がなされない限り、正解とは見なされないのに対し、2番目の合言葉(ひるいちばん)では、0.7以上の一致度が得られる発話データであれば正解と見なされる。一致度の基準値が高いほど、合言葉を正確に発話しなければならないから、広告主が重要視する合言葉や流行語としての普及を望む合言葉に高い判定基準を設定するとともに、一致度の高い合言葉をユーザーが誤って発話したときには、正解が得られるまで発話をやり直しさせるなどの処理を行うことにより、正しい合言葉に対するユーザーの意識を高め、その合言葉の価値を高めることができる。なお、一致度に代えて、合言葉の重要度を判定基準とし、同じ一致度であっても、合言葉の重要度によって入力データを正解とみなすかどうかの判断が変わるように構成してもよい。
【0066】また前記図2のように複数の合言葉を使用する場合には、一般に、各合言葉の発話データが登録データと一致すると判断されたことを条件に情報を提供するが、この場合にも、合言葉によって、前記登録データに一致すると見なすための判定基準を変更することができる。なお、このように複数の合言葉を使用する場合には、個々の合言葉が登録データに一致したと判断されることに加えて、これらの合言葉があらかじめ設定された順序で発話されたことを条件として、情報を提供するようにしてもよい。
【0067】つぎに、携帯電話は、最寄りの基地局と電波のやりとりを行うように構成されているので、ユーザーの携帯電話5の発信を受け付けた基地局の場所によって発信者の場所を認識することができる。またGPSを利用して現在位置を知らせる機能を持つ携帯電話については、その携帯電話自身からの送信情報によって発信者の場所を認識することができる。したがって前記情報処理システム1が電話会社の中継局または接続された携帯電話5から発信者の場所の送信を受け付けるようにすれば、所定の地域のみに限定された合言葉を設定し、その地域からの合言葉を受信したときのみ、情報を提供することが可能となる。
【0068】図9は、地域を限定して合言葉を設定した場合のリソースデータベース31の構成例を示すもので、前記図4と同様の情報のほか、合言葉が有効となる地域を示すカテゴリー情報が設定されている。図示例の3組の情報は、同一の広告主から提供された情報を示すもので、地域によって異なる合言葉を設定するとともに、広告メール情報のリソースも地域によって変更して、地域限定の情報やサービスを提供できるようにしている。なお、このように地域を限定した合言葉を設定する場合、図示例の1段目および2段目の情報のように、その地域の方言などを考慮した合言葉を設定することにより、合言葉に対するユーザーの興味や記憶力をより一層高めることができる。また、図中の3段目の情報のように、ごく限られた地域に限定して合言葉を設定することによって、その地域から発信したユーザーにのみ特別企画の情報や特典などを提供することができる。
【0069】なお、合言葉を限定する基準となるのは地域に限らず、たとえば所定の期間毎に合言葉を変更してもよい。この場合、期間毎に異なる情報やサービスを提供するようにすれば、定期的にシステムにアクセスするユーザーを増やして、宣伝効果を高めることができる。
【0070】また各ユーザーについて、前記電話番号やメールアドレス以外に、ユーザーのプロフィールを取得して前記配信先データベース32などに登録するようにすれば、性別,年齢などによって情報やサービスの内容を変更することも可能となる。
【0071】また、前記図6,7の手順では、ユーザーより送信された合言葉が正しくないと判断した場合は、所定のメッセージを送信するようにしているが、これに代えて、正しい合言葉に対応するのとは異なる広告メール情報(たとえば正しい合言葉のお知らせなど)を配信するようにしてもよい。
【0072】さらに上記実施例では、発信者番号から配信先のメールアドレスを割り出して情報を提供するようにしたが、各ユーザー毎に、前記したニックネームなどを固有の合言葉として設定して配信先データベース32に登録しておけば、その固有の合言葉によって配信先を割り出すことが可能となる。またユーザー毎にサービスポイントを管理するようにして、前記固有の合言葉を発話する度にポイントを加算し、所定期間内のポイント数に応じてクーポン券を提供するなどのサービスを展開することもできる。
【0073】さらに音声処理サーバ2において、ユーザーの出した音声の大きさによって音声認識処理を行うかどうかを判断するようにすれば、たとえば合言葉が大きな声で発話されたときのみ、これを有効データとして受け付けることにより、合言葉を周囲の人に広めて宣伝効果を高めることができる。
【0074】
【発明の効果】この発明は、自然言語による言葉データを入力することによって、ユーザーに提供する情報やサービスの内容を抽出するようにしたから、キャッチコピーのような人の記憶に残りやすい言葉を言葉データとして設定することにより、ユーザーの入力に関わる負担を大幅に軽減することができる。また提供すべき情報やサービスが複数存在しても、システムに対するアクセス先を一元化できるから、ユーザーは種々の情報やサービスを簡単かつ迅速に取得することができ、利便性の高いシステムを提供することができる。しかも、このデータベースの検索は、特定の情報を抽出することを目的とするので、データベースを軽量化でき、また正しい言葉データを入力することによって、目的とする情報を高い確率で抽出することができる。
【0075】さらにこの発明は、前記言葉データを音声として入力するようにしたから、ユーザーに言葉データを発話させることによって、そのユーザーの言葉データへの意識や記憶力を高めるとともに、周囲の人にも言葉データを伝搬させるなどして言葉データの周知度を高めることができ、各種の宣伝に適したシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用された情報提供サービス用のシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1のシステムによるサービスの概要を示す説明図である。
【図3】音声処理サーバおよび情報配信サーバの構成を示す機能ブロック図である。
【図4】リソースデータベースのデータ構成例を示す説明図である。
【図5】配信先データベースのデータ構成例を示す説明図である。
【図6】音声処理サーバにおける処理手順を示すフローチャートである。
【図7】情報配信サーバにおける処理手順を示すフローチャートである。
【図8】認識用データベースのデータ構成例を示す説明図である。
【図9】リソースデータベースの他のデータ構成例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 情報処理システム
2 音声処理サーバ
3 情報配信サーバ
5 携帯電話
21 認識用データベース
24 認識処理部
31 リソースデータベース
32 配信先データベース
36 リソース検索部
37 リソース配信処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 自然言語による言葉データを特定の情報に対応づけて登録したデータベースと、ユーザーの使用する通信端末装置から言葉データの送信を受け付ける受信手段と、前記受信された言葉データにより前記データベースを検索する検索手段と、前記検索手段により前記受信された言葉データに対応する登録データが1つだけ抽出されたとき、この登録データに対応する情報を読み出して前記言葉データを送信した通信端末装置に配信する応答手段とを具備して成る情報処理システム。
【請求項2】 前記通信端末装置は、音声データの送信および電子メールの受信が可能な装置であって、前記受信手段は、前記通信端末装置から音声による言葉データの送信を受け付け、前記応答手段は、前記通信端末装置に前記登録データに対応する情報を示す電子メールを配信する請求項1に記載された情報処理システム。
【請求項3】 前記通信端末装置は、コンピュータネットワークへの接続が可能であるとともに、このコンピュータネットワークに接続したまま音声データを送信することが可能な装置であって、前記受信手段は、前記コンピュータネットワークに接続された通信端末装置から音声による言葉データの送信を受け付け、前記応答手段は、前記コンピュータネットワークを介して前記登録データに対応する情報を前記通信端末装置に配信する請求項1に記載された情報処理システム。
【請求項4】 前記通信端末装置は、音声データの送受信が可能な装置であって、前記受信手段は、前記通信端末装置から音声による言葉データの送信を受け付け、前記応答手段は、前記通信端末装置に前記登録データに対応する情報を音声情報として配信する請求項1に記載された情報処理システム。
【請求項5】 自然言語による言葉データを特定のサービスに対応づけて登録したデータベースと、ユーザーの使用する通信端末装置から言葉データの送信を受け付ける受信手段と、前記受信された言葉データにより前記データベースを検索する検索手段と、前記検索手段により前記受信された言葉データに対応する登録データが1つだけ抽出されたとき、この登録データに対応するサービスを前記言葉データの送信元のユーザーに提供するための情報処理を実行する応答手段とを具備して成る情報処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図8】
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【図5】
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【図6】
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【図9】
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【公開番号】特開2003−44498(P2003−44498A)
【公開日】平成15年2月14日(2003.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−232173(P2001−232173)
【出願日】平成13年7月31日(2001.7.31)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】