説明

携帯機

【課題】無線通信を通じて特定の制御対象を遠隔制御する際に操作される部分を兼ねる化粧パネルの本来意図しない方向への変位を抑制することができる携帯機を提供する。
【解決手段】携帯機は、上部筐体40の外面に設けられて意匠面を構成するとともに、上部筐体40の外面に固定される固定端としての部分と上部筐体40の外面に固定されない自由端としての部分とを有するスイッチパネル60を備える。携帯機は、制御対象を制御する際にスイッチパネル60の自由端としての部分が押圧操作された場合には、自由端としての部分が上部筐体40側へ撓むことを利用して筐体の内部に設けられる接点を閉動作させることにより無線信号が送信されるように構成されている。スイッチパネル60の自由端としての部分には、筐体の内部に挿入され、上部筐体40の内面に設けられた係合部45,46と係合する爪部64,65を備える延出部62,63が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の使用者に所持される携帯機の操作を通じて、車両のエンジンの始動を遠隔で制御するリモートエンジンスタートシステムが知られている。同システムの携帯機は、車両の使用者による操作を通じて車両に対してエンジンの始動を要求する旨の無線信号あるいはエンジンの停止を要求する旨の無線信号を送信する。この無線信号が車両に受信されて車両のエンジンが始動あるいは停止されると、その旨示す無線信号が車両から送信される。携帯機は、この車両からの無線信号を受信することによりエンジンが始動された旨あるいは停止された旨を認識するとともに、エンジンの始動状態等を例えば使用者の視覚あるいは聴覚に訴えて報知する。
【0003】
ここで、図12に示されるように、上記の携帯機102の表面には、車両のエンジンを始動する際に操作される始動ボタン103やエンジンを停止する際に操作される停止ボタン104等が露出して設けられている。このため、これらボタン103,104と携帯機102のケース105との境界部分には凹凸が形成されやすく、これにより携帯機102の表面の面一性、あるいは携帯機102としての一体感が損なわれることが懸念される。すなわち、各ボタン103,104等が携帯機102の表面に露出して設けられる構成の採用は、携帯機102の意匠性の確保を阻害する一因となるおそれがあった。
【0004】
そこで、本願出願人は、携帯機の意匠性を確保するべく、携帯機の外面にその意匠面を構成する化粧パネルを設け、この化粧パネルの一部分に前記始動ボタン及び前記停止ボタンとしての機能を持たせることを検討している。例えば化粧パネルは、それ自身が弾性を有するとともに、携帯機の外面に固定される固定端としての部分と、同外面に対して固定されない自由端としての部分とを設ける。そして化粧パネルの一部分である前記自由端としての部分に外方から押圧力が加えられたときには、同自由端としての部分が前記固定端としての部分を支点として携帯機の本体側へ撓み、これにより携帯機の内部に設けられる接点が閉じるように構成する。
【0005】
こうした化粧パネルの操作を通じて接点の開閉を行うスイッチ装置を携帯機に適用すれば、その意匠面を構成する化粧パネル自体が携帯機の内部の接点を開閉する際に操作される部分となることから、前述した各ボタンを携帯機の表面に露出して設けるようにした場合に比べ、携帯機の表面の面一性あるいは携帯機としての一体感を確保しやすくなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述したように、化粧パネルの操作を通じて接点の開閉を行うスイッチ装置を携帯機に適用することにより、その意匠性については確かに確保しやすくなるものの、次のような懸念が残されていた。すなわち、化粧パネルは、前記自由端としての部分が押圧された際にその部分が携帯機の本体側へ撓むようにする必要があることから、同自由端としての部分と携帯機の本体との間には、若干の隙間が形成されている。このため、携帯機が使用者の衣服のポケット等に入れられた際に、化粧パネルの前記自由端としての部分が引っ掛かり、これにより同自由端としての部分が本来意図しない方向、すなわち携帯機の本体から離間する方向へ湾曲するおそれがあった。そしてこの際の湾曲の度合いによっては化粧パネルの損傷等の懸念も生じることから、前述したような化粧パネル、正確にはその自由端としての部分の本来意図しない方向への変位を如何に抑制するかという点において改善の余地が残されていた。
【0007】
なお、このような問題は、リモートエンジンスタートシステムの携帯機に限らず、車両のドアを施解錠する携帯機等の他の遠隔制御システムの携帯機においても同様にある。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、無線通信を通じて特定の制御対象を遠隔制御する際に操作される部分を兼ねる化粧パネルの本来意図しない方向への変位を抑制することができる携帯機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、無線信号を送信することによって制御対象を制御する携帯機において、当該携帯機の本体の外面に設けられて当該携帯機の意匠面を構成するとともに、前記本体の外面に固定される固定端としての部分と同本体の外面に固定されない自由端としての部分とを有する化粧パネルを備え、前記制御対象を制御する際に前記化粧パネルの自由端としての部分が押圧操作された場合には、同自由端としての部分が前記本体側へ撓むことを利用して前記本体の内部に設けられる接点を閉動作させることにより前記無線信号が送信されるように構成し、前記化粧パネルの自由端としての部分には、前記本体の内部に挿入され、同本体の内面に設けられた係合部と係合する爪部を備える延出部が形成されることをその要旨としている。
【0009】
同構成によれば、携帯機の意匠面を構成する化粧パネルの一部分が制御対象を制御する際に操作されるボタンとして機能するため、意匠性に優れた携帯機を提供することができる。そして、化粧パネルの自由端側に爪部を備えた延出部が形成されるため、化粧パネルの先端部が引っ掛かったとしても、爪部が携帯機の本体の係合部に係合することにより化粧パネルの先端部が意図しない方向、すなわち本体に対して離間する方向へ変位することを抑制できる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の携帯機において、前記係合部は、前記化粧パネルの延出部に対向する前記本体の内面に形成された突部であり、前記延出部は、前記化粧パネルの平面外形の輪郭線よりも内側へ偏倚して設けられてなることをその要旨としている。
【0011】
同構成によれば、延出部が本体の内側に挿入された状態において、延出部が化粧パネルの平面外形の輪郭線よりも内側へ偏倚した分だけ、延出部と係合部が形成される本体の内面との離間距離が大きくとることができる。ひいては、爪部及び係合部の互いの突出量を大きくすることにより、これら爪部と係合部との係合面積を大きく設定することができる。すなわち、爪部と係合部との係合力の増大が図られることにより、化粧パネルの先端部が引っ掛かったとしても、化粧パネルの先端部が意図しない方向へ変位することをさらに抑制できる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の携帯機において、前記化粧パネルの延出部は、前記係合部が設けられた前記本体の内面と、同本体の内部において前記係合部に対向して設けられる保持部材との間に挿入された状態に保持されるとともに、前記爪部と前記係合部との係合が解除される方向へ変位しようとした際には、同延出部の前記爪部と反対側の部位が前記保持部材に当接することにより、同延出部の前記爪部と前記係合部との係合が解除される方向への変位が規制されることをその要旨としている。
【0013】
同構成によれば、携帯機の本体の内部において係合部に対向して保持部材が設けられ、化粧パネルの延出部が、係合部が設けられた本体の内面と保持部材との間に挿入された状態で保持される。そして、例えば化粧パネルの先端が引っ掛かって、爪部と係合部との係合が解除される方向へ変位しようとした際には、延出部の爪部と反対側の部位が保持部材に当接することにより、爪部と係合部との係合が解除される方向への変位が規制される。よって、化粧パネルの先端部が意図しない方向へ変位することをさらに抑制できる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の携帯機において、前記係合部が設けられる前記本体の内面と前記本体の異なる内面に設けられる第2係合部を備えるとともに、前記第2係合部に係合するように前記爪部と異なる方向へ突出して形成される第2爪部を備えることをその要旨としている。
【0015】
同構成によれば、係合部が設けられる本体の内面と本体の異なる内面に設けられる第2係合部と、第2係合部に係合するように爪部と異なる方向へ突出して形成される第2爪部とが備えられる。このため、化粧パネルの先端部が引っ掛かったとしても、爪部及び係合部に掛かる力と、第2爪部及び第2係合部に掛かる力として異なる方向へ分散させることができ、化粧パネルの先端部が意図しない方向へ変位することをさらに抑制できる。
【0016】
また、アンテナ等が本体の外部に突出して設けられる際には、アンテナ等によって爪部及び係合部の形成範囲が制限されることとなる。このため、係合部を本体の異なる内面にそれぞれ形成することによって、アンテナ等があったとしても爪部及び係合部が係合することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、無線通信を通じて特定の制御対象を遠隔制御する際に操作される部分を兼ねる化粧パネルの本来意図しない方向への変位を抑制することができる携帯機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明にかかる携帯機をリモートエンジンスタートシステムの携帯機に具体化した一実施形態について図1〜図11を参照して説明する。
図1に示されるように、リモートエンジンスタートシステム1は、車両7の使用者(運転者)によって所持され、車両7と無線通信を行う携帯機2と、車両7を制御する車載制御装置71とを備えている。リモートエンジンスタートシステム1は、携帯機2が使用者によって操作されると、携帯機2からエンジンを始動する旨の始動信号Ss又はエンジンを停止する旨の停止信号Spが送信され、車両7がこれらの信号を受信することによって、車載制御装置71が制御対象としての車両7のエンジンの始動や、エンジンの停止を行うものである。
【0019】
<携帯機2の構成>
まず携帯機2の電気的な構成を説明する。すなわち、図1に示されるように、携帯機2は、CPU、ROM、RAM等が単一のICチップとして集積回路化されたマイクロコンピュータ21と、このマイクロコンピュータ21に電気的に接続され、UHF帯の無線信号を送信するとともに、UHF帯の無線信号を受信する送受信部22を備えている。
【0020】
また、携帯機2は、マイクロコンピュータ21に電気的に接続されたEボタン検出部37、スタートスイッチ検出部38、ストップスイッチ検出部39を備えている。これら検出部37,38,39は、後述する携帯機2の筐体30に設けられるEボタン23、スタートスイッチ24及びストップスイッチ25(図3参照。)の操作を通じて押圧されてオン動作するプッシュスイッチであって、オン動作した際にはその旨示す検出信号をマイクロコンピュータ21へ出力する。
【0021】
また、携帯機2は、マイクロコンピュータ21に電気的に接続されて携帯機2の動作状態を使用者に報知する第1発光部26及び第2発光部27を備えている。第1発光部26は3個のLED26aが点灯することにより発光する携帯機2の表面の一部分からなり、第2発光部27は3個のLED27aが点灯することにより発光する携帯機2の表面の他の一部分からなる。
【0022】
マイクロコンピュータ21は、Eボタン検出部37からの検出信号が入力されたときには、スタートスイッチ24及びストップスイッチ25への操作を有効とする。また、マイクロコンピュータ21は、スタートスイッチ検出部38からの検出信号が入力されたときには、車両7のエンジンを始動させるべく送受信部22を介して始動信号Ssを送信する。また、マイクロコンピュータ21は、ストップスイッチ検出部39からの検出信号が入力されたときには、車両7のエンジンを停止させるべく送受信部22を介して停止信号Spを送信する。
【0023】
ここで、マイクロコンピュータ21には、例えばEEPROM等からなる不揮発性のメモリ21aが設けられ、このメモリ21aには携帯機2に固有のIDコードが記憶されている。そして、マイクロコンピュータ21は、始動信号Ss及び停止信号Spに前記IDコードを含ませてこれらを送信する。
【0024】
また、マイクロコンピュータ21は、携帯機2の動作状態、例えば無線信号の送受信状態を使用者に報知するために、第1発光部26の各LED26a及び第2発光部27の各LED27aを点灯制御する。
【0025】
次に、携帯機2の機械的な構成について説明する。図2に示されるように、携帯機2の本体としての筐体30は、上部に開口する下部筐体31と下部に開口する上部筐体40とがこれらの開口を突き合わせるかたちで組み合わせられることにより全体として直方体状をなしている。筐体30の内部空間、すなわち下部筐体31及び上部筐体40の間に形成される空間部分には、マイクロコンピュータ21、LED26a、LED27a、及びアンテナ28等の各種電子部品が設けられてなる基板32が収容されている。アンテナ28は基板32の下面に配設されている。マイクロコンピュータ21は、基板32の上面における一側縁側に設けられている。また、この基板32の上面における中央付近にはEボタン検出部37が、同じくEボタン検出部37を間に挟んでマイクロコンピュータ21の反対側にはスタートスイッチ検出部38及びストップスイッチ検出部39が配設されている。
【0026】
また、基板32の上面において、Eボタン検出部37の周囲には3個のLED26aが円環状に配設されている。さらに基板32の上面において、Eボタン検出部37を間に挟んでマイクロコンピュータ21と反対側の部位には、3個のLED27aが直線状に配設されている。この3個のLED27aは、基板32の中央付近からスタートスイッチ検出部38及びストップスイッチ検出部39が配設されている側の端部に亘って所定間隔をおいて設けられている。
【0027】
基板32の上面は、弾性を有するゴム材等からなる透明の防水用パッキン33によって覆われ、下部筐体31と上部筐体40との組み付けを通じて同防水用パッキン33の周縁部が圧縮されることにより基板32の上面部分と筐体30の外部との間の水密性が確保される。防水用パッキン33は基板32と上部筐体40との間に位置している。防水用パッキン33の上面中央、すなわち基板32上のEボタン検出部37に対応する部位には、円柱状のEボタン23が配設されている。このEボタン23に対して基板32と反対側から外力が付与された際には、防水用パッキン33は基板32側へ弾性変形するとともに、同外力の付与が解除された際には元の形状に弾性復帰する。すなわち、このEボタン23への外力の付与を通じて基板32上のEボタン検出部37が押圧操作される。
【0028】
上部筐体40の上面には、各LED26a,27aの配置パターンに対応する形状を有する開口部41が同上部筐体40の中央部から一側縁に亘って延設されている。詳述すると、この開口部41は、上部筐体40の中央部分に形成された円形部41a、及び同円形部41aに連通するとともに図中の右斜め下へ延びるように形成されて上部筐体40の側縁部に開口する直方部41bからなる。円形部41aの内径はEボタン23の外径よりも大きく設定されている。
【0029】
そして、この開口部41には、その内形形状に対応する外形形状を有するポリカーボネート等の合成樹脂材料からなる発光部材としてのLEDレンズ50が配設されている。このLEDレンズ50は、その内側から入射した各LED26a,27aからの光を外部に出射するものであって、開口部41の円形部41aに対応する部位である円環状部51と、開口部41の直方部41bに対応する部位である直方体状部52とからなる。円環状部51の外径は開口部41の円形部41aの内径と略同一に、同じく円環状部51の内径は防水用パッキン33に形成されたEボタン23の外径と略同一に設定されている。そして、円環状部51には防水用パッキン33に形成されたEボタン23が内側から挿入されている。したがって、円環状部51は各LED26aが点灯した際にEボタン23を囲むように円環状に発光する。直方体状部52は、各LED27aが点灯した際に、その対応する部位が発光する。すなわち、円環状部51は第1発光部26、直方体状部52は前述した第2発光部27として機能する。
【0030】
また、上部筐体40の上面において、開口部41の直方部41bを間に挟んで互いに反対側の部位には、それぞれU字状の切り込みが形成されることにより、舌形状のスタート伝達部42及びストップ伝達部43が形成されている。これらスタート伝達部42及びストップ伝達部43は、基板32上のスタートスイッチ検出部38及びストップスイッチ検出部39に対応して設けられている。そして、スタート伝達部42及びストップ伝達部43は、これらの上方から押圧力が付与された際にこれらの基端部を支点として内方、すなわち防水用パッキン33側に弾性変形するとともに、同押圧力の付与が解除された際には元の位置に弾性復帰する。スタート伝達部42及びストップ伝達部43が防水用パッキン33側に弾性変形した際には、同防水用パッキン33を介して基板32上のスタートスイッチ検出部38及びストップスイッチ検出部39が押圧される。
【0031】
上部筐体40の上面には、合成樹脂材料により形成された化粧パネルとしてのスイッチパネル60が取り付けられている。このスイッチパネル60には、LEDレンズ50の外形形状に対応する内形形状を有する凹部61が貫通して形成されている。この凹部61を介して上部筐体40に取り付けられたLEDレンズ50及びこのLEDレンズ50の円環状部51に内側から挿入されたEボタン23が外部に露出される。すなわち、Eボタン23は外部から押圧操作可能とされている。
【0032】
また、スイッチパネル60は凹部61が形成されることにより全体としてU字状をなしている。そして、スイッチパネル60において凹部61により分断される2つのスタートスイッチ部60a及びストップスイッチ部60bは、これらの上方から押圧力が加えられた際にそれぞれスイッチパネル60の中央近傍に対応する部位を支点としてスイッチパネル60自体の弾性によって上部筐体40側へ弾性変形するともに、同押圧力の印加が解除された際には元の位置に弾性復帰する。スイッチパネル60のスタートスイッチ部60a及びストップスイッチ部60bが自由端となり、これらスイッチ部60a,60bと反対側が固定端となる。
【0033】
スイッチパネル60において凹部61により分断される2つのスタートスイッチ部60a及びストップスイッチ部60bは、上部筐体40のスタート伝達部42及びストップ伝達部43に対応しており、これら2つのスイッチ部60a,60bがそれぞれ上部筐体40側へ撓んだ際には、これらの先端内面により、上部筐体40のスタート伝達部42及びストップ伝達部43が押圧される。これにより、基板32上のスタートスイッチ検出部38及びストップスイッチ検出部39が防水用パッキン33を介して押圧される。
【0034】
このように、スイッチパネル60のスタートスイッチ部60a及びストップスイッチ部60bは、スタートスイッチ検出部38及びストップスイッチ検出部39をオン動作させる際に操作される部分として機能する。なお、スイッチパネル60の図中奥側のスタートスイッチ部60aはスタートスイッチ24であり、同じく図中手前側のストップスイッチ部60bはストップスイッチ25である。
【0035】
<車両7の構成>
次に、車両7の電気的な構成を説明する。すなわち、図1に示されるように、車両7は、CPU、ROM、RAM等からなるコンピュータユニットによって構成された車載制御装置71と、この車載制御装置71に電気的に接続され、UHF帯の無線信号を送受信する車載送受信部72とを備えている。車載制御装置71には、例えばEEPROM等からなる不揮発性のメモリ71aが設けられ、このメモリ71aには携帯機2に記憶されたIDコードに対応するIDコードが記憶されている。車載制御装置71は携帯機2から送信される無線信号に基づき車両制御を実行する際には、メモリ71aに記憶されたIDコードと携帯機2からの無線信号に含まれるIDコードとの照合結果に基づき携帯機2の正当性を認証する。
【0036】
また、車載制御装置71には、エンジンを制御するエンジン制御装置73が電気的に接続されている。
ここで、車両7のエンジンを始動させる際には、携帯機2のスタートスイッチ24が使用者により操作される。このスタートスイッチ24の操作を通じてスタートスイッチ検出部38がオン動作し、これによりエンジンの始動を要求する旨の始動信号Ssが携帯機2から車両7に送信される。車両7の車載制御装置71は、車載送受信部72を介して携帯機2からの始動信号Ssを受信すると、当該信号の受信状況あるいは車両7の制御状況に応じた情報を含む無線信号を携帯機2に送信する。
【0037】
車載制御装置71は、前述したID照合を含め、エンジンの始動を許可する条件が全て成立する場合には、車載送受信部72を介してエンジンの始動を開始する旨の始動開始信号Sssを送信する。一方、エンジンの始動を許可する条件が成立しない場合には、車載制御装置71は、車載送受信部72を介してエンジンの始動を開始できない旨の始動不可信号Ssfを送信する。車載制御装置71は、始動開始信号Sssを送信すると、エンジン制御装置73を通じてエンジンを始動させる。車載制御装置71は、エンジン制御装置73を通じてエンジンが始動されて安定した駆動状態になった旨を認識したときには、車載送受信部72を介してエンジンの始動が完了した旨の始動完了信号Sscを送信する。
【0038】
なお、車載制御装置71は、エンジン制御装置73を通じてエンジンを始動させようと試みたものの、何らかの原因でエンジンを始動できなかったり、エンジンの駆動を継続できなかったりした場合には、車載送受信部72を介して始動不可信号Ssfを送信する。
【0039】
ここで、車両7のエンジンを停止させる際には、携帯機2のストップスイッチ25が使用者により操作される。このストップスイッチ25の操作を通じてストップスイッチ検出部39がオン動作し、これによりエンジンの停止を要求する旨の停止信号Spが携帯機2から車両7に送信される。車両7の車載制御装置71は、車載送受信部72を介して携帯機2からの停止信号Spを受信すると、車載送受信部72を介して停止開始信号Spsを送信する。
【0040】
次に、スイッチパネル60の上部筐体40への取り付けについて図2〜図8を参照して説明する。
図2及び図4に示されるように、スイッチパネル60のスタートスイッチ部60a、ストップスイッチ部60bの先端部の内面には、上部筐体40の内部へ延出する延出部62,63が形成されている。そして、これら延出部62,63には、同延出部62,63の面に対して垂直方向かつ外側(図中手前側)へ突出するように爪部64,65がそれぞれ形成されている。これら延出部62,63の先端部は、スイッチパネル60の内面においてその先端、すなわち平面外形の輪郭線よりも内側へ偏倚した位置に形成されている。これは、延出部62,63と上部筐体40の内面との離間距離を大きくすることによって爪部64,65を大きくすること、正確には、延出部62,63の外面からの突出高さを大きくすることができるからである。
【0041】
また、スタートスイッチ部60aの延出部62において、爪部64と異なる部位には、同延出部63の面に対して水平方向、すなわち爪部64,65とは異なる方向かつ外側(図4中奥側)へ突出する第2爪部66が形成されている。
【0042】
図5に示されるように、上部筐体40の上面において、開口部41の直方部41bの先端側の部位には、スイッチパネル60の延出部62,63を挿入する挿入孔44が形成されている。上部筐体40の内面(図中手前側)には、爪部64,65と係合するように内側へ突出した突部である係合部45,46が爪部64,65と対応してそれぞれ突設されている。また、上部筐体40の係合部45,46が設けられた内面とは異なる内面に第2爪部66と係合するように内面側(図中手前側)へ突出する第2係合部47が形成されている。
【0043】
図6に示されるように、上部筐体40にスイッチパネル60が取り付けられた状態において、上部筐体40の内面に形成された係合部45,46,47の下端面に爪部64,65,66の上端面が係合することによってスイッチパネル60が上部筐体40から離間する方向へ変位しないようになっている。なお、スイッチパネル60、正確には、スタートスイッチ部60a及びストップスイッチ部60bは、押圧操作によってこれらが上部筐体40に近接する側へ撓むのに対応して爪部64,65,66が下方へ変位できるように係合部45,46,47の下方には空間が形成されている。
【0044】
ここで、図7に示されるように、スイッチパネル60は、上部筐体40に対し、次のようにして組み付けられる。すなわち、まずスイッチパネル60の延出部62(63)が挿入孔44に対して斜めに挿入され、延出部62(63)の爪部64(65)の上端面が上部筐体40の係合部45(46)の下端面よりも下方へ位置される。次に、スイッチパネル60は、上部筐体40の上面に対して平行に取り付けられ、延出部62(63)が設けられる端部と反対側の端部が接着剤等により上部筐体40の上面に固定される。そして、スイッチパネル60が取り付けられた上部筐体40と、防水用パッキン33に覆われた基板32が取り付けられた下部筐体31とが組み付けられる。スイッチパネル60が取り付けられた上部筐体40に下部筐体31が組み付けられると、スイッチパネル60の延出部62,63の変位が規制される。
【0045】
詳しくは、図8に示されるように、スイッチパネル60の延出部62(63)は、上部筐体40の係合部45(46)に当接し、係合部45(46)の下端面に爪部64(65)の上端面に当接し係合している。また、下部筐体31に形成される上部筐体40を支持するとともに、係合部45(46)を保持する保持部材として機能する支持部34がスイッチパネル60の延出部62(63)の爪部64(65)と反対側に近接して位置する。このため、スイッチパネル60が押圧操作によって撓んだ場合、この押圧方向への変位は延出部62(63)の先端(正確にはその爪部64(65)と反対側の部分)が支持部34に当接することにより規制される。また、スイッチパネル60が引っ掛かった場合にも、延出部62(63)の変位は延出部62(63)の先端が支持部34に当接することにより規制され、爪部64(65)と係合部45(46)との係合が維持されるため、スイッチパネル60の先端部が意図しない方向へ変位することを抑制できる。
【0046】
次に、LEDレンズ50の上部筐体40への取り付けについて図2、図5、及び図9〜図11を参照して説明する。
図2に示されるように、LEDレンズ50の直方体状部52の円環状部51と反対側の先端には、上部筐体40に取り付けられる外側へ開口した鉤状部53が形成されている。
【0047】
図5に示されるように、上部筐体40の内面において、係合部45と係合部46との間には、LEDレンズ50の鉤状部53が嵌着される凸部48が内側(図中手前側)へ突設されている。
【0048】
図9に示されるように、LEDレンズ50を上部筐体40に取り付ける際には、まず、直方体状部52の鉤状部53が挿入孔44に挿入され、LEDレンズ50の弾性を利用して、上部筐体40の内面に形成された凸部48に鉤状部53が嵌着され、この状態で鉤状部53を中心として、LEDレンズ50を上部筐体40側へ回転させることにより同LEDレンズ50は上部筐体40の開口部41に嵌装される。
【0049】
すなわち、図10(a)に示されるように、LEDレンズ50の直方体状部52の鉤状部53が上部筐体40の挿入孔44に挿入される。次に、図10(b)に示されるように、挿入された鉤状部53が押圧され、押圧によって鉤状部53の下端側が凸部48の下部に入り込む。そして、図10(c)に示されるように、LEDレンズ50の先端部を支点として円環状部51を上部筐体40側へ倒すと、鉤状部53が凸部48に嵌着される。
【0050】
図11(a)〜(c)に示されるように、上部筐体40の開口部41にLEDレンズ50を嵌装させ(図11(b)参照。)、LEDレンズ50が嵌装された上部筐体40にスイッチパネル60を上述のように取り付けると、LEDレンズ50は上部筐体40の外面とスイッチパネル60とにその周囲に形成されたフランジ状の部分が挟まれて固定される。以上により、携帯機2が組み付けられる。
【0051】
以上、説明した実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)携帯機2の意匠面を構成するスイッチパネル60の一部分が車両7のエンジンを制御する際に操作されるボタンとして機能するため、意匠性に優れた携帯機2を提供することができる。そして、スイッチパネル60の自由端側に爪部64,65を備えた延出部62,63が形成される。このため、スイッチパネル60の先端部が引っ掛かったとしても、爪部64,65が携帯機2の筐体30の係合部45,46に係合することによりスイッチパネル60の先端部が意図しない方向、すなわち筐体30に対して離間する方向へ変位することを抑制できる。
【0052】
(2)延出部62,63が筐体30の内側に挿入された状態において、延出部62,63がスイッチパネル60の平面外形の輪郭線よりも内側へ偏倚した分だけ、延出部62,63と係合部45,46が形成される筐体30の内面との離間距離が大きくすることができる。ひいては、爪部64,65及び係合部45,46の互いの突出量を大きくすることにより、これら爪部64,65と係合部45,46との係合面積を大きく設定することができる。すなわち、爪部64,65と係合部45,46との係合力の増大が図られることにより、スイッチパネル60の先端部が引っ掛かったとしても、スイッチパネルの先端部が意図しない方向へ変位することをさらに抑制できる。
【0053】
(3)携帯機2の筐体30の内部において係合部45,46に対向して支持部34が設けられ、スイッチパネル60の延出部62,63が、係合部45,46が設けられた筐体30の内面とし支持部34との間に挿入された状態で保持される。そして、スイッチパネル60の先端が引っ掛かって、爪部64,65と係合部45,46との係合が解除される方向へ変位しようとした際には、延出部62,63の爪部64,65と反対側の部位が支持部34に当接することにより、爪部64,65と係合部45,46との係合が解除される方向への変位が規制される。よって、スイッチパネル60の先端部が意図しない方向へ変位することをさらに抑制できる。
【0054】
(4)スイッチパネル60が携帯機2の筐体30に取り付ける際には、変位可能であるため変位範囲が制限されておらず、スイッチパネル60を携帯機2の筐体30の内部に挿入し易い状態で挿入することができる。そして、スイッチパネル60が携帯機2の筐体30の内部に挿入された後に、携帯機2の筐体30の内部に設けられる支持部34が延出部62,63の爪部64,65が設けられる側と反対側に近接して組み付けられる。このため、係合部45,46が設けられる筐体30の内面から延出部62,63が離間することを抑制し、車両7のエンジンを制御するための操作による変位範囲のみに制限することができる。すなわち、スイッチパネル60を携帯機2の筐体30に組み付ける際には挿入し易く、取り付けた後には抜け難くなっており、よって、スイッチパネル60の先端部が引っ掛かったとしても、スイッチパネル60の先端部が意図しない方向へ変位することをさらに抑制できる。
【0055】
(5)係合部45,46が設けられる筐体30の内面と筐体30の異なる内面に設けられる第2係合部47と、第2係合部47に係合するように爪部64,65と異なる方向へ突出して形成される第2爪部66とが備えられる。このため、スイッチパネル60の先端部が引っ掛かったとしても、爪部64,65及び係合部45,46に掛かる力と、第2爪部66及び第2係合部47に掛かる力として異なる方向へ分散させることができ、スイッチパネル60の先端部が意図しない方向へ変位することをさらに抑制できる。
【0056】
また、携帯機2においては、アンテナ28が筐体30の外部に突出して設けられるため、アンテナ28によって爪部64及び係合部45の形成範囲が制限されている。しかしながら、第2係合部47及び第2爪部66が形成されるため、アンテナ28があったとしても第2係合部47と第2爪部66との係合によって補うことができる。
【0057】
(6)LEDレンズ50の先端部が筐体30に係合して固定されるため、LEDレンズ50が携帯機2の筐体30から外れ難くなっている。また、スイッチパネル60の一部分が携帯機2の筐体30とスイッチパネル60とに挟まれて携帯機2の本体に固定されるため、LEDレンズ50は外れ難く、携帯機2の筐体30に対するスイッチパネル60の取り付けに合わせて、LEDレンズ50を携帯機2の筐体30に取り付けることができる。
【0058】
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態では、係合部45,46及び爪部65,66とは別に第2係合部47及び第2爪部66を設けるようにしたが、係合部45,46と爪部65,66との係合によってスイッチパネル60の先端部が意図しない方向へ変位することを抑制できるのであれば、第2係合部47及び第2爪部66を省略してもよい。
【0059】
・上記実施形態では、保持部材として支持部34を設けるようにしたが、係合部45,46と爪部65,66との係合が保たれるのであれば、保持部材としての支持部34を省略してもよい。
【0060】
・上記実施形態では、延出部62,63を先端よりも内側へ偏倚して設けるようにしたが、偏倚させずとも係合部45,46と爪部65,66との係合力によってスイッチパネル60の先端部が意図しない方向へ変位することを抑制できるのであれば、内側へ偏倚して設けなくてもよい。
【0061】
・上記実施形態では、リモートエンジンスタートシステム1の携帯機に適用したが、車両のドアの施解錠を行う携帯機等の他の遠隔制御システムの携帯機に適用してもよい。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想をその効果と共に記載する。
【0062】
(a)前記本体には前記化粧パネルに対する操作に応じて発光する発光部材の一部が前記化粧パネルを介して露出して設けられ、前記発光部材は、その一部分が本体の一部に係合されるとともに、同発光部材の他の一部分が前記化粧パネルと本体外面とによって挟まれることにより同本体に固定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の携帯機。
【0063】
同構成によれば、発光部材の一部分が本体に係合して固定されるため、発光部材が携帯機の本体から外れ難くなっている。また、発光部材の他の一部分が携帯機の本体と化粧パネルとに挟まれて携帯機の本体に固定されるため、発光部材は外れ難く、携帯機の本体に対する化粧パネルの取り付けに合わせて、発光部材を携帯機の本体に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】エンジンスタートシステムの概略構成を示すブロック図。
【図2】携帯機の概略構成を示す斜視分解図。
【図3】携帯機のスイッチを示す斜視図。
【図4】スイッチパネルの先端部を示す拡大斜視図。
【図5】上部筐体の先端側の内面を示す拡大斜視図。
【図6】スイッチパネルが組み付けられた上部筐体の内面を示す拡大斜視図。
【図7】携帯機の組み付けを示す断面図。
【図8】携帯機の断面を示す断面図。
【図9】上部筐体にLEDレンズを取り付けるところを示す斜視図。
【図10】(a)(b)(c)上部筐体にLEDレンズを組み付けるところを示す断面図。
【図11】(a)(b)(c)上部筐体にLEDレンズを組み付け、さらにスイッチパネルを組み付けるところを示す斜視図。
【図12】従来の携帯機を示す斜視図。
【符号の説明】
【0065】
1…リモートエンジンスタートシステム、2…携帯機、7…車両、21…マイクロコンピュータ、21a…メモリ、22…送受信部、23…Eボタン、24…スタートスイッチ、25…ストップスイッチ、26…第1発光部、26a…LED、27…第2発光部、27a…LED、28…アンテナ、30…筐体、31…下部筐体、32…基板、33…防水用パッキン、34…支持部、37…Eボタン検出部、38…スタートスイッチ検出部、39…ストップスイッチ検出部、40…上部筐体、41…開口部、41a…円形部、41b…直方部、42…スタート伝達部、43…ストップ伝達部、44…挿入孔、45,46…係合部、47…第2係合部、48…凸部、50…LEDレンズ、51…円環状部、52…直方体状部、53…鉤状部、60…スイッチパネル、60a…スタートスイッチ部、60b…ストップスイッチ部、61…凹部、62,63…延出部、64,65…爪部、66…第2爪部、71…車載制御装置、71a…メモリ、72…車載送受信部、73…エンジン制御装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線信号を送信することによって制御対象を制御する携帯機において、
当該携帯機の本体の外面に設けられて当該携帯機の意匠面を構成するとともに、前記本体の外面に固定される固定端としての部分と同本体の外面に固定されない自由端としての部分とを有する化粧パネルを備え、
前記制御対象を制御する際に前記化粧パネルの自由端としての部分が押圧操作された場合には、同自由端としての部分が前記本体側へ撓むことを利用して前記本体の内部に設けられる接点を閉動作させることにより前記無線信号が送信されるように構成し、
前記化粧パネルの自由端としての部分には、前記本体の内部に挿入され、同本体の内面に設けられた係合部と係合する爪部を備える延出部が形成される
ことを特徴とする携帯機。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯機において、
前記係合部は、前記化粧パネルの延出部に対向する前記本体の内面に形成された突部であり、
前記延出部は、前記化粧パネルの平面外形の輪郭線よりも内側へ偏倚して設けられてなる
ことを特徴とする携帯機。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の携帯機において、
前記化粧パネルの延出部は、前記係合部が設けられた前記本体の内面と、同本体の内部において前記係合部に対向して設けられる保持部材との間に挿入された状態に保持されるとともに、前記爪部と前記係合部との係合が解除される方向へ変位しようとした際には、同延出部の前記爪部と反対側の部位が前記保持部材に当接することにより、同延出部の前記爪部と前記係合部との係合が解除される方向への変位が規制される
ことを特徴とする携帯機。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の携帯機において、
前記係合部が設けられる前記本体の内面と前記本体の異なる内面に設けられる第2係合部を備えるとともに、
前記第2係合部に係合するように前記爪部と異なる方向へ突出して形成される第2爪部を備える
ことを特徴とする携帯機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−281056(P2009−281056A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−134334(P2008−134334)
【出願日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】