成形ビードに部品を取り付ける方法、成形ビードに部品を取り付けるための中間取付装置、グレージング板、および前記装置の使用
本発明は、成形ビード(3)の一部の上に、特に中間取付装置を介してグレージング板(4)の周囲に取り付けられる成形ビードの一部の上にトリム(2’)などのインサートを取り付けるための方法に関し、前記中間取付装置は、前記成形ビード(3)との係合を可能にすることが意図される少なくとも1つの上流の係合部分と、前記インサートとの係合を可能にすることが意図される下流の係合部分とを有する少なくとも1つのクリップ(5)を備え、前記方法は、前記成形ビード(3)の上に前記中間取付装置を取り付けるステップを含む。中間取付装置は、複数の変形可能な接続タブ(10)を有する上流の係合部分を備え、前記タブは、取付ステップ中に前記成形ビード(3)の材料に貫入するように、2つの反対の方向に前記成形ビード(3)の材料の方向に前記タブ(10)の端部に力を加えることによって変形される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グレージング板(grazing pane)上に成形(profiled)ストリップを製造する分野に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、より詳細には、成形ストリップの一部の上に、特にグレージング板の周囲に締結される成形ストリップの一部の上に密封トリムなどのアタッチメントを取り付けるための中間締結装置、およびその取付方法に関するものであり、この取付作業は、前記成形ストリップと協働することが意図される少なくとも上流の協働する部品と、前記アタッチメントと協働することが意図される下流の協働する部品とを有する少なくとも1つのクリップを備える中間締結装置によって行われる。
【0003】
国際公開第2005/033526号による先行技術は、成形ストリップの単純な第1の溝の中に挿入されることが意図される単純な第1の突出部、および可撓性クリップの変形によって成形ストリップの同じくより複雑な溝の中に挿入されることが意図されるフックの形のより複雑な第2の突出部を有する可撓性クリップを用いた成形ストリップ用のトリムクリップ締結システムを教示している。したがって、クリップは、成形ストリップの上に引っ掛けられる。また、成形ストリップのピンチ効果が、成形ストリップの2つの溝の間よりもクリップの2つの突出部の間に僅かにより短い距離を有することによって得られる。
【0004】
トリムを締結するために、まず、ストリップがクリップの突出部の中に導かれ、次いで、クリップは、トリムが成形ストリップの突出部を乗り越えることができるようにさらに変形される。
【0005】
ところで、この変形は、クリップを成形ストリップの上に引っ掛けることができる変形とはまさしく反対であることが判明する。
【0006】
いったん取付作業が完了すると、可撓性クリップは、したがって成形ストリップの上にこれを引っ掛けておくと同時にクリップの上にトリムを掴んでおく対向する引張り力が恒久的に加わる。
【0007】
特に凹凸路での車両の運転中に成形ストリップが受ける振動により、恒久的に張力を加えられる可撓性クリップが外れることがあり、その結果としてトリムが失われるに至ることがあるシール(成形ストリップ)の変形が生じるので、このシステムは満足なものではない。
【0008】
また、国際公開第2007/003823号により、上述のタイプの中間締結装置も知られている。
【0009】
その文献によれば、上流の協働する部品は、少なくとも突出する雄要素、または中空の雌要素を含み、この要素は、成形ストリップにそれぞれ設けられる対応する中空の雌要素、または対応する突出する雄要素と協働し、前記中空の雌要素は、前記突出する雄要素の外部寸法よりも少なくとも部分的により小さい内部寸法を有する。
【0010】
したがって、この協働は、要素の表面の少なくとも1つの部品の間で摺擦効果を有する「ほぞ穴およびほぞ(mortise−and−tenon)」タイプから成る。
【0011】
先行のものより優れたこの装置の重要な利点は、締結システムの信頼性にあり、これにより、特に振動の極端な条件下を含む、トリムの信頼性のある保持が可能である。
【0012】
しかしながら、このシステムは、成形ストリップの設計を複雑にし、特に雄または雌部位を有する特別な成形ストリップを設計することが不可避となる。
【0013】
特に、このシステムは、上流の協働する部品が成形ストリップに設けられる対応する部品と正確に協働するために、クリップを非常に正確に配置することが必要になる。
【0014】
また、米国特許第3869760号明細書による先行技術は、可撓性タブを有するクリップを教示しており、これらのタブは、引き抜き力がクリップに加えられるとタブの端部が貫入する突出部を通過するように間隔をあけられている。
【0015】
さらに、国際公開第2008/084076号による先行技術は、成形ストリップ用のトリムクリップ締結システムを教示しており、この成形ストリップは、クリップの保持要素を収容するために設けられる部位を有し、これらの設けられた部位は、クリップの矢印形状の保持要素を保持するための穴の形をとっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】国際公開第2005/033526号
【特許文献2】国際公開第2007/003823号
【特許文献3】米国特許第3869760明細書
【特許文献4】国際公開第2008/084076号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
クリップと成形ストリップとの間の協働があるためには、クリップの保持要素が成形ストリップの受入手段の中に正確に貫入するために、クリップを成形ストリップに対して正確に配置することが必要である。さらに、封止金型は、それを離型できるようにするために、各クリップの箇所に可動部品を有さなければならない。
【0018】
本発明の目的は、成形ストリップの上にクリップをクリップ締結する場合に、クリップを成形ストリップに対して極めて正確に配置する必要のない成形ストリップの上にクリップを締結するためのシステムを提供することによって、先行技術の欠点を軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
成形ストリップの上にクリップをクリップ締結することは、自動化され、すなわちロボットによって行われ得る。
【0020】
しかしながら、クリップ締結は、修理工場でトリムを取り替えることなくグレージング板を取り替えるときにトリムを新しいグレージング板に再配置できるように、または修理工場でグレージング板を取り替えることなくトリムを取り替えるように、引き続き手で行われ得ることが必要である。
【0021】
したがって、本発明は、最も広いこの受け入れのために、請求項1により成形ストリップの一部の上に、特にグレージング板の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリムなどのアタッチメントを取り付ける方法に関する。この取付作業は、中間締結装置によって行われ、この中間締結装置は、前記成形ストリップと協働することが意図される少なくとも1つの上流の協働する部品と、前記アタッチメントと協働することが意図される下流の協働する部品とを有する少なくとも1つのクリップを備え、前記方法は、前記成形ストリップの上に前記中間締結装置を締結するステップを含む。前記中間締結装置は、ベースによって接合される複数の係止タブを有する上流の協働する部品を含み、各タブの遠位端は、変形可能であり、タブの前記遠位端は、締結ステップ中に前記成形ストリップの材料に貫入するように、2つの反対の方向に前記成形ストリップの材料に向かって前記タブの端部に力を加えることによって変形される。
【0022】
本発明の1つの重要な特徴は、成形ストリップのキャビティと協働する上流の締結部品を備えていることから成るが、このキャビティを設けることから成るのではなく、すなわち成形ストリップの材料にスロットまたは穴を予め製作することなく、これは、成形ストリップの上にクリップをクリップ締結する作業中にキャビティをそれ自体掘りあける、上流の締結部品である。したがって、成形ストリップを形成するための金型は簡単であり、いかなる可動部品もなく、いかなる関連する機構もない。
【0023】
本発明の1つの主要な利点は、中間締結装置を成形ストリップに対して非常に正確に配置することが不必要であるということにある。もちろん、貫入は、成形ストリップの選択された部位に起こり、下で説明されるようにこれは、設けられることができ、たとえば突出部を有することができるが、この部位は、中間締結装置のサイズに比べて比較的大きく、成形ストリップ全体に沿って存在することさえできる。したがって、この場合には、中間締結装置が成形ストリップの長さに沿って非常に正確に配置されることは、不必要である。
【0024】
さらに、必要であれば、クリップを取り除き、ストリップが損傷されている場合にはストリップ上のその以前の位置の近くにこれを配置すること、または、これもまた損傷されている場合にはクリップ取り除き、以前のもの位置の近くに新しいクリップを配置することができる。
【0025】
係止タブの端部は、少なくとも0.5mm、より好ましくは少なくとも1mm、またはさらに少なくとも2mmの深さpを超えて成形ストリップの材料の中に貫入することが好ましい。
【0026】
したがって、係止タブの遠位端(すなわち、タブがベースに接合する場所と反対の側の端部)だけが、変形力を加えることによって変形される。
【0027】
本発明の好ましい変形では、前記貫入は、手でまたは工具を使って2つの反対の方向に前記成形ストリップの材料に向かって、前記タブに力を加えることによって起こるが、成形ストリップに締結装置を締結する相補形の(ネジのような)締結手段を用いることによってではない。
【0028】
前記クリップは、実質的に平坦なベースを有し、前記係止タブは、少なくともこれらが前記ベースに実質的に直角な、前記ベースに接合される場所に方向付けられることが好ましい。
【0029】
前記成形ストリップは、前記クリップのベースよりも小さな幅を有する突出部を有し、前記係止タブは、前記突出部の材料に貫入することが好ましい。
【0030】
さらに、前記成形ストリップは、前記クリップの高さに少なくとも等しく、好ましくはそれよりも高い高さを有する突出部を有することが好ましく、前記タブは、前記突出部の材料に貫入する。
【0031】
この突出部は、成形ストリップの全長を超えて存在することができ、または少なくとも1つまたは複数の部位において、それぞれが、中間締結装置の長さの少なくとも1.5倍の長さを有する。
【0032】
本発明によれば、クリップは、前記タブの端部が前記突出部の材料に貫入する前に突出部を跨いで配置される。
【0033】
また、本発明は、請求項6に記載のように、成形ストリップの一部の上に、特にグレージング板の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリムなどのアタッチメントを取り付けるための中間締結装置、すなわち本発明による方法を実施するための中間締結装置に関する。この装置は、前記成形ストリップと協働することが意図される少なくとも上流の協働する部品と、前記アタッチメントと協働することが意図される下流の協働する部品とを有する少なくとも1つのクリップを備える。前記上流の協働する部品は、ベースによって接合される複数の係止タブを有し、各タブの端部は、変形可能であり、タブの前記遠位端は、前記成形ストリップの上にクリップを締結するステップ中に前記成形ストリップの材料に貫入するために、2つの反対の方向に前記成形ストリップの材料に向かって前記タブの端部に力を加えることによって変形される。
【0034】
さらに、この装置は、実質的に平坦なベースを有し、前記タブは、前記ベースに実質的に直角に、あるいは、いかなる場合にもベースの垂直面に対して45°以下の角度αで、またはさらに20°以下の角度αで、またはさらに15°以下の角度αで方向付けられることが好ましい。
【0035】
さらに、前記タブは、前記ベースの長手方向対称の中央面に対して正反対に対向する対になって配置されることが好ましい。
【0036】
そのうえ、前記タブはそれぞれが、好ましくは前記ベースの垂直面に対して30°と70°との間の角度で、前記ベースから遠ざかるように曲げられる少なくとも1つのフック形状部を有することが好ましい。
【0037】
前記タブは、複数の尖頭状の歯、特に三角形歯、好ましくは3本またはさらに4本のこの種の歯をもって成形ストリップの材料の中に貫入するそれらの端部で終わることが好ましい。
【0038】
また、本発明は、請求項10に記載するように、成形ストリップの一部の上に、特にグレージング板の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリムなどのアタッチメントを取り付けるための、本発明による少なくとも1つの中間締結装置を有するグレージング板に関する。
【0039】
また、本発明は、請求項11による、成形ストリップの一部の上に、特にグレージング板の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリムなどのアタッチメントを取り付けるための本発明による中間締結装置についての、特に車両組立工場または車両修理工場での使用法に関する。
【0040】
従属請求項は、本発明の有利な変形を与えている。
【0041】
有利なことに、本発明によるシステムにより、複雑な形状から成り、かつ設計し製造するのが困難な(特に、成形による)この成形ストリップなしに、成形ストリップの上に中間部品を締結するための少なくとも1つのクリップ、好ましくはいくつかのクリップを締結することができる。
【0042】
本発明は、非限定的な例示的な実施形態についての次の詳細な説明を読み、本明細書に添付された図を検討するとよりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明による中間締結装置を用いて締結されたトリムを有するグレージング板が設けられる車両の後端部の側面図である。
【図2】本発明による中間締結装置のクリップの斜視図である。
【図3】図2のクリップの正面図である。
【図4】本発明による中間締結装置のクリップの側面図である。
【図5】図4のクリップの上面図である。
【図6】図4のAAによる断面図である。
【図7】図4のBBによる断面図である。
【図8】成形ストリップの貫入前の成形ストリップに配置された図2のクリップの配置についての斜視図である。
【図9】成形ストリップの貫入前の成形ストリップに配置された図2のクリップの配置についての正面図である。
【図10】成形ストリップの上へのクリップのクリップ締結の作業中の、図2および図3のクリップの係止タブにおける成形ストリップの断面図である。
【図11】トリムの配置中の、図2のクリップの係止タブにおける成形ストリップの断面図である。
【図12】トリムがクリップ締結された後の、図2のクリップの係止タブの成形ストリップの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本発明は、成形ストリップ3の一部の上に、特にグレージング板4、特に車両のグレージング板の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリム2’などのアタッチメント2を取り付けるための中間締結装置1に関する。
【0045】
図1は、可撓性ポリマー材料で作られる成形ストリップ3がその周囲に固定されるグレージング板4が、設けられる自動車の後端部を示している。
【0046】
成形ストリップ3の構成ポリマー材料は、熱可塑性物質(PVC、TPE、...)、ポリウレタンまたはEPDMタイプの合成ゴム、または任意の他の適切な材料であることができる。
【0047】
製造プロセスが、1つの成形要素はグレージング板の内面を受け入れ、1つの成形要素はグレージング板の外面を受け入れ、これらの2つの成形要素は成形ステップ中に互いに完全に閉じられる2つの成形要素の間で、成形装置によって成形ストリップ3を成形するステップを含むので、成形ストリップ3は、いわゆる「カプセル化」製造プロセスを使用することによって製造された。
【0048】
図1では、成形ストリップ3は、グレージング板4の全周にわたって配置されているが、この成形ストリップは、グレージング板の周囲の一部にわたって、またはグレージング板の任意の部分わたってだけ配置されることもできる。
【0049】
窓の美的外観を改善するために、車両の外側から見える成形ストリップ3の一部分は、ここにグレージング板の底部にだけ基礎が形成されるトリム2’によって遮蔽されるが、また、グレージング板4の全周にわたって、かつ/またはグレージング板の任意の部分にわたって配置されることもできる。
【0050】
グレージング板4は、モノリシックグレイジングであること、すなわち材料の単一のシートから成ることができ、または複合グレイジングであること、すなわち積層グレイジングの場合に接着性材料の少なくとも1つの層が、または複層グレイジング(二重グレイジング、三重グレイジング等)の場合に少なくとも1つの中間空間がその間に挿入される材料のいくつかのシートから成ることができる。材料のシートまたは複数のシートは、鉱物、特にガラス、または有機体の、特にプラスチックであることができる。
【0051】
車両の窓の場合には、グレージング板は、通常、ここでは図示していない装飾的ストリップをその周囲に少なくとも部分的に有する。この装飾的ストリップは、通常、グレイジングの内面に、または複合グレイジングの場合にはグレイジングの中間面にエナメルを付着させることによって形成されるが、これはまた、使用される材料のシート、特に有機材料のシートの部分的なおよび/または周囲の着色から生じることもできる。
【0052】
トリム2’を締結するための本発明による中間装置1は、たとえば図2および図3に示されるもののような少なくとも1つのクリップ5を備え、これは、成形ストリップ3よりも、好ましくは前記トリムの長さに応じてトリム2’に沿って分布されるいくつかのクリップ5よりもより剛性が高い。
【0053】
各クリップ5は、一方ではクリップと前記成形ストリップ3との間で協働することが意図される少なくとも上流の協働する部品と、他方ではクリップと前記トリム2’との間で協働することが意図される下流の協働する部品とを有する。
【0054】
(ここに図示されていない)本発明の1つのバージョンでは、クリップ(または複数のクリップ)は、アタッチメント(トリム)と一体として作られる。したがって、このバージョンでは、クリップと前記トリムとの間の協働は、単一のアタッチメントの構成材料を介して起こり、トリムは、クリップ(または複数のクリップ)に協働する。
【0055】
本発明のこのバージョンでは、この単一のアタッチメントは、金属または金属合金で作られることができ、あるいはプラスチックで作られることができる。単一のアタッチメントがプラスチックで作られる場合、これは、成形によって製造されることができ、金属の外観を有する塗料を使って、グレイジングが取り付けられた後にその可視部において被覆され得る。
【0056】
ここで示した本発明のバージョンのすべてにおいて、一方ではトリム2’、および他方ではクリップ(または複数のクリップ)5は、トリム2’がグレージング板4の下縁に対して予め締結される(たとえば、カプセル化によって)成形ストリップに対してまたはその外周のすべてまたは一部にわたって取り付けられる瞬間だけ一緒に組み立てられる、異なる部品を構成する。
【0057】
これらのバージョンのすべてにおいて、クリップの上流の協働する部品は、トリム2’が下流の協働する部品のおかげでクリップに締結される前に成形ストリップ3に締結される。
【0058】
クリップは、成形ストリップの剛性よりも大きな剛性を有する材料で作られるように選択される。したがって、クリップは、金属、または金属合金で作られることができ、さもなければこれは、プラスチックで作られることができる。これは、その長さに沿って長手方向の対称面Pを有する。
【0059】
本発明によれば、クリップ5の上流の協働する部品は、複数の変形可能な係止タブ10を有し、前記タブは、前記成形ストリップ3の上にクリップ5を締結するステップ中に前記成形ストリップ3の材料に(かつ、したがってまた成形ストリップの中に部分的に)貫入するように変改可能である。
【0060】
本発明によるクリップ5は、タブ10に接合する実質的に平坦なベース11を有し、前記タブ10は、図では下方に前記ベース11に実質的に直角に、あるいは、いかなる場合にもベースの垂直面に対して45°以下の角度で方向付けられる。
【0061】
ここに、面Pに対して正反対に対向する対になって配置される4つのタブ10がある。
【0062】
各タブ10は、ベース11に向かって曲げられないがこれから遠ざかっているフック形状部12において終わる。各タブの遠位端を構成するのは、このフック形状部12であり、これは、締結ステップ中に前記成形ストリップ3の材料に貫入するために、2つの反対の方向に前記成形ストリップ3の材料に向かって変形力を加えることによって変形される。
【0063】
各フック形状部12は、図4で見ることができるように、複数の尖頭状の歯13、フックの中央のところの2つの三角形ソリッド歯、およびフックの側方端部のところの2つの三角形半歯体によってその端部で終わる。
【0064】
クリップ5の下流の協働する部品は、トリム2’の内面に設けられる弾性の保持手段用の止め子をそれらの端部15で形成する複数のフィン14を有する。
【0065】
図4から図7に示される実施形態では、クリップ5は、約30mmの長さL5、約10mmの全幅g5、および約5mmの全体高さh5を有する。
【0066】
タブ10はそれぞれが、約10mmの長さL10を有し、フィン14はそれぞれが、約5mmの長さL14を有する。
【0067】
ベース11は、約4.5mmの幅g11を有し、面Pに対して対向する歯13の端部の間の距離g13は、約5.5mmである。
【0068】
図6で見ることができるように、タブ10は、これらが長手方向の対称面に対して角度αによってベース11に接合する箇所において方向付けられ、この角度αはここに、ベース11の垂直面に対して約15°である。
【0069】
さらに、フック12は、これらがこれらのタブ10に対して角度βによってこれらのタブ10に接合する箇所において方向付けられ、この角度βはここに、約35°である。
【0070】
したがって、フック形状部12は、変形前に、長手方向の対称面に対して角度α+βによって、これらがこれらのタブ10に接合する箇所において方向付けられ、この角度α+βはここに、ベース11の垂直面に対して約50°である。
【0071】
タブ10の遠位端は、変形を加える前に曲げられているので、加えられる変形は、これらを伸ばすことにある。
【0072】
変形後には、角度βはゼロである。
【0073】
この変形を容易にするために、各タブ10に少なくとも1つのスリット16を設けることが好ましい。
【0074】
クリップはその形状を改変することなく突出部を跨いで配置され得ることが重要である。タブおよびなおさらこれらの遠位端は、クリップのこの跨る配置を妨げてはならず、タブの端部は、クリップのこの跨る配置の後にだけ変形される。
【0075】
図7で見ることができるように、また、クリップ5は、横断対称面、すなわちBBに沿った面を有し、これは、面Pに直角である。
【0076】
図8から図12では、成形ストリップ3は、横断面、すなわち図1に示される一点鎖線に沿った断面で示されている。
【0077】
この成形ストリップ3は、これらの図には示されていないグレージング板4を受け入れるために、横断面にU字形状のキャビティ31を有する。
【0078】
また、成形ストリップ3は、車両の本体に連結するためのリップ32も有する。
【0079】
また、成形ストリップ3は、キャビティ31とリップ32との間に配置される突出部30も有する。
【0080】
突出部30は、前記クリップのベース11の幅111よりも小さい(横断方向に沿って測定された)幅、および前記クリップの高さh5に少なくとも等しく、好ましくはそれよりも5%から10%まで高い高さを有する。
【0081】
ここで示したバージョンでは、突出部の側壁は、垂直ではなく、ベース11に対してタブ10と同じ傾斜角を有する。
【0082】
成形ストリップ3の一部の上にトリム2’(アタッチメント)を取り付けるために、図8および図9に示されるように、まず、突出部30を跨いで中間装置のクリップ5を配置することが必要である。この位置で、クリップ5は、突出部30の上壁および側壁を実質的に覆う。ベース11は、突出部の上部に載っており、タブ10は、突出部の側壁の傾斜に従う。しかしながら、この位置では、タブ10のフック12の歯13は、まだ突出部30の材料に貫入していない。
【0083】
次に、少なくとも0.5mm、または少なくとも1mm、および好ましくは少なくとも2mm(ここに、深さpは、2.2mmである)の深さpにわたって(ここでは、より簡単にするために1つの側だけについて示されている)、フック12の歯13を突出部30の材料の中に貫入させるように、図10の2つの二重矢印によって示される力が、突出部30に向かってタブ10に対して加えられる。
【0084】
この深さpは、タブ10に対してフック12の上向きになった部分の幅に実質的に対応し、すなわち、フック12は、タブの端部においてフックの開始を決定する角度点が突出部の側壁と接触するまで、突出部30の材料の中に押圧される。成形ストリップ3の材料がタブの材料よりも一層可撓性のあることを仮定すれば、互いに向かい合うタブ10を突出部30が僅かに圧縮されるように接触させるように力を加えることがまさに可能であり、これは、タブが突出部に正確に貫入したことを目で確認するための手段を提供している。
【0085】
互いに向かい合う2つのタブに変形は、突出部30を把持するジョーのようなものとして働く。
【0086】
フックを突出部の中に貫入させるために、タブに加えられる変形は、塑性変形であることに留意することが重要であり、いったん貫入力がもはや加えられないと、フックは、突出部30の然るべき所にとどまる。貫入(伸び)力の方向とは反対の、かつ少なくとも等しい強さの除去(曲げ)力だけによって、タブ10が反対方向に変形できるようになり、(たとえば、グレイジングをリサイクリングするために)クリップを除去できるようになり得る。
【0087】
また、歯の貫入の箇所において突出部を通して横断面を確かめることによって、クリップが除去されるときに突出部30の表面に対して深さpを測定することも可能である。
【0088】
貫入力は、たとえば親指と人差し指との間でつままれる互いに向かい合う2つのタブ10を利用することによって、手で加えられ得る。
【0089】
また、貫入力は、たとえばプライヤの2つのアームの間でつままれる互いに向かい合う2つのタブ10を利用することによって、プライヤを用いて加えられ得る。
【0090】
この第2のステップ中、フィン14は固定されたままである。プライヤが使用される場合、プライヤのアームがフィン14を変形しないことが重要である。
【0091】
図11に示される第3のおよび最終ステップにおいて、トリム2’が、クリップ5に配置され、二重矢印で示されるように、前記側壁に実質的に直角な突出部30の上壁に向かってクリップ締結力を加えることによって前記トリムの上にしっかり掴まれる。
【0092】
いったんグレージング板がベイの中に取り付けられ、したがってクリップに向かって向きを変えられると目に見えないトリムの内面20には、その側方端部のところで、トリムの中央に向かって(したがって、突出部30に向かって)後方へ方向付けられる2つの爪21、22が設けられる。
【0093】
これらの爪は、トリムの全長にわたって、または、トリムの構成材料を節約するために、たとえばこの長さに沿って等間隔でこの長さの一部だけにわたって設けられる。
【0094】
キャビティ31に最も近い爪21は、90°よりも僅かに小さな角度(約85°)で方向付けられる単一の屈曲部を有するが、リップ32に最も近い爪22は、まず第1に45°よりも僅かに小さな角度(約40°)で、第2番には先行する部分に対して約70°の角度で方向付けられる二重の屈曲部を有する。
【0095】
2つの爪の自由端部は、鋭角ではなくて、丸みのある角度を有する。
【0096】
これらの爪は、フィン14よりも一層可撓性があるように設計される。トリムをクリップ締結すると、このようにこれらの爪は、フィン14の端部15を通過させるように弾性的に変形する。
【0097】
したがって、爪は、スプリングのように作用し、反力を恒久的に働かせ、それによって、車両が走行するときの振動にかかわらず、許容差を吸収しながらクリップを取り付けることができるようになり、また恒久的にトリムをクリップに保持する。
【0098】
図12は、3つの最も重要なステップの後の完了された取付作業を示している。
【0099】
例示として本発明を前記で説明した。もちろん、当業者は、特許請求の範囲で規定された本特許の範囲をそれによって逸脱することなく、本発明のさまざまな他の形態を形成することができる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、グレージング板(grazing pane)上に成形(profiled)ストリップを製造する分野に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、より詳細には、成形ストリップの一部の上に、特にグレージング板の周囲に締結される成形ストリップの一部の上に密封トリムなどのアタッチメントを取り付けるための中間締結装置、およびその取付方法に関するものであり、この取付作業は、前記成形ストリップと協働することが意図される少なくとも上流の協働する部品と、前記アタッチメントと協働することが意図される下流の協働する部品とを有する少なくとも1つのクリップを備える中間締結装置によって行われる。
【0003】
国際公開第2005/033526号による先行技術は、成形ストリップの単純な第1の溝の中に挿入されることが意図される単純な第1の突出部、および可撓性クリップの変形によって成形ストリップの同じくより複雑な溝の中に挿入されることが意図されるフックの形のより複雑な第2の突出部を有する可撓性クリップを用いた成形ストリップ用のトリムクリップ締結システムを教示している。したがって、クリップは、成形ストリップの上に引っ掛けられる。また、成形ストリップのピンチ効果が、成形ストリップの2つの溝の間よりもクリップの2つの突出部の間に僅かにより短い距離を有することによって得られる。
【0004】
トリムを締結するために、まず、ストリップがクリップの突出部の中に導かれ、次いで、クリップは、トリムが成形ストリップの突出部を乗り越えることができるようにさらに変形される。
【0005】
ところで、この変形は、クリップを成形ストリップの上に引っ掛けることができる変形とはまさしく反対であることが判明する。
【0006】
いったん取付作業が完了すると、可撓性クリップは、したがって成形ストリップの上にこれを引っ掛けておくと同時にクリップの上にトリムを掴んでおく対向する引張り力が恒久的に加わる。
【0007】
特に凹凸路での車両の運転中に成形ストリップが受ける振動により、恒久的に張力を加えられる可撓性クリップが外れることがあり、その結果としてトリムが失われるに至ることがあるシール(成形ストリップ)の変形が生じるので、このシステムは満足なものではない。
【0008】
また、国際公開第2007/003823号により、上述のタイプの中間締結装置も知られている。
【0009】
その文献によれば、上流の協働する部品は、少なくとも突出する雄要素、または中空の雌要素を含み、この要素は、成形ストリップにそれぞれ設けられる対応する中空の雌要素、または対応する突出する雄要素と協働し、前記中空の雌要素は、前記突出する雄要素の外部寸法よりも少なくとも部分的により小さい内部寸法を有する。
【0010】
したがって、この協働は、要素の表面の少なくとも1つの部品の間で摺擦効果を有する「ほぞ穴およびほぞ(mortise−and−tenon)」タイプから成る。
【0011】
先行のものより優れたこの装置の重要な利点は、締結システムの信頼性にあり、これにより、特に振動の極端な条件下を含む、トリムの信頼性のある保持が可能である。
【0012】
しかしながら、このシステムは、成形ストリップの設計を複雑にし、特に雄または雌部位を有する特別な成形ストリップを設計することが不可避となる。
【0013】
特に、このシステムは、上流の協働する部品が成形ストリップに設けられる対応する部品と正確に協働するために、クリップを非常に正確に配置することが必要になる。
【0014】
また、米国特許第3869760号明細書による先行技術は、可撓性タブを有するクリップを教示しており、これらのタブは、引き抜き力がクリップに加えられるとタブの端部が貫入する突出部を通過するように間隔をあけられている。
【0015】
さらに、国際公開第2008/084076号による先行技術は、成形ストリップ用のトリムクリップ締結システムを教示しており、この成形ストリップは、クリップの保持要素を収容するために設けられる部位を有し、これらの設けられた部位は、クリップの矢印形状の保持要素を保持するための穴の形をとっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】国際公開第2005/033526号
【特許文献2】国際公開第2007/003823号
【特許文献3】米国特許第3869760明細書
【特許文献4】国際公開第2008/084076号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
クリップと成形ストリップとの間の協働があるためには、クリップの保持要素が成形ストリップの受入手段の中に正確に貫入するために、クリップを成形ストリップに対して正確に配置することが必要である。さらに、封止金型は、それを離型できるようにするために、各クリップの箇所に可動部品を有さなければならない。
【0018】
本発明の目的は、成形ストリップの上にクリップをクリップ締結する場合に、クリップを成形ストリップに対して極めて正確に配置する必要のない成形ストリップの上にクリップを締結するためのシステムを提供することによって、先行技術の欠点を軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
成形ストリップの上にクリップをクリップ締結することは、自動化され、すなわちロボットによって行われ得る。
【0020】
しかしながら、クリップ締結は、修理工場でトリムを取り替えることなくグレージング板を取り替えるときにトリムを新しいグレージング板に再配置できるように、または修理工場でグレージング板を取り替えることなくトリムを取り替えるように、引き続き手で行われ得ることが必要である。
【0021】
したがって、本発明は、最も広いこの受け入れのために、請求項1により成形ストリップの一部の上に、特にグレージング板の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリムなどのアタッチメントを取り付ける方法に関する。この取付作業は、中間締結装置によって行われ、この中間締結装置は、前記成形ストリップと協働することが意図される少なくとも1つの上流の協働する部品と、前記アタッチメントと協働することが意図される下流の協働する部品とを有する少なくとも1つのクリップを備え、前記方法は、前記成形ストリップの上に前記中間締結装置を締結するステップを含む。前記中間締結装置は、ベースによって接合される複数の係止タブを有する上流の協働する部品を含み、各タブの遠位端は、変形可能であり、タブの前記遠位端は、締結ステップ中に前記成形ストリップの材料に貫入するように、2つの反対の方向に前記成形ストリップの材料に向かって前記タブの端部に力を加えることによって変形される。
【0022】
本発明の1つの重要な特徴は、成形ストリップのキャビティと協働する上流の締結部品を備えていることから成るが、このキャビティを設けることから成るのではなく、すなわち成形ストリップの材料にスロットまたは穴を予め製作することなく、これは、成形ストリップの上にクリップをクリップ締結する作業中にキャビティをそれ自体掘りあける、上流の締結部品である。したがって、成形ストリップを形成するための金型は簡単であり、いかなる可動部品もなく、いかなる関連する機構もない。
【0023】
本発明の1つの主要な利点は、中間締結装置を成形ストリップに対して非常に正確に配置することが不必要であるということにある。もちろん、貫入は、成形ストリップの選択された部位に起こり、下で説明されるようにこれは、設けられることができ、たとえば突出部を有することができるが、この部位は、中間締結装置のサイズに比べて比較的大きく、成形ストリップ全体に沿って存在することさえできる。したがって、この場合には、中間締結装置が成形ストリップの長さに沿って非常に正確に配置されることは、不必要である。
【0024】
さらに、必要であれば、クリップを取り除き、ストリップが損傷されている場合にはストリップ上のその以前の位置の近くにこれを配置すること、または、これもまた損傷されている場合にはクリップ取り除き、以前のもの位置の近くに新しいクリップを配置することができる。
【0025】
係止タブの端部は、少なくとも0.5mm、より好ましくは少なくとも1mm、またはさらに少なくとも2mmの深さpを超えて成形ストリップの材料の中に貫入することが好ましい。
【0026】
したがって、係止タブの遠位端(すなわち、タブがベースに接合する場所と反対の側の端部)だけが、変形力を加えることによって変形される。
【0027】
本発明の好ましい変形では、前記貫入は、手でまたは工具を使って2つの反対の方向に前記成形ストリップの材料に向かって、前記タブに力を加えることによって起こるが、成形ストリップに締結装置を締結する相補形の(ネジのような)締結手段を用いることによってではない。
【0028】
前記クリップは、実質的に平坦なベースを有し、前記係止タブは、少なくともこれらが前記ベースに実質的に直角な、前記ベースに接合される場所に方向付けられることが好ましい。
【0029】
前記成形ストリップは、前記クリップのベースよりも小さな幅を有する突出部を有し、前記係止タブは、前記突出部の材料に貫入することが好ましい。
【0030】
さらに、前記成形ストリップは、前記クリップの高さに少なくとも等しく、好ましくはそれよりも高い高さを有する突出部を有することが好ましく、前記タブは、前記突出部の材料に貫入する。
【0031】
この突出部は、成形ストリップの全長を超えて存在することができ、または少なくとも1つまたは複数の部位において、それぞれが、中間締結装置の長さの少なくとも1.5倍の長さを有する。
【0032】
本発明によれば、クリップは、前記タブの端部が前記突出部の材料に貫入する前に突出部を跨いで配置される。
【0033】
また、本発明は、請求項6に記載のように、成形ストリップの一部の上に、特にグレージング板の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリムなどのアタッチメントを取り付けるための中間締結装置、すなわち本発明による方法を実施するための中間締結装置に関する。この装置は、前記成形ストリップと協働することが意図される少なくとも上流の協働する部品と、前記アタッチメントと協働することが意図される下流の協働する部品とを有する少なくとも1つのクリップを備える。前記上流の協働する部品は、ベースによって接合される複数の係止タブを有し、各タブの端部は、変形可能であり、タブの前記遠位端は、前記成形ストリップの上にクリップを締結するステップ中に前記成形ストリップの材料に貫入するために、2つの反対の方向に前記成形ストリップの材料に向かって前記タブの端部に力を加えることによって変形される。
【0034】
さらに、この装置は、実質的に平坦なベースを有し、前記タブは、前記ベースに実質的に直角に、あるいは、いかなる場合にもベースの垂直面に対して45°以下の角度αで、またはさらに20°以下の角度αで、またはさらに15°以下の角度αで方向付けられることが好ましい。
【0035】
さらに、前記タブは、前記ベースの長手方向対称の中央面に対して正反対に対向する対になって配置されることが好ましい。
【0036】
そのうえ、前記タブはそれぞれが、好ましくは前記ベースの垂直面に対して30°と70°との間の角度で、前記ベースから遠ざかるように曲げられる少なくとも1つのフック形状部を有することが好ましい。
【0037】
前記タブは、複数の尖頭状の歯、特に三角形歯、好ましくは3本またはさらに4本のこの種の歯をもって成形ストリップの材料の中に貫入するそれらの端部で終わることが好ましい。
【0038】
また、本発明は、請求項10に記載するように、成形ストリップの一部の上に、特にグレージング板の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリムなどのアタッチメントを取り付けるための、本発明による少なくとも1つの中間締結装置を有するグレージング板に関する。
【0039】
また、本発明は、請求項11による、成形ストリップの一部の上に、特にグレージング板の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリムなどのアタッチメントを取り付けるための本発明による中間締結装置についての、特に車両組立工場または車両修理工場での使用法に関する。
【0040】
従属請求項は、本発明の有利な変形を与えている。
【0041】
有利なことに、本発明によるシステムにより、複雑な形状から成り、かつ設計し製造するのが困難な(特に、成形による)この成形ストリップなしに、成形ストリップの上に中間部品を締結するための少なくとも1つのクリップ、好ましくはいくつかのクリップを締結することができる。
【0042】
本発明は、非限定的な例示的な実施形態についての次の詳細な説明を読み、本明細書に添付された図を検討するとよりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明による中間締結装置を用いて締結されたトリムを有するグレージング板が設けられる車両の後端部の側面図である。
【図2】本発明による中間締結装置のクリップの斜視図である。
【図3】図2のクリップの正面図である。
【図4】本発明による中間締結装置のクリップの側面図である。
【図5】図4のクリップの上面図である。
【図6】図4のAAによる断面図である。
【図7】図4のBBによる断面図である。
【図8】成形ストリップの貫入前の成形ストリップに配置された図2のクリップの配置についての斜視図である。
【図9】成形ストリップの貫入前の成形ストリップに配置された図2のクリップの配置についての正面図である。
【図10】成形ストリップの上へのクリップのクリップ締結の作業中の、図2および図3のクリップの係止タブにおける成形ストリップの断面図である。
【図11】トリムの配置中の、図2のクリップの係止タブにおける成形ストリップの断面図である。
【図12】トリムがクリップ締結された後の、図2のクリップの係止タブの成形ストリップの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本発明は、成形ストリップ3の一部の上に、特にグレージング板4、特に車両のグレージング板の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリム2’などのアタッチメント2を取り付けるための中間締結装置1に関する。
【0045】
図1は、可撓性ポリマー材料で作られる成形ストリップ3がその周囲に固定されるグレージング板4が、設けられる自動車の後端部を示している。
【0046】
成形ストリップ3の構成ポリマー材料は、熱可塑性物質(PVC、TPE、...)、ポリウレタンまたはEPDMタイプの合成ゴム、または任意の他の適切な材料であることができる。
【0047】
製造プロセスが、1つの成形要素はグレージング板の内面を受け入れ、1つの成形要素はグレージング板の外面を受け入れ、これらの2つの成形要素は成形ステップ中に互いに完全に閉じられる2つの成形要素の間で、成形装置によって成形ストリップ3を成形するステップを含むので、成形ストリップ3は、いわゆる「カプセル化」製造プロセスを使用することによって製造された。
【0048】
図1では、成形ストリップ3は、グレージング板4の全周にわたって配置されているが、この成形ストリップは、グレージング板の周囲の一部にわたって、またはグレージング板の任意の部分わたってだけ配置されることもできる。
【0049】
窓の美的外観を改善するために、車両の外側から見える成形ストリップ3の一部分は、ここにグレージング板の底部にだけ基礎が形成されるトリム2’によって遮蔽されるが、また、グレージング板4の全周にわたって、かつ/またはグレージング板の任意の部分にわたって配置されることもできる。
【0050】
グレージング板4は、モノリシックグレイジングであること、すなわち材料の単一のシートから成ることができ、または複合グレイジングであること、すなわち積層グレイジングの場合に接着性材料の少なくとも1つの層が、または複層グレイジング(二重グレイジング、三重グレイジング等)の場合に少なくとも1つの中間空間がその間に挿入される材料のいくつかのシートから成ることができる。材料のシートまたは複数のシートは、鉱物、特にガラス、または有機体の、特にプラスチックであることができる。
【0051】
車両の窓の場合には、グレージング板は、通常、ここでは図示していない装飾的ストリップをその周囲に少なくとも部分的に有する。この装飾的ストリップは、通常、グレイジングの内面に、または複合グレイジングの場合にはグレイジングの中間面にエナメルを付着させることによって形成されるが、これはまた、使用される材料のシート、特に有機材料のシートの部分的なおよび/または周囲の着色から生じることもできる。
【0052】
トリム2’を締結するための本発明による中間装置1は、たとえば図2および図3に示されるもののような少なくとも1つのクリップ5を備え、これは、成形ストリップ3よりも、好ましくは前記トリムの長さに応じてトリム2’に沿って分布されるいくつかのクリップ5よりもより剛性が高い。
【0053】
各クリップ5は、一方ではクリップと前記成形ストリップ3との間で協働することが意図される少なくとも上流の協働する部品と、他方ではクリップと前記トリム2’との間で協働することが意図される下流の協働する部品とを有する。
【0054】
(ここに図示されていない)本発明の1つのバージョンでは、クリップ(または複数のクリップ)は、アタッチメント(トリム)と一体として作られる。したがって、このバージョンでは、クリップと前記トリムとの間の協働は、単一のアタッチメントの構成材料を介して起こり、トリムは、クリップ(または複数のクリップ)に協働する。
【0055】
本発明のこのバージョンでは、この単一のアタッチメントは、金属または金属合金で作られることができ、あるいはプラスチックで作られることができる。単一のアタッチメントがプラスチックで作られる場合、これは、成形によって製造されることができ、金属の外観を有する塗料を使って、グレイジングが取り付けられた後にその可視部において被覆され得る。
【0056】
ここで示した本発明のバージョンのすべてにおいて、一方ではトリム2’、および他方ではクリップ(または複数のクリップ)5は、トリム2’がグレージング板4の下縁に対して予め締結される(たとえば、カプセル化によって)成形ストリップに対してまたはその外周のすべてまたは一部にわたって取り付けられる瞬間だけ一緒に組み立てられる、異なる部品を構成する。
【0057】
これらのバージョンのすべてにおいて、クリップの上流の協働する部品は、トリム2’が下流の協働する部品のおかげでクリップに締結される前に成形ストリップ3に締結される。
【0058】
クリップは、成形ストリップの剛性よりも大きな剛性を有する材料で作られるように選択される。したがって、クリップは、金属、または金属合金で作られることができ、さもなければこれは、プラスチックで作られることができる。これは、その長さに沿って長手方向の対称面Pを有する。
【0059】
本発明によれば、クリップ5の上流の協働する部品は、複数の変形可能な係止タブ10を有し、前記タブは、前記成形ストリップ3の上にクリップ5を締結するステップ中に前記成形ストリップ3の材料に(かつ、したがってまた成形ストリップの中に部分的に)貫入するように変改可能である。
【0060】
本発明によるクリップ5は、タブ10に接合する実質的に平坦なベース11を有し、前記タブ10は、図では下方に前記ベース11に実質的に直角に、あるいは、いかなる場合にもベースの垂直面に対して45°以下の角度で方向付けられる。
【0061】
ここに、面Pに対して正反対に対向する対になって配置される4つのタブ10がある。
【0062】
各タブ10は、ベース11に向かって曲げられないがこれから遠ざかっているフック形状部12において終わる。各タブの遠位端を構成するのは、このフック形状部12であり、これは、締結ステップ中に前記成形ストリップ3の材料に貫入するために、2つの反対の方向に前記成形ストリップ3の材料に向かって変形力を加えることによって変形される。
【0063】
各フック形状部12は、図4で見ることができるように、複数の尖頭状の歯13、フックの中央のところの2つの三角形ソリッド歯、およびフックの側方端部のところの2つの三角形半歯体によってその端部で終わる。
【0064】
クリップ5の下流の協働する部品は、トリム2’の内面に設けられる弾性の保持手段用の止め子をそれらの端部15で形成する複数のフィン14を有する。
【0065】
図4から図7に示される実施形態では、クリップ5は、約30mmの長さL5、約10mmの全幅g5、および約5mmの全体高さh5を有する。
【0066】
タブ10はそれぞれが、約10mmの長さL10を有し、フィン14はそれぞれが、約5mmの長さL14を有する。
【0067】
ベース11は、約4.5mmの幅g11を有し、面Pに対して対向する歯13の端部の間の距離g13は、約5.5mmである。
【0068】
図6で見ることができるように、タブ10は、これらが長手方向の対称面に対して角度αによってベース11に接合する箇所において方向付けられ、この角度αはここに、ベース11の垂直面に対して約15°である。
【0069】
さらに、フック12は、これらがこれらのタブ10に対して角度βによってこれらのタブ10に接合する箇所において方向付けられ、この角度βはここに、約35°である。
【0070】
したがって、フック形状部12は、変形前に、長手方向の対称面に対して角度α+βによって、これらがこれらのタブ10に接合する箇所において方向付けられ、この角度α+βはここに、ベース11の垂直面に対して約50°である。
【0071】
タブ10の遠位端は、変形を加える前に曲げられているので、加えられる変形は、これらを伸ばすことにある。
【0072】
変形後には、角度βはゼロである。
【0073】
この変形を容易にするために、各タブ10に少なくとも1つのスリット16を設けることが好ましい。
【0074】
クリップはその形状を改変することなく突出部を跨いで配置され得ることが重要である。タブおよびなおさらこれらの遠位端は、クリップのこの跨る配置を妨げてはならず、タブの端部は、クリップのこの跨る配置の後にだけ変形される。
【0075】
図7で見ることができるように、また、クリップ5は、横断対称面、すなわちBBに沿った面を有し、これは、面Pに直角である。
【0076】
図8から図12では、成形ストリップ3は、横断面、すなわち図1に示される一点鎖線に沿った断面で示されている。
【0077】
この成形ストリップ3は、これらの図には示されていないグレージング板4を受け入れるために、横断面にU字形状のキャビティ31を有する。
【0078】
また、成形ストリップ3は、車両の本体に連結するためのリップ32も有する。
【0079】
また、成形ストリップ3は、キャビティ31とリップ32との間に配置される突出部30も有する。
【0080】
突出部30は、前記クリップのベース11の幅111よりも小さい(横断方向に沿って測定された)幅、および前記クリップの高さh5に少なくとも等しく、好ましくはそれよりも5%から10%まで高い高さを有する。
【0081】
ここで示したバージョンでは、突出部の側壁は、垂直ではなく、ベース11に対してタブ10と同じ傾斜角を有する。
【0082】
成形ストリップ3の一部の上にトリム2’(アタッチメント)を取り付けるために、図8および図9に示されるように、まず、突出部30を跨いで中間装置のクリップ5を配置することが必要である。この位置で、クリップ5は、突出部30の上壁および側壁を実質的に覆う。ベース11は、突出部の上部に載っており、タブ10は、突出部の側壁の傾斜に従う。しかしながら、この位置では、タブ10のフック12の歯13は、まだ突出部30の材料に貫入していない。
【0083】
次に、少なくとも0.5mm、または少なくとも1mm、および好ましくは少なくとも2mm(ここに、深さpは、2.2mmである)の深さpにわたって(ここでは、より簡単にするために1つの側だけについて示されている)、フック12の歯13を突出部30の材料の中に貫入させるように、図10の2つの二重矢印によって示される力が、突出部30に向かってタブ10に対して加えられる。
【0084】
この深さpは、タブ10に対してフック12の上向きになった部分の幅に実質的に対応し、すなわち、フック12は、タブの端部においてフックの開始を決定する角度点が突出部の側壁と接触するまで、突出部30の材料の中に押圧される。成形ストリップ3の材料がタブの材料よりも一層可撓性のあることを仮定すれば、互いに向かい合うタブ10を突出部30が僅かに圧縮されるように接触させるように力を加えることがまさに可能であり、これは、タブが突出部に正確に貫入したことを目で確認するための手段を提供している。
【0085】
互いに向かい合う2つのタブに変形は、突出部30を把持するジョーのようなものとして働く。
【0086】
フックを突出部の中に貫入させるために、タブに加えられる変形は、塑性変形であることに留意することが重要であり、いったん貫入力がもはや加えられないと、フックは、突出部30の然るべき所にとどまる。貫入(伸び)力の方向とは反対の、かつ少なくとも等しい強さの除去(曲げ)力だけによって、タブ10が反対方向に変形できるようになり、(たとえば、グレイジングをリサイクリングするために)クリップを除去できるようになり得る。
【0087】
また、歯の貫入の箇所において突出部を通して横断面を確かめることによって、クリップが除去されるときに突出部30の表面に対して深さpを測定することも可能である。
【0088】
貫入力は、たとえば親指と人差し指との間でつままれる互いに向かい合う2つのタブ10を利用することによって、手で加えられ得る。
【0089】
また、貫入力は、たとえばプライヤの2つのアームの間でつままれる互いに向かい合う2つのタブ10を利用することによって、プライヤを用いて加えられ得る。
【0090】
この第2のステップ中、フィン14は固定されたままである。プライヤが使用される場合、プライヤのアームがフィン14を変形しないことが重要である。
【0091】
図11に示される第3のおよび最終ステップにおいて、トリム2’が、クリップ5に配置され、二重矢印で示されるように、前記側壁に実質的に直角な突出部30の上壁に向かってクリップ締結力を加えることによって前記トリムの上にしっかり掴まれる。
【0092】
いったんグレージング板がベイの中に取り付けられ、したがってクリップに向かって向きを変えられると目に見えないトリムの内面20には、その側方端部のところで、トリムの中央に向かって(したがって、突出部30に向かって)後方へ方向付けられる2つの爪21、22が設けられる。
【0093】
これらの爪は、トリムの全長にわたって、または、トリムの構成材料を節約するために、たとえばこの長さに沿って等間隔でこの長さの一部だけにわたって設けられる。
【0094】
キャビティ31に最も近い爪21は、90°よりも僅かに小さな角度(約85°)で方向付けられる単一の屈曲部を有するが、リップ32に最も近い爪22は、まず第1に45°よりも僅かに小さな角度(約40°)で、第2番には先行する部分に対して約70°の角度で方向付けられる二重の屈曲部を有する。
【0095】
2つの爪の自由端部は、鋭角ではなくて、丸みのある角度を有する。
【0096】
これらの爪は、フィン14よりも一層可撓性があるように設計される。トリムをクリップ締結すると、このようにこれらの爪は、フィン14の端部15を通過させるように弾性的に変形する。
【0097】
したがって、爪は、スプリングのように作用し、反力を恒久的に働かせ、それによって、車両が走行するときの振動にかかわらず、許容差を吸収しながらクリップを取り付けることができるようになり、また恒久的にトリムをクリップに保持する。
【0098】
図12は、3つの最も重要なステップの後の完了された取付作業を示している。
【0099】
例示として本発明を前記で説明した。もちろん、当業者は、特許請求の範囲で規定された本特許の範囲をそれによって逸脱することなく、本発明のさまざまな他の形態を形成することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形ストリップ(3)の一部の上に、特にグレージング板(4)の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリム(2’)などのアタッチメント(2)を取り付ける方法であり、この取付作業が、中間締結装置(1)によって行われ、この中間締結装置が、前記成形ストリップ(3)と協働することが意図される少なくとも1つの上流の協働する部品と、前記アタッチメント(2)と協働することが意図される下流の協働する部品とを有する少なくとも1つのクリップ(5)を備え、前記成形ストリップ(3)の上に前記中間締結装置(1)を締結するステップを含む取付方法であって、前記中間締結装置が、ベース(11)によって接合される複数の係止タブ(10)を有する上流の協働する部品を含み、各タブの端部が、変形可能であり、タブの前記端部が、締結ステップ中に前記成形ストリップ(3)の材料に貫入するように、2つの反対の方向に前記成形ストリップ(3)の材料に向かって前記タブ(10)の端部に力を加えることによって変形されることを特徴とする、取付方法。
【請求項2】
前記タブの端部が、少なくとも0.2mmの深さpを超えて前記成形ストリップ(3)の材料の中に貫入することを特徴とする、請求項1に記載の取付方法。
【請求項3】
前記タブが、手で力を加えることによって、または工具を使って貫入することを特徴とする、請求項1または2に記載の取付方法。
【請求項4】
前記成形ストリップ(3)が、前記クリップのベース(11)よりも小さな幅を有する突出部(30)を有し、前記タブ(10)の端部が前記突出部(30)の材料に貫入する前に、前記クリップが、前記突出部を跨いで配置されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の取付方法。
【請求項5】
前記成形ストリップ(3)が、前記クリップの高さに少なくとも等しく、好ましくはそれよりも高い高さを有する突出部(30)を有し、前記タブ(10)の端部が前記突出部(30)の材料に貫入する前に、前記クリップが、前記突出部を跨いで配置されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の取付方法。
【請求項6】
成形ストリップ(3)の一部の上に、特にグレージング板(4)の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリム(2’)などのアタッチメント(2)を取り付けるための中間締結装置(1)であり、前記成形ストリップ(3)と協働することが意図される少なくとも上流の協働する部品と、前記アタッチメント(2)と協働することが意図される下流の協働する部品とを有する少なくとも1つのクリップ(5)を備える中間締結装置であって、前記上流の協働する部品が、ベース(11)によって接合される複数の係止タブ(10)を有し、各タブの端部が、変形可能であり、タブの前記端部が、前記成形ストリップ(3)の上にクリップ(5)を締結するステップ中に前記成形ストリップ(3)の材料に貫入するために、2つの反対の方向に前記成形ストリップ(3)の材料に向かって前記タブ(10)の端部に力を加えることによって変形されることを特徴とする、中間締結装置(1)。
【請求項7】
実質的に平坦なベース(11)を有し、前記タブ(10)が、前記ベース(11)に実質的に直角に方向付けられ、前記タブが、前記ベース(11)の長手方向対称の中央面に対して正反対に対向する対になって配置されることを特徴とする、請求項6に記載の中間締結装置(1)。
【請求項8】
前記タブ(10)がそれぞれが、好ましくは前記ベース(11)の垂直面に対して30°と70°との間の角度で、前記ベース(11)から遠ざかるように曲げられる少なくとも1つのフック形状部(12)を含むことを特徴とする、請求項7に記載の中間締結装置(1)。
【請求項9】
前記タブ(10)が、複数の尖頭状の歯(13)をもって成形ストリップ(3)の材料の中に貫入するそれらの端部で終わることを特徴とする、請求項6から8のいずれか一項に記載の中間締結装置(1)。
【請求項10】
成形ストリップ(3)の一部の上に、特にグレージング板(4)の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリム(2’)などのアタッチメント(2)を取り付けるための請求項6から9のいずれか一項に記載の少なくとも1つの中間締結装置(1)を含むグレージング板(4)であり、前記装置が、前記成形ストリップ(3)と協働することが意図される少なくとも上流の協働する部品と、前記アタッチメント(2)と協働することが意図される下流の協働する部品とを有する少なくとも1つのクリップ(5)を備えるグレージング板(4)であって、前記上流の協働する部品が、ベース(11)によって接合される複数の係止タブ(10)を有し、各タブの端部が、変形可能であり、タブの前記端部が、前記成形ストリップ(3)の上にクリップ(5)を締結するステップ中に前記成形ストリップ(3)の材料に貫入するために、2つの反対の方向に前記成形ストリップ(3)の材料に向かって前記タブ(10)の端部に力を加えることによって変形されることを特徴とする、グレージング板(4)。
【請求項11】
前記成形ストリップ(3)の上に前記中間締結装置(1)を締結するステップを含む、成形ストリップ(3)の上に、特にグレージング板(4)の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリム(2’)などのアタッチメント(2)を取り付けるための請求項6から9のいずれか一項に記載の中間締結装置(1)の使用であって、前記中間締結装置(1)が、ベース(11)によって接合される複数の係止タブを有する上流の締結部品を有し、各タブの端部が、変形可能であり、タブの前記端部が、締結ステップ中に前記成形ストリップの材料に貫入するために、2つの反対の方向に前記成形ストリップ(3)の材料に向かって前記タブ(10)の端部に力を加えることによって変形されることを特徴とする、中間締結装置(1)の使用。
【請求項1】
成形ストリップ(3)の一部の上に、特にグレージング板(4)の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリム(2’)などのアタッチメント(2)を取り付ける方法であり、この取付作業が、中間締結装置(1)によって行われ、この中間締結装置が、前記成形ストリップ(3)と協働することが意図される少なくとも1つの上流の協働する部品と、前記アタッチメント(2)と協働することが意図される下流の協働する部品とを有する少なくとも1つのクリップ(5)を備え、前記成形ストリップ(3)の上に前記中間締結装置(1)を締結するステップを含む取付方法であって、前記中間締結装置が、ベース(11)によって接合される複数の係止タブ(10)を有する上流の協働する部品を含み、各タブの端部が、変形可能であり、タブの前記端部が、締結ステップ中に前記成形ストリップ(3)の材料に貫入するように、2つの反対の方向に前記成形ストリップ(3)の材料に向かって前記タブ(10)の端部に力を加えることによって変形されることを特徴とする、取付方法。
【請求項2】
前記タブの端部が、少なくとも0.2mmの深さpを超えて前記成形ストリップ(3)の材料の中に貫入することを特徴とする、請求項1に記載の取付方法。
【請求項3】
前記タブが、手で力を加えることによって、または工具を使って貫入することを特徴とする、請求項1または2に記載の取付方法。
【請求項4】
前記成形ストリップ(3)が、前記クリップのベース(11)よりも小さな幅を有する突出部(30)を有し、前記タブ(10)の端部が前記突出部(30)の材料に貫入する前に、前記クリップが、前記突出部を跨いで配置されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の取付方法。
【請求項5】
前記成形ストリップ(3)が、前記クリップの高さに少なくとも等しく、好ましくはそれよりも高い高さを有する突出部(30)を有し、前記タブ(10)の端部が前記突出部(30)の材料に貫入する前に、前記クリップが、前記突出部を跨いで配置されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の取付方法。
【請求項6】
成形ストリップ(3)の一部の上に、特にグレージング板(4)の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリム(2’)などのアタッチメント(2)を取り付けるための中間締結装置(1)であり、前記成形ストリップ(3)と協働することが意図される少なくとも上流の協働する部品と、前記アタッチメント(2)と協働することが意図される下流の協働する部品とを有する少なくとも1つのクリップ(5)を備える中間締結装置であって、前記上流の協働する部品が、ベース(11)によって接合される複数の係止タブ(10)を有し、各タブの端部が、変形可能であり、タブの前記端部が、前記成形ストリップ(3)の上にクリップ(5)を締結するステップ中に前記成形ストリップ(3)の材料に貫入するために、2つの反対の方向に前記成形ストリップ(3)の材料に向かって前記タブ(10)の端部に力を加えることによって変形されることを特徴とする、中間締結装置(1)。
【請求項7】
実質的に平坦なベース(11)を有し、前記タブ(10)が、前記ベース(11)に実質的に直角に方向付けられ、前記タブが、前記ベース(11)の長手方向対称の中央面に対して正反対に対向する対になって配置されることを特徴とする、請求項6に記載の中間締結装置(1)。
【請求項8】
前記タブ(10)がそれぞれが、好ましくは前記ベース(11)の垂直面に対して30°と70°との間の角度で、前記ベース(11)から遠ざかるように曲げられる少なくとも1つのフック形状部(12)を含むことを特徴とする、請求項7に記載の中間締結装置(1)。
【請求項9】
前記タブ(10)が、複数の尖頭状の歯(13)をもって成形ストリップ(3)の材料の中に貫入するそれらの端部で終わることを特徴とする、請求項6から8のいずれか一項に記載の中間締結装置(1)。
【請求項10】
成形ストリップ(3)の一部の上に、特にグレージング板(4)の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリム(2’)などのアタッチメント(2)を取り付けるための請求項6から9のいずれか一項に記載の少なくとも1つの中間締結装置(1)を含むグレージング板(4)であり、前記装置が、前記成形ストリップ(3)と協働することが意図される少なくとも上流の協働する部品と、前記アタッチメント(2)と協働することが意図される下流の協働する部品とを有する少なくとも1つのクリップ(5)を備えるグレージング板(4)であって、前記上流の協働する部品が、ベース(11)によって接合される複数の係止タブ(10)を有し、各タブの端部が、変形可能であり、タブの前記端部が、前記成形ストリップ(3)の上にクリップ(5)を締結するステップ中に前記成形ストリップ(3)の材料に貫入するために、2つの反対の方向に前記成形ストリップ(3)の材料に向かって前記タブ(10)の端部に力を加えることによって変形されることを特徴とする、グレージング板(4)。
【請求項11】
前記成形ストリップ(3)の上に前記中間締結装置(1)を締結するステップを含む、成形ストリップ(3)の上に、特にグレージング板(4)の周囲に締結される成形ストリップの一部の上にトリム(2’)などのアタッチメント(2)を取り付けるための請求項6から9のいずれか一項に記載の中間締結装置(1)の使用であって、前記中間締結装置(1)が、ベース(11)によって接合される複数の係止タブを有する上流の締結部品を有し、各タブの端部が、変形可能であり、タブの前記端部が、締結ステップ中に前記成形ストリップの材料に貫入するために、2つの反対の方向に前記成形ストリップ(3)の材料に向かって前記タブ(10)の端部に力を加えることによって変形されることを特徴とする、中間締結装置(1)の使用。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2012−507431(P2012−507431A)
【公表日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−533801(P2011−533801)
【出願日】平成21年11月2日(2009.11.2)
【国際出願番号】PCT/FR2009/052115
【国際公開番号】WO2010/052418
【国際公開日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(500374146)サン−ゴバン グラス フランス (388)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月2日(2009.11.2)
【国際出願番号】PCT/FR2009/052115
【国際公開番号】WO2010/052418
【国際公開日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(500374146)サン−ゴバン グラス フランス (388)
【Fターム(参考)】
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