説明

撮像装置及び画像再生方法

【課題】撮像した画像を外部モニターで再生表示したり、プリンタで再生印刷した際、撮像時と略同じような特性で画像を再生する。
【解決手段】内蔵モニターを有するデジタルカメラは、撮像画像から外部モニター画面の画像を抽出し(S208)、この画面の画像からテストパターンのRGB輝度を検出して、輝度Yに変換して(S209)、メモリに記憶する(S210)。全ての階調で計測したか否かを判断し(S212)、全ての階調での計測を終了するまで、S206からのの処理を繰り返す。ビデオ出力のガンマを補正する指示があった場合には、ビデオ出力信号のガンマ特性を、ガンマγだけ補正する(S215)。内蔵モニターをガンマ補正するが選択された場合には、内蔵モニターのガンマが、外部モニターのシステムガンマγに略等しくなるように、内蔵モニターのガンマ補正値γdを設定する(S217)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部モニターへの画像データ出力機能を備えた撮像装置及びこれに用いられる画像再生方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、FEDやSED等を有する画像表示装置、例えばテレビ受像機においては、工場出荷前に検査及び画質調整を行う際に、各種装置が用いられている。例えば、カラーテレビ受像機の自動特性検査・特性調整装置においては、基本となるカラーテレビ受像機と検査対象のカラーテレビ受像機における、画像の差信号、表示されるテストパターン画像と正常画像との差信号、カラーバーの各色におけるR,G,Bの割合と正規のR,G,Bの割合との信号差を検出して、これら検出した差が小さくなるように、色相、コントラスト等の画質の調整を、目視によらず電気的に行う(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平06−225345号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このように、ディスプレイを有する装置にあっては、工場出荷前にディスプレイに対する画質調整がなされることにより、適正な画質で画像を表示可能な状態で出荷される。しかし、FEDやSED等のディスプレイは、画素毎に分割された表示素子毎にデジタル的に表示処理を行うことから、発光素子や駆動列毎の発光特性や輝度のバラツキある。したがって、ユーザーの使用に伴う経年変化によりこの発光特性や輝度のバラツキが顕著となって、輝度の劣化や輝度ムラが不可避的に生じてしまう。無論、輝度ムラに限らず、階調特性等の表示面の表示特性に関連する各種要素に関しても、工場出荷後からの期間経過に伴って経年変化が生じてしまう。
【0004】
このため、デジタルカメラで撮影した画像をFEDやSED等の外部モニターで再生した場合、ユーザがデジタルカメラに内蔵のLCDモニターで視認して撮影した画像とは異なる特性で外部モニターに画像が表示されてしまう。
【0005】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、撮像した画像を外部モニターで再生表示したり、プリンタで再生印刷した際、撮像時と略同じような特性で画像を再生することのできる撮像装置及び画像再生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため請求項1に係る撮像装置にあっては、画像データに基づき画像を再生する再生装置の再生画像を撮像する撮像手段と、この撮像手段により撮像された前記画像に基づき、前記再生装置の再生特性に関連する要素の状態を検出する検出手段と、この検出手段により検出された前記再生特性に関連する要素の状態に基づき、前記再生装置に出力する画像データの特性を制御する制御手段と、この制御手段により特性が制御された前記画像データを前記再生装置に出力する出力手段とを備える。
【0007】
前記再生装置は、工場出荷時等において再生特性が適正に調整されているが、経年変化に伴って再生特性は変化する。したがって、撮像手段により、再生特性が変化した再生装置の再生画像を撮像し、この撮像した画像に基づき当該再生装置に出力する画像データの特性を制御すれば、再生装置の経年変化に左右されることなく、撮像時と略同じような特性で画像を再生することができる。
【0008】
また、請求項2に係る撮像装置にあっては、前記撮像手段により撮像される画像を表示する表示手段と、第1のモードと第2のモードとを選択する選択手段とを更に備え、この選択手段により、前記第1のモードが選択された場合には、前記制御手段は、検出手段により検出された前記再生特性に関連する要素の状態に基づき、前記再生装置に出力する画像データの特性を制御し、前記出力手段は、この制御手段により特性が制御された前記画像データを前記再生装置に出力し、前記第2のモードが選択された場合には。前記制御手段は、前記検出手段により検出された前記再生特性に関連する要素の状態に基づき、前記表示手段の表示特性を制御する。
【0009】
したがって、第1のモードが選択された場合には、前述した請求項1に係る発明と同様の作用効果を奏する。また、第1のモードが選択された場合には、検出された再生特性に関連する要素の状態に基づき、撮像装置側の表示手段の表示特性が制御される。したがって、経年変化した再生装置で画像を再生した状態と略同様の表示状態で撮像装置の表示手段に画像が表示されることから、撮像時に撮像装置の表示手段で視認した画像の特性と、撮像後に再生装置で再生した画像の特性とが略一致する。その結果、再生装置の経年変化に左右されることなく、撮像時撮像時にユーザが表示手段で視認した撮像時と略同じような特性で画像を再生することができる。
【0010】
また、請求項3に係る撮像装置にあっては、画像データに基づき画像を再生する再生装置の再生画像を撮像する撮像手段と、この撮像手段により撮像された前記画像に基づき、前記再生装置の再生特性に関連する要素の状態を検出する検出手段と、前記撮像手段により撮像される画像を表示する表示手段と、前記検出手段により検出された前記再生特性に関連する要素の状態に基づき、前記表示手段の表示特性を制御する制御手段とを備える。
【0011】
前述のように再生装置は、工場出荷時等において再生特性が適正に調整されているが、経年変化に伴って再生特性は変化する。そこで、撮像手段により、再生特性が変化した再生装置の再生画像を撮像し、この撮像した画像に基づき、撮像装置が有する表示手段の表示特性を制御すれば、当該撮像装置の表示手段には、経年変化した再生装置で再生した場合と撮像時と略同じような特性で画像が表示される。したがって、この表示された画像の特性と略同様の特性の画像が撮像手段により撮像されて、再生装置により再生されることにより、撮像時に撮像装置の表示手段で視認した画像の特性と、撮像後に再生装置で再生した画像の特性とが略一致する。その結果、再生装置の経年変化に左右されることなく、撮像時撮像時にユーザが表示手段で視認した撮像時と略同じような特性で画像を再生することができる。
【0012】
また、請求項4に係る撮像装置にあっては、前記再生装置に、特性調整用の画像データを出力する調整画像出力手段を更に備え、前記撮像手段は、前記再生装置が前記画像データに基づき特性調整用の画像を再生した状態において、前記再生画像を撮像する。したがって、この特性調整用の画像が再生されて撮像され、これに基づき再生特性に関連する要素の状態が検出されることにより、再生特性に関連する要素の状態変化を精度よく検出することができる。
【0013】
また、請求項5に係る撮像装置にあっては、前記撮像手段は、異方向から撮像した画像を略正面方向からの画像に補正する補正手段を備える。したがって、ユーザがこの撮像装置を使用して、再生装置の再生画像を撮像した際、異方向から撮像を行っても、再生装置の再生特性に関連する要素の状態を適正に検出することのできる略正面方向からの画像を得ることができる。
【0014】
また、請求項6に係る撮像装置にあっては、前記制御手段は、輝度、階調特性、色温度又は色バランスの少なくとも一つを制御する。したがって、この制御手段が、再生装置に出力する画像データの特性を制御するものである場合には、経年変化等により再生装置における再生画像の輝度、階調特性、色温度又は色バランス等が変化しても、これに左右されることなく、撮像時と略同じような特性で画像を再生することができる。また、制御手段が、撮像装置が有する表示手段の表示特性を制御するものである場合には、撮像時に撮像装置の表示手段で視認した画像の輝度、階調特性、色温度又は色バランスと、撮像後に再生装置で再生した画像の輝度、階調特性、色温度又は色バランスとが略一致する。その結果、再生装置の経年変化に左右されることなく、撮像時撮像時にユーザが表示手段で視認した撮像時と略同じような特性で画像を再生することができる。
【0015】
また、請求項7に係る撮像装置にあっては、前記再生装置は、前記画像データに基づき画像を表示する表示手段を備える画像表示装置、又は前記画像データに基づき画像を印刷するプリンターであり、前記撮像手段は、前記表示手段に表示される画像又は前記プリンターにより印刷された画像を撮像する。したがって、この制御手段が、画像表示装置又はプリンターに出力する画像データの特性を制御するものである場合には、画像表示装置の画像表示特性やプリンターの画像印刷特性が経年変化しても、これに左右されることなく、撮像時と略同じような特性で画像を再生することができる。また、制御手段が、撮像装置が有する表示手段の表示特性を制御するものである場合には、撮像時に撮像装置の表示手段で視認した画像と、撮像後に画像表示装置又はプリンターで再生した画像の輝度、階調特性、色温度又は色バランスとが略一致する。その結果、画像表示装置又はプリンターの経年変化に左右されることなく、撮像時撮像時にユーザが表示手段で視認した撮像時と略同じような特性で画像を再生することができる。
【0016】
また、請求項8に係る撮像装置にあっては、画像データに基づき画像を再生する再生装置の再生画像を撮像し、この撮像した画像に基づき、前記再生装置の再生特性に関連する要素の状態を検出し、この検出された前記再生特性に関連する要素の状態に基づき、前記再生装置に出力する画像データの特性を制御し、この特性を制御された前記画像データを前記再生装置に出力する。したがって、記載した手順で各動作を行うことにより、請求項1に係る発明と同様の作用効果を奏する。
【0017】
また、請求項9に係る撮像装置にあっては、画像データに基づき画像を再生する再生装置の再生画像を撮像し、この撮像した画像に基づき、前記再生装置の再生特性に関連する要素の状態を検出し、この検出手段により検出した前記再生特性に関連する要素の状態に基づき、前記撮像手段により撮像される画像を表示する表示手段の表示特性を制御する。したがって、記載した手順で各動作を行うことにより、請求項3に係る発明と同様の作用効果を奏する。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、請求項1及び請求項8に係る発明によれば、撮像手段により、再生特性が変化した再生装置の再生画像を撮像し、この撮像した画像に基づき当該再生装置に出力する画像データの特性を制御することにより、再生装置の経年変化に左右されることなく、撮像時と略同じような特性で画像を再生することができる。
【0019】
また、請求項3及び請求項9に係る発明によれば、撮像手段により、再生特性が変化した再生装置の再生画像を撮像し、この撮像した画像に基づき、撮像装置が有する表示手段の表示特性を制御することにより、当該撮像装置の表示手段に、経年変化した再生装置で再生した場合と撮像時と略同じような特性で画を表示することができる。したがって、撮像時に撮像装置の表示手段で視認した画像の特性と、撮像後に再生装置で再生した画像の特性とが略一致する。その結果、再生装置の経年変化に左右されることなく、撮像時撮像時にユーザが表示手段で視認した撮像時と略同じような特性で画像を再生することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態を示すブロック図である。本実施の形態に係るシステムは、TV受像機100とリモコン送信機140及びデジタルカメラ150で構成されている。TV受像機100は、アンテナ101に接続されたチューナ102を有し、チューナ102は選局制御部103により、受信周波数を制御される。この受信周波数制御されたチューナ102により受信された特定局のTV信号は、VIF/SIFセレクタ104により、音声信号と映像信号とに分離される。分離された音声信号は、音声多重復調/PNL105により復調され、音声出力回路106を介してスピーカ107に供給されることにより、スピーカ107から音声として出力される。
【0021】
前記VIF/SIFセレクタ104により分離された映像信号は、映像信号処理部108に入力される。映像信号処理部108は、映像・色信号処理回路109、クロマ信号出力回路110及びテストパターン生成回路121を有している。そして、前記映像信号は、映像・色信号処理回路109及びクロマ信号出力回路110を介して、表示駆動回路111に出力され、前記テストパターン生成回路121により生成されたテストパターン映像信号は、クロマ信号出力回路308を介して、表示駆動回路111に出力される。表示駆動回路111は、LCD、PDP、FED等からなる平面型で矩形の表示パネル112を駆動する回路であって、Xドライバ113とYドライバ114とを有し、前記クロマ信号出力回路110からの出力はXドライバ113に与えられる。
【0022】
前記VIF/SIFセレクタ104により分離された映像信号は、さらに制御回路115にも出力される。この制御回路115は、CPU、このCPUが動作するためのプログラムを記憶したROM、ワーク用のRAM及びその周辺回路で構成されている。そして、前記表示パネル112において区分された表示領域毎の補正データメモリ116を有し、前記クロマ信号出力回路110、Xドライバ113及びYドライバ114等の各部を制御する。
【0023】
この制御回路115には、操作入力部117、リモコンデコーダ118及び画面計測部119が接続されている。操作入力部117には電源ボタンや選局ボタン等の各種操作ボタンが設けられている。リモコンデコーダ118には、赤外線受光センサ120が接続され、赤外線受光センサ120は、リモコン送信機140から送信される赤外線信号を受信する。
【0024】
画面計測部119は、後述するビデオ/音声入力回路129から入力される、デジタルカメラ150から送信された画像を一時的に記憶する画像メモリ125、この画像メモリ125に一時的に記憶された画像を座標変換及び歪曲補正する座標変換/歪曲補正部126、及びこの座標変換及び歪曲補正された画像の、輝度ムラ、ガンマ特性、色バランス等の表示特性に関連する要素の状態を検出する検出部127を有している。そして、この検出部127により検出され輝度ムラ、ガンマ特性、色バランス等の画質に関連する要素の状態が前記制御回路115に入力されるように構成されている。
【0025】
このTV受像機100には、ビデオ/音声入力端子128が設けられており、このビデオ/音声入力端子128には、ケーブル190を介して、デジタルカメラ150のビデオ出力端子151が接続される。ビデオ/音声入力端子128は、ビデオ/音声入力回路129を介して、前記画像メモリ125に接続されている。
【0026】
なお、前記表示駆動回路111のYドライバ114には、DC/DCコンバータ130が接続されている。また、デジタルカメラ150は、電子ファインダー/モニター表示部152等を有している。リモコン送信機140は、略矩形の箱体であって上面部には操作キー141が配置されている。
【0027】
図2は、前記リモコン送信機140の回路構成を示すブロック図である。リモコン送信機140は、マイコン142を有しており、このマイコン142には、前記操作キー141が接続されているとともに、送信コードエンコーダ143が接続され、この送信コードエンコーダ143に送信部144を介して赤外LED45が接続されている。
【0028】
図3は、前記デジタルカメラ150の回路構成を示すブロック図である。図において、CCD153は光学系により結像された被写体画像を電気信号に変換して出力し、アンプ154はこの電気信号を増幅する。A/Dコンバータ155は、この増幅されたアナログ信号をデジタル信号に変換してTG(Timming Generater)156に入力する。このTG156は、CCD153を駆動する駆動回路(Driver)157を制御するタイミング信号を発生し、駆動回路157は、TG156からのタイミング信号に基づいてCCD153を駆動する。
【0029】
圧縮/伸張部158は、TG156を介して取り込んだデジタル画像データを符号化/復合化により圧縮/伸張処理する。SG(Signal Generater)159は、デジタル画像データに同期信号等を付加して、デジタルビデオ信号を作成する。この作成されたデジタルビデオ信号は、VRAM(ビデオRAM)160に記憶されるとともに、D/Aコンバータ161、及びアンプ162を介して、前記ビデオ出力端子151と電子ファインダー/モニター表示部152に与えられ、電子ファインダー/モニター表示部152は入力されたアナログビデオ信号に基づいて液晶を駆動して画像を表示する。
【0030】
キー入力部163には、電源のオン・オフ時に操作される電源キーや画像データを後述するフラッシュメモリ168に記憶させる際に操作されるシャッターキー、その他の機能キーが設けられている。
【0031】
CPU164は、これらキー入力部163から入力されるキー操作情報とROM165内に格納されているプログラムに基づき、RAM166の一部をワークエリアとして使用しつつ動作し、このデジタルカメラ150において必要な全ての処理を実行するとともに各部を制御する。DRAM167は、CPU164の指示により取り込んだデジタル画像データを一時記憶するメモリである。フラッシュメモリ168は複数個の記憶領域を有し、各記憶領域に、圧縮された画像データを記憶するメモリである。I/Oポート169は、シリアル信号に変換された画像データ等を入出力するインターフェースであり、シリアルI/O端子170が接続されている。
【0032】
以上の構成に係る本実施の形態において、ユーザが本システムを使用するに際してユーザは、デジタルカメラ150を表示パネル112の前方床面上であって、表示パネル112の全体を撮影できる位置に固定しておく。この状態において、ユーザがリモコン送信機14は、マイコン142により制御されて図4(a)のフローチャートに示すように動作する。先ず、常時監視している操作キー141の状態に基づき、キー操作があったか否かを判断し(ステップR1)、キー操作があるまで待機する。キー操作があったならば、それが「画面調整キー」の操作であるか否かを判断する(ステップR2)。「画面調整キー」の操作ではなく、チャンネル変更キーや音量調整キー等の他のキー操作であった場合には、当該リモコン送信機141の機器コードとともに、当該キーに対応するコードを赤外線送信する(ステップR3)。「画面調整キー」の操作であった場合には、当該リモコン送信機141の機器コードとともに、「画面調整キー」のコードを赤外線送信する(ステップR3)。
【0033】
一方、デジタルカメラ150は、ROM165に格納されているプログラムに基づきCPU164が処理を実行することにより、図4(b)のフローチャートに示すように動作する。撮影モードが設定されているか否かを判断し(ステップC1)、撮影モードが設定されていない場合には、その他の処理を実行する(ステップC2)。また、撮影モードが設定されている場合には、カメラ部で撮影動作を行う(ステップC3)。すなわち、キー入力部163に設けられているシャッターキー操作、又はシャッターキーの操作を伴うことなく自動的に、CCD153から取り込んだ信号を圧縮/伸張部158で圧縮して、フラッシュメモリ168に記憶させる。
【0034】
これにより、フラッシュメモリ168には、表示パネル112の表示面の画像が格納される。このとき、後述するように表示パネル112には、所定のテストパターンまたはカラーチャートが表示されていることから、フラッシュメモリ168には、このテストパターン又はカラーチャートが表示されている状態の表示パネル112を含む画像データが格納されることとなる。引き続き、この表示パネル112の画面を含む画像データをビデオ出力端子151から出力する。これにより、テストパターン画面を含むの画像データは、ケーブル190を介してTV受像機100側に送信されることとなる。
【0035】
他方、すなわち、TV受像機100は、電源がオンとなっており表示パネル112が表示動作している状態において、制御回路115による制御に伴って、図4(c)のフローチャートに示すように動作する。前記ステップR3又はステップR4での処理によりリモコン送信機140側から送信されたリモコンコードを受信して、リモコンデコーダ118で復号処理する(ステップT1)。そして、この復号したリモコンコードに基づき、当該TV受像機200に対応するリモコン送信機140のリモコンコードを受信したか否かを判断する(ステップT2)。対応するリモコン送信機140のリモコンコードでない場合には、以降の処理を実行することなく、リターンする。対応するリモコン送信機140のリモコンコードである場合には、「画面調整キー」コードを受信したか否かを判断し(ステップT3)、「画面調整キー」コードではなく、チャンネル変更キーや音量調整キー等の他のコードであった場合には、その他キーに対応する処理を実行する(ステップT4)。
【0036】
また、「画面調整キー」コードを受信した場合には、テストパターン生成回路121で所定のテストパターン、又はカラーチャートを生成し、表示パネル112に表示させる(ステップT5)。したがって、前述のように、デジタルカメラ150がこの状態で撮影動作を行うことにより、フラッシュメモリ168には、このテストパターン又はカラーチャートが表示されている状態の表示パネル112を含む画像データが格納され、この画像データがケーブル190を介してTV受像機100側に送信されたこととなる。
【0037】
引き続き、このデジタルカメラ150側からTV受像機100側に送信された画像をビデオ/音声入力端子128より入力させて(ステップT6)、この入力画像から、表示パネル112の画像領域を抽出する(ステップT7)。しかし、表示パネル112の画像領域にあっては、前述のようにデジタルカメラ150を表示パネル112の前方床面上に配置して撮影したものであることから、表示パネル112を斜め下方方向から撮像したものであって、本来矩形の表示パネル112が台形に撮影されている。したがって、この矩形の表示パネル112が台形に撮影されている撮影画像の画像データを座標変換、又は歪曲補正処理することにより、表示パネル112を略正面から見た本来の矩形である画像データを生成する(ステップT8)。
【0038】
次に、操作入力部117でのユーザの操作に基づき、輝度ムラの調整処理が指示されたか否かを判断する(ステップT9)。輝度ムラの調整処理が指示された場合には、前記送信されてきた表示パネル112の表示面の画像(画面画像)から輝度ムラ領域を検出する(ステップT10)。そして、この検出した輝度ムラ領域の輝度ムラが所定より大きいか否かを判断し(ステップT11)、大きくない場合にはステップT12の処理を行うことなく、ステップT11からステップT23に進む。また、大きい場合には、輝度ムラの領域と輝度ムラの程度に応じて、表示駆動回路111を制御して、当該領域の輝度を調整する(ステップT12)。
【0039】
また、前記ステップT9での判断の結果、輝度ムラの調整が指示されなかった場合には、ガンマ調整が指示されたか否かを判断する(ステップT13)。ガンマ調整が指示された場合には、前記送信されてきた表示パネル112の表示面の画像(画面画像)から出力輝度の階調特性を検出する(ステップT14)。そして、この検出した出力輝度の階調特性である出力輝度データからガンマ特性を算出し(ステップT15)、この算出したガンマが現在表示パネル112に設定されている設定値と異なるか否かを判断する(ステップT16)。設定値と異なることなく同一である場合には、ステップT17の処理を行うことなく、ステップT16からステップT23に進む。また、異なる場合には、表示パネル112のガンマ特性を、設定されている所定のガンマ特性、つまり予め制御回路115のROMに記憶してあるガンマが異なる場合に設定すべき所定のガンマ特性に調整する(ステップT17)。
【0040】
また、前記ステップT13での判断の結果、ガンマ調整が指示されなかった場合には、色温度又は色バランス調整が指示されたか否かを判断する(ステップT18)。色温度又は色バランス調整が指示された場合には、前記送信されてきた表示パネル112の表示面の画像(画面画像)から出力の色度座標を検出する(ステップT19)。そして、この検出した色度座標から色温度又は色バランスを算出し(ステップT20)、この算出した色バランスが現在表示パネル112に設定されている設定値と異なるか否かを判断する(ステップT21)。設定値と異なることなく同一である場合には、ステップT21の処理を行うことなく、ステップT21からステップT23に進む。また、異なる場合には、表示パネル112の色温度又は色バランスを、所定の色温度又は色バランス、つまり予め制御回路115のROMに記憶してある色温度又は色バランスが異なる場合に設定すべき所定の色温度又は色バランスに調整する(ステップT22)。そして、以上の処理が終了したならば、表示パネル112にてのテストパターン又はカラーチャートの表示を中止し、通常表示に戻す(ステップT23)。
【0041】
図5は、本実施の形態における表示パネル112の輝度ムラの検出と補正処理の処理手順を示すフローチャートであり、図6はこのフローチャートに対応する動作遷移図である。制御回路115はこのTV受像機100の電源がオンとなっている状態において、前記プログラムに基づき、図5のフローチャートに示すように処理を実行する。なお、このとき表示パネル112に任意の放送番組等の画像を表示させておいてもよいし、画像を表示させることなく表示パネル112を表示動作せておいてもよいし、あるいは、後述するいずれかのテストパターンを表示パネル112に表示させておいてもよい。
【0042】
まず、操作入力部117でのユーザの操作による指示、又は予めプログラムされている画面特性の定期的な調整処理周期に基づき、画面特性の調整処理を行うべきタイミングであるか否かを判断し(ステップS101)、画面特性の調整処理を行うべきタイミングでない場合には、その他の調整処理に移行する(ステップS102)。
【0043】
また、画面特性の調整処理を行うべきタイミングである場合には、表示動作している表示パネル112(図6(A))を撮影した(図6(B))デジタルカメラ150からビデオ出力信号を入力させる(ステップS103)。したがって、このステップS103での処理により、図6(C)に示すように、表示パネル112の全体画像を含む撮影画像P1が得られる。しかし、この撮影画像P1にあっては、表示パネル112を任意の角度から撮像したものであるから、図6(C)に示したように、矩形の表示パネル112が台形に撮影されている。したがって、この矩形の表示パネル112が台形に撮影されている撮影画像の画像データから、表示パネル112の表示面である画面画像の領域を切り出し、この切り出した画面画像の領域を座標変換、又は歪曲補正処理することにより、表示パネル112の表示面を略正面から見た本来の矩形である画像データを生成する(ステップS104、図6(D))。このステップS104での処理により、図6(E)に示すように、表示パネル112が本来の矩形である画像P2が得られる。
【0044】
次に、操作入力部117でのユーザの操作による指示、又は予めプログラムされている定期的な輝度ムラの調整周期に基づき、輝度ムラの調整処理を行うべきタイミングであるか否かを判断し(ステップS105)、輝度ムラの調整処理を行うべきタイミングでない場合には、階調特性、色温度、色バランス等、その他の画面調整処理へ移行する(ステップS106)。
【0045】
また、輝度ムラの調整処理を行うべきタイミングである場合には、前記ステップS104で補正処理された画像の撮像データから各領域の画素毎の輝度を検出する(ステップS107、図6(F))。ここで、各領域とは図6(E)に示すように、表示パネル112が本来の矩形である画像P2を仮想的に複数の各々等しい面積に分割した領域であり、図示においては16等分に分割された各領域である。
【0046】
引き続き、このステップS107で検出された画素毎の輝度値より、ブロック毎、行列毎の輝度値を算出するとともに、画面平均、行列平均、ブロック平均の各輝度値を算出する(ステップS108)。ここで、ブロックとは、前記領域よりも小さい範囲内に存在する画素群からなる輝度制御可能な単位である。また、行列毎の輝度値とは、表示パネル112においてX方向に配置されている一行の画素群からなる各行の輝度値、及びY方向に配列されている一列の画素群からなる各列の輝度値である。また、画面平均の輝度値とは、画面全体の画素の輝度値の平均値である。行列平均の輝度値とは、各行、列に属する画素の輝度値の平均値であり、ブロック平均の輝度値とは、当該ブロックに属する画素の輝度値の平均値である。
【0047】
そして、このように前記輝度値あるいは平均の輝度値を算出したならば、
(1)各行列の輝度差=各行列の輝度値−画面平均の輝度値
(2)各ブロックの輝度差=各ブロックの輝度値−当該行列の平均輝度値
(3)各画素の輝度差=各画素の輝度値−当該ブロック平均の輝度値
をそれぞれ算出する(ステップS109)。
ここで、式(2)において、「当該行列の平均輝度値」とは、当該ブロックと交差する行及び列の平均輝度値であり、式(3)において、「当該ブロック平均の輝度値」とは、当該画素が属するブロックのブロック平均の輝度値である。
【0048】
次に、表示パネル112における最初の行及び列に対して、他より輝度が高い行列であるか否かを判断する(ステップS110)。この判断は、前記式(1)で算出した当該行列の輝度差が所定値以上であるか否かにより行う。この判断の結果、当該行及び列の輝度差が所定値以上でない場合には、ステップS111の処理を行うことなく、ステップS112に進む。しかし、当該行又は列の輝度差が所定値以上であって、他より輝度が高い行列であるならば(図6(G)参照)、当該行列の駆動電圧を下げるよう、当該行列の輝度補正データを設定し、前記補正データメモリ116に記憶する(ステップS111)。なお、このとき当該行のみ、又は列のみの輝度差が所定値以上であって、他より輝度が高い場合には、当該行のみ、又は列のみの駆動電圧を下げるよう、当該行列の輝度補正データを設定し、前記補正データメモリ116に記憶する。
【0049】
引き続き、他より輝度が低い行列であるか否かを判断する(ステップS112)。この判断は、前記式(1)で算出した当該行列の輝度差が所定値未満であるか否かにより行う。この判断の結果、当該行及び列の輝度差が所定値未満でない場合には、ステップS113の処理を行うことなく、ステップS113に進む。しかし、当該行及び列の輝度差が所定値未満であって、他より輝度が低い行列であるならば(図3(G)参照)、当該行列の駆動電圧を上げるよう、当該行列の輝度補正データを設定し、前記補正データメモリ116に記憶する(ステップS113)。このとき前述と同様に、当該行のみ、又は列のみの輝度差が所定値以上であって、他より輝度が低い場合には、当該行のみ、又は列のみの駆動電圧を下げるよう、当該行列の輝度補正データを設定し、前記補正データメモリ116に記憶する。
なお、ステップS110で用いる所定値は正の値でありステップS112で用いる所定値は負の値であることが好ましいが、両者が同一の値であってもよい。
【0050】
次に、以上のステップS110〜S113の処理を行った行列が表示パネル112において最後の行列であるか否かを判断する(ステップS114)。最後の行でない場合には次の行列を選択して(ステップS115)、ステップS110からの処理を繰り返す。そして、最後の行列までステップS110〜S113の処理を行ったならば(ステップS114;YES)、制御回路115はXドライバ113及びYドライバを制御し、各行列の駆動信号を、前記補正データメモリ116に記憶した当該行列の駆動信号を当該行列の輝度補正データに基づいて、補正して出力させる(ステップS116、図6(H))。これにより、図6(I)に示すように、行及び列単位の輝度ムラが補正されることとなる。
【0051】
さらに、表示パネル112のブロック及び画素に対しても、以上に説明した行列と同様の処理を実行する。すなわち、表示パネル112における最初のブロック、画素に対して、他より輝度が高いブロック、画素であるか否かを判断する(ステップS117)。この判断は、前記式(2)(3)で算出した当該ブロック、画素の輝度差が所定値以上であるか否かにより行う。この判断の結果、当該ブロック、画素の輝度差が所定値以上でない場合には、ステップS118の処理を行うことなく、ステップS119に進む。しかし、当該行又は列の輝度差が所定値以上であって、他より輝度が高いブロック、画素であるならば、当該ブロック、画素の駆動電圧を下げるよう、当該ブロック、画素の輝度補正データを設定し、前記補正データメモリ116に記憶する(ステップS118)。
【0052】
引き続き、他より輝度が低いブロック、画素であるか否かを判断する(ステップS119)。この判断は、前記式(2)(3)で算出した当該ブロック、画素の輝度差が所定値未満であるか否かにより行う。この判断の結果、当該ブロック、画素の輝度差が所定値未満でない場合には、ステップS120の処理を行うことなく、ステップS1121に進む。しかし、当該ブロック、画素の輝度差が所定値未満であって、他より輝度が低いブロック、画素であるならば、当該ブロック、画素の駆動電圧を上げるよう、当該ブロック、画素の輝度補正データを設定し、前記補正データメモリ116に記憶する(ステップS120)。
なお、ステップS117で用いる所定値は正の値でありステップS119で用いる所定値は負の値であることが好ましいが、両者が同一の値であってもよい。
【0053】
次に、以上のステップS117〜S120の処理を行ったブロック、画素が表示パネル112において最後のブロック、画素であるか否かを判断する(ステップS121)。最後の行でない場合には次のブロック、画素を選択して(ステップS122)、ステップS117からの処理を繰り返す。そして、最後のブロック、画素までステップS117〜S120の処理を行ったならば(ステップS121;YES)、制御回路115はXドライバ113及びYドライバを制御し、各ブロック、画素の駆動信号を、前記補正データメモリ116に記憶した当該ブロック、画素の駆動信号を当該ブロック、画素の輝度補正データに基づいて、補正して出力させる(ステップS123、図6(J))。これにより、図6(K)に示すように、ブロック単位及び画素単位の輝度ムラも補正されることとなる。
【0054】
図7は、本実施の形態において、表示パネルにテストパターン又はカラーチャートを表示する場合のテストパターン画像の構成例を示す図である。図において、(a)はガンマ(γ)特性など輝度の階調特性を検出して調整するための、輝度0%(黒)、輝度10%(グレー)、輝度20%(グレー)〜90%(グレー)、輝度100%(白)など、階調別のグレースケールの画像の例を示す。(b)は、色温度や色バランス、色再現性などを検出し調整するための、SMPTEカラーバー(SMPTE:米国映画テレビ技術者協会)等と同様に、白、黄、シアン(水色)、緑、マゼンタ(赤紫)、赤、青、黒などの色見本を並べたカラーチャート画像の例を示す。(c)は、同じく、色温度や色バランス、色再現性等を検出調整するための複合型のテストパターンの画像の例を示す。
【0055】
図8は、同じ区画領域内において、グレースケールやカラーチャートの色見本等を順次、時分割式に切り替えて表示する動的やテストパターンの例であり、リモコン送信機に内蔵の小型センサで、画面の同じ点のみ撮影や検出する場合にも、複数の異なる色見本パターンを順に撮影や検出することができる。
【0056】
(第2の実施の形態)
図9は、本発明の第2の実施の形態を示すブロック図である。本実施の形態に係るシステムは、TV受像機200とデジタルカメラ250で構成されている。TV受像機200は、アンテナ201に接続されたチューナ202を有し、チューナ202は選局制御部203により、受信周波数を制御される。この受信周波数制御されたチューナ202により受信された特定局におけるTV信号の映像信号は、ビデオIF204を介して映像信号処理部208に入力される。映像信号処理部208は、映像・色信号処理回路209とクロマ信号出力回路210を有しており、前記映像信号は、映像・色信号処理回路209及びクロマ信号出力回路210を介して、表示駆動回路211に出力される。表示駆動回路211は、LCD、PDP、FED等からなる平面型で矩形の表示パネル212を駆動する回路であって、Xドライバ213とYドライバ214とを有し、前記クロマ信号出力回路210からの出力はXドライバ213に与えられる。
【0057】
前記ビデオIF204からの映像信号は、さらに制御回路215にも出力される。この制御回路215は、CPU、このCPUが動作するためのプログラムを記憶したROM、ワーク用のRAM及びその周辺回路で構成されており、前記クロマ信号出力回路210、Xドライバ213及びYドライバ214等の各部を制御する。この制御回路215には、操作入力部217、リモコンデコーダ218が接続されている。操作入力部217には電源ボタンや選局ボタン等の各種操作ボタンが設けられている。リモコンデコーダ218には、赤外線受光センサ220が接続されている。
【0058】
また、このTV受像機200には、前記ビデオIF204に接続されたビデオ/音声入力端子228とRGB入力部229とが設けられている。ビデオ/音声入力端子228とRGB入力部229には、各々ケーブル240、241を介して、デジタルカメラ250のビデオ出力端子251が接続され、デジタルカメラ250は、LCD等で構成される内蔵モニター252等を有している。
【0059】
図10は、前記デジタルカメラ250の回路構成を示すブロック図である。この回路には、CPU253を有する制御回路254が設けられており、CPU253にはプログラムを格納したプログラムメモリ255、データメモリ256が接続されている。そして、CPU253がプログラムメモリ255に格納されたプログラムに基づき、データメモリ256の一部をワークエリアとして用いて動作することにより、制御回路254は各部を制御する。電源回路257は、電池258からの電力を制御回路254に与えるものであり、ストロボ259がストロボ駆動回路260を介して接続されている。
【0060】
撮影制御回路261は、制御回路254からの命令に従って、レンズ駆動部262、シャッタ絞り駆動部263、CCD駆動回路264及び撮像信号処理部265を制御するものであり、レンズ駆動部262はレンズ266を駆動し、シャッタ絞り駆動部263はシャッタ機能を有する絞り267を駆動し、CCD駆動回路264は撮像素子268を駆動する。撮像信号処理部265は、撮像素子268からの信号を処理するCDS269、CDS269からの信号を増幅するAGC270、AGC270からの信号をA/D変換するA/D変換器271、A/D変換されたデジタル画像データをRGBに分離する色分離部272、分離されたR,G,Bデータを増幅する増幅部273、この増幅部27 からのデータをカラー補間、カラー補正するカラー補間補正部274、カラー補間、カラー補正された画像データをガンマ補正するガンマ補正部275、このガンマ補正されたRGB画像データを制御回路254に出力するとともに、YUVデータを画像バッファ277に出力するカラーMTX276、及び前記増幅部273を制御するWB制御部78が設けられている。
【0061】
また、輝度・色度計測部79には、前記色分離部272により分離されたR,G,Bの各輝度を計測するR輝度計測部71、G輝度計測部72、B輝度計測部73、これら各計測部71〜73により計測された輝度に基づき、色度座標及び色温度を計測する色度座標・色温度計測部74が設けられている。さらに、この色度座標・色温度計測部74の計測結果に基づき色バランスを計測する色バランス計測部75、前記各計測部71〜73により計測された輝度に基づき、グレースケール階調を計測するグレースケール階調計測部267、このグレースケール階調計測部76の計測結果に基づき、表示ガンマ特性を計測する表示ガンマ特性計測部77が設けられている。
【0062】
また、制御回路254には、操作入力部278が入力回路279を介して接続され、USBなど外部データ入出力端子280が入出力IF281を介して接続され、外部メモリ媒体282が外部メモリIF回路283を介して接続されて、外部データ入出力端子280には、プリンター装置284やPC及びTVモニター285が接続される。
【0063】
さらに、制御回路254には、画像処理部286、圧縮符号化/伸張復号化部289、表示ガンマ補正部290、295、及びテストパターン画像生成部298が接続されている。画像処理部286は、内蔵モニター252に画像を表示する際の処理を行うものであって、表示ガンマ補正部287とカラー補正部288とを備えており、圧縮符号化/伸張復号化部289は画像データの圧縮符号化及び伸張復号化を行うものである。表示ガンマ補正部290は、カラー補正部291とビデオ信号変換部292とを介してビデオ信号出力部293とRGB出力部294とに接続され、このビデオ信号出力部293とRGB出力部294とが前記ビデオ出力端子251(図9)に接続されている。また、表示ガンマ補正部295は、カラー補正部296を介して表示駆動部297に接続され、この表示駆動部297は、前記内蔵モニター252に表示を駆動する。テストパターン画像生成部298は、前述したテストパターンやカラーチャートを生成する。
【0064】
以上の構成に係る本実施の形態において、デジタルカメラ250は、プログラムメモリ255に格納されているプログラムに基づきCPU253が処理を実行して制御回路254が起動することにより、図11及び図12のフローチャートに示すように動作する。ユーザによる操作入力部278での操作により、画像の再生モードの設定又はビデオ信号の外部出力が指示されたか否かを判断し(ステップS201)、指示されない場合にはその他の処理へ移行する(ステップS202)。画像の再生モードの設定又はビデオ信号の外部出力が指示された場合には、同様にユーザによる操作入力部278での操作により、ビデオ信号を外部モニター特性に応じて自動補正するが選択されたか否かを判断し(ステップS203)、選択されない場合には後述する図12のステップS242に進む。ビデオ信号を外部モニター特性に応じて自動補正するが選択された場合には、「カメラを外務モニター画面に向けて下さい。」の旨のガイダンスを内蔵モニター252に表示させる。ユーザはこのガイダンスを視認したユーザは、レンズ266がTV受像機200の表示パネル212を向いた状態にこのデジタルカメラ250を固定する。
【0065】
次に、操作入力部278での操作により、ガンマ特性の補正が選択されたか否かを判断し(ステップS205)、選択されない場合には、後述するステップS218に進む。ガンマ特性の補正が選択された場合には、ガンマ計測用のテストパターン(グレースケール等)を生成し(ステップS206)、このテストパターンを連続画像としてビデオ出力端子251からTV受像機200側にビデオ出力する(ステップS207)。これにより、TV受像機200の表示パネル212には、前記ガンマ計測用のテストパターンが表示されることとなる。このとき、前述のようにデジタルカメラ250のレンズ266はTV受像機200の表示パネル212を向いた状態とされていることから、表示パネル212に表示されたテストパターンが撮像素子268に結像されて一定のタイミング毎に撮像されるとともに、内蔵モニター252に表示される。
【0066】
すると、デジタルカメラ250は、撮像画像から外部モニター画面(表示パネル212)の画像(テストパターン画像)を抽出する(ステップS208)。さらに、この画面の画像からテストパターンのRGB輝度を検出して、輝度Yに変換し(ステップS209)、テストパターン(テストパターン自体)の階調毎の輝度Yと撮像計測輝度Y(ステップS209で変換した輝度Y)とを対応付けてデータメモリ256に記憶する(ステップS210)。引き続き、次の階調のテストパターンに切り替えて(ステップS211)、全ての階調で計測したか否かを判断し(ステップS212)、全ての階調での計測を終了するまで、ステップS206からのの処理を繰り返す。したがって、ステップS212の判断がYESとなった時点においては、データメモリ256に、全ての階調におけるテストパターンの階調毎の輝度Yと撮像計測輝度Yとが対応付けられて記憶されることとなる。
【0067】
次に、階調毎の画面の計測輝度(撮影計測輝度)から、外部モニター画面のシステムガンマγを算出して内蔵モニター252に表示し(ステップS213)、これを視認したユーザによる操作入力部278での操作により、ビデオ出力のガンマを補正する指示がなされたか否かを判断する(ステップS214)。この指示がない場合には、ステップS215の処理を行うことなく、ステップS216に進む。また、前記指示があった場合には、下記例次式により、ビデオ出力信号のガンマ特性を、ガンマγだけ補正するよう設定する(ステップS215)。
(例)γ=1.0/γ
【0068】
さらに、操作入力部278での操作により、内蔵モニター252をガンマ補正するが選択されたか否かを判断し(ステップS216)、選択されない場合にはステップS217の処理を行うことなく、図12のステップS218に進む。内蔵モニター252をガンマ補正するが選択された場合には、下記例次式により、内蔵モニター252のガンマが、外部モニターのシステムガンマγに略等しくなるように、内蔵モニター252のガンマ補正値γdを設定する(ステップS217)。
(例)γ=γ/1
【0069】
また、操作入力部278での操作により、色温度の自動補正が指示されたか否かを判断し(図12、ステップS218)、指示されない場合には後述するステップS228に進む。色温度の自動補正が指示された場合には、色温度用のテストパターン(カラーチャート)又は白色/グレイのパターンを生成し(ステップS219)、このテストパターンを連続画像としてビデオ出力端子251からTV受像機200側にビデオ出力する(ステップS220)。さらに、前述と同様に、撮像画像から外部モニター画面(表示パネル212)の画像(テストパターン画像)を抽出する(ステップS221)、この抽出された画面画像からテストパターンのRGB各輝度を検出する(ステップS222)。引き続き、この検出したRGBの輝度から色度座標を算出し、この算出した色度座標から色温度を算出して内蔵モニター252に表示する(ステップS223)。
【0070】
これを視認したユーザによる操作入力部278での操作により、ビデオ出力の色温度を補正する指示がなされたか否かを判断し(ステップS224)、この指示がない場合には、ステップS225の処理を行うことなく、ステップS226に進む。また、前記指示があった場合には、外部モニターの色温度が所望の色温度になるように、ビデオ出力の色温度補正値を設定する(ステップS225)。さらに、操作入力部278での操作により、内蔵モニター252の色温度を補正するが選択されたか否かを判断し(ステップS226)、選択されない場合にはステップS227の処理を行うことなく、ステップS228に進む。内蔵モニター252の色温度を補正するが選択された場合には、内蔵モニター252の色温度が、外部モニターの色温度に略等しくなるように、色温度補正値を設定する(ステップS227)。
【0071】
また、操作入力部278での操作により、色バランスの自動補正が選択されたか否かを判断し(ステップS228)、選択されない場合には、後述するステップS242に進む。色バランスの自動補正が選択された場合には、色バランス計測用の色見本のテストパターンを生成し(ステップS229)、このテストパターンを連続画像としてビデオ出力端子251からTV受像機200側にビデオ出力する(ステップS230)。そして、前述同様に、撮像画像から外部モニター画面(表示パネル212)の画像(テストパターン画像)を抽出し(ステップS231)、この抽出された画面の画像からテストパターンのRGB輝度を検出する(ステップS232)。さらに、この検出したRGBの各輝度から色度座標を算出し(ステップS233)、前記テストパターンの各色見本の色度座標とステップS233で計測された色度座標とを対応付けてデータメモリ256に記憶する(ステップS234)。引き続き、次の色見本のテストパターンに切り替えて(ステップS235)、全ての色見本で計測済みとなったか否かを判断し(ステップS236)、全ての色見本での計測を終了するまで、ステップS230からの処理を繰り返す。したがって、ステップS236の判断がYESとなった時点においては、データメモリ256に、全ての色見本の色度座標と撮像画像から計測された色度座標が対応付けられて記憶されることとなる。
【0072】
次に、対応する各色見本の色度座標から、外部モニターの色バランスを算出して内蔵モニター252に表示し(ステップS237)、これを視認したユーザによる操作入力部278での操作により、ビデオ出力の色バランスを補正する指示がなされたか否かを判断する(ステップS238)。この指示がない場合には、ステップS239の処理を行うことなく、ステップS240に進む。また、前記指示があった場合には、外部モニターが所望の色バランスとなるように、色バランス補正値を設定する(ステップS239)。さらに、操作入力部278での操作により、内蔵モニター252の色バランスを補正するが選択されたか否かを判断し(ステップS240)、選択されない場合にはステップS241の処理を行うことなく、ステップS242に進む。内蔵モニター252の色バランスを補正するが選択された場合には、内蔵モニター252の色バランスが、外部モニターの色バランスに略等しくなるように、色バランス補正値を設定する(ステップS241)。
【0073】
引き続き、選択されている画像を復号再生して(ステップS242)、再生画像を、設定されている内蔵モニターのガンマ、色温度、色バランスに基づいて内蔵モニター252に表示する(ステップS243)。さらに、再生画像のビデオ信号を、設定されているビデオ出力のガンマ/色温度/色バランスに基づいて、ビデオ出力端子251から出力する(ステップS244)。
【0074】
なお、この図12及び図13に示した一連のフローチャートにおいては、ビデオ信号をTV受像機200のモニター特性に応じて制御動作する場合を示したが、プリンター装置284を対象として、該プリンター装置284の印刷特性応じてデジタルカメラ250を制御動作させるようにしてもよい。この場合には、プリンター装置284により、予め複数枚テストパターン画像を印刷出力させ、この複数枚のテストパターン印刷画像に対して、ステップS205以下の処理を実行すればよい。
【0075】
図13は、デジタルカメラとモニターTVにおけるガンマ特性の設定例を示す図である。一般的に、CRTやTVモニター等の入出力特性は、元々のブラウン管(CRT)における輝度特性が非線形で、ガンマ=2.2〜2.5程度といわれている。例えば、図13に示すように、標準的なデジタルカメラでは、撮像素子における撮像記録時の輝度の入出力特性は、一般のCRTやTVモニター機器の標準的な入出力特性であるガンマ(γ)=2.2等に合わせて、撮像記録時におけるガンマ特性を、
γ=1/2.1=0.45(すなわち、Y=X0.45
にガンマ補正された画像データに変換して記録され、ビデオ信号出力として外部モニターに出力される場合も、このように補正調整されたビデオ信号が出力される。
【0076】
このとき、デジタルカメラで撮影された画像のビデオ出力を、入出力特性がγ=2.2に設定されている標準的なTVモニターに入力して再生すると、TVモニターにおける入出力特性(Y=Y=X2.2)と合わせた、トータルでの入出力特性(システムガンマ)は、
(X0.452.2=X1.0(すなわち、システムガンマ=1.0)
となるので、CRTやモニターの入出力特性が非線形であっても、再生して見る場合のトータルの入出力特性は、線形のY=X1.0となるので、自然な階調特性で再生観賞できる仕組みとなる。
【0077】
ところが、このような標準的なガンマ特性とは異なるTVモニターやTV受像機、あるいは、ガンマ(γ)=2.2であっても、ユーザが出力の輝度やコントランストなどを大きく調整している場合、あるいは、パソコンに接続されたTVモニターでは、OSやアプリケーションでの画像設定によって、異なるガンマ特性に補正されて使用されている場合が多く、例えばDTPや印刷における標準とされるγ=1.8(Y=X1.8)を標準に、画面特性の設定機能がサポートされているOSもある。
【0078】
このような、γ=2.2とは異なるガンマ特性のTVモニターやTV受像機に、デジタルカメラで撮影された画像データを出力する場合には、図14に示すように、例えば、γ=1.8のTVモニター画像やTV受像機で再生すると、
再生画像のシステムガンマγ=0.45×1.8=0.81
すなわち、Y=(X0.451.8=X0.81となり、
黒〜白を同じとすると、上向きに凸の非線形の入出力特性となり、中間階調の輝度がやや高く(明るく)再生されてしまう問題がある。
【0079】
図15〜図17に、前述した実施の形態における、外部TVモニターのガンマ特性の計測と、外部TVモニターのガンマ特性に合わせて、デジタルカメラの出力信号のガンマ特性を自動的に調整する場合の動作例を示す。図15は、外部モニターのガンマ特性をデジタルカメラで画面画像を撮影して計測する際の動作例で、これにより、デジタルカメラの撮影記録ガンマ特性と、外部モニターの表示特性との合成によるシステムガンマγが、例えばγ=0.81と計測されたとすると、図16のように、計測されたシステムγ=0.81、所望のシステムγ=1.0とすると、ビデオ出力回路において、γ補正値γ=1.0/γ=1//0.81=1.23の分だけ、ビデオ信号出力にγ補正処理を施して、ビデオ信号出力端子(又はRGB出力端子)より出力すればよい。
【0080】
この場合には、表示γ=1.8(システムガンマ0.81)と標準とは異なる外部モニターに接続した場合においても、Y=((X0.45))1.23=X1.0とシステムγ=1.0に補正することができるので、標準的なγ=2.2に設定されている他のTVモニターや、内蔵のLCDモニターと略同様の階調特性として画像を再生し観賞することができる。
【0081】
一方、逆に、図17に示すように、検出された外部モニターのガンマ特性などの画面特性に合わせて、デジタルカメラに内蔵のLCDモニターの画面特性の方を補正調整するように設定することもできる。すなわち、内蔵LCDモニターのシステムガンマを外部モニターと略等しくするには、計測された外部モニターのシステムγ=0.81で、内蔵LCDモニター元のシステムγ=1の場合、内蔵LCDモニターの表示に施すγ補正γを、計測されたシステムγと元のシステムγとの比により、例えば、内蔵LCDモニターに表示γ補正γ=γ/(元のγ)=0.81/1.0=0.81等を補正するように設定すればよい。この場合には、内蔵LCDモニターで再生する場合のシステムの入出力特性は、Y=((X0.450.812.2=X0.81より、システムガンマγ=0.81に変換できるので、(システムγ=0.81の)標準とは異なる外部モニターであっても、この外部モニターと略同様の階調特性とした内蔵モニターの画面で、カメラ撮影動作や撮影画像の確認が行える。
【0082】
図18に、輝度の階調特性を表す、ガンマ特性(輝度の入出力特性)をグレースケールで構成したテストパターン画像をカメラから、外部モニターに出力して、計測する場合の方法を示す。各入力値のグレースケールの計測出力輝度データをテーブル(表)データとしてメモリーに記憶し(ステップS301)、又は計測したモニターの入出力特性を表す関数を、Y=Xγに当てはめ、γ(ガンマ)を求める(ステップS302)。
【0083】
図19に、ビデオ信号出力のガンマ補正処理など、画像データ信号のガンマ特性や階調特性を輝度分布データの変換処理により補正処理して出力する場合のデジタル処理による補正方法の例を示す。
【0084】
図20は、デジタルカメラ部のビデオ信号、又は、内部LCDモニターのガンマ補正回路、色温度補正回路の構成例を示す図であり、画像データを変更せずに、内部LCDモニターの表示ガンマ特性や色温度、色バランス等を補正する場合の回路構成例を示す。図示のように、表示ガンマ補正回路301は、R,G,B毎に内蔵モニターの表示γを補正し、R′,G′,B′を出力する。色温度補正、色バランス補正回路302は、R′,G′,B′毎の利得を制御することにより、内蔵モニターの色温度、色バランスを補正して、R″,G″,B″を出力する。この色温度、色バランスを補正されたR″,G″,B″は画像データメモリ303を介して、内蔵LCDモニター306の表示駆動回路304に与えられ、表示駆動回路304はこれらR″,G″,B″に従って表示部305を駆動する。
【0085】
他方、ビデオ出力の表示ガンマ補正回路307は、R,G,B毎にビデオ出力信号をガンマ補正し、R′,G′,B′を出力する。色温度補正、色バランス補正回路308は、R′,G′,B′毎の利得を制御することにより、ビデオ出力信号の色温度、色バランスを補正して、R″,G″,B″を出力する。この色温度、色バランスを補正されたR″,G″,B″はRGB出力されるとともに、カラーマトリクス309によりYUVデータに変換される。YUVデータは、LPF310〜312により濾波された後、NTSCエンコーダ313によりビデオ出力信号(NTSCコンポジット信号)に変換されて出力される。
【0086】
図21〜図23は、ビデオ信号出力の色温度補正、色バランス補正の回路と動作例を示すものであり、色温度6500K(ケルビン)の画像信号を5000Kに変換する例を示すものである。図21の回路図において、輝度・色温度計測部400は、RGB輝度計測401、色座標算出部402、及び色温度検出、色バランス検出部403を有し、この色温度検出、色バランス検出部403により検出された色温度6500Kを色温度補正、色バランス補正部404に与える。一方、ガンマ補正部405は、画像信号のR,G,Bをガンマ補正してR′,G′,B′を生成し、このR′,G′,B′はRGB別の各利得制御部406、407、408に入力される。
【0087】
色温度補正、色バランス補正部404は、色温度補正、色バランス補正を行って、色温度6500Kを5000Kに変換し、前記各利得制御部406、407、408に与える。各各利得制御部406、407、408は、この補正された色温度5000Kに基づき、前記R′,G′,B′の利得を各々制御して、R″,G″,B″を出力する。この出力されたR″,G″,B″は、カラーマトリクス409によりY,U,Vデータに変換され、このY,U,Vデータは各々LPF410〜412で濾波されてNTSCエンコーダ413でビデオ信号(NTSCコンポジット信号)に変換されて、画像として表示される。
【0088】
つまり、例えば黒体輻射の色温度毎の波長帯域のエネルギーの動体強度は、図22(a)に示すように、2900Kなど、色温度が低い光では波長が長い(赤に近い)帯域のエネルギーが強く、波長が短い(紫や青に近い)帯域のエネルギーが弱くなるので、赤みがかって見え、逆に、9300Kと、色温度が高い光では、波長が長い(赤に近い)帯域のエネルギーが弱く、波長が短い(紫や青に近い)帯域のエネルギーが強くなるので、青みがかって見える。
【0089】
例えば図22(b)に示すように、色度毎に応じたRGB成分の相対強度データなどから、検出された色温度(例、6500K)に応じて、当該色温度のRGB信号の基準色温度(例、5000K)に対する各相対強度(例、R=0.76、G=1.0、B=1.14)を求め、それに応じて、RGBの各色差信号を、図21に示したホワイトバランス制御回路によって、色差信号毎に、(例えば、R×1/0.76、G×1/1、B×1/1.14倍と)その相対強度の逆比例となるように利得を調整すれば、目標とする基準色温度(例、5000K)のRGB信号が得られる。
【0090】
また、図23は、同様に色バランスの補正方法の例であり、カラーチャート等が表示された画面を撮影した画像から、検出された各色見本の色度座標や(R−Y、B−Yなど)色差データと、色見本の本来の色度座標や色差データとの偏差を検出して、その偏差に基づいて、それを補正するように画面のバランスを(Cyan-Red軸、Magenta-Creen軸、Yellow-Blue軸など)色座標軸毎に調整することで補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の第1の実施の形態のシステム構成及びTV受像機の回路構成を示すブロック図である。
【図2】リモコン送信機の回路構成を示すブロック図である。
【図3】デジタルカメラの回路構成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態におけるリモコン送信機、デジタルカメラ、TV受像機の動作を示すフローチャートである。
【図5】表示パネルの輝度ムラの検出と補正処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】図5のフローチャートに対応する動作遷移図である。
【図7】テストパターン又はカラーチャートの画像の構成例を示す図である。
【図8】テストパターンの時分割切り換え例を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態を示すブロック図である。
【図10】同実施の形態におけるデジタルカメラの回路構成を示すブロック図である。
【図11】同実施の形態におけるデジタルカメラの動作を示すフローチャートである。
【図12】図11に続くフローチャートである。
【図13】デジタルカメラとモニターTVにおけるガンマ特性の設定例を示す図である。
【図14】異なるガンマ特性の外部モニターで再生した場合を示す説明図である。
【図15】外部モニターのガンマ特性をデジタルカメラで画面画像を撮影して計測する際の動作例を示す図である。
【図16】外部モニターのガンマに応じて、ビデオ出力のガンマを補正して出力する場合を示す説明図である。
【図17】ビデオ出力を補正する代わりに、内蔵モニターのガンマを外部モニターに合わせる場合を示す説明図である。
【図18】グレースケールで構成したテストパターン画像をカメラから、外部モニターに出力して、計測する場合の方法を示す図である。
【図19】画像データ信号のガンマ特性や階調特性を輝度分布データの変換処理により補正処理して出力する場合のデジタル処理による補正方法の例を示す図である。
【図20】デジタルカメラ部のビデオ信号、又は、内部LCDモニターのガンマ補正回路、色温度補正回路の構成例を示す図である。
【図21】ビデオ信号出力の色温度補正、色バランス補正の回路例を示す図である。
【図22】(a)は黒体輻射の分光分布特性例(5000Kの各スペクトル強度を1とした場合の相対強度)を示す図であり、(b)は色温度毎のRGB成分の相対強度と色温度の補正の例(相対強度の逆数で利得制御)を示す図である。
【図23】色バランスの計測と補正の工程を示す図である。
【符号の説明】
【0092】
100 TV受像機
111 表示駆動回路
112 表示パネル
113 Xドライバ
114 Yドライバ
115 制御回路
116 補正データメモリ
117 操作入力部
118 リモコンデコーダ
119 画面計測部
120 赤外線受光センサ
121 テストパターン生成回路
128 ビデオ/音声入力端子
129 ビデオ/音声入力回路
140 リモコン送信機
150 デジタルカメラ
151 ビデオ出力端子
164 CPU
165 ROM
166 RAM
200 TV受像機
211 表示駆動回路
212 表示パネル
213 Xドライバ
214 Yドライバ
215 制御回路
217 操作入力部
250 デジタルカメラ
251 ビデオ出力端子
252 内蔵モニター
253 CPU
254 制御回路
255 プログラムメモリ
256 データメモリ
267 グレースケール階調計測部
268 撮像素子
269 CDS
270 AGC

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データに基づき画像を再生する再生装置の再生画像を撮像する撮像手段と、
この撮像手段により撮像された前記画像に基づき、前記再生装置の再生特性に関連する要素の状態を検出する検出手段と、
この検出手段により検出された前記再生特性に関連する要素の状態に基づき、前記再生装置に出力する画像データの特性を制御する制御手段と、
この制御手段により特性が制御された前記画像データを前記再生装置に出力する出力手段と
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記撮像手段により撮像される画像を表示する表示手段と、
第1のモードと第2のモードとを選択する選択手段とを更に備え、
この選択手段により、前記第1のモードが選択された場合には、前記制御手段は、検出手段により検出された前記再生特性に関連する要素の状態に基づき、前記再生装置に出力する画像データの特性を制御し、前記出力手段は、この制御手段により特性が制御された前記画像データを前記再生装置に出力し、
前記第2のモードが選択された場合には。前記制御手段は、前記検出手段により検出された前記再生特性に関連する要素の状態に基づき、前記表示手段の表示特性を制御することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
画像データに基づき画像を再生する再生装置の再生画像を撮像する撮像手段と、
この撮像手段により撮像された前記画像に基づき、前記再生装置の再生特性に関連する要素の状態を検出する検出手段と、
前記撮像手段により撮像され
た画像を表示する表示手段と、
前記検出手段により検出された前記再生特性に関連する要素の状態に基づき、前記表示手段の表示特性を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
前記再生装置に、特性調整用の画像データを出力する調整画像出力手段を更に備え、
前記撮像手段は、前記再生装置が前記画像データに基づき特性調整用の画像を再生した状態において、前記再生画像を撮像することを特徴とする請求項1、2又は3記載の撮像装置。
【請求項5】
前記撮像手段は、異方向から撮像した画像を略正面方向からの画像に補正する補正手段を備えることを特徴とする請求項1から4にいずれか記載の撮像装置。
【請求項6】
前記制御手段は、輝度、階調特性、色温度又は色バランスの少なくとも一つを制御することを特徴とする請求項1から45にいずれか記載の撮像装置。
【請求項7】
前記再生装置は、前記画像データに基づき画像を表示する表示手段を備える画像表示装置、又は前記画像データに基づき画像を印刷するプリンターであり、
前記撮像手段は、前記表示手段に表示される画像又は前記プリンターにより印刷された画像を撮像することを特徴とする請求項1から6にいずれか記載の撮像装置。
【請求項8】
画像データに基づき画像を再生する再生装置の再生画像を撮像し、
この撮像した画像に基づき、前記再生装置の再生特性に関連する要素の状態を検出し、
この検出された前記再生特性に関連する要素の状態に基づき、前記再生装置に出力する画像データの特性を制御し、
この特性が制御された前記画像データを前記再生装置に出力することを特徴とする画像再生方法。
【請求項9】
画像データに基づき画像を再生する再生装置の再生画像を撮像し、
この撮像した画像に基づき、前記再生装置の再生特性に関連する要素の状態を検出し、
この検出手段により検出した前記再生特性に関連する要素の状態に基づき、前記撮像手段により撮像される画像を表示する表示手段の表示特性を制御することを特徴とする画像再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2007−135032(P2007−135032A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−326995(P2005−326995)
【出願日】平成17年11月11日(2005.11.11)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】