説明

排気圧制限装置

タービン(12)を備えたターボチャージャーを含む内燃機関のための排気圧制限装置(10)であって、前記タービン(12)は、前記内燃機関の排気マニホルドに結合された排気ガス入口(18)と、前記ターボチャージャーのコンプレッサを駆動するように当該コンプレッサに係合しているタービンホイール(20)と、排気ガス出口(22)と、前記排気ガス入口(18)と連通している排気逃がし弁(24)とを備えている。当該排気圧制限装置(10)には、排気ガス入口(26)、排気ガス出口(28)及び前記排気ガス入口(26)と前記排気ガス出口(28)との間に設けられた制限器オリフィス(30)とを備えた制限器嵌合部(14)であって、当該制限器嵌合部(14)の排気ガス入口(26)が前記タービン(12)の排気ガス出口(22)と連通するように配置されるように前記タービン(12)にかみ合っている制限器嵌合部(14)と、バイパス嵌合部(16)であって、当該バイパス嵌合部(16)の排ガス入口(32)が前記制限器嵌合部(14)の前記排気ガス出口(28)と連通するように配置されるように前記制限器嵌合部(14)と前記ターボチャージャーとの両方に結合された前記バイパス嵌合部(16)とが設けられており、前記制限器嵌合部(14)の排ガス出口(28)と前記バイパス嵌合部(16)とは、前記タービン(12)に取り付けられるか又は前記タービン(12)のハウジング内に一体化されている一体部品として作られている。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、概して、タービンを備えたターボチャージャーを含む内燃機関のための排気圧制限装置であって、前記タービンは、前記内燃機関の排気マニホルドに結合された排気ガス入口と、前記ターボチャージャーのコンプレッサを駆動するように当該コンプレッサに係合しているタービンホイールと、排気ガス出口と、前記排気ガス入口と連通している排気逃がし弁と、排気ガス入口、排気ガス出口及び前記排気ガス入口と前記排気ガス出口との間に設けられた制限器オリフィスを備えた制限器嵌合部であって当該制限器嵌合部の排気ガス入口は前記タービンの排気ガス出口と連通するように配置されるように前記タービンにかみ合っている制限器嵌合部と、排気ガス入口、排気ガス出口及びバイパス通路を備えたバイパス嵌合部であって前記制限器嵌合部の前記排気ガス出口と連通するように配置されるように前記制限器嵌合部と前記ターボチャージャーとの両方に結合され、前記バイパス通路は前記排気逃がし弁と連通するように配置されている前記バイパス嵌合部とを備えた排気圧制限装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年においては、内燃機関からの排気物質を減じることが望ましくなった。多くの環境調整が規定されて、エンジン製造者が、環境有害な排出物質を減じるのに必要な処置をとることを指令して来た。エンジンの排出物質を減じる一つの一般的な方法は、エンジンによって生成された排気ガスの一部分を更に燃焼させるためにエンジンの吸気系へ再導入される外部排気ガス再循環(EGR)を採用することである。流れに対して外部EGRを駆動させるためには、吸気マニホルド内よりも高い圧力を排気マニホルド内に生成させることが必要である。このことは、吸気マニホルドが排気ガスよりもしばしば高い内燃機関及び特にターボチャージャー付きのディーゼルエンジンのための本来の傾向に反する。排気マニホルド内に、吸気マニホルドより高い圧力を形成するための負のデルタPとして知られている状態のためには、典型的には、基本的なエンジンに付加的なハードウエアを設けることが必要である。このハードウエアの目的は、排気マニホルド内の圧力を著しく増大させるために、排気系内のどこかに制限を設けることである。このことを達成するための一つの現在奨励されている方法は、可変の幾何学的構造のターボチャージャーを採用することである。これらの装置は、エンジンからのガスの流れを効率良く制限するために閉塞して排気マニホルド内に圧力の形成を惹き起こす。可変の幾何学的構造のターボチャージャーは、たとえ製造コストが著しく付加され且つ信頼性の問題に対する重大な懸念があっても、この課題を達成することができる。
【0003】
必要とされる負のデルタPを形成する別の問題は、最大負荷及びより低いエンジンスピード(ピークトルク)において高レベルの正のデルタPを本来エンジンが形成することである。従って、ピークトルクにおいて排気系に必要とされる制限量は、負のデルタPを惹き起こすためには極めて高く無ければならない。ピークトルクのために固定された制限器が採用される場合には、最大負荷の定格スピードで形成される背圧は、高くなり過ぎ且つ最大負荷の定格スピードでエンジンの燃費を著しく低下させるであろう。
【0004】
従って、ピークトルクにおいて必要とされる背圧を生成することができるが、定格スピードの最大負荷状態における過剰背圧により燃費に関して過剰に不利な状態としない排気ガス制限装置の明確な必要性が当該技術に存在する。
【0005】
EP−A−1433937は、ハウジングと、当該ハウジング内に設けられた少なくとも1つのタービンと、排気圧が調整される可変のタービン構造とを有しているターボチャージャーを示している。少なくとも部分的にタービンを乗り越えさせるために、排気ガスのためのバイパス装置が存在する。このバイパス装置は、タービン領域内でハウジングに一体化されている。
【0006】
US−A−20010017033は、ターボチャージャー付きの内燃機関のための排気ガス再循環(EGR)促進装置は、EGR装置の下流に、エンジンの排気ガスダクト内に配置されている絞り弁を備えることを記載している。この絞り弁は、EGRダクトを通るEGR排気ガスの流れを吸気マニホルドへ選択的に駆動するために、絞り弁の上流に背圧を選択的に提供するために、エンジン負荷及びエンジンスピードに応じて制御される。このEGR装置の実施形態は、EGR排気ガスの流れの温度を低下させて窒素酸化物排出物質のより良い低減を提供する冷却器を含んでいる。このタービンは、過剰な圧力が排気タービンと平行な流体内に配列された排気ガスダクトを介して解放されるのを可能にするために設けられている。
【0007】
US−A−5,553,575は、吸気制御装置が、再循環された排気ガスが排気マニホルドから吸気マニホルド及び/又は吸気マニホルドに導入される非−EGR空気を排気するターボチャージャーサブシステムへと流れるのを可能にする排気ガス再循環サブシステムを備えることができることを示している。出口を吸気マニホルドの吸気部分につながる吸気ラインに結合された出口を有している弁が設けられている。更に、排気ガスの絶対圧を制御するために、調整可能な流れ制限測定オリフィスを有する排気背圧弁が、排気ガスの流れの中に設けられても良い。
【発明の開示】
【0008】
上記に鑑みて、本発明の目的は、公知の排気ガス圧力制限装置を改良することである。
【0009】
この目的は、本発明に従って、請求項1による教示によって達成される。有利な形態で解決方法を発展させる特徴は更に別の請求項に記載されている。
【0010】
以下の詳細な説明から明らかとなる本発明の上記の及びその他の目的並びに公知技術に優る利点は、内燃機関のための排気圧制限装置によって得られる。本発明の排気圧制限装置は、タービンを備えたターボチャージャーを含む内燃機関のための排気圧制限装置であって、前記タービンは、前記内燃機関の排気マニホルドに結合された排気ガス入口と、前記ターボチャージャーのコンプレッサを駆動するように当該コンプレッサに係合しているタービンホイールと、排気ガス出口と、前記排気ガス入口と連通している排気逃がし弁と、排気ガス入口、排気ガス出口及び前記排気ガス入口と前記排気ガス出口との間に設けられた制限器オリフィスとを備えた制限器嵌合部であって当該制限器嵌合部の排気ガス入口が前記タービンの排気ガス出口と連通するように配置されるように前記タービンとかみ合っている制限器嵌合部と、排気ガス入口、排気ガス出口及びバイパス通路を備えたバイパス嵌合部であって前記制限器嵌合部の前記排気ガス出口と連通するように配置されるように前記制限器嵌合部と前記ターボチャージャーとの両方に結合され、前記バイパス通路が、前記排気逃がし弁と連通するように配置されている前記バイパス嵌合部とを備えている。前記制限器嵌合部と前記バイパス嵌合部とは、前記タービンに取り付けられるか又は前記タービンのハウジング内に一体化されている一体部品として作られている。
【0011】
一般的には、バイパス通路を備えた排気圧制限装置が設けられる。この装置は、タービン部分、制限器嵌合部及びバイパス嵌合部を備えているターボチャージャーを含んでいる。タービンは、排気ガス入口、タービンホイール、排気ガス出口及び排気逃がし弁を含んでいる。制限器嵌合部は、排気ガス入口、排気ガス出口及び前記排気ガス入口と排気ガス出口との間に設けられたオリフィスを含んでいる。前記制限器嵌合部は、当該制限器嵌合部の排気ガス入口がタービンの排気ガス出口と連通するように前記タービンにかみ合っている。バイパス嵌合部は、排気ガス入口、排気ガス出口及びバイパス通路を有している。前記バイパス嵌合部の排気ガス出口は、車両の排気装置と連通し且つ制限器嵌合部及びタービンの両方にかみ合い嵌合するようになされている。バイパス嵌合部の排気ガス入口は制限器嵌合部の排気ガス出口と連通しており、一方、バイパス通路はタービンの排気逃がし弁と連通している。タービンの入口は、内燃機関の排気マニホルドに結合されている。作動時には、エンジンのピークトルク状態の間は、排気逃がし弁は閉じられて、全ての排気ガスはタービンホイールと係合し、このガスは、次いで、制限器嵌合部のオリフィスを介して排気ガス出口を介してタービンから出て且つバイパス嵌合部の排気ガス出口から出て行くようになされている。排気逃がし弁が閉じられているので、ガスは制限器オリフィスを全く迂回せしめられない。オリフィスのサイズは、EGRを駆動するのに必要な所望のレベルの負のデルタPを得るために、ピークトルク状態で十分な背圧を形成するように選択される。エンジンスピードが増大すると、排気逃がし弁は開いて、排気ガスの一部分がタービンホイールを迂回せしめられる。このガスは、バイパス通路を介して制限器オリフィスの近くへと経路を定められ、それによって背圧が低下せしめられる。なぜならば、逃がされた排気ガスは、制限器嵌合部によって惹き起こされる流れの制限を受けないからである。このようにして、定格スピードでの負のデルタPが低減されてEGRを駆動するのに適したレベルを依然として維持しつつ、この臨界的な作動点における燃費を改良する。
【0012】
このような手段は、可変の幾何学的構造のターボチャージャーの必要なく使用することができ、ピークトルクにおいて十分な背圧を提供して負のデルタPを惹き起こし、最大負荷の定格スピードにおいて過剰の背圧が形成されるのを阻止し、現存のエンジンの設計に対して互換性があり、製造が低廉であり、現存の製造技術及び装置に対して互換性がある。本発明に最も近い技術分野における当業者が熟知できるように、本発明を実施化するために考えられる最良のモードを示している本発明の一つの好ましい実施形態は、本明細書の一部分を形成している添付図面を参照して説明されている。この例示的な実施形態は、本発明が実施化される種々の形態及び変形例の全てを示すことを試みることなく、詳細に説明されている。従って、ここに開示され且つ記載されている実施形態は、例示的なものであり、本発明の精神及び範囲に含まれる多くの方法によって改造することができる。本発明は、明細書の細部によってではなく、添付の特許請求の範囲によって判断されるべきである。
【好ましい実施形態の説明】
【0013】
本発明の目的、技術及び構造の完全な理解のために、以下の詳細な説明及び添付図面が参照されるべきである。
【0014】
図面を参照すると、本発明によるバイパス通路を備えた排気圧制限装置が参照符号10によって全体的に示されていることがわかる。図示されているように、装置10は、概して、タービン12と、制限器嵌合部14と、バイパス嵌合部16とによって構成されている。タービン12は、排気ガス入口18、タービンホイール20、排気ガス出口22及び排気逃がし弁24によって構成されている。制限器嵌合部14は、排気ガス入口26、排気ガス出口28及び排気ガス入口26と排気ガス出口28との間に設けられたオリフィス30を含んでいる。制限器嵌合部14は、制限器嵌合部14の排気ガス入口26がタービン12の排気ガス出口22と連通するように設けられているタービン12にかみ合うようになされている。従って、制限器嵌合部14とタービン12とには、嵌合部14をタービン12に結合するための取り付けフランジ又はその他の適当な手段が設けられている。バイパス嵌合部16は、排気ガス入口32、排気ガス出口34及びバイパス通路36が備えられている。バイパス嵌合部16の排気ガス出口34は、車両(図示せず)の排気ガス排気系と連通するように嵌合することができるようになされている。バイパス嵌合部16は更に、制限器嵌合部14とタービン12との両方にかみ合い嵌合するようになされている。特に、バイパス嵌合部16の排気ガス入口32は、制限器嵌合部14の排気ガス出口28と直接に連通するようになされており、一方、バイパス通路36は、タービン12の排気逃がし弁24と直接連通するように配置されている。従って、バイパス嵌合部16、制限器嵌合部14及びタービン12には、必要な接続を形成するための取り付けフランジ又はその他の適当な手段を設けることができる。更に、制限器嵌合14とバイパス嵌合部16とは、適当な手段を使用してタービン12に取り付けることができる一体部品として製造することができ、又は、制限器嵌合部14とバイパス嵌合部16とは、タービン12のハウジングに一体化することが考えられる。同様に、排気逃がし弁24は、排気マニホルド内に一体化することができることも考えられる。
【0015】
タービン12の排気ガス入口18は内燃機関(図示せず)の排気マニホルドに結合されており、タービン12のタービンホイール20は、一般的な形態でターボチャージャーのコンプレッサ部分(図示せず)と駆動可能に係合されている。タービン12の排気ガス出口22は、上記したように、制限器嵌合部14及びバイパス嵌合部16を介して車両(図示せず)の排気ガス排気系に結合されている。作動時には、内燃機関のピークトルク状態の間、排気逃がし弁24は閉じられて、全ての排気ガスがタービンホイール20を通過してコンプレッサを駆動し、次いで、排気ガス出口22においてタービン12を出て行き、制限器嵌合部14のオリフィス30を通ってバイパス嵌合部16の排気ガス出口34から出て行くようになされている。排気逃がし弁24は閉じられているので、ガスは、全く制限器オリフィス30を迂回せしめられない。制限器嵌合部14のオリフィス30のサイズは、EGRを駆動するのに必要な所望のレベルの負のデルタPを得るために、ピークトルク状態で十分な背圧を発生するように選択される。エンジンスピードが増加すると、排気逃がし弁24は開いて、排気ガスがタービンホイール20を迂回するのを可能にする。迂回せしめられたガスは、バイパス通路36を介して制限器オリフィス30近くへと経路を定められ、それによって背圧を低下させる。なぜならば、排気逃がし弁によって逃がされたガスは、制限器嵌合部14によって惹き起こされる流れの制限を受けないからである。このようにして、定格スピードでの負のデルタPは、EGRを駆動するのに適したレベルを維持しつつ、この臨界的な作動点での燃費を改良するように減じられる。ピークトルク状態の間に排気逃がし弁24を閉じさせ、定格スピード状態の間は開かせることが最も望ましいけれども、他の特別な作動状態において最適なデルタPを得るために、他の特別な回数だけバイパス装置10を利用することが有用であるかも知れないことが考えられる。このような例においては、所望の作動状態に応じて、適当なときに排気逃がし弁24を開くことが必要なだけである。
【0016】
このようにして、本発明の目的が上記した構造によって達成されたことがわかる。本発明に従って、本発明の最良のモード及び好ましい実施形態のみを提供し且つ詳細に説明したが、これは包括的なものであり、本発明を、ここに開示された形態そのものに限定することは意図されていない。本発明の原理及びその実際の用途の最良の例を提供するために本実施形態を選択し且つ説明し、それによって、当業者が考えられる特別な用途に適するような種々の実施形態及び種々の変形例において本発明を利用することができるようにした。このような変形例及び変更例の全てが、当然に且つ法律的に権利を有する範囲によって解釈される場合に特許請求の範囲によって決定される本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明の概念を実施化しているターボチャージャーの部分断面平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービン(12)を備えたターボチャージャーを含む内燃機関のための排気圧制限装置(10)であって、
前記タービン(12)は、前記内燃機関の排気マニホルドに結合された排気ガス入口(18)と、前記ターボチャージャーのコンプレッサを駆動するように当該コンプレッサに係合しているタービンホイール(20)と、排気ガス出口(22)と、前記排気ガス入口(18)と連通している排気逃がし弁(24)と、排気ガス入口(26)、排気ガス出口(28)及び前記排気ガス入口(26)と前記排気ガス出口(28)との間に設けられた制限器オリフィス(30)とを備えた制限器嵌合部(14)であって、当該制限器嵌合部(14)の排気ガス入口(26)は前記タービン(12)の排気ガス出口(22)と連通するように配置されるように前記タービン(12)にかみ合っている制限器嵌合部(14)と、排気ガス入口(32)、排気ガス出口(34)及びバイパス通路(36)を備えたバイパス嵌合部(16)であって、前記制限器嵌合部(14)の前記排気ガス出口(28)と連通するように配置されるように前記制限器嵌合部(14)と前記ターボチャージャーとの両方に結合され、前記バイパス通路(36)は、前記排気逃がし弁(24)と連通するように配置されている前記バイパス嵌合部(16)とを備え、
前記制限器嵌合部(14)と前記バイパス嵌合部(16)とは、前記タービン(12)に取り付けられるか又は前記タービン(12)のハウジング内に一体化されている一体部品として作られている排気圧制限装置。
【請求項2】
請求項1に記載の排気圧制限装置であって、
前記制限器嵌合部(14)と前記タービン(12)とに、前記制限器嵌合部(14)を前記ターボチャージャーに結合するための手段が設けられている排気圧制限装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の排気圧制限装置であって、
前記バイパス嵌合部(16)の排気ガス出口(34)が、車両の排気系と連通するように嵌合されている排気圧制限装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の排気圧制限装置であって、
前記バイパス嵌合部(16)、制限器嵌合部(14)及びタービン(12)に、前記バイパス嵌合部(16)を前記制限器嵌合部(14)と前記ターボチャージャーとに結合するための手段が設けられている排気圧制限装置。
【請求項5】
請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載の排気圧制限装置であって、
前記タービン(12)の排気ガス出口(22)が、前記制限器嵌合部(14)及び前記バイパス嵌合部(16)を介して、前記車両の排気系に結合されている排気圧制限装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載の排気圧制限装置であって、
前記エンジンのピークトルク状態の間、前記排気逃がし弁(24)が閉じられて、排気ガスの全てが前記タービンホイール(20)へと経路を定められて前記コンプレッサを駆動し、このガスは、次いで、前記排気ガス出口(22)において前記タービン(12)を出て行き且つ前記制限器嵌合部(14)の前記制限器オリフィス(30)を介して前記バイパス嵌合部(16)の前記排気ガス出口(34)から出て行くようになされた排気圧制限装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のうちのいずれか一項に記載の排気圧制限装置であって、
前記制限器嵌合部(14)の制限器オリフィス(30)の大きさが、排気ガス再循環器(EGR)を駆動するのに必要な所望レベルの負のデルタPを得るために、ピークトルク状態で十分な背圧を形成するように選択されており、ここで、デルタPは、前記内燃機関の排気マニホルドと吸気マニホルドとの間の圧力差として規定されており、負のデルタPは、排気マニホルド内の圧力が吸気マニホルド内の圧力よりも高いことを表している排気圧制限装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のうちのいずれか一項に記載の排気圧制限装置であって、
前記排気逃がし弁(24)が、前記内燃機関の作動状態に基づいて選択的に開いたり閉じたりされ、閉じられたときには、全ての排気ガスが前記タービンホイール(20)へと経路が定められて前記コンプレッサを駆動し、このガスは、次いで、前記排気ガス出口(22)において前記タービン(12)を出て行き且つ前記制限器嵌合部(14)の制限器オリフィス(30)を介して前記バイパス嵌合部(16)の排気ガス出口(34)から出て行くようになされた排気圧制限装置。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の排気圧制限装置であって、
前記内燃機関のスピードが増加したときに、前記排気逃がし弁(24)は開いて前記排気ガスの一部分が前記タービンホイール(20)を迂回せしめれ且つ前記バイパス通路(16)を介して及び前記制限器オリフィス(30)へと経路が定められ、それによって前記背圧を下げ、それによって定格スピードの最大負荷における負のデルタPが減じられて、EGRを駆動するのに適したレベルに維持しつつ前記定格スピードで最大負荷の作動点における燃費を改良するようになされている排気圧制限装置。
【請求項10】
請求項9に記載の排気圧制限装置であって、
前記排気逃がし弁(24)が開かれたときに、前記排気ガスの一部分が、前記タービンホイール(20)を迂回せしめられ且つ前記バイパス通路(16)を介して及び前記制限器オリフィス(14)へと経路が定められて背圧を低下させ、それによって、負のデルタPが減じられるようにした排気圧制限装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載の排気圧制限装置であって、
前記排気逃がし弁が、前記タービンのハウジングと一体化されているか又は前記排気マニホルドと一体化されている排気圧制限装置。

【図1】
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【公表番号】特表2007−515583(P2007−515583A)
【公表日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−537172(P2006−537172)
【出願日】平成16年10月27日(2004.10.27)
【国際出願番号】PCT/EP2004/012131
【国際公開番号】WO2005/042940
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(591005165)ディーア・アンド・カンパニー (109)
【氏名又は名称原語表記】DEERE AND COMPANY
【Fターム(参考)】