説明

成形品成形装置および成形品成形方法

【課題】第1の型と第2の型とを用いて成形品を成形する成形品成形装置において、従来よりも短いタクトタイムで精度の高い成形品を得る。
【解決手段】下型M1と上型M2とを用いて成形品W1を成形する成形品成形装置1において、下型型設置体9と下型設置体9に対して相対的に移動位置決め自在である上型設置体11とを備えた成形品成形部3と、成形品W1における、第1パターンW3と第2パターンW4との間の位置ずれ量を測定する位置ずれ量測定部5と、成形品成形部3で成形品W1を成形しているときに、成形品W1の測定を位置ずれ量測定部5で行い、この測定結果に応じて上型設置体11の相対的な位置を補正し成形品成形部3で次の成形品W3の成形をする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形品成形装置および成形品成形方法に係り、たとえば、上型と下型とを用いてレンズ集合体を成形するものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下型と上型とを用いて成形材料を成形し成形品を得る構成の成形品成形装置が知られている。
【0003】
上記従来の成形装置では、たとえば、アライメントカメラを用いて、上型に対する下型の位置を合わせ、この後に、上型と下型とを用いて平板状の成形品を成形している。
【0004】
なお、上記従来の技術に関する特許文献として、たとえば特許文献1、特許文献2を掲げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−254868号公報
【特許文献2】特開2008−194980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記従来の成形品成形装置では、上型に対する下型の位置を合わせた後(アライメント後)に、下型(第1の型)と上型(第2の型)とを用いて平板状の成形品を成形しているので、アライメントに要する時間がそのままタクトタイム(成形品を成形するタクトタイム)に加算されて、成形品を成形する際のタクトタイムが長くなるという問題がある。
【0007】
また、成形品の成形前に上型に対する下型の位置合わせをしているので、実際に上型と下型とで成形品を成形するときの押圧力(上型と下型とで成形材料を挟み込む力)や温度変化等で、せっかく位置合わせをしたにもかかわらず、上型に対する下型の位置がずれた状態で成形品が成形されてしまい、成形品の精度が悪化する場合があるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、第1の型と第2の型とを用いて成形品を成形する成形品成形装置および成形品成形方法において、従来よりも短いタクトタイムで精度の高い成形品を得ることができるものを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、成形パターンが形成されている第1の型と成形パターンが形成されている第2の型とを用いて成形材料から成形品を成形する成形品成形装置において、前記第1の型が設置される第1の型設置体と、前記第2の型が設置され前記第1の型設置体に対して相対的に移動位置決め自在である第2の型設置体とを備えた成形品成形部と、前記成形品成形部で成形された成形品における、前記第1の型の成形パターンで形成された第1パターンと前記第2の型の成形パターンで形成された第2パターンとの間の位置ずれ量を測定する位置ずれ量測定部と、前記成形品成形部で成形品を成形しているときに、前記成形品成形部で成形した成形品の測定を前記位置ずれ量測定部で行い、この測定結果に応じて前記第2の型設置体の相対的な位置を補正し前記成形品成形部で次の成形品の成形をするように、前記成形品成形部と前記位置ずれ量測定部とを制御する制御部とを有する成形品成形装置である。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の成形品成形装置において、前記成形品は平板状に形成されており、前記第1パターンが厚さ方向の一方の面に形成されており、前記第2パターンが厚さ方向の他方の面に形成されており、前記第2の型設置体は、前記第1の型設置体に対して、前記第1の型設置体に接近もしくは離反する方向であるZ軸方向と、このZ軸方向に直交する一方向であるX軸方向と、前記Z軸方向と前記X軸方向とに直交する一方向であるY軸方向とで、相対的に移動位置決め自在になっているとともに、前記Z軸方向に延びている所定の軸であるC軸まわりで相対的に回動位置決め自在になっており、前記X軸方向に延びている所定の軸であるA軸のまわりで相対的に回動位置決め自在になっており、前記Y軸方向に延びている所定の軸であるB軸まわりで相対的に回動位置決め自在になっており、前記位置ずれ量測定部は、前記X軸方向と前記Y軸方向とで前記第1パターンと前記第2パターンとの間の位置ずれ量を測定するとともに、前記成形品の平板状部の厚さを複数箇所で測定するように構成されており、前記制御部は、前記位置ずれ量測定部での測定結果に応じて、前記X軸方向と前記Y軸方向と前記C軸まわりとで前記第1の型設置体に対する前記第2の型設置体の相対的な位置を補正するとともに、前記A軸まわりと前記B軸まわりと前記Z軸方向とで前記第1の型設置体に対する前記第2の型設置体の相対的な位置を補正するように、前記成形品成形部と前記位置ずれ量測定部とを制御する構成である成形品成形装置である。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の成形品成形装置において、前記成形品の第1パターンは、前記成形品の厚さ方向から見たときに、円形状に形成されているとともに所定の間隔をあけて複数設けられており、前記成形品の第2パターンは、前記成形品の厚さ方向から見たときに、前記第1パターンとは直径が異なる円形状に形成されているとともに、前記各第1パターンに対応して、前記第1パターンと同じ数、所定の間隔をあけて複数設けられており、しかも、前記第1パターンの中心位置のそれぞれと前記第2パターンの中心位置のそれぞれとがお互いにほぼ一致しており、前記位置ずれ量測定部は、前記各第1パターンのうちの1つの第1パターンと、この1つの第1パターンに対応している第2パターンとの間の位置ずれ量を測定し、前記各第1パターンのうちの他の1つの第1パターンと、この他の1つの第1パターンに対応して形成されている第2パターンとの間の位置ずれ量を測定することで、前記X軸方向と前記Y軸方向とで前記第1パターンと前記第2パターンとの間の位置ずれ量を測定するように構成されている成形品成形装置である。
【0012】
請求項4に記載の発明は、成形パターンが形成されている第1の型と成形パターンが形成されている第2の型とを用いて成形材料から成形品を成形する成形品成形方法において、前記第1の型、前記第2の型の少なくともいずれかに、未硬化の成形材料を供給する成形材料供給工程と、前記成形材料供給工程で未硬化の成形材料を供給した後、前記第1の型に対して前記第2の型を相対的に移動位置決めし、前記成形材料を硬化して成形品を成形する成形品成形工程と、前記成形品成形工程で成形された成形品における、前記第1の型の成形パターンで形成された第1パターンと前記第2の型の成形パターンで形成された第2パターンとの間の位置ずれ量を測定する位置ずれ量測定工程とを有し、前記成形品成形工程で成形品の成形をしているときに、前記成形品成形工程で成形した成形品の測定を前記位置ずれ量測定工程で行い、この測定結果に応じて前記成形品成形工程で前記第2の型の相対的な位置を補正し次の成形品の成形をする成形品成形方法である。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の成形品成形方法において、前記成形品は平板状に形成されており、前記第1パターンが厚さ方向の一方の面に形成されており、前記第2パターンが厚さ方向の他方の面に形成されており、前記成形品成形工程では、前記第2の型が、前記第1の型に対して、前記第1の型に接近もしくは離反する方向であるZ軸方向と、このZ軸方向に直交する一方向であるX軸方向と、前記Z軸方向と前記X軸方向とに直交する一方向であるY軸方向とで相対的に移動位置決め自在になっているとともに、前記Z軸方向に延びている所定の軸であるC軸まわりで相対的に回動位置決め自在になっており、前記X軸方向に延びている所定の軸であるA軸まわりで相対的に回動位置決め自在になっており、前記Y軸方向に延びている所定の軸であるB軸まわりで相対的に回動位置決め自在になっており、前記位置ずれ量測定工程では、前記X軸方向と前記Y軸方向とで前記第1パターンと前記第2パターンとの間の位置ずれ量を測定するとともに、前記成形品の平板状部の厚さを複数箇所で測定するようになっており、前記成形品成形工程では、前記位置ずれ量測定部での測定結果に応じて、前記X軸方向と前記Y軸方向と前記C軸まわりとで、前記第1の型に対する前記第2の型の相対的な位置を補正するとともに、前記A軸まわりと前記B軸まわりと前記Z軸方向とで、前記第1の型に対する前記第2の型の相対的な位置を補正する成形品成形方法である。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項4または請求項5に記載の成形品成形方法において、前記成形品の第1パターンは、前記成形品の厚さ方向から見たときに円形状に形成されているとともに、所定の間隔をあけて複数設けられており、前記成形品の第2パターンは、前記成形品の厚さ方向から見たときに、前記第1パターンとは直径が異なる円形状に形成されているとともに、前記各第1パターンに対応して、前記第1パターンと同じ数、所定の間隔をあけて複数設けられており、しかも、前記第1パターンの中心位置のそれぞれと前記第2パターンの中心位置のそれぞれとがお互いにほぼ一致しており、前記位置ずれ量測定工程では、前記各第1パターンのうちの1つの第1パターンと、この1つの第1パターンに対応している第2パターンとの間の位置ずれ量を測定し、前記各第1パターンのうちの他の1つの第1パターンと、この他の1つの第1パターンに対応して形成されている第2パターンとの間の位置ずれ量を測定することで、前記X軸方向と前記Y軸方向とで前記第1パターンと前記第2パターンとの間の位置ずれ量を測定する成形品成形方法である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、第1の型と第2の型とを用いて成形品を成形する成形品成形装置および成形品成形方法において、従来よりも短いタクトタイムで精度の高い成形品を得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】レンズ集合体の構成を示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)におけるI−I断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る成形品成形装置の概略構成を示す平面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る成形品成形装置を構成する成形品成形部の概略構成を示す正面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る成形品成形装置を構成する成形品成形部の概略構成を示す側面図であり、図3におけるIV矢視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る成形品成形装置を構成する成形品成形部の動作を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る成形品成形装置を構成する成形品成形部の動作を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る成形品成形装置を構成する成形品成形部の動作を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係る成形品成形装置を構成する成形品成形部の動作を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る成形品成形装置を構成する位置ずれ量測定部の概略構成を示す正面図である。
【図10】図9におけるX−X矢視図である。
【図11】(a)は、図1におけるXI部の拡大図であり、(b)は、(a)におけるXI−XI断面図である。
【図12】図11におけるXIIc部の拡大図である。
【図13】従来の成形品成形装置と本発明の実施形態に係る成形品成形装置とのタクトタイムを比較した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
まず、本発明の実施形態に係る成形品成形装置(成形材料の成形装置)1で成形される成形品W1について説明する。
【0018】
成形品W1として、たとえば、図1に示すレンズの集合体(ウエハーレベルレンズ)を掲げることができる。レンズ集合体W1は、硬化した紫外線硬化樹脂の透明な材料で構成されており、平板状の本体部W2と球冠状の複数の凸部(第1パターンの例である凸部)W3と球冠状の複数の凹部(第2パターンの例である凸部)W4とを備えている。本体部W2は、円板状に形成されている。凸部(図3等で示す下型M1で形成された凸部)W3は、本体部W2の厚さ方向の一方の面で、所定の間隔をあけて設けられている。凹部(図3等で示す上型M2で形成された凹部)W4は、本体部W2の厚さ方向の他方の面で、所定の間隔をあけて設けられている。
【0019】
レンズ集合体W1(本体部W2)をこの厚さ方向から見ると、本体部W2の厚さ方向の一方の面(図1(b)では下面)に設けられている各凸部W3それぞれの中心の位置と、本体部W2の厚さ方向の他方の面(図1(b)では上面)に設けられている各凹部W4それぞれの中心の位置とは、お互いにほぼ一致している。
【0020】
このように構成されているレンズ集合体W1は、たとえば、一対の凹凸部W3,W4を備えた(本体部W2の厚さの方向の一方の面側の1つの凸部W3と、本体部W2の厚さの方向の他方の面側の1つの凹部W4とを備えた)レンズ(メニスカスレンズ)に分割され、CCDやCMOSセンサ等の撮像素子を設けることで、携帯電話等のカメラ部に使用される。
【0021】
なお、図1(a)等では、凹凸部W3,W4の数を少なく描いている。しかし、本体部W2の外径が、6インチから8インチ程度になっており、凹凸部W3,W4が、数百個から数千個設けられている場合もある。
【0022】
図1に示すレンズ集合体W1では、本体部W2に凹凸部W3,W4が形成されているが、本体部W2の厚さ方向の両面に複数の球冠状の凸部を設け、もしくは、本体部W2の厚さ方向の両面に複数の球冠状の凹部を設けた構成であってもよい。
【0023】
また、図1に示すレンズ集合体W1は、一種類の成形材料のみで構成されているが(キャスティングされているが)、レンズ集合体をハイブリッドで構成してもよい。すなわち、レンズ集合体が、平板状の透明な基板(たとえば、ガラス基板)と、硬化した樹脂とで構成されていてもよい。硬化した樹脂部は、基板の厚さ方向の両面に設けられている。
【0024】
成形材料として、紫外線硬化樹脂の代わりに、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂等の樹脂材料やその他の材料(たとえばガラス)を掲げることができるが、ここでは、紫外線硬化樹脂を例に掲げて説明する。
【0025】
成形品成形装置1は、図3や図4で示すように、成形パターン(たとえば、球冠状の複数の凸部;図示せず)が形成されている第1の型(たとえば下型)M1と、成形パターン(たとえば、前記凸部よりも直径が大きい球冠状の複数の凹部;図示せず)が形成されている第2の型(たとえば上型)M2とを用いて、紫外線硬化樹脂から成形品W1を成形する装置である。
【0026】
成形品W1は、液体状もしくは流動体状の紫外線硬化樹脂を各型M1,M2の間に供給して硬化することで所定の形状に形成される。
【0027】
成形品成形装置1は、成形品成形部3と位置ずれ量測定部5と制御部7とを備えて構成されている。
【0028】
成形品成形部3は、下型M1が設置される第1の型設置体(たとえば下型設置体)9と、上型M2が設置される第2の型設置体(たとえば上型設置体)11とを備えて構成されている。上型設置体11は、下型設置体9に対して相対的に移動位置決め自在になっている。換言すれば、下型設置体9は、上型設置体11に対して相対的に移動位置決め自在になっている。
【0029】
位置ずれ量測定部5は、成形品成形部3とは別箇に設けられている。位置ずれ量測定部5は、成形品成形部3で成形された成形品W1における凸部W3と凹部W4との間の位置ずれ量を測定する装置である。なお、上述したように、成形品W1の凸部W3は、下型M1の成形パターンで形成されたものであり、成形品W1の凹部W4は、上型M2の成形パターンで形成されたものである。
【0030】
制御部7は、メモリ13に格納されている動作プログラムにしたがって成形品成形装置1全体を制御するものであり、制御部7の制御によって、成形品成形部3と位置ずれ量測定部5等が次に示す動作をするようになっている。
【0031】
すなわち、成形品成形部3で成形品W1の成形をしているときに、成形品成形部3で成形した成形品W1の測定を、成形品成形部3での成形とは別個に、位置ずれ量測定部5で行うようにしている(位置ずれ量測定部5での測定を成形品成形部3での成形と並行して行うようにしている)。
【0032】
また、位置ずれ量測定部5での測定結果に応じて(測定結果をフィードバックして)、上型設置体11(上型M2)に対する下型設置体9(下型M1)の相対的な位置を補正し、成形品成形部3で次の成形品(先に成形されて位置ずれ量測定部5で測定された成形品W1と同仕様の成形品)W1の成形をするようにしている。
【0033】
ところで、上型設置体11は、下型設置体9に接近もしくは離反する方向であるZ軸方向と、Z軸方向に直交する一方向であるX軸方向と、Z軸方向とX軸方向とに直交する他の一方向であるY軸方向とで、下型設置体9に対して相対的に移動位置決め自在になっている。
【0034】
また、上型設置体11は、下型設置体9に対して、Z軸方向に延びている所定の軸であるC軸まわりで相対的に回動位置決め自在になっており、X軸方向に延びている所定の軸であるA軸まわりで下型設置体9に対して相対的に回動位置決め自在になっており、Y軸方向に延びている他の一方向の延びている所定の軸であるB軸まわりで下型設置体9に対して相対的に回動位置決め自在になっている。
【0035】
Z軸方向は、たとえば、上下方向(鉛直方向)であり、X軸方向は水平な一方向であり、Y軸方向は、X軸方向に直交する水平な他の一方向である。
【0036】
位置ずれ量測定部5は、X軸方向(成形品W1の本体部W2の厚さ方向と直交する一方向)とY軸方向(成形品W1の本体部W2の厚さ方向と直交する他一方向であって前記一方向に直交する方向)とで凸部W3と凹部W4との間の位置ずれ量を測定するように構成されている。
【0037】
また、位置ずれ量測定部5は、成形品W1の平板状部(たとえば、凹凸部W3,W4が形成されていない本体部W2の周辺部)の厚さを複数箇所で測定するように構成されている。
【0038】
制御部7は、位置ずれ量測定部5での測定結果に応じて、X軸方向とY軸方向とC軸まわりとで上型設置体11(上型M2)の相対的な位置(下型設置体9や下型M1に対する位置)を補正するとともに、A軸まわりとB軸まわりとZ軸方向とで上型設置体11の相対的な位置(下型設置体9や下型M1に対する位置)を補正する制御をするようになっている。
【0039】
制御部7の制御の下、X軸方向とY軸方向とC軸まわりとで、上型設置体11の相対的な位置を補正することで、凸部W3に対する凹部W4の位置ずれを無くすかもしくは許容値以下にするようになっている。また、A軸まわりとB軸まわりとZ軸方向とで、上型設置体11の相対的な位置を補正することで、成形品W1の厚さ(厚さの絶対値と厚さの平行度)を補正し、成形品W1の厚さを目標値にしかつ成形品W1の厚さの平行度を「0」にするか許容値以下にするようになっている。
【0040】
また、前述したように、成形品W1の厚さ方向から見ると(下型設置体9に設置されている下型M1に成形品W1がくっついているときにはZ軸方向から見ると)、凹凸部W3,W4は、円形状に形成されているとともに、所定の間隔をあけて複数設けられている。
【0041】
位置ずれ量測定部5は、各凸部W3のうちの1つの凸部W3(たとえば、最も外側に位置している凸部W3a;図1(a)参照)と、この1つの凸部W3aに対応している凹部W4a(図1(a)参照)との位置ずれ量を測定し、また、各凸部W3のうちの他の1つの凸部W3(たとえば、最も外側に位置しているとともに、成形品W1の中心に対して凸部W3aとは対称な位置に存在している凸部W3b;図1(a)参照)と、この他の1つの凸部W3bに対応して形成されている凹部W4bとの位置ずれ量を測定するように構成されている。
【0042】
そして上記測定をすることで、X軸方向とY軸方向とC軸まわりとで、凸部W3と凹部W4との間の位置ずれ量を測定するように構成されている。
【0043】
ここで、成形品成形装置1についてさらに詳しく説明する。まず、成形品成形部3について詳しく説明する。
【0044】
成形品成形部3は、図2〜図4で示すように、ベース体19の上方に設けられており、XYCステージ15とチルト調整部17と下型設置体9と上型設置体11とを備えて構成されている。
【0045】
XYCステージ15は、図示しない基台と図示しないX軸テーブルと図示しないY軸テーブルと図示しないC軸テーブルとを備えて構成されている。基台は、ベース体19の上面でベース体19に一体的に設けられている。
【0046】
X軸テーブルは、基台の上方で、図示しないリニアガイドベリングを介して基台に支持されており、制御部7の制御の下、図示しないサーボモータ等のアクチュエータにより、X軸方向で、基台に対して移動位置決め自在になっている。
【0047】
Y軸テーブルは、X軸テーブルの上方で、図示しないリニアガイドベリングを介してX軸テーブルに支持されており、制御部7の制御の下、図示しないサーボモータ等のアクチュエータにより、Y軸方向で、X軸テーブルに対して移動位置決め自在になっている。
【0048】
C軸テーブルは、Y軸テーブルの上方で、図示しないベリングを介してY軸テーブルに支持されており、制御部7の制御の下、図示しないサーボモータ等のアクチュエータにより、C軸まわりで、Y軸テーブルに対して回動位置決め自在になっている。
【0049】
これにより、C軸テーブルは、ベース体19(基台)に対して、X軸方向、Y軸方向およびC軸まわりで、移動および回動位置決め自在になっている。なお、C軸は、Z軸方向に延びた軸であって、C軸テーブルの中心を通っている軸である。
【0050】
チルト調整部17は、図示しないA軸テーブルと図示しないB軸テーブルとを備えて構成されている。
【0051】
A軸テーブルは、C軸テーブルの上方で、図示しないベリングを介してC軸テーブルに支持されており、制御部7の制御の下、図示しないサーボモータ等のアクチュエータにより、A軸まわりで、C軸テーブルに対して回動位置決め自在になっている。
【0052】
B軸テーブルは、A軸テーブルの上方で、図示しないベリングを介してA軸テーブルに支持されており、制御部7の制御の下、図示しないサーボモータ等のアクチュエータにより、B軸まわりで、A軸テーブルに対して回動位置決め自在になっている。
【0053】
これにより、B軸テーブルは、ベース体19(基台)に対して、X軸方向、Y軸方向、C軸まわり、A軸まわりおよびB軸まわりで、移動および回動位置決め自在になっている。なお、A軸は、X軸方向に延びた軸であって、A軸テーブルの中心を通っている軸であり、B軸は、X軸方向に延びた軸であって、B軸テーブルの中心を通っている軸である。
【0054】
チルト調整部17(B軸テーブル)の上には、ロードセル21を介して水冷ジャケット23が一体的に設けられている。ロードセル21は、下型M1と上型M2とで成形品W1を成形するときの押圧力(下型M1と上型M2とが紫外線硬化樹脂を挟み込む力)を測定するものであり、この測定値は、制御部7に入力されるようになっている。水冷ジャケット23は、成形品W1を成形するときに成形品W1や各型M1,M2を冷却するものである。
【0055】
水冷ジャケット23の上面は、ほぼ水平な平面になっており、水冷ジャケット23の上面中央部には、下型設置体9が図示しないボルト等の締結具によって一体的に設置されている。
【0056】
下型設置体9の上面は、ほぼ水平な平面になっており、下型設置体9の上面に、下型M1がたとえば図示しないボルト等の締結部もしくは真空吸着によって一体的にしかも着脱自在に設置されるようになっている。
【0057】
このとき、図示しない突き当て(たとえば、下型設置体9に一体的に設けられ下型設置体9の上面から突出している突き当てピン)に当接するこことで、X軸方向、Y軸方向およびC軸まわりで、下型M1が下型設置体9の所定に位置に設置されるようになっている。
【0058】
下型M1は、たとえば、ニッケル等の金属で円形な平板状に形成されており、厚さ方向の一方の面に、成形品W1の凸部W3を形成するための凹部(図示しない成形パターン)が形成されている。そして、下型M1を下型設置体9に設置した状態では、下型M1の下面が下型設置体9の上面に面接触しており、下型M1の上面ほぼ水平方向で展開している上面)に成形パターンが存在している。
【0059】
また、下型設置体9の上面の周辺部には、たとえば筒状のベローズ25で構成された成形室形成体が設けられている。成形室形成体は、成形品W1を成形すべく、上型設置体11に設置された上型M2を、下型設置体9に設置された下型M1に接近させたときに、下型設置体9(図3等では水冷ジャケット23であるが、図3等で下型設置体9をX軸方向とY軸方向とで大きくし、下型設置体9としてもよい。)と上型設置体11と協同して、成形室27を形成するものである。成形室27が形成されることで、成形品W1(紫外線硬化樹脂)が大気と遮断されるようになっている。なお、成形品W1を成形するとき、成形室27内は、たとえば、窒素ガスで満たされるようになっているが、成形室27内を真空状態にしてもよい。
【0060】
ベース体19には、一対の支柱29が起立して一体的に設けられている。一対の支柱29は、ベース体19の上面であってXYCステージ15等の両側方で起立している。
【0061】
各支柱29のそれぞれには、リニアガイドベアリング31を介して一対のZ軸テーブル33が設けられている。各Z軸テーブル33は、一対のサーボモータ35等のアクチュエータによって、制御部7の制御の下、Z軸方向で移動位置決め自在になっている。また、一対のサーボモータ35はお互いが同期して駆動するようになっている。
【0062】
一対のZ軸テーブルの上端には、上型設置体11が一体的に設けられている。これにより、上型設置体11が、Z軸方向でベース体19に対して移動位置決め自在になっている。さらに、上型設置体11が、X軸方向とY軸方向とZ軸方向とA軸まわりとB軸まわりとC軸まわりとで、下型設置体9に対して相対的に、移動および回動位置決め自在になっている。換言すれば、下型設置体9が、X軸方向とY軸方向とZ軸方向とA軸まわりとB軸まわりとC軸まわりとで、上型設置体11に対して相対的に、移動および回動位置決め自在になっている。
【0063】
上型設置体11は、下型設置体9に設置された下型M1の上方で下型M1から離れている。
【0064】
また、上型設置体11の中央部には、貫通孔39とバックアップガラス41とが設けられている。バックアップガラス41は、貫通孔39を塞ぐように貫通孔39内で上型設置体11に一体的に設けられている。
【0065】
上型設置体11の下面(バックアップガラス41に下面)は、水平な平面になっており、上型設置体11の下面に、上型M2がたとえば図示しないボルト等の締結部と保持具37もしくは真空吸着によって一体的にしかも着脱自在に設置されるようになっている。
【0066】
このとき、図示しない突き当て(たとえば、上型設置体11に一体的に設けられ上型設置体11の下面から突出している突き当てピン)に当接するこことで、X軸方向、Y軸方向およびC軸まわりで、上型M2が上型設置体11の所定に位置に設置されるようになっている。
【0067】
上型M2は、たとえば、紫外線が透過する樹脂もしくは石英ガラス等の透明体で、円形な平板状に形成されており、厚さ方向の一方の面に、成形品W1の凹部W4を形成するための凸部(図示しない成形パターン)が形成されている。そして、上型M2を上型設置体11に設置した状態では、上型M2の上面が上型設置体11の下面に面接触しており、上型M2の下面(水平方向で展開している下面)に成形パターンが存在している。
【0068】
下型設置体9に下型M1を設置し上型設置体11に上型M2を設置した状態では、上型M2は、下型M1の上方で下型M1から離れて存在している。また、上型M2が、X軸方向とY軸方向とZ軸方向とA軸まわりとB軸まわりとC軸まわりとで、下型M1に対して相対的に、移動および回動位置決め自在になっている。
【0069】
また、下型設置体9に下型M1を設置し上型設置体11に上型M2を設置した状態では、下型M1の上面と上型M2の下面とがお互いにほぼ平行になって対向しており、Z軸方向から見ると、下型M1と上型M2とがお互いにほぼ重なっている。
【0070】
上型設置体11の上方には紫外線発生装置43が設けられており、この紫外線発生装置43が発した紫外線が、貫通孔39とバックアップガラス41と上型M2とを通って、紫外線硬化樹脂W5に照射されて紫外線硬化樹脂W5が硬化し成形品W1が成形されるようになっている(図7参照)。
【0071】
紫外線発生装置43は、紫外線発生装置移動装置45によって、紫外線硬化樹脂W5に紫外線を照射する位置である照射位置PA1もしくは退避位置PA2に位置するようになっている(図3、図4参照)。
【0072】
また、上型設置体11の上方には、一対のカメラ47が設けられている。カメラ47は、カメラ移動装置49によって、撮影位置PB1もしくは退避位置PB2に位置するようになっている(図3参照)。
【0073】
上型M2が設置された上型設置体11が下降して下型M1が設置された下型設置体9に近づき、カメラ47が撮影位置PB1に位置しているときに、上型M2に形成されているアイマーク(図示せず)と下型M1に形成されているアイマーク(図示せず)とを、カメラ47で撮影するようになっている。
【0074】
この撮影された画像は、制御部7の画像処理装置51に送られて処理され、下型(下型設置体9に設置されている下型)M1に対する上型(上型設置体11に設置されている上型)M2の位置ずれ量(X軸方向、Y軸方向、C軸まわりでの位置ずれ量)を測定することができるようになっている。
【0075】
この測定された位置ずれ量に応じて、下型設置体9に対する上型設置体11の位置ずれを、成形品W1の成形前に補正するようになっている。なお、カメラ47による位置ずれ量の測定やこの測定結果に基づく補正は、上下の型設置体9,11に上下の型M1,M2を設置した後、最初の成形品W1を成形する前に限ってなされる。
【0076】
カメラ47と紫外線発生装置43とは、お互いが干渉しないようになっている。すなわち、カメラ47が撮影位置PB1に位置しているときには、紫外線発生装置43が退避位置PA2に位置し、紫外線発生装置43が照射位置PA1に位置しているときには、カメラ47が退避位置PB2に位置することで、お互いが干渉しないようになっている。
【0077】
なお、成形品成形部3において、カメラ47やカメラ移動装置49を削除した構成であってもよい。この場合、紫外線発生装置移動装置45も削除され、紫外線発生装置43は、常に照射位置PA1に位置しているものとする。
【0078】
次に、位置ずれ量測定部5について詳しく説明する。
【0079】
位置ずれ量測定部5は、図2で示すように、成形品成形部3の近くでベース体19の上方に設けられており、図9で示すように、XYステージ53と成形品設置体55とカメラ57と測長器(レーザ測長器)59とを備えて構成されている。
【0080】
XYステージ53は、たとえば、筒状(たとえば矩形な筒状)に形成されている基台61と、環状(たとえば矩形な環状)に形成されているX軸テーブル63と、環状(たとえば矩形な環状)に形成されているY軸テーブル65とを備えて構成されている。基台61は、ベース体19の上方でベース体19に一体的に設けられている。
【0081】
X軸テーブル63は、基台61の上方で、図示しないリニアガイドベリングを介して基台61に支持されており、制御部7の制御の下、サーボモータ67等のアクチュエータにより、X軸方向で、基台61に対して移動位置決め自在になっている。
【0082】
Y軸テーブル65は、X軸テーブル63の上方で、図示しないリニアガイドベリングを介してX軸テーブル63に支持されており、制御部7の制御の下、サーボモータ69等のアクチュエータにより、Y軸方向で、X軸テーブル63に対して移動位置決め自在になっている。
【0083】
成形品設置体55は、たとえば、リング状に形成されており、Y軸テーブル65の上方でY軸テーブル65に一体的に設けられている。成型品設置体55がXYステージ53に設置されている状態では、成形品設置体55やXYステージ53の内部に円柱状等の内部空間71が形成されており、内部空間71内に照明装置73が設けられている。照明装置73で成形品設置体55に設置された成形品W1を照明することで、カメラ57での撮影状態が良好になる。
【0084】
成形品設置体55の上面は、リング状の水平な平面になっており、この上面に成形品W1がたとえば真空吸着によって一体的に設置されるようになっている。
【0085】
成形品設置体55に設置された成形品W1は、この厚さ方向がZ軸方向になっており、ベース体19に対し、X軸方向およびY軸方向で移動位置決め自在になっている。
【0086】
また、成形品設置体55に成形品W1が設置された状態では、凹凸部W3,W4が形成されていない成形品W1の周辺部が、成形品設置体55のリング状の上面に面接触している。これにより、凹凸部W3,W4が形成されている成形品W1の部位は、照明装置73で下から照明されるようになっている。
【0087】
なお、成形品設置体55が、リング状に形成されていなくてもよい。高さがお互いに等しい柱状の複数のブロックで成形品設置体を構成してもよい、この場合、各ブロックは、リング状で水平な平面上のY軸テーブルの上面で、円周上でお互いが離れて配置されるものとする。
【0088】
ベース体19には、一対の支柱75が起立して一体的に設けられている。一対の支柱75は、ベース体19の上面であってXYステージ53の両側方で起立している。
【0089】
各支柱75のそれぞれの上端には、梁77が一体的に設けられている。梁77の中央部には、カメラ57が設けられている。カメラ57は、カメラ支持体81に一体的に設けられており、カメラ支持体81が、リニアガイドベアリング83を介して梁77に支持されている。そして、カメラ57が、制御部7の制御の下、サーボモータ85等のアクチュエータにより、Z軸方向で、梁77(ベース体19)に対して移動位置決め自在になっている。
【0090】
レーザ測長器59は、梁77の下側で梁77に一体的に設けられている。レーザ測長器59は下方に向かってレーザ光を出射するとともに、成形品W1で上方に反射されて戻ってきたレーザ光を受光するようになっている。そして、レーザ光を出射してから受光するまでの時間によって、レーザ測長器59と成形品(成形品設置体55に設置されている成形品)W1との間の距離を測定するようになっている。さらに、成形品(成形体55に設置されている成形品)W1の厚さ(レーザ光が反射した部位における厚さ)を測定することができるようになっている。
【0091】
また、カメラ57は、成形品設置体55に設置されている成形品W1に対して、Z軸方向で移動位置決め自在になっているとともに、成形品設置体55に設置されている成形品W1は、レーザ測長器59やカメラ57に対して、X軸方向とY軸方向とで移動位置決め自在になっている
これにより、成形品設置体55に設置されている成形品W1を適宜移動位置決めすることで、カメラ57は、成形品設置体55に設置されている成形品W1の総ての部位を撮影することができるとともに、レーザ測長器59は、成形品設置体55に設置されている成形品W1の総ての部位の厚さを測定することができるようになっている。
【0092】
次に、カメラ57を用いた、成形品W1の凸部W3と凹部W4との間の位置ずれ量の測定と補正とについて説明する。
【0093】
図11(a)で示すように、カメラ57で1組の凹凸部W3,W4全体を一度に撮影することができる場合には、カメラ57で1組の凹凸部W3,W4を撮影し、この撮影結果を制御部7の画像処理装置51に送る。画像処理装置51では、凸部W3の中心O1と凹部W4の中心O2とを求め、中心O1と中心O2との間の位置ずれ量(X軸方向における位置ずれ量Δx1、Y軸方向における位置ずれ量Δy1)を求める。この求めた位置ずれ量が、1組の凹凸部W3,W4における凸部W3と凹部W4との間の位置ずれ量になる。
【0094】
このようにして、少なくとも、図1(a)で示す1組の凹凸部W3a,W4aと他の1組の凹凸部W3b,W4bとで位置ずれ量を求めれば、この結果を用いて、上型設置体11に設置されている上型M2に対する下型設置体9に設置されている下型M1の位置を、X軸方向、Y軸方向およびC軸まわりで補正し、凹部W4の位置に対する凸部W3の位置を正確なものにすることができる。
【0095】
さらに説明すると、成形品成形部3で1回目に成形した成形品W1aの位置ずれ量が、R1であったとすると、1回目の成形をする前に、XYCステージ15を適宜駆動し、下型設置体9の位置を補正し(位置ずれ量が「0」になるように補正し)、この補正後に、2回目の成形品W1bの成形をするようになっている。なお、位置ずれ量R1が許容値以下の大きさせる場合には、補正をしなくてもよい。
【0096】
3回目以降の成形品W1の成形においては、前の回の成形品(たとえば2回目の成形品もしくは1回目の成形品)W1の位置ずれ量を用いて補正すればよい。
【0097】
また、前の回の所定回数の位置ずれ量の平均値を求めて、この求めた平均値で、成形前に位置ずれ量の補正をしてもよい。たとえば、5回目の成形品W1を成形する前に、3回目に成形した成形品W1の位置ずれ量と4回目に成形した成形品W1の位置ずれ量との平均値を求めて、この求めた平均値で5回目の成形前に位置ずれ量を補正してもよい。
【0098】
さらに、平均値を求める際、各成形回数での位置ずれ量に重みをつけてもよい。たとえば、5回目の成形品W1を成形する前に、3回目に成形した成形品W1の位置ずれ量R3と4回目に成形した成形品W1の位置ずれ量R4との平均値を求める際、位置ずれ量R3に係数1を乗じ、位置ずれ量R4に係数2を乗じ、(R3×1+R4×2)÷(1+2)の式で求め位置ずれ量(平均値)で、5回目の成形前に位置ずれ量を補正してもよい。
【0099】
ところで、カメラ57で1組の凹凸部W3,W4全体を一度に撮影することができない場合には、カメラ57で、各凹凸部W3,W4の一部(外周の一部)を撮影する(たとえば、図11(a)で示すXIIc部を撮影する)。この撮影結果を制御部7の画像処理装置51に送る。画像処理装置では、図12で示すように、凸部W3の円弧状の外周上に2点P11,P12をとり、2点P11,P12をお互いに結ぶ線分L1を求め、線分L1の垂直2等分線L2(凸部W3における1本目の直線)を求める。同様にして、凹部W4における1本目の直線を求める。
【0100】
次に、カメラ57に対して成形品W1を適宜移動して、たとえば、図11(a)で示すXIIb部を撮影し、同様にして、凸部W3における2本目の直線と、凹部W4における2本目の直線を求める。これらの求めた4本の直線により、凸部W3の中心と凹部W4の中心とを求め、成形品W1の凸部W3と凹部W4との間の位置ずれ量の求める。
【0101】
さらに、カメラ57で1組の凹凸部W3,W4を撮影し、凸部W3の外周と、凹部W4の外周との間の距離を求めることで、成形品W1の凸部W3と凹部W4との間の位置ずれ量の求めてもよい。
【0102】
凸部W3の外周と凹部W4の外周との間の距離は、たとえば、図12で示すように、垂直2等分線L2と凸部W3の外周との交点P21と、垂直2等分線L2と凹部W4の外周との交点P22との間の距離を求めることでなされる。
【0103】
凸部W3や凹部W4の外径が既知でない場合には、たとえば、図11で示す部位XIIbと部位XIIcと部位XIIdとの少なくとも3箇所で、凸部W3の外周と凹部W4の外周との間の距離を求めれば、成形品W1の凸部W3と凹部W4との間の位置ずれ量の求めることができる。また、凸部W3や凹部W4の外径が既知である場合には、たとえば、図11で示す部位XIIaと部位XIIbとの少なくとも2箇所で、凸部W3の外周と凹部W4の外周との間の距離を求めれば、成形品W1の凸部W3と凹部W4との間の位置ずれ量の求めることができる。
【0104】
なお、成形品W1は、凸部W3(凹部であってもよい)の外径が凹部W4(凸部であってもよい)の外径よりも大きく、カメラ57が凹部W4側から成形品W1を撮影するので、凹部W4はもちろんのこと、成形品W1の平板状の本体部W2を通して凸部W3を正確に撮影することができる。
【0105】
なお、凹凸部W3,W4を撮影する代わりに、下型M1によって成形品W1の下面に形成されたアイマークと、上型M2によって成形品W1の上面に形成されたアイマークとを、カメラ57で撮影し、成形品W1の凸部W3と凹部W4との間の位置ずれ量の求めてもよい。
【0106】
また、成形品W1の厚さや厚さの平行度は、レーザ測長器59で成形品W1の3箇所を測定することでもとめることができる。この結果を用いて、上型設置体11に対する下型設置体9の位置(Z軸方向の位置、A軸まわりの回動位置、B軸まわりの回動位置)の補正がさなれ、成形品W1の成形がなされる。
【0107】
次に、成形品成形装置1の他の部分について説明する。
【0108】
成形品成形装置1には、ディスペンサ(未硬化の紫外線硬化樹脂供給装置)87と搬送ロボット(搬送装置)89と搬送スライダ(搬送装置)91とカセットチェンジャ93とが設けられている。ディスペンサ87と搬送ロボット89と搬送スライダ91とカセットチェンジャ93とは、ベース体19の上に設けられている。
【0109】
ディスペンサ87は、樹脂タンク95から未硬化の紫外線硬化樹脂W5の供給を受けて、成形品成形部3の下型設置体9に設置されている下型M1の上面に、未硬化の紫外線硬化樹脂W5を所定量供給する装置である。
【0110】
ディスペンサ87は、ディスペンサ移動位置決め装置97で支持されており、下型M1の上面に未硬化の紫外線硬化樹脂W5を供給する供給位置PC1と退避位置PC2とのいすれかの位置に位置するようになっている。
【0111】
搬送ロボット89は、成形品成形部3で成形された成形品W1を、成形品成形部3から搬出して位置ずれ量測定部5に供給する装置である。また、搬送ロボット89は、位置ずれ量測定部5で位置ずれ量が測定された成形品W1を、位置ずれ量測定部5から搬出して搬送スライダ91に供給する装置である。
【0112】
搬送スライダ91に供給された成形品W1は、カセットチェンジャ93を介し図示しない格納部に格納されるようになっている。
【0113】
次に、たとえば、成形品成形装置1を用いた成形品W1の成形方法(製造方法)について説明する。
【0114】
まず、初期状態として、図5で示すように上型設置体11(上型M2)が上昇しており、上型設置体11(上型M2)がX軸方向とY軸方向とC軸まわりとで、下型設置体9(下型M1)に対してほぼ位置決めされているものとする。
【0115】
上記初期状態において、成形品成形部3では、プレディスペンスとこのプレディスペンスに応じた上型設置体11(上型M2)の下降と上昇とを行う。これらは、少量の未硬化の紫外線硬化樹脂を予め下型M1に供給しておくものであり、成形品W1への気泡の混入を避けるためになされるものである。
【0116】
続いて、下型設置体9に設置されている下型M1に未硬化の紫外線硬化樹脂Wを供給する(成形材料供給工程;紫外線硬化樹脂供給工程;図6参照)。この紫外線硬化樹脂供給工程で、下型M1、上型M2の少なくとも一方に未硬化の紫外線硬化樹脂を供給するようにしてもよい。上型M2に未硬化の紫外線硬化樹脂W5を供給した場合、粘度等によって、紫外線硬化樹脂W5は落下しないものとする。
【0117】
続いて、成形材料供給工程で未硬化の紫外線硬化樹脂を供給した後、下型設置体9に対して上型設置体11を相対的に移動位置決めし(上型設置体11を下降させて、下型M1と上型M2との間の距離を所定の小さな距離にし)、紫外線硬化樹脂W5を硬化して成形品W1を成形する(成形品W1を得る;成形品成形工程;図7参照)。このとき、成形室27内を窒素ガスで満たす。また、成形された成形品W1は、この厚さ方向がZ軸方向になっている。
【0118】
続いて、成形品成形工程で成形品W1を成形した後、この成形された成形品W1を各型M1,M2から離す(図8で示すように、上型設置体11(上型M2)を上昇して、上型M2を成形品W1から離し、この後、搬送ロボット89で成形品W1を下型M1から取り出す;離型工程)。
【0119】
位置ずれ量測定部5では、成形品成形工程で成形品W1の成形をしているときに、成形品成形工程で成形され離型工程で取り出された成形品W1における、凹凸部W3,W4間の位置ずれ量を測定する(位置ずれ量測定工程)。
【0120】
そして、成形品成形工程では、位置ずれ量測定工程での測定結果に応じて、上型M2の相対的な位置を補正し次の成形品W1の成形をする。
【0121】
なお、成形品成形工程では、上型M2型が、下型M1に対して、Z軸方向とX軸方向とY軸方向とで、相対的に移動位置決め自在になっているとともに、C軸まわりで相対的に回動位置決め自在になっており、A軸まわりで相対的に回動位置決め自在になっており、B軸まわりで相対的に回動位置決め自在になっている。
【0122】
また、位置ずれ量測定工程では、X軸方向とY軸方向とで凸部W3と凹部W4との間の位置ずれ量を測定するとともに、成形品W1の平板状部の厚さを複数箇所で測定するようになっている。
【0123】
また、成形品成形工程では、位置ずれ量測定部での測定結果に応じて、成形品W1の成形前に、X軸方向とY軸方向とC軸まわりとで、下型M1に対する上型M2の相対的な位置を補正するとともに、A軸まわりとB軸まわりとZ軸方向とで下型M1に対する上型M2の相対的な位置を補正するようになっている。
【0124】
さらに、位置ずれ量測定工程では、各凸部W3のうちの1つの凸部W3(W3a)と、この1つの凸部W3に対応している凹部W4(W4a)との位置ずれ量を測定し、各凸部W3のうちの他の1つの凸部W3(W3b)と、この他の1つの凸部W3(W3b)に対応している凹部W4(W4b)との位置ずれ量を測定することで、X軸方向とY軸方向とC軸まわりとで凹凸部W3,W4の間の位置ずれ量を測定するようになっている。
【0125】
成形品成形装置1によれば、成形品成形部3で成形品W1の成形をしているときに、成形品成形部3で成形した成形品W1の測定を位置ずれ量測定部5で行い、位置ずれ量測定部5での測定結果に応じて、上型M2に対する下型M1の相対的な位置を補正し成形品成形部3で次の成形品W1の成形をするようにしているので、従来よりも短いタクトタイムで精度の高い成形品(正確な形状の成形品)W1を得ることができる。
【0126】
すなわち、図13で示すように、位置ずれ量測定部5での位置ずれ量の測定が、成形品成形部3での成形と並行してなされるので、成形品成形部3での上型M2に対する下型M1の位置ずれ量の測定を、従来のように予めする必要がなくなり、その分、成形品成形部3(成形品成形装置1)でのタクトタイム(成形品W1を成形するためのタクトタイム)を短縮することができる。
【0127】
さらに説明すると、図13で示すように、成形品成形部と位置ずれ量測定部とが一体化されている従来の成形品成形装置では、プレディスペンスに15秒、プレディスペンス後の上型M2の下降に30秒、下型M1への紫外線硬化樹脂の供給(ディスペンス)に60秒、成形前のアラメント測定(上型M2に対する下型M1の位置ずれの測定)に60秒、上型M2に対する下型M1の位置ずれの補正に15秒、上型M2の下降に60秒、紫外線の照射による紫外線硬化樹脂の硬化に30秒、離型に30秒、成形品W1の取り出しに30秒の、合計330秒のタクトタイムになっている。
【0128】
一方、本発明の実施形態に係る成形品成形装置1では、成形前のアラメント測定(各凹凸部W3,W4の位置ずれ量の測定)が並行して行われるので、タクトタイムが60秒短縮されている。
【0129】
また、成形品成形装置1では、成形品W1の成形前に上型M2に対する下型M1の位置の補正をしこの後に上型M2を下降し下型M1に近づけて成形品W1の成形をするのではなく、位置ずれ量測定部5で成形品W1における凹凸部W3,W4の間の位置ずれ量を直接測定するようになっている。
【0130】
したがって、上型M2と下型M1とで成形品W1を成形するときの押圧力や上型M2の下降等で上型M2に対する下型M1の位置がずれた状態で成形品W1が成形されていても、次の成形品W1を成形するときに、上型M2に対する下型M1の位置を補正することができ、正確な形状の成形品W1を得ることができる。
【0131】
なお、上型M2と下型M1とで成形品W1を成形するときの押圧力等で上型M2に対する下型M1の位置がずれた状態で成形品W1が成形される場合、下型M1が下型設置体9に設置されたままであり上M2が上型設置体11に設置されたままであり成形品W1が同仕様であれば、上記位置ずれの傾向と大きさとはほぼ同じであるので、凹凸部W3,W4の間の位置ずれがほとんど無い成形品W1を得ることができる。
【0132】
また、成形品成形装置1によれば、位置ずれ量測定部5での測定結果に応じて、X軸方向とY軸方向とC軸まわりとで補正をするとともに、A軸まわりとB軸まわりとZ軸方向とでも補正をするので、凹凸部W3,W4の間の位置ずれ量だけでなく厚さの誤差がほとんど無い成形品W1を得ることができる。
【0133】
また、成形品成形装置1によれば、位置ずれ量測定部5で、成形品W1の一方の端部に存在している凹凸部W3,W4の間の位置ずれ量を測定するとともに、成形品の他方の端部に存在している凹凸部W3,W4の間の位置ずれ量を測定するので、凹凸部W3,W4の間の位置ずれ量を一層正確に測定することができ、一層正確な形状の成形品W1を得ることができる。
【符号の説明】
【0134】
1 成形品成形装置
3 成形品成形部
5 位置ずれ量測定部
7 制御部
9 下型設置体(第1の型設置体)
11 上型設置体(第2の型設置体)
M1 下型(第1の型)
M2 上型(第2の型)
W1 成形品
W3 凹部(第1パターン)
W4 凸部(第2パターン)
W5 紫外線硬化樹脂(成形材料)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形パターンが形成されている第1の型と成形パターンが形成されている第2の型とを用いて成形材料から成形品を成形する成形品成形装置において、
前記第1の型が設置される第1の型設置体と、前記第2の型が設置され前記第1の型設置体に対して相対的に移動位置決め自在である第2の型設置体とを備えた成形品成形部と、
前記成形品成形部で成形された成形品における、前記第1の型の成形パターンで形成された第1パターンと前記第2の型の成形パターンで形成された第2パターンとの間の位置ずれ量を測定する位置ずれ量測定部と、
前記成形品成形部で成形品を成形しているときに、前記成形品成形部で成形した成形品の測定を前記位置ずれ量測定部で行い、この測定結果に応じて前記第2の型設置体の相対的な位置を補正し前記成形品成形部で次の成形品の成形をするように、前記成形品成形部と前記位置ずれ量測定部とを制御する制御部と、
を有することを特徴とする成形品成形装置。
【請求項2】
請求項1に記載の成形品成形装置において、
前記成形品は平板状に形成されており、前記第1パターンが厚さ方向の一方の面に形成されており、前記第2パターンが厚さ方向の他方の面に形成されており、
前記第2の型設置体は、前記第1の型設置体に対して、前記第1の型設置体に接近もしくは離反する方向であるZ軸方向と、このZ軸方向に直交する一方向であるX軸方向と、前記Z軸方向と前記X軸方向とに直交する一方向であるY軸方向とで、相対的に移動位置決め自在になっているとともに、前記Z軸方向に延びている所定の軸であるC軸まわりで相対的に回動位置決め自在になっており、前記X軸方向に延びている所定の軸であるA軸のまわりで相対的に回動位置決め自在になっており、前記Y軸方向に延びている所定の軸であるB軸まわりで相対的に回動位置決め自在になっており、
前記位置ずれ量測定部は、前記X軸方向と前記Y軸方向とで前記第1パターンと前記第2パターンとの間の位置ずれ量を測定するとともに、前記成形品の平板状部の厚さを複数箇所で測定するように構成されており、
前記制御部は、前記位置ずれ量測定部での測定結果に応じて、前記X軸方向と前記Y軸方向と前記C軸まわりとで前記第1の型設置体に対する前記第2の型設置体の相対的な位置を補正するとともに、前記A軸まわりと前記B軸まわりと前記Z軸方向とで前記第1の型設置体に対する前記第2の型設置体の相対的な位置を補正するように、前記成形品成形部と前記位置ずれ量測定部とを制御する構成であることを特徴とする成形品成形装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の成形品成形装置において、
前記成形品の第1パターンは、前記成形品の厚さ方向から見たときに、円形状に形成されているとともに所定の間隔をあけて複数設けられており、
前記成形品の第2パターンは、前記成形品の厚さ方向から見たときに、前記第1パターンとは直径が異なる円形状に形成されているとともに、前記各第1パターンに対応して、前記第1パターンと同じ数、所定の間隔をあけて複数設けられており、しかも、前記第1パターンの中心位置のそれぞれと前記第2パターンの中心位置のそれぞれとがお互いにほぼ一致しており、
前記位置ずれ量測定部は、前記各第1パターンのうちの1つの第1パターンと、この1つの第1パターンに対応している第2パターンとの間の位置ずれ量を測定し、前記各第1パターンのうちの他の1つの第1パターンと、この他の1つの第1パターンに対応して形成されている第2パターンとの間の位置ずれ量を測定することで、前記X軸方向と前記Y軸方向とで前記第1パターンと前記第2パターンとの間の位置ずれ量を測定するように構成されていることを特徴とする成形品成形装置。
【請求項4】
成形パターンが形成されている第1の型と成形パターンが形成されている第2の型とを用いて成形材料から成形品を成形する成形品成形方法において、
前記第1の型、前記第2の型の少なくともいずれかに、未硬化の成形材料を供給する成形材料供給工程と、
前記成形材料供給工程で未硬化の成形材料を供給した後、前記第1の型に対して前記第2の型を相対的に移動位置決めし、前記成形材料を硬化して成形品を成形する成形品成形工程と、
前記成形品成形工程で成形された成形品における、前記第1の型の成形パターンで形成された第1パターンと前記第2の型の成形パターンで形成された第2パターンとの間の位置ずれ量を測定する位置ずれ量測定工程と、
を有し、前記成形品成形工程で成形品の成形をしているときに、前記成形品成形工程で成形した成形品の測定を前記位置ずれ量測定工程で行い、この測定結果に応じて前記成形品成形工程で前記第2の型の相対的な位置を補正し次の成形品の成形をすることを特徴とする成形品成形方法。
【請求項5】
請求項4に記載の成形品成形方法において、
前記成形品は平板状に形成されており、前記第1パターンが厚さ方向の一方の面に形成されており、前記第2パターンが厚さ方向の他方の面に形成されており、
前記成形品成形工程では、前記第2の型が、前記第1の型に対して、前記第1の型に接近もしくは離反する方向であるZ軸方向と、このZ軸方向に直交する一方向であるX軸方向と、前記Z軸方向と前記X軸方向とに直交する一方向であるY軸方向とで相対的に移動位置決め自在になっているとともに、前記Z軸方向に延びている所定の軸であるC軸まわりで相対的に回動位置決め自在になっており、前記X軸方向に延びている所定の軸であるA軸まわりで相対的に回動位置決め自在になっており、前記Y軸方向に延びている所定の軸であるB軸まわりで相対的に回動位置決め自在になっており、
前記位置ずれ量測定工程では、前記X軸方向と前記Y軸方向とで前記第1パターンと前記第2パターンとの間の位置ずれ量を測定するとともに、前記成形品の平板状部の厚さを複数箇所で測定するようになっており、
前記成形品成形工程では、前記位置ずれ量測定部での測定結果に応じて、前記X軸方向と前記Y軸方向と前記C軸まわりとで、前記第1の型に対する前記第2の型の相対的な位置を補正するとともに、前記A軸まわりと前記B軸まわりと前記Z軸方向とで、前記第1の型に対する前記第2の型の相対的な位置を補正することを特徴とする成形品成形方法。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載の成形品成形方法において、
前記成形品の第1パターンは、前記成形品の厚さ方向から見たときに円形状に形成されているとともに、所定の間隔をあけて複数設けられており、
前記成形品の第2パターンは、前記成形品の厚さ方向から見たときに、前記第1パターンとは直径が異なる円形状に形成されているとともに、前記各第1パターンに対応して、前記第1パターンと同じ数、所定の間隔をあけて複数設けられており、しかも、前記第1パターンの中心位置のそれぞれと前記第2パターンの中心位置のそれぞれとがお互いにほぼ一致しており、
前記位置ずれ量測定工程では、前記各第1パターンのうちの1つの第1パターンと、この1つの第1パターンに対応している第2パターンとの間の位置ずれ量を測定し、前記各第1パターンのうちの他の1つの第1パターンと、この他の1つの第1パターンに対応して形成されている第2パターンとの間の位置ずれ量を測定することで、前記X軸方向と前記Y軸方向とで前記第1パターンと前記第2パターンとの間の位置ずれ量を測定することを特徴とする成形品成形方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−201000(P2012−201000A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−67863(P2011−67863)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000003458)東芝機械株式会社 (843)
【Fターム(参考)】