説明

情報表示装置の表示制御方法およびその装置

【課題】交通情報が表示されていることを判読可能距離以遠から予め認識させることができると共に、消費電力を低減することができる情報表示装置の表示制御方法およびその装置を提供する。
【解決手段】車両が交通情報を判読可能な位置にあると判断された場合は、表示を判読させるための第1の点灯状態で点灯し、判読可能な位置にあると判断されない場合は、表示されていることを注意喚起するための第2の点灯状態で点灯する。第1の点灯状態では、交通情報が表示される表示部および注意喚起する注意灯を周囲の照度に応じた第1表示輝度および第1点灯輝度でそれぞれ点灯し、第2の点灯状態では、表示部を第1表示輝度よりも低い輝度の第2表示輝度で、注意灯を第1点灯輝度よりも高い輝度の第2点灯輝度または第1点灯輝度でそれぞれ点灯する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般道路および高速道路などに設置され、ドライバーに「この先工事中、車線規制」などの交通情報を表示する情報表示装置の表示制御方法およびその装置に関し、更に詳しくは、交通情報を表示中であることを判読可能距離以遠から予め認識させることができるとともに、消費電力を低減することができる情報表示装置の表示制御方法およびその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
山間部などの車両の通行が少ない道路に設置された情報表示装置の表示方法として、車両を検知した場合にのみ、表示項目を表示する提案が行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−096214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1のように、情報表示装置に近づいた車両を検知し、情報表示装置に表示項目が表示されていない消灯状態から表示項目が表示される点灯状態に突然に変化した場合においては、ドライバーがその変化に対応できないため、表示項目を読むための判読時間が短くなり情報を十分に伝達できないといった問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、情報表示装置に接近する車両の位置に応じて表示部および注意灯の点灯をそれぞれ制御することにより、交通情報を表示中であることを判読可能距離以遠から予め認識させることができるとともに、消費電力を低減することができる情報表示装置の表示制御方法およびその装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の通りである。
1.所定方向から接近する車両に向けて交通情報を表示する表示部と、前記表示部の近傍に設けられ前記交通情報が表示されていることを注意喚起するために点灯される注意灯と、前記表示部の周囲照度を検出する照度検出器と、前記車両を検知する車両検知器と、前記車両の位置に応じて前記表示部および前記注意灯の点灯状態を切り換える制御部と、を備える情報表示装置の表示制御方法であって、
前記車両検知器によって前記車両が第1地点で検知されたとき、前記点灯状態を前記交通情報を判読させるための点灯状態である第1の点灯状態に切り換える工程と、
前記車両が第2地点に達したと判断したとき、前記点灯状態を前記交通情報が表示されていることに対する注意を喚起するための点灯状態である第2の点灯状態に切り換える工程と、を含み、
前記第1地点と前記第2地点との間には、前記車両から前記交通情報を判読することができる判読可能範囲が含まれ、
前記第1の点灯状態は、前記表示部を前記周囲照度に応じた輝度である第1表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記周囲照度に応じた輝度である第1点灯輝度で点灯する点灯状態であり、
前記第2の点灯状態は、前記表示部を前記第1表示輝度よりも低い輝度である第2表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記第1点灯輝度よりも高い輝度である第2点灯輝度で点灯または前記第1点灯輝度で点灯する点灯状態であることを特徴とする情報表示装置の表示制御方法。
2.上記1.において、前記制御部は、前記車両が前記第1地点で検知されてから所定の時間が経過したときに前記車両が前記第2地点に達したと判断することを特徴とする。
3.上記1.または2.において、前記車両検知器は、前記表示部の近傍に設けられたミリ波レーダーであることを特徴とする。
4.所定方向から接近する車両に向けて交通情報を表示する表示部と、前記表示部の近傍に設けられ前記交通情報が表示されていることを注意喚起するために点灯される注意灯と、前記表示部の周囲照度を検出する照度検出器と、前記車両を検知する車両検知器と、前記車両の位置に応じて前記表示部および前記注意灯の点灯状態を切り換える制御部と、を備える情報表示装置の表示制御方法であって、
前記車両検知器によって前記車両が第1地点で検知されたとき、前記点灯状態を前記交通情報が表示されていることに対する注意を喚起するための点灯状態である第2の点灯状態に切り換える工程と、
前記車両が第2地点に達したと判断したとき、前記点灯状態を前記交通情報を判読させるための点灯状態である第1の点灯状態に切り換える工程と、
前記車両が第3地点に達したと判断したとき、前記点灯状態を消灯状態に切り換える工程と、を含み、
前記第2地点と前記第3地点との間には、前記車両から前記交通情報を判読することができる判読可能範囲が含まれ、
前記第1の点灯状態は、前記表示部を前記周囲照度に応じた輝度である第1表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記周囲照度に応じた輝度である第1点灯輝度で点灯する点灯状態であり、
前記第2の点灯状態は、前記表示部を前記第1表示輝度よりも低い輝度である第2表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記第1点灯輝度よりも高い輝度である第2点灯輝度で点灯または前記第1点灯輝度で点灯する点灯状態であることを特徴とする情報表示装置の表示制御方法。
5.所定方向から接近する車両に向けて交通情報を表示する表示部と、前記表示部の近傍に設けられ前記交通情報が表示されていることを注意喚起するために点灯される注意灯と、前記表示部の周囲照度を検出する照度検出器と、前記車両を検知する車両検知器と、前記車両の位置に応じて前記表示部および前記注意灯の点灯状態を切り換える制御部と、を備える情報表示装置の表示制御方法であって、
前記車両検知器によって前記車両が第1地点で検知されたとき、前記点灯状態を前記交通情報が表示されていることに対する注意を喚起するための点灯状態である第2の点灯状態に切り換える工程と、
前記車両が第2地点に達したと判断したとき、前記点灯状態を前記交通情報を判読させるための点灯状態である第1の点灯状態に切り換える工程と、
前記車両が第3地点に達したと判断したとき、前記表示部において表示する表示項目の重要度に応じて、前記点灯状態を消灯状態または前記第2の点灯状態に切り換える工程と、を含み、
前記第2地点と前記第3地点との間には、前記車両から前記交通情報を判読することができる判読可能範囲が含まれ、
前記第1の点灯状態は、前記表示部を前記周囲照度に応じた輝度である第1表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記周囲照度に応じた輝度である第1点灯輝度で点灯する点灯状態であり、
前記第2の点灯状態は、前記表示部を前記第1表示輝度よりも低い輝度である第2表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記第1点灯輝度よりも高い輝度である第2点灯輝度で点灯または前記第1点灯輝度で点灯する点灯状態であることを特徴とする情報表示装置の表示制御方法。
6.上記4.または5.において、前記制御部は、前記車両が前記第1地点で検知されてから第1の時間が経過したときに前記車両が前記第2地点に達したと判断し、前記車両が前記第1地点で検知されてから第2の時間が経過したときに前記車両が前記第3地点に達したと判断することを特徴とする。
7.上記6.において、前記車両検知器は、前記表示部の近傍に設けられ、かつ前記車両の速度を検知するドップラーレーダーであり、
前記制御部は、前記第1地点で検知された前記車両の速度に基づいて前記第1の時間および前記第2の時間を設定することを特徴とする。
8.所定方向から接近する車両に向けて交通情報を表示する表示部と、
前記表示部の近傍に設けられ前記交通情報が表示されていることを注意喚起するために点灯される注意灯と、
前記表示部の周囲照度を検出する照度検出器と、
前記車両を検知する車両検知器と、
前記車両の位置に応じて前記表示部および前記注意灯の点灯状態を切り換える制御部と、を備え、
前記制御部は、前記点灯状態を、前記車両検知器によって前記車両が第1地点で検知されたときに前記交通情報を判読させるための点灯状態である第1の点灯状態に切り換え、さらに前記車両が第2地点に達したと判断したときに前記交通情報が表示されていることに対する注意を喚起するための点灯状態である第2の点灯状態に切り換え、
前記第1地点と前記第2地点との間には、前記車両から前記交通情報を判読することができる判読可能範囲が含まれ、
前記第1の点灯状態は、前記表示部を前記周囲照度に応じた輝度である第1表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記周囲照度に応じた輝度である第1点灯輝度で点灯する点灯状態であり、
前記第2の点灯状態は、前記表示部を前記第1表示輝度よりも低い輝度である第2表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記第1点灯輝度よりも高い輝度である第2点灯輝度で点灯または前記第1点灯輝度で点灯する点灯状態であることを特徴とする情報表示装置。
9.上記8.において、前記制御部は、前記車両が前記第1地点で検知されてから所定の時間が経過したときに、前記車両が前記第2地点に達したと判断することを特徴とする。
10.上記8.または9.において、前記車両検知器は、前記表示部の近傍に設けられたミリ波レーダーであることを特徴とする。
11.所定方向から接近する車両に向けて交通情報を表示する表示部と、
前記表示部の近傍に設けられ前記交通情報が表示されていることを注意喚起するために点灯される注意灯と、
前記表示部の周囲照度を検出する照度検出器と、
前記車両を検知する車両検知器と、
前記車両の位置に応じて前記表示部および前記注意灯の点灯状態を切り換える制御部と、を備え、
前記制御部は、前記点灯状態を、前記車両検知器によって前記車両が第1地点で検知されたときに前記交通情報が表示されていることに対する注意を喚起するための点灯状態である第2の点灯状態に切り換え、次に前記車両が第2地点に達したと判断したときに前記交通情報を判読させるための点灯状態である第1の点灯状態に切り換え、さらに前記車両が第3地点に達したと判断したときに消灯状態に切り換え、
前記第2地点と前記第3地点との間には、前記車両から前記交通情報を判読することができる判読可能範囲が含まれ、
前記第1の点灯状態は、前記表示部を前記周囲照度に応じた輝度である第1表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記周囲照度に応じた輝度である第1点灯輝度で点灯する点灯状態であり、
前記第2の点灯状態は、前記表示部を前記第1表示輝度よりも低い輝度である第2表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記第1点灯輝度よりも高い輝度である第2点灯輝度で点灯または前記第1点灯輝度で点灯する点灯状態であることを特徴とする情報表示装置。
12.所定方向から接近する車両に向けて交通情報を表示する表示部と、
前記表示部の近傍に設けられ前記交通情報が表示されていることを注意喚起するために点灯される注意灯と、
前記表示部の周囲照度を検出する照度検出器と、
前記車両を検知する車両検知器と、
前記車両の位置に応じて前記表示部および前記注意灯の点灯状態を切り換える制御部と、を備え、
前記制御部は、前記点灯状態を、前記車両検知器によって前記車両が第1地点で検知されたときに前記交通情報が表示されていることに対する注意を喚起するための点灯状態である第2の点灯状態に切り換え、次に前記車両が第2地点に達したと判断したときに前記交通情報を判読させるための点灯状態である第1の点灯状態に切り換え、さらに前記車両が第3地点に達したと判断したときに前記表示部において表示する表示項目の重要度に応じて消灯状態または前記第2の点灯状態に切り換え、
前記第2地点と前記第3地点との間には、前記車両から前記交通情報を判読することができる判読可能範囲が含まれ、
前記第1の点灯状態は、前記表示部を前記周囲照度に応じた輝度である第1表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記周囲照度に応じた輝度である第1点灯輝度で点灯する点灯状態であり、
前記第2の点灯状態は、前記表示部を前記第1表示輝度よりも低い輝度である第2表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記第1点灯輝度よりも高い輝度である第2点灯輝度で点灯または前記第1点灯輝度で点灯する点灯状態であることを特徴とする情報表示装置。
13.上記11.または12.において、前記制御部は、前記車両が前記第1地点で検知されてから第1の時間が経過したときに前記車両が前記第2地点に達したと判断し、前記車両が前記第1地点で検知されてから第2の時間が経過したときに前記車両が前記第3地点に達したと判断することを特徴とする。
14.上記13.において、前記車両検知器は、前記表示部の近傍に設けられ、かつ前記車両の速度を検知するドップラーレーダーであり、
前記制御部は、前記第1地点で検知された前記車両の速度に基づいて前記第1の時間および前記第2の時間を設定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の情報表示装置の表示制御方法によると、車両の位置に応じて前記交通情報を判読させるための点灯状態である第1の点灯状態および交通情報が表示されていることに対する注意を喚起するための点灯状態である第2の点灯状態の2つの点灯状態に切り換える。これにより、車両が交通情報を判読可能な位置に到達する以前においては、注意灯は、周囲の照度に応じた輝度である第1点灯輝度またはそれよりも高い輝度である第2点灯輝度で点灯される。この結果、車両が交通情報を判読不能な遠方の位置にあっても注意灯が点灯されていることにより、ドライバーに対して、情報表示装置が表示中であることを予備的に認識させることができる。また、車両が交通情報を判読可能な位置に到達するまでは、表示部の表示輝度が通常の輝度よりも低い第2表示輝度で点灯される第2の点灯状態で点灯されている。この第2の点灯状態は、第1の点灯状態よりも電力消費の少ない点灯状態である。このように、車両の検知の有無により通常の点灯状態と電力消費の少ない点灯状態とを切り換えるので、車両の有無に拘らず常に点灯する情報表示装置と比較して消費電力を大幅に低減することができる。
また、第2の点灯状態において、注意灯が周囲の照度に応じた輝度よりも高い輝度である第2点灯輝度で点灯される場合には、より遠方のドライバーに対して情報表示装置の存在を知らせることができる。
具体的には、従来の表示制御方法においては、交通情報の表示と注意灯の点灯とは同時に行われるため、注意灯は表示項目の判読の妨げにならない輝度に輝度値を抑えて制御される。これに対し、本表示制御方法においては、表示項目が判読できない位置において消費電力が少ない注意灯の輝度を上げるため、低消費電力にも拘らず遠方から情報表示装置の存在を知らせることができる。このため、例えば「○○通行止」のような重要な表示項目を表示中の場合にドライバーにいち早く知らせることにおいて格別な効果がある。
また、前記制御部が、前記車両が前記第1地点で検知されてから所定の時間が経過したときに前記車両が前記第2地点に達したと判断する場合は、簡易な構成かつ信頼性に優れた表示制御を実現できる。
さらに、前記車両検知器が前記表示部の近傍に設けられたミリ波レーダーである場合は、天候等の検知条件の違いによる影響を受けにくく、車両検知位置における車両検知を正確に行うことができる。また、道路側に車両検知器が配置されている場合と比較して、施工費を大幅に削減することができる。
【0007】
本発明の情報表示装置の他の表示制御方法によると、車両の位置に応じて第1の点灯状態、第2の点灯状態および消灯状態の3つの点灯状態に切り換える。これにより、車両が検知されるまでは情報表示装置を消灯することができるので、消費電力をより低減させることができる。また、車両が検知されてから交通情報を判読可能な位置に到達するまでは、注意灯は周囲の照度に応じた輝度である第1点灯輝度よりも高い輝度である第2点灯輝度で点灯される。この結果、ドライバーに対する注意喚起力が高く、車両のドライバーに対して情報表示装置が表示中であることを迅速に認識させることができる。
本発明の情報表示装置のさらに他の表示制御方法によると、車両が検知される以前では、表示項目の重要度に応じて、第2の点灯状態または消灯状態に切り替える。このため、ドライバーが重要な表示項目を見落とす危険性を大幅に減らすことができる。
また、前記制御部が、前記車両が前記第1地点で検知されてから第1の時間が経過したときに前記車両が前記第2地点に達したと判断し、前記車両が前記第1地点で検知されてから第2の時間が経過したときに前記車両が前記第3地点に達したと判断する場合は、簡易な構成かつ信頼性に優れた表示制御を実現できる。
さらに、前記車両検知器が、前記表示部の近傍に設けられ、かつ前記車両の速度を検知するドップラーレーダーであり、前記制御部が、前記第1地点で検知された前記車両の速度に基づいて前記第1の時間および前記第2の時間を設定する場合は、情報表示装置に接近する車両毎に最適なタイミングで点灯状態を切り換えることができる。また、道路側に車両検知器が配置されている場合と比較して、施工費を大幅に削減することができる。
【0008】
一方、本発明の情報表示装置は、上述の各表示制御方法による効果を発揮するに好適な情報表示装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施形態1にかかる情報表示装置の側面からの概略設置図である。
【図2】本実施形態1〜3にかかる情報表示装置を示す正面図である。
【図3】本実施形態1〜3にかかる情報表示装置を示すブロック図である。
【図4】周囲照度と輝度との相関の例を示す説明図であり、(A)は第1の点灯状態における関係、(B)は注意灯の点灯輝度が第1点灯輝度である場合の第2の点灯状態における関係、(C)は注意灯の点灯輝度が第2点灯輝度である場合の第2の点灯状態における関係をそれぞれ示す。
【図5】本実施形態1にかかる情報表示装置の表示制御のフローチャートを示す図である。
【図6】本実施形態2にかかる情報表示装置の側面からの概略設置図である。
【図7】本実施形態2にかかる情報表示装置の表示制御のフローチャートを示す図である。
【図8】本実施形態3にかかる情報表示装置の表示制御のフローチャートを示す図である。
【図9】他の実施形態にかかる情報表示装置を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)実施形態1
(1−1)情報表示装置の構成:
(1−2)情報表示装置の表示制御方法:
(2)実施形態2
(2−1)情報表示装置の構成:
(2−2)情報表示装置の表示制御方法:
(3)実施形態3
(4)他の実施形態
【0011】
(1)実施形態1
本実施形態1にかかる情報表示装置は、所定方向から接近する車両を検知し、当該車両に対して交通情報を表示するものである。図1に示すように、情報表示装置1は、車両検知器30により地点1(L)において車両Vを検知し、表示部および注意灯を第1の点灯状態とする。そして、車両Vが地点2(L)に達したと判断したとき、第2の点灯状態に切り換える。
第1の点灯状態は、車両Vのドライバーに交通情報を判読させるために、表示部を情報表示装置1の周囲の照度に応じた輝度である第1表示輝度によって点灯させ、かつ注意灯を情報表示装置1の周囲の照度に応じた輝度である第1点灯輝度によって点灯させる点灯状態である。すなわち、第1の点灯状態は、周囲の照度に応じて交通情報を判読するのに適した輝度で、表示部および注意灯をそれぞれ点灯させる点灯状態である。
【0012】
第2の点灯状態は、車両Vのドライバーに交通情報が表示されていることを注意喚起するために、表示部を第1表示輝度よりも低い輝度である第2表示輝度とし、注意灯を情報表示装置1の周囲の照度に応じた輝度である第1点灯輝度またはそれよりも高い輝度である第2点灯輝度として、それぞれ点灯させる点灯状態である。すなわち、第2の点灯状態は、車両Vが地点1(L)で検知される以前においても注意灯が点灯していることにより、車両Vに対して、遠方から、交通情報を表示中であることを認識させることができる点灯状態である。また、第2の点灯状態は、表示部が低輝度(第2表示輝度)で点灯していることにより、判読はできなくとも、表示が行われていることを予め認識させることができる点灯状態である。
【0013】
ここで、第2表示輝度は、第1表示輝度よりも低い輝度であれば特に限定されない。すなわち、判読可能範囲以遠から表示されていることが認識できる程度の輝度であればよい。好ましくは、第1表示輝度よりも40(昼間)〜70(夜間)%程度低い輝度とすることができる。
また、第2点灯輝度は、第1点灯輝度よりも高い輝度であれば特に限定されない。これにより、通常輝度である第1点灯輝度で点灯されている場合よりも遠方から、交通情報を表示中であることを認識することができる。この第2点灯輝度は、好ましくは、第1点灯輝度よりも20〜30%程度高い輝度とすることができる。
【0014】
なお、一般的な情報表示装置において注意灯を点灯させて注意喚起する際には、複数設けられた注意灯を2組に分け、所定間隔で交互に点滅させて点灯する。本実施形態においては、図2に示すように、注意灯20は2個設けられている。したがって、本実施形態および以降の実施形態のいずれにおいても、注意灯を点灯させるとは、それぞれの注意灯20を所定間隔で交互に点滅させて点灯することをいう。無論、注意灯の数は2個に限られず、3個以上であってもよく、各組1個以上の注意灯を交互点滅させる点灯とすることができる。
【0015】
図1において、第1地点Lおよび第2地点Lは、車両Vが到達した際にそれぞれ第1の点灯状態および第2の点灯状態に切り換えられる位置である。まず、接近してくる車両Vが車両検知器30によって第1地点Lにて検知されると第1の点灯状態に切り換えられる。次に、車両Vが第2地点Lに達したと判断されたとき、第2の点灯状態に切り換えられる。第2の点灯状態への切換タイミングは、車両Vの走行速度が遅くても第2地点に達した時以降であればよく、厳密であることを要しない。したがって、上記判断は、例えば、道路環境に基づいて車両の走行速度を仮定し、車両Vが第1地点Lにて検知されてから所定の時間Tが経過したか否かによってすることができる。
【0016】
前記第1地点Lおよび第2地点Lは、図1に示すように、それらの間に判読可能範囲を含むように設定されている。この判読可能範囲は、車両Vから表示を判読することができる範囲である。情報表示装置1の表示部の位置からみて第1地点Lよりも近くにある判読可能範囲の開始端の位置は、表示される文字の文字高や車両速度等に応じて定めることができる。例えば、当用漢字を用いて交通情報が表示される場合、一般的な情報表示装置で用いられる文字の高さである文字高45cm、車両速度60km/hの条件において、108mとなることが知られている。また、情報表示装置1の表示部の位置からみて第2地点Lよりも遠くにある判読可能範囲の終了端の位置は、車両運転者の鉛直方向の限界視野は一般的に7度であることから、情報表示装置の表示部の高さに応じた位置となる。この終了端の位置は、例えば、情報表示装置の表示部の高さが車両運転者の目の位置から6mである場合、49m程度となる。
【0017】
したがって、第1地点Lおよび第2地点Lは、上述のように、条件に応じて異なる判読可能範囲を含むように適宜設定すればよい。例えば、表示される文字高を45cm、車両速度を60km/h、表示部の表示高さを6mとした場合、判読可能範囲は表示部との距離が108m〜49mの範囲であるから、第1地点Lおよび第2地点Lは、それぞれ130mおよび30mとすればよい。
【0018】
(1−1)情報表示装置の構成:
情報表示装置1は、図2および3に示すように、表示部10と注意灯20と車両検知器30と照度検出器40と制御部50とを備えている。制御部50は、受信部51とメモリ52とCPU53とを備えている。この構成において、CPU53は、メモリ52に記録された交通情報表示プログラム52aを実行し、このプログラムに基づいて各部を制御するとともに所定の演算処理を実施することができる。
【0019】
受信部51は、道路管理事務所等から送信される表示制御信号を受信する。表示制御信号は、点灯または消灯、表示すべき交通情報の項目などを指示する信号である。情報表示装置1は、この表示制御信号により点灯指示を受信した場合には交通情報を表示し、表示制御信号により点灯指示を受信しなかった場合には交通情報を表示しない。また、情報表示装置1は、この表示制御信号によって、表示部に表示すべき交通情報を選択することができる。
メモリ52はデータを蓄積可能な記憶媒体であり、読み出し可能な不揮発メモリ(ROM)と、読み書き可能なメモリ(RAM)を含む。ROMには、上述の交通情報表示プログラム52aと、表示情報データ52bと、輝度テーブルデータ52c等が予め記録されている。また、RAMには、車両検知器30による車両検出回数等のデータを記憶可能である。なお、メモリ52としては、半導体メモリの他、HDD等の二次記憶装置などが用いられてもよい。
【0020】
表示情報データ52bは、「この先工事中車線規制」、「この先落下物有走行注意」、「大雨 通行止」等、表示される各種の交通情報に関する表示項目のデータである。これらのうち、いずれの表示をするかは、表示制御信号によって選択することができる。
輝度テーブルデータ52cは、情報表示装置1の周囲の照度に応じた表示部10および注意灯20の最適な輝度を示すデータである。この輝度テーブルデータ52cは、例えば、図4(A)〜(C)に示すような第1の点灯状態および第2の点灯状態の2つの点灯状態における周囲照度と各輝度との相関関係において、照度範囲を複数に区分し、それぞれに対応する最適な輝度をテーブル化したものである。この輝度テーブルデータ52cの代わりに、検出された周囲照度の値に基づいて、図4(A)〜(C)に示すような周囲照度と輝度との相関を表す関数から演算により求めた輝度を用いるようにしてもよい。
【0021】
注意灯および表示部を構成する発光素子は限定されないが、多くの場合、発光ダイオード(LED)が使用される。通常、注意灯の発光面積は表示部の発光面積よりも小さく、したがって、注意灯を構成するLED数は、表示部を構成するLED数よりも少ない。そのため、第2の点灯状態で運用される間の情報表示装置の消費電力は、注意灯を第2点灯輝度で点灯したとしても第1の点灯状態における消費電力と比較して小さくすることができる。
【0022】
CPU53は、表示制御部53aと、注意灯制御部53b、タイマ設定部53c、輝度選択部53d等を備えている。これらは、CPU53に内蔵されていてもよいし、CPU53の周囲に備えられていてもよい。また、各部は、ハードウェア及びソフトウェアのいずれによって構成されてもよい。
輝度選択部53dは、照度検出器40により検出される周囲の照度に応じ、輝度テーブルデータ52cを参照することによって、表示部10および注意灯20の輝度を選択する。輝度選択部53dは、表示制御信号による点灯指示を受信し、かつ車両が検知されていない場合は、第2の点灯状態の輝度テーブルデータ52cを参照する。また、車両検知器30により車両が検知された場合は、第1の点灯状態の輝度テーブルデータを参照する。照度検出器40は、情報表示装置1の周囲の照度を検出する限り特に限定されず、例えば、フォトレジスタ、フォトダイオード等を採用可能である。
【0023】
タイマ設定部53cは、車両Vが車両検知器30により検知されてからの所定時間Tをタイマ設定する。この時間Tは、所定速度で走行する車両Vが第2地点Lに到達するまでの時間として予め設定されている。すなわち、本実施形態1では、この時間Tの経過をもって、車両Vが第2地点Lに到達したと判断する。
車両検知器30としては、車両Vを検知する限りにおいて、いかなる検知手段を採用してもよい。例えば、本実施形態1において、車両検知器30としてミリ波レーダーを用いることができる。ミリ波レーダーは、図3に示すように、情報表示装置1の表示部10と一体に設けることができる。このミリ波レーダーにより、情報表示装置1の表示部10の前方(第1地点L)において車両Vを検知し、車両検知信号を出力するようにすることができる。
【0024】
上述のように、本実施形態1では、車両Vの検知位置を第1地点Lとしている。したがって、上記時間Tは、第1地点Lにおいて車両Vが検知されてから、第2地点Lに到達するまでの時間である。例えば、検知される車両Vの速度を時速60km/hと仮定すると、この車両Vが100m(L−L)移動するまでの時間は6秒となり、この時間を時間Tとして予め設定しておくことができる。なお、車両Vを第1地点L以遠の位置で検知するようにして、車両Vが検知されてから第1地点Lに到達するまでの時間を別のタイマにより計測して、車両Vが第1地点Lに到達したと判断されたときに、第2の点灯状態への切り換えを行うようにしてもよい。
【0025】
表示制御部53aは、道路管理事務所等から送信される表示制御信号に応じた交通情報を、表示情報データ52bを参照して表示部10に表示させる。また、表示制御部53aは、輝度選択部53dで選択された輝度で表示部10を点灯させる。本実施形態1の表示部10として、例えば、表示面に16×16の発光素子をマトリックス状に配置したLEDユニットを採用することができる。
【0026】
注意灯制御部53bは、表示制御信号に基づいて注意灯20の点灯を制御する。表示制御信号による点灯指示を受信した場合には、本実施形態1において注意灯制御部53bは、輝度選択部53dで選択された輝度で注意灯20を点灯させる。注意灯20は、注意灯20として多数のLEDが円形のレンズ背面に配置されたLEDユニットを使用し、赤色および黄色の色光により点灯することが可能である。この点灯の例として、危険度の高い重要情報の場合には2つの注意灯20を赤色で交互に点滅させ、危険度が中程度の注意情報の場合には2つの注意灯20を黄色で交互に点滅させることが挙げられる。
【0027】
(1−2)情報表示装置の表示制御方法:
本実施形態1にかかる情報表示装置の表示制御は、上述の構成において、図5に示すフローチャートに従って実行される。
最初に、情報表示装置1は、道路管理事務所等から送信され、受信部51により受信される表示制御信号による点灯指示があるか否かを監視する(ステップS100)。このとき、情報表示装置1は消灯状態である。そして、点灯指示がない場合は、ステップS105にて引き続き消灯状態を維持し、点灯指示があるか否かを監視し続ける。点灯指示がある場合はステップS110に移行する。
【0028】
ステップS110では、車両検知信号があるか否か、すなわち、第1地点Lに到達する車両Vがあるか否かを監視する。ステップS110において、車両検知信号無と判断された場合には、ステップS115にて、表示部10および注意灯20を第2の点灯状態で点灯させるためのそれぞれの輝度を選択する。すなわち、輝度選択部53dは、照度検出器40により検出される周囲の照度を輝度テーブルデータ52cと照合させ、その照度に応じた輝度を選択する。このとき照合する輝度テーブルデータ52cは、第2の点灯状態における注意灯の点灯輝度が第1点灯輝度である場合は図4(B)の第2の点灯状態に用いられるデータであり、第2点灯輝度である場合は図4(C)の第2の点灯状態に用いられるデータである。そして、ステップS120において、表示制御部53aおよび注意灯制御部53bは、ステップS115において選択された輝度で、表示部10および注意灯20をそれぞれ点灯させ、ステップS100に戻る。このように、点灯指示がある場合には、第2の点灯状態で、車両検知信号があるか否か、すなわち第1地点Lに到達する車両Vがあるか否かを監視する。これにより、情報表示装置1に向かって接近する車両Vであって、第1地点Lに到達する前の車両Vに対して、情報表示装置1が表示中であることを第2の点灯状態により注意喚起している状態となっている。
【0029】
上述のように情報表示装置1が第2の点灯状態である状態において、ステップS110にて車両検知信号有りと判断された場合には、以降の処理で、情報表示装置1の点灯状態を、交通情報を判読させるための点灯状態である第1の点灯状態に切り換える。すなわち、ステップS125において、時間Tをリセット(再設定)し計時を開始する。この時間Tは、上述のように、車両Vが検知されてから第2地点Lに到達するまでの時間であり予め設定されている。そして、輝度選択部53dは、表示部10および注意灯20を第1の点灯状態であるところの第1の表示輝度および点灯輝度で点灯するための輝度を選択する(ステップS130)。このとき照合する輝度テーブルデータ52cは、図4(A)の第1の点灯状態に用いられるデータである。
【0030】
表示制御部53aおよび注意灯制御部53bは、それら選択された輝度で、表示部10および注意灯20をそれぞれ点灯させる(ステップS135)。このようにして、本実施形態1では、第1地点Lにて車両Vが検知されることにより第2の点灯状態から第1の点灯状態に切り換える。なお、図5に示すように、点灯指示が送信された直後の消灯状態において車両検知信号が確認された場合には、第2の点灯状態を経ることなく、消灯状態から第1の点灯状態に切り換えられる。
【0031】
ステップS140では、ステップS125においてタイマ設定した時間Tが経過したか否か、すなわち、車両Vが第2地点Lに到達したか否かを監視する。時間Tが経過したときには、ステップS145にて、後続車両検知信号があるか否か、すなわち、時間Tが経過する間に第1地点Lに到達した後続の他の車両Vがあるか否かを確認する。後続車両検知信号が無い場合にはステップS100に戻り、上述の処理を繰り返す。後続車両検知信号がある場合には、以降の処理で第1の点灯状態を延長する。
【0032】
ステップS145において後続車両検知信号がある場合は、最初の車両Vを検知した時間Ttと時間Tが経過する間に後続の他の車両Vが検知された時間Tt0+1との時間差T=Tt0+1−Ttを求め、時間Tのタイマ設定を行う(ステップS150)。すなわち、この時間Tだけ第1の点灯状態とされる時間が延長される。この時間Tの経過により、後続車両Vが第2地点Lに到達したか否かを判断する。ステップS155では、時間Tが経過したか否か、すなわち後続車両Vが第2地点Lに到達したか否を監視する。時間Tが経過した場合にはステップS145に戻り以降の処理を繰り返す。
【0033】
以上のように、本実施形態1では、車両Vの位置に応じて第1の点灯状態および第2の点灯状態の2つの点灯状態に切り換える。これにより、車両Vが交通情報を判読可能な位置に到達する以前においても注意灯20が点灯されている。この結果、車両Vが交通情報を判読不能な遠方の位置にあっても、そのドライバーに対して、情報表示装置1が表示中であることを予備的に認識させることができる。また、注意灯20が周囲の照度に応じた輝度である第1点灯輝度よりも高い輝度である第2点灯輝度で点灯される場合には、車両Vがより遠方の位置にあっても、そのドライバーに対して、情報表示装置1が表示中であることを予備的に認識させることができる。
また、本実施形態1では、表示部10は、車両Vが検知されるまでは、第1の点灯状態の表示輝度よりも電力消費の少ない第2表示輝度で点灯されている。このように、車両Vの検知の有無により通常点灯と電力消費の少ない点灯とを切り換えるので、常に通常点灯とする情報表示装置と比較して消費電力を低減することができる。
【0034】
さらに、本実施形態1の情報表示装置1では、車両Vの検知により第2の点灯状態から第1の点灯状態に切り換えるとともに、第1の点灯状態で点灯する時間Tが予め設定されているので、簡易な構成による信頼性に優れた表示制御を実現できる。
【0035】
(2)実施形態2
次に、実施形態2にかかる情報表示装置について説明する。なお、本実施形態2に係る情報表示装置において、上記実施形態1の情報表示装置1と略同じ構成部位には同符合を付けて詳説を省略する。
本実施形態2にかかる情報表示装置は、上述の実施形態1の情報表示装置1と同様に、所定方向から接近する車両を検知し、当該車両に対して交通情報を表示するものである。図6に示すように、情報表示装置1Aは、車両検知器30により地点1(L)において車両Vを検知し、表示部および注意灯を第2の点灯状態とする。また、車両Vが地点2(L)に達したと判断したとき、第1の点灯状態に切り換える。さらに、車両Vが地点3(L)に達したと判断したとき、消灯状態に切り換える。
【0036】
図6において、第1地点L1、第2地点Lおよび第3地点Lは、車両Vが到達した際にそれぞれ第2の点灯状態、第1の点灯状態および消灯状態に切り換えられる位置である。まず、接近してくる車両Vが車両検知器30によって第1地点Lにて検知されると第2の点灯状態に切り換えられる。次に、車両Vが第2地点Lに達したと判断されたとき、第1の点灯状態に切り換えられる。さらに、車両Vが第3地点Lに達したと判断されたとき、消灯状態に切り換えられる。上記判断は、例えば、接近する車両Vの速度を計測し、この速度に基づいて求めた時間TおよびTがそれぞれ経過したか否かによってすることができ、また、上述の実施形態1で例示したように、車両Vが第1地点Lにて検知されてから所定の時間が経過したか否かによってすることができる。
【0037】
第2地点Lおよび第3地点Lは、上記実施形態1と同様に、それらの間に判読可能範囲を含むように適宜設定すればよい。第1地点Lの位置は、注意喚起を促す距離や、採用される車両検知器の検知範囲、情報表示装置が設置される道路の環境等に応じて適宜設定すればよい。したがって、例えば、第1地点L、第2地点Lおよび第3地点Lは、それぞれ250m、130mおよび30mとすることができる。
【0038】
(2−1)情報表示装置の構成:
本実施形態2の情報表示装置1Aは、上述の実施形態1の情報表示装置1と略同様の構成を備えている。すなわち、情報表示装置1Aは、図2および3に示すように、表示部10と注意灯20と車両検知器30と照度検出器40と制御部50とを備えている。制御部50は、受信部51とメモリ52とCPU53とを備えている。この構成において、CPU53は、メモリ52に記録された交通情報表示プログラム52aを実行し、このプログラムに基づいて各部を制御するとともに所定の演算処理を実施することができる。
【0039】
タイマ設定部53cは、車両Vが車両検知器30により検知されてからの時間TおよびTをタイマ設定する。これら時間TおよびTは、車両Vが検知されてから、第2地点Lおよび第3地点Lに到達するまでの時間として、上述の実施形態1のように予め定められていてもよいし、車両検知器30により車両Vの速度を計測し、その速度に基づいて求めるようにしてもよい。
車両検知器30は、車両Vを検知する限りにおいては、いかなる検知手段を採用してもよい。車両検知器30として、例えば、車両Vの速度を計測するドップラーレーダーを用いることができる。このドップラーレーダーを用いた車両検知器30により、第1地点Lへ所定周波数のレーダー波を発し、車両Vがその位置に到達した際の反射波を検知して速度を計測することができる。また、車両検知器30は、図3に示すように、表示部10に一体に設けることができる。
【0040】
上述のように、時間TおよびTは、車両Vが検知されてから、第2地点Lおよび第3地点Lに到達するまでの時間として、車両検知器30により検知される車両Vの速度に基づいて算出することができる。すなわち、例えば、検知した車両Vの速度が60km/h、L−LおよびL−Lがそれぞれ120m、220mである場合、時間TおよびTはそれぞれ7.2秒および13.2秒となる。本実施形態2では、この時間TおよびTの経過をもって、車両Vが第2地点Lおよび第3地点Lに到達したと判断する。
なお、車両Vを第1地点L以遠の位置で検知するようにして、車両Vが検知されてから第3地点Lに到達するまでの時間をタイマとして設定して点灯の切り換えを行うようにしてもよい。
【0041】
(2−2)情報表示装置の表示制御方法:
本実施形態2にかかる情報表示装置の表示制御は、上述の構成において、図7に示すフローチャートに従って実行される。
最初に、情報表示装置1Aは、表示制御信号による点灯指示があるか否かを監視する(ステップS200)。このとき、情報表示装置1Aは消灯状態である。そして、点灯指示がない場合は、ステップS205にて引き続き消灯状態を維持し、点灯指示があるか否かを監視し続ける。点灯指示がある場合はステップS210に移行する。
【0042】
ステップS210では、車両検知信号があるか否か、すなわち、第1地点Lに到達する車両があるか否かを監視する。車両検知信号が無ければ、ステップS205にて引き続き消灯状態を維持し、車両検知信号がある場合はステップS210に移行する。ステップS210において車両検知信号がある場合には、時間TおよびTをタイマ設定する(ステップS215)。これらTおよびTは、上述のように、それぞれ車両Vが検知されてから第2地点Lおよび第3地点Lに到達するまでの時間である。また、時間TおよびTは、上述のように、車両検知器30としてドップラーレーダーを用いた場合、車両Vを検知した際に受信した反射波から求められる車両Vの速度に基づいてそれぞれ演算により算出することができる。
【0043】
次に、輝度選択部53dは、表示部10および注意灯20の輝度を選択する(ステップS220)。すなわち、輝度選択部53dは、照度検出器40により検出される周囲の照度を輝度テーブルデータ52cと照合させ、その照度に応じた輝度を選択する。このとき照合する輝度テーブルデータ52cは、第2の点灯状態に用いられるデータである。そして、表示制御部53aおよび注意灯制御部53bは、それら選択された第2の点灯状態に用いられる輝度で、表示部10および注意灯20をそれぞれ点灯させる(ステップS225)。なお、ステップS220において、輝度選択部53dは、照度検出器40により検出される周囲の照度を、第1の点灯状態に用いられるデータとも照合させ、後述するステップS235において第1の点灯状態に切り換える際の表示部10および注意灯20の輝度も同時に選択しておく。
【0044】
ステップS230では、ステップS215においてタイマ設定した時間Tが経過したか否か、すなわち、車両Vが第2地点Lに到達したか否かを監視する。時間Tが経過したときには、第2の点灯状態から、交通情報を判読させるための点灯状態である第1の点灯状態に切り換える。すなわち、表示部10および注意灯20を第1表示輝度および第1点灯輝度に切り換えて点灯させる(ステップS235)。その後、時間Tが経過したか否か、すなわち、車両Vが第3地点Lに到達したか否かを監視し(ステップS240)、時間Tが経過したときには、ステップS245以降の処理により第1の点灯状態を延長する。これらステップS245〜S255の処理は、図5のフローチャートにおけるステップS145〜S155までの処理と同様であるので、その詳説を省略する。
【0045】
以上、本実施形態2では、車両Vの位置に応じて第1の点灯状態、第2の点灯状態および消灯の3つの状態に切り換えて点灯させる。これにより、車両Vが、車両Vの検知位置である第1地点Lに到達するまでは情報表示装置1Aを消灯状態とすることができ、装置運用時の消費電力をより低減させることができる。また、車両Vが検知されてから第2地点Lに到達するまでの範囲においては、注意灯20は周囲の照度に応じた輝度である第1点灯輝度あるいはより高い輝度である第2点灯輝度で点灯される。この結果、交通情報を判読可能な位置以前において、車両Vのドライバーに対して情報表示装置1が表示中であることを予備的に認識させることができる。
【0046】
(3)実施形態3
実施形態3にかかる情報表示装置について説明する。本実施形態3の情報表示装置は、上述の実施形態2と同様に、図2および3に示す構成を備えており、その詳説は上述の実施形態2と略同様である。しかしながら、本実施形態3は、図6の第1地点L1、第2地点Lおよび第3地点Lで点灯状態を切り換える点においては実施形態2と同様であるが、第1地点Lで車両を検知する以前において、表示する表示項目の重要度に応じて、消灯状態とするか第2の点灯状態に切り換えるかの制御をする点において相違する。
本実施形態3の場合には、メモリ52には表示項目に対して項目の重要度を表す信号が記憶される。具体的には、例えば、項目中に「通行止」のような重要度大の表示を含む場合には「1」の信号が、そのような表示を含まない場合には「0」の信号が記憶される。
【0047】
次に、実施形態3の表示制御について図8のフローチャートを用いて説明する。
本実施形態3の表示制御は、表示制御信号による点灯指示があるか否かを監視し、点灯指示がない場合に表示部10および注意灯20を消灯状態として点灯指示があるか否かを引き続き監視し続けるところまでは上述の実施形態2と同様である。ステップS300にて点灯指示がある場合には、メモリ52に記憶されている重要度を表す信号が「1」であるか「0」であるか、すなわち、表示項目中に重要度大の表示を含むか否かを監視する(ステップS310)。
【0048】
重要度信号が「1」である場合には、表示部10および注意灯20の輝度を選択し(ステップS315)、注意喚起のための点灯状態である第2の点灯状態で、表示部10および注意灯20をそれぞれ点灯させる(ステップS320)。この状態で、車両検知信号があるか否か、すなわち第1地点Lに到達する車両Vがあるか否かを監視する(ステップS325)。車両検知信号が無い場合はステップS300に戻り、上述のステップS310、S315およびS320の処理を繰り返し、第2の点灯状態を継続する。車両検知信号がある場合は、ステップS330にて時間TおよびTをタイマ設定し、ステップS355に移行する。
一方、ステップS310において信号が「0」である場合には、消灯状態のまま、ステップS335にて車両検知信号の有無を監視する。ステップS340以降の処理は実施形態2におけるステップS215以降のフローと同様であるので省略する。
【0049】
このように、本実施形態3では、表示項目が重要度大である場合には、車両を検知する以前においても第2の点灯状態で点灯されている。これにより、ドライバーが重要な表示項目を見落とす危険性を大幅に減らすことができる。
【0050】
(4)他の実施形態
なお、本発明においては、上述の実施形態1および2に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施形態とすることができる。すなわち、上述の実施形態1および2では、表示部10と注意灯20をそれぞれ設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、図9に示すように、表示部10Aのみを設け、その一部を交通情報が表示中であることを注意喚起するための注意灯20Aとして機能させる情報表示装置1Bとしてもよい。すなわち、これにより、注意灯を備えない情報表示装置であっても、交通情報の判読可能範囲以遠における注意喚起を促すことができる。また、注意灯20Aの配置を、表示部10Aの表示範囲内で、自由に変更することができる。
【0051】
また、上述の実施形態1においては、時間Tを予め設定するようにしたが、これに限定されず、例えば、実施形態2および3において例示したように、車両検知器30により車両Vの速度を計測し、この速度に基づいて時間Tを演算により求めるようにしてもよい。
【0052】
さらに、上述の実施形態1〜3においては、ひとつの車両検知器30を設け、その検知信号に基づいてタイマ設定して点灯状態を切り換えるようにしたが、これに限定されず、例えば、異なる位置で車両を検出する複数の車両検知器を設け、各車両検知器の検知信号により点灯状態を切り換えるようにしてもよい。
【0053】
また、上述の実施形態2および3では、ひとつの車両検知器30により車両Vの速度を計測するようにしたが、これに限定されず、例えば、異なる2つの地点において車両を検知する2つの車両検知器を用い、それらの検知時間の差に基づいて車両の速度を測定するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0054】
1、1A、1B;情報表示装置、10、10A;表示部、20、20A;注意灯、30;車両検知器、40;照度検出器、50;制御部、51;受信部、52;メモリ、52a;交通情報表示プログラム、52b;表示情報データ、52c;輝度テーブルデータ、53a;表示制御部、53b;注意灯制御部、53c;タイマ設定部、53d;輝度選択部、L;第1地点、L;第2地点、L;第3地点、V;車両。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定方向から接近する車両に向けて交通情報を表示する表示部と、前記表示部の近傍に設けられ前記交通情報が表示されていることを注意喚起するために点灯される注意灯と、前記表示部の周囲照度を検出する照度検出器と、前記車両を検知する車両検知器と、前記車両の位置に応じて前記表示部および前記注意灯の点灯状態を切り換える制御部と、を備える情報表示装置の表示制御方法であって、
前記車両検知器によって前記車両が第1地点で検知されたとき、前記点灯状態を前記交通情報を判読させるための点灯状態である第1の点灯状態に切り換える工程と、
前記車両が第2地点に達したと判断したとき、前記点灯状態を前記交通情報が表示されていることに対する注意を喚起するための点灯状態である第2の点灯状態に切り換える工程と、を含み、
前記第1地点と前記第2地点との間には、前記車両から前記交通情報を判読することができる判読可能範囲が含まれ、
前記第1の点灯状態は、前記表示部を前記周囲照度に応じた輝度である第1表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記周囲照度に応じた輝度である第1点灯輝度で点灯する点灯状態であり、
前記第2の点灯状態は、前記表示部を前記第1表示輝度よりも低い輝度である第2表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記第1点灯輝度よりも高い輝度である第2点灯輝度で点灯または前記第1点灯輝度で点灯する点灯状態であることを特徴とする情報表示装置の表示制御方法。
【請求項2】
前記制御部は、前記車両が前記第1地点で検知されてから所定の時間が経過したときに前記車両が前記第2地点に達したと判断する請求項1記載の情報表示装置の表示制御方法。
【請求項3】
前記車両検知器は、前記表示部の近傍に設けられたミリ波レーダーである請求項1または2記載の情報表示装置の表示制御方法。
【請求項4】
所定方向から接近する車両に向けて交通情報を表示する表示部と、前記表示部の近傍に設けられ前記交通情報が表示されていることを注意喚起するために点灯される注意灯と、前記表示部の周囲照度を検出する照度検出器と、前記車両を検知する車両検知器と、前記車両の位置に応じて前記表示部および前記注意灯の点灯状態を切り換える制御部と、を備える情報表示装置の表示制御方法であって、
前記車両検知器によって前記車両が第1地点で検知されたとき、前記点灯状態を前記交通情報が表示されていることに対する注意を喚起するための点灯状態である第2の点灯状態に切り換える工程と、
前記車両が第2地点に達したと判断したとき、前記点灯状態を前記交通情報を判読させるための点灯状態である第1の点灯状態に切り換える工程と、
前記車両が第3地点に達したと判断したとき、前記点灯状態を消灯状態に切り換える工程と、を含み、
前記第2地点と前記第3地点との間には、前記車両から前記交通情報を判読することができる判読可能範囲が含まれ、
前記第1の点灯状態は、前記表示部を前記周囲照度に応じた輝度である第1表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記周囲照度に応じた輝度である第1点灯輝度で点灯する点灯状態であり、
前記第2の点灯状態は、前記表示部を前記第1表示輝度よりも低い輝度である第2表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記第1点灯輝度よりも高い輝度である第2点灯輝度で点灯または前記第1点灯輝度で点灯する点灯状態であることを特徴とする情報表示装置の表示制御方法。
【請求項5】
所定方向から接近する車両に向けて交通情報を表示する表示部と、前記表示部の近傍に設けられ前記交通情報が表示されていることを注意喚起するために点灯される注意灯と、前記表示部の周囲照度を検出する照度検出器と、前記車両を検知する車両検知器と、前記車両の位置に応じて前記表示部および前記注意灯の点灯状態を切り換える制御部と、を備える情報表示装置の表示制御方法であって、
前記車両検知器によって前記車両が第1地点で検知されたとき、前記点灯状態を前記交通情報が表示されていることに対する注意を喚起するための点灯状態である第2の点灯状態に切り換える工程と、
前記車両が第2地点に達したと判断したとき、前記点灯状態を前記交通情報を判読させるための点灯状態である第1の点灯状態に切り換える工程と、
前記車両が第3地点に達したと判断したとき、前記表示部において表示する表示項目の重要度に応じて、前記点灯状態を消灯状態または前記第2の点灯状態に切り換える工程と、を含み、
前記第2地点と前記第3地点との間には、前記車両から前記交通情報を判読することができる判読可能範囲が含まれ、
前記第1の点灯状態は、前記表示部を前記周囲照度に応じた輝度である第1表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記周囲照度に応じた輝度である第1点灯輝度で点灯する点灯状態であり、
前記第2の点灯状態は、前記表示部を前記第1表示輝度よりも低い輝度である第2表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記第1点灯輝度よりも高い輝度である第2点灯輝度で点灯または前記第1点灯輝度で点灯する点灯状態であることを特徴とする情報表示装置の表示制御方法。
【請求項6】
前記制御部は、前記車両が前記第1地点で検知されてから第1の時間が経過したときに前記車両が前記第2地点に達したと判断し、前記車両が前記第1地点で検知されてから第2の時間が経過したときに前記車両が前記第3地点に達したと判断する請求項4または5記載の情報表示装置の表示制御方法。
【請求項7】
前記車両検知器は、前記表示部の近傍に設けられ、かつ前記車両の速度を検知するドップラーレーダーであり、
前記制御部は、前記第1地点で検知された前記車両の速度に基づいて前記第1の時間および前記第2の時間を設定する請求項6記載の情報表示装置の表示制御方法。
【請求項8】
所定方向から接近する車両に向けて交通情報を表示する表示部と、
前記表示部の近傍に設けられ前記交通情報が表示されていることを注意喚起するために点灯される注意灯と、
前記表示部の周囲照度を検出する照度検出器と、
前記車両を検知する車両検知器と、
前記車両の位置に応じて前記表示部および前記注意灯の点灯状態を切り換える制御部と、を備え、
前記制御部は、前記点灯状態を、前記車両検知器によって前記車両が第1地点で検知されたときに前記交通情報を判読させるための点灯状態である第1の点灯状態に切り換え、さらに前記車両が第2地点に達したと判断したときに前記交通情報が表示されていることに対する注意を喚起するための点灯状態である第2の点灯状態に切り換え、
前記第1地点と前記第2地点との間には、前記車両から前記交通情報を判読することができる判読可能範囲が含まれ、
前記第1の点灯状態は、前記表示部を前記周囲照度に応じた輝度である第1表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記周囲照度に応じた輝度である第1点灯輝度で点灯する点灯状態であり、
前記第2の点灯状態は、前記表示部を前記第1表示輝度よりも低い輝度である第2表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記第1点灯輝度よりも高い輝度である第2点灯輝度で点灯または前記第1点灯輝度で点灯する点灯状態であることを特徴とする情報表示装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記車両が前記第1地点で検知されてから所定の時間が経過したときに、前記車両が前記第2地点に達したと判断する請求項8記載の情報表示装置。
【請求項10】
前記車両検知器は、前記表示部の近傍に設けられたミリ波レーダーである請求項8または9記載の情報表示装置。
【請求項11】
所定方向から接近する車両に向けて交通情報を表示する表示部と、
前記表示部の近傍に設けられ前記交通情報が表示されていることを注意喚起するために点灯される注意灯と、
前記表示部の周囲照度を検出する照度検出器と、
前記車両を検知する車両検知器と、
前記車両の位置に応じて前記表示部および前記注意灯の点灯状態を切り換える制御部と、を備え、
前記制御部は、前記点灯状態を、前記車両検知器によって前記車両が第1地点で検知されたときに前記交通情報が表示されていることに対する注意を喚起するための点灯状態である第2の点灯状態に切り換え、次に前記車両が第2地点に達したと判断したときに前記交通情報を判読させるための点灯状態である第1の点灯状態に切り換え、さらに前記車両が第3地点に達したと判断したときに消灯状態に切り換え、
前記第2地点と前記第3地点との間には、前記車両から前記交通情報を判読することができる判読可能範囲が含まれ、
前記第1の点灯状態は、前記表示部を前記周囲照度に応じた輝度である第1表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記周囲照度に応じた輝度である第1点灯輝度で点灯する点灯状態であり、
前記第2の点灯状態は、前記表示部を前記第1表示輝度よりも低い輝度である第2表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記第1点灯輝度よりも高い輝度である第2点灯輝度で点灯または前記第1点灯輝度で点灯する点灯状態であることを特徴とする情報表示装置。
【請求項12】
所定方向から接近する車両に向けて交通情報を表示する表示部と、
前記表示部の近傍に設けられ前記交通情報が表示されていることを注意喚起するために点灯される注意灯と、
前記表示部の周囲照度を検出する照度検出器と、
前記車両を検知する車両検知器と、
前記車両の位置に応じて前記表示部および前記注意灯の点灯状態を切り換える制御部と、を備え、
前記制御部は、前記点灯状態を、前記車両検知器によって前記車両が第1地点で検知されたときに前記交通情報が表示されていることに対する注意を喚起するための点灯状態である第2の点灯状態に切り換え、次に前記車両が第2地点に達したと判断したときに前記交通情報を判読させるための点灯状態である第1の点灯状態に切り換え、さらに前記車両が第3地点に達したと判断したときに前記表示部において表示する表示項目の重要度に応じて消灯状態または前記第2の点灯状態に切り換え、
前記第2地点と前記第3地点との間には、前記車両から前記交通情報を判読することができる判読可能範囲が含まれ、
前記第1の点灯状態は、前記表示部を前記周囲照度に応じた輝度である第1表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記周囲照度に応じた輝度である第1点灯輝度で点灯する点灯状態であり、
前記第2の点灯状態は、前記表示部を前記第1表示輝度よりも低い輝度である第2表示輝度で点灯し、かつ前記注意灯を前記第1点灯輝度よりも高い輝度である第2点灯輝度で点灯または前記第1点灯輝度で点灯する点灯状態であることを特徴とする情報表示装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記車両が前記第1地点で検知されてから第1の時間が経過したときに前記車両が前記第2地点に達したと判断し、前記車両が前記第1地点で検知されてから第2の時間が経過したときに前記車両が前記第3地点に達したと判断する請求項11または12記載の情報表示装置。
【請求項14】
前記車両検知器は、前記表示部の近傍に設けられ、かつ前記車両の速度を検知するドップラーレーダーであり、
前記制御部は、前記第1地点で検知された前記車両の速度に基づいて前記第1の時間および前記第2の時間を設定する請求項13記載の情報表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−81458(P2011−81458A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−230962(P2009−230962)
【出願日】平成21年10月2日(2009.10.2)
【出願人】(000243881)名古屋電機工業株式会社 (107)
【Fターム(参考)】