説明

投影装置、投影装置制御方法、及び投影装置制御プログラム

【課題】測定者が測定対象物の大きさを迅速かつ確実に測定することができること。
【解決手段】画像を投影する投影装置において、前記投影装置と前記画像を投影される測定対象物との距離を検出する距離検出部と、前記距離検出部が検出した距離に基づいて、前記測定対象物に実寸大の目盛りの画像を投影する画像投影部と、を備えることを特徴とする投影装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投影装置、投影装置制御方法、及び投影装置制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報技術を用いた測定技術の発展により、定規や分度器を用いた測定を電子的に行う技術が開発されている。
特許文献1には、画像を表示する表示部を有する画像処理装置であって、表示部に表示された画像上の指定位置について、当該画像に撮影された被写体(測定対象物)の3次元位置情報に基づいて、実質的に実際の寸法を表すスケール画像(目盛りの画像)を生成し、前記画像に合成する画像合成部を備え、表示部は、スケール画像が合成された画像を表示することを特徴とする画像処理装置が記載されている。
この技術は、画像処理装置が、表示する画像にスケール画像を合成して表示し、画像装置の利用者に表示した画像を参照させることにより、被写体の長さを測定させる技術である。
【0003】
一方、近年、画像を投影する投影装置が普及してきている。このような普及に伴い、投影装置の小型化、投影する画像の高画質化等の開発が進められ、携帯電話装置等に高画質な画像を投影する小型の投影装置を搭載することが考えられてきている。
特許文献2には、投影装置に関する技術として、光を照射して表示対象に光点を表示する光点表示装置において、表示対象から離間して位置し光を発する光源と、この光源から表示対象への光の経路の途中に配されて光源から発した光を拡げる光学素子と、光学素子から表示対象への光の経路の途中に配されて、表示対象に表示される光点に対応した複数の透孔を有する遮光板と、光学素子と遮光板の少なくともいずれか一方を移動させて、光学素子と遮光板とを結ぶ光の経路の長さを可変にする可変手段と、を備えたことを特徴とする光点表示装置が記載されている。
この技術は、光点表示装置が、光源と表示対象までの離間寸法が変化しても、光学素子と透孔を備えた遮光板との離間寸法を変化させることにより、透孔から照射する光の方向を変化させて、前記表示対象に表示される2つの光点間の離間寸法を同一にする技術である。
【特許文献1】特開2001209827号公報
【特許文献2】特開平10−122863号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、画像処理装置が撮像部と表示部を備え、画像処理装置の利用者が画像処理装置に表示された画像を参照しないと、被写体(測定対象物)の長さを測定することができない、という欠点があった。また、画像処理装置の携帯性を高めると、画像を表示する表示部が小さくなり、表示された画像の被写体やスケール画像(目盛りの画像)は実際のものより小さく表示されるので、正確な長さを迅速かつ確実に測定することができない、という欠点があった。
また、特許文献2の技術では、同一の離間寸法の光点を投影することはできるが、物の長さ等を測定することができない、という欠点があった。
このように、従来の技術では、測定者が測定対象物の大きさを迅速かつ確実に測定することができない、という欠点があった。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、測定者が測定対象物の大きさを迅速かつ確実に測定することができる投影装置、投影装置制御方法、及び投影装置制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、その一態様は、画像を投影する投影装置において、前記投影装置と前記画像を投影される測定対象物との距離を検出する距離検出部と、前記距離検出部が検出した距離に基づいて、前記測定対象物に実寸大の目盛りの画像を投影する画像投影部と、を備えることを特徴とする投影装置である。
上記構成によると、前記投影装置は、自装置と前記測定対象物との距離を検出し、前記測定対象物に実寸大の目盛りの画像を投影するので、測定者が前記測定対象物の大きさを迅速かつ確実に測定することができる。
【0007】
(2)また、本発明の一態様は、前記距離検出部が検出した距離に基づいて、前記画像投影部が投影する目盛りを刻む間隔を決定する目盛刻み間隔決定部を備えることを特徴とする投影装置である。
上記構成によると、前記投影装置は、検出した自装置と前記測定対象物との距離に基づいて、投影する目盛りを刻む間隔を決定するので、例えば、小さな測定対象物の大きさを測定する場合、前記投影装置を利用する測定者が前記投影装置と前記測定対象物との距離を小さくすることにより、前記測定対象物を小さな単位(例えば、1mm:1ミリメートル)の目盛りを投影することができ、測定者は、迅速に前記測定対象物の測定をすることができる。
【0008】
(3)また、本発明の一態様は、前記距離検出部が検出した距離に基づいて、前記画像投影部が投影する目盛りの明るさを決定する明るさ決定部を備えることを特徴とする投影装置である。
上記構成によると、前記投影装置は、検出した自装置と前記測定対象物との距離に基づいて、投影する目盛りの明るさを決定するので、例えば、前記距離が大きい前記測定対象物を測定する場合であっても、目盛りの明るさを大きくすることにより、鮮明な目盛りの画像を前記測定対象物に投影することができ、測定者は、確実に前記測定対象物の測定をすることができる。
【0009】
(4)また、本発明の一態様は、回転角の入力を受け付ける回転角入力部と、前記回転角入力部が受け付けた回転角の回転をさせた前記目盛りの画像を、前記画像投影部に投影させる画像回転部と、を備えることを特徴とする投影装置である。
上記構成によると、前記投影装置は、回転角の入力を受け付け、受け付けた回転角の回転をさせた前記目盛りの画像を投影するので、測定者が測定したい方向に目盛りの画像を投影でき、測定者は、迅速に前記測定対象物の測定をすることができる。
【0010】
(5)また、本発明の一態様は、明るさを表わす情報を検出する明るさ検出部と、前記明るさ検出部が検出した明るさを表わす情報に基づいて、前記画像投影部が投影する前記目盛りの明るさを決定する明るさ決定部と、を備えることを特徴とする投影装置である。
上記構成によると、前記投影装置は、検出した明るさを表わす情報に基づいて、投影する目盛りの明るさを決定するので、例えば、前記投影装置の周りが明るい場合であっても、目盛りの明るさを大きくすることにより、鮮明な目盛りの画像を前記測定対象物に投影することができ、測定者は、確実に前記測定対象物の測定をすることができる。
【0011】
(6)また、本発明の一態様は、前記測定対象物を撮像して画像情報を生成する撮像部と、前記撮像部が生成した画像情報における前記測定対象物の色情報に基づいて、前記画像投影部が投影する目盛りの色情報を決定する色情報決定部と、を備えることを特徴とする投影装置である。
上記構成によると、前記投影装置は、撮像して生成した画像情報における測定対象物の色情報に基づいて、投影する目盛りの色情報を決定するので、例えば、目盛りの色情報を前記測定対象物の色情報と対照的な色情報とすることにより、鮮明な目盛りの画像を前記測定対象物に投影することができ、測定者は、確実に前記測定対象物の測定をすることができる。
【0012】
(7)また、本発明の一態様は、測定範囲の入力を受け付ける測定範囲入力部と、前記画像投影部は、前記測定範囲入力部が受け付けた測定範囲に、前記目盛りの画像を投影することを特徴とする投影装置である。
上記構成によると、前記投影装置は、受け付けた測定範囲に、前記目盛りの画像を投影するので、測定者は、確実に測定をしたい測定範囲を測定することができる。
【0013】
(8)また、本発明の一態様は、前記測定対象物を撮像して画像情報を生成する撮像部を備え、前記測定範囲入力部は、前記撮像部が生成した画像情報における測定対象物の色情報に基づいて、前記測定範囲の入力を受付けることを特徴とする投影装置である。
上記構成によると、前記投影装置は、撮像して生成した画像情報における測定対象物の色情報に基づいて、前記測定範囲の入力を受付けるので、測定者は、測定範囲の入力をすることなく、迅速に前記測定範囲の測定対象物を測定することができる。
【0014】
(9)また、本発明の一態様は、前記目盛りの画像は、直線的な長さを測定する目盛りの画像であり、前記測定範囲入力部は、2つの測定点の指定を受け付け、前記画像投影部は、前記測定範囲入力部が受け付けた2つの測定点の間に、前記目盛りの画像を投影することを特徴とする投影装置である。
上記構成によると、前記投影装置は、受け付けた2つの測定点の間に、前記目盛りの画像を投影するので、測定者が測定をしたい2つの測定点の長さを確実に測定することができる。
【0015】
(10)また、本発明の一態様は、前記測定範囲入力部が受け付けた2つの測定点の間の距離を検出する測定点間距離検出部を備え、前記画像投影部は、前記測定点間距離検出部が検出した2つの測定点の間の距離を示す情報の画像を投影することを特徴とする投影装置である。
上記構成によると、前記投影装置は、検出した2つの測定点の間の距離を示す情報の画像を投影するので、測定者は、2つの測定点の間の距離を、迅速かつ確実に知ることができる。
【0016】
(11)また、本発明の一態様は、前記測定範囲入力部は、2つの測定点の指定を受付け、前記投影装置と前記測定範囲入力部が受け付けた測定点各々との距離を検出する測定点距離検出部と、前記測定範囲入力部が受け付けた2つの測定点について、前記測定点距離検出部が検出した前記投影装置との距離が等しい場合に、その旨を報知する報知部と、を備えることを特徴とする投影装置である。
上記構成によると、前記投影装置は、受け付けた2つの測定点について、検出した距離が等しくなった場合に、その旨を報知するので、2つの測定点を結ぶ直線に対して垂直に前記目盛りの画像が投影されることを報知することができ、測定者は、前記照射方向の奥行きによる歪みがない前記目盛りの画像が投影されていることを知ることができる。
【0017】
(12)また、本発明の一態様は、前記測定対象物と、前記画像投影部が投影した目盛りの画像と、を撮像する撮像部を備えることを特徴とする投影装置である。
【0018】
(13)また、本発明の一態様は、画像を投影する投影装置における投影装置制御方法おいて、前記投影装置が、前記投影装置と前記画像を投影される測定対象物との距離を検出する第1の過程と、前記投影装置が、前記第1の過程にて検出した距離に基づいて、前記測定対象物に実寸大の目盛りの画像を投影する第2の過程と、を有することを特徴とする投影装置制御方法である。
【0019】
(14)また、本発明の一態様は、画像を投影する投影装置のコンピュータに、前記投影装置と前記画像を投影される測定対象物との距離を検出する距離検出手段、前記距離検出手段にて検出した距離に基づいて、前記測定対象物に実寸大の目盛りの画像を投影する画像投影手段、として機能させることを特徴とする投影装置制御プログラムである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、投影装置は、自装置と画像を投影される測定対象物との距離を検出し、測定対象物に実寸大の目盛りの画像を投影するので、測定者が測定対象物の大きさを迅速かつ確実に測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(第1の実施形態)
<携帯電話装置1の機能概要について>
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、この発明の第1の実施形態に係る携帯電話装置1(投影装置)の機能概要を示す概略図である。
この図は、携帯電話装置1が、自装置が備えるプロジェクタ機能により、範囲P1の範囲内に画像を投影できることを示す。また、この図は、携帯電話装置1が目盛りの画像M1を投影し、投影先である測定対象物A1に目盛りの画像M1が投影されていることを示す。
このように、携帯電話装置1から投影された目盛りの画像M1により、測定対象物A1の大きさを簡単に測定することができる。
【0022】
<携帯電話装置1の外観について>
図2は、本実施形態に係る携帯電話装置1の外観を示す概略的外観図である。
本実施形態において、携帯電話装置1は、クラムシェルタイプの携帯電話装置であり、投影装置の機能を備える。図2(a)は、携帯電話装置1を開いた状態の内側の外観図であり、図2(b)は、携帯電話装置1を開いた状態の外側の外観図である。
【0023】
図2(a)は、携帯電話装置1が、十字キー等のキーからなるキー入力部241、及び、回転型セレクタであるジョグダイヤル242を備えることを示す。携帯電話装置1は、キー入力部241のキーの押下、及び、ジョグダイヤル242の回転により、情報の入力を受け付ける。
図2(b)は、携帯電話装置1が、撮像部35、投影する画像を照射するプロジェクタ光学部125、電波を送受信することにより測定対象物までの距離を検出する距離検出部10を備えることを示す。なお、プロジェクタ光学部125と距離検出部10とは隣接した位置に備えられ、本明細書中の計算等において同じ位置とみなせる位置に備えられたものである。また、距離検出部10は、光の発光、受光により距離を検出してもよく、例えば、レーザー光を発光して反射光を受光することにより距離を検出してもよい。
【0024】
<携帯電話装置1の構成について>
図3は、本実施形態に係る携帯電話装置1の構成を示す概略的ブロック図である。
携帯電話装置1は、距離検出部10、目盛画像生成部11、及び画像投影部12を含んで構成される。また、この図は、距離検出部10が携帯電話装置1と測定対象物A1との距離を測定し、また、画像投影部12が測定対象物A1に画像を投影することを示している。
なお、図3においては、本実施形態の説明に関連する携帯電話装置1の構成(投影装置)の概略のみを示す。
【0025】
距離検出部10は、バースト状の電波(例えば、赤外線)を送受信し、電波の速度に、電波の発信時刻と測定対象物A1からの反射波の受信時刻との差である時間を乗算することにより、測定対象物A1までの距離を検出する。なお、距離検出部10の距離の検出方法は、これに限らず、他の方法であってもよい。
距離検出部10は、検出した測定対象物A1までの距離の情報を、目盛画像生成部11及び画像投影部12に出力する。
【0026】
目盛画像生成部11は、距離検出部10から入力された情報である測定対象物A1までの距離に基づいて、目盛りの画像を生成し、生成した目盛りの画像を画像投影部12に出力する。なお、目盛画像生成部11の詳細については、後述する。
画像投影部12は、目盛画像生成部11から入力された目盛りの画像を測定対象物に投影する。すなわち、画像投影部12は、距離検出部10が検出した距離に基づいて、測定対象物A1の大きさを測定する目盛りの画像を投影する。
【0027】
<目盛画像生成部11について>
目盛画像生成部11は、目盛刻み間隔決定部110、尺度決定部111、画像長決定部112、明るさ決定部113、及び画像生成部114を含んで構成される。
【0028】
目盛刻み間隔決定部110は、その記憶部(図示せず)に予め記憶する距離と目盛りを刻む間隔(以下、目盛刻み間隔という)との関係を読み出し、距離検出部10から入力された情報である測定対象物A1までの距離に対応する目盛刻み間隔を、画像投影部12が投影する目盛りの画像の目盛刻み間隔として決定する。すなわち、目盛刻み間隔決定部110は、距離検出部10が検出した距離に基づいて、画像投影部12が投影する画像の目盛刻み間隔を決定する。
【0029】
例えば、目盛刻み間隔決定部110は、距離0cm〜20cm、20cm〜30cm、30cm〜に、それぞれ、目盛刻み間隔0.1cm、0.5cm、1cmを対応づけて記憶する。この場合、目盛刻み間隔決定部110は、測定対象物A1までの距離が10cm、35cmである場合、それぞれ、目盛刻み間隔を0.1cm、1cmに決定する。
目盛刻み間隔決定部110は、決定した目盛刻み間隔の情報を画像生成部114に出力する。
【0030】
尺度決定部111は、その記憶部(図示せず)に予め記憶する距離と目盛りの画像の縮尺との関係を読み出し、距離検出部10から入力された情報である測定対象物A1までの距離に対応する目盛りの画像の縮尺を、目盛画像生成部11が生成する目盛りの画像の縮尺に決定する。
距離と目盛りの画像の縮尺との関係は、プロジェクタ光学部125のレンズの性質(拡散、又は集束)により予め定まる関係であり、レンズにより拡大、又は縮小されて投影された目盛りの画像が、測定対象物A1の地点で正しい長さ(実寸大)を表わすように決められる関係である。
尺度決定部111は、決定した目盛りの画像の縮尺の情報を画像生成部114に出力する。
【0031】
画像長決定部112は、その記憶部(図示せず)に予め記憶する距離と目盛りの画像の長さとの関係を読み出し、距離検出部10から入力された情報である測定対象物A1までの距離に対応する目盛りの画像の長さを、目盛画像生成部11が生成する目盛りの画像の長さに決定する。
画像長決定部112は、決定した目盛りの画像の長さの情報を画像生成部114に出力する。
【0032】
明るさ決定部113は、その記憶部(図示せず)に予め記憶する距離と、画像投影部12が目盛りの画像を投影する照射光の強さを表わす情報と、の関係を読み出し、距離検出部10から入力された情報である測定対象物A1までの距離に対応する照射光の強さを表わす情報を決定する。
なお、投影された目盛りの画像の明るさを表わす情報である照度は、照射光の強さによって変化する。すなわち、明るさ決定部113は、距離検出部10が検出した距離に基づいて、画像投影部12が投影する画像の明るさを表わす情報を決定する。
ここで、距離と照射光の強さを表わす情報との関係は、距離が大きくなるほど照射光の強さが強くなる関係である。これにより、例えば、測定対象物A1までの距離が変化しても、測定対象物A1の地点での照度を、画像が認識できる一定の照度に保つことができる。
明るさ決定部113は、決定した照射光の強さを表わす情報を画像生成部114に出力する。
【0033】
画像生成部114は、尺度決定部111から入力された情報の縮尺となる目盛りの画像情報を生成する。次に、画像生成部114は、生成した画像情報の画像について、目盛りの一部を削除し、目盛刻み間隔決定部110から入力された情報の目盛刻み間隔の目盛りの画像情報に変更する。次に、画像生成部114は、該変更した画像情報の画像について、目盛りの画像の両端を削除し、画像長決定部112から入力された情報の長さの目盛りの画像情報に変更する。
画像生成部114は、このようにして生成した目盛りの画像情報と、明るさ決定部113から入力された照射光の強さを表わす情報と、を画像投影部12に出力する。
【0034】
<画像投影部12について>
以下、画像投影部12の構成について詳細を説明する。
図4は、本実施形態に係る画像投影部12の構成を示す概略的ブロック図である。
画像投影部12は、光学系操作部121、映像信号処理部122、ランプ部123、LCD(Liquid Crystal Display)パネル(液晶パネル)部124、及びプロジェクタ光学部125からなる。
【0035】
光学系操作部121は、距離検出部10から入力された情報である測定対象物A1までの距離より、測定対象物A1の地点でプロジェクタ光学部125から投影される画像が鮮明に投影されるように、プロジェクタ光学部125のレンズのピントを制御する。
【0036】
映像信号処理部122は、画像生成部114から入力された照射光の強さを表わす情報をランプ部123に出力する。また、映像信号処理部122は、画像生成部114から入力された目盛りの画像を、LCDパネルに表示する映像信号に変換し、LCDパネル部124に出力する。
【0037】
ランプ部123は、ランプ等の発光体を含んで構成され、映像信号処理部122から入力された情報の強さの照射光を発光する。
LCDパネル部124は、液晶パネルを含んで構成され、映像信号処理部122から入力された映像信号の画像を、液晶パネルに表示する。
プロジェクタ光学部125は、光学レンズを含んで構成される。
【0038】
このような画像投影部12の構成により、LCDパネル部124の液晶パネルに表示された画像は、ランプ部123の発光体から発光された光により、プロジェクタ光学部125の光学レンズを介して、測定対象物A1に投影される。
なお、本実施形態では、ランプ部123が映像信号処理部122から入力された情報の強さの照射光を発光して、画像投影部12から投影する画像の明るさを調整しているが、本発明はこれに限られない。例えば、ランプ部123が、発光体から一定の強さの光を発光し、LCDパネル部124が、映像信号処理部122から入力された情報に基づき、ランプ部123からの光の透過量を制御して、画像投影部12から投影する画像の明るさを調整してもよい。
また、本実施形態では、画像投影部12が液晶プロジェクタである場合の例について説明したが、本発明はこれに限らず、画像投影部12は、CRT(Cathode Ray Tube)プロジェクタ等、他の方式を用いたプロジェクタであってもよい。
【0039】
<携帯電話装置1の動作について>
以下、携帯電話装置1の動作について説明をする。
図5は、本実施形態に係る携帯電話装置1の動作を示すフロー図である。
【0040】
(ステップS101)携帯電話装置1は、測定対象物A1までの距離を検出する。その後、ステップS102に進む。
(ステップS102)携帯電話装置1は、ステップS101にて検出した測定対象物A1までの距離に応じて、目盛刻み間隔、尺度、及び長さを決定した目盛りの画像を生成する。その後、ステップS103に進む。
【0041】
(ステップS103)携帯電話装置1は、ステップS103にて生成した目盛りの画像を、投影する。このとき、携帯電話装置1は、ステップS101にて検出した測定対象物A1までの距離に応じた照射光の強さで、目盛りの画像を投影する。その後、ステップS104に進む。
(ステップS104)携帯電話装置1は、携帯電話装置1の操作者の操作により、投影を終了する命令が入力されたか否かを判定する。携帯電話装置1が投影を終了する命令が入力されたと判定した場合(Yes)、ステップS105に進む。一方、携帯電話装置1が投影を終了する命令が入力されないと判定した場合(No)、ステップS101に進む。
なお、ステップS104において、投影を終了する命令は、携帯電話装置1の操作者の操作により入力されるが、本発明はこれに限らず、例えば、携帯電話装置1が計時部を備え、予め定めた時間が経過した場合、投影を終了する命令が入力されたとみなしてもよい。
(ステップS105)携帯電話装置1は、目盛りの画像の投影を終了する。
【0042】
このように、本実施形態によれば、携帯電話装置1は、自装置と測定対象物A1との距離を検出し、測定対象物A1に実寸大の目盛りの画像を投影する。これにより、測定者は、測定対象物A1の大きさを迅速かつ確実に測定することができる。
【0043】
また、本実施形態によれば、携帯電話装置1は、検出した自装置と測定対象物A1との距離に基づいて、投影する目盛刻み間隔を決定する。これにより、携帯電話装置1は、例えば、小さな測定対象物の大きさを測定する場合、測定者が自装置と測定対象物A1を小さくされることにより、測定対象物A1を小さな単位(例えば、1mm:1ミリメートル)の目盛りを投影することができ、測定者は、迅速に前記測定対象物の測定をすることができる。
【0044】
また、本実施形態によれば、携帯電話装置1は、検出した自装置と測定対象物A1との距離に基づいて、投影する目盛りの明るさを決定する。これにより、携帯電話装置1は、例えば、自装置と測定対象物A1との距離が大きい測定対象物A1を測定する場合であっても、目盛りの明るさを大きくすることにより、鮮明な目盛りの画像を測定対象物A1に投影することができ、測定者は、確実に前記測定対象物の測定をすることができる。
【0045】
(第2の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について詳しく説明する。本実施形態の携帯電話装置2は、第1の実施形態の携帯電話装置1の機能に加え、目盛りの画像を平行移動、又は、回転する機能を備える。また、携帯電話装置2は、明るさを検出し、検出した明るさによって、目盛りの画像の明るさを決定する機能を備える。
なお、本実施形態では、目盛りの画像を回転する機能について説明するが、目盛りの画像を平行移動する機能であってもよいし、携帯電話装置2は、回転と平行移動する機能の両方を備えていてもよい。また、携帯電話装置2の外観は、携帯電話装置1の外観(図2)と同じである。
【0046】
<携帯電話装置2の構成について>
図6は、本発明の第2の実施形態に係る携帯電話装置2の構成を示す概略的ブロック図である。
本実施形態による携帯電話装置2(図6)と、第1の実施形態による携帯電話装置1(図3)とを比較すると、明るさ検出部23、操作部24、明るさ決定部213、画像生成部214、回転角入力部215、画像回転部216が異なる。しかし、他の構成要素(距離検出部10、目盛刻み間隔決定部110、尺度決定部111、画像長決定部112、画像投影部12)が持つ機能は第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
なお、図6においては、本実施形態の説明に関連する構成の概略のみを示す。
【0047】
明るさ検出部23は、携帯電話装置2の周囲の明るさを検出する。明るさ検出部23は、検出した明るさの情報を明るさ決定部213に出力する。
明るさ決定部213は、その記憶部(図示せず)に予め記憶する明るさの情報と、画像投影部12が目盛りの画像を投影する照射光の強さを表わす情報と、の関係を読み出し、明るさ検出部23から入力された明るさの情報に対応する照射光の強さを表わす情報を決定する。
【0048】
ここで、明るさの情報と、画像投影部12が目盛りの画像を投影する照射光の強さを表わす情報と、の関係は、周囲の明るさが明るいほど、照射光の強さが強くなる、という関係である。
明るさ決定部213は、決定した照射光の強さを表わす情報を画像生成部214に出力する。
【0049】
操作部24は、十字キー等のキーからなるキー入力部241、及び、回転型セレクタであるジョグダイヤル242を含んで構成される。操作部24は、キー入力部241、又はジョグダイヤル242による携帯電話2の操作者の操作情報を回転角入力部215に出力する。
また、操作部24は、キー入力部241、又はジョグダイヤル242による携帯電話2の操作者の操作情報を、目盛刻み間隔決定部110、尺度決定部111、画像長決定部112、又は明るさ決定部213に出力する。目盛刻み間隔決定部110、尺度決定部111、画像長決定部112、又は明るさ決定部213は、操作部24から入力された操作情報により、目盛りの画像について、それぞれ、目盛刻み間隔、目盛りの画像の尺度、目盛りの画像の長さ、目盛りの画像の明るさを変更した情報を画像生成部214に出力する。また、携帯電話装置2は、目盛りの画像に目盛りの単位(1ミリメートル単位、5ミリメートル単位、1センチメートル単位等)毎に数字等を付して表示する場合、操作部24が受け付けた操作情報により、数字等を付して表示する目盛りの単位を変更してもよい。また、携帯電話装置2は、操作部24が受け付けた操作情報により、目盛りの画像の色を変更し、該変更した目盛りの画像を生成してもよい。
【0050】
回転角入力部215は、操作部24から入力された操作情報より、目盛りの画像の回転角の入力を受け付ける。例えば、回転角入力部215は、操作者の操作により回転されたジョグダイヤル242の回転角を、目盛りの画像の回転角として入力を受け付ける。回転角入力部215は、受け付けた回転角の情報を、画像回転部216に出力する。
【0051】
画像回転部216は、画像生成部214が生成した画像を、回転角入力部215から入力された回転角の回転をさせる制御を、画像生成部214に対して行う。
【0052】
画像生成部214は、尺度決定部111から入力された情報の縮尺となる目盛りの画像情報を生成する。次に、画像生成部214は、生成した画像情報の画像について、目盛りの一部を削除し、目盛刻み間隔決定部110から入力された情報の目盛刻み間隔の目盛りの画像情報に変更する。次に、画像生成部214は、該変更した画像情報の画像について、目盛りの画像の両端を削除し、画像長決定部112から入力された情報の長さの目盛りの画像情報に変更する。次に、画像生成部214は、該変更した画像情報の画像について、画像回転部216からの制御に従って回転させた目盛りの画像情報に変更する。
画像生成部214は、このようにして生成した目盛りの画像情報と、明るさ決定部213から入力された照射光の強さを表わす情報と、を画像投影部12に出力する。
【0053】
<携帯電話装置2の動作について>
以下、携帯電話装置2の動作について説明をする。
図7は、本実施形態に係る携帯電話装置2の動作を示すフロー図である。
【0054】
(ステップS201)携帯電話装置2は、測定対象物A1までの距離を検出する。その後、ステップS202に進む。
(ステップS202)携帯電話装置2は、携帯電話装置2の周囲の明るさを検出する。その後、ステップS203に進む。
(ステップS203)携帯電話装置2は、ステップS201にて検出した測定対象物A1までの距離に応じて、目盛刻み間隔、尺度、及び長さを決定した目盛りの画像を生成する。その後、ステップS204に進む。
【0055】
(ステップS204)携帯電話装置2は、ステップS203にて生成した目盛りの画像を、投影する。このとき、携帯電話装置2は、ステップS202で検出した明るさに応じた照射光の強さで、目盛りの画像を投影する。その後、ステップS205に進む。
【0056】
(ステップS205)携帯電話装置2は、目盛りの画像の変更を受け付ける。例えば、携帯電話装置2は、目盛りの画像を回転することを選択する画像、目盛りの単位を変更することを選択する画像、目盛刻み間隔を変更することを選択する画像、目盛りの画像の長さを変更することを選択する画像、目盛りの画像の明るさ又は色を変更することを選択する画像を表示し、携帯電話装置2の操作者に表示した画像を選択できるようにする。その後、ステップS206に進む。
【0057】
(ステップS206)携帯電話装置2は、携帯電話装置2の操作者の操作により、目盛りの画像を変更させる操作の入力があったか否かを判定する。携帯電話装置2が目盛りの画像を変更させる操作の入力があったと判定した場合(Yes)、ステップS207に進む。一方、携帯電話装置2が目盛りの画像を変更させる操作の入力がなかったと判定した場合(No)、ステップS209に進む。
【0058】
(ステップS206)携帯電話装置2は、ステップS204にて投影した目盛りの画像を、ステップS205にて変更を受け付けた画像に変更する。なお、この目盛りの画像の変更処理(以下、目盛り画像変更処理という)の動作についての詳細は後述する。その後、ステップS208に進む。
(ステップS208)携帯電話装置2は、ステップS207にて変更した目盛りの画像を投影する。その後、ステップS209に進む。
【0059】
(ステップS209)携帯電話装置2は、携帯電話装置2の操作者の操作により、投影を終了する命令が入力されたか否かを判定する。携帯電話装置2が投影を終了する命令が入力されたと判定した場合(Yes)、ステップS210に進む。一方、携帯電話装置2が投影を終了する命令が入力されないと判定した場合(No)、ステップS205に進む。
(ステップS210)携帯電話装置2は、目盛りの画像の投影を終了する。
【0060】
<目盛りの画像の変更処理の動作について>
以下、図7におけるステップS206の目盛り画像変更処理の動作について説明をする。
図8は、本実施形態に係る目盛りの画像の変更処理の動作を示すフロー図である。
【0061】
(ステップS211)携帯電話装置2は、携帯電話装置2の操作者の操作により、目盛りの画像の変更内容を受け付ける。
【0062】
(ステップS212)携帯電話装置2は、ステップS211にて、目盛りの画像を回転させる操作を受け付けたか否かを判定する。携帯電話装置2が目盛りの画像を回転させる操作を受け付けたと判定した場合(Yes)、ステップS213に進む。一方、携帯電話装置2が目盛りの画像を回転させる操作を受け付けなかったと判定した場合(No)、ステップS214に進む。
(ステップS213)携帯電話装置2は、ステップS212で受け付けた回転の回転角を回転させた目盛りの画像を生成する。
【0063】
(ステップS214)携帯電話装置2は、目盛りの画像に目盛りの単位毎に数字等を付して表示する場合、ステップS211にて、目盛りの単位を変更する変更指示の操作を受け付けたか否かを判定する。携帯電話装置2が目盛りの単位を変更する変更指示の操作を受け付けたと判定した場合(Yes)、ステップS215に進む。一方、携帯電話装置2が目盛りの単位を変更する変更指示の操作を受け付けなかったと判定した場合(No)、ステップS216に進む。
(ステップS215)携帯電話装置2は、ステップS214で受け付けた目盛りの単位毎に数字等を付して表示するように変更した目盛りの画像を生成する。
【0064】
(ステップS216)携帯電話装置2は、ステップS211にて、目盛刻み間隔を変更する変更指示の操作を受け付けたか否かを判定する。携帯電話装置2が目盛刻み間隔を変更する変更指示の操作を受け付けたと判定した場合(Yes)、ステップS217に進む。一方、携帯電話装置2が目盛刻み間隔を変更する変更指示の操作を受け付けなかったと判定した場合(No)、ステップS218に進む。
(ステップS217)携帯電話装置2は、ステップS216で受け付けた目盛刻み間隔に変更した目盛りの画像を生成する。
【0065】
(ステップS218)携帯電話装置2は、ステップS211にて、目盛りの画像の長さを変更する変更指示の操作を受け付けたか否かを判定する。携帯電話装置2が目盛りの画像の長さを変更する変更指示の操作を受け付けたと判定した場合(Yes)、ステップS219に進む。一方、携帯電話装置2が目盛りの画像の長さを変更する変更指示の操作を受け付けなかったと判定した場合(No)、ステップS220に進む。
(ステップS219)携帯電話装置2は、ステップS218で受け付けた長さに変更した目盛りの画像を生成する。
【0066】
(ステップS220)携帯電話装置2は、ステップS211にて、目盛りの画像の明るさ又は色を変更する変更指示の操作を受け付けたか否かを判定する。携帯電話装置2が目盛りの画像の明るさ又は色を変更する変更指示の操作を受け付けたと判定した場合(Yes)、この処理を終了する。一方、携帯電話装置2が目盛りの画像の明るさ又は色を変更する変更指示の操作を受け付けなかったと判定した場合(No)、ステップS221に進む。
(ステップS221)携帯電話装置2は、ステップS220で受け付けた明るさ又は色に変更した目盛りの画像を生成する。
【0067】
なお、本実施形態において、携帯電話装置2は、一の目盛りの画像の生成処理、投影処理、及び変更処理について説明したが、本発明はこれに限らず、2以上の目盛りの画像について、目盛りの画像の生成処理、投影処理を行い、それぞれを、目盛りの画像の変更処理により、回転等させてもよい。この場合、例えば、携帯電話装置2は、2つの目盛りの画像が交差する角度を表示してもよい。
また、携帯電話装置2は、目盛りの画像に目盛りの単位毎に数字等を付して表示する場合、携帯電話装置2の操作者の操作により、付して表示する数字等の基準点(例えば、数字の場合は、ゼロ点)の位置を変更するようにしてもよい。
【0068】
このように、本実施形態によれば、携帯電話装置2は、回転角の入力を受け付け、受け付けた回転角の回転をさせた目盛りの画像を投影する。これにより、携帯電話装置2は、測定者が測定したい方向に目盛りの画像を投影でき、測定者は、迅速に測定対象物A1の測定をすることができる。
また、本実施形態によれば、携帯電話装置2は、検出した明るさを表わす情報に基づいて、投影する目盛りの明るさを決定する。これにより、例えば、携帯電話装置2は、携帯電話装置2の周りが明るい場合であっても、目盛りの明るさを大きくすることにより、鮮明な目盛りの画像を前記測定対象物に投影することができ、測定者は、確実に前記測定対象物の測定をすることができる。
【0069】
(第3の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第3の実施形態について詳しく説明する。本実施形態の携帯電話装置3は、撮像機能を備え、撮像した画像の画像情報から、目盛りの画像を投影する測定範囲や、目盛りの画像の色情報を決定する。
なお、携帯電話装置3の外観は、携帯電話装置1の外観(図2)と同じである。
【0070】
<携帯電話装置3の機能概要について>
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。図9は、この発明の第3の実施形態に係る携帯電話装置3の機能概要を示す概略図である。
この図は、携帯電話装置3が、自装置が備えるプロジェクタ機能により、第1の実施形態と同じ範囲P1(図1)の範囲内に画像を投影できることを示す。また、この図は、携帯電話装置3が目盛りの画像M2を投影し、投影先である測定対象物A2目盛りの画像M2が投影されていることを示す。
【0071】
さらに、この図は、測定対象物A2は、範囲P1の直径の半分程度の長さであることを示し、携帯電話装置3が投影する画像M2の長さが、図1の画像M1の長さの半分の長さであり、目盛り刻み間隔も半分になっていることを示す。
つまり、この図は、携帯電話装置3が、測定対象物A2の大きさを検出し、検出した大きさに応じた目盛りの画像を投影することを示す。
【0072】
<携帯電話装置3の構成について>
図10は、本実施形態に係る携帯電話装置3の構成を示す概略的ブロック図である。
本実施形態による携帯電話装置3(図10)と、第1の実施形態による携帯電話装置1(図3)とを比較すると、撮像部35、画像認識部36、目盛刻み間隔決定部310、画像長決定部312、画像生成部314、測定範囲入力部317、色情報決定部318が異なる。しかし、他の構成要素(距離検出部10、画像投影部12、尺度決定部111)が持つ機能は第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
なお、図10においては、本実施形態の説明に関連する構成の概略のみを示す。
【0073】
撮像部35は、測定対象物A2を撮像して画像情報を生成する。撮像部35は、生成した画像情報を、画像認識部36に出力する。
画像認識部36は、撮像部35から入力された画像情報の画像について画像認識処理し、測定対象物A2の長さの情報や測定対象物A2の色情報(例えば、色相、輝度、彩度)等を検出する。例えば、画像認識部36は、画像の色情報の差異より測定対象物A2の境界を抽出して境界を長方形で近似し、長方形の一辺の長さを、測定対象物A2の長さとして検出する。なお、画像認識部36は、測定対象物A2の周囲の色情報より、測定対象物A2の長さを検出してもよい。
画像認識部36は、検出した測定対象物A2の長さの情報を、測定範囲入力部317に出力する。また、画像認識部36は、抽出した測定対象物A2の色情報を、色情報決定部318に出力する。
【0074】
測定範囲入力部317は、距離検出部10から入力された情報である測定対象物A1までの距離を、目盛刻み間隔決定部310、尺度決定部111、画像長決定部312に出力する。また、測定範囲入力部317は、画像認識部36から入力された測定対象物A2の長さの情報を、画像長決定部312に出力する。
【0075】
目盛刻み間隔決定部310は、まず、その記憶部(図示せず)に予め記憶する距離と目盛刻み間隔との関係を読み出し、距離検出部10から入力された情報である測定対象物A1までの距離に対応する目盛刻み間隔を選択する。この選択した目盛刻み間隔は、測定対象物の長さが図1の範囲P1の直径と同程度の長さの場合の間隔である。
例えば、目盛刻み間隔決定部310が選択した目盛刻み間隔は、図1の画像M1に示す間隔である。
【0076】
次に、目盛刻み間隔決定部310は、距離検出部10から入力された情報である測定対象物A2の長さから、範囲P1の直径を除算する。目盛刻み間隔決定部310は、選択した目盛刻み間隔に、除算した結果を乗算した目盛刻み間隔を、画像投影部12が投影する目盛りの画像の目盛刻み間隔として決定する。
例えば、測定対象物A2が範囲P1の直径の半分の長さであり、選択した画像が図1の画像M1である場合、図9の画像M2のように、目盛刻み間隔が画像M1の半分の間隔になる。
目盛刻み間隔決定部310は、決定した目盛刻み間隔の情報を画像生成部314に出力する。
【0077】
画像長決定部312は、まず、その記憶部(図示せず)に予め記憶する距離と目盛りの画像の長さとの関係を読み出し、距離検出部10から入力された情報である測定対象物A1までの距離に対応する目盛りの画像の長さを選択する。この目盛りの画像の長さは、測定対象物の長さが範囲P1の直径と同じの長さの場合の目盛りの画像の長さである。
次に、画像長決定部312は、距離検出部10から入力された情報である測定対象物A2の長さから、範囲P1の直径を除算する。目盛刻み間隔決定部310は、選択した目盛りの画像の長さに、除算した結果を乗算した目盛りの画像の長さを、目盛画像生成部11が生成する目盛りの画像の長さに決定する
画像長決定部312は、決定した目盛りの画像の長さの情報を画像生成部314に出力する。
【0078】
色情報決定部318は、画像認識部36から入力された測定対象物A2の色情報より、その色情報と対照的な色情報を、画像投影部12が投影する画像の色情報に決定する。
例えば、色情報決定部318は、測定対象物A2の色相に対し、その色相と補色関係にある色相を、画像投影部12が投影する画像の色相に決定する。なお、色情報決定部318は、測定対象物A2の輝度により、照射光の強さを表わす情報を決定してもよい。
色情報決定部318は、決定した色情報を、画像生成部314に出力する。
【0079】
画像生成部314は、尺度決定部111から入力された情報の縮尺となる目盛りの画像情報を生成する。次に、画像生成部314は、生成した画像情報の画像について、目盛りの一部を削除し、目盛刻み間隔決定部310から入力された情報の目盛刻み間隔の目盛りの画像情報に変更する。次に、画像生成部314は、該変更した画像情報の画像について、目盛りの画像の両端を削除し、画像長決定部312から入力された情報の長さの目盛りの画像情報に変更する。さらに、画像生成部314は、該変更した画像情報の画像について、目盛りの画像の色情報を変更し、色情報決定部318から入力された色情報の目盛りの画画像情報に変更する。
画像生成部314は、このようにして生成した目盛りの画像情報を画像投影部12に出力する。
【0080】
<携帯電話装置3の動作について>
以下、携帯電話装置3の動作について説明をする。
図11は、本実施形態に係る携帯電話装置3の動作を示すフロー図である。
【0081】
(ステップS301)携帯電話装置3は、撮像を開始し、撮像した画像を生成する。その後、ステップS302に進む。
(ステップS302)携帯電話装置3は、ステップS301にて生成した画像より、測定対象物A2の色情報、大きさ、又は、その周囲の色情報を検出する。その後、ステップS303に進む。
(ステップS303)携帯電話装置3は、測定対象物A2までの距離を検出する。その後、ステップS304に進む。
【0082】
(ステップS304)携帯電話装置3は、ステップS302で抽出した測定対象物A2の大きさ、測定対象物A2又はその周囲の色情報、及びステップS303にて抽出した距離に応じて、目盛刻み間隔、尺度、長さ、色情報を決定した目盛りの画像を生成する。その後、ステップS305に進む。
(ステップS305)携帯電話装置3は、ステップS305にて生成した目盛りの画像を、投影する。その後、ステップS306に進む。
【0083】
(ステップS306)携帯電話装置3は、携帯電話装置3の操作者の操作により、投影を終了する命令が入力されたか否かを判定する。携帯電話装置3が投影を終了する命令が入力されたと判定した場合(Yes)、ステップS307に進む。一方、携帯電話装置3が投影を終了する命令が入力されないと判定した場合(No)、ステップS301に進む。
(ステップS307)携帯電話装置3は、撮像を終了する。その後、ステップS308に進む。
(ステップS308)携帯電話装置3は、目盛りの画像の投影を終了する。
【0084】
このように、本実施形態によれば、携帯電話装置3は、撮像して生成した画像情報における測定対象物の色情報に基づいて、投影する目盛りの色情報を決定するので、例えば、目盛りの色情報を測定対象物A3の色情報と対照的な色情報とすることにより、鮮明な目盛りの画像を測定対象物A3に投影することができ、測定者は、確実に測定対象物A3の測定をすることができる。
また、本実施形態によれば、携帯電話装置3は、撮像して生成した画像情報における測定対象物の色情報に基づいて、測定範囲の入力を受付けるので、測定者は、測定範囲の入力をすることなく、迅速に測定範囲である測定対象物A3を測定することができる。
【0085】
(第4の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第4の実施形態について詳しく説明する。本実施形態の携帯電話装置4は、レーザー光を照射するレーザーポインタ機能と、照射したレーザー光を用いて指定された2点の測定点間に、目盛りの画像を照射する機能とを備える。
なお、携帯電話装置4の外観は、携帯電話装置1の外観(図2)と同じであるが、距離検出部10は、レーザー光を発光するポインタ照射部401、及び反射光を受光することにより距離を検出する測定点距離検出部402に相当する。
【0086】
<携帯電話装置4の機能概要について>
図12は、この発明の第4の実施形態に係る携帯電話装置4の機能概要を示す概略図である。
この図は、携帯電話装置4が、自装置が備えるプロジェクタ機能により、範囲P3の範囲内に画像を投影できることを示す。また、この図は、携帯電話装置4が目盛りの画像M3を投影し、投影先である測定対象物A3に目盛りの画像M3が投影されていることを示す。
【0087】
さらに、この図は、携帯電話装置4が、レーザー光L1、L2が照射され、それぞれ、測定対象物A3に、レーザー輝点である測定点SPと測定点EPが現れていることを示す。このとき、測定点SPと測定点EPの間に、目盛りの画像M3が投影されていることを示す。なお、この図において、測定点SPと測定点EPの中点は、四角印で示された中点MPである。
【0088】
<携帯電話装置4の構成について>
図13は、本実施形態に係る携帯電話装置4の構成を示す概略的ブロック図である。
本実施形態による携帯電話装置4(図13)と、第2の実施形態による携帯電話装置2(図6)とを比較すると、ポインタ照射部401、測定点距離検出部402、測定範囲入力部417、画像投影部42、及び報知部47が異なる。しかし、他の構成要素(操作部24、目盛刻み間隔決定部110、尺度決定部111、画像長決定部112、画像生成部214、回転角入力部215、及び画像回転部216)が持つ機能は第2の実施形態と同じであるので、第2の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
なお、図13においては、本実施形態の説明に関連する構成の概略のみを示す。
【0089】
ポインタ照射部401は、図12のレーザー光L1、L2を照射する。ポインタ照射部401は、レーザー光の照射時刻とレーザー光の照射角とを測定点距離検出部402に出力する。ポインタ照射部401は、操作部24からの入力された情報に従い、レーザー光L1、L2の照射開始・終了、照射方向等を制御する。
【0090】
測定点距離検出部402は、ポインタ照射部401が照射したレーザー光の反射光を受光し、ポインタ照射部401から入力されたレーザー光の照射時刻と測定対象物A3からの反射光の受信時刻との差である時間、及び、光の速度により、測定対象物A3までの距離を検出する。なお、測定点距離検出部402の距離の検出方法は、これに限らず、他の方法であってもよい。
測定点距離検出部402は、ポインタ照射部401から入力されたレーザー光の照射角、及び、検出した測定点SP及び測定点EPまでの距離の情報を、測定範囲入力部417に出力する。また、測定点距離検出部402は、検出した測定点SP及び測定点EPまでの距離の情報を、報知部47に出力する。
【0091】
測定範囲入力部417は、測定点距離検出部402から入力された情報から、測定点SPと測定点EPの中点MPまでの距離を算出し、算出した距離を、目盛刻み間隔決定部110、尺度決定部111、及び画像照射部42に出力する。
また、測定範囲入力部417は、中点MPの方向を算出する。測定範囲入力部417は、中点MPの方向に垂直な面において、測定点SPとEPを結ぶ直線の回転角を算出する。測定範囲入力部417は、算出した回転角を回転角入力部215に出力する。
また、測定範囲入力部417は、中点MPの方向の情報を画像照射部42に出力する。
【0092】
画像照射部42は、測定範囲入力部417から入力された情報の中点MPの方向に、目盛画像生成部41から入力された目盛りの画像を測定対象物に投影する。ここで、目盛画像生成部41から入力された目盛りの画像は、中点MPの方向に垂直な面において、測定点SPとEPを結ぶ直線の回転角の回転をさせた目盛りの画像である。これにより、画像照射部42は、測定点SPとEPを結ぶ直線上に、目盛りの画像M3を投影することができる。
また、画像投影部42は、測定範囲入力部417から入力された中点MPまでの距離より、レンズのピントを制御する。
【0093】
報知部47は、測定点距離検出部402から入力された情報の測定点SPまでの距離と、測定点EPまでの距離とが等しい場合に、その旨を報知する。なお、測定点SPまでの距離と、測定点EPまでの距離とが等しい場合、画像照射部42による目盛りの画像M3の照射方向が、中点MPの方向となり、測定点SPとEPを結ぶ直線に対して垂直に、目盛りの画像M3が投影される。
【0094】
なお、目盛画像生成部41は、測定点SP及び測定点EPの照射方向(中点MPの方向)の成分を算出し、測定点SPとEPを結ぶ直線上に実寸大の目盛りの画像M3が投影されるように、目盛りの画像M3を生成してもよい。また、目盛画像生成部41は、測定点SPを目盛りの0点とし、測定点SP及び測定点EPの間のみに、目盛りの画像M3が投影されるように目盛りの画像M3を生成してもよい。
【0095】
また、携帯電話装置4は、測定点SPと測定点EPの距離を検出し、検出した測定点SPと測定点EPの距離を示す実数を投影してもよい。
この場合、例えば、測定範囲入力部417(測定点間距離検出部)は、測定点距離検出部402から入力された情報から、測定点SPと測定点EPの距離を検出し、検出した測定点SPと測定点EPの距離を示す情報を画像照射部42に出力する。画像照射部42は、測定範囲入力部417から入力された測定点SPと測定点EPの距離を示す情報(例えば、6cm)の画像を投影する。
なお、測定点SPと測定点EPの距離を示す情報は、例えば、距離を示す実数を、小数点以下を四捨五入、切り捨て、又は切り上げした数字であってもよいし、また、漢字であってもよい。また、測定点SPと測定点EPの距離を示す情報の単位は、例えば、ミリメートル、寸、尺、インチ、フィート等の単位であってもよい。また、測定範囲入力部417は、測定点SPと測定点EPの距離を示す情報の単位を、算出した中点MPまでの距離に応じて決定してもよい。
【0096】
<携帯電話装置4の動作について>
以下、携帯電話装置4の動作について説明をする。
図14は、本実施形態に係る携帯電話装置4の動作を示すフロー図である。
【0097】
(ステップS401)携帯電話装置4は、操作部24からの入力された情報に従い、レーザー光L1、L2の照射方向を制御する。その後、ステップS402に進む。
(ステップS402)携帯電話装置4は、測定点SPまでの距離を検出する。その後、ステップS403に進む。
(ステップS403)携帯電話装置4は、測定点EPまでの距離を検出する。その後、ステップS404に進む。
【0098】
(ステップS404)携帯電話装置4は、ステップS402で検出した測定点SPまでの距離と、ステップS403で検出した測定点EPまでの距離と、が等しいか否かを判定する。
判定の結果、携帯電話装置4が測定点SPまでの距離と測定点EPまでの距離とが等しいと判定した場合(Yes)、ステップS405に進む。一方、判定の結果、携帯電話装置4が測定点SPまでの距離と測定点EPまでの距離とが等しくないと判定した場合(No)、ステップS406に進む。
【0099】
(ステップS405)携帯電話装置4は、測定点SPまでの距離と測定点EPまでの距離とが等しいことを報知する。その後、ステップS406に進む。
(ステップS406)携帯電話装置4は、中点MPまでの距離と、測定点SPとEPを結ぶ直線の回転角と、に応じた目盛りの画像情報を生成する。その後、ステップS407に進む。
(ステップS407)携帯電話装置4は、目盛りの画像の照射方向を、中点MPの方向になるように制御する。その後、ステップS408に進む。
【0100】
(ステップS408)携帯電話装置4は、ステップS406にて生成した画像情報の目盛りの画像を、投影する。
(ステップS409)携帯電話装置4は、携帯電話装置4の操作者の操作により、投影を終了する命令が入力されたか否かを判定する。携帯電話装置4が投影を終了する命令が入力されたと判定した場合(Yes)、ステップS410に進む。一方、携帯電話装置4が投影を終了する命令が入力されないと判定した場合(No)、ステップS402に進む。
(ステップS410)携帯電話装置4は、目盛りの画像M3の投影を終了する。
【0101】
このように、本実施形態によれば、携帯電話装置4は、受け付けた2つの測定点SP、EPの間に、目盛りの画像M3を投影するので、測定者が測定をしたい2つの測定点の長さを確実に測定することができる。
また、本実施形態によれば、携帯電話装置4は、受け付けた2つの測定点について、検出した距離が等しくなった場合に、その旨を報知するので、2つの測定点を結ぶ直線に対して垂直に前記目盛りの画像が投影されることを報知することができ、測定者は、照射方向の奥行きによる歪みがない目盛りの画像が投影されていることを知ることができる。
【0102】
なお、上記第3の実施形態において、携帯電話装置3は、自装置と測定対象物A2との距離を距離検出部10が電波を送受信することにより検出する例を説明したが、本発明はこれに限らず、撮像部35のオートフォーカス機能によって、自装置と撮像する測定対象物A2との距離を検出してもよい。
【0103】
また、上記各実施形態において、携帯電話装置1〜4は、画像投影部12が液晶プロジェクタである場合の例について説明したが、本発明はこれに限らず、目盛りの画像を、レーザー光を用いたレーザープロジェクタにて投影してもよい。この場合、レーザー光が直進性の強い光であるので、携帯電話装置1〜4は、目盛りの画像のピントを合わせる制御をしなくとも、鮮明な目盛りの画像を投影することができる。特に、第4の実施形態において、測定点SPと測定点EPの距離が異なる立体的な測定対象物A2であっても、測定対象物A2に正確で鮮明な目盛りの画像を投影することができる。測定点SPと測定点EPの距離が異なる測定対象物A2を測定する場合、距離が遠い測定点ほど目盛のピッチ狭くなるような画像を投影することが好ましい。
【0104】
また、上記各実施形態において、目盛りの画像は、直線的な長さを測定する目盛りの画像であった。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、角度を測定する分度器の画像でもよいし、曲線に目盛りが振られた画像であってもよい。また、図1、図9、図12において、目盛りの画像M1〜M3は、例えば、実寸大の間隔の点を並べた画像であってもよい。
【0105】
また、上記各実施形態において、携帯電話装置1〜4は、画像の大きさや目盛り刻み幅を決定した目盛りの画像を生成しているが、本発明はこれに限らず、例えば、予め目盛りの画像を生成し、プロジェクタ光学部の画角を変更することによって、画像の大きさや目盛り刻み幅を決定した目盛りの画像を投影するようにしてもよい。
また、上記各実施形態において、携帯電話装置1〜4は、検出した測定対象物までの距離、又は測定範囲の大きさに応じて、目盛り刻み幅を決定して目盛りの画像を照射していたが、本発明はこれに限らず、例えば、測定者の操作に基づき操作部24から入力される情報に応じて、目盛り刻み幅を変更して目盛りの画像を照射してもよい。
また、上記各実施形態において、携帯電話装置1〜4は、操作部24から入力される情報により、物差しの画像を拡大、縮小するようにしてもよい。
また、上記各実施形態において、携帯電話装置1〜4は、2以上の目盛りの画像について、目盛りの画像の生成処理、投影処理を行い、それぞれを、目盛りの画像の変更処理により、回転等させてもよい。この場合、例えば、携帯電話装置2は、2つの目盛りの画像が交差する角度を表示してもよい。
【0106】
また、上記各実施形態において、携帯電話装置1〜4は、目盛りの画像に、目盛りの単位を明示してもよい。例えば、携帯電話装置1〜4は、目盛りの画像に数字や単位を明示してもよいし、画像M1〜M3のように、物差しの画像を表示してもよい。
また、上記各実施形態において、携帯電話装置1〜4は、測定対象物と、投影した目盛りの画像と、を撮像する撮像部を備え、撮像して生成した画像情報を記憶してもよい。
【0107】
なお、上述した実施形態における携帯電話装置1〜4の一部、例えば、目盛刻み間隔決定部110、310、尺度決定部111、画像長決定部112、312、明るさ決定部213、画像生成部114、214、314、回転角入力部215、画像回転部216、測定範囲入力部317、417、及び色情報決定部318をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、携帯電話装置に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0108】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】この発明の第1の実施形態に係る携帯電話装置の機能概要を示す概略図である。
【図2】本実施形態に係る携帯電話装置の外観を示す概略的外観図である。
【図3】本実施形態に係る携帯電話装置の構成を示す概略的ブロック図である。
【図4】本実施形態に係る画像投影部の構成を示す概略的ブロック図である。
【図5】本実施形態に係る携帯電話装置の動作を示すフロー図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る携帯電話装置の構成を示す概略的ブロック図である。
【図7】本実施形態に係る携帯電話装置の動作を示すフロー図である。
【図8】本実施形態に係る目盛りの画像の変更処理の動作を示すフロー図である。
【図9】この発明の第3の実施形態に係る携帯電話装置の機能概要を示す概略図である。
【図10】本実施形態に係る携帯電話装置の構成を示す概略的ブロック図である。
【図11】本実施形態に係る携帯電話装置の動作を示すフロー図である。
【図12】この発明の第4の実施形態に係る携帯電話装置の機能概要を示す概略図である。
【図13】本実施形態に係る携帯電話装置4の構成を示す概略的ブロック図である。
【図14】本実施形態に係る携帯電話装置4の動作を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0110】
1、2、3、4・・・携帯電話装置、10・・・距離検出部、401・・・ポインタ照射部、402・・・測定点距離検出部、11、21、31、41・・・目盛画像生成部、12、42・・・画像投影部、23・・・明るさ検出部、24・・・操作部、35・・・撮像部、36・・・画像認識部、47・・・報知部
110、310・・・目盛刻み間隔決定部、111・・・尺度決定部、112、312・・・画像長決定部、113、213・・・明るさ決定部、114、214、314・・・画像生成部、215・・・回転角入力部、216・・・画像回転部、317、417・・・測定範囲入力部、318・・・色情報決定部
121・・・光学系操作部、122・・・映像信号処理部、123・・・ランプ部、124・・・LCDパネル部、125・・・プロジェクタ光学部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を投影する投影装置において、
前記投影装置と前記画像を投影される測定対象物との距離を検出する距離検出部と、
前記距離検出部が検出した距離に基づいて、前記測定対象物に実寸大の目盛りの画像を投影する画像投影部と、
を備えることを特徴とする投影装置。
【請求項2】
前記距離検出部が検出した距離に基づいて、前記画像投影部が投影する目盛りを刻む間隔を決定する目盛刻み間隔決定部を備えることを特徴とする請求項1に記載の投影装置。
【請求項3】
前記距離検出部が検出した距離に基づいて、前記画像投影部が投影する目盛りの明るさを決定する明るさ決定部を備えることを特徴とする請求項1に記載の投影装置。
【請求項4】
回転角の入力を受け付ける回転角入力部と、
前記回転角入力部が受け付けた回転角の回転をさせた前記目盛りの画像を、前記画像投影部に投影させる画像回転部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の投影装置。
【請求項5】
明るさを表わす情報を検出する明るさ検出部と、
前記明るさ検出部が検出した明るさを表わす情報に基づいて、前記画像投影部が投影する前記目盛りの明るさを決定する明るさ決定部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の投影装置。
【請求項6】
前記測定対象物を撮像して画像情報を生成する撮像部と、
前記撮像部が生成した画像情報における前記測定対象物の色情報に基づいて、前記画像投影部が投影する目盛りの色情報を決定する色情報決定部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の投影装置。
【請求項7】
測定範囲の入力を受け付ける測定範囲入力部と、
前記画像投影部は、前記測定範囲入力部が受け付けた測定範囲に、前記目盛りの画像を投影すること
を特徴とする請求項1に記載の投影装置。
【請求項8】
前記測定対象物を撮像して画像情報を生成する撮像部を備え、
前記測定範囲入力部は、前記撮像部が生成した画像情報における前記測定対象物の色情報に基づいた前記測定範囲の入力を受付けること
を特徴とする請求項7に記載の投影装置。
【請求項9】
前記目盛りの画像は、直線的な長さを測定する目盛りの画像であり、
前記測定範囲入力部は、2つの測定点の指定を受け付け、
前記画像投影部は、前記測定範囲入力部が受け付けた2つの測定点の間に、前記目盛りの画像を投影すること
を特徴とする請求項7に記載の投影装置。
【請求項10】
前記測定範囲入力部が受け付けた2つの測定点の間の距離を検出する測定点間距離検出部を備え、
前記画像投影部は、前記測定点間距離検出部が検出した2つの測定点の間の距離を示す情報の画像を投影すること
を特徴とする請求項9に記載の投影装置。
【請求項11】
前記測定範囲入力部は、2つの測定点の指定を受付け、
前記投影装置と前記測定範囲入力部が受け付けた測定点各々との距離を検出する測定点距離検出部と、
前記測定範囲入力部が受け付けた2つの測定点について、前記測定点距離検出部が検出した前記投影装置との距離が等しい場合に、その旨を報知する報知部と、
を備えることを特徴とする請求項7に記載の投影装置。
【請求項12】
前記測定対象物と、前記画像投影部が投影した目盛りの画像と、を撮像する撮像部を備えることを特徴とする請求項1に記載の投影装置。
【請求項13】
画像を投影する投影装置における投影装置制御方法おいて、
前記投影装置が、前記投影装置と前記画像を投影される測定対象物との距離を検出する第1の過程と、
前記投影装置が、前記第1の過程にて検出した距離に基づいて、前記測定対象物に実寸大の目盛りの画像を投影する第2の過程と、
を有することを特徴とする投影装置制御方法。
【請求項14】
画像を投影する投影装置のコンピュータに、
前記投影装置と前記画像を投影される測定対象物との距離を検出する距離検出手段、
前記距離検出手段にて検出した距離に基づいて、前記測定対象物に実寸大の目盛りの画像を投影する画像投影手段、
として機能させることを特徴とする投影装置制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−112875(P2010−112875A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−286715(P2008−286715)
【出願日】平成20年11月7日(2008.11.7)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】