説明

情報処理装置

【課題】簡易な認証機構を備える情報処理装置を提供することである。
【解決手段】情報処理装置1は本体10とスタイラスペン20とを含む。本体10は、タッチパネル14と、タッチパネル14に対する操作に応じて振動パターンを生成するパターン生成部11−1と、振動パターンに基づいて高周波信号を生成する信号生成部18−6と、高周波信号を本体外部へ送信する電波送信部18−5とを備える。スタイラスペン20は、高周波信号を受信する電波検出部21−1と、高周波信号を電力に変換する電力生成部23−1と、電力を用いて高周波信号に対応した振動を発生させる振動発生部24とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置に関し、特に、タッチパネルを有する本体とスタイラスペンとを含む情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチパネルを有する本体に対してスタイラスペンを用いてユーザの命令を入力するタイプの情報処理装置が知られている。そして、ユーザの命令が本体に入力されたことをユーザに体感させるために、ユーザの命令が本体に入力された際に本体を振動させる技術が知られている。また、ユーザの命令が本体に入力された際にスタイラスペンを振動させる技術も知られている。
【0003】
たとえば、特開2002−259044号公報(特許文献1)には、表示装置上にタッチパネルを備え、押下されたタッチパネル上に座標位置と、表示装置上の文字、図形の座標位置とを比較し、押下されたタッチパネル上の位置が文字、図形の表示領域内であるとき、個々の表示領域毎に予め設定した振動時間、振動の大きさ、振動パターンの振動情報の中から対応する1つの振動情報を接続手段を介して外部へ出力する本体装置と接続し、本体装置が接続手段を介して出力する振動情報を受信し、受信した振動情報に対応し回転するモータと、モータの回転軸に固着された非対称形状の重り部を備えるペン型入力装置が開示されている。
【0004】
タッチパネルの採用に伴って、本体におけるユーザが意図しない動作が増すようになった。たとえば、ユーザが無造作に本体のタッチパネルに触れてしまった場合にも、当該接触に応じて本体が動作してしまう。その対策としては、タッチパネルの機能をロックするためのボタンを本体に設ける方法などが一般的である。その他にも、情報処理装置のセキュリティーアップのための様々な技術が提案されている。
【0005】
たとえば、特開平10−254615号公報(特許文献2)では、ペン入力装置のペンに指認証センサを設け、誰が操作しているかを示す情報を伝え内部で照合を行うことにより、データの改竄を防止するペン入力装置が開示されている。また、ペンに主MPUを内蔵して頭脳主体を集約し、そのペンを持ち歩くことで蓄積情報(データメモリ)を含め情報機器を携帯することと同等の効果を実現する。ペンにより生成されるデータは、必要に応じ従MPU内蔵の表示装置に対し無線通信手段を介して転送され表示される。
【0006】
また、特開2003−256378号公報(特許文献3)では、機能的スタイラスペン側に指紋情報を常時保持し、認証時に、機能的スタイラスペン側に保持されている指紋情報をPDA本体側に取り込み、指紋センサから取り込んだ指紋情報と照合することにより認証を行う情報処理装置が開示されている。
【0007】
また、特開2002−229739号公報(特許文献4)では、操作者識別用のデータを無線送信するRFタグ等の識別タグをタッチパネル操作用ペンに内蔵させておき、その識別タグから送信される識別データをタッチパネル機器である情報端末で読み取って、その識別データに応じて予め定めた使用許可の状態を切り換えるタッチパネル機器システムが開示されている。
【0008】
また、実開2005−108141号公報(特許文献5)では、生体情報入力装置が開示されている。利用者はペン手段を用いてタブレット上で署名を書くことによって署名データを入力する。このように利用者がタブレット上で描いた手書きのデータは、タブレット上の座標データとして得られる。ペン手段には指紋センサが設けられている。利用者がこのペンを手で保持した場合に、親指や人差し指・中指が当接する位置に指紋センサが設けられている。これによって、利用者はペン手段を保持するだけで、指紋データを入力可能である。このように、署名データと指紋データの入力に関する時間軸及び場所の同時性を確保できる。特に個人認証に応用する場合、認証の確度をより高められ、利用者に対して署名データと指紋データの入力を同時にしていると意識させずに生体情報を入力可能である。
【特許文献1】特開2002−259044号公報
【特許文献2】特開平10−254615号公報
【特許文献3】特開2003−256378号公報
【特許文献4】特開2002−229739号公報
【特許文献5】実開2005−108141号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、スタイラスペンを振動させる情報処理装置の場合には、振動を発生させるための電力をスタイラスペンへ供給するための構成や、振動を発生させるための命令をスタイラスペンへ伝達するための構成が大掛かりなものとなる。また、スタイラスペンから本体へ認証情報を送信するための電力をスタイラスペンへ供給するための構成が大掛かりなものとなり、コストアップの原因となっていた。
【0010】
本発明は前記のような問題点を解決するためになされたものであって、本発明の主たる目的は、簡易な認証機構を備える情報処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、この発明のある局面に従うと、本体と、スタイラスペンとを含む情報処理装置とが提供される。本体は、タッチパネルと、タッチパネルに対する操作に応じて第1の振動パターンを生成するパターン生成部と、第1の振動パターンに基づいて高周波信号を生成する信号生成部と、高周波信号を本体外部へ送信する電波送信部とを備える。スタイラスペンは、高周波信号を受信する電波検出部と、高周波信号を電力に変換する電力生成部と、電力を用いて認証パケットを送信するペン送信部とを備える。本体は、認証パケットに基づいてスタイラスペンの認証動作を行う認証部と、認証動作が成功した場合に、タッチパネルに対する操作を有効と判断し、認証動作が失敗した場合に、タッチパネルに対する操作を無効と判断する判断部とをさらに備える。
【0012】
好ましくは、スタイラスペンは、電力を用いて高周波信号に対応した振動を発生させる振動発生部をさらに備える。
【0013】
好ましくは、パターン生成部は、タッチパネルに対する操作の種類に応じた第1の振動パターンを生成する。
【0014】
好ましくは、パターン生成部は、認証動作が成功した場合にタッチパネルに対する操作の種類に応じた第2の振動パターンをさらに生成し、認証動作が失敗した場合には第2の振動パターンを生成しない。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、この発明によれば、簡易な認証機構を備える情報処理装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0017】
<全体構成>
図1は、本実施の形態に係る情報処理装置1の全体構成を示す概略図である。図1を参照して、本発明に係る情報処理装置1の全体構成について説明する。情報処理装置1は、タッチパネル14を有する本体10と、スタイラスペン20とを含む。本実施の形態に係る情報処理装置1においては、ユーザは、図示しない一方の手で本体10を保持し、他方の手(指30)でスタイラスペン20を保持しながら、スタイラスペン20を用いてタッチパネル14に情報を入力することができる。
【0018】
<本体10のハードウェア構成>
図2は、本実施の形態に係る本体10のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、本体10は、CPU(Central Processing Unit)11と、メモリ12と、LCD(Liquid Crystal Display)13と、タッチパネル14と、キーボード15と、電源回路16と、電池17と、無線インターフェイス18とを含む。無線インターフェイス18は、信号変換部18−1と、高周波変調回路18−2と、高周波発信回路18−3と、高周波増幅回路18−4と、電波送信部18−5とを含む。
【0019】
CPU11は、本体10の各要素の動作を制御するものであって、各種の演算を実施する装置である。また、CPU11は、内部バス19を介して、各種演算結果をメモリ12に格納したり、各種演算結果をLCD13に表示したりする。たとえば、CPU11は、入力される操作に応じて振動パターンを生成したり、スタイラスペン20の認証処理を行ったりする。
【0020】
メモリ12は、データやプログラムを記憶する記録媒体である。メモリ12は、代表的には、CPU11が直接読み書きできるRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの半導体記憶装置である。たとえば、メモリ12はスタイラスペン20のIDを記憶しており、CPU11は当該IDを読み出して、スタイラスペン20から本体10へと送信されてくる認証パケットに含まれるIDと比較する。また、メモリ12は、CPU11の作業領域としても利用される。
【0021】
LCD13は、液晶を利用した表示装置である。LCD13は、2枚のガラス板の間に特殊な液体を封入し、電圧をかけることによって液晶分子の向きを変え、光の透過率を増減させることで像を表示する構造になっている。すなわち、CPU11からの出力に応じてLCD13に電圧がかけられることにより、LCD13上に像が表示される構成となっている。本実施の形態においては、たとえば、LCD13の後側(下側)にタッチパネル14が敷設されている。
【0022】
タッチパネル14は、たとえば、LCD13の後側(下側)に敷設される。タッチパネル14は、ユーザが指30やスタイラスペン20によって画面(LCD13)に触れることによって、画面を通してユーザからの情報を本体10へと入力する。タッチパネル14は、指30が触れた位置を検知して、スタイラスペンがタッチパネル14に触れた旨の情報や、スタイラスペンがタッチパネル14から離れた旨の情報や、スタイラスペン20が接触したタッチパネル14上の位置情報などをCPU11に与える。本実施の形態においては、タッチパネル14は、LCD13の下に配置されて圧力の変化を検出する形態としているが、たとえば、専用の透明なスクリーンで画面を覆う形式などであってもよい。
【0023】
キーボード15は、ボタンやスイッチなどで構成されるものであって、指30でボタン(スイッチ)を押すことによって、ユーザからの情報を本体10にを入力する装置である。キーボード15は、代表的には、英字、カナ、数字、記号などが刻印されたボタン(キー)が並んでおり、ユーザがボタンを押すと、当該ボタンに対応する情報がCPU11に送られる。また、キーボード15には、十字キーや、決定キーや、メニューキーや、ファンクションキーなどが含まれてもよい。
【0024】
電源回路16は、電池17から必要な出力電力を生成する回路であって、生成した出力電力を本体10の各部へ供給する。電源回路16には、代表的に、電力変換器(電力変換装置)などが用いられる。電源回路16は、たとえば、電池17の残量を監視したり、電池17を充電したりする。電池17は、電源回路16に必要な電力を与える。
【0025】
信号変換部18−1は、CPU11から入力されるデジタル信号を、高周波発信回路18−2で発生される搬送波を変調するためのアナログ信号へと変換する。
【0026】
高周波発信回路18−2は、持続した交流(搬送波)を作る。本実施の形態のように、変調信号の伝送に必要な高周波信号を発生させる高周波発信回路18−2としては、代表的に、水晶発振器、自励発振器等の発振回路、あるいはそれらを組み合わせたPLL(Phase-Locked Loop)回路などが挙げられる。
【0027】
高周波変調回路18−3は、高周波発信回路18−2にて発信された交流(搬送波)を、信号変換部18−1からの信号に応じて変調させる。すなわち、信号変換部18−1からの信号が高周波変調回路18−3を通ることによって、その振幅と周波数と位相とが変化する。
【0028】
たとえば、高周波発信回路18−2が、高周波変調回路18−3としての終段増幅素子(トランジスタ、真空管)に搬送波信号を入力する。信号変換部18−1が終段増幅素子の電源電圧に変調信号を重畳することにより、高周波発信回路18−2からの搬送波の振幅が変化する。その結果、高周波変調回路18−3が、変調された信号を高周波増幅回路18−4へ出力する。また、無線インターフェイス18は、CPU11が高周波発信回路18−2に接続したリアクタンス回路(逆バイアスを印加した可変容量ダイオードなど)の電極間容量を変化させることによって、高周波増幅回路18−4へ伝達される信号の周波数を変調する構成であってもよい。
【0029】
高周波増幅回路18−4は、高周波変調回路18−3から入力された信号に応じてより大きな出力エネルギーを得るための回路である。たとえば、バイポーラトランジスタではベース電流とコレクタ電流とがそれぞれ比例する性質を持つ。そこで、電池17(電源回路16)から負荷抵抗を通してコレクタに電圧を供給することにより、コレクタ電流(ベース電流×電流増幅率)の変化に対応したコレクタ電圧の変化が得られる。高周波増幅回路18−4で得られたコレクタ電圧を電波送信部18−5へと出力することよって、高周波増幅回路18−4は高周波変調回路18−3からの入力信号を大きな電力の出力信号に変換する。
【0030】
電波送信部18−5は、高周波増幅回路18−4で増幅された高周波信号を電波として本体10の外部へと放射する。すなわち、電波送信部18−5は、CPU11が生成した振動パターンに対応した高周波信号を乗せた電波を、本体10外部へと送信する。
【0031】
<スタイラスペン20のハードウェア構成>
図3は、本実施の形態に係るスタイラスペン20のハードウェア構成を示すブロック図である。図3に示すように、スタイラスペン20は、アンテナ21と、同調(マッチング)回路22と、整流器(整流回路)23と、振動発生部24と、電力蓄積回路26と、電力検出部27と、電力判定部28と、信号判別部35と、ID信号生成部36と、RF出力部37とを含む。
【0032】
アンテナ21は、電波送信部18−5から送信された高周波信号を乗せた電波や、その他の信号を乗せた電波を受信して、それらの電波を高周波電流に変換する。ここで、図1および図3に示すように、本実施の形態に係るスタイラスペン20は、平たい形状を有する挟持部20aと、本体10のタッチパネル14に接触するための先端部20bとから構成される。そして、アンテナ21は、挟持部20a内に巻回されている。このように、本実施の形態に係るスタイラスペン20は、本体10から送信される高周波信号が乗った電波を受信し易く構成されている。
【0033】
同調回路22は、代表的にチョークコイル38aとコンデンサ39aによる共振回路などによって構成され、様々な周波数の電波の中から所望の周波数の電波、すなわち本実施の形態においては本体10の電波送信部18−5から送信された電波を抽出する。
【0034】
整流器23は、代表的にダイオード32などの整流素子によって構成され、同調回路22で生成される高周波の交流の電力を直流の電力に変換(整流、順変換)する電力変換装置である。
【0035】
振動発生部24は、整流器23にて発生した電圧や電流を利用して振動を発生させる装置であって、本実施の形態においては圧電振動素子25が用いられている。圧電振動素子は、真空中に配置することによって、振動エネルギーが減少し難い構成とすることができる。その結果、スタイラスペン20内で生成された電力を有効に利用することができる。
【0036】
電力蓄積回路26は、チョークコイル38bやコンデンサ39bなどから構成され、整流器23によって整流された電流を蓄積する。チョークコイル38a,38bは、整流器23によって整流された電流をより直流に近い状態に平滑化する。コンデンサ39a,39bは、整流器23によって整流された電流を利用して電荷を蓄える。
【0037】
電力検出部27は、整流器23から電力蓄積回路26に流れる電流を計測する。または、電力検出部27は、電力蓄積回路26に蓄えられる電力を計測する。そして、計測した電流値または電力値を、電力判定部28へと伝達する。電力検出部27は、スタイラスペン20に内包される制御装置40が有する機能の一部として実現されるものであってもよいし、専用のハードウェア回路であってもよい。
【0038】
電力判定部28は、電力検出部27にて検出された電流値または電力値が、予め定められた第1のしきい値以上であるか否かを判断する。そして、電力判定部28は、電力検出部27にて検出された電流または電力が第1のしきい値以上である場合にはスイッチ29を閉じ(ONし)、電力検出部27にて検出された電流または電力が第1のしきい値未満である場合にはスイッチ29を開放する(OFFする)。電力判定部28は、スタイラスペン20に内包される制御装置40が有する機能の一部として実現されるものであってもよいし、専用のハードウェア回路であってもよい。
【0039】
スイッチ29は、電力蓄積回路26と振動発生部24との間に設けられている。前述したように、電力検出部27から伝達された電流または電力が第1のしきい値以上である場合に、電力判定部28によってスイッチ29は閉じられて(スイッチ29はONされて)、振動発生部24が振動する。
【0040】
信号判別部35は、整流器23の下流に配置されるものであって、アンテナ21で受信した高周波信号が認証パケットの送信を要求する信号であるか否かを判断する。信号判別部35は、当該判断結果をID(Identification)信号生成部36に伝達する。信号判別部35は、スタイラスペン20に内包される制御装置40が有する機能の一部として実現されるものであってもよいし、専用のハードウェア回路であってもよい。
【0041】
ID信号生成部36は、アンテナ21で受信した高周波信号が認証パケットの送信を要求する信号である場合に、認証パケットを生成してRF(Radio Frequency)出力部に伝達する。ID信号生成部36は、スタイラスペン20に内包される制御装置40が有する機能の一部として実現されるものであってもよいし、専用のハードウェア回路であってもよい。
【0042】
RF出力部37は、たとえば出力用のインターフェイスであって、アンテナなどから構成される。ただし、出力用のアンテナはアンテナ21に兼用されるものであってもよい。RF出力部37は、ID信号生成部36から伝達された認証パケットを本体10へと送信する装置である。
【0043】
<機能構成>
図4は、本実施の形態に係る情報処理装置1の機能構成を示すブロック図である。前述したように、情報処理装置1は、本体10とスタイラスペン20とを含む。本体10は、タッチパネル14と、振動パターン生成部11−1と、高周波信号生成部18−6と、電波送信部18−5と、認証部11−2と、判断部11−3とを含む。スタイラスペン20は、ペン送信部37−1と、電波検出部21−1と、電力生成部23−1と、振動発生部24−1とを含む。
【0044】
以下、各機能について説明する。前述したように、タッチパネル14は、スタイラスペン20やユーザの指30などに押されることによって、外部(ユーザ)からの入力を受け付ける。タッチパネル14は、タッチパネル14上のどの位置に接触されたかを示す位置情報や、タッチパネル14に接触されているか否かを示す接触状態情報などをCPU11に伝達する。
【0045】
振動パターン生成部11−1や認証部11−2や判断部11−3は、たとえば、CPU11がメモリ12などに記憶されるプログラムを実行することによって発揮される機能である。ただし、振動パターン生成部11−1や認証部11−2や判断部11−3は、専用のハードウェア回路等によって実現してもよい。逆に、振動パターン生成部11−1以外の機能ブロックを、CPU11がメモリ12などに記憶されるプログラムを実行することによって実現されるものとしてもよい。
【0046】
振動パターン生成部11−1は、タッチパネル14に対する操作(タッチパネル14に対するスタイラスペン20などの接触)に応じて、第1の振動パターンを生成する。そして、後述する認証が成功した場合に、タッチパネル14を介した本体10への先の操作の種類に応じて第2の振動パターンを生成する。つまり、振動パターン生成部11−1は、認証を行うための第1の振動パターンと、スタイラスペンを振動させるための第2の振動パターンとを生成する。そして、入力される操作に応じた複数の種類の第2の振動パターンがメモリ12に記憶されており、振動パターン生成部11−1は、入力される操作に応じて第2の振動パターンを生成する。この場合には、振動パターンに対応する高周波信号を2回送信する必要がある。
【0047】
ここで、入力される操作に応じた複数の種類の第2の振動パターンとは、予め設定されている異なるタイプの振動パターンをいうものであって、振幅(振動)の大きさや、振動周期や、振動期間などが異なる振動パターンをいう。第2の振動パターンの1つとして、認証が失敗した場合の振動パターンが記憶されていてもよい。
【0048】
ただし、振動パターン生成部11−1は、タッチパネル14を介した本体10への操作の種類に応じて第1の振動パターンを生成するものであってもよい。つまり、認証が成功するか否かにかかわらず、タッチパネル14に対する操作(タッチパネル14に対するスタイラスペン20などの接触)に応じた振動パターンを生成する構成であってもよい。この場合には、振動パターンに対応する高周波信号を1回送信すればよい。つまり、認証が失敗しても、タッチパネル14に対する操作(タッチパネル14に対するスタイラスペン20などの接触)に応じた振動パターンを生成する構成であってもよい。この場合は、第1の振動パターンに対応する高周波信号を利用して、スタイラスペン20が振動し、当該高周波信号を利用して認証パケットが送信される。
【0049】
大きい振幅の振動パターンが生成されて、当該振動パターンに応じた高周波信号が送信されると、スタイラスペン20は大きく振動する。一方、小さい振幅の振動パターンが生成されて、当該振動パターンに応じた高周波信号が送信されると、スタイラスペン20は小さく振動する。そして、比較的長期間(たとえば、2秒間)におよぶ振動パターンが生成されて、当該振動パターンに応じた高周波信号が送信されると、スタイラスペン20は長期間(たとえば、2秒間)振動する。一方、比較的短期間(たとえば、0.2秒)の振動パターンが生成されて、当該振動パターンに応じた高周波信号が送信されると、スタイラスペン20は短期間(たとえば、0.2秒間)振動する。
【0050】
たとえば、ユーザが文字などを入力する操作を行った場合には、振動パターン生成部11−1は、第1もしくは第2の振動パターンとして、各文字が入力される毎に小さな振動パターンを生成する。たとえば、ユーザが複数の選択候補から1つを決定する操作を行った場合には、振動パターン生成部11−1は、大きな振動パターンを生成する。また、ユーザが許可されていない情報の入力操作や選択操作を行った場合には、振動パターン生成部11−1が大きな振動パターンを生成する構成であってもよい。
【0051】
具体的には、ユーザが暗証番号の入力に失敗した場合などは、振幅の大きな振動パターンを生成して、スタイラスペン20を大きく振動させることによって、ユーザにエラーが生じた旨を伝える。また、ユーザが暗証番号の入力に失敗した場合などは、長期間におよぶ振動パターンを生成して、スタイラスペン20を長期間振動させることによって、ユーザにエラーが生じた旨を伝えてもよい。
【0052】
ただし、振動パターン生成部11−1は、タッチパネル14を介した本体10へのある種の操作が入力された場合には、振動パターンを生成しない構成としてもよい。すなわち、ユーザが許可されていない情報の入力操作や選択操作を行った場合には、振動パターンを生成しない構成にしてもよい。
【0053】
高周波信号生成部18−6は、信号変換部18−1や高周波発信回路18−2や高周波変調回路18−3によって実現される。高周波信号生成部18−6は、振動パターン生成部11−1にて生成された振動パターンに基づいて高周波信号を生成する。すなわち、高周波信号生成部18−6は、タッチパネル14に入力される操作の種類に応じた高周波信号を生成する。
【0054】
前述したように、電波送信部18−5は、高周波信号生成部18−6にて生成された高周波信号を電波に乗せて本体10の外部へと送信する。
【0055】
認証部11−2は、スタイラスペン20から受信する認証パケットに基づいて、当該スタイラスペン20の認証動作を行う。すなわち、認証部11−2は、予めメモリ12に記憶されているスタイラスペン20のIDを読み出して、受信した認証パケットに含まれているIDが、メモリ12に記憶されているスタイラスペン20のIDと一致するか否かを判断する。ただし、認証部11−2を専用のハードウェア回路によって実現する場合には、当該ハードウェア回路にスタイラスペン20のIDを記憶させておいてもよい。
【0056】
判断部11−3は、認証動作が成功した場合に、タッチパネル14に対する操作を有効と判断し、認証動作が失敗した場合に、タッチパネル14に対する操作を無効と判断する。判断部11−3が判断を完了するまで、タッチパネル14に対する先の操作情報は、メモリ12に記憶されている。判断部11−3は、認証動作が成功した場合、先の操作情報をメモリ12から読み出して、当該操作情報を受け付ける。判断部11−3は、認証動作が失敗した場合、先の操作情報をメモリ12から消去する。
【0057】
すなわち、認証部11−2と判断部11−3とは、スタイラスペン20が有するIDが、予め本体10側に記憶されたIDと一致する場合にのみ、タッチパネル14に対して行われた先の操作を受け付ける。逆に、認証部11−2と判断部11−3とは、スタイラスペン20が有するIDが、予め本体10側に記憶されたIDと一致しない場合は、タッチパネル14に対して行われた先の操作を受け付けない(無視する)。これによって、情報処理装置1のセキュリティーを向上させることができる。
【0058】
前述したように、電波検出部21−1は、アンテナ21によって実現され、電波送信部18−5から送信された電波を受信する。
【0059】
電力生成部23−1は、整流器23や同調回路22によって実現され、電波検出部21−1が受信した電波を電流あるいは電圧、すなわち電力に変換する。
【0060】
振動発生部24は、電力生成部23−1にて生成された電流あるいは電圧、すなわち電力を用いて前記高周波信号に対応した振動を発生させる。本実施の形態においては、振動発生部24は圧電素子によって実現される。
【0061】
ペン送信部37−1は、たとえばアンテナ21(またはアンテナ21と同様の図示しない他のアンテナ)と、ID信号生成部36とによって実現される。ペン送信部37−1は、電力蓄積回路26に蓄積された電力を用いて認証パケットを送信する。
【0062】
図5は、本実施の形態に係る情報処理装置1のイメージ図である。本実施の形態に係る情報処理装置1は、図5に示すように、スタイラスペン20を用いて本体10のタッチパネル14に情報を入力すると、本体10からの信号に基づいて振動発生部24が振動し、当該振動がユーザの指30に伝達される構成となっている。すなわち、振動機構が簡易な構成となっているため、スタイラスペン20の小型化、製造コストの低下を実現しつつ、情報処理装置1にハプティック技術が採用されることが可能である。
【0063】
<高周波信号送信処理>
次に、本体10における高周波信号送信処理について説明する。図6は、本体10における高周波信号送信処理の処理手順を示したフローチャートである。図7は、本体10とスタイラスペン20とにおける送受信動作を示すタイムシーケンスである。図6を参照して、本体10においては、まず、タッチパネル14に対してユーザが入力動作を行ったか否かについての判断が行われる(ステップS101)。タッチパネル14に対して入力動作が行われるまで(ステップS101にてNOの場合)、CPU11は待機する。
【0064】
タッチパネル14に対して入力動作が行われると、たとえばスタイラスペン20などの物体がタッチパネル14に接触すると(ステップS101にてYESの場合)、CPU11は前回の操作が入力された時刻から今回の操作が入力される時刻までの時間が予め設定された時間以内であるか否か判断する(ステップS102)。たとえば、タッチパネル14に対する操作が行われると、CPU11はその操作が行われた時点からの経過時間を計測し始めて、当該経過時間が予め設定された時間を超えていないか否かを判断する(ステップS102)。
【0065】
図6および図7に示すように、経過時間が予め設定された時間を超えた後に操作が入力された場合(ステップS102にてYESの場合)、CPU11は一定時間小さな(低エネルギーの)振動パターンを生成し、無線インターフェイス18を介して当該振動パターンに対応する高周波信号を一定時間発信する(ステップS103)。その後、CPU11は認証パケットの送信を要求する振動パターンを生成し、無線インターフェイス18を介して認証パケットの送信を要求する高周波信号を発信する(ステップS104)。
【0066】
その後、無線インターフェイス18を介してスタイラスペン20からの認証パケットを受信する(ステップS105)。CPU11は、認証パケットの中身を調べる(ステップS106)。すなわち、CPU11は、認証パケットに含まれるIDを取り出して、予め設定されているIDと一致するかを判断する(ステップS106)。認証パケットに含まれるIDを取り出して、予め設定されているIDと一致する場合(ステップS106にてYESの場合)、CPU11はステップS101のタッチ操作を受け付けて、無線インターフェイス18からスタイラスペン20にて振動を発生させるための(高エネルギーの)高周波信号が送信される(ステップS107)。
【0067】
ステップS102にて、経過時間が予め設定された時間を超える前に操作が入力された場合(ステップS102にてNOの場合)には、認証動作を行うことなく、無線インターフェイス18からスタイラスペン20にて振動を発生させるための(高エネルギーの)高周波信号が送信される(ステップS107)。
【0068】
一方、認証パケットに含まれるIDが、予め設定されているIDと一致しない場合(ステップS106にてNOの場合)は、CPU11はステップS101のタッチ操作を受け付けることなく、S101からの処理手順を繰り返す。
【0069】
<認証パケット送信処理>
次に、スタイラスペン20における認証パケット送信処理について説明する。図8は、スタイラスペン20における認証パケット送信処理の処理手順を示したフローチャートである。
【0070】
図7および図8を参照して、スタイラスペン20は本体10からの高周波信号を待ち受ける(ステップS201)。アンテナ21が本体10から高周波信号を受信すると(ステップS201にてYESの場合)、電力判定部28は高周波信号から得られた電流あるいは電力が第1のしきい値以上であるか否かを判断する(ステップS202)。高周波信号から得られた電流あるいは電力が第1のしきい値未満である場合(ステップS202にてNOの場合)、信号判別部35は高周波信号が認証パケットの送信を要求する信号であるか否かの判断を行う(ステップS203)。高周波信号が認証パケットの送信を要求する信号でない場合(ステップS203にてNOの場合)、電力蓄積回路26は高周波信号から得られた電力をコンデンサ39bに蓄積していく(ステップS204)。
【0071】
一方、高周波信号が認証パケットの送信を要求する信号である場合(ステップS203にてYESの場合)、ID信号生成部36が認証パケットを生成し、RF出力部37が認証パケットを送信する(ステップS205)。
【0072】
一方、高周波信号から得られた電流あるいは電力が第1のしきい値以上である場合(ステップS202にてYESの場合)、電力判定部28はスイッチ29をONする(ステップS206)。これによって、電力蓄積回路26に蓄積されている電力が開放されて、圧電振動素子25が振動する(ステップS207)。本実施の形態においては、振動が終了すると(電力蓄積回路26の電力がなくなると)、スイッチ29がOFFされる(ステップS208)。
【0073】
本実施の形態に係る情報処理装置1は、以上のように構成されているため、簡易な構成でもってスタイラスペン20の認証動作を行うことができる。そして、平たい形状の挟持部20aにアンテナ21が内包されているので、本体10から送信された高周波信号をスタイラスペン20にて効率的に受信することができる。また、操作の種類に応じてスタイラスペン20で異なるタイプの振動が生じるため、ユーザはどの操作が入力されたのか、どの操作が受け入れられなかったのかを感覚的に認識することができる。また、圧電振動素子を真空中に配置することによって、振動エネルギーが減少し難い構成とし、スタイラスペン20内で生成された電力を有効に利用することができる。
【0074】
加えて、本実施の形態に係る情報処理装置1は、認証が成功した場合に限り、操作の種類に応じて振動する構成であってもよいし、認証の成否にかかわらず(タッチパネル14に対する操作が受け付けられたか否かにかかわらず)操作の種類に応じて振動する構成であってもよい。
【0075】
<第1の変形例>
本実施の形態に係る情報処理装置1の第1の変形例として、本体側の高周波信号送信処理のうち、図6に示すステップS102の処理を省略する構成としてもよい。すなわち、本変形例においては、タッチパネル14に対して入力動作が行われると(ステップS101にてYES)、前回の操作から今回の操作までの当該経過時間にかかわらず、CPU11が小さな振動パターンを生成し、無線インターフェイス18を介して当該振動パターンに対応する高周波信号を送信する(ステップS103)。
【0076】
本変形例に係る情報処理装置1によって、本体10における経過時間の判断が必要なくなるので、CPU11の付加を低減することができる。
【0077】
<第2の変形例>
本実施の形態に係る情報処理装置1の第2の変形例として、スタイラスペン20側の機能のうち、図3に示す電力検出部27と電力判定部28とスイッチ29とを省略する構成としてもよい。すなわち、本変形例においては、スタイラスペン20が高周波信号を受信すると、常に振動発生部24にて振動が生じる。この場合は、図8に示すステップS202、ステップS206、ステップS207、ステップS208の処理を省略する構成となる。
【0078】
RF出力部37が認証パケットを本体10へと送信するために必要な電力(電圧)は、振動発生部24がユーザが認識できる振動を生じさせるために必要な電力(電圧)よりも小さい。つまり、本変形例に係る情報処理装置1においては、省電力しか生み出さない低エネルギーの高周波信号をスタイラスペン20が受信した場合は、振動発生部24で生じる振動が小さいため、ユーザはスタイラスペン20が振動していることに気がつかない。しかし、スタイラスペン20は、低エネルギーの高周波信号から得られる電力を利用して認証パケットを本体10へ送信することはできる。
【0079】
そして、認証が成功した場合には、本体10から高エネルギーの高周波信号が発信される。このときは、振動発生部24で生じる振動が大きくなるため、ユーザはスタイラスペン20が振動していることを認識できる。
【0080】
本変形例に係る情報処理装置1によって、スタイラスペン20に電力検出部27と電力判定部28とスイッチ29とが不要となるので、スタイラスペン20の小型化、製造コストの低下が実現できる。
【0081】
<第3の変形例>
本実施の形態に係る情報処理装置1の第3の変形例として、スタイラスペン20側の機能のうち、図3に示す信号判別部35を省略する構成としてもよい。すなわち、本変形例においては、スタイラスペン20が高周波信号を受信すると、スタイラスペン20は常に本体10に認証パケットを送信する。この場合は、図6に示すステップS104や、図8に示すS203やS204の処理を省略して、一定の電力が蓄積された時点で認証パケットが送信される(ステップS205)構成としてもよい。
【0082】
すなわち、タッチパネル14に対して入力動作が行われると(ステップS101にてYESの場合)、CPU11は小さな振動パターンを生成し、無線インターフェイス18を介して当該振動パターンに対応する高周波信号を送信する(ステップS103)。本体10は、無線インターフェイス18を介してスタイラスペン20からの認証パケットを受信する(ステップS105)。CPU11は、認証パケットの中身を調べて(ステップS106)、スタイラスペン20にて振動を発生させるための高周波信号を送信する(ステップS107)。
【0083】
つまり、本変形例に係る情報処理装置1においては、省電力しか生み出さない低エネルギーの高周波信号をスタイラスペン20が受信した場合は、振動発生部24で生じる振動が小さいため、ユーザはスタイラスペン20が振動していることに気がつかない。しかし、スタイラスペン20は、低エネルギーの高周波信号から得られる電力を利用して認証パケットを送信することができる。認証が成功した場合には、本体10から高エネルギーの高周波信号が送信される。このときは、振動発生部24で生じる振動が大きくなるため、ユーザはスタイラスペン20が振動していることを認識できる。
【0084】
本変形例に係る情報処理装置1によって、スタイラスペン20に高周波信号の内容を識別するための機能が不要となるので、スタイラスペン20の小型化、製造コストの低下が実現できる。
【0085】
本実施の形態においては、上記に示す変形例は、その本質を変容させることなく、互いに組み合わせ可能である。すなわち、本実施の形態に、上記第1〜第3のいずれか1つのの変形例を組み合わせてもよいし、上記第1〜第3の2つ以上の変形例を組み合わせてもよい。
【0086】
たとえば、スタイラスペン20における、認証パケットを送信するトリガーに関する構成としては、(1)高周波信号を受信する度に認証パケットを送信する構成、(2)本体10から送信要求を受信した場合に認証パケットを送信する構成、(3)小電力が得られた場合に認証パケットを送信する構成などが採用可能である。すなわち、発生する電力の大小と、本体10からの送信要求の有無とに応じて、認証パケットを送信するか否かを判断することが可能である。同様に、発生する電力の大小と、本体10からの送信要求の有無とに応じて、スタイラスペン20にて振動を発生されるか否かを判断することが可能である。
【0087】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本実施の形態に係る情報処理装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】本実施の形態に係る本体のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態に係るスタイラスペンのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態に係る情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【図5】本実施の形態に係る情報処理装置のイメージ図である。
【図6】本体における高周波信号送信処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図7】本体とスタイラスペンとの送受信動作を示すタイムシーケンスである。
【図8】スタイラスペンにおける認証パケット送信処理の処理手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0089】
1 情報処理装置、10 本体、11 CPU、11−1 振動パターン生成部、11−2 認証部、11−3 判断部、12 メモリ、14 タッチパネル、15 キーボード、16 電源回路、17 電池、18 無線インターフェイス、18−1 信号変換部、18−2 高周波発信回路、18−3 高周波変調回路、18−4 高周波増幅回路、18−5 電波送信部、18−6 高周波信号生成部、19 内部バス、20 スタイラスペン、21 アンテナ、21−1 電波検出部、22 同調回路、23 整流器、23−1 電力生成部、24 振動発生部、30 手、31 ケーブル、32 ダイオード、37−1 ペン送信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体とスタイラスペンとを含む情報処理装置であって、
前記本体は、
タッチパネルと、
前記タッチパネルに対する操作に応じて第1の振動パターンを生成するパターン生成部と、
前記第1の振動パターンに基づいて高周波信号を生成する信号生成部と、
前記高周波信号を前記本体外部へ送信する電波送信部とを備え、
前記スタイラスペンは、
前記高周波信号を受信する電波検出部と、
前記高周波信号を電力に変換する電力生成部と、
前記電力を用いて認証パケットを送信するペン送信部とを備え、
前記本体は、
前記認証パケットに基づいて前記スタイラスペンの認証動作を行う認証部と、
前記認証動作が成功した場合に、前記タッチパネルに対する操作を有効と判断し、前記認証動作が失敗した場合に、前記タッチパネルに対する操作を無効と判断する判断部とをさらに備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記スタイラスペンは、前記電力を用いて前記高周波信号に対応した振動を発生させる振動発生部をさらに備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記パターン生成部は、前記タッチパネルに対する操作の種類に応じた前記第1の振動パターンを生成する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記パターン生成部は、前記認証動作が成功した場合に前記タッチパネルに対する操作の種類に応じた第2の振動パターンをさらに生成し、前記認証動作が失敗した場合には前記第2の振動パターンを生成しない、請求項2に記載の情報処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2009−146194(P2009−146194A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−323376(P2007−323376)
【出願日】平成19年12月14日(2007.12.14)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】