説明

撮像装置及び撮像方法

【課題】遠方の被写体であっても距離を測定可能で且つ複数視点での撮像が可能な小型の撮像装置を提供する。
【解決手段】それぞれ垂直方向に距離をおいて同一方向を撮像可能な2つの撮像部からなるペア(撮像部1a,2aのペア、撮像部1b,2bのペア、撮像部1c,2cのペア、撮像部1d,2dのペア、撮像部1e,2eのペア)を有する撮像装置100であって、各ペアの撮像方向は異なっており、ペアのうちの一方の撮像部(1a〜1e)を支持する上支持体1と、ペアのうちの他方の撮像部(2a〜2e)を支持する下支持体2と、上支持体1と下支持体2を垂直方向に相対移動可能に連結する連結部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置及び撮像方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複数のカメラを用いて、周囲360度の範囲(全方位)を撮像できる装置が提案されている。この装置は、一度に全方位を撮像できることから、広域且つ高解像度な映像を得ることができる。同じく複数のカメラを平行配置したステレオ構成を採用し、平行配置されたカメラから得られる映像を処理することで、被写体までの距離を測定することのできる装置も提案されている(例えば特許文献1,2参照)。そして、全方位撮像可能な構成とステレオ構成とを組み合わせて、全方位撮像と距離測定とを行うことができる装置が提案されている(例えば特許文献3参照)。
【0003】
図12は、被写体までの距離を測定する方法を説明するための図である。図12に示したように、撮像装置Aと撮像装置Bを平行配置し、撮像装置Aの撮像面中心と被写体と撮像装置Bの撮像面中心とを結ぶ三角形を作ったとき、被写体までの距離Xは、三角法により以下の式によって求めることができる。
【0004】
【数1】

【0005】
上記式からも分かるように、より遠方の被写体までの距離を求める場合、2つの撮像装置間の距離Dをより大きくしなければならない。
【0006】
また、全方位撮像と距離測定を可能にするために、図12に示したような2つの撮像装置のペアを、円状に複数並べた場合、図13に示したような構成になるが、距離Dが大きくなると、装置全体も大きくなってしまう。また、距離Dが大きくなると、図13の破線で示したように、隣り合うペアの撮像範囲同士のオーバーラップ範囲が減少し、パノラマ合成ができなくなる可能性がある。
【0007】
また、特許文献4に開示されているように、2つの撮像装置を上下に配置し、この上下に配置した撮像装置のペアを円状に複数並べることでも、全方位撮像と距離測定が可能である。図14は、特許文献4に開示されている装置の構成を示した図であり、ベースBを挟んで2つの撮像装置20が上下に配置され、この撮像装置20のペアが円状に4つ配置されたものとなっている。この構成によれば、ペアの撮像装置間の距離を大きくしても撮像範囲のオーバーラップ量が減少することがなく、パノラマ合成を良好に行うことができる。また、装置の高さが大きくなるだけであり、装置の幅が大きくなることがないため小型化も可能となる。
【0008】
特許文献4には、図14に示したベースBの上側にある撮像装置20のレンズ部Lを上下に移動させられることが記載されており、上下の撮像装置間の距離を変えることが可能となっている。この構成によれば、レンズ部Lを限界まで上に移動させることで、撮像装置間の距離を大きくすることができるため、遠方の被写体までの距離を求めることが可能となる。しかし、図14の構成では、全ての撮像装置20がベースBに固定されているため、レンズ部Lの移動量をあまり大きくすることができない。ベースBを厚くしておけば撮像装置間の距離が大きくなるため、遠方の被写体までの距離を測定可能となるが、これでは装置の小型化を阻害してしまう。したがって、図14に示した構造で全方位撮像と距離測定を実現しようとしても、小型化を維持しながら、遠方の被写体までの距離を求めることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001−92048号公報
【特許文献2】特開2000−115810号公報
【特許文献3】特開2001−285692号公報
【特許文献4】特開2003−66303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遠方の被写体であっても距離を測定可能で且つ複数視点での撮像が可能な小型の撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の撮像装置は、それぞれ距離をおいて同一方向を撮像可能な2つの撮像部からなるペアを複数有する撮像装置であって、前記2つの撮像部の各々で撮像可能な前記同一方向は、前記ペア毎に異なっており、前記2つの撮像部は、前記同一方向に垂直な垂直方向に距離をおいて該同一方向を撮像可能であり、前記ペアのうちの一方の前記撮像部を支持する第一の支持体と、前記ペアのうちの他方の前記撮像部を支持する第二の支持体と、前記第一の支持体と前記第二の支持体を前記垂直方向に相対移動可能に連結する連結手段とを備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、遠方の被写体であっても距離を測定可能で且つ複数視点での撮像が可能な小型の撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態を説明するための撮像装置の概略構成を示す図
【図2】図1に示す撮像装置の支持体Sの嵌め合わせを解除したときの側面図
【図3】図1に示す撮像装置の上支持体と下支持体の嵌め合わせを解除してから、下支持体に対して上支持体を180°回転させたときの状態を示した側面図
【図4】図1に示す撮像装置の内部構成を示すブロック図
【図5】図1に示す撮像装置の動作を説明するためのフローチャート
【図6】上パノラマ画像データと下パノラマ画像データの例を示した図
【図7】図1に示した撮像装置の第一の変形例における動作を説明するためのフローチャート
【図8】図1に示した撮像装置の第二の変形例における動作を説明するためのフローチャート
【図9】本発明の一実施形態を説明するための撮像装置の別の構成例を示す図
【図10】図9に示す撮像装置の内部構成を示すブロック図
【図11】図9に示した撮像装置の動作を説明するためのフローチャート
【図12】被写体の距離測定を行うためのシステム構成例を示した図
【図13】距離測定と全方位撮像を可能とするためのシステム構成例を示した図
【図14】距離測定と全方位撮像を可能とするためのシステム構成例を示した図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態を説明するための撮像装置の概略構成を示す図であり、(a)は撮像装置を上から見た図、(b)は撮像装置を側面から見た図である。撮像装置100は、正十角柱状の支持体Sを備える。
【0016】
支持体Sは、互いに嵌め合わせることが可能な上支持体1と下支持体2とで構成されている。上支持体1と下支持体2を互いに嵌め合わせることで、全体として正十角柱の支持体Sを構成するようになっている。
【0017】
下支持体2は、5つの撮像部2a〜2eを支持するためのものであり、基体K1と、基体K1上に下支持体2の周方向に沿って設けられた5つの凸部T1とで構成されている。各凸部T1に、撮像部2a〜2eのいずれかが内蔵されている。以下では、撮像部2a〜2eのことを総称して下撮像部とも言う。
【0018】
上支持体1は、5つの撮像部1a〜1eを支持するためのものであり、撮像部1a〜1eが周方向に沿って配置されている。撮像部1a〜1eは、下支持体2を上支持体1に嵌め合わせたときに、各撮像部2a〜2e同士の間に1つが配置されるように、上支持体1によって支持されている。以下では、撮像部1a〜1eのことを総称して上撮像部とも言う。このように、上支持体1と下支持体2を嵌め合わせることで、支持体Sにその周方向に沿って上撮像部と下撮像部が交互に並ぶようになっている。
【0019】
撮像部1a〜1e、2a〜2eの各々には、光学レンズ、絞り、及びメカニカルシャッタ等を含む光学系ユニットと、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等の撮像素子とが含まれる。
【0020】
上支持体1には、各撮像部1a〜1eの開口(光学系ユニットに光を入射させるために設けられた開口)の中心同士が等間隔となるように、撮像部1a〜1eが同一平面上に配置されている。つまり、各撮像部1a〜1eの開口中心と、上支持体1の中心Cとを結ぶ直線同士の角度をθ1とすると、θ1=360°/5=72°となっている。図1(a)に示した上面視において上支持体1の中心Cと各撮像部1a〜1eの開口中心とを結ぶ直線の延びる方向を各撮像部1a〜1eの撮像方向と定義すると、各撮像部1a〜1eの撮像方向は全て異なったものとなっている。
【0021】
また、各撮像部1a〜1eの画角は72°よりも大きくなっている。このようにすることで、撮像部1a〜1eの各撮像範囲の両端が、その両隣の撮像部1a〜1eの撮像範囲の端部と必ず重なることになり、撮像部1a〜1eだけで、上支持体1の中心Cを中心とする360°の範囲を死角なく全て撮像することができるようになる。
【0022】
下支持体2には、各撮像部2a〜2eの開口の中心同士が等間隔となるように、撮像部2a〜2eが同一平面上に配置されている。つまり、各撮像部2a〜2eの開口中心と、下支持体2の中心Cとを結ぶ直線同士の角度をθ2とすると、θ2=360°/5=72°となっている。図1(a)に示した上面視において下支持体2の中心Cと各撮像部2a〜2eの開口中心とを結ぶ直線の延びる方向を各撮像部2a〜2eの撮像方向と定義すると、各撮像部2a〜2eの撮像方向は全て異なったものとなっている。
【0023】
また、各撮像部2a〜2eの画角は72°よりも大きくなっている。このようにすることで、撮像部2a〜2eの各撮像範囲の両端が、その両隣の撮像部2a〜2eの撮像範囲の端部と必ず重なることになり、撮像部2a〜2eだけで、下支持体2の中心Cを中心とする360°の範囲を死角なく全て撮像することができるようになる。
【0024】
上撮像部と下撮像部は、上支持体1と下支持体2を嵌め合わせた状態で同一平面上に配置され、この同一平面に規定される円の円周方向に沿って交互に配置されるようになっている。また、上撮像部と下撮像部の開口中心同士が等間隔となるように、撮像部1a〜1e,2a〜2eが配置されている。つまり、各撮像部1a〜1e,2a〜2eの開口中心と、支持体Sの中心Cとを結ぶ直線同士の角度をθとすると、θ=360°/10=36°となっている。
【0025】
上撮像部と下撮像部は、上支持体1を、中心Cを中心にして支持体Sの周方向に角度θ回転させる毎に、図1(a)に示した上面視において、その配置が完全に一致するように構成されている。
【0026】
上撮像部と下撮像部の画角はθ(=36°)よりも大きくなっているため、上支持体1と下支持体2を嵌め合わせた状態では、撮像部1a〜1e,2a〜2eの各撮像範囲の両端が、その両隣の撮像部の撮像範囲の端部と必ず重なることになり、上支持体1と下支持体2を嵌め合わせた状態で、支持体Sの中心点Cを中心とする360°の範囲を死角なく全て撮像することができるようになっている。
【0027】
図2は、図1に示す撮像装置の支持体Sの嵌め合わせを解除したときの側面図である。図2に示すように、撮像装置100は、上支持体1と下支持体2を、各撮像部1a〜1e,2a〜2eの撮像方向に垂直な垂直方向(図1(a)の紙面に対して垂直な方向)に相対移動可能(上支持体1と下支持体2のいずれか又は両方を移動可能)に連結する連結部3を備える。連結部3は、該垂直方向を軸(中心Cを軸)にして上支持体1と下支持体2を相対回転可能(上支持体1と下支持体2のいずれか又は両方を回転可能)に連結する機能も有している。連結部3としては、これらの機能を実施できるものであれば良く、公知の様々な構成(例えば送りねじ機構等)を採用することができる。
【0028】
図3は、図1に示す撮像装置の上支持体1と下支持体2の嵌め合わせを解除してから、下支持体2に対して上支持体1を180°回転させたときの状態を示した側面図である。図3の左側の図のように、下支持体2を固定して上支持体1を垂直方向に移動させた後、上支持体1を180°回転させると、図3の右側の図のようになる。この状態では、それぞれ垂直方向に距離をおいて同一方向を撮像する上撮像部と下撮像部からなるペアが5つ形成された状態となる。なお、この状態におけるペアの数は5つに限らず、2つ以上となるように上撮像部と下撮像部を設けておけば良い。2つ以上のペアがあれば、距離測定を実施しつつ、複数視点での撮像が可能となる。
【0029】
図4は、図1に示す撮像装置の内部構成を示すブロック図である。撮像装置100は、上撮像部に撮像を実施させる制御を行う撮像制御部4Uと、下撮像部に撮像を実施させる制御を行う撮像制御部4Dと、上撮像部から出力された撮像信号に信号処理を施して画像データ(1画素に輝度信号と色差信号を持たせたデータ)を生成する映像処理部8と、下撮像部から出力された撮像信号に信号処理を施して画像データを生成する映像処理部9と、各種情報を記録するための情報記録部10と、モータ等によって上支持体1と下支持体2を相対移動及び相対回転させる支持体駆動部6と、ユーザからの指示を入力するための操作部7と、システム全体を統括制御するシステム制御部5とを備える。
【0030】
以下、撮像装置100の動作について説明する。撮像装置100では、撮像部1a〜1e,2a〜2eの各々で異なる方向を撮像し、それによって得られた画像データをパノラマ合成することで高解像度の全方位撮像を実施するための高解像全方位撮像モードと、上撮像部と下撮像部のペアで撮像して得られる画像データからその画像データに含まれる主要被写体までの距離を測定すると共に、各ペアの上撮像部から得られた画像データをパノラマ合成し、各ペアの下撮像部から得られた画像データをパノラマ合成して2つのパノラマ画像データを生成することで、距離測定と全方位撮像を同時に実施するための全方位撮像・距離測定モードとが設定可能となっている。
【0031】
図5は、図1に示す撮像装置の動作を説明するためのフローチャートである。なお、初期設定(電源投入直後の状態)では、撮像装置100は図1に示したように、上支持体1と下支持体2が嵌め合わされた状態となっているものとする。
【0032】
電源が投入されると、システム制御部5はモードの設定をユーザに要求する(ステップS1)。ユーザが操作部7を操作して高解像全方位撮像モードを選択すると、システム制御部5は、撮像制御部4U,4Dを介して、上撮像部と下撮像部により被写体の撮像を行わせる(ステップS2)。
【0033】
撮像が終了すると、上撮像部から出力された撮像信号から5つの画像データが映像処理部8によって生成され、これが図示しないワークメモリに記憶される。また、下撮像部から出力された撮像信号から5つの画像データが映像処理部9によって生成され、これも図示しないワークメモリに記憶される(ステップS3)。
【0034】
次に、映像処理部9が、ワークメモリに記憶された10個の画像データをパノラマ合成して、継ぎ目のないパノラマ画像データを生成し(ステップS4)、これを情報記録部10に記録する(ステップS5)。ここで、パノラマ合成とは、各撮像部1a〜1e,2a〜2eから得られた画像データと、その両隣にある撮像部から得られた画像データとの重なり部分を検出し、この重なり部分で画像データ同士を重ねて合成して継ぎ目のない画像を生成することを言う。
【0035】
次に、システム制御部5が撮像を繰り返すかどうか判断し、ユーザの指示等によって撮像を終了する指示があり、撮像を繰り返さないと判断した場合(ステップS6:NO)には、処理を終了する。一方、撮像を繰り返す場合(ステップS6:YES)には、ステップS2に処理を戻す。
【0036】
ステップS1でユーザにより全方位撮像・距離測定モードが選択されると、システム制御部5は、支持体駆動部6を介して上支持体1を垂直方向に移動させて上支持体1と下支持体2の嵌め合わせを解除すると共に、上支持体1を180°回転させて(ステップS7)、図3に示した状態とする。
【0037】
図3に示すように、上撮像部と下撮像部からなるペアが5つできた状態で、システム制御部5は、撮像制御部4U,4Dを介して、上撮像部と下撮像部により被写体の撮像を行わせる(ステップS8)。
【0038】
撮像が終了すると、上撮像部から出力された撮像信号から5つの画像データが映像処理部8によって生成され、これが図示しないワークメモリに記憶される。また、下撮像部から出力された撮像信号から5つの画像データが映像処理部9によって生成され、これも図示しないワークメモリに記憶される。
【0039】
次に、映像処理部9が、ワークメモリに記憶された上撮像部から得られた5個の画像データをパノラマ合成して、継ぎ目のないパノラマ画像データ(以下、上パノラマ画像データという)を生成し(ステップS9)、ワークメモリに記憶された下撮像部から得られた5個の画像データをパノラマ合成して、継ぎ目のないパノラマ画像データ(以下、下パノラマ画像データという)を生成し(ステップS10)、これら2つのパノラマ画像データをワークメモリに記憶する。
【0040】
次に、映像処理部9が、上パノラマ画像データと下パノラマ画像データを用いて、これらのパノラマ画像データに含まれる主要被写体までの距離を測定する(ステップS11)。なお、距離を測定する対象となる被写体は、操作部7の操作により指定する方法の他、映像処理部9がパノラマ画像データから人物や動体等を検出する処理を行って、検出された人物や動体を対象とする方法等が挙げられる。操作部7の操作により指定する場合には、パノラマ画像データに基づく画像を表示するための表示装置を撮像装置100に搭載又は接続し、表示装置に表示されるパノラマ画像の中からタッチパネル等により被写体を指定できるようにすれば良い。
【0041】
図6は、上パノラマ画像データと下パノラマ画像データの例を示した図である。図6に示した丸で囲った被写体を、距離を測定する対象となる被写体とした場合、その被写体を撮像範囲に含むペアの上撮像部の開口面の中心と該ペアの下撮像部の開口面の中心と被写体とを結ぶ三角形と、上記式とから、被写体までの距離Xを測定することができる。
【0042】
なお、図6に示したように、上パノラマ画像データと下パノラマ画像データは視差のある画像データとなっているため、これらを用いることで立体のパノラマ画像を閲覧可能な撮像装置も実現することが可能となる。
【0043】
被写体までの距離を測定した後、映像処理部9は、上パノラマ画像データと下パノラマ画像データと被写体距離情報とを情報記録部10に記録する(ステップS12)
【0044】
次に、システム制御部5が撮像を繰り返すかどうか判断し、ユーザの指示等によって撮像を終了する指示があり、撮像を繰り返さないと判断した場合(ステップS13:NO)、システム制御部5は、支持体駆動部6を介し、上支持体1を初期設定時の状態に戻して(ステップS14)、処理を終了する。一方、撮像を繰り返す場合(ステップS13:YES)には、ステップS8に処理を戻す。
【0045】
なお、以上の説明では、上支持体1を動かして図1の状態から図3の状態、又は、図3の状態から図1の状態に変位させるものとしたが、上支持体1の代わりに下支持体2を動かしたり、上支持体1と下支持体2の両方を動かしたりして上記変位を実現しても良い。また、以上の説明では、上支持体1を180°回転させたときに上面視において位置が一致する上撮像部と下撮像部を距離測定の際のペアに設定したが、上支持体1を36°、72°、108°、144°、216°、252°、288°、324°回転させたときに上面視において位置が一致する上撮像部と下撮像部をペアに設定しても良い。
【0046】
以上のように、撮像装置100によれば、支持体Sが分離している場合としていない場合のいずれでも、支持体Sの中心Cを中心とした周囲360度の範囲を撮像することが可能になる。上支持体1と下支持体2を嵌め合わせた状態では、上撮像部と下撮像部を併せた10個の撮像部を用いて周囲360度の範囲を撮像することができ、支持体Sが分離しているときよりも高解像度の全方位画像を得ることができる。
【0047】
また、撮像装置100によれば、ペアの2つの撮像部は垂直方向に距離を空けて同一方向を撮像可能であるため、この2つの撮像部からの画像データにより、被写体までの距離を測定することができる。ペアの2つの撮像部の垂直方向の距離は連結部3によって変えることができるため、遠くの被写体の距離も測定することが可能な撮像装置を、装置規模を大きくすることなく実現することができる。
【0048】
また、撮像装置100によれば、上支持体1と下支持体2を嵌め合わせた状態では、撮像装置100全体の垂直方向の高さが小さくなるため、距離測定を行わない場合には上支持体1と下支持体2を嵌め合わせておくことで、装置をコンパクトにすることができる。
【0049】
なお、以上の説明では、システム制御部5の制御によって支持体Sが自動で分離したり元に戻ったりするものとしたが、上支持体1と下支持体2の位置関係を手動で変えられるようにしても良い。
【0050】
以下、図1に示した撮像装置100の変形例について説明する。
【0051】
(第一の変形例)
この変形例では、高解像全方位撮像モードと全方位撮像・距離測定モードとをユーザ操作によって切り替えるのはなく、撮像装置側で自動的に切り替えるものとしている。
【0052】
図7は、図1に示した撮像装置100の第一の変形例における動作を説明するためのフローチャートである。図7において図5と同じ処理には同一符号を付して説明を省略する。
【0053】
電源が投入されると、システム制御部5は高解像全方位撮像モードで撮像装置100を動作させる。つまり、上撮像部と下撮像部により撮像を行い(ステップS21)、各撮像部から出力される撮像信号から画像データを生成し、これをパノラマ合成してパノラマ画像データを生成、記録する。
【0054】
次に、映像処理部9が、生成したパノラマ画像データに対して人物の顔の検出処理を実施する(ステップS22)。
【0055】
顔が検出されない場合(ステップS23:NO)は、ステップS21に処理が戻り、顔が検出された場合(ステップS23:YES)には、全方位撮像・距離測定モードに移行して、ステップS7〜S12の処理が行われる。
【0056】
ステップS12の後、映像処理部9が、ステップS9,S10で生成したパノラマ画像データに対して顔検出処理を行い、顔が検出された場合(ステップS24:YES)はステップS8に処理が戻る。顔が検出されなかった場合(ステップS24:NO)は、システム制御部5が、支持体駆動部6を介し、上支持体1を初期設定時の状態に戻す(ステップS25)。次に、システム制御部5が撮像を繰り返すかどうか判断し、ユーザの指示等によって撮像を終了する指示があり、撮像を繰り返さないと判断した場合(ステップS26:NO)、処理を終了する。一方、撮像を繰り返す場合(ステップS26:YES)には、ステップS21に処理を戻す。
【0057】
なお、ここでは顔が検出された場合に、高解像全方位撮像モードから全方位撮像・距離測定モードに移行し、全方位撮像・距離測定モードにおいて顔が検出されなくなった場合に、高解像全方位撮像モードに移行するものとしたが、顔の代わりに、動体の検出の有無によってモードを自動的に切り替えるようにしても良い。動体を検出する場合には、2回以上の撮像を行った後に得られる2回の撮像分のパノラマ画像データの比較により、動体検出を行えば良い。つまり、図7のフローにおいて、ステップS22の処理をステップS21の処理を2回行ってから行うものとし、ステップS24の処理をステップS7〜12の処理を2回行ってから行うものとすれば良い。また、顔によるモード切り替えと動体によるモード切り替えとを組み合わせて実施しても良い。
【0058】
また、以上の説明では、生成したパノラマ画像データから顔や動体を検出するものとしているが、顔や動体の検出処理は、各ペアから得られる2つの画像データ(パノラマ合成前のデータ)に対して実施しても良い。
【0059】
以上のように、この変形例によれば、ユーザがモード設定を行わずとも、被写体に顔や動体が含まれた時点でモードが自動的に切り替えられる構成となっているため、特に監視カメラ用途として好適である。
【0060】
(第二の変形例)
ここでは、図1に示した撮像装置100の全方位撮像・距離測定モード時における動作の変形例を説明する。
【0061】
図8は、図1に示した撮像装置の第二の変形例における動作を説明するためのフローチャートである。全方位撮像・距離測定モードに移行すると、システム制御部5は、支持体Sを分離・回転させて、図3に示す状態とし、上撮像部による撮像(ステップS31)と、下撮像部による撮像(ステップS32)とを実施する。
【0062】
次に、上撮像部から出力される撮像信号から映像処理部8により画像データが生成されてワークメモリに記憶され、下撮像部から出力される撮像信号から映像処理部9により画像データが生成されてワークメモリに記憶される。映像処理部9は、ワークメモリに記憶された、ペアを構成する2つの撮像部から得られた2つの画像データから、その画像データに含まれる主要被写体の視差を算出する。この視差の算出は、各ペアについて行う(ステップS33)。
【0063】
次に、システム制御部5が、各ペアについて算出された視差に、閾値Aよりも小さいものが含まれるかどうかを判定する(ステップS34)。閾値Aよりも小さいものが含まれていた場合、この場合は主要被写体までの距離が遠すぎると判断して、システム制御部5は、支持体駆動部6を介して、上支持体1を下支持体2から遠ざかる方向に移動させて、ペアを構成する2つの撮像部間の距離を大きくする(ステップS38)。その後はステップS31に戻る。
【0064】
閾値Aよりも小さいものが含まれていなかった場合、システム制御部5は、各ペアについて算出された視差に、閾値B(>A)よりも大きいものが含まれるかどうかを判定する(ステップS35)。閾値Bよりも大きいものが含まれていた場合、この場合は主要被写体の距離が近すぎると判断し、システム制御部5は、支持体駆動部6を介して、上支持体1を下支持体2に近づける方向に移動させて、ペアを構成する2つの撮像部間の距離を小さくする(ステップS39)。その後はステップS31に戻る。
【0065】
なお、ここでは上支持体1を移動させているが、ペアを構成する2つの撮像部間の距離が変わるように、下支持体2を移動させても良いし、両方を移動させても良い。
【0066】
ステップS35において、各ペアについて算出された視差に閾値Bよりも大きいものが含まれていなかった場合には、映像処理部9により、記憶された画像データから上パノラマ画像データと下パノラマ画像データが生成されると共に、これらから距離測定がなされて、上パノラマ画像データと下パノラマ画像データと距離情報とが情報記録部10に記録される(ステップS36)。
【0067】
次に、システム制御部5が撮像を繰り返すかどうか判断し、ユーザの指示等によって撮像を終了する指示があり、撮像を繰り返さないと判断した場合(ステップS37:NO)、処理を終了する。一方、撮像を繰り返す場合(ステップS37:YES)には、ステップS31に処理を戻す。
【0068】
以上のように、この変形例によれば、被写体の視差に応じて、ペアの撮像部間の距離を変えることができるため、遠くの被写体から近くの被写体までの距離を精度良く測定することができる。
【0069】
なお、上記説明では各ペアから得られる2つの画像データに対して視差を算出しているが、上パノラマ画像データと下パノラマ画像データを用いて、これらに含まれる主要被写体の視差を算出し、この視差が閾値Aよりも小さい場合はペアの撮像部間距離を大きくし、この視差が閾値Bよりも大きい場合はペアの撮像部間距離を小さくし、この視差が閾値A以上閾値B以下の場合には、ペアの撮像部間距離を変えないように制御しても良い。主要被写体はユーザによって設定可能としても良いし、映像処理部9にて顔や動体を検出し、検出した顔や動体を主要被写体として自動設定しても良い。
【0070】
また、上記説明では、ペアの撮像部間距離の変更を、撮像装置100が視差に応じて自動的に行うものとしているが、これをユーザからの指示に応じて行う構成であっても良い。この場合は、図5に示したフローチャートに基づく動作となり、ステップS7の後にユーザ操作を受け付け、ユーザからの指示に応じて上支持体1と下支持体2を相対移動させてから撮像を行うことで、所望の視差にて被写体の距離情報を得ることができる。また、上述した視差に応じてペアの撮像部間距離を自動的に変更する構成と、ユーザからの指示に応じてペアの撮像部間距離を変更する構成とを両方持たせておいても良い。
【0071】
また、この変形例と第一の変形例を組み合わせても良い。
【0072】
次に、本発明の実施形態を説明するための撮像装置の別の構成例について説明する。
【0073】
図9は、本発明の一実施形態を説明するための撮像装置の別の構成例を示す図である。図9(a)は、撮像装置を側面から見た図であり、図9(b)は、撮像装置を上から見た図であり、図9(c)は、撮像装置を下から見た図である。
【0074】
図9に示す撮像装置は、撮像部11a,11b,11c,11dを支持する上支持体13と、撮像部12a,12b,12c,12dを支持する下支持体14と、上支持体13と下支持体14を連結する連結部15とを備える。
【0075】
撮像部11a〜11d、12a〜12dの各々には、光学レンズ、絞り、及びメカニカルシャッタ等を含む光学系ユニットと、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等の撮像素子とが含まれる。
【0076】
上支持体13には、各撮像部11a〜11dの開口中心同士が等間隔となるように、撮像部11a〜11dが同一平面上に配置されている。つまり、各撮像部11a〜11dの開口中心と、上支持体13の中心cとを結ぶ直線同士の角度は360°/4=90°となっている。図9(b)の上面視において上支持体13の中心cと各撮像部11a〜11dの開口中心とを結ぶ直線の延びる方向を各撮像部11a〜11dの撮像方向と定義すると、各撮像部11a〜11dの撮像方向は全て異なったものとなっている。
【0077】
また、各撮像部11a〜11dの画角は90°よりも大きくなっている。このようにすることで、撮像部11a〜11dの各撮像範囲の両端が、その両隣の撮像部11a〜11dの撮像範囲の端部と必ず重なることになり、撮像部11a〜11dだけで、上支持体13の中心cを中心とする360°の範囲を死角なく全て撮像することができるようになる。
【0078】
下支持体14には、各撮像部12a〜12dの開口中心同士が等間隔となるように、撮像部12a〜12dが同一平面上に配置されている。つまり、各撮像部12a〜12dの開口中心と、下支持体14の中心cとを結ぶ直線同士の角度は90°となっている。図9(c)の下面視において下支持体14の中心cと各撮像部12a〜12dの開口中心とを結ぶ直線の延びる方向を各撮像部12a〜12dの撮像方向と定義すると、各撮像部12a〜12dの撮像方向は全て異なったものとなっている。
【0079】
また、各撮像部12a〜12dの画角は90°よりも大きくなっている。このようにすることで、撮像部12a〜12dの各撮像範囲の両端が、その両隣の撮像部12a〜12dの撮像範囲の端部と必ず重なることになり、撮像部12a〜12dだけで、下支持体14の中心cを中心とする360°の範囲を死角なく全て撮像することができるようになる。以下では、撮像部11a〜11dを上撮像部といい、撮像部12a〜12dを下撮像部という。
【0080】
上撮像部と下撮像部は、上面視において完全に重なるように配置されている。このため、図9に示す撮像装置は、それぞれ各撮像部の撮像方向に垂直な垂直方向(図9(b),(c)の紙面に垂直な方向)に距離をおいて同一方向を撮像する上撮像部と下撮像部からなるペア(例えば、撮像部11aと撮像部12aのペア)を4つ有した構成となっている。なお、ペアの数は4つに限らず、2つ以上となるように撮像部を設ければ良い。2つ以上のペアがあれば、距離測定を実施しつつ、複数視点での撮像が可能となる。
【0081】
連結部15は、上支持体13と下支持体14を、各撮像部11a〜11d,12a〜12dの撮像方向に垂直な垂直方向に相対移動可能(上支持体13と下支持体14のいずれか又は両方を移動可能)に連結する。連結部3としては、このような機能を実施できるものであれば良く、公知の様々な構成(例えば送りねじ機構等)を採用することができる。
【0082】
図10は、図9に示す撮像装置の内部構成を示すブロック図である。この撮像装置は、上撮像部に撮像を実施させる制御を行う撮像制御部24Uと、下撮像部に撮像を実施させる制御を行う撮像制御部24Dと、上撮像部から出力された撮像信号に信号処理を施して画像データを生成する映像処理部28と、下撮像部から出力された撮像信号に信号処理を施して画像データを生成する映像処理部29と、各種情報を記録するための情報記録部30と、モータ等によって上支持体13と下支持体14を相対移動させる支持体駆動部26と、ユーザからの指示を入力するための操作部27と、システム全体を統括制御するシステム制御部25とを備える。
【0083】
以下、図9に示す撮像装置の動作を説明する。
【0084】
図11は、図9に示した撮像装置の動作を説明するためのフローチャートである。電源が投入されると、システム制御部25は、上撮像部による撮像(ステップS41)と、下撮像部による撮像(ステップS42)とを実施する。
【0085】
次に、上撮像部から出力される撮像信号から映像処理部28により画像データが生成されてワークメモリに記憶され、下撮像部から出力される撮像信号から映像処理部29により画像データが生成されてワークメモリに記憶される。映像処理部29は、ワークメモリに記憶された、ペアを構成する2つの撮像部から得られた2つの画像データから、その画像データに含まれる主要被写体の視差を算出する。この視差の算出は、各ペアについて行う(ステップS43)。
【0086】
次に、システム制御部25が、各ペアについて算出された視差に、閾値Aよりも小さいものが含まれるかどうかを判定する(ステップS44)。閾値Aよりも小さいものが含まれていた場合、この場合は主要被写体までの距離が遠すぎると判断し、システム制御部25は、支持体駆動部26を介して、上支持体13を下支持体14から遠ざかる方向に移動させて、ペアを構成する2つの撮像部間の距離を大きくする(ステップS48)。その後はステップS41に戻る。
【0087】
閾値Aよりも小さいものが含まれていなかった場合、システム制御部25は、各ペアについて算出された視差に、閾値B(>A)よりも大きいものが含まれるかどうかを判定する(ステップS45)。閾値Bよりも大きいものが含まれていた場合、この場合は主要被写体の距離が近すぎると判断し、システム制御部25は、支持体駆動部26を介して、上支持体13を下支持体14に近づける方向に移動させて、ペアを構成する2つの撮像部間の距離を小さくする(ステップS49)。その後はステップS41に戻る。
【0088】
なお、ここでは上支持体13を移動させているが、ペアを構成する2つの撮像部間の距離が変わるように、下支持体14を移動させても良いし、両方を移動させても良い。
【0089】
ステップS45において、各ペアについて算出された視差に閾値Bよりも大きいものが含まれていなかった場合には、映像処理部29により、記憶された画像データから上パノラマ画像データと下パノラマ画像データが生成されると共に、これらから距離測定がなされて、上パノラマ画像データと下パノラマ画像データと距離情報とが情報記録部30に記録される(ステップS46)。
【0090】
次に、システム制御部25が撮像を繰り返すかどうか判断し、ユーザの指示等によって撮像を終了する指示があり、撮像を繰り返さないと判断した場合(ステップS47:NO)、処理を終了する。一方、撮像を繰り返す場合(ステップS47:YES)には、ステップS41に処理を戻す。
【0091】
以上のように、図9に示す構成であっても、第二の変形例と同様、被写体の視差に応じて、ペアの撮像部間の距離を変えることができ、遠くの被写体から近くの被写体までの距離を精度良く測定することができる。また、図9に示す構成によれば、連結部15によってペアの撮像部間の距離を変えられるため、撮像装置の大きさを大きくすることなく、遠くの被写体までの距離の測定と、全方位撮像とを両立させることができる。
【0092】
なお、上記説明では各ペアから得られる2つの画像データに対して視差を算出しているが、上パノラマ画像データと下パノラマ画像データを用いて、これらに含まれる主要被写体の視差を算出し、この視差が閾値Aよりも小さい場合はペアの撮像部間距離を大きくし、この視差が閾値Bよりも大きい場合はペアの撮像部間距離を小さくし、この視差が閾値A以上閾値B以下の場合には、ペアの撮像部間距離を変えないように制御しても良い。主要被写体はユーザによって設定可能としても良いし、映像処理部29にて顔や動体を検出し、検出した顔や動体を主要被写体として自動設定しても良い。
【0093】
また、上記説明では、ペアの撮像部間距離の変更を、撮像装置が視差に応じて自動的に行うものとしているが、これをユーザからの指示に応じて行う構成であっても良い。この場合は、システム制御部25が、ペアの撮像部間距離を、ユーザから指示された値となるように上支持体13と下支持体14を相対移動させた上で、撮像を実施すれば良い。これにより、所望の視差にて被写体の距離情報を得ることができる。また、上述した視差に応じてペアの撮像部間距離を自動的に変更する構成と、ユーザからの指示に応じてペアの撮像部間距離を変更する構成とを両方持たせておいても良い。
【0094】
以上説明したように、本明細書には次の事項が開示されている。
【0095】
開示された撮像装置は、それぞれ距離をおいて同一方向を撮像可能な2つの撮像部からなるペアを複数有する撮像装置であって、前記2つの撮像部の各々で撮像可能な前記同一方向は、前記ペア毎に異なっており、前記2つの撮像部は、前記同一方向に垂直な垂直方向に距離をおいて該同一方向を撮像可能であり、前記ペアのうちの一方の前記撮像部を支持する第一の支持体と、前記ペアのうちの他方の前記撮像部を支持する第二の支持体と、前記第一の支持体と前記第二の支持体を前記垂直方向に相対移動可能に連結する連結手段とを備える。
【0096】
この構成により、所定の点を中心とした周囲360度の範囲を撮像することが可能になる。また、ペアの2つの撮像部は距離を空けて同一方向を撮像可能であるため、この2つの撮像部からの撮像データにより、被写体までの距離を測定することができる。ペアの2つの撮像部の垂直方向の距離は連結手段によって変えることができるため、遠くの被写体の距離も測定することが可能な撮像装置を、装置規模を大きくすることなく実現することができる。
【0097】
開示された撮像装置は、前記連結手段が、前記第一の支持体と前記第二の支持体を、前記垂直方向を軸にして相対回転可能に連結する。
【0098】
開示された撮像装置は、前記第一の支持体と前記第二の支持体が互いに嵌め合わせ可能な形状になっており、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態で、複数の前記一方の撮像部と複数の前記他方の撮像部とが同一平面上に配置され、且つ、前記一方の撮像部と前記他方の撮像部が、前記同一平面に規定される円の円周方向に沿って交互に配置されるように、前記第一の支持体と前記第二の支持体に前記撮像部が配置されており、前記第一の支持体と前記第二の支持体を前記垂直方向に相対移動させて前記第一の支持体と前記第二の支持体の嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させた状態で、前記ペアの2つの撮像部が前記同一方向を撮像可能となる。
【0099】
この構成により、第一の支持体と第二の支持体を嵌め合わせた状態では、周囲360度の範囲を高解像度で撮像することが可能となり、第一の支持体と第二の支持体の嵌め合わせを解除した状態でも、各支持体に配置された撮像部により、周囲360度の範囲を撮像することが可能となる。また、第一の支持体と第二の支持体の嵌め合わせを解除し、更に、第一の支持体と第二の支持体を相対回転させることで、それぞれ異なる方向を撮像する複数のペアを作ることができる。ペアの2つの撮像部の垂直方向の距離を変更することも可能なため、遠くの被写体までの距離を測定することもできる。また、第一の支持体と第二の支持体を嵌め合わせた状態では、装置全体の垂直方向の高さが小さくなるため、装置をコンパクトにすることができる。このような構成により、遠くの被写体の距離を測定でき且つ全方位撮像を行うことができる撮像装置を、装置規模を大きくすることなく実現することができる。
【0100】
開示された撮像装置は、前記ペアの2つの撮像部が前記同一方向を撮像可能となった状態で前記前記ペアの2つの撮像部での撮像により得られる2つの画像データに基づいて、該画像データに含まれる被写体までの距離を測定する距離測定手段と、前記ペアの2つの撮像部が前記同一方向を撮像可能となった状態で複数の前記一方の撮像部により撮像して得られる複数の画像データをパノラマ合成し、前記状態で複数の前記他方の撮像部により撮像して得られる複数の画像データをパノラマ合成する第一のパノラマ合成手段とを備える。
【0101】
開示された撮像装置は、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態で全ての前記撮像部により撮像して得られる画像データをパノラマ合成する第二のパノラマ合成手段を備える。
【0102】
開示された撮像装置は、前記連結手段による前記第一の支持体と前記第二の支持体の相対移動及び相対回転を自動で制御する移動・回転制御手段を備える。
【0103】
開示された撮像装置は、前記移動・回転制御手段が、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態で全ての前記撮像部により撮像して得られる画像データから動体を検出したときに、前記嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させる。
【0104】
開示された撮像装置は、前記移動・回転制御手段が、前記第一の支持体と前記第二の支持体の嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させた状態で前記撮像部により撮像して得られる画像データから動体が検出されなくなったときに、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態に戻す。
【0105】
開示された撮像装置は、前記移動・回転制御手段が、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態で全ての前記撮像部により撮像して得られる画像データから顔を検出したときに、前記第一の支持体と前記第二の支持体の嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させる。
【0106】
開示された撮像装置は、前記移動・回転制御手段が、前記第一の支持体と前記第二の支持体の嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させた状態で前記撮像部により撮像して得られる画像データから顔が検出されなくなったときに、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態に戻す。
【0107】
開示された撮像装置は、前記移動・回転制御手段が、主要被写体の視差に応じて、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対移動させて双方の距離を制御する。
【0108】
開示された撮像装置は、前記移動・回転制御手段が、外部操作による指示に応じて、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対移動させて双方の距離を制御する。
【0109】
開示された撮像装置は、前記一方の撮像部が、前記第一の支持体の周方向に沿って配置され、前記他方の撮像部が、前記第二の支持体の周方向に沿って配置され、前記垂直方向にみたときに、前記ペアの2つの撮像部が重なっている。
【0110】
開示された撮像装置は、前記ペアの2つの撮像部での撮像により得られる2つの画像データに基づいて、該画像データに含まれる被写体までの距離を測定する距離測定手段と、複数の前記一方の撮像部により撮像して得られる複数の画像データをパノラマ合成し、複数の前記他方の撮像部により撮像して得られる複数の画像データをパノラマ合成するパノラマ合成手段とを備える。
【0111】
開示された撮像装置は、前記連結手段による前記第一の支持体と前記第二の支持体の相対移動を自動で制御する移動制御手段を備える。
【0112】
開示された撮像装置は、前記移動制御手段が、主要被写体の視差に応じて、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対移動させて双方の距離を制御する。
【0113】
開示された撮像装置は、前記移動制御手段が、外部操作による指示に応じて、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対移動させて双方の距離を制御する。
【0114】
開示された撮像方法は、前記撮像装置を用いた撮像方法であって、前記ペアの2つの撮像部を前記同一方向を撮像可能にし、この状態で前記前記ペアの2つの撮像部での撮像により得られる2つの画像データに基づいて、該画像データに含まれる被写体までの距離を測定する距離測定ステップと、前記ペアの2つの撮像部を前記同一方向を撮像可能にし、この状態で複数の前記一方の撮像部により撮像して得られる複数の画像データをパノラマ合成し、前記状態で複数の前記他方の撮像部により撮像して得られる複数の画像データをパノラマ合成する第一のパノラマ合成ステップとを備える。
【0115】
開示された撮像方法は、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態とし、この状態で全ての前記撮像部により撮像して得られる画像データをパノラマ合成する第二のパノラマ合成ステップを備える。
【0116】
開示された撮像方法は、前記連結手段による前記第一の支持体と前記第二の支持体の相対移動及び相対回転を自動で制御する移動・回転制御ステップを備える。
【0117】
開示された撮像方法は、前記移動・回転制御ステップでは、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態で全ての前記撮像部により撮像して得られる画像データから動体を検出したときに、前記第一の支持体と前記第二の支持体の嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させる。
【0118】
開示された撮像方法は、前記移動・回転制御ステップでは、前記第一の支持体と前記第二の支持体の嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させた状態で前記撮像部により撮像して得られる画像データから動体が検出されなくなったときに、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態に戻す。
【0119】
開示された撮像方法は、前記移動・回転制御ステップでは、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態で全ての前記撮像部により撮像して得られる画像データから顔を検出したときに、前記第一の支持体と前記第二の支持体の嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させる。
【0120】
開示された撮像方法は、前記移動・回転制御ステップでは、前記第一の支持体と前記第二の支持体の嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させた状態で前記撮像部により撮像して得られる画像データから顔が検出されなくなったときに、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態に戻す。
【0121】
開示された撮像方法は、前記移動・回転制御ステップでは、主要被写体の視差に応じて、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対移動させて双方の距離を制御する。
【0122】
開示された撮像方法は、前記移動・回転制御ステップでは、外部操作による指示に応じて、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対移動させて双方の距離を制御する。
【0123】
開示された撮像方法は、前記撮像装置を用いた撮像方法であって、前記ペアの2つの撮像部での撮像により得られる2つの画像データに基づいて、該画像データに含まれる被写体までの距離を測定する距離測定ステップと、複数の前記一方の撮像部により撮像して得られる複数の画像データをパノラマ合成し、前記状態で複数の前記他方の撮像部により撮像して得られる複数の画像データをパノラマ合成するパノラマ合成ステップとを備える。
【0124】
開示された撮像方法は、前記連結手段による前記第一の支持体と前記第二の支持体の相対移動を自動で制御する移動制御ステップを備える。
【0125】
開示された撮像方法は、前記移動制御ステップでは、主要被写体の視差に応じて、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対移動させて双方の距離を制御する。
【0126】
開示された撮像方法は、前記移動制御ステップでは、外部操作による指示に応じて、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対移動させて双方の距離を制御する。
【符号の説明】
【0127】
100 撮像装置
1a〜1e 上撮像部
2a〜2e 下撮像部
1 上支持体
2 下支持体
3 連結部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ距離をおいて同一方向を撮像可能な2つの撮像部からなるペアを複数有する撮像装置であって、
前記2つの撮像部の各々で撮像可能な前記同一方向は、前記ペア毎に異なっており、
前記2つの撮像部は、前記同一方向に垂直な垂直方向に距離をおいて該同一方向を撮像可能であり、
前記ペアのうちの一方の前記撮像部を支持する第一の支持体と、
前記ペアのうちの他方の前記撮像部を支持する第二の支持体と、
前記第一の支持体と前記第二の支持体を前記垂直方向に相対移動可能に連結する連結手段とを備える撮像装置。
【請求項2】
請求項1記載の撮像装置であって、
前記連結手段が、前記第一の支持体と前記第二の支持体を、前記垂直方向を軸にして相対回転可能に連結する撮像装置。
【請求項3】
請求項2記載の撮像装置であって、
前記第一の支持体と前記第二の支持体が互いに嵌め合わせ可能な形状になっており、
前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態で、複数の前記一方の撮像部と複数の前記他方の撮像部とが同一平面上に配置され、且つ、前記一方の撮像部と前記他方の撮像部が、前記同一平面に規定される円の円周方向に沿って交互に配置されるように、前記第一の支持体と前記第二の支持体に前記撮像部が配置されており、
前記第一の支持体と前記第二の支持体を前記垂直方向に相対移動させて前記第一の支持体と前記第二の支持体の嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させた状態で、前記ペアの2つの撮像部が前記同一方向を撮像可能となる撮像装置。
【請求項4】
請求項3記載の撮像装置であって、
前記ペアの2つの撮像部が前記同一方向を撮像可能となった状態で前記前記ペアの2つの撮像部での撮像により得られる2つの画像データに基づいて、該画像データに含まれる被写体までの距離を測定する距離測定手段と、
前記ペアの2つの撮像部が前記同一方向を撮像可能となった状態で複数の前記一方の撮像部により撮像して得られる複数の画像データをパノラマ合成し、前記状態で複数の前記他方の撮像部により撮像して得られる複数の画像データをパノラマ合成する第一のパノラマ合成手段とを備える撮像装置。
【請求項5】
請求項4記載の撮像装置であって、
前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態で全ての前記撮像部により撮像して得られる画像データをパノラマ合成する第二のパノラマ合成手段を備える撮像装置。
【請求項6】
請求項4又は5記載の撮像装置であって、
前記連結手段による前記第一の支持体と前記第二の支持体の相対移動及び相対回転を自動で制御する移動・回転制御手段を備える撮像装置。
【請求項7】
請求項6記載の撮像装置であって、
前記移動・回転制御手段が、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態で全ての前記撮像部により撮像して得られる画像データから動体を検出したときに、前記嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させる撮像装置。
【請求項8】
請求項7記載の撮像装置であって、
前記移動・回転制御手段が、前記第一の支持体と前記第二の支持体の嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させた状態で前記撮像部により撮像して得られる画像データから動体が検出されなくなったときに、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態に戻す撮像装置。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれか1項記載の撮像装置であって、
前記移動・回転制御手段が、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態で全ての前記撮像部により撮像して得られる画像データから顔を検出したときに、前記第一の支持体と前記第二の支持体の嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させる撮像装置。
【請求項10】
請求項9記載の撮像装置であって、
前記移動・回転制御手段が、前記第一の支持体と前記第二の支持体の嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させた状態で前記撮像部により撮像して得られる画像データから顔が検出されなくなったときに、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態に戻す撮像装置。
【請求項11】
請求項6〜10のいずれか1項記載の撮像装置であって、
前記移動・回転制御手段が、主要被写体の視差に応じて、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対移動させて双方の距離を制御する撮像装置。
【請求項12】
請求項11記載の撮像装置であって、
前記移動・回転制御手段が、外部操作による指示に応じて、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対移動させて双方の距離を制御する撮像装置。
【請求項13】
請求項1記載の撮像装置であって、
前記一方の撮像部が、前記第一の支持体の周方向に沿って配置され、
前記他方の撮像部が、前記第二の支持体の周方向に沿って配置され、
前記垂直方向にみたときに、前記ペアの2つの撮像部が重なっている撮像装置。
【請求項14】
請求項13記載の撮像装置であって、
前記ペアの2つの撮像部での撮像により得られる2つの画像データに基づいて、該画像データに含まれる被写体までの距離を測定する距離測定手段と、
複数の前記一方の撮像部により撮像して得られる複数の画像データをパノラマ合成し、複数の前記他方の撮像部により撮像して得られる複数の画像データをパノラマ合成するパノラマ合成手段とを備える撮像装置。
【請求項15】
請求項14記載の撮像装置であって、
前記連結手段による前記第一の支持体と前記第二の支持体の相対移動を自動で制御する移動制御手段を備える撮像装置。
【請求項16】
請求項15記載の撮像装置であって、
前記移動制御手段が、主要被写体の視差に応じて、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対移動させて双方の距離を制御する撮像装置。
【請求項17】
請求項16記載の撮像装置であって、
前記移動制御手段が、外部操作による指示に応じて、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対移動させて双方の距離を制御する撮像装置。
【請求項18】
請求項3記載の撮像装置を用いた撮像方法であって、
前記ペアの2つの撮像部を前記同一方向を撮像可能にし、この状態で前記前記ペアの2つの撮像部での撮像により得られる2つの画像データに基づいて、該画像データに含まれる被写体までの距離を測定する距離測定ステップと、
前記ペアの2つの撮像部を前記同一方向を撮像可能にし、この状態で複数の前記一方の撮像部により撮像して得られる複数の画像データをパノラマ合成し、前記状態で複数の前記他方の撮像部により撮像して得られる複数の画像データをパノラマ合成する第一のパノラマ合成ステップとを備える撮像方法。
【請求項19】
請求項18記載の撮像方法であって、
前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態とし、この状態で全ての前記撮像部により撮像して得られる画像データをパノラマ合成する第二のパノラマ合成ステップを備える撮像方法。
【請求項20】
請求項18又19記載の撮像方法であって、
前記連結手段による前記第一の支持体と前記第二の支持体の相対移動及び相対回転を自動で制御する移動・回転制御ステップを備える撮像方法。
【請求項21】
請求項20記載の撮像方法であって、
前記移動・回転制御ステップでは、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態で全ての前記撮像部により撮像して得られる画像データから動体を検出したときに、前記第一の支持体と前記第二の支持体の嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させる撮像方法。
【請求項22】
請求項21記載の撮像方法であって、
前記移動・回転制御ステップでは、前記第一の支持体と前記第二の支持体の嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させた状態で前記撮像部により撮像して得られる画像データから動体が検出されなくなったときに、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態に戻す撮像方法。
【請求項23】
請求項20〜22のいずれか1項記載の撮像方法であって、
前記移動・回転制御ステップでは、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態で全ての前記撮像部により撮像して得られる画像データから顔を検出したときに、前記第一の支持体と前記第二の支持体の嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させる撮像方法。
【請求項24】
請求項23記載の撮像方法であって、
前記移動・回転制御ステップでは、前記第一の支持体と前記第二の支持体の嵌め合わせを解除し、更に、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対回転させた状態で前記撮像部により撮像して得られる画像データから顔が検出されなくなったときに、前記第一の支持体と前記第二の支持体を嵌め合わせた状態に戻す撮像方法。
【請求項25】
請求項20〜24のいずれか1項記載の撮像方法であって、
前記移動・回転制御ステップでは、主要被写体の視差に応じて、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対移動させて双方の距離を制御する撮像方法。
【請求項26】
請求項25記載の撮像方法であって、
前記移動・回転制御ステップでは、外部操作による指示に応じて、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対移動させて双方の距離を制御する撮像方法。
【請求項27】
請求項13記載の撮像装置を用いた撮像方法であって、
前記ペアの2つの撮像部での撮像により得られる2つの画像データに基づいて、該画像データに含まれる被写体までの距離を測定する距離測定ステップと、
複数の前記一方の撮像部により撮像して得られる複数の画像データをパノラマ合成し、前記状態で複数の前記他方の撮像部により撮像して得られる複数の画像データをパノラマ合成するパノラマ合成ステップとを備える撮像方法。
【請求項28】
請求項27記載の撮像方法であって、
前記連結手段による前記第一の支持体と前記第二の支持体の相対移動を自動で制御する移動制御ステップを備える撮像方法。
【請求項29】
請求項28記載の撮像方法であって、
前記移動制御ステップでは、主要被写体の視差に応じて、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対移動させて双方の距離を制御する撮像方法。
【請求項30】
請求項29記載の撮像方法であって、
前記移動制御ステップでは、外部操作による指示に応じて、前記第一の支持体と前記第二の支持体を相対移動させて双方の距離を制御する撮像方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−278738(P2010−278738A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−128961(P2009−128961)
【出願日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】