説明

携帯電話装置及び携帯電話装置の機能制限解除方法

【課題】セキュリティ性能とユーザの使い易さを共に向上することができる携帯電話装置及び携帯電話装置の機能制限解除方法を提供する。
【解決手段】所定のロックナンバーの入力により所定機能の使用制限を可能とし又は使用制限を解除する携帯電話装置10であって、複数のロックナンバーを記憶する記憶手段40と、ロックナンバーの入力を要求する表示手段42と、記憶手段40に記憶されたロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後、ロックナンバーが入力されると、所定機能の使用制限を解除せず、記憶手段40に記憶された複数のロックナンバーの入力の要求を表示手段42に表示するように表示手段42を制御する制御手段36と、を有する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話装置及び携帯電話装置の機能制限解除方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から通話機能の他、電子メール送受信機能、インターネット接続機能、カメラ機能など、複数の機能を備えた携帯電話装置が知られている。特に、これら多機能を備えた携帯電話装置では、所定の機能のみの使用を制限できるようなロック機能を有するものが多い。すなわち、予め設定した所定のロックナンバーを入力することにより、予め設定した所定の機能(例えば、インターネット接続機能)のみの使用が不可能となり、再度、所定のロックナンバーを入力することにより、前記所定の機能(インターネット接続機能)の使用制限が解除され自由に使用することができるというものである。
【特許文献1】特開平9−205479号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで、上記携帯電話装置では、予め設定された所定のロックナンバーの入力によりロック機能が解除され所定の機能の使用できることになるが、複数のロックナンバーを入力することによりロック機能を解除させた方が携帯電話装置のセキュリティ性能を向上させる点で優れている。
【0004】
ところが、複数のロックナンバーを入力してロック機能を解除させることにすると、ユーザはその都度複数のロックナンバーを入力しなければならなくなり、煩わしく、使い勝手が悪くなる問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、セキュリティ性能とユーザの使い易さを共に向上することができる携帯電話装置及び携帯電話装置の機能制限解除方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、所定のロックナンバーの入力により所定機能の使用制限を可能とし又は前記使用制限を解除する携帯電話装置であって、複数のロックナンバーを記憶する記憶手段と、前記ロックナンバーの入力を要求する表示手段と、前記記憶手段に記憶されたロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後、前記ロックナンバーが入力されると、前記所定機能の前記使用制限を解除せず、前記記憶手段に記憶された前記複数のロックナンバーの入力の要求を前記表示手段に表示するように前記表示手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、記憶手段に記憶されたロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後、記憶手段に記憶されたロックナンバーが入力されると、所定機能の使用制限が制御手段により解除されず、制御手段により表示手段が制御されて記憶手段に記憶された複数のロックナンバーの入力の要求が表示手段に表示される。
【0008】
これにより、ユーザは、記憶手段に記憶されたロックナンバーを当然に知っているため、ロックナンバー以外のナンバーを所定回数以上入力することなく前記ロックナンバーを直ちに入力することができ、所定機能の使用制限を容易に解除することができる。
【0009】
また、ユーザ以外の第三者は、記憶手段に記憶されたロックナンバーを知らないため、適当にナンバーを入力すると、当然に所定回数以上入力することになる。そして、第三者が、ロックナンバーとは別のナンバーを所定回数以上入力した後、偶然に記憶手段に記憶されたロックナンバーを入力した場合には、制御手段により直ちに所定の機能の使用制限が解除されず、複数のロックナンバーの入力が要求されるため、セキュリティ性能を向上させることができる。
【0010】
この結果、本発明の携帯電話装置では、セキュリティ性能とユーザの使い易さを共に向上することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、所定のロックナンバーの入力により所定機能の使用制限を可能とし又は前記使用制限を解除する携帯電話装置であって、複数のロックナンバーを記憶する記憶手段と、前記ロックナンバーの入力を要求する表示手段と、前記記憶手段に記憶された前記一のロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後、前記一のロックナンバーが入力されると、前記所定機能の前記使用制限を解除せず、前記一のロックナンバー以外の記憶手段に記憶された他のロックナンバーの入力の要求を前記表示手段に表示するように前記表示手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、記憶手段に記憶された一のロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後、一のロックナンバーが入力されると、所定機能の使用制限が制御手段により解除されず、制御手段により表示手段が制御されて一のロックナンバー以外の記憶手段に記憶された他のロックナンバーの入力の要求が表示手段に表示される。
【0013】
これにより、ユーザは、記憶手段に記憶された一のロックナンバーを当然に知っているため、一のロックナンバー以外のナンバーを所定回数以上入力することなく一のロックナンバーを直ちに入力することができ、所定機能の使用制限を容易に解除することができる。
【0014】
また、ユーザ以外の第三者は、記憶手段に記憶された一のロックナンバーを知らないため、適当にナンバーを入力すると、当然に所定回数以上入力することになる。そして、第三者が、一のロックナンバーとは別のナンバーを所定回数以上入力した後、偶然に記憶手段に記憶された一のロックナンバーを入力した場合には、制御手段により直ちに所定の機能の使用制限が解除されず、他のロックナンバーの入力が要求されるため、セキュリティ性能を向上させることができる。
【0015】
この結果、本発明の携帯電話装置によれば、セキュリティ性能とユーザの使い易さを共に向上することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、所定のロックナンバーの入力により所定機能の使用制限を可能とし又は前記使用制限を解除する携帯電話装置であって、複数のロックナンバーを記憶する記憶手段と、前記ロックナンバーの入力を要求する表示手段と、前記記憶手段に記憶されたロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後前記ロックナンバーが入力される毎に、前記所定機能の前記使用制限を解除せず、異なる前記ロックナンバーの入力の要求を前記表示手段に表示するように前記表示手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、記憶手段に記憶されたロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後記憶手段に記憶されたロックナンバーが入力される毎に、所定機能の使用制限が制御手段により解除されず、制御手段により表示手段が制御されて異なるロックナンバーの入力の要求が表示手段に表示される。
【0018】
これにより、ユーザは、記憶手段に記憶されたロックナンバーを当然に知っているため、ロックナンバー以外のナンバーを入力手段により所定回数以上入力することなくロックナンバーを直ちに入力することができ、所定機能の使用制限を容易に解除することができる。
【0019】
また、ユーザ以外の第三者は、記憶手段に記憶されたロックナンバーを知らないため、適当にナンバーを入力すると、当然に所定回数以上入力することになる。そして、第三者が、記憶手段に記憶されたロックナンバーとは別のナンバーを所定回数以上入力した後、偶然に記憶手段に記憶されたロックナンバーを入力した場合には、制御手段により直ちに所定の機能の使用制限が解除されず、異なる別のロックナンバーの入力が要求されるため、セキュリティ性能を向上させることができる。
【0020】
この結果、本発明の携帯電話装置によれば、セキュリティ性能とユーザの使い易さを共に向上することができる。
【0021】
請求項4に記載の発明は、所定のロックナンバーの入力により所定機能の使用制限を可能とし又は前記使用制限を解除する携帯電話装置の機能制限解除方法であって、記憶手段に記憶されたロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後、前記ロックナンバーが入力されると、前記所定機能の前記使用制限を制御手段により解除せず、前記記憶手段に記憶された前記複数のロックナンバーの入力の要求が表示手段に表示されるように前記制御手段により前記表示手段を制御する制御工程を備えたことを特徴とする。
【0022】
請求項4に記載の発明によれば、記憶手段に記憶されたロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後、前記ロックナンバーが入力されると、制御工程において、所定機能の使用制限が制御手段により解除されず、制御手段により表示手段が制御されて記憶手段に記憶された複数のロックナンバーの入力の要求が表示手段に表示される。
【0023】
これにより、ユーザは、記憶手段に記憶されたロックナンバーを当然に知っているため、ロックナンバー以外のナンバーを所定回数以上入力することなく前記ロックナンバーを直ちに入力することができ、所定機能の使用制限を容易に解除することができる。
【0024】
また、ユーザ以外の第三者は、記憶手段に記憶されたロックナンバーを知らないため、適当にナンバーを入力すると、当然に所定回数以上入力することになる。そして、第三者が、ロックナンバーとは別のナンバーを所定回数以上入力した後、偶然に記憶手段に記憶されたロックナンバーを入力した場合には、制御手段により直ちに所定の機能の使用制限が解除されず、複数のロックナンバーの入力が要求されるため、セキュリティ性能を向上させることができる。
【0025】
この結果、本発明の携帯電話装置では、セキュリティ性能とユーザの使い易さを共に向上することができる。
【0026】
請求項5に記載の発明は、所定のロックナンバーの入力により所定機能の使用制限を可能とし又は前記使用制限を解除する携帯電話装置の機能制限解除方法であって、記憶手段に記憶された一のロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後、前記一のロックナンバーが入力されると、前記所定機能の前記使用制限を制御手段により解除せず、前記記憶手段に記憶された他のロックナンバーの入力の要求が表示手段に表示されるように前記制御手段により前記表示手段を制御する制御工程を備えたことを特徴とする。
【0027】
請求項5に記載の発明によれば、記憶手段に記憶された一のロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後、前記一のロックナンバーが入力されると、制御工程において、所定機能の使用制限が制御手段により解除されず、制御手段により表示手段が制御されて記憶手段に記憶された他のロックナンバーの入力の要求が表示手段に表示される。
【0028】
これにより、ユーザは、記憶手段に記憶された一のロックナンバーを当然に知っているため、一のロックナンバー以外のナンバーを所定回数以上入力することなく一のロックナンバーを直ちに入力することができ、所定機能の使用制限を容易に解除することができる。
【0029】
また、ユーザ以外の第三者は、記憶手段に記憶された一のロックナンバーを知らないため、適当にナンバーを入力すると、当然に所定回数以上入力することになる。そして、第三者が、一のロックナンバーとは別のナンバーを所定回数以上入力した後、偶然に記憶手段に記憶された一のロックナンバーを入力した場合には、制御手段により直ちに所定の機能の使用制限が解除されず、他のロックナンバーの入力が要求されるため、セキュリティ性能を向上させることができる。
【0030】
この結果、本発明の携帯電話装置によれば、セキュリティ性能とユーザの使い易さを共に向上することができる。
【0031】
請求項6に記載の発明は、所定のロックナンバーの入力により所定機能の使用制限を可能とし又は前記使用制限を解除する携帯電話装置の機能制限解除方法であって、記憶手段に記憶されたロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後前記ロックナンバーが入力される毎に、前記所定機能の前記使用制限を制御手段により解除せず、異なる前記ロックナンバーの入力の要求が表示手段に表示されるように前記制御手段により前記表示手段を制御する制御工程を備えたことを特徴とする。
【0032】
請求項6に記載の発明によれば、記憶手段に記憶されたロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後ロックナンバーが入力される毎に、制御工程において、所定機能の使用制限が制御手段により解除されず、制御手段により表示手段が制御されて異なるロックナンバーの入力の要求が表示手段に表示される。
【0033】
これにより、ユーザは、記憶手段に記憶されたロックナンバーを当然に知っているため、ロックナンバー以外のナンバーを入力手段により所定回数以上入力することなくロックナンバーを直ちに入力することができ、所定機能の使用制限を容易に解除することができる。
【0034】
また、ユーザ以外の第三者は、記憶手段に記憶されたロックナンバーを知らないため、適当にナンバーを入力すると、当然に所定回数以上入力することになる。そして、第三者が、記憶手段に記憶されたロックナンバーとは別のナンバーを所定回数以上入力した後、偶然に記憶手段に記憶されたロックナンバーを入力した場合には、制御手段により直ちに所定の機能の使用制限が解除されず、異なる別のロックナンバーの入力が要求されるため、セキュリティ性能を向上させることができる。
【0035】
この結果、本発明の携帯電話装置によれば、セキュリティ性能とユーザの使い易さを共に向上することができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、セキュリティ性能とユーザの使い易さを共に向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
次に、本発明の一実施形態に係る携帯電話装置について、図面を参照して説明する。
【0038】
図1に示すように、携帯電話装置10は、アンテナ16と接続された通信部12を備えている。この通信部12は、後述のベースバンド部14からの信号をアンテナ16を介して基地局へ発信し、あるいはアンテナ16を介して基地局からの電波を受信する。
【0039】
また、通信部12は、ベースバンド部14と接続されている。ベースバンド部14は、CDMA処理回路18と、音声コーデック20と、を有している。ここで、CDMA処理回路18は、符号分割多元接続、スクランブル、誤り制御、タイミング検出を行う。また、音声コーデック20は、音声を圧縮(符号化)、伸張(復号化)したり、アナログとデジタルの変換を行ったり、内部の増幅回路(図示省略)により受話音量やマイクロホンの感度を変更する。
【0040】
また、ベースバンド部14には、切替回路22が接続されている。この切替回路22には、増幅回路24を介して第1スピーカ26が接続されている。この第1スピーカ26は、増幅回路24で増幅されたベースバンド部14の電気信号を音声に変換する。この第1スピーカ26は、ユーザの耳にあてて通話に使用される。
【0041】
また、切替回路22には、増幅回路28を介してマイクロホン30が接続されている。このマイクロホン30は、通話に使用され、音声を電気信号に変換する。マイクロホン30により出力された電気信号は、増幅回路28で増幅されてベースバンド部14に出力される。
【0042】
また、切替回路22には、増幅回路32を介して第2スピーカ34が接続されている。この第2スピーカ34は、増幅回路32で増幅されたベースバンド部14の電気信号を音声に変換する。この第2スピーカ34は、受話音を周囲の人にも聞かせるための拡声用のスピーカである。また、第2スピーカ34は、着信報知の鳴動も行う。なお、これらの3つの増幅回路24、28、32は、ゲインを固定しており、第1スピーカ26及び第2スピーカ34の音量やマイクロホン30の感度を変更することはできないようになっている。
【0043】
この切替回路22は、ベースバンド部14との接続を、第1スピーカ26用の増幅回路24とマイクロホン30用の増幅回路28側にするか、あるいは拡声用の第2スピーカ34用の増幅回路32とマイクロホン30用の増幅回路28側にするかを切り替える。
【0044】
また、通信部12、ベースバンド部14及び切替回路22には、制御回路36がそれぞれ接続されている。この制御回路36の制御により上述した切替回路22による切り替えが行われる。また、制御回路36によりベースバンド部14の音声コーデック20が制御され、音声コーデック20により第1スピーカ26及び第2スピーカ34の音量やマイクロホン30の感度が変更される。制御回路36は、ROM38と接続されており、ROM38に格納されているシステムプログラムに基づき各部を制御する。また、制御回路36は、制御回路36の動作に必要な所定の情報が記憶されているRAM40と接続されている。また、制御回路36は、RAM40に記憶された所定のロックナンバーがテンキー48により入力されると、所定の機能(例えば、通話機能、インターネット接続機能、メール送受信機能、カメラ機能の他、通話時間、インターネット接続時間、メール送信回数なども含まれる)の使用を制限し、あるいはその使用制限を解除する。例えば、制御回路36により、通話機能、インターネット接続機能、メール送受信機能、カメラ機能のいずれかの機能の使用が不可能にされたり、あるいは、通話時間、インターネット接続時間、メール送信回数などが制限されたりし、あるいは、上記各機能の使用制限が解除されたりする。さらに、制御回路36は、テンキー48により入力されたナンバーの入力回数をカウントする。
【0045】
また、RAM40には、携帯電話装置10の所定の機能(通話機能、インターネット接続機能、メール送受信機能、カメラ機能の他、通話時間、インターネット接続時間、メール送信回数なども含まれる)の少なくとも一部の使用を制限しあるいはその使用制限を解除するための複数のロックナンバーが記憶されている。具体的には、本実施形態では、2種類のロックナンバーである第1ロックナンバー及び第2ロックナンバーがそれぞれ記憶されている。また、RAM40には、制御回路36によりカウントされた入力回数が逐次記憶されていく。
【0046】
また、制御回路36には、液晶のディスプレイ42が接続されている。このディスプレイ42には、現在の時刻、電話番号、電子メールのタイトル文字及びメール本文等の所定の情報が表示される。
【0047】
また、制御回路36には、入力部44が接続されている。この入力部44は、電話番号等の入力を行うテンキー48と、通話の開始を操作する通話キー50と、通話の終了を操作する切キー52と、各種機能の設定を行う機能キー54と、を有している。
【0048】
また、制御回路36には、所定の色のLED素子を備えた照明部46が接続されている。照明部46のLED素子の発光により、ディスプレイ42に表示された文字などが所定の色に施される。
【0049】
なお、本実施形態の携帯電話装置10では、通話機能の他、メールの送受信を行うメール送受信機能、インターネットに接続するインターネット接続機能、図示しない撮像手段(例えば、CCDなど)により撮像するカメラ機能を有するものである。
【0050】
次に、本実施形態に係る携帯電話装置10を用いた機能制限解除方法について、図2に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0051】
なお、予め第1ロックナンバーが入力され、制御回路36により所定の機能が制限された状態を前提として説明する。
【0052】
図2に示すように、ディスプレイ42に第1ロックナンバーの入力の要求が表示される(S100)。
【0053】
次に、所定のナンバーが入力されたか否かが制御回路36により判断される(S120)。所定のナンバーが入力されたと制御回路36により判断されると、そのナンバーがRAM40に記憶された第1ロックナンバーと一致する否かが制御回路36により判断される(S140)。入力されたナンバーが第1ロックナンバーと一致すると制御回路36により判断されると、上述したように、所定の機能(通話機能、インターネット接続機能、メール送受信機能、カメラ機能の他、通話時間、インターネット接続時間、メール送信回数なども含まれる)の使用制限が解除される(S160)。
【0054】
一方、入力されたナンバーが第1ロックナンバーと一致しないと制御回路36により判断されると、制御回路36により入力回数がカウントされる(S180)。
【0055】
次に、カウントされた入力回数がN回(Nは整数、例えば3回)以上か否かが制御回路36により判断される(S200)。この結果、カウントされた入力回数がN回未満であると判断されると、ステップS100の前の状態に戻る。
【0056】
一方、カウントされた入力回数がN回以上であると制御回路36により判断されると、入力されたナンバーが第1ロックナンバーと一致するか否かが制御回路36により判断される(S210)。この結果、入力されたナンバーが第1ロックナンバーと一致すると制御回路36により判断されると、所定の機能の使用制限が解除されることなく、制御回路36により制御されたディスプレイ42に第2ロックナンバーの入力の要求が表示される(S220)。なお、入力されたナンバーが第1ロックナンバーと一致しないと制御回路36により判断されると、S210の前の状態に戻る。
【0057】
次に、所定のナンバーが入力されたか否かが制御回路36により判断される(S240)。所定のナンバーが入力されたと制御回路36により判断されると、そのナンバーがRAM40に記憶された第2ロックナンバーと一致する否かが制御回路36により判断される(S260)。入力されたナンバーが第2ロックナンバーと一致すると制御回路36により判断されると、上述したように、所定の機能(通話機能、インターネット接続機能、メール送受信機能、カメラ機能の他、通話時間、インターネット接続時間、メール送信回数などの使用制限も含まれる)の使用制限が解除される(S280)。なお、所定の機能の使用制限が解除された後、S100の前の状態に戻る。
【0058】
一方、入力されたナンバーが第2ロックナンバーと一致しないと制御回路36により判断されると、制御回路36により入力回数がカウントされる(S300)。
【0059】
次に、カウントされた入力回数がN回以上か否かが制御回路36により判断される(S320)。この結果、カウントされた入力回数がN回未満であると制御回路36により判断されると、ステップS220の前の状態に戻る。
【0060】
一方、カウントされた入力回数がN回以上であると制御回路36により判断されると、入力されたナンバーが第2ロックナンバーと一致するか否かが制御回路36により判断される(S330)。この結果、入力されたナンバーが第2ロックナンバーと一致すると制御回路36により判断されると、ディスプレイ42に使用できない旨が表示される(S340)。なお、入力されたナンバーが第2ロックナンバーと一致しないと制御回路36により判断されると、S330の前の状態に戻る。
【0061】
尚、使用できない旨の表示後に所定の第3のナンバーが入力されると、ロックが解除される構成としても良い。又、所定回数の入力が失敗したら次のナンバー入力要求を表示しても良い。
【0062】
以上のように、本実施形態によれば、ユーザはRAM40に記憶された第1ロックナンバーを知っているため、当然に第1ロックナンバー以外のナンバーをテンキー48により所定回数以上入力することなく第1ロックナンバーを直ちに入力することができるため、所定機能の使用制限を容易に解除することができる。特に、第1ロックナンバーの桁数を短くすることにより使い易さを向上させることができる。
【0063】
また、ユーザ以外の第三者は、RAM40に記憶された第1ロックナンバーを知らないため、適当にナンバーを入力すると、当然に所定回数以上入力することになる。そして、第三者が、所定回数以上、第1ロックナンバーとは別のナンバーを入力した後、偶然にRAM40に記憶された第1ロックナンバーを入力した場合には、制御回路36により直ちに所定の機能の使用制限が解除されず、第2ロックナンバーの入力が要求されるため、セキュリティ性能を確保することができる。
【0064】
この結果、本実施形態の携帯電話装置10及び携帯電話装置10を用いた機能制限解除方法では、セキュリティ性能とユーザの使い易さを共に向上することができる。
【0065】
なお、本実施形態の携帯電話装置10を用いた機能制限解除方法では、第2ロックナンバーまでがディスプレイ42に入力要求される構成を示したが、これに限られるものではなく、例えば、第2ロックナンバーの入力要求に対して第2ロックナンバー以外のナンバーの入力回数がN回以上であると制御回路36により判断され、その後、偶然に第2ロックナンバーが入力された場合でも、さらに第3ロックナンバーの入力要求をディスプレイ42に表示してもよい。このように、所定のロックナンバーの入力をN回以上失敗した場合には、その後にRAM40に記憶されたロックナンバーを偶然に入力したとしても、予めRAM40に記憶されたロックナンバーを次々に入力要求していくことにより、携帯電話装置10のセキュリティ性能を格段に向上させることができる。
【0066】
また、本実施形態の携帯電話装置10を用いた機能制限解除方法では、第1ロックナンバーの入力要求の後、第1ロックナンバーの入力をN回以上失敗し、その後、第1ロックナンバーを偶然に入力すると、所定の機能の使用制限が直ちに解除されず、第2ロックナンバーの入力要求を行う構成について説明したが、これに限られることはなく、例えば、第1ロックナンバーの入力要求の後、第1ロックナンバーの入力をN回以上失敗し、その後、第1ロックナンバーを偶然に入力すると、予めRAM40に記憶された複数のロックナンバー(例えば、第2ロックナンバー、第3ロックナンバー)を同時に入力要求するような構成にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の一実施形態に係る携帯電話装置のブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る携帯電話装置の作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0068】
10 携帯電話装置
36 制御回路(制御手段)
40 RAM(記憶手段)
42 ディスプレイ(表示手段)
44 入力部(入力手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のロックナンバーの入力により所定機能の使用制限を可能とし又は前記使用制限を解除する携帯電話装置であって、
複数のロックナンバーを記憶する記憶手段と、
前記ロックナンバーの入力を要求する表示手段と、
前記記憶手段に記憶されたロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後、前記ロックナンバーが入力されると、前記所定機能の前記使用制限を解除せず、前記記憶手段に記憶された前記複数のロックナンバーの入力の要求を前記表示手段に表示するように前記表示手段を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする携帯電話装置。
【請求項2】
所定のロックナンバーの入力により所定機能の使用制限を可能とし又は前記使用制限を解除する携帯電話装置であって、
複数のロックナンバーを記憶する記憶手段と、
前記ロックナンバーの入力を要求する表示手段と、
前記記憶手段に記憶された前記一のロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後、前記一のロックナンバーが入力されると、前記所定機能の前記使用制限を解除せず、前記一のロックナンバー以外の記憶手段に記憶された他のロックナンバーの入力の要求を前記表示手段に表示するように前記表示手段を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする携帯電話装置。
【請求項3】
所定のロックナンバーの入力により所定機能の使用制限を可能とし又は前記使用制限を解除する携帯電話装置であって、
複数のロックナンバーを記憶する記憶手段と、
前記ロックナンバーの入力を要求する表示手段と、
前記記憶手段に記憶されたロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後前記ロックナンバーが入力される毎に、前記所定機能の前記使用制限を解除せず、異なる前記ロックナンバーの入力の要求を前記表示手段に表示するように前記表示手段を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする携帯電話装置。
【請求項4】
所定のロックナンバーの入力により所定機能の使用制限を可能とし又は前記使用制限を解除する携帯電話装置の機能制限解除方法であって、
記憶手段に記憶されたロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後、前記ロックナンバーが入力されると、前記所定機能の前記使用制限を制御手段により解除せず、前記記憶手段に記憶された前記複数のロックナンバーの入力の要求が表示手段に表示されるように前記制御手段により前記表示手段を制御する制御工程を備えたことを特徴とする携帯電話装置の機能制限解除方法。
【請求項5】
所定のロックナンバーの入力により所定機能の使用制限を可能とし又は前記使用制限を解除する携帯電話装置の機能制限解除方法であって、
記憶手段に記憶された一のロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後、前記一のロックナンバーが入力されると、前記所定機能の前記使用制限を制御手段により解除せず、前記記憶手段に記憶された他のロックナンバーの入力の要求が表示手段に表示されるように前記制御手段により前記表示手段を制御する制御工程を備えたことを特徴とする携帯電話装置の機能制限解除方法。
【請求項6】
所定のロックナンバーの入力により所定機能の使用制限を可能とし又は前記使用制限を解除する携帯電話装置の機能制限解除方法であって、
記憶手段に記憶されたロックナンバー以外のナンバーが所定回数以上入力された後前記ロックナンバーが入力される毎に、前記所定機能の前記使用制限を制御手段により解除せず、異なる前記ロックナンバーの入力の要求が表示手段に表示されるように前記制御手段により前記表示手段を制御する制御工程を備えたことを特徴とする携帯電話装置の機能制限解除方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−67104(P2006−67104A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−245430(P2004−245430)
【出願日】平成16年8月25日(2004.8.25)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】