説明

情報処理装置、高速起動方法、及びプログラム

【課題】 ユーザに面倒な操作を行わせることなく、インスタントOSを常に高速に起動できるようにする技術を提供する。
【解決手段】 汎用OSを起動させている電源ON状態(G0(S0))からシャットダウンの指示による電源断状態(G2(S5))に移行させる際に、インスタントOSを使用する設定となっているか否か判定する。インスタントOSを使用する設定と判定した場合、インスタントOSを起動させて電源ON状態(G0(S0))に自動的に移行させ、その起動後、インスタントOS上でスタンバイ状態(S3)に移行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1のオペレーティングシステム、及びその第1のオペレーティングシステムと比較して機能が限定された第2のオペレーティングシステムを搭載した情報処理装置にその第2のオペレーティングシステムを高速に起動させるための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ(以下「PC」)に代表される情報処理装置は多機能化が進み、最近では映像や音声を扱うAV機能が予め搭載された製品も増えている。AV機能を搭載した情報処理装置の多くは、テレビジョン(TV)受信機やレコーダ、及びプレーヤなどのAV家電として利用できるようになっている。
【0003】
そのAV機能は、その機能の実現に必要な処理を全て行う専用のハードウェアを用意することで搭載させることができる。しかし、そのようなハードウェアを用意すると製造コストが大きく増大する。このことから、製造コストを抑える意味もあって、情報処理装置の多くは、特定の処理を行うハードウェア、及び、それ以外の処理を行うためのアプリケーション・ソフトウェア(以下「アプリケーション」と略記)を用意することでAV機能を搭載させている。
【0004】
情報処理装置は普通、オペレーティングシステム(以下「OS」)と呼ばれる基本ソフトウェアを起動させることにより動作する。それにより、通常アプリケーションは、AV機能用のものを含め、OS上で動作させるのを前提で作成される。情報処理装置が実行するソフトウェア(プログラム)は不揮発性の記憶装置、例えばハードディスク装置に格納するのが普通である。
【0005】
記憶装置に格納されたソフトウェアは、メモリに読み出されて起動される。その起動には或る程度の時間が必要であり、その時間はソフトウェアの規模が大きくなるほど長くなる傾向がある。最近のOSには多くの機能が搭載されていることもあって、起動には比較的に長い時間が必要である。このため、OSを起動させていない情報処理装置では、AV機能を利用できるようになるまでに長い時間が必要なのが実情である。
【0006】
その時間をより短くするために、最近では、搭載する機能を一部のみに限定したOSも併せて用意することが行われている。ここでは便宜的に、搭載する機能を限定したOSは「インスタントOS」或いは「第2のOS」と呼び、そうでないOSは「汎用OS」或いは「第1のOS」と呼ぶことにする。
【0007】
上記インスタントOSは一般的に、電源断(S5)状態、或いは休止(S4)状態での特定の起動イベントの発生によってメモリに読み出して起動させるようになっている。その起動イベントは、例えばリモートコントロール装置(以下「RC」)に設けられた所定のスイッチへの操作によって発生するものである。
【0008】
図1は、従来の情報処理装置において、インスタントOSの起動からAV機能が利用できる状態に移行するまでに必要な時間を説明する図である。そのAV機能を利用できる状態として、TV放送を視聴できる状態を例にとったものである。図1(a)はノート型のPC、図1(b)はデスクトップ型のPCの場合をそれぞれ表している。
【0009】
図1(a)に示すように、電源断(S5)状態、或いは休止(S4)状態で特定の起動イベントが発生すると、情報処理装置(PC)は、先ず、起動した旨を通知する画面P1を表示させる。その後は、インスタントOSの読み込みを行っている旨を通知する画面P2、そのメニュー表示画面P3を表示させる。TV放送を視聴するための画面P4は、メニュー表示画面P3上でTV放送の視聴を選択することで表示される。これはデスクトップ型の情報処理装置(PC)でも同様である。
【0010】
ノート型の情報処理装置では、電源断(S5)状態から約12秒でTV放送を視聴できる状態に移行するのに対し、デスクトップ型の情報処理装置では、その状態への移行に約23秒かかっている。その状態への起動時間はデスクトップ型の情報処理装置のほうが長くなっているが、汎用OSを起動させる場合と比較して、その起動時間は何れも大幅に短くなっている。デスクトップ型の情報処理装置の起動時間のほうが長いのは、ノート型の情報処理装置よりも大型のハードディスク装置、つまり起動に必要な時間がより長いハードディスク装置が搭載されているのが主な理由である。
【0011】
インスタントOSを起動させることにより、AV機能はより迅速に利用できるようになる。しかし、AV家電は、電源の投入により直ちに利用できるのが普通である。このことから、情報処理装置をAV家電の代わりとして用いるのであれば、AV機能は更に迅速に利用できるようにすることが重要と考えられる。
【0012】
より高速な起動を可能にする機能としては、レジューム(省電力制御)機能がある(特許文献1〜4)。そのレジューム機能は、メモリ上のデータを保存して省電力状態に移行させることにより、起動した元の状態への高速な復帰を可能とさせるものである。そのレジューム機能としては、メモリ上のデータをハードディスク装置にコピーする「ハイバネーション」機能や、そのデータを省電力モードでメモリに保存する「サスペンド」機能などは含まれる。サスペンド機能は「スタンバイ」機能とも呼ばれる。
【0013】
インスタントOSを起動させた状態からレジューム機能によりスタンバイ状態、或いはハイバネーション状態に移行させ、その状態から元の状態に復帰させるようにすれば、AV機能はより迅速に利用できるようになる。しかし、従来のインスタントOSには、汎用OSとは異なり、レジューム機能を利用するための機能が搭載されていない。そのため、ハイバネーション状態やスタンバイ状態への移行は、BIOSに設定した条件により行わせるようになっていた。
【0014】
BIOSに設定した条件での移行では、そのような状態にユーザが所望のタイミングで直ちに移行させることはできない。インスタントOSにレジューム機能を利用するための機能を搭載させた場合には、ユーザはレジューム機能を所望のタイミングで利用できるようになるが、そのためにはインスタントOSを起動させなければならない。
【0015】
インスタントOSの起動は、汎用OSを起動させたユーザにとっては不要なことであり、次に起動を所望するOSを事前に正確に予想することは困難である。これらを考慮すれば、必要な否か判らないことのためにユーザにインスタントOSを新たに起動させるような面倒な操作を行わせることは回避させるべきと言える。しかし、何時、インスタントOSを起動させる必要性が生じるか判らないことから、それを高速に起動できる状態を維持させることも重要であると言える。
【特許文献1】特開平10−97353号公報
【特許文献2】特開平9−237128号公報
【特許文献3】特開2004−152304号公報
【特許文献4】特開2002−99502号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、ユーザに面倒な操作を行わせることなく、インスタントOSを常に高速に起動できるようにする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の情報処理装置は、実行すべきプログラムをメモリに読み出して実行することを前提とし、プログラムとして、第1のオペレーティングシステム、及び該第1のオペレーティングシステムと比較して機能が限定された第2のオペレーティングシステムを記憶した不揮発性の記憶手段と、メモリに読み出されて実行中の第1のオペレーティングシステムに対するシャットダウンの指示に応答して、該第1のオペレーティングシステムをシャットダウンさせた後、第2のオペレーティングシステムを該メモリに読み出させて起動させるシステム起動手段と、システム起動手段が第2のオペレーティングシステムを起動させた後、メモリ上のデータを保存させて省電力状態に直ちに移行させる省電力制御手段と、を具備する。
【0018】
なお、上記システム起動手段は、省電力制御手段により移行させた省電力状態で所定のイベントが発生した場合にのみ、メモリ上のデータを保存する前の状態に復帰させる、ことが望ましい。
【0019】
上記省電力制御手段は、第2のオペレーティングシステムへのハイバネーションまたはスタンバイの指示に応答して、メモリ上のデータを保存して省電力状態に移行させる、ことが望ましい。また、メモリ上のデータは該メモリに保持した状態で省電力状態に移行させる、ことが望ましい。
【0020】
上記外部電源、及びバッテリからそれぞれ電力が供給可能であった場合に、省電力制御手段は、該外部電源からの電力の供給の有無に応じて、メモリ上のデータの保存先を該メモリ、及び記憶装置のなかから選択し、該選択結果に応じた省電力状態に移行させる、ことが望ましい。または、その場合に、省電力制御手段は、該外部電源からの電力の供給の有無、及び該バッテリの残量に応じて、メモリ上のデータの保存先を該メモリ、及び記憶装置のなかから選択し、該選択結果に応じた省電力状態に移行させる、ことが望ましい。
【0021】
本発明の高速起動方法は、第1のオペレーティングシステム、及び該第1のオペレーティングシステムと比較して機能が限定された第2のオペレーティングシステムが不揮発性の記憶装置に記憶されている情報処理装置に該第2のオペレーティングシステムを高速に起動させるための方法であって、第1のオペレーティングシステムへのシャットダウンの指示に応答して、該第1のオペレーティングシステムをシャットダウンさせた後、第2のオペレーティングシステムを起動させ、該起動によってメモリ上に格納されるデータを保存して省電力状態に直ちに移行させる、または、メモリ上のデータを保持したまま省電力状態へ移行させる。
【0022】
本発明のプログラムは、第1のオペレーティングシステム、及び該第1のオペレーティングシステムと比較して機能が限定された第2のオペレーティングシステムが不揮発性の記憶装置に記憶されている情報処理装置に実行させるプログラムであって、第1のオペレーティングシステムへのシャットダウンの指示に応答して、該第1のオペレーティングシステムをシャットダウンさせた後、第2のオペレーティングシステムを起動させる機能と、該第2のオペレーティングシステムの起動によりメモリ上に格納されるデータを保持して省電力状態に直ちに移行させる機能と、を実現させる。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、第1のオペレーティングシステムへのシャットダウンの指示に応答して、その第1のオペレーティングシステムをシャットダウンさせた後、第1のオペレーティングシステムと比較して機能が限定された第2のオペレーティングシステムを起動させ、その起動によってメモリ上に格納されるデータを保持して省電力状態に直ちに移行させる。そのメモリ上のデータを保持したまま省電力状態に自動的に移行させるため、第2のオペレーティングシステムの起動は高速に行うことができる。その移行は自動的に行われるため、ユーザに煩わしい操作を行わせることは回避される。
【0024】
自動的に移行させた省電力状態で所定のイベントが発生した場合にのみ、メモリ上のデータを保存する前の状態に復帰させるようにした場合には、ユーザに煩わしい操作を行わせることなく、第1のオペレーティングシステムの起動に適切に対応することができる。第2のオペレーティングシステムへのスタンバイの指示に応答して、メモリ上のデータを保持して省電力状態に自動的に移行させるようにした場合には、第2のオペレーティングシステムの起動は常に高速に行うことができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図2は、本実施の形態による情報処理装置の構成を説明する図であり、図3は、その情報処理装置用のリモートコントロール装置(以下「RC」)の構成を説明する図である。
【0026】
本実施の形態による情報処理装置10は、図2に示すように、装置10全体の制御を行うCPU11と、そのCPU11がワークに用いるRAM12と、BIOS(Basic Input/Output System)が格納されたROM13と、そのBIOSに対する設定内容の保存に用いられるRAM14と、例えば、キーボード、マウス等の入力機器と接続されているか、或いはそれらを有する入力装置15と、例えばLCD、そのコントローラ、及びVRAMを有する表示装置16と、例えばハードディスク装置である補助記憶装置17と、光ディスク(ここではCD、CD−ROM、CD−R、及びDVD等を含む)、或いは光磁気ディスク等の可搬型の記録媒体MDにアクセスできる媒体駆動装置18と、外部装置と無線で通信を行うための無線通信装置19と、RC40と赤外線で通信を行うための赤外線通信装置20と、例えば指定されたチャンネルの放送信号を受信した放送信号のなかから抽出しエンコードして出力するチューナー21と、音声を出力放音するためのサウンドシステム22と、外部電源30からの電力を各部に供給する電源コントローラ23と、リアルタイムクロック(RTC)24と、をバス25にそれぞれ接続させた構成となっている。
【0027】
上記RAM14は、例えば不図示のバッテリにより不揮発性化されたものである。上記サウンドシステム22は、入力したオーディオデータをアナログのオーディオ信号に変換し、その信号を増幅してスピーカ、或いは端子から出力させるものである。チューナー21は、例えばその端子に接続されたヘッドホンに内蔵のアンテナ、或いはアンテナ入力端子(不図示)に接続された外部アンテナにより受信された放送信号を入力して、そのなかから抽出すべきチャンネルの放送信号を抽出して復調し、エンコードを行ってデジタルの映像データ、及びオーディオデータを出力するものである。放送信号の保存、つまり放送番組の録画は、CPU11がそれらのデータを符号化して補助記憶装置17に格納することで行われる。
【0028】
その補助記憶装置17には、各種アプリケーションに対応したOSの他に、それと比較して有する機能が制限されているOSが格納されている。ここでも同様に、前者は「汎用OS」或いは「第1のOS」と呼び、後者は「インスタントOS」或いは「第2のOS」と呼ぶことにする。インスタントOS上で動作するAV機能用のアプリケーションも補助記憶装置17に格納されている。そのアプリケーション名は「インスタントMyMedia」と呼ぶことにする。そのインスタントMyMediaには、TV放送の視聴、媒体MDの再生、等のための機能が搭載されている。その媒体MDとしては以降、DVDを想定する。
【0029】
一方、RC40は、上記情報処理装置10を遠隔で操作するためのものである。図3に示すように、情報処理装置10と赤外線で通信を行うための赤外線通信装置41と、RC40全体の制御を行う制御装置42と、各種ボタンを有する入力装置43と、を備えた構成となっている。各種ボタンとしては、インスタントMyMediaの起動を指示するためのMyMediaボタン43a、TV放送を視聴できる状態でのインスタントMyMediaの起動を指示するためのTVボタン43b、及び媒体MDを再生できる状態でのインスタントMyMediaの起動を指示するためのDVDボタン43cが含まれる。
【0030】
制御装置42は、入力装置43が有する各種ボタンの状態変化を監視することにより、ユーザが操作したボタンを特定し、特定したボタンに応じた信号を赤外線通信装置41により送信させる。それにより、RC40に対してユーザが行った操作を情報処理装置10に通知する。
【0031】
情報処理装置10の電源コントローラ23は、RC40の赤外線通信装置41により送信される信号の受信のために、赤外線通信装置20への電力の供給を常時、行う。それにより、上記ボタン43a〜cへの操作により送信される信号の赤外線通信装置20による受信、或いは不図示の電源ボタンの押下に応答して、それ以外への電力の供給を開始する。その電力の供給開始により、CPU11は、ROM13に格納されたBIOSを読み出し、起動イベントの種類に応じて選択するOSを補助記憶装置17からRAM12に読み出して起動する。
【0032】
RAM12に格納されているデータをそのRAMに電力を供給して保存するスタンバイ状態、或いはそのデータを補助記憶装置17に格納して保存するハイバネーション状態から元の状態に復帰させる復帰イベントとしては便宜的に、RC40に設けられた各ボタン43a〜43cの何れかへの操作により発生するイベント、電源ボタンの押下、無線通信装置20による信号の受信、及びRTC24の何れかによって発生するイベント、のみを想定することにする。汎用OS、或いはインスタントOSを新たに起動させる起動イベントは復帰イベントと同じものを想定する。その想定では、同じイベントはRAM12上のデータを保存している状態か否かにより、起動イベント、及び復帰イベントの何れかとして扱われる。
【0033】
スタンバイ状態、及びハイバネーション状態では、電源コントローラ23から各部に供給する電力が制限される。例えば表示装置16やチューナー21、及び補助記憶装置17などへの電力の供給は停止し、無線通信装置19などは省電力モードで動作させる。そのようにして、通常よりも省電力状態にされる。
【0034】
図4は、上記情報処理装置10での動作遷移を説明する図である。その図4は、ACPI(Advanced Configuration and Power Interface)の規格を用いて動作遷移を表したものである。
【0035】
本実施の形態では、図4に示すように、汎用OSを起動させている電源ON状態(G0(S0))からシャットダウンの指示による電源断状態(G2(S5))に移行させる際に、インスタントOSを使用する設定となっているか否か判定するようにしている。それにより、インスタントOSを使用する設定と判定した場合、インスタントOSを起動させて電源ON状態(G0(S0))に自動的に移行させ、その起動後、スタンバイ状態(S3)の休止状態(G1)に移行させるようにしている。
【0036】
上述したように、インスタントOS(インスタントMyMedia)は、各ボタン43a〜43cの何れかへの操作により起動させるようになっている。このことから、休止状態(G1(S3))から電源ON状態(S0)への復帰は、RC40からそれら何れかのボタンの操作が通知されることを復帰イベントとして行うようにしている。電源ボタンの押下、無線通信装置20による信号の受信、或いはRTC24による復帰イベントの発生では、電源ON状態(S0)に一時的に復帰させた後、汎用OS、或いはそれよりも前のOSであるLegacyを起動させるようにしている。
【0037】
インスタントOSをスタンバイ状態に移行させることにより、そのインスタントOSの起動をユーザが所望する場合、そのスタンバイ状態から電源ON状態に復帰させれば良いことになる。このため、その復帰イベントをユーザが発生させてから極めて高速にインスタントOSは起動される。その結果、ユーザは情報処理装置10をAV家電の代わりとして常により快適に利用できることとなる。汎用OSのシャットダウンによりインスタントOSのスタンバイ状態に自動的に移行させるため、ユーザにとっては煩わしい操作を行うことなく、インスタントOSを常に高速に起動できることとなる。
【0038】
本実施の形態では、スタンバイ状態に移行させるようにしているが、これはハイバネーション状態と比較して、元の状態への復帰がより迅速に行えるためである。元の状態への復帰に要する時間などによっては、ハイバネーション状態に移行させるようにしても良い。スタンバイ状態、ハイバネーション状態の何れかをユーザに選択させ、ユーザが選択した状態に移行させるようにしても良い。
【0039】
図5は、汎用OSの終了後における動作遷移を説明する図である。その動作遷移は、表示装置16に表示される画面の遷移により表している。図5中のP11は、汎用OSのシャットダウンが選択された旨を通知する画面、P12はインスタントOSがスタンバイ状態のときの画面、P13は汎用OSの起動が開始した旨を通知する画面、P14は汎用OSの起動後の画面、をそれぞれ表している。図1と同じ、或いは基本的に同じ画面には同一の符号を付してある。
【0040】
図5に示すように、インスタントOSをスタンバイ状態とすることにより、極めて短時間にAV機能が利用できるようになる。インスタントOSを元の状態に復帰させるべきか否か判定して元の状態に復帰させるため、汎用OSの起動にも適切に対応することができる。
【0041】
図6、及び図7は、全体処理のフローチャートである。電源オフの状態から状況によって実行される処理の流れを表してものである。次に図6、及び図7を参照して、情報処理装置10の動作について詳細に説明する。その動作の大部分は、CPU11が、ROM13に格納されたBIOSを実行しながら、状況に応じて汎用OS、インスタントOS、及びアプリケーションのうちの少なくとも一つを実行することで実現される。このようなことから、符号の先頭の2シンボルは制御を持つプログラム、或いは状態によって異ならせている。
【0042】
図6のステップSE1は、外部電源30からの電力が供給されていない状態を表している。次のステップOP1はその状態でユーザが外部電源30を接続させたことを表している。その外部電源30を接続させると、電源コントローラ23は、電源をオンさせる(ステップSE2)。その電源のオンにより、CPU11は、BIOSをROM13から読み出し、シャットダウン(Shutdown)用のサブプログラムを実行する(ステップSB1)。その実行後は、電源ボタンの押下等の起動イベントに対応できる状態であるステップOP2に移行する。
【0043】
その状態でユーザが電源ボタンを押下したといった理由で起動イベントが発生すると、電源コントローラ23は各部への電力の供給を開始する。それにより、ステップSB2に移行して、CPU11は、BIOSのPOST(Power On Self Test)用のサブプログラムを実行して、接続されているハードウェアが正常に動くか否かのテストを行う。次のステップSB3では、汎用OS(第1のOS)を補助記憶装置17から読み出して起動し、その画面表示用のイメージを補助記憶装置17から読み込む。
【0044】
その後のステップOP3では、ユーザのRC40や入力装置15への操作に応じた処理を行う。そのステップOP3で汎用OSのシャットダウンをユーザが指示すると、そのシャットダウンの方法を選択させる。それにより、スタンバイをユーザが選択すると、汎用OSはその選択に応答してBIOSのスタンバイ用のサブプログラムを実行させた後、スタンバイ状態(S1/S3)に移行させる(ステップOP3→OP4→SC1)。その移行後は、ステップSE3の状態で発生する復帰イベントにより、上記ステップSB2に戻る。その場合、ステップSB2に続くステップSB3では、スタンバイ状態から元の状態に復帰させるための処理を行う。
【0045】
上記シャットダウンの方法としてハイバネーションをユーザが選択した場合には、汎用OSはその選択に応答してBIOSのハイバネーション用のサブプログラムを実行させた後、ハイバネーション状態(S4)に移行させる(ステップOP3→OP5→SC2)。その移行後は、ステップSE4の状態で発生する復帰イベントにより、上記ステップSB2に戻る。その場合、ステップSB2に続くステップSB3では、ハイバネーション状態から元の状態に復帰させるための処理を行う。
【0046】
上記シャットダウンの方法としてリブート(Reboot)をユーザが選択した場合には、汎用OSはその選択に応答して、再度、POST用のサブプログラムを実行させる(ステップOP3→OP6→SB2)。その実行後のステップSB3では、汎用OSを再度、補助記憶装置17から読み出しての起動を行う。
【0047】
上記シャットダウンの方法として汎用OSの終了をユーザが選択した場合には、汎用OSはその選択に応答して、BIOSのシャットダウン用のサブプログラムを実行させるべきプログラムとして選択する(ステップOP3→OP7)。
【0048】
インスタントMyMediaを動作可能とさせているインスタントOSは、汎用OSと同様に、その使用に必要な設定等のために必ず実行すべき開封処理を実行させた後に使用可能とさせている。それらのOSは共に開封処理の実行を必要とさせていることから、本実施の形態ではそれらの開封処理を同時に行うようにしている。その開封処理が未実行の場合、汎用OSを起動させた後、その開封処理を実行させるか否かユーザに選択させるようにしている。その実行をユーザが選択した場合には、BIOSはそのMyMediaを一時的に起動させてインスタント機能の設定を行わせ、引数として用いられる変数Stackに1を代入する(ステップOP3→SA1→SB4)。ステップOP7にはその後に移行する。
【0049】
上記開封処理の実行により、インスタントMyMediaはインスタントOS上で動作可能となる。このことから、インスタント機能の設定では、デフォルトの“インスタントMyMediaは使用しない”の設定を“インスタントMyMediaは使用する”に変更する。
【0050】
ステップOP7に続くステップSB5では、BIOSに制御を渡し、インスタント機能の設定はインスタントMyMediaは使用するとなっているか否か判定する。開封処理の実行をユーザが選択、或いはその開封処理が実行済みであった場合、インスタントMyMediaは使用する、の設定となっていることから、判定はYESとなって図7のステップSB6に移行する。そうでない場合には、つまり開封処理が未実行であり、且つその実行をユーザが選択していない場合には、判定はNOとなって上記ステップSB1に移行し、シャットダウン用のサブプログラムを実行する。
【0051】
図7のステップSB6では、引数として用いられる変数であるインスタントモードフラグに1をセットし、次のステップSB7では、再起動を開始する。その次のステップSB8では、インスタントOSを対象としたPOST用のサブプログラムを実行して、接続されているハードウェアが正常に動くか否かのテストを行う。その後はステップSB9に移行する。インスタントモードフラグにセットした1は、インスタントOSが起動中、或いは起動の対象であることを表している。
【0052】
ステップSB9では、変数Stackの値が1か否か判定する。その値が1であった場合、判定はYESとなり、ステップSB10でメッセージ1を表示装置16に表示させた後、ステップSB12に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなり、ステップSB11でメッセージ2を表示装置16に表示させた後、そのステップSB12に移行する。メッセージ1は、例えば「インスタントMyMediaの設定を行います。しばらくおまちください。」というようなものであり、メッセージ2は、例えば「パソコンを終了しています。電源が切れるまでしばらくおまちください。」というようなものである。
【0053】
ステップSB12では、インスタントOSが有るか否か判定する。そのインスタントOSが補助記憶装置17に格納されていた場合、判定はYESとなってステップSB14に移行する。そうでない場合には、判定はNOとなってステップSB13に移行する。
【0054】
ステップSB13では、起動の対象とするインスタントOSが存在しないことから、その旨を通知するエラーメッセージを表示装置16に表示させる。その後は、ユーザが電源ボタンを押下するのを待ち(ステップOP8)、電源断(S5)の状態に移行させた後、図6のステップOP2に戻る。それにより、電源ボタンへの次の押下などによって発生する起動イベントに備える。
【0055】
一方、ステップSB14では、インスタントOSを補助記憶装置17からRAM12に読み込む。次のステップSD1では、読み込んだインスタントOSに制御を渡し、上記開封処理を実行すべき状況か否か判定する。その開封処理が実行済みの状態であった場合、判定はNOとなってステップSD7に移行する。そうでない場合には、判定はYESとなってステップSD2に移行する。
【0056】
ステップSD2では、インスタントOSを起動させる。続くステップSD3では、初期化処理を実行する。その後はステップSD4に移行して、BIOSのシャットダウン用のサブプログラムをコールし、インスタントOSを一旦、終了させる。その終了後は、BIOSの制御でステップSB6に戻る。このようにしてステップSB6に戻った場合にも、ステップSD1の判定はYESとなる。それにより、インスタントOSの起動、及び初期化処理を再度、実行する。
【0057】
その初期化処理は、1回目と2回目とで処理内容が異なっている。1回目では、例えば接続されているハードウェアを認識して、必要なドライバの設定などを行う。2回目では、例えば表示させるべき画面を表示させるためのイメージデータの生成等を行う。2回目の初期化処理の実行後は、ステップSD5に移行して、BIOSのハイバネーション用のサブプログラムをコールし、生成したイメージデータ等を補助記憶装置17に格納させる。その後は、BIOSの制御下で汎用OSの再起動を選択し(ステップSB14a)、図6のステップSB2に戻る。
【0058】
図8は、開封処理の実行時における動作遷移を説明する図である。その動作遷移は、図5と同様に、表示装置16に表示される画面の遷移により表している。図1、或いは図5に示す画面と同じ、或いは基本的に同じものには同一の符号を付している。
【0059】
図8に示すP21は、開封処理を実行させるか否かユーザに選択させるための画面である。P22は、その実行をユーザが選択した場合に表示させる画面であり、その画面P22上に通知すべき情報を配置して、開封処理を実行させるか否かの最終的な選択をユーザに行わせるようにさせている。ステップSA1には、ユーザが最終的に開封処理を選択した場合に移行する。画面P22の後に表示される画面P23は、汎用OSの終了を通知するものである。画面P23を表示させた後、汎用OSは一旦、終了し、インスタントOSが起動する。
【0060】
画面P24は、インスタントOSの起動開始時に表示されるものである。次の画面P25は、ステップSD2で1回目にインスタントOSを起動させる際に表示される。画面P26はステップSD4の処理を実行することでインスタントOSを一旦、終了させる際に表示される。画面P28は、ステップSD2で2回目にインスタントOSを起動させる際に表示される。画面P29はステップSD3として2回目の初期化処理を実行した際に表示される。その初期化処理の実行後、インスタントOSは終了し、ステップSB2に移行して汎用OSは再起動される。それにより、再度、画面P1が表示され、その後に画面P14が表示される。そのようにして、汎用OSの起動時に開封処理の実行をユーザが選択すると、インスタントOSの開封処理も併せて行っている。
【0061】
図7の説明に戻る。
上記ステップSD1の判定がNOとなって移行するステップSD7では、補助記憶装置17に格納したイメージデータの読み込みを行う。続くステップSB15では、BIOSに制御を渡し、イメージデータの読み込みを直前に行ったか否か判定する。その読み込みを直前に行っていない場合、判定はNOとなってステップSB21に移行する。そうでない場合には、判定はYESとなってステップSB16に移行する。
【0062】
ステップSB16では、画面の表示を行わない設定にする。次のステップSA2では、インスタントMyMediaに制御を渡し、イメージデータの読み込みを直前に行ったか否か判定する。その読み込みを直前に行っていない場合、判定はNOとなってステップOP9に移行する。そうでない場合には、判定はYESとなり、ステップSA3に移行して、インスタントOSを介してBIOSのスタンバイ用のサブプログラムのコールを行う。そのコールにより制御はBIOSに渡り、スタンバイ状態から元の状態に復帰させるべき復帰イベント(要因)を設定した後、スタンバイ状態に移行させる(ステップSB17→SE6)。その復帰イベントの設定は、RAM14に格納されたデータの更新により行われる。
【0063】
ステップSA2でのYESの判定は、汎用OSの終了に自動的に応答してインスタントOSを起動させたことを意味する。そのように起動させたインスタントOSは、ステップSA3でのスタンバイ用のサブプログラムのコールにより、スタンバイ状態に移行することになる。このため、汎用OSの終了により、インスタントOSは常に高速に起動できる状態に自動的に移行することになる。
【0064】
スタンバイ状態に移行させた後、復帰イベントが発生すると、BIOSの制御でRC40による復帰イベントか否か判定する(ステップSE6→SE7→SB18)。RC40からの信号の受信が赤外線通信装置20から通知されたCPU11は、赤外線通信装置20によりRC40に直前に操作されたボタンの確認を行う。それにより、各ボタン43a〜cの何れかが直前に操作されたことを確認できた場合、判定はYESとなって上記ステップSB15に戻る。そうでない場合には、判定はNOとなり、発生した復帰イベントを汎用OSの起動イベントとしてスタックし(ステップSB19)、汎用OSを起動の対象に設定してから(ステップSB20)、図6のステップSB2に戻る。このため、インスタントOSのスタンバイ状態であっても、ユーザは特別な操作を行うことなく、汎用OSを必要に応じて起動させることができる。
【0065】
上記ステップSB15の判定がNOとなって移行するステップSB21では、ステップSD7で読み込んだイメージデータを表示装置16に表示させ、インスタントOSを起動させた状態に復帰させる。次のステップOP9では、インスタントMyMedia、インスタントOS、及びBIOSの間で必要に応じて制御を渡すことにより、ユーザが入力装置15、或いはRC40に対して行う操作に対応する。その操作によりインスタントOSのシャットダウンが指示されると、ステップOP10に移行して、インスタントOSを介してBIOSのスタンバイ用のサブプログラムをコールする。そのコールにより、上記ステップSB17に移行する。
【0066】
このようにして、本実施の形態では、インスタントOSの動作中にそのシャットダウンが指示されると、自動的にスタンバイ状態に移行させるようにしている。それにより、汎用OS、インスタントOSの何れのシャットダウンが指示されても、インスタントOSを常に高速に起動できる状態に移行させている。
【0067】
図9は、各OSの開封状態、インスタント機能の設定、及びユーザが行う操作による動作遷移を説明する図である。図9において、項目「IMM」に表記の「使用しない」「使用する」はそれぞれインスタントMyMediaは使用しない、インスタントMyMediaは使用する、という設定内容を表している。項目「Operation」に表記の「必ず実行後OFF」は、開封処理の実行をユーザが選択する操作を表している。項目「動作遷移」に表記の「FBEcall」は、ステップSA1で行われるインスタント機能の設定を表している。
【0068】
図10は、状態遷移、及びその状態遷移の間に経由する状態による動作遷移を説明する図である。図10(a)は、インスタント機能の設定がインスタントMyMediaは使用しない場合のものであり、図10(b)は、その設定がインスタントMyMediaは使用する場合のものである。
【0069】
図6、及び図7に示す全体処理を実行することにより、図9、及び図10にそれぞれ示すように動作遷移が状況に応じて行われる。
なお、本実施の形態では、汎用OSの終了によるインスタントOSの起動、起動後のスタンバイ状態への移行(シャットダウンの指示による移行を含む)、元の状態への復帰はそのための機能をBIOSに搭載させることで実現させているが、別のプログラムの制御によりそれら、或いはその一部を実現させるようにしても良い。
【0070】
本実施の形態は、外部電源30から供給される電力でのみ動作する情報処理装置に本発明を適用させたものである。しかし、情報処理装置には、例えばノート型のPCのように、バッテリで駆動可能なものも存在する。本発明は、バッテリのような内部電源を搭載可能な情報処理装置にも適用させることができる。
【0071】
バッテリを搭載した情報処理装置では、例えば図1に示すように、電源コントローラ23にバッテリ26を接続し、そのバッテリ26への充電、そのバッテリ26からの電力の供給を電源コントローラ23に行わせる構成を採用することができる。そのような構成の情報処理装置では、外部電源30、及びバッテリ26ぞれぞれの接続の有無、バッテリ26の残量などを電源コントローラ23により確認することができる。このことから、汎用OSの終了に応答して起動させたインスタントOSを、外部電源30の接続の有無に応じてスタンバイ状態、及びハイバネーション状態の何れかに移行させるようにしても良い。そのように移行させる状態を状況に応じて選択することにより、より適切に情報処理装置を動作させることができるようになる。
【0072】
外部電源30が接続されている場合、消費電力を重要視する必要性は低いと考えられることから、外部電源30が接続されていればスタンバイ状態、それが接続されていなければ消費電力をより抑えるためにハイバネーション状態に移行させることが望ましい。移行させる状態の選択は例えばステップSA2に続けて行うようにすれば良い。外部電源30が接続されているか否かの確認は、その選択を行う前であれば任意のタイミングで行わせれば良い。
【0073】
外部電源30の未接続により移行させたハイバネーション状態は、その外部電源30の接続によりスタンバイ状態に移行させるようにしても良い。その移行は、例えば復帰イベントとして外部電源30の接続をステップSB17で設定し、その接続による復帰イベントが発生すると、ステップSB18→SB15→SB21→OP9と移行させてインスタントOSを一時的に動作状態に復帰させ、その後のステップOP10で復帰イベントに応じて移行させるべき状態を選択し、その状態に移行させるBIOSのサブプログラムをコールさせるようにすることで実現させることができる。
【0074】
一方、外部電源の接続により移行させたスタンバイ状態は、その外部電源30が未接続状態となることでハイバネーション状態に移行させるようにしても良い。そのハイバネーション状態への移行は、外部電源30が未接続状態となり、且つバッテリ26の残量が所定の閾値より少なくなった場合に行うようにしても良い。それらは何れも、上記ハイバネーション状態からスタンバイ状態への移行と同様の方法で実現させることができる。
【0075】
上述したようにして、移行させるべき状態を状況の変化に応じて随時、選択して移行させる場合には、常に最適に情報処理装置を動作させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】従来の情報処理装置において、インスタントOSの起動からAV機能が利用できる状態に移行するまでに必要な時間を説明する図である。
【図2】本実施の形態による情報処理装置の構成を説明する図である。
【図3】本実施の形態による情報処理装置用のリモートコントロール装置の構成を説明する図である。
【図4】本実施の形態による情報処理装置10での動作遷移を説明する図である。
【図5】汎用OSの終了後における動作遷移を説明する図である。
【図6】全体処理のフローチャートである。
【図7】全体処理のフローチャートである(続き)。
【図8】開封処理の実行時における動作遷移を説明する図である。
【図9】各OSの開封状態、インスタント機能の設定、及びユーザが行う操作による動作遷移を説明する図である。
【図10】状態遷移、及びその状態遷移の間に経由する状態による動作遷移を説明する図である。
【符号の説明】
【0077】
10 情報処理装置
11 CPU
12、14 RAM
13 ROM
15 入力装置
16 表示装置
17 補助記憶装置
18 媒体駆動装置
20 赤外線通信装置
21 チューナー
22 サウンドシステム
23 電源コントローラ
24 リアルタイムクロック
25 バス
26 バッテリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実行すべきプログラムをメモリに読み出して実行する情報処理装置において、
前記プログラムとして、第1のオペレーティングシステム、及び該第1のオペレーティングシステムと比較して機能が限定された第2のオペレーティングシステムを記憶した不揮発性の記憶手段と、
前記メモリに読み出されて実行中の前記第1のオペレーティングシステムに対するシャットダウンの指示に応答して、該第1のオペレーティングシステムをシャットダウンさせた後、前記第2のオペレーティングシステムを該メモリに読み出させて起動させるシステム起動手段と、
前記システム起動手段が前記第2のオペレーティングシステムを起動させた後、前記メモリ上のデータを保存させて省電力状態に直ちに移行させる省電力制御手段と、
を具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記システム起動手段は、前記省電力制御手段により移行させた省電力状態で所定のイベントが発生した場合にのみ、前記メモリ上のデータを保存する前の状態に復帰させる、
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記省電力制御手段は、前記第2のオペレーティングシステムへのハイバネーションの指示に応答して、前記メモリ上のデータを保存して省電力状態に移行させる、
ことを特徴とする請求項1、または2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記省電力制御手段は、前記メモリ上のデータは該メモリに保持させた状態で省電力状態に移行させる、
ことを特徴とする請求項1、2、または3記載の情報処理装置。
【請求項5】
外部電源、及びバッテリからそれぞれ電力が供給可能であった場合に、前記省電力制御手段は、該外部電源からの電力の供給の有無に応じて、前記メモリ上のデータの保存先を該メモリ、及び前記記憶装置のなかから選択し、該選択結果に応じた省電力状態に移行させる、
ことを特徴とする請求項1、2、または3記載の情報処理装置。
【請求項6】
外部電源、及びバッテリからそれぞれ電力が供給可能であった場合に、前記省電力制御手段は、該外部電源からの電力の供給の有無、及び該バッテリの残量に応じて、前記メモリ上のデータの保存先を該メモリ、及び前記記憶装置のなかから選択し、該選択結果に応じた省電力状態に移行させる、
ことを特徴とする請求項1、2、または3記載の情報処理装置。
【請求項7】
第1のオペレーティングシステム、及び該第1のオペレーティングシステムと比較して機能が限定された第2のオペレーティングシステムが不揮発性の記憶装置に記憶されている情報処理装置に該第2のオペレーティングシステムを高速に起動させるための方法であって、
前記第1のオペレーティングシステムへのシャットダウンの指示に応答して、該第1のオペレーティングシステムをシャットダウンさせた後、前記第2のオペレーティングシステムを起動させ、
該起動によってメモリ上に格納されるデータを保存して省電力状態に直ちに移行させる、
ことを特徴とする高速起動方法。
【請求項8】
第1のオペレーティングシステム、及び該第1のオペレーティングシステムと比較して機能が限定された第2のオペレーティングシステムが不揮発性の記憶装置に記憶されている情報処理装置に実行させるプログラムであって、
前記第1のオペレーティングシステムへのシャットダウンの指示に応答して、該第1のオペレーティングシステムをシャットダウンさせた後、前記第2のオペレーティングシステムを起動させる機能と、
該第2のオペレーティングシステムの起動によりメモリ上に格納されるデータを保存して省電力状態に直ちに移行させる機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図1】
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【図5】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−260372(P2006−260372A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−79241(P2005−79241)
【出願日】平成17年3月18日(2005.3.18)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】