説明

情報処理装置及びその制御方法、情報処理システム、コンピュータプログラム、記憶媒体

【課題】 ストリームデータを配信するために必要十分な能力を有するラスト1セクタの通信路を設定する技術を提供する。
【解決手段】 本発明によれば、無線通信媒体を介してネットワークに接続された外部装置と、該ネットワークを介して通信可能な情報処理装置であって、外部装置との間で転送すべき所定データを決定する決定手段と、所定データの転送を行うための通信路を無線通信媒体に設定させる指示情報を外部装置へ送出する送出手段と、送出手段による指示情報の送出に応じて外部装置が無線通信媒体に設定した通信路の設定状態を示す設定情報を、該外部装置から受信する受信手段と、設定情報に基づいて、通信路が所定データの転送に対応できるか否かを判定する判定手段と、判定手段において対応できると判定された場合に、所定データの外部装置との間での転送を開始する制御手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストリームデータの配信技術に関し、特に、ストリームデータの配信に用いる通信路を設定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワークを利用した、ビデオ、オーディオ等ストリームデータの配信サービスの普及が進んでおり、ストリームデータを効率的に配信する手法が知られている。
【0003】
例えば、端末の能力に関する情報をネットワーク側で収集し、収集した端末の情報を、ネットワーク側のQoS(Quality Of Service)コントロール(制御)の判断において用いるシステムが知られている。例えば、収集した端末の情報を、ストリームデータ通信用通信路の設定に反映させるシステムが知られている(特許文献1,3)。ただし、端末にはデータ配信側端末とデータ受信側端末が含まれる。
【0004】
また、ネットワーク側のQoSコントロールの判断に、端末が指定するコンテンツの種類の情報を用い、例えば、ストリームデータ通信用通信路の設定のための制御に反映させるシステムが知られている(特許文献2)。
【0005】
上記を含む従来の構成においては、前記コントロールによるネットワーク上のルート選択や、ルーター間のQoS制御の判断条件に、デバイス能力や、配信コンテンツ情報等を利用していた。これらの構成では、ラスト1セクタの通信路(ネットワークゲートウェイ−端末間)は十分な通信能力を有しており、必要な通信速度が常に保証される、或いは、ゲートウェイ側にてコントロールが可能であるということを前提としていた。
【特許文献1】特開2004−48124号公報
【特許文献2】特開2003―51846号公報
【特許文献3】特開2004―320159号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来の構成においては、端末側の起動によってのみストリームデータ通信用通信路の設定が可能な通信媒体をラスト1セクタの通信路に利用し、ビデオ、オーディオ等ストリームデータの配信サービスを提供すると、様々な問題が生じてしまう。例えば、ストリームデータの配信サービスに必要十分な能力のリンクが、ラスト1セクタの通信路に設定される保証がないため、提供サービスのボトルネックとなる可能性がある。また、スループットの保証を優先するあまり通信メディアを無駄に占有したりする場合がある。
【0007】
尚、端末側の起動によってのみストリームデータ通信用通信路の設定が可能な通信媒体には、例えば、規格策定中のIEEE802.11e等の無線通信媒体が含まれる。また、このような通信媒体にアクセスする端末には、データ受信側端末とデータ配信側端末との少なくともいずれかが含まれる。
【0008】
本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、ストリームデータを配信するために必要十分な能力を有するラスト1セクタの通信路を設定する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明による情報処理装置は以下の構成を備える。即ち、
第1の無線通信媒体を介してネットワークに接続された外部装置と、該ネットワークを介して通信可能な情報処理装置であって、
前記外部装置との間で転送すべき所定データを決定する決定手段と、
前記所定データの転送を行うための第1通信路を前記第1の無線通信媒体に設定させる指示情報を前記外部装置へ送出する送出手段と、
前記送出手段による前記指示情報の送出に応じて前記外部装置が前記第1の無線通信媒体に設定した前記第1通信路の設定状態を示す第1設定情報を、該外部装置から受信する受信手段と、
前記第1設定情報に基づいて、前記第1通信路が前記所定データの転送に対応できるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段において対応できると判定された場合に、前記所定データの前記外部装置との間での転送を開始する制御手段と、を備える。
【0010】
また、本発明による情報処理システムは以下の構成を備える。即ち、
無線通信媒体を介してネットワークに接続された外部装置と、該ネットワークを介して通信可能な情報処理装置とを備える情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記外部装置との間で転送すべき所定データを決定する決定手段と、
前記所定データの転送を行うための通信路を前記無線通信媒体に設定させる指示情報を前記外部装置へ送出する送出手段と、
前記送出手段による前記指示情報の送出に応じて前記外部装置が前記無線通信媒体に設定した前記通信路の設定状態を示す設定情報を、該外部装置から受信する受信手段と、
前記設定情報に基づいて、前記通信路が前記所定データの転送に対応できるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段において対応できると判定された場合に、前記所定データの前記外部装置との間での転送を開始する制御手段と、を備え、
前記外部装置は、
前記ネットワークを介して前記情報処理装置から前記指示情報を受け取る受取手段と、
前記指示情報に基づいて、前記無線通信媒体に対して前記通信路の設定を行う設定手段と、
前記情報処理装置からの要求に応じて、前記通信路の実際の設定状態を前記情報処理装置へ送信する送信手段と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ストリームデータを配信するために必要十分な能力を有するラスト1セクタの通信路を設定する技術を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0013】
<<第1実施形態>>
本実施形態に係るストリームデータ配信システムが有効に機能する構成として、ラスト1セクタの通信路の通信媒体に、端末側の起動によってのみストリームデータ通信用通信路の設定が可能な無線媒体を利用するネットワークシステムについて説明する。ただし、本実施形態では、端末側の起動によってのみストリームデータ通信用通信路の設定が可能な無線媒体として、規格策定中であるIEEE802.11e規格準拠のQoS無線LANを利用したシステムについて説明する。また、かかる無線媒体にアクセスする端末を、通信サービスを受ける対象という意味で、クライアントと呼ぶ。
【0014】
本実施形態に係る構成は、ストリームメディアサーバ(以下、メディアサーバと呼ぶ)とディスプレイ端末(以下、メディアレンダラと呼ぶ)を含む。前記メディアサーバは、メディアレンダラに対して、AV(Audio, Video)ストリームデータを、UPnP(Universal Plag and Play) AV Architecture手順に従って配信する。以下、ストリームメディアを配信するためのTS(Traffic Stream:トラヒックストリーム)ストリームを、メディアサーバ、メディアレンダラ端末の各々が設定する処理の例を含めて説明する。
【0015】
(システム構成)
図1は、本実施形態に係るシステム構成図である。図1のように、本実施形態に係るシステムは、バックボードネットワーク(以下、ネットワークと呼ぶ)10、QAP(QoS Access Point)11、12、メディアサーバ端末13、メディアレンダラ端末14、15から構成される。
【0016】
ネットワーク10は、典型的には、インターネットであるが、有線/無線を問わず、公衆回線(アナログ回線、ISDN等)やLAN、WAN等のデータ送受信可能な回線であれば、どのような構成でもよい。ネットワークを用いた通信プロトコルは、例えば、TCP/IP等を採用することができる。
【0017】
QAP11、12はネットワーク10とラスト1セクタのQoS無線LANのTS接続を司るアクセスポイント装置である。本実施形態では、上述のように、IEEE802.11e規格準拠のQoS無線LANを利用する。
【0018】
メディアサーバ端末13はストリームメディアを配信する情報処理装置であり、メディアレンダラ端末14、15からの要求や、メディアサーバ端末13におけるイベント発生に応じてメディア配信を行う。メディアサーバ端末13は、例えば、WS(workstation)、PC(Personal Computer)等の情報処理装置によって実現される。
【0019】
メディアレンダラ端末14、15は、メディアサーバ端末13からストリームメディアを受信し、受信したメディアをレンダリングして所定のディスプレイに表示する情報処理装置である。メディアレンダラ端末14、15(以下、まとめてメディアレンダラ端末14と称する)は、例えば、PCやWS、或いは、携帯電話、PHS、携帯情報端末(PDA)等で実現される。メディアレンダラ端末14には、メディアサーバ端末13から受信したメディアをレンダリングしてディスプレイに表示するためのソフトウェアがインストールされている。更に、メディアサーバ端末13や、当該メディアサーバ端末13に管理されているメディアを一覧表示してユーザが選択可能に制御するUIアプリケーションがインストールされている。
【0020】
QAP11とメディアレンダラ端末14間及び、QAP12とメディアサーバ端末13間の無線リンクが、ストリームデータ通信用通信路である。
【0021】
(情報処理装置のハードウェア構成)
次に、本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成について、図12を参照して説明する。図12は、本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を模式的に示したブロック図である。尚、以下に述べる情報処理装置は、メディアサーバ端末13,メディアレンダラ端末14が含まれる。
【0022】
図12において、990はCPUである。CPU990は、後述する外部記憶装置995に格納されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し、RAM992にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に格納する制御を行う。
【0023】
991はROMであり、内部には基本I/Oプログラム等のプログラム、文書処理の際に使用するフォントデータ、テンプレート用データ等の各種データを記憶する。992は各種データを一時記憶するためのRAMであり、CPU990の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0024】
993は記録媒体へのアクセスを実現するための外部記憶ドライブであり、メディア(記録媒体)994に記憶されたプログラム等を本コンピュータシステムにロードすることができる。尚、メディア994は、例えば、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、CD−R、CD−RW、PCカード、DVD、ICメモリカード、MO、メモリスティック等、任意である。
【0025】
995は外部記憶装置であり、本実施形態では大容量メモリとして機能するハードディスク装置(以下、HDと呼ぶ)を用いている。HD995には、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等が格納される。
【0026】
996は指示入力装置であり、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、タッチパネル等がこれに相当する。指示入力装置996を用いて、ユーザは、本実施形態に係る情報処理装置に対して、装置を制御するコマンド等を入力指示する。
【0027】
997はディスプレイであり、指示入力装置996から入力したコマンドや、それに対する情報処理装置の応答出力等を表示したりするものである。
【0028】
999はシステムバスであり、情報処理装置内のデータの流れを司るものである。998はインターフェイス(以下、I/Fという)であり、このI/F998を介して外部装置とのデータのやり取りを行う。本実施形態では、IEEE802.11e規格準拠のQoS無線LANのインタフェースとして機能する。
【0029】
尚、以上の各装置と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
【0030】
本実施形態では、メディア994から本実施形態に係るプログラム及び関連データを直接RAM992にロードして実行させる例を示すが、これ以外の実施形態も可能である。例えば、本実施形態に係るプログラムを動作させる度に、既にプログラムがインストールされているHD995からRAM992にロードするようにしてもよい。また、本実施形態に係るプログラムをROM991に記録しておき、これをメモリマップの一部をなすように構成し、直接CPU990で実行することも可能である。
【0031】
また、本実施形態では、説明の便宜のため、本実施形態に係る情報処理装置を1つの装置で実現した構成について述べるが、複数の装置にリソースを分散した構成によって実現してもよい。例えば、記憶や演算のリソースを複数の装置に分散した形に構成してもよい。或いは、情報処理装置上で仮想的に実現される構成要素毎にリソースを分散し、並列処理を行うようにしてもよい。
【0032】
(メディアレンダラの要求に基づくメディア配信)
先ず、メディアレンダラ端末側14からメディアサーバ端末13に対し、AV(Audio, Video)ストリームデータの配信を要求する際の処理について、図2、4、5を参照して説明する。ただし、上述にように、メディア配信はUPnPAV Architecture手順に従って行われる。
【0033】
なお、以下に述べる各処理は、図12を参照して上述した情報処理装置のCPU990がRAM992にロードされたプログラムを実行し、図12に示される各ハードウェアと協働することによって実現される。もちろん各処理の一部或いは全てが専用のハードウェアで実現されてもよい。
【0034】
図2は、メディアレンダラ端末側14からメディアサーバ端末13に対し、メディア配信を要求する際の処理のシーケンスを示したシーケンスチャートである。図4はメディアレンダラ端末14が実行する処理の流れを示したフローチャートである。図5はメディアサーバ端末13が実行する処理の流れを示したフローチャートである。
【0035】
図2の201、202が示すように、メディアサーバ端末13、及び、メディアレンダラ端末14は、まず、各々の設置場所を統括するストリームデータ対応無線アクセスポイント(QAP)11,12との間で、無線アソシエートする。
【0036】
次に、メディアレンダラ端末14は、UIアプリケーションを用いて、ストリームデータのソースである、メディアサーバ端末13を選択し、前記メディアサーバが所持しているAVストリームデータコンテンツリストの収集を行う。即ち、メディアレンダラ端末14のユーザからの指示入力に基づいて、メディアレンダラ端末14は、メディアサーバ端末13にアクセスし、メディア(コンテンツ)リストの要求等を行う(203)。それに対し、メディアサーバ端末13は、コンテンツオブジェクトをメディアレンダラ端末14へ返す(204)。コンテンツオブジェクトには、メディアサーバ端末13が保持するコンテンツ毎の、識別子、ビットレート等の情報が含まれる。この処理は、ステップS401の処理に対応する。
【0037】
次に、ステップS402において、収集したAVストリームデータコンテンツリストのうち、自身が再生可能なコンテンツの有無の確認を行い、再生可能なコンテンツが存在するか否かを判定する。再生可能なコンテンツが存在する場合(ステップS402でYES)はステップS403へ進み、存在しない場合(ステップS402でNO)はそのまま処理を終了する。
【0038】
ステップS403では、UIアプリケーションを用いて再生対象のストリームデータのコンテンツ、フォーマットの選択を受け付ける。ただし、フォーマットには、メディア形式の種類(例えば、MEPG4)や品質(例えば、ビットレート)の情報が含まれる。例えば、メディアサーバ端末13が提供可能なコンテンツの種類、及び、各コンテンツの種類毎のメディアの品質やメディア形式等の情報を一覧表示し、ユーザが選択可能に制御する。ステップS403の処理は図2の205の処理に対応する。
【0039】
次に、ステップS404において、再生対象のストリームデータのコンテンツ、フォーマットの選択を受付けたメディアレンダラ端末14は、当該ストリームデータデータの配信に必要な通信帯域を算出する。そして、算出した帯域を提供可能なTS(トラヒックストリーム)を、メディアサーバ端末13とストリームデータ対応無線アクセスポイント12の間に設定することを、メディアサーバ端末13に対して要求する(206)。
【0040】
メディアサーバ端末13は、TS設定要求(206)を受付けたことに応じて図5のフローチャートに示された処理を実行する。先ず、ステップS501において、TS設定要求の要求元が、自身のコンテンツリスト提供先であるか否かの判定を行う。提供先の場合(ステップS501でYES)はステップS502へ進み、提供先でない場合(ステップS501でNO)はTSの設定処理を行わずに1処理単位を終了する。
【0041】
ステップS502では、TS設定要求の受付情報をセットする。即ち、TS設定要求を受け付けたことを示す情報をメディアレンダラ端末14へ送出する(209)。
【0042】
次に、ステップS503において、自身のTSの設定処理を起動する(207,208)。即ち、メディアサーバ端末13と通信可能なQAP12に対して、要求された帯域でもってTSを設定するための情報を送出する。QAP12は、受け取った情報に基づいてTSの設定を行い、実際に設定されたTSの情報をメディアサーバ端末13へ送出する(210,211)。
【0043】
次に、ステップS504において、メディアサーバ端末13は、QAP12から受け取った、実際に設定されたTSの情報を、メディアレンダラ端末14からの要求(213)に応じて、メディアレンダラ端末14へ送出する(214)。
【0044】
メディアレンダラ端末14の処理の説明に戻る。ステップS405において、メディアレンダラ端末14は、メディアサーバ端末13とQAP(ストリームデータ対応無線アクセスポイント)12の間のトラヒックストリームの設定要求が受付けられたことを確認する。即ち、TS設定要求を受け付けたことを示す情報(209)をメディアサーバ端末13から受信するまで待機する。TS設定要求を受け付けたことを示す情報を受信すると(ステップS405でYES)、ステップS406へ進む。
【0045】
ステップS406において、メディアレンダラ端末14は、所定の時間(Ta)待機する(212)。Taは、例えば、メディアサーバ端末13とQAP(ストリームデータ対応無線アクセスポイント)12の間のトラヒックストリームの設定所要時間より十分長い規定時間である。
【0046】
次に、ステップS407において、メディアサーバ端末13とストリームデータ対応無線アクセスポイント12の間に設定されたTSの情報を参照する。即ち、QPA12に実際に設定されたTSの情報の要求をメディアサーバ端末13に送出し(213)、メディアサーバ端末13から該情報を受信する(214)。
【0047】
次に、ステップS408において、設定されたTSリンクが前記選択したコンテンツ、フォーマットのストリームデータ伝送に耐え得るか否かの判定を行う(215)。例えば、コンテンツのビットレートとTSリンクが転送可能なビットレートとを比較して判定する。耐えられないと判定した場合(ステップS408でNO、215でNO)は、ステップS403へ戻り、再度再生対象のストリームデータのコンテンツ、フォーマットの選択(205)を行う。耐えられると判定した場合(ステップS408でYES、215でYES)は、ステップS409へ進む。
【0048】
ステップS409においては、帯域を提供可能なTS(トラヒックストリーム)を、メディアレンダラ端末14とQPA(ストリームデータ対応無線アクセスポイント)11の間に設定する。即ち、メディアレンダラ端末14と通信可能なQAP11に対して、要求された帯域でもってTSを設定するための情報を送出する(216、217)。QAP11は、受け取った情報に基づいてTSの設定を行い、実際に設定されたTSの情報をメディアレンダラ端末14へ送出する(218、219)。
【0049】
次に、ステップS410において、メディアレンダラ端末14は、QPA11から受信した情報を参照する。
【0050】
次に、ステップS411において、メディアレンダラ端末14は、参照した情報に基づいて、設定されたTSリンクが選択したコンテンツ、フォーマットのストリームデータ伝送に耐え得るかの判定を行う(220)。例えば、ステップS408における処理と同様に、コンテンツのビットレートとTSリンクが転送可能なビットレートとを比較して判定する。耐えられないと判定した場合(ステップS411でNO、220でNO)は、ステップS403へ戻り、再度再生対象のストリームデータのコンテンツ、フォーマットを選択する(205)。耐えられると判定した場合(ステップS411でYES、220でYES)は、ステップS412へ進む。
【0051】
ステップS412では、メディアサーバ端末13に対し、メディアレンダラ端末14とメディアサーバ端末13との間でエンド・ツー・エンド(エンド−エンド)の接続を行う要求を送出する(221)。
【0052】
そして、ステップS413において、メディアサーバ端末13から応答信号を受信するまで待機する。一方、メディアサーバ端末13は、メディアレンダラ端末14から接続要求を受信すると、接続要求を認めるか否かを判定する。接続要求を認める場合、メディアレンダラ端末14に対して応答信号を返送する(222)。メディアレンダラ端末14は、メディアサーバ端末13から応答信号を受信すると(ステップS413でYES)、ステップS414へ進む。
【0053】
メディアサーバ端末13は、メディアレンダラ端末14からの接続要求に応じて応答信号を送出すると、ストリームデータの配信を開始する。一方、メディアレンダラ端末14は、ステップS414において、対象ストリームデータの受信を行い、受け取ったメディアのレンダリング、表示等を行う。
【0054】
(メディアサーバのイベント発生に基づくメディア配信)
以上、メディアレンダラの要求により通信路を確立する手順を説明した。次に、メディアサーバ端末13が、所定のイベントを契機として、メディアフォーマットの選択等を行い、AVストリームデータをメディアレンダラ端末14へ配信する際の処理について、図3、6、7を参照して説明する。ただし、上述にように、メディア配信はUPnPAV Architecture手順に従って行われる。AVストリームデータを配信する契機となるイベントとしては、例えば、ライブ撮影の開始イベント等が含まれる。
【0055】
なお、以下に述べる各処理は、図12を参照して上述した情報処理装置のCPU990がRAM992にロードされたプログラムを実行し、図12に示される各ハードウェアと協働することによって実現される。もちろん各処理の一部或いは全てが専用のハードウェアで実現されてもよい。
【0056】
図3は、メディアサーバ端末13が、所定のイベントを契機として、AVストリームデータをメディアレンダラ端末14へ配信する際の処理のシーケンスを示したシーケンスチャートである。図6はメディアサーバ端末13が実行する処理の流れを示したフローチャートである。図7はメディアレンダラ端末14が実行する処理の流れを示したフローチャートである。
【0057】
図3の301、302が示すように、メディアサーバ端末13、及び、メディアレンダラ端末14は、まず、各々の設置場所を統括するストリームデータ対応無線アクセスポイント(QAP)11,12との間で、無線アソシエートする。
【0058】
次に、メディアサーバ端末13は、UIアプリケーションを用いて、ストリームデータレンダリングしてディスプレイに表示するメディアレンダラ端末14を選択する。そして、選択されたメディアレンダラ端末14が再生可能なAVストリームデータプロトコル/フォーマット情報の収集を行う。即ち、メディアサーバ端末13のユーザからの指示入力に基づいて、メディアサーバ端末13は、メディアを配信可能なメディアレンダラ端末14をリストを表示し、選択されたメディアレンダラ端末14に対して、アクセスする(303)。メディアレンダラ端末は、アクセスに応じてプロトコル/フォーマット情報を返送する(304)。この処理は、ステップS601の処理に対応する。
【0059】
次に、ステップS602において、前記収集した再生可能なAVストリームデータプロトコル/フォーマット情報のうち、自身が提供可能なデータプロトコル/フォーマットが存在するか否かを判定する。提供可能なデータプロトコル/フォーマットが存在する場合(ステップS602でYES)はステップS603へ進み、存在しない場合(ステップS602でNO)はそのまま処理を終了する。
【0060】
ステップS603では、UIアプリケーションを用いて再生対象のストリームデータのコンテンツ、フォーマットの選択を受け付ける。これは、図3の305の処理に対応する。
【0061】
次に、ステップS604において、再生対象のストリームデータのプロトコル、フォーマットの選択を受付けたメディアサーバ端末13は、当該ストリームデータデータの配信に必要な通信帯域を算出する。そして、算出した帯域を提供可能なTSを、メディアレンダラ端末14とストリームデータ対応無線アクセスポイント11の間に設定することを、メディアレンダラ端末14に対して要求する(306)。
【0062】
メディアレンダラ端末14は、TS設定要求(306)を受付けたことに応じて図7のフローチャートに示された処理を実行する。先ず、ステップS701において、TS設定要求の要求元が、自身のプロトコル/フォーマットリスト提供先であるか否かの判定を行う。提供先の場合(ステップS701でYES)はステップS702へ進み、提供先でない場合(ステップS701でNO)はTSの設定処理を行わずに1処理単位を終了する。
【0063】
ステップS702では、TS設定要求の受付情報をセットする。即ち、TS設定要求を受け付けたことを示す情報をメディアサーバ端末13へ送出する(309)。
【0064】
次に、ステップS703において、自身のTSの設定処理を起動する(307,308)。即ち、メディアレンダラ端末14と通信可能なQAP11に対して、要求された帯域でもってTSを設定するための情報を送出する。QAP11は、受け取った情報に基づいてTSの設定を行い、実際に設定されたTSの情報をメディアレンダラ端末14へ送出する(310,311)。
【0065】
次に、ステップS704において、メディアレンダラ端末14は、QAP11から受け取った実際に設定されたTSの情報を、メディアサーバ端末13からの要求(313)に応じて、メディアサーバ端末13へ送出する(314)。
【0066】
メディアサーバ端末13の処理の説明に戻る。ステップS605において、メディアサーバ端末13は、前記メディアレンダラ端末14とQAP(ストリームデータ対応無線アクセスポイント)11の間のトラヒックストリームの設定要求が受付けられたことを確認する。即ち、TS設定要求を受け付けたことを示す情報(309)をメディアレンダラ端末14から受信するまで待機する。TS設定要求を受け付けたことを示す情報を受信すると(ステップS605でYES)、ステップS606へ進む。
【0067】
ステップS606において、メディアサーバ端末13は、所定の時間(Tb)待機する(212)。Tbは、例えば、メディアレンダラ端末14とQAP(ストリームデータ対応無線アクセスポイント)11の間のトラヒックストリームの設定所要時間より十分長い規定時間である。Tbとして、上述のTaと同一の値を用いるようにしてもよい。
【0068】
次に、ステップS607において、メディアレンダラ端末14とストリームデータ対応無線アクセスポイント11の間に設定されたTSの情報を参照する。即ち、QPA11に実際に設定されたTSの情報の要求をメディアレンダラ端末14に送出し(313)、メディアレンダラ端末14から該情報を受信する(314)。
【0069】
次に、ステップS608において、設定されたTSリンクが前記選択したプロトコル/フォーマットのストリームデータ伝送に耐え得るか否かの判定を行う(315)。例えば、コンテンツのビットレートとTSリンクが転送可能なビットレートとを比較して判定する。耐えられないと判定した場合(ステップS608でNO、315でNO)は、ステップS603へ戻り、再度再生対象のストリームデータのプロトコル/フォーマットの選択(305)を行う。耐えられると判定した場合(ステップS608でYES、315でYES)は、ステップS609へ進む。
【0070】
ステップS609においては、帯域を提供可能なTS(トラヒックストリーム)を、メディアサーバ端末13とQPA(ストリームデータ対応無線アクセスポイント)12の間に設定する。即ち、メディアサーバ端末13と通信可能なQAP12に対して、要求された帯域でもってTSを設定するための情報を送出する(316、317)。QAP12は、受け取った情報に基づいてTSの設定を行い、実際に設定されたTSの情報をメディアサーバ端末13へ送出する(318、319)。
【0071】
次に、ステップS610において、メディアサーバ端末13は、QPA12から受信した情報を参照する。
【0072】
次に、ステップS611において、メディアサーバ端末13は、参照した情報に基づいて、設定されたTSリンクが選択したプロトコル/フォーマットのストリームデータ伝送に耐え得るかの判定を行う(320)。例えば、ステップS608における処理と同様に、コンテンツのビットレートとTSリンクが転送可能なビットレートとを比較して判定する。耐えられないと判定した場合(ステップS611でNO、320でNO)は、ステップS603へ戻り、再度再生対象のストリームデータのプロトコル/フォーマットを選択する(305)。耐えられると判定した場合(ステップS611でYES、320でYES)は、ステップS612へ進む。
【0073】
ステップS612では、メディアレンダラ端末14に対し、メディアレンダラ端末14とメディアサーバ端末13との間でエンド・ツー・エンド(エンド−エンド)の接続を行う要求を送出する(321)。
【0074】
そして、ステップS613において、メディアレンダラ端末14から応答信号を受信するまで待機する。一方、メディアレンダラ端末14は、メディアサーバ端末13から接続要求を受信すると、接続要求を認めるか否かを判定する。接続要求を認める場合、メディアサーバ端末13に対して応答信号を返送する(322)。メディアサーバ端末13は、メディアレンダラ端末14から応答信号を受信すると(ステップS613でYES)、ステップS614へ進む。
【0075】
ステップS614では、メディアサーバ端末13は、ストリームデータの配信を開始する。一方、メディアレンダラ端末14は、対象ストリームデータの受信を行い、受け取ったメディアのレンダリング、表示等を行う。
【0076】
以上のように、本実施形態に係る構成においては、ラスト1セクタの通信路を設定する際に、ストリームデータの配信に必要な能力情報を、メディアサーバ端末、メディアレンダラ端末間で共有し、必要十分なラスト1セクタの通信路の設定処理を行う。必要な通信路が確保できない場合には、ストリームデータの配信サービスの設定を再度行う。これにより、ストリームデータ通信用通信路の設定が可能な通信媒体を高い利用効率で利用して、ストリームデータの配信を行うことができる。即ち、ストリームデータを配信するために必要十分な能力を有するラスト1セクタの通信路を設定することができる。
【0077】
なお、本実施形態においては、メディアサーバ端末13とメディアレンダラ端末14の両方がQPAにアクセスする構成について述べたが、何れか一方のみがQPAにアクセスするような構成にしてもよい。この場合、QPAにアクセスしない端末におけるTSの設定等は不要になる。
【0078】
また、ステップS408、又は、S411においてNO、即ち、メディアサーバ端末13又はメディアレンダラ端末14において選択フォーマットに対応可能なTSを設定することができなかった場合、ストリームデータの再設定のみを行うようにしてもよい。即ち、例えば、TS設定の処理は再度行わずに、設定されたTSの能力で転送可能なメディアを選択するように構成してもよい。具体的には、ステップS408でNOの場合は、ステップS404乃至S407の処理を、ステップS411でNOの場合は、ステップS404乃至S407、S409乃至S410の処理をスキップするように構成してもよい。このように構成することで、再度のTS設定に要する時間を要せず、高速な処理が可能となる。
【0079】
尚、再設定されたストリームデータが要する能力に比べて、設定されたTSの能力が必要以上に大きい場合は、再度のTS設定を行うように構成してもよい。これにより、通信路の設定を高速に行いながら、必要十分な通信資源を利用したデータ配信を行うことができる。また、再度のTS設定を省略する処理は、図6に示されたフローチャートに係る処理を実行する場合も適用可能である。
【0080】
<<第2実施形態>>
第1実施形態に係る構成においては、必要十分なラスト1セクタの通信路が確保出来ない場合には、提供するストリームデータの配信サービスの設定(コンテンツ/プロトコル/フォーマットの選択)処理に戻ることにより、適切な再設定を利用者に促していた。本実施形態においては、必要十分なラスト1セクタの通信路が確保出来ない場合に、提供するストリームデータの配信サービスの再設定(コンテンツ/プロトコル/フォーマットの再選択)を情報処理装置が自動的に行う例を説明する。尚、システム構成や情報処理装置のハードウェア構成等は、第1実施形態と同様である。
【0081】
(メディアレンダラの要求に基づくメディア配信)
先ず、メディアレンダラ端末側14からメディアサーバ端末13に対し、AV(Audio, Video)ストリームデータの配信を要求する際の処理について、図8、10、5を参照して説明する。ただし、上述にように、メディア配信はUPnPAV Architecture手順に従って行われる。
【0082】
なお、以下に述べる各処理は、図12を参照して上述した情報処理装置のCPU990がRAM992にロードされたプログラムを実行し、図12に示される各ハードウェアと協働することによって実現される。もちろん各処理の一部或いは全てが専用のハードウェアで実現されてもよい。
【0083】
図8は、メディアレンダラ端末側14からメディアサーバ端末13に対し、メディア配信を要求する際の処理のシーケンスを示したシーケンスチャートである。図10はメディアレンダラ端末14が実行する処理の流れを示したフローチャートである。なお、後述するように、メディアサーバ端末13は、第1実施形態に係る構成と同様に、図5に示されたフローチャートに基づく処理を実行する。
【0084】
図8の801、802が示すように、メディアサーバ端末13、及び、メディアレンダラ端末14は、まず、各々の設置場所を統括するストリームデータ対応無線アクセスポイント(QAP)11,12との間で、無線アソシエートする。
【0085】
次に、メディアレンダラ端末14は、UIアプリケーションを用いて、ストリームデータのソースである、メディアサーバ端末13を選択し、前記メディアサーバが所持しているAVストリームデータコンテンツリストの収集を行う。即ち、メディアレンダラ端末14のユーザからの指示入力に基づいて、メディアレンダラ端末14は、メディアサーバ端末13にアクセスし、メディア(コンテンツ)リストの要求等を行う(803)。それに対し、メディアサーバ端末13は、コンテンツオブジェクトをメディアレンダラ端末14へ返す(804)。コンテンツオブジェクトには、メディアサーバ端末13が保持するコンテンツ毎の、識別子、ビットレート等の情報が含まれる。この処理は、ステップS1001の処理に対応する。
【0086】
次に、ステップS1002において、収集したAVストリームデータコンテンツリストのうち、自身が再生可能なコンテンツの有無の確認を行い、再生可能なコンテンツが存在するか否かを判定する。再生可能なコンテンツが存在する場合(ステップS1002でYES)はステップS1003へ進み、存在しない場合(ステップS1002でNO)はそのまま処理を終了する。
【0087】
ステップS1003では、UIアプリケーションを用いて再生対象のストリームデータのコンテンツ、フォーマットの選択を受け付ける。これは図8の805の処理に対応する。
【0088】
次に、ステップS1004において、再生対象のストリームデータのコンテンツ、フォーマットの選択を受付けたメディアレンダラ端末14は、当該ストリームデータデータの配信に必要な通信帯域を算出する。そして、算出した帯域を提供可能なTS(トラヒックストリーム)を、メディアサーバ端末13とストリームデータ対応無線アクセスポイント12の間に設定することを、メディアサーバ端末13に対して要求する(806)。
【0089】
メディアサーバ端末13は、TS設定要求(806)を受付けたことに応じて図5のフローチャートに示された処理を実行する。先ず、ステップS501において、TS設定要求の要求元が、自身のコンテンツリスト提供先であるか否かの判定を行う。提供先の場合(ステップS501でYES)はステップS502へ進み、提供先でない場合(ステップS501でNO)はTSの設定処理を行わずに1処理単位を終了する。
【0090】
ステップS502では、TS設定要求の受付情報をセットする。即ち、TS設定要求を受け付けたことを示す情報をメディアレンダラ端末14へ送出する(809)。
【0091】
次に、ステップS503において、自身のTSの設定処理を起動する(807,808)。即ち、メディアサーバ端末13と通信可能なQAP12に対して、要求された帯域でもってTSを設定するための情報を送出する。QAP12は、受け取った情報に基づいてTSの設定を行い、実際に設定されたTSの情報をメディアサーバ端末13へ送出する(810,811)。
【0092】
次に、ステップS504において、メディアサーバ端末13は、QAP12から受け取った、実際に設定されたTSの情報を、メディアレンダラ端末14からの要求(813)に応じて、メディアレンダラ端末14へ送出する(814)。
【0093】
メディアレンダラ端末14の処理の説明に戻る。ステップS1005において、メディアレンダラ端末14は、メディアサーバ端末13とQAP(ストリームデータ対応無線アクセスポイント)12の間のトラヒックストリームの設定要求が受付けられたことを確認する。即ち、TS設定要求を受け付けたことを示す情報(809)をメディアサーバ端末13から受信するまで待機する。TS設定要求を受け付けたことを示す情報を受信すると(ステップS1005でYES)、ステップS1006へ進む。
【0094】
ステップS1006において、メディアレンダラ端末14は、所定の時間(Tc)待機する(812)。Tcは、例えば、メディアサーバ端末13とQAP(ストリームデータ対応無線アクセスポイント)12の間のトラヒックストリームの設定所要時間より十分長い規定時間である。尚、Tcとして、Ta、Tbと等しい値を用いてもよい。
【0095】
次に、ステップS1007において、メディアサーバ端末13とストリームデータ対応無線アクセスポイント12の間に設定されたTSの情報を参照する。即ち、QPA12に実際に設定されたTSの情報の要求をメディアサーバ端末13に送出し(813)、メディアサーバ端末13から該情報を受信する(814)。
【0096】
次に、ステップS1008において、設定されたTSリンクが前記選択したコンテンツ、フォーマットのストリームデータ伝送に耐え得るか否かの判定を行う(815)。例えば、コンテンツのビットレートとTSリンクが転送可能なビットレートとを比較して判定する。耐えられないと判定した場合(ステップS1008でNO、815でNO)は、ステップS1009へ進み、耐えられると判定した場合(ステップS1008でYES、815でYES)は、ステップS1010へ進む。
【0097】
ステップS1009において、メディアレンダラ端末14は、入手しているコンテンツリストから、設定されたTSにて転送可能なフォーマットのコンテンツを自動的に選択する。例えば、QAP12に設定されたTSを参照し、当該TSで転送可能なビットレートよりも小さいビットレートのコンテンツのうち最もビットレートの大きいコンテンツを選択する。そして、選択されたコンテンツを、メディアサーバ端末13へ要求するコンテンツに設定する(816)。そして、ステップS1010へ進む。
【0098】
ステップS1010においては、帯域を提供可能なTS(トラヒックストリーム)を、メディアレンダラ端末14とQPA(ストリームデータ対応無線アクセスポイント)11の間に設定する。即ち、メディアレンダラ端末14と通信可能なQAP11に対して、要求された帯域でもってTSを設定するための情報を送出する(817、818)。QAP11は、受け取った情報に基づいてTSの設定を行い、実際に設定されたTSの情報をメディアレンダラ端末14へ送出する(819、820)。
【0099】
次に、ステップS1011において、メディアレンダラ端末14は、QPA11から受信した情報を参照する。
【0100】
次に、ステップS1012において、メディアレンダラ端末14は、参照した情報に基づいて、設定されたTSリンクが選択したコンテンツ、フォーマットのストリームデータ伝送に耐え得るかの判定を行う(821)。例えば、ステップS1008における処理と同様に、コンテンツのビットレートとTSリンクが転送可能なビットレートとを比較して判定する。耐えられないと判定した場合(ステップS1012でNO、821でNO)は、ステップS1013へ進み、耐えられると判定した場合(ステップS1012でYES、821でYES)は、ステップS1014へ進む。
【0101】
ステップS1013において、メディアレンダラ端末14は、入手しているコンテンツリストから、設定されたTSにて転送可能なフォーマットのコンテンツを自動的に選択する。例えば、QAP12に設定されたTSを参照し、当該TSで転送可能なビットレートよりも小さいビットレートのコンテンツのうち最もビットレートの大きいコンテンツを選択する。そして、選択されたコンテンツをメディアサーバ端末13へ要求するコンテンツに設定する(822)。そして、ステップS1014へ進む。
【0102】
ステップS1014では、メディアサーバ端末13に対し、メディアレンダラ端末14とメディアサーバ端末13との間でエンド・ツー・エンド(エンド−エンド)の接続を行う要求を送出する(823)。
【0103】
そして、ステップS1015において、メディアサーバ端末13から応答信号を受信するまで待機する。一方、メディアサーバ端末13は、メディアレンダラ端末14から接続要求を受信すると、接続要求を認めるか否かを判定する。接続要求を認める場合、メディアレンダラ端末14に対して応答信号を返送する(824)。メディアレンダラ端末14は、メディアサーバ端末13から応答信号を受信すると(ステップS1015でYES)、ステップS1016へ進む。
【0104】
メディアサーバ端末13は、メディアレンダラ端末14からの接続要求に応じて応答信号を送出すると、ストリームデータの配信を開始する。一方、メディアレンダラ端末14は、ステップS1016において、対象ストリームデータの受信を行い、受け取ったメディアのレンダリング、表示等を行う。
【0105】
(メディアサーバのイベント発生に基づくメディア配信)
次に、メディアサーバ端末13が、所定のイベントを契機として、メディアフォーマットの選択等を行い、AVストリームデータをメディアレンダラ端末14へ配信する際の処理について、図9、11、7を参照して説明する。ただし、上述にように、メディア配信はUPnPAV Architecture手順に従って行われる。
【0106】
なお、以下に述べる各処理は、図12を参照して上述した情報処理装置のCPU990がRAM992にロードされたプログラムを実行し、図12に示される各ハードウェアと協働することによって実現される。もちろん各処理の一部或いは全てが専用のハードウェアで実現されてもよい。
【0107】
図9は、メディアサーバ端末13が、所定のイベントを契機として、AVストリームデータをメディアレンダラ端末14へ配信する際の処理のシーケンスを示したシーケンスチャートである。図11はメディアサーバ端末13が実行する処理の流れを示したフローチャートである。なお、後述するように、メディアレンダラ端末14は、第1実施形態に係る構成と同様に、図7に示されたフローチャートに基づく処理を実行する。
【0108】
図9の901、902が示すように、メディアサーバ端末13、及び、メディアレンダラ端末14は、まず、各々の設置場所を統括するストリームデータ対応無線アクセスポイント(QAP)11,12との間で、無線アソシエートする。
【0109】
次に、メディアサーバ端末13は、UIアプリケーションを用いて、ストリームデータレンダリングしてディスプレイに表示するメディアレンダラ端末14を選択する。そして、選択されたメディアレンダラ端末14が再生可能なAVストリームデータプロトコル/フォーマット情報の収集を行う。即ち、メディアサーバ端末13のユーザからの指示入力に基づいて、メディアサーバ端末13は、メディアを配信可能なメディアレンダラ端末14をリストを表示し、選択されたメディアレンダラ端末14に対して、アクセスする(903)。メディアレンダラ端末は、アクセスに応じてプロトコル/フォーマット情報を返送する(904)。この処理は、ステップS1101の処理に対応する。
【0110】
次に、ステップS602において、前記収集した再生可能なAVストリームデータプロトコル/フォーマット情報のうち、自身が提供可能なデータプロトコル/フォーマットが存在するか否かを判定する。提供可能なデータプロトコル/フォーマットが存在する場合(ステップS1102でYES)はステップS1103へ進み、存在しない場合(ステップS1102でNO)はそのまま処理を終了する。
【0111】
ステップS1103では、UIアプリケーションを用いて再生対象のストリームデータのコンテンツ、フォーマットの選択を受け付ける。これは、図9の905の処理に対応する。
【0112】
次に、ステップS1104において、再生対象のストリームデータのプロトコル、フォーマットの選択を受付けたメディアサーバ端末13は、当該ストリームデータデータの配信に必要な通信帯域を算出する。そして、算出した帯域を提供可能なTSを、メディアレンダラ端末14とストリームデータ対応無線アクセスポイント11の間に設定することを、メディアレンダラ端末14に対して要求する(906)。
【0113】
メディアレンダラ端末14は、TS設定要求(906)を受付けたことに応じて図7のフローチャートに示された処理を実行する。先ず、ステップS701において、TS設定要求の要求元が、自身のプロトコル/フォーマットリスト提供先であるか否かの判定を行う。提供先の場合(ステップS701でYES)はステップS702へ進み、提供先でない場合(ステップS701でNO)はTSの設定処理を行わずに1処理単位を終了する。
【0114】
ステップS702では、TS設定要求の受付情報をセットする。即ち、TS設定要求を受け付けたことを示す情報をメディアサーバ端末13へ送出する(909)。
【0115】
次に、ステップS703において、自身のTSの設定処理を起動する(907,908)。即ち、メディアレンダラ端末14と通信可能なQAP11に対して、要求された帯域でもってTSを設定するための情報を送出する。QAP11は、受け取った情報に基づいてTSの設定を行い、実際に設定されたTSの情報をメディアレンダラ端末14へ送出する(910,911)。
【0116】
次に、ステップS704において、メディアレンダラ端末14は、QAP11から受け取った実際に設定されたTSの情報を、メディアサーバ端末13からの要求(913)に応じて、メディアサーバ端末13へ送出する(914)。
【0117】
メディアサーバ端末13の処理の説明に戻る。ステップS1105において、メディアサーバ端末13は、前記メディアレンダラ端末14とQAP(ストリームデータ対応無線アクセスポイント)11の間のトラヒックストリームの設定要求が受付けられたことを確認する。即ち、TS設定要求を受け付けたことを示す情報(909)をメディアレンダラ端末14から受信するまで待機する。TS設定要求を受け付けたことを示す情報を受信すると(ステップS1105でYES)、ステップS1106へ進む。
【0118】
ステップS1106において、メディアサーバ端末13は、所定の時間(Td)待機する(912)。Tdは、例えば、メディアレンダラ端末14とQAP(ストリームデータ対応無線アクセスポイント)11の間のトラヒックストリームの設定所要時間より十分長い規定時間である。Tdとして、上述のTa、Tb、Tcと同一の値を用いるようにしてもよい。
【0119】
次に、ステップS1107において、メディアレンダラ端末14とストリームデータ対応無線アクセスポイント11の間に設定されたTSの情報を参照する。即ち、QPA11に実際に設定されたTSの情報の要求をメディアレンダラ端末14に送出し(913)、メディアレンダラ端末14から該情報を受信する(914)。
【0120】
次に、ステップS1108において、設定されたTSリンクが前記選択したプロトコル/フォーマットのストリームデータ伝送に耐え得るか否かの判定を行う(915)。例えば、コンテンツのビットレートとTSリンクが転送可能なビットレートとを比較して判定する。耐えられないと判定した場合(ステップS1108でNO、915でNO)は、ステップS1109へ進み、耐えられると判定した場合(ステップS1108でYES、915でYES)は、ステップS1110へ進む。
【0121】
ステップS1109では、メディアサーバ端末13は、コンテンツのリストから、設定されたTSにて転送可能なフォーマットのコンテンツを自動的に選択する。そして、選択されたコンテンツを、メディアレンダラ端末14へ配信するコンテンツに設定する(916)。そして、ステップS1110へ進む。
【0122】
ステップS1010においては、帯域を提供可能なTS(トラヒックストリーム)を、メディアサーバ端末13とQPA(ストリームデータ対応無線アクセスポイント)12の間に設定する。即ち、メディアサーバ端末13と通信可能なQAP12に対して、要求された帯域でもってTSを設定するための情報を送出する(917、918)。QAP12は、受け取った情報に基づいてTSの設定を行い、実際に設定されたTSの情報をメディアサーバ端末13へ送出する(919、920)。
【0123】
次に、ステップS1111において、メディアサーバ端末13は、QPA12から受信した情報を参照する。
【0124】
次に、ステップS1112において、メディアサーバ端末13は、参照した情報に基づいて、設定されたTSリンクが選択したプロトコル/フォーマットのストリームデータ伝送に耐え得るかの判定を行う(921)。例えば、ステップS1108における処理と同様に、コンテンツのビットレートとTSリンクが転送可能なビットレートとを比較して判定する。耐えられないと判定した場合(ステップS1112でNO、921でNO)は、ステップS1113へ進み、耐えられると判定した場合(ステップS1112でYES、921でYES)は、ステップS1114へ進む。
【0125】
ステップS1113では、メディアサーバ端末13は、コンテンツのリストから、設定されたTSにて転送可能なフォーマットのコンテンツを自動的に選択する。そして、選択されたコンテンツを、メディアレンダラ端末14へ配信するコンテンツに設定する(922)。そして、ステップS1114へ進む。
【0126】
ステップS1114では、メディアレンダラ端末14に対し、メディアレンダラ端末14とメディアサーバ端末13との間でエンド・ツー・エンド(エンド−エンド)の接続を行う要求を送出する(923)。
【0127】
そして、ステップS1115において、メディアレンダラ端末14から応答信号を受信するまで待機する。一方、メディアレンダラ端末14は、メディアサーバ端末13から接続要求を受信すると、接続要求を認めるか否かを判定する。接続要求を認める場合、メディアサーバ端末13に対して応答信号を返送する(924)。メディアサーバ端末13は、メディアレンダラ端末14から応答信号を受信すると(ステップS1115でYES)、ステップS1116へ進む。
【0128】
ステップS1116では、メディアサーバ端末13は、ストリームデータの配信を開始する。一方、メディアレンダラ端末14は、対象ストリームデータの受信を行い、受け取ったメディアのレンダリング、表示等を行う。
【0129】
以上のように、本実施形態に係る構成においては、ラスト1セクタの通信路を設定する際に、ストリームデータの配信に必要な能力情報を、メディアサーバ端末、メディアレンダラ端末間で共有し、必要十分なラスト1セクタの通信路の設定処理を行う。必要な通信路が確保できない場合には、ストリームデータの配信サービスの設定を自動的に行う。これにより、ストリームデータの配信サービスの再設定に手間をかけずに、ストリームデータ通信用通信路の設定が可能な通信媒体を高い利用効率で利用して、ストリームデータの配信を行うことができる。即ち、ストリームデータを配信するために必要十分な能力を有するラスト1セクタの通信路を設定することができる。
【0130】
なお、第1実施形態と同様に、本実施形態においても、メディアサーバ端末13とメディアレンダラ端末14の何れか一方のみがQPAにアクセスするような構成にしてもよい。この場合、QPAにアクセスしない端末におけるTSの設定等は不要になる。
【0131】
また、第1実施形態と同様に、本実施形態においても、メディアサーバ端末13又はメディアレンダラ端末14において選択フォーマットに対応可能なTSを設定することができなかった場合、ストリームデータの再設定のみを行うようにしてもよい。このように構成することで、再度のTS設定に要する時間を要せず、高速な処理が可能となる。尚、再設定されたストリームデータが要する能力に比べて、設定されたTSの能力が過大な場合は、再度のTS設定を行うように構成してもよい。これにより、通信路の設定を高速に行いながら、必要十分な通信資源を利用したデータ配信を行うことができる。
【0132】
<<第3実施形態>>
第1,第2実施形態においては、端末側からの要求によってのみTS(トラヒックストリーム)リンクを設定することが可能な無線QoS通信媒体として、IEEE802.11e規格準拠の媒体を用いた構成について述べたが、これに限られない。例えば、単一メディアを複数の端末で共有し得るバス型接続の有線通信媒体を利用した、端末側からの要求によってのみTS(トラヒックストリーム)リンクを設定することが可能な有線QoS通信媒体を、ラスト1セクタの通信媒体として利用してもよい。例えば、IEEE802.1D規格準拠機器等へ適用してもよい。
【0133】
<<その他の実施形態>>
本発明の目的は次のようにしても達成されることは言うまでもない。即ち、前述の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成される。ただし、コンピュータは、CPU、MPU等であってもよい。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することとなり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0134】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
【0135】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけではない。例えば、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(Operating System)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0136】
さらに、次のような処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。即ち、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこませる。そして、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行う。このような処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】システム構成図である。
【図2】メディアレンダラ端末側からメディアサーバ端末に対し、メディア配信を要求する際の処理のシーケンスを示したシーケンスチャートである。
【図3】メディアサーバ端末が、所定のイベントを契機として、AVストリームデータをメディアレンダラ端末へ配信する際の処理のシーケンスを示したシーケンスチャートである。
【図4】メディアレンダラ端末が実行する処理の流れを示したフローチャートである。
【図5】メディアサーバ端末が実行する処理の流れを示したフローチャートである。
【図6】メディアサーバ端末が実行する処理の流れを示したフローチャートである。
【図7】メディアレンダラ端末が実行する処理の流れを示したフローチャートである。
【図8】メディアレンダラ端末側からメディアサーバ端末に対し、メディア配信を要求する際の処理のシーケンスを示したシーケンスチャートである。
【図9】メディアサーバ端末が、所定のイベントを契機として、AVストリームデータをメディアレンダラ端末へ配信する際の処理のシーケンスを示したシーケンスチャートである。
【図10】メディアレンダラ端末が実行する処理の流れを示したフローチャートである。
【図11】メディアサーバ端末が実行する処理の流れを示したフローチャートである。
【図12】情報処理装置のハードウェア構成を模式的に示したブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の無線通信媒体を介してネットワークに接続された外部装置と、該ネットワークを介して通信可能な情報処理装置であって、
前記外部装置との間で転送すべき所定データを決定する決定手段と、
前記所定データの転送を行うための第1通信路を前記第1の無線通信媒体に設定させる指示情報を前記外部装置へ送出する送出手段と、
前記送出手段による前記指示情報の送出に応じて前記外部装置が前記第1の無線通信媒体に設定した前記第1通信路の設定状態を示す第1設定情報を、該外部装置から受信する受信手段と、
前記第1設定情報に基づいて、前記第1通信路が前記所定データの転送に対応できるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段において対応できると判定された場合に、前記所定データの前記外部装置との間での転送を開始する制御手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置からの要求に応じて、前記所定データを転送する第2通信路を設定する第2の無線通信媒体を介して、前記ネットワークに接続しており、
更に、
前記第2の無線通信媒体に対して前記第2通信路の設定要求を行う設定要求手段と、
前記設定要求に応じて前記第2の無線通信媒体に設定された前記第2通信路の設定状態を示す第2設定情報を取得する取得手段と、備え、
前記判定手段は、更に、前記第2設定情報に基づいて、前記第2通信路が前記所定データの転送に対応できるか否かを判定し、
前記制御手段は、前記判定手段において、前記第1通信路及び前記第2通信路の両方が前記所定データの転送に対応できると判定された場合に、前記転送を開始することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判定手段において対応できないと判定された場合に、転送すべき所定データの選択を修正する修正手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判定手段において、前記第1通信路及び前記第2通信路の少なくともいずれかが前記所定データの転送に対応できないと判定された場合に、転送すべき所定データの選択を修正する修正手段を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
指示入力を受け付ける指示入力手段を更に備え、
前記決定手段における決定は、前記指示入力手段において受け付けられた前記指示入力に基づいて実行されることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
指示入力を受け付ける指示入力手段を更に備え、
前記決定手段における決定、及び、前記修正手段における修正の少なくともいずれかは、前記指示入力手段において受け付けられた前記指示入力に基づいて実行されることを特徴とする請求項3又は4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
無線通信媒体を介してネットワークに接続された情報処理装置であって、
外部装置から前記ネットワークを介して、所定データの転送を行うための通信路を前記無線通信媒体に設定させる指示情報を受信する受信手段と、
前記指示情報に基づいて、前記無線通信媒体に対して前記通信路の設定を行う設定手段と、
前記外部装置からの要求に応じて、前記通信路の実際の設定状態を前記外部装置へ送信する送信手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
前記所定データはストリームデータであり、
前記外部装置、前記情報処理装置の、一方は前記ストリームデータを配信するメディアサーバ端末であり、もう一方は該ストリームデータを受信しレンダリングするメディアレンダラ端末であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
無線通信媒体を介してネットワークに接続された外部装置と、該ネットワークを介して通信可能な情報処理装置とを備える情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記外部装置との間で転送すべき所定データを決定する決定手段と、
前記所定データの転送を行うための通信路を前記無線通信媒体に設定させる指示情報を前記外部装置へ送出する送出手段と、
前記送出手段による前記指示情報の送出に応じて前記外部装置が前記無線通信媒体に設定した前記通信路の設定状態を示す設定情報を、該外部装置から受信する受信手段と、
前記設定情報に基づいて、前記通信路が前記所定データの転送に対応できるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段において対応できると判定された場合に、前記所定データの前記外部装置との間での転送を開始する制御手段と、を備え、
前記外部装置は、
前記ネットワークを介して前記情報処理装置から前記指示情報を受け取る受取手段と、
前記指示情報に基づいて、前記無線通信媒体に対して前記通信路の設定を行う設定手段と、
前記情報処理装置からの要求に応じて、前記通信路の実際の設定状態を前記情報処理装置へ送信する送信手段と、を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項10】
無線通信媒体を介してネットワークに接続された外部装置と、該ネットワークを介して通信可能な情報処理装置の制御方法であって、
前記外部装置との間で転送すべき所定データを決定する決定工程と、
前記所定データの転送を行うための通信路を前記無線通信媒体に設定させる指示情報を前記外部装置へ送出する送出工程と、
前記送出手段による前記指示情報の送出に応じて前記外部装置が前記無線通信媒体に設定した前記通信路の設定状態を示す設定情報を、該外部装置から受信する受信工程と、
前記設定情報に基づいて、前記通信路が前記所定データの転送に対応できるか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程において対応できると判定された場合に、前記所定データの前記外部装置との間での転送を開始する制御工程と、を備えることを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項11】
無線通信媒体を介してネットワークに接続された情報処理装置の制御方法であって、
外部装置から前記ネットワークを介して、所定データの転送を行うための通信路を前記無線通信媒体に設定させる指示情報を受信する受信工程と、
前記指示情報に基づいて、前記無線通信媒体に対して前記通信路の設定を行う設定工程と、
前記外部装置からの要求に応じて、前記通信路の実際の設定状態を前記外部装置へ送信する送信工程と、を備えることを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項12】
コンピュータを請求項1乃至8のいずれかに記載の情報処理装置として機能させるためのコンピュータプログラム。
【請求項13】
請求項12に記載のコンピュータプログラムを格納したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−104599(P2007−104599A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−295550(P2005−295550)
【出願日】平成17年10月7日(2005.10.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】