説明

感光性積層体の製造装置及び製造方法

【課題】基板を所望の温度で圧着ローラに供給して感光材料層を貼り付け、高品質な感光性積層体を効率的に製造することのできる感光性積層体の製造装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】温度調節部120は、タッチパネル116で設定したラミネート目標温度と、放射温度計98a〜98hで検出したガラス基板24の温度との差分を算出し、その差分に従って、Gって所定の温度パターンを温度パターン記憶部124から選択し、出力制御部126により各基板加熱部74a〜74eの石英ヒータ管90a〜90dを制御して、ガラス基板24を加熱する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板と、支持体上に感光材料層が積層されてなる感光性ウエブとを一対の圧着ローラ間に送り出し、前記感光材料層を前記基板に貼り付けることで感光性積層体を製造する感光性積層体の製造装置及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、液晶パネル用基板、プリント配線用基板、PDP用基板では、感光性樹脂層(感光材料層)を有する感光性シート体(感光性ウエブ)を基板表面に貼り付けて構成されている。感光性シート体は、可撓性プラスチック支持体上に感光性樹脂層と保護フイルムとが順に積層されている。
【0003】
この種の感光性シート体の貼り付けに使用される製造装置は、通常、ガラス基板や樹脂基板等の基板を所定の間隔ずつ離間させて搬送するとともに、前記基板に貼り付けられる感光性樹脂層の範囲に対応して、前記感光性シート体から保護フイルムを剥離する方式が採用されている。
【0004】
例えば、特許文献1に開示されている製造装置では、図12に示すように、フイルムロール1から繰り出される積層体フイルム(感光性シート体)1aは、ガイドローラ2a、2bに巻き付けられて水平のフイルム搬送面に沿って延在している。このガイドローラ2bには、積層体フイルム1aの送り量に応じた数のパルス信号を出力するロータリエンコーダ3が取り付けられている。
【0005】
水平のフイルム搬送面に沿って延在する積層体フイルム1aは、サクションローラ4に巻き掛けられるとともに、前記ガイドローラ2bと前記サクションローラ4との間には、ハーフカッタ装置5とカバーフイルム剥離装置6とが設けられている。
【0006】
ハーフカッタ装置5は、積層体フイルム1aの搬送方向に所定間隔離間する一対のディスクカッタ5a、5bを備えている。ディスクカッタ5a、5bは、積層体フイルム1aのフイルム幅方向に沿って移動することにより、前記積層体フイルム1aのカバーフイルム(図示せず)における剥離部分と残存部分との2個所の境界部分をその裏側の感光性樹脂層(図示せず)と一体に切断する。
【0007】
カバーフイルム剥離装置6は、粘着テープロール7から繰り出される粘着テープ7aを押圧ローラ8a、8b間でカバーフイルムの剥離部分に強く圧着させた後、巻き取りロール9によって巻き取る。これにより、カバーフイルムの剥離部分は、感光性樹脂層から剥離されて粘着テープ7aと共に巻き取りロール9に巻き取られる。
【0008】
サクションローラ4の下流には、ヒータ14により所定温度に加熱され、基板搬送装置10によって所定の間隔で搬送される基板11の上面に、カバーフイルムの剥離された積層体フイルム1aの剥離部分を重ねて圧着する一対の加熱されたラミネーションローラ12a、12bが配設されている。このラミネーションローラ12a、12bの下流側には、支持フイルム巻き取りロール13が配置されている。基板11に貼り付けられている透光性支持フイルム(図示せず)は、基板11に感光性樹脂層を残存させた状態でカバーフイルムの残存部分とともに支持フイルム巻き取りロール13に巻き取られる。
【0009】
ところで、ヒータ14とラミネーションローラ12a、12bとの間を基板11が通過する際、基板11の温度が低下して適切なラミネーション温度から外れると、積層体フイルム1aに皺が生じたり、基板11に対して積層体フイルム1aが良好な状態で貼り付けられなくなってしまう。基板11の温度がラミネーション温度よりも高い場合においても同様に、良好な貼り付け状態が得られない。
【0010】
一方、特許文献2に開示された加熱装置では、トラブルやメンテナンス等の際に、ラミネーションローラの前段の加熱部に基板が滞留するような場合、基板が過昇温状態とならないよう、加熱部外に基板を一時的に退避させるバッファ部を設けている。しかしながら、基板が加熱部からラミネーションローラに供給される際の温度変動についてまでは、考慮していない。
【0011】
【特許文献1】特開平11−34280号公報
【特許文献2】特開2006−346743号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、前記の課題に鑑みなされたものであり、基板を所望の温度で圧着ローラに供給して感光材料層を貼り付け、高品質な感光性積層体を効率的に製造することのできる感光性積層体の製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、支持体上に感光材料層が積層されてなる感光性ウエブを、加熱された一対の圧着ローラ間に送り出すとともに、基板加熱部により加熱された基板を前記一対の圧着ローラ間に送り出し、前記基板に前記感光材料層を貼り付けることで感光性積層体を製造する感光性積層体の製造装置において、
前記基板加熱部と前記圧着ローラとの間で前記基板の温度を検出する基板温度検出部と、
検出された前記基板の温度を、前記圧着ローラに供給される前記基板の目標温度とすべく、前記基板加熱部による前記基板の加熱温度を制御する加熱部制御部と、
を備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、支持体上に感光材料層が積層されてなる感光性ウエブを、加熱された一対の圧着ローラ間に送り出すとともに、基板加熱部により加熱された基板を前記一対の圧着ローラ間に送り出し、前記基板に前記感光材料層を貼り付けることで感光性積層体を製造する感光性積層体の製造方法において、
前記基板加熱部と前記圧着ローラとの間で前記基板の温度を検出するステップと、
検出された前記基板の温度を、前記圧着ローラに供給される前記基板の目標温度とすべく、前記基板加熱部による前記基板の加熱温度を制御するステップと、
を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、基板加熱部と圧着ローラとの間で基板の温度を検出し、基板加熱部にフィードバックして温度制御を行うことにより、基板加熱部と圧着ローラとの間での温度変動を補正して、所望の温度からなる基板を圧着ローラに供給し、高品質な感光性積層体を製造することができる。また、これによって、感光性積層体の製造の歩留まりが高くなり、コストダウンにも貢献することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係る感光性積層体の製造装置20の概略構成図であり、この製造装置20では、液晶又は有機EL用カラーフィルタ等の製作工程で、感光性ウエブ22a、22bの各感光性樹脂層28(後述する)を並列してガラス基板24に熱転写する作業が行われる。感光性ウエブ22a、22bは、それぞれ所定の幅寸法に設定されている。
【0017】
図2は、製造装置20に使用される感光性ウエブ22a、22bの断面図である。この感光性ウエブ22a、22bは、可撓性ベースフイルム(支持体)26と、感光性樹脂層(感光材料層)28と、保護フイルム30とを積層して構成される。
【0018】
図1に示すように、製造装置20は、感光性ウエブ22a、22bをロール状に巻回した2本(2本以上であればよい)の感光性ウエブロール23a、23bを収容し、各感光性ウエブロール23a、23bから前記感光性ウエブ22a、22bを同期して送り出し可能な第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bと、送り出された各感光性ウエブ22a、22bの保護フイルム30及び感光性樹脂層28に幅方向に切断可能な境界位置であるハーフカット部位34を形成する第1及び第2加工機構36a、36bと、一部に非接着部38aを有する接着ラベル38(図3参照)を各保護フイルム30に接着させる第1及び第2ラベル接着機構40a、40bとを備える。
【0019】
第1及び第2ラベル接着機構40a、40bの下流には、各感光性ウエブ22a、22bをタクト送りから連続送りに変更するための第1及び第2リザーバ機構42a、42bと、各感光性ウエブ22a、22bから保護フイルム30を所定の長さ間隔で剥離させる第1及び第2剥離機構44a、44bと、ガラス基板24を所定の温度に加熱した状態で貼り付け位置に搬送する基板搬送機構45と、前記保護フイルム30の剥離により露出した感光性樹脂層28を前記ガラス基板24に一体的且つ並列に貼り付ける貼り付け機構46とが配設される。
【0020】
貼り付け機構46における貼り付け位置の上流近傍には、各感光性ウエブ22a、22bの境界位置であるそれぞれのハーフカット部位34の位置を検出する第1及び第2検出機構47a、47bが配設される。
【0021】
第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bの下流近傍には、略使用済みの感光性ウエブ22a、22bの後端と、新たに使用される感光性ウエブ22a、22bの先端とを貼り付けるそれぞれの貼り付け台49が配設される。貼り付け台49の下流には、感光性ウエブロール23a、23bの巻きずれによる幅方向のずれを制御するために、フイルム端末位置検出器51が配設される。ここで、フイルム端末位置調整は、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bを幅方向に移動させて行うが、ローラを組み合わせた位置調整機構を付設して行ってもよい。なお、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bは、感光性ウエブロール23a、23bを装填して感光性ウエブ22a、22bを繰り出す繰り出し軸を、2軸又は3軸等の多軸に構成してもよい。
【0022】
第1及び第2加工機構36a、36bは、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bに収容巻回されている各感光性ウエブロール23a、23bのロール径を算出するためのローラ対50の下流に配置される。第1及び第2加工機構36a、36bは、それぞれ単一の丸刃52を備え、この丸刃52は、感光性ウエブ22a、22bの幅方向に走行して、保護フイルム30の残存部分30b(図2)を挟んだ所定の2個所の位置にハーフカット部位34を形成する。
【0023】
図2に示すように、ハーフカット部位34は、少なくとも保護フイルム30及び感光性樹脂層28を切断する必要があり、実際上、ベースフイルム26まで切り込むように丸刃52の切り込み深さが設定される。丸刃52は、回転することなく固定された状態で、感光性ウエブ22a、22bの幅方向に移動してハーフカット部位34を形成する方式や、前記感光性ウエブ22a、22b上を滑ることなく回転しながら前記幅方向に移動して前記ハーフカット部位34を形成する方式が採用される。このハーフカット部位34は、丸刃52に代替して、例えば、レーザ光や超音波を用いたカット方式の他、ナイフ刃、押し切り刃(トムソン刃)等で形成する方式を採用してもよい。
【0024】
なお、第1及び第2加工機構36a、36bは、それぞれ感光性ウエブ22a、22bの搬送方向(矢印A方向)に残存部分30bの幅に対応した距離だけ離間して2台配設し、保護フイルム30の残存部分30b(図2)を挟んで2つのハーフカット部位34を同時に形成してもよい。
【0025】
ハーフカット部位34は、感光性樹脂層28をガラス基板24に貼り付けた際、例えば、前記ガラス基板24の両端部からそれぞれ10mmずつ内側に入り込んだ位置となるように設定される。なお、ガラス基板24間の保護フイルム30の残存部分30bは、後述する貼り付け機構46において感光性樹脂層28を前記ガラス基板24に額縁状に貼り付ける際のマスクとして機能するものである。
【0026】
第1及び第2ラベル接着機構40a、40bは、ガラス基板24間に対応して保護フイルム30の残存部分30bを残すため、剥離側前方の剥離部分30aaと剥離側後方の剥離部分30abとを連結する接着ラベル38を供給する。図2に示すように、保護フイルム30は、残存部分30bを挟んで、先に剥離される部分を前方の剥離部分30aaとする一方、後に剥離される部分を後方の剥離部分30abとする。
【0027】
図3に示すように、接着ラベル38は、短冊状に構成されており、例えば、保護フイルム30と同一の樹脂材で形成される。接着ラベル38は、中央部に粘着剤が塗布されない非接着部(微粘着を含む)38aを有するとともに、この非接着部38aの両側、すなわち、前記接着ラベル38の長手方向両端部に、前方の剥離部分30aaに接着される第1接着部38bと、後方の剥離部分30abに接着される第2接着部38cとを有する。
【0028】
図1に示すように、第1及び第2ラベル接着機構40a、40bは、それぞれ最大7枚の接着ラベル38を所定間隔ずつ離間して貼り付け可能な吸着パッド54a〜54gを備えるとともに、前記吸着パッド54a〜54gによる前記接着ラベル38の貼り付け位置には、感光性ウエブ22a、22bを下方から保持するための受け台56が昇降自在に配置される。
【0029】
第1及び第2リザーバ機構42a、42bは、上流側の感光性ウエブ22a、22bのタクト搬送と、下流側の前記感光性ウエブ22a、22bの連続搬送との速度差を吸収するために、矢印方向に揺動自在なダンサーローラ60を備える。第2リザーバ機構42bには、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bから送り出される各感光性ウエブ22a、22bが貼り付け機構46に至るまでの各搬送路長を同一に調整するためのダンサーローラ61が配設される。
【0030】
第1及び第2リザーバ機構42a、42bの下流に配置される第1及び第2剥離機構44a、44bは、それぞれ感光性ウエブ22a、22bの送り出し側のテンション変動を遮断し、ラミネート時のテンションを安定化させるためのサクションドラム62を備える。各サクションドラム62の近傍には、剥離ローラ63が配置されるとともに、この剥離ローラ63を介して感光性ウエブ22a、22bから鋭角の剥離角で剥離される保護フイルム30は、残存部分30bを除いてそれぞれ保護フイルム巻き取り部64に巻き取られる。
【0031】
第1及び第2剥離機構44a、44bの下流側には、テンションローラ65を含むテンション制御機構66a、66bが配設される。テンション制御機構66a、66bは、それぞれシリンダ68を備え、前記シリンダ68の駆動作用下に、それぞれテンションダンサー70が揺動変位することにより、各テンションダンサー70が摺接する感光性ウエブ22a、22bのテンションが調整可能である。
【0032】
貼り付け機構46を構成するゴムローラ80a、80bの位置を基準としてハーフカット部位34の位置を検出する第1及び第2検出機構47a、47bは、搬送ローラ73と搬送ローラ71a、71bとの間の感光性ウエブ22a、22bが直線状となる部分に配設される。第1及び第2検出機構47a、47bは、例えば、ハーフカット部位34を含む感光性ウエブ22a、22bの画像を撮影するCCDカメラにより構成される。
【0033】
基板搬送機構45は、ガラス基板24を受け取る受け取り部72と、ガラス基板24を挟持するように配設される5組の基板加熱部74a〜74eと、ガラス基板24を受け取り部72から基板加熱部74eまで矢印C方向に搬送する搬送部76とを備える。基板搬送機構45と貼り付け機構46との間には、ガラス基板24を貼り付け機構46に供給する基板搬送ローラ86a〜86dが配設される。
【0034】
図4において、基板加熱部74a〜74eは、各基板加熱部74a〜74eの室内を加熱する石英ヒータ管90a〜90dと、各室内の温度を検出する熱電対92a〜92dとを備える。熱電対92a〜92dは、各基板加熱部74a〜74eの室内の温度を、ガラス基板24が搬送される矢印C方向の4つのゾーンに分けて検出する。なお、石英ヒータ管90a〜90dに代えて、コイルヒータ、カーボンヒータ、ハロゲンヒータ、赤外線バーヒータ、セラミックヒータ等を使用してもよい。また、熱電対92a〜92dに代えて、放射温度計、サーミスタ等を使用してもよい。
【0035】
基板搬送機構45と貼り付け機構46との間に配設される基板搬送ローラ86a〜86dの上部には、製造装置20が設置される屋内の気流によるガラス基板24の温度変動を抑制するカバー96が配設される。また、基板搬送ローラ86b、86c間には、ガラス基板24の温度を検出するための8個の放射温度計98a〜98h(基板温度検出部)が配設される。放射温度計98a〜98hは、図5に示すように、ガラス基板24の搬送方向である矢印C方向と直交する方向に一定間隔で配設される。放射温度計98a〜98hは、ブラケット100により囲繞されることで、近接する基板加熱部74e及び貼り付け機構46のゴムローラ80a、80bからの熱が遮断される。これにより、ガラス基板24の温度を高精度に検出することができる。なお、放射温度計98a〜98hに代えて、熱電対、サーミスタ等を使用してもよい。
【0036】
受け取り部72の上流には、複数のガラス基板24が収容される基板ストッカー71が設けられる。この基板ストッカー71に収容されている各ガラス基板24は、ロボット75のハンド部75aに設けられた吸着パッド79に吸着されて取り出され、受け取り部72に載置される。
【0037】
貼り付け機構46は、上下に配設されるとともに、所定温度に加熱されるゴムローラ(圧着ローラ)80a、80bを備える。ゴムローラ80a、80bには、バックアップローラ82a、82bが摺接する。一方のバックアップローラ82bは、ローラクランプ部83を構成する加圧シリンダ84a、84bによりゴムローラ80b側に押圧される。
【0038】
ガラス基板24は、貼り付け機構46から矢印C方向に延在する搬送路88を介して搬送される。この搬送路88には、感光性樹脂層28が貼り付けられたガラス基板24(以下、「貼り付け基板24a」という)を冷却する冷却機構122が配設される。ゴムローラ80a、80bと冷却機構122との間の搬送路88には、貼り付け基板24aを搬送する複数の貼り付け基板搬送ローラ93が配設される。
【0039】
ゴムローラ80a、80bと冷却機構122との間の所定位置には、ガラス基板24の先端部を検知する基板先端検知センサ94が配設される。基板先端検知センサ94は、ガラス基板24に貼り付けられた感光性樹脂層28の後端部のハーフカット部位34が貼り付け機構46のゴムローラ80a、80b間に配置されたとき、ガラス基板24の先端部を検知する位置に配置される。
【0040】
また、冷却機構122の下流には、ベース自動剥離機構142a、142bが設けられる。ベース自動剥離機構142a、142bは、所定間隔ずつ離間する各ガラス基板24に貼り付けられている各感光性ウエブ22a、22bのベースフイルム26を、ガラス基板24から連続して剥離するものであり、プレ剥離部144と、比較的小径な剥離ローラ146と、巻き取り軸148と、自動貼り付け機150とを備えている。巻き取り軸148は、駆動時にトルク制御してベースフイルム26に所定のテンションを付与する。プレ剥離部144は、ガラス基板24間で昇降可能な剥離バー156を備える。
【0041】
ベース自動剥離機構142a、142bの下流には、ガラス基板24に実際に貼り付けられた感光性樹脂層28のエリア位置を測定する測定器158が配設される。この測定器158は、例えば、感光性樹脂層28が貼り付けられたガラス基板24を撮影するCCDカメラ160を備える。
【0042】
また、測定器158の下流には、複数の感光性積層体106が収容される感光性積層体ストッカー132が設けられる。ベース自動剥離機構142a、142bでベースフイルム26及び残存部分30bが剥離された感光性積層体106は、ロボット134のハンド部134aに設けられた吸着パッド136に吸着されて取り出され、感光性積層体ストッカー132に収容される。
【0043】
以上のように構成される製造装置20では、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32b、第1及び第2加工機構36a、36b、第1及び第2ラベル接着機構40a、40b、第1及び第2リザーバ機構42a、42b、第1及び第2剥離機構44a、44b、第1及び第2テンション制御機構66a、66bが、貫通部114を有する隔壁110を隔てて貼り付け機構46の上部クリーンルーム112aに配置される一方、第1及び第2検出機構47a、47b、貼り付け機構46、冷却機構122、ベース自動剥離機構142a、142b、測定器158が下部クリーンルーム112bに配置される。なお、上部クリーンルーム112a及び下部クリーンルーム112bに配置される各機構を上下逆に配置してもよく、また、前記製造装置20全体を直線状に構成してもよい。
【0044】
図6は、基板搬送機構45を構成する基板加熱部74a〜74eにおける温度制御回路のブロック図である。
【0045】
温度制御回路は、ゴムローラ80a、80bに供給するガラス基板24の目標温度を設定するとともに、熱電対92a〜92dにより検出した基板加熱部74a〜74eの温度をモニタするタッチパネル116と、基板加熱部74a〜74eのシーケンス制御を行う加熱部PLC(Programable Logic Controller)118と、加熱部PLC118の制御下に基板加熱部74a〜74eの温度を調節する温度調節部120(加熱部制御部、温度パターン選択部)とを備える。温度調節部120は、温度パターン記憶部124に記憶されている温度パターンに従い、出力制御部126を介して石英ヒータ管90a〜90dを制御する。
【0046】
ここで、温度パターン記憶部124には、図7に示すように、各基板加熱部74a〜74eを搬送方向(矢印C方向)に4つのゾーン(1−1〜1−4、2−1〜2−4、3−1〜3−4、4−1〜4−4、5−1〜5−4)に分割し、各ゾーン毎に設定されるパターン1〜10の10組の温度パターンが記憶される。これらの温度パターンは、タッチパネル116で設定した目標温度と、放射温度計98a〜98hによって検出されたラミネート前のガラス基板24の温度との差分に従い、温度調節部120によって選択される。
【0047】
次に、以上のように構成される製造装置20の動作について説明する。
【0048】
先ず、第1及び第2ウエブ送り出し機構32a、32bに取り付けられている各感光性ウエブロール23a、23bから感光性ウエブ22a、22bが送り出される。感光性ウエブ22a、22bは、第1及び第2加工機構36a、36bに搬送される。
【0049】
第1及び第2加工機構36a、36bでは、丸刃52が感光性ウエブ22a、22bの幅方向に移動して、前記感光性ウエブ22a、22bを保護フイルム30から感光性樹脂層28乃至ベースフイルム26まで切り込んでハーフカット部位34を形成する(図2参照)。さらに、感光性ウエブ22a、22bは、保護フイルム30の残存部分30bの幅Mに対応して矢印A方向に搬送された後に停止され、丸刃52の走行作用下にハーフカット部位34が形成される。これにより、感光性ウエブ22a、22bには、残存部分30bを挟んで前方の剥離部分30aaと後方の剥離部分30abとが設けられる(図2参照)。
【0050】
なお、残存部分30bの幅Mは、感光性ウエブ22a、22bが延びないことを前提として、貼り付け機構46のゴムローラ80a、80b間に供給されるガラス基板24間の距離を基準として設定される。また、幅Mで形成される一組のハーフカット部位34は、ガラス基板24に貼り付けられる感光性樹脂層28の基準長さの間隔で感光性ウエブ22a、22bに形成される。
【0051】
次いで、各感光性ウエブ22a、22bは、第1及び第2ラベル接着機構40a、40bに搬送されて、保護フイルム30の所定の貼り付け部位が受け台56上に配置される。第1及び第2ラベル接着機構40a、40bでは、所定枚数の接着ラベル38が吸着パッド54b〜54gにより吸着保持され、各接着ラベル38が保護フイルム30の残存部分30bを跨いで、前方の剥離部分30aaと後方の剥離部分30abとに一体的に接着される(図3参照)。
【0052】
例えば、7枚の接着ラベル38が接着された感光性ウエブ22a、22bは、図1に示すように、第1及び第2リザーバ機構42a、42bを介して送り出し側のテンション変動を防いだ後、第1及び第2剥離機構44a、44bに連続的に搬送される。第1及び第2剥離機構44a、44bでは、感光性ウエブ22a、22bのベースフイルム26がサクションドラム62に吸着保持されるとともに、保護フイルム30が残存部分30bを残して前記感光性ウエブ22a、22bから剥離される。この保護フイルム30は、剥離ローラ63を介して剥離されて保護フイルム巻き取り部64に巻き取られる(図1参照)。
【0053】
第1及び第2剥離機構44a、44bの作用下に、保護フイルム30が残存部分30bを残してベースフイルム26から剥離された後、感光性ウエブ22a、22bは、テンション制御機構66a、66bによってテンションが調整され、次いで、第1及び第2検出機構47a、47bにおいてハーフカット部位34が検出される。
【0054】
貼り付け機構46は、検出されたハーフカット部位34に先行する剥離部分30ab側のハーフカット部位34がゴムローラ80a、80bに配置されるように、感光性ウエブ22a、22bを搬送して停止させる。一方、基板搬送機構45は、各基板加熱部74a〜74eによってガラス基板24を所定温度まで加熱した後、最終段の基板加熱部74eとゴムローラ80a、80bとの間の基板搬送ローラ86a〜86dを介して、ガラス基板24をゴムローラ80a、80b間の貼り付け位置に搬送する。
【0055】
この場合、基板搬送ローラ86b、86c間に配設された放射温度計98a〜98hがガラス基板24の温度を検出し、ゴムローラ80a、80bに供給されるガラス基板24の温度が所定のラミネーション温度となるように、基板加熱部74a〜74eによるガラス基板24の温度制御が行われる。この温度制御の詳細については、後述する。
【0056】
次いで、バックアップローラ82b及びゴムローラ80bを上昇させることにより、ゴムローラ80a、80b間にガラス基板24が所定のプレス圧力で挟み込まれる。そして、ゴムローラ80aの回転作用下に、感光性ウエブ22a、22b及びガラス基板24を矢印C方向に搬送する。この結果、並列されている各感光性樹脂層28が加熱溶融されてガラス基板24に転写(ラミネート)される。
【0057】
なお、ラミネート条件としては、速度が1.0m/min〜10.0m/min、ゴムローラ80a、80bの温度が80℃〜150℃、前記ゴムローラ80a、80bのゴム硬度が40度〜90度、該ゴムローラ80a、80bのプレス圧(線圧)が50N/cm〜400N/cmである。
【0058】
基板先端検知センサ94がガラス基板24の先端を検知し、ゴムローラ80a、80bを介してガラス基板24に感光性ウエブ22a、22bの1枚分のラミネートが終了すると、前記ゴムローラ80aの回転が停止される。そして、ゴムローラ80bが、ゴムローラ80aから離間する方向に退避してクランプが解除されるとともに、搬送路88を構成する複数の貼り付け基板搬送ローラ93の回転が開始されて、貼り付け基板24aが矢印C方向に保護フイルム30の残存部分30bの幅Mに対応する距離だけ搬送され、保護フイルム30の後方の剥離部分30ab側のハーフカット部位34がゴムローラ80aの下方付近の所定位置に移動する。一方、基板搬送機構45から基板搬送ローラ86a〜86dを介して次なるガラス基板24が貼り付け位置に向かって搬送される。以上の動作が繰り返されることにより、貼り付け基板24aが連続的に製造される。
【0059】
冷却機構122に供給されて冷却された貼り付け基板24aは、プレ剥離部144に移送される。このプレ剥離部144では、剥離バー156がガラス基板24間に臨入して上昇し、これによって、ガラス基板24間の保護フイルム30が持ち上げられ、隣接するガラス基板24の後端及び先端から剥離する。
【0060】
次いで、ベース自動剥離機構142a、142bでは、巻き取り軸148の回転作用下に、貼り付け基板24aからベースフイルム26が連続して巻き取られる。さらに、トラブル停止での切り離しや、不良品分離時の切断の後、新たにラミネート処理が開始された貼り付け基板24aのベースフイルム26の先端と、巻き取り軸148に巻き取られているベースフイルム26の後端とは、自動貼り付け機150を介して自動的に貼り付けられる。
【0061】
ベースフイルム26が剥離された貼り付け基板24aは、測定器158に対応する検査ステーションに配置される。この検査ステーションでは、ガラス基板24が位置決め固定された状態で、4台のカメラ160によりガラス基板24と感光性樹脂層28の画像を取り込む。そして、画像処理が施されることにより、貼り付け位置が演算される。
【0062】
感光性樹脂層28の貼り付け位置が確認された貼り付け基板24aは、ロボット134によって取り出され、感光性積層体106として感光性積層体ストッカー132に収容される。
【0063】
次に、図6の制御ブロック及び図8に示すフローチャートに従い、基板加熱部74a〜74eにおけるガラス基板24の温度制御動作について説明する。
【0064】
先ず、タッチパネル116を用いて、貼り付け機構46を構成するゴムローラ80a、80bによる感光性ウエブ22a、22b及びガラス基板24のラミネート目標温度を設定する(ステップS1)。設定されたラミネート目標温度は、加熱部PLC118によって温度調節部120に供給される。なお、ラミネート目標温度は、例えば、120〜150℃とすることができる。
【0065】
次いで、基板加熱部74a〜74eにおいて加熱され、基板搬送ローラ86a〜86dによりゴムローラ80a、80bに供給されるラミネート前のガラス基板24の温度を放射温度計98a〜98hによって検出する(ステップS2)。放射温度計98a〜98hは、ガラス基板24の温度を一定時間間隔で検出し、その検出された基板温度が加熱部PLC118を介して温度調節部120に供給される。温度調節部120は、8個の放射温度計98a〜98hによって検出された各時間毎の基板温度の平均値を基板代表温度として算出する(ステップS3)。
【0066】
温度調節部120は、ステップS1で設定されたラミネート目標温度と、ステップS3で算出された基板代表温度との差分に従い、温度パターン記憶部124から所定の温度パターンを選択する(ステップS4)。この場合、温度パターン記憶部124に記憶されている温度パターン1〜10は、図7に示すものであり、例えば、ラミネート目標温度に対する基板代表温度が低くなるに従い、基板加熱部74a〜74eに設定される温度が高くなるパターンが選択される。
【0067】
選択された温度パターンは、温度調節部120から出力制御部126に供給される。出力制御部126は、ガラス基板24の温度が温度調節部120によって選択された温度パターンとなるように、各基板加熱部74a〜74eに配設される石英ヒータ管90a〜90dをゾーン毎に制御する(ステップS5)。各基板加熱部74a〜74eの石英ヒータ管90a〜90dによるガラス基板24の加熱温度は、各ゾーンに配設された熱電対92a〜92dによって検出され(ステップS6)、温度調節部120にフィードバックされることで、選択された温度パターンである加熱部目標温度となるように制御される(ステップS7)。
【0068】
図9は、選択された温度パターンで制御された基板加熱部74a〜74eの各位置での加熱温度の関係を示す。この場合、温度パターンによる加熱温度は、基板加熱部74a側が高く、基板加熱部74e側に近づくに従って徐々に低くなり、基板搬送ローラ86a〜86d間の基板代表温度に近づくように設定される。このように加熱温度を基板加熱部74a側で基板代表温度よりも高く設定することにより、ガラス基板24の温度を基板搬送ローラ86a〜86d間の基板代表温度に速やかに近づけることができる。
【0069】
次に、基板加熱部74a〜74eにおいて加熱されたガラス基板24は、基板搬送ローラ86a〜86dによってゴムローラ80a、80bに供給される。このとき、基板搬送ローラ86b、86c間に配設された放射温度計98a〜98hは、ガラス基板24の温度であるラミネート前基板温度を一定時間間隔で検出し(ステップS8)、加熱部PLC118を介して温度調節部120に供給する。温度調節部120は、8個の放射温度計98a〜98hによって検出された各時間毎の基板温度の平均値を基板代表温度として算出する(ステップS9)。
【0070】
温度調節部120は、ステップS1で設定されたラミネート目標温度と、ステップS9で算出された基板代表温度とを比較し、基板代表温度がラミネート目標温度に到達していない場合、あるいは、ラミネート温度よりも高い場合(ステップS10)、これらの温度の差分に従い、温度パターン記憶部124から所定の温度パターンを再び選択した後(ステップS4)、ステップS5からの処理を繰り返す。
【0071】
ここで、図10は、放射温度計98a〜98hによって検出されたガラス基板24の温度を、加熱部PLC118を介して温度調節部120にフィードバックしない状態において、放射温度計98a〜98h上を通過するガラス基板24の各位置と、放射温度計98a〜98hによって検出されたガラス基板24の温度との関係、及び、熱電対92a〜92dによって検出された基板加熱部74eの温度の関係を示す。また、図11は、放射温度計98a〜98hによって検出されたガラス基板24の温度を、A点から加熱部PLC118を介して温度調節部120にフィードバックしたときの本実施形態での関係を示す。なお、ガラス基板24の温度は、各ガラス基板24毎に検出されており、ガラス基板24の中央部が放射温度計98a〜98hを通過するときの温度がその前後よりも低くなる。基板搬送ローラ86a〜86dの前後の基板加熱部74e及びゴムローラ80a、80bからの熱の影響によるものと考えられる。
【0072】
この場合、図11に示すように、所定のガラス基板24の温度をA点からフィードバックすることにより、基板加熱部74eの温度上昇に伴い、ガラス基板24の温度も上昇している。このように、基板加熱部74eとゴムローラ80a、80bとの間でガラス基板24の温度を検出し、その温度がラミネート目標温度となるようにフィードバック制御を行うことにより、ガラス基板24に対して感光性ウエブ22a、22bを良好な状態で貼り付けることが可能となる。
【0073】
なお、上述した実施形態では、2本の感光性ウエブロール23a、23bを用いているが、これに限定されるものではなく、1本の感光性ウエブロールや、3本以上の感光性ウエブロールを採用してもよい。
【0074】
また、ベース自動剥離機構142a、142bによってベースフイルム26を連続的に剥離することで感光性積層体106を製造する代わりに、冷却機構122により貼り付け基板24aを冷却させた後、貼り付け基板24a間を切断分離し、分離された各貼り付け基板24aからベースフイルム26を剥離して感光性積層体106を製造するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施形態に係る製造装置の概略構成図である。
【図2】前記製造装置に使用される感光性ウエブの断面図である。
【図3】前記感光性ウエブに接着ラベルが接着された状態の説明図である。
【図4】基板加熱部によって構成される基板搬送機構と、それに隣接して配置される基板搬送ローラとの配置説明図である。
【図5】基板加熱部とゴムローラとの間に配設される基板搬送ローラ及び放射温度計の平面配置図である。
【図6】基板搬送機構を構成する基板加熱部における温度制御回路のブロック図である。
【図7】図6に示す温度パターン記憶部に記憶される各基板加熱部の温度パターンの説明図である。
【図8】基板加熱部によるガラス基板の温度制御のフローチャートである。
【図9】基板加熱部の各位置と、基板加熱部に設定される加熱温度との関係説明図である。
【図10】フィードバック制御を行わない場合における、ガラス基板の温度と基板加熱部の温度との関係説明図である。
【図11】フィードバック制御を行う本実施形態の場合における、ガラス基板の温度と基板加熱部の温度との関係説明図である。
【図12】従来技術に係る製造装置の構成説明図である。
【符号の説明】
【0076】
20…製造装置
22a、22b…感光性ウエブ
24…ガラス基板
24a…貼り付け基板
26…可撓性ベースフイルム
28…感光性樹脂層
30…保護フイルム
34…ハーフカット部位
45…基板搬送機構
46…貼り付け機構
47a、47b…検出機構
74a〜74e…基板加熱部
80a、80b…ゴムローラ
86a〜86d、93…基板搬送ローラ
90a〜90d…石英ヒータ管
92a〜92d…熱電対
96…カバー
98a〜98h…放射温度計
106…感光性積層体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体上に感光材料層が積層されてなる感光性ウエブを、加熱された一対の圧着ローラ間に送り出すとともに、基板加熱部により加熱された基板を前記一対の圧着ローラ間に送り出し、前記基板に前記感光材料層を貼り付けることで感光性積層体を製造する感光性積層体の製造装置において、
前記基板加熱部と前記圧着ローラとの間で前記基板の温度を検出する基板温度検出部と、
検出された前記基板の温度を、前記圧着ローラに供給される前記基板の目標温度とすべく、前記基板加熱部による前記基板の加熱温度を制御する加熱部制御部と、
を備えることを特徴とする感光性積層体の製造装置。
【請求項2】
請求項1記載の製造装置において、
前記基板加熱部は、前記圧着ローラに対する前記基板の搬送方向に複数段配列され、前記圧着ローラに供給される前記基板の温度を前記目標温度とすべく、前記各基板加熱部間での前記加熱温度が所定の温度パターンとして設定されることを特徴とする感光性積層体の製造装置。
【請求項3】
請求項2記載の製造装置において、
前記基板温度検出部により検出された前記基板の温度に対応する複数組の前記温度パターンを記憶する温度パターン記憶部と、
前記目標温度と検出された前記基板の温度との差分に従い、所定の前記温度パターンを選択する温度パターン選択部と、
を備えることを特徴とする感光性積層体の製造装置。
【請求項4】
請求項1記載の製造装置において、
前記基板温度検出部は、前記基板の複数部位の温度の平均値を前記基板の代表温度として検出することを特徴とする感光性積層体の製造装置。
【請求項5】
支持体上に感光材料層が積層されてなる感光性ウエブを、加熱された一対の圧着ローラ間に送り出すとともに、基板加熱部により加熱された基板を前記一対の圧着ローラ間に送り出し、前記基板に前記感光材料層を貼り付けることで感光性積層体を製造する感光性積層体の製造方法において、
前記基板加熱部と前記圧着ローラとの間で前記基板の温度を検出するステップと、
検出された前記基板の温度を、前記圧着ローラに供給される前記基板の目標温度とすべく、前記基板加熱部による前記基板の加熱温度を制御するステップと、
を含むことを特徴とする感光性積層体の製造方法。
【請求項6】
請求項5記載の製造方法において、
前記圧着ローラに対する前記基板の搬送方向に複数段配列される前記基板加熱部には、前記圧着ローラに供給される前記基板の温度を前記目標温度とすべく、前記各基板加熱部間での前記加熱温度を所定の温度パターンで設定することを特徴とする感光性積層体の製造方法。
【請求項7】
請求項6記載の製造方法において、
前記温度パターンは、前記目標温度と検出された前記基板の温度との差分に従って選択することを特徴とする感光性積層体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−172866(P2009−172866A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−13650(P2008−13650)
【出願日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】