説明

情報提示装置及び情報提示方法

【課題】使用者個人にとって有益な情報を位置情報に関連付けて提示する。
【解決手段】情報提示装置1は、情報入力に関わる情報登録部10と、これらの情報を蓄積する手段と、こうして取得した情報を後に利用する情報利用部30とを備えている。情報登録部10としては、経験した事象に関連する情報及び位置情報を取得するための情報取得部11と、位置情報に関連する関連情報が付加される関連情報付加部12と、取得した情報を認識するデータ認識処理部13と、認識したデータを予め決められた定義にしたがって分類するデータ定義処理部14と、定義にしたがって分類されたデータを格納するデータ蓄積部15とを備え、取得された位置情報又はユーザによって予め指定された位置情報と、この位置情報に関連する関連情報とを関連情報付加部12において関連付けて蓄積することで、この位置情報を再度取得したとき、ユーザに関連情報を提示することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提示装置及び情報提示方法に関し、情報提示装置及び情報提示方法に関し、特に、使用者が経験した事象に関連する位置情報と使用者が私的に必要とする私的情報とを位置情報に関連付ける情報提示装置及び情報提示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、いわゆるインターネットのようなネットワーク網の発達や、大容量記録媒体の普及等により、膨大な情報を提供したり入手したりできる環境が整備されつつある。また、これに伴って種々の情報提供サービスが提案されており、これら情報提供サービスでは、大量の情報を効率的・効果的に取り扱うために様々な工夫がされている。膨大な情報のなかから個人が個別に必要とする情報を如何に効率よく提供するかは、1つの重要な要素となっている。
【0003】
情報を提供する側は、提供先である使用者個人の嗜好性を抽出することによって個人毎に特徴付けをし、これに合致した情報やサービスを提供する手法(提供する情報のパーソナライゼーション)を採っている。これは、例えばネットワーク上のサイトから物品を購入できるオンラインサービス等に採用されている。
【0004】
ネットワーク上で書籍を購入できるサービスでは、情報のパーソナライゼーションを導入することによって、ユーザがある書籍を購入したとき、購入した書籍の著者の作品一覧から推薦図書を提示する機能、このユーザと同一書籍を購入したほかのユーザ群が購入したほかの書籍を提示する機能、このユーザが役立つと思う情報を他のユーザへと知らせる機能等を実現している。また、情報提供を受ける側(情報を閲覧する側)は、使用者個人の嗜好に応じて動作環境や設定等がカスタマイゼーション(変更)できるようにしている。カスタマイゼーションのなかには、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯型個人情報端末等の電子機器において、マウスの応答性を変更できたりウィンドウの配色やフォントを個人の好みに合わせて変更できたりする機能も含まれる。このように、情報のパーソナライゼーションやカスタマイゼーションを行うことで、情報を効率的かつ効果的に使用できるようにしたシステムは、既に知られている。
【0005】
また、パーソナライゼーションの発展型として、ネットワーク上におけるユーザの行動をリアルタイムでプロファイリングする技術や、ユーザの操作癖を学習してユーザ嗜好にあったGUIを提供する技術や、ユーザのリアクションを監視することによって、エージェントが推薦したコンテンツに対するユーザの嗜好性や反応を観測する技術等が考えられている。
【0006】
このほかにも、例えば、位置、時刻、ユーザの嗜好情報に基づいてユーザにサービスを提供する技術が提案されている(特許文献1)。この技術では、特に携帯端末を用いてユーザの位置情報及び時刻情報を検出し、位置情報及び時刻情報に応じて有益なサービスをユーザに提供している。また、ユーザが個人情報を日記として管理するとともに、管理者にとってはユーザの嗜好情報を効率よく収集する方法があげられている(特許文献2)。また、地図情報データベースと場所データを使ってユーザの行動傾向を蓄積し活用する技術も提案されている(特許文献3)。
【0007】
上述したように、現在では、提供者が情報やサービスを望むユーザに合った最適な情報を提供する、いわゆるプッシュ型の情報提供が可能になり、情報提供を受ける側にとっては、所望とする情報を容易に入手できるようになった。
【0008】
また、提供先のユーザ個人の嗜好性を抽出することによって個人毎に特徴付けをし、これに合致した情報やサービスを提供する手法(提供する情報のパーソナライゼーション)もある。これは、例えばネットワーク上のサイトから物品を購入できるオンラインサービス等に採用されている。このように、膨大な情報のなかから各個人が個別に必要とする情報を如何に効率よく提供するかは、1つの重要な要素となっている。
【0009】
【特許文献1】特開2001−265809号公報
【特許文献2】特開2001−357309号公報
【特許文献3】特許第3488104号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところが、特許文献1及び特許文献3に示す技術は、サービス提供側の視点からみた情報収集が主体となっており、ユーザ各個人に依存したデータを提供するというよりも、客観的なデータになりがちである。したがって、ユーザ個人に完全に依存しユーザ個人に有益な情報を提供することは難しい。また、特許文献2に示す技術では、ユーザによる嗜好情報の入力操作に手間がかかるため、ユーザが煩雑だと感じた場合には、十分な嗜好情報を収集することができない。また、上述した特許文献に開示された技術は、収集した嗜好情報等の情報を後で振り返る際の索引情報として使用するというものであった。また、従来の情報収集のためのキーは、時刻に関するものが多く、位置をキーとしたものはなかった。
【0011】
そこで本発明は、使用者個人にとって有益な情報を位置情報に関連付けて提示することができる情報提示装置及び情報提示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した目的を達成するために、本発明に係る情報提示装置は、使用者が経験した事象に関連する位置情報を取得する位置情報取得手段と、使用者によって予め指定された位置情報又は位置情報取得手段によって取得された位置情報に関連する関連情報が入力される情報入力手段と、位置情報と関連情報が対応付けられて蓄積される蓄積手段と、情報を使用者に提示する情報提示手段と、位置情報取得手段が取得した情報と蓄積手段に蓄積されている位置情報とを比較し蓄積手段に蓄積されている位置情報が再度取得された場合、再取得された位置情報に対応する関連情報を抽出し使用者に提示することを制御する情報提示制御手段とを備えることにより、取得した位置情報が以前に記録されているとき、再取得された位置情報に対応する関連情報を抽出し使用者に提示する。
【0013】
位置情報は、緯度経度を含む絶対位置情報であってもよいし、住所、地名、場所名、施設名を含む固有名詞で表される位置であってもよい。
【0014】
本発明に係る情報提示装置は、使用者が経験した事象に関連する経験情報を取得する情報取得手段を備え、蓄積手段には位置情報、関連情報及び経験情報が対応付けられて蓄積され、情報提示制御手段は、位置情報取得手段が取得した位置情報と蓄積手段に蓄積されている位置情報とを比較し蓄積手段に蓄積されている位置情報が再度取得された場合、再取得された位置情報に対応する関連情報及び経験情報を抽出し使用者に提示する制御を行う。これにより、位置情報に加えて使用者の経験情報が付加できる。
【0015】
情報取得手段としては、外部の音声データを取得する音声データ取得手段、画像データを取得する画像データ取得手段、文章データを取得する文章データ取得手段があげられ、情報提示制御手段は、位置情報取得手段が取得した位置情報と蓄積手段に蓄積されている位置情報とを比較し蓄積手段に蓄積されている位置情報が再度取得された場合、再取得された位置情報に対応する関連情報とともに、取得した音声データ、画像データ、及び文章データを抽出し、使用者に提示することができる。
【0016】
また、上述した目的を達成するために、本発明に係る情報提示方法は、使用者が経験した事象に関連する位置情報を取得する位置情報取得工程と、使用者によって予め指定された位置情報又は位置情報取得工程で取得された位置情報に関連する関連情報が入力される情報入力工程と、位置情報と関連情報が対応付けられてメモリに蓄積される蓄積工程と、位置情報取得工程で取得した情報とメモリに蓄積されている位置情報とを比較しメモリに蓄積されている位置情報が再度取得された場合、再取得された位置情報に対応する関連情報を抽出し使用者に提示する情報提示工程とを有することにより、取得した位置情報が以前に記録されているとき、再取得された位置情報に対応する関連情報を抽出し使用者に提示する。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、例えば、未来の日付、時刻等、未来の時間情報に対して指定される、一般的な“予定”又は“予約”といった概念を“場所(位置情報)”に対して適用することによって、取得した又は入力した位置情報に目印となる関連情報を付加することができる。次回この位置情報が検出されたときには、すなわち使用者が、関連情報が付加された位置情報に相当する場所を訪れると、この関連情報をユーザに提示することができる。本発明によれば、位置情報をトリガとしてユーザ自らが位置情報に対して指定した警告又は通知が行われる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明では、個人にとって役立つ情報を効率よく取得し活用することが1つの重要な要素になっている。本発明は、例えば、未来の日付、時刻等、未来の時間情報に対して指定される、一般的な“予定”又は“予約”といった概念を“場所(位置情報)”に対して適用することによって、ユーザが個人的に必要とする情報、特徴的な情報等をユーザにとって最適なタイミングで提示する仕組みを提案している。
【0019】
以下、本発明の具体例として示す情報提示装置について、図面を参照して詳細に説明する。情報提示装置は、取得された位置情報又はユーザによって予め指定された位置情報と、この位置情報に関連する関連情報とを関連付けて蓄積することで、この位置情報を再度取得したとき、ユーザに関連情報を提示することができる。
【0020】
本発明の具体例として示す情報提示装置の概略を図1に示す。情報提示装置1は、情報入力に関わる情報登録部10と、これらの情報を蓄積する手段と、こうして取得した情報を後に利用する情報利用部30とを備えている。
【0021】
情報提示装置1は、情報登録部10として、経験した事象に関連する情報及び位置情報を取得するための情報取得部11と、位置情報に関連する関連情報が付加される関連情報付加部12と、取得した情報を認識するデータ認識処理部13と、認識したデータを予め決められた定義にしたがって分類するデータ定義処理部14と、定義にしたがって分類されたデータを格納するデータ蓄積部15とを備えている。
【0022】
情報取得部11は、ユーザ周囲の情報を取得する手段であって、カメラ、マイク、GPSユニット等、画像情報、音声情報、位置情報、日時等を取得できる手段が含まれる。データ認識処理部13は、カメラ、マイク、GPSユニット等にて取得した画像情報、音声情報、位置情報、日時等から特定の情報を抽出する処理を行っている。
【0023】
関連情報付加部12は、情報取得部11で取得された位置情報に対して、この位置情報に関連する関連情報を付加する。また、位置情報は、実際に訪れることによって取得された位置情報だけでなく、未だ取得されていない位置情報、すなわちユーザが訪れていないが事前に入力された場所の位置情報も含まれる。関連情報は、情報取得部11において取得された画像情報、音声情報、またユーザによって入力されるテキストデータ等、ユーザにとって位置情報を特徴付ける情報であればよい。
【0024】
データ認識処理部13は、画像認識部16とテキスト処理部17と音声処理部18とを有しており、カメラから取得した画像データを画像認識部16及びテキスト処理部17にて画像認識処理及びテキスト認識処理し、特定の画像データ及びテキストデータを抽出する。マイクから取得した音声データであれば、音声認識部19にて音声を認識し、言語処理部20にて音声情報をテキストデータに変換し、キーワード抽出部21では変換されたテキストデータからキーワードを抽出する。
【0025】
データ認識処理部13にて抽出されたデータは、データ定義処理部14において、予め決められた定義にしたがって分類される。例えば、定義には、人物画像、この人物画像に関する家族、兄弟、配偶者、職場関係、友人、年齢層、居住域、国籍等の識別情報、画像データから判別される密集度(高い・低い)、画像データから判別される建物の種類(看板等によるサービス業の種別)、建物の名称(文字列)、日時、天候(晴、雨、曇り等)、気温(高・低)、湿度(高・低)、風(強・弱)、位置情報(緯度、経度、高度)、最寄駅、またユーザのみ理解できる通称名、評価値、評価対象項目(立地条件、店員の評価、商品の評価、店の雰囲気、値段設定、料理の提供時間、その他の条件等)等があり、これら定義に基づいて、取得したデータが分類される。データ蓄積部15は、上述の定義に基づいて分類されたデータを格納している。
【0026】
続いて、上述の情報登録部10にて登録された位置情報及び関連情報を利用する場合について説明する。
【0027】
情報提示装置1は、情報利用部30として、現在の情報及び位置情報を取得するための情報取得部31と、取得した情報を認識するデータ認識処理部32と、データ蓄積部15から取得した位置情報に対応する関連情報があるか否かを検索する提示情報検索部33と、抽出された情報をユーザに提示する情報提示部34とを備えている。
【0028】
情報取得部31及びデータ認識処理部32は、現在地の位置情報、その他の情報を取得して認識する。データ認識処理部32は、場所、時間、人等に関するキーワードを音声データ、文章データ、画像データ等から抽出する。また、データ認識処理部32は、スケジュール管理ソフトに記録されたデータを使用することもできる。
【0029】
提示情報検索部33は、データ蓄積部15から情報を検索する際には、情報登録部10で用いたデータベース管理システムを用いて検索を行う。抽出された情報は、情報提示部34にてユーザに提示される。関連情報は、テキストデータ、音声案内、画像表示、またこれらの組み合わせによって構成されている場合もある。
【0030】
情報提示装置1によれば、位置情報に関連して登録された関連情報をユーザに想起させることができる。また、この装置のデータ蓄積部15を検索して得られる関連情報は、ユーザが自ら登録した情報であるため、効率的でかつ実益の高い情報が取り出せる。本具体例の特徴は、この情報提示装置1にて提示される情報の利用者が、この情報を登録した本人であるという点である。そのため、ユーザが個人的に必要とする情報及びこの情報に関連する場所等の位置情報は、一般化する必要がなく、ユーザのみが理解できる形式で記録されていればよい。また、経験した事象に関連する情報を取得できる場合には、上述した例のように、カメラ、マイク等によって可能な限り自動的に取得されることが好ましい。
【0031】
ユーザが意識的に「メモ書き」、「覚え書き」等によって記録を残したとしても、また携帯型情報処理端末や携帯電話等のメモ機能を用いて電子的に記録を残したとしても、ユーザが記録した行為自体さえも忘れてしまってメモの内容を生かすことができないことがあるという実情や、機器のアラーム機能等を使用して予め登録したイベントの発生時間を警告/通知することができたとしても具体的に訪れる時期が未定の場所に対しては時間に対してアラームを設定することができないという実情に対して、情報提示装置1は、高い利便性を発揮する。
【0032】
本具体例では、関連情報は、指定された場所(位置情報)であることを通知するという単なる目印的な情報は勿論のこと、情報取得部11において取得された画像情報、音声情報、またユーザによって入力される文章情報等であって、静止画像、動画像、音声、テキスト、アニメーション等、ユーザにとって位置情報に特徴付けられた事項を想起させる情報である。また例えば、実行すべきプログラムへのポインタ、参照すべきファイル、インターネットにおいて用いられるほかのサイトへのリンク情報等が含まれる。本具体例では、位置情報と関連情報とを関連付けて一体に扱い、これらを纏めて「ブックマークオブジェクト」と記すが、従来Webブラウザ等で使用している、いわゆる「ブックマーク」とは区別する。ブックマークオブジェクトの登録方法は、後段にて詳細に説明する。
【0033】
以下、本発明の具体例として示す情報提示装置1について図2及び図3を用いて詳細に説明する。
【0034】
図2は、情報提示装置1を用いて行われるブックマークオブジェクト登録フェーズとブックマークオブジェクト利用フェーズとを分けて表した図であり、図3は、情報提示装置1の具体例を示したものである。図2には、ユーザがレストラン(店舗200)で食事をし、位置情報を取得する場合が示されている。図2に示すブックマークオブジェクト登録フェーズは、レストランで食事をしたとき、周囲の情報、位置情報及びこのとき関連情報をブックマークオブジェクトとして登録する場面であり、ブックマークオブジェクト利用フェーズは、別の機会にレストランを訪れたときに、過去に登録されたこの場所(位置情報)に関するブックマークオブジェクトが提示される場面である。
【0035】
ユーザは、ある事象を経験するとき、ある場所に移動するとき等に、常に情報提示装置1を所持していることが重要であるため、本具体例では情報提示装置1は、携帯可能なタイプになっている。また、情報提示装置自体が携帯型であるが、例えば、家庭用の据置型PC100又はサーバ装置に相当する機器と接続可能で、取得した情報を据置型PC100又はサーバ装置に蓄積できるようになっている。或いは、情報提示装置1に比べ処理能力の高い据置型PC100等において、地図作成又は編集ソフト等を起動して作成されたブックマークオブジェクトが情報提示装置1に伝送される構成であってもよい。
【0036】
この場合、据置型PC100等の機器は、ブックマークオブジェクトを作成する構成、情報提示装置1のデータ蓄積部15に相当する格納部を備え、情報提示装置1の本体部との間で無線或いは有線通信インターフェイスを介して情報を送受信可能になっている。
【0037】
情報提示装置1は、位置情報を取得して関連情報と対応付けてブックマークオブジェクトを作成するための主要な構成として、図3に示すように、位置情報を取得するGPSユニット41、ユーザの周囲の情報を取得するCCD(Charge Coupled Device)カメラ42及びマイク43を備えている。これらは、図1に示した情報取得部11と情報取得部31とを兼ねている。また、情報提示装置1は、ユーザが位置情報に対して関連情報を付加するための関連情報付加部12としてのブックマークオブジェクト作成処理部44と、ブックマークオブジェクト利用フェーズにおける検索入力やこの装置の操作入力を行う操作入力部45とを備える。
【0038】
ブックマークオブジェクト作成処理部44によって位置情報と関連情報とを関連付ける処理は、必ずしも現在取得されている位置情報に対してなされるものでなくてもよい。例えば、その場所を訪れなくとも、場所(位置情報)を指定して関連する情報を対応付けてブックマークオブジェクトを作成することができる。位置情報に関連付けられる関連情報は、操作入力部45によってユーザから入力される。ブックマークオブジェクト作成処理部44によって作成されたブックマークオブジェクトは、データベース53に格納される。
【0039】
位置情報に対して関連情報が付加されるタイミング、すなわちブックマークオブジェクトが作成されるタイミングの例としては、次の3通りがあげられる。
(1)即時的
ある場所において、ユーザが情報提示装置1を操作してブックマークオブジェクト作成処理を実行したとき、取得した位置情報に対してユーザが指定した関連情報が対応付けられブックマークオブジェクトが作成される。
(2)そこを訪れる前、若しくは訪れた後
ある場所を訪れる前に“○○を訪れたら○○をみる”のような予定を登録する処理を実行したとき、または情報提示装置1内のデータベース53に蓄積されたデータを再生する途中にユーザが情報提示装置1を操作してブックマークオブジェクト作成処理を実行したとき。
(3)PC100におけるブックマークオブジェクト作成処理
PC100においてブックマークオブジェクトを作成する。ブックマークオブジェクトは情報提示装置1に伝送される。
【0040】
情報提示装置1では、ユーザによる操作なくして自動的に画像データ、音声データを取得し、CCDカメラ42及びマイク43は、所定間隔或いはユーザ周囲の環境の変化等をトリガとしてデータモデルに基づいた格納形式データを生成し格納するモードに変更しデータを格納している。例えば、突然大きな音を検出したとき、キーワード抽出部51(後述する)にて指定されたキーワードが検出されたとき等を情報取得のためのトリガとする。本具体例の説明では、このように情報取得部11にて取得されるユーザ周囲の情報を、必要に応じて経験情報と記す。
【0041】
情報提示装置1は、関連情報を取得するための構成、或いはその他の情報取得機能のための構成として、情報取得部11に対応する構成として上述した構成のほかに気温、湿度、天気等の天候情報を取得する構成を備えていてもよい。これら位置情報や天候情報を取得する手法としては、例えば、既に携帯電話にて実現されているような、基地局から定期的に送信される基地局情報に加えて位置情報や天候情報等を定期配信する手法があげられる。また、情報提示装置1に簡易的な温度センサ、湿度センサを設けてもよい。
【0042】
また、情報提示装置1は、取得した画像データ、文章データ、音声データを認識する画像認識部46と文章認識部47と音声認識部48とを備える。画像認識部46は、CCDカメラ42から取得した画像データに対して画像認識処理を実行し、例えば、人物の顔部分を認識して抽出する処理を行う。また、文章認識部47は、CCDカメラ42から取得した画像データに対してテキスト認識処理を実行し、例えば、看板等の文字のように画像のなかにある文字列や記号を認識して建物や標識の名称をテキストデータとして抽出する処理を行う。音声認識部48は、音声認識処理部40と言語処理部50とキーワード抽出部51とを有し、マイク43から取得した音声データを音声認識処理部40にて音声認識処理し、言語処理部50にて音声情報をテキストデータに変換し、キーワード抽出部51では、変換されたテキストデータからキーワードを抽出する。
【0043】
更に、情報提示装置1は、画像認識部46、文章認識部47、音声認識部48から抽出されたデータを定義付けするデータ定義処理部52を備え、画像データ、音声データ、文章データ等から抽出されたデータを予め決められた定義にしたがって分類している。また、データ定義処理部52は、データ定義処理部14及び提示情報検索部33に相当し、取得した位置情報に応じてデータベース53を検索し、該当するブックマークオブジェクトを抽出する。情報提示装置1には、ある位置情報に対して、例えば関連情報として画像データが付加されてブックマークオブジェクトとしてデータベース53に登録されている。
【0044】
このほかデータ定義処理部52は、画像データ、音声データ、文章データとして取得される外部の情報を定義付けして分類している。例えば、データベース53には、人物の顔画像データに対して、その人の名前、住所、連絡先、年齢等が対応付けて記憶されている。また、この人物に関連した家族、兄弟、配偶者、職場関係者、友人等の情報があれば併せて記憶されている。新規に取得され、画像認識部46、文章認識部47及び音声認識部48にて抽出された画像データ、テキストデータ、及び音声データから判別される人物、建物の種類、建物の名称(文字列)等は、データ定義処理部52においてデータベース53に格納されたデータと比較して分類され、新規データとして蓄積される。データ定義処理部53での定義には、上述した位置情報(緯度、経度、高度など、絶対位置情報に対応する一般名称等)、日時データ、天候情報(晴、雨、曇り等)、気温(高・低)、湿度(高・低)、風(強・弱)、最寄駅、またユーザのみ理解できる通称名等があり、取得された情報は、これら定義に基づいて分類される。
【0045】
定義付けされたデータは、データモデルに応じてモデル変換され、データベース管理システム(DBMS)を用いてデータベース53に格納される。モデル変換の例としては、例えば、表形式で各データを定義しDBMSとしてリレーショナルデータベース(RDB)を用いて管理する手法や、各データをRDFs・OWLを用いて分類しDBMSとしてRDFDB或いはXMLDBを用いて管理する手法がある。データベース53に格納されたユーザが経験した事象に関連して取得した情報や位置情報は、後々ユーザの意図で編集できる。
【0046】
このほかに情報提示装置1は、ユーザに対して情報を提示するための構成として、表示部としてのLCD54、表示用デバイス55、スピーカ56、音声出力デバイス57とを備えている。以上説明した各構成は、CPU、処理プログラム等が格納されたROM及びCPUの作業領域としてのRAMを備える制御部58によって統括制御されている。
【0047】
次に、ブックマークオブジェクト作成処理部44によって作成されるブックマークオブジェクトに関して図4乃至図7を用いて説明する。ブックマークオブジェクトは、上述したように、位置情報とこの位置情報に関連する関連情報とを一体に扱ったものであり、ここで登録された位置情報を参照すれば対応付けられた情報が得られる。ブックマークオブジェクトは、固定長データとして用意されていても可変長データとして用意されていてもよい。
【0048】
図4には、情報提示装置1によってユーザに提示されるブックマークオブジェクトの一例が説明されている。このブックマークオブジェクトは、位置情報“北緯30度29分東経140度19分”に対して、行動を示す関連情報が対応付けられている。図4では文章列“アホウドリの巣を探す”が提示されている。図4の例では、位置情報は、緯度経度による絶対位置情報になっているが、必要に応じて、例えば、富士山、○○山、○○公園のような一般名称に読み替えられて表示されてもよい。図5には、情報提示装置1によってユーザに提示されるブックマークオブジェクトの一例が説明されている。このブックマークオブジェクトは、位置情報“北緯30度29分東経140度19分”に対する関連情報が画像データとして対応付けられている。また、ブックマークオブジェクトには参照先を示すポインタのみが表示され、実際の情報は、別の箇所に格納されていてもよい。図6に示すブックマークオブジェクトの例では、位置情報“北緯30度29分東経140度19分”に対する関連情報として、インターネットのリンク先アドレスが対応付けられている。なお、ブックマークオブジェクトの提示のしかたとしては、図4乃至図6に示した提示形態に限定されない。位置情報と関連情報とを一括表示する必要はない。例えば、図7に示すように、ブックマークオブジェクトを地図データ内の所定位置から引き出されたポインタとして表すこともできる。
【0049】
次に図8及び図9を用いて、ブックマークオブジェクトを提示する処理を説明する。図8は、ユーザがブックマークオブジェクトを登録し、再度これが提示される様子を説明する模式図である。図9にはブックマークオブジェクトの登録及び提示処理が説明されている。
【0050】
情報提示装置1は、位置情報を取得する(ステップS1)。取得した位置情報に対するブックマークオブジェクトが登録されているか否かを判別する(ステップS2)。この位置情報に対してブックマークオブジェクトが登録されていない場合(ステップS2:no)、続いてブックマークオブジェクトを登録するモードが選択されたか否かを判別する(ステップS3)。登録モードが選択された場合(ステップS3:Yes)、ユーザによって関連情報が入力される(ステップS4)。例えば、ユーザが、t=t1に場所P1(x1,y1,z1)において関連情報「今回は西の嶺しか観察できなかった。次回は東の嶺を観察する。」を登録したとする。ここで、場所P1に関する位置情報は、(x,y,z)=(緯度,経度,標高)であるとする。ユーザによって入力された情報は、位置情報と関連付けられて新規ブックマークオブジェクトとしてデータベース53に格納される(ステップS5)。
【0051】
したがって、上述した処理によれば、例えば、t=t2(但し、t1<t2)において、ユーザが場所P2(x2,y2,z2)に達していたとしても、ブックマークオブジェクトに登録された場所とは異なるため、情報提示装置1は、この時点では無反応である。t=t3(但し、t2<t3)において、ユーザが再び場所P1に達すると(ステップS2:Yes)、一致した位置情報を含むブックマークオブジェクトが提示される(ステップS6)。
【0052】
上述した提示処理では、登録時の位置情報に所定の範囲をもたせてもよい。この場合、登録した付近の位置情報を検出してもP1において登録されたブックマークオブジェクトが提示できる。
【0053】
以下では、図2に示す状況において、上述したブックマークオブジェクトの登録及び提示処理が行われる場合を図面を用いて説明する。
【0054】
情報提示装置1は、ユーザが経験した事象に関連する情報(経験情報)と位置情報とを取得し、これに関連する関連情報を登録する場合について図10及び図11を参照して説明する。ユーザがレストラン(店舗200)で食事をするときの経験情報の取得処理、及びブックマークオブジェクト登録処理を図11に示す。
【0055】
まず、ユーザがレストラン200での経験情報を取得する場合について説明する。ユーザは、上述した情報提示装置1を携帯してレストラン200にて食事をする(経験事象:図10矢印A)と、経験した事象に関連する情報が情報提示装置1に取得される(図10矢印B)。ここで、取得される情報には、経験情報及び位置情報があるが、経験情報及び位置情報は、情報提示装置1によって自動的に取得される。取得された位置情報に対して、関連情報がユーザによって入力される(図10矢印C)。但し、上述のように関連情報の入力は、位置情報の取得と同時でない場合もある。
【0056】
経験情報が取得されるタイミングは、レストラン200に入る前にユーザが所定間隔で情報を自動取得するモードに設定すればよいのであるが、通常、ユーザはこのモード設定操作自体を意識的に行えない場合が多い。本発明では、経験した事象に関連する情報は、ユーザに意識されないように取得されていることが望ましいため、できるかぎり周囲の状況変化等をトリガとして自動的に経験情報を取得できるようにする。例えば、“いらっしゃいませ”という単語をトリガのためのキーワードとして予め定義したとすると、ユーザがレストラン200に入り、情報提示装置1が“いらっしゃいませ”という単語を検出したとき、これをトリガとしてデータ作成モードに入る(図11に示すステップS11及びステップS12)。
【0057】
このとき取得される経験情報の一例を図12に示す。以下の図では、便宜上、説明にかかる部分のみデータを記入しているが空欄の箇所にも別のデータが含まれているものとする。図12では、取得した情報の番号に対応付けられて、取得された時刻情報は、2003年7月22日17時30分であれば、“200307221730”のように表され、位置情報は、“605958,1354536,546”(緯度60°59′58″,経度135°45′36″,高度546m)のように登録される。またこのほか、例えば基地局から送信された天候情報等の付帯状況の情報が付加される。ここで取得される時刻情報は、GPSデータに含まれる正確な時刻情報でもよいし、例えば、“2003/07/22 夜 ”、単に“昼”、“夜”、“休日”、“平日”のように抽象的な表現も含まれる。また、位置情報も同様に緯度経度に代わって駅名、建物名、施設名、地名等をユーザに馴染みのある通称名等で表してもよい。このほうがユーザがブックマークオブジェクト利用フェーズにて検索したときに、より分かり易く、使い易い情報として取り出されるからである。
【0058】
ユーザが関連情報を入力するタイミング(図10矢印C)は、上述したように、いつでもよく、取得した情報に対して時間的に後に付加することもできる。本具体例では、ユーザがレストラン200で食事を終えたときに、「今度来たら○○を注文する。」という情報を入力する。
【0059】
情報提示装置1は、ステップS11としてCCDカメラ、GPS等を起動し待機しているときトリガが検出されると、ステップS12において、データ作成モードに移り経験情報を取得する。ステップS12にて取得された経験情報は、ステップS13以降において、それぞれ認識処理される。画像データであれば、ステップS3においてCCDカメラ42から取得した画像データに対して画像認識処理を実行する。このとき、画像データであって画像中に文字情報が含まれている場合、ステップS14において文章認識部47は、CCDカメラ42から取得した画像データに対してテキスト認識処理を実行し、例えば、看板等の文字のように画像のなかにある文字列や記号を認識して建物や標識の名称をテキストデータとして抽出する。また、音声データの場合、ステップS15において、取得した音声データを音声認識処理部48にて音声認識処理し、ステップS16において言語処理部50にて音声情報をテキストデータに変換し、ステップS17においてキーワード抽出部51にてテキストデータからキーワードを抽出する。GPSユニット41によって取得された位置情報、日時データ等のGPSデータ及び操作入力部45から入力されたテキストデータ等はそのまま使用できるため、次のステップに進む。
【0060】
情報提示装置1は、ステップS18において、ユーザから関連情報の入力を受け付け、ブックマークオブジェクトを作成する。このとき同時に、店名、場所等、経験情報として取得できなかった情報、または新規情報がユーザによって入力されてもよい。自動的に取得された情報から得られたデータは、ステップS19において定義に基づいて分類され、ステップS20においてデータベース53に蓄積される。また同時にブックマークオブジェクトがデータベース53に格納される。情報提示装置1は、再度(次回)登録された位置情報を取得すると、ブックマークオブジェクトを提示することができる。
【0061】
従来は、ユーザが「今度ここに来たら○○しよう」と思って目印となる情報を作成したとしても、作成した情報を記録したこと自体を覚えておかない限り役に立たなかった。また、「今度○○(場所)にいったら××(行動)しよう」という考えが生じても、現地に行く機会が実現したとき、以前に考えていた行動「××」を促す手法が存在しなかったが、以上説明したように、情報提示装置1によれば、ユーザが指定した又は取得した位置情報に関連する情報を所定のタイミングでユーザに想起させることができる。また、この装置のデータ蓄積部15を検索して得られる関連情報は、ユーザが自ら登録した情報であるため、効率的でかつ実益の高い情報が取り出せる。
【0062】
本具体例として示す情報提示装置1を用いれば、次のような応用も可能である。例えば、ユーザは、旅行前にPC100を使用してインターネット等で情報収集して、行きたいレストラン、博物館等を地図上で選択し、そこで実行する行動の内容をテキストデータ、音声データ、若しくは画像データ等を用いてブックマークオブジェクトとして登録しユーザの携帯端末に送信すれば、ユーザが予定していた行動を促すブックマークオブジェクトが提示され、現地で活用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、ユーザが経験した事象に関連する情報を取得して蓄積し提示できる装置であればよい。具体例では、携帯型情報処理端末として示されているが、情報処理端末としての機能、カメラ、マイク等といった情報取得機能等が複数のユニットとして用意され、これらをユーザの身体各部に分散して装着するタイプの、いわゆるウェアラブルコンピュータに使用して好適である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の最良の形態として示す情報提示装置を説明する概念図である。
【図2】本発明の具体例として示す情報提示装置を用いた位置情報及び関連情報の取得とブックマークオブジェクトの提示を説明する図である。
【図3】上記情報提示装置を説明する構成図である。
【図4】上記情報提示装置によってユーザに提示されるブックマークオブジェクトの一例を説明する図である。
【図5】上記情報提示装置によってユーザに提示されるブックマークオブジェクトの一例を説明する図である。
【図6】上記情報提示装置によってユーザに提示されるブックマークオブジェクトの一例を説明する図である。
【図7】ブックマークオブジェクトを地図データ内の所定位置から引き出されたポインタとして表す場合を説明する模式図である。
【図8】ユーザがブックマークオブジェクトを登録し再度これが提示される様子を説明する模式図である。
【図9】ブックマークオブジェクトの登録及び提示を説明するフローチャートである。
【図10】上記情報提示装置を用いた経験情報の取得及びブックマークオブジェクトの登録を説明する図である。
【図11】ユーザがレストランで食事をするときの経験情報の取得処理及びブックマークオブジェクト登録処理を説明する図である。
【図12】上記情報提示装置において取得される経験情報の一例を説明する図である。
【符号の説明】
【0065】
1 情報提示装置、 10 情報登録部、 11 情報取得部、
12 関連情報付加部、 13 データ認識処理部、 14 データ定義処理部、 15 データ蓄積部、 16 画像認識部、 17 テキスト処理部、
18 音声処理部、 19 音声認識部、 20 言語処理部、
30 情報利用部、 31 情報取得部、 32 データ認識処理部、
33 検索部、 34 情報提示部、 41 GPS、 42 CCDカメラ、 43 マイク、 44 ブックマークオブジェクト設定キー、
45 操作入力部、 46 画像認識部、 47 文章認識部、
48 音声認識部、 49 音声認識処理部、 50 言語処理部、
51 キーワード抽出部、 52 データ定義処理部、 53 データベース、
54 LCD、 55 表示用デバイス、 56 スピーカ、
57 音声出力デバイス、 58 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が経験した事象に関連する位置情報を取得する位置情報取得手段と、
上記使用者によって予め指定された位置情報又は上記位置情報取得手段によって取得された位置情報に関連する関連情報が入力される情報入力手段と、
上記位置情報と上記関連情報が対応付けられて蓄積される蓄積手段と、
情報を上記使用者に提示する情報提示手段と、
上記位置情報取得手段が取得した位置情報と上記蓄積手段に蓄積されている位置情報とを比較し上記蓄積手段に蓄積されている位置情報が再度取得された場合、再取得された位置情報に対応する関連情報を抽出し上記使用者に提示することを制御する情報提示制御手段と
を備える情報提示装置。
【請求項2】
上記位置情報は、緯度経度を含む絶対位置情報であることを特徴とする請求項1記載の情報提示装置。
【請求項3】
上記位置情報は、住所、地名、場所名、施設名を含む固有名詞で表される位置情報であることを特徴とする請求項1記載の情報提示装置。
【請求項4】
使用者が経験した事象に関連する経験情報を取得する情報取得手段を備え、
上記蓄積手段には位置情報、上記関連情報及び上記経験情報が対応付けられて蓄積され、上記情報提示制御手段は、上記位置情報取得手段が取得した位置情報と上記蓄積手段に蓄積されている位置情報とを比較し上記蓄積手段に蓄積されている位置情報が再度取得された場合、再取得された位置情報に対応する関連情報及び経験情報を抽出し上記使用者に提示する制御を行うことを特徴とする請求項1記載の情報提示装置。
【請求項5】
上記情報取得手段は、外部の音声データを取得する音声データ取得手段であり、上記音声データ取得手段にて取得した音声データから特徴単語の発音を認識する音声認識手段を備え、
上記情報提示制御手段は、上記位置情報取得手段が取得した位置情報と上記蓄積手段に蓄積されている位置情報とを比較し上記蓄積手段に蓄積されている位置情報が再度取得された場合、再取得された位置情報に対応する関連情報及び上記音声データを抽出し上記使用者に提示する制御を行うことを特徴とする請求項4記載の情報提示装置。
【請求項6】
上記情報取得手段は、外部の画像データを取得する画像データ取得手段であり、上記画像データ取得手段にて取得した画像データから特徴画像を認識する画像認識手段を備え、
上記情報提示制御手段は、上記位置情報取得手段が取得した位置情報と上記蓄積手段に蓄積されている位置情報とを比較し上記蓄積手段に蓄積されている位置情報が再度取得された場合、再取得された位置情報に対応する関連情報及び上記画像データを抽出し上記使用者に提示する制御を行うことを特徴とする請求項4記載の情報提示装置。
【請求項7】
上記情報取得手段は、文章データを取得する文章データ取得手段であり、上記文章データ取得手段にて取得した文章データから特徴単語を抽出する文章認識手段を備え、
上記情報提示制御手段は、上記位置情報取得手段が取得した位置情報と上記蓄積手段に蓄積されている位置情報とを比較し上記蓄積手段に蓄積されている位置情報が再度取得された場合、再取得された位置情報に対応する関連情報及び上記文章データを抽出し上記使用者に提示する制御を行うことを特徴とする請求項4記載の情報提示装置。
【請求項8】
使用者が経験した事象に関連する位置情報を取得する位置情報取得工程と、
上記使用者によって予め指定された位置情報又は上記位置情報取得工程で取得された位置情報に関連する関連情報が入力される情報入力工程と、
上記位置情報と上記関連情報が対応付けられてメモリに蓄積される蓄積工程と、
上記位置情報取得工程で取得した情報と上記メモリに蓄積されている位置情報とを比較し上記メモリに蓄積されている位置情報が再度取得された場合、再取得された位置情報に対応する関連情報を抽出し上記使用者に提示する情報提示工程と
を有する情報提示方法。
【請求項9】
上記位置情報は、緯度経度を含む絶対位置情報であることを特徴とする請求項8記載の情報提示方法。
【請求項10】
上記位置情報は、住所、地名、場所名、施設名を含む固有名詞で表される位置情報であることを特徴とする請求項8記載の情報提示方法。
【請求項11】
使用者が経験した事象に関連する経験情報を取得する情報取得工程を有し、
上記メモリには位置情報、上記関連情報及び上記経験情報が対応付けられて蓄積され、上記情報提示工程では、上記位置情報取得工程で取得した位置情報と上記メモリに蓄積されている位置情報とを比較し上記メモリに蓄積されている位置情報が再度取得された場合、再取得された位置情報に対応する関連情報及び経験情報を抽出し上記使用者に提示することを特徴とする請求項8記載の情報提示方法。
【請求項12】
上記情報取得工程は、外部の音声データを取得する処理が行われ、取得した音声データから特徴単語の発音を認識する音声認識工程を有し、
上記情報提示工程では、上記位置情報取得工程で取得した位置情報と上記メモリに蓄積されている位置情報とを比較し上記メモリに蓄積されている位置情報が再度取得された場合、再取得された位置情報に対応する関連情報及び上記音声データを抽出し上記使用者に提示することを特徴とする請求項11記載の情報提示方法。
【請求項13】
上記情報取得工程は、外部の画像データを取得する処理が行われ、取得した画像データから特徴画像を認識する画像認識工程を有し、
上記情報提示工程では、上記位置情報取得工程で取得した位置情報と上記メモリに蓄積されている位置情報とを比較し上記メモリに蓄積されている位置情報が再度取得された場合、再取得された位置情報に対応する関連情報及び上記画像データを抽出し上記使用者に提示することを特徴とする請求項11記載の情報提示方法。
【請求項14】
上記情報取得工程は、文章データを取得する処理が行われ、取得した文章データから特徴単語を抽出する文章認識工程を有し、
上記情報提示工程では、上記位置情報取得手段が取得した位置情報と上記メモリに蓄積されている位置情報とを比較し上記メモリに蓄積されている位置情報が再度取得された場合、再取得された位置情報に対応する関連情報及び上記文章データを抽出し上記使用者に提示することを特徴とする請求項11記載の情報提示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−31379(P2006−31379A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−208916(P2004−208916)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】