説明

文書管理装置及び文書管理方法

【課題】文字や図柄の情報をスキャンして生成されたデータを画像データ(文書)として、より確実に且つより高いセキュリティで保管管理する。
【解決手段】文書管理装置(会議支援システム:2,31〜3)は、画像情報をスキャンして生成された画像データを記憶装置(14)に保管するデータ保管ユニット(28,24,30,29)と、このデータ保管ユニットにより記憶装置に保管される画像データの閲覧を予め権限の与えられたユーザのみに許可する権限付与ユニット(12)とを備える。権限付与ユニットにより権限が与えられるユーザには少なくとも、会議への参加者を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書を管理する文書管理装置及び文書管理方法に係り、とくに、会議などを行なったときに、収集される文書の保管に有用な文書管理装置及び文書管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、会議の在り方にも電子化及びネットワーク化の波が押し寄せてきており、各種の電子会議システムが提案されている。とくに、ネットワーク化された電子会議システムは、互いに遠隔の地にある企業同士、本社と工場の間、組織間などを通信ラインで結んで時間や経費の節約ができ、今後、その有用性が益々発揮されるものと期待されている。
【0003】
このネットワーク化された電子会議システムとして、従来では、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。
【0004】
この特許文献1には、電子黒板装置とファイリング装置とをイントラネットを介して相互に接続した会議支援装置が提案されている。この会議支援装置に拠れば、電子黒板がその認識した画像データをイントラネットを通してファイリング装置に送信し、ファイリング装置がその受信した画像データを検索・読出し可能に蓄積及び管理するようになっている。
【特許文献1】特開平2000−165577号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許公報に記載のシステムの場合、ファイリング装置に会議議事録などの会議でやりとりされた画像データが格納されるが、そのセキュリティには関心が払われていない。近年の企業における就業形態の場合、多種多様な勤務形態(関連企業の社員、派遣社員、外注者、アルバイトなど)のスタッフが通信インフラを共有している。このため、ユーザID及びパスワードが付与されていれば、誰でも何時でもサーバにアクセスできるのが通常である。このため、上述した特許公報に記載のシステムでは、電子黒板に描画された会議議事録に対する会議後の情報管理に脆弱であった。
【0006】
本発明は、上述した状況に鑑みてなされたもので、文字や図柄の情報をスキャンして生成されたデータを画像データ(文書)として、より確実に且つより高いセキュリティで保管管理することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達成するために、本発明によれば、1つの態様として、画像情報をスキャンして生成された画像データを記憶装置に保管するデータ保管ユニットと、このデータ保管ユニットにより前記記憶装置に保管される前記画像データの閲覧を予め権限の与えられたユーザのみに許可する権限付与ユニットと、を備えた文書管理装置が提供される。
【0008】
また、本発明によれば、別の態様として、画像情報をスキャンして生成された画像データを記憶装置に保管するデータ保管手段と、このデータ保管手段により前記記憶装置に保管される前記画像データの閲覧を予め権限の与えられたユーザのみに許可する権限付与手段と、を備えた文書管理装置が提供される。
【0009】
また、本発明によれば、更に別の態様として、画像情報をスキャンして生成された画像データを受け、この画像データを記憶装置に保管するときに、当該画像データの閲覧を予め権限の与えられたユーザのみに許可する権限付与の処理を行う文書管理方法が提供される。
【0010】
また、本発明によれば、更に別の態様として、コンピュータで実行可能なプログラムであって、当該プログラムの実行によりコンピュータを、画像情報をスキャンして生成された画像データを記憶装置に保管するデータ保管手段、及び、このデータ保管手段により前記記憶装置に保管される前記画像データの閲覧を予め権限の与えられたユーザのみに許可する権限付与手段と、して機能させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、文字や図柄の情報をスキャンして生成されたデータが画像データ(文書)として、より確実に且つより高いセキュリティで保管管理される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための1つの最良の形態(実施形態)を説明する。
【0013】
図1には、その実施形態に係る文書管理装置を一体化して実施した会議支援システムの概略構成を示す。
【0014】
この会議支援システムは、通信ラインとしてのLAN(local area network)1を介して相互に通信可能に接続された1台のセンターサーバ2と、端末装置としての複数のMFP(multi-function peripherals)装置3(3…3)とを備えている。
【0015】
このうち、LAN1は、例えばイーサネット(登録商標)の規格に準拠して通信可能になっている。このLAN1の代わりに、公衆網やインターネットを用いてもよい。
【0016】
センターサーバ2は、LAN1に接続されたネットワーク装置11と、会議を支援するための制御を行うコンピュータ12と、会議室の予約に関わるデータを格納する会議室予約データベース(DB)13と、会議に関わる電子化書類のデータを格納する会議用書類データベース14とを備え、これらの装置11〜14が制御バス15を介して相互でデータ通信可能に構成されている。
【0017】
具体的には、コンピュータ12は、一例として、パーソナルコンピュータ(PC)として構成される。このコンピュータ12は、図2に示すように、通信インターフェース12Aを備え、この通信インターフェース12Aが外部のLAN1と内部のバス(制御バス、データバス)12Bが相互に接続されている。また、コンピュータ12は、バス12Bに接続されたCPU(中央演算装置)12C、ROM12D、RAM12E、メモリ制御部12F、表示用インターフェース12G、操作器用インターフェース12H、及びコーデック12Iを備える。メモリ制御部12Fには不揮発性メモリ12Jが接続される一方で、表示用インターフェース12Gには表示器12Kが、また操作器用インターフェース12Hには操作器12Lが夫々接続されている。
【0018】
このうち、通信インターフェース12AはLAN1との間で各種のデータが送受される。CPU12Cは、ROM12Dに予め格納されているプログラムを実行することで、傘下にある複数のMFP装置3に備えるCPUと協働して当該会議支援システムの全体の制御に必要な各種の処理を実行するようになっている。このため、ROM12Dは、後述する各種のプログラムを予め記録している記録媒体として機能する。
【0019】
また、メモリ制御部12Fは、不揮発性メモリ(ハードディスク、CDなど)12JとRAM12Eとの間でデータのやり取りを担う。表示インターフェース12Gは、表示器12Kで表示する画像データの通信機能を担う。さらに、操作器用インターフェース12Hは、操作器12Lを成す各種の操作デバイス(キーボード、マウスなど)からの操作信号のインターフェース機能を担う。コーデック12Iは音声データの符号化/復号化や、画像データの符号化/復号化を担当している。
【0020】
一方、会議室予約データベース13は、各会議室の予約日時、会議名、会議室予約者、会議参加者などの情報を格納している。この会議室予約データの一例を図3に示す。これによれば、会議室毎に、その日時・時間帯に沿って会議名、予約者、参加者を表すデータがテーブルの形で登録されている。一方、会議用書類データベース14は、会議の際に必要な書類データをアップロードするためのデータベースであり、会議室予約データベース13とリンクしている。会議用書類データの一例を図4に示す。これによれば、会議室毎に、予約されている日時・時間帯に一致させて会議用書類のデータが保管されている。
【0021】
なお、センターサーバ2には、各個人が管理するスケジューラSDが置かれている。
【0022】
複数のMFP装置3の夫々は、会議室毎に配備された多機能機器である。具体的には、各MFP装置3は、内部の制御バス20と外部のLAN1との間に介在するネットワーク装置21、バス20に接続された入出力(I/O)制御部22、コントロールパネル23、スキャナ24、プリンタ25、ファックス装置26、及び補助記憶装置27を備え、バス20を介して相互に信号のやり取りが可能になっている。
【0023】
このうち、プリンタ25はMFP装置3の印刷装置を成している。コントロールパネル23は、プリンタ25に付帯しているタッチパネル式の大型ディスプレイ画面SCを呈している。スキャナ24は、電子黒板(ホワイトボードとも呼ばれる)28に装備されており、電子黒板28に描画されたデータを画像データとして読取可能になっている。
【0024】
また、各MFP装置3には、入出力制御部22を介してデータの読込及び書込を行なうCPU(中央演算装置)29と、このCPU29で必要とする固定データ及びプログラムデータを予め記憶した主記憶装置27とを備える。このため、CPU29は、その起動に伴って、主記憶装置30からプログラムデータを読み込み、そのプログラムが示す手順にしたがって必要な演算及び制御を行う。この演算及び制御に必要なデータは、入出力制御部22を介してCPU29に読み込まれ、その演算及び制御の結果得られたデータは、入出力制御部22を介してCPU22から出力される。
【0025】
なお、本実施形態で実行される会議支援に関わる各種の処理は、センターサーバ2のコンピュータ12に装備されたCPU12Cを中心にして実行される。つまり、CPU12Cの命令に従ってMFP装置3のCPU29が動作し、各MFP装置3で必要な表示処理、印刷処理、スキャン処理、操作信号読取処理などを完成できるようになっている。このため、各MFP装置3により実行される各種の処理は、センターサーバ2のコンピュータ12の制御下に置かれている。
【0026】
しかしながら、MFP装置3のCPU29は、センターサーバ2のコンピュータ12から独立して、その処理を実行するように構成してもよく、必要なときにのみセンターサーバ2とデータ通信を行なうようにしてもよい。
【0027】
次に、本実施形態における、センターサーバ2のコンピュータ12の制御の元で、各会議室MFP3のCPU29の処理を説明する。
【0028】
センターサーバ2のCPU12Cを中心とするコンピュータ12は(以下、単にサーバ側コンピュータと記載する)、与えられたプログラムに基づいて処理を実行することで、会議毎に、その進行時間に合わせた処理を順に自動的に又はユーザの指令に応答して起動させるようになっている。具体的には、ある会議を例にとれば、
・会議5分前の準備処理、
・会議3分前の準備処理(出欠確認と印刷処理)、
・会議議事録の管理処理、
・次の会議のための会議室予約処理
が起動される。以下、これらの処理を順に説明する。
【0029】
[会議5分前の準備処理]
サーバ側コンピュータ12は、各MFP装置3のCPU29と協働して、図5に基づいて会議5分前の準備処理を実行する。同図の処理は、一定時間毎のタイマ割込み処理として起動される。
【0030】
サーバ側コンピュータ12は、常時、日時を監視しており、予約された特定の会議の開始時刻の5分(第1の所定時間)前になった否かを判定する(図5、ステップS1)。この判定がNO、すなわち、未だ5分前になっていない場合には、この時刻到達判定を繰り返しながら待機する。かかる判定がYES、すなわち、予定会議時刻の5分前になった場合、会議室MFP3を自動的にスタンバイ状態に復帰する指令を出す(ステップS2)。次いで、サーバ側コンピュータ12は、プリンタ25に印刷準備状態に入るように指令する(ステップS3)。次いで、サーバ側コンピュータ12は、コントロールパネル23の大型ディスプレイの画面SCに、会議日時、会議名、及び会議予約者名を表示するように指令する(ステップS4)。
【0031】
この結果、会議予定時刻の5分前以前には何も表示されていなかったコントロールパネル23の大型ディスプレイの画面SCは、(図6(A)参照)、会議予定時刻の5分前になると、会議開催を告げる表示がなされる(図6(B)参照)。これにより、会議参加のために参集しつつある参加者に、会議開催の旨を告知することができる。
【0032】
[会議3分前の準備処理]
上述の5分前の準備処理の後も、サーバ側コンピュータ12、各MFP装置3のCPU29と協働して、時刻を監視しつつ、図7に基づいて会議3分前の準備処理を実行する。同図の処理は、一定時間毎のタイマ割込み処理として起動される。
【0033】
サーバ側コンピュータ12は、予約された特定の会議の開始時刻の3分(第2の所定時間)前になった否かを判定する(図7、ステップS11)。この判定がNO、すなわち、未だ3分前になっていない場合には、この時刻到達判定を繰り返しながら待機する。この待機状態の間、大型ディスプレイの画面SCは図6(B)に示した表示状態を維持している。
【0034】
ステップS11における判定がYES、すなわち、予定会議時刻の3分前になった場合、サーバ側コンピュータ12は、コントロールパネル23の大型ディスプレイの画面SCに、会議参加者の一覧リストと参加者毎に押し下げ可能な出欠ボタンBTを表示するように指令を出す(ステップS12;図8(B)参照)。
【0035】
次いで、サーバ側コンピュータ12は、会議用書類データベース14に、今回設定された会議に対応する書類データが在るか否か確認する(ステップS13)。この結果、対応する書類データがある場合(ステップS13、YES)、かかる書類をデータベース14からダウンロードさせて、補助記憶装置27を成すハードディスクにスプールするとともに、ハードディスク内のフォルダに一時保存するための指令を出す(ステップS14)。書類データが無い場合には(ステップS13、NO)、このダウンロードの処理はスキップされる。
【0036】
次いで、サーバ側コンピュータ12は、コントロールパネル23の大型ディスプレイ画面SC上の出欠ボタンが夫々の会議参加者により押し下げられたことを示す信号を受信したか否かを判断しながら待機する(ステップS15)。この出欠ボタンが押し下げられた場合(ステップS15、YES)、その参加者氏名を特定して「参加者」として記憶する(ステップS16)。具体的には、MFP装置3内の「会議データに「A氏が参加」を示すデータを加える。
【0037】
次いで、サーバ側コンピュータ12は、MFP装置3の中にスプールされている会議用書類(資料)が在るか否かを判断する(ステップS17)。このスプールされている会議用書類が在る場合、サーバ側コンピュータ12Cは例えばその文書のヘッダに「A様用会議書類」のデータを貼り付けるように指令を出す(ステップS18;図9参照)。この記名される氏名は、今、ステップS16で特定した参加者の氏名である。そして、このように記名した会議書類のデータをプリンタ25に印刷させるための指令を発する(ステップS19)。これにより、図9に示すように、会議用書類を単に印刷するだけではなく、文書ヘッダとして記名した会議用書類が各参加者に手渡されることになる。
【0038】
なお、文書ヘッダへの印刷時の記入は必ずしも氏名に限定されることは無いが、極力、個人や組織を特定可能な情報(氏名や組織名など)を含むことが望ましい。理由は、そのように個人名が含まれると、印刷された会議用書類を散逸し難くなって、セキュリティの面から好ましい。例えば、記名入りの文書が放置されていた場合、その持ち主が誰であるか直ぐ分るし、管理責任の所在も明確になるからである。さらに、バインダーにファイルするときにも便利である。
【0039】
これに対し、ステップS17でNOの判断が下されるときは、会議は実行されものの、少なくとも各参加者にシステムを通して配布する会議用書類は無い場合である。このときには、したがって、ステップS18、S19の処理はスキップされる。
【0040】
次いで、サーバ側コンピュータ12は、予定していた会議参加者全員が出欠ボタンBTを押し下げたか否かを判断し(ステップS20)、全員がボタン押し下げ済みの場合には処理を終えるが(ステップS20、YES)。一方、未だボタン押し下げしていない参加予定者が居る場合、サーバ側コンピュータ12の処理はステップS15に戻される。
【0041】
図8(A)には、会議5分前処理によりコントロールパネル23の大型ディスプレイの画面SCに表示されていた内容を例示し、同図8(B)には、会議3分前処理の出欠ボタンBTの同画面SCへの表示例を示す。
【0042】
この結果、この一連の会議3分前の処理を通して、会議への実際の出席者自身が出席ボタンを操作して出席を示すデータを登録することができる。これにより、MFP装置3は実際の出席者及び欠席者のデータを確実に得ることができる。この出席・欠席のデータを取得するに際し、ID番号の入力などの手間の掛かる作業は不要であり、ディスプレイ上に表示された画面の出席ボタンの押し下げという簡単な作業で済ませることができる。
【0043】
また、かかる出欠確認のためのボタン押し下げに応答して、印刷アプリケーションも自動的に起動される。このため、事前に用意されていた会議書類が会議室毎のMFP装置3により、出欠確認と共に、その場で印刷されて、出席者に配布される。印刷アプリケーションを各人が操作する手間が省けるので、操作能率も良くなる。また、会議への実際の出席者のみに対して印刷されるので、無駄な印刷をしなくても済み、省資源化にも貢献する。
【0044】
なお、上述した会議用書類のデータのセンターサーバからのダウンロードに代えて、参加予定者分の個人特定が可能な会議用書類(資料)を予め作成して、MFP装置のハードディスクに格納しておき、これを各参加者に印刷・配布するようにしてもよい。
【0045】
[会議議事録の管理処理]
また、センターサーバ2は、会議中に印刷指示を受けたときには、これに応答して電子黒板28の描画面28A(図1参照)に書かれたデータを管理(印刷、保管)するように各MFP装置3のCPU29に指令する。
【0046】
図10は、各MFP装置3のCPU29と協働して、センターサーバ2のCPU12Cを中心とするコンピュータ12(サーバ側コンピュータ)が行なう管理処理の概要を示す。同図の処理は、一定時間毎のタイマ割込み処理として起動される。
【0047】
予定されている会議時間内にユーザが電子黒板の「印刷」ボタン28B(図1参照)を押すと、この操作を示す信号が各MFP装置3を介してセンターサーバ2に伝えられる。このため、サーバ側コンピュータ12は、かかる押し操作を示す信号の読み込みを試み(図10、ステップS31)、印刷指令が出されたか否かを判断する(ステップS32)。なお、この「印刷」ボタン28Bによる印刷指令は描画面28Aに書かれた情報の出力を意味する。このため、かかる印刷指令は、後述するように、単に印刷のみに止まらず、その情報の管理処理を伴うものである。
【0048】
MFP装置3は、そのCPU29が印刷指令を検知すると、スキャナ24を動作させる。このため、スキャナ24は電子黒板28の描画面28Aを光学的読み取りによりスキャンし、そこに書かれている情報、すなわち会議の議事録を画像データとして生成する(図11(A)参照)。この議事録データ(画像データ)はセンターサーバ2に送信される。この議事録データには、会議室名(例えば第1会議室)及び会議予定時刻(例えば午前10時)の情報が添付されており、この情報が議事録データを特定するキー情報となっている。なお、キー情報は、データID番号を別に設定して、このデータID番号を用いるようにしてもよい。
【0049】
このため、サーバ側コンピュータ12は、印刷が指令されたことを認識できる場合(図10のステップS32、YES)、MFP装置3から送信されてくる議事録データ(画像データ)を受信し、一旦、そのデータをメモリ12Jに保管する(ステップS33)。
【0050】
次いで、センター側コンピュータ12は、会議室予約データベース13に保管されている該当する会議室予約データの中から、会議参加者(参加予定者)のデータを読み出し、且つ、既に確定している出欠データと照らし合わせて、その参加者のID番号と対比させた会議参加者参照テーブルを作成し(ステップS34:図11(B)参照)、これを一旦メモリ12Jに記憶させる。この参照テーブルもキー情報として会議室名及び会議予定時刻を用いている。参加者のID番号は、いずれかのデータベース13又は14に予め記憶されていてもよいし、個人のスケジューラから参照してきてもよい。
【0051】
次いで、サーバ側コンピュータ12は、議事録データの空白判断(ステップS35)、会議開催情報の付与(ステップS36)、及び保管データの閲覧権限付与(ステップS37)の処理を順次実行する。
【0052】
最初に、議事録データの空白判断を説明する。この空白判断を設ける理由は以下ようである。電子黒板28の描画面28Aには様々な図柄や文字などデータが描画(記載)されるが、このデータをスキャンして出力(印刷、データベースに保管)したときに、そのデータに必ずしも会議開催情報(会議の開催日時、開催場所、参加者名など)が付随しているとは限らない。通常、電子黒板29の描画面28Aには会議名や会議の目的などが記載されるが、その場合、会議開催時情報をも記載するとは限らない。ましてや、会議中に必要に応じて電子黒板28が使用されるような会議であれば、いきなり要件のみが板書されるのが普通である。このため、後日の参考のために、電子黒板28から得た議事録データには常に会議開催情報が付随している方が便利である。かかる空白判断は、この会議開催情報を議事録データに嵌め込むためのスペースを見つけるためになされる。
【0053】
この空白判断を図12のサブルーチンを用いて具体的に説明する。まず、サーバ側コンピュータ12は、会議開催情報(本実施形態では、会議の開催日時、開催場所、参加者名)を図柄のスペースとして捉える。つまり、図13に示すように、会議開催情報を所定フォントサイズで記載したときに必要な「X・Y」のサイズを予め記憶している。会議の開催日時、開催場所、参加者名を3行に分けて記載するので、各行分のスペースはY/3である。
【0054】
そこで、サーバ側コンピュータ12は、メモリ12Jに一時保管されている議事録データ、すなわちスキャンされた描画面の領域R(図14参照)を形成している2値化されている白黒の画素データについて、その値を持っていない画素を画素毎に検索する(ステップS350)。次いで、サーバ側コンピュータ12は、この画素検索の結果に基づいて、「X・Y」サイズの空白領域(文字や絵柄が描画されていない領域)が議事録データ、すなわちスキャンされた描画面の領域Rの中に存在するか否かを判断する(ステップS351)。この結果、図14の符合R1で示すように、描画面領域Rの中に「X・Y」の所定サイズの空白領域が存在する場合(ステップS351、YES)、この空白領域のアドレス情報を記憶する(ステップS352)。
【0055】
しかしながら、この「X・Y」の所定サイズの空白領域が存在しない場合、すなわち、描画面28Aに文字や絵柄をぎっしり記載したような場合、まとまった1つの領域の確保を断念し(ステップS351、NO)、会議開催情報の貼り付けが必要な領域を分割する(ステップS353)。つまり、「X・Y」サイズを「X・2Y/3」と「X・Y/3」に2分割する。そして、このうちの「X・2Y/3」の空白領域が描画面領域Rの中に在るか否かを判断する(ステップS354)。この判断でYESの場合には、残りの「X・Y/3」が在るか否かを判断する(ステップS355)。この判断でYESになる場合には、図15の模式的に示す如く、2分割すれば、「X・2Y/3」R2と「X・Y/3」R3の領域を確保できるので、その2つの空白領域R2,R3のアドレス情報を記憶する(ステップS356)。一方、ステップS355でNOとなる場合には、会議開催情報の全てが「X・2Y/3」のスペースに入りきるサイズのうちの最大値まで、会議開催情報の文字フォントサイズを縮小する(ステップS357)。次いで、既に確保できると認識している「X・2Y/3」の領域のアドレス情報を記憶する(ステップS358)。
【0056】
さらに、上述した「X・2Y/3」の空白領域が確保できない場合(ステップS354、NO)、サーバ側コンピュータ12は、「X・Y」サイズを3個の「X・Y/3」に3分割する(ステップS359)。次いで、1つの「X・Y/3」の空白領域が描画面領域Rの中に在るか否かを判断する(ステップS360)。この判断でYESの場合には、残りの「X・Y/3」が2個在るか否かを判断する(ステップS361)。この判断でYESになる場合には、3分割すれば、3個の「X・Y/3」の領域を確保できるので、その3つの空白領域のアドレス情報を記憶する(ステップS362)。一方、ステップS361でNOとなる場合には、会議開催情報の全てが「X・Y/3」の1つのスペースに入りきるサイズのうちの最大値までフォントサイズを縮小する(ステップS363)。次いで、既に確保できると認識している「X・Y/3」の1つの領域のアドレス情報を記憶する(ステップS364)。
【0057】
以上のようにして、議事録データ、すなわちスキャンされた描画面の領域R(図14参照)の中に会議開催情報を貼り付ける1つ又は複数の小領域R1(〜R3)を確保することができる。
【0058】
この空白領域の確保が済むと、サーバ側コンピュータ12は、その処理を図10のステップ36に戻し、確保した小領域R1(〜R3)に会議開催情報を貼り付ける。この処理は、図12の処理により記憶していた小領域R1(〜R3)のアドレス情報を読み出し、この位置情報で画成される小領域R1(〜R3)に会議開催情報の示す文字を貼り付けることで実行される。この貼り付けが終った議事録データはまた、メモリ12Jに一時的に保管される。
【0059】
なお、分割した複数の小領域が確保されている場合には、その小領域が1つに繋がっているものとして、会議開催情報の開催日時、開催場所、及び参加者の順に貼り付けていく。このため、図15の例示の場合、上側の小領域R2に開催日時及び開催場所を示す文字が貼り付けられ、下側の小領域R3に参加者を示す文字が貼り付けられる。
【0060】
この処理が終わると、サーバ側コンピュータ12は保管データに対する閲覧権限付与の処理に移行する(ステップS37)。サーバ側コンピュータ12は、メモリ12Jに一時保存している会議参加者参照テーブル(図11(B)参照)を参照して、例えば、実際に会議に参加した人を含めて会議参加予定者全員A〜Dに議事録の閲覧権限を与えるべく、この閲覧可能者のデータを議事録データのキー情報に加える。この議事録データを図16に模式的に示す。
【0061】
なお、この閲覧可能者には、会議の参加予定者のみならず、その会議に関連する者(例えば上司)を加えてもよい。また、この閲覧可能者は、会議への出欠データを用いて、実際に会議に参加した者に限定してもよい。これらの閲覧可能者の追加、削除は、各MFP装置3からサーバ側コンピュータ12にアクセスして実行できるようになっている。
【0062】
以上により、適宜に設定してメンバーに閲覧権限を与えると、サーバ側コンピュータ12は会議参加者参照テーブルを会議用データベース14に格納する(ステップS38)。
【0063】
このように準備できると、サーバ側コンピュータ12はMFP装置3を介してユーザに議事録データをどのように出力するか否かを問う(ステップS39)。この問い掛けは、議事録データのデータベース保存か紙に印刷かを問うものである。ユーザがデータベース保存を選択した場合、会議開催情報が貼り付けられた議事録データ(図17参照)をPDFファイルに変換して会議用データベース14に格納する(ステップS40)。
【0064】
これに対して、ユーザが議事録データを紙に印刷することを選択した場合、サーバ側コンピュータ12はMFP装置3のコントロールパネル23に図18に示すように、印刷枚数などを問うボタンBTNを表示するように指令する(ステップS41)。このボタンBTNには、印刷配布する相手の種別に応じて印刷枚数を決められる選択肢が用意されている。この表示を介して印刷枚数が決まると(ステップS42)、MFP装置3のプリンタ25にその決定枚数分の議事録の印刷を指令する(ステップS43)。これにより、会議参加者はその会議の場でタイムリに、会議開催情報が貼り付いた議事録を手にすることができる。
【0065】
サーバ側コンピュータ12は、再度、議事録データをデータベースに保存する必要はあるか否かを念のために問う(ステップS44)。これにより、データベース保存は不要との回答を得た場合、処理を終える一方で、データベース保存の必要がある旨の回答を得た場合には、ステップS40の処理を介して、議事録データをPDF化して会議用書類データベース14に格納し、処理を終える。
【0066】
[次の会議室予約処理]
さらに、サーバ側コンピュータ12により実行される次の会議室予約処理を説明する。この処理の概要を図19〜21に示す。なお、図19に示すフローチャートは、MFP装置3のCPU29と協働して、サーバ側コンピュータ12により一定時間毎にタイマ割込み処理として実行されている。
【0067】
サーバ側コンピュータ12は、会議の予定終了時刻の所定時間前(例えば10分前)になったか否かを判断しながら待機している(図19、ステップS51)。この判断がYESになった場合、MFP装置3のコントロールパネル23の大型ディスプレイ画面SCを介して会議参加者に次回の会議のための会議室を予約するか否かを問う(ステップS52)。これにより、かかる予約は不要であるとの応答があるときにはメインプログラムに戻るが、予約は必要であるとの応答があるときにはステップ53以降の処理を順次実行する。
【0068】
まず、会議に参加しているメンバーそれぞれが管理するスケジューラSD(図20参照)を参照して全ての参加者に共通して空いている日時を検索するとともに、会議室予約データベース13にアクセスして、空いている会議室及び空いている日時を検索する(ステップS53)。次いで、これらの日時のアンド条件をとって参加者及び会議室に共通して空いている日時を探し、これを一覧リストとしてMFP装置3のコントロールパネル23の大型ディスプレイ画面SCに表示させるための指令を出す(ステップS54、S55)。
【0069】
このときの検索処理の概要を図20に示し、表示される一覧リストの例を図21に示す。この一覧リストには、使用可能な日時、時間、及び会議室の組毎に予約ボタンRVが付いている。このため、参加者達はその場で都合の良い日時を予約ボタンRVを押し下げることで指定することができる。
【0070】
サーバ側コンピュータ12は、かかる予約ボタンの押し下げ状況を監視し、予約されたときには予約データを会議室予約データベース13に送って登録させる(ステップS56、S57)。さらに、予約データに基づく次回の会議の招集通知を各参加者のスケジューラSDに送付する(ステップS58)。
【0071】
なお、詳述しないが、予約データには、次回の会議を予約した人やその参加者の名前も、かかる一覧リストに付随した画面上で指定できる。この場合、いま終ろうとしている会議の参加者が初期値として扱われるので、次回の会議の参加者も同じであれば、その初期値のままの設定でよく、手間も少なくなる。
【0072】
この後、サーバ側コンピュータ12は、その処理をメインプログラムに戻し、かかるMFP装置3が設置されている会議室の次の会議に備える。すなわち、前述した会議5分前の準備処理に備える。
【0073】
以上のように、本実施形態に係る、文書管理装置を一体に実施した会議支援システムによれば、各種の作用効果が発揮される。
【0074】
まず、基本的な作用効果として、センターサーバ2の会議用書類データベース14に保管される電子黒板からの画像データ(文書データ)には、特定のユーザのみが閲覧できるように閲覧権限の付与処理がなされる。このため、今日の企業などのように、多種多様なスタッフが同一のデータベースにアクセスできる仕組みを持つ就業形態の場合であっても、電子黒板からの得た議事録の管理を徹底できる。したがって、電子黒板を用いて会議を行なったときに、その黒板に記載した情報、すなわち議事録の管理面のセキュリティが高まる。
【0075】
本実施形態では、上述した基本的な作用効果に加えて、さらに様々な作用効果を教授できる。
【0076】
第1に、電子黒板から得られた画像データには、管理データとしての会議開催情報が貼り付けて保管される。このため、電子黒板の描画面に記載するときに、わざわざ会議の日付、会議室名、参加者名などを板書する必要が無く、電子黒板を使用するときの作業が楽になる。また、後から印刷や閲覧するときにも、会議開催情報が常に付随しているので、その情報を有効に使用することができる。
【0077】
この会議開催情報は、システム側で自動的に空白領域を見つけて貼り付けてくれるので、ユーザの負担は無い。しかも、電子黒板の描画面の全体を使って文字などを書いた場合でも、その面上の小さな適度な空白領域を1つ以上見つけ、そこに会議開催情報が自動的に適度なフォントサイズで貼り付けられる。このため、ユーザは会議開催情報の貼付けスペースを気にせずに、描画面を使用することができる。
【0078】
さらに、会議の議事録は、会議の場で、そのままPDFファイルに変換して会議用書類データベース14に保存もできるし、また、紙に印刷することもできる。このため、議事録の保存が便利になる。
【0079】
さらに、本実施形態によれば、会議予定時刻の5分前(第1の所定時間前)になると、MFP装置3が自動的にスタンバイ状態になり、また会議開催を告げるメッセージがMFP装置3のコントロールパネル23の画面に表示される。このため、会議の準備役や議長にとって、会議を運営する手間が省力化される。
【0080】
しかも、会議予定時刻の3分前(第2の所定時間前)になると、タッチ式のコントロールパネル23の画面上に出欠ボタンを参加者毎に表示する。したがって、集まってきた参加者は画面上の出欠ボタンにタッチするだけで自動的に会議への出欠を確認できる。各参加者が出席を届けるため、ID番号を入力するといった手間さえ省くことができ、出欠データの集計が極めて簡単になる。また、会議への参加予定者が実際に参加したのか欠席したのかに応じて、出欠データをその後の参照データの作成や印刷処理に活用できる。このような出席か欠席かに応じた対応は、従来は無かったものである。
【0081】
この出欠確認と連動して、出席を確認できた参加者には、その参加者の個人名が記入された会議用書類がその場で会議前に印刷されて配布される。このため、実際の参加者のみに印刷されるため、印刷が無駄になることもない。さらに重要な点は、会議用書類に個人名がヘッダとして記入された状態で印刷されるので、その会議用書類の管理の責任の所在が明確になり、書類紛失防止など、その管理面でも強化される。
【0082】
さらに、会議の終了前には、次の会議のための会議室の予約システムが起動する。このため、実際にその場に居る参加者が合議の元に、必要あれば、次の会議の会議室を確保することができ、便利である。
【0083】
なお、本発明は、上述した実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の本発明の要旨を逸脱しない範囲で、当業者であれば、従来周知の技術と組み合わせて更に様々な形態で実施することができる。
【0084】
例えば、本発明の文書管理装置及び文書管理方法は、必ずしもセンターサーバのコンピュータを中心に実施する構成に限定されず、例えば、端末装置としてのMFP装置のCPUを中心に前述した各種の処理を実行する構成にしてもよい。また、各会議室に設置する端末装置は、必ずしもMFP装置でなくてもよく、パーソナルコンピュータなどのコンピュータと印刷装置などの周辺機器とを組み合わせたシステムであってもよい。
【0085】
さらに、電子黒板はMFP装置の構成の一部とはせずに、独立させてもよい。このとき、電子黒板にスキャナとプリンタを持たせ、電子黒板のプリンタにデータを印刷させ、この印刷用紙に記載されたデータをMFP装置側のスキャナで取り込むようにしてもよい。
【0086】
さらに、前述した実施形態は、装置内部で発明を実施する機能が予め記録されている場合で説明をしたが、これに限らず同様の機能をネットワークから装置にダウンロードしてもよいし、同様の機能を記録媒体に記憶させてものを装置にインストールしてもよい。記録媒体としては、CD−ROMなど、プログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であってもよい。また、このように予めインストールやダウンロードによる得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)などと協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明に係る文書管理装置を一体化して実施した会議支援システムの全体構成を示すブロック図。
【図2】会議支援システムに搭載したセンターサーバのコンピュータの構成を示すブロック図。
【図3】センターサーバに置いた会議室予約データベースに格納された会議室予約データの一例を示す図。
【図4】センターサーバに置いた会議用書類データベースに格納された会議用書類データの一例を示す図。
【図5】センターサーバのコンピュータにより実行される会議5分前の準備処理の概略を説明するフローチャート。
【図6】会議5分前の準備処理によって変化する、会議室に置かれたMFP装置のディスプレイ画面を説明する図。
【図7】センターサーバのコンピュータにより実行される会議3分前の準備処理の概略を説明するフローチャート。
【図8】会議3分前の準備処理によって変化する、会議室に置かれたMFP装置のディスプレイ画面を説明する図。
【図9】会議3分前の準備処理の中で印刷された各個人の氏名を記入した会議用書類を説明する図。
【図10】センターサーバのコンピュータにより実行される会議議事録の管理処理の概略を説明するフローチャート。
【図11】電子黒板からスキャンによって得られた議事録データ、及び、作成した会議参加者参照テーブルを説明する図。
【図12】会議議事録の管理処理において実行される議事録データ(描画面上の画像データ)の中の所定サイズの空白を検出・認識するための概略フローチャート。
【図13】会議開催情報の貼付けに必要な領域サイズを説明する図。
【図14】議事録データ(描画面上の画像データ)の中に在る、会議開催情報の貼付け領域を説明する図。
【図15】会議開催情報の貼付け領域を説明する別の図。
【図16】データベース格納後の閲覧権限保持者を付した議事録データを説明する図。
【図17】議事録データ(描画面上の画像データ)の中に会議開催情報を貼り付けた様子を示す図。
【図18】会議議事録を紙に印刷するときにMFP装置から提示される印刷枚数選択リストの画面の図。
【図19】会議終了の所定時間前に実行される次の会議のための会議室予約の概要を説明するフローチャート。
【図20】会議室予約処理で実行されるセンターサーバ内のアクセスを説明する図。
【図21】会議室予約処理でMFP装置から提示される会議室選択の画面の図。
【符号の説明】
【0088】
1 通信ライン
2 センターサーバ(会議支援システム)
3(31〜3) MFP(会議支援システム)
11 ネットワーク装置
12 コンピュータ
12C CPU
13 会議室予約DB
14 会議用書類DB
21 ネットワーク装置
23 コントロールパネル
24 スキャナ
25 プリンタ
27 補助記憶装置
28 電子黒板
29 CPU
30 主記憶装置
SD スケジューラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像情報をスキャンして生成された画像データを記憶装置に保管するデータ保管ユニットと、
このデータ保管ユニットにより前記記憶装置に保管される前記画像データの閲覧を予め権限の与えられたユーザのみに許可する権限付与ユニットと、を備えたことを特徴とする文書管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の文書管理装置において、
参加者を確定して記憶する参加者記憶ユニットを有し、
前記権限付与ユニットにより権限が与えられるユーザには少なくとも前記参加者を含むことを特徴とする文書管理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の文書管理装置において、
前記画像データに少なくとも日時を示す管理データをリンクさせ、このリンクされた画像データを前記データ保管ユニットに与えるデータリンクユニットを備えたことを特徴とする文書管理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の文書管理装置において、
前記管理データは、前記日時に加えて、参加した参加者名のデータを含むことを特徴とする文書管理装置。
【請求項5】
請求項3に記載の文書管理装置において、
前記データリンクユニットは、前記画像データが描出されているスキャン面に存在する所定サイズの空白領域を検出する空白領域検出ユニットと、
この空白検出ユニットにより検出された空白領域に前記管理データを貼り付けるデータ貼付けユニットと、を備えたことを特徴とする文書管理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の文書管理装置において、
前記空白領域検出ユニットは、合計して前記所定サイズとなる複数の空白部分を検出するように構成され、
前記データ貼付けユニットは、前記複数の空白部分に前記管理データをその項目毎に貼り付けるように構成したことを特徴とする文書管理装置。
【請求項7】
請求項1に記載の文書管理装置において、
前記記憶装置はデータベースであり、
前記画像データをPDF化して前記記憶装置に格納するか、又は、前記画像データを紙に印刷するかを択一的に指令可能な指令ユニットを備えたことを特徴とする文書管理装置。
【請求項8】
請求項1に記載の文書管理装置において、
会議の予定開始時刻の第1の所定時間前の時刻になったときに、前記会議の開催を告知するメッセージをモニタに表示させるための指令を出すメッセージ表示指令ユニットを備えたことを特徴とする文書管理装置。
【請求項9】
請求項8に記載の文書管理装置において、
前記予定開始時刻の、第2の所定時間前の時刻になったときに、予定されている前記会議への参加者の押しボタン付きのリストを前記モニタに表示させるための指令を出すリスト表示指令ユニットと、
前記リストの押しボタンが押された旨の信号を受信することで前記会議への前記参加者の出席を確認する出席確認ユニットと、を備えたことを特徴とする文書管理装置。
【請求項10】
請求項9に記載の文書管理装置において、
前記出席確認ユニットにより出席が確認された前記参加者用に、予め準備されていた会議用書類に当該参加者の個人名を記入して印刷するよう指令する印刷指令ユニットを備えたことを特徴とする文書管理装置。
【請求項11】
請求項1に記載の文書管理装置において、
会議の予定終了時刻の所定時間前の時刻になったときに、当該会議への参加者のスケジュールに応じて次の会議のための会議室を予約する予約ユニットを備えたことを特徴とする文書管理装置。
【請求項12】
画像情報をスキャンして生成された画像データを記憶装置に保管するデータ保管手段と、
このデータ保管手段により前記記憶装置に保管される前記画像データの閲覧を予め権限の与えられたユーザのみに許可する権限付与手段と、を備えたことを特徴とする文書管理装置。
【請求項13】
請求項12に記載の文書管理装置において、
前記画像データに少なくとも日時を示す管理データをリンクさせ、このリンクされた画像データを前記データ保管手段に与えるデータリンク手段を備えたことを特徴とする文書管理装置。
【請求項14】
請求項13に記載の文書管理装置において、
前記管理データは、前記日時に加えて、前記描出の作業に参加した参加者名のデータを含むことを特徴とする文書管理装置。
【請求項15】
請求項13に記載の文書管理装置において、
前記データリンク手段は、前記画像データがスキャン面に存在する所定サイズの空白領域を検出する空白領域検出手段と、
この空白検出手段により検出された空白領域に前記管理データを貼り付けるデータ貼付け手段と、を備えたことを特徴とする文書管理装置。
【請求項16】
請求項15に記載の文書管理装置において、
前記予定開始時刻の、第2の所定時間前の時刻になったときに、予定されている前記会議への参加者の押しボタン付きのリストを前記モニタに表示させるための指令を出すリスト表示手段と、
前記リストの押しボタンが押された旨の信号を受信することで前記会議への前記参加者の出席を確認する出席確認手段と、を備えたことを特徴とする文書管理装置。
【請求項17】
画像情報をスキャンして生成された画像データを受け、
この画像データを記憶装置に保管するときに、当該画像データの閲覧を予め権限の与えられたユーザのみに許可する権限付与の処理を行うことを特徴とする文書管理方法。
【請求項18】
請求項17に記載の文書管理方法において、
前記画像情報は電子黒板の描画面に描画された情報であることを特徴とする文書管理方法。
【請求項19】
コンピュータで実行可能なプログラムであって、当該プログラムの実行によりコンピュータを、
画像情報をスキャンして生成された画像データを記憶装置に保管するデータ保管手段、及び、
このデータ保管手段により前記記憶装置に保管される前記画像データの閲覧を予め権限の与えられたユーザのみに許可する権限付与手段と、
して機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2006−209736(P2006−209736A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−284107(P2005−284107)
【出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】