説明

情報処理装置、画像ファイル転送方法、プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】 アーカイブ方式であっても当該画像ファイルの再生までのタイムラグを少なくするとともに、従来のような大量の画像データの同時送信による受信側の負荷を回避する。
【解決手段】 監視用クライアント500は、カメラサーバ400から画像データを受信し、記録媒体に記録させる。そして、監視用クライアント500は、カメラサーバ400又はセンサ405等から所定の入力信号があった場合、現時点から所定の時間遡った位置までの画像データを記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む画像ファイルを生成し、生成した画像ファイルを直ちに転送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非常イベント等の発生に応じて、当該非常イベント等に対応する過去の画像データを参照可能とする情報処理装置、画像ファイル転送方法、プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1ではアラーム発生前の記録映像情報とリアルタイム映像とを映像表示端末に送信し、映像表示端末では、両画像を同時に表示して比較することにより、アラーム発生前の何時の時点からどの様な異常が発生していたかの監視、判断を容易にできる映像監視システムが開示されている。
【0003】
また特許文献2では、警報時画像記憶部には、センサが異常を感知した時にセンサに対応したテレビカメラの画像が記憶される。警報直後画像記憶部には、センサが異常を感知してから所定時間後に、センサに対応したテレビカメラの画像が記憶される。制御部は、送受信部を介して、警報直後画像記憶部への画像の記憶が完了した後で、定期画像記憶部、警報時画像記憶部、警報直後画像記憶部に記憶された各画像をセンタ装置に送信する画像伝送システムが開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−266592号公報
【特許文献2】特開平8−124065号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1の従来技術では、イベント発生時に所定時間遡った画像を再生することができるが、イベントが複数箇所で短い時間間隔で発生したり、同一箇所でイベントが複数回発生した場合同時表示には限界がある。
【0006】
また、上記特許文献2に示すアーカイブ方式は、アーカイブファイルの送信で画像処理サーバに負担がかかり通常の撮影画像の受信に支障を来たす虞があると共に、アーカイブした画像の受信が完了するまで画像を参照することができないという問題がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、アーカイブ方式であっても当該画像ファイルの再生までのタイムラグを少なくするとともに、従来のような大量の画像データの同時送信による受信側の負荷を回避することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の情報処理装置の第1の態様は、少なくとも一つの撮影装置と通信回線を介して接続される情報処理装置であって、前記撮影装置から画像データを受信する画像データ受信手段と、前記画像データ受信手段により受信される画像データを記録媒体に記録させる記録制御手段と、前記撮影装置又は前記通信回線を介して接続される他の外部装置から所定の入力信号があった場合、現時点から所定の時間遡った位置までの画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成手段と、前記画像ファイル生成手段により生成された画像ファイルを直ちに転送する画像ファイル転送手段とを有することを特徴とする。
本発明の情報処理装置の第2の態様は、少なくとも一つの撮影装置と通信回線を介して接続される情報処理装置であって、前記撮影装置から画像データを受信する画像データ受信手段と、前記画像データ受信手段により受信される画像データを記録媒体に記録させる記録制御手段と、所定の時間が経過する度にその所定の時間分の画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成手段と、前記撮影装置又は前記通信回線を介して接続される他の外部装置から所定の入力信号があった場合、前記画像ファイル生成手段により直前に生成された少なくとも一つの画像ファイルを直ちに送信する画像ファイル転送手段とを有することを特徴とする。
本発明の情報処理装置の第3の態様は、少なくとも一つの撮影装置と通信回線を介して接続される情報処理装置であって、前記撮影装置から画像データを受信する画像データ受信手段と、前記画像データ受信手段により受信される画像データを記録媒体に記録させる記録制御手段と、所定の時間が経過する度にその所定の時間分の画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む第1の画像ファイルを生成するとともに、前記撮影装置又は前記通信回線を介して接続される他の外部装置から所定の入力信号があった場合、現時点から所定の時間遡った位置までの画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む第2の画像ファイルを生成することが可能な画像ファイル生成手段と、前記撮影装置又は前記通信回線を介して接続される他の外部装置から所定の入力信号があった場合に、前記第2のファイル及び前記画像ファイル生成手段により直前に生成された少なくとも一つの前記第1の画像ファイルのうちの何れの一方を転送対象とするかを判断する判断手段と、前記判断手段による判断結果に応じて、前記画像ファイル生成手段により生成された前記第1の画像ファイル又は前記第2の画像ファイルを直ちに転送する画像ファイル転送手段とを有することを特徴とする。
本発明の画像ファイル転送方法の第1の態様は、少なくとも一つの撮影装置と通信回線を介して接続される情報処理装置による画像ファイル転送方法であって、前記撮影装置から画像データを受信する画像データ受信ステップと、前記画像データ受信ステップにより受信される画像データを記録媒体に記録させる記録制御ステップと、前記撮影装置又は前記通信回線を介して接続される他の外部装置から所定の入力信号があった場合、現時点から所定の時間遡った位置までの画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成ステップと、前記画像ファイル生成ステップにより生成された画像ファイルを直ちに転送する画像ファイル転送ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の画像ファイル転送方法の第2の態様は、少なくとも一つの撮影装置と通信回線を介して接続される情報処理装置による画像ファイル転送方法であって、前記撮影装置から画像データを受信する画像データ受信ステップと、前記画像データ受信ステップにより受信される画像データを記録媒体に記録させる記録制御ステップと、所定の時間が経過する度にその所定の時間分の画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成ステップと、前記撮影装置又は前記通信回線を介して接続される他の外部装置から所定の入力信号があった場合、前記画像ファイル生成ステップにより直前に生成された少なくとも一つの画像ファイルを直ちに送信する画像ファイル転送ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の画像ファイル転送方法の第3の態様は、少なくとも一つの撮影装置と通信回線を介して接続される情報処理装置による画像ファイル転送方法であって、前記撮影装置から画像データを受信する画像データ受信ステップと、前記画像データ受信ステップにより受信される画像データを記録媒体に記録させる記録制御ステップと、所定の時間が経過する度にその所定の時間分の画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む第1の画像ファイルを生成する第1の画像ファイル生成ステップと、前記撮影装置又は前記通信回線を介して接続される他の外部装置から所定の入力信号があった場合に、前記第1の画像ファイル生成ステップにより直前に生成された少なくとも一つの前記第1の画像ファイル、及び、現時点から所定の時間遡った位置までの画像データを含む第2の画像ファイルのうちの何れの一方を転送対象とするかを判断する判断ステップと、前記判断ステップにより前記第2の画像ファイルが転送対象として判断された場合、現時点から所定の時間遡った位置までの画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む前記第2の画像ファイルを生成する第2の画像ファイル生成ステップと、前記判断ステップによる判断結果に応じて、前記第1の画像ファイル生成ステップにより生成された前記第1の画像ファイル、又は、前記第2の画像ファイル生成ステップにより生成された前記第2の画像ファイルを直ちに転送する画像ファイル転送ステップとを含むことを特徴とする。
本発明のプログラムは、前記画像ファイル転送方法の第1乃至第3の態様の何れか一つコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、前記プログラムを記録したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、所定の入力信号を受けることにより、過去の画像データを含む画像ファイルを生成し、直ちにその画像ファイルを転送するように構成したので、アーカイブ方式であっても当該画像ファイルの再生までのタイムラグを少なくするとともに、従来のような大量の画像データの同時送信による受信側の負荷を回避することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を適用した好適な実施形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係るネットワークビデオレコーダシステムの概略構成を示す図である。なお、図1のネットワーク100上における各種端末の接続構成は飽くまでも一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例を採りうることは勿論である。すなわち、カメラサーバ400の台数は図示した3台に限らず様々な台数を取りうるし、センサ405及び独立センサの台数やクライアントPC300の台数も図示した台数に限らない。またセンサ405や独立センサ405と監視用クライアント500とを直接センサ専用線で結ぶことも可能である。
【0012】
サーバ200は、ネットワーク100を介して接続される各カメラサーバ400から画像データを取得し、内部に記録(録画)する。記録された画像データは、クライアントPC300からの要求に応じて、当該要求を発行したクライアントPC300に対して送信される。
【0013】
クライアントPC300(ビューワ)は、操作者による操作に応じて、本ネットワークビデオレコーダシステムの各種設定処理、サーバ200から受信する画像データの再生処理、及び、カメラコントロールの操作等を行う。図8は、クライアントPC300上での表示画面の一例を示す図である。図8に示すように、クライアントPC300上では、各カメラサーバ400からサーバ200を介して受信する複数の画像データを同時に表示することが可能である。
【0014】
カメラサーバ400は、当該カメラサーバ400に接続される一又は複数のカメラの撮像処理により生成された画像データを取得し、取得した画像データをRAM等の記録媒体にキャッシュする。キャッシュされた画像データは、サーバ200に対して転送される。カメラサーバ400には1つ又は複数のセンサ405が接続されている。このセンサ405の検知情報はカメラサーバ400を経由してサーバ200に送信される。また、センサ単体に電源及びADコンバータや通信モジュールを加えた独立センサ450はネットワーク100経由で直接サーバ200にセンサ信号を送信する。
【0015】
監視用クライアント500は、監視業務担当者が操作するパソコンであり、各カメラサーバ400の画像を閲覧できる他、イベント発生のメッセージが画面に表示される。更に非常イベント発生時には、サーバ200から、この監視用クライアント500に非常イベント発生前後の所定時間の画像がファイル転送される。監視業務担当者は、非常イベント発生前後の画像を所望の時点から所望の回数閲覧することにより的確に状況を把握することができる。
【0016】
次に、図1のサーバ200のハードウェア構成について図2を用いて説明する。CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。ROM203又は外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input/Output System)やオペレーティングシステムプログラムの一部や、各サーバ又はPCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能されている。RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM203にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0017】
入力コントローラ205は、キーボード209や不図示のマウス等のポインティングデバイスからの入力を制御する。ビデオコントローラ206は、CRTディスプレイ210等の表示器への表示を制御する。表示器としてはCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器も適用可能である。
【0018】
メモリコントローラ207は、ブートプログラム、ブラウザソフトウェア、以下に説明する処理をCPU201に実行させるためのネットワークビデオレコーダプログラム212、各カメラサーバのIPアドレス等を含む定義ファイル213、各カメラサーバの設定ファイルを含む各種テーブル214、録画データ215及びオペレーティングシステムを記憶するハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、PCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0019】
各種テーブル214にはセンサ405及び独立センサ450は特定のカメラ、カメラサーバ400に関連付ける情報や、イベント区分に対応するイベント内容が記憶されている。
【0020】
通信I/Fコントローラ208は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。なお、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT210上での表示を可能としている。また、CPU201は、CRT210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0021】
また、外部メモリ216はイベント発生時(センサ検知時)の撮影画像の記憶媒体であり、ハードディスクやDVD(DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAM)を使用する。
【0022】
次に、図3乃至図7のフローチャート及び図8乃至図14の画面・ファイルレイアウト等を参照しながら、ネットワークビデオレコーダシステムの動作について説明する。
【0023】
まず、図7はネットワークビデオレコーダシステムの撮影に先立って行われる各カメラサーバ400の設定処理のフローチャートである。この処理はクライアントPC300で実行され、設定された情報はクライアントPC300からサーバ200に対して送信され、登録される。
【0024】
ステップS711では、各カメラサーバ400のIPアドレスや識別用のID、各カメラサーバ400毎のファイル出力のタイミング等の基本情報を入力する(画面は不図示)。ファイル出力のタイミングを例えば10分に設定すると、10分撮影する毎に録画データ215中に画像を記憶した物理ファイルが1つ作成される。物理ファイルの名称には各カメラサーバのIDとファイルの作成日付時刻が含まれており、一意の名称となっている。
【0025】
ステップS712では、図9の画面で、録画時間(開始、終了)及び曜日、録画モード、映像サイズ(縦横のピクセル数)、プリセットの有無を含む録画スケジュールを設定する。録画スケジュール後には、図9の901に示すように、設定できる録画モードとしては、通常録画モード、動き検知録画モード及びセンサ録画モードがある。図9に示す設定画面上では、各録画モードに対応してチェックボックスが設けられており、チェックボックス内にマウス等を操作すること等によりチェックを付し、該当する録画モードを設定することができる。
【0026】
また、通常録画モードのチェックボックスの画面右側には、通常録画時のフレームレートを設定するプルダウンメニュー902が設けられている。ユーザはこのプルダウンメニュー902を操作することにより、通常録画時において当該カメラサーバ400から画像データを出力させるフレームレートを選択することできる。
【0027】
動き検知録画モード、センサ録画モードの各チェックボックスの画面右側には、動き検知録画モード、センサ録画モードの各種設定を行うための設定ボタン903、904が設けられている。動き検知録画モードの設定ボタン903が押下された場合には、処理をステップS713に進め、図11に示す設定画面が表示され、センサ録画モードの設定ボタン904が押下された場合には、処理をステップS713に進め、図10に示す設定画面が表示される。
【0028】
図10に示すセンサ録画モード用の設定画面上においては、センサイベント録画処理の優先度、センサイベント録画処理時のフレームレート(センサイベント録画フレームレート値)、センサイベント発生前からの録画時間(イベント前録画時間)、センサイベント終了時からの録画時間(イベント後録画時間)などが設定される。なお、図10には図示していないが、センサ録画モードの他の設定内容として、センサイベント録画処理時のカメラのパン値(センサイベント録画パン値)、チルト値(センサイベント録画チルト値)及びズーム値(センサイベント録画ズーム値)、並びに、センサイベント録画処理の継続時間(センサイベント録画設定時間)等が設定される。
【0029】
図11に示す動き検知録画モード用の設定画面上においては、動き検知手段、動き検知イベント録画処理時のフレームレート、動き検知の感度、動き検知の対象とする撮影画面の面積の全撮影面積に対する比(面積比)、動き検知の基準とする動き検知状態の継続時間、動き検知録画処理の優先度、動き検知録画処理時のフレームレート(動き検知録画フレームレート)、動き検知イベント発生前からの録画時間(イベント前録画時間)、及び、動き検知イベント終了時からの録画時間(イベント後録画時間)などが設定される。なお、図11には図示していないが、動き検知録画モードの他の設定内容として、動き検知録画処理の継続時間(動き検知録画設定時間)等が設定される。
【0030】
図9、図10又は図11の設定画面で「OK」ボタンが押下された場合、処理をステップS714に進める。ただし、図9の画面で、動き検知録画のチェックボックスとセンサ録画のチェックボックスが共にオンになっている場合は、図10で「OK」ボタンが押下されると図11の画面に遷移し、図11の画面で「OK」ボタンが押下された場合に処理をステップS714に進める。以上のように録画スケジュールが設定されると、図12に示す録画スケジュール登録後の画面が表示され、この画面上で各カメラサーバ400毎に設定された録画スケジュールが示される。
【0031】
ステップS714では、図13の非常イベント設定画面が表示される。詳細設定画面1310は拡張録画モードの一部(図13の1301)の設定画面であり、拡張画面1301の詳細設定ボタンを押下することにより表示される。詳細設定画面では、対象カメラの設定で一つ又は複数のカメラサーバを一括指定可能であり(図13の1302)、非常イベントの対象イベント(図13の例では、特定ボタンが押下された場合(緊急)、特定カメラのセンサ検知、特定カメラの動き検知、その他のセンサの発報信号の受信)(図13の1303)、対象イベントに応じたイベント前録画時間及びイベント後録画時間(図13の1304、1305)、画像サイズ、画質(ビットレート)、フレームレート、出力形式(アーカイブする画像のフォーマット)(図13の1306〜1309)を指定することができる。
【0032】
ここで、イベント前録画時間及びイベント後録画時間はイベント発生時を基準にしてイベント発生前の所望時刻からイベント発生後の所望時刻までの対象のカメラサーバの撮影画像をアーカイブして監視用クライアント500に送信することを意味する。つまり、イベント前録画時間5分でイベント後録画時間が3分の場合、イベント発生前5分からイベント発生後3分の合計8分間の撮影画像がアーカイブされることになる。
【0033】
ステップS715では、上記の設定内容がクライアントPC300からサーバ200に対して送信され、サーバ200では、該当するカメラサーバ400に対応する図14のネットワークカメラ制御マスタテーブル(M102)内に各設定内容を登録する。
【0034】
図3は、録画時のメインフローチャートである。図3でステップS301はカメラサーバ400が実行し、ステップS305はセンサ405又は独立センサ450が実行するステップである。また、ステップS311乃至ステップS319はサーバ200のCPU201の制御の基で実行される。
【0035】
まず、ステップS311では、サーバ200のビデオレコーダシステムの初期画面(不図示)で撮影開始ボタンが押下されると、処理はステップS312に進む。ステップS312では、サーバ200で画像受信プロセスが起動する。画像受信プロセスの起動時には、RAM202に画像用バッファとセンサ信号用バッファがそれぞれ確保される。
【0036】
ステップS313では、各カメラサーバ400とサーバ200との間で撮影画像を送受信するためのセッションを確立し、ステップS301でカメラサーバ400が撮影画像を送信し、サーバ200は撮影画像の受信を開始する。受信した画像データは通信I/Fコントローラ208経由でRAM202の画像用バッファに記憶され、画像受信プロセスにより、外部メモリ211の録画データ215に追加される。この画像受信プロセスは、撮影終了ボタンが押下されるまで継続し、ステップS314乃至ステップS319のセンサ信号処理プロセスと並行して(但し単一CPUの場合はタイムシェアリングで)処理が行われる。
【0037】
センサ405又は独立センサ450はステップS305でセンサイベントを検知するとセンサ信号をサーバ200に送信する。センサ信号にはセンサ番号と検知時刻が含まれている。センサ信号はサーバ200の通信I/Fコントローラ208経由でRAM202のセンサ信号用バッファに記憶される。
【0038】
ステップS314では、サーバ200が新たなセンサ信号を受信したかを判定する。具体的にはRAM202のセンサ信号用バッファ及びイベントログを読んで、新たなセンサ信号を受信したかを判定する。新たなセンサ信号を受信した場合はステップS317に処理を進める。新たなセンサ信号を受信しない場合は処理をステップS315に進める。
【0039】
ステップS315では、各カメラサーバ400で撮影画像追加中のファイルでファイル出力タイミングが到来したかが判定される。ファイル出力タイミングかどうかは具体的には定義ファイル213のファイル出力間隔と現在時刻及び直前に出力したファイルのタイムスタンプに基づいて判定される。ファイル出力タイミングが到来した場合はステップS316に処理を進める。ファイル出力タイミングが到来しない場合は処理をステップS314に戻す。
【0040】
ステップS316では、カメラIDとファイル生成時刻を引数としてファイル出力プロセスがコールされる。詳細は図4のフローチャートで説明する。
【0041】
ステップS317では、センサ情報が非常イベントを意味するものであるかを判定する。非常か否かは図7のステップS714で設定されたイベントであるか否かによる。非常イベントを意味する場合はステップS318に処理を進める。非常イベントを意味しない場合はステップS319に処理を進める。
【0042】
ステップS318では、非常イベント処理が実行され、図7のステップS714での設定に従い、撮影が中断され所定の時間分の動画が監視用クライアント500に送信される。詳細は図5のフローチャートで説明する。
【0043】
ステップS319では、通常イベント処理が実行される。詳細は図6のフローチャートで説明する。
【0044】
図4は、ステップS316のファイル出力プロセスの詳細を示すフローチャートである。図4に示す処理もサーバ200のCPU201による制御の基で実行される。
【0045】
CPU201は、サーバ200の起動時にRAM202中に領域を確保し、ファイル出力プロセスが起動し、待機状態になる。ファイル出力ステップS316では、当該カメラサーバ400のカメラIDを引数としてファイル出力プロセスに引渡し、ステップS412で待機中のファイル出力プロセスが引き渡された当該カメラサーバ400のカメラIDによって特定される所定のフォルダ中の現在録画中のファイル名(例えばFILE_STBで始まるファイル)を取得する。
【0046】
ステップS413では、画像受信プロセスにカメラIDとファイル生成時刻現在録画中のファイルへの画像データの追加を中断する旨の制御指令を引き渡す。これにより画像受信プロセスは現在録画中のファイルへの画像データの追加を中断する。中断時に新たに受信した当該カメラサーバ400の画像データは画像受信プロセスによってRAM202のワークエリアの画像用バッファに記憶されているので画像データの欠落は生じない。
【0047】
ステップS414では、録画していたファイルの名称をリネームする。例えば録画中ファイルがFILE_STB_MEDIA_0001_20050701_124000.aviだとすれば、FILE_ARC_MEDIA_0001_20050701_124000.aviに変更する。ここで0001はカメラサーバのIDであり、20050701_124000はファイルの生成日付時刻を意味している。
【0048】
ステップS415では、カメラIDにより一意に定まる所定のフォルダに新しい録画ファイルを生成する。例えばカメラIDが0001で2005年7月1日の12時50分00秒に生成された場合は、FILE_STB_MEDIA_0001_20050701_125000.aviとなる。
【0049】
ステップS416では、画像受信プロセスにカメラIDと現在録画中のファイルへの画像データの追加を再開する旨の制御指令とステップS415で生成された録画ファイル名を引き渡す。これにより画像受信プロセスはステップS415で生成された録画ファイルにRAM202のワークエリアの画像用バッファに記憶されていた当該カメラサーバからの受信画像データの追加を再開する。
【0050】
図5は、図3のステップS318の非常イベント処理の詳細を示すフローチャートである。図5に示す処理はサーバ200のCPU201による制御の基で実行される。先ず非常イベントが発生してから非常イベント発生前の画像を送信する処理の流れについて説明する。
【0051】
ステップ511では、発生した非常イベントの内容(センサID、カメラサーバID、イベント発生時刻とイベント内容)を伝えるメッセージ情報を監視用クライアント500に送信する。
【0052】
ステップS512では、非常イベントが発生した当該カメラサーバ400のカメラIDによって特定される所定のフォルダ中の現在録画中のファイル名(例えばFILE_STBで始まるファイル)を取得する。
【0053】
ステップS513では、画像受信プロセスにカメラIDと現在録画中のファイルへの画像データの追加を中断する旨の制御指令を引き渡す。これにより画像受信プロセスは現在録画中のファイルへの画像データの追加を中断する。中断後に新たに受信する当該カメラサーバ400の画像データはRAM202のワークエリアの画像用バッファに記憶される。
【0054】
ステップS514では、録画していたファイルの名称をリネームする。例えば録画中ファイルがFILE_STB_MEDIA_0001_20050701_124000.aviだとすれば、FILE_ARC_MEDIA_0001_20050701_124000.aviに変更する。ここで0001はカメラサーバ400のIDであり、20050701_124000はファイルの生成日付時刻を意味している。ここで生成されたファイル内には、例えば直前のステップS315でファイル出力された直後の位置からステップS513で追加記録が中断された位置までの画像が保存されることになる。
【0055】
ステップS515では、カメラIDにより一意に定まる所定のフォルダに新しい録画ファイルを生成する。例えばカメラIDが0001で2005年7月1日の12時50分00秒に生成された場合は、FILE_STB_MEDIA_0001_20050701_125000.aviとなる。
【0056】
ステップS516では、画像受信プロセスにカメラIDと現在録画中のファイルへの画像データの追加を再開する旨の制御指令とステップS515で生成された録画ファイル名を引き渡す。これにより画像受信プロセスはステップS515で生成された録画ファイルにRAM202のワークエリアの画像用バッファに記憶されていた当該カメラサーバ400からの受信画像の追加を再開する。即ち、ステップS515で生成されたファイルには、ステップS513で追加記録が中断された直後の位置からの画像データが保存されていくことになる。図15は、録画された画像データに対する本アーカイブ処理例を説明するための図である。図15中のt3の位置(イベント発生時刻)で追加記録が中断される。
【0057】
ステップS517では、現在処理対象となっている非常イベントのイベントログが存在するか否かを判断する。当該非常イベントのイベントログが存在しない場合、処理をステップS518に進め、当該非常イベントのイベントログが存在する場合、処理をステップS522に進める。
【0058】
ステップS518では、今回の非常イベントに対応するセンサID、カメラサーバID、イベント発生時刻とイベント区分、イベントフラグ、送信カウンタ、イベント後時間経過フラグを含むイベントログに今回発生したイベントを追加する。このときイベントフラグをオンに、送信カウンタをゼロに設定する。
【0059】
ステップS519では、ステップS714で設定された非常イベント時のイベント前録画時間(イベント発生前、何分(秒)の画像をアーカイブするかの数値)と、ステップS316でのファイル出力時刻から非常イベント発生時刻までの経過時間とを比較する。
【0060】
ステップS520では、ステップS520の比較結果から、ステップS514で生成された画像ファイルにイベント発生前の遡及分(イベント前録画時間分の画像(図15中の(1))が全て含まれているかを判定する。例えば非常イベント発生前5分の画像が要求される場合(遡及分が5分間の場合)に、ステップS316でのファイル出力時刻から非常イベント発生時刻までの経過時間が4分程度であるとすると(図15の例では、ファイル出力時刻とt1とt3との間に位置すると)、非常イベント発生時から5分前の画像データ(図15中の(1))はステップS514で生成された画像ファイルに含まれておらず、ステップS316で出力されたファイル内に当該5分前から4分前の画像データが含まれることになる。従って、ステップS514で生成された画像ファイルの他、ステップS316で出力されたファイルからも画像データを抽出する必要がある。このようにステップS520での判定の結果、ステップS514で生成された画像ファイルにイベント発生前の遡及分が全て含まれていない場合には、処理をステップS521に移行し、ステップS514で生成された画像ファイルにイベント発生前の遡及分が全て含まれている場合には、処理をステップS522に移行させる。
【0061】
ステップS521では、ステップS316で出力された画像ファイルから、ステップS514で生成された画像ファイルでイベント発生前の遡及分に不足する画像データ(上記の例では、1分程度の画像データ(図15中の(3))を抽出する。
【0062】
ステップS522では、送信カウンタがゼロでかつイベント後時間経過フラグがオフの場合に、ステップS514で生成された画像ファイルからイベント発生前の遡及分の画像データを抽出する。ステップS520において、ステップS514で生成された画像ファイルにイベント発生前の遡及分が全て含まれていないと判断された場合には、ステップS514で生成された画像ファイルから全ての画像データ(図15中の(1)−(3))を抽出し、ステップS521で抽出した画像データ(図15中の(3))の末尾に追加する。一方、ステップS514で生成された画像ファイルにイベント発生前の遡及分が全て含まれていると判断された場合には、当該画像ファイルから遡及分に該当する部分の画像データ(図15中の(1))を抽出する。
【0063】
ステップS523では、抽出した画像を画像ファイルとして監視用クライアント500に送信する。このとき、当該非常イベントのイベントログの送信カウンタを1インクリメントする。
【0064】
ステップS524では、当該非常イベントのイベントログを参照し、イベント発生後の画像データを送信したかを判断する。イベントログ内の送信カウンタの値が1であれば、イベント発生前の画像のみを送信しており、イベント発生後の画像は未だ送信していないと判断する。ここでは送信カウンタの値は1であるため、イベント発生後の画像は未だ送信していないと判断する。従って、ここでは処理をステップS525に移行させる。
【0065】
ステップS525では、ステップS714で設定されたイベント後録画時間が非常イベント発生時から経過したか否かを判断する。上記イベント後の録画時間が非常イベント発生時から経過していると判断した場合には、処理をステップS512に戻し、上記イベント後録画時間が非常イベント発生時から経過していないと判断された場合は、処理をステップS526に移行させる。ステップS526における他のイベント信号の受信判定については後に詳述する。ステップS526において他のイベント信号を受信していないと判断された場合、処理はステップS527に移行し、所定時間(0.3秒程度)待機する。このような待機時間を繰り返し、イベント後の録画時間が非常イベント発生時から経過した場合、上述したように処理はステップS512に移行する。このときイベントログ内のイベント後時間経過フラグをオンにする。
【0066】
次に、イベント後の録画時間が経過したあとの非常イベント発生後の画像の送信処理(ステップS525からステップS512に戻った場合の処理)について説明する。ステップS512では、当該非常イベントが発生したカメラサーバ400のカメラIDによって特定される所定のフォルダ中の現在録画中のファイル名を取得する。
【0067】
ステップS513では、画像受信プロセスにカメラIDと現在録画中のファイルへの画像データの追加を中断する旨の制御指令を引き渡す。これにより画像受信プロセスは現在録画中のファイルへの画像の追加を中断する。中断後に新たに受信する当該カメラサーバ400の画像データはRAM200のワークエリアの画像用バッファに記憶される。
【0068】
ステップS514では、録画していたファイルの名称をリネームする。例えば録画中ファイルがFILE_STB_MEDIA_0001_20050701_124500.aviだとすれば、FILE_ARC_MEDIA_0001_20050701_124500.aviに変更する。ここで0001はカメラサーバ400のIDであり、20050701_124500はファイルの生成日付時刻を意味している。ここで生成されたファイル内には、前回のステップS513で追加記録が中断された直後の位置から今回のステップS513で追加記録が中断された位置までの画像データが保存されることになる。
【0069】
ステップS515では、当該カメラIDにより一意に定まる所定のフォルダに新しい録画ファイルを生成する。
【0070】
ステップS516では、画像受信プロセスにカメラIDと現在録画中のファイルへの画像データの追加を再開する旨の制御指令とステップS515で生成された録画ファイル名を引き渡す。これにより画像受信プロセスはステップS515で生成された録画ファイルにRAM202のワークエリアの画像用バッファに記憶されていた当該カメラサーバ400からの受信画像の追加を再開する。即ち、ステップS515で生成されたファイルには、ステップS513で追加記録が中断された直後の位置からの画像データが保存されていくことになる。
【0071】
ステップS517では、当該非常イベントのイベントログが存在するか否かを判断する。前回のステップS518において当該非常イベントにつきイベントログは既に生成されているため、ここでは処理をステップS522に移行させる。
【0072】
ステップS522では、送信カウンタが1でかつ当該イベントのイベント後時間経過フラグがオンの場合に、ステップS514で生成された画像ファイルから全ての画像データを抽出し、ステップS523において、イベント発生後の画像ファイルとして監視用クライアント500に対して送信する。このとき送信カウンタを1インクリメントする。その結果、当該非常イベントのイベントログの送信カウンタは2となる。
【0073】
続くステップS524では、イベント発生後画像を送信したか否かの判断をイベントログの送信カウンタを参照することにより行う。ここではイベントログの送信カウンタの値が2であるため、イベント発生後画像を既に送信したものと判断される。イベント発生後画像が既に送信されたものであれば、当該非常イベントのイベントログのイベントフラグをオフにする。
【0074】
次に、当該非常イベント(以下、第1の非常イベントと称す)の発生に連続して他のカメラに対応する非常イベント(以下、第2の非常イベントと称す)が発生した場合について説明する。第1の非常イベントのイベント後録画時間が経過する前の時間帯に第2の非常イベントのイベント前経過時間が重ならない場合には、第2の非常イベントにつき個別に図5のフローを実行すればよいため、この場合の説明は省略する。以下では、第1の非常イベントのイベント後録画時間が経過する前の時間帯に第2の非常イベントのイベント前経過時間が重なる場合について説明する。図17は、録画される画像データに対する本アーカイブ処理例を説明するための図である。
【0075】
第1の非常イベントのイベント後録画時間が経過する前の時間帯に第2の非常イベントのイベント前経過時間が重なるか否かの判断は、ステップS526によって行われる。この判断は、RAM202のワークエリアのセンサ信号用バッファを参照して新たなセンサ信号を受信し、第2の非常イベントのイベント前録画時間を参照することにより行われる。第1の非常イベントのイベント後録画時間が経過する前の時間帯に第2の非常イベントのイベント前経過時間が重なる場合は処理をステップS317に戻す。第1の非常イベントのイベント後録画時間が経過する前の時間帯に第2の非常イベントのイベント前経過時間が重ならない場合は処理をステップS527に進める。
【0076】
第2の非常イベントについては、ステップS317を介して処理をステップS511に移行させ、第2の非常イベントのイベントログが未だ存在しないため、ステップS511のメッセージ情報の監視用クライアント500への送信からステップS523のイベント発生前画像の送信までの処理を実行することによってイベント発生前画像(図17中の(2))を監視用クライアント500に対して送信する。
【0077】
次に、ステップS524にて、第1及び第2の非常イベント双方についてイベント発生後画像を送信したか否かを判断する。いま、第1及び第2の非常イベント双方についてイベント発生後画像を未だ送信していないため、ステップS525において、第1及び第2の非常イベント双方についてイベント後録画時間を経過しているか否かの判断が行われる。このイベント後録画時間を経過しているか否かの判断は第1及び第2の非常イベント夫々について独立に行われる。
【0078】
例えば第1の非常イベントのイベント後録画時間が経過している場合、ステップS525にて第1のイベントログのイベント後時間経過フラグをオンとし、処理をステップS512に移行させる。その後、第1の非常イベント及び第2の非常イベント双方についてステップS512〜ステップS517、ステップS522〜ステップS523の処理を実行する。ステップS523ではイベント後時間経過フラグがオンである第1のイベントのイベント発生後画像(図17中の(3))を監視用クライアント500に対して送信し、第1の非常イベントのイベントログ内の送信カウンタの値を2に設定することになる。一方、第2の非常イベントのイベント後時間経過フラグは未だオフの状態であるため、第2の非常イベントのイベント発生後画像は未だ監視用クライアント500に対して送信されない。
【0079】
その後、送信カウンタが2のイベントログが存在するため、処理をステップS528に移行し、当該イベントログのイベントフラグをオフに設定する。続くステップS529では、全てのイベントログのイベントフラグがオフであるかを判断する。ここでは、第1及び第2の非常イベントのみを対象として説明しており、第2の非常イベントのイベントフラグが未だオンの状態であるため、処理をステップS525に移行させる。
【0080】
次に、第2の非常イベントについては第2の非常イベントのイベント後録画時間を経過するまでステップS525〜ステップS527の処理を繰り返す。イベント後録画時間が経過すると、イベントログのイベント後時間経過フラグがオンとなり、同様にステップS512〜ステップS517、ステップS522〜ステップS523の処理が行われ、第2の非常イベントのイベント発生後画像データが監視用クライアント500に対して送信される。
【0081】
イベント発生後画像が送信されることにより、第2の非常イベントのイベントログの送信カウンタは2となり、ステップS524を介してステップS528にてイベントログがオフに設定される。続くステップS529において全てのイベントログのイベントフラグがオフに設定されているかを判断する。ここでは、第1及び第2の非常イベントのイベントログのみを対象として説明しているため、全てのイベントログのイベントフラグがオフに設定されていると判断され、図5に示す処理を終了する。
【0082】
次に、当該非常イベント(以下、第1の非常イベントと称す)の発生に連続して同じカメラに対応する他の非常イベントが(以下、第3の非常イベントと称す)が発生した場合について説明する。第1の非常イベントのイベント後録画時間が経過する前の時間帯に第3の非常イベントのイベント前経過時間が重ならない場合には、第3の非常イベントにつき個別に図5のフローを実行すればよいため、この場合の説明は省略する。以下では、第1の非常イベントのイベント後録画時間が経過する前の時間帯に第3の非常イベントのイベント前経過時間が重なる場合について説明する。図16は、録画される画像データに対する本アーカイブ処理例を説明するための図である。
【0083】
第1の非常イベントのイベント後録画時間が経過する前の時間帯に第3の非常イベントのイベント前経過時間が重なるか否かの判断は、ステップS526によって行われる。この判断は、RAM202のワークエリアのセンサ信号用バッファを参照して新たなセンサ信号を受信し、第3の非常イベントのイベント前録画時間を参照することにより行われる。第1の非常イベントのイベント後録画時間が経過する前の時間帯に第3の非常イベントのイベント前経過時間が重なる場合は処理をステップS317に戻す。第1の非常イベントのイベント後録画時間が経過する前の時間帯に第3の非常イベントのイベント前経過時間が重ならない場合は処理をステップS527に進める。
【0084】
第3の非常イベントについては、ステップS317を介して処理をステップS511に移行させ、第3の非常イベントのイベントログが未だ存在しないため、ステップS511のメッセージ情報の監視用クライアント500への送信からステップS523のイベント発生前画像データの送信までの処理を実行することによってイベント発生前画像データを監視用クライアント500に対して送信する。但し、ここでステップS514で生成される画像ファイルには、通常、第3の非常イベント発生時から設定されるイベント前録画時間だけ遡った画像データが保存されるが、ここでは第1の非常イベントについて既にイベント発生前画像データ(図16の(1))が送信されており、そのイベント発生前画像には第3のイベント発生時から設定されるイベント前録画時間だけ遡った分の画像データが重複する部分(図16の(5))があるため、第3のイベント発生時から設定されるイベント前録画時間だけ遡った分の画像データから、上記重複部分(図16の(5))を除く画像データ(図16の(2))がステップS514で生成される画像ファイルに保存され、第3の非常イベントのイベント発生前画像データとして送信されることになる。
【0085】
次に、ステップS524にて、第1及び第3の非常イベント双方についてイベント発生後画像データを送信したか否かを判断する。いま、第1及び第3の非常イベント双方についてイベント発生後画像データを未だ送信していないため、ステップS525において、第1及び第2の非常イベント双方についてイベント後録画時間を経過しているか否かの判断が行われる。このイベント後録画時間を経過しているか否かの判断は第1及び第3の非常イベント夫々について独立に行われる。
【0086】
例えば第1の非常イベントのイベント後録画時間が経過している場合、ステップS525にて第1のイベントログのイベント後時間経過フラグをオンとし、処理をステップS512に移行させる。その後、第1の非常イベント及び第3の非常イベント双方についてステップS512〜ステップS517、ステップS522〜ステップS523の処理を実行する。ステップS523ではイベント後時間経過フラグがオンである第1の非常イベントのイベント発生後画像を監視用クライアント500に対して送信し、第1の非常イベントのイベントログ内の送信カウンタの値を2に設定することになる。但し、ここでステップS514で生成される画像ファイルには、通常、第1の非常イベント発生時から設定されるイベント発生後時間だけ経過した分の画像データが保存されるが、ここでは第3の非常イベントについて既にイベント発生前画像(図16の(2))が送信されており、そのイベント発生前画像データは第1のイベントのイベント発生後画像データに重複しているため、第1の非常イベントのイベント発生後画像データから第3のイベント発生前画像データ(図16の(2))を除いた画像データ(図16の(3))がステップS514で生成される画像ファイルに保存され、第1の非常イベントのイベント発生前画像データとして送信されることになる。
【0087】
その後、送信カウンタが2のイベントログが存在するため、処理をステップS528に移行し、当該イベントログのイベントフラグをオフに設定する。続くステップS529では、全てのイベントログのイベントフラグがオフであるかを判断する。ここでは、第1及び第3の非常イベントのみを対象として説明しており、第3の非常イベントのイベントフラグが未だオンの状態であるため、処理をステップS525に移行させる。
【0088】
次に、第3の非常イベントについては第3の非常イベントのイベント後録画時間を経過するまでステップS525〜ステップS527の処理を繰り返す。イベント後録画時間が経過すると、イベントログのイベント後時間経過フラグがオンとなり、同様にステップS512〜ステップS517、ステップS522〜ステップS523の処理が行われ、第3の非常イベントのイベント発生後画像データが監視用クライアント500に対して送信される。但し、ここでステップS514で生成される画像ファイルには、通常、第3の非常イベント発生時から設定されるイベント発生後時間だけ経過した分の画像データが保存されるが、ここではそのイベント発生後画像は既に第1の非常イベントのイベント発生後画像として送信された画像データ(図16の(3))に重複しているため、第3の非常イベント発生時から設定されるイベント発生後時間だけ経過した分の画像データから第1の非常イベントのイベント発生後画像(図16の(3))を除いた画像データ(図16の(4))がステップS514で生成される画像ファイルに保存され、第3のイベントのイベント発生後画像データとして送信されることになる。
【0089】
第3の非常イベント発生後画像データが送信されることにより、第3の非常イベントのイベントログの送信カウンタが2となり、ステップS524を介してステップS528にてイベントログがオフに設定される。続くステップS529において全てのイベントログのイベントフラグがオフに設定されているかを判断する。ここでは、第1及び第3の非常イベントのイベントログのみを対象として説明しているため、全てのイベントログのイベントフラグがオフに設定されていると判断され、図5に示す処理を終了する。
【0090】
このように処理することで、非常イベントが発生した場合には、対象のカメラサーバ400から受信した画像を録画中の画像ファイルを速やかにクローズして、新たな録画用の画像ファイルを割当て、クローズした画像ファイルから所望の時間分の画像をアーカイブし、イベント発生までのアーカイブ画像として監視用クライアントに送信する。その後、イベント後録画時間経過時点で再度録画中の画像ファイルを速やかにクローズして、新たな録画用の画像ファイルを割当て、クローズした画像ファイルからイベント後録画時間分の画像データをアーカイブし、イベント発生後のアーカイブアーカイブ画像として監視用クライアント500に送信することになる。
【0091】
本実施形態によれば、上記のようにイベント発生前の画像データ、イベント発生後の画像データを順次アーカイブし、イベント発生前の画像ファイル、イベント発生後の画像ファイルが生成された時点で各画像ファイルを順次、監視用クライアント500に対して送信するので、アーカイブ方式であっても監視用クライアント500上での再生までのタイムラグを少なくするととも、従来のような大量の画像データの同時受信による監視用クライアント500の負荷を回避することが可能となる。従って、非常イベント前後の当該箇所の画像を迅速にかつ所望の方法で閲覧することができ、非常イベントに対する適切な対応をとることが可能になる。
【0092】
また、ある非常イベントが発生後イベント後時間が経過するまでに、他のカメラサーバで他の非常イベントが発生した場合でも、それぞれイベントログにおいてカメラサーバIDと発生時刻で識別し、イベントフラグで管理しているので適切な画像ファイルを抽出して監視用クライアント500に送信することができる。なお、上記では、イベント発生に応じてイベント発生前後の画像データをアーカイブし、送信するようにしているが、動き検知信号の受信に応じて上記の動作を行ってもよい。
【0093】
図6は、図3のステップS319に示す通常イベント処理の詳細を示すフローチャートである。図6に示す処理はサーバ200のCPU201による制御の基で実行される。
【0094】
サーバ200の起動時にRAM202中に領域を確保し、イベント画像出力プロセスが起動し、待機状態になる。
【0095】
ステップS611では、ステップS713で設定されたイベント発生時のプリセット(パン・チルト・ズーム)値を当該カメラサーバ400に送信する。
【0096】
ステップS612では、センサID、カメラサーバID、イベント発生時刻とイベント区分を含むイベントログに今回発生したイベントを追加する。
【0097】
イベント画像出力プロセスコールのステップS613では、サーバ200が当該カメラサーバ400のカメラID、センサID、イベント発生時刻とイベント区分を引数としてファイル出力プロセスに引渡す。
【0098】
ステップS614は、発生したイベントの内容(センサID、カメラサーバID、イベント発生時刻とイベント内容)を伝えるメッセージ情報を監視用クライアント500に送信する。
【0099】
ステップS621では、引渡された当該カメラサーバ400のカメラIDによって特定される所定のフォルダ中の現在録画中のファイル名(例えばFILE_STBで始まるファイル)を取得する。ステップS622では、所定時間(例えば5秒程度)待機する。
【0100】
ステップS623では、ステップS622で取得した録画中のファイル名と現時点での録画中ファイル名の時刻部分を比較し、録画ファイルがステップS621の時点から切替えられたかを判定する。即ち、ステップS623では、ステップS316のファイル出力プロセスによって出力される画像ファイルが切り替えられたかが判定される。切替えられた場合はステップS624に処理を進める。切替えられていない場合はステップS622に処理を戻す。
【0101】
ステップS624では、ステップS713で指定された時間の分、所定の名称(カメラサーバのカメラID、センサID、イベント区分、イベント発生時刻を含む)のファイルを生成してイベント前後の画像を指定時間分コピーする。なお、イベント発生後に録画中ファイルが切替えられ、イベント発生後の所定の時間分の画像ファイルをコピーできない場合はステップS622に戻り、ステップS316のファイル出力プロセスによって新たに画像ファイルが出力されるまで待ち、新たな画像ファイルが出力されると、一つ前にステップS316で出力された画像ファイルと今回ステップS315で出力された画像ファイルとからイベント前後の画像を指定時間分コピーする。
【0102】
ステップS625では、ステップS624でコピーしたイベント前後の画像を所定のフォルダに移動する。
【0103】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。また、図5においてはステップS519乃至ステップS521で非常イベント発生時にはイベント発生前の所定の時間分のファイルを抽出してから監視用クライアントに送信しているが、このように抽出処理を行わず、ステップS316で直前に生成された1つ乃至2つの画像ファイルを直ちに監視用クライアントに送信する実施形態も考えられる。このように処理することで直前の1つ乃至2つの画像ファイルから所定時間分の画像ファイルを抽出する時間を節約することができる。この実施形態はネットワークが高速な場合特に好適である。
【0104】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態にように、通常のファイル出力タイミングと非常イベントの発生のタイミングに応じて送信画像ファイルを抽出するか、あるいは、第2の実施形態のように直前の1つ乃至2つの画像ファイルをそのまま送信するか、を判断する判断ステップを更に加えるものである。すなわち、送信画像ファイルの抽出処理時間と、通常のファイル出力で記憶された大きな画像ファイルを送信することによる送信時間の増加時間とを比較して、いずれが小さいかによって判断する。
【0105】
例えば、ステップS714でイベント発生前の5分の画像を要求する設定がされており、通常のファイル出力が10分毎であったとする。通常のファイル出力があった4分後に非常イベントが発生した場合、1つ前の出力ファイルの末尾1分間と現在録画中のファイル4分間が監視用クライアントに送るべき画像である。ここで10分の画像ファイルの中から1分間の送信画像ファイルを抽出する処理時間が10秒であり、通常のファイル出力でハードディスクに記憶された10分の画像を送信する場合に1分の画像を送信する場合に比べ30秒長く必要とされる場合、1分間の送信画像ファイルを抽出する方が早いため、抽出処理が選択される。この判定にはファイルへの記録時間に応じた抽出処理時間のテーブル及びファイル容量と送信所要時間のテーブルが必要であり、これらは各種テーブル214に記録されている。ここでの送信所要時間はLAN等の理論値に基づく数値ではなく、実効速度(イーサネット(登録商標)で理論値の30から40%程度)であることは言うまでもない。
【0106】
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。上記の実施形態では、レコーダ用サーバとイベント発生前後の画像を参照する画像参照端末は別の筐体である場合について説明したが、これに限らずマルチプロセッサを搭載したり、あるいはマルチコアのプロセッサを搭載した場合等、画像ファイルの処理能力が高いハードウェアを使用した場合は、レコーダ用サーバと画像参照用端末を一体とする構成も可能である。この場合イベント前後のアーカイブ画像ファイルは勿論ネットワーク経由で伝送する必要はなくなり、レコーダを制御しているプロセッサの制御の基で、アーカイブ画像ファイルを画像記憶用のハードディスク記憶領域から、バスを経由して、参照用プログラムを実行しているプロセッサが使用するハードディスク記憶領域に転送する。
【0107】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0108】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0109】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0110】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(基本システム或いはオペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0111】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】本発明の一実施形態に係るネットワークビデオレコーダシステムの概略構成を示す図である。
【図2】サーバのハードウェア構成を示す図である。
【図3】画像データ録画時のメインフローチャートである。
【図4】図3のステップS316のファイル出力プロセスの詳細を示すフローチャートである。
【図5】図3のステップS318の非常イベント処理の詳細を示すフローチャートである。
【図6】図3のステップS319に示す通常イベント処理の詳細を示すフローチャートである。
【図7】ネットワークビデオレコーダシステムの撮影に先立って行われる各カメラサーバの設定処理を示すフローチャートである。
【図8】クライアントPC上での各カメラサーバの画像データの表示構成例を示す図である。
【図9】カメラサーバの録画スケジュール設定画面の一例を示す図である。
【図10】センサ録画モード用の設定画面の一例を示す図である。
【図11】動き検知録画モード用の設定画面の一例を示す図である。
【図12】録画スケジュール登録後の表示画面の一例を示す図である。
【図13】非常イベント設定画面の一例を示す図である。
【図14】ネットワークカメラ制御マスタテーブルの一構成例を示す図である。
【図15】録画された画像データに対する本アーカイブ処理例を説明するための図である。
【図16】録画された画像データに対する本アーカイブ処理例を説明するための図である。
【図17】録画された画像データに対する本アーカイブ処理例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0113】
100:ネットワーク
200:サーバ
300:クライアントPC
400:カメラサーバ
405:センサ
450:独立センサ
500:監視用クライアント
201:CPU
202:RAM
203:ROM
204:システムバス
205:入力コントローラ
206:ビデオコントローラ
207:メモリコントローラ
208:通信I/Fコントローラ
209:キーボード(KB)
210:CRT
211、216:外部メモリ
212:ネットワークビデオレコーダプログラム
213:定義ファイル
214:各種テーブル
215:録画データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの撮影装置と通信回線を介して接続される情報処理装置であって、
前記撮影装置から画像データを受信する画像データ受信手段と、
前記画像データ受信手段により受信される画像データを記録媒体に記録させる記録制御手段と、
前記撮影装置又は前記通信回線を介して接続される他の外部装置から所定の入力信号があった場合、現時点から所定の時間遡った位置までの画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成手段と、
前記画像ファイル生成手段により生成された画像ファイルを直ちに転送する画像ファイル転送手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記画像ファイル生成手段は、前記所定の入力信号があった場合、前記現時点の直後から所定の時間が経過した位置までの画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む画像ファイルを生成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記画像ファイル生成手段は、前記所定の入力信号がない場合には、所定の時間が経過する度にその所定の時間分の画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む画像ファイルを生成し、その後、前記所定の入力信号があり、直前に生成した画像ファイルの直後の位置が現時点から所定の時間遡った位置の後にある場合、直前に生成した画像ファイルの直後の位置から現時点までの画像データに加えて、直前に生成した画像ファイル内の一部の画像データを含む画像ファイルを生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
少なくとも一つの撮影装置と通信回線を介して接続される情報処理装置であって、
前記撮影装置から画像データを受信する画像データ受信手段と、
前記画像データ受信手段により受信される画像データを記録媒体に記録させる記録制御手段と、
所定の時間が経過する度にその所定の時間分の画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成手段と、
前記撮影装置又は前記通信回線を介して接続される他の外部装置から所定の入力信号があった場合、前記画像ファイル生成手段により直前に生成された少なくとも一つの画像ファイルを直ちに送信する画像ファイル転送手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
少なくとも一つの撮影装置と通信回線を介して接続される情報処理装置であって、
前記撮影装置から画像データを受信する画像データ受信手段と、
前記画像データ受信手段により受信される画像データを記録媒体に記録させる記録制御手段と、
所定の時間が経過する度にその所定の時間分の画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む第1の画像ファイルを生成するとともに、前記撮影装置又は前記通信回線を介して接続される他の外部装置から所定の入力信号があった場合、現時点から所定の時間遡った位置までの画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む第2の画像ファイルを生成することが可能な画像ファイル生成手段と、
前記撮影装置又は前記通信回線を介して接続される他の外部装置から所定の入力信号があった場合に、前記第2のファイル及び前記画像ファイル生成手段により直前に生成された少なくとも一つの前記第1の画像ファイルのうちの何れの一方を転送対象とするかを判断する判断手段と、
前記判断手段による判断結果に応じて、前記画像ファイル生成手段により生成された前記第1の画像ファイル又は前記第2の画像ファイルを直ちに転送する画像ファイル転送手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
前記画像ファイル転送手段は、前記通信回線を介して外部装置、又は内部の所定の記録領域に対して転送することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記所定の入力信号は、前記通信回線を介して接続されるイベントを検知するセンサ装置からのイベント検知信号であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記所定の入力信号は、前記撮影装置からの動き検知信号であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
少なくとも一つの撮影装置と通信回線を介して接続される情報処理装置による画像ファイル転送方法であって、
前記撮影装置から画像データを受信する画像データ受信ステップと、
前記画像データ受信ステップにより受信される画像データを記録媒体に記録させる記録制御ステップと、
前記撮影装置又は前記通信回線を介して接続される他の外部装置から所定の入力信号があった場合、現時点から所定の時間遡った位置までの画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成ステップと、
前記画像ファイル生成ステップにより生成された画像ファイルを直ちに転送する画像ファイル転送ステップとを含むことを特徴とする画像ファイル転送方法。
【請求項10】
少なくとも一つの撮影装置と通信回線を介して接続される情報処理装置による画像ファイル転送方法であって、
前記撮影装置から画像データを受信する画像データ受信ステップと、
前記画像データ受信ステップにより受信される画像データを記録媒体に記録させる記録制御ステップと、
所定の時間が経過する度にその所定の時間分の画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む画像ファイルを生成する画像ファイル生成ステップと、
前記撮影装置又は前記通信回線を介して接続される他の外部装置から所定の入力信号があった場合、前記画像ファイル生成ステップにより直前に生成された少なくとも一つの画像ファイルを直ちに送信する画像ファイル転送ステップとを含むことを特徴とする画像ファイル転送方法。
【請求項11】
少なくとも一つの撮影装置と通信回線を介して接続される情報処理装置による画像ファイル転送方法であって、
前記撮影装置から画像データを受信する画像データ受信ステップと、
前記画像データ受信ステップにより受信される画像データを記録媒体に記録させる記録制御ステップと、
所定の時間が経過する度にその所定の時間分の画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む第1の画像ファイルを生成する第1の画像ファイル生成ステップと、
前記撮影装置又は前記通信回線を介して接続される他の外部装置から所定の入力信号があった場合に、前記第1の画像ファイル生成ステップにより直前に生成された少なくとも一つの前記第1の画像ファイル、及び、現時点から所定の時間遡った位置までの画像データを含む第2の画像ファイルのうちの何れの一方を転送対象とするかを判断する判断ステップと、
前記判断ステップにより前記第2の画像ファイルが転送対象として判断された場合、現時点から所定の時間遡った位置までの画像データを前記記録媒体から抽出し、抽出した画像データを含む前記第2の画像ファイルを生成する第2の画像ファイル生成ステップと、
前記判断ステップによる判断結果に応じて、前記第1の画像ファイル生成ステップにより生成された前記第1の画像ファイル、又は、前記第2の画像ファイル生成ステップにより生成された前記第2の画像ファイルを直ちに転送する画像ファイル転送ステップとを含むことを特徴とする画像ファイル転送方法。
【請求項12】
請求項9乃至11の何れか1項に記載の画像ファイル転送方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項13】
請求項12に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2007−13629(P2007−13629A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−192252(P2005−192252)
【出願日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【Fターム(参考)】