説明

撮像装置及びパラメータの設定方法

【課題】 複数の選択肢のいずれかを設定可能なパラメータを用いて撮影を行う撮像装置において、選択肢の選択操作を容易にし、選択操作にかかる時間を短縮できるようにすると共に、選択肢の選択の自由度を維持すること。
【解決手段】 複数の選択肢のいずれかを設定可能なパラメータを用いて撮影を行う撮像装置であって、複数の選択肢のいずれかを選択する選択手段(38、39、44、46、48、49)と、選択された選択肢をパラメータに設定するシステム制御回路(50)と、設定された選択肢の履歴を記憶する記憶手段(60、64)とを有し、選択手段は、履歴に関わらず複数の選択肢のいずれかを選択する任意選択モード及び自動選択モードと、履歴を用いて複数の選択肢のいずれかを選択する履歴選択モードとを有し、記憶手段は任意選択モード及び自動選択モード時に設定された選択肢の履歴を記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置及び撮像装置におけるパラメータの設定方法に関し、より詳しくは、複数の選択肢のいずれかを設定可能なパラメータを用いて撮影を行う撮像装置及び該撮像装置におけるパラメータの設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、複数の選択肢を採りうる所定のパラメータを用いて、撮像を行う撮像装置がある。その中でも、焦点調整を行う領域を定めた焦点検出領域として、複数の焦点検出領域を設けたものがある。このような複数の焦点検出領域を有する撮像装置は、通常、使用する焦点検出領域を撮影者が任意に選択可能な任意選択モードと、使用する焦点検出領域をカメラが自動的に選択する自動選択モードを備えている。
【0003】
ここで、図3および図14、図15を参照して、従来の焦点検出領域の選択方法について説明する。
【0004】
図3および図14(a)〜(f)、図15(a)〜(f)は、撮像装置の一例として、一眼レフカメラの焦点検出領域のファインダー内の表示を示す図である。図14は焦点検出領域を横方向へ移動させる際の様子を、また、図15は焦点検出領域を縦方向へ移動させる際の様子を示す図である。ここで示すカメラは、図3のように細線で示した45個の焦点検出領域を有するものとする。また通常、任意選択モードでは、選択された焦点検出領域1個のみ枠が点灯して視認可能となり、他の焦点検出領域は消灯して視認できない。ここでは説明の便宜上、点灯している(選択されている)焦点検出領域を太線で示し、消灯している(選択されていない)焦点検出領域を細線で示す。
【0005】
この場合の焦点検出領域を選択する際の操作の一例を図14を用いて説明する。なお、ここでは、選択した焦点検出領域を左右方向に移動させるダイヤルと、上下方向に移動させるダイヤルとを含む操作部材を用い、これらのダイヤルを左右に回転させることで焦点検出領域を選択するものとして説明する。以下、前者を「左右ダイヤル」、後者を「上下ダイヤル」と呼んで区別する。
【0006】
図14(a)は中央の焦点検出領域80を選択している状態を示し、ここだけが点灯している。ここで、焦点検出領域の任意選択モードの時、左右ダイヤルを右回転に操作すると、図14(b)のように選択された焦点検出領域が81に移動する。その後、継続して左右ダイヤルを右回転に操作すると、82、83、84へと移動していく。図14(c)のように焦点検出領域が85へ移動した後、図14(d)に示すように最外周焦点検出領域全てが点灯する状態になる。これは、カメラが自動的に焦点検出領域を選択する自動選択モードであることを示している。この状態で焦点検出領域を確定させると、カメラが自動的に焦点検出領域を選択し、それに基づいて撮影動作に入る。
【0007】
更に、図14(d)の状態から継続して左右ダイヤルを右回転に操作すると、図14(e)にあるように左端の焦点検出領域86が選択される。その後、継続して左右ダイヤルを右回転に操作すると、図14(f)に示すように、87、88、89、90へと移動していく。その後、図14(a)に示す中央焦点検出領域80に戻る。同様に、左右ダイアルを左回転に操作すると、選択された焦点検出領域が左に移動し、上記説明と反対の順番で焦点検出領域が選択される。
【0008】
次に、焦点検出領域の上下方向の選択について説明する。
【0009】
図15(a)にあるように焦点検出領域の任意選択モードで中央の領域80を選択している状態で上下ダイヤルを右回転に操作すると、図15(b)で示す上端の焦点検出領域91に移動する。更に続けて上下ダイヤルを右回転に操作すると、焦点検出領域92を選択する図15(c)の状態を経て、図15(d)の状態、すなわち最外周の焦点検出領域全てが点灯し、カメラが自動的に焦点検出領域を選択する自動選択モードになる。さらに継続して上下ダイヤルを右回転に操作すると、図15(e)で示す下端の焦点検出領域93が選択され、焦点検出領域94へ移動する図15(f)の状態を経て、中央の焦点検出領域80に戻る。同様に上下ダイヤルを左回転に操作すると、焦点検出領域が下に移動し、上記説明と反対の順番で焦点検出領域が選択される。
【0010】
上述したように、左右方向と上下方向の2つの選択の操作を組み合わせて行うことにより、図3に示した全ての焦点検出領域のいずれかを選択することができる。
【0011】
ところが、従来の選択方法では、選択可能な焦点検出領域が多い場合に、撮影者が所望の焦点検出領域を選択するのに時間が掛かってしまい、撮影タイミングを逃す恐れがあった。
【0012】
そこで、特許文献1には、撮影者が多用する焦点検出領域を予め設定、登録しておき、任意選択モードで焦点検出領域を選択する際に、設定、登録しておいた焦点検出領域から選択できる機能が開示されている。
【0013】
また、特許文献2には、複数の焦点検出領域の中から選択可能な焦点検出領域を限定できる機能が開示されている。
【0014】
【特許文献1】実開平7−29511号公報
【特許文献2】特開平10−170813号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、任意選択モードで焦点検出領域を選択する時、例え焦点検出領域を限定しても、左右方向と上下方向の選択を2つのダイヤルを用いて行うことに変わりはなく、操作が煩雑になることに対する根本的な解決にはなっていない。また、操作部材として、2つのダイヤルではなく、2方向、4方向、8方向などの方向検出スイッチを用いたとしても、焦点検出領域が多数の場合に撮影者が所望の焦点検出領域を選択するには時間がかかっていた。
【0016】
また、特許文献2に記載されているように、選択可能な焦点検出領域を限定した場合、それ以外の焦点検出領域を選択することができなくなってしまっていた。
【0017】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、複数の選択肢のいずれかを設定可能なパラメータを用いて撮影を行う撮像装置において、選択肢の選択操作を容易にし、選択操作にかかる時間を短縮できるようにすると共に、選択肢の選択の自由度を維持することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために、複数の選択肢のいずれかを設定可能なパラメータを用いて撮影を行う本発明の撮像装置は、前記複数の選択肢のいずれかを選択する選択手段と、前記選択手段により選択された選択肢を前記パラメータに設定する設定手段と、前記設定手段により前記パラメータに設定された選択肢の履歴を記憶する記憶手段とを有し、前記選択手段は、前記記憶手段に記憶された選択肢の履歴に関わらず前記複数の選択肢のいずれかを選択する第1のモードと、前記記憶手段に記憶された選択肢の履歴を用いて前記複数の選択肢のいずれかを選択する第2のモードとを有し、前記記憶手段は前記第1のモード時に設定された選択肢の履歴を記憶することを特徴とする。
【0019】
また、複数の選択肢のいずれかを設定可能なパラメータを用いて撮影を行う撮像装置におけるパラメータの本発明の設定方法は、第1のモードで前記複数の選択肢のいずれかを選択する第1の選択工程と、前記第1の選択工程で選択された選択肢を前記パラメータに設定する設定工程と、前記設定工程で前記パラメータに設定された選択肢の履歴を記憶手段に記憶する記憶工程と、第2のモードで前記複数の選択肢のいずれかを選択する第2の選択工程と、前記第2の選択工程で選択された選択肢を前記パラメータに再設定する再設定工程とを有し、前記第1のモードは前記記憶手段に記憶された選択肢の履歴に関わらず前記複数の選択肢のいずれかを選択するモードであり、前記第2のモードは前記記憶手段に記憶された選択肢の履歴を用いて前記複数の選択肢のいずれかを選択するモードであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、複数の選択肢のいずれかを設定可能なパラメータを用いて撮影を行う撮像装置において、選択肢の選択操作を容易にし、選択操作にかかる時間を短縮すると共に、選択肢の選択の自由度を維持することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。ただし、本形態において例示される構成部品の寸法、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明がそれらの例示に限定されるものではない。
【0022】
図1および図2を参照して、本発明の実施の形態における撮像装置の一例として、一眼レフカメラの構成について説明する。
【0023】
図1は、本発明の実施の形態にかかる一眼レフカメラの機能構成を示すブロック図である。図2は、図1の一眼レフカメラの外観の一例を示す図であり、図2(a)は上面図を、図2(b)は背面図をそれぞれ示している。なお、図1及び図2において、同じ構成要素には同じ参照番号を付している。
【0024】
1はカメラ本体、30は着脱可能な撮影レンズであり、カメラ本体1に様々な撮影レンズを装着することが可能である。先ず、カメラ本体1の構成について説明する。
【0025】
2はメインミラーであり、ファインダー系観察状態と撮影状態とに応じて、撮影光路内に斜設、あるいは退去される。3はサブミラーであり、メインミラー2を透過した光束をカメラ本体1の下方に向けて反射する。4は露光量を制御するためのシャッターであり、シャッター制御部5によって駆動制御される。6は固体撮像素子であり、CCDやCMOSなどである。
【0026】
7は焦点検出部であり、結像面近傍に配置されたフィールドレンズ7a、反射ミラー7bおよび7e、絞り7c、2次結像レンズ7d、複数のCCDから成るエリアセンサ7fなどから構成されている。本実施の形態における焦点検出部7は、公知の位相差検出方式を用いており、図3に示すような、ファインダ画面内の45ヶ所の領域について焦点検出可能なように構成されている。
【0027】
8は撮影レンズ30の予定結像面に配置されたピント板であり、9はファインダー光路変更用のペンタプリズムである。10、11はそれぞれ撮影画面内の被写体輝度を測定するための結像レンズと測光センサであり、結像レンズ10はペンタプリズム9内の反射光路を介してピント板8と測光センサ11を共役に関係付けている。20はペンタプリズム8の射出面後方に配された接眼レンズであり、撮影者の眼によるピント板8の観察に使用される。なお、上記のメインミラー2、ピント板8、ペンタプリズム9、接眼レンズ20によってファインダー光学系が構成されている。
【0028】
21は明るい被写体の中でも視認できる高輝度LEDであり、例えば、発光中心波長は680nmの赤色である。22は後述する45個の焦点検出領域の位置を表示するためのスーパーインポーズ用液晶表示パネルである。液晶表示パネル22は、選択された焦点検出領域の位置に相当する表示パターンのみが透過状態となり、後方の高輝度LED21から発せられた光が透過状態となった表示パターンを通過する。そして、投光レンズ23、ダイクロイックミラー24を介し、接眼レンズ20を通って撮影者の眼に到達する。これにより撮影者は、焦点検出領域表示パターンを視認することができる。ここで、ダイクロイックミラー24は、光の波長680nm以上を反射する特性を有し、高輝度LED21の光を効率良く導くと共に、撮影レンズ30からの光をほとんど光量落ちせずにファインダー被写界像として撮影者に観察させることができる。
【0029】
25はファインダ−内の画面外に撮影情報を表示するためのファインダー内液晶であり、照明用LED26によって照明される。このファインダー内液晶25を透過した光は、三角プリズム27によってファインダー内の画面外に導かれる。これにより、撮影者は各種の撮影情報を知ることができる。
【0030】
38は焦点検出領域履歴モードスイッチであり、ON状態でサブ電子ダイヤル46を操作することにより、過去に選択した焦点検出領域を順番に選択していくことができる(以下、「履歴選択モード」と呼ぶ。)。39は測光領域履歴モードスイッチであり、ON状態でサブ電子ダイヤル46を操作することにより、過去に選択したスポット測光領域を順番に選択していくことができる。
【0031】
42はレリーズボタンであり、第1ストローク(例えば半押し)でSW1(42a)がONとなり、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(ストロボ調光)処理などの動作開始を指示する。また、第2ストローク(例えば全押し)でSW2(42b)がONとなり、露光処理、現像処理、及び記録処理からなる一連の撮像処理の動作開始を指示する。
【0032】
44はメイン電子ダイヤルであり、撮影モードなど、カメラの状態の各種設定および焦点検出領域/スポット測光領域の選択を行うことができる。46はサブ電子ダイヤルであり、カメラ状態の各種設定および焦点検出領域/スポット測光領域の選択を行うことができる。
【0033】
48は焦点検出領域選択モードスイッチである。焦点検出領域選択モードスイッチ48を押しながら(ONさせながら)メイン電子ダイヤル44およびサブ電子ダイヤル46を操作することにより、図3に示す45点ある焦点検出領域の内、任意の焦点検出領域を選択することができる(任意選択モード)。また、焦点検出領域選択モードスイッチがOFF時には自動選択モードとなり、カメラが自動的に焦点検出領域を選択する。
【0034】
49はスポット測光領域の測光領域選択モードスイッチである。測光領域選択モードスイッチ49を押しながら(ONさせながら)メイン電子ダイヤル44およびサブ電子ダイヤル46を操作することにより、後述する45点あるスポット測光領域の内、任意のスポット測光領域を選択することができる。また、測光領域選択モードスイッチがOFFの時には、カメラが自動的にスポット測光領域を選択する。
【0035】
50はカメラ本体1全体の動作を制御するシステム制御回路、52はシステム制御回路50の動作用の定数、変数、プログラムなどを記憶するメモリである。
【0036】
54はシステム制御回路50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声などを用いて動作状態やメッセージなどを外部に通知するための通知部である。通知部54としては、例えばLCDやLEDなどによる視覚的な表示を行う表示部や音声による通知を行う発音素子などが用いられるが、これらのうち1つ以上の組み合わせにより構成される。
【0037】
60は焦点検出領域記憶部であり、任意選択モードまたは選択された焦点検出領域を、選択された順番と共に記憶する。62はフォーカス位置情報記憶部で、焦点検出領域記憶部60に記憶された焦点検出領域に合焦した時のフォーカスレンズの位置を示す情報(フォーカス位置情報)を記憶する。
【0038】
64は測光領域記憶部であり、メイン電子ダイヤル44およびサブ電子ダイヤル46を操作することにより選択されたスポット測光領域を、選択された順番と共に記憶する。
【0039】
66は記憶個数記憶部であり、後述する操作部材70によって記憶個数設定モードになった場合にメイン電子ダイヤル44もしくはサブ電子ダイヤル46を操作することで設定可能な焦点検出領域およびスポット測光領域の記憶個数を記憶する。
【0040】
70は各種ボタンやタッチパネルなどからなる操作部である。一例として、単写/連写/セルフタイマー切り替えボタン、露出補正ボタン、日付/時間設定ボタン、各種機能の選択および切り替えを設定する選択/切り替えボタンを含む。また、ワンショットAFモードとサーボAFモードとを設定可能なAFモード設定スイッチなどがある。ワンショットAFモードでは、レリーズスイッチ42を押してSW1(42a)がONになった際にオートフォーカス動作を開始し、一旦合焦した場合、その合焦状態を保ち続ける。サーボAFモードでは、SW1(42a)がONになっている間、連続してオートフォーカス動作を続ける。
【0041】
72は電源スイッチで、カメラ本体1の電源オン、電源オフの各モードを切り替え設定することができる。74は電源制御部で、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路などにより構成されている。電源制御部74は、電池の種類及び残量の検出を行い、検出結果およびシステム制御回路50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
【0042】
76はカメラ本体1と電源78をつなぐコネクタ、78はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li‐ion電池、Liポリマー電池等の二次電池、ACアダプター等からなる電源部である。
【0043】
次に、撮影レンズ30の構成について説明する。
【0044】
30a及び30bはレンズ、31は絞りである。図1では便宜上2枚のレンズ30a、30bで示したが、実際には多数のレンズから構成されている。
【0045】
32は絞り31を駆動制御する絞り制御部である。33はフォーカスレンズ駆動用モータであり、34は駆動ギヤなどから成るフォーカスレンズ駆動部、35はレンズ焦点調節制御部である。ここでは、不図示のフォトカプラによってフォーカスレンズ駆動部34に連動するパルス板(図示せず)の回転を検知して、焦点調節制御部35に伝えている。焦点調節制御部35は、この情報とカメラ本体1側からのレンズ駆動量の情報に基づいて、レンズ駆動用モータ33を所定量駆動させ、レンズ30aを合焦位置に移動させるようになっている。
【0046】
36は、撮影レンズ30全体を制御するレンズシステム制御回路である。レンズシステム制御回路36は、動作用の定数、変数、プログラムなどを記憶するメモリを備えている。更には、撮影レンズ30固有の番号などの識別情報、管理情報、開放絞り値や最小絞り値、焦点距離などの機能情報、現在や過去の各設定値などを保持する不揮発メモリの機能も備えている。
【0047】
37は、カメラ本体1と撮影レンズ30とのインターフェースとなるマウント接点であり、カメラ本体1と撮影レンズ30との間で制御信号、状態信号、データ信号などを伝え合うと共に、各種電圧の電流が供給される、あるいは供給する機能も備えている。
【0048】
<第1の実施形態>
次に、本発明の第1の実施形態における上記構成を有するカメラの動作について説明する。
【0049】
先ず、図4は、本第1の実施形態において、焦点検出領域記憶部60に記憶する焦点検出領域の個数を設定する動作を示すフローチャートである。
【0050】
システム制御回路50は、操作部70の操作により記憶個数設定モードに設定されたか否かを判別する(ステップS11)。記憶個数設定モードになっていない場合は(ステップS11でNO)、記憶個数設定モードに設定されたか否かの判別を繰り返す。
【0051】
記憶個数設定モードが設定された場合(ステップS11でYES)、撮影者はメイン電子ダイヤル44もしくはサブ電子ダイヤル46を操作することにより、焦点検出領域記憶部60に記憶させる焦点検出領域の個数を入力する(ステップS12)。それに応じてシステム制御回路50は、ステップS12にて入力された個数を記憶個数記憶部66に記憶させる(ステップS13)。
【0052】
以上で、焦点検出領域記憶部60に記憶する焦点検出領域の個数を設定する動作は終了となる(ステップS14)。
【0053】
次に、第1の実施形態における焦点検出領域の選択動作について説明する。
【0054】
●焦点検出領域の選択動作全体の流れ
先ず、図5を参照して、焦点検出領域の選択動作の全体的な流れを説明する。
【0055】
システム制御回路50は、カメラ本体1の電源スイッチ72がONされたか否を判別する(ステップS101)。電源スイッチ72がONされていない場合は(ステップS101でNO)、電源スイッチ72がONされるまで判別を繰り返す。
【0056】
電源スイッチ72がONされてカメラが動作状態になると(ステップS101でYES)、焦点検出領域選択処理を実行する(ステップS102)。焦点検出領域選択処理ではシステム制御回路50が選択モードを判断し、判断した選択モードに応じて、後述する図6〜図8の処理を行う。
【0057】
本第1の実施形態では選択モードとして、上述した、任意選択モード、自動選択モード、履歴選択モードの3つのモードを有する。システム制御回路50は、焦点検出領域履歴モードスイッチ38と焦点検出領域選択モードスイッチ48の操作状態をそれぞれ受け取って、その組み合わせにより選択された選択モードを判断する。具体的には、焦点検出領域履歴モードスイッチ38がOFFの場合、焦点検出領域選択モードスイッチ48がONの時には任意選択モード、OFFの時には自動選択モードと判断する。また、焦点検出領域履歴モードスイッチ38がONの場合には、焦点検出領域選択モードスイッチ48の状態にかかわらず、履歴選択モードと判断する。
【0058】
また、詳細は後述するが、任意選択モード及び自動選択モードでは、選択された焦点検出領域と、選択された順番及びフォーカス位置情報が焦点検出領域記憶部60及びフォーカス位置情報記憶部62に記憶される。
【0059】
焦点検出領域選択処理は、後述するように電源スイッチ72がOFFになると終了し、ステップS103へ進む。システム制御回路50は、焦点検出領域記憶部60に記憶されている焦点検出領域及び順番を消去する(ステップS103)。続いて、フォーカス位置情報記憶部62に記憶されているフォーカス位置情報を消去し(ステップS104)、電源制御部74によって電源部78からカメラ本体1への電源供給を停止し(ステップS105)、一連の処理を終了する。
【0060】
次に、ステップS102で行われる焦点検出領域選択処理について説明する。
【0061】
●任意選択モード
図6は、選択モードとして、任意選択モードが選択されている場合の焦点検出領域選択処理を示すフローチャートである。
【0062】
先ず、システム制御回路50は、焦点検出領域選択モードスイッチ48が押された状態でメイン電子ダイヤル44およびサブ電子ダイヤル46を操作することによる、焦点検出領域の選択を受け付ける(ステップS110)。そして、選択モードが変更されたかどうか(この場合、自動選択モードまたは履歴選択モードに変更されたか)を判断する(ステップS111)。変更されていれば、図5のステップS102に戻り、変更後の選択モードに対応した処理を行う。
【0063】
一方、選択モードが変更されていなければ、システム制御回路50は、レリーズスイッチSW1(42a)がONされたか否かを判別する(ステップS112)。レリーズスイッチSW1(42a)がONされていない場合は(ステップS112でNO)、ステップS121に進んで電源スイッチ72がOFFされたか否かを判別する。ONであれば、ステップS110に戻って焦点検出領域の選択を引き続き受け付け、OFFであれば図5の処理にリターンしてステップS103に進む。
【0064】
レリーズスイッチSW1(42a)がONの場合には(ステップS112でYES)、システム制御回路50は、焦点検出領域記憶部60に記憶させる焦点検出領域の個数が記憶個数記憶部66に記憶されているか否かを判別する(ステップS113)。記憶されていなければステップS114へ進む。一方、記憶されている場合はステップS116へ進み、すでに焦点検出領域記憶部60に記憶されている焦点検出領域の個数が、記憶個数記憶部66の記憶個数以上かどうかを判断し、未満である場合にはステップS114へ進む。
【0065】
システム制御回路50は、レリーズスイッチSW1のON時に選択されている焦点検出領域を、選択された順番と共に焦点検出領域記憶部60に記憶する(ステップS114)。続いてシステム制御回路50は、ステップS114で記憶された焦点検出領域のフォーカス位置情報を焦点検出領域と関連付けて、フォーカス位置情報記憶部62に記憶する(ステップS115)。
【0066】
一方、ステップS116で、焦点検出領域記憶部60に記憶されている焦点検出領域の個数が、記憶個数記憶部66の記憶個数以上と判断した場合にはステップS117に進む。システム制御回路50は、焦点検出領域記憶部60に記憶されている焦点検出領域の中で、最も古く記憶された焦点検出領域及び順番を消去する(ステップS117)。そして、レリーズスイッチSW1のON時に選択されている焦点検出領域を、選択された順番と共に焦点検出領域記憶部60に記憶する(ステップS118)。
【0067】
続いてシステム制御回路50は、フォーカス位置情報記憶部62に記憶されている、ステップS117で消去された焦点検出領域に関連付けられたフォーカス位置情報を消去する(ステップS119)。続いて新たに記憶された焦点検出領域のフォーカス位置情報を、ステップS118で記憶された焦点検出領域に関連付けてフォーカス位置情報記憶部62に記憶する(ステップS120)。
【0068】
ステップS115またはS120の処理後、ステップS121に進んで電源スイッチ72がOFFされたか否かを判別し、ONであればステップS110に戻って上記処理を繰り返し、OFFであれば図5の処理にリターンしてステップS103に進む。
【0069】
●自動選択モード
次に、図7に示すフローチャートを参照して、選択モードとして自動選択モードが選択されている場合の焦点検出領域選択処理について説明する。図9は、カメラが自動的に焦点検出領域を選択する場合の焦点検出領域を示す図である。
【0070】
自動選択モードでは、先ず、システム制御回路50は自動的に焦点検出領域を選択する(ステップS130)。ここで、複数の焦点検出領域(例えば、図9に示す焦点検出領域群108)が選択された場合には、複数の焦点検出領域の中でも最も焦点検出結果が良好であった焦点検出領域(図9の例では焦点検出領域109)を更に選択する。次に、選択モードが変更されたかどうか(この場合、任意選択モードまたは履歴選択モードに変更されたか)を判断し(ステップS131)、変更されていれば、図5のステップS102に戻り、変更後の選択モードに対応した処理を行う。
【0071】
一方、選択モードが変更されていなければ、システム制御回路50は、レリーズスイッチSW1(42a)がONされたか否かを判別する(ステップS132)。レリーズスイッチSW1(42a)がONされていない場合は(ステップS132でNO)、ステップS145に進んで電源スイッチ72がOFFされたか否かを判別する。ONであれば、ステップS130に戻って引き続き焦点検出領域の自動選択を行い、OFFであれば図5の処理にリターンしてステップS103に進む。
【0072】
レリーズスイッチSW1(42a)がONの場合には(ステップS132でYES)、システム制御回路50は、焦点検出領域記憶部60に記憶させる焦点検出領域の個数が記憶個数記憶部66に記憶されているか否かを判別する(ステップS133)。記憶されていなければステップS134へ進む。一方、記憶されている場合はステップS139へ進み、すでに焦点検出領域記憶部60に記憶されている焦点検出領域の個数が、記憶個数記憶部66の記憶個数以上かどうかを判断し、未満である場合にはステップS134へ進む。
【0073】
ステップS134において、システム制御回路50は、選択された焦点検出領域が焦点検出領域記憶部60の中で一番新しく記憶された焦点検出領域と同一か否かを判別する。選択された焦点検出領域が一番新しく記憶された焦点検出領域と同一の場合(ステップS134でYES)、ステップS137に進む。ステップS137において、システム制御回路50は、焦点検出領域記憶部60に記憶されている焦点検出領域の中で一番新しく記憶された焦点検出領域と関連付けて記憶されたフォーカス位置情報を、フォーカス位置情報記憶部62から消去する。そして、現在のフォーカス位置情報を一番新しく記憶された焦点検出領域と関連付けて、フォーカス位置情報記憶部62に記憶する(ステップS138)。
【0074】
一方、選択された焦点検出領域が一番新しく記憶された焦点検出領域と異なる場合(ステップS134でNO)、システム制御回路50は、新たに選択された焦点検出領域を記憶される順番と共に、焦点検出領域記憶部60に記憶する(ステップS135)。続いてシステム制御回路50は、ステップS135で記憶された焦点検出領域におけるフォーカス位置情報を焦点検出領域と関連付けて、フォーカス位置情報記憶部62に記憶する(ステップS136)。
【0075】
また、ステップS139で、焦点検出領域記憶部60に記憶されている焦点検出領域の個数が、記憶個数記憶部66の記憶個数以上と判断した場合には、ステップS140に進む。ステップS140において、システム制御回路50は、選択された焦点検出領域が焦点検出領域記憶部60の中で一番新しく記憶された焦点検出領域と同一か否かを判別する。選択された焦点検出領域が一番新しく記憶された焦点検出領域と同一の場合(ステップS140でYES)、ステップS137に進み、上述した処理を行う。また、選択された焦点検出領域が一番新しく記憶された焦点検出領域と異なる場合(ステップS140でNO)、ステップS141に進む。システム制御回路50は、焦点検出領域記憶部60に記憶されている焦点検出領域の中で、最も古く記憶された焦点検出領域を消去する(ステップS141)。そして、新しく選択された焦点検出領域を、選択された順番と共に焦点検出領域記憶部60に記憶する(ステップS142)。
【0076】
続いてシステム制御回路50は、フォーカス位置情報記憶部62に記憶されている、ステップS141で消去された焦点検出領域に関連付けられたフォーカス位置情報を消去する(ステップS143)。続いて新たに記憶された焦点検出領域のフォーカス位置情報を、ステップS142で記憶された焦点検出領域に関連付けてフォーカス位置情報記憶部62に記憶する(ステップS144)。
【0077】
ステップS136、S138またはS144の処理後、ステップS145に進んで電源スイッチ72がOFFされたか否かを判別し、ONであればステップS130に戻って上記処理を繰り返し、OFFであれば図5の処理にリターンしてステップS103に進む。
【0078】
●履歴選択モード
次に、図8に示すフローチャートを参照して、選択モードとして履歴選択モードが選択されている場合の焦点検出領域選択処理について説明する。
【0079】
先ず、焦点検出領域記憶部60に焦点検出領域が記憶されているかどうかを判断する(ステップS150)。ここで焦点検出領域が何も記憶されていなければ、電源スイッチ72がOFFされたか否かを判別する(ステップS151)。ONであれば履歴選択モードの処理を抜けて、図5のステップS102に戻り、履歴選択モード以外の選択モード(ここでは、任意選択モードまたは自動選択モード)が選択されるまで繰り返されることになる。この際、焦点検出領域記憶部60に焦点検出領域が記憶されていない旨のメッセージを通知部54により通知して、履歴選択モード以外の選択モードを設定するように撮影者を促すようにしても良い。
【0080】
一方、電源スイッチ72がOFFであれば、図5の処理にリターンしてステップS103に進む。
【0081】
焦点検出領域記憶部60に焦点検出領域が記憶されていれば(ステップS150でYES)、焦点検出領域記憶部60から最も新しい焦点検出領域を読み出して選択する(ステップS152)。
【0082】
次に、システム制御回路50はサブ電子ダイヤル46が操作されたか否かを判別する(ステップS153)。サブ電子ダイヤル46が操作されていない場合は(ステップS153でNO)、ステップS154において選択モードが変更されたかどうか(この場合、任意選択モードまたは自動選択モードに変更されたか)を判断する。変更されていれば、図5のステップS102に戻り、変更後の選択モードに対応した処理を行う。一方、選択モードが変更されていなければ、ステップS160に進んで電源スイッチ72がOFFされたか否かを判別し、ONであればステップS153に戻り、OFFであれば図5の処理にリターンしてステップS103に進む。
【0083】
サブ電子ダイヤル46が操作されると(ステップS153でYES)、システム制御回路50は、その操作が左回りか否かを判別する(ステップS155)。左回りの場合(ステップS155でYES)、システム制御回路50は、現在選択されている焦点検出領域の一つ前に選択された焦点検出領域を焦点検出領域記憶部60から読み出して選択する(ステップS156)。
【0084】
続いてシステム制御回路50は、ステップS156で選択された焦点検出領域に関連付けられたフォーカス位置情報をフォーカス位置情報記憶部62から読み出し、マウント接点37を介してレンズシステム制御回路36へ伝える。レンズシステム制御回路36は、このフォーカス位置情報に基づいて、焦点調整制御部35を介してフォーカスレンズ用駆動モータ33およびフォーカスレンズ駆動部34を駆動することにより、撮影レンズ30aを移動させる(ステップS157)。
【0085】
一方、右回りの場合(ステップS155でNO)、システム制御回路50は現在選択されている焦点検出領域の1つ後に選択された焦点検出領域を焦点検出領域記憶部60から読み出して選択する(ステップS158)。このとき、現在選択されている焦点検出領域が最も新しい場合、焦点検出領域記憶部60に記憶されている焦点検出領域のうち、最も古い焦点検出領域を選択する。すなわち、選択の対象はサイクリックに連続している。
【0086】
続いてシステム制御回路50は、ステップS158で選択された焦点検出領域に関連付けられたフォーカス位置情報をフォーカス位置情報記憶部62から読み出し、マウント接点37を介してレンズシステム制御回路36へ伝える。レンズシステム制御回路36は、このフォーカス位置情報に基づいて、焦点調整制御部35を介してフォーカスレンズ用駆動モータ33およびフォーカスレンズ駆動部34を駆動することにより、撮影レンズ30aを移動させる(ステップS159)。
【0087】
ステップS157またはステップS159の処理後、ステップS160に進んで電源スイッチ72がOFFされたか否かを判別し、ONであればステップS153に戻って上記処理を繰り返し、OFFであれば図5の処理にリターンしてステップS103に進む。
【0088】
上記の通り本第1の実施形態によれば、履歴選択モードが設定されている場合には、すでに記憶されている焦点検出領域の履歴を利用することで、選択肢を効果的に制限することができるので、容易且つ迅速に焦点検出領域を選択することが可能になる。また、任意選択モード及び自動選択モードが設定されている場合には、過去に選択された焦点検出領域と関係無く、新たに焦点検出領域を選択することができるので、焦点検出領域の選択の自由度を維持することができる。
【0089】
なお、本第1の実施形態においては、電源をOFFするときに、焦点検出領域及びフォーカス位置情報を消去するものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、焦点検出領域及びフォーカス位置情報を不揮発性メモリに保存することで消去しないように構成することも勿論可能である。このように構成すると、電源をONにした場合でも、履歴情報を利用することが可能となる。
【0090】
また、本第1の実施形態においては、焦点検出領域及びフォーカス位置情報を対で記憶したが、電源OFF時には一方を消去し、一方を記憶/保存するようにしても良い。例えば、焦点検出領域についてはユーザごとに頻繁に利用する領域に偏りがあるので、選択された領域を記憶するようにし、一方、被写体は毎回異なるものであるので、フォーカス位置情報は消去するようにしても良い。この場合、再度電源がONされたときに、履歴選択モードで焦点検出領域が選択された場合には、そのときの被写体に応じたフォーカス位置情報を対応させて記憶するようにしても良い。
【0091】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態おける上記構成を有するカメラの動作について説明する。
【0092】
上記第1の実施形態では、複数の焦点検出領域のいずれかを選択する処理について説明したが、第2の実施形態では、複数のスポット測光領域から測光に使用するスポット測光領域を選択する。複数のスポット測光領域は、例えば図3に示すように配置される。
【0093】
本第2の実施形態においては、測光領域記憶部66に記憶する焦点検出領域の個数を設定することが可能である。この設定動作は第1の実施形態で図4のフローチャートを参照して説明した動作とほぼ同様であるため説明を省略する。
【0094】
次に、第2の実施形態におけるスポット測光領域の選択動作について説明する。
【0095】
●スポット測光領域の選択動作全体の流れ
先ず、図10を参照して、スポット測光領域の選択動作の全体的な流れを説明する。
【0096】
システム制御回路50は、カメラ本体1の電源スイッチ72がONされたか否を判別する(ステップS201)。電源スイッチ72がONされていない場合は(ステップS201でNO)、電源スイッチ72がONされるまで判別を繰り返す。
【0097】
電源スイッチ72がONされてカメラが動作状態になると(ステップS201でYES)、スポット測光領域選択処理を実行する(ステップS202)。スポット測光領域選択処理ではシステム制御回路50がスポット測光領域の選択モードを判断し、判断した選択モードに応じて、後述する図11〜図13の処理を行う。
【0098】
本第2の実施形態では選択モードとして、第1の実施形態と同様に任意選択モード、自動選択モード、履歴選択モードの3つのモードを有するものとする。システム制御回路50は、測光領域履歴モードスイッチ39と測光領域選択モードスイッチ49の操作状態をそれぞれ受け取って、その組み合わせにより選択された選択モードを判断する。具体的には、測光領域履歴モードスイッチ39がOFFの場合、測光領域選択モードスイッチ49がONの時には任意選択モード、OFFの時には自動選択モードと判断する。また、測光領域履歴モードスイッチ39がONの場合には、測光領域選択モードスイッチ49の状態にかかわらず、履歴選択モードと判断する。
【0099】
また、詳細は後述するが、任意選択モード及び自動選択モードでは、選択されたスポット測光領域と、選択された順番が測光領域記憶部64に記憶される。
【0100】
スポット測光領域選択処理は、後述するように電源スイッチ72がOFFになると終了し、ステップS203へ進む。システム制御回路50は、測光領域記憶部64に記憶されているスポット測光領域及び順番を消去し(ステップS203)、続いて、電源制御部74によって電源部78からカメラ本体1への電源供給を停止し(ステップS204)、一連の処理を終了する。
【0101】
次に、ステップS202で行われるスポット測光領域選択処理について説明する。
【0102】
●任意選択モード
図11は、選択モードとして、任意選択モードが選択されている場合のスポット測光領域選択処理を示すフローチャートである。
【0103】
先ず、システム制御回路50は、測光領域選択モードスイッチ49が押された状態でメイン電子ダイヤル44およびサブ電子ダイヤル46を操作することによる、スポット測光領域の選択を受け付ける(ステップS210)。そして、選択モードが変更されたかどうか(この場合、自動選択モードまたは履歴選択モードに変更されたか)を判断する(ステップS211)。変更されていれば、図10のステップS202に戻り、変更後の選択モードに対応した処理を行う。
【0104】
一方、選択モードが変更されていなければ、システム制御回路50は、レリーズスイッチSW1(42a)がONされたか否かを判別する(ステップS212)。レリーズスイッチSW1(42a)がONされていない場合は(ステップS212でNO)、ステップS221に進んで電源スイッチ72がOFFされたか否かを判別する。ONであれば、ステップS210に戻ってスポット測光領域の選択を引き続き受け付け、OFFであれば図10の処理にリターンしてステップS203に進む。
【0105】
レリーズスイッチSW1(42a)がONの場合には(ステップS212でYES)、システム制御回路50は、測光領域記憶部64に記憶させるスポット測光領域の個数が記憶個数記憶部66に記憶されているか否かを判別する(ステップS213)。記憶されていなければステップS214へ進む。一方、記憶されている場合はステップS216へ進み、すでに測光領域記憶部64に記憶されているスポット測光領域の個数が、記憶個数記憶部66の記憶個数以上かどうかを判断し、未満である場合にはステップS214へ進む。
【0106】
システム制御回路50は、レリーズスイッチSW1のON時に選択されているスポット測光領域を、選択された順番と共に測光領域記憶部64に記憶する(ステップS214)。
【0107】
一方、ステップS216で、測光領域記憶部64に記憶されているスポット測光領域の個数が、記憶個数記憶部66の記憶個数以上と判断した場合にはステップS217に進む。システム制御回路50は、測光領域記憶部64に記憶されているスポット測光領域の中で、最も古く記憶されたスポット測光領域及び順番を消去する(ステップS217)。そして、レリーズスイッチSW1のON時に選択されているスポット測光領域を、選択された順番と共に測光領域記憶部64に記憶する(ステップS218)。
【0108】
ステップS215またはS220の処理後、ステップS221に進んで電源スイッチ72がOFFされたか否かを判別し、ONであればステップS210に戻って上記処理を繰り返し、OFFであれば図10の処理にリターンしてステップS203に進む。
【0109】
●自動選択モード
次に、図12に示すフローチャートを参照して、選択モードとして自動選択モードが選択されている場合のスポット測光領域選択処理について説明する。図9は、カメラが自動的にスポット測光領域を選択する場合(スポット測光領域自動選択モード)のファインダー内表示を示す図である。
【0110】
自動選択モードでは、先ず、システム制御回路50は自動的にスポット測光領域を選択する(ステップS230)。ここで、複数のスポット測光領域(例えば、図9に示すスポット測光領域群108)が選択された場合には、複数のスポット測光領域の中でも最も焦点検出結果が良好であったスポット測光領域(図9の例ではスポット測光領域109)を更に選択する。次に、選択モードが変更されたかどうか(この場合、任意選択モードまたは履歴選択モードに変更されたか)を判断し(ステップS231)、変更されていれば、図10のステップS202に戻り、変更後の選択モードに対応した処理を行う。
【0111】
一方、選択モードが変更されていなければ、システム制御回路50は、レリーズスイッチSW1(42a)がONされたか否かを判別する(ステップS232)。レリーズスイッチSW1(42a)がONされていない場合は(ステップS232でNO)、ステップS245に進んで電源スイッチ72がOFFされたか否かを判別する。ONであれば、ステップS230に戻って引き続きスポット測光領域の自動選択を行い、OFFであれば図10の処理にリターンしてステップS203に進む。
【0112】
レリーズスイッチSW1(42a)がONの場合には(ステップS232でYES)、システム制御回路50は、測光領域記憶部64に記憶させるスポット測光領域の個数が記憶個数記憶部66に記憶されているか否かを判別する(ステップS233)。記憶されていなければステップS234へ進む。一方、記憶されている場合はステップS239へ進み、すでに測光領域記憶部64に記憶されているスポット測光領域の個数が、記憶個数記憶部66の記憶個数以上かどうかを判断し、未満である場合にはステップS234へ進む。
【0113】
ステップS234において、システム制御回路50は、選択されたスポット測光領域が測光領域記憶部64の中で一番新しく記憶されたスポット測光領域と同一か否かを判別する。選択されたスポット測光領域が一番新しく記憶されたスポット測光領域と同一の場合(ステップS234でYES)、ステップS245に進む。
【0114】
一方、選択されたスポット測光領域が一番新しく記憶されたスポット測光領域と異なる場合(ステップS234でNO)、システム制御回路50は、新たに選択されたスポット測光領域を、順番と共に測光領域記憶部64に記憶する(ステップS235)。その後、ステップS245に進む。
【0115】
また、ステップS239で、測光領域記憶部64に記憶されているスポット測光領域の個数が、記憶個数記憶部66の記憶個数以上と判断した場合には、ステップS240に進む。ステップS240において、システム制御回路50は、選択されたスポット測光領域が測光領域記憶部64の中で一番新しく記憶されたスポット測光領域と同一か否かを判別する。選択されたスポット測光領域が一番新しく記憶されたスポット測光領域と同一の場合(ステップS240でYES)、ステップS245に進む。また、選択されたスポット測光領域が一番新しく記憶されたスポット測光領域と異なる場合(ステップS240でNO)、ステップS241に進む。システム制御回路50は、測光領域記憶部64に記憶されているスポット測光領域の中で、最も古く記憶されたスポット測光領域を消去する(ステップS241)。そして、新しく選択されたスポット測光領域を、選択された順番と共に測光領域記憶部64に記憶し(ステップS242)、ステップS245に進む。
【0116】
ステップS245では、電源スイッチ72がOFFされたか否かを判別し、ONであればステップS230に戻って上記処理を繰り返し、OFFであれば図10の処理にリターンしてステップS203に進む。
【0117】
●履歴選択モード
次に、図13に示すフローチャートを参照して、選択モードとして履歴選択モードが選択されている場合のスポット測光領域選択処理について説明する。
【0118】
先ず、測光領域記憶部64にスポット測光領域が記憶されているかどうかを判断する(ステップS250)。ここでスポット測光領域が何も記憶されていなければ、電源スイッチ72がOFFされたか否かを判別する(ステップS251)。ONであれば履歴選択モードの処理を抜けて、図10のステップS202に戻り、履歴選択モード以外の選択モード(ここでは、任意選択モードまたは自動選択モード)が選択されるまで繰り返されることになる。この際、測光領域記憶部64にスポット測光領域が記憶されていない旨のメッセージを通知部54により通知して、履歴選択モード以外の選択モードを設定するように撮影者を促すようにしても良い。
【0119】
一方、電源スイッチ72がOFFであれば、図10の処理にリターンしてステップS203に進む。
【0120】
測光領域記憶部64にスポット測光領域が記憶されていれば(ステップS250でYES)、測光領域記憶部64から最も新しいスポット測光領域を読み出して選択する(ステップS252)。
【0121】
次に、システム制御回路50はサブ電子ダイヤル46が操作されたか否かを判別する(ステップS253)。サブ電子ダイヤル46が操作されていない場合は(ステップS253でNO)、ステップS254において選択モードが変更されたかどうか(この場合、任意選択モードまたは自動選択モードに変更されたか)を判断する。変更されていれば、図10のステップS202に戻り、変更後の選択モードに対応した処理を行う。一方、選択モードが変更されていなければ、ステップS260に進んで電源スイッチ72がOFFされたか否かを判別し、ONであればステップS253に戻り、OFFであれば図10の処理にリターンしてステップS203に進む。
【0122】
サブ電子ダイヤル46が操作されると(ステップS253でYES)、システム制御回路50は、その操作が左回りか否かを判別する(ステップS255)。左回りの場合(ステップS255でYES)、システム制御回路50は、現在選択されているスポット測光領域の一つ前に選択されたスポット測光領域を測光領域記憶部64から読み出して選択する(ステップS256)。
【0123】
一方、右回りの場合(ステップS255でNO)、システム制御回路50は現在選択されているスポット測光領域の1つ後に選択されたスポット測光領域を測光領域記憶部64から読み出して選択する(ステップS258)。このとき、現在選択されているスポット測光領域が最も新しい場合、測光領域記憶部64に記憶されているスポット測光領域のうち、最も古いスポット測光領域を選択する。すなわち、選択の対象はサイクリックに連続している。
【0124】
ステップS256またはステップS258の処理後、ステップS260に進んで電源スイッチ72がOFFされたか否かを判別し、ONであればステップS253に戻って上記処理を繰り返し、OFFであれば図10の処理にリターンしてステップS203に進む。
【0125】
上記の通り本第2の実施形態によれば、履歴選択モードが設定されている場合には、すでに記憶されているスポット測光領域の履歴を利用することで、選択肢を効果的に制限することができるので、容易且つ迅速にスポット測光領域を選択することが可能になる。また、任意選択モード及び自動選択モードが設定されている場合には、過去に選択されたスポット測光領域と関係無く、新たにスポット測光領域を選択することができるので、スポット測光領域の選択の自由度を維持することができる。
【0126】
なお、第2の実施形態でも、電源をOFFするときに、スポット測光領域を消去するものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、焦点検出領域及びフォーカス位置情報を不揮発性メモリに保存することで消去しないように構成することも勿論可能である。このように構成すると、電源をONにした場合でも、履歴情報を利用することが可能となる。
【0127】
また、焦点検出領域及びスポット測光領域のいずれかが選択された場合に、他方を対応する領域に設定するようにしても良い。つまり、焦点検出領域とスポット測光領域が連動して設定されるような場合、これらを対の情報として扱うことで、履歴選択モードによる1回の操作で、両方の設定を一度に行うことが可能となる。
【0128】
<他の実施形態>
なお、本発明の目的は、以下の様にして達成することも可能である。まず、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0129】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、以下のようにして達成することも可能である。即ち、読み出したプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合である。ここでプログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、CD−ROM、CD−R、DVD、光ディスク、光磁気ディスク、MOなどが考えられる。また、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)やWAN(ワイド・エリア・ネットワーク)などのコンピュータネットワークを、プログラムコードを供給するために用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【図1】本発明の実施の形態における一眼レフカメラの機能構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す一眼レフカメラの外観の一例を示す図である。
【図3】焦点検出領域またはスポット測光領域の配置例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における焦点検出領域記憶部に記憶する焦点検出領域の個数を設定する動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態における焦点検出領域の選択動作の全体的な流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施形態における任意選択モードが選択されている場合の焦点検出領域選択処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施形態における自動選択モードが選択されている場合の焦点検出領域選択処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施形態における履歴選択モードが選択されている場合の焦点検出領域選択処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施形態における自動選択モードにおいて、複数のカメラが自動的に焦点検出領域を選択する場合の焦点検出領域を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態におけるスポット測光領域の選択動作の全体的な流れを示すフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施形態における任意選択モードが選択されている場合の焦点検出領域選択処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第2の実施形態における自動選択モードが選択されている場合の焦点検出領域選択処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第2の実施形態における履歴選択モードが選択されている場合の焦点検出領域選択処理を示すフローチャートである。
【図14】従来の撮像装置において、焦点検出領域選択時に焦点検出領域を横方向へ移動させる際の様子を示す図である。
【図15】従来の撮像装置において、焦点検出領域選択時、特に、焦点検出領域を縦方向へ移動させる際の様子を示す図である。
【符号の説明】
【0131】
1:カメラ本体、2:メインミラー、3:サブミラー、4:シャッター、5:シャッター制御部、6:感光部材、7:焦点検出部、8:ピント板、9:ペンタプリズム、10:結像レンズ、11:測光センサ、20:接眼レンズ、21:高輝度LED、22:液晶表示パネル、23:投光レンズ、24:ダイクロイックミラー、25:ファインダー内液晶、26:照明用LED、27:三角プリズム、30:撮影レンズ、30a及び30b:レンズ、31:絞り、32:絞り制御部、33:フォーカスレンズ駆動用モータ、34:フォーカスレンズ駆動部、36:レンズシステム制御回路、37:マウント接点、38:焦点検出領域履歴モードスイッチ、39:測光領域履歴モードスイッチ、42:レリーズボタン、44:メイン電子ダイヤル、46:サブ電子ダイヤル、48:焦点検出領域選択モードスイッチ、49:測光領域選択モードスイッチ、50:システム制御回路、52:メモリ、54:通知部、60:焦点検出領域記憶部、62:フォーカス位置情報記憶部、64:測光領域記憶部、66:記憶個数記憶部、70:操作部、72:電源スイッチ、74:電源制御部、76:コネクタ、78:電源部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の選択肢のいずれかを設定可能なパラメータを用いて撮影を行う撮像装置であって、
前記複数の選択肢のいずれかを選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された選択肢を前記パラメータに設定する設定手段と、
前記設定手段により前記パラメータに設定された選択肢の履歴を記憶する記憶手段とを有し、
前記選択手段は、前記記憶手段に記憶された選択肢の履歴に関わらず前記複数の選択肢のいずれかを選択する第1のモードと、前記記憶手段に記憶された選択肢の履歴を用いて前記複数の選択肢のいずれかを選択する第2のモードとを有し、前記記憶手段は前記第1のモード時に設定された選択肢の履歴を記憶することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記パラメータの複数の選択肢の内、前記選択手段により選択されている選択肢を含む少なくとも一つの選択肢を表示する表示手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記選択手段は前記第2のモードにおいて、前記選択肢の履歴に記憶された選択肢を、記憶順が新しいものから古いものへ順次選択する予め設定された第1の操作と、記憶順が古いものから新しいものへ順次選択する選択する予め設定された第2の操作とにより、前記複数の選択肢のいずれかを選択することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記パラメータは焦点検出領域であって、該焦点検出領域は、撮影画面において焦点を調節する対象となる部分領域であり、
前記設定手段により設定された焦点検出領域に焦点が合うようにフォーカスレンズを制御する焦点調節手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項5】
前記記憶手段は、前記第1のモードにおいて、前記設定された焦点検出領域に関連づけて、合焦状態におけるフォーカスレンズの位置情報を記憶することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記焦点調節手段は、前記第2のモードにおいて、前記設定手段により設定された焦点検出領域に関連づけて記憶された前記フォーカスレンズの位置情報に基づいて、前記フォーカスレンズを制御することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記パラメータは、撮影画面において露出を調節する対象となる部分領域であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項8】
前記第1のモードは、前記複数の選択肢のいずれかを自動的に選択するモードと、操作部材の操作に応じて前記複数の選択肢のいずれかを選択するモードとを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項9】
前記記憶手段に記憶する前記選択肢の個数を設定する記憶数設定手段を更に有し、
前記記憶手段に記憶された選択肢の個数が前記記憶数設定手段により設定された個数を超えないように、前記記憶手段に記憶されている選択肢の内、最も古い選択肢から順に前記履歴から消去することを特徴とする請求項1乃至8に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記記憶手段に記憶された履歴を、前記撮像装置の電源をオフする動作に伴って消去することを特徴とする請求項1乃至9に記載の撮像装置。
【請求項11】
複数の選択肢のいずれかを設定可能なパラメータを用いて撮影を行う撮像装置におけるパラメータの設定方法であって、
第1のモードで前記複数の選択肢のいずれかを選択する第1の選択工程と、
前記第1の選択工程で選択された選択肢を前記パラメータに設定する設定工程と、
前記設定工程で前記パラメータに設定された選択肢の履歴を記憶手段に記憶する記憶工程と、
第2のモードで前記複数の選択肢のいずれかを選択する第2の選択工程と、
前記第2の選択工程で選択された選択肢を前記パラメータに再設定する再設定工程とを有し、
前記第1のモードは前記記憶手段に記憶された選択肢の履歴に関わらず前記複数の選択肢のいずれかを選択するモードであり、前記第2のモードは前記記憶手段に記憶された選択肢の履歴を用いて前記複数の選択肢のいずれかを選択するモードであることを特徴とする設定方法。
【請求項12】
前記パラメータの複数の選択肢の内、前記第1及び第2の選択工程で選択された選択肢を含む少なくとも一つの選択肢を表示する表示工程を更に有することを特徴とする請求項11に記載の設定方法。
【請求項13】
前記第2の選択工程では、前記選択肢の履歴に記憶された選択肢を、記憶順が新しいものから古いものへ順次選択する予め設定された第1の操作と、記憶順が古いものから新しいものへ順次選択する選択する予め設定された第2の操作とにより、前記複数の選択肢のいずれかを選択することを特徴とする請求項11または12に記載の設定方法。
【請求項14】
前記パラメータは焦点検出領域であって、該焦点検出領域は、撮影画面において焦点を調節する対象となる部分領域であり、
前記設定工程及び前記再設定工程で設定された焦点検出領域に焦点が合うようにフォーカスレンズを制御する焦点調節工程を更に有することを特徴とする請求項11乃至13のいずれかに記載の設定方法。
【請求項15】
前記設定工程で前記設定された焦点検出領域に関連づけて、合焦状態におけるフォーカスレンズの位置情報を前記記憶手段に記憶する工程を更に有することを特徴とする請求項14に記載の設定方法。
【請求項16】
前記焦点調節工程では、前記再設定手段により設定された焦点検出領域に関連づけて記憶された前記フォーカスレンズの位置情報に基づいて、前記フォーカスレンズを制御することを特徴とする請求項15に記載の設定方法。
【請求項17】
前記パラメータは、撮影画面において露出を調節する対象となる部分領域であることを特徴とする請求項11乃至13のいずれかに記載の設定方法。
【請求項18】
前記第1のモードは、前記複数の選択肢のいずれかを自動的に選択するモードと、操作部材の操作に応じて前記複数の選択肢のいずれかを選択するモードとを有することを特徴とする請求項11乃至17のいずれかに記載の設定方法。
【請求項19】
前記記憶手段に記憶する前記選択肢の個数を設定する記憶数設定工程を更に有し、
前記記憶工程は、前記記憶手段に記憶された選択肢の個数が前記記憶数設定工程で設定された個数を超えないように、前記記憶手段に記憶されている選択肢の内、最も古い選択肢から順に前記履歴から消去する工程を有することを特徴とする請求項11乃至18に記載の設定方法。
【請求項20】
前記記憶手段に記憶された履歴を、前記撮像装置の電源をオフする動作に伴って消去する消去工程を更に有することを特徴とする請求項11乃至19に記載の設定方法。
【請求項21】
請求項11乃至20のいずれかに記載のパラメータの設定方法の各工程を実現するためのプログラムコードを有することを特徴とする情報処理装置が実行可能なプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−9190(P2008−9190A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−180374(P2006−180374)
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】