説明

接続先情報を使用することによる改善したショートレンジ接続のユーザビリティ

本発明では、ユーザフレンドリな方式による電子機器間でのローカル通信におけるシステム、方法、及びコンピュータアプリケーションを開示する。本発明の1つの形態において、移動電話機(10)は、予め設定された様式を有し、かつ、移動電話機(10)の通信範囲内にある電子デバイス(62)の検索を開始する。当該要求に応答可能な電子デバイス(62)は、ローカルインタフェースアダプタ(50)を介して情報を送信する。そのような情報には、例えば、電話番号、電子デバイス(62)のセッション開始プロトコル(SIP)、ユーザの社会保障番号、及び、ユーザ及び/又は接続先バイオメトリック情報等を含む固有の識別子を含むことができる。電子デバイス(62)の固有の識別子を受信することで、移動電話機(10)は、固有の識別子と関連付けられた接続先情報を確認するために、関連付けられた電子電話帳アプリケーション(26)を検索することができる。例えば、固有の識別子が移動電話機(10)の電子電話帳アプリケーション(26)に格納されていれば、移動電話機(10)は、電子電話帳アプリケーション(26)に予め格納された接続先情報に対応するユーザフレンドリな指定情報を、移動電話機(10)の関連するユーザに提示することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザフレンドリな方式でローカルインタフェースアダプタを介して電子機器を関連付けるための方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、通信デバイス、移動電話機、携帯情報端末等のような電子機器は、一般的にセルラ電話通信網と通信するように構成されている。そのような電子機器は、種々の媒体において高度な通信を支援するためのアダプタをさらに備えている。そのような高度な通信媒体は、例えば、イーサネット(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)、802.11、無線LAN(WLAN)、WiFi、WiMax等を含むことができる。
【0003】
一般的に、電子機器が特有の様式(例えば、ブルートゥース(登録商標))を有している利用可能なデバイスを判断するために検索を実行する場合に、電子機器を検索する様式範囲内において、そのような全てのデバイスがユーザに識別される。従来の識別に関する1つの問題は、モデル番号によってリスト化される識別番号が共通している点である。このように、識別は頻繁に接続先をとる閉グループの外ではあまり有用ではない。この多少曖昧な識別に基づいて、電子機器を使う人は、この制限された情報に基づき曖昧に識別されたデバイスに接続する要求に応答するか応答しないかを決定しなければならない。発見されたデバイスの従来の識別に関する他の問題は、識別情報が電子機器のユーザの電子電話帳と関連付けられていないことである。なお、他の短所は、電子機器に格納されたユーザの電子電話帳アプリケーションに格納された連絡(接続先)情報に基づいた特有の様式(例えば、ブルートゥース(登録商標))を有している利用可能なデバイスに対する検索をユーザが制限できない点である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、電子機器を識別して接続する上述した問題に鑑みて成されたものであり、通信の共通モードを有する電子機器を明確に識別し、ユーザの電子電話帳アプリケーションに格納された接続先情報とそのような識別情報とを関連付けるための機構を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1つの形態は、情報を交換するための方法に関し、当該方法は、ローカルインタフェースアダプタと電子電話帳アプリケーションとを有する移動電話機を提供するステップと、ローカルインタフェースアダプタを介して通信範囲内にある少なくとも1つの電子デバイスを検出するステップと、少なくとも1つの電子デバイスから固有の識別子を受信するステップと、少なくとも1つの接続先と関連付けられた1つ以上の固有の識別子を含む接続先情報を有する電子電話帳アプリケーションに、受信した固有の識別子が格納されているかどうかを判定するステップと、通信範囲内で少なくとも1つの電子デバイスを選択するステップと、選択された接続先と情報を交換するステップとを含む。
【0006】
本発明の他の形態は、情報を交換するための方法に関し、当該方法は、移動電話機と関連付けられたローカルインタフェースアダプタを介して移動電話機からの情報要求を送信するステップと、通信範囲を有する少なくとも1つの電子デバイスからの情報要求に応じて固有の識別情報を受信するステップと、少なくとも1つの電子デバイスと関連付けられた情報が移動電話機の電子電話帳アプリケーションに予め格納されているかどうかを判定するステップと、電子デバイスが電子電話帳アプリケーションに格納されていることを示す表示を提供するステップとを含む。
【0007】
本発明のまた他の形態は、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納されたコンピュータプログラムに関し、当該プログラムは、電子電話帳アプリケーションを有する電子機器の使用に適合し、電子機器が無線ローカルインタフェースアダプタを介して発見要求を送信する場合に、通信範囲内の少なくとも1つの電子デバイスが発見要求に応じて固有の識別子を送信し、電子機器は電子電話帳アプリケーションに格納されている接続先情報と受信された固有の識別子とを関連付ける。
【0008】
また、他の形態によれば、固有の識別子は、電子デバイスと関連付けられた電話番号である。
【0009】
また、他の形態によれば、固有の識別子は、電子デバイスと関連付けられたセッション開始プロトコルである。
【0010】
また、他の形態によれば、固有の識別子は、電子デバイスと関連付けられたバイオメトリック情報である。
【0011】
また、他の形態によれば、少なくとも1つの電子デバイスを選択するステップに先立って、関連するユーザに対して、ユーザによって知覚可能な形式で移動電話機のディスプレイに質疑が表示される。
【0012】
また、他の形態によれば、情報は、画像、マルチメディアファイル、テキストメッセージ、コマンドライン・インタフェース・プロンプト又はvCardを含むグループの中の少なくとも1つを含む。
【0013】
また、他の形態によれば、電子デバイスから固有の識別子の受信に応じて、移動電話機のユーザ入力デバイスからユーザ入力が受信される。
【0014】
また、他の形態によれば、ユーザ入力は、電子デバイス又は電子デバイスと関連付けられた接続先の少なくとも1つを示すユーザフレンドリな指定情報に対応する。
【0015】
また、他の形態によれば、電子電話帳アプリケーションにユーザ入力が格納される。
【0016】
また、他の形態によれば、受信された情報は、少なくとも1つの電子デバイスの関連するユーザの電子業務用カードである。
【0017】
また、他の形態によれば、電子業務用カードは、少なくとも1つの電子デバイス又は接続先を示すユーザフレンドリな指定情報を含む。
【0018】
また、他の形態によれば、複数の電子デバイスが通信用に選択される。
【0019】
また、他の形態によれば、電子電話帳アプリケーションにおいて、接続先と受信された情報の少なくとも一部を関連付けるためにユーザに対してプロンプトを表示する。
【0020】
また、他の形態によれば、移動電話機と少なくとも1つの電子デバイスとの間で情報を交換し、送信中の少なくとも一部の期間に、少なくとも1つの電子デバイスと関連付けられたユーザフレンドリな指定情報を表示する。
【0021】
また、他の形態によれば、通信範囲内で少なくとも1つの電子デバイスを選択し、選択された電子デバイスと情報を交換する。
【0022】
また、他の形態によれば、移動電話機の電子電話帳アプリケーションに予め格納された電子デバイス、及び通信範囲内にある少なくとも1つの電子デバイスに対して、ブルートゥースプロトコルで移動電話機からの情報を送信する。
【0023】
本発明の他のシステム、デバイス、方法の特徴及び利点は、下記の図面及び詳細な説明の審査時における当業者には明白であろう。そのような全ての追加のシステム、方法、特徴及び利点は、本明細書内に含まれ、本発明の範囲内であって、添付の請求項によって保護されている。
【0024】
本明細書で使用する場合、「備える/備えている(comprises/comprising)」という用語は、言及された特徴、整数、ステップ又は構成の存在を特定するために用いられるが、これら以外の特徴、整数、ステップ、構成、又はこれらのグループの存在又は追加を排除するものではない、という点を強調しておく。
【0025】
用語「電子機器」は、携帯無線通信機器を含む。用語「携帯無線通信機器」は、以下では移動無線端末と称され、移動電話機、ページャ、通信機、即ち、電子システム手帳、携帯情報端末(PDA)、携帯通信装置、スマートフォン等のような全ての機器を含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の形態に係る電子機器を示す概路図である。
【図2】本発明の形態に係る電子機器を概路的に示すブロック図である。
【図3】本発明の形態に係るローカル通信システムの例を示す図である。
【図4】従来の電子電話帳アプリケーションを示す図である。
【図5】本発明の形態に係る例示的な電子電話帳アプリケーションを示す図である。
【図6】本発明の形態に係る方法の例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の形態に係る表示のブロック図である。
【図8】本発明の形態に係る方法の例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の形態に係る方法の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の多くの態様が添付の図面を参照することにより、よりよく理解されるであろう。図面内の構成要素は必ずしも拡大・縮小を必要とせず、その代わりに本発明の原理を明確に説明することを重視している。同様に、1つの図面に描かれている要素及び特徴はさらなる図面に描かれている要素及び特徴と併用できる。さらに、図面では、同じ参照数字はいくつかの図を通して対応する部分を示している。
【0028】
本発明は、ローカルインタフェースアダプタ(例えば、有線及び/又は無線ローカルインタフェースアダプタ)を介して、他の電子機器と関連付けられる及び/又は他の電子機器を発見(探索)する改善した方法を有する通信デバイス、移動電話機、携帯電話機、及び電子デバイスとも称する電子機器に関する。本発明の1つの形態において、移動電話機は予め定められた様式を有し、かつ、移動電話機の通信範囲内にある電子機器に対する検索を開始する。当該要求に応答することが可能な電子機器(例えば、スレーブ電子機器)は、ローカルインタフェースアダプタを介して情報を送信する。そのような情報は、例えば、固有の識別子を含むことができる。固有の識別子は、接続先(コンタクト)に割り当たられることができる固有の特性、項目、又は特徴を示す情報であってもよい。例えば、固有の識別子は、電話番号、セッション開始プロトコル(SIP)アドレス、指紋、網膜スキャン、紅彩スキャン、手測定、音声認識、顔写真、解剖学特性のようなバイオメトリック情報等であってもよい。更に、他の一般的な識別子は社会保障番号、電子メールメッセージ、IPアドレス、オーディオ記録、ビデオ記録、パスワード等の情報を含むことができる。
【0029】
電子機器と関連付けられた固有の識別子を受信することにより、移動電話機は、固有の識別子と関連付けられた接続先(コンタクト)情報を識別するために、ユーザと関連付けられて格納された固有の識別子情報を有する、関連付けられた電子電話帳アプリケーション(電子電話帳)を検索することができる。例えば、受信された固有の識別子が、移動電話機の電子電話帳アプリケーションに格納されていれば、移動電話機は、電子電話帳アプリケーションに予め格納された接続先情報に対応して、ユーザフレンドリな指定情報を移動電話機10の関連するユーザに表示することができる。
【0030】
固有の識別子が電子電話帳アプリケーションに格納されていなければ、種々の代案がマスタ電子機器のユーザに関する情報を表示するように実現されてもよい。そのような代案は、例えば、デバイス名と電話番号とを表示すること、通信範囲内の1つ以上の電子機器と関連付けられた電子業務用カード(例えば、vCard)を送信すること、ユーザが固有の識別子と関連付けられたユーザフレンドリな情報を関連付けられた電子電話帳アプリケーションに入力すること等を含んでもよい。
【0031】
図1は、本発明に係る電子機器10を示す図である。例示的な実施例において、電子機器10は、移動電話機であり、以下では移動電話機10と称する。移動電話機10は「ブリック(brick)」又は「ブロック(block)」のデザイン形態の筐体を有するように示している。しかし、折り畳み形態の筐体、又はスライド形態の筐体のような他の形態の筐体が、本発明の範囲から逸脱することなく、利用されうるということが理解されるであろう。
【0032】
図1に示すように、電子機器10は、ユーザが容易で効率的に1つ以上の通信処理(例えば、接続先の識別、接続先の選択、電話呼の発呼、電話呼の着呼、ローカル無線及び/又は有線の情報交換等の確立及び管理等)を行うように、ユーザインタフェース12(点線で示す)を含むことができる。移動電話機10のユーザインタフェース12は、一般的に以下の構成要素、ディスプレイ14、英数字キーパッド16、機能キー18、ナビゲーションツール19、スピーカ20、及び/又はマイクロフォン22の中で1つ以上を含む。
【0033】
ディスプレイ14は、視覚的な形式で情報をユーザに提示する。そのような情報には、動作状態、時間、電話番号、接続先情報、固有の識別子、種々のナビゲーションメニュー、1つ以上の機能状態、写真、マルチメディア等を含むことができる。これらの情報は、ユーザが移動電話機10の種々の特徴を利用するようにする。ディスプレイ14は、また本発明の形態に従って、電子電話帳アプリケーションから接続先情報を表示するだけでなく、移動電話機10によってアクセス可能なコンテンツを視覚的に提示するために利用することができる。表示されたコンテンツは、移動電話機10のメモリ24(図2)に局所的に格納された、及び/又は、移動電話機10に(例えば、遠隔の記憶装置、メールサーバ、遠隔のパーソナルコンピュータ等から)遠隔に格納されたりダウンロードされた、電子メールメッセージ、オーディオ、及び/又はビデオの提示を含む。そのような提示は、例えば、遠隔のウェブサーバに格納されたマルチメディアファイルから、電子メールメッセージ等を通じて受信されるように得てもよい。マルチメディアファイルは、所定の形態のマルチメディアコンテンツ(例えば、ビデオ、オーディオ、グラフィック、歌、映画、テレビ放送、ラジオ放送、衛星ラジオ放送等)を含んでもよい。エンドユーザのコードを含むそのような提示のオーディオ構成要素は、移動電話機10のスピーカ60を有するユーザに放送されうる。代替例として、オーディオ構成要素は、ヘッドセットスピーカ(不図示)を通じてユーザに放送されてもよい。
【0034】
移動電話機10は、種々のユーザ入力動作を提供するキーパッド16をさらに含む。例えば、キーパッド16は、接続先、電子メールメッセージ、配信リスト、電話番号、電話リスト、接続先情報、メモ等のユーザフレンドリな識別情報のような英数字情報の入力を許容するための英数字キーを含むことができる。さらに、キーパッド16は、一般的に電子メールの送信したり、呼を開始したり又は呼に応答したりするための“呼送信”キーや、呼終了又は呼を切るための“呼終了”キーのような特有の機能キーを含むことができる。特有の機能キーは、例えば、従来のように、他の電話機能、プロファイル、セッティング等を選択するため、ディスプレイ14に表示されるメニューを通じて検索するためのメニューナビゲーションキーを含むことができる。移動電話機10と関連付けられた他のキーには、ボリュームキー、オーディオミュートキー、電源オン/オフキー、ウェブブラウザ開始キー、ローカルアダプタ連携キー(例えば、有線及び/又は無線通信のための)、電子メールアプリケーション開始キー、カメラキー等を含むことができる。また、キー又はキーのような機能は、ディスプレイ14と関連付けられたタッチスクリーンとして具現化されてもよい。
【0035】
また、移動電話機10は、移動電話機10が呼を確立したり、電子メールメッセージの送信及び/又は受信をしたり、及び/又は、一般的な他の移動電話機又は地上通信電話機の発呼/着呼デバイスと信号を交換したりする従来の呼回路を含む。しかしながら、発呼/着呼デバイスは、他の電話機である必要はなく、1つ以上の通信プロトコルに従う電子機器、インターネットウェブサーバ、電子メールサーバ、コンテンツ提供サーバ等のような他の電子機器であってもよい。
【0036】
図2は、移動電話機10の機能ブロックを示す図である。移動電話機10は、移動電話機10の機能及び動作の全体的な制御を行う主要な制御回路30を含む。制御回路30は、CPU、マイクロコントローラ又はマイクロプロセッサのような処理デバイス32を含むことができる。処理デバイス32は、移動電話機10の動作を実行し、ここに公開された全ての機能を実現するために、制御回路30内のメモリ(不図示)、及び/又はメモリ24のような別個のメモリに格納されたコードを実行する。
【0037】
メモリ24は、所定の適切なメモリデバイスであればよい。例えば、メモリ24は、ランダムアクセスメモリ、リードオンリメモリ、バッファ、フラッシュメモリ、ハードドライブ、リムーバブルメディア、揮発性メモリ、及び/又は非揮発性メモリであってもよい。ここに記載された種々の機能を実行するために、メモリ24は、記載された機能を実現する、電話帳アプリケーション26を含む1つ以上のコンピュータプリケーション(又はサブアプリケーション)を含んでもよい。
【0038】
図1及び図2を続けて参照すると、移動電話機10は、無線回路36に結合されたアンテナ34を含む。無線回路36は、従来のように、アンテナ34を介して信号を送信及び受信する無線周波数送信機及び受信機を含む。移動電話機10は、一般的に、音声、インターネット及び/又は電子メール通信のために、セルラ電話網を介して無線回路36とアンテナ34とを利用する。移動電話機10は、無線回路36によって送信されるオーディオ信号又は無線回路36から受信されたオーディオ信号を処理する音信号処理回路38をさらに含む。音信号処理回路38には、従来のように、ユーザが移動電話機10を介して聞いたり、話したりできるように、スピーカ20とマイクロフォン22とが接続される。無線回路36及び音信号処理回路38は、全体動作を実行するために制御回路30にそれぞれ接続される。
【0039】
移動電話機10は、制御回路30に接続された上述のディスプレイ14とキーパッド16とをさらに含む。移動電話機10は、I/Oインタフェース42をさらに含む。I/Oインタフェース42は、移動電話機10のベースでマルチ要素コネクタのような一般的な移動電話機I/Oインタフェースの形態であってもよい。一般的に、I/Oインタフェース42は、移動電話機10内の電源供給部(PSU)44を充電するバッテリー充電器に移動電話機10を接続するために使用される。追加の又は代替のI/Oインタフェース42は、データケーブル等を介して、有線パーソナルハンズフリーアダプタ、パーソナルコンピュータ又は他のデバイスに、移動電話機10を接続するために使用されてもよい。移動電話機10は、またタイミング機能を実行するタイマ46をさらに含むことができる。そのような機能は、呼の継続時間を測る機能や、時間及び日付スタンプ等のコンテンツを生成する機能を含んでもよい。
【0040】
移動電話機10は、またデジタル写真を撮影するためのカメラ48のような種々の組み込み式のアクセサリを含んでもよい。写真に相応する画像ファイルは、メモリ24に格納される。1つの実施例において、移動電話機10は、またグローバル・ポジショニング・システム(GPS)受信機、ガリレオ衛星システム等のような位置データ受信機(不図示)を含んでもよい。また、他の実施例において、移動電話機10は、移動電話機10のユーザ及び/又は電子電話帳アプリケーション26に含まれる接続先のユーザと関連付けられたバイオメトリック情報をスキャニングするために及び/又は取得するために使用されるバイオメトリック情報を入力するためのバイオメトリック入力デバイス49を含んでもよい。
【0041】
無線ヘッドセット、他の移動電話機、コンピュータ、他の電子機器等のような局所的に位置しているデバイスと通信を確立するために、移動電話機10は、ローカルインタフェースアダプタ50を含む。ローカルインタフェースアダプタ50は、移動電話機10と少なくとも1つの電子デバイスとの間で通信を円滑に行うように動作可能な所定のアダプタであればよい。例えば、ローカルインタフェースアダプタ50は、有線及び/又は無線であってもよく、所定の通信プロトコル(例えば、イーサネット(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)、802.11、WLAN、WiFi、WiMax、赤外線等)を利用して通信をサポートすることができる。
【0042】
また、移動電話機10は、広域通信システム(例えば、2G、3G、GPRS等)(不図示)で動作するように構成されることができる。上記システムは、移動電話機10からの呼及び/又は移動電話機10への呼、インターネットアクセス、及び/又は電子メールの管理を行い、移動電話機10からのコンテンツ及び/又は移動電話機10へのコンテンツ(例えば、画像ファイル、オーディオファイル、ビデオファイル等)を送信し、所定の他のサポート機能を実行する1つ以上のサーバを含んでもよい。サーバは、一般的にネットワーク及び送信媒体を介して移動電話機10との通信を行う。送信媒体は、例えば、通信タワー、他の移動電話機、無線アクセスポイント、衛星、インターネット等を含む適切な所定のデバイス又は組立品であってもよい。ネットワークの一部は、無線及び/又は有線送信通路を含んでもよい。
【0043】
図3は、本発明に係る例示的な通信システム60を示す図である。システム60は、移動電話機10と電子デバイス62とを含む。電子デバイス62は、移動電話機10のローカルインタフェースアダプタ50を介して通信をサポートする所定の電子デバイスであればよい。例えば、電子デバイス62は、電子機器、移動電話機、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ(PC)、ページャ等であってもよい。上述したように、移動電話機10と電子デバイス62とは、無線及び/又は有線のローカルインタフェースアダプタを介して相互通信を行う。例えば、移動電話機10と電子デバイス62とは、ブルートゥース(登録商標)又は他の所望の有線及び/又は無線のローカル通信プロトコルを利用して相互に通信を行ってもよい。以下の説明では、ブルートゥース(登録商標)の互換プロトコルを利用して移動電話機10と電子デバイス62との間で通信を行う形態を想定する。しかしながら、当業者には、他の通信プロトコル及び/又は仕様(例えば、802.11に準拠した標準規格(例えば、802.11(a)、802.11(b)、802.11(c)等)、WiMax、赤外線、超広帯域、ショートレンジ通信、無線周波数識別、イーサネット(登録商標)等)が本発明に従って適用可能であるということが容易に理解されるであろう。
【0044】
ブルートゥース(登録商標)は、パーソナルコンピュータ、コードレス電話機、ヘッドセット、プリンタ、携帯情報端末(PDA)等のような非常に種々の電子デバイスの間で無線送信を標準化するために設計された技術的な仕様と称される。ブルートゥース(登録商標)は、一方の電子デバイスが、他方の電子デバイスと容易に通信することができる“仮想ケーブル”として動作する。ブルートゥース(登録商標)は、データパケットが干渉を減少させるために秒当たり1600ホップの割合で2.45GHzスペクトラムにわたって広がる周波数ホッピング拡散スペクトラムを使用して動作する。ブルートゥース(登録商標)デバイスに対して名目上のリンク範囲は、10メートルであり、全体データ速度は、増加可能であるとしても10Mbpsである。ブルートゥース(登録商標)は、音声用の同期接続指向の(SCO)リンクと、パケットデータ用の非同期コネクションレス(ACL)リンクの両方をサポートすることができる。
【0045】
図3に示すように、移動電話機10及び電子デバイス62は、移動アドホック通信網を含む通信デバイスを示している。1つの実施例において、移動アドホック通信網は、1つのマスタデバイスと7個までのアクティブスレーブデバイスとを含むブルートゥース(登録商標)ピコネットである。作動において、ローカルインタフェースアダプタ50は、ブルートゥース(登録商標)との互換性があり、サービス領域(また、以下では通信範囲と称する。)にある全てのブルートゥース(登録商標)可能なデバイスを発見するために、質疑処理を行う。また、他の実施例によれば、質疑処理は移動電話機10の電子電話帳アプリケーション26に予め格納されたデバイスのみに制限される。
【0046】
この特有の実施例によれば、図3に示すように、移動電話機10と電子デバイス62とは、相互から作動距離“d”内に位置することとなる。作動距離“d”は、移動電話機10の通信範囲となる。当業者には、作動距離“d”が他のデバイスとの間で通信用に使用される様式に依存して可変であるということが容易に理解されるであろう。例えば、ブルートゥース(登録商標)通信の作動範囲は10メートルより小さく、ショートレンジ通信の作動範囲は10センチメートルより小さい。
【0047】
図3に示すように、移動電話機は、作動範囲内で他のブルートゥース(登録商標)デバイスを発見するために、探索サブ状態に遷移する。一般的に、これは、他のブルートゥース(登録商標)デバイスを発見するために、移動電話機10が質疑サブ状態に遷移することによって発生する。ブルートゥース(登録商標)の仕様では、PDA、移動電話機、プリンタ、LANアクセスポイント等のように、捜しているデバイスの形態を特定するために質疑アクセスコードが定義されている。質疑処理の間に、移動電話機10は、質疑ホッピング手順を生成する。この質疑ホッピング手順は、移動電話機10の時刻と選択された質疑アクセスコードから得られる。移動電話機10が質疑ホッピング手順を生成すると、ホッピング手順で定義された各チャンネルに順次切り替えることによって質疑メッセージを放送する。
【0048】
発見可能なデバイスは、周期的に質疑スキャンサブ状態に遷移する。このサブ状態では、デバイスは、質疑スキャンホッピング手順に従ってホッピングを行う。当該スキャンホッピング手順は質疑アクセスコード及びローカル時刻に基づく。質疑スキャンを実行するデバイス(例えば、電子デバイス62)が質疑メッセージを受信すると、質疑応答サブ状態に遷移し、質疑応答メッセージを返送する。質疑応答には、遠隔のデバイスのアドレス及び時刻と、固有の識別子(例えば、電話番号、SIPアドレス等)とが含まれる。
【0049】
作動放送範囲“d”内の全ての発見可能なデバイスは、一般的にデバイス質疑に応答するであろう。これは、一般的に発見されたデバイスのリストから所望のデバイスを手動で選択することをユーザに要求することとなる。上述したように、移動電話機10のユーザに提示される従来の識別子は、応答するデバイスのモデル番号となる。
【0050】
本発明に関する発見過程の間に、移動電話機10と電子デバイス62とは、固有の識別子を送信することができる。上述したように、固有の識別子は、接続先に割り当てられる固有の特性、アイテム、又は特徴であってもよい。例えば、固有の識別子は、電話番号と、セッション開始プロトコル(SIP)アドレスと、指紋、網膜スキャン、紅彩スキャン、手測定、音声認識、顔写真、解剖学上の特徴のようなバイオメトリック情報等とであってもよい。さらに、他の一般的な固有の識別子は、社会保障番号、電子メールアドレス、IPアドレス、オーディオ記録、ビデオ記録、パスワード、その他等を含んでもよい。当業者には容易に理解されるように、固有の識別子情報を交換するための複数の方法がある。例えば、モデル番号又は他の従来の指定情報を送信する代わりに、電子機器は、電子機器と関連付けられた固有の識別子を交換するようにプログラムされてもよい。また、他の実施例によれば、電子機器のユーザには、従来の方式及び/又は固有の識別子を提供する方式により質問に応答するためのオプションが与えられてもよい。さらに、他の実施例によれば、固有の識別子は、加入者に関する他の情報だけでなく、ユーザの電話番号、加入者識別モジュール(SIP)アドレス、電話帳のような情報を有するSIMカードに設けられてもよい。
【0051】
遠隔のデバイスの固有の識別子を取得した後に、ローカルデバイスは、電子デバイスとの通信リンクを確立するために、ページングサブ状態に遷移する。ページングサブ状態においてローカルデバイスは、一般的に電子デバイス62のアドレスと推定現在時刻に基づいてホッピング手順を生成する。その後、ページングデバイスは、生成されたチャンネルの手順を通じてホッピングするように、定期的にページメッセージを送信する。デバイスが他のデバイスによる自装置への接続を許可する場合、当該デバイスは周期的にページスキャンサブ状態に遷移する。ページスキャンサブ状態では、ホッピング手順が生成される。
【0052】
電子デバイスがページパケットを受信すると、ページ応答パケットで移動電話機に応答する。応答を受信すると、移動電話機は、周波数ホッピング同期化(FHS)パケットをスレーブ装置に送信する。FHSパケットは、移動電話機のブルートゥース(登録商標)アドレス及び時刻を含む。電子デバイスは、FHSパケットを受信すると、移動電話機に応答を送る。移動電話機が応答を受信すると、移動電話機は、自装置のアドレス及び時刻から新しいホッピング手順を生成する。その後、電子デバイスは、移動電話機のホッピング手順を使用する。当該ホッピング手順では、通信がリンクされた状態で維持されている間は、デバイスが共通チャンネルにホッピングすることが許容される。
【0053】
ページング処理が完了すると、デバイスは接続状態に遷移する。移動電話機は、ページホッピング手順から新しいホッピング手順への遷移が成功したことを証明するポールパケットを電子デバイスに送信する。成功すれば、2つのデバイスは、通信リンクの継続している間にマスタデバイスのアドレス及び時刻に基づく擬似ランダムパターンで周波数ホッピングを継続する。
【0054】
本発明によれば、移動電話機10と電子デバイス62は、固有の識別子を交換する。固有の識別子の交換は、発見(探索)過程の間に行われることが望ましい。しかしながら、当業者には、固有の識別子の交換が任意の望ましい時間に行われればよいということが容易に理解されるであろう。
【0055】
移動電話機10と電子デバイス62との間の固有の識別子の交換は、移動電話機10に格納された電話帳アプリケーション26へのアクセスを得るためのメカニズムを提供する。固有の識別子の交換において、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、及び/又はそれらの組合は、固有の識別子にアクセスするためにローカルインタフェースアダプタ50と電話帳アプリケーション26とを相互接続するために利用することがき、電話帳アプリケーション26に格納された接続先情報へのアクセスを取得するために固有の識別子を利用することができる。
【0056】
電話帳アプリケーション26にリスト化された接続先を利用することで、移動電話機10と電子デバイス62とが相互に通信を行う場合に、電話帳アプリケーション26に格納された接続先情報と関連付けられた情報は、ユーザ及び/又は電子デバイス62を識別するために使用されてもよい。そのような情報は、ユーザフレンドリな指定情報(例えば、接続先名、ニックネーム、電話番号、写真、アイコン等)を含むことができる。
【0057】
本発明の実施形態は、移動電話機10と1つ以上の電子デバイス62との間で固有の識別子を交換することに関する。電子デバイス(例えば、電子デバイス62)に関連付けられた固有の識別子は、電子電話帳アプリケーション26に格納されるか、又は外部の発信源(例えば、サーバ)に格納されてもよい。格納するステップは、電子デバイスが移動電話機の通信範囲“d”内にある時に、自動的に実行されてもよい。さらに、格納するステップは、また手動、自動、及び/又は、手動と自動との組み合わせであってもよい。
【0058】
図4に示すように、従来の電子電話帳アプリケーション70は、種々のフィールドを含むそれぞれの接続先と共に複数の接続先情報を収容している。例えば、図4に示すように、従来の電子電話帳アプリケーション70は、複数の接続先を含む。各接続先は、一般的に1つ以上の関連するフィールドを含む。当該フィールドには、例えば、エントリ番号と、接続先名と、1つ以上の電話番号、着信音、写真、電子メールメッセージ、ホームアドレス及び電子業務用カード等とが含まれる。移動電話機のユーザは、利便性のために電話帳機能を日常的に利用する。一般的に、電子電話帳アプリケーションは、接続先情報が電話帳に入力されるか又は接続先情報が接続先名に基づきアルファベット順で編成される場合に基づいて、接続先を編成して表示される。
【0059】
従来の電子電話帳アプリケーション70は、移動電話機10のユーザに関連付けられたvCardを含む。vCardは、個人データ交換のためのファイル形式基準であり、特に電子業務用カードである。vCardは、電子メールメッセージに頻繁に添付されるが、ワールドワイドウェブ(WWW)のような他の方式で交換されてもよい。vCardは、移動電話機10の関連するユーザの、名前とアドレス情報、電話番号、URL、ロゴ、写真、及び、オーディオ及び/又はビデオクリップを含んでもよい。
【0060】
図5は、本発明の実施形態に係る例示的な電子電話帳アプリケーション80を示す図である。電子電話帳アプリケーション80は、電話帳の一般化のために従来の情報入力を許容する。例えば、ユーザは情報(例えば、接続先名、電話番号、電子メールアドレス、業務用カード等)を手動で入力することができる。ユーザは、また電子電話帳アプリケーション80にダウンロードするための情報を有する遠隔のデバイス(例えば、パーソナルコンピュータ)と電子電話帳アプリケーション80とを電子的に同期化してもよい。
【0061】
また、電子電話帳アプリケーション80は、電子電話帳アプリケーション80の1つ以上の接続先及び/又はエントリを一般化するために、1つ以上の通信プロトコルを使用してもよい。例えば、ブルートゥース(登録商標)通信プロトコルは、移動電話機10と任意の互換性のある電子デバイス(例えば、電子デバイス62)との間で情報(例えば、固有の識別子情報、電話番号、SIPアドレス、接続先情報、電子業務用カード等)を交換するために使用されてもよい。
【0062】
図5に示す例示的な電子電話帳アプリケーション80は、種々のフィールドを含む。当該フィールドは、例えば、エントリ番号、グループ識別情報、接続先名、第1電話番号、第2電話番号、及び固有の識別子のフィールドを含む。当業者には、リスト化されたフィールドが事実上の一例であり、技術的及びデザイン的な選択に基づいて可変されてもよいことが容易に理解されるであろう。
【0063】
上述したように、ブルートゥース(登録商標)デバイスの識別情報は、慣習的にデバイス名である。したがって、本発明の実施形態は、移動電話機10のユーザが電子デバイス(例えば、電子デバイス62)の動作範囲内にいるときに、ユーザ及び/又はデバイスの識別情報を容易にするユーザフレンドリな情報(例えば、接続先情報)と、電子デバイスの固有の識別子とを自動的に関連付けることに関する。
【0064】
使用目的によっては、電子電話帳アプリケーション80のユーザが、電子電話帳アプリケーション80に格納された固有の識別子にアクセスすることを許容することは望ましくない場合もある。多少高度な技術及び/又は管理上の目的によっては、電子電話帳アプリケーションの設計者は、ユーザが電子電話帳アプリケーション80内に格納された固有の識別子にアクセスすることを提供してもよい(例えば、ユーザがディスプレイ14で電子デバイスの固有の識別子を閲覧したり、ユーザが固有の識別子に基づいて接続先情報を編成したりするために)。
【0065】
図6は、本発明の実施形態に係る例示的な方法82を示すフローチャートである。図3及び図6を参照すると、ステップ84で、ローカルインタフェースアダプタ50(例えば、ブルートゥース(登録商標)アダプタ)と共通の様式を利用する任意のデバイスが存在するか否かを判定するために、移動電話機10は、発見要求を開始する。当業者には、ブルートゥース(登録商標)デバイスの存在及び/又は不在を検出するための種々の方法があるということが容易に理解されるであろう。そのような全ての方法は、本発明の範囲内に収まる。当該要求は移動電話機10の範囲内にある全ての電子デバイスに送られるか、又は、電子電話帳アプリケーション80に格納された接続先リストを有する電子デバイスのみに送られてもよい。
【0066】
ステップ86で、少なくとも1つの電子デバイス(例えば、電子デバイス62)は、発見要求を受信する。この発見要求を受信すると、1つ以上の電子デバイス62は、移動電話機10に応答を送信する。この応答は、一般的に電子デバイス62と関連付けられた固有の識別子を含む。また、この応答は、一般的に、電子デバイスと関連付けられたローカルインタフェースアダプタ(例えば、無線及び/又は有線アダプタ)を介して送信される。
【0067】
ステップ88で、移動電話機10のローカルインタフェースアダプタ50は、電子デバイス62から情報要求に応じた情報を受信する。受信された情報は、ローカルインタフェースアダプタ50と互換性のある形式となる。上述したように、受信された情報は、一般的に固有の識別子情報及び/又は任意の他の所望の情報を有する。
【0068】
ステップ90で、移動電話機10は、固有の識別子及び/又は他の接続先情報が電子電話帳アプリケーション80に格納されているかどうかを判定する。固有の識別子情報が電子電話帳アプリケーション80に格納されていれば、ステップ92で、電子電話帳アプリケーション80に格納された接続先情報が移動電話機10のユーザに(例えば、ディスプレイ14及び/又はスピーカ20で)与えられる。図7に示すように、接続先情報は、ユーザと関連付けられた写真の形式で、コマンドライン情報及び/又は任意の他の所望の情報を含んで表示されてもよい。
【0069】
ステップ94で、ユーザは、移動電話機10のユーザに提供された、少なくとも一部のユーザフレンドリな情報に基づいて電子デバイス62と通信リンクを確立するかどうかを判断する。
【0070】
また、例示的な方法82は、ブルートゥース(登録商標)に準拠した他のデバイスとの距離“d”(図3に示されている)の中に移動電話機10が入った場合、及び/又はユーザの開始指示によって自動的に実行されることが望ましい。その方法は、任意の所望のメカニズムによって開始されてよい。例えば、応答が検出されるまで要求を連続的に送信することにより、ブルートゥース(登録商標)に準拠した他のデバイスの存在及び/又は不在を自動的に判定することにより、及び/又はユーザ入力によって手動で開始されることにより、要求が自動的に送信されてもよい。
【0071】
例示的な方法82は、ユーザの介入なしに、かつ、定期的に実行されることが望ましい。この場合、移動電話機10がブルートゥース(登録商標)に準拠した他のデバイスの距離“d”の中に入ったときに、ブルートゥース(登録商標)に準拠したデバイスと関連付けられた固有の識別子及び/又は他の接続先情報が移動電話機10のディスプレイ14に提示される。従って、ブルートゥース(登録商標)に準拠したデバイスから受信された固有の識別子は、今後の通信におけるユーザ及び/又はデバイスの識別を容易にするユーザフレンドリな情報と関連付けられる。
【0072】
図8は、本発明の実施形態に係る他の例示的な方法100を示すフローチャートである。方法100は、共通様式(例えば、ブルートゥース(登録商標))を使用する2つのデバイスがローカルインタフェースを介して情報を交換する。
【0073】
ステップ102で、情報要求が移動電話機10から送信される。ここで、当該要求は、移動電話機10と関連付けられたローカルインタフェースアダプタ50を介して送信される。応答が検出されるまで連続して要求を送信することにより、ブルートゥース(登録商標)に準拠したデバイスの存在を自動的に判定することにより、電話帳アプリケーション80に格納されたブルートゥース(登録商標)に準拠したデバイスの存在を自動的に判定することにより、及び/又はユーザ入力によって手動で開始されることにより、上記要求が自動的に送信される。
【0074】
ステップ104で、移動電話機10と関連付けられたローカルアダプタ50は、移動電話機10の通信範囲内で1つ以上の電子デバイスからの情報要求に応じた情報を受信する。受信された情報は、ブルートゥース(登録商標)信号の形式となる。応答情報は、一般的に固有の識別子及び/又は任意の他の所望の情報を有する。
【0075】
ステップ106で、ユーザが知覚可能な質問がディスプレイ14に表示される。質問は、移動電話機10のディスプレイ上にユーザが知覚可能な形式で、関連するユーザに提示される。質問に対する応答では、ステップ108において、ユーザは、一般的にキーパッド16からユーザ入力を入力する。そのようなユーザ入力は、電子デバイス、個別の接続先及びグループの接続先の少なくとも1つを示すユーザフレンドリな指定情報に対応している。そのようなユーザフレンドリな指定情報は、移動電話機10のユーザが、ユーザ及び/又はブルートゥース(登録商標)に準拠した他のデバイス(例えば、電子デバイス62)を容易に参照するために使用される。例えば、ユーザフレンドリな指定情報には、一般的に、名前、ニックネーム、頭文字、及び/又は他の表示が含まれる。
【0076】
例えば、デバイスの固有の識別子が提供された場合、ディスプレイ14には、電子電話帳アプリケーション80の接続先リストに固有の識別子を格納するために、移動電話機10のユーザに対してプロンプトが表示されてもよい。ユーザが電子電話帳アプリケーション80の接続先リストに当該番号を格納することを決定する場合には、ユーザに対して接続先におけるユーザフレンドリな指定情報(例えば、名前、ニックネーム等)を入力するように問い合わせてもよい。他の実施形態によれば、電子デバイス62は、移動電話機のディスプレイ14上に提示するためのvCardを送信してもよい。この場合、移動電話機10のユーザには電子電話帳アプリケーション80にvCardを格納するためのオプションが与えられる。
【0077】
同様に、固有の識別子が当該デバイスの固有の識別子を含まなければ、ディスプレイ14には電子電話帳アプリケーション80に接続先の識別情報を格納するために移動電話機10のユーザに対してプロンプトが表示されてもよい。さらに、ユーザフレンドリな指定情報、電話番号等の情報を入力するためにディスプレイ14上に1つ以上のグラフィカルなユーザ画面を提供してもよい。
【0078】
ステップ110で、電子電話帳アプリケーションは、ブルートゥース(登録商標)に準拠した他のデバイス62から受信された情報の少なくとも一部を電子電話帳アプリケーション80に格納する。格納ステップの間に、ディスプレイ14には、情報が電子電話帳アプリケーション80に格納されたというメッセージが表示されることが望ましい。
【0079】
好適には、ユーザ(例えば、ユーザ入力)によって入力された接続先情報は、今後の通信でブルートゥース(登録商標)に準拠したデバイスを特定するために電子電話帳アプリケーション80によって使用される。例えば、移動電話機10が例えば電子電話帳アプリケーション80に既に格納されたブルートゥース(登録商標)に準拠したデバイスから歌を受信する場合に、ディスプレイ14には、少なくとも一部の歌の転送に先立って又は転送中に、個別の接続先名及び/又はデバイスの識別情報が表示されてもよい。
【0080】
図9は、本発明の実施形態に係る他の例示的な方法150を示すフローチャートである。ステップ152で、ブルートゥース(登録商標)に準拠したデバイスに対する発見要求が移動電話機10から送信され、当該要求は移動電話機10と関連付けられたローカルインタフェースアダプタ50(例えば、ブルートゥース(登録商標)アダプタ)を介して送信される。当該要求は、応答が検出されるまで連続して要求を送信することにより、ブルートゥース(登録商標)に準拠した他のデバイスの存在を自動的に判定することにより、電子電話帳アプリケーション80に格納されたブルートゥース(登録商標)に準拠した他のデバイスの存在を自動的に判定することにより、及び/又は、ユーザ入力によって手動で開始されることにより、自動的に送信されてもよい。
【0081】
ステップ154で、ローカルインタフェースアダプタ50は、電子デバイス62からの発見要求に応じた情報を受信する。受信された情報は、ブルートゥース(登録商標)信号の形式となる。当該情報は固有の識別子及び/又は任意の他の情報を含む。
【0082】
ステップ156で、電子電話帳アプリケーション80は、電子デバイス62と関連付けられた固有の識別子情報が移動電話機10の電子電話帳アプリケーション80に予め格納されているか、かつ、ユーザフレンドリな指定情報が電子デバイス62と関連付けられているかどうかを判定する。
【0083】
ステップ158で、電子デバイス62が移動電話機10に通信可能に予め接続されているという表示が移動電話機10のユーザに提供される。この表示は任意の適切な表示メカニズムであればよい。例えば、当該表示はディスプレイ14上に表示されるメッセージ(例えば、情報、質問、状態、記述等)であってもよい。そのようなメッセージは、例えば、電子デバイス62と関連付けられた接続先名をKALLEであると想定すると、「おかえりKALLE」、「情報をKALLEと交換しますか?”等、及び/又は、可聴インジケータ(例えば、ビープ音、発信音(トーン)、歌等)を含んでもよい。それらの表示や可聴インジケータは、情報の送信を開始するのに先立ってある期間、移動電話機10がKALLEの指定情報と関連付けられた電子デバイスに接続されている全期間、及び/又は、移動電話機10がKALLEの指定情報と関連付けられた電子デバイスに接続されている期間の一部の期間だけに提供されてもよい。
【0084】
本発明の特定の実施形態について本明細書で開示してきた。当業者には、本発明が他の環境における他のアプリケーションを有しうるということが容易に理解されるであろう。実際、多くの実施形態及び実装が可能である。添付の特許請求の範囲は決して本発明の範囲を上述した特定の実施形態に限定することを意図していない。その上、「〜のための手段(means for)」の詳述はいずれも、要素及びクレームに関して手段と機能を合わせた理解を喚起することを意図しており、一方、詳述「〜のための手段(means for)」を具体的に使用していない要素はいずれも、特許請求の範囲がそうでなければ用語「手段(means)」を含んでいても、手段と機能を合わせた要素として理解されることを意図していない。
【0085】
本発明のコンピュータプログラム要素は、ハードウェア及び/又はソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マクロコード等を含めて)として実施できる。本発明は、コンピュータで使用可能な又はコンピュータで読み取り可能なプログラム命令を有する、コンピュータで使用可能な又はコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されたコンピュータプログラムの形態をとることができる。当該コンピュータプログラムは、命令実行システムが用いる、又は命令実行システムに関連して用いる記憶媒体に実装される「コード」又は「コンピュータプログラム」を示す。この文書の文脈において、コンピュータで使用可能な又はコンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、命令実行システム、装置、又はデバイスが用いる、又はそれらに関連して用いるプログラムを含み、記憶し、通信し、広め、又は移植することができる任意の媒体であってもよい。しかし、コンピュータで使用可能な又はコンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、例えば、限定されるものではなく、電子的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外線若しくは半導体のシステム、装置、デバイス、又はインターネットのような伝搬媒体であってもよい。コンピュータで使用可能な又はコンピュータで読み取り可能な記憶媒体は、プログラムが印刷されている紙又は別の適切な媒体でさえあり得る。これは、当該プログラムが、例えば、紙又は他の媒体を光学的に走査することにより電子的に記憶され、それからコンパイルされ、解釈され、又はそうでなければ適切な方法で処理されることができるからである。本明細書で説明しているコンピュータプログラム、任意のソフトウェア及びハードウェアは、本発明の機能を実行するための様々な手段を形成する例である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を交換する方法であって、
ローカルインタフェースアダプタ(50)と電子電話帳アプリケーション(26)とを有する移動電話機(10)を提供するステップと、
ローカルインタフェースアダプタ(50)を介して通信範囲内にある少なくとも1つの電子デバイス(62)を検出するステップと、
前記少なくとも1つの電子デバイス(62)から固有の識別子を受信するステップと、
少なくとも1つの接続先と関連付けられた1つ以上の固有の識別子を含む接続先情報を有する電子電話帳アプリケーション(26)に、受信した前記固有の識別子が格納されているかどうかを判定するステップと、
前記通信範囲内で少なくとも1つの電子デバイス(62)を選択するステップと、
選択された前記接続先と情報を交換するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記固有の識別子は、前記電子デバイス(62)と関連付けられた電話番号、前記電子デバイス(62)と関連付けられたセッション開始プロトコルアドレス、及び、前記電子デバイス(62)のユーザと関連付けられたバイオメトリック情報の少なくとも1つの情報であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
少なくとも1つの電子デバイス(62)を選択する前記ステップに先立って、関連するユーザに対して知覚可能な形式で前記移動電話機(10)のディスプレイ(14)に質疑を表示するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記接続先情報は、画像、マルチメディアファイル、テキストメッセージ、コマンドライン・インタフェース・プロンプト、及び、vCardの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記電子デバイス(62)からの前記固有の識別子の受信に応じて、前記移動電話機(10)のユーザ入力デバイス(16、18)からユーザ入力を受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記ユーザ入力は、前記電子デバイス(62)又は前記電子デバイス(62)と関連付けられた前記接続先の少なくとも1つを示すユーザフレンドリな指定情報に対応することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記電子電話帳アプリケーション(26)に前記ユーザ入力を格納するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法。
【請求項8】
複数の電子デバイス(62)が選択されることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記電子電話帳アプリケーション(26)において、前記接続先と前記受信された情報の少なくとも一部を関連付けるために、関連するユーザに対して、プロンプトを表示するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の方法。
【請求項10】
情報を交換する方法であって、
移動電話機(10)と関連付けられたローカルインタフェースアダプタ(50)を介して前記移動電話機(10)からの情報要求を送信するステップと、
通信範囲を有する少なくとも1つの電子デバイス(62)からの情報要求に応じた固有の識別子を受信するステップと、
少なくとも1つの電子デバイス(62)と関連付けられた情報が前記移動電話機(10)の電子電話帳アプリケーション(26)に予め格納されているかどうかを判定するステップと、
前記電子デバイス(62)が前記電子電話帳アプリケーション(26)に格納されていることを示す表示を提供するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
前記固有の識別子は、前記電子デバイス(62)と関連付けられた電話番号、前記電子デバイス(62)と関連付けられたセッション開始プロトコルアドレス、及び、前記電子デバイス(62)のユーザと関連付けられたバイオメトリック情報の少なくとも1つの情報であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記移動電話機(10)と少なくとも1つの電子デバイス(62)との間で情報を交換するステップと、
当該送信の少なくとも一部の期間に、前記少なくとも1つの電子デバイス(62)と関連付けられたユーザフレンドリな指定情報を表示するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記通信範囲内に少なくとも1つの電子デバイス(62)を選択するステップと、
選択された前記電子デバイス(62)と前記移動電話機(10)との間で情報を交換するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項10乃至12の何れか1項に記載の方法。
【請求項14】
移動電話機(10)の電子電話帳アプリケーション(26)に予め格納されており、かつ、通信範囲にある少なくとも1つの電子デバイス(62)に対して、ブルートゥースプロトコルで前記移動電話機(10)からの情報を送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項10乃至13の何れか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2009−540720(P2009−540720A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−514919(P2009−514919)
【出願日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際出願番号】PCT/IB2006/003623
【国際公開番号】WO2007/144692
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(502087507)ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】