説明

携帯通信端末および近距離内通信相手探索方法

【課題】相手の携帯通信端末と自分の携帯通信端末との距離や方角などの位置情報をより外乱の影響を受けにくい精度の高い方法によって得ることができる携帯通信端末および近距離内通信相手探索方法を提供する。
【解決手段】携帯通信端末であって、基地局を介して公衆網に接続する無線公衆網通信手段と、通信相手との伝播時間に基づく距離計測および通信相手からの電波の受信信号強度計測を前記基地局を介さないで直接的に行なう近距離無線通信手段と、を具備する構成となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、相手と自分との距離や方角などの位置情報を把握することができる携帯通信端末及びその携帯通信端末を用いた近距離内通信相手探索方法に関し、特に、相手の携帯通信端末と自分の携帯通信端末との距離や方角などの位置情報をより外乱の影響を受けにくい精度の高い方法によって得ることができる携帯通信端末及び近距離内通信相手探索方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯通信端末は急速に普及し、携帯通信端末の所有者は外出時において自分の所有する携帯通信端末を携帯することが一般的な習慣となっている。このような状況の中、他人との待ち合わせにおいて携帯通信端末は相手との連絡を取るための便利な機器として利用されている。
しかし、例えば待ち合わせ場所が混雑した人ゴミの中である場合、相手と連絡を取りながら回りを隈なく見渡し大勢の中から相手を探すことになるが、探索対象が多いため煩わしさがある。また探索方向を間違えている場合や、視力が十分でないものにとっては容易に探索することが難しい場合がある。
このような場合、相手と自分との距離や方角などの位置情報を把握することができればより容易に探し出すことが可能となる。
【0003】
この問題に対応するための従来技術として、以下のようなものがある。
すなわち、従来技術としては、GPSの測位機能により基地局を介して相手の携帯通信端末の位置情報を得る技術や、さらに自分の携帯通信端末の位置情報を得、両携帯通信端末の位置情報から距離演算手段を用いて相手と自分との距離を得る技術が知られている(特許文献1)。
また、他の従来技術としては、直接的な近距離無線通信手段を利用して相手の携帯通信端末が発した送信電波の自分の携帯通信端末における受信電力と予め設定されている基準受信電力との差に基づいて相手と自分との距離を測定する技術や、さらに受信電波の到来方向に基づき相手のいる方角を検出する技術が知られている(特許文献2)。
【特許文献1】特開2005−341600公報
【特許文献2】特開2005−252616公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1のようなGPSによる測位機能では、屋内および地下街等ではGPS衛星の電波が微弱であるいう問題や、携帯通信端末とGPS衛星との距離が2万kmと遠いためより外乱の影響を受けやすく精度の劣化も起こりやすいという問題や、また基地局を介して位置情報の送受信を行うため、基地局の回線が許容範囲を超えてしまった場合や、基地局からの電波状況が悪い“圏外”の場合では相手の携帯通信端末の位置情報を得ることができないという問題があった。
また、上述した特許文献2のようなGPSを使用せず、さらに基地局を介さない近距離無線通信手段による場合においても、相手の携帯通信端末が発した送信電波の自分の携帯通信端末における受信電力と予め設定されている基準受信電力との差を利用して距離を求めるため、自分の携帯通信端末と相手の携帯通信端末との間の環境下での電力差と距離に関するマッピングあるいは電力の減衰率が既知である必要があり、さらにこれらの既知であるべき情報もまた外乱の影響を受けやすく誤差が生じやすいという問題があった。
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、相手の携帯通信端末と自分の携帯通信端末との距離や方角などの位置情報をより外乱の影響を受けにくい精度の高い方法によって得ることができる携帯通信端末およびその携帯通信端末を用いた近距離内通信相手探索方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、携帯通信端末であって、基地局を介して公衆網に接続する無線公衆網通信手段と、通信相手との伝播時間に基づく距離計測および通信相手からの電波の受信信号強度計測を前記基地局を介さないで直接的に行なう近距離無線通信手段と、を具備することを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、基地局を介して公衆網に接続する無線公衆網通信手段を有する携帯通信端末であって、通信相手の携帯する被探索側の携帯通信端末との伝播時間に基づく距離計測および通信相手の被探索側の携帯通信端末からの電波の受信信号強度計測を前記基地局を介さないで直接的に行う近距離無線通信手段を具備し、探索側の携帯通信端末の前記近距離無線通信手段より前記通信相手の被探索側の携帯通信端末へ情報の送信を行い、前記探索側の携帯通信端末の前記近距離無線通信手段が前記被探索側の携帯通信端末の前記近距離無線通信手段と通信可能な範囲内に入った場合に、両者間で無線通信を行い、前記探索側の携帯通信端末が前記被探索側の携帯通信端末と前記無線通信を行うことにより、前記被探索側の携帯通信端末との伝播時間に基づく距離計測および前記被探索側の携帯通信端末からの電波の受信信号強度計測を行い、前記探索側の携帯通信端末が前記被探索側の携帯通信端末との距離および前記被探索側の携帯通信端末からの受信信号強度を表示し、前記探索側が、表示された前記通信相手と自分との距離および前記通信相手からの電波の受信信号強度を知り、その前記通信相手と自分との距離および前記通信相手からの電波の受信信号強度に基づいて前記通信相手の探索を行うことを特徴とする。
【0006】
また、請求項3記載の発明は、前記無線公衆網通信手段と前記近距離無線通信手段とが個別にもしくは同時に利用されることを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、前記近距離無線通信手段が、無線USB規格に準拠した無線USB通信部からなることを特徴とする。
また、請求項5記載の発明は、前記携帯通信端末が、さらに、前記無線USB通信部により計測した通信相手との距離および通信相手からの電波の受信信号強度を表示する表示部を具備することを特徴とする。
また、請求項6記載の発明は、前記携帯通信端末が、さらに、前記無線USB通信部により計測した通信相手との距離に応じて報知を行なう報知部を具備することを特徴とする。
また、請求項7記載の発明は、前記携帯通信端末が、さらに、前記無線USB通信部により計測した通信相手からの電波の受信信号強度に応じて報知を行なう報知部を具備することを特徴とする。
また、請求項8記載の発明は、前記携帯通信端末が、さらに、前記無線公衆網通信手段が利用する通信相手の識別情報と前記無線USB通信部が利用する通信相手の識別情報とを一元管理するために記憶する記憶部を具備することを特徴とする。
【0007】
また、請求項9記載の発明は、近距離内通信相手探索方法であって、基地局を介して公衆網に接続する無線公衆網通信手段および通信相手の携帯通信端末との伝播時間に基づく距離計測および通信相手からの電波の受信信号強度計測を前記基地局を介さないで直接的に行う近距離無線通信手段を具備する探索側の携帯通信端末の前記近距離無線通信手段より前記通信相手の携帯する被探索側の前記携帯通信端末へ情報の送信を行うステップと、前記探索側の携帯通信端末の前記近距離無線通信手段が前記被探索側の携帯通信端末の前記近距離無線通信手段と通信可能な範囲内に入った場合に、両者間で無線通信を行うステップと、前記探索側の携帯通信端末が前記被探索側の携帯通信端末と前記無線通信を行うことにより、前記被探索側の携帯通信端末との伝播時間に基づく距離計測および前記被探索側の携帯通信端末からの電波の受信信号強度計測を行うステップと、前記探索側の携帯通信端末が前記被探索側の携帯通信端末との距離および前記被探索側の携帯通信端末からの受信信号強度を表示するステップと、を具備し、前記探索側が、表示された前記通信相手と自分との距離および前記通信相手からの電波の受信信号強度を知り、その前記通信相手と自分との距離および前記通信相手からの電波の受信信号強度に基づいて前記通信相手の探索を行うことを特徴とする。
また、請求項10記載の発明は、近距離内通信相手探索方法であって、前記基地局を介した前記探索側の携帯通信端末の前記無線公衆網通信手段と前記被探索側の携帯通信端末の前記無線公衆網通信手段との通信と、前記探索側の携帯通信端末の前記近距離無線通信手段と前記被探索側の携帯通信端末の前記近距離無線通信手段との通信と、が並行して行なわれることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、基地局を介さない無線USB通信手段の通信相手との伝播時間に基づく距離計測および通信相手からの電波の受信信号強度計測により、相手の携帯通信端末と自分の携帯通信端末との距離や方角などの位置情報を、より外乱の影響を受けにくく、より精度の高い方法によって得ることができる。そして、基地局を介さない通信である為、基地局の回線状況が悪いような場合であってもその影響を受けず、また、通信料がかからない。
また、基地局を介した無線公衆網通信が可能である状況においては、無線USB通信手段と無線公衆網通信手段が同時に通信可能であるため、通話もしくは電子メールを行いながら無線USB通信手段による通信相手との距離や方角を知ることもでき、より探索を行いやすい。
また、報知手段を備えることにより感覚的にも通信相手に近づいているかどうかを知ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に添付の図を参照してこの発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明による携帯通信端末の一実施形態の概略構成ブロック図である。
図1に示すように、この携帯通信端末1は、制御部2と、無線公衆網通信用アンテナ3と、無線公衆網通信用アンテナ3および制御部2に接続された無線公衆網通信部5と、無線USB通信用アンテナ7と、無線USB通信用アンテナ7および制御部2に接続された無線USB通信部9と、制御部2に接続された表示部11と、制御部2に接続された操作部13と、制御部2に接続された記憶部15と、制御部2に接続された報知部17と、マイク19と、スピーカ21と、マイク19およびスピーカ21および制御部2に接続された音声処理部23と、を有している。
ここで、無線公衆網通信部5は、基地局を介して公衆網に接続する無線公衆網通信手段であり、送信時にはデジタル変調を行い、その後アナログ信号に変換し、無線公衆網通信用に割り当てられた周波数帯(例えば2GHz帯)の電波を公衆網と接続する基地局に向けて無線公衆網通信用アンテナ3を介して送信し、情報の送出を行う。また、受信時には公衆網と接続する基地局からの電波を無線公衆網通信用アンテナ3により受信し、アナログ信号からデジタル信号に変換し、デジタル復調を行い、情報を復元する。
【0010】
そして、携帯通信端末1は、無線公衆網通信部5により公衆網と接続することで、他の公衆網と接続する携帯通信端末と通話や電子メールなどの情報のやりとりを行うことができる。また、携帯通信端末に限らず公衆網を介して接続する他の機器と情報のやりとりを行うことができる。
無線USB通信部9は、制御部2の制御のもとに、UWB通信方式を利用した近距離高速無線通信を実現するための無線USB規格に準拠したもので、通信相手との伝播時間に基づく距離計測および通信相手からの電波の受信信号強度計測が可能な基地局を介さない直接的な近距離無線通信手段であり、送信時にはデジタル変調を行い、その後アナログ信号に変換し、無線USB通信用に割り当てられた周波数帯3.1GHz〜10.6GHzの電波を通信距離10m程度内にいる無線USB通信部をもつ通信相手に向けて無線USB通信用アンテナ7を介して送信し、通信相手のもつ無線USB通信部と直接接続する。
【0011】
また、受信時には、無線USB通信部9は、通信相手のもつ無線USB通信部が無線USB通信用アンテナを介して送信した電波を無線USB通信用アンテナ7により受信し、アナログ信号からデジタル信号に変換し、デジタル復調を行う。
また、無線USB通信部9は、主とする通信機能の他に、通信相手との距離を伝播時間に基づいて計測する機能も備えており、その精度は理論上±60cmより良いものである。この距離計測は、受信電力と基準受信電力の差に基づく距離計測に比べ、外乱の影響による誤差が少ないという利点がある。なお、そのために、無線USB通信部9は、距離測定用のカウンター等を備えている。
また、無線USB通信部9は、受信した電波の受信信号強度を計測する機能も備えており、通信相手の位置する方角からの電波は強い傾向があることから、携帯通信端末の向きを変えながら通信相手からの電波の受信信号強度が大きくなる方角を見つけることにより通信相手の位置する方角を知ることに利用するものとする。
【0012】
また、無線USB通信部9は、セキュリティ機能の1つとして許可された端末間でのみ通信を行えるようにするための認証機能も備えており、通信相手毎に異なる認証情報を使用して通信を行う。認証情報は、ホストIDとデバイスIDとコネクション鍵のセットからなる。複数のホストに対応するデバイスはそのホスト毎に異なる認証情報を持ち、また、複数のデバイスと接続するホストはそのデバイス毎に異なる認証情報をもつ。この認証情報を無線USB通信における通信相手の識別情報として利用するものとする。
制御部2は、携帯通信端末1全体の動作を制御するものであり、携帯通信端末1の各ブロックと接続し信号のやりとりを行い、各ブロックの動作を制御するCPUやDSPを含むものである。
記憶部15は、制御部2が携帯通信端末1の動作制御を行うにあたって必要とする情報を格納するROMやRAMなどのメモリであり、このメモリに対して情報の読み書きを行う。
この記憶部15には、報知17を動作させるための無線USB通信部9により計測される通信相手との距離に対する閾値とする距離用閾値、および通信相手からの電波の受信信号強度に対する閾値とする強度用閾値が格納されるものとする。
また、この記憶部15には、無線公衆網通信部5が利用する通信相手の識別情報(電話番号と電子メールアドレス)と無線USB通信部9が利用する通信相手の識別情報(ホストIDとデバイスIDとコネクション鍵のセット)とは一元管理され、通信相手の名前とともに格納されるものとする。
【0013】
表示部11は、携帯通信端末1内の情報を表示するためのものであり、例えば液晶ディスプレイなどが考えられ、無線USB通信部9により計測される通信相手との距離や通信相手からの電波の受信強度も表示される。また、この表示部11には、記憶部15で一元管理のもと格納されている識別情報を含む信号を受信した場合においては通信相手の名前が表示される。
報知部17は、振動およびライトを発するものであり、これらは独立して動作させることが可能であり、無線USB通信部9により計測される通信相手との距離が記憶部15に格納された距離用閾値以下になると動作させることや、無線USB通信部9により計測した通信相手からの電波の受信信号強度が記憶部15に格納された強度用閾値以上になると動作させるようにすることも可能である。
操作部13は、利用者がキー入力により携帯通信端末1の操作入力を行うためのものである。
音声処理部23は、マイク19から入力される音声をアナログ信号からデジタル信号に変換すると共に、またデジタル音声信号をアナログ信号に変換し、スピーカ21から音声を発生する。
マイク19は通話時に音声処理部23へと送る音声を入力するものであり、スピーカ21は音声処理部23からの音声や、着信音、警告音などを出力するものである。
【0014】
図2は、図1に示した携帯通信端末1を用いた近距離内通信相手探索方法を示す模式図である。
ここで、自分(名前をA子とする)の所有する携帯通信端末(以下、探索側携帯通信端末とよぶ)1aおよび通信相手(名前をB子とする)の所有する携帯通信端末(以下、被探索側携帯通信端末とよぶ)1bは、図1の構成による携帯通信端末である。
まず、両携帯通信端末1a、1bの間では無線USB通信での初回接続時にアソシエーションが行われており、認証情報(ホストIDとデバイスIDとコネクション鍵のセット)が各記憶部15a、15bに格納されているものとする。
ここで、ホストIDはA子のID、デバイスIDはB子のIDが使用されることになる。さらに、この認証情報は無線USB通信部9a、9bが利用する通信相手の識別情報として、各記憶部15a、15bにおいて相手の電話番号と電子メールアドレスと一元管理され、通信相手の名前とともに格納されているものとする。
つまり、探索側携帯通信端末1aにおける記憶部15aには、図3に示すように、B子という名前とともに、B子の電話番号とB子のメールアドレスとホストID(A子のID)とデバイスID(B子のID)とコネクション鍵のセットが一元管理されて格納されていることになる。また、被探索側携帯通信端末1bの記憶部15bには、図3に示すように、A子という名前とともに、A子の電話番号とA子のメールアドレスとホストID(A子のID)とデバイスID(B子のID)とコネクション鍵のセットが一元管理されて格納されていることになる。
図3は、両探索側携帯通信端末における記憶部の説明図である。
【0015】
次に、本発明による近距離内通信相手探索方法について実施形態に分けて説明する。
まず、第1の実施形態として、基地局を介さない場合の近距離内通信相手探索方法について図2と図4を用いて説明する。
図4は、基地局を介さない場合の近距離内通信相手探索方法(第1の実施形態)のフローチャートである。
第1の実施形態では、探索側携帯通信端末1aと被探索側携帯通信端末1bにおいて、無線USB通信部9a、9bの機能がONになっているものとする。
まず、探索側携帯通信端末1aにより、無線USB通信部9aが無線USB通信用アンテナ7aを介して記憶部15aに格納されているホストID(A子のID)を含む情報を被探索側携帯通信端末1bに向けて送信する(図4のステップS1)。
被探索側携帯通信端末1bが無線USB通信可能な範囲内にあるか否かが判定され(ステップS2)、無線USB通信可能な範囲内にある場合(ステップS2でYes)、無線USB通信用アンテナ7bを介して無線USB通信部9bにおいてこの信号を受信する(ステップS3)。
【0016】
また、被探索側携帯通信端末1bが無線USB通信可能な範囲内にない場合(ステップS2でNo)、被探索側携帯通信端末1bからの反応がないことにより、探索側携帯通信端末1aは被探索側携帯通信端末1bが無線USB通信可能な範囲内にないと判断し、ステップS1へ戻る。ここで、無線USB通信可能な距離とは10m程度内とされる。
被探索側携帯通信端末1bの無線USB通信部9bでは、記憶部15bに格納されている識別情報の中からホストIDがこの受信した信号に含まれるID(A子のID)と一致するものを探し出す(ステップS4)。
この時、被探索側携帯通信端末1bの表示部11bには一致したIDをもつ通信相手の名前(A子)とその者が無線USB通信可能な状態であることを表すメッセージが表示される。
そして、被探索側携帯通信端末1bにより、無線USB通信部9bが無線USB用通信アンテナ7bを介して、記憶部15bに格納され先程探し出された識別情報(A子に関する識別情報)の中にあるデバイスID(B子のID)を含む接続要求を探索側携帯通信端末1aに向けて送信する(ステップS5)。この時、被探索側携帯通信端末1bの表示部11bには通信相手の名前(A子)とその者に接続要求中であることを表すメッセージを表示する。
【0017】
その後、探索側携帯通信端末1aの記憶部15aに格納されているB子の認証情報と被探索側携帯端末1bの記憶部15bに格納されているA子の認証情報を用いて各無線USB通信部9a、9bおよび無線通信用アンテナ7a、7bを介して相互認証を行い、安全な接続を確立する(ステップS6)。
このとき、探索側携帯通信端末1aの表示部11aには通信相手の名前(B子)とその者と無線USB通信中であることを表すメッセージを表示し、被探索側携帯通信端末1bの表示部11bには通信相手の名前(A子)とその者と無線USB通信中であることを表すメッセージを表示する。
そして、探索側携帯通信端末1aが無線USB通信部9aにより無線USB通信用アンテナ7aを介して距離測定用フォーマットの信号を送信する(ステップS7)。
この時、探索側携帯通信端末1aの無線USB通信部9aでは距離測定用のカウンターを利用して探索側携帯通信端末1aにおいて距離測定用フォーマットの信号を送信したタイミング(TA)の算出を行なう。
【0018】
次に、送信された信号を被探索側携帯通信端末1bが無線USB通信部9bにより無線USB通信用アンテナ7bを介して受信する(ステップS8)。
この時、被探索側携帯通信端末1bの無線USB通信部9bでは距離測定用のカウンターを利用して探索側携帯通信端末1aが送信した距離測定用フォーマットの信号を受信したタイミング(RA)の算出を行う。
続いて、被探索側携帯通信端末1bが無線USB通信部9bにより無線USB通信用アンテナ7bを介して距離探索用フォーマットの信号を送信する(ステップS9)。
この時、被探索側携帯通信端末1bの無線USB通信部9bでは距離測定用のカウンターを利用して被探索側携帯通信端末1bにおいて距離測定用フォーマットの信号を送信したタイミング(TB)の算出を行なう。
そして、送信された信号を探索側携帯通信端末1aが無線USB通信部9aにより無線USB通信用アンテナ7aを介して受信する(ステップS10)。
この時、探索側携帯通信端末1aの無線USB通信部9aでは距離測定用のカウンターを利用して被探索側携帯通信端末1bが送信した距離測定用フォーマットの信号を受信したタイミング(RB)の算出を行う。
【0019】
その後、被探索側携帯通信端末1bの無線USB通信部9bは探索側携帯通信端末1aにTBとRAを含む信号を無線USB通信用アンテナ7bを介して送信し(ステップS11)、探索側携帯通信端末1aの無線USB通信部9aでは、これらを含む信号を無線USB通信用アンテナ7aを介して受信(ステップS12)し、以下の式を計算することにより距離Dを求める(ステップS13)。
D=c×((RA−TA)+(RB−TB))/2
ここで、cは光速を表す。
なお、各携帯通信端末1a、1bにおける距離測定用カウンターの基準タイミングは異なるが相手の基準タイミングについて知る必要はない。つまり、RA、TA、RB、TBは絶対的なタイミングではなく、RAおよびTBについては被探索側携帯通信端末1b内での距離測定用カウンターに対するタイミングでよく、また、TAおよびRBについては探索側携帯通信端末1a内での距離測定用カウンターに対するタイミングでよい。これは上式がD=c×((RA−TB)+(RB−TA))/2と変形できることからもわかる。
以上により、探索側携帯通信端末1aにおいて被探索側携帯通信端末1bとの距離を知るようになっている。
【0020】
また、探索側携帯通信端末1aでは被探索側携帯通信端末1bからの電波の受信信号強度計測を行い、現在の探索側携帯通信端末1aの向きにおける被探索側携帯通信端末1bからの電波の受信信号強度を知る(ステップS14)。
このとき、探索側携帯通信端末1aの表示部11aには通信相手の名前(B子)とともに、その距離と受信信号強度が表示される。
そして、探索側携帯通信端末1aの向きを変えて同様に通信相手までの距離と受信信号強度を知る(ステップS15)。
このとき、探索側携帯通信端末1aの表示部11aには通信相手の名前(B子)とともに、更新されたその距離と受信信号強度が表示される。
そして、前に得られた通信相手の距離と受信信号強度と比較して大きくなる場合の探索側携帯通信端末1aの向きを知ることにより、通信相手のいる方角についても知り(ステップS16)、その距離と方角を元に通信相手の要る場所に近づいていく(ステップS17)。
近づいていった結果、距離が探索側携帯通信端末1aの記憶部15aに格納されている距離用閾値以下になった場合、または、受信信号強度が探索側携帯通信端末1aの記憶部15aに格納されている強度用閾値値以上になった場合には、探索側携帯通信端末1aの報知部17aにより光や振動が動作することになり(ステップS18)、被探索側携帯通信端末1bを所有する相手を見つけ(ステップS19)処理を終了する。
【0021】
以上のような方法により、無線USB通信可能な範囲内の通信相手という特定人物の探索を行っていくことができる。
この第1の実施形態による基地局を介さない無線USB通信では、伝播時間に基づく距離計測および通信相手からの電波の受信信号強度計測により、相手の携帯通信端末と自分の携帯通信端末との距離や方角などの位置情報を知る為、外乱の影響を受けにくい精度の高い距離計測が可能であることのほかに、基地局の回線状況が悪いような場合であってもその影響を受けず、公衆網を利用することにより発生する通信料が不要であるという利点や、無線USB通信本来の目的である近距離光速無線通信による大容量のデータ通信が可能であるという利点がある。
また、報知部を備えることにより感覚的にも通信相手に近づいているかどうかを知ることができる。
【0022】
次に、第2の実施形態として、基地局を介した場合の近距離内通信相手探索方法について図2および図5を用いて説明する。
図5は、基地局を介した場合の近距離内通信相手探索方法(第2の実施形態)のフローチャートである。
この場合、第1の実施形態と異なり、被探索側携帯通信端末1bにおいて無線USB通信部9bの機能がOFFになっていてもよい。
まず、探索側携帯通信端末1aでは記憶部15aに格納されている被探索側携帯通信端末1bの所有者の電話番号を使用し、無線公衆網通信部5aにより無線公衆網通信用アンテナ3aを介して電話をかける(図5のステップS21)。基地局25a、25bおよび公衆網27および無線公衆網通信用アンテナ3bを介して被探索側携帯通信端末1bでは無線公衆網通信部5bにより電話を受ける(ステップS22)。
そして、両携帯通信端末1a、1bのマイク19a、19b、スピーカ21a、21b、音声処理部23a、23bを用いて通話が行われる(ステップS23)。
このとき、探索側携帯通信端末1aの表示部11aには、通信相手の名前(B子)と通話中であるメッセージが表示され、被探索側携帯通信端末1bの表示部11bには、通信相手の名前(A子)と通話中であるメッセージが表示される。
【0023】
被探索側携帯通信端末1bの無線USB通信部9bの機能がOFFである場合、探索側携帯通信端末1aの所有者(A子)は、通話によりONにするように頼み、被探索側携帯通信端末1bの所有者(B子)は無線USB通信部9bの機能をONにする(ステップS24)。
ここで、無線USB通信部9a、9bで利用する周波数帯は無線公衆網通信部5a、5bで利用する周波数帯と異なっている為、これらは同時に通信を行える。
そして、無線USB通信も可能となった以後のフローは、通話を行いながら、第1の実施形態と同様に、通信相手(B子)までの距離と方角を知っていくことで、通信相手の要る場所に近づいていく。
すなわち、探索側携帯通信端末1aにより、無線USB通信部9aが無線USB通信用アンテナ7aを介して記憶部15aに格納されているホストID(A子のID)を含む情報を被探索側携帯通信端末1bに向けて送信する(図5のステップS31)。
被探索側携帯通信端末1bが無線USB通信可能な範囲内にあるか否かが判定され(ステップS32)、無線USB通信可能な範囲内にある場合(ステップS32でYes)、無線USB通信用アンテナ7bを介して無線USB通信部9bにおいてこの信号を受信する(ステップS33)。
【0024】
また、被探索側携帯通信端末1bが無線USB通信可能な範囲内にない場合(ステップS32でNo)、被探索側携帯通信端末1bからの反応がないことにより、探索側携帯通信端末1aは被探索側携帯通信端末1bが無線USB通信可能な範囲内にないと判断し、ステップS31へ戻る。ここで、無線USB通信可能な距離とは10m程度内とされる。 被探索側携帯通信端末1bの無線USB通信部9bでは、記憶部15bに格納されている識別情報の中からホストIDがこの受信した信号に含まれるID(A子のID)と一致するものを探し出す(ステップS34)。
この時、被探索側携帯通信端末1bの表示部11bには一致したIDをもつ通信相手の名前(A子)とその者が無線USB通信可能な状態であることを表すメッセージが表示される。
そして、被探索側携帯通信端末1bにより、無線USB通信部9bが無線USB用通信アンテナ7bを介して、記憶部15bに格納され先程探し出された識別情報(A子に関する識別情報)の中にあるデバイスID(B子のID)を含む接続要求を探索側携帯通信端末1aに向けて送信する(ステップS35)。この時、被探索側携帯通信端末1bの表示部11bには通信相手の名前(A子)とその者に接続要求中であることを表すメッセージを表示する。
【0025】
その後、探索側携帯通信端末1aの記憶部15aに格納されているB子の認証情報と被探索側携帯端末1bの記憶部15bに格納されているA子の認証情報を用いて各無線USB通信部9a、9bおよび無線通信用アンテナ7a、7bを介して相互認証を行い、安全な接続を確立する(ステップS36)。
このとき、探索側携帯通信端末1aの表示部11aには通信相手の名前(B子)とその者と無線USB通信中であることを表すメッセージを表示し、被探索側携帯通信端末1bの表示部11bには通信相手の名前(A子)とその者と無線USB通信中であることを表すメッセージを表示する。
そして、探索側携帯通信端末1aが無線USB通信部9aにより無線USB通信用アンテナ7aを介して距離測定用フォーマットの信号を送信する(ステップS37)。
この時、探索側携帯通信端末1aの無線USB通信部9aでは距離測定用のカウンターを利用して探索側携帯通信端末1aにおいて距離測定用フォーマットの信号を送信したタイミング(TA)の算出を行なう。
【0026】
次に、送信された信号を被探索側携帯通信端末1bが無線USB通信部9bにより無線USB通信用アンテナ7bを介して受信する(ステップS38)。
この時、被探索側携帯通信端末1bの無線USB通信部9bでは距離測定用のカウンターを利用して探索側携帯通信端末1aが送信した距離測定用フォーマットの信号を受信したタイミング(RA)の算出を行う。
続いて、被探索側携帯通信端末1bが無線USB通信部9bにより無線USB通信用アンテナ7bを介して距離探索用フォーマットの信号を送信する(ステップS39)。
この時、被探索側携帯通信端末1bの無線USB通信部9bでは距離測定用のカウンターを利用して被探索側携帯通信端末1bにおいて距離測定用フォーマットの信号を送信したタイミング(TB)の算出を行なう。
そして、送信された信号を探索側携帯通信端末1aが無線USB通信部9aにより無線USB通信用アンテナ7aを介して受信する(ステップS40)。
この時、探索側携帯通信端末1aの無線USB通信部9aでは距離測定用のカウンターを利用して被探索側携帯通信端末1bが送信した距離測定用フォーマットの信号を受信したタイミング(RB)の算出を行う。
【0027】
その後、被探索側携帯通信端末1bの無線USB通信部9bは探索側携帯通信端末1aにTBとRAを含む信号を無線USB通信用アンテナ7bを介して送信し(ステップS41)、探索側携帯通信端末1aの無線USB通信部9aでは、これらを含む信号を無線USB通信用アンテナ7aを介して受信(ステップS42)し、以下の式を計算することにより距離Dを求める(ステップS43)。
D=c×((RA−TA)+(RB−TB))/2
ここで、cは光速を表す。
なお、各携帯通信端末1a、1bにおける距離測定用カウンターの基準タイミングは異なるが相手の基準タイミングについて知る必要はない。つまり、RA、TA、RB、TBは絶対的なタイミングではなく、RAおよびTBについては被探索側携帯通信端末1b内での距離測定用カウンターに対するタイミングでよく、また、TAおよびRBについては探索側携帯通信端末1a内での距離測定用カウンターに対するタイミングでよい。これは上式がD=c×((RA−TB)+(RB−TA))/2と変形できることからもわかる。
以上により、探索側携帯通信端末1aにおいて被探索側携帯通信端末1bとの距離を知るようになっている。
【0028】
また、探索側携帯通信端末1aでは被探索側携帯通信端末1bからの電波の受信信号強度計測を行い、現在の探索側携帯通信端末1aの向きにおける被探索側携帯通信端末1bからの電波の受信信号強度を知る(ステップS44)。
このとき、探索側携帯通信端末1aの表示部11aには通信相手の名前(B子)とともに、その距離と受信信号強度が表示される。
そして、探索側携帯通信端末1aの向きを変えて同様に通信相手までの距離と受信信号強度を知る(ステップS45)。
このとき、探索側携帯通信端末1aの表示部11aには通信相手の名前(B子)とともに、更新されたその距離と受信信号強度が表示される。
【0029】
そして、前に得られた通信相手の距離と受信信号強度と比較して大きくなる場合の探索側携帯通信端末1aの向きを知ることにより、通信相手のいる方角についても知り(ステップS46)、その距離と方角を元に通信相手の要る場所に近づいていく(ステップS47)。
近づいていった結果、距離が探索側携帯通信端末1aの記憶部15aに格納されている距離用閾値以下になった場合、または、受信信号強度が探索側携帯通信端末1aの記憶部15aに格納されている強度用閾値値以上になった場合には、探索側携帯通信端末1aの報知部17aにより光や振動が動作することになり(ステップS48)、被探索側携帯通信端末1bを所有する相手を見つけ(ステップS49)処理を終了する。
なお、ここでは無線公衆網通信部1a、1bにより通話を行うとしたが、電子メールでのやりとりであってもよい。
この第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、無線USB通信部と無線公衆網通信部が同時に通信可能であるため、通話もしくは電子メールを行いながら無線USB通信部による通信相手との距離や方角を知ることもでき、より探索を行いやすい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明による携帯通信端末の一実施形態の概略構成ブロック図である。
【図2】図1に示した携帯通信端末1を用いた近距離内通信相手探索方法を示す模式図である。
【図3】両探索側携帯通信端末における記憶部の説明図である。
【図4】基地局を介さない場合の近距離内通信相手探索方法(第1の実施形態)のフローチャートである。
【図5】基地局を介した場合の近距離内通信相手探索方法(第2の実施形態)のフローチャートである。
【符号の説明】
【0031】
1…携帯通信端末、2…制御部、3…無線公衆網通信用アンテナ、5…無線公衆網通信部、7…通信用アンテナ、9…通信部、11…表示部、13…操作部、15…記憶部、17…報知部、19…マイク、21…スピーカ、23…音声処理部、25…基地局、27…公衆網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯通信端末であって、基地局を介して公衆網に接続する無線公衆網通信手段と、通信相手との伝播時間に基づく距離計測および通信相手からの電波の受信信号強度計測を前記基地局を介さないで直接的に行なう近距離無線通信手段と、を具備することを特徴とする携帯通信端末。
【請求項2】
基地局を介して公衆網に接続する無線公衆網通信手段を有する携帯通信端末であって、
通信相手の携帯する被探索側の携帯通信端末との伝播時間に基づく距離計測および通信相手の被探索側の携帯通信端末からの電波の受信信号強度計測を前記基地局を介さないで直接的に行う近距離無線通信手段を具備し、
探索側の携帯通信端末の前記近距離無線通信手段より前記通信相手の被探索側の携帯通信端末へ情報の送信を行い、前記探索側の携帯通信端末の前記近距離無線通信手段が前記被探索側の携帯通信端末の前記近距離無線通信手段と通信可能な範囲内に入った場合に、両者間で無線通信を行い、前記探索側の携帯通信端末が前記被探索側の携帯通信端末と前記無線通信を行うことにより、前記被探索側の携帯通信端末との伝播時間に基づく距離計測および前記被探索側の携帯通信端末からの電波の受信信号強度計測を行い、前記探索側の携帯通信端末が前記被探索側の携帯通信端末との距離および前記被探索側の携帯通信端末からの受信信号強度を表示し、前記探索側が、表示された前記通信相手と自分との距離および前記通信相手からの電波の受信信号強度を知り、その前記通信相手と自分との距離および前記通信相手からの電波の受信信号強度に基づいて前記通信相手の探索を行うことを特徴とする携帯通信端末。
【請求項3】
前記無線公衆網通信手段と前記近距離無線通信手段とが個別にもしくは同時に利用されることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯通信端末。
【請求項4】
前記近距離無線通信手段が、無線USB規格に準拠した無線USB通信部からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯通信端末。
【請求項5】
前記携帯通信端末が、さらに、前記無線USB通信部により計測した通信相手との距離および通信相手からの電波の受信信号強度を表示する表示部を具備することを特徴とする請求項4に記載の携帯通信端末。
【請求項6】
前記携帯通信端末が、さらに、前記無線USB通信部により計測した通信相手との距離に応じて報知を行う報知部を具備することを特徴とする請求項4又は5に記載の携帯通信端末。
【請求項7】
前記携帯通信端末が、さらに、前記無線USB通信部により計測した通信相手からの電波の受信信号強度に応じて報知を行う報知部を具備することを特徴とする請求項4又は5に記載の携帯通信端末。
【請求項8】
前記携帯通信端末が、さらに、前記無線公衆網通信手段が利用する通信相手の識別情報と前記無線USB通信部が利用する通信相手の識別情報とを一元管理するために記憶する記憶部を具備することを特徴とする請求項4乃至7のいずれか一項に記載の携帯通信端末。
【請求項9】
基地局を介して公衆網に接続する無線公衆網通信手段および通信相手の携帯通信端末との伝播時間に基づく距離計測および通信相手からの電波の受信信号強度計測を前記基地局を介さないで直接的に行う近距離無線通信手段を具備する探索側の携帯通信端末の前記近距離無線通信手段より前記通信相手の携帯する被探索側の前記携帯通信端末へ情報の送信を行うステップと、
前記探索側の携帯通信端末の前記近距離無線通信手段が前記被探索側の携帯通信端末の前記近距離無線通信手段と通信可能な範囲内に入った場合に、両者間で無線通信を行うステップと、
前記探索側の携帯通信端末が前記被探索側の携帯通信端末と前記無線通信を行うことにより、前記被探索側の携帯通信端末との伝播時間に基づく距離計測および前記被探索側の携帯通信端末からの電波の受信信号強度計測を行うステップと、
前記探索側の携帯通信端末が前記被探索側の携帯通信端末との距離および前記被探索側の携帯通信端末からの受信信号強度を表示するステップと、を具備し、
前記探索側が、表示された前記通信相手と自分との距離および前記通信相手からの電波の受信信号強度を知り、前記通信相手と自分との距離および前記通信相手からの電波の受信信号強度に基づいて前記通信相手の探索を行うことを特徴とする近距離内通信相手探索方法。
【請求項10】
前記基地局を介した前記探索側の携帯通信端末の前記無線公衆網通信手段と前記被探索側の携帯通信端末の前記無線公衆網通信手段との通信と、前記探索側の携帯通信端末の前記近距離無線通信手段と前記被探索側の携帯通信端末の前記近距離無線通信手段との通信と、が並行して行なわれることを特徴とする請求項9に記載の近距離内通信相手探索方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−306676(P2008−306676A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−154414(P2007−154414)
【出願日】平成19年6月11日(2007.6.11)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】