説明

成膜用マスク、電気光学装置の製造方法、有機EL装置の製造方法

【課題】表示品質を向上させることができる成膜用マスク、電気光学装置の製造方法、有機EL装置の製造方法を提供する。
【解決手段】複数のサブ画素と平面的に重なる第1領域の全体が開口する第1開口孔72aが設けられた第1マスク72と、第1マスク72に積層され、第1領域において部分的な領域である第2領域が開口する第2開口孔73aが設けられた第2マスク73と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被成膜基板上に薄膜を選択的に形成する際に用いる成膜用マスク、電気光学装置の製造方法、有機EL装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
上記成膜用マスクとしては、例えば、有機EL(エレクトロルミネッセンス)装置を製造する際に用いられる蒸着マスクが挙げられる。電気光学装置の一つである有機EL装置は、陽極と陰極との間に発光層などの有機膜が挟持された構成になっている。
【0003】
発光層の製造方法は、蒸着マスクを用いて選択的にRGB各色の発光層を被成膜基板上に成膜する。しかし、蒸着マスクを用いる際、蒸着マスクと被成膜基板とが接触すると、被成膜基板上に予め成膜した有機膜(発光層)にダメージ(例えば、蒸着マスクに有機膜が付着してめくれ上がったり剥がれたりする)を与えるおそれがある。
【0004】
そこで、特許文献1〜特許文献3に記載のように、被成膜基板上の非発光領域に突起(バンク、支持層など)などを設け、蒸着マスクと突起とを接触させ、蒸着マスクが有機膜に直接触れないようにしてダメージを回避する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−100577号公報
【特許文献2】特開2002−208484号公報
【特許文献3】特開2003−257636号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、発光領域から突起上に亘って有機膜が蒸着された場合など、蒸着マスクと被成膜基板との相対的な位置精度(アライメント)に起因して、有機膜と蒸着マスクとが接触する。これにより、蒸着マスクを被成膜基板から離す際に、やはり有機膜にダメージを与えてしまうおそれがある。有機膜がめくれ上がったり剥がれたりした部分は、例えば、発光機能が失われた暗点となったり、その上層に封止膜を形成してもその部分の段差によってクラックが発生して本来の封止性能が低下するという課題がある。また、剥がれた有機膜が正常な発光領域に転写されると、その部分もまた暗点となるという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0008】
[適用例1]本適用例に係る成膜用マスクは、複数の素子領域と平面的に重なる第1領域の全体が開口する第1開口孔が設けられた第1マスクと、前記第1マスクに積層され、前記第1領域において部分的な領域である第2領域が開口する第2開口孔が設けられた第2マスクと、を有することを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、第2マスクの第2開口孔と、例えば、被成膜基板との間に第1マスクの厚み分の隙間を設けることが可能となる。よって、例えば、被成膜基板に予め形成されている膜と第2マスクとが接触することを防ぎながら、第2領域に膜を成膜させていくことができる。これにより、膜にダメージが加わることを抑えることが可能となり、その結果、表示品質を向上させることができる成膜用マスクを提供することができる。
【0010】
また、成膜用マスクが第1マスク及び第2マスクの2枚で構成されているので、どちらかが損傷した場合、片側だけを交換することで対応することができる。更に、開口孔の形状が異なる第1開口孔と第2開口孔とが重なっていても、それぞれのマスクを別々に洗浄することなどが可能となり、メンテナンスを行いやすい。
【0011】
[適用例2]上記適用例に係る成膜用マスクにおいて、前記第1マスクは、被成膜基板に対して対向するように配置される。
【0012】
この構成によれば、第1マスク側が被成膜基板に対して対向するように配置されるので、第1マスクを挟んで、第2マスクと被成膜基板とが配置されることとなり、第2マスクと被成膜基板との間に、第1マスクの厚み分の隙間を設けることが可能となる。よって、例えば、第2マスクと被成膜基板に予め形成されている膜とが接触することを防ぎながら、膜を成膜させていくことができる。これにより、膜にダメージが加わることを抑えることが可能となり、その結果、表示品質を向上させることができる。
【0013】
[適用例3]上記適用例に係る成膜用マスクにおいて、前記第1開口孔は、パネルの表示領域に相当する領域毎に開口することが好ましい。
【0014】
この構成によれば、パネルの表示領域毎に第1開口孔が設けられているので、複数のパネルの表示領域全体を繋げて開口させることと比較して、第1マスクの強度を保つことが可能となる。よって、第1マスクを挟んで被成膜基板と第2マスクとを密着させたとしても、成膜用マスクの全体に亘って、第1マスクの厚み分の隙間を確保することができる。その結果、被成膜基板上の表示領域に形成された有機膜と成膜用マスクとが接触することを防ぐことができる。
【0015】
[適用例4]上記適用例に係る成膜用マスクにおいて、前記第2開口孔は、素子領域に相当する領域毎に開口することが好ましい。
【0016】
この構成によれば、素子領域毎に開口しているので、素子領域(例えば、サブ画素)に対応する領域毎に成膜させることができる。
【0017】
[適用例5]上記適用例に係る成膜用マスクにおいて、前記第1マスクと前記第2マスクとは、分離可能に積層されていることが好ましい。
【0018】
この構成によれば、第1マスクと第2マスクとが分離可能となっているので、どちらかが損傷した場合、片側だけを交換することで対応することができる。更に、2枚のマスクで構成されているので、それぞれ別々に洗浄することが可能となり、メンテナンスを行いやすい。
【0019】
[適用例6]上記適用例に係る成膜用マスクにおいて、前記1マスクの厚みは、前記第2マスクの厚みより薄いことが好ましい。
【0020】
この構成によれば、第1マスクの厚みが第2マスクの厚みより薄いので、成膜用マスクを介して成膜した際、成膜させたパターンがぼけることを抑えることができる。また、第1マスクを極力薄くして(例えば、被成膜基板に予め成膜されている膜に接触しない程度に)強度が弱くなる部分を、厚みが厚い第2マスクで補うことができる。
【0021】
[適用例7]上記適用例に係る成膜用マスクにおいて、前記第1マスク及び前記第2マスクの材料は、少なくとも前記第2マスクの材料がメタルマスクであることが好ましい。
【0022】
この構成によれば、少なくとも第2マスクがメタルマスクであれば、例えば、磁力を用いて第2マスクを吸引し被成膜基板及び成膜用マスクを固定することができる。よって、第1マスクとして用いる材料を自由に選択することができる。また、第1マスクは、第2マスクと比較して、開口孔などの加工精度を高くする必要がないので、材料にこだわらず安くつくることができる。加えて、安く作れるので、使い捨てのような使い方もできる。
【0023】
[適用例8]本適用例に係る電気光学装置の製造方法は、被成膜基板上の膜形成領域に機能層を有する電気光学装置の製造方法であって、上記に記載の成膜用マスクを用い、前記膜形成領域に対して前記第1マスク側が対向するように前記被成膜基板と前記成膜用マスクとを相対的に配置して前記機能層を選択的に形成する機能層形成工程を有することを特徴とする。
【0024】
この方法によれば、第1マスク側が被成膜基板と対向するように配置されるので、第1マスクを挟んで、第2マスクと被成膜基板とが配置されることとなり、第2マスクと被成膜基板との間に、第1マスクの厚み分の隙間を設けることが可能となる。よって、例えば、第2マスクと被成膜基板に予め形成されている機能層とが接触することを防ぎながら、新たな機能層を成膜させていくことができる。これにより、機能層にダメージが加わることを抑えることが可能となり、その結果、電気光学装置の表示品質を向上させることができる。
【0025】
[適用例9]本適用例に係る有機EL装置の製造方法は、被成膜基板上の膜形成領域に有機発光層を含む機能層を有する有機EL装置の製造方法であって、上記に記載の成膜用マスクを用い、前記膜形成領域に対して前記第1マスク側が対向するように前記被成膜基板と前記成膜用マスクとを相対的に配置して前記機能層を選択的に形成する機能層形成工程を有することを特徴とする。
【0026】
この方法によれば、第1マスク側が被成膜基板と対向するように配置されるので、第1マスクを挟んで、第2マスクと被成膜基板とが配置されることとなり、第2マスクと被成膜基板との間に、第1マスクの厚み分の隙間を設けることが可能となる。よって、例えば、第2マスクと被成膜基板に予め形成されている機能層とが接触することを防ぎながら、新たな機能層(有機発光層)を成膜させていくことができる。これにより、機能層にダメージが加わることを抑えることが可能となり、その結果、有機EL装置の表示品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】有機EL装置の電気的な構成を示す等価回路図。
【図2】有機EL装置の構成を示す模式平面図。
【図3】有機EL装置の構造を示す模式断面図。
【図4】成膜用マスクの構造を示す模式平面図。
【図5】図4に示す成膜用マスクのA−A'線に沿う模式断面図。
【図6】(a)は成膜用マスクを構成する第1マスクの構造を示す模式平面図であり、(b)は成膜用マスクを構成する第2マスクの構造を示す模式平面図。
【図7】(a)は図6(a)に示す第1マスクのB−B'線に沿う模式断面図であり、(b)は、図6(b)に示す第2マスクのC−C'線に沿う模式断面図。
【図8】成膜用マスクを用いた蒸着方法を工程順に示す模式断面図。
【図9】成膜用マスクを用いた蒸着方法を工程順に示す模式断面図。
【図10】成膜用マスクを用いた蒸着方法を工程順に示す模式断面図。
【図11】成膜用マスクを用いた蒸着方法を工程順に示す模式断面図。
【図12】成膜用マスクを用いた蒸着方法を工程順に示す模式断面図。
【図13】成膜用マスクを用いた蒸着方法を工程順に示す模式断面図。
【図14】成膜用マスクの変形例の構成を示す模式平面図。
【図15】図14に示す成膜用マスクのD−D'線に沿う模式断面図。
【図16】成膜用マスクの変形例の構造を示す模式平面図。
【図17】成膜用マスクの変形例の構造を示す模式断面図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
<有機EL装置の構成>
図1は、成膜用マスクを用いて形成される膜を含む有機EL装置の電気的な構成を示す等価回路図である。以下、有機EL装置の電気的な構成を、図1を参照しながら説明する。
【0029】
図1に示すように、有機EL装置11は、複数の走査線12と、走査線12に対して交差する方向に延びる複数の信号線13と、信号線13に並行に延びる複数の電源線14とが、それぞれ格子状に配線されている。そして、走査線12と信号線13とにより区画された領域が画素領域として構成されている。信号線13は、信号線駆動回路15に接続されている。また、走査線12は、走査線駆動回路16に接続されている。
【0030】
各画素領域には、走査線12を介して走査信号がゲート電極に供給されるスイッチング用TFT(Thin Film Transistor)21と、このスイッチング用TFT21を介して信号線13から供給される画素信号を保持する保持容量22と、保持容量22によって保持された画素信号がゲート電極に供給される駆動用TFT23(以下、「TFT素子23」と称する。)とが設けられている。更に、各画素領域には、TFT素子23を介して電源線14に電気的に接続したときに、電源線14から駆動電流が流れ込む陽極24と、陰極25と、この陽極24と陰極25との間に挟持された機能層26とが設けられている。
【0031】
有機EL装置11は、陽極24と陰極25と機能層26とにより構成される発光素子27を複数備えている。また、有機EL装置11は、複数の発光素子27で構成される表示領域を備えている。
【0032】
この構成によれば、走査線12が駆動されてスイッチング用TFT21がオン状態になると、そのときの信号線13の電位が保持容量22に保持され、保持容量22の状態に応じて、TFT素子23のオン・オフ状態が決まる。そして、TFT素子23のチャネルを介して、電源線14から陽極24に電流が流れ、更に、機能層26を介して陰極25に電流が流れる。機能層26は、ここを流れる電流量に応じた輝度で発光する。
【0033】
図2は、有機EL装置の構成を示す模式平面図である。以下、有機EL装置の構成を、図2を参照しながら説明する。
【0034】
図2に示すように、有機EL装置11(パネル)は、ガラス等からなる基板としての素子基板31に表示領域32(図中一点鎖線の内側の領域)と非表示領域33(一点鎖線の外側の領域)とを有する構成になっている。表示領域32には、実表示領域32a(二点鎖線の内側の領域)とダミー領域32b(図中二点鎖線の外側の領域)とが設けられている。
【0035】
実表示領域32a内には、光が射出される素子領域としてのサブ画素34(発光領域)がマトリックス状に配列されている。この、サブ画素34の各々は、スイッチング用TFT21及びTFT素子23(図1参照)の動作に伴って、R(赤)、G(緑)、B(青)各色を発光する構成となっている。
【0036】
ダミー領域32bには、主として各サブ画素34を発光させるための回路が設けられている。例えば、実表示領域32aの図中左辺及び右辺に沿うように走査線駆動回路16が配置されており、実表示領域32aの図中上辺に沿うように検査回路35が配置されている。
【0037】
素子基板31の下辺には、フレキシブル基板36が設けられている。フレキシブル基板36には、各配線と接続された駆動用IC37が備えられている。
【0038】
図3は、有機EL装置の構造を示す模式断面図である。以下、有機EL装置の構造を、図3を参照しながら説明する。なお、構成をわかりやすく示すため、各構成要素の層厚や寸法の比率、角度等は適宜異ならせてある。また、本実施形態の有機EL装置11は、ボトムエミッション構造として説明するが、トップエミッション構造にも適用可能である。
【0039】
図3に示すように、有機EL装置11は、発光領域41において発光が行われるものであり、素子基板31と、素子基板31上に形成された回路素子層42と、回路素子層42上に形成された発光素子層43と、発光素子層43上に形成された陰極25とを有する。素子基板31としては、透光性を有する材料であり、例えば、ガラス基板、石英、プラスチック等が挙げられる。図3に示す有機EL装置11は、例えば、発光層44から発した光が素子基板31側に射出されるボトムエミッション方式である。
【0040】
回路素子層42は、素子基板31上にシリコン酸化膜(SiO2)からなる下地保護膜51が形成され、下地保護膜51上にTFT素子23が形成されている。詳しくは、下地保護膜51上に、ポリシリコン膜からなる島状の半導体膜52が形成されている。半導体膜52には、ソース領域53及びドレイン領域54が不純物の導入によって形成されている。そして、不純物が導入されなかった部分がチャネル領域55となっている。
【0041】
更に、回路素子層42には、下地保護膜51及び半導体膜52を覆うシリコン酸化膜等からなる透明なゲート絶縁膜56が形成されている。ゲート絶縁膜56上には、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、タングステン(W)などからなるゲート電極57が形成されている。ゲート絶縁膜56及びゲート電極57上には、透明な第1層間絶縁膜58及び第2層間絶縁膜59が形成されている。第1層間絶縁膜58及び第2層間絶縁膜59は、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)、チタン酸化膜(TiO2)などから構成されている。ゲート電極57は、半導体膜52のチャネル領域55に対応する位置に設けられている。
【0042】
半導体膜52のソース領域53は、ゲート絶縁膜56及び第1層間絶縁膜58を貫通して設けられたコンタクトホール61を介して、第1層間絶縁膜58上に形成された信号線13と電気的に接続されている。一方、ドレイン領域54は、ゲート絶縁膜56、第1層間絶縁膜58、第2層間絶縁膜59を貫通して設けられたコンタクトホール62を介して、第2層間絶縁膜59上に形成された画素電極63と電気的に接続されている(図では、ゲート絶縁膜56の貫通の図示を省略)。
【0043】
画素電極63は、発光領域41(画素)ごとに形成されている。また、画素電極63は、透明のITO(Indium Tin Oxide)膜からなり、例えば、平面視で略矩形の形状となっている。なお、回路素子層42には、図示しない保持容量及びスイッチング用のトランジスターが形成されている。このようにして、回路素子層42には、各画素電極63に接続された駆動用のトランジスターが形成されている。
【0044】
上記した画素電極63を含む発光素子層43は、マトリックス状に配置された発光素子27を具備して素子基板31上に形成されている。詳述すると、発光素子層43は、画素電極63上に形成された機能層26と、機能層26間を絶縁する絶縁膜64とを主体として構成されている。機能層26上及び絶縁膜64上には、陰極25が配置されている。画素電極63と、機能層26と、陰極25とによって発光素子27が構成されている。
【0045】
機能層26は、例えば、正孔注入輸送層65と、発光層44(有機発光層)と、電子注入輸送層(図示せず)とが順に積層されている。正孔注入輸送層65は、正孔注入層と正孔輸送層とが積層されて構成されており、例えば、素子基板31上の全体に亘って形成されている。電子注入輸送層は、電子輸送層と電子注入層とが積層されて構成されている。
【0046】
発光層44は、エレクトロルミネッセンス現象を発現する有機発光物質(有機物)の層である。画素電極63と陰極25との間に電圧を印加することによって、発光層44には、正孔注入輸送層65から正孔が、また、陰極25から電子が注入される。発光層44において、正孔と電子とが結合したときに光を発する。なお、発光層44は、後述する成膜用マスクを用いて選択的に成膜される。
【0047】
陰極25は、発光層44及び絶縁膜64を覆うように形成されている。言い換えれば、陰極25は、発光層44を挟んで画素電極63の反対側に形成されている。陰極25は、例えば、カルシウム(Ca)及びアルミニウム(Al)の積層体である。陰極25の膜厚は、例えば50〜200nmである。
【0048】
陰極25の上には、水分や酸素の侵入を防ぐための、樹脂などからなる封止層66が積層されている。封止層66は、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂等からなる。なお、発光素子層43と陰極25とによって発光素子27が構成される。以下、発光層44などを選択的に成膜するために用いる成膜用マスクについて説明する。
【0049】
図4は、成膜用マスクの構造を示す模式平面図である。図5は、図4に示す成膜用マスクのA−A'線に沿う模式断面図である。図6(a)は、成膜用マスクを構成する第1マスクの構造を示す模式平面図である。図6(b)は、成膜用マスクを構成する第2マスクの構造を示す模式平面図である。図7(a)は、図6(a)に示す第1マスクのB−B'線に沿う模式断面図である。図7(b)は、図6(b)に示す第2マスクのC−C'線に沿う模式断面図である。以下、成膜用マスクの構造を、図4〜図7を参照しながら説明する。
【0050】
なお、上記した有機EL装置11において、素子基板31から正孔注入輸送層65までを被成膜基板11aと称して説明する。そして、被成膜基板11a上に各色(赤色、緑色、青色)の発光層44を選択的に蒸着する成膜用マスク71について説明する。
【0051】
成膜用マスク71は、被成膜基板11aに薄膜(発光層44)をパターニング(蒸着)する際、蒸着物源と被成膜基板11aとの間に配置される。成膜用マスク71は、図4及び図5に示すように、第1マスク72と第2マスク73とによって構成されており、それぞれが分離可能に貼り合わされている(積層されている)。成膜用マスク71の平面的な大きさは、例えば、600mm×720mmである。
【0052】
成膜用マスク71は、平面的に略有機EL装置11(パネル)の大きさに相当する複数の第1開口孔72aと、有機EL装置11を構成するサブ画素34(図2参照)の大きさに相当する複数の第2開口孔73aとが平面的に重なって配置されている。第1開口孔72a及び第2開口孔73aは、蒸着の際、蒸着物源から出射された蒸着物質が通り抜ける貫通孔である。
【0053】
第1開口孔72a及び第2開口孔73aを通り抜けた蒸着物質は被成膜基板11aに到達する。したがって、第2開口孔73aの開口領域は、被成膜基板11aにパターニングする薄膜の形状と略同一形状となっている。なお、第2開口孔73aから被成膜基板11aまで第1マスク72の厚み分の隙間がある。よって、蒸着物質の回り込みなどが考えられることから、第2マスク73の第2開口孔73aの大きさは、正規の大きさより小さめに設定しておくことが望ましい。
【0054】
第1開口孔72aは、第1マスク72に形成されている。第2開口孔73aは、第2マスク73に形成されている。第1マスク72と第2マスク73とを貼り合わせると、上記したように、1つの第1開口孔72aの中に1つのパネルのサブ画素34に相当する複数の第2開口孔73aが収まるように配置される。
【0055】
第1マスク72の厚みは、例えば、10μm〜30μmである。第2マスク73の厚みは、例えば、30μm〜50μmである。第1マスク72及び第2マスク73の材料としては、メタルマスクであり、例えば、Fe−36wt%Niの材料構成であるインバーなどが挙げられる。
【0056】
また、図5に示すように、成膜用マスク71は、第1開口孔72aが設けられている第1マスク72側が、被成膜基板11aと接する。具体的には、有機EL装置11の品質に直接影響を与えない、被成膜基板11aにおけるパネルの周囲と第1マスク72とが接触する。つまり、サブ画素34を成膜させるための第2マスク73は、第1マスク72を介すことによって被成膜基板11aと接しない。
【0057】
図5に示すように、第2マスク73と被成膜基板11aとの隙間Sは、第1マスク72の厚み分である、10μm〜30μmである。この値が大きくなると、蒸着させたパターンがぼけてしまう。よって、第1マスク72の厚みを、成膜されている有機膜に接触することなく、かつ、第1マスク72の強度も考慮しながら、可能な限り薄くすることが望ましい。
【0058】
第1マスク72がスペーサーの役割を果たすことによって、第2開口孔73aの周縁部と被成膜基板11aとが接触することを防ぐことができる。よって、先に被成膜基板11aに形成されている正孔注入輸送層65などの有機膜と成膜用マスク71とが接触することを防ぐことができ、その結果、被成膜基板11a上の有機膜と成膜用マスク71との接触による有機膜が剥がされることを抑えることができる。
【0059】
また、図6(a)に示すように、第1マスク72には、例えば、パネルの表示領域32の大きさ(第1領域)に相当する第1開口孔72aが12個形成されている。つまり、1枚の成膜用マスク71によって、12個の有機EL装置11を構成する複数の薄膜(発光層44)を蒸着させることが可能となっている。
【0060】
なお、成膜用マスク71(第1マスク72)に設けられた第1開口孔72aの個数は、12個である構成に限定されず、任意とすることができる。また、形状も任意とすることができる。
【0061】
また、図6(b)に示すように、第2マスク73には、表示領域32を構成するサブ画素34の大きさ(第2領域)に相当する第2開口孔73aが設けられている。第2マスク73は、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)のサブ画素34を1色ずつ成膜させるように、第2開口孔73aが一定の間隔をおいて配置されている。また、第2開口孔73aの集合群は、第1開口孔72aの開口位置に平面的に重なるように、12箇所に形成されている。
【0062】
以上のような成膜用マスク71を用いて被成膜基板11aに成膜する場合、図5に示すように、被成膜基板11aと第1マスク72とが対向するように互いを保持する(対向配置)。このようにすることで、第2マスク73と被成膜基板11aとが接触しないようにすることが可能となる。つまり、第1マスク72の第1開口孔72aを介して発光層44(サブ画素34)を蒸着するので、先に形成されている有機膜(例えば、正孔注入輸送層65)と成膜用マスク71との接触を防ぐことができる。よって、例えば、成膜用マスク71との接触に起因する有機膜が剥がれることを抑えることが可能となり、その結果、表示品質に悪影響を及ぼすことを抑えることができる。
【0063】
なお、第1マスク72の厚みを変えることによって第2開口孔73aと被成膜基板11aとの隙間Sを調整することができる。言い換えれば、成膜パターンの状態を確認しながら隙間Sを調整し、最適な成膜パターンに形成することが可能となる。
【0064】
また、成膜用マスク71が第1マスク72及び第2マスク73の2枚で構成されているので、どちらかが損傷した場合、片側だけを交換することで対応することができる。更に、開口孔の形状が異なる第1開口孔72aと第2開口孔73aとが重なっているので、メンテナンスの面で洗浄しにくい等の課題も考えられる。しかしながら、2枚のマスクで構成されているので、それぞれ別々に洗浄することが可能となり、メンテナンスを行いやすいという効果が得られる。
【0065】
図8〜図13は、有機EL装置の製造方法の一部分である、成膜用マスクを用いた蒸着方法を工程順に示す模式断面図である。以下、成膜用マスクを用いた蒸着方法を、図8〜図13を参照しながら説明する。
【0066】
まず、図8に示す工程では、素子基板31上に正孔注入輸送層65までを形成する。具体的には、素子基板31上にTFT素子23を有する回路素子層42を形成する。次に、回路素子層42上に画素電極63(図3参照)及び正孔注入輸送層65を、真空蒸着法を用いて形成する。上記したように、ここまでの状態を被成膜基板11aと称して以下を説明する。
【0067】
図9に示す工程では、被成膜基板11a上(正孔注入輸送層65側)に成膜用マスク71を固定する。具体的には、被成膜基板11aを成膜用マスク71とマグネット75で挟持する。より具体的には、マグネット75の磁力を利用してメタルマスクからなる成膜用マスク71を吸引することにより、被成膜基板11aに成膜用マスク71を密着固定することができる。
【0068】
図10に示す工程(機能層形成工程)では、成膜用マスク71を用いて、被成膜基板11a上(正孔注入輸送層65上)の膜形成領域に発光層44を形成する。まず最初に、赤色の発光層44Rをパターニングする。具体的には、被成膜基板11aと蒸着物源76Rとの間に成膜用マスク71が配置される形態となる。そして、蒸着物源76Rから出射された赤色の蒸着物質77Rが、成膜用マスク71の第2開口孔73a及び第1開口孔72a(図5参照)を通り抜けて、被成膜基板11aに蒸着する。
【0069】
なお、上記したように、発光層44(赤色の発光層44R)を被成膜基板11aに蒸着させる際、有機膜(正孔注入輸送層65)と成膜用マスク71とが接触しない。よって、有機膜に成膜用マスク71が接触することに起因する、有機膜をめくり上げたり剥がれたりする不具合を防ぐことができる。
【0070】
図11に示す工程(機能層形成工程)では、成膜用マスク71を用いて、被成膜基板11a上(正孔注入輸送層65上)に緑色の発光層44Gをパターニングする。まず、成膜用マスク71をサブ画素34の分だけ移動する(図11における右側に移動する)。その後、蒸着物源76Gから出射された緑色の蒸着物質77Gが、成膜用マスク71の第2開口孔73a及び第1開口孔72aを通り抜けて、被成膜基板11aに蒸着する。
【0071】
図12に示す工程(機能層形成工程)では、成膜用マスク71を用いて、被成膜基板11a上(正孔注入輸送層65上)に青色の発光層44Bをパターニングする。まず、成膜用マスク71をサブ画素34の分だけ移動する(図12における右側に移動する)。その後、蒸着物源76Bから出射された緑色の蒸着物質77Bが、成膜用マスク71の第2開口孔73a及び第1開口孔72aを通り抜けて、被成膜基板11aに蒸着する。
【0072】
以上により、被成膜基板11a上に発光層44(44R,44G,44B)が形成される。その際、被成膜基板11a上に第1マスク72を介して第2マスク73が配置されているので、発光層44をパターニングすべく第2開口孔73a周辺と被成膜基板11aとが接触することを防ぐことが可能となる。言い換えれば、被成膜基板11a上に成膜用マスク71を配置したり移動したりする際、成膜用マスク71と予め形成されている有機膜(正孔注入輸送層65、発光層44など)とが接触することを防ぐことが可能となる。その結果、有機膜にめくり上げたり剥がれたりするなどのダメージを与えることを防ぐことができる。
【0073】
図13に示す工程では、有機EL装置11を完成させる。具体的には、各発光層44間(44R,44G,44B間)に絶縁膜64を形成し、発光層44及び絶縁膜64上に陰極25を形成する。その後、陰極25上に封止層66等を形成して、有機EL装置11が完成する。なお、上記した実施形態では、成膜用マスクを蒸着させるために用いてきたが、成膜用マスクを用いる製造方法であればこれに限定されない。
【0074】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
【0075】
(1)本実施形態によれば、第1マスク72を挟んで第2マスク73と被成膜基板11aとが配置されているので、サブ画素34を成膜させるための第2開口孔73aと被成膜基板11aとの間に第1マスク72の厚み分の隙間を設けることが可能となる。よって、例えば、被成膜基板11aに予め形成されている有機膜(正孔注入輸送層や発光層44など)と第2マスク73とが接触することを防ぎながら、発光層44(44R,44G,44B)を蒸着させていくことができる。これにより、有機膜にダメージが加わることを抑えることが可能となり、その結果、暗点になるなどの不具合が抑えられ、表示品質を向上させることができる。加えて、成膜用マスク71と有機膜とが接触して有機膜が変形することによる、封止性能が低下することを抑えることができる。
【0076】
(2)本実施形態によれば、従来のように、成膜用マスク71と接触させるための突起(バンク)を設ける必要がないので、バンクを設けた有機EL装置にもバンクを設けない有機EL装置にも、上記成膜用マスク71を適用することができる。また、バンクを設けるために、新たな製造工程を追加するような工数がかかることを抑えることができる。
【0077】
(3)本実施形態によれば、成膜用マスク71が第1マスク72及び第2マスク73の2枚で構成されているので、どちらかが損傷した場合、片側だけを交換することで対応することができる。更に、開口孔の形状が異なる第1開口孔72aと第2開口孔73aとが重なっているので、メンテナンスの面で洗浄しにくい等の課題も考えられる。しかしながら、2枚のマスクで構成されているので、それぞれ別々に洗浄することが可能となり、メンテナンスを行いやすいという効果が得られる。
【0078】
(4)本実施形態によれば、成膜用マスク71が第1マスク72及び第2マスク73の2枚で構成されているので、被成膜基板11aと第2マスク73とによって挟まれている第1マスク72の材料を、第2マスク73と異ならせることが可能となる。言い換えれば、マグネット75によってメタルマスクで構成されている第2マスク73を吸引するので、第1マスク72の材料を、例えば、樹脂材料で構成することもできる。よって、用いる材料を自由に選択することができる。また、第1マスクの第1開口孔72aの精度は第2マスクの第2開口孔73aと比較して高くする必要がないので、例えば、金型で抜くなどの方法を用いて形成することが可能となる。よって、かかるコストを抑えることができる。加えて、第1マスク72を使い捨てのような使い方で用いることもできる。
【0079】
なお、実施形態は上記に限定されず、以下のような形態で実施することもできる。
【0080】
(変形例1)
上記したように、1つの有機EL装置11(パネル)に対応させて第1マスク72の第1開口孔72aを開口させていることに限定されず、例えば、図14及び図15に示すように、隣り合う有機EL装置11の領域まで繋げて開口させるようにしてもよい。図14は、成膜用マスクの変形例の構成を示す模式平面図である。図15は、図14に示す成膜用マスクのD−D'線に沿う模式断面図である。図14及び図15に示す成膜用マスク81は、第1マスク82と第2マスク73とによって構成されている。第1マスク82は、例えば、3つの有機EL装置11の領域を繋げて第1開口孔82a(第1領域)を形成している。これによれば、隣り合う有機EL装置11の領域まで開口孔を繋げて形成するので、第1マスク82に形成する開口孔の数を少なくすることが可能となる。よって、メンテナンス性を向上させることができたり、第1マスク82を形成するのにかかる工数を抑えることができる。なお、第1開口孔82aの領域は、上記の領域に限定されない。
【0081】
(変形例2)
上記したように、有機EL装置11(パネル)毎に第1マスク72の第1開口孔72aを開口させていることに限定されず、例えば、図16に示す成膜用マスク91のように、複数の有機EL装置11の領域に跨って、同じ色の発光領域41を繋げて開口させるようにしてもよい。言い換えれば、第1マスク92には、縦長に細く延びるスリット状の第1開口孔92aが形成されている。また、図示しないが、サブ画素34の領域を横長に延ばしたスリット状の開口孔を形成するようにしてもよい。これらによれば、上記した効果と同様に、第1マスク92がスペーサーの役割をするので、予め形成されている有機膜などにダメージを加えることを防ぐことができる。
【0082】
(変形例3)
上記したように、第2マスク73の第2開口孔73aの断面形状は、被成膜基板11aの蒸着面に対して垂直形状であることに代えて、例えば、図17に示す第2マスク95のように、蒸着面に対してテーパー状の第2開口孔95aとなるように形成してもよい。
【0083】
(変形例4)
上記したように、成膜用マスク71を用いて蒸着させる対象の膜を発光層44としていることに限定されず、その他の膜を選択的に蒸着させるようにしてもよい。
【0084】
(変形例5)
上記したように、同一の成膜用マスク71をサブ画素34分ずらしながら赤色、緑色、青色の発光層44(44R,44G,44B)を形成していたことに代えて、各色の発光層44を蒸着させる専用の成膜用マスクをそれぞれ用意して、各色の発光層44(44R,44G,44B)を形成するようにしてもよい。
【0085】
(変形例6)
上記したように、素子基板31から正孔注入輸送層65までを被成膜基板11aとして説明していることに限定されず、素子基板31から成膜用マスク71を用いて膜を形成する前までの層を被成膜基板11aとするようにしてもよい。
【0086】
(変形例7)
上記したように、成膜用マスク71を有機EL装置11の製造に適用することに限定されず、例えば、液晶装置、プラズマディスプレイなどの製造に適用するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0087】
11…電気光学装置としての有機EL装置、11a…被成膜基板、12…走査線、13…信号線、14…電源線、15…信号線駆動回路、16…走査線駆動回路、21…スイッチング用TFT、22…保持容量、23…TFT素子、24…陽極、25…陰極、26…機能層、27…発光素子、31…素子基板、32…表示領域、32a…実表示領域、32b…ダミー領域、33…非表示領域、34…素子領域としてのサブ画素、35…検査回路、36…フレキシブル基板、37…駆動用IC、41…発光領域、42…回路素子層、43…発光素子層、44,44R,44G,44B…発光層、51…下地保護膜、52…半導体膜、53…ソース領域、54…ドレイン領域、55…チャネル領域、56…ゲート絶縁膜、57…ゲート電極、58…第1層間絶縁膜、59…第2層間絶縁膜、61,62…コンタクトホール、63…画素電極、64…絶縁膜、65…正孔注入輸送層、66…封止層、71,81…成膜用マスク、72,82,92…第1マスク、72a,82a,92a…第1開口孔、73,95…第2マスク、73a,95a…第2開口孔、75…マグネット、76R,76G,76B…蒸着物源、77R,77G,77B…蒸着物質。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の素子領域と平面的に重なる第1領域の全体が開口する第1開口孔が設けられた第1マスクと、
前記第1マスクに積層され、前記第1領域において部分的な領域である第2領域が開口する第2開口孔が設けられた第2マスクと、
を有することを特徴とする成膜用マスク。
【請求項2】
請求項1に記載の成膜用マスクであって、
前記第1マスクは、被成膜基板に対して対向するように配置されることを特徴とする成膜用マスク。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の成膜用マスクであって、
前記第1開口孔は、パネルの表示領域に相当する領域毎に開口することを特徴とする成膜用マスク。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の成膜用マスクであって、
前記第2開口孔は、素子領域に相当する領域毎に開口することを特徴とする成膜用マスク。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の成膜用マスクであって、
前記第1マスクと前記第2マスクとは、分離可能に積層されていることを特徴とする成膜用マスク。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の成膜用マスクであって、
前記1マスクの厚みは、前記第2マスクの厚みより薄いことを特徴とする成膜用マスク。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の成膜用マスクであって、
前記第1マスク及び前記第2マスクの材料は、少なくとも前記第2マスクの材料がメタルマスクであることを特徴とする成膜用マスク。
【請求項8】
被成膜基板上の膜形成領域に機能層を有する電気光学装置の製造方法であって、
請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の成膜用マスクを用い、前記膜形成領域に対して前記第1マスク側が対向するように前記被成膜基板と前記成膜用マスクとを相対的に配置して前記機能層を選択的に形成する機能層形成工程を有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
【請求項9】
被成膜基板上の膜形成領域に有機発光層を含む機能層を有する有機EL装置の製造方法であって、
請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の成膜用マスクを用い、前記膜形成領域に対して前記第1マスク側が対向するように前記被成膜基板と前記成膜用マスクとを相対的に配置して前記機能層を選択的に形成する機能層形成工程を有することを特徴とする有機EL装置の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2010−244917(P2010−244917A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−93688(P2009−93688)
【出願日】平成21年4月8日(2009.4.8)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】